JP2005226781A - 等速自在継手 - Google Patents

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Kenta Yamazaki
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Abstract

【課題】 保持器の強度及び耐久性の向上
【解決手段】 保持器4のポケット4aは、該保持器4の軸線方向で対向する一対の軸方向壁面4a1と、周方向で対向する一対の周方向壁面4a2と、軸方向壁面4a1と周方向壁面4a2とを繋ぐ隅アール部4a3とで構成される。トルク伝達ボール3の直径dに対する隅アール部4a3の曲率半径Rの比(R/d)を0.45≦R/d≦0.62の範囲内の値にし、また、周方向壁面4a2と隅アール部4a3とを曲率半径Rの一つの円弧で描いている。さらに、軸方向壁面4a1については、該保持器4の熱処理(浸炭焼入れ焼戻し)後に、研削又は焼入れ鋼切削等を行って、加工代のバラツキが小さくなるようにしている。
【選択図】 図1


Description

本発明は、駆動軸と従動軸とが角度を取ったときでも、回転トルクを等速で伝達することができる等速自在継手に関する。等速自在継手は、二軸間の角度変位のみを許容する固定型等速自在継手と、二軸間の角度変位及び軸方向変位を許容する摺動型等速自在継手とに大別され、そのうち本発明は前者の固定型等速自在継手を対象とする。
図8は、自動車のドライブシャフト等の連結用継手として従来より使用されている固定型等速自在継手(ツェパー型等速自在継手:ボールフィックスドジョイント)を示している。この等速自在継手は、球面状の内径面11aに6本の曲線状のトラック溝11bを軸方向に形成した外方部材11と、球面状の外径面12aに6本の曲線状のトラック溝12bを軸方向に形成し、内径面に歯型(セレーション又はスプライン)を有する嵌合部12cを形成した内側継手部材12と、外方部材11のトラック溝11bとこれに対応する内側継手部材12のトラック溝12bとが協働して形成される6本のボールトラックに配された6個のトルク伝達ボール13と、トルク伝達ボール13を保持するポケット14cを備えた保持器14とで構成される。
外方部材11のトラック溝11bの中心Aは内径面11aの球面中心に対して、内側継手部材12のトラック溝12bの中心Bは外径面12aの球面中心に対して、それぞれ、軸方向に等距離だけ反対側(同図に示す例では中心Aは継手の開口側、中心Bは継手の奥部側)にオフセットされている。そのため、トラック溝11bとこれに対応するトラック溝12bとが協働して形成されるボールトラックは、軸方向の一方(同図に示す例では継手の開口側)に向かって楔状に開いた形状になる。外方部材11の内径面11aの球面中心、内側継手部材12の外径面12aの球面中心は、いずれも、トルク伝達ボール13の中心を含む継手中心面O内にある。
外方部材11と内側継手部材12とが角度θだけ角度変位すると、保持器14に案内されたトルク伝達ボール13は常にどの作動角θにおいても、角度θの2等分面(θ/2)内に維持され、継手の等速性が確保される。
ところで、この種の固定型等速自在継手では、機能上および加工上の要請から外方部材のトラック溝と内方部材のトラック溝に対してボールとの間にすきまが存在し、このトラックすきまは、継手の中立状態で内方部材または外方部材のいずれか一方を固定し、他方を軸方向に移動あるいは円周方向に回転させたときにすきまとなって現出する。
このトラックすきまは、内方部材と外方部材の間の円周方向のガタツキ(回転バックラッシュ)に大きく影響を与える。固定型等速自在継手では、加工公差および組立性の面からトラックすきまが不可欠であることから、回転バックラッシュが大きい。したがって、この継手をそのまま自動車用ステアリング継手に適用すると、車両の直進付近でのステアリング操作感の悪化や、異音の発生原因となることが懸念される。
この問題を解消するための手段として、継手内部に設けた予圧手段により、トラックすきまにより生じる軸方向すきまを詰めることで回転バックラッシュを抑制し得る固定型等速自在継手が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−130082
図9は、上述した等速自在継手の保持器14を示している。保持器14は、トルク伝達ボール13を保持する6個の窓形のポケット14cを円周等配位置に備えている。ポケット14cの円周方向両側は柱部14dである。従来、保持器14のポケット14cは、プレスによる抜き加工の後、軸線方向で対向する一対の軸方向壁面14c1{図9(b)参照}をシェービング(ブローチ)で仕上げ加工していた。この場合、軸方向壁面14c1の加工により、ポケット14cとトルク伝達ボール13との軸方向初期隙間を−50μm〜−10μmに設定するが、軸方向壁面14c1の加工代にばらつきがあると、ポケット14cの中心位置が周方向に配列されたポケット14c間でばらつき、これにより所謂ポケット千鳥状態が発生することにより保持器14の強度や耐久性に障害となる。そのため、ポケット14cの隅アール部14c3の曲率半径Rを小さくして直線部14c4を残し、軸方向壁面14c1と直線部14c4との間の軸方向寸法δを管理して、所謂ポケット千鳥状態が発生しないようにしている。従って、隅アール部14c3の曲率半径Rを小さくする分、本来機能的に不必要な部分までポケット空間が広がる結果となる。
従って、ポケット空間が機能面から見て広すぎることにより、保持器の柱部に作用する応力が高くなり、また内径面及び外径面の表面積が小さくなり、保持器の強度及び耐久性が十分に確保できないおそれがある。
本発明の目的は、予圧付与手段によりボールトラックにボールが常に接触している等速自在継手において、保持器の機能を損なうことなくポケット構造を最適化し、それによって、保持器の強度及び耐久性、ひいては継手の強度及び耐久性を向上させることにある。
上記課題を解決するため、本発明は、複数のトラック溝が形成された球状内面を備えた外方部材と、複数のトラック溝が形成された球状外面を備えた内方部材と、外方部材のトラック溝と内方部材のトラック溝の協働で形成された楔形のボールトラックに配置したボールと、外方部材の球状内面と内側継手部材の球状外面との間に配置され、ボールを保持する保持器とを備え、かつ、予圧付与手段によりボールトラックにボールが常に接触している固定型等速自在継手において、前記ボールトラックが軸方向の一方に向かって楔状に開いた等速自在継手であって、前記保持器のポケットが隅アール部を有し、前記隅アール部の曲率半径Rとトルク伝達ボールの直径dとの比(R/d)がR/d≧0.22である構成を提供する。
比(R/d)を上記範囲内としたのは次の理由による。図6は、比(R/d)と保持器の柱部(周方向に隣接するポケット間の間隔部)に作用する最大主応力荷重との関係をFEM解析によって求めた結果を示している。同図に示す結果から{(R/d)−(最大主応力荷重)}線図がR/d=0.537で極小値を取ることが認められ、R/d=0.537のときに柱部の最大主応力荷重が理論上最も小さくなることが確認された。また、表1に示すように、この解析結果に基づいて、トルク伝達ボールの各サイズごとにR/d=0.537を満足するR寸法を求めた。さらに、R寸法の一般公差が±1mm(一般公差:基準寸法の区分6mmを超えるものについては許容差が±1mm)であることから、R寸法の上限値、下限値を求め、それぞれの値に対応するR/dの上限値、下限値を求めた(R/dの中央値は上限値と下限値の平均値)。その結果、R/dの好ましい範囲として、0.45≦R/d≦0.62が得られた。一方、図9に示す従来の保持器ではR/d=0.21であり、R/d≧0.22であれば最大主応力荷重の低減効果が期待できる。従って、比(R/d)をR/d≧0.22、好ましくは0.45≦R/d≦0.62の範囲内とした。また、比(R/d)を上記範囲内にすることにより、保持器の機能(トルク伝達ボールに対する作動性)を損なうことなく、ポケット空間を必要最小限にし、その分、保持器の内径面及び外径面の表面積を増大させることができる。これにより、柱部の最大主応力荷重の低減効果と相俟って、保持器の強度及び耐久性を高めることができる。
Figure 2005226781
また、本発明は、前記保持器のポケットが隅アール部を有し、前記隅アール部の曲率半径Rとトルク伝達ボールの直径dとの比(R/d)がR/d≧0.22、好ましくは0.45≦R/d≦0.62である構成を提供する。この発明の等速自在継手は、外方部材および内側継手部材の各トラック溝に直線状の溝底を有するストレート部を備えた等速自在継手に適用することも可能である。その他の事項は上述した発明の等速自在継手と同じである。
本発明の等速自在継手において、トルク伝達ボールの組込みは次のようにして行う。すなわち、外方部材と内方部材とを相対的に角度変位させ、保持器のポケットを外方部材の一方の開口部から外部に臨ませた状態で、トルク伝達ボールを保持器のポケット及びボールトラックに組込む。外方部材と内方部材とが相対的に角度変位すると、保持器のポケットに保持されたトルク伝達ボールは周方向に相対移動するので、トルク伝達ボールの組込み時(この時の外方部材と内方部材との変位角を「ボール組込み角」という。)、既に組込まれたトルク伝達ボールが周方向に相対移動して保持器のポケットの周方向壁面と干渉しないように、保持器のポケットの周方向長さを設定する必要がある。
保持器の6個のポケットを、周方向長さが相互に同じ1種類のポケットで構成することができる。上述のように、比(R/d)を上記範囲内の値にすることにより、保持器の強度及び耐久性が向上するので、6個のポケットの周方向長さを全て同じ(上記の第2ポケットと同じ長さ)にすることも可能となる。
保持器のポケットの壁面のうち、少なくとも該保持器の軸線方向で対向する一対の軸方向壁面は、該保持器の熱処理後の切削によって形成するのが好ましい。ここでの「切削」には、研削、焼入れ鋼切削等が含まれる。これにより、軸方向壁面の加工代のばらつきが縮小するので、従来のポケット構造において軸方向壁面の加工代を管理するために設けていた直線部をなくし、隅アール部の曲率半径を大きくして、比(R/d)を上記範囲内の値にすることが可能となる。
本発明によれば、保持器の機能を損なうことなくポケット構造を最適化し、それによって、保持器の強度及び耐久性、ひいては継手の強度及び耐久性を向上させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に従って説明する。
本発明に係る固定型等速自在継手の実施形態を詳述する。以下の実施形態では、ステアリング用固定型等速自在継手の一種であるツェッパ型(BJ)に適用した場合を例示するが、本発明はこれに限定されることなく、アンダーカットフリー型(UJ)にも適用可能である。また、本発明の固定型等速自在継手は、ステアリング用に限らず、ドライブシャフト用あるいはプロペラシャフト用としても使用することが可能である。
まず、固定型等速自在継手が組み込まれるステアリング装置を簡単に説明する。ステアリング装置は、図7(a)〜(c)に示すようにステアリングホイール66の回転運動を、一または複数のステアリングシャフト62からなるステアリングコラムを介してステアリングギヤ68に伝達することにより、タイロッド69の往復運動に変換するようにしたものである。車載スペース等との兼ね合いでステアリングシャフト62を一直線に配置できない場合は、ステアリングシャフト62間に一または複数の軸継手61を配置し、ステアリングシャフト62を屈曲させた状態でもステアリングギヤ68に正確な回転運動を伝達できるようにしている。この軸継手61に本発明に係る固定型等速自在継手を使用する。図7(b)における符号αは継手の折り曲げ角度を表しており、折り曲げ角度αが30°を越える大角度も設定可能である。
図1は、本発明の固定型等速自在継手を示している。この実施形態の等速自在継手は、球面状の内径面1bに6本の曲線状のトラック溝1aを軸方向に形成した外方部材1と、球面状の外径面2bに6本の曲線状のトラック溝2aを軸方向に形成し、内径面に歯型(セレーション又はスプライン)を有する嵌合部2dを形成した内側継手部材2と、外方部材1のトラック溝1aとこれに対応する内側継手部材2のトラック溝2aとが協働して形成される6本のボールトラックに配された6個のトルク伝達ボール3と、トルク伝達ボール3を保持する保持器4とで構成される。内側継手部材2の嵌合部2dには、連結軸5のドライブシャフトの軸端部が歯型嵌合(セレーション嵌合又はスプライン嵌合)される。内側継手部材2連結軸5とで内方部材6を構成する。
外方部材1のトラック溝1aの中心O1は内径面1bの球面中心に対して、内側継手部材2のトラック溝2aの中心O2は外径面2bの球面中心に対して、それぞれ、軸方向に等距離Fだけ反対側(同図に示す例では、中心O1は継手の開口側、中心O2は継手の奥部側)にオフセットされている。そのため、トラック溝1aとこれに対応するトラック溝2aとが協働して形成されるボールトラックは、軸方向の一方(同図に示す例では継手の開口側)に向かって楔状に開いた形状になる。
保持器4の外径面4bの球面中心、および、保持器4の外径面4bの案内面となる外方部材1の内径面1bの球面中心は、いずれも、トルク伝達ボール3の中心O3を含む継手中心面O内にある。また、保持器4の内径面4cの球面中心、および、保持器4の内径面4cの案内面となる内側継手部材2の外径面2bの球面中心は、いずれも、継手中心面O内にある。従って、トラック溝1aの中心O1のオフセット量Fは、中心O1と継手中心面Oとの間の軸方向距離、トラック溝2aの中心O2のオフセット量Fは、中心O2と継手中心面Oとの間の軸方向距離になり、両者は等しい。

この固定型等速自在継手では、図1に示すように、ヨーク40を介してステアリングシャフトに連結される連結軸5の軸端に、プランジャユニット50を取り付けている。このプランジャユニット50は、先端に押圧部52を有する押圧部材としてのボール53、弾性部材としての圧縮コイルばね54、ボール53と圧縮コイルばね54を収容する収容部材としてのケース55からなるアッセンブリ体である。この圧縮コイルばね54は、ボール53を外方部材1の奥部側(ボール突出方向)へ押圧する弾性力の発生源としている。
前述のプランジャユニット50を連結軸5に取り付ける構造は次のとおりである。
プランジャユニット50は、図2に示すように、そのケース55を連結軸5の軸端に形成された凹陥部5aに圧入または接着することにより固定される。このケース55の固定が完了すると、ケース55のフランジ55bが連結軸5の軸端面5bに係合することにより、この軸端面5bを基準としてプランジャユニット50が位置決めされる。つまり、連結軸5の凹陥部5aの加工公差によりその深さにバラツキがあっても、その凹陥部5aの深さをプランジャユニット50のケース55の軸方向長さよりも大きくしてフランジ55bが連結軸5の軸端面5bに係合しているため、プランジャユニット50の位置決めが可能となる。
プランジャユニット50のケース55は有底筒状をなし、その開口端縁部に内径側へ突出する係止部55aを設けることにより、その係止部55aの内径φdがボール53の外径φDよりも小さくなってボール53の抜脱を防止できる。これにより、ボール53、圧縮コイルばね54およびケース55をユニット化したアッセンブリ体となっている。ここで、ボール53の抜脱を防止するための係止部を設ける手段としては、ケース55の開口端縁部をその全周に亘って内径側へ加締めることにより係止部55aを形成する他に、種々の構造が適用可能である。
図2、図3に示すように、保持器4の外方部材1の奥側端部には受け部材56を取り付けている。この受け部材56は、保持器4の端部開口を覆う蓋状をなし、部分球面状の球面部56aとその外周に環状に形成された取付け部56bとで構成される。球面部56aの内面(連結軸5と対向する面)は凹球面で、この凹球面は押圧部52からの押圧力を受ける受け部58として機能する。取付け部56bは、保持器4の端部に圧入、溶接等の適宜の手段で固定されている。
この等速自在継手の連結軸5が作動角をとった際に、プランジャユニット50の押圧部52と受け部材56の受け部58間をスムーズに摺動させるため、図3に示すように凹球面状の受け部58の内径寸法Roは、押圧部52を有するボール53の外径寸法φD/2(図2参照)よりも大きくする(Ro>φD/2)。また、作動角θをとった際の受け部材56と内側継手部材2との干渉を防止するため、受け部58の内径寸法Roは、保持器4の球状内面の内径寸法Riよりも大きくする(Ro>Ri)。
以上の構成において、連結軸5のセレーション軸部と内側継手部材2をスプライン結合し、止め輪59を装着して両者が完全に結合されると(図2および図3参照)、プランジャユニット50の押圧部52と受け部材56の受け部58とが互いに当接し、ボール53が退入して圧縮コイルばね54が圧縮される。ここで、前述したようにプランジャユニット50は連結軸5の軸端面5bを基準として位置決めされているので、押圧部52の取り付け状態を安定化させてその押圧部52と受け部58の当接状態を常に一定にすることができ、押圧部52からの押圧力を受け部58に確実に作用させることができる。
図4は保持器4を示している。保持器4は、トルク伝達ボール3を収容保持する6個の窓形のポケット4aと、円周方向に隣接したポケット4a間の柱部4dとを備えている。この実施形態において、各ポケット4aの周方向長さは全て同一である。また、継手の運転初期時におけるポケット4aの軸方向寸法Lとトルク伝達ボール3の直径dとの差(=L−d)、すなわち両者の間の軸方向初期隙間は0〜+50μm、好ましくは0〜+30μmの範囲内に管理されている。保持器4は、例えば浸炭用鋼で形成され、その表層部に浸炭焼入れ焼戻しによる浸炭層を備えている。浸炭用鋼としては、クロム鋼、クロムモリブデン鋼、ニッケルクロムモリブンデン鋼等を用いることができる。
図5に拡大して示すように、保持器4のポケット4aは、該保持器4の軸線方向で対向する一対の軸方向壁面4a1と、周方向で対向する一対の周方向壁面4a2と、軸方向壁面4a1と周方向壁面4a2とを繋ぐ隅アール部4a3とで構成される。この実施形態では、トルク伝達ボール3の直径dに対する隅アール部4a3の曲率半径Rの比(R/d)を0.45≦R/d≦0.62の範囲内の値、また、周方向壁面4a2と隅アール部4a3とを曲率半径Rの一つの円弧で描いている。さらに、軸方向壁面4a1については、該保持器4の熱処理(浸炭焼入れ焼戻し)後に、研削又は焼入れ鋼切削等を行って、加工代のバラツキが小さくなるようにしている(周方向壁面4a2と隅アール部4a3はプレスによる抜き加工のまま残している)。
本発明をステアリング用等速自在継手に適用した場合の継手縦断面図である。 プランジャユニット部分の断面図である。 プランジャユニット部分の拡大断面図である。 保持器の横断面図{図4(a)}、縦断面図{図4(b)}である。 保持器のポケット周辺部を示す拡大平面図である。 比(R/d)と柱部の最大主応力荷重との関係を示す図である。 (A)はステアリング装置の平面図、(B)はステアリング装置の側面図、(C)はステアリング装置の斜視図である。 従来の等速自在継手を示す縦断面図{図8(a)}、{図8(b)}である。 従来継手における保持器の縦断面図{図9(a)}、ポケット周辺部を示す拡大平面図{図9(b)}である。
符号の説明
1 外方部材
1a トラック溝
1b 内径面
2 内側継手部材(内方部材)
2a トラック溝
2b 外径面
2d 嵌合部
3 トルク伝達ボール
4 保持器
4a ポケット
4b 外径面
4c 内径面
4d 柱部
4a1 軸方向壁面
4a2 周方向壁面
4a3 隅アール部
5 連結軸(内方部材)
5a 凹陥部
5b 軸端面
11 外方部材
11a 内径面
11b トラック溝
12 内側継手部材
12a 外径面
12b トラック溝
12c 嵌合部
13 トルク伝達ボール
14 保持器
14c ポケット
14d 柱部
14c1 軸方向壁面
14c3 隅アール部
14c4 直線部
40 ヨーク
50 プランジャユニット
52 押圧部
53 ボール
55 ケース
55a 係止部
55b フランジ
56 受け部材
56a 球面部
56b 取付け部
58 受け部部
59 止め輪
61 軸継手
62 ステアリングシャフト
66 ステアリングホイール
68 ステアリングギヤ
69 タイロッド

Claims (3)

  1. 複数のトラック溝が形成された球状内面を備えた外方部材と、複数のトラック溝が形成された球状外面を備えた内方部材と、外方部材のトラック溝と内方部材のトラック溝の協働で形成された楔形のボールトラックに配置したボールと、外方部材の球状内面と内方部材の球状外面との間に配置され、ボールを保持する保持器とを備え、かつ、予圧付与手段によりボールトラックにボールが常に接触している等速自在継手において、
    前記ボールトラックが軸方向の一方に向かって楔状に開いた等速自在継手であって、前記保持器のポケットが隅アール部を有し、前記隅アール部の曲率半径Rとトルク伝達ボールの直径dとの比(R/d)がR/d≧0.22であることを特徴とする等速自在継手。
  2. 前記隅アール部の曲率半径Rとトルク伝達ボールの直径dとの比(R/d)が0.45≦R/d≦0.62であることを特徴とする請求項1記載の等速自在継手。
  3. 複数のトラック溝に対応した複数のポケットの窓周方向長さが全て同等である、請求項1または2記載のステアリング用等速自在継手。
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