JP2005226778A - 等速自在継手 - Google Patents

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Abstract

【解決課題】 コンパクト化、強度、耐久性、負荷容量、作動角の確保【解決手段】 ボール3は6個配置されている。ボール3のピッチ円径PCDBALL(PCDBALL=2×PCR)と直径DBALLとの比r1(=PCDBALL/DBALL)は、1.5≦r1≦4.0の範囲、外方部材1の外径DOUTERと内側継手部材2のセレーション(又はスプライン)2dのピッチ円径PCDSERRとの比r2(=DOUTER/PCDSERR)は、3.0≦r2≦5.0の範囲内の値に設定されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、自動車のステアリング用軸継手として利用され得る等速自在継手に関する。
例えば、自動車用のステアリングシャフトには、一般的にカルダンジョイント(十字軸継手)が複数個用いられていた。このカルダンジョイントは、作動角が大きくなると入力軸と出力軸の間で回転変動が大きくなる不等速自在継手であり、複数のカルダンジョイントを組み合わせて等速性を確保するためには、車両の設計自由度が損なわれる問題点が存在する。
そこで、ステアリング用軸継手として固定型等速自在継手を用いれば、任意の作動角で等速性を確保することができるので、車両の設計自由度が増す利点がある。この固定型等速自在継手は、球状内面に複数の曲線状のトラック溝を有する外方部材と、球状外面に複数の曲線状のトラック溝を有する内方部材と、外方部材および内方部材のトラック溝間に組み込まれたボールと、ボールを保持する保持器とで構成される。
外方部材のトラック中心は外方部材の球状内面の球面中心に対して、また、内方部材のトラック中心は内方部材の球状外面の球面中心に対して、それぞれ軸方向に等距離だけ反対側にオフセットされており、これにより外方部材のトラック溝と内方部材のトラック溝とで構成されるボールトラックは外方部材の開口側に向けて拡開する楔形となっている。
ところで、この種の固定型等速自在継手では、機能上および加工上の要請から外方部材のトラック溝と内方部材のトラック溝に対してボールとの間にすきまが存在し、このトラックすきまは、継手の中立状態で内方部材または外方部材のいずれか一方を固定し、他方を軸方向に移動あるいは円周方向に回転させたときにすきまとなって現出する。
このトラックすきまは、内方部材と外方部材の間の円周方向のガタツキ(回転バックラッシュ)に大きく影響を与える。固定型等速自在継手では、加工公差および組立性の面からトラックすきまが不可欠であることから、回転バックラッシュが大きい。したがって、この継手をそのまま自動車用ステアリング継手に適用すると、車両の直進付近でのステアリング操作感の悪化や、異音の発生原因となることが懸念される。
この問題を解消するための手段として、継手内部に設けた予圧手段により、トラックすきまにより生じる軸方向すきまを詰めることで回転バックラッシュを抑制し得る固定型等速自在継手が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−130082
本発明は、継手内部に設けた予圧手段によりボールトラックにボールを常に当接させ回転バックラッシュを抑制した等速自在継手において、より一層のコンパクト化を図り、十分な強度、負荷容量および耐久性を確保し、特に自動車のステアリングシャフト用として好適な等速自在継手を提供しようとするものである。
上記課題を解決するため、本発明の等速自在継手は、複数のトラック溝が形成された球状内面を備えた外方部材と、複数のトラック溝が形成された球状外面を備えた内方部材と、外方部材のトラック溝と内方部材のトラック溝の協働で形成された楔形のボールトラックに配置したボールと、外方部材の球状内面と内方部材の球状外面との間に配置され、ボールを保持する保持器と、前記内方部材に配設され弾性的な押圧力を軸方向に作用させる押圧部と、前記保持器に配設され前記押圧部からの押圧力を受ける受け部とを設けた等速自在継手において、前記ボールのピッチ円径(PCDBALL)とボールの直径(DBALL)との比r1(=PCDBALL/DBALL)が、1.5≦r1≦4.0の範囲内であることを特徴とする(請求項1)。
ここで、ボールのピッチ円径(PCDBALL)は、外側継手部材のトラック溝の中心又は内方部材のトラック溝の中心とボールの中心とを結ぶ線分の長さ{外側継手部材のトラック溝の中心とボールの中心とを結ぶ線分の長さと、内方部材のトラック溝の中心とボールの中心とを結ぶ線分の長さとは等しい。これにより、継手の等速性が確保される。以下、この寸法を(PCR)という。}の2倍(PCDBALL=2×PCR)である。
1.5≦r1≦4.0とした理由は、等速自在継手において、限られたスペースの範囲で、ボールのPCDを大幅に変更することは困難であり、r1の値は主にボール径に依存する。ステアリング用等速自在継手の場合、通常の等速自在継手と比較して低負荷トルク範囲で使用されるため、内外方部材は薄肉化が可能だが、r1<1.5では、外方部材、内方部材等の肉厚が薄くなりすぎて、強度不足が懸念される。4.0<r1では、ボールと各トラック面の負荷容量が小さくなり、耐久性が懸念される。
すなわち、等速自在継手においては、限られたスペースの範囲で、ボールのピッチ円径(PCDBALL)を大幅に変更することは困難である。そのため、r1の値は、主にボールの直径(DBALL)に依存することになる。r1<1.5であると(主にボール直径DBALLが大きい場合)、他の部品(外方部材、内方部材等)の肉厚が薄くなりすぎて、強度の点で懸念が生じる。逆に、r1>4.0であると(主に直径DBALLが小さい場合)、負荷容量が小さくなり、耐久性の点で懸念が生じる。1.5≦r1≦4.0とすることにより、外方部材等の強度、継手の負荷容量および耐久性を十分に確保することができる。このことは、試験により裏付けされている。
Figure 2005226778
表1に示すように(表1は比較試験に基づく評価を示している。)、r1=1.1とした場合では、外方部材、内方部材、保持器の強度が十分に確保されず、好ましくない結果が得られた。r1=1.5、1.9とした場合では、強度面でもまずまず良好な結果が得られた。特に、r1≧2.3とした場合では、外方部材、内方部材、保持器の強度および継手の耐久性が十分に確保され、好ましい結果が得られた。尚、r1>3.9の範囲内については試験は行なっていないが、上記と同様に好ましい結果が得られるものと推測される。ただし、r1>4.0になると、耐久性の点が問題になると考えられるので、r1≦4.0とするのが良い。
以上により、r1は、1.5≦r1≦4.0の範囲内、好ましくは、2.3≦r1≦4.0の範囲内に設定するのが良い。
r1を1.5〜4.0倍の範囲内とした理由は、r1が1.5倍よりも小さいと内輪2の強度が低下し、逆に、4.0倍より大きいと保持器4の強度が低下すると共に外側継手部材の外径が大きくなる不都合が生じるからである。
上記構成に加え、さらに、外側継手部材の外径(DOUTER)と内方部材の内径面に形成された連結用セレーションの歯型のピッチ円径(PCDSERR)との比r2(=DOUTER/PCDSERR)を3.0≦r2≦5.0の範囲内とすると良い(請求項2)。
3.0≦r2≦5.0とした理由は次にある。すなわち、内方部材の歯型のピッチ円径(PCDSERR)は、相手軸の強度等との関係で大幅に変更することはできない。そのため、r2の値は、主に外側継手部材の外径(DOUTER)に依存することになる。r2<3.0であると(主に外径DOUTERが小さい場合)、各部品(外方部材、内方部材等)の肉厚が薄くなりすぎて、強度の点で懸念が生じる。一方、r2>5.0であると(主に外径DOUTERが大きい場合)、寸法的な面等から実用上の問題が生じる場合があり、また、コンパクト化という目的も達成できない。3.0≦r2≦5.0とすることにより、外方部材等の強度および継手の耐久性を確保することができ、かつ、実用上の要請も満足できる。
以上により、r2は、3.0≦r2≦5.0の範囲内に設定するのが良い。
また、本発明は、外側継手部材のトラック溝の中心が内径面の球面中心に対して、内方部材のトラック溝の中心が外径面の球面中心に対して、それぞれ、軸方向に等距離(F)だけ反対側にオフセットされ、前記オフセット量(F)と、前記(PCR)との比R1(=F/PCR)が、0.109≦R1≦0.162の範囲内である構成を提供する(請求項3)。
0.109≦R1≦0.162とした理由は次にある。PCRを固定して考えた場合、一般に、作動角付与時、オフセット量(F)が大きいほどトラック荷重(トラック溝とボールとの接触部分に加わる荷重)は減少するので、トラック荷重の点では、オフセット量(F)が大きい方が有利であると言える。
しかし、オフセット量(F)が大きすぎると:(1)高作動角域でトラックが浅くなり、許容負荷トルクの低下を招く;(2)保持器のポケット内での、ボールの径方向移動量が大きくなるので、ボールの脱落を防止するため、保持器の肉厚(径方向寸法)を大きくする必要が生じる。そのため、トラックが浅くなり、許容負荷トルクの低下を招く;(3)保持器のポケット内での、ボールの周方向移動量が大きくなるので、ボールの適正な運動を確保するため、保持器のポケットの周方向寸法を大きくする必要が生じる。そのため、保持器の柱部が細くなり、強度面が問題となる。
一方、オフセット量(F)が小さすぎると:(4)作動角付与時、負荷側のトラック荷重(P1)、非負荷側のトラック荷重(P2:1回転中に、非負荷側トラックに荷重が働く位相が生じる。)のピーク値が増大し(P1、P2は所定の位相角でのピーク値を示す。)、耐久性低下を招く;(5)最大作動角が減少する。
以上より、オフセット量(F)は、過大・過小いずれも好ましくなく、上記(1)〜(3)の問題と上記(4)(5)の問題との均衡を図り得る最適範囲が存在する。ただ、オフセット量(F)の最適範囲は継手の大きさによって変わるので、継手の大きさを表す基本寸法との関係において求める必要がある。したがって、トラックオフセットFとPCRの寸法の比R1(=F/PCR)を用いているのはそのためである。R1>0.162であると上記(1)〜(3)が問題となり、R1<0.109であると上記(4)(5)が問題となる。許容負荷トルクの確保、保持器強度の確保、トラック荷重の低減、耐久性の確保、最大作動角の確保の点から、0.109≦R1≦0.162がオフセット量(F)の最適範囲である。
また、本発明は、トルク伝達ボールの数が6個以下で、トラックとボールの接触角度(θ)が30°≦θ≦40°の範囲であることを特徴とする(請求項4)。
ステアリング用等速自在継手においては、ドライブシャフトと異なり、常時、高作動角で使用されるため、接触角度45°付近で使用される通常のドライブシャフト用等速ジョイントの仕様では、高負荷時にトラック溝とボールの接触楕円がトラックエッジに乗り上げを起こし、高角域での内外輪トラックの許容負荷トルクが不足し、耐久性に懸念があった。この解決策として、大角度領域においても、高負荷時に接触楕円がトラックのエッジに乗り上げない範囲とするために、接触角度(θ)を30°≦θ≦40°の範囲とすることにより、許容負荷トルク線図の改善が達成される。
本発明によれば、継手内部に設けた予圧手段により、ボールトラックとボールを常に当接させ回転バックラッシュを抑制した等速自在継手において、より一層のコンパクト化を図ることができると同時に、十分な強度、負荷容量、耐久性、作動角を確保することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に従って説明する。
本発明に係る等速自在継手の実施形態を詳述する。以下の実施形態では、固定型等速自在継手の一種であるツェッパ型(BJ)に適用した場合を例示するが、本発明はこれに限定されることなく、アンダーカットフリー型(UJ)にも適用可能である。また、本発明の等速自在継手は、ステアリング用に限らず、ドライブシャフト用あるいはプロペラシャフト用としても使用することが可能である。
まず、固定型等速自在継手が組み込まれるステアリング装置を簡単に説明する。ステアリング装置は、図5(a)〜(c)に示すようにステアリングホイール66の回転運動を、一または複数のステアリングシャフト62からなるステアリングコラムを介してステアリングギヤ68に伝達することにより、タイロッド69の往復運動に変換するようにしたものである。車載スペース等との兼ね合いでステアリングシャフト62を一直線に配置できない場合は、ステアリングシャフト62間に一または複数の軸継手を配置し、ステアリングシャフト62を屈曲させた状態でもステアリングギヤ68に正確な回転運動を伝達できるようにしている。本発明の実施形態ではこの軸継手61に固定型等速自在継手を使用する。図5(b)における符号αは継手の折曲げ角度を表しており、折曲げ角度αが30°を越える大角度も設定可能である。なお、ステアリング装置はモータにより補助力を付与する電動式パワーステアリング装置(EPS)でも、油圧式パワーステアリング装置でもよい。
本発明の実施形態であるステアリング用の固定型等速自在継手Aは、図1に示すように、ステアリングシャフトに接続されるヨーク70付きのシャフト5を有する。固定型等速自在継手Aの構造は、内径面1bに6本の曲線状のトラック溝1aを軸方向に形成した外側継手部材としての外方部材1と、外径面2bに6本の曲線状のトラック溝2aを軸方向に形成し、内径面にシャフト5を連結するためのセレーション(又はスプライン)2dを形成した内側継手部材2と、外方部材1のトラック溝1aと内方部材2のトラック溝2aとが協働して形成されるボールトラックに配された6個のボール3と、ボール3をポケット4a内に転動自在に保持する保持器4とで構成される。外方部材1とシャフト5との間には、継手内部に塵埃等が侵入しないようにゴム製または樹脂製のブーツ20が装着される。なお、内側継手部材2とシャフト5により内方部材6を構成する。
この実施形態において、外方部材1のトラック溝1aの中心O1は内径面1bの球面中心に対して、内側継手部材2のトラック溝2aの中心O2は外径面2bの球面中心に対して、それぞれ、軸方向に等距離(F)だけ反対側にオフセットされる。保持器4の外径面4bの球面中心、および、保持器4の外径面4bの案内面となる外方部材1の内径面1bの球面中心は、いずれも、ボール3の中心O3を含む継手中心面O内にある。また、保持器4の内径面4cの球面中心、および、保持器4の内径面4cの案内面となる内側継手部材2の外径面2bの球面中心は、いずれも、継手中心面O内にある。それ故、外方部材1の上記オフセット量(F)は、トラック溝1aの中心O1と継手中心面Oとの間の軸方向距離、内側継手部材2の上記オフセット量(F)は、トラック溝2aの中心O2と継手中心面Oとの間の軸方向距離になり、両者は等しい。外方部材1のトラック溝1aの中心O1と内側継手部材2のトラック溝2aの中心O2とは、継手中心面Oに対して軸方向に等距離(F)だけ反対側(トラック溝1aの中心O1は継手の開口側、トラック溝2aの中心O2は継手の奥部側)にずれた位置にある。外方部材1のトラック溝1aの中心O1とボール3の中心O3を結ぶ線分の長さ、内方部材2のトラック溝2aの中心O2とボール3の中心O3を結ぶ線分の長さが、それぞれPCRであり、両者は等しい。
外方部材1と内側継手部材2とが角度θだけ角度変位すると、保持器4に案内されたボール3は常にどの作動角θにおいても、角度θの2等分面(θ/2)内に維持され、固定型等速自在継手Aの等速性が確保される。
固定型等速自在継手Aは、図1、3、4に示すように、回転バックラッシュを抑制するためシャフト5の軸端にプランジャユニット50を取り付けている。このプランジャユニット50は、先端に押圧部52を有する押圧部材としてのボール53、弾性部材としての圧縮コイルばね54、ボール53と圧縮コイルばね54を収容する収容部材としてのケース55からなるアッセンブリ体である。この圧縮コイルばね54は、ボール53を外方部材1の奥部側(ボール突出方向)へ押圧する弾性力の発生源としている。
前述のプランジャユニット50をシャフト5に取り付ける構造は次のとおりである。なお、この実施形態ではシャフト5に押圧部52、保持器4に受け部58を形成しているが、逆にシャフト5に受け部58、保持器4に押圧部52を設けてもよい。つまり、内方部材6と保持器4の間で相対的に押圧されればよい。
プランジャユニット50は、そのケース55をシャフト5の軸端に形成された凹陥部5aに圧入または接着することにより固定される。このケース55の固定が完了すると、ケース55のフランジ55bがシャフト5の軸端面に係合することにより、この軸端面を基準としてプランジャユニット50が位置決めされる。つまり、シャフト5の凹陥部5aの加工公差によりその深さにバラツキがあっても、その凹陥部5aの深さをプランジャユニット50のケース55の軸方向長さよりも大きくしてフランジ55bがシャフト5の軸端面に係合しているため、プランジャユニット50の位置決めが可能となる。
プランジャユニット50のケース55は有底筒状をなし、その開口端縁部に内径側へ突出する係止部55aを設けることにより、その係止部55aの内径φdがボール53の外径φDよりも小さくなってボール53の抜脱を防止できる。これにより、ボール53、圧縮コイルばね54およびケース55をユニット化したアッセンブリ体となっている。ここで、ボール53の抜脱を防止するための係止部を設ける手段としては、ケース55の開口端縁部をその全周に亘って内径側へ加締めることにより係止部55aを形成する他に、種々の構造が適用可能である。
図3、図4に示すように、保持器4の外方部材1の奥側端部には受け部材56を取り付けている。この受け部材56は、保持器4の端部開口を覆う蓋状をなし、部分球面状の球面部56aとその外周に環状に形成された取付け部56bとで構成される。球面部56aの内面(シャフト5と対向する面)は凹球面で、この凹球面は押圧部52からの押圧力を受ける受け部58として機能する。取付け部56bは、保持器4の端部に圧入、溶接等の適宜の手段で固定されている。
この等速自在継手のシャフト5が作動角をとった際に、プランジャユニット50の押圧部52と受け部材56の受け部58間をスムーズに摺動させるため、図4に示すように凹球面状の受け部58の内径寸法Roは、押圧部52を有するボール53の外径寸法(φD/2)(図3参照)よりも大きくする(Ro>(φD/2))。また、作動角θをとった際の受け部材56と内側継手部材2との干渉を防止するため、受け部58の内径半径寸法Roは、保持器4の球状内面の半径寸法Riよりも大きくする(Ro>Ri)。
以上の構成において、シャフト5のセレーション軸部と内側継手部材2をセレーション結合し、止め輪59を装着して両者が完全に結合されると(図3および図4参照)、プランジャユニット50の押圧部52と受け部材56の受け部58とが互いに当接し、ボール53が退入して圧縮コイルばね54が圧縮される。ここで、前述したようにプランジャユニット50はシャフト5の軸端面を基準として位置決めされているので、押圧部52の取り付け状態を安定化させてその押圧部52と受け部58の当接状態を常に一定にすることができ、押圧部52からの押圧力を受け部58に確実に作用させることができる。
この実施形態では、上記構成に加え、継手の主要寸法を次のような値に設定している。前述したように、(I)ボール3のピッチ円径PCDBALL(PCDBALL=2×PCR)と直径DBALLとの比r1(=PCDBALL/DBALL)は、3.5≦r1≦4.0の範囲、好ましくは、2.3≦r1≦4.0の範囲内の値に設定するのが、外方部材等の強度確保、負荷容量の確保、耐久性の確保の点から好ましい。また、(II)外方部材1の外径DOUTERと内側継手部材2のセレーション(又はスプライン)2dのピッチ円径PCDSERRとの比r2(=DOUTER/PCDSERR)を3.0≦r2≦5.0の範囲内の値に設定してある。尚、上記(I)の構成は単独で採用しても良い。
トラック溝1a、2aのオフセット量(F)は次のような値に設定すると良い。前述したように、(III)トラック溝1a、2aのオフセット量(F)は、トラックオフセットFとPCRの比R1(=F/PCR)が、0.109≦R1≦0.162の範囲内になるように設定するのが、許容負荷トルクの確保、保持器強度の確保、トラック荷重の低減、耐久性の確保、最大作動角の確保の点から好ましい。
本発明をステアリング用等速自在継手に適用した場合の継手縦断面図である。 図1の継手の横断面図である。 プランジャユニット部分の断面図である。 プランジャユニット部分の拡大断面図である。 (A)はステアリング装置の平面図、(B)はステアリング装置の側面図、(C)はステアリング装置の斜視図である。
符号の説明
A 固定型等速自在継手
1 外方部材
1a トラック溝
1b 内径面
2 内側継手部材
2a トラック溝
2b 外径面
3 ボール
4 保持器
4a ポケット
4b 外径面
4c 内径面
5 シャフト
5a 凹陥部
6 内方部材
50 プランジャユニット
52 押圧部
53 ボール
55 ケース
55b フランジ
55a 係止部
56 受け部材
56a 球面部
56b 取付け部
58 受け部
59 止め輪
61 軸継手
62 ステアリングシャフト
66 ステアリングホイール
68 ステアリングギヤ
69 タイロッド
70 ヨーク

Claims (4)

  1. 複数のトラック溝が形成された球状内面を備えた外方部材と、複数のトラック溝が形成された球状外面を備えた内方部材と、外方部材のトラック溝と内方部材のトラック溝の協働で形成された楔形のボールトラックに配置したボールと、外方部材の球状内面と内方部材の球状外面との間に配置され、ボールを保持する保持器と、前記内方部材と保持器の間で両者が離れるように弾性的な押圧力を軸方向に作用させた等速自在継手において、前記ボールのピッチ円径(PCDBALL)とボールの直径(DBALL)との比r1(=PCDBALL/DBALL)が、1.5≦r1≦4.0の範囲内であることを特徴とする等速自在継手。
  2. 外方部材の外径(DOUTER)と内方部材の歯型のピッチ円径(PCDSERR)との比r2(=DOUTER/PCDSERR)が、3.0≦r2≦5.0の範囲内であることを特徴とする請求項1記載の等速自在継手。
  3. 内・外方部材オフセットF(トラック中心と内・外球面中心のオフセット)/PCR(トラック中心とボール中心を結んだ線分の長さ)をR1としたとき、R1(=F/PCR)が、0.109≦R1≦0.162の範囲であることを特徴とする、請求項1または2記載の等速自在継手。
  4. トルク伝達ボールの数が6個以下で、トラックとボールの接触角度(θ)が30°≦θ≦40°の範囲であることを特徴とする、請求項1から3のいずれか記載の等速自在継手。
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