WO2010106672A1 - 振動発生装置 - Google Patents

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Abstract

 比較的簡単な構造で大きな振動を伝えることができる薄型の振動発生装置を提供する。静止部100と、該静止部に振動自在に支持される振動部200とを備え、振動部200は、静止部100に振動可能に支持される振動部材10と、振動部材10の振動方向とは異なる方向に振動する振動発生部材30と、振動発生部材30の振動を方向変換して振動部材10に伝える剛性の振動方向変換部50とを備え、静止部100と振動発生部材30との間に、該振動発生部材30を一定方向に移動自在に支持する案内部60を備える。

Description

振動発生装置
 本発明は、振動発生装置に関するものである。
 電気信号の入力により音等の振動を発生させる振動発生装置は、例えば後述するスピーカ装置のように、振動部材の振動方向と、該振動部材に振動を与える振動発生部材の振動方向が同方向になっているものが多い。
 図1は、従来のスピーカ装置を示した説明図である。一般的なスピーカ装置として、ダイナミック型スピーカ装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。このダイナミック型スピーカ装置は、例えば図1に示すように、フレーム3Jと、コーン形状の振動板21Jと、振動板21Jをフレーム3Jに支持するエッジ4Jと、振動板21Jの内周部に接合されたボイスコイルボビン610Jと、ボイスコイルボビン610Jをフレーム3Jに支持するダンパ7Jと、ボイスコイルボビン610Jに巻き回されたボイスコイル611Jと、ヨーク51J,磁石52J,プレート53Jを備えると共に、ボイスコイル611Jが配置される磁気ギャップが形成された磁気回路とを有する。このスピーカ装置では、音声信号がボイスコイル611Jに入力されると、磁気ギャップ内のボイスコイル611Jに生じたローレンツ力によりボイスコイルボビン610Jが振動し、その振動によって振動板21Jが駆動される。
 また、一方の端部に駆動コイルが形成された駆動端部と、振動面が湾曲に形成された振動板と、同振動板方向にほぼ沿った位置で前記駆動端部を挟持するように配置された振動板駆動部とを備え、前記駆動端部の駆動方向に対して前記振動板が直角方向に振動するようにしたものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平8-149596号公報(第1図) 特開昭64-54899号公報(第1図、第2図)
 前述したように、振動部材と振動発生部材の振動方向と振動発生部材の振動方向が同方向になっている振動装置は、その振動方向の全高が大きくならざるを得ない問題がある。特に、前述した一般的なダイナミック型スピーカ装置は、例えば図1に示すように、振動板21Jの音響放射側に対して反対側にボイスコイル611Jが配設され、ボイスコイル611J及びボイスコイルボビン610Jの振動方向と振動板21Jの振動方向が同じ方向になるように構成されているので、振動板21Jが振動するための領域、ボイスコイルボビン610Jが振動するための領域、磁気回路が配置される領域等が振動板21Jの振動方向(音響放射方向)に沿って形成されることになり、スピーカ装置の全高が比較的大きく成らざるを得ない構造になっている。
 詳細には、図1に示すように、スピーカ装置の振動板21Jの振動方向に沿った大きさは、コーン形状の振動板21Jの振動方向に沿った大きさ及び振動板21Jをフレーム3Jに支持するエッジ4Jの全高(a)、振動板21Jとボイスコイルボビン610Jとの接合部からボイスコイル611Jの上端までのボイスコイルボビン高さ(b)、ボイスコイル高さ(c)、磁気回路の主に磁石高さ(d)、磁気回路の主にヨーク51Jの厚さ(e)等からなる。このようなスピーカ装置においては、充分な振動板21Jの振動ストロークを確保するためには、前述したa,b,c,dの高さを充分に確保する必要があり、また充分な駆動力を得るためには前述したc,d,eの高さを充分に確保する必要があるので、特に、大音量対応型スピーカ装置では、スピーカ装置の全高が大きく成らざるを得ない。
 このように、従来のスピーカ装置では、ボイスコイルボビン610Jの振動方向と振動板21Jの振動方向とが同方向になっているので、振動板21Jの振幅を大きくして大音量を得ようとすると、ボイスコイルボビン610Jの振動ストロークを確保するためにスピーカ装置の全高が大きくなってしまい、装置の薄型化を達成し難い。すなわち、装置の薄型化と大音量化を両立し難い問題がある。
 この問題を解決する手立てとして、振動発生部材の振動方向を振動部材の振動方向と異なる方向にし、振動発生部材の振動を機械的に方向変換して振動部材に伝えることが考えられ、スピーカ装置の場合は、ボイスコイルの振動方向を振動板の振動方向とは異なる方向にし、ボイスコイルの振動を機械的に方向変換して振動板に伝えることが考えられる。これが実現されれば、振動発生部材の振動ストロークを大きくしても、これが直接振動部材の振動方向に沿った厚さに影響せず、薄型の振動発生装置を実現することができる。
 しかしながら、このような構造にすると、振動発生部材は振動部材の振動に伴って自身の振動方向に対して交差する方向の力を受けることになり、振動発生部材を所望の方向に安定して振動させることが困難になる問題がある。このように振動発生部材の振動が不安定になると、振動発生部材が周辺部材と干渉を起こし、異音の発生や可動部の耐久性を低下させる等の問題が生じる。特に、スピーカ装置の場合は、振動発生部材であるボイスコイルは幅の狭い磁気ギャップ内を安定して振動することが求められ、ボイスコイルが磁気回路の一部等に接触することがあると、これによって発生する異音は音響出力の雑音になるので、これを極力抑制することが求められる。
 本発明は、このような問題に対処することを課題の一例とするものである。すなわち、振動部材の大きな振動を得ながらその振動方向に沿った装置の厚さを抑え、装置の薄型化を可能にすること、振動発生部材の振動を安定化すること、振動発生部材が振動時に周辺部材と干渉することによる異音発生等の不具合を抑止すること、等が本発明の目的である。
 このような目的を達成するために、本発明による振動発生装置は、以下の各独立請求項に係る構成を少なくとも具備するものである。
 [請求項1]静止部と、該静止部に振動自在に支持される振動部とを備え、前記振動部は、前記静止部に振動可能に支持される振動部材と、前記振動部材の振動方向とは異なる方向に振動する振動発生部材と、前記振動発生部材の振動を方向変換して前記振動部材に伝える剛性の振動方向変換部とを備え、前記静止部と前記振動発生部材との間に、該振動発生部材を一定方向に移動自在に支持する案内部を備えることを特徴とする振動発生装置。
従来技術の説明図である。 本発明の実施形態に係る振動発生装置の基本構成を示した説明図である(同図(a)が平面図、同図(b)がX軸方向に沿った断面図)。 本発明の実施形態に係る振動発生装置の基本構成を示した説明図である(駆動部の組立斜視図)。 本発明の実施形態に係る振動発生装置の各構成要素についての具体的な態様(磁気回路とボイスコイル)を説明する説明図である。 本発明の実施形態に係る振動発生装置の各構成要素についての具体的な態様(磁気回路とボイスコイル)を説明する説明図である。 本発明の実施形態に係る振動発生装置の各構成要素についての具体的な態様(磁気回路とボイスコイル)を説明する説明図である。 本発明の実施形態に係る振動発生装置の各構成要素についての具体的な態様(振動方向変換部)を説明する説明図である。 本発明の他の実施形態に係る振動発生装置の各構成要素についての具体的な態様(案内部)を説明する説明図である(同図(a)が組立斜視図、同図(b)が平面図)。 本発明の他の実施形態に係る振動発生装置の各構成要素についての具体的な態様(案内部)を説明する説明図である(同図(a)が組立斜視図、同図(b)が平面図)。 本発明の他の実施形態に係る振動発生装置の各構成要素についての具体的な態様(案内部)を説明する説明図である(同図(a)が組立斜視図、同図(b)(c)が平面図)。 本発明の他の実施形態における振動方向変換部の構成例を示した説明図である。 本発明の他の実施形態に係る振動発生装置の各構成要素についての具体的な態様(振動方向変換部)を説明する説明図である。 本発明の他の実施形態に係る振動発生装置の各構成要素についての具体的な態様(振動方向変換部)を説明する説明図である。 本発明の他の実施形態に係る振動発生装置の各構成要素についての具体的な態様(振動方向変換部)を説明する説明図である。 本発明の他の実施形態に係る振動発生装置の各構成要素についての具体的な態様(振動方向変換部と案内部)を説明する説明図である。 本発明の実施形態に係る振動発生装置を搭載した電子機器を示した説明図である。 本発明の実施形態に係る振動発生装置を搭載した自動車を示した説明図である。
 本発明の実施形態に係る振動発生装置は、静止部と、該静止部に振動自在に支持される振動部とを備え、前記振動部は、前記静止部に振動可能に支持される振動部材と、前記振動部材の振動方向とは異なる方向に振動する振動発生部材と、前記振動発生部材の振動を方向変換して前記振動部材に伝える剛性の振動方向変換部とを備え、前記静止部と前記振動発生部材との間に、該振動発生部材を一定方向に移動自在に支持する案内部を備えることを特徴とする。
 前記振動発生部材は、前記案内部によって支持される支持部を有し、前記案内部に、前記振動発生部材の支持部が通過する経路を形成することもできるし、前記振動発生部材は、前記案内部によって支持される支持部を有し、前記案内部に、前記振動発生部材の支持部が通過する経路を形成することもできる。
 また、前記静止部は、一方向に沿って磁気ギャップを形成する磁気回路を含み、
 前記振動発生部材は、前記磁気回路内に配置されて前記一方向に沿って振動するボイスコイルを有し、前記ボイスコイルの振動を前記振動方向変換部によって方向変換することを特徴とする。
 このような特徴の振動発生装置では、例えば音声信号等の電気信号が振動発生部材であるボイスコイルに入力されると、磁気回路の磁気ギャップに配置されたボイスコイルにローレンツ力が生じて、ボイスコイルが、振動部材の振動方向に対して異なる方向、好適には振動部材の振動方向に対して直交する方向に沿って振動する。これに対して振動方向変換部が機能してボイスコイルの振動を方向変換して振動部材に伝える。振動部材は、振動方向変換部を介して伝達された駆動力によりボイスコイルとは異なる(例えば、ボイスコイルと直交する)振動方向に沿って振動する。
 一般的なスピーカ装置の場合には、例えば振動板の背面側にボイスコイルボビンが配置され、振動板の振動方向とボイスコイルボビンの振動方向とが同方向になるように構成されているために、振動方向に沿って振動板及びボイスコイルボビンが振動するための領域を要するので、スピーカ装置の音響放射方向に沿った幅(全高)が比較的大きい。
 一方、本発明の実施形態に係る振動発生装置では、振動部材の振動方向に対して異なる方向、好適には、振動部材の振動方向に対して直交する方向に形成された磁気ギャップを形成する磁気回路とその磁気回路に沿って振動するボイスコイル、更にはボイスコイルの振動方向を方向変換して振動部材に伝える剛性の振動方向変換部を有するので、前述した一般的なスピーカ装置と比べて、音響放射方向に沿った幅が比較的小さい。つまり、薄型の振動発生装置を提供することができる。また、ボイスコイルの振動ストロークを振動発生装置の全高に影響しない方向に設定できるので、ボイスコイルの振動ストロークすなわち振動部材の振幅を大きくした場合であっても振動発生装置の薄型化を達成しやすい。これによって、振動発生装置の薄型化と大振動化(スピーカ装置の場合には大音量化)を両立することが可能になる。
 さらに、本発明の実施形態に係る振動発生装置では、前記静止部と前記振動発生部材との間に、該振動発生部材を一定方向に移動自在に支持する案内部を備えているので、振動発生部材の振動を安定化することができ、振動発生部材が振動時に周辺部材と干渉することによる異音発生等の不具合を抑止することができる。
 また、前記振動方向変換部は、一端を前記振動発生部材との関節部とし、他端を前記振動部材との関節部とする第1のリンク部分と、一端を前記第1のリンク部分の中間部との関節部とし、他端を前記静止部との関節部とする第2のリンク部分とを有し、前記第1のリンク部分と前記第2のリンク部分を前記振動発生部材の振動方向に対して異なる方向に傾斜配置し、前記第1のリンク部分の一端と、前記第2のリンク部分の他端との間、又は前記振動発生部材と前記静止部との間には、弾性部材が設けられている形態にすることができる。この場合には、振動方向変換部、又は振動発生部材の振動を規制し、過大な振幅にて、振動方向変換部、又は振動発生部材を振動させることを抑止することができる。
 本発明に係る振動発生装置は、例えば、携帯電話機、その他の携帯機器、車載用スピーカ、パーソナルコンピュータ用スピーカ、テレビジョン放送受信機用スピーカ、等の各種スピーカ装置やバイブレーション装置やゲーム機等に採用することができる。
 以下、本発明の実施形態を図面に基づいてより具体的に説明する。
 図2~図3は、本発明の実施形態に係る振動発生装置の基本構成を示した説明図である。図2(a)が平面図(振動部材は仮想線で示し、振動部材を除いた状態を示している)、図2(b)が図2(a)におけるA-A断面図(振動部材を含む)、図3が組立斜視図(フレームは仮想線で示している)である。振動発生装置1は、静止部100、該静止部100に振動自在に支持される振動部200を構成要素とし、振動部200は、フレーム等の静止部100に対して振動可能に支持される振動板等の振動部材と、該振動部材の振動方向とは異なる方向に振動するボイスコイル等の振動発生部材と、該振動発生部材の振動を方向変換して振動部材に伝える剛性の振動方向変換部とを備えている。
 本発明の実施形態に係る振動発生装置1がスピーカ装置である場合には、振動板10と、振動板10を振動方向に沿って振動自在に支持するフレーム12と、フレーム12に設けられ、音声信号によって振動板10に振動を与える駆動部14とを備え、駆動部14は、振動板10の振動方向とは異なる方向に沿って磁気ギャップ20Gを形成する磁気回路20と、磁気ギャップ20G内に支持されるボイスコイル30を有し磁気ギャップ20Gに沿って振動可能なボイスコイル支持部40と、ボイスコイル支持部40の振動を方向変換して振動板10に伝える剛性の振動方向変換部50とを備える。図示においては、ボイスコイル支持部40の振動方向をX軸方向とし、それと直交する2方向をそれぞれY軸方向とZ軸方向としている。図示の例では、ボイスコイル30がボイスコイル支持部40に支持されてボイスコイル30とボイスコイル支持部40とが振動発生部材となっているが、これに限らず、ボイスコイル30自体が剛性を有しており、ボイスコイル30が振動方向変換部50と一体に振動するものであってもよい。なお、ボイスコイル30が剛性を有する場合には、ボイスコイル支持部40を用いなくても構わない。
 振動板10は、図示のように、振動方向(Z軸方向)に沿って振動自在にフレーム12に支持されている。振動板10は、振動発生装置1の駆動時、音響放射方向に音波を放射する。また、振動板10は、エッジ11を介してフレーム12に支持されており、振動方向以外の方向、詳細にはX軸方向やY軸方向に沿った移動は、エッジ11により規制されている。このエッジ11と振動板10は一体形成されてもよい。なお、本発明の実施形態では、ボイスコイル30の振動によって積極的に振動しない部位を静止部100としている。したがって、フレーム12や磁気回路20の構成部材が静止部100になり、振動板10は静止部100に対して振動自在に支持されている。
 振動板10の形成材料としては、例えば、樹脂系材料、金属系材料、紙系材料、繊維系材料、セラミックス系材料、複合材料等を採用することができる。振動板10は、例えば剛性を有することが好ましい。振動板10は、例えば平板形状、ドーム形状、コーン形状等の規定形状に形成することができる。図示の例で振動板10は平板形状に形成されており、また、フレーム12の平面状の底面12Aに沿って支持されている。薄型化の実現を課題とする本発明の実施形態としては、平板形状の振動板10が特に好ましい。また、振動板10は、音響放射方向から視認した形状(平面形状)が、矩形状、楕円形状、円形状、多角形状等、規定形状に形成することができる。また、振動板10をハニカム構造にしても構わない。
 また、必要に応じて、振動板10の表面(音響放射側の面)又は裏面(音響放射側とは逆側の面)に、突起部を形成しても構わない。突起部は振動板10の剛性を大きくする機能を有する。突起部は振動板10の表面に対し、直線状、環状、格子状に形成してもよく、例えば直線状の突起部を振動板の表面に複数形成する等、適宜変更してもよい。
 振動板10は、振動自在にフレーム12に支持されており、振動板10の背面側(音響放射方向とは逆側)における振動板10とフレーム12とで囲まれる空間が音響放射方向に対して遮断されている場合には、振動板10の背面側から発せられる音波が音響放射方向に向けて放射されるのを抑止できる。
 エッジ11は、振動板10とフレーム12との間に配置され、内周部が振動板10の外周部を支持するとともに、外周部がフレーム12に接合することにより、振動板10を規定位置に保持する。詳細には、エッジ11は、振動板10を振動方向(Z軸方向)に沿って振動自在に支持するとともに、振動方向に直交する方向には制動する。図示のエッジ11は、音響放射方向から視認した場合、リング形状(環状)に形成されており、断面形状は規定形状、例えば凸形状、凹形状、波型形状等に形成されている。図示のエッジ11は、音響放射方向に凹形状に形成されているが、音響放射方向に凸形状に形成されても構わない。エッジ11は、例えば、皮,布,ゴム,樹脂,それらに目止め加工を施したもの、ゴムや樹脂等を規定の形状に成形した部材等を採用することができる。
 駆動部14は、磁気回路20とボイスコイル支持部40と振動方向変換部50を備えている。磁気回路20は振動板10の振動方向(例えばZ軸方向)とは異なる方向(例えばX軸方向)に沿って磁気ギャップ20Gを形成している。図示の例では、振動板10の振動方向と直交する方向に沿って磁気ギャップ20Gを形成しているが、特にそれに限定されるものではない。ボイスコイル支持部40は、磁気ギャップ20G内に支持されるボイスコイル30を有し磁気ギャップ20Gに沿って振動するものである。ボイスコイル支持部40は後述する案内部60によって振動方向が直線的に規制され、磁気ギャップ20Gに沿った方向のみの移動が許容されており、ボイスコイル30に音声信号が入力されると、磁気ギャップ20G内のボイスコイル30にローレンツ力が作用して、ボイスコイル30と一体にボイスコイル支持部40が振動する。
 フレーム12は、振動板10を振動方向に沿って振動自在に支持すると共に駆動部14を内部で支持している。また、フレーム12は後述する振動方向変換部50のリンク機構の一部を支持してリンク機構の動作に対してフレーム12からの反力を加える。このようなフレーム12は平面状の底面12Aを有していることが望ましい。
 また、フレーム12は、前述したようにボイスコイル30の動作に対して静止している静止部でもある。ここでいう静止部は、ボイスコイル30の振動によって積極的に振動しない部位をいい、完全に静止している状態を必ずしも意図するわけでない。したがって、例えば、振動板10を支持できる程度に静止していればよく、振動発生装置1を駆動する際に生じる振動が伝搬して、その振動が静止部全体に生じていても構わない。本発明の実施形態における静止部100は、フレーム12と磁気回路20の一部だけでなく、振動発生装置1が装着される被装着箇所、磁気回路20と機械的に一体となって配置される部材等が該当する。さらに、フレーム12等の静止部100とボイスコイル30等の振動発生部材との間には、後述する弾性部材を設けることでボイスコイル30の振動を規制してもよい。
 図2に示したフレーム12は、音響放射方向(SD)から視認すると、平面形状が矩形状に形成されており、断面形状が凹形状に形成されている。図示のように、フレーム12は、詳細には、平面形状が矩形状の底板部12Bと、底板部12Bの外周部から音響放射方向(SD)に向かって立設される矩形状の筒状部12Cとを有し、上部に開口部12Dが形成されている。また、底板部12B上には磁気回路20が配置され、筒状部12Cの上端部にはエッジ11の外周部が接着剤等により接合され、開口部12Dにはエッジ11を介して支持された振動板2が配置されている。図示の例では、筒状部12Cの上端部には、内側に向かって延在した平坦な外周縁部12Eが形成されており、この外周縁部12Eにエッジ11が接合されている。フレーム12の形成材料としては、例えば樹脂、金属等の公知の材料を採用することができる。また、フレーム12の代わりに、後述する磁気回路20を構成するヨーク22が前述のフレーム12と同形状を備え、エッジ11等を支持するようにしても構わない。
 また、図2(b)に示すように、フレーム12は例えば側面部や底面部に孔部12Fが形成されている。この孔部12Fは、例えば通気孔として機能する。例えば通気孔を設けない場合、振動発生装置1の駆動時に、振動板10の振動に伴い、振動板10とフレーム12により囲まれた空間の空気がバネ性を帯びて、振動板2の振動が低減する場合がある。これに対して、図示の例では、孔部12Fが設けられているので、そのような振動板10の振動低減を抑止することができる。また、この孔部12Fは磁気回路20やボイスコイル30の熱を放熱するように機能する。また、孔部12Fは、例えば振動発生装置1の外部に設けられた、アンプ、イコライザ、チューナ、放送受信機、テレビジョン等の音声信号発生源300と、ボイスコイル30とを電気的に接続する信号線が通る孔として用いてもよい。
 振動方向変換部50は、ボイスコイル30の振動を方向変換して振動板10に伝えるものである。振動方向変換部50は、一端部がボイスコイル30側に角度変更自在に直接又は他の部材を介して連結されると共に、他端部が振動板10側に角度変更自在に直接又は他の部材を介して連結され、ボイスコイル30の移動方向及び振動板10の振動方向それぞれに対し斜設された剛性のリンク部分51を有している。
 そして、フレーム12等の静止部100と、ボイスコイル30等の振動発生部材との間には、ボイスコイル30を磁気ギャップ20Gの方向に移動自在に支持する案内部60を備えている。ここではボイスコイル支持部40が案内部60を介して移動自在に支持されているが、ボイスコイル30自体が剛性を有する構造物の場合には、ボイスコイル30を直接案内部60で移動自在に支持することもできる。また、ボイスコイル支持部40とフレーム12等の静止部100との間には後述する規制部を備え、案内部60及び規制部を介してボイスコイル支持部40を支持することが望ましい。
 案内部60は、ボイスコイル支持部40が磁気回路20に接触しないように、ボイスコイル支持部40を磁気ギャップ20G内の規定位置に保持するとともに、ボイスコイル支持部40を振動方向(X軸方向)に沿って移動自在に支持している。案内部60は、フレーム12等の静止部100に対し、ボイスコイル支持部40の振動方向に沿って配置され、該ボイスコイル支持部40の振動方向と異なる方向、例えばZ軸方向やY軸方向には、ボイスコイル支持部40が移動しないように規制している。ボイスコイル支持部40は、案内部60によって支持される支持部を有している。図示の例では、案内部60にボイスコイル支持部40の支持部41Aが通過する経路61Aを形成しているが、これに限らず、ボイスコイル支持部40の支持部に案内部60が通過する経路を形成してもよい。
 このような本発明の実施形態によると、例えば音声信号発生源からフレーム12に備えた音声信号入力端子に音声信号が送られ、更に音声信号入力端子からボイスコイル支持部40のボイスコイル30に音声信号が入力されると、振動板10の許容される振動方向とは異なる方向に沿って形成された磁気ギャップ20Gに沿ってボイスコイル支持部40が振動することになり、この振動が振動方向変換部50によって方向変換されて振動板10に伝達されることになって、振動板10を振動させて音響放射方向SDに音声信号に応じた音が放射される。
 この際、磁気ギャップ20Gの方向を振動板2の振動方向及び振動発生装置1の厚さ方向に交差させているので、磁気回路20の駆動力或いはボイスコイル支持部40の振動ストロークを大きくすることが直接的に振動発生装置1の厚さ方向(Z軸方向)の大きさに影響を与えない。よって、大音量化を図りながら振動発生装置1の薄型化を実現することが可能になる。また、構造的にはボイスコイル支持部40の振動ストロークより振動発生装置1の厚さを薄くすることも可能になり、薄型化が実現しやすい構造になっている。
 更には、案内部60によってX軸に沿った方向にボイスコイル支持部40の移動を許容し、Z軸に沿った方向に関しては移動を規制しているので、ボイスコイル30の振動を安定させることができ、ボイスコイル30が磁気回路の一部に接触すること等で発生する異音を抑制することができる。
 また、振動方向変換部50は、機械的なリンク機構によってボイスコイル支持部40の振動方向を変換して振動板10に伝えているので、振動の伝達効率が高い。更に、リンク部分51の角度変換がフレーム12からの反力を受けて行われるので、より確実にボイスコイル支持部40からの振動を振動板に伝えることができる。これによって、振動発生装置1がスピーカ装置である場合には良好な再生効率を得ることができ、特に、ボイスコイル30の振動を確実に振動板に伝えることで高音域の良好な再生特性を得ることが可能になる。
 なお、前述した例では、信号入力によりフレーム10等の静止部100に対し振動自在に支持される振動板10等の振動部200が振動する場合のみを説明したが、これに限定されず、ボイスコイル30等の振動発生部材への入力信号の周波数によっては、振動部200に対して静止部100が振動する場合もある。
 以下、本実施形態に係る振動発生装置1の各構成要素についての具体的な態様を説明する。
[磁気回路とボイスコイル;図4~図6]
 磁気回路20は、ボイスコイル支持部40の振動方向に沿った磁気ギャップ20Gを形成しているだけでなく、ボイスコイル支持部40上で平面的に巻かれたボイスコイル30に流れる電流(音声信号に伴う音声電流)を流すことで、ボイスコイル30にローレンツ力を作用させるために、磁気ギャップ20Gが逆向きで一対の磁場を形成している。図4~図6には、一対の磁気ギャップ20Gが形成されているが、これに限定されず、1つの磁気ギャップ20Gのみを磁気回路20が備えていても構わない。
 すなわち、磁気回路20は、磁石21とヨーク22によって形成されており、Z軸方向で互いに逆向きの磁場方向を有する一対の磁気ギャップ20G(20G1,20G2)をX軸方向の所定間隔で並べて形成している。そしてこの磁気ギャップ20G(20G1,20G2)内を流れる電流がY軸方向で互いに逆方向になるようにボイスコイル30を巻き回すことで、ボイスコイル30にX軸方向に沿ったローレンツ力が働くようにしている。図示の例では、ボイスコイル30が一対の直線部30A,30Cを有し、一対の磁気ギャップ20G1,20G2で直線部30A,30Cに逆方向の電流が流れるように、ボイスコイル30が一対の磁気ギャップ20G1,20G2を巡回するように配置されている。
 磁石21とヨーク22の配置を変えることによって同様の機能で様々な形態の磁気回路20を形成することができる。図4及び図5に示した例では、磁気回路20は、複数の磁石21(21A~21D)を有する。この磁気回路20では、磁石21が、磁気ギャップ20Gの磁場の方向に沿った両側に設けられている。
 図示の例では、ヨーク22は、下側のヨーク部22A、上側のヨーク部22B、及び支柱部22Cを有する。ヨーク部22A,22Bは規定間隔をあけて略平行に配置されており、中央部には、支柱部22Cがヨーク部22A,22Bに対して略直交する方向へ延在するように形成されている。
 ヨーク部22A,22Bには磁石21A~21Dが配置され、磁石21Aと磁石21Cとで一つの磁気ギャップ20G2が形成され、磁石21Bと磁石21Dとでもう一つの磁気ギャップ20G1が形成されている。この一対の磁気ギャップ20G1と磁気ギャップ20G2は、平面的に並べて形成され、互いに逆方向の磁場が形成されるようになっている。
 一方、ボイスコイル30は、平面形状が略矩形状に形成されており、Y軸方向に沿って形成された直線部30A,30Cと、X軸方向に沿って形成された直線部30B,30Dにより構成されている。ボイスコイル30の直線部30A,30Cは、磁気回路20の磁気ギャップ20G内に配置され、磁場の方向がZ軸方向に沿うように規定されている。ボイスコイル30の直線部30B,30Dには磁場を印加しないほうが好ましい。また、直線部30B,30Dに磁場が印加されている場合でも、その直線部30B,30Dに生じるローレンツ力が互いに相殺するように構成されている。ボイスコイル30は、巻き数を比較的多くすることで、磁気ギャップ20G内に配置されるボイスコイル30の一部分を比較的大きくすることができ、振動発生装置1の駆動時、比較的大きな駆動力を得ることができる。
 ボイスコイル支持部40は、平面状に巻き回されたボイスコイル30を備え、振動板10の振動方向に対して異なる方向に沿って移動自在に形成されている。図示の例では、フレーム12の平面状の底面12Aに沿って形成された磁気ギャップ20Gに沿って振動自在に配置されている。更に詳細には、本実施形態に係るボイスコイル支持部40は、X軸方向に沿ってのみ移動自在に形成されており、それ以外の方向には移動が規制されている。このボイスコイル支持部40の移動範囲の規制は、本実施形態では規制手段として支持部60を設けたが、この形態に限られるものではない。例えば、レールやガイド部材,溝部等による規制手段を設けることもできる。
 また、ボイスコイル支持部40は、磁気回路20の磁気ギャップ20G内にボイスコイル30が配置されるとともに、ボイスコイル30から移動方向に沿って磁気ギャップ20G外まで延出した形状の平面状の絶縁部材40aを有する。また、ボイスコイル支持部40は、開口部40bが形成されており、その開口部40bの外周に沿ってボイスコイル30が備えられている。このような構造のボイスコイル支持部40は、絶縁部材40aの内部にボイスコイル30が埋め込まれた構造にすることができるので、これによってボイスコイル30の強度を補強することができ、ボイスコイル30の歪み又は撓みを低減することができる。
 図示の例では開口部40bは、磁気回路20の支柱部22Cに遊嵌されており、この状態でボイスコイル支持部40の移動範囲が規制されている。具体的には開口部40bは矩形状に形成されており、ボイスコイル支持部40の移動方向に沿った両辺の間隔が、支柱部22Cの幅と略同じ大きさ又は大きく形成されており、移動方向に直交する方向の両辺の間隔は、ボイスコイル支持部40の移動範囲に対応して比較的大きく形成されている。さらに、ボイスコイル支持部40の平面形状は、その振動方向(X軸方向)に対して直交する方向に長い横長形状に形成されている。この形状によって振動方向の剛性を更に高めており、ボイスコイル40の振動を自身が変形することなく後述する振動方向変換部50に伝えている。ボイスコイル支持部40の案内部60と対向する位置には、該案内部60によって支持される支持部41Aを形成している。図2及び図3に示す例では、該支持部41Aが案内部60の経路61Aを摺動可能な形状、例えば棒状(直線状)に形成されている。
 磁気回路20は、図5に示す例では、ボイスコイル30の直線部30Aに係る磁場の向きが、直線部30Cに係る磁場の向きに対して逆向きとなるように、複数の磁石21A~21Dに対して、磁石21Aと磁石21Cが同方向に着磁され、磁石21Bと磁石21Dがそれとは逆の同方向に着磁されている。磁石21の着磁は磁石21とヨーク22とを組み付けた後に行うことができるが、図4及び図5に示した例ではその際の着磁工程を2回行うことが必要になる。
 これに対して、図6に示す例では、磁気ギャップ20G2を同方向に着磁された磁石21A,21Cによって形成し、磁気ギャップ20G1はヨーク部22A,22Bのそれぞれに形成したヨーク凸部22a,22b間に形成している。これによると、磁石21とヨーク22とを組み付けた後に行う着磁工程を1回で済ませることができ、工程の簡略化が可能になる。また、図示していないが、磁気回路20は、磁気ギャップ20G1、20G2とが磁石とヨーク凸部で構成される場合や、磁気ギャップ20G1、20G2の一方が磁石とヨークで構成され、他方が2つの磁石又は2つのヨーク部とで構成される場合がある。
[振動方向変換部;図2,図3,図7]
 振動方向変換部50は、ボイスコイル支持部40の振動とフレーム12等の静止部100から受ける反力によってボイスコイル支持部40と振動板10との間に形成されたリンク部分(第1のリンク部分)51Aを角度変換させるリンク機構を備える。具体的には、図2及び図3に示した例では、一端をボイスコイル支持部40との関節部52Aとし、他端を振動板10との関節部52Bとする第1のリンク部分51Aと、一端を第1のリンク部分51Aの中間部との関節部52Cとし、他端をフレーム12との関節部52Dとする第2のリンク部分51Bとを有し、第1のリンク部分51Aと第2のリンク部分51Bをボイスコイル支持部40の振動方向(例えば、X軸方向)に対して異なる方向に傾斜配置している。また、第1のリンク部分51Aの一端と第2のリンク部分51Bの他端の間には、後述する弾性部材を設けてボイスコイル支持部40の振動を規制することが望ましい。
 ここでいうリンク部分とは、リンク機構を形成するための一部であって、基本的には変形しない(剛性を有する)部分で、その両端に関節部を有する。この関節部は二つの部材を回転可能に接合することによって形成することもできるし、一つの部材を任意の角度に屈折自在にした屈折箇所として形成することもできる。図2(b)に示した例では、関節部52Dはフレーム12の底面12A上に突出して配置された静止部100である案内部60に支持されるか、又はフレーム12の底面12A上に突出して形成した図示省略の支持部上に支持されている。
 図2及び図3に示した例では、振動方向変換部50は、第1のリンク部分51A,第2のリンク部分51B,関節部52A,52B,52C,52Dによってリンク機構50Lが形成されている。この例では第2のリンク部分51Bとフレーム12等の静止部100との関節部52Dが位置変位しない関節部であって、他の関節部52A,52B,52Cは位置が変位する関節部になっている。これによって、全体のリンク機構50Lは関節部52Dにおいて案内部60等の静止部100からの反力を受ける構造になっている。このリンク機構50Lでは、関節部52Aがボイスコイル支持部40の振動によってX軸方向に移動すると、関節部52BはZ軸方向に沿って移動することになり、ボイスコイル支持部40の振動を方向変換して振動板10に伝える。
 本発明の実施形態に係る振動方向変換部50は、線状の屈折部を有する板状部材によって形成することができ、この屈折部を前述したリンク機構50Lの関節部にすることができる。すなわち、図示の例では、第1のリンク部分51A及び第2のリンク部分51Bを板状部材によって形成し、リンク機構50Lの関節部52A,52B,52C,52Dを線状の屈折部によって形成することができる。これによると、振動板10との接合部分を線状に接合することができるので、平面状の振動板10に対して幅方向に沿って均一に振動を加えることができ、振動板全体を略同位相で振動させることが可能になる。すなわち、分割振動の発生を抑えて特に高音域側の再生が可能になる。また、各リンク部分は剛性を有するので、固有振動モードでの振動が発生しにくく、リンク部分のたわみ振動等が振動板10の振動へ悪影響を与えるのを抑止し、音響特性が低減することを抑止できる。
 本実施形態に係る振動方向変換部50は、図示はしていないが、例えば通気孔を形成しても良い。通気孔は、振動発生装置1の振動時における振動板10とフレーム12で囲まれる空間の空気圧の局所的な変動を低減することができ、空気圧による振動方向変換部50の制動を抑止する。また、通気孔によって例えばリンク部分に中抜きが形成されて、リンク部分を軽量化できるので、これによって高域再生が可能になる。また、振動方向変換部の軽量化は特に再生特性の広域化や、所定の音声電流に対する音波の振幅及び音圧レベルを大きくすることに有効である。
 また、振動方向変換部50は、屈折部で繋がった一体部品からなるようにしてもよい。この場合は、複雑なリンク機構を形成する振動方向変換部50を即座にボイスコイル支持部40や振動板10に接合することができ、装置の組立性が良好になる。また、振動方向変換部50は例えばボイスコイル30(ボイスコイル支持部40を含む)や振動板10と一体に形成することも可能である。
 振動方向変換部50が備える関節部52A,52B,52C,52Dは、機械的な構造の関節(ジョイント)で構成されていてもよいし、ポリエステルやポリアラミド等の高分子からなる繊維にて構成される部材、ポリウレタン樹脂やゴム等からなる部材、可撓性フィルム等の可撓性部材により構成されていてもよい。また、例えば、ボイスコイル30と振動方向変換部50とが樹脂材料等の規定材料により一体形成されて、所定箇所に折り曲げ又は屈曲自在になるように加工処理を施して関節部52A,52B,52C,52Dを形成してもよい。
 図7は、本発明の実施形態における振動方向変換部50の動作を説明するための説明図である。詳細には、図7(b)は振動板10が基準位置に位置した状態の振動方向変換部50の状態、図7(a)は振動板10が基準位置に対して音響放射側に変位している状態の振動方向変換部50の状態、図7(c)は振動板10が基準位置に対して音響放射側に対して反対方向に変位している状態の振動方向変換部50の状態を示している。
 前述したように、関節部52Dが唯一位置変動しない関節部であり、これが静止部100(或いはフレーム12の底面12A)に対して支持され、静止部100からの反力をリンク機構50Lに付与している。これによって、ボイスコイル支持部40が基準位置X0からX軸方向にX1だけ移動すると、図7(a)に示すように、異なる方向に傾斜配置している第1のリンク部分51Aと第2のリンク部分51Bの角度がほぼ同角度立ち上がることになり、関節部52Dで静止部100からの反力を受けて関節部52Bは確実に振動板10を基準位置Z0からZ軸方向にZ1だけ押し上げる。また、ボイスコイル支持部40が基準位置X0からX軸と逆方向にX2だけ移動すると、図7(c)に示すように、第1のリンク部分51Aと第2のリンク部分51Bの角度がほぼ同角度下がることになり、関節部52Dで静止部100からの反力を受けて関節部52Bは確実に振動板10を基準位置Z0からZ軸と逆方向にZ2だけ押し下げる。
 ここで、関節部52Aから関節部52Cまでのリンク部分の長さaと関節部52Cから関節部52Bまでのリンク部分の長さbと関節部52Cから関節部52Dまでのリンク部分の長さcを等しくして、ボイスコイル支持部40の移動方向と平行に関節部52Aと関節部52Dを配置していることが好ましい。このようなリンク機構はスコットラッセルの機構として知られており、関節部52A,52B,52Cは関節部52Dを中心として直径が第1のリンク部分51Aの長さ(a+b=2a)の円周上にある。すなわち、関節部52Aと関節部52Dを通る直線と、関節部52Bと関節部52Dを通る直線とがなす角は常に直角になる。これによって、ボイスコイル支持部40をX軸方向に移動させると、第1のリンク部分51Aと振動板10との関節部52Bは常にX軸と垂直なZ軸に沿って移動することになり、ボイスコイル支持部40の振動方向をそれとは垂直方向に変換して振動板10に伝えることができる。
[案内部;図2,3]
 図2及び図3に示した例では、案内部60は、ボイスコイル支持部40をY軸方向に挟むように略対称に一対設けられるガイド部材60Aであり、該ガイド部材60Aとボイスコイル支持部40の両側部40cとが対向する面側に、経路61Aとして開口部又は凹部がX軸方向に連続するように形成されている。ボイスコイル支持部40の支持部41Aは、該ボイスコイル支持部40の左右2つの側部40cからY軸方向に棒状に突出しており、両支持部41Aがガイド部材60Aの経路61Aに挿入されるようにガイド部材60Aを配置することで、X軸に沿った方向にボイスコイル支持部40が移動可能に支持される。図示の例では、該経路61Aとして開口部を形成し、2つの支持部41Aを挿入させて摺動可能に支持している。さらに、ボイスコイル支持部40の支持部41Aを、該ボイスコイル支持部40のY軸方向に沿って、言い換えれば振動方向変換部50側に配置されるボイスコイル支持部40の側部40cに沿って形成している。また、ボイスコイル支持部40の支持部41Aを棒状の形状に形成し、振動方向変換部50の関節部52Aに対し連続的に形成している。また、ガイド部材60Aには、振動方向変換部50の関節部52Dを支持するための固定部62Aとして孔又は凹部が形成されている。
 このような実施形態によると、一対に配置されたガイド部材60Aの経路61Aに沿ってボイスコイル支持部40の支持部41Aが移動するので、ボイスコイル支持部40は、Z軸方向にはフレーム12に対して実質的に一定の高さが保持されている。さらにボイスコイル支持部40の支持部41Aがガイド部材60Aの経路61Aに沿って摺動するので、ボイスコイル支持部40の振動を円滑に行うことが可能になるとともに、磁気回路20との接触による異音の発生を抑止することができる。また、ボイスコイル支持部40の支持部41Aを振動方向変換部50の関節部52Aに対し連続的に形成した場合には、ボイスコイル支持部40から振動方向変換部50への振動の伝達を安定化させることができる。
 また、ボイスコイル支持部40とフレーム12との間には、ボイスコイル支持部40の移動範囲を規制する規制部70を備えている。規制部70は、ボイスコイル支持部40の振動方向に沿った一方向(例えばX軸方向)の変形を許容して他の方向(例えばZ軸方向やY軸方向)への変形を規制したダンパである。図示の例では、規制部70がC字形又はU字形の湾曲した可撓性を有する板状部材であるが、これに限らず、ダンパの断面形状が、凸形状、凹形状、波型形状等、厚みが均一、不均一等各種形状に形成されていてもよい。規制部70は、一端部がボイスコイル支持部40に接合し、他端部がフレーム12に接合している。規制部70は、Z軸方向において剛性を備えており、一端部がボイスコイル支持部40に接合し、他端部が磁気回路20に接合した構成となっていてもよい。
 このような実施形態によると、案内部60及び規制部70によってボイスコイル支持部40の移動範囲が規制されるため、過大な振幅にてボイスコイル支持部40を振動させることを抑止することができる。
 図8~図10は、本発明の他の実施形態に係る振動発生装置1の説明図である(各図の(a)が組立斜視図、(b)(c)が平面図)。前述した実施形態と共通する箇所は同一符号を付して重複説明を省略する。
 図8(a)(b)に示す実施形態は、案内部60は、ボイスコイル支持部40をY軸方向にて挟むように複数個ずつ設けられ、規定の回転軸に対し回動可能な回転部材60Bであり、各回転部材60Bは、支持軸62Bによってフレーム12等の静止部100に対し回動可能に支持されている。支持部40の2つの側部40cは、X軸方向に略平行に延びるように形成されている。回転部材60Bの周面には、凹溝63Bが周設され、該凹溝63Bに対しボイスコイル支持部40の2つの側部40cがY軸方向に移動不能に係合し、さらに当接して回転運動するように回転部材60Bを配置することで、X軸に沿った方向のみにボイスコイル支持部40が移動可能に支持される。したがって、この例では、ボイスコイル支持部40の振動方向に沿って延在する側部40cが支持部41Bとなり、回転部材60Bの凹溝63Bは該支持部40Bが通過する経路61Bとなる。
 このような実施形態によると、一対に配置された回転部材60Bの凹溝63Bにボイスコイル支持部40の側部40cがY軸方向に移動不能に係合するので、ボイスコイル支持部40がZ軸方向にはフレーム12に対して実質的に一定の高さで略対称に支持されている。さらに、ボイスコイル支持部40の側部40cが回転部材60Bの回転によって移動するので、ボイスコイル支持部40の振動を円滑に行うことが可能になるとともに磁気回路20等との接触による異音の発生を抑止することができる。
 図9(a)(b)に示す実施形態は、案内部60は、ボイスコイル支持部40をY軸方向にて挟むように略対称に一対設けられるレール部材60Cであり、これらレール部材60Cは、X軸方向に平行に延びる棒状(直線状)に形成されている。ボイスコイル支持部40の2つの側部40cには支持部41Cとして、レール部材60Cに摺動自在に嵌合する嵌合部42Cと、該嵌合部42Cをボイスコイル支持部40に支持する腕部43CをX軸方向に複数個ずつ突設している。各嵌合部42Cには、レール部材60Cが通過する経路44Cを形成している。これら経路44Cに対しレール部材60CがY軸方向に移動不能に係合しつつ摺動するように該レール部材60Cを配置することで、X軸に沿った方向のみにボイスコイル支持部40が移動可能に支持される。図示の例では、嵌合部42Cに経路44Cとして略C字形の凹部を形成しているが、これに限らず、該凹部に代えてレール部材60Cが貫通する開口部(孔部)を形成してもよい。
 なお、例えば図3、図8~図10、後述する図15に示される実施形態に関し、ガイド部材60Aと支持部41Aとが接触する領域、回転部材60Bとボイスコイル支持部40とが接触する領域、レール部材60Cと嵌合部42Cとが接触する領域や前述の経路等に、摺動を円滑にすべく例えば潤滑油等を用いることや、摩擦を低減すべく例えば表面処理等を行うことが、適宜可能である。
 このような実施形態によると、一対に配置されたレール部材60Cにボイスコイル支持部40の嵌合部42CがY軸方向に移動不能に係合するので、ボイスコイル支持部40がZ軸方向にはフレーム12に対して実質的に一定の高さで略対称に支持されている。さらにボイスコイル支持部40の嵌合部42Cがレール部材60Cに沿って摺動するので、ボイスコイル支持部40の振動を円滑に行うことが可能になるとともに、磁気回路20等との接触による異音の発生を抑止することができる。
 図10(a)(b),(c)に示す実施形態は、振動方向変換部50の第1のリンク部分51Aの一端と第2のリンク部分51Bの他端との間、又はフレーム12とボイスコイル30との間には、弾性部材80を設けている。図10(a)(b)に示す例では、弾性部材80がコイルバネ80Aであり、第1のリンク部分51Aの一端部(ボイスコイル30側)と第2のリンク部分51Bの他端部(静止部100側)との間、又は関節部52Aと関節部52Dとの間にコイルバネ80AをX軸方向に配置するとともに、フレーム12とボイスコイル支持部40との間にもコイルバネ80AをX軸方向に配置し、これらリンク側とフレーム側のコイルバネ80Aとで張力のバランスが取れるように設定されている。
 このような実施形態によると、振動方向変換部50及びボイスコイル支持部40の振動を規制し、過大な振幅にて振動方向変換部50及びボイスコイル支持部40が振動することを抑止することができる。
 図10(c)に示す例では、弾性部材80が弦巻バネ80Bであり、フレーム12とボイスコイル支持部40との間に該弦巻バネ80BをX軸方向に弾性力が発生するように配置している。この例によると、ボイスコイル支持部40の振動を規制し、過大な振幅にてボイスコイル支持部40が振動することを抑止することができる。
 図11~図15は、本発明の他の実施形態における振動方向変換部50の構成例を示したものである。前述した実施形態と共通する箇所は同一符号を付して重複説明を省略する。図11(a),(b)に示す実施形態はそれぞれ2つの特徴を有しており、その一つは、振動方向変換部50が、ボイスコイル支持部40の振動方向における両端部に設けられ、両端部に設けられた振動方向変換部50のリンク部分によって平行リンクが形成されていること、他の特徴は、駆動部14を一対設け、振動方向変換部50を互いにX軸方向に略左右対称に対向配置していることである。
 図11(a),(b)に示す振動発生装置1Aは、それぞれ、一つの振動板10に対して、左右一対の駆動部14(R),14(L)を備えており、駆動部14(R),14(L)は左右対称に設けられている。つまり、駆動部14(R)には、磁気回路20(R)とボイスコイル支持部40(R)が設けられ、ボイスコイル支持部40(R)の振動板10中心側の端部には第1のリンク部分51A(R)と第2のリンク部分51B(R)が設けられ、ボイスコイル支持部40(R)の外側端部には、一端をボイスコイル支持部40(R)との関節部53A(R)とし、他端を振動板10との関節部53B(R)とする外側リンク部分53(R)が設けられている。同様に、駆動部14(L)には、磁気回路20(L)とボイスコイル支持部40(L)が設けられ、ボイスコイル支持部40(L)の振動板10中心側の端部には第1のリンク部分51A(L)と第2のリンク部分51B(L)が設けられ、ボイスコイル支持部40(L)の外側端部には、一端をボイスコイル支持部40(L)との関節部53A(L)とし、他端を振動板10との関節部53B(L)とする外側リンク部分53(L)が設けられている。
 そして、図11(a)に示した振動発生装置1Aは、ボイスコイル支持部40(R),40(L)の振動板10中心側端部に設けられる振動方向変換部50において、第1のリンク部分51A(R),51A(L)の振動板10との関節部52Bが共通部となっており、第2のリンク部分51B(R),51B(L)のフレーム12との関節部52Dが共通部になっている。これよって、関節部52B,52C(R),52C(L),52Dによって菱形状のリンク機構が形成され、ボイスコイル支持部40(R),40(L)の互いにX軸方向に沿って近接・離間する振動を方向変換して振動板10にZ軸方向(音響放射方向)の振動を与える。この場合にも、関節部52Dがフレーム12に支持されていることで、ボイスコイル支持部40(R),40(L)の近接・離間振動に対して、第1のリンク部分51A(R),51A(L)及び第2のリンク部分51B(R),51B(L)からなるリンク機構がフレーム12からの反力を受け、この反力によって振動板10を確実にZ軸方向に振動させている。さらに、この例では左右一対のボイスコイル支持部40をY軸方向にて挟むように、左右一対の案内部60としてのガイド部材60Aが連続して形成され、そのX軸方向中心位置には関節部52Dを支持するための固定部62Aが共通となるように形成されている。
 また、一つのボイスコイル支持部40(R)の振動方向両側に設けられる第1のリンク部分51A(R)と外側リンク部分53(R)、或いはボイスコイル支持部40(L)の振動方向両側に設けられる第1のリンク部分51A(L)と外側リンク部分53(L)は、それぞれ平行リンクを形成しており、ボイスコイル支持部40(R),40(L)のX方向の移動によって、ほぼ平行な第1のリンク部分51A(R)と外側リンク部分53(R)、或いは第1のリンク部分51A(L)と外側リンク部分53(L)がほぼ同じ角度で角度変換することになる。これによって3箇所の関節部52B,53B(R),53B(L)が振動板2の平面状態を維持しながら上下動することになり、平面状の振動板10に略同位相で振動させることが可能になる。これによって、振動板10の分割振動を抑制することが可能になる。この際、一対のボイスコイル支持部40(R),40(L)の振動は、略同位相・略同振幅で互いに逆方向に振動することが条件になる。
 図11(b)に示した振動発生装置1Bは、関節部52Bが関節部52B(R)と52B(L)に分離してそれぞれ離間配置され、関節部52Dが関節部52D(R)と52D(L)に分離してそれぞれ離間配置されている以外は、図11(a)に示した振動発生装置1Aと同様である。したがって、図11(b)に示した振動発生装置1Bは図11(a)に示した振動発生装置1Aと同様の機能を示すが、振動発生装置1Bは同時に上下動する4箇所の関節部52B(R),52B(L),53B(R),53B(L)によって振動板10が上下動するので、更に振動板10の分割振動を抑制することが可能になる。
 また、図11(a),(b)に示した例では磁気回路20が、図2(a)と同様に、プレート22(22A,22B)、磁石21(21A,21B)とヨーク22(22A,22B)によって形成されており、Z軸方向で互いに逆向きの磁極を有する一対の磁石21A,21BをX軸方向の所定間隔で並べて配置し、一対の磁石21A,21Bとヨーク部22Bとの間に前述した磁気ギャップ20Gを形成している。そして磁石21A,21B上を流れる電流がY軸方向で互いに逆方向になるようにボイスコイル30を巻き回すことで、ボイスコイル30にX軸方向に沿ったローレンツ力が働くようにしている。
 なお、ボイスコイル支持部40の端部に連結される、第1のリンク部分51A、外側リンク部分53のうち、例えば、外側リンク部分53を設けずに、第1のリンク部分だけをボイスコイル支持部40の端部に連結させた構造を採用しても構わない。
 図12に示す実施形態は、駆動部14を一対設けて、振動方向変換部50を互いに略左右対称に対向配置させる場合であって、しかも振動方向変換部50を一体部品で形成している。
 この実施形態に係る振動方向変換部50は、一端をボイスコイル支持部40との関節部52A(R),52A(L)とし、他端を振動板10との関節部52B(R),52B(L)とする一対の第1のリンク部分51A(R),51A(L)を有する。また、一端を第1のリンク部分51A(R),51A(L)の中間部との関節部52C(R),52C(L)とし、他端を静止部(後述する第6のリンク部分51F)との関節部52D(R),52D(L)とする一対の第2のリンク部分51B(R),51B(L)を有する。更に、ボイスコイル支持部40から一体的に延設される一対の第3のリンク部分51C(R),51C(L)と、振動板10に沿って固着される第4のリンク部分51Dとを有する。また、一端を第3のリンク部分51C(R),51C(L)の端部との関節部52E(R),52E(L)とし、他端を第4のリンク部分51Dとの関節部52F(R),52F(L)とする一対の第5のリンク部分51E(R),51E(L)を有する。そして、第4のリンク部分51Dの両端に第1のリンク部分51Aと振動板10(第4のリンク部分51D)との関節部52B(R),52B(L)を形成する。第2のリンク部分51B(R),51B(L)と静止部(後述する第6のリンク部分51F)との関節部52D(R),52D(L)を第4のリンク部分51Dとほぼ等しい長さの第6のリンク部分51Fの両端に形成する。更には、第1のリンク部分51A(R)と第5のリンク部分51E(R)又は第1のリンク部分51A(L)と第5のリンク部分51E(L)が平行リンクを形成し、第3のリンク部分51C(R),51C(L)と第4のリンク部分51Dがそれぞれ平行リンクを形成する。また、第3のリンク部分51Cの基端部にはボイスコイル支持部40との接続部54(R),(L)が形成されている。
 このような振動方向変換部50のリンク機構50Lは、実質的には、図2(b)及び図3に示した実施形態をほぼ左右に対称に対向配置するとともに平行リンク機構を組み合わせた機能を有し、各リンク部分を板状部材によって形成し、リンク部分間の各関節部は線状の屈折部によって形成してリンク部分相互間が屈折部を介して一体的に形成されている。
 この振動方向変換部50の動作を図13によって説明する。この例ではフレーム12に支持される第6のリンク部分51Fが静止部100として機能することになる。このような振動方向変換部50によると、ボイスコイル支持部40の振動による接続部54の移動によって、関節部52A(R),(L)がX軸方向の基準位置X0からX1に移動すると、これによって平行リンクを形成している第3のリンク部分51C(R),(L)と第4のリンク部分51Dは平行状態を維持して上昇し、平行リンクを形成している第1のリンク部分51A(R),(L)と第5のリンク部分51E(R),(L)が立ち上がるように角度変更する。その際、関節部52D(L),(R)が静止部となる第6のリンク部分51Fに支持されているので、静止部からの反力を受けて第1のリンク部分51A(R),(L)と第5のリンク部分51E(R),(L)の角度変更が確実に行われ、関節部52A(R),(L)の位置X0から位置X1への変位を振動板10の位置Z0から位置Z1への変位に確実に変換する。
 同様に、関節部52A(R),(L)がX軸方向の基準位置X0からX2に移動すると、これによって平行リンクを形成している第3のリンク部分51C(R),(L)と第4のリンク部分51Dは平行状態を維持して下降し、平行リンクを形成している第1のリンク部分51A(R),(L)と第5のリンク部分51E(R),(L)が倒れるように角度変更を行う。その際、関節部52D(R),(L)が静止部に支持されているので、静止部からの反力を受けて第1のリンク部分51A(R),(L)と第5のリンク部分51E(R),(L)の角度変更が確実に行われ、関節部52A(R),(L)の位置X0から位置X2への変位を振動板10の位置Z0から位置Z2への変位に確実に変換する。
 このような実施形態によると、一つのボイスコイル支持部40のX軸方向の振動が、略同位相・略同振幅で振動する関節部52B(R),(L),52F(R),(L)及び第4のリンク部分51DにおけるZ軸方向の振動に変換されることになる。これによって、振動板10は、広い範囲で支持されて略同位相・略同振幅の振動が与えられることになるので、面積が広い平面的な振動板10に対してボイスコイル支持部40の振動を略同位相で伝達することができる。
 このような振動方向変換部50のリンク機構は、前述したように各リンク部分を板状部材によって形成することができ、各関節部分はリンク部分相互を回転可能に接合したものであっても良いし、リンク部分相互が屈折自在又屈曲自在に連結又は一体化しているものであっても良い。板状部材は、剛性が高く軽量の部材が好ましく、繊維強化プラスチックフィルム等を用いることができる。
 図12(b)に示すように、第3のリンク部分51C(R),(L),第4のリンク部分51D,第5のリンク部分51E(R),(L)をそれぞれ一対に平行配置しており、第1のリンク部分51A(R),(L)を二股に形成してその中間部に第2のリンク部分51B(R),(L)との関節部52C(R),(L)が形成され、第2のリンク部分51B(R),(L)及び第6のリンク部分51Fは、一対に平行配置されている第3のリンク部分51C(R),(L),第4のリンク部分51D,第5のリンク部分51E(R),(L)の間に配備されている。
 このようにリンク部分を1つの板状部材で形成することで、振動板10を面で支持して振動させることができるので、振動板10全体を略同位相で振動させることができ、分割振動を抑制することが可能になる。また、リンク部分を複数の板状部材で形成することもできるが、1つの板状部材で形成することで製造工程を簡略化することができる。リンク部分を1つの板状部材で形成する際、1つの平面状の板状部材からリンク部材を切り出しても構わない。
 図12(b)に示すように、この実施形態の振動方向変換部50は、リンク部分を形成する一つの板状部材全体を凸台形状に屈折させて第1のリンク部分51A(R),(L)と第4のリンク部分51Dを形成し、この板状部材を部分的に切り出して凹台形状に屈折させて第2のリンク部分51B(R),(L)と第6のリンク部分51Fを形成している。
 また、この振動方向変換部は、図12(c)に示すように、2枚の板状部材501,502を貼り合わせて形成し、一方の板状部材501に第1のリンク部分51A(R),(L),第2のリンク部分51B(R),(L),第4のリンク部分51D,第6のリンク部分51Fを形成し、他方の板状部材502に、第3のリンク部分51C(R),(L)と第5のリンク部分51E(R),(L)を形成している。そして、第1のリンク部分51A(R),(L)と第4のリンク部分51Dに沿って第3のリンク部分51C(R),(L)と第5のリンク部分51E(R),(L)を形成すると共に、第2のリンク部分51B(R),(L)と第6のリンク部分51Fに対応する開口502Aが板状部材502に形成されている。
 図12(c)に示す例では、第2のリンク部分51B(R),(L)と第6のリンク部分51Fに対応する他方の板状部材502に形成される開口502Aの大きさが、他方の板状部材502の一端から内側に向かって拡大するように形成されている。このようにすることで、第2のリンク部分51B(R),(L)と第6のリンク部分51Fが他の板状部材502に接触することが無く、リンク機構の動きを円滑に行わせることができる。開口502Aは、必要に応じてその形状を適宜変更しても構わなく、他方の板状部材502の一端から内側に向かって略同じ幅にしても構わない。
 また、各関節部の近傍において、各リンク部分の端部には傾斜面が形成されている。特に、傾斜面はリンク部分が関節部において屈折する際に、互いに近づき合うリンク部分の側面とは逆側の側面に形成されており、リンク部分が関節部において効率良く屈折できるように形成されている。
 このような実施形態では、2つの対向するボイスコイル支持部40に対して一つの一体部品の装着のみで振動方向変換部のリンク機構を形成することができるので、一対の駆動部14を備えた振動発生装置1,1A,1Bを形成する場合にも組み立て作業を簡易に行うことができる。また、静止部に支持される第6のリンク部分51Fを設けることで、ボイスコイル支持部40の対向振動(複数のボイスコイル支持部40が互いに逆方向となるように振動すること)に対しては、特に関節部52D(R),(L)をフレーム12に支持しなくても、この関節部52D(R),(L)の位置が常に一定に保持されることになり、これによっても振動方向変換部の振動発生装置1,1A,1Bへの組み込みを簡易化することができる。
 そして、リンク機構としては、右側の第1のリンク部分51A(R)と第3のリンク部分51C(R)、左側の第1のリンク部分51A(L)と第3のリンク部分51C(L)によって平行リンクが形成されているので、ボイスコイル支持部40の対向振動に対して振動板10に固着される第4のリンク部分51DをZ軸方向に沿って安定に平行移動させることができる。これによって、平面状の振動板10に対して安定した振動を加えることが可能になる。
 図14に示す実施形態は、図12に示した実施形態の改良例である。図14(a)に示す例では、ボイスコイル支持部40の対向振動によって曲げが生じ易いリンク部分に対して凸部510を設けて剛性を高めている。図示の例では、第1のリンク部分51A(R),(L),第2のリンク部分51B(R),(L),第3のリンク部分51C(R),(L),第6のリンク部分51Fにそれぞれ凸部510が設けられている。また、同図(b)に示す例では、特に強度を必要としないリンク部分において開口部520を設けて振動方向変換部の軽量化を図っている。図示の例では、第4のリンク部分51Dに開口部520が設けられている。振動方向変換部の軽量化は特に再生特性の広域化や、所定の音声電流に対する音波の振幅及び音圧レベルを大きくすることに有効である。
 図15(a),(b)に示す実施形態はそれぞれ2つの特徴を有しており、その一つは、振動方向変換部50が、ボイスコイル支持部40と振動板10との間に二枚の略平行な板状部材54を配置することで平行リンクが形成されていること、他の特徴は、駆動部14を一対設け、振動方向変換部50を互いにX軸方向に略左右対称に対向配置していることである。
 図15(a),(b)に示す振動発生装置1C,1Dは、それぞれ、一つの振動板10に対して、左右一対の駆動部14(R),14(L)を備えており、駆動部14(R),14(L)は略左右対称に設けられ、さらに、この例では磁気回路20(R),20(L)を、振動板10の外周部近傍に設けている。このような実施形態によると、振動発生装置50の全高を小さくすることが可能となって、振動発生装置1C,1Dを薄型に形成することができる。
 また、図15(a),(b)に示す実施形態では、案内部60の変形例としてローラーガイドを使用している。なお、これらのローラーガイドは前述した案内部に代えて使用してもよい。
 図15(a)に示す例は、案内部60がボイスコイル支持部40の上下両面をZ軸方向に挟むように複数個ずつ設けられ、規定の回転軸に対し回動可能なローラーガイド60Dであり、これらローラーガイド60Dは、Y軸方向に略平行に延びる棒状(直線状)に形成され、フレーム12等の静止部100に対して遊転可能に支持されている。このような実施形態によると、ローラーガイド60Dにより挟み込むことで、ボイスコイル支持部40がZ軸方向にはフレーム12に対して実質的に一定の高さで支持されている。さらに、ボイスコイル支持部40がローラーガイド60Dの回転によって移動するので、ボイスコイル支持部40の振動を円滑に行うことが可能になるとともに接触による異音の発生を抑止することができる。
 図15(b)に示す例は、案内部60がボイスコイル支持部40のY軸方向両端の上下端縁とそれぞれ当接するように傾斜させて複数設けられ、規定の回転軸に対し回動可能な傾斜ローラーガイド60Eであり、これら傾斜ローラーガイド60Eは、フレーム12等の静止部100に対して遊転可能に支持されている。このような実施形態によると、傾斜ローラーガイド60によってボイスコイル支持部40の上下動が打ち消され、Z軸方向にはフレーム12に対して実質的に一定の高さで支持されている。さらに、ボイスコイル支持部40が傾斜ローラーガイド60Eの回転によって移動するので、ボイスコイル支持部40の振動を円滑に行うことが可能になるとともに接触による異音の発生を抑止することができる。
 以上のように、本発明の実施形態に係る振動発生装置1は薄型化が可能であり、且つ大音量化の実現も可能である。このような振動発生装置1は各種電子機器や車載用として効果的に用いることができる。図16は、本発明の実施形態に係る振動発生装置1を備える電子機器を示した説明図である。同図(a)に示した携帯電話或いは携帯情報端末のような電子機器2、或いは同図(b)に示したフラットパネルディスプレイのような電子機器3は、振動発生装置1の設置に必要な厚さスペースを小さくできるので、電子機器全体の薄型化が可能になる。また、薄型化された電子機器においても充分な音声出力を得ることができる。図17は、本発明の実施形態に係る振動発生装置1を備えた自動車を示した説明図である。同図に示した自動車4は、振動発生装置1の薄型化によって車内スペースの拡大が可能になる。特にドアパネルに本発明の実施形態に係る振動発生装置1を内装したものでは、ドアパネルの出っ張りを無くし運転者の操作スペースの拡大が可能になる。また、充分な音声出力が得られるので、雑音が多い高速走行時等でも車内で快適に音楽やラジオ放送を楽しむことができる。
 また、人の居住を用途とする住宅(建築物)や、会議、講演会、パーティー等、多数の人数を収容して催しを行うことができるホテル、旅館や研修施設等(建築物)に、スピーカ装置1の設置に必要な厚さスペースを小さくできるので、不要なスペースを削減でき、スペースを有効に活用することができる。また、近年、プロジェクターや大画面テレビ等の普及に伴い、音響・映像設備を備える居室を設ける例が見られるようになっており、一方で音響・映像設備を備える居室を設けずに、リビングルーム等をシアタールームとして使用するケースも見られる。このようなケースにおいても、スピーカ装置1を用いることで、簡易にリビングルーム等をシアタールーム化でき、さらにリビングルーム内の空間を有効に活用することが可能である。なお、スピーカ装置1の配置場所は、例えば、居室内の天井や壁等が挙げられる。
 以上、本発明の実施の形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
 また、上述の各実施の形態は、その目的及び構成等に特に矛盾や問題がない限り、互いの技術を流用することができる。
 また、上述の各実施形態における技術を、必要に応じ、平板状のボイスコイルを用いるダイナミック型のスピーカ装置(例:リッフェル型のスピーカ装置、リボン型スピーカ装置、平板状のボイスコイルの音響放射側及び音響放射側とは逆側に磁極部を配置するスピーカ装置)に適用することができ、スピーカ装置を薄型化することができる。
 なお、本出願には、2008年1月28日に国際出願したPCT/JP2008/051197、2008年10月14日に国際出願したPCT/JP2008/068580、2009年1月20日に国際出願したPCT/JP2009/050764、2009年2月27日に国際出願したPCT/JP2009/053752、2009年2月26日に国際出願したPCT/JP2009/053592に記載される全ての内容は、本出願に組み込まれる。

Claims (28)

  1.  静止部と、該静止部に振動自在に支持される振動部とを備え、
     前記振動部は、
     前記静止部に振動可能に支持される振動部材と、
     前記振動部材の振動方向とは異なる方向に振動する振動発生部材と、
     前記振動発生部材の振動を方向変換して前記振動部材に伝える剛性の振動方向変換部とを備え、
     前記静止部と前記振動発生部材との間に、該振動発生部材を一定方向に移動自在に支持する案内部を備えることを特徴とする振動発生装置。
  2.  前記振動発生部材は、前記案内部によって支持される支持部を有し、前記案内部には、前記振動発生部材の支持部が通過する経路が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の振動発生装置。
  3.  前記振動発生部材は、前記案内部によって支持される支持部を有し、該支持部には、前記案内部が通過する経路が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の振動発生装置。
  4.  前記経路は、前記案内部と前記振動発生部材とが対向する面側に形成される凹部、又は開口部であることを特徴とする請求項2に記載の振動発生装置。
  5.  前記振動発生部材の支持部は、前記経路に挿入されて、前記案内部に支持されていることを特徴とする請求項4に記載の振動発生装置。
  6.  前記案内部は、前記振動発生部材が振動する方向に沿って配置されていることを特徴とする請求項5に記載の振動発生装置。
  7.  前記振動発生部材の支持部は、前記案内部の経路を摺動することができる形状に形成されていることを特徴とする請求項6に記載の振動発生装置。
  8.  前記振動方向変換部が前記振動発生部材の支持部を備え、該振動方向変換部が前記案内部に支持されることを特徴とする請求項6に記載の振動発生装置。
  9.  前記振動方向変換部は、前記振動発生部材と角度変更自在に連結する関節部を有し、前記振動発生部材の支持部は、前記関節部に対し連続的に形成されることを特徴とする請求項8に記載の振動発生装置。
  10.  前記振動方向変換部が有する支持部は、直線状に形成されていることを特徴とする請求項9に記載の振動発生装置。
  11.  前記案内部は、規定の回転軸に対し回動可能な回動部材を備え、該回動部材の前記振動発生部材と対向する面に前記経路が形成されることを特徴とする請求項6に記載の振動発生装置。
  12.  前記回動部材は、前記振動発生部材の振動の向きに沿って、該振動発生部材とともに回転運動を行うことを特徴とする請求項11に記載の振動発生装置。
  13.  前記案内部は、前記回動部材を前記静止部に対し回動可能に支持する支持軸を備えることを特徴とする請求項12に記載の振動発生装置。
  14.  前記振動発生部材の支持部は、該振動発生部材の振動方向に沿って延在する側部であることを特徴とする請求項13に記載の振動発生装置。
  15.  前記案内部は直線状に形成され、前記振動発生部材の支持部は、前記案内部に嵌合する嵌合部と、前記嵌合部を前記振動発生部材に支持する腕部とを備えることを特徴とする請求項3に記載の振動発生装置。
  16.  前記静止部は、一方向に沿って磁気ギャップを形成する磁気回路を含み、
     前記振動発生部材は、前記磁気回路内に配置されて前記一方向に沿って振動するボイスコイルを有し、前記ボイスコイルの振動を前記振動方向変換部によって方向変換する請求項1に記載の振動発生装置。
  17.  前記振動方向変換部は、前記振動発生部材と前記振動部材との間に形成されたリンク部分を角度変換させるリンク機構を備えることを特徴とする請求項16に記載の振動発生装置。
  18.  前記リンク機構は、前記リンク部分が前記振動部材側とは逆側に位置する前記静止部からの反力を受けて角度変換することを特徴とする請求項17に記載の振動発生装置。
  19.  前記振動方向変換部は、
     一端を前記振動発生部材との関節部とし、他端を前記振動部材との関節部とする第1のリンク部分と、
     一端を前記第1のリンク部分の中間部との関節部とし、他端を前記静止部との関節部とする第2のリンク部分とを有し、
     前記第1のリンク部分と前記第2のリンク部分を前記振動発生部材の振動方向に対して異なる方向に傾斜配置したことを特徴とする請求項18に記載の振動発生装置。
  20.  前記第2のリンク部分の他端は、前記案内部にて支持されていることを特徴とする請求項19に記載の振動発生装置。
  21.  前記第1のリンク部分の一端と、前記第2のリンク部分の他端との間、又は前記振動発生部材と前記静止部との間には、弾性部材が設けられていることを特徴とする請求項19に記載の振動発生装置。
  22.  前記静止部は、フレームであり、前記振動発生部材は、ボイスコイルが配置されるボイスコイル支持部であり、前記フレームに前記ボイスコイル支持部を支持する規制部を備えることを特徴とする請求項16に記載の振動発生装置。
  23.  前記振動部材の振動によって音波を発生することを特徴とする請求項16に記載の振動発生装置。
  24.  前記振動方向変換部は、一端部が前記振動発生部材に角度変更自在に直接又は他の部材を介して連結されると共に、他端部が前記振動部材に角度変更自在に直接又は他の部材を介して連結され、
     前記振動部材の振動方向及び前記振動発生部材の移動方向それぞれに対し斜設されて配置されることを特徴とする請求項1に記載の振動発生装置。
  25.  前記振動方向変換部は、前記振動発生部材と前記振動部材との間に形成されたリンク部分を角度変換させるリンク機構を備えることを特徴とする請求項1に記載の振動発生装置。
  26.  前記リンク機構は、前記リンク部分が前記振動部材側とは逆側に位置する前記静止部からの反力を受けて角度変換することを特徴とする請求項25に記載の振動発生装置。
  27.  請求項16に記載の振動発生装置を備えることを特徴とする電子機器。
  28.  請求項16に記載の振動発生装置を備えることを特徴とする自動車。
PCT/JP2009/055496 2009-03-19 2009-03-19 振動発生装置 WO2010106672A1 (ja)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63250995A (ja) * 1987-04-07 1988-10-18 Citizen Watch Co Ltd 薄型スピ−カ

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