WO2009125809A1 - ピペリジン誘導体 - Google Patents

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WO2009125809A1
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裕章 稲垣
哲則 藤沢
雅夫 伊藤
美穂 早川
敏史 津田
雅敏 永持
寿 高橋
真 竹村
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第一三共株式会社
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Abstract

グラム陽性菌、グラム陰性菌、およびそれらの耐性菌に対して幅広く強力な抗菌活性を示し、かつ高い安全性を有する薬剤の開発が望まれている。 【解決手段】  このような状況下において、本発明者らは、鋭意検討を行った結果、下式(I)で表わされる化合物またはその塩が、グラム陽性菌およびグラム陰性菌に対して幅広く、かつ強力な抗菌活性を示し、しかも抗菌薬および感染症の予防・治療薬として高い安全性を兼ね備えていることを見出し、本発明を完成させた。  すなわち、本発明は、下式(I)で表わされる化合物、その塩、またはそれらの水和物を提供する。  すなわち、本発明は、 (1)式(I): 【化1】 で表される化合物、または、その薬理上許容される塩。

Description

ピペリジン誘導体
 本発明は、グラム陽性菌およびグラム陰性菌に対して優れた抗菌活性を有する新規な化合物、またはその塩、並びにそれらを含有する抗菌剤に関するものである。
 医療現場において、感染症治療のために種々の抗生物質や合成抗菌剤が使用されてきた。しかしながら、近年、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)、バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)およびペニシリン耐性肺炎球菌(PRSP)などの耐性菌が出現しており、そのような耐性菌に感染した患者の治療が重要な課題となっている。加えて、複数の薬剤に対して耐性を獲得した多剤耐性菌が出現しており、多剤耐性菌による感染症は難治性の疾病として世界的に大きな問題となっている。
 これらの耐性菌に有効な抗生物質あるいは抗菌剤の登場が強く望まれており、例えば、特許文献1には、耐性グラム陽性菌に対して効果を示すキノロン系化合物が開示されている。また、既存の薬剤とは異なる作用メカニズムを有する化合物として、特許文献2~6に記載された化合物などが知られている。
国際公開第2002/40478号パンフレット 国際公開第2006/134378号パンフレット 国際公開第2006/137485号パンフレット 国際公開第2007/16610号パンフレット 国際公開第2007/71936号パンフレット 国際公開第2007/81597号パンフレット
 グラム陽性菌、グラム陰性菌、およびそれらの耐性菌に対して幅広く強力な抗菌活性を示し、かつ高い安全性を有する薬剤の開発が望まれている。
 このような状況下において、本発明者らは、鋭意検討を行った結果、下式(I)で表わされる化合物またはその塩が、グラム陽性菌およびグラム陰性菌に対して幅広く、かつ強力な抗菌活性を示し、しかも抗菌薬および感染症の予防・治療薬として高い安全性を兼ね備えていることを見出し、本発明を完成させた。
 本発明は、式(I)で示される化合物、その薬理学上許容される塩、及び、そのプロドラッグを有効成分として含有する医薬組成物(特に、感染症疾患の予防または治療のための組成物)、医薬組成物(特に、感染症疾患の予防または治療のための組成物)を製造するための一般式(I)で示される化合物、その薬理学上許容される塩、及び、そのプロドラッグの使用、一般式(I)で示される化合物、その薬理学上許容される塩、及び、そのプロドラッグの薬理学的な有効量を温血動物(特に、ヒト)に投与することによる疾病(特に、感染症疾患)の予防または治療方法を提供する。
 すなわち、本発明は、
(1)式(I)で表される化合物、またはその薬理上許容される塩、
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000007
{式中、XおよびXは、それぞれ独立に、窒素原子、または、
1つの水素原子が結合した炭素原子を表わす。
は、窒素原子、または、
一般式CR1a
(式中、R1aは、ハロゲン原子、シアノ基、置換されていてもよい低級アルカノイル基、または、置換基群αから選択される基を表わす)
を表わし、
は、窒素原子、または、
一般式CR1b
(式中、R1bは、ハロゲン原子、シアノ基、置換されていてもよい低級アルカノイル基、または、置換基群αから選択される基を表わす)
を表わし、
は、一般式CR
(式中、Rは、
隣接するL上の原子の結合手と一体となって、もしくは、隣接するAの結合手と一体となって二重結合を形成する結合手、
ハロゲン原子、
シアノ基、または、
置換基群αから選択される基を表わす)、
または、
窒素原子を表わし、
は、一般式CR
(式中、置換基RおよびRは、それぞれ独立に、
が一般式CRである時にAの結合手と一体となって、もしくは、A(A自身が結合手の場合はA)の結合手と一体となって二重結合を形成する結合手、
ハロゲン原子、
シアノ基、または、
置換基群αから選択される基、あるいは、
、Rが一体となってオキソ基、または置換されていてもよいヒドロキシイミノ基を形成する)、
NR(Rは、Aが一般式CRである時にAの結合手と一体となって、あるいはA(A自身が結合手の場合はA)の結合手と一体となって二重結合を形成する結合手、または、置換基群αから選択される基を表わす)、
酸素原子、または酸化されていてもよい硫黄原子を表わし、
は、一般式CR
(式中、置換基RおよびRは、それぞれ独立に、隣接するA、あるいはAの結合手と一体となって二重結合を形成する結合手、
ハロゲン原子、
シアノ基、または、
置換基群αから選択される基、あるいは、
、Rが一体となってオキソ基、または置換されていてもよいヒドロキシイミノ基を形成する)、
一般式NR
(式中、置換基Rは、隣接するA、あるいはAの結合手と一体となって二重結合を形成する結合手、
または、置換基群αから選択される基を表わす)、
酸素原子、酸化されていてもよい硫黄原子、または結合手を表わし、
は、一般式CR10
(式中、置換基RおよびR10は、それぞれ独立に、隣接するA(A自身が結合手の場合はA)の結合手と一体となって二重結合を形成する結合手、
ハロゲン原子、
シアノ基、または、
置換基群αから選択される基、あるいは、
、R10が一体となってオキソ基、または置換されていてもよいヒドロキシイミノ基を形成する)、
一般式NR11
(式中、置換基R11は、隣接するA(A自身が結合手の場合はA)の結合手と一体となって二重結合を形成する結合手、または、
置換基群αから選択される基を表わす)、
酸素原子、または酸化されていてもよい硫黄原子を表わし、
は、一般式-Y-Y
(式中、Yは、Aと結合し、置換基群βから選択される基によって置換されていてもよい炭素原子を表わし、
は、Qと結合し、置換基群βから選択される基によって置換されていてもよい炭素原子、置換基群γから選択される基によって置換されていてもよい窒素原子、酸素原子、または、酸化されていてもよい硫黄原子を表わす)
を表わし、
は、下記式(II)で表される、L、L間にある6員環構造であり(*は結合手をそれぞれ示す)、
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000008
およびZは、それぞれ独立に、一般式CR20
(式中、置換基R20は、ハロゲン原子、シアノ基、置換基群αから選択される基を意味する)、または
窒素原子を表わし、
、Z、ZおよびZは、それぞれ独立に、一般式CR2122
(式中、置換基R21およびR22は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、シアノ基、置換基群αから選択される基、あるいは、R21、R22が一体となってオキソ基、または置換されていてもよいヒドロキシイミノ基を形成する)を表わし、
は、一般式-Y-Y-Y
(式中、Yは、Q上のZ4と結合する原子であり、オキソ基、および置換基群δから選択される基によって置換されていてもよい
炭素原子、
置換基群εから選択される基で置換されていてもよい窒素原子、
酸化されていてもよい硫黄原子、または、結合手を表わし、
は、結合手、または、
置換基群ζから選択される基によって置換されていてもよく、隣接する炭素原子と多重結合を形成してもよい炭素原子を表わし、
は、結合手、
置換基群ζから選択される基によって置換されてもよく、隣接する炭素原子と多重結合を形成してもよい炭素原子、
置換基群εから選択される基で置換されていてもよい窒素原子、酸素原子、または
酸化されていてもよい硫黄原子を表わす)を表わし、
は、下記式(III)で表される、縮合2環式「6員環/6員環」または「6員環/5員環」の複素環構造、あるいは、原子数5-7の単環構造であり(*は、L2との結合手を示す)、
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000009

、Z、Z10、Z15、Z16、およびZ17は、それぞれ独立に、
置換基群η、および置換されていてもよい低級アルコキシ基から選択される基によって置換されていてもよい炭素原子、または
窒素原子を表わし、
11、Z14、Z18、およびZ20は、それぞれ独立に、置換基群θから選択される基によって置換されていてもよい窒素原子、
酸素原子、または、
酸化されていてもよい硫黄原子を表し、さらに、これらは隣接するZ12、Z13、または、Z19と二重結合を形成してもよく、
12、Z13、およびZ19は、それぞれ独立に、
置換基群η、およびオキソ基から選択される基によって置換されていてもよい炭素原子、
置換基群θから選択される基によって置換されていてもよい窒素原子、
酸素原子、または
酸化されていてもよい硫黄原子を表し、隣接する原子と二重結合を形成してもよく、
21、Z22、Z23、Z24、Z25、Z26、Z27、Z28、Z29、Z30、Z31、Z32、Z33、Z34、Z35、Z36、Z37、およびZ38は、それぞれ独立に、
置換基群ιから選択される基によって置換されていてもよい炭素原子、
置換基群κから選択される基によって置換されていてもよい窒素原子、
酸素原子、または、
酸化されていてもよい硫黄原子を表し、さらに、これらは隣接する原子と二重結合を形成してもよい。
[置換基群α]:水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルケニル基、置換されていてもよい単環式炭化水素環基または複素環基、保護または置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよい低級アルコキシ基、保護または置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいアミジノ基、保護されていてもよいカルボキシ基、置換されていてもよいアミノカルボニル基、置換されていてもよい低級アルキルスルホニル基、置換されていてもよい低級アルキルスルフィニル基、および、置換されていてもよいアミノスルホニル基。
[置換基群β]:水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、保護または置換されていてもよいヒドロキシ基、保護または置換されていてもよいアミノ基、保護されていてもよいカルボキシ基、置換されていてもよいアミノカルボニル基、置換されていてもよい低級アルキルスルホニル基、置換されていてもよいアミノスルホニル基、オキソ基、および、置換されていてもよいヒドロキシイミノ基。
[置換基群γ]:水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルカノイル基、置換されていてもよいアミノカルボニル基、置換されていてもよい低級アルコキシカルボニル基、置換されていてもよい低級アルキルスルホニル基、および、置換されていてもよいアミノスルホニル基。
[置換基群δ]:水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルカノイル基、保護されていてもよいカルボキシ基、置換されていてもよいアミノカルボニル基、置換されていてもよい低級アルキルスルホニル基、および、置換されていてもよいアミノスルホニル基。
[置換基群ε]:水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルカノイル基、保護されていてもよいカルボキシ基、置換されていてもよいアミノカルボニル基、置換されていてもよい低級アルキルスルホニル基、および、置換されていてもよいアミノスルホニル基。
[置換基群ζ]:水素原子、ハロゲン原子、保護または置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよい低級アルコキシ基、オキソ基、および、置換されていてもよいヒドロキシイミノ基。
[置換基群η]:水素原子、ハロゲン原子、および、置換されていてもよい低級アルキル基。
[置換基群θ]:水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基、保護または置換されていてもよいヒドロキシ基、および、置換されていてもよい低級アルコキシ基。
[置換基群ι]:水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルケニル基、保護または置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよい低級アルコキシ基、シアノ基、保護されていてもよいオキソ基、置換されていてもよいヒドロキシイミノ基、保護されていてもよいカルボキシ基、置換されていてもよいアミノカルボニル基、および、保護または置換されていてもよいアミノ基。
[置換基群κ]:水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基、保護または置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよい低級アルカノイル基、置換されていてもよい低級アルコキシカルボニル基、置換されていてもよいアミノカルボニル基、置換されていてもよいアミノスルホニル基、および、置換されていてもよい低級アルキルスルホニル基。}
(2)Xが窒素原子である、上記(1)に記載の化合物、またはその薬理上許容される塩、
(3)XがCHである上記(1)に記載の化合物、またはその薬理上許容される塩、
(4)Aが窒素原子である、上記(1)~(3)のいずれか一に記載の化合物、またはその薬理上許容される塩、
(5)Aが酸素原子である、上記(1)~(3)のいずれか一に記載の化合物、またはその薬理上許容される塩、
(6)Aが窒素原子、かつ、Aが酸素原子である、上記(1)~(3)のいずれか一に記載の化合物、またはその薬理上許容される塩、
(7)一般式(I)の部分構造である一般式(Ia):
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000010
で示される三環構造が、下式の構造である、(1)~(6)のいずれか一に記載の化合物、またはその薬理上共用される塩(*は、Lとの結合手を示す。X、R1a、R1b、R、R、およびR11は、一般式(I)における置換基の定義と同じである。)、
式:
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000011
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000012
(8)Lが-CHCH-、-CH-C(=O)-、-CH―CH=、または、-CH-C(-OH)(-COOH)-である、上記(1)~(7)のいずれか一に記載の化合物、またはその薬理上許容される塩、
(9)Qが下式(IV)で示されるL、L間にある6員環構造(式中、R23、R24は、それぞれ独立に、水素原子、ヒドロキシメチル基、メトキシ基、カルボキシ基、アミノカルボニル基、N-(メトキシ)アミノカルボニル基、N-(メタンスルホニル)アミノカルボニル基、またはオキソ基を表わす。*は結合手をそれぞれ示す。)である、上記(1)~(8)のいずれか一に記載の化合物、またはその薬理上許容される塩、
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000013
(10)Lが、-CH-CH-、-CH-CH=CH-、-CH-C(=O)-NH-、-CHCH-S-、-NH-CH-、-CH―CH(-OCOCH3)-、-CH-CH(-OH)-,-CH-C(=O)-、-C(=O)-CH=CH-、または、-CH-CH=である、上記(1)~(9)のいずれか一に記載の化合物、またはその薬理上許容される塩、
(11)Qが、3-オキソ-3,4-ジヒドロ-2H-ピリド[3,2-b][1,4]オキサジン-6-イル基、シクロヘプタニル基、シクロヘキシル基、1-ヒドロキシシクロヘキシル基、1-メシルアミノシクロヘキシル基、1-シアノシクロヘキシル基、2-オキソシクロヘキシル基、1,4-ジオキサスピロ[4.5]デク-6-イル基、2-ヒドロキシイミノシクロへキシル基、2-メトキシイミノシクロへキシル基、3-オキソシクロヘキシル基、1,4-ジオキサスピロ[4.5]デク-7-イル基、2,2-ジフルオロシクロヘキシル基、2-フルオロ-1-シクロへキセニル基、2-メチリデンシクロヘキシル基、トランス-2-ヒドロキシシクロヘキシル基、シス-2-ヒドロキシシクロヘキシル基、トランス-2-メトキシシクロヘキシル基、シス-2-メトキシシクロヘキシル基、2-テトラヒドロピラニル基、2-オキソ-1-ピペリジニル基、シクロペンチル基、2-オキソシクロペンチル基、2-チエニル基、3-フルオロフェニル基、または、2,5-ジフルオロフェニル基である、上記(1)~(10)のいずれか一に記載の化合物、またはその薬理上許容される塩、
(12)上記(1)~(11)のいずれか一に記載の化合物、またはその薬理上許容される塩、
(13)上記(1)~(11)のいずれか一に記載の化合物、またはその薬理上許容される塩の医薬製造のための使用、
(14)上記(1)~(11)のいずれか一に記載の化合物、またはその薬理上許容される塩を含有することを特徴とする抗菌薬、
および
(15)上記(1)~(11)のいずれか一に記載の化合物、またはその薬理上許容される塩を含有することを特徴とする感染症治療薬、
を提供する。
 一般式(I)の化合物またはその塩は、強い抗菌活性と高い安全性を有することから、抗菌剤として有用である。また、一般式(I)の化合物またはその塩は、MRSAなどの耐性菌に対しても強い抗菌活性を有し、殺菌性及び組織移行性に優れることから抗菌剤として有用である。
 以下、本発明化合物について詳述する。
本明細書において、特にことわらない限り、
 “ハロゲン原子”とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を表わす。
 “低級アルキル基”とは、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、n-ペンチル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基等の炭素数1から6の直鎖状または分枝状のアルキル基を表わす。
 “低級アルケニル基”とは、メチリデン基、ビニル基、1-プロペニル基、2-プロペニル基等の炭素数1から6の直鎖状および分枝状のアルケニル基を表す。
 “低級アルコキシ基”とは、メトキシ基、エトキシ基、n-プロピルオキシ基、n-ブチルオキシ基、n-ペンチルオキシ基、イソプロピルオキシ基、イソブチルオキシ基、tert-ブチルオキシ基等の炭素数1から6の直鎖状または分枝状のアルキルオキシ基を表わす。
 “低級アルカノイル基”とは、アセチル基、n-プロパノイル基、n-ブタノイル基、イソブタノイル基、ピバロイル基等の炭素数1から6の直鎖状または分枝状のアルカノイル基を表わす。
 “低級アルキルスルフィニル基”とは、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、n-プロピルスルフィニル基、イソプロピルスルフィニル基等の炭素数1から6の直鎖状または分枝状のアルキルスルフィニル基を表わす。
 “低級アルキルスルホニル基”とは、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、n-プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基等の炭素数1から6の直鎖状または分枝状のアルキルスルホニル基を表わす。 
 “低級アルコキシカルボニル基”とは、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n-プロピルオキシカルボニル基、イソプロピルオキシカルボニル基、tert-ブチルオキシカルボニル基等の炭素数2から7の直鎖状または分枝状のアルキルオキシカルボニル基を表わす。
 “置換されていてもよい低級アルキル基”とは、置換されていない低級アルキル基を含み、例えば、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アミノ基、カルボキシ基、カルバモイル基、ハロゲン原子等によって置換された低級アルキル基である、ヒドロキシメチル基、メトキシメチル基、1-ヒドロキシエチル基、2-メトキシエチル基、1-メトキシエチル基、アミノメチル基、カルボキシメチル基、カルバモイルメチル基、2-フルオロエチル基、1-フルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、1,1-ジフルオロエチル基等を例示することができる。

 “置換されていてもよい低級アルケニル基”とは、置換されていない低級アルケニル基を含み、例えばヒドロキシ基、アルコキシ基、アミノ基、カルボキシ基、カルバモイル基、ハロゲン原子等によって置換された低級アルケニル基である、メチリデン基、ジフルオロメチリデン基、ビニル基、1-フルオロビニル基、2-カルボキシビニル基、3-ヒドロキシ-1-プロペニル基、3-アミノ-1-プロペニル基等を例示することができる。
 “置換されていてもよい低級アルコキシ基”とは、置換されていない低級アルコキシ基を含み、例えば、ヒドロキシ基、アルコキシ基、ハロゲン原子等によって置換された低級アルコキシ基である、2-ヒドロキシエチルオキシ基、2-メトキシエチルオキシ基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2-フルオロエチルオキシ基、1-フルオロエチルオキシ基、1,1-ジフルオロエチルオキシ基、2,2,2-トリフルオロエチルオキシ基等を例示することができる。
 “置換されていてもよい低級アルカノイル基”とは、置換されていない低級アルカノイル基を含み、例えば、ヒドロキシ基、アルコキシ基、ハロゲン原子等によって置換された低級アルカノイル基である、ヒドロキシアセチル基、メトキシアセチル基、トリフルオロアセチル基、2-フルオロ-2-メチルプロパノイル基等を例示することができる。
 “置換されていてもよい低級アルキルスルフィニル基”とは、置換されていない低級アルキルスルフィニル基を含み、例えば、ヒドロキシ基、アルコキシ基、ハロゲン原子等によって置換された低級アルキルスルフィニル基である、2-ヒドロキシエチルスルフィニル基、2-メトキシエチルスルフィニル基、フルオロメチルスルフィニル基、ジフルオロメチルスルフィニル基、トリフルオロメチルスルフィニル基、2-フルオロエチルスルフィニル基、1,1-ジフルオロエチルスルフィニル基、2,2,2-トリフルオロエチルスルフィニル基等を例示することができる。
 “置換されていてもよい低級アルキルスルホニル基”とは、置換されていない低級アルキルスルホニル基を含み、例えば、ヒドロキシ基、アルコキシ基、ハロゲン原子等によって置換された低級アルキルスルホニル基である、2-ヒドロキシエチルスルホニル基、2-メトキシエチルスルホニル基、フルオロメチルスルホニル基、ジフルオロメチルスルホニル基、トリフルオロメチルスルホニル基、2-フルオロエチルスルホニル基、1,1-ジフルオロエチルスルホニル基、2,2,2-トリフルオロエチルスルホニル基等を例示することができる。
 “置換されていてもよいアミノカルボニル基”とは、置換されていないアミノカルボニル基を含み、例えば、メチル基、2-ヒドロキシエチル基、2-メトキシエチル基、2-フルオロエチル基、アセチル基等によって置換されたアミノカルボニル基である、N-メチルアミノカルボニル基、N,N-ジメチルアミノカルボニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-メトキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノカルボニル基、N-(アセチル)アミノカルボニル基、および、N-(メタンスルホニル)アミノカルボニル基等を例示することができる。
 “置換されていてもよいアミノスルホニル基”とは、置換されていないアミノスルホニル基含み、例えば、メチル基、2-ヒドロキシエチル基、2-メトキシエチル基、2-フルオロエチル基、アセチル基等によって置換されたアミノスルホニル基である、N-メチルアミノスルホニル基、N,N-ジメチルアミノスルホニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノスルホニル基、N-(2-メトキシエチル)アミノスルホニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノスルホニル基、N-(アセチル)アミノスルホニル基等を例示することができる。
 “保護されていてもよいヒドロキシ基”とは、保護されていないヒドロキシ基に加えて、通常のヒドロキシ保護基として使用し得るすべての基によって置換されたヒドロキシ基を含み、例えば、グリーン(Greene)、ウッツ(Wuts)らによるプロテクティブ・グループ・イン・オーガニック・シンセシス(Protective Groups in Organic Synthesis)第4版、第16-366頁、2006年、ジョン・ワイリー・アンド・サンズ社(John Wiley & Sons, Inc.)に記載されている例を挙げることができる。具体的には、例えば、ホルミル基、アセチル基、ピバロイル基、tert-ブチル基、ベンジル基、メトキシメチル基、ベンジルオキシメチル基、メタンスルホニル基、p-トルエンスルホニル基、トリメチルシリル基、tert-ブチルジメチルシリル基等を保護基として挙げることができる。
 “置換されていてもよいヒドロキシ基”とは、置換されていないヒドロキシ基に加えて、例えば、フェニル基、ピリジル基、アミノカルボニル基、アミノスルホニル基等によって置換されたヒドロキシ基等を例示することができる。
 “保護されていてもよいアミノ基”とは、保護されていないアミノ基に加えて、通常のアミノ保護基として使用し得るすべての基によって置換されたアミノ基を含み、例えば、グリーン(Greene)、ウッツ(Wuts)らによるプロテクティブ・グループ・イン・オーガニック・シンセシス(Protective Groups in Organic Synthesis)第4版、第696-926頁、2006年、ジョン・ワイリー・アンド・サンズ社(John Wiley & Sons, Inc.)に記載されている例を挙げることができる。具体的には、例えば、ホルミル基、アセチル基、トリフルオロアセチル基、トリクロロアセチル基、ピバロイル基、ベンゾイル基、フタロイル基、トリチル基、アリル基、ベンジル基、p-メトキシベンジル基、メトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、(9-フルオレニル)メトキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基、メタンスルホニル基、p-トルエンスルホニル基、ベンジリデン基、ジフェニルメチレン基、ジフェニルホスホリル基、tert-ブチルスルフィニル基、トリメチルシリル基、tert-ブチルジメチルシリル基等を保護基として挙げることができる。
 “置換されていてもよいアミノ基”とは、置換されていないアミノ基に加えて、例えば、メチル基、イソプロピル基、2-ヒドロキシエチル基、2-メトキシエチル基、2-フルオロエチル基、フェニル基、ピリジル基、アミノカルボニル基、アミノスルホニル基、等によって置換されたアミノ基等を例示することができる。
 “保護されていてもよいカルボキシ基”とは、保護されていないカルボキシ基に加えて、通常のカルボキシ保護基として使用し得るすべての基によって置換されたカルボキシ基を含み、例えば、グリーン(Greene)、ウッツ(Wuts)らによるプロテクティブ・グループ・イン・オーガニック・シンセシス(Protective Groups in Organic Synthesis)第4版、第533-646頁、2006年、ジョン・ワイリー・アンド・サンズ社(John Wiley & Sons, Inc.)に記載されている例を挙げることができる。具体的には、例えば、メチル基、エチル基、tert-ブチル基、(9-フルオレニル)メチル基、アリル基、ベンジル基、ジフェニルメチル基、トリチル基、トリメチルシリル基、tert-ブチルジメチルシリル基等を保護基として挙げることができる。
 “置換されていてもよいヒドロキシイミノ基”とは、置換されていないヒドロキシイミノ基に加えて、例えば、メチル基、ジフルオロメチル基、2-ヒドロキシエチル基、2-メトキシエチル基、2-フルオロエチル基、(ヒドロキシカルボニル)メチル基、ジフルオロ(ヒドロキシカルボニル)メチル基、ベンジル基、アシル基、アミノカルボニル基、アミノスルホニル基、等によって酸素原子が置換されたヒドロキシイミノ基等を例示することができる。
 “保護されていてもよいオキソ基”とは、保護されていないオキソ基に加えて、通常のカルボニル保護基として使用し得るすべての基によって置換されたオキソ基を含み、例えば、グリーン(Greene)、ウッツ(Wuts)らによるプロテクティブ・グループ・イン・オーガニック・シンセシス(Protective Groups in Organic Synthesis)第4版、第435-527頁、2006年、ジョン・ワイリー・アンド・サンズ社(John Wiley & Sons, Inc.)に記載されている例を挙げることができる。具体的には、ジメチルケタール基、1,3-ジオキサン基、1,3-ジオキソラン基等を挙げることができる。
 “置換されていてもよい低級アルコキシカルボニル基”とは、置換されていない低級アルコキシカルボニル基に加えて、例えば、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アルコキシ基、置換されていてもよいアミノ基等によって置換された低級アルコキシカルボニル基である、2-ヒドロキシエチルオキシカルボニル基、2-メトキシエチルオキシカルボニル基、フルオロメトキシカルボニル基、ジフルオロメトキシカルボニル基、トリフルオロメトキシカルボニル基等を例示することができる。
 “置換されていてもよいアミジノ基”とは、置換されていないアミジノ基に加えて、例えば、アミドキシム基、O-メチルアルドキシム基等を例示することができる。
 “置換されていてもよい単環式炭化水素環基または複素環基”とは、炭素、窒素、酸素、硫黄原子を環構成原子に含んでもよい環構成原子数が3から7の飽和または不飽和の環状置換基を表し、例えば、フェニル基、ピリジル基、ピロリル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、チアゾリル基、チオフェニル基、1,2,3-トリアゾリル基、1,2,4-トリアゾリル基、テトラヒドロフラニル基、オキサゾリジニル基、ピロリジニル基、モルホニル基等の置換されていない単環式置換基に加えて、例えば、オキソ基、カルボキシル基、カルバモイル基等で置換された単環式置換基等を例示することができる。
 “置換されていてもよい硫黄原子”とは、例えば、-S(O2)-,-S(O)-,および、-S-等を例示することができる。
 以下に、本化合物の具体例、好ましい例を挙げる。
 XおよびXは、それぞれ独立に、窒素原子、または、1つの水素原子が結合した炭素原子を表すが、好ましくは、Xは窒素原子であり、Xは1つの水素原子が結合した炭素原子または窒素原子であり、特に好ましくは、Xは窒素原子であり、Xは1つの水素原子が結合した炭素原子である。
 Xは、窒素原子、または一般式CR1a(式中、R1aは、ハロゲン原子、シアノ基、置換されていてもよい低級アルカノイル基、または、置換基群αから選択される基を意味する)を表すが、一般式CR1aが好ましく、置換基R1aは、ハロゲン原子、シアノ基、置換されていてもよい低級アルカノイル基、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい単環式炭化水素環基または複素環基、保護または置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよい低級アルコキシ基、保護または置換されていてもよいアミノ基、アジド基、置換されていてもよいアミジノ基、保護されていてもよいカルボキシ基、置換されていてもよいアミノカルボニル基、置換されていてもよい低級アルキルスルホニル基、置換されていてもよい低級アルキルスルフィニル基、および、置換されていてもよいアミノスルホニル基である。
 ここで、R1aの具体例として、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、シアノ基、アセチル基、n-プロパノイル基、n-ブタノイル基、イソブタノイル基、ピバロイル基、ヒドロキシアセチル基、メトキシアセチル基、アミノアセチル基、メチルアミノアセチル基、ジメチルアミノアセチル基、フルオロアセチル基、ジフルオロアセチル基、トリフルオロアセチル基、2-フルオロ-2-メチルプロパノイル基、2,2-ジフルオロプロパノイル基、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、n-ペンチル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ヒドロキシメチル基、メトキシメチル基、1-ヒドロキシエチル基、2-ヒドロキシエチル基、2-メトキシエチル基、1-メトキシエチル基、アミノメチル基、メチルアミノメチル基、ジメチルアミノメチル基、1-アミノエチル基、2-アミノエチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2-フルオロエチル基、1-フルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、1,1-ジフルオロエチル基、1,2-ジヒドロキシエチル基、1-アミノ-2-ヒドロキシエチル基、2-アミノ-1-ヒドロキシエチル基、1,2-ジアミノエチル基、1-カルボキシメチル基、1-カルボキシ-1-ヒドロキシメチル基、2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-1,2-ジヒドロキシエチル基、2-アミノ-1,2-ジオキソエチル基、1-アミノ-1-カルボキシメチル基、1-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-オキソエチル基、ビニル基、1-フルオロビニル基、2-フルオロビニル基、2,2-ジフルオロビニル基、1-プロペニル基、2-プロペニル基、2-カルボキシビニル基、2-カルボキシ-1-フルオロビニル基、2-カルボキシ-2-フルオロビニル基、2-カルボキシ-1,2-ジフルオロビニル基、2-カルボキシ-1-ヒドロキシビニル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシビニル基、3-ヒドロキシ-1-プロペニル基、3-アミノ-1-プロペニル基、フェニル基、3-カルボキシフェニル基、2-ピリジル基、3-ピリジル基、4-ピリジル基、4-カルボキシ-2-ピリジル基、5-カルボキシ-2-ピリジル基、5-カルボキシ-3-ピリジル基、6-カルボキシ-3-ピリジル基、チオフェニル基、4-カルボキシチオフェニル基、5-カルボキシチオフェニル基、2-チアゾリル基、4-カルボキシ-2-チアゾリル基、5-カルボキシ-2-チアゾリル基、4-チアゾリル基、2-カルボキシ-4-チアゾリル基、5-チアゾリル基、2-カルボキシ-5-チアゾリル基、1-ピロリル基、3-カルボキシ-1-ピロリル基、2-ピロリル基、4-カルボキシ-2-ピロリル基、5-カルボキシ-2-ピロリル基、3-ピロリル基、5-カルボキシ-3-ピロリル基、1-ピラゾリル基、3-カルボキシ-1-ピラゾリル基、4-カルボキシ-1-ピラゾリル基、3-ピラゾリル基、5-カルボキシ-3-ピラゾリル基、4-ピラゾリル基、4-ピラゾリル基、1-イミダゾリル基、4-カルボキシ-1-イミダゾリル基、2-イミダゾリル基、4-カルボキシ-2-イミダゾリル基、4-イミダゾリル基、2-カルボキシ-4-イミダゾリル基、1,2,3-トリアゾール-1-イル基、4-カルボキシ-1,2,3-トリアゾール-1-イル基、1,2,3-トリアゾール-4-イル基、1,3,4-トリアゾール-1-イル基、1,3,4-トリアゾール-2-イル基、5-カルボキシ-1,3,4-トリアゾール-2-イル基、2-テトラヒドロフラニル基、4-カルボキシ-2-テトラヒドロフラニル基、5-カルボキシ-2-テトラヒドロフラニル基、3-テトラヒドロフラニル基、5-カルボキシ-3-テトラヒドロフラニル基、2-オキソオキサゾリジン-3-イル基、5-カルボキシ-2-オキソオキサゾリジン-3-イル基、2-オキソオキサゾリジン-4-イル基、2-オキソオキサゾリジン-5-イル基、4-モルホニル基、2-カルボキシ-4-モルホニル基、ヒドロキシ基、メトキシメチルオキシ基、ベンジルオキシメチルオキシ基、テトラヒドロピラニルオキシ基、トリメチルシリルオキシ基、トリエチルシリルオキシ基、tert-ブチルジメチルシリルオキシ基、tert-ブチルジフェニルシリルオキシ基、アセトキシ基、トリフルオロアセトキシ基、トリクロロアセトキシ基、ピバロイルオキシ基、ベンジルオキシ基、p-メトキシベンジルオキシ基、p-ニトロベンジルオキシ基、ベンズヒドリルオキシ基、トリチルオキシ基、アミノカルボニルオキシ基、メトキシ基、エトキシ基、n-プロピルオキシ基、n-ブチルオキシ基、n-ペンチルオキシ基、イソプロピルオキシ基、イソブチルオキシ基、tert-ブチルオキシ基、2-ヒドロキシエチルオキシ基、2-メトキシエチルオキシ基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2-フルオロエチルオキシ基、1-フルオロエチルオキシ基、1,1-ジフルオロエチルオキシ基、2,2,2-トリフルオロエチルオキシ基、カルボキシメチルオキシ基、2-アミノエチルオキシ基、アミノ基、ホルミルアミノ基、アセチルアミノ基、トリフルオロアセチルアミノ基、トリクロロアセチルアミノ基、ピバロイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、フタロイルアミノ基、トリチルアミノ基、アリルアミノ基、ベンジルアミノ基、p-メトキシベンジルアミノ基、メトキシカルボニルアミノ基、ベンジルオキシカルボニルアミノ基、(9-フルオレニル)メトキシカルボニルアミノ基、アリルオキシカルボニルアミノ基、メタンスルホニルアミノ基、p-トルエンスルホニルアミノ基、ベンジリデンアミノ基、ジフェニルメチレンアミノ基、ジフェニルホスホリルアミノ基、tert-ブチルスルフィニルアミノ基、トリメチルシリルアミノ基、tert-ブチルジメチルシリルアミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、イソプロピルアミノ基、2-ヒドロキシエチルアミノ基、2-メトキシエチルアミノ基、2-フルオロエチルアミノ基、フェニルアミノ基、ピリジルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アミノスルホニルアミノ基、アジド基、アミジノ基、アミドキシム基、O-メチルアミドキシム基、O-アセチルアミドキシム基、カルボキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、tert-ブトキシカルボニル基、(9-フルオレニル)メトキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、ジフェニルメチルオキシカルボニル基、トリチルオキシカルボニル基、トリメチルシリルオキシカルボニル基、tert-ブチルジメチルシリルオキシカルボニル基、(メトキシカルボニルオキシ)メチルオキシカルボニル基、1-(メトキシカルボニルオキシ)エチルオキシカルボニル基、(tert-ブトキシカルボニルオキシ)メチルオキシカルボニル基、1-(tert-ブトキシカルボニルオキシ)エチルオキシカルボニル基、(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)メチルオキシカルボニル基、1-(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチルオキシカルボニル基、アミノカルボニル基、N-メチルアミノカルボニル基、N,N-ジメチルアミノカルボニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-メトキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノカルボニル基、N-(アセチル)アミノカルボニル基、N-(メタンスルホニル)アミノカルボニル基、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、n-プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、2-ヒドロキシエチルスルホニル基、2-メトキシエチルスルホニル基、フルオロメチルスルホニル基、ジフルオロメチルスルホニル基、トリフルオロメチルスルホニル基、2-フルオロエチルスルホニル基、1,1-ジフルオロエチルスルホニル基、2,2,2-トリフルオロエチルスルホニル基、アミノメチルスルホニル基、メチルアミノメチルスルホニル基、ジメチルアミノメチルスルホニル基、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、n-プロピルスルフィニル基、イソプロピルスルフィニル基、2-ヒドロキシエチルスルフィニル基、2-メトキシエチルスルフィニル基、フルオロメチルスルフィニル基、ジフルオロメチルスルフィニル基、トリフルオロメチルスルフィニル基、2-フルオロエチルスルフィニル基、1,1-ジフルオロエチルスルフィニル基、2,2,2-トリフルオロエチルスルフィニル基、アミノメチルスルフィニル基、ジメチルアミノスルフィニル基、アミノスルホニル基、N-メチルアミノスルホニル基、N,N-ジメチルアミノスルホニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノスルホニル基、N-(2-メトキシエチル)アミノスルホニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノスルホニル基、および、N-(アセチル)アミノスルホニル基等を挙げることができる。
 R1aの好ましい例として、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、シアノ基、アセチル基、n-プロパノイル基、n-ブタノイル基、イソブタノイル基、ピバロイル基、ヒドロキシアセチル基、メトキシアセチル基、トリフルオロアセチル基、2-フルオロ-2-メチルプロパノイル基、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、n-ペンチル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ヒドロキシメチル基、メトキシメチル基、1-ヒドロキシエチル基、2-メトキシエチル基、1-メトキシエチル基、2-フルオロエチル基、1-フルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、1,1-ジフルオロエチル基、メトキシ基、エトキシ基、n-プロピルオキシ基、n-ブチルオキシ基、n-ペンチルオキシ基、イソプロピルオキシ基、イソブチルオキシ基、tert-ブチルオキシ基、2-ヒドロキシエチルオキシ基、2-メトキシエチルオキシ基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2-フルオロエチルオキシ基、1-フルオロエチルオキシ基、1,1-ジフルオロエチルオキシ基、2,2,2-トリフルオロエチルオキシ基、アミノカルボニル基、N-メチルアミノカルボニル基、N,N-ジメチルアミノカルボニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-メトキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノカルボニル基、N-(アセチル)アミノカルボニル基、N-(メタンスルホニル)アミノカルボニル基、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、n-プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、2-ヒドロキシエチルスルホニル基、2-メトキシエチルスルホニル基、フルオロメチルスルホニル基、ジフルオロメチルスルホニル基、トリフルオロメチルスルホニル基、2-フルオロエチルスルホニル基、1,1-ジフルオロエチルスルホニル基、2,2,2-トリフルオロエチルスルホニル基、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、n-プロピルスルフィニル基、イソプロピルスルフィニル基、2-ヒドロキシエチルスルフィニル基、2-メトキシエチルスルフィニル基、フルオロメチルスルフィニル基、ジフルオロメチルスルフィニル基、トリフルオロメチルスルフィニル基、2-フルオロエチルスルフィニル基、1,1-ジフルオロエチルスルフィニル基、2,2,2-トリフルオロエチルスルフィニル基、アミノスルホニル基、N-メチルアミノスルホニル基、N,N-ジメチルアミノスルホニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノスルホニル基、N-(2-メトキシエチル)アミノスルホニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノスルホニル基、および、N-(アセチル)アミノスルホニル基等を挙げることができる。
 R1aのより好ましい例として、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、シアノ基、アセチル基、n-プロパノイル基、トリフルオロアセチル基、メチル基、エチル基、イソプロピル基、ヒドロキシメチル基、1-ヒドロキシエチル基、2-フルオロエチル基、1-フルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、1,1-ジフルオロエチル基、メトキシ基、エトキシ基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、アミノカルボニル基、N-メチルアミノカルボニル基、N,N-ジメチルアミノカルボニル基、メチルスルホニル基、フルオロメチルスルホニル基、ジフルオロメチルスルホニル基、トリフルオロメチルスルホニル基、メチルスルフィニル基、フルオロメチルスルフィニル基、ジフルオロメチルスルフィニル基、トリフルオロメチルスルフィニル基、アミノスルホニル基、N-メチルアミノスルホニル基、および、N,N-ジメチルアミノスルホニル基等を挙げることができる。
 R1aの特に好ましい例は、メトキシ基、シアノ基である。
 Xは、窒素原子、または一般式CR1b(式中、R1bは、ハロゲン原子、シアノ基、置換されていてもよい低級アルカノイル基、または、置換基群αから選択される基を意味する)を表すが、一般式CR1bが好ましく、置換基R1bは、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルケニル基、置換されていてもよい単環式炭化水素環基または複素環基、保護または置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよい低級アルコキシ基、保護または置換されていてもよいアミノ基、アジド基、置換されていてもよいアミジノ基、保護されていてもよいカルボキシ基、置換されていてもよいアミノカルボニル基、置換されていてもよい低級アルキルスルホニル基、置換されていてもよい低級アルキルスルフィニル基、および、置換されていてもよいアミノスルホニル基である。
 ここで、R1bの具体例として、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、シアノ基、アセチル基、n-プロパノイル基、n-ブタノイル基、イソブタノイル基、ピバロイル基、ヒドロキシアセチル基、メトキシアセチル基、アミノアセチル基、メチルアミノアセチル基、ジメチルアミノアセチル基、フルオロアセチル基、ジフルオロアセチル基、トリフルオロアセチル基、2-フルオロ-2-メチルプロパノイル基、2,2-ジフルオロプロパノイル基、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、n-ペンチル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ヒドロキシメチル基、メトキシメチル基、1-ヒドロキシエチル基、2-ヒドロキシエチル基、2-メトキシエチル基、1-メトキシエチル基、アミノメチル基、メチルアミノメチル基、ジメチルアミノメチル基、1-アミノエチル基、2-アミノエチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2-フルオロエチル基、1-フルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、1,1-ジフルオロエチル基、1,2-ジヒドロキシエチル基、1-アミノ-2-ヒドロキシエチル基、2-アミノ-1-ヒドロキシエチル基、1,2-ジアミノエチル基、1-カルボキシメチル基、1-カルボキシ-1-ヒドロキシメチル基、2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-1,2-ジヒドロキシエチル基、2-アミノ-1,2-ジオキソエチル基、1-アミノ-1-カルボキシメチル基、1-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-オキソエチル基、ビニル基、1-フルオロビニル基、2-フルオロビニル基、2,2-ジフルオロビニル基、1-プロペニル基、2-プロペニル基、2-カルボキシビニル基、2-カルボキシ-1-フルオロビニル基、2-カルボキシ-2-フルオロビニル基、2-カルボキシ-1,2-ジフルオロビニル基、2-カルボキシ-1-ヒドロキシビニル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシビニル基、3-ヒドロキシ-1-プロペニル基、3-アミノ-1-プロペニル基、フェニル基、3-カルボキシフェニル基、2-ピリジル基、3-ピリジル基、4-ピリジル基、4-カルボキシ-2-ピリジル基、5-カルボキシ-2-ピリジル基、5-カルボキシ-3-ピリジル基、6-カルボキシ-3-ピリジル基、チオフェニル基、4-カルボキシチオフェニル基、5-カルボキシチオフェニル基、2-チアゾリル基、4-カルボキシ-2-チアゾリル基、5-カルボキシ-2-チアゾリル基、4-チアゾリル基、2-カルボキシ-4-チアゾリル基、5-チアゾリル基、2-カルボキシ-5-チアゾリル基、1-ピロリル基、3-カルボキシ-1-ピロリル基、2-ピロリル基、4-カルボキシ-2-ピロリル基、5-カルボキシ-2-ピロリル基、3-ピロリル基、5-カルボキシ-3-ピロリル基、1-ピラゾリル基、3-カルボキシ-1-ピラゾリル基、4-カルボキシ-1-ピラゾリル基、3-ピラゾリル基、5-カルボキシ-3-ピラゾリル基、4-ピラゾリル基、4-ピラゾリル基、1-イミダゾリル基、4-カルボキシ-1-イミダゾリル基、2-イミダゾリル基、4-カルボキシ-2-イミダゾリル基、4-イミダゾリル基、2-カルボキシ-4-イミダゾリル基、1,2,3-トリアゾール-1-イル基、4-カルボキシ-1,2,3-トリアゾール-1-イル基、1,2,3-トリアゾール-4-イル基、1,3,4-トリアゾール-1-イル基、1,3,4-トリアゾール-2-イル基、5-カルボキシ-1,3,4-トリアゾール-2-イル基、2-テトラヒドロフラニル基、4-カルボキシ-2-テトラヒドロフラニル基、5-カルボキシ-2-テトラヒドロフラニル基、3-テトラヒドロフラニル基、5-カルボキシ-3-テトラヒドロフラニル基、2-オキソオキサゾリジン-3-イル基、5-カルボキシ-2-オキソオキサゾリジン-3-イル基、2-オキソオキサゾリジン-4-イル基、2-オキソオキサゾリジン-5-イル基、4-モルホニル基、2-カルボキシ-4-モルホニル基、ヒドロキシ基、メトキシメチルオキシ基、ベンジルオキシメチルオキシ基、テトラヒドロピラニルオキシ基、トリメチルシリルオキシ基、トリエチルシリルオキシ基、tert-ブチルジメチルシリルオキシ基、tert-ブチルジフェニルシリルオキシ基、アセトキシ基、トリフルオロアセトキシ基、トリクロロアセトキシ基、ピバロイルオキシ基、ベンジルオキシ基、p-メトキシベンジルオキシ基、p-ニトロベンジルオキシ基、ベンズヒドリルオキシ基、トリチルオキシ基、アミノカルボニルオキシ基、メトキシ基、エトキシ基、n-プロピルオキシ基、n-ブチルオキシ基、n-ペンチルオキシ基、イソプロピルオキシ基、イソブチルオキシ基、tert-ブチルオキシ基、2-ヒドロキシエチルオキシ基、2-メトキシエチルオキシ基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2-フルオロエチルオキシ基、1-フルオロエチルオキシ基、1,1-ジフルオロエチルオキシ基、2,2,2-トリフルオロエチルオキシ基、カルボキシメチルオキシ基、2-アミノエチルオキシ基、アミノ基、ホルミルアミノ基、アセチルアミノ基、トリフルオロアセチルアミノ基、トリクロロアセチルアミノ基、ピバロイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、フタロイルアミノ基、トリチルアミノ基、アリルアミノ基、ベンジルアミノ基、p-メトキシベンジルアミノ基、メトキシカルボニルアミノ基、ベンジルオキシカルボニルアミノ基、(9-フルオレニル)メトキシカルボニルアミノ基、アリルオキシカルボニルアミノ基、メタンスルホニルアミノ基、p-トルエンスルホニルアミノ基、ベンジリデンアミノ基、ジフェニルメチレンアミノ基、ジフェニルホスホリルアミノ基、tert-ブチルスルフィニルアミノ基、トリメチルシリルアミノ基、tert-ブチルジメチルシリルアミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、イソプロピルアミノ基、2-ヒドロキシエチルアミノ基、2-メトキシエチルアミノ基、2-フルオロエチルアミノ基、フェニルアミノ基、ピリジルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アミノスルホニルアミノ基、アジド基、アミジノ基、アミドキシム基、O-メチルアミドキシム基、O-アセチルアミドキシム基、カルボキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、tert-ブトキシカルボニル基、(9-フルオレニル)メトキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、ジフェニルメチルオキシカルボニル基、トリチルオキシカルボニル基、トリメチルシリルオキシカルボニル基、tert-ブチルジメチルシリルオキシカルボニル基、(メトキシカルボニルオキシ)メチルオキシカルボニル基、1-(メトキシカルボニルオキシ)エチルオキシカルボニル基、(tert-ブトキシカルボニルオキシ)メチルオキシカルボニル基、1-(tert-ブトキシカルボニルオキシ)エチルオキシカルボニル基、(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)メチルオキシカルボニル基、1-(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチルオキシカルボニル基、アミノカルボニル基、N-メチルアミノカルボニル基、N,N-ジメチルアミノカルボニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-メトキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノカルボニル基、N-(アセチル)アミノカルボニル基、N-(メタンスルホニル)アミノカルボニル基、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、n-プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、2-ヒドロキシエチルスルホニル基、2-メトキシエチルスルホニル基、フルオロメチルスルホニル基、ジフルオロメチルスルホニル基、トリフルオロメチルスルホニル基、2-フルオロエチルスルホニル基、1,1-ジフルオロエチルスルホニル基、2,2,2-トリフルオロエチルスルホニル基、アミノメチルスルホニル基、メチルアミノメチルスルホニル基、ジメチルアミノメチルスルホニル基、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、n-プロピルスルフィニル基、イソプロピルスルフィニル基、2-ヒドロキシエチルスルフィニル基、2-メトキシエチルスルフィニル基、フルオロメチルスルフィニル基、ジフルオロメチルスルフィニル基、トリフルオロメチルスルフィニル基、2-フルオロエチルスルフィニル基、1,1-ジフルオロエチルスルフィニル基、2,2,2-トリフルオロエチルスルフィニル基、アミノメチルスルフィニル基、ジメチルアミノスルフィニル基、アミノスルホニル基、N-メチルアミノスルホニル基、N,N-ジメチルアミノスルホニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノスルホニル基、N-(2-メトキシエチル)アミノスルホニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノスルホニル基、および、N-(アセチル)アミノスルホニル基等を挙げることができる。
 R1bの好ましい例として、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、シアノ基、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、n-ペンチル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ヒドロキシメチル基、メトキシメチル基、1-ヒドロキシエチル基、2-ヒドロキシエチル基、2-メトキシエチル基、1-メトキシエチル基、アミノメチル基、1-アミノエチル基、2-アミノエチル基、2-フルオロエチル基、1-フルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、1,1-ジフルオロエチル基、1,2-ジヒドロキシエチル基、1-アミノ-2-ヒドロキシエチル基、2-アミノ-1-ヒドロキシエチル基、1,2-ジアミノエチル基、1-カルボキシメチル基、1-カルボキシ-1-ヒドロキシメチル基、2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-1,2-ジヒドロキシエチル基、2-アミノ-1,2-ジオキソエチル基、1-アミノ-1-カルボキシメチル基、1-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-オキソエチル基、ビニル基、1-プロペニル基、2-プロペニル基、1-フルオロビニル基、2-フルオロビニル基、2,2-ジフルオロビニル基、2-カルボキシビニル基、2-カルボキシ-1-フルオロビニル基、2-カルボキシ-2-フルオロビニル基、2-カルボキシ-1,2-ジフルオロビニル基、2-カルボキシ-1-ヒドロキシビニル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシビニル基、3-ヒドロキシ-1-プロペニル基、3-アミノ-1-プロペニル基、フェニル基、3-カルボキシフェニル基、2-ピリジル基、3-ピリジル基、4-ピリジル基、4-カルボキシ-2-ピリジル基、5-カルボキシ-2-ピリジル基、5-カルボキシ-3-ピリジル基、6-カルボキシ-3-ピリジル基、チオフェニル基、4-カルボキシチオフェニル基、5-カルボキシチオフェニル基、2-チアゾリル基、4-カルボキシ-2-チアゾリル基、5-カルボキシ-2-チアゾリル基、4-チアゾリル基、2-カルボキシ-4-チアゾリル基、5-チアゾリル基、2-カルボキシ-5-チアゾリル基、1-ピロリル基、3-カルボキシ-1-ピロリル基、2-ピロリル基、4-カルボキシ-2-ピロリル基、5-カルボキシ-2-ピロリル基、3-ピロリル基、5-カルボキシ-3-ピロリル基、1-ピラゾリル基、3-カルボキシ-1-ピラゾリル基、4-カルボキシ-1-ピラゾリル基、3-ピラゾリル基、5-カルボキシ-3-ピラゾリル基、4-ピラゾリル基、4-ピラゾリル基、1-イミダゾリル基、4-カルボキシ-1-イミダゾリル基、2-イミダゾリル基、4-カルボキシ-2-イミダゾリル基、4-イミダゾリル基、2-カルボキシ-4-イミダゾリル基、1,2,3-トリアゾール-1-イル基、4-カルボキシ-1,2,3-トリアゾール-1-イル基、1,2,3-トリアゾール-4-イル基、1,3,4-トリアゾール-1-イル基、1,3,4-トリアゾール-2-イル基、5-カルボキシ-1,3,4-トリアゾール-2-イル基、2-テトラヒドロフラニル基、4-カルボキシ-2-テトラヒドロフラニル基、5-カルボキシ-2-テトラヒドロフラニル基、3-テトラヒドロフラニル基、5-カルボキシ-3-テトラヒドロフラニル基、2-オキソオキサゾリジン-3-イル基、5-カルボキシ-2-オキソオキサゾリジン-3-イル基、2-オキソオキサゾリジン-4-イル基、2-オキソオキサゾリジン-5-イル基、4-モルホニル基、2-カルボキシ-4-モルホニル基、ヒドロキシ基、アミノカルボニルオキシ基、メトキシ基、エトキシ基、n-プロピルオキシ基、n-ブチルオキシ基、n-ペンチルオキシ基、イソプロピルオキシ基、イソブチルオキシ基、tert-ブチルオキシ基、2-ヒドロキシエチルオキシ基、2-メトキシエチルオキシ基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2-フルオロエチルオキシ基、1-フルオロエチルオキシ基、1,1-ジフルオロエチルオキシ基、2,2,2-トリフルオロエチルオキシ基、カルボキシメチルオキシ基、2-アミノエチルオキシ基、アミノ基、ホルミルアミノ基、アセチルアミノ基、トリフルオロアセチルアミノ基、トリクロロアセチルアミノ基、ピバロイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、フタロイルアミノ基、トリチルアミノ基、アリルアミノ基、ベンジルアミノ基、p-メトキシベンジルアミノ基、メトキシカルボニルアミノ基、ベンジルオキシカルボニルアミノ基、(9-フルオレニル)メトキシカルボニルアミノ基、アリルオキシカルボニルアミノ基、メタンスルホニルアミノ基、p-トルエンスルホニルアミノ基、ベンジリデンアミノ基、ジフェニルメチレンアミノ基、ジフェニルホスホリルアミノ基、tert-ブチルスルフィニルアミノ基、トリメチルシリルアミノ基、tert-ブチルジメチルシリルアミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、イソプロピルアミノ基、2-ヒドロキシエチルアミノ基、2-メトキシエチルアミノ基、2-フルオロエチルアミノ基、フェニルアミノ基、ピリジルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アミノスルホニルアミノ基、アミジノ基、アミドキシム基、O-メチルアミドキシム基、O-アセチルアミドキシム基、アミノカルボニル基、N-メチルアミノカルボニル基、N,N-ジメチルアミノカルボニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-メトキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノカルボニル基、N-(アセチル)アミノカルボニル基、N-(メタンスルホニル)アミノカルボニル基、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、n-プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、2-ヒドロキシエチルスルホニル基、2-メトキシエチルスルホニル基、フルオロメチルスルホニル基、ジフルオロメチルスルホニル基、トリフルオロメチルスルホニル基、2-フルオロエチルスルホニル基、1,1-ジフルオロエチルスルホニル基、2,2,2-トリフルオロエチルスルホニル基、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、n-プロピルスルフィニル基、イソプロピルスルフィニル基、2-ヒドロキシエチルスルフィニル基、2-メトキシエチルスルフィニル基、フルオロメチルスルフィニル基、ジフルオロメチルスルフィニル基、トリフルオロメチルスルフィニル基、2-フルオロエチルスルフィニル基、1,1-ジフルオロエチルスルフィニル基、2,2,2-トリフルオロエチルスルフィニル基、アミノスルホニル基、N-メチルアミノスルホニル基、N,N-ジメチルアミノスルホニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノスルホニル基、N-(2-メトキシエチル)アミノスルホニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノスルホニル基、および、N-(アセチル)アミノスルホニル基等を挙げることができる。
 R1bのより好ましい例として、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、シアノ基、メチル基、エチル基、ヒドロキシメチル基、1-ヒドロキシエチル基、2-ヒドロキシエチル基、アミノメチル基、1-アミノエチル基、2-アミノエチル基、1,2-ジヒドロキシエチル基、1-アミノ-2-ヒドロキシエチル基、2-アミノ-1-ヒドロキシエチル基、1,2-ジアミノエチル基、1-カルボキシメチル基、1-カルボキシ-1-ヒドロキシメチル基、2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-1,2-ジヒドロキシエチル基、2-アミノ-1,2-ジオキソエチル基、1-アミノ-1-カルボキシメチル基、1-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-オキソエチル基、ビニル基、2-プロペニル基、1-フルオロビニル基、2-フルオロビニル基、2,2-ジフルオロビニル基、2-カルボキシビニル基、2-カルボキシ-1-ヒドロキシビニル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシビニル基、3-ヒドロキシ-1-プロペニル基、3-アミノ-1-プロペニル基、3-カルボキシフェニル基、2-ピリジル基、3-ピリジル基、4-ピリジル基、4-カルボキシ-2-ピリジル基、5-カルボキシ-2-ピリジル基、5-カルボキシ-3-ピリジル基、6-カルボキシ-3-ピリジル基、チオフェニル基、4-カルボキシチオフェニル基、5-カルボキシチオフェニル基、2-チアゾリル基、4-カルボキシ-2-チアゾリル基、5-カルボキシ-2-チアゾリル基、4-チアゾリル基、2-カルボキシ-4-チアゾリル基、5-チアゾリル基、2-カルボキシ-5-チアゾリル基、1-ピロリル基、3-カルボキシ-1-ピロリル基、2-ピロリル基、4-カルボキシ-2-ピロリル基、5-カルボキシ-2-ピロリル基、3-ピロリル基、5-カルボキシ-3-ピロリル基、1-ピラゾリル基、3-カルボキシ-1-ピラゾリル基、4-カルボキシ-1-ピラゾリル基、3-ピラゾリル基、5-カルボキシ-3-ピラゾリル基、4-ピラゾリル基、4-ピラゾリル基、1-イミダゾリル基、4-カルボキシ-1-イミダゾリル基、2-イミダゾリル基、4-カルボキシ-2-イミダゾリル基、4-イミダゾリル基、2-カルボキシ-4-イミダゾリル基、1,2,3-トリアゾール-1-イル基、4-カルボキシ-1,2,3-トリアゾール-1-イル基、1,2,3-トリアゾール-4-イル基、1,3,4-トリアゾール-1-イル基、1,3,4-トリアゾール-2-イル基、5-カルボキシ-1,3,4-トリアゾール-2-イル基、2-テトラヒドロフラニル基、4-カルボキシ-2-テトラヒドロフラニル基、5-カルボキシ-2-テトラヒドロフラニル基、3-テトラヒドロフラニル基、5-カルボキシ-3-テトラヒドロフラニル基、2-オキソオキサゾリジン-3-イル基、5-カルボキシ-2-オキソオキサゾリジン-3-イル基、2-オキソオキサゾリジン-4-イル基、2-オキソオキサゾリジン-5-イル基、4-モルホニル基、2-カルボキシ-4-モルホニル基、ヒドロキシ基、アミノカルボニルオキシ基、メトキシ基、2-ヒドロキシエチルオキシ基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、カルボキシメチルオキシ基、2-アミノエチルオキシ基、アミノ基、アセチルアミノ基、メトキシカルボニルアミノ基、メタンスルホニルアミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、イソプロピルアミノ基、2-ヒドロキシエチルアミノ基、2-メトキシエチルアミノ基、2-フルオロエチルアミノ基、ピリジルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アミノスルホニルアミノ基、アミジノ基、アミドキシム基、O-メチルアミドキシム基、O-アセチルアミドキシム基、アミノカルボニル基、N-メチルアミノカルボニル基、N,N-ジメチルアミノカルボニル基、メチルスルホニル基、メチルスルフィニル基、アミノスルホニル基、N-メチルアミノスルホニル基、N,N-ジメチルアミノスルホニル基、および、N-(アセチル)アミノスルホニル基等を挙げることができる。
 R1bの特に好ましい具体例は、水素原子、シアノ基、メチル基、2-カルボキシ-1,2-ジヒドロキシエチル基、2-カルボキシビニル基、5-カルボキシチオフェニル基、アミジノ基、アミドキシム基、O-メチルアミドキシム基、O-アセチルアミドキシム基、である。
 Aは、一般式CR[式中、Rは、結合手(L上の隣接する原子の結合手と一体となって、または隣接するAの結合手と一体となって二重結合を形成する)、ハロゲン原子、シアノ基、または、置換基群αから選択される基を意味する]、または、窒素原子を表わすが、好ましくは、窒素原子であるが、一般式CRである場合も好ましく、その場合、置換基Rは、結合手(隣接するL上の原子の結合手と一体となって、または隣接するAの結合手と一体となって二重結合を形成する)、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルカノイル基、置換されていてもよい単環式炭化水素環基または複素環基、保護または置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよい低級アルコキシ基、保護または置換されていてもよいアミノ基、アジド基、置換されていてもよいアミジノ基、保護されていてもよいカルボキシ基、置換されていてもよいアミノカルボニル基、置換されていてもよい低級アルキルスルホニル基、置換されていてもよい低級アルキルスルフィニル基、および置換されていてもよいアミノスルホニル基から選ばれる。
 ここで、Rの具体例として、結合手(隣接するL上の原子の結合手と一体となって、または隣接するAの結合手と一体となって二重結合を形成する)、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、シアノ基、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、n-ペンチル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ヒドロキシメチル基、メトキシメチル基、1-ヒドロキシエチル基、2-ヒドロキシエチル基、2-メトキシエチル基、1-メトキシエチル基、アミノメチル基、メチルアミノメチル基、ジメチルアミノメチル基、1-アミノエチル基、2-アミノエチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2-フルオロエチル基、1-フルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、1,1-ジフルオロエチル基、1,2-ジヒドロキシエチル基、1-アミノ-2-ヒドロキシエチル基、2-アミノ-1-ヒドロキシエチル基、1,2-ジアミノエチル基、1-カルボキシメチル基、1-カルボキシ-1-ヒドロキシメチル基、2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-1,2-ジヒドロキシエチル基、2-アミノ-1,2-ジオキソエチル基、1-アミノ-1-カルボキシメチル基、1-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-オキソエチル基、ビニル基、1-フルオロビニル基、2-フルオロビニル基、2,2-ジフルオロビニル基、1-プロペニル基、2-プロペニル基、2-カルボキシビニル基、2-カルボキシ-1-フルオロビニル基、2-カルボキシ-2-フルオロビニル基、2-カルボキシ-1,2-ジフルオロビニル基、2-カルボキシ-1-ヒドロキシビニル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシビニル基、3-ヒドロキシ-1-プロペニル基、3-アミノ-1-プロペニル基、フェニル基、3-カルボキシフェニル基、2-ピリジル基、3-ピリジル基、4-ピリジル基、4-カルボキシ-2-ピリジル基、5-カルボキシ-2-ピリジル基、5-カルボキシ-3-ピリジル基、6-カルボキシ-3-ピリジル基、チオフェニル基、4-カルボキシチオフェニル基、5-カルボキシチオフェニル基、2-チアゾリル基、4-カルボキシ-2-チアゾリル基、5-カルボキシ-2-チアゾリル基、4-チアゾリル基、2-カルボキシ-4-チアゾリル基、5-チアゾリル基、2-カルボキシ-5-チアゾリル基、1-ピロリル基、3-カルボキシ-1-ピロリル基、2-ピロリル基、4-カルボキシ-2-ピロリル基、5-カルボキシ-2-ピロリル基、3-ピロリル基、5-カルボキシ-3-ピロリル基、1-ピラゾリル基、3-カルボキシ-1-ピラゾリル基、4-カルボキシ-1-ピラゾリル基、3-ピラゾリル基、5-カルボキシ-3-ピラゾリル基、4-ピラゾリル基、4-ピラゾリル基、1-イミダゾリル基、4-カルボキシ-1-イミダゾリル基、2-イミダゾリル基、4-カルボキシ-2-イミダゾリル基、4-イミダゾリル基、2-カルボキシ-4-イミダゾリル基、1,2,3-トリアゾール-1-イル基、4-カルボキシ-1,2,3-トリアゾール-1-イル基、1,2,3-トリアゾール-4-イル基、1,3,4-トリアゾール-1-イル基、1,3,4-トリアゾール-2-イル基、5-カルボキシ-1,3,4-トリアゾール-2-イル基、2-テトラヒドロフラニル基、4-カルボキシ-2-テトラヒドロフラニル基、5-カルボキシ-2-テトラヒドロフラニル基、3-テトラヒドロフラニル基、5-カルボキシ-3-テトラヒドロフラニル基、2-オキソオキサゾリジン-3-イル基、5-カルボキシ-2-オキソオキサゾリジン-3-イル基、2-オキソオキサゾリジン-4-イル基、2-オキソオキサゾリジン-5-イル基、4-モルホニル基、2-カルボキシ-4-モルホニル基、ヒドロキシ基、メトキシメチルオキシ基、ベンジルオキシメチルオキシ基、テトラヒドロピラニルオキシ基、トリメチルシリルオキシ基、トリエチルシリルオキシ基、tert-ブチルジメチルシリルオキシ基、tert-ブチルジフェニルシリルオキシ基、アセトキシ基、トリフルオロアセトキシ基、トリクロロアセトキシ基、ピバロイルオキシ基、ベンジルオキシ基、p-メトキシベンジルオキシ基、p-ニトロベンジルオキシ基、ベンズヒドリルオキシ基、トリチルオキシ基、アミノカルボニルオキシ基、メトキシ基、エトキシ基、n-プロピルオキシ基、n-ブチルオキシ基、n-ペンチルオキシ基、イソプロピルオキシ基、イソブチルオキシ基、tert-ブチルオキシ基、2-ヒドロキシエチルオキシ基、2-メトキシエチルオキシ基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2-フルオロエチルオキシ基、1-フルオロエチルオキシ基、1,1-ジフルオロエチルオキシ基、2,2,2-トリフルオロエチルオキシ基、カルボキシメチルオキシ基、2-アミノエチルオキシ基、アミノ基、ホルミルアミノ基、アセチルアミノ基、トリフルオロアセチルアミノ基、トリクロロアセチルアミノ基、ピバロイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、フタロイルアミノ基、トリチルアミノ基、アリルアミノ基、ベンジルアミノ基、p-メトキシベンジルアミノ基、メトキシカルボニルアミノ基、ベンジルオキシカルボニルアミノ基、(9-フルオレニル)メトキシカルボニルアミノ基、アリルオキシカルボニルアミノ基、メタンスルホニルアミノ基、p-トルエンスルホニルアミノ基、ベンジリデンアミノ基、ジフェニルメチレンアミノ基、ジフェニルホスホリルアミノ基、tert-ブチルスルフィニルアミノ基、トリメチルシリルアミノ基、tert-ブチルジメチルシリルアミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、イソプロピルアミノ基、2-ヒドロキシエチルアミノ基、2-メトキシエチルアミノ基、2-フルオロエチルアミノ基、フェニルアミノ基、ピリジルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アミノスルホニルアミノ基、アジド基、アミジノ基、アミドキシム基、O-メチルアミドキシム基、O-アセチルアミドキシム基、カルボキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、tert-ブトキシカルボニル基、(9-フルオレニル)メトキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、ジフェニルメチルオキシカルボニル基、トリチルオキシカルボニル基、トリメチルシリルオキシカルボニル基、tert-ブチルジメチルシリルオキシカルボニル基、(メトキシカルボニルオキシ)メチルオキシカルボニル基、1-(メトキシカルボニルオキシ)エチルオキシカルボニル基、(tert-ブトキシカルボニルオキシ)メチルオキシカルボニル基、1-(tert-ブトキシカルボニルオキシ)エチルオキシカルボニル基、(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)メチルオキシカルボニル基、1-(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチルオキシカルボニル基、アミノカルボニル基、N-メチルアミノカルボニル基、N,N-ジメチルアミノカルボニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-メトキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノカルボニル基、N-(アセチル)アミノカルボニル基、N-(メタンスルホニル)アミノカルボニル基、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、n-プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、2-ヒドロキシエチルスルホニル基、2-メトキシエチルスルホニル基、フルオロメチルスルホニル基、ジフルオロメチルスルホニル基、トリフルオロメチルスルホニル基、2-フルオロエチルスルホニル基、1,1-ジフルオロエチルスルホニル基、2,2,2-トリフルオロエチルスルホニル基、アミノメチルスルホニル基、メチルアミノメチルスルホニル基、ジメチルアミノメチルスルホニル基、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、n-プロピルスルフィニル基、イソプロピルスルフィニル基、2-ヒドロキシエチルスルフィニル基、2-メトキシエチルスルフィニル基、フルオロメチルスルフィニル基、ジフルオロメチルスルフィニル基、トリフルオロメチルスルフィニル基、2-フルオロエチルスルフィニル基、1,1-ジフルオロエチルスルフィニル基、2,2,2-トリフルオロエチルスルフィニル基、アミノメチルスルフィニル基、ジメチルアミノスルフィニル基、アミノスルホニル基、N-メチルアミノスルホニル基、N,N-ジメチルアミノスルホニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノスルホニル基、N-(2-メトキシエチル)アミノスルホニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノスルホニル基、および、N-(アセチル)アミノスルホニル基等を挙げることができる。
 Rの好ましい例として、結合手(L上の隣接する原子の結合手と一体となって、または隣接するAの結合手と一体となって二重結合を形成する)、水素原子、フッ素原子、シアノ基、メチル基、エチル基、n-プロピル基、ヒドロキシメチル基、メトキシメチル基、1-ヒドロキシエチル基、2-ヒドロキシエチル基、2-メトキシエチル基、1-メトキシエチル基、アミノメチル基、メチルアミノメチル基、ジメチルアミノメチル基、1-アミノエチル基、2-アミノエチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2-フルオロエチル基、1-フルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、1,1-ジフルオロエチル基、1,2-ジヒドロキシエチル基、1-アミノ-2-ヒドロキシエチル基、2-アミノ-1-ヒドロキシエチル基、1,2-ジアミノエチル基、1-カルボキシメチル基、1-カルボキシ-1-ヒドロキシメチル基、2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-1,2-ジヒドロキシエチル基、2-アミノ-1,2-ジオキソエチル基、1-アミノ-1-カルボキシメチル基、1-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-オキソエチル基、ヒドロキシ基、アミノカルボニルオキシ基、メトキシ基、エトキシ基、2-ヒドロキシエチルオキシ基、2-メトキシエチルオキシ基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2-フルオロエチルオキシ基、1-フルオロエチルオキシ基、1,1-ジフルオロエチルオキシ基、2,2,2-トリフルオロエチルオキシ基、カルボキシメチルオキシ基、2-アミノエチルオキシ基、アミノ基、アセチルアミノ基、メトキシカルボニルアミノ基、メタンスルホニルアミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、イソプロピルアミノ基、2-ヒドロキシエチルアミノ基、2-メトキシエチルアミノ基、2-フルオロエチルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アミノスルホニルアミノ基、カルボキシ基、アミノカルボニル基、N-メチルアミノカルボニル基、N,N-ジメチルアミノカルボニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-メトキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノカルボニル基、N-(アセチル)アミノカルボニル基、N-(メタンスルホニル)アミノカルボニル基、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、2-ヒドロキシエチルスルホニル基、2-メトキシエチルスルホニル基、フルオロメチルスルホニル基、ジフルオロメチルスルホニル基、トリフルオロメチルスルホニル基、2-フルオロエチルスルホニル基、1,1-ジフルオロエチルスルホニル基、2,2,2-トリフルオロエチルスルホニル基、アミノメチルスルホニル基、メチルアミノメチルスルホニル基、ジメチルアミノメチルスルホニル基、アミノスルホニル基、N-メチルアミノスルホニル基、N,N-ジメチルアミノスルホニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノスルホニル基、N-(2-メトキシエチル)アミノスルホニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノスルホニル基、および、N-(アセチル)アミノスルホニル基等を挙げることができる。
 より好ましくは、結合手(L上の隣接する原子の結合手と一体となって、または隣接するAの結合手と一体となって二重結合を形成する)、水素原子、フッ素原子、シアノ基、メチル基、エチル基、ヒドロキシメチル基、アミノメチル基、メチルアミノメチル基、ジメチルアミノメチル基、2-アミノエチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、2-フルオロエチル基、1,2-ジヒドロキシエチル基、1-アミノ-2-ヒドロキシエチル基、2-アミノ-1-ヒドロキシエチル基、1,2-ジアミノエチル基、1-カルボキシメチル基、1-カルボキシ-1-ヒドロキシメチル基、2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-1,2-ジヒドロキシエチル基、2-アミノ-1,2-ジオキソエチル基、1-アミノ-1-カルボキシメチル基、1-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-オキソエチル基、ヒドロキシ基、アミノカルボニルオキシ基、メトキシ基、エトキシ基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、2-カルボキシメチルオキシ基、2-アミノエチルオキシ基、アミノ基、アセチルアミノ基、メトキシカルボニルアミノ基、メタンスルホニルアミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、2-ヒドロキシエチルアミノ基、2-フルオロエチルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アミノスルホニルアミノ基、アミジノ基、カルボキシ基、アミノカルボニル基、N-メチルアミノカルボニル基、N,N-ジメチルアミノカルボニル基、N-(アセチル)アミノカルボニル基、N-(メタンスルホニル)アミノカルボニル基、メチルスルホニル基、フルオロメチルスルホニル基、ジフルオロメチルスルホニル基、トリフルオロメチルスルホニル基、アミノメチルスルホニル基、メチルアミノメチルスルホニル基、ジメチルアミノメチルスルホニル基、アミノスルホニル基、N-メチルアミノスルホニル基、N,N-ジメチルアミノスルホニル基、および、N-(アセチル)アミノスルホニル基等を挙げることができる。
 Rの特に好ましい例は、水素原子である。
 Aは、上述のように、一般式CR、NR、酸素原子、または酸化されていてもよい硫黄原子を表すが、一般式CRである場合が好ましい。
 Aが、一般式CRである場合には、RおよびRが、それぞれ独立に、結合手[Aが炭素原子である時にAの結合手と一体となって、あるいはA(A自身が結合手の場合はA)の結合手と一体となって二重結合を形成する]、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルケニル基、置換されていてもよい単環式炭化水素環基または複素環基、保護または置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよい低級アルコキシ基、保護または置換されていてもよいアミノ基、アジド基、置換されていてもよいアミジノ基、保護されていてもよいカルボキシ基、置換されていてもよいアミノカルボニル基、置換されていてもよい低級アルキルスルホニル基、置換されていてもよい低級アルキルスルフィニル基、置換されていてもよいアミノスルホニル基、あるいは、R、Rが一体となって形成するオキソ基、または置換されていてもよいヒドロキシイミノ基である。
 ここで、RおよびRの具体例として、それぞれ独立に、結合手[Aが一般式CRである時にAの結合手と一体となって、あるいはA(A自身が結合手の場合はA)の結合手と一体となって二重結合を形成する]、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、シアノ基、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、n-ペンチル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ヒドロキシメチル基、メトキシメチル基、1-ヒドロキシエチル基、2-ヒドロキシエチル基、2-メトキシエチル基、1-メトキシエチル基、アミノメチル基、メチルアミノメチル基、ジメチルアミノメチル基、1-アミノエチル基、2-アミノエチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2-フルオロエチル基、1-フルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、1,1-ジフルオロエチル基、1,2-ジヒドロキシエチル基、1-アミノ-2-ヒドロキシエチル基、2-アミノ-1-ヒドロキシエチル基、1,2-ジアミノエチル基、1-カルボキシメチル基、1-カルボキシ-1-ヒドロキシメチル基、2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-1,2-ジヒドロキシエチル基、2-アミノ-1,2-ジオキソエチル基、1-アミノ-1-カルボキシメチル基、1-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-オキソエチル基、ビニル基、1-フルオロビニル基、2-フルオロビニル基、2,2-ジフルオロビニル基、1-プロペニル基、2-プロペニル基、2-カルボキシビニル基、2-カルボキシ-1-フルオロビニル基、2-カルボキシ-2-フルオロビニル基、2-カルボキシ-1,2-ジフルオロビニル基、2-カルボキシ-1-ヒドロキシビニル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシビニル基、3-ヒドロキシ-1-プロペニル基、3-アミノ-1-プロペニル基、フェニル基、3-カルボキシフェニル基、2-ピリジル基、3-ピリジル基、4-ピリジル基、4-カルボキシ-2-ピリジル基、5-カルボキシ-2-ピリジル基、5-カルボキシ-3-ピリジル基、6-カルボキシ-3-ピリジル基、チオフェニル基、4-カルボキシチオフェニル基、5-カルボキシチオフェニル基、2-チアゾリル基、4-カルボキシ-2-チアゾリル基、5-カルボキシ-2-チアゾリル基、4-チアゾリル基、2-カルボキシ-4-チアゾリル基、5-チアゾリル基、2-カルボキシ-5-チアゾリル基、1-ピロリル基、3-カルボキシ-1-ピロリル基、2-ピロリル基、4-カルボキシ-2-ピロリル基、5-カルボキシ-2-ピロリル基、3-ピロリル基、5-カルボキシ-3-ピロリル基、1-ピラゾリル基、3-カルボキシ-1-ピラゾリル基、4-カルボキシ-1-ピラゾリル基、3-ピラゾリル基、5-カルボキシ-3-ピラゾリル基、4-ピラゾリル基、4-ピラゾリル基、1-イミダゾリル基、4-カルボキシ-1-イミダゾリル基、2-イミダゾリル基、4-カルボキシ-2-イミダゾリル基、4-イミダゾリル基、2-カルボキシ-4-イミダゾリル基、1,2,3-トリアゾール-1-イル基、4-カルボキシ-1,2,3-トリアゾール-1-イル基、1,2,3-トリアゾール-4-イル基、1,3,4-トリアゾール-1-イル基、1,3,4-トリアゾール-2-イル基、5-カルボキシ-1,3,4-トリアゾール-2-イル基、2-テトラヒドロフラニル基、4-カルボキシ-2-テトラヒドロフラニル基、5-カルボキシ-2-テトラヒドロフラニル基、3-テトラヒドロフラニル基、5-カルボキシ-3-テトラヒドロフラニル基、2-オキソオキサゾリジン-3-イル基、5-カルボキシ-2-オキソオキサゾリジン-3-イル基、2-オキソオキサゾリジン-4-イル基、2-オキソオキサゾリジン-5-イル基、4-モルホニル基、2-カルボキシ-4-モルホニル基、ヒドロキシ基、メトキシメチルオキシ基、ベンジルオキシメチルオキシ基、テトラヒドロピラニルオキシ基、トリメチルシリルオキシ基、トリエチルシリルオキシ基、tert-ブチルジメチルシリルオキシ基、tert-ブチルジフェニルシリルオキシ基、アセトキシ基、トリフルオロアセトキシ基、トリクロロアセトキシ基、ピバロイルオキシ基、ベンジルオキシ基、p-メトキシベンジルオキシ基、p-ニトロベンジルオキシ基、ベンズヒドリルオキシ基、トリチルオキシ基、アミノカルボニルオキシ基、メトキシ基、エトキシ基、n-プロピルオキシ基、n-ブチルオキシ基、n-ペンチルオキシ基、イソプロピルオキシ基、イソブチルオキシ基、tert-ブチルオキシ基、2-ヒドロキシエチルオキシ基、2-メトキシエチルオキシ基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2-フルオロエチルオキシ基、1-フルオロエチルオキシ基、1,1-ジフルオロエチルオキシ基、2,2,2-トリフルオロエチルオキシ基、カルボキシメチルオキシ基、2-アミノエチルオキシ基、アミノ基、ホルミルアミノ基、アセチルアミノ基、トリフルオロアセチルアミノ基、トリクロロアセチルアミノ基、ピバロイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、フタロイルアミノ基、トリチルアミノ基、アリルアミノ基、ベンジルアミノ基、p-メトキシベンジルアミノ基、メトキシカルボニルアミノ基、ベンジルオキシカルボニルアミノ基、(9-フルオレニル)メトキシカルボニルアミノ基、アリルオキシカルボニルアミノ基、メタンスルホニルアミノ基、p-トルエンスルホニルアミノ基、ベンジリデンアミノ基、ジフェニルメチレンアミノ基、ジフェニルホスホリルアミノ基、tert-ブチルスルフィニルアミノ基、トリメチルシリルアミノ基、tert-ブチルジメチルシリルアミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、イソプロピルアミノ基、2-ヒドロキシエチルアミノ基、2-メトキシエチルアミノ基、2-フルオロエチルアミノ基、フェニルアミノ基、ピリジルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アミノスルホニルアミノ基、アジド基、アミジノ基、アミドキシム基、O-メチルアミドキシム基、O-アセチルアミドキシム基、カルボキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、tert-ブトキシカルボニル基、(9-フルオレニル)メトキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、ジフェニルメチルオキシカルボニル基、トリチルオキシカルボニル基、トリメチルシリルオキシカルボニル基、tert-ブチルジメチルシリルオキシカルボニル基、(メトキシカルボニルオキシ)メチルオキシカルボニル基、1-(メトキシカルボニルオキシ)エチルオキシカルボニル基、(tert-ブトキシカルボニルオキシ)メチルオキシカルボニル基、1-(tert-ブトキシカルボニルオキシ)エチルオキシカルボニル基、(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)メチルオキシカルボニル基、1-(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチルオキシカルボニル基、アミノカルボニル基、N-メチルアミノカルボニル基、N,N-ジメチルアミノカルボニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-メトキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノカルボニル基、N-(アセチル)アミノカルボニル基、N-(メタンスルホニル)アミノカルボニル基、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、n-プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、2-ヒドロキシエチルスルホニル基、2-メトキシエチルスルホニル基、フルオロメチルスルホニル基、ジフルオロメチルスルホニル基、トリフルオロメチルスルホニル基、2-フルオロエチルスルホニル基、1,1-ジフルオロエチルスルホニル基、2,2,2-トリフルオロエチルスルホニル基、アミノメチルスルホニル基、メチルアミノメチルスルホニル基、ジメチルアミノメチルスルホニル基、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、n-プロピルスルフィニル基、イソプロピルスルフィニル基、2-ヒドロキシエチルスルフィニル基、2-メトキシエチルスルフィニル基、フルオロメチルスルフィニル基、ジフルオロメチルスルフィニル基、トリフルオロメチルスルフィニル基、2-フルオロエチルスルフィニル基、1,1-ジフルオロエチルスルフィニル基、2,2,2-トリフルオロエチルスルフィニル基、アミノメチルスルフィニル基、ジメチルアミノスルフィニル基、アミノスルホニル基、N-メチルアミノスルホニル基、N,N-ジメチルアミノスルホニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノスルホニル基、N-(2-メトキシエチル)アミノスルホニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノスルホニル基、および、N-(アセチル)アミノスルホニル基、オキソ基、ヒドロキシイミノ基、O-メチルヒドロキシイミノ基、O-(フルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(ジフルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(トリフルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(カルボキシメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(ジフルオロカルボキシメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(2-カルボキシイソプロピル)ヒドロキシイミノ基等を挙げることができる。
 RおよびRの好ましい具体例として、それぞれ独立に、結合手[Aが一般式CRである時にAの結合手と一体となって、あるいはA(A自身が結合手の場合はA)の結合手と一体となって二重結合を形成する]、水素原子、フッ素原子、シアノ基、メチル基、エチル基、n-プロピル基、ヒドロキシメチル基、メトキシメチル基、1-ヒドロキシエチル基、2-ヒドロキシエチル基、2-メトキシエチル基、1-メトキシエチル基、アミノメチル基、メチルアミノメチル基、ジメチルアミノメチル基、1-アミノエチル基、2-アミノエチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2-フルオロエチル基、1-フルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、1,1-ジフルオロエチル基、1,2-ジヒドロキシエチル基、1-アミノ-2-ヒドロキシエチル基、2-アミノ-1-ヒドロキシエチル基、1,2-ジアミノエチル基、1-カルボキシメチル基、1-カルボキシ-1-ヒドロキシメチル基、2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-1,2-ジヒドロキシエチル基、2-アミノ-1,2-ジオキソエチル基、1-アミノ-1-カルボキシメチル基、1-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-オキソエチル基、ヒドロキシ基、アミノカルボニルオキシ基、メトキシ基、エトキシ基、n-プロピルオキシ基、n-ブチルオキシ基、n-ペンチルオキシ基、イソプロピルオキシ基、イソブチルオキシ基、tert-ブチルオキシ基、2-ヒドロキシエチルオキシ基、2-メトキシエチルオキシ基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2-フルオロエチルオキシ基、1-フルオロエチルオキシ基、1,1-ジフルオロエチルオキシ基、2,2,2-トリフルオロエチルオキシ基、カルボキシメチルオキシ基、2-アミノエチルオキシ基、アミノ基、ホルミルアミノ基、アセチルアミノ基、メトキシカルボニルアミノ基、メタンスルホニルアミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、イソプロピルアミノ基、2-ヒドロキシエチルアミノ基、2-メトキシエチルアミノ基、2-フルオロエチルアミノ基、フェニルアミノ基、ピリジルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アミノスルホニルアミノ基、カルボキシ基、アミノカルボニル基、N-メチルアミノカルボニル基、N,N-ジメチルアミノカルボニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-メトキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノカルボニル基、N-(アセチル)アミノカルボニル基、N-(メタンスルホニル)アミノカルボニル基、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、n-プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、2-ヒドロキシエチルスルホニル基、2-メトキシエチルスルホニル基、フルオロメチルスルホニル基、ジフルオロメチルスルホニル基、トリフルオロメチルスルホニル基、2-フルオロエチルスルホニル基、1,1-ジフルオロエチルスルホニル基、2,2,2-トリフルオロエチルスルホニル基、アミノメチルスルホニル基、メチルアミノメチルスルホニル基、ジメチルアミノメチルスルホニル基、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、n-プロピルスルフィニル基、イソプロピルスルフィニル基、2-ヒドロキシエチルスルフィニル基、2-メトキシエチルスルフィニル基、フルオロメチルスルフィニル基、ジフルオロメチルスルフィニル基、トリフルオロメチルスルフィニル基、2-フルオロエチルスルフィニル基、1,1-ジフルオロエチルスルフィニル基、2,2,2-トリフルオロエチルスルフィニル基、アミノメチルスルフィニル基、ジメチルアミノスルフィニル基、アミノスルホニル基、N-メチルアミノスルホニル基、N,N-ジメチルアミノスルホニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノスルホニル基、N-(2-メトキシエチル)アミノスルホニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノスルホニル基、N-(アセチル)アミノスルホニル基、オキソ基、ヒドロキシイミノ基、O-メチルヒドロキシイミノ基、O-(フルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(ジフルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(トリフルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(カルボキシメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(ジフルオロカルボキシメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(2-カルボキシイソプロピル)ヒドロキシイミノ基等を挙げることができる。
 RおよびRのより好ましい具体例として、それぞれ独立に、結合手[Aが一般式CRである時にAの結合手と一体となって、あるいはA(A自身が結合手の場合はA)の結合手と一体となって二重結合を形成する]、水素原子、メチル基、ヒドロキシメチル基、メトキシメチル基、1-ヒドロキシエチル基、2-ヒドロキシエチル基、アミノメチル基、メチルアミノメチル基、ジメチルアミノメチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、1,2-ジヒドロキシエチル基、1-アミノ-2-ヒドロキシエチル基、2-アミノ-1-ヒドロキシエチル基、1,2-ジアミノエチル基、1-カルボキシメチル基、1-カルボキシ-1-ヒドロキシメチル基、2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-1,2-ジヒドロキシエチル基、2-アミノ-1,2-ジオキソエチル基、1-アミノ-1-カルボキシメチル基、1-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-オキソエチル基、アミノカルボニルオキシ基、アミノ基、ホルミルアミノ基、アセチルアミノ基、メトキシカルボニルアミノ基、メタンスルホニルアミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アミノスルホニルアミノ基、カルボキシ基、アミノカルボニル基、N-メチルアミノカルボニル基、N,N-ジメチルアミノカルボニル基、N-(アセチル)アミノカルボニル基、N-(メタンスルホニル)アミノカルボニル基、メチルスルホニル基、2-ヒドロキシエチルスルホニル基、フルオロメチルスルホニル基、ジフルオロメチルスルホニル基、トリフルオロメチルスルホニル基、アミノメチルスルホニル基、メチルアミノメチルスルホニル基、ジメチルアミノメチルスルホニル基、メチルスルフィニル基、2-ヒドロキシエチルスルフィニル基、フルオロメチルスルフィニル基、ジフルオロメチルスルフィニル基、トリフルオロメチルスルフィニル基、アミノメチルスルフィニル基、ジメチルアミノスルフィニル基、アミノスルホニル基、N-メチルアミノスルホニル基、N,N-ジメチルアミノスルホニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノスルホニル基、N-(アセチル)アミノスルホニル基、オキソ基、ヒドロキシイミノ基、O-メチルヒドロキシイミノ基、O-(フルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、および、O-(カルボキシメチル)ヒドロキシイミノ基等を挙げることができる。
 特に好ましくは、結合手、水素原子、メチル基、および、オキソ基である。
 Aが、NRである場合には、置換基Rは、結合手[Aが一般式CRである時にAの結合手と一体となって、あるいはA(A自身が結合手の場合はA)の結合手と一体となって二重結合を形成する]、水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルカノイル基、置換されていてもよい単環式炭化水素環基または複素環基、保護または置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよい低級アルコキシ基、保護または置換されていてもよいアミノ基、アジド基、置換されていてもよいアミジノ基、保護されていてもよいカルボキシ基、置換されていてもよいアミノカルボニル基、置換されていてもよい低級アルキルスルホニル基、置換されていてもよい低級アルキルスルフィニル基、および置換されていてもよいアミノスルホニル基である。
 ここで、Rの具体例として、結合手(Aが炭素原子である時にAの結合手と一体となって、あるいはA(A自身が結合手の場合はA)の結合手と一体となって二重結合を形成する)、水素原子、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、n-ペンチル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ヒドロキシメチル基、メトキシメチル基、1-ヒドロキシエチル基、2-ヒドロキシエチル基、2-メトキシエチル基、1-メトキシエチル基、アミノメチル基、メチルアミノメチル基、ジメチルアミノメチル基、1-アミノエチル基、2-アミノエチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2-フルオロエチル基、1-フルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、1,1-ジフルオロエチル基、1,2-ジヒドロキシエチル基、1-アミノ-2-ヒドロキシエチル基、2-アミノ-1-ヒドロキシエチル基、1,2-ジアミノエチル基、1-カルボキシメチル基、1-カルボキシ-1-ヒドロキシメチル基、2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-1,2-ジヒドロキシエチル基、2-アミノ-1,2-ジオキソエチル基、1-アミノ-1-カルボキシメチル基、1-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-オキソエチル基、2-ヒドロキシ-1-オキソエチル基、2-アミノ-1-オキソエチル基、2-(メチルアミノ)-1-オキソエチル基、2-(ジメチルアミノ)-1-オキソエチル基、2,3-ジヒドロキシプロピル基、2-アミノ-3-ヒドロキシプロピル基、3-アミノ-2-ヒドロキシプロピル基、2,3-ジアミノプロピル基、ビニル基、1-フルオロビニル基、2-フルオロビニル基、2,2-ジフルオロビニル基、1-プロペニル基、2-プロペニル基、2-カルボキシビニル基、2-カルボキシ-1-フルオロビニル基、2-カルボキシ-2-フルオロビニル基、2-カルボキシ-1,2-ジフルオロビニル基、2-カルボキシ-1-ヒドロキシビニル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシビニル基、3-ヒドロキシ-1-プロペニル基、3-アミノ-1-プロペニル基、フェニル基、3-カルボキシフェニル基、2-ピリジル基、3-ピリジル基、4-ピリジル基、4-カルボキシ-2-ピリジル基、5-カルボキシ-2-ピリジル基、5-カルボキシ-3-ピリジル基、6-カルボキシ-3-ピリジル基、チオフェニル基、4-カルボキシチオフェニル基、5-カルボキシチオフェニル基、2-チアゾリル基、4-カルボキシ-2-チアゾリル基、5-カルボキシ-2-チアゾリル基、4-チアゾリル基、2-カルボキシ-4-チアゾリル基、5-チアゾリル基、2-カルボキシ-5-チアゾリル基、1-ピロリル基、3-カルボキシ-1-ピロリル基、2-ピロリル基、4-カルボキシ-2-ピロリル基、5-カルボキシ-2-ピロリル基、3-ピロリル基、5-カルボキシ-3-ピロリル基、1-ピラゾリル基、3-カルボキシ-1-ピラゾリル基、4-カルボキシ-1-ピラゾリル基、3-ピラゾリル基、5-カルボキシ-3-ピラゾリル基、4-ピラゾリル基、4-ピラゾリル基、1-イミダゾリル基、4-カルボキシ-1-イミダゾリル基、2-イミダゾリル基、4-カルボキシ-2-イミダゾリル基、4-イミダゾリル基、2-カルボキシ-4-イミダゾリル基、1,2,3-トリアゾール-1-イル基、4-カルボキシ-1,2,3-トリアゾール-1-イル基、1,2,3-トリアゾール-4-イル基、1,3,4-トリアゾール-1-イル基、1,3,4-トリアゾール-2-イル基、5-カルボキシ-1,3,4-トリアゾール-2-イル基、2-テトラヒドロフラニル基、4-カルボキシ-2-テトラヒドロフラニル基、5-カルボキシ-2-テトラヒドロフラニル基、3-テトラヒドロフラニル基、5-カルボキシ-3-テトラヒドロフラニル基、2-オキソオキサゾリジン-3-イル基、5-カルボキシ-2-オキソオキサゾリジン-3-イル基、2-オキソオキサゾリジン-4-イル基、2-オキソオキサゾリジン-5-イル基、4-モルホニル基、2-カルボキシ-4-モルホニル基、ヒドロキシ基、メトキシメチルオキシ基、ベンジルオキシメチルオキシ基、テトラヒドロピラニルオキシ基、トリメチルシリルオキシ基、トリエチルシリルオキシ基、tert-ブチルジメチルシリルオキシ基、tert-ブチルジフェニルシリルオキシ基、アセトキシ基、トリフルオロアセトキシ基、トリクロロアセトキシ基、ピバロイルオキシ基、ベンジルオキシ基、p-メトキシベンジルオキシ基、p-ニトロベンジルオキシ基、ベンズヒドリルオキシ基、トリチルオキシ基、アミノカルボニルオキシ基、メトキシ基、エトキシ基、n-プロピルオキシ基、n-ブチルオキシ基、n-ペンチルオキシ基、イソプロピルオキシ基、イソブチルオキシ基、tert-ブチルオキシ基、2-ヒドロキシエチルオキシ基、2-メトキシエチルオキシ基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2-フルオロエチルオキシ基、1-フルオロエチルオキシ基、1,1-ジフルオロエチルオキシ基、2,2,2-トリフルオロエチルオキシ基、カルボキシメチルオキシ基、2-アミノエチルオキシ基、アミノ基、ホルミルアミノ基、アセチルアミノ基、トリフルオロアセチルアミノ基、トリクロロアセチルアミノ基、ピバロイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、フタロイルアミノ基、トリチルアミノ基、アリルアミノ基、ベンジルアミノ基、p-メトキシベンジルアミノ基、メトキシカルボニルアミノ基、ベンジルオキシカルボニルアミノ基、(9-フルオレニル)メトキシカルボニルアミノ基、アリルオキシカルボニルアミノ基、メタンスルホニルアミノ基、p-トルエンスルホニルアミノ基、ベンジリデンアミノ基、ジフェニルメチレンアミノ基、ジフェニルホスホリルアミノ基、tert-ブチルスルフィニルアミノ基、トリメチルシリルアミノ基、tert-ブチルジメチルシリルアミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、イソプロピルアミノ基、2-ヒドロキシエチルアミノ基、2-メトキシエチルアミノ基、2-フルオロエチルアミノ基、フェニルアミノ基、ピリジルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アミノスルホニルアミノ基、アジド基、アミジノ基、アミドキシム基、O-メチルアミドキシム基、O-アセチルアミドキシム基、カルボキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、tert-ブトキシカルボニル基、(9-フルオレニル)メトキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、ジフェニルメチルオキシカルボニル基、トリチルオキシカルボニル基、トリメチルシリルオキシカルボニル基、tert-ブチルジメチルシリルオキシカルボニル基、(メトキシカルボニルオキシ)メチルオキシカルボニル基、1-(メトキシカルボニルオキシ)エチルオキシカルボニル基、(tert-ブトキシカルボニルオキシ)メチルオキシカルボニル基、1-(tert-ブトキシカルボニルオキシ)エチルオキシカルボニル基、(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)メチルオキシカルボニル基、1-(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチルオキシカルボニル基、アミノカルボニル基、N-メチルアミノカルボニル基、N,N-ジメチルアミノカルボニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-メトキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノカルボニル基、N-(アセチル)アミノカルボニル基、N-(メタンスルホニル)アミノカルボニル基、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、n-プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、2-ヒドロキシエチルスルホニル基、2-メトキシエチルスルホニル基、フルオロメチルスルホニル基、ジフルオロメチルスルホニル基、トリフルオロメチルスルホニル基、2-フルオロエチルスルホニル基、1,1-ジフルオロエチルスルホニル基、2,2,2-トリフルオロエチルスルホニル基、アミノメチルスルホニル基、メチルアミノメチルスルホニル基、ジメチルアミノメチルスルホニル基、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、n-プロピルスルフィニル基、イソプロピルスルフィニル基、2-ヒドロキシエチルスルフィニル基、2-メトキシエチルスルフィニル基、フルオロメチルスルフィニル基、ジフルオロメチルスルフィニル基、トリフルオロメチルスルフィニル基、2-フルオロエチルスルフィニル基、1,1-ジフルオロエチルスルフィニル基、2,2,2-トリフルオロエチルスルフィニル基、アミノメチルスルフィニル基、ジメチルアミノスルフィニル基、アミノスルホニル基、N-メチルアミノスルホニル基、N,N-ジメチルアミノスルホニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノスルホニル基、N-(2-メトキシエチル)アミノスルホニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノスルホニル基、および、N-(アセチル)アミノスルホニル基、等を挙げることができる。
 Aが、酸化されていてもよい硫黄原子である場合には、例えば、―S(O)-、―S(O)-、および、―S-等、を例示することができる。


 Aは、上述のように、一般式CR、一般式NR、酸素原子、酸化されていてもよい硫黄原子、または結合手を表すが、一般式CR、一般式NR、酸素原子、および、結合手が好ましい。
 Aが、一般式CRである場合には、置換基RおよびRが、それぞれ独立に、結合手(隣接するA、あるいはAの結合手と一体となって二重結合を形成する)、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルカノイル基、置換されていてもよい単環式炭化水素環基または複素環基、保護または置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよい低級アルコキシ基、保護または置換されていてもよいアミノ基、アジド基、置換されていてもよいアミジノ基、保護されていてもよいカルボキシ基、置換されていてもよいアミノカルボニル基、置換されていてもよい低級アルキルスルホニル基、置換されていてもよい低級アルキルスルフィニル基、置換されていてもよいアミノスルホニル基、あるいは、R、Rが一体となって形成するオキソ基、または置換されていてもよいヒドロキシイミノ基である。
 ここで、RおよびRの具体例として、それぞれ独立に、結合手(隣接するA、あるいはAの結合手と一体となって二重結合を形成する)、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、シアノ基、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、n-ペンチル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ヒドロキシメチル基、メトキシメチル基、1-ヒドロキシエチル基、2-ヒドロキシエチル基、2-メトキシエチル基、1-メトキシエチル基、アミノメチル基、メチルアミノメチル基、ジメチルアミノメチル基、1-アミノエチル基、2-アミノエチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2-フルオロエチル基、1-フルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、1,1-ジフルオロエチル基、1,2-ジヒドロキシエチル基、1-アミノ-2-ヒドロキシエチル基、2-アミノ-1-ヒドロキシエチル基、1,2-ジアミノエチル基、1-カルボキシメチル基、1-カルボキシ-1-ヒドロキシメチル基、2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-1,2-ジヒドロキシエチル基、2-アミノ-1,2-ジオキソエチル基、1-アミノ-1-カルボキシメチル基、1-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-オキソエチル基、ビニル基、1-フルオロビニル基、2-フルオロビニル基、2,2-ジフルオロビニル基、1-プロペニル基、2-プロペニル基、2-カルボキシビニル基、2-カルボキシ-1-フルオロビニル基、2-カルボキシ-2-フルオロビニル基、2-カルボキシ-1,2-ジフルオロビニル基、2-カルボキシ-1-ヒドロキシビニル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシビニル基、3-ヒドロキシ-1-プロペニル基、3-アミノ-1-プロペニル基、フェニル基、3-カルボキシフェニル基、2-ピリジル基、3-ピリジル基、4-ピリジル基、4-カルボキシ-2-ピリジル基、5-カルボキシ-2-ピリジル基、5-カルボキシ-3-ピリジル基、6-カルボキシ-3-ピリジル基、チオフェニル基、4-カルボキシチオフェニル基、5-カルボキシチオフェニル基、2-チアゾリル基、4-カルボキシ-2-チアゾリル基、5-カルボキシ-2-チアゾリル基、4-チアゾリル基、2-カルボキシ-4-チアゾリル基、5-チアゾリル基、2-カルボキシ-5-チアゾリル基、1-ピロリル基、3-カルボキシ-1-ピロリル基、2-ピロリル基、4-カルボキシ-2-ピロリル基、5-カルボキシ-2-ピロリル基、3-ピロリル基、5-カルボキシ-3-ピロリル基、1-ピラゾリル基、3-カルボキシ-1-ピラゾリル基、4-カルボキシ-1-ピラゾリル基、3-ピラゾリル基、5-カルボキシ-3-ピラゾリル基、4-ピラゾリル基、4-ピラゾリル基、1-イミダゾリル基、4-カルボキシ-1-イミダゾリル基、2-イミダゾリル基、4-カルボキシ-2-イミダゾリル基、4-イミダゾリル基、2-カルボキシ-4-イミダゾリル基、1,2,3-トリアゾール-1-イル基、4-カルボキシ-1,2,3-トリアゾール-1-イル基、1,2,3-トリアゾール-4-イル基、1,3,4-トリアゾール-1-イル基、1,3,4-トリアゾール-2-イル基、5-カルボキシ-1,3,4-トリアゾール-2-イル基、2-テトラヒドロフラニル基、4-カルボキシ-2-テトラヒドロフラニル基、5-カルボキシ-2-テトラヒドロフラニル基、3-テトラヒドロフラニル基、5-カルボキシ-3-テトラヒドロフラニル基、2-オキソオキサゾリジン-3-イル基、5-カルボキシ-2-オキソオキサゾリジン-3-イル基、2-オキソオキサゾリジン-4-イル基、2-オキソオキサゾリジン-5-イル基、4-モルホニル基、2-カルボキシ-4-モルホニル基、ヒドロキシ基、メトキシメチルオキシ基、ベンジルオキシメチルオキシ基、テトラヒドロピラニルオキシ基、トリメチルシリルオキシ基、トリエチルシリルオキシ基、tert-ブチルジメチルシリルオキシ基、tert-ブチルジフェニルシリルオキシ基、アセトキシ基、トリフルオロアセトキシ基、トリクロロアセトキシ基、ピバロイルオキシ基、ベンジルオキシ基、p-メトキシベンジルオキシ基、p-ニトロベンジルオキシ基、ベンズヒドリルオキシ基、トリチルオキシ基、アミノカルボニルオキシ基、メトキシ基、エトキシ基、n-プロピルオキシ基、n-ブチルオキシ基、n-ペンチルオキシ基、イソプロピルオキシ基、イソブチルオキシ基、tert-ブチルオキシ基、2-ヒドロキシエチルオキシ基、2-メトキシエチルオキシ基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2-フルオロエチルオキシ基、1-フルオロエチルオキシ基、1,1-ジフルオロエチルオキシ基、2,2,2-トリフルオロエチルオキシ基、カルボキシメチルオキシ基、2-アミノエチルオキシ基、アミノ基、ホルミルアミノ基、アセチルアミノ基、トリフルオロアセチルアミノ基、トリクロロアセチルアミノ基、ピバロイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、フタロイルアミノ基、トリチルアミノ基、アリルアミノ基、ベンジルアミノ基、p-メトキシベンジルアミノ基、メトキシカルボニルアミノ基、ベンジルオキシカルボニルアミノ基、(9-フルオレニル)メトキシカルボニルアミノ基、アリルオキシカルボニルアミノ基、メタンスルホニルアミノ基、p-トルエンスルホニルアミノ基、ベンジリデンアミノ基、ジフェニルメチレンアミノ基、ジフェニルホスホリルアミノ基、tert-ブチルスルフィニルアミノ基、トリメチルシリルアミノ基、tert-ブチルジメチルシリルアミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、イソプロピルアミノ基、2-ヒドロキシエチルアミノ基、2-メトキシエチルアミノ基、2-フルオロエチルアミノ基、フェニルアミノ基、ピリジルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アミノスルホニルアミノ基、アジド基、アミジノ基、アミドキシム基、O-メチルアミドキシム基、O-アセチルアミドキシム基、カルボキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、tert-ブトキシカルボニル基、(9-フルオレニル)メトキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、ジフェニルメチルオキシカルボニル基、トリチルオキシカルボニル基、トリメチルシリルオキシカルボニル基、tert-ブチルジメチルシリルオキシカルボニル基、(メトキシカルボニルオキシ)メチルオキシカルボニル基、1-(メトキシカルボニルオキシ)エチルオキシカルボニル基、(tert-ブトキシカルボニルオキシ)メチルオキシカルボニル基、1-(tert-ブトキシカルボニルオキシ)エチルオキシカルボニル基、(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)メチルオキシカルボニル基、1-(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチルオキシカルボニル基、アミノカルボニル基、N-メチルアミノカルボニル基、N,N-ジメチルアミノカルボニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-メトキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノカルボニル基、N-(アセチル)アミノカルボニル基、N-(メタンスルホニル)アミノカルボニル基、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、n-プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、2-ヒドロキシエチルスルホニル基、2-メトキシエチルスルホニル基、フルオロメチルスルホニル基、ジフルオロメチルスルホニル基、トリフルオロメチルスルホニル基、2-フルオロエチルスルホニル基、1,1-ジフルオロエチルスルホニル基、2,2,2-トリフルオロエチルスルホニル基、アミノメチルスルホニル基、メチルアミノメチルスルホニル基、ジメチルアミノメチルスルホニル基、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、n-プロピルスルフィニル基、イソプロピルスルフィニル基、2-ヒドロキシエチルスルフィニル基、2-メトキシエチルスルフィニル基、フルオロメチルスルフィニル基、ジフルオロメチルスルフィニル基、トリフルオロメチルスルフィニル基、2-フルオロエチルスルフィニル基、1,1-ジフルオロエチルスルフィニル基、2,2,2-トリフルオロエチルスルフィニル基、アミノメチルスルフィニル基、ジメチルアミノメチルスルフィニル基、アミノスルホニル基、N-メチルアミノスルホニル基、N,N-ジメチルアミノスルホニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノスルホニル基、N-(2-メトキシエチル)アミノスルホニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノスルホニル基、および、N-(アセチル)アミノスルホニル基、オキソ基、ヒドロキシイミノ基、O-メチルヒドロキシイミノ基、O-(フルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(ジフルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(トリフルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(カルボキシメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(ジフルオロカルボキシメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(2-カルボキシイソプロピル)ヒドロキシイミノ基等を挙げることができる。
 RおよびRの好ましい例として、それぞれ独立に、結合手(隣接するA、あるいはAの結合手と一体となって二重結合を形成する)、水素原子、フッ素原子、シアノ基、メチル基、エチル基、n-プロピル基、ヒドロキシメチル基、メトキシメチル基、1-ヒドロキシエチル基、2-ヒドロキシエチル基、2-メトキシエチル基、1-メトキシエチル基、アミノメチル基、メチルアミノメチル基、ジメチルアミノメチル基、1-アミノエチル基、2-アミノエチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2-フルオロエチル基、1-フルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、1,1-ジフルオロエチル基、1,2-ジヒドロキシエチル基、1-アミノ-2-ヒドロキシエチル基、2-アミノ-1-ヒドロキシエチル基、1,2-ジアミノエチル基、1-カルボキシメチル基、1-カルボキシ-1-ヒドロキシメチル基、2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-1,2-ジヒドロキシエチル基、2-アミノ-1,2-ジオキソエチル基、1-アミノ-1-カルボキシメチル基、1-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-オキソエチル基、ヒドロキシ基、アミノカルボニルオキシ基、メトキシ基、エトキシ基、n-プロピルオキシ基、n-ブチルオキシ基、n-ペンチルオキシ基、イソプロピルオキシ基、イソブチルオキシ基、tert-ブチルオキシ基、2-ヒドロキシエチルオキシ基、2-メトキシエチルオキシ基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2-フルオロエチルオキシ基、1-フルオロエチルオキシ基、1,1-ジフルオロエチルオキシ基、2,2,2-トリフルオロエチルオキシ基、カルボキシメチルオキシ基、2-アミノエチルオキシ基、アミノ基、ホルミルアミノ基、アセチルアミノ基、メトキシカルボニルアミノ基、メタンスルホニルアミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、イソプロピルアミノ基、2-ヒドロキシエチルアミノ基、2-メトキシエチルアミノ基、2-フルオロエチルアミノ基、フェニルアミノ基、ピリジルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アミノスルホニルアミノ基、カルボキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、アミノカルボニル基、N-メチルアミノカルボニル基、N,N-ジメチルアミノカルボニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-メトキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノカルボニル基、N-(アセチル)アミノカルボニル基、N-(メタンスルホニル)アミノカルボニル基、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、n-プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、2-ヒドロキシエチルスルホニル基、2-メトキシエチルスルホニル基、フルオロメチルスルホニル基、ジフルオロメチルスルホニル基、トリフルオロメチルスルホニル基、2-フルオロエチルスルホニル基、1,1-ジフルオロエチルスルホニル基、2,2,2-トリフルオロエチルスルホニル基、アミノメチルスルホニル基、メチルアミノメチルスルホニル基、ジメチルアミノメチルスルホニル基、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、n-プロピルスルフィニル基、イソプロピルスルフィニル基、2-ヒドロキシエチルスルフィニル基、2-メトキシエチルスルフィニル基、フルオロメチルスルフィニル基、ジフルオロメチルスルフィニル基、トリフルオロメチルスルフィニル基、2-フルオロエチルスルフィニル基、1,1-ジフルオロエチルスルフィニル基、2,2,2-トリフルオロエチルスルフィニル基、アミノメチルスルフィニル基、ジメチルアミノスルフィニル基、アミノスルホニル基、N-メチルアミノスルホニル基、N,N-ジメチルアミノスルホニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノスルホニル基、N-(2-メトキシエチル)アミノスルホニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノスルホニル基、N-(アセチル)アミノスルホニル基、オキソ基、ヒドロキシイミノ基、O-メチルヒドロキシイミノ基、O-(フルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(ジフルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(トリフルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(カルボキシメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(ジフルオロカルボキシメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(2-カルボキシイソプロピル)ヒドロキシイミノ基等を挙げることができる。
 RおよびRのより好ましい例として、それぞれ独立に、結合手[Aが一般式CRである時にAの結合手と一体となって、あるいはA(A自身が結合手の場合はA)の結合手と一体となって二重結合を形成する]、水素原子、メチル基、ヒドロキシメチル基、メトキシメチル基、1-ヒドロキシエチル基、2-ヒドロキシエチル基、アミノメチル基、メチルアミノメチル基、ジメチルアミノメチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、1,2-ジヒドロキシエチル基、1-アミノ-2-ヒドロキシエチル基、2-アミノ-1-ヒドロキシエチル基、1,2-ジアミノエチル基、1-カルボキシメチル基、1-カルボキシ-1-ヒドロキシメチル基、2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-1,2-ジヒドロキシエチル基、2-アミノ-1,2-ジオキソエチル基、1-アミノ-1-カルボキシメチル基、1-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-オキソエチル基、アミノカルボニルオキシ基、アミノ基、ホルミルアミノ基、アセチルアミノ基、メトキシカルボニルアミノ基、メタンスルホニルアミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アミノスルホニルアミノ基、カルボキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、アミノカルボニル基、N-メチルアミノカルボニル基、N,N-ジメチルアミノカルボニル基、N-(アセチル)アミノカルボニル基、N-(メタンスルホニル)アミノカルボニル基、メチルスルホニル基、2-ヒドロキシエチルスルホニル基、フルオロメチルスルホニル基、ジフルオロメチルスルホニル基、トリフルオロメチルスルホニル基、アミノメチルスルホニル基、メチルアミノメチルスルホニル基、ジメチルアミノメチルスルホニル基、メチルスルフィニル基、2-ヒドロキシエチルスルフィニル基、フルオロメチルスルフィニル基、ジフルオロメチルスルフィニル基、トリフルオロメチルスルフィニル基、アミノメチルスルフィニル基、ジメチルアミノスルフィニル基、アミノスルホニル基、N-メチルアミノスルホニル基、N,N-ジメチルアミノスルホニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノスルホニル基、N-(アセチル)アミノスルホニル基、オキソ基、ヒドロキシイミノ基、O-メチルヒドロキシイミノ基、O-(フルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(カルボキシメチル)ヒドロキシイミノ基等を挙げることができる。
 特に好ましくは、結合手、水素原子、メチル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、および、オキソ基である。
 Aが、NRである場合には、置換基Rは、結合手(隣接するA、あるいはAの結合手と一体となって二重結合を形成する)、水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルカノイル基、置換されていてもよい単環式炭化水素環基または複素環基、保護または置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよい低級アルコキシ基、保護または置換されていてもよいアミノ基、アジド基、置換されていてもよいアミジノ基、保護されていてもよいカルボキシ基、置換されていてもよいアミノカルボニル基、置換されていてもよい低級アルキルスルホニル基、置換されていてもよい低級アルキルスルフィニル基、あるいは、置換されていてもよいアミノスルホニル基である。
 ここで、Rの具体例として、結合手(隣接するA、あるいはAの結合手と一体となって二重結合を形成する)、水素原子、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、n-ペンチル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ヒドロキシメチル基、メトキシメチル基、1-ヒドロキシエチル基、2-ヒドロキシエチル基、2-メトキシエチル基、1-メトキシエチル基、アミノメチル基、メチルアミノメチル基、ジメチルアミノメチル基、1-アミノエチル基、2-アミノエチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2-フルオロエチル基、1-フルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、1,1-ジフルオロエチル基、1,2-ジヒドロキシエチル基、1-アミノ-2-ヒドロキシエチル基、2-アミノ-1-ヒドロキシエチル基、1,2-ジアミノエチル基、1-カルボキシメチル基、1-カルボキシ-1-ヒドロキシメチル基、2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-1,2-ジヒドロキシエチル基、2-アミノ-1,2-ジオキソエチル基、1-アミノ-1-カルボキシメチル基、1-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-オキソエチル基、2-ヒドロキシ-1-オキソエチル基、2-アミノ-1-オキソエチル基、2-(メチルアミノ)-1-オキソエチル基、2-(ジメチルアミノ)-1-オキソエチル基、2,3-ジヒドロキシプロピル基、2-アミノ-3-ヒドロキシプロピル基、3-アミノ-2-ヒドロキシプロピル基、2,3-ジアミノプロピル基、ビニル基、1-フルオロビニル基、2-フルオロビニル基、2,2-ジフルオロビニル基、1-プロペニル基、2-プロペニル基、2-カルボキシビニル基、2-カルボキシ-1-フルオロビニル基、2-カルボキシ-2-フルオロビニル基、2-カルボキシ-1,2-ジフルオロビニル基、2-カルボキシ-1-ヒドロキシビニル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシビニル基、3-ヒドロキシ-1-プロペニル基、3-アミノ-1-プロペニル基、フェニル基、3-カルボキシフェニル基、2-ピリジル基、3-ピリジル基、4-ピリジル基、4-カルボキシ-2-ピリジル基、5-カルボキシ-2-ピリジル基、5-カルボキシ-3-ピリジル基、6-カルボキシ-3-ピリジル基、チオフェニル基、4-カルボキシチオフェニル基、5-カルボキシチオフェニル基、2-チアゾリル基、4-カルボキシ-2-チアゾリル基、5-カルボキシ-2-チアゾリル基、4-チアゾリル基、2-カルボキシ-4-チアゾリル基、5-チアゾリル基、2-カルボキシ-5-チアゾリル基、1-ピロリル基、3-カルボキシ-1-ピロリル基、2-ピロリル基、4-カルボキシ-2-ピロリル基、5-カルボキシ-2-ピロリル基、3-ピロリル基、5-カルボキシ-3-ピロリル基、1-ピラゾリル基、3-カルボキシ-1-ピラゾリル基、4-カルボキシ-1-ピラゾリル基、3-ピラゾリル基、5-カルボキシ-3-ピラゾリル基、4-ピラゾリル基、4-ピラゾリル基、1-イミダゾリル基、4-カルボキシ-1-イミダゾリル基、2-イミダゾリル基、4-カルボキシ-2-イミダゾリル基、4-イミダゾリル基、2-カルボキシ-4-イミダゾリル基、1,2,3-トリアゾール-1-イル基、4-カルボキシ-1,2,3-トリアゾール-1-イル基、1,2,3-トリアゾール-4-イル基、1,3,4-トリアゾール-1-イル基、1,3,4-トリアゾール-2-イル基、5-カルボキシ-1,3,4-トリアゾール-2-イル基、2-テトラヒドロフラニル基、4-カルボキシ-2-テトラヒドロフラニル基、5-カルボキシ-2-テトラヒドロフラニル基、3-テトラヒドロフラニル基、5-カルボキシ-3-テトラヒドロフラニル基、2-オキソオキサゾリジン-3-イル基、5-カルボキシ-2-オキソオキサゾリジン-3-イル基、2-オキソオキサゾリジン-4-イル基、2-オキソオキサゾリジン-5-イル基、4-モルホニル基、2-カルボキシ-4-モルホニル基、ヒドロキシ基、メトキシメチルオキシ基、ベンジルオキシメチルオキシ基、テトラヒドロピラニルオキシ基、トリメチルシリルオキシ基、トリエチルシリルオキシ基、tert-ブチルジメチルシリルオキシ基、tert-ブチルジフェニルシリルオキシ基、アセトキシ基、トリフルオロアセトキシ基、トリクロロアセトキシ基、ピバロイルオキシ基、ベンジルオキシ基、p-メトキシベンジルオキシ基、p-ニトロベンジルオキシ基、ベンズヒドリルオキシ基、トリチルオキシ基、アミノカルボニルオキシ基、メトキシ基、エトキシ基、n-プロピルオキシ基、n-ブチルオキシ基、n-ペンチルオキシ基、イソプロピルオキシ基、イソブチルオキシ基、tert-ブチルオキシ基、2-ヒドロキシエチルオキシ基、2-メトキシエチルオキシ基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2-フルオロエチルオキシ基、1-フルオロエチルオキシ基、1,1-ジフルオロエチルオキシ基、2,2,2-トリフルオロエチルオキシ基、カルボキシメチルオキシ基、2-アミノエチルオキシ基、アミノ基、ホルミルアミノ基、アセチルアミノ基、トリフルオロアセチルアミノ基、トリクロロアセチルアミノ基、ピバロイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、フタロイルアミノ基、トリチルアミノ基、アリルアミノ基、ベンジルアミノ基、p-メトキシベンジルアミノ基、メトキシカルボニルアミノ基、ベンジルオキシカルボニルアミノ基、(9-フルオレニル)メトキシカルボニルアミノ基、アリルオキシカルボニルアミノ基、メタンスルホニルアミノ基、p-トルエンスルホニルアミノ基、ベンジリデンアミノ基、ジフェニルメチレンアミノ基、ジフェニルホスホリルアミノ基、tert-ブチルスルフィニルアミノ基、トリメチルシリルアミノ基、tert-ブチルジメチルシリルアミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、イソプロピルアミノ基、2-ヒドロキシエチルアミノ基、2-メトキシエチルアミノ基、2-フルオロエチルアミノ基、フェニルアミノ基、ピリジルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アミノスルホニルアミノ基、アジド基、アミジノ基、アミドキシム基、O-メチルアミドキシム基、O-アセチルアミドキシム基、カルボキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、tert-ブトキシカルボニル基、(9-フルオレニル)メトキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、ジフェニルメチルオキシカルボニル基、トリチルオキシカルボニル基、トリメチルシリルオキシカルボニル基、tert-ブチルジメチルシリルオキシカルボニル基、(メトキシカルボニルオキシ)メチルオキシカルボニル基、1-(メトキシカルボニルオキシ)エチルオキシカルボニル基、(tert-ブトキシカルボニルオキシ)メチルオキシカルボニル基、1-(tert-ブトキシカルボニルオキシ)エチルオキシカルボニル基、(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)メチルオキシカルボニル基、1-(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチルオキシカルボニル基、アミノカルボニル基、N-メチルアミノカルボニル基、N,N-ジメチルアミノカルボニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-メトキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノカルボニル基、N-(アセチル)アミノカルボニル基、N-(メタンスルホニル)アミノカルボニル基、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、n-プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、2-ヒドロキシエチルスルホニル基、2-メトキシエチルスルホニル基、フルオロメチルスルホニル基、ジフルオロメチルスルホニル基、トリフルオロメチルスルホニル基、2-フルオロエチルスルホニル基、1,1-ジフルオロエチルスルホニル基、2,2,2-トリフルオロエチルスルホニル基、アミノメチルスルホニル基、メチルアミノメチルスルホニル基、ジメチルアミノメチルスルホニル基、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、n-プロピルスルフィニル基、イソプロピルスルフィニル基、2-ヒドロキシエチルスルフィニル基、2-メトキシエチルスルフィニル基、フルオロメチルスルフィニル基、ジフルオロメチルスルフィニル基、トリフルオロメチルスルフィニル基、2-フルオロエチルスルフィニル基、1,1-ジフルオロエチルスルフィニル基、2,2,2-トリフルオロエチルスルフィニル基、アミノメチルスルフィニル基、ジメチルアミノスルフィニル基、アミノスルホニル基、N-メチルアミノスルホニル基、N,N-ジメチルアミノスルホニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノスルホニル基、N-(2-メトキシエチル)アミノスルホニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノスルホニル基、および、N-(アセチル)アミノスルホニル基等を挙げることができる。
 Rの好ましい具体例として、結合手(隣接するA、あるいはAの結合手と一体となって二重結合を形成する)、水素原子、メチル基、エチル基、n-プロピル基、2-ヒドロキシエチル基、2-メトキシエチル基、2-アミノエチル基、2-フルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、1-カルボキシメチル基、2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシエチル基、2-アミノ-1,2-ジオキソエチル基、2-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-オキソエチル基、2-ヒドロキシ-1-オキソエチル基、2-アミノ-1-オキソエチル基、2-(メチルアミノ)-1-オキソエチル基、2-(ジメチルアミノ)-1-オキソエチル基、2,3-ジヒドロキシプロピル基、2-アミノ-3-ヒドロキシプロピル基、3-アミノ-2-ヒドロキシプロピル基、2,3-ジアミノプロピル基、ヒドロキシ基、メトキシ基、エトキシ基、2-ヒドロキシエチルオキシ基、カルボキシメチルオキシ基、2-アミノエチルオキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、アミノカルボニル基、N-メチルアミノカルボニル基、N,N-ジメチルアミノカルボニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-メトキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノカルボニル基、N-(アセチル)アミノカルボニル基、N-(メタンスルホニル)アミノカルボニル基、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、2-ヒドロキシエチルスルホニル基、2-メトキシエチルスルホニル基、フルオロメチルスルホニル基、ジフルオロメチルスルホニル基、トリフルオロメチルスルホニル基、2-フルオロエチルスルホニル基、1,1-ジフルオロエチルスルホニル基、2,2,2-トリフルオロエチルスルホニル基、アミノメチルスルホニル基、メチルアミノメチルスルホニル基、ジメチルアミノメチルスルホニル基、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、n-プロピルスルフィニル基、イソプロピルスルフィニル基、2-ヒドロキシエチルスルフィニル基、2-メトキシエチルスルフィニル基、フルオロメチルスルフィニル基、ジフルオロメチルスルフィニル基、トリフルオロメチルスルフィニル基、2-フルオロエチルスルフィニル基、1,1-ジフルオロエチルスルフィニル基、2,2,2-トリフルオロエチルスルフィニル基、アミノメチルスルフィニル基、ジメチルアミノスルフィニル基、アミノスルホニル基、N-メチルアミノスルホニル基、N,N-ジメチルアミノスルホニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノスルホニル基、N-(2-メトキシエチル)アミノスルホニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノスルホニル基、および、N-(アセチル)アミノスルホニル基等を挙げることができる。
 Rのより好ましい具体例として、結合手(隣接するA、あるいはAの結合手と一体となって二重結合を形成する)、水素原子、メチル基、1-カルボキシメチル基、2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシエチル基、2-アミノ-1,2-ジオキソエチル基、2-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-オキソエチル基、2-ヒドロキシ-1-オキソエチル基、2-アミノ-1-オキソエチル基、2-(メチルアミノ)-1-オキソエチル基、2-(ジメチルアミノ)-1-オキソエチル基、2,3-ジヒドロキシプロピル基、2-アミノ-3-ヒドロキシプロピル基、3-アミノ-2-ヒドロキシプロピル基、2,3-ジアミノプロピル基、ヒドロキシ基、メトキシ基、エトキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、アミノカルボニル基、N-メチルアミノカルボニル基、N,N-ジメチルアミノカルボニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-メトキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノカルボニル基、N-(アセチル)アミノカルボニル基、N-(メタンスルホニル)アミノカルボニル基、メチルスルホニル基、アミノメチルスルホニル基、メチルアミノメチルスルホニル基、ジメチルアミノメチルスルホニル基、メチルスルフィニル基、アミノメチルスルフィニル基、ジメチルアミノスルフィニル基、アミノスルホニル基、N-メチルアミノスルホニル基、N,N-ジメチルアミノスルホニル基、および、N-(アセチル)アミノスルホニル基、等を挙げることができる。
 Rの特に好ましい例は、結合手、水素原子、及びヒドロキシ基である。
 Aが、酸化されていてもよい硫黄原子である場合には、例えば、―S(O)-、―S(O)-、および、―S-等、を例示することができる。
 Aは、上述のように、一般式CR10、一般式NR11、酸素原子、または酸化されていてもよい硫黄原子を表わすが、一般式CR10、一般式NR11、および、酸素原子が好ましい。
 Aが一般式CR10である場合には、RおよびR10が、それぞれ独立に、結合手[隣接するA(A自身が結合手の場合はA)の結合手と一体となって二重結合を形成する]、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルカノイル基、置換されていてもよい単環式炭化水素環基または複素環基、保護または置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよい低級アルコキシ基、保護または置換されていてもよいアミノ基、アジド基、置換されていてもよいアミジノ基、保護されていてもよいカルボキシ基、置換されていてもよいアミノカルボニル基、置換されていてもよい低級アルキルスルホニル基、置換されていてもよい低級アルキルスルフィニル基、置換されていてもよいアミノスルホニル基、および、R、R10が一体となって形成するオキソ基、または置換されていてもよいヒドロキシイミノ基である。
 ここで、RおよびR10の具体例として、それぞれ独立に、結合手[隣接するA(A自身が結合手の場合はA)の結合手と一体となって二重結合を形成する]、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、シアノ基、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、n-ペンチル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ヒドロキシメチル基、メトキシメチル基、1-ヒドロキシエチル基、2-ヒドロキシエチル基、2-メトキシエチル基、1-メトキシエチル基、アミノメチル基、メチルアミノメチル基、ジメチルアミノメチル基、1-アミノエチル基、2-アミノエチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2-フルオロエチル基、1-フルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、1,1-ジフルオロエチル基、1,2-ジヒドロキシエチル基、1-アミノ-2-ヒドロキシエチル基、2-アミノ-1-ヒドロキシエチル基、1,2-ジアミノエチル基、1-カルボキシメチル基、1-カルボキシ-1-ヒドロキシメチル基、2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-1,2-ジヒドロキシエチル基、2-アミノ-1,2-ジオキソエチル基、1-アミノ-1-カルボキシメチル基、1-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-オキソエチル基、ビニル基、1-フルオロビニル基、2-フルオロビニル基、2,2-ジフルオロビニル基、1-プロペニル基、2-プロペニル基、2-カルボキシビニル基、2-カルボキシ-1-フルオロビニル基、2-カルボキシ-2-フルオロビニル基、2-カルボキシ-1,2-ジフルオロビニル基、2-カルボキシ-1-ヒドロキシビニル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシビニル基、3-ヒドロキシ-1-プロペニル基、3-アミノ-1-プロペニル基、フェニル基、3-カルボキシフェニル基、2-ピリジル基、3-ピリジル基、4-ピリジル基、4-カルボキシ-2-ピリジル基、5-カルボキシ-2-ピリジル基、5-カルボキシ-3-ピリジル基、6-カルボキシ-3-ピリジル基、チオフェニル基、4-カルボキシチオフェニル基、5-カルボキシチオフェニル基、2-チアゾリル基、4-カルボキシ-2-チアゾリル基、5-カルボキシ-2-チアゾリル基、4-チアゾリル基、2-カルボキシ-4-チアゾリル基、5-チアゾリル基、2-カルボキシ-5-チアゾリル基、1-ピロリル基、3-カルボキシ-1-ピロリル基、2-ピロリル基、4-カルボキシ-2-ピロリル基、5-カルボキシ-2-ピロリル基、3-ピロリル基、5-カルボキシ-3-ピロリル基、1-ピラゾリル基、3-カルボキシ-1-ピラゾリル基、4-カルボキシ-1-ピラゾリル基、3-ピラゾリル基、5-カルボキシ-3-ピラゾリル基、4-ピラゾリル基、4-ピラゾリル基、1-イミダゾリル基、4-カルボキシ-1-イミダゾリル基、2-イミダゾリル基、4-カルボキシ-2-イミダゾリル基、4-イミダゾリル基、2-カルボキシ-4-イミダゾリル基、1,2,3-トリアゾール-1-イル基、4-カルボキシ-1,2,3-トリアゾール-1-イル基、1,2,3-トリアゾール-4-イル基、1,3,4-トリアゾール-1-イル基、1,3,4-トリアゾール-2-イル基、5-カルボキシ-1,3,4-トリアゾール-2-イル基、2-テトラヒドロフラニル基、4-カルボキシ-2-テトラヒドロフラニル基、5-カルボキシ-2-テトラヒドロフラニル基、3-テトラヒドロフラニル基、5-カルボキシ-3-テトラヒドロフラニル基、2-オキソオキサゾリジン-3-イル基、5-カルボキシ-2-オキソオキサゾリジン-3-イル基、2-オキソオキサゾリジン-4-イル基、2-オキソオキサゾリジン-5-イル基、4-モルホニル基、2-カルボキシ-4-モルホニル基、ヒドロキシ基、メトキシメチルオキシ基、ベンジルオキシメチルオキシ基、テトラヒドロピラニルオキシ基、トリメチルシリルオキシ基、トリエチルシリルオキシ基、tert-ブチルジメチルシリルオキシ基、tert-ブチルジフェニルシリルオキシ基、アセトキシ基、トリフルオロアセトキシ基、トリクロロアセトキシ基、ピバロイルオキシ基、ベンジルオキシ基、p-メトキシベンジルオキシ基、p-ニトロベンジルオキシ基、ベンズヒドリルオキシ基、トリチルオキシ基、アミノカルボニルオキシ基、メトキシ基、エトキシ基、n-プロピルオキシ基、n-ブチルオキシ基、n-ペンチルオキシ基、イソプロピルオキシ基、イソブチルオキシ基、tert-ブチルオキシ基、2-ヒドロキシエチルオキシ基、2-メトキシエチルオキシ基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2-フルオロエチルオキシ基、1-フルオロエチルオキシ基、1,1-ジフルオロエチルオキシ基、2,2,2-トリフルオロエチルオキシ基、カルボキシメチルオキシ基、2-アミノエチルオキシ基、アミノ基、ホルミルアミノ基、アセチルアミノ基、トリフルオロアセチルアミノ基、トリクロロアセチルアミノ基、ピバロイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、フタロイルアミノ基、トリチルアミノ基、アリルアミノ基、ベンジルアミノ基、p-メトキシベンジルアミノ基、メトキシカルボニルアミノ基、ベンジルオキシカルボニルアミノ基、(9-フルオレニル)メトキシカルボニルアミノ基、アリルオキシカルボニルアミノ基、メタンスルホニルアミノ基、p-トルエンスルホニルアミノ基、ベンジリデンアミノ基、ジフェニルメチレンアミノ基、ジフェニルホスホリルアミノ基、tert-ブチルスルフィニルアミノ基、トリメチルシリルアミノ基、tert-ブチルジメチルシリルアミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、イソプロピルアミノ基、2-ヒドロキシエチルアミノ基、2-メトキシエチルアミノ基、2-フルオロエチルアミノ基、フェニルアミノ基、ピリジルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アミノスルホニルアミノ基、アジド基、アミジノ基、アミドキシム基、O-メチルアミドキシム基、O-アセチルアミドキシム基、カルボキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、tert-ブトキシカルボニル基、(9-フルオレニル)メトキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、ジフェニルメチルオキシカルボニル基、トリチルオキシカルボニル基、トリメチルシリルオキシカルボニル基、tert-ブチルジメチルシリルオキシカルボニル基、(メトキシカルボニルオキシ)メチルオキシカルボニル基、1-(メトキシカルボニルオキシ)エチルオキシカルボニル基、(tert-ブトキシカルボニルオキシ)メチルオキシカルボニル基、1-(tert-ブトキシカルボニルオキシ)エチルオキシカルボニル基、(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)メチルオキシカルボニル基、1-(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチルオキシカルボニル基、アミノカルボニル基、N-メチルアミノカルボニル基、N,N-ジメチルアミノカルボニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-メトキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノカルボニル基、N-(アセチル)アミノカルボニル基、N-(メタンスルホニル)アミノカルボニル基、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、n-プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、2-ヒドロキシエチルスルホニル基、2-メトキシエチルスルホニル基、フルオロメチルスルホニル基、ジフルオロメチルスルホニル基、トリフルオロメチルスルホニル基、2-フルオロエチルスルホニル基、1,1-ジフルオロエチルスルホニル基、2,2,2-トリフルオロエチルスルホニル基、アミノメチルスルホニル基、メチルアミノメチルスルホニル基、ジメチルアミノメチルスルホニル基、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、n-プロピルスルフィニル基、イソプロピルスルフィニル基、2-ヒドロキシエチルスルフィニル基、2-メトキシエチルスルフィニル基、フルオロメチルスルフィニル基、ジフルオロメチルスルフィニル基、トリフルオロメチルスルフィニル基、2-フルオロエチルスルフィニル基、1,1-ジフルオロエチルスルフィニル基、2,2,2-トリフルオロエチルスルフィニル基、アミノメチルスルフィニル基、ジメチルアミノメチルスルフィニル基、アミノスルホニル基、N-メチルアミノスルホニル基、N,N-ジメチルアミノスルホニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノスルホニル基、N-(2-メトキシエチル)アミノスルホニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノスルホニル基、N-(アセチル)アミノスルホニル基、オキソ基、ヒドロキシイミノ基、O-メチルヒドロキシイミノ基、O-(フルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(ジフルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(トリフルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(カルボキシメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(ジフルオロカルボキシメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(2-カルボキシイソプロピル)ヒドロキシイミノ基等を挙げることができる。
 RおよびR10の好ましい具体例として、それぞれ独立に、結合手(隣接するA(A自身が結合手の場合はA)の結合手と一体となって二重結合を形成する)、水素原子、フッ素原子、シアノ基、メチル基、エチル基、n-プロピル基、ヒドロキシメチル基、メトキシメチル基、1-ヒドロキシエチル基、2-ヒドロキシエチル基、2-メトキシエチル基、1-メトキシエチル基、アミノメチル基、メチルアミノメチル基、ジメチルアミノメチル基、1-アミノエチル基、2-アミノエチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2-フルオロエチル基、1-フルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、1,1-ジフルオロエチル基、1,2-ジヒドロキシエチル基、1-アミノ-2-ヒドロキシエチル基、2-アミノ-1-ヒドロキシエチル基、1,2-ジアミノエチル基、1-カルボキシメチル基、1-カルボキシ-1-ヒドロキシメチル基、2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-1,2-ジヒドロキシエチル基、2-アミノ-1,2-ジオキソエチル基、1-アミノ-1-カルボキシメチル基、1-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-オキソエチル基、ヒドロキシ基、アミノカルボニルオキシ基、メトキシ基、エトキシ基、2-ヒドロキシエチルオキシ基、2-メトキシエチルオキシ基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2-フルオロエチルオキシ基、1-フルオロエチルオキシ基、1,1-ジフルオロエチルオキシ基、2,2,2-トリフルオロエチルオキシ基、カルボキシメチルオキシ基、2-アミノエチルオキシ基、アミノ基、ホルミルアミノ基、アセチルアミノ基、メトキシカルボニルアミノ基、メタンスルホニルアミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、イソプロピルアミノ基、2-ヒドロキシエチルアミノ基、2-メトキシエチルアミノ基、2-フルオロエチルアミノ基、フェニルアミノ基、ピリジルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アミノスルホニルアミノ基、カルボキシ基、N-メチルアミノカルボニル基、N,N-ジメチルアミノカルボニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-メトキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノカルボニル基、N-(アセチル)アミノカルボニル基、N-(メタンスルホニル)アミノカルボニル基、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、2-ヒドロキシエチルスルホニル基、2-メトキシエチルスルホニル基、フルオロメチルスルホニル基、ジフルオロメチルスルホニル基、トリフルオロメチルスルホニル基、2-フルオロエチルスルホニル基、1,1-ジフルオロエチルスルホニル基、2,2,2-トリフルオロエチルスルホニル基、アミノメチルスルホニル基、メチルアミノメチルスルホニル基、ジメチルアミノメチルスルホニル基、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、2-ヒドロキシエチルスルフィニル基、2-メトキシエチルスルフィニル基、フルオロメチルスルフィニル基、ジフルオロメチルスルフィニル基、トリフルオロメチルスルフィニル基、2-フルオロエチルスルフィニル基、1,1-ジフルオロエチルスルフィニル基、2,2,2-トリフルオロエチルスルフィニル基、アミノメチルスルフィニル基、ジメチルアミノスルフィニル基、アミノスルホニル基、N-メチルアミノスルホニル基、N,N-ジメチルアミノスルホニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノスルホニル基、N-(2-メトキシエチル)アミノスルホニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノスルホニル基、N-(アセチル)アミノスルホニル基、オキソ基、ヒドロキシイミノ基、O-メチルヒドロキシイミノ基、O-(フルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(ジフルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(トリフルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(カルボキシメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(ジフルオロカルボキシメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(2-カルボキシイソプロピル)ヒドロキシイミノ基等を挙げることができる。
 RおよびR10のより好ましい具体例として、それぞれ独立に、結合手[隣接するA(A自身が結合手の場合はA)の結合手と一体となって二重結合を形成する]、水素原子、フッ素原子、シアノ基、メチル基、エチル基、ヒドロキシメチル基、メトキシメチル基、1-ヒドロキシエチル基、2-ヒドロキシエチル基、アミノメチル基、メチルアミノメチル基、ジメチルアミノメチル基、1-アミノエチル基、2-アミノエチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、1,1-ジフルオロエチル基、1,2-ジヒドロキシエチル基、1-アミノ-2-ヒドロキシエチル基、2-アミノ-1-ヒドロキシエチル基、1,2-ジアミノエチル基、1-カルボキシメチル基、1-カルボキシ-1-ヒドロキシメチル基、2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-1,2-ジヒドロキシエチル基、2-アミノ-1,2-ジオキソエチル基、1-アミノ-1-カルボキシメチル基、1-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-オキソエチル基、ヒドロキシ基、アミノカルボニルオキシ基、メトキシ基、2-ヒドロキシエチルオキシ基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、カルボキシメチルオキシ基、2-アミノエチルオキシ基、アミノ基、ホルミルアミノ基、アセチルアミノ基、メトキシカルボニルアミノ基、メタンスルホニルアミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、2-ヒドロキシエチルアミノ基、2-フルオロエチルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アミノスルホニルアミノ基、カルボキシ基、N-メチルアミノカルボニル基、N,N-ジメチルアミノカルボニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-メトキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノカルボニル基、N-(アセチル)アミノカルボニル基、N-(メタンスルホニル)アミノカルボニル基、メチルスルホニル基、2-ヒドロキシエチルスルホニル基、フルオロメチルスルホニル基、ジフルオロメチルスルホニル基、トリフルオロメチルスルホニル基、2-フルオロエチルスルホニル基、アミノメチルスルホニル基、メチルアミノメチルスルホニル基、ジメチルアミノメチルスルホニル基、メチルスルフィニル基、2-ヒドロキシエチルスルフィニル基、フルオロメチルスルフィニル基、ジフルオロメチルスルフィニル基、トリフルオロメチルスルフィニル基、2-フルオロエチルスルフィニル基、アミノメチルスルフィニル基、ジメチルアミノスルフィニル基、アミノスルホニル基、N-メチルアミノスルホニル基、N,N-ジメチルアミノスルホニル基、N-(アセチル)アミノスルホニル基、オキソ基、ヒドロキシイミノ基、O-メチルヒドロキシイミノ基、O-(フルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(カルボキシメチル)ヒドロキシイミノ基、等を挙げることができる。
 特に好ましくは、水素原子、ヒドロキシ基、オキソ基、結合手、ヒドロキシイミノ基、およびO-メチルヒドロキシイミノ基である。
 Aが一般式NR11である場合には、式中置換基R11は、結合手[隣接するA(A自身が結合手の場合はA)の結合手と一体となって二重結合を形成する]、水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルカノイル基、置換されていてもよい単環式炭化水素環基または複素環基、保護または置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよい低級アルコキシ基、保護または置換されていてもよいアミノ基、アジド基、置換されていてもよいアミジノ基、保護されていてもよいカルボキシ基、置換されていてもよいアミノカルボニル基、置換されていてもよい低級アルキルスルホニル基、置換されていてもよい低級アルキルスルフィニル基、あるいは、置換されていてもよいアミノスルホニル基である。
 ここで、R11の具体例として、結合手(隣接するA(A自身が結合手の場合はA)の結合手と一体となって二重結合を形成する)、水素原子、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、n-ペンチル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ヒドロキシメチル基、メトキシメチル基、1-ヒドロキシエチル基、2-ヒドロキシエチル基、2-メトキシエチル基、1-メトキシエチル基、アミノメチル基、メチルアミノメチル基、ジメチルアミノメチル基、1-アミノエチル基、2-アミノエチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2-フルオロエチル基、1-フルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、1,1-ジフルオロエチル基、1,2-ジヒドロキシエチル基、1-アミノ-2-ヒドロキシエチル基、2-アミノ-1-ヒドロキシエチル基、1,2-ジアミノエチル基、1-カルボキシメチル基、1-カルボキシ-1-ヒドロキシメチル基、2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-1,2-ジヒドロキシエチル基、2-アミノ-1,2-ジオキソエチル基、1-アミノ-1-カルボキシメチル基、1-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-オキソエチル基、2-ヒドロキシ-1-オキソエチル基、2-アミノ-1-オキソエチル基、2-(メチルアミノ)-1-オキソエチル基、2-(ジメチルアミノ)-1-オキソエチル基、2,3-ジヒドロキシプロピル基、2-アミノ-3-ヒドロキシプロピル基、3-アミノ-2-ヒドロキシプロピル基、2,3-ジアミノプロピル基、ビニル基、1-フルオロビニル基、2-フルオロビニル基、2,2-ジフルオロビニル基、1-プロペニル基、2-プロペニル基、2-カルボキシビニル基、2-カルボキシ-1-フルオロビニル基、2-カルボキシ-2-フルオロビニル基、2-カルボキシ-1,2-ジフルオロビニル基、2-カルボキシ-1-ヒドロキシビニル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシビニル基、3-ヒドロキシ-1-プロペニル基、3-アミノ-1-プロペニル基、フェニル基、3-カルボキシフェニル基、2-ピリジル基、3-ピリジル基、4-ピリジル基、4-カルボキシ-2-ピリジル基、5-カルボキシ-2-ピリジル基、5-カルボキシ-3-ピリジル基、6-カルボキシ-3-ピリジル基、チオフェニル基、4-カルボキシチオフェニル基、5-カルボキシチオフェニル基、2-チアゾリル基、4-カルボキシ-2-チアゾリル基、5-カルボキシ-2-チアゾリル基、4-チアゾリル基、2-カルボキシ-4-チアゾリル基、5-チアゾリル基、2-カルボキシ-5-チアゾリル基、1-ピロリル基、3-カルボキシ-1-ピロリル基、2-ピロリル基、4-カルボキシ-2-ピロリル基、5-カルボキシ-2-ピロリル基、3-ピロリル基、5-カルボキシ-3-ピロリル基、1-ピラゾリル基、3-カルボキシ-1-ピラゾリル基、4-カルボキシ-1-ピラゾリル基、3-ピラゾリル基、5-カルボキシ-3-ピラゾリル基、4-ピラゾリル基、4-ピラゾリル基、1-イミダゾリル基、4-カルボキシ-1-イミダゾリル基、2-イミダゾリル基、4-カルボキシ-2-イミダゾリル基、4-イミダゾリル基、2-カルボキシ-4-イミダゾリル基、1,2,3-トリアゾール-1-イル基、4-カルボキシ-1,2,3-トリアゾール-1-イル基、1,2,3-トリアゾール-4-イル基、1,3,4-トリアゾール-1-イル基、1,3,4-トリアゾール-2-イル基、5-カルボキシ-1,3,4-トリアゾール-2-イル基、2-テトラヒドロフラニル基、4-カルボキシ-2-テトラヒドロフラニル基、5-カルボキシ-2-テトラヒドロフラニル基、3-テトラヒドロフラニル基、5-カルボキシ-3-テトラヒドロフラニル基、2-オキソオキサゾリジン-3-イル基、5-カルボキシ-2-オキソオキサゾリジン-3-イル基、2-オキソオキサゾリジン-4-イル基、2-オキソオキサゾリジン-5-イル基、4-モルホニル基、2-カルボキシ-4-モルホニル基、ヒドロキシ基、メトキシメチルオキシ基、ベンジルオキシメチルオキシ基、テトラヒドロピラニルオキシ基、トリメチルシリルオキシ基、トリエチルシリルオキシ基、tert-ブチルジメチルシリルオキシ基、tert-ブチルジフェニルシリルオキシ基、アセトキシ基、トリフルオロアセトキシ基、トリクロロアセトキシ基、ピバロイルオキシ基、ベンジルオキシ基、p-メトキシベンジルオキシ基、p-ニトロベンジルオキシ基、ベンズヒドリルオキシ基、トリチルオキシ基、アミノカルボニルオキシ基、メトキシ基、エトキシ基、n-プロピルオキシ基、n-ブチルオキシ基、n-ペンチルオキシ基、イソプロピルオキシ基、イソブチルオキシ基、tert-ブチルオキシ基、2-ヒドロキシエチルオキシ基、2-メトキシエチルオキシ基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2-フルオロエチルオキシ基、1-フルオロエチルオキシ基、1,1-ジフルオロエチルオキシ基、2,2,2-トリフルオロエチルオキシ基、カルボキシメチルオキシ基、2-アミノエチルオキシ基、アミノ基、ホルミルアミノ基、アセチルアミノ基、トリフルオロアセチルアミノ基、トリクロロアセチルアミノ基、ピバロイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、フタロイルアミノ基、トリチルアミノ基、アリルアミノ基、ベンジルアミノ基、p-メトキシベンジルアミノ基、メトキシカルボニルアミノ基、ベンジルオキシカルボニルアミノ基、(9-フルオレニル)メトキシカルボニルアミノ基、アリルオキシカルボニルアミノ基、メタンスルホニルアミノ基、p-トルエンスルホニルアミノ基、ベンジリデンアミノ基、ジフェニルメチレンアミノ基、ジフェニルホスホリルアミノ基、tert-ブチルスルフィニルアミノ基、トリメチルシリルアミノ基、tert-ブチルジメチルシリルアミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、イソプロピルアミノ基、2-ヒドロキシエチルアミノ基、2-メトキシエチルアミノ基、2-フルオロエチルアミノ基、フェニルアミノ基、ピリジルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アミノスルホニルアミノ基、アジド基、アミジノ基、アミドキシム基、O-メチルアミドキシム基、O-アセチルアミドキシム基、カルボキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、tert-ブトキシカルボニル基、(9-フルオレニル)メトキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、ジフェニルメチルオキシカルボニル基、トリチルオキシカルボニル基、トリメチルシリルオキシカルボニル基、tert-ブチルジメチルシリルオキシカルボニル基、(メトキシカルボニルオキシ)メチルオキシカルボニル基、1-(メトキシカルボニルオキシ)エチルオキシカルボニル基、(tert-ブトキシカルボニルオキシ)メチルオキシカルボニル基、1-(tert-ブトキシカルボニルオキシ)エチルオキシカルボニル基、(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)メチルオキシカルボニル基、1-(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチルオキシカルボニル基、アミノカルボニル基、N-メチルアミノカルボニル基、N,N-ジメチルアミノカルボニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-メトキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノカルボニル基、N-(アセチル)アミノカルボニル基、N-(メタンスルホニル)アミノカルボニル基、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、n-プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、2-ヒドロキシエチルスルホニル基、2-メトキシエチルスルホニル基、フルオロメチルスルホニル基、ジフルオロメチルスルホニル基、トリフルオロメチルスルホニル基、2-フルオロエチルスルホニル基、1,1-ジフルオロエチルスルホニル基、2,2,2-トリフルオロエチルスルホニル基、アミノメチルスルホニル基、メチルアミノメチルスルホニル基、ジメチルアミノメチルスルホニル基、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、n-プロピルスルフィニル基、イソプロピルスルフィニル基、2-ヒドロキシエチルスルフィニル基、2-メトキシエチルスルフィニル基、フルオロメチルスルフィニル基、ジフルオロメチルスルフィニル基、トリフルオロメチルスルフィニル基、2-フルオロエチルスルフィニル基、1,1-ジフルオロエチルスルフィニル基、2,2,2-トリフルオロエチルスルフィニル基、アミノメチルスルフィニル基、ジメチルアミノスルフィニル基、アミノスルホニル基、N-メチルアミノスルホニル基、N,N-ジメチルアミノスルホニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノスルホニル基、N-(2-メトキシエチル)アミノスルホニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノスルホニル基、および、N-(アセチル)アミノスルホニル基等を挙げることができる。
 R11の好ましい具体例として、水素原子、メチル基、エチル基、n-プロピル基、2-ヒドロキシエチル基、2-メトキシエチル基、2-アミノエチル基、2-フルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、1-カルボキシメチル基、2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシエチル基、2-アミノ-1,2-ジオキソエチル基、1-アミノ-1-カルボキシメチル基、2-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-オキソエチル基、2-ヒドロキシ-1-オキソエチル基、2-アミノ-1-オキソエチル基、2-(メチルアミノ)-1-オキソエチル基、2-(ジメチルアミノ)-1-オキソエチル基、2,3-ジヒドロキシプロピル基、2-アミノ-3-ヒドロキシプロピル基、メトキシ基、2-ヒドロキシエチルオキシ基、2-メトキシエチルオキシ基、2-アミノエチルオキシ基、アミノ基、メタンスルホニルアミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、アミノカルボニル基、N-メチルアミノカルボニル基、N,N-ジメチルアミノカルボニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-メトキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノカルボニル基、N-(アセチル)アミノカルボニル基、N-(メタンスルホニル)アミノカルボニル基、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、2-ヒドロキシエチルスルホニル基、2-メトキシエチルスルホニル基、フルオロメチルスルホニル基、ジフルオロメチルスルホニル基、トリフルオロメチルスルホニル基、2-フルオロエチルスルホニル基、1,1-ジフルオロエチルスルホニル基、2,2,2-トリフルオロエチルスルホニル基、アミノメチルスルホニル基、メチルアミノメチルスルホニル基、ジメチルアミノメチルスルホニル基、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、2-ヒドロキシエチルスルフィニル基、2-メトキシエチルスルフィニル基、フルオロメチルスルフィニル基、ジフルオロメチルスルフィニル基、トリフルオロメチルスルフィニル基、2-フルオロエチルスルフィニル基、1,1-ジフルオロエチルスルフィニル基、2,2,2-トリフルオロエチルスルフィニル基、アミノメチルスルフィニル基、ジメチルアミノスルフィニル基、アミノスルホニル基、N-メチルアミノスルホニル基、N,N-ジメチルアミノスルホニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノスルホニル基、N-(2-メトキシエチル)アミノスルホニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノスルホニル基、および、N-(アセチル)アミノスルホニル基等を挙げることができる。
 R11のより好ましい具体例として、水素原子、メチル基、エチル基、2-ヒドロキシエチル基、2-アミノエチル基、2-フルオロエチル基、1-カルボキシメチル基、2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシエチル基、2-アミノ-1,2-ジオキソエチル基、1-アミノ-1-カルボキシメチル基、2-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-オキソエチル基、2-ヒドロキシ-1-オキソエチル基、2-アミノ-1-オキソエチル基、2-(メチルアミノ)-1-オキソエチル基、2-(ジメチルアミノ)-1-オキソエチル基、2,3-ジヒドロキシプロピル基、2-アミノ-3-ヒドロキシプロピル基、メトキシ基、アミノ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、アミノカルボニル基、N-メチルアミノカルボニル基、N,N-ジメチルアミノカルボニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノカルボニル基、N-(アセチル)アミノカルボニル基、N-(メタンスルホニル)アミノカルボニル基、メチルスルホニル基、2-ヒドロキシエチルスルホニル基、フルオロメチルスルホニル基、ジフルオロメチルスルホニル基、トリフルオロメチルスルホニル基、アミノメチルスルホニル基、メチルアミノメチルスルホニル基、ジメチルアミノメチルスルホニル基、メチルスルフィニル基、2-ヒドロキシエチルスルフィニル基、フルオロメチルスルフィニル基、ジフルオロメチルスルフィニル基、トリフルオロメチルスルフィニル基、アミノメチルスルフィニル基、ジメチルアミノスルフィニル基、アミノスルホニル基、N-メチルアミノスルホニル基、N,N-ジメチルアミノスルホニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノスルホニル基、および、N-(アセチル)アミノスルホニル基等を挙げることができる。
 特に好ましくは、水素原子である。
 Aが、酸化されていてもよい硫黄原子である場合には、例えば、-S(O)-、-S(O)-、および、―S-等を例示することができる。
 ここで、一般式(I)の部分構造である下式(Ia)において、原則として、環に置換する基を特定せず、X~XおよびA~Aについて環の構成要素となる部分を中心に三環構造の具体例を示す(*は、Lとの結合手を示す。X、R1a、R1b、R、R、およびR11は、式(I)における置換基の定義と同じである。)。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000014
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000015
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000016
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000017
 これらのうち、一般式(Ia)の好ましい例として、以下の構造を挙げることができる(*は、Lとの結合手を示す。X、R1a、R1b、R、R、およびR11は、式(I)における置換基の定義と同じである。)。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000018
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000019
 さらに、一般式(Ia)のより好ましい例として、以下の構造を挙げることができる(*は、Lとの結合手を示す。X、R1a、R1b、R、R、およびR11は、式(I)における置換基の定義と同じである。)。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000020
 Lは、一般式-Y-Y-であり、
式中Yは、上述のように、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、保護または置換されていてもよいヒドロキシ基、保護または置換されていてもよいアミノ基、保護されていてもよいカルボキシ基、置換されていてもよいアミノカルボニル基、置換されていてもよい低級アルキルスルホニル基、置換されていてもよいアミノスルホニル基、オキソ基、および置換されていてもよいヒドロキシイミノ基から選択される基によって置換されていてもよい炭素原子である。
 ここで、該炭素原子に置換していてもよい基の具体例として、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、シアノ基、ヒドロキシ基、アミノカルボニルオキシ基、メトキシメチルオキシ基、ベンジルオキシメチルオキシ基、テトラヒドロピラニルオキシ基、トリメチルシリルオキシ基、トリエチルシリルオキシ基、tert-ブチルジメチルシリルオキシ基、tert-ブチルジフェニルシリルオキシ基、アセトキシ基、トリフルオロアセトキシ基、トリクロロアセトキシ基、ピバロイルオキシ基、ベンジルオキシ基、p-メトキシベンジルオキシ基、p-ニトロベンジルオキシ基、ベンズヒドリルオキシ基、トリチルオキシ基、アミノ基、ホルミルアミノ基、アセチルアミノ基、トリフルオロアセチルアミノ基、トリクロロアセチルアミノ基、ピバロイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、フタロイルアミノ基、トリチルアミノ基、アリルアミノ基、ベンジルアミノ基、p-メトキシベンジルアミノ基、メトキシカルボニルアミノ基、ベンジルオキシカルボニルアミノ基、(9-フルオレニル)メトキシカルボニルアミノ基、アリルオキシカルボニルアミノ基、メタンスルホニルアミノ基、p-トルエンスルホニルアミノ基、ベンジリデンアミノ基、ジフェニルメチレンアミノ基、ジフェニルホスホリルアミノ基、tert-ブチルスルフィニルアミノ基、トリメチルシリルアミノ基、tert-ブチルジメチルシリルアミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、イソプロピルアミノ基、2-ヒドロキシエチルアミノ基、2-メトキシエチルアミノ基、2-フルオロエチルアミノ基、フェニルアミノ基、ピリジルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アミノスルホニルアミノ基、カルボキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、tert-ブトキシカルボニル基、(9-フルオレニル)メトキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、ジフェニルメチルオキシカルボニル基、トリチルオキシカルボニル基、トリメチルシリルオキシカルボニル基、tert-ブチルジメチルシリルオキシカルボニル基、(メトキシカルボニルオキシ)メチルオキシカルボニル基、1-(メトキシカルボニルオキシ)エチルオキシカルボニル基、(tert-ブトキシカルボニルオキシ)メチルオキシカルボニル基、1-(tert-ブトキシカルボニルオキシ)エチルオキシカルボニル基、(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)メチルオキシカルボニル基、1-(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチルオキシカルボニル基、アミノカルボニル基、N-メチルアミノカルボニル基、N,N-ジメチルアミノカルボニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-メトキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノカルボニル基、N-(アセチル)アミノカルボニル基、N-(メタンスルホニル)アミノカルボニル基、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、n-プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、2-ヒドロキシエチルスルホニル基、2-メトキシエチルスルホニル基、フルオロメチルスルホニル基、ジフルオロメチルスルホニル基、トリフルオロメチルスルホニル基、2-フルオロエチルスルホニル基、1,1-ジフルオロエチルスルホニル基、2,2,2-トリフルオロエチルスルホニル基、アミノメチルスルホニル基、メチルアミノメチルスルホニル基、ジメチルアミノメチルスルホニル基、アミノスルホニル基、N-メチルアミノスルホニル基、N,N-ジメチルアミノスルホニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノスルホニル基、N-(2-メトキシエチル)アミノスルホニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノスルホニル基、N-(アセチル)アミノスルホニル基、オキソ基、ヒドロキシイミノ基、O-メチルヒドロキシイミノ基、O-(フルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(ジフルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(トリフルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(カルボキシメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(ジフルオロカルボキシメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(2-カルボキシイソプロピル)ヒドロキシイミノ基等を挙げることができる。
 好ましい例として、水素原子、シアノ基、ヒドロキシ基、アミノカルボニルオキシ基、アミノ基、ホルミルアミノ基、アセチルアミノ基、メトキシカルボニルアミノ基、メタンスルホニルアミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、2-ヒドロキシエチルアミノ基、2-フルオロエチルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アミノスルホニルアミノ基、カルボキシ基、アミノカルボニル基、N-メチルアミノカルボニル基、N,N-ジメチルアミノカルボニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノカルボニル基、N-(アセチル)アミノカルボニル基、N-(メタンスルホニル)アミノカルボニル基、メチルスルホニル基、2-ヒドロキシエチルスルホニル基、フルオロメチルスルホニル基、ジフルオロメチルスルホニル基、トリフルオロメチルスルホニル基、アミノメチルスルホニル基、メチルアミノメチルスルホニル基、ジメチルアミノメチルスルホニル基、アミノスルホニル基、N-メチルアミノスルホニル基、N,N-ジメチルアミノスルホニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノスルホニル基、N-(アセチル)アミノスルホニル基、オキソ基、ヒドロキシイミノ基、O-メチルヒドロキシイミノ基、O-(フルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(ジフルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(トリフルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(カルボキシメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(ジフルオロカルボキシメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(2-カルボキシイソプロピル)ヒドロキシイミノ基、等を挙げることができる。
 より好ましい例として、水素原子、シアノ基、ヒドロキシ基、アミノカルボニルオキシ基、アミノ基、メトキシカルボニルアミノ基、メタンスルホニルアミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アミノスルホニルアミノ基、カルボキシ基、アミノカルボニル基、N-メチルアミノカルボニル基、N,N-ジメチルアミノカルボニル基、N-(アセチル)アミノカルボニル基、N-(メタンスルホニル)アミノカルボニル基、メチルスルホニル基、アミノメチルスルホニル基、メチルアミノメチルスルホニル基、ジメチルアミノメチルスルホニル基、アミノスルホニル基、N-メチルアミノスルホニル基、N,N-ジメチルアミノスルホニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノスルホニル基、N-(アセチル)アミノスルホニル基、オキソ基、ヒドロキシイミノ基、O-メチルヒドロキシイミノ基、O-(フルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(カルボキシメチル)ヒドロキシイミノ基、等を挙げることができ、特に好ましくは、水素原子、である。
 Yは、上述のように、置換されていてもよい炭素原子、置換されていてもよい窒素原子、酸素原子、または、酸化されていてもよい硫黄原子を表わすが、好ましくは、置換されていてもよい炭素原子、または、結合手である。
 Yが、置換されていてもよい炭素原子の場合、該炭素原子に置換していてもよい基は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、保護または置換されていてもよいヒドロキシ基、保護または置換されていてもよいアミノ基、保護されていてもよいカルボキシ基、置換されていてもよいアミノカルボニル基、置換されていてもよい低級アルキルスルホニル基、置換されていてもよいアミノスルホニル基、オキソ基、および置換されていてもよいヒドロキシイミノ基である。
 ここで、該炭素原子に置換していてもよい基の具体例として、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、シアノ基、ヒドロキシ基、アミノカルボニルオキシ基、メトキシメチルオキシ基、ベンジルオキシメチルオキシ基、テトラヒドロピラニルオキシ基、トリメチルシリルオキシ基、トリエチルシリルオキシ基、tert-ブチルジメチルシリルオキシ基、tert-ブチルジフェニルシリルオキシ基、アセトキシ基、トリフルオロアセトキシ基、トリクロロアセトキシ基、ピバロイルオキシ基、ベンジルオキシ基、p-メトキシベンジルオキシ基、p-ニトロベンジルオキシ基、ベンズヒドリルオキシ基、トリチルオキシ基、アミノ基、ホルミルアミノ基、アセチルアミノ基、トリフルオロアセチルアミノ基、トリクロロアセチルアミノ基、ピバロイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、フタロイルアミノ基、トリチルアミノ基、アリルアミノ基、ベンジルアミノ基、p-メトキシベンジルアミノ基、メトキシカルボニルアミノ基、ベンジルオキシカルボニルアミノ基、(9-フルオレニル)メトキシカルボニルアミノ基、アリルオキシカルボニルアミノ基、メタンスルホニルアミノ基、p-トルエンスルホニルアミノ基、ベンジリデンアミノ基、ジフェニルメチレンアミノ基、ジフェニルホスホリルアミノ基、tert-ブチルスルフィニルアミノ基、トリメチルシリルアミノ基、tert-ブチルジメチルシリルアミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、イソプロピルアミノ基、2-ヒドロキシエチルアミノ基、2-メトキシエチルアミノ基、2-フルオロエチルアミノ基、フェニルアミノ基、ピリジルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アミノスルホニルアミノ基、カルボキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、tert-ブトキシカルボニル基、(9-フルオレニル)メトキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、ジフェニルメチルオキシカルボニル基、トリチルオキシカルボニル基、トリメチルシリルオキシカルボニル基、tert-ブチルジメチルシリルオキシカルボニル基、(メトキシカルボニルオキシ)メチルオキシカルボニル基、1-(メトキシカルボニルオキシ)エチルオキシカルボニル基、(tert-ブトキシカルボニルオキシ)メチルオキシカルボニル基、1-(tert-ブトキシカルボニルオキシ)エチルオキシカルボニル基、(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)メチルオキシカルボニル基、1-(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチルオキシカルボニル基、アミノカルボニル基、N-メチルアミノカルボニル基、N,N-ジメチルアミノカルボニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-メトキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノカルボニル基、N-(アセチル)アミノカルボニル基、N-(メタンスルホニル)アミノカルボニル基、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、n-プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、2-ヒドロキシエチルスルホニル基、2-メトキシエチルスルホニル基、フルオロメチルスルホニル基、ジフルオロメチルスルホニル基、トリフルオロメチルスルホニル基、2-フルオロエチルスルホニル基、1,1-ジフルオロエチルスルホニル基、2,2,2-トリフルオロエチルスルホニル基、アミノメチルスルホニル基、メチルアミノメチルスルホニル基、ジメチルアミノメチルスルホニル基、アミノスルホニル基、N-メチルアミノスルホニル基、N,N-ジメチルアミノスルホニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノスルホニル基、N-(2-メトキシエチル)アミノスルホニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノスルホニル基、N-(アセチル)アミノスルホニル基、オキソ基、ヒドロキシイミノ基、O-メチルヒドロキシイミノ基、O-(フルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(ジフルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(トリフルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(カルボキシメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(ジフルオロカルボキシメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(2-カルボキシイソプロピル)ヒドロキシイミノ基、および、隣接する炭素原子と二重結合を形成する結合手、等を挙げることができる。
 該炭素原子に置換していてもよい基の好ましい例として、水素原子、フッ素原子、シアノ基、ヒドロキシ基、アミノカルボニルオキシ基、アミノ基、ホルミルアミノ基、アセチルアミノ基、メトキシカルボニルアミノ基、メタンスルホニルアミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、イソプロピルアミノ基、2-ヒドロキシエチルアミノ基、2-メトキシエチルアミノ基、2-フルオロエチルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アミノスルホニルアミノ基、カルボキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、アミノカルボニル基、N-メチルアミノカルボニル基、N,N-ジメチルアミノカルボニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-メトキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノカルボニル基、N-(アセチル)アミノカルボニル基、N-(メタンスルホニル)アミノカルボニル基、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、2-ヒドロキシエチルスルホニル基、2-メトキシエチルスルホニル基、フルオロメチルスルホニル基、ジフルオロメチルスルホニル基、トリフルオロメチルスルホニル基、2-フルオロエチルスルホニル基、1,1-ジフルオロエチルスルホニル基、2,2,2-トリフルオロエチルスルホニル基、アミノメチルスルホニル基、メチルアミノメチルスルホニル基、ジメチルアミノメチルスルホニル基、アミノスルホニル基、N-メチルアミノスルホニル基、N,N-ジメチルアミノスルホニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノスルホニル基、N-(2-メトキシエチル)アミノスルホニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノスルホニル基、N-(アセチル)アミノスルホニル基、オキソ基、ヒドロキシイミノ基、O-メチルヒドロキシイミノ基、O-(フルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(ジフルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(トリフルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(カルボキシメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(ジフルオロカルボキシメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(2-カルボキシイソプロピル)ヒドロキシイミノ基、および、隣接する炭素原子と二重結合を形成する結合手等を挙げることができる。
 該炭素原子に置換していてもよい基のより好ましい例として、水素原子、フッ素原子、シアノ基、ヒドロキシ基、アミノカルボニルオキシ基、アミノ基、ホルミルアミノ基、アセチルアミノ基、メトキシカルボニルアミノ基、メタンスルホニルアミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、2-ヒドロキシエチルアミノ基、2-フルオロエチルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アミノスルホニルアミノ基、カルボキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、アミノカルボニル基、N-メチルアミノカルボニル基、N,N-ジメチルアミノカルボニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノカルボニル基、N-(アセチル)アミノカルボニル基、N-(メタンスルホニル)アミノカルボニル基、メチルスルホニル基、2-ヒドロキシエチルスルホニル基、フルオロメチルスルホニル基、アミノメチルスルホニル基、メチルアミノメチルスルホニル基、ジメチルアミノメチルスルホニル基、アミノスルホニル基、N-メチルアミノスルホニル基、N,N-ジメチルアミノスルホニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノスルホニル基、N-(アセチル)アミノスルホニル基、オキソ基、ヒドロキシイミノ基、O-メチルヒドロキシイミノ基、O-(フルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(カルボキシメチル)ヒドロキシイミノ基、および、隣接する炭素原子と二重結合を形成する結合手等を挙げることができ、特に好ましくは、水素原子、ヒドロキシ基、カルボキシ基、オキソ基、および、隣接する炭素原子と二重結合を形成する結合手である。
 Yが、置換されていてもよい窒素原子の場合、該窒素原子に置換していてもよい基は、水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルカノイル基、置換されていてもよいアミノカルボニル基、置換されていてもよい低級アルコキシカルボニル基、置換されていてもよい低級アルキルスルホニル基、および置換されていてもよいアミノスルホニル基である。
 ここで、該窒素原子に置換していてもよい基の具体例として、水素原子、アセチル基、n-プロパノイル基、n-ブタノイル基、イソブタノイル基、ピバロイル基、ヒドロキシアセチル基、メトキシアセチル基、アミノアセチル基、メチルアミノアセチル基、ジメチルアミノアセチル基、フルオロアセチル基、ジフルオロアセチル基、トリフルオロアセチル基、2-フルオロ-2-メチルプロパノイル基、2,2-ジフルオロプロパノイル基、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、n-ペンチル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、2-ヒドロキシエチル基、2-メトキシエチル基、2-アミノエチル基、2,3-ジヒドロキシプロピル基、2-アミノ-3-ヒドロキシプロピル基、3-アミノ-2-ヒドロキシプロピル基、2,3-ジアミノプロピル基、2-フルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、1-カルボキシメチル基、2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシエチル基、2-アミノ-1,2-ジオキソエチル基、2-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-オキソエチル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、tert-ブトキシカルボニル基、アミノカルボニル基、N-メチルアミノカルボニル基、N,N-ジメチルアミノカルボニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-メトキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノカルボニル基、N-(アセチル)アミノカルボニル基、N-(メタンスルホニル)アミノカルボニル基、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、n-プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、2-ヒドロキシエチルスルホニル基、2-メトキシエチルスルホニル基、フルオロメチルスルホニル基、ジフルオロメチルスルホニル基、トリフルオロメチルスルホニル基、2-フルオロエチルスルホニル基、1,1-ジフルオロエチルスルホニル基、2,2,2-トリフルオロエチルスルホニル基、アミノメチルスルホニル基、メチルアミノメチルスルホニル基、ジメチルアミノメチルスルホニル基、アミノスルホニル基、N-メチルアミノスルホニル基、N,N-ジメチルアミノスルホニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノスルホニル基、N-(2-メトキシエチル)アミノスルホニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノスルホニル基、および、N-(アセチル)アミノスルホニル基等を挙げることができる。
 該窒素原子に置換していてもよい基の好ましい例として、水素原子、アセチル基、ヒドロキシアセチル基、メトキシアセチル基、アミノアセチル基、メチルアミノアセチル基、ジメチルアミノアセチル基、メチル基、エチル基、2-ヒドロキシエチル基、2-メトキシエチル基、2-アミノエチル基、2,3-ジヒドロキシプロピル基、2-アミノ-3-ヒドロキシプロピル基、3-アミノ-2-ヒドロキシプロピル基、2,3-ジアミノプロピル基、2-フルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、1-カルボキシメチル基、2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシエチル基、2-アミノ-1,2-ジオキソエチル基、2-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-オキソエチル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、アミノカルボニル基、N-メチルアミノカルボニル基、N,N-ジメチルアミノカルボニル基、N-(アセチル)アミノカルボニル基、N-(メタンスルホニル)アミノカルボニル基、メチルスルホニル基、2-ヒドロキシエチルスルホニル基、2-メトキシエチルスルホニル基、フルオロメチルスルホニル基、2-フルオロエチルスルホニル基、アミノメチルスルホニル基、メチルアミノメチルスルホニル基、ジメチルアミノメチルスルホニル基、アミノスルホニル基、N-メチルアミノスルホニル基、N,N-ジメチルアミノスルホニル基、および、N-(アセチル)アミノスルホニル基等を挙げることができる。
 該窒素原子に置換していてもよい基のより好ましい具体例として、水素原子、アセチル基、ヒドロキシアセチル基、アミノアセチル基、メチルアミノアセチル基、ジメチルアミノアセチル基、メチル基、2-ヒドロキシエチル基、2-アミノエチル基、2,3-ジヒドロキシプロピル基、2-アミノ-3-ヒドロキシプロピル基、3-アミノ-2-ヒドロキシプロピル基、2,3-ジアミノプロピル基、2-フルオロエチル基、1-カルボキシメチル基、2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシエチル基、2-アミノ-1,2-ジオキソエチル基、2-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-オキソエチル基、メトキシカルボニル基、アミノカルボニル基、N-メチルアミノカルボニル基、N,N-ジメチルアミノカルボニル基、N-(アセチル)アミノカルボニル基、N-(メタンスルホニル)アミノカルボニル基、メチルスルホニル基、アミノスルホニル基、N-メチルアミノスルホニル基、N,N-ジメチルアミノスルホニル基、および、N-(アセチル)アミノスルホニル基等を挙げることができる。
 Yが、酸化されていてもよい硫黄原子である場合には、例えば-S-、-S(O)-、-S(O)-等を例示することができる。
 ここで、Lの好ましい例として、-CHCH-、-CH-C(=O)-、-CH―CH=、または、-CH-C(-OH)(-COOH)-等を挙げることができる。
 Qは、上述のように、下式(II)で表される、L、L間にある6員環構造を表し、
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000021
 ZおよびZは、上述のように、それぞれ独立に、一般式CR20、または窒素原子を表わすが、
 ZおよびZが、一般式CR20である場合は、置換基R20は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルカノイル基、置換されていてもよい単環式炭化水素環基または複素環基、保護または置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよい低級アルコキシ基、保護または置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいアミジノ基、保護されていてもよいカルボキシ基、置換されていてもよいアミノカルボニル基、置換されていてもよい低級アルキルスルホニル基、置換されていてもよい低級アルキルスルフィニル基、および、置換されていてもよいアミノスルホニル基である。
 ここで、基R20の具体例として、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、シアノ基、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、n-ペンチル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ヒドロキシメチル基、メトキシメチル基、1-ヒドロキシエチル基、2-ヒドロキシエチル基、2-メトキシエチル基、1-メトキシエチル基、アミノメチル基、メチルアミノメチル基、ジメチルアミノメチル基、1-アミノエチル基、2-アミノエチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2-フルオロエチル基、1-フルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、1,1-ジフルオロエチル基、1,2-ジヒドロキシエチル基、1-アミノ-2-ヒドロキシエチル基、2-アミノ-1-ヒドロキシエチル基、1,2-ジアミノエチル基、1-カルボキシメチル基、1-カルボキシ-1-ヒドロキシメチル基、2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-1,2-ジヒドロキシエチル基、2-アミノ-1,2-ジオキソエチル基、1-アミノ-1-カルボキシメチル基、1-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-オキソエチル基、ビニル基、1-フルオロビニル基、2-フルオロビニル基、2,2-ジフルオロビニル基、1-プロペニル基、2-プロペニル基、2-カルボキシビニル基、2-カルボキシ-1-フルオロビニル基、2-カルボキシ-2-フルオロビニル基、2-カルボキシ-1,2-ジフルオロビニル基、2-カルボキシ-1-ヒドロキシビニル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシビニル基、3-ヒドロキシ-1-プロペニル基、3-アミノ-1-プロペニル基、フェニル基、3-カルボキシフェニル基、2-ピリジル基、3-ピリジル基、4-ピリジル基、4-カルボキシ-2-ピリジル基、5-カルボキシ-2-ピリジル基、5-カルボキシ-3-ピリジル基、6-カルボキシ-3-ピリジル基、チオフェニル基、4-カルボキシチオフェニル基、5-カルボキシチオフェニル基、2-チアゾリル基、4-カルボキシ-2-チアゾリル基、5-カルボキシ-2-チアゾリル基、4-チアゾリル基、2-カルボキシ-4-チアゾリル基、5-チアゾリル基、2-カルボキシ-5-チアゾリル基、1-ピロリル基、3-カルボキシ-1-ピロリル基、2-ピロリル基、4-カルボキシ-2-ピロリル基、5-カルボキシ-2-ピロリル基、3-ピロリル基、5-カルボキシ-3-ピロリル基、1-ピラゾリル基、3-カルボキシ-1-ピラゾリル基、4-カルボキシ-1-ピラゾリル基、3-ピラゾリル基、5-カルボキシ-3-ピラゾリル基、4-ピラゾリル基、4-ピラゾリル基、1-イミダゾリル基、4-カルボキシ-1-イミダゾリル基、2-イミダゾリル基、4-カルボキシ-2-イミダゾリル基、4-イミダゾリル基、2-カルボキシ-4-イミダゾリル基、1,2,3-トリアゾール-1-イル基、4-カルボキシ-1,2,3-トリアゾール-1-イル基、1,2,3-トリアゾール-4-イル基、1,3,4-トリアゾール-1-イル基、1,3,4-トリアゾール-2-イル基、5-カルボキシ-1,3,4-トリアゾール-2-イル基、2-テトラヒドロフラニル基、4-カルボキシ-2-テトラヒドロフラニル基、5-カルボキシ-2-テトラヒドロフラニル基、3-テトラヒドロフラニル基、5-カルボキシ-3-テトラヒドロフラニル基、2-オキソオキサゾリジン-3-イル基、5-カルボキシ-2-オキソオキサゾリジン-3-イル基、2-オキソオキサゾリジン-4-イル基、2-オキソオキサゾリジン-5-イル基、4-モルホニル基、2-カルボキシ-4-モルホニル基、ヒドロキシ基、アミノカルボニルオキシ基、メトキシメチルオキシ基、ベンジルオキシメチルオキシ基、テトラヒドロピラニルオキシ基、トリメチルシリルオキシ基、トリエチルシリルオキシ基、tert-ブチルジメチルシリルオキシ基、tert-ブチルジフェニルシリルオキシ基、アセトキシ基、トリフルオロアセトキシ基、トリクロロアセトキシ基、ピバロイルオキシ基、ベンジルオキシ基、p-メトキシベンジルオキシ基、p-ニトロベンジルオキシ基、ベンズヒドリルオキシ基、トリチルオキシ基、メトキシ基、エトキシ基、n-プロピルオキシ基、n-ブチルオキシ基、n-ペンチルオキシ基、イソプロピルオキシ基、イソブチルオキシ基、tert-ブチルオキシ基、2-ヒドロキシエチルオキシ基、2-メトキシエチルオキシ基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2-フルオロエチルオキシ基、1-フルオロエチルオキシ基、1,1-ジフルオロエチルオキシ基、2,2,2-トリフルオロエチルオキシ基、カルボキシメチルオキシ基、2-アミノエチルオキシ基、アミノ基、ホルミルアミノ基、アセチルアミノ基、トリフルオロアセチルアミノ基、トリクロロアセチルアミノ基、ピバロイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、フタロイルアミノ基、トリチルアミノ基、アリルアミノ基、ベンジルアミノ基、p-メトキシベンジルアミノ基、メトキシカルボニルアミノ基、ベンジルオキシカルボニルアミノ基、(9-フルオレニル)メトキシカルボニルアミノ基、アリルオキシカルボニルアミノ基、メタンスルホニルアミノ基、p-トルエンスルホニルアミノ基、ベンジリデンアミノ基、ジフェニルメチレンアミノ基、ジフェニルホスホリルアミノ基、tert-ブチルスルフィニルアミノ基、トリメチルシリルアミノ基、tert-ブチルジメチルシリルアミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、イソプロピルアミノ基、2-ヒドロキシエチルアミノ基、2-メトキシエチルアミノ基、2-フルオロエチルアミノ基、フェニルアミノ基、ピリジルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アミノスルホニルアミノ基、アミジノ基、アミドキシム基、O-メチルアミドキシム基、O-アセチルアミドキシム基、カルボキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、tert-ブトキシカルボニル基、(9-フルオレニル)メトキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、ジフェニルメチルオキシカルボニル基、トリチルオキシカルボニル基、トリメチルシリルオキシカルボニル基、tert-ブチルジメチルシリルオキシカルボニル基、(メトキシカルボニルオキシ)メチルオキシカルボニル基、1-(メトキシカルボニルオキシ)エチルオキシカルボニル基、(tert-ブトキシカルボニルオキシ)メチルオキシカルボニル基、1-(tert-ブトキシカルボニルオキシ)エチルオキシカルボニル基、(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)メチルオキシカルボニル基、1-(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチルオキシカルボニル基、アミノカルボニル基、N-メチルアミノカルボニル基、N,N-ジメチルアミノカルボニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-メトキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノカルボニル基、N-(アセチル)アミノカルボニル基、N-(メタンスルホニル)アミノカルボニル基、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、n-プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、2-ヒドロキシエチルスルホニル基、2-メトキシエチルスルホニル基、フルオロメチルスルホニル基、ジフルオロメチルスルホニル基、トリフルオロメチルスルホニル基、2-フルオロエチルスルホニル基、1,1-ジフルオロエチルスルホニル基、2,2,2-トリフルオロエチルスルホニル基、アミノメチルスルホニル基、メチルアミノメチルスルホニル基、ジメチルアミノメチルスルホニル基、アミノスルホニル基、ジメチルアミノスルホニル基、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、n-プロピルスルフィニル基、イソプロピルスルフィニル基、2-ヒドロキシエチルスルフィニル基、2-メトキシエチルスルフィニル基、フルオロメチルスルフィニル基、ジフルオロメチルスルフィニル基、トリフルオロメチルスルフィニル基、2-フルオロエチルスルフィニル基、1,1-ジフルオロエチルスルフィニル基、2,2,2-トリフルオロエチルスルフィニル基、アミノメチルスルフィニル基、ジメチルアミノスルフィニル基、アミノスルホニル基、N-メチルアミノスルホニル基、N,N-ジメチルアミノスルホニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノスルホニル基、N-(2-メトキシエチル)アミノスルホニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノスルホニル基、および、N-(アセチル)アミノスルホニル基等を挙げることができる。
 R20の好ましい例として、水素原子、フッ素原子、シアノ基、メチル基、エチル基、n-プロピル基、ヒドロキシメチル基、メトキシメチル基、1-ヒドロキシエチル基、2-ヒドロキシエチル基、アミノメチル基、メチルアミノメチル基、ジメチルアミノメチル基、1-アミノエチル基、2-アミノエチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2-フルオロエチル基、1-フルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、1,1-ジフルオロエチル基、1,2-ジヒドロキシエチル基、1-アミノ-2-ヒドロキシエチル基、2-アミノ-1-ヒドロキシエチル基、1,2-ジアミノエチル基、1-カルボキシメチル基、1-カルボキシ-1-ヒドロキシメチル基、2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-1,2-ジヒドロキシエチル基、2-アミノ-1,2-ジオキソエチル基、1-アミノ-1-カルボキシメチル基、1-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-オキソエチル基、ヒドロキシ基、アミノカルボニルオキシ基、メトキシ基、エトキシ基、2-ヒドロキシエチルオキシ基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、カルボキシメチルオキシ基、アミノ基、アセチルアミノ基、メタンスルホニルアミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、2-ヒドロキシエチルアミノ基、2-フルオロエチルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アミノスルホニルアミノ基、カルボキシ基、アミノカルボニル基、N-メチルアミノカルボニル基、N,N-ジメチルアミノカルボニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノカルボニル基、N-(アセチル)アミノカルボニル基、N-(メタンスルホニル)アミノカルボニル基、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、2-ヒドロキシエチルスルホニル基、フルオロメチルスルホニル基、ジフルオロメチルスルホニル基、トリフルオロメチルスルホニル基、アミノメチルスルホニル基、メチルアミノメチルスルホニル基、ジメチルアミノメチルスルホニル基、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、2-ヒドロキシエチルスルフィニル基、フルオロメチルスルフィニル基、ジフルオロメチルスルフィニル基、トリフルオロメチルスルフィニル基、2-フルオロエチルスルフィニル基、アミノメチルスルフィニル基、ジメチルアミノスルフィニル基、アミノスルホニル基、N-メチルアミノスルホニル基、N,N-ジメチルアミノスルホニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノスルホニル基、および、N-(アセチル)アミノスルホニル基、等を挙げることができる。
 R20のより好ましい例として、水素原子、シアノ基、メチル基、ヒドロキシメチル基、アミノメチル基、メチルアミノメチル基、ジメチルアミノメチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、1,2-ジヒドロキシエチル基、1-アミノ-2-ヒドロキシエチル基、2-アミノ-1-ヒドロキシエチル基、1,2-ジアミノエチル基、1-カルボキシメチル基、1-カルボキシ-1-ヒドロキシメチル基、1-アミノ-1-カルボキシメチル基、ヒドロキシ基、アミノカルボニルオキシ基、メトキシ基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、カルボキシメチルオキシ基、アミノ基、アセチルアミノ基、メタンスルホニルアミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、2-ヒドロキシエチルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アミノスルホニルアミノ基、カルボキシ基、アミノカルボニル基、N-メチルアミノカルボニル基、N,N-ジメチルアミノカルボニル基、メチルスルホニル基、メチルスルフィニル基、アミノスルホニル基、N-メチルアミノスルホニル基、N,N-ジメチルアミノスルホニル基、等を挙げることができ、特に好ましくは、水素原子、ヒドロキシ基、およびカルボキシ基である。
 Z、Z、ZおよびZは、上述のように、それぞれ独立に、一般式C(R21)-R22を表し、置換基R21およびR22は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルカノイル基、置換されていてもよい単環式炭化水素環基または複素環基、保護されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよい低級アルコキシ基、保護または置換されていてもよいアミノ基、アジド基、置換されていてもよいアミジノ基、保護されていてもよいカルボキシ基、置換されていてもよいアミノカルボニル基、置換されていてもよい低級アルキルスルホニル基、置換されていてもよい低級アルキルスルフィニル基、および、置換されていてもよいアミノスルホニル基、あるいは、R21、R22が一体となってオキソ基、または置換されていてもよいヒドロキシイミノ基を表わす。
 ここで、R21およびR22の具体例として、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、シアノ基、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、n-ペンチル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ヒドロキシメチル基、メトキシメチル基、1-ヒドロキシエチル基、2-ヒドロキシエチル基、2-メトキシエチル基、1-メトキシエチル基、アミノメチル基、メチルアミノメチル基、ジメチルアミノメチル基、1-アミノエチル基、2-アミノエチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2-フルオロエチル基、1-フルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、1,1-ジフルオロエチル基、1,2-ジヒドロキシエチル基、1-アミノ-2-ヒドロキシエチル基、2-アミノ-1-ヒドロキシエチル基、1,2-ジアミノエチル基、1-カルボキシメチル基、1-カルボキシ-1-ヒドロキシメチル基、2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-1,2-ジヒドロキシエチル基、2-アミノ-1,2-ジオキソエチル基、1-アミノ-1-カルボキシメチル基、1-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-オキソエチル基、(2-アミノ-1,2-ジオキソエチル)アミノメチル基、(アミノスルホニル)アミノメチル基、ビニル基、1-フルオロビニル基、2-フルオロビニル基、2,2-ジフルオロビニル基、1-プロペニル基、2-プロペニル基、2-カルボキシビニル基、2-カルボキシ-1-フルオロビニル基、2-カルボキシ-2-フルオロビニル基、2-カルボキシ-1,2-ジフルオロビニル基、2-カルボキシ-1-ヒドロキシビニル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシビニル基、3-ヒドロキシ-1-プロペニル基、3-アミノ-1-プロペニル基、フェニル基、3-カルボキシフェニル基、2-ピリジル基、3-ピリジル基、4-ピリジル基、4-カルボキシ-2-ピリジル基、5-カルボキシ-2-ピリジル基、5-カルボキシ-3-ピリジル基、6-カルボキシ-3-ピリジル基、チオフェニル基、4-カルボキシチオフェニル基、5-カルボキシチオフェニル基、2-チアゾリル基、4-カルボキシ-2-チアゾリル基、5-カルボキシ-2-チアゾリル基、4-チアゾリル基、2-カルボキシ-4-チアゾリル基、5-チアゾリル基、2-カルボキシ-5-チアゾリル基、1-ピロリル基、3-カルボキシ-1-ピロリル基、2-ピロリル基、4-カルボキシ-2-ピロリル基、5-カルボキシ-2-ピロリル基、3-ピロリル基、5-カルボキシ-3-ピロリル基、1-ピラゾリル基、3-カルボキシ-1-ピラゾリル基、4-カルボキシ-1-ピラゾリル基、3-ピラゾリル基、5-カルボキシ-3-ピラゾリル基、4-ピラゾリル基、4-ピラゾリル基、1-イミダゾリル基、4-カルボキシ-1-イミダゾリル基、2-イミダゾリル基、4-カルボキシ-2-イミダゾリル基、4-イミダゾリル基、2-カルボキシ-4-イミダゾリル基、1,2,3-トリアゾール-1-イル基、4-カルボキシ-1,2,3-トリアゾール-1-イル基、1,2,3-トリアゾール-4-イル基、1,3,4-トリアゾール-1-イル基、1,3,4-トリアゾール-2-イル基、5-カルボキシ-1,3,4-トリアゾール-2-イル基、2-テトラヒドロフラニル基、4-カルボキシ-2-テトラヒドロフラニル基、5-カルボキシ-2-テトラヒドロフラニル基、3-テトラヒドロフラニル基、5-カルボキシ-3-テトラヒドロフラニル基、2-オキソオキサゾリジン-3-イル基、5-カルボキシ-2-オキソオキサゾリジン-3-イル基、2-オキソオキサゾリジン-4-イル基、2-オキソオキサゾリジン-5-イル基、4-モルホニル基、2-カルボキシ-4-モルホニル基、ヒドロキシ基、アミノカルボニルオキシ基、メトキシメチルオキシ基、ベンジルオキシメチルオキシ基、テトラヒドロピラニルオキシ基、トリメチルシリルオキシ基、トリエチルシリルオキシ基、tert-ブチルジメチルシリルオキシ基、tert-ブチルジフェニルシリルオキシ基、アセトキシ基、トリフルオロアセトキシ基、トリクロロアセトキシ基、ピバロイルオキシ基、ベンジルオキシ基、p-メトキシベンジルオキシ基、p-ニトロベンジルオキシ基、ベンズヒドリルオキシ基、トリチルオキシ基、メトキシ基、エトキシ基、n-プロピルオキシ基、n-ブチルオキシ基、n-ペンチルオキシ基、イソプロピルオキシ基、イソブチルオキシ基、tert-ブチルオキシ基、2-ヒドロキシエチルオキシ基、2-メトキシエチルオキシ基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2-フルオロエチルオキシ基、1-フルオロエチルオキシ基、1,1-ジフルオロエチルオキシ基、2,2,2-トリフルオロエチルオキシ基、カルボキシメチルオキシ基、2-アミノエチルオキシ基、アミノ基、ホルミルアミノ基、アセチルアミノ基、トリフルオロアセチルアミノ基、トリクロロアセチルアミノ基、ピバロイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、フタロイルアミノ基、トリチルアミノ基、アリルアミノ基、ベンジルアミノ基、p-メトキシベンジルアミノ基、メトキシカルボニルアミノ基、ベンジルオキシカルボニルアミノ基、(9-フルオレニル)メトキシカルボニルアミノ基、アリルオキシカルボニルアミノ基、メタンスルホニルアミノ基、p-トルエンスルホニルアミノ基、ベンジリデンアミノ基、ジフェニルメチレンアミノ基、ジフェニルホスホリルアミノ基、tert-ブチルスルフィニルアミノ基、トリメチルシリルアミノ基、tert-ブチルジメチルシリルアミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、イソプロピルアミノ基、2-ヒドロキシエチルアミノ基、2-メトキシエチルアミノ基、2-フルオロエチルアミノ基、フェニルアミノ基、ピリジルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アミノスルホニルアミノ基、アジド基、アミジノ基、アミドキシム基、O-メチルアミドキシム基、O-アセチルアミドキシム基、カルボキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、tert-ブトキシカルボニル基、(9-フルオレニル)メトキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、ジフェニルメチルオキシカルボニル基、トリチルオキシカルボニル基、トリメチルシリルオキシカルボニル基、tert-ブチルジメチルシリルオキシカルボニル基、(メトキシカルボニルオキシ)メチルオキシカルボニル基、1-(メトキシカルボニルオキシ)エチルオキシカルボニル基、(tert-ブトキシカルボニルオキシ)メチルオキシカルボニル基、1-(tert-ブトキシカルボニルオキシ)エチルオキシカルボニル基、(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)メチルオキシカルボニル基、1-(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチルオキシカルボニル基、アミノカルボニル基、N-メチルアミノカルボニル基、N,N-ジメチルアミノカルボニル基、N-(メトキシ)アミノカルボニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-メトキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノカルボニル基、N-(アセチル)アミノカルボニル基、N-(メタンスルホニル)アミノカルボニル基、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、n-プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、2-ヒドロキシエチルスルホニル基、2-メトキシエチルスルホニル基、フルオロメチルスルホニル基、ジフルオロメチルスルホニル基、トリフルオロメチルスルホニル基、2-フルオロエチルスルホニル基、1,1-ジフルオロエチルスルホニル基、2,2,2-トリフルオロエチルスルホニル基、アミノメチルスルホニル基、メチルアミノメチルスルホニル基、ジメチルアミノメチルスルホニル基、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、n-プロピルスルフィニル基、イソプロピルスルフィニル基、2-ヒドロキシエチルスルフィニル基、2-メトキシエチルスルフィニル基、フルオロメチルスルフィニル基、ジフルオロメチルスルフィニル基、トリフルオロメチルスルフィニル基、2-フルオロエチルスルフィニル基、1,1-ジフルオロエチルスルフィニル基、2,2,2-トリフルオロエチルスルフィニル基、アミノメチルスルフィニル基、ジメチルアミノスルフィニル基、アミノスルホニル基、N-メチルアミノスルホニル基、N,N-ジメチルアミノスルホニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノスルホニル基、N-(2-メトキシエチル)アミノスルホニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノスルホニル基、N-(アセチル)アミノスルホニル基、オキソ基、ヒドロキシイミノ基、O-メチルヒドロキシイミノ基、O-(フルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(ジフルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(トリフルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(カルボキシメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(ジフルオロカルボキシメチル)ヒドロキシイミノ基、およびO-(2-カルボキシイソプロピル)ヒドロキシイミノ基等を挙げることができる。
 R21およびR22の好ましい具体例として、水素原子、フッ素原子、シアノ基、メチル基、エチル基、n-プロピル基、ヒドロキシメチル基、メトキシメチル基、1-ヒドロキシエチル基、2-ヒドロキシエチル基、アミノメチル基、メチルアミノメチル基、ジメチルアミノメチル基、1-アミノエチル基、2-アミノエチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、1,2-ジヒドロキシエチル基、1-アミノ-2-ヒドロキシエチル基、2-アミノ-1-ヒドロキシエチル基、1,2-ジアミノエチル基、1-カルボキシメチル基、1-カルボキシ-1-ヒドロキシメチル基、2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-1,2-ジヒドロキシエチル基、2-アミノ-1,2-ジオキソエチル基、1-アミノ-1-カルボキシメチル基、1-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-オキソエチル基、(2-アミノ-1,2-ジオキソエチル)アミノメチル基、(アミノスルホニル)アミノメチル基、2-チアゾリル基、4-カルボキシ-2-チアゾリル基、5-カルボキシ-2-チアゾリル基、4-チアゾリル基、2-カルボキシ-4-チアゾリル基、5-チアゾリル基、2-カルボキシ-5-チアゾリル基、1-ピロリル基、3-カルボキシ-1-ピロリル基、2-ピロリル基、4-カルボキシ-2-ピロリル基、5-カルボキシ-2-ピロリル基、3-ピロリル基、5-カルボキシ-3-ピロリル基、1-ピラゾリル基、3-カルボキシ-1-ピラゾリル基、4-カルボキシ-1-ピラゾリル基、3-ピラゾリル基、5-カルボキシ-3-ピラゾリル基、4-ピラゾリル基、4-ピラゾリル基、1-イミダゾリル基、4-カルボキシ-1-イミダゾリル基、2-イミダゾリル基、4-カルボキシ-2-イミダゾリル基、4-イミダゾリル基、2-カルボキシ-4-イミダゾリル基、1,2,3-トリアゾール-1-イル基、4-カルボキシ-1,2,3-トリアゾール-1-イル基、1,2,3-トリアゾール-4-イル基、1,3,4-トリアゾール-1-イル基、1,3,4-トリアゾール-2-イル基、5-カルボキシ-1,3,4-トリアゾール-2-イル基、2-テトラヒドロフラニル基、4-カルボキシ-2-テトラヒドロフラニル基、5-カルボキシ-2-テトラヒドロフラニル基、3-テトラヒドロフラニル基、5-カルボキシ-3-テトラヒドロフラニル基、2-オキソオキサゾリジン-3-イル基、5-カルボキシ-2-オキソオキサゾリジン-3-イル基、2-オキソオキサゾリジン-4-イル基、2-オキソオキサゾリジン-5-イル基、4-モルホニル基、2-カルボキシ-4-モルホニル基、ヒドロキシ基、アミノカルボニルオキシ基、メトキシ基、エトキシ基、2-ヒドロキシエチルオキシ基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、カルボキシメチルオキシ基、2-アミノエチルオキシ基、アミノ基、アセチルアミノ基、メトキシカルボニルアミノ基、メタンスルホニルアミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、2-ヒドロキシエチルアミノ基、2-メトキシエチルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アミノスルホニルアミノ基、アジド基、アミジノ基、カルボキシ基、アミノカルボニル基、N-メチルアミノカルボニル基、N,N-ジメチルアミノカルボニル基、N-(メトキシ)アミノカルボニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノカルボニル基、N-(アセチル)アミノカルボニル基、N-(メタンスルホニル)アミノカルボニル基、メチルスルホニル基、2-ヒドロキシエチルスルホニル基、フルオロメチルスルホニル基、ジフルオロメチルスルホニル基、トリフルオロメチルスルホニル基、2-フルオロエチルスルホニル基、アミノメチルスルホニル基、メチルアミノメチルスルホニル基、ジメチルアミノメチルスルホニル基、メチルスルフィニル基、2-ヒドロキシエチルスルフィニル基、フルオロメチルスルフィニル基、ジフルオロメチルスルフィニル基、トリフルオロメチルスルフィニル基、2-フルオロエチルスルフィニル基、アミノメチルスルフィニル基、ジメチルアミノスルフィニル基、アミノスルホニル基、N-メチルアミノスルホニル基、N,N-ジメチルアミノスルホニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノスルホニル基N-(アセチル)アミノスルホニル基、オキソ基、ヒドロキシイミノ基、O-メチルヒドロキシイミノ基、O-(フルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(ジフルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(トリフルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(カルボキシメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(ジフルオロカルボキシメチル)ヒドロキシイミノ基、およびO-(2-カルボキシイソプロピル)ヒドロキシイミノ基等を挙げることができる。
21およびR22のより好ましい具体例として、水素原子、フッ素原子、シアノ基、メチル基、ヒドロキシメチル基、アミノメチル基、メチルアミノメチル基、ジメチルアミノメチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、1,2-ジヒドロキシエチル基、1-アミノ-2-ヒドロキシエチル基、2-アミノ-1-ヒドロキシエチル基、1,2-ジアミノエチル基、1-カルボキシメチル基、1-カルボキシ-1-ヒドロキシメチル基、1-アミノ-1-カルボキシメチル基、2-カルボキシ-1-オキソエチル基、(2-アミノ-1,2-ジオキソエチル)アミノメチル基、(アミノスルホニル)アミノメチル基、2-チアゾリル基、4-チアゾリル基、5-チアゾリル基、1-ピロリル基、2-ピロリル基、3-ピロリル基、1-ピラゾリル基、3-ピラゾリル基、4-ピラゾリル基、1-イミダゾリル基、2-イミダゾリル基、4-イミダゾリル基、1,2,3-トリアゾール-1-イル基、1,2,3-トリアゾール-4-イル基、1,3,4-トリアゾール-1-イル基、1,3,4-トリアゾール-2-イル基、2-テトラヒドロフラニル基、3-テトラヒドロフラニル基、2-オキソオキサゾリジン-3-イル基、2-オキソオキサゾリジン-4-イル基、2-オキソオキサゾリジン-5-イル基、4-モルホニル基、ヒドロキシ基、アミノカルボニルオキシ基、メトキシ基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、カルボキシメチルオキシ基、2-アミノエチルオキシ基、アミノ基、アセチルアミノ基、メトキシカルボニルアミノ基、メタンスルホニルアミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アミノスルホニルアミノ基、アジド基、カルボキシ基、アミノカルボニル基、N-メチルアミノカルボニル基、N,N-ジメチルアミノカルボニル基、N-(メトキシ)アミノカルボニル基、N-(アセチル)アミノカルボニル基、N-(メタンスルホニル)アミノカルボニル基、メチルスルホニル基、メチルスルフィニル基、アミノスルホニル基、N-メチルアミノスルホニル基、N,N-ジメチルアミノスルホニル基、N-(アセチル)アミノスルホニル基、オキソ基、ヒドロキシイミノ基、O-メチルヒドロキシイミノ基、O-(フルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(カルボキシメチル)ヒドロキシイミノ基、等を挙げることができ、特に好ましくは、水素原子、ヒドロキシメチル基、メトキシ基、カルボキシ基、アミノカルボニル基、N-(メトキシ)アミノカルボニル基、N-(メタンスルホニル)アミノカルボニル基、およびオキソ基である。
 Lは、一般式-Y-Y-Y-であり、
式中、Yは、上述のように、置換されていてもよい炭素原子、置換されていてもよい窒素原子、酸化されていてもよい硫黄原子、または、結合手であるが、好ましくは、置換されていてもよい炭素原子、および、結合手である。
 Yが炭素原子の場合は、該炭素原子に置換していてもよい基は、水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルカノイル基、保護されていてもよいカルボキシ基、置換されていてもよいアミノカルボニル基、置換されていてもよい低級アルキルスルホニル基、置換されていてもよいアミノスルホニル基、および、オキソ基である。
 ここで、該炭素原子に置換していてもよい基の具体例として、水素原子、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、n-ペンチル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ヒドロキシメチル基、メトキシメチル基、1-ヒドロキシエチル基、2-ヒドロキシエチル基、2-メトキシエチル基、1-メトキシエチル基、アミノメチル基、メチルアミノメチル基、ジメチルアミノメチル基、1-アミノエチル基、2-アミノエチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2-フルオロエチル基、1-フルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、1,1-ジフルオロエチル基、1,2-ジヒドロキシエチル基、1-アミノ-2-ヒドロキシエチル基、2-アミノ-1-ヒドロキシエチル基、1,2-ジアミノエチル基、1-カルボキシメチル基、1-カルボキシ-1-ヒドロキシメチル基、2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-1,2-ジヒドロキシエチル基、2-アミノ-1,2-ジオキソエチル基、1-アミノ-1-カルボキシメチル基、1-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-オキソエチル基、アセチル基、n-プロパノイル基、n-ブタノイル基、イソブタノイル基、ピバロイル基、ヒドロキシアセチル基、メトキシアセチル基、アミノアセチル基、メチルアミノアセチル基、ジメチルアミノアセチル基、フルオロアセチル基、ジフルオロアセチル基、トリフルオロアセチル基、2-フルオロ-2-メチルプロパノイル基、2,2-ジフルオロプロパノイル基、カルボキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、tert-ブトキシカルボニル基、(9-フルオレニル)メトキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、ジフェニルメチルオキシカルボニル基、トリチルオキシカルボニル基、トリメチルシリルオキシカルボニル基、tert-ブチルジメチルシリルオキシカルボニル基、(メトキシカルボニルオキシ)メチルオキシカルボニル基、1-(メトキシカルボニルオキシ)エチルオキシカルボニル基、(tert-ブトキシカルボニルオキシ)メチルオキシカルボニル基、1-(tert-ブトキシカルボニルオキシ)エチルオキシカルボニル基、(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)メチルオキシカルボニル基、1-(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチルオキシカルボニル基、アミノカルボニル基、N-メチルアミノカルボニル基、N,N-ジメチルアミノカルボニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-メトキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノカルボニル基、N-(アセチル)アミノカルボニル基、N-(メタンスルホニル)アミノカルボニル基、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、n-プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、2-ヒドロキシエチルスルホニル基、2-メトキシエチルスルホニル基、フルオロメチルスルホニル基、ジフルオロメチルスルホニル基、トリフルオロメチルスルホニル基、2-フルオロエチルスルホニル基、1,1-ジフルオロエチルスルホニル基、2,2,2-トリフルオロエチルスルホニル基、アミノメチルスルホニル基、メチルアミノメチルスルホニル基、ジメチルアミノメチルスルホニル基、アミノスルホニル基、N-メチルアミノスルホニル基、N,N-ジメチルアミノスルホニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノスルホニル基、N-(2-メトキシエチル)アミノスルホニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノスルホニル基、および、N-(アセチル)アミノスルホニル基、および、オキソ基などが挙げられる。
 該炭素原子に置換していてもよい基の好ましい例として、水素原子、メチル基、エチル基、n-プロピル基、ヒドロキシメチル基、メトキシメチル基、2-ヒドロキシエチル基、2-メトキシエチル基、アミノメチル基、メチルアミノメチル基、ジメチルアミノメチル基、2-アミノエチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2-フルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、1,1-ジフルオロエチル基、1,2-ジヒドロキシエチル基、1-アミノ-2-ヒドロキシエチル基、2-アミノ-1-ヒドロキシエチル基、1,2-ジアミノエチル基、1-カルボキシメチル基、1-カルボキシ-1-ヒドロキシメチル基、2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-1,2-ジヒドロキシエチル基、2-アミノ-1,2-ジオキソエチル基、1-アミノ-1-カルボキシメチル基、1-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-オキソエチル基、カルボキシ基、アミノカルボニル基、N-メチルアミノカルボニル基、N,N-ジメチルアミノカルボニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノカルボニル基、N-(アセチル)アミノカルボニル基、N-(メタンスルホニル)アミノカルボニル基、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、2-ヒドロキシエチルスルホニル基、フルオロメチルスルホニル基、2-フルオロエチルスルホニル基、アミノメチルスルホニル基、メチルアミノメチルスルホニル基、ジメチルアミノメチルスルホニル基、アミノスルホニル基、N-メチルアミノスルホニル基、N,N-ジメチルアミノスルホニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノスルホニル基、および、N-(アセチル)アミノスルホニル基、および、オキソ基などが挙げられる。
 該炭素原子に置換していてもよい基のより好ましい例として、水素原子、メチル基、ヒドロキシメチル基、メトキシメチル基、アミノメチル基、メチルアミノメチル基、ジメチルアミノメチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、1,2-ジヒドロキシエチル基、1-アミノ-2-ヒドロキシエチル基、2-アミノ-1-ヒドロキシエチル基、1,2-ジアミノエチル基、1-カルボキシメチル基、1-カルボキシ-1-ヒドロキシメチル基、1-アミノ-1-カルボキシメチル基、カルボキシ基、アミノカルボニル基、N-メチルアミノカルボニル基、N,N-ジメチルアミノカルボニル基、N-(アセチル)アミノカルボニル基、N-(メタンスルホニル)アミノカルボニル基、メチルスルホニル基、アミノメチルスルホニル基、メチルアミノメチルスルホニル基、ジメチルアミノメチルスルホニル基、アミノスルホニル基、N-メチルアミノスルホニル基、N,N-ジメチルアミノスルホニル基、および、N-(アセチル)アミノスルホニル基、および、オキソ基などが挙げられ、特に好ましくは、水素原子、およびオキソ基である。
 Yが窒素原子の場合は、該窒素原子に置換していてもよい基は、水素原子、置換されていてもよい低級アルカノイル基、置換されていてもよい低級アルキル基、保護されていてもよいカルボキシ基、置換されていてもよいアミノカルボニル基、置換されていてもよい低級アルキルスルホニル基、および、置換されていてもよいアミノスルホニル基である。
 ここで、該窒素原子に置換していてもよい基の具体例として、水素原子、アセチル基、n-プロパノイル基、n-ブタノイル基、イソブタノイル基、ピバロイル基、ヒドロキシアセチル基、メトキシアセチル基、アミノアセチル基、メチルアミノアセチル基、ジメチルアミノアセチル基、フルオロアセチル基、ジフルオロアセチル基、トリフルオロアセチル基、2-フルオロ-2-メチルプロパノイル基、2,2-ジフルオロプロパノイル基、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、n-ペンチル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ヒドロキシメチル基、メトキシメチル基、1-ヒドロキシエチル基、2-ヒドロキシエチル基、2-メトキシエチル基、1-メトキシエチル基、アミノメチル基、メチルアミノメチル基、ジメチルアミノメチル基、1-アミノエチル基、2-アミノエチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2-フルオロエチル基、1-フルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、1,1-ジフルオロエチル基、1,2-ジヒドロキシエチル基、1-アミノ-2-ヒドロキシエチル基、2-アミノ-1-ヒドロキシエチル基、1,2-ジアミノエチル基、2,3-ジヒドロキシプロピル基、2-アミノ-3-ヒドロキシプロピル基、3-アミノ-2-ヒドロキシプロピル基、2,3-ジアミノプロピル基、1-カルボキシメチル基、1-カルボキシ-1-ヒドロキシメチル基、2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-1,2-ジヒドロキシエチル基、2-アミノ-1,2-ジオキソエチル基、1-アミノ-1-カルボキシメチル基、1-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-オキソエチル基、カルボキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、tert-ブトキシカルボニル基、(9-フルオレニル)メトキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、ジフェニルメチルオキシカルボニル基、トリチルオキシカルボニル基、トリメチルシリルオキシカルボニル基、tert-ブチルジメチルシリルオキシカルボニル基、(メトキシカルボニルオキシ)メチルオキシカルボニル基、1-(メトキシカルボニルオキシ)エチルオキシカルボニル基、(tert-ブトキシカルボニルオキシ)メチルオキシカルボニル基、1-(tert-ブトキシカルボニルオキシ)エチルオキシカルボニル基、(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)メチルオキシカルボニル基、1-(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチルオキシカルボニル基、アミノカルボニル基、N-メチルアミノカルボニル基、N,N-ジメチルアミノカルボニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-メトキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノカルボニル基、N-(アセチル)アミノカルボニル基、N-(メタンスルホニル)アミノカルボニル基、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、n-プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、2-ヒドロキシエチルスルホニル基、2-メトキシエチルスルホニル基、フルオロメチルスルホニル基、ジフルオロメチルスルホニル基、トリフルオロメチルスルホニル基、2-フルオロエチルスルホニル基、1,1-ジフルオロエチルスルホニル基、2,2,2-トリフルオロエチルスルホニル基、アミノメチルスルホニル基、メチルアミノメチルスルホニル基、ジメチルアミノメチルスルホニル基、アミノスルホニル基、N-メチルアミノスルホニル基、N,N-ジメチルアミノスルホニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノスルホニル基、N-(2-メトキシエチル)アミノスルホニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノスルホニル基、および、N-(アセチル)アミノスルホニル基、などが挙げられる。
 該窒素原子に置換していてもよい基の好ましい例として、水素原子、アセチル基、n-プロパノイル基、ヒドロキシアセチル基、メトキシアセチル基、アミノアセチル基、メチルアミノアセチル基、ジメチルアミノアセチル基、フルオロアセチル基、メチル基、エチル基、n-プロピル基、2-ヒドロキシエチル基、2-メトキシエチル基、2-アミノエチル基、2-フルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、2,3-ジヒドロキシプロピル基、2-アミノ-3-ヒドロキシプロピル基、3-アミノ-2-ヒドロキシプロピル基、2,3-ジアミノプロピル基、1-カルボキシメチル基、2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシエチル基、2-アミノ-1,2-ジオキソエチル基、2-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-オキソエチル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、アミノカルボニル基、N-メチルアミノカルボニル基、N,N-ジメチルアミノカルボニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノカルボニル基、N-(アセチル)アミノカルボニル基、N-(メタンスルホニル)アミノカルボニル基、メチルスルホニル基、2-ヒドロキシエチルスルホニル基、フルオロメチルスルホニル基、2-フルオロエチルスルホニル基、2,2,2-トリフルオロエチルスルホニル基、アミノメチルスルホニル基、メチルアミノメチルスルホニル基、ジメチルアミノメチルスルホニル基、アミノスルホニル基、N-メチルアミノスルホニル基、N,N-ジメチルアミノスルホニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノスルホニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノスルホニル基、および、N-(アセチル)アミノスルホニル基、などが挙げられる。
 該窒素原子に置換していてもよい基のより好ましい例として、水素原子、アセチル基、ヒドロキシアセチル基、アミノアセチル基、メチルアミノアセチル基、ジメチルアミノアセチル基、メチル基、エチル基、2-ヒドロキシエチル基、2-アミノエチル基、2-フルオロエチル基、2,3-ジヒドロキシプロピル基、2-アミノ-3-ヒドロキシプロピル基、3-アミノ-2-ヒドロキシプロピル基、2,3-ジアミノプロピル基、1-カルボキシメチル基、2-カルボキシエチル基、2-アミノ-1,2-ジオキソエチル基、2-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-オキソエチル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、アミノカルボニル基、N-メチルアミノカルボニル基、N,N-ジメチルアミノカルボニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノカルボニル基、N-(アセチル)アミノカルボニル基、N-(メタンスルホニル)アミノカルボニル基、メチルスルホニル基、アミノメチルスルホニル基、メチルアミノメチルスルホニル基、ジメチルアミノメチルスルホニル基、アミノスルホニル基、N-メチルアミノスルホニル基、N,N-ジメチルアミノスルホニル基、および、N-(アセチル)アミノスルホニル基、などが挙げられ、特に好ましいのは、水素原子である。
 Yが酸化されていてもよい硫黄原子の場合は、具体的には、-S-、-S(O)-、-S(O)-等を例示することができる。
 Yは、上述のように、結合手、および、置換されていてもよく、隣接する炭素原子と多重結合を形成してもよい炭素原子を表わすが、いずれの場合も好ましい。
 Yが炭素原子の場合は、該炭素原子に置換していてもよい基は、水素原子、ハロゲン原子、保護されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよい低級アルコキシ基、オキソ基、および、置換されていてもよいヒドロキシイミノ基である。
 ここで、該炭素原子に置換していてもよい基の具体例として、結合手(隣接する炭素原子と多重結合を形成する)、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヒドロキシ基、アミノカルボニルオキシ基、メトキシメチルオキシ基、ベンジルオキシメチルオキシ基、テトラヒドロピラニルオキシ基、トリメチルシリルオキシ基、トリエチルシリルオキシ基、tert-ブチルジメチルシリルオキシ基、tert-ブチルジフェニルシリルオキシ基、アセトキシ基、トリフルオロアセトキシ基、トリクロロアセトキシ基、ピバロイルオキシ基、ベンジルオキシ基、p-メトキシベンジルオキシ基、p-ニトロベンジルオキシ基、ベンズヒドリルオキシ基、トリチルオキシ基、メトキシ基、エトキシ基、n-プロピルオキシ基、n-ブチルオキシ基、n-ペンチルオキシ基、イソプロピルオキシ基、イソブチルオキシ基、tert-ブチルオキシ基、2-ヒドロキシエチルオキシ基、2-メトキシエチルオキシ基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2-フルオロエチルオキシ基、1-フルオロエチルオキシ基、1,1-ジフルオロエチルオキシ基、2,2,2-トリフルオロエチルオキシ基、カルボキシメチルオキシ基、2-アミノエチルオキシ基、オキソ基、ヒドロキシイミノ基、O-メチルヒドロキシイミノ基、O-(フルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(ジフルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(トリフルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(カルボキシメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(ジフルオロカルボキシメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(2-カルボキシイソプロピル)ヒドロキシイミノ基、等を挙げることができる。
 該炭素原子に置換していてもよい基の好ましい例は、結合手(隣接する炭素原子と多重結合を形成する)、水素原子、フッ素原子、ヒドロキシ基、アミノカルボニルオキシ基、アセトキシ基、メトキシ基、エトキシ基、2-ヒドロキシエチルオキシ基、2-メトキシエチルオキシ基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2-フルオロエチルオキシ基、1,1-ジフルオロエチルオキシ基、2,2,2-トリフルオロエチルオキシ基、カルボキシメチルオキシ基、2-アミノエチルオキシ基、オキソ基、ヒドロキシイミノ基、O-メチルヒドロキシイミノ基、O-(フルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(ジフルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(トリフルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(カルボキシメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(ジフルオロカルボキシメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(2-カルボキシイソプロピル)ヒドロキシイミノ基、等である。
 該炭素原子に置換していてもよい基のより好ましい例は、結合手(隣接する炭素原子と多重結合を形成する)、水素原子、フッ素原子、ヒドロキシ基、アミノカルボニルオキシ基、アセトキシ基、メトキシ基、カルボキシメチルオキシ基、2-アミノエチルオキシ基、オキソ基、ヒドロキシイミノ基、O-メチルヒドロキシイミノ基、O-(フルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(カルボキシメチル)ヒドロキシイミノ基、等であり、特に好ましい例は、隣接する炭素原子と多重結合を形成する結合手、ヒドロキシ基、アセトキシ基、およびオキソ基である。
 Yは、上述のように、結合手、置換されてもよく、隣接する炭素原子と多重結合を形成してもよい炭素原子、置換されていてもよい窒素原子、酸素原子、または、酸化されていてもよい硫黄原子を表わすが、好ましくは、結合手である。
 Yが炭素原子である場合は、該炭素原子に置換していてもよい基の具体例は、結合手(隣接する炭素原子と多重結合を形成する)、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヒドロキシ基、アミノカルボニルオキシ基、メトキシメチルオキシ基、ベンジルオキシメチルオキシ基、テトラヒドロピラニルオキシ基、トリメチルシリルオキシ基、トリエチルシリルオキシ基、tert-ブチルジメチルシリルオキシ基、tert-ブチルジフェニルシリルオキシ基、アセトキシ基、トリフルオロアセトキシ基、トリクロロアセトキシ基、ピバロイルオキシ基、ベンジルオキシ基、p-メトキシベンジルオキシ基、p-ニトロベンジルオキシ基、ベンズヒドリルオキシ基、トリチルオキシ基、メトキシ基、エトキシ基、n-プロピルオキシ基、n-ブチルオキシ基、n-ペンチルオキシ基、イソプロピルオキシ基、イソブチルオキシ基、tert-ブチルオキシ基、2-ヒドロキシエチルオキシ基、2-メトキシエチルオキシ基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2-フルオロエチルオキシ基、1-フルオロエチルオキシ基、1,1-ジフルオロエチルオキシ基、2,2,2-トリフルオロエチルオキシ基、カルボキシメチルオキシ基、2-アミノエチルオキシ基、オキソ基、ヒドロキシイミノ基、O-メチルヒドロキシイミノ基、O-(フルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(ジフルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(トリフルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(カルボキシメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(ジフルオロカルボキシメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(2-カルボキシイソプロピル)ヒドロキシイミノ基、等を挙げることができる。
 該炭素原子に置換していてもよい基の好ましい例は、結合手(隣接する炭素原子と多重結合を形成する)、水素原子、フッ素原子、ヒドロキシ基、アミノカルボニルオキシ基、アセトキシ基、メトキシ基、エトキシ基、2-ヒドロキシエチルオキシ基、2-メトキシエチルオキシ基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2-フルオロエチルオキシ基、1,1-ジフルオロエチルオキシ基、2,2,2-トリフルオロエチルオキシ基、カルボキシメチルオキシ基、2-アミノエチルオキシ基、オキソ基、ヒドロキシイミノ基、O-メチルヒドロキシイミノ基、O-(フルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(ジフルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(トリフルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(カルボキシメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(ジフルオロカルボキシメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(2-カルボキシイソプロピル)ヒドロキシイミノ基、等である。
 該炭素原子に置換していてもよい基のより好ましい例は、結合手(隣接する炭素原子と多重結合を形成する)、水素原子、フッ素原子、ヒドロキシ基、アミノカルボニルオキシ基、アセトキシ基、メトキシ基、カルボキシメチルオキシ基、2-アミノエチルオキシ基、オキソ基、ヒドロキシイミノ基、O-メチルヒドロキシイミノ基、O-(フルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(カルボキシメチル)ヒドロキシイミノ基、等であり、特に好ましい例は、隣接する炭素原子と多重結合を形成する結合手、および、水素原子である。
 Yが、窒素原子である場合は、該窒素原子に置換していてもよい基は、水素原子、アセチル基、n-プロパノイル基、n-ブタノイル基、イソブタノイル基、ピバロイル基、ヒドロキシアセチル基、メトキシアセチル基、アミノアセチル基、メチルアミノアセチル基、ジメチルアミノアセチル基、フルオロアセチル基、ジフルオロアセチル基、トリフルオロアセチル基、2-フルオロ-2-メチルプロパノイル基、2,2-ジフルオロプロパノイル基、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、n-ペンチル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ヒドロキシメチル基、メトキシメチル基、1-ヒドロキシエチル基、2-ヒドロキシエチル基、2-メトキシエチル基、1-メトキシエチル基、アミノメチル基、メチルアミノメチル基、ジメチルアミノメチル基、1-アミノエチル基、2-アミノエチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2-フルオロエチル基、1-フルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、1,1-ジフルオロエチル基、1,2-ジヒドロキシエチル基、1-アミノ-2-ヒドロキシエチル基、2-アミノ-1-ヒドロキシエチル基、1,2-ジアミノエチル基、2,3-ジヒドロキシプロピル基、2-アミノ-3-ヒドロキシプロピル基、3-アミノ-2-ヒドロキシプロピル基、2,3-ジアミノプロピル基、1-カルボキシメチル基、1-カルボキシ-1-ヒドロキシメチル基、2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-1,2-ジヒドロキシエチル基、2-アミノ-1,2-ジオキソエチル基、1-アミノ-1-カルボキシメチル基、1-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-オキソエチル基、カルボキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、tert-ブトキシカルボニル基、(9-フルオレニル)メトキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、ジフェニルメチルオキシカルボニル基、トリチルオキシカルボニル基、トリメチルシリルオキシカルボニル基、tert-ブチルジメチルシリルオキシカルボニル基、(メトキシカルボニルオキシ)メチルオキシカルボニル基、1-(メトキシカルボニルオキシ)エチルオキシカルボニル基、(tert-ブトキシカルボニルオキシ)メチルオキシカルボニル基、1-(tert-ブトキシカルボニルオキシ)エチルオキシカルボニル基、(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)メチルオキシカルボニル基、1-(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチルオキシカルボニル基、アミノカルボニル基、N-メチルアミノカルボニル基、N,N-ジメチルアミノカルボニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-メトキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノカルボニル基、N-(アセチル)アミノカルボニル基、N-(メタンスルホニル)アミノカルボニル基、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、n-プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、2-ヒドロキシエチルスルホニル基、2-メトキシエチルスルホニル基、フルオロメチルスルホニル基、ジフルオロメチルスルホニル基、トリフルオロメチルスルホニル基、2-フルオロエチルスルホニル基、1,1-ジフルオロエチルスルホニル基、2,2,2-トリフルオロエチルスルホニル基、アミノメチルスルホニル基、メチルアミノメチルスルホニル基、ジメチルアミノメチルスルホニル基、アミノスルホニル基、N-メチルアミノスルホニル基、N,N-ジメチルアミノスルホニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノスルホニル基、N-(2-メトキシエチル)アミノスルホニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノスルホニル基、および、N-(アセチル)アミノスルホニル基等が挙げられる。
 好ましい例として、水素原子、アセチル基、n-プロパノイル基、ヒドロキシアセチル基、メトキシアセチル基、アミノアセチル基、メチルアミノアセチル基、ジメチルアミノアセチル基、フルオロアセチル基、メチル基、エチル基、n-プロピル基、2-ヒドロキシエチル基、2-メトキシエチル基、2-アミノエチル基、2-フルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、2,3-ジヒドロキシプロピル基、2-アミノ-3-ヒドロキシプロピル基、3-アミノ-2-ヒドロキシプロピル基、2,3-ジアミノプロピル基、1-カルボキシメチル基、2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシエチル基、2-アミノ-1,2-ジオキソエチル基、2-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-オキソエチル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、アミノカルボニル基、N-メチルアミノカルボニル基、N,N-ジメチルアミノカルボニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノカルボニル基、N-(アセチル)アミノカルボニル基、N-(メタンスルホニル)アミノカルボニル基、メチルスルホニル基、2-ヒドロキシエチルスルホニル基、フルオロメチルスルホニル基、2-フルオロエチルスルホニル基、2,2,2-トリフルオロエチルスルホニル基、アミノメチルスルホニル基、メチルアミノメチルスルホニル基、ジメチルアミノメチルスルホニル基、アミノスルホニル基、N-メチルアミノスルホニル基、N,N-ジメチルアミノスルホニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノスルホニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノスルホニル基、および、N-(アセチル)アミノスルホニル基等が挙げられる。
 より好ましい例として、水素原子、アセチル基、ヒドロキシアセチル基、アミノアセチル基、メチルアミノアセチル基、ジメチルアミノアセチル基、メチル基、エチル基、2-ヒドロキシエチル基、2-アミノエチル基、2-フルオロエチル基、2,3-ジヒドロキシプロピル基、2-アミノ-3-ヒドロキシプロピル基、3-アミノ-2-ヒドロキシプロピル基、2,3-ジアミノプロピル基、1-カルボキシメチル基、2-カルボキシエチル基、2-アミノ-1,2-ジオキソエチル基、2-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-オキソエチル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、アミノカルボニル基、N-メチルアミノカルボニル基、N,N-ジメチルアミノカルボニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノカルボニル基、N-(アセチル)アミノカルボニル基、N-(メタンスルホニル)アミノカルボニル基、メチルスルホニル基、アミノメチルスルホニル基、メチルアミノメチルスルホニル基、ジメチルアミノメチルスルホニル基、アミノスルホニル基、N-メチルアミノスルホニル基、N,N-ジメチルアミノスルホニル基、および、N-(アセチル)アミノスルホニル基等が挙げられ、特に好ましい例は、水素原子およびメチル基である。
 Yが酸化されていてもよい硫黄原子の場合は、具体的には、-S-、-S(O)-、-S(O)-等を例示することができる。
 ここで、Lの好ましい例として、-CH-CH-、-CH-CH=CH-、-CH-C(=O)-NH-、-CHCH-S-、-NH-CH-、-CH―CH(-OCOCH3)-、-CH-CH(-OH)-,-CH-C(=O)-、-C(=O)-CH=CH-、-CH-CH=、および、-CHCH-O-等を挙げることができる。
 Qは、上述のように、下式(III)で表される、縮合2環式「6員環/6員環」または「6員環/5員環」の複素環構造、あるいは、原子数5-7の単環構造を示すが、好ましくは、縮合2環式「6員環/6員環」または「6員環/5員環」の複素環構造である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000022
 Z、Z、Z10、Z15、Z16およびZ17は、上述のように、それぞれ独立に
、窒素原子、または、置換されていてもよい炭素原子である。
 該炭素原子に置換していてもよい基は、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよ
い低級アルキル基、および、置換されていてもよい低級アルコキシ基である。具体的には、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、n-ペンチル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ヒドロキシメチル基、メトキシメチル基、1-ヒドロキシエチル基、2-ヒドロキシエチル基、2-メトキシエチル基、1-メトキシエチル基、アミノメチル基、メチルアミノメチル基、ジメチルアミノメチル基、1-アミノエチル基、2-アミノエチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2-フルオロエチル基、1-フルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、1,1-ジフルオロエチル基、1,2-ジヒドロキシエチル基、1-アミノ-2-ヒドロキシエチル基、2-アミノ-1-ヒドロキシエチル基、1,2-ジアミノエチル基、1-カルボキシメチル基、1-カルボキシ-1-ヒドロキシメチル基、2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-1,2-ジヒドロキシエチル基、2-アミノ-1,2-ジオキソエチル基、1-アミノ-1-カルボキシメチル基、1-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-オキソエチル基、メトキシ基、エトキシ基、n-プロピルオキシ基、n-ブチルオキシ基、n-ペンチルオキシ基、イソプロピルオキシ基、イソブチルオキシ基、tert-ブチルオキシ基、2-ヒドロキシエチルオキシ基、2-メトキシエチルオキシ基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2-フルオロエチルオキシ基、1-フルオロエチルオキシ基、1,1-ジフルオロエチルオキシ基、2,2,2-トリフルオロエチルオキシ基、カルボキシメチルオキシ基、および、2-アミノエチルオキシ基等を挙げることができる。
 好ましい例は、水素原子、フッ素原子、塩素原子、メチル基、ヒドロキシメチル基、メトキシメチル基、2-ヒドロキシエチル基、アミノメチル基、メチルアミノメチル基、ジメチルアミノメチル基、2-アミノエチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、1,1-ジフルオロエチル基、1,2-ジヒドロキシエチル基、1-アミノ-2-ヒドロキシエチル基、2-アミノ-1-ヒドロキシエチル基、1,2-ジアミノエチル基、1-カルボキシメチル基、1-カルボキシ-1-ヒドロキシメチル基、2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-1,2-ジヒドロキシエチル基、2-アミノ-1,2-ジオキソエチル基、1-アミノ-1-カルボキシメチル基、1-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-オキソエチル基、メトキシ基、2-ヒドロキシエチルオキシ基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、カルボキシメチルオキシ基、および、2-アミノエチルオキシ基等である。
 より好ましい例は、水素原子、フッ素原子、塩素原子、メチル基、アミノメチル基、メチルアミノメチル基、ジメチルアミノメチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、1,2-ジヒドロキシエチル基、1-アミノ-2-ヒドロキシエチル基、2-アミノ-1-ヒドロキシエチル基、1,2-ジアミノエチル基、2-アミノ-1,2-ジオキソエチル基、2-カルボキシ-1-オキソエチル基、メトキシ基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、および、2-アミノエチルオキシ基等であり、特に好ましくは、水素原子、メチル基、および、メトキシ基である。
 Z11、Z14、Z18、およびZ20は、上述のように、それぞれ独立に、置換されていてもよい窒素原子、酸素原子、または酸化されていてもよい硫黄原子を表し、隣接するZ12、Z13、あるいはZ19と二重結合を形成してもよいが、好ましくは、Z11およびZ18は、酸素原子、または硫黄原子であり、Z14およびZ20は、置換されていてもよい窒素原子、または、酸素原子である。
 該窒素原子に置換していてもよい基は、水素原子、置換されていてもよい低級アルキル
基、保護されていてもよいヒドロキシ基、および、置換されていてもよい低級アルコキシ
基である。
 具体的には、水素原子、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、n-ペンチル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ヒドロキシメチル基、メトキシメチル基、1-ヒドロキシエチル基、2-ヒドロキシエチル基、2-メトキシエチル基、1-メトキシエチル基、アミノメチル基、メチルアミノメチル基、ジメチルアミノメチル基、1-アミノエチル基、2-アミノエチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2-フルオロエチル基、1-フルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、1,1-ジフルオロエチル基、1,2-ジヒドロキシエチル基、1-アミノ-2-ヒドロキシエチル基、2-アミノ-1-ヒドロキシエチル基、1,2-ジアミノエチル基、2,3-ジヒドロキシプロピル基、2-アミノ-3-ヒドロキシプロピル基、3-アミノ-2-ヒドロキシプロピル基、2,3-ジアミノプロピル基、1-カルボキシメチル基、1-カルボキシ-1-ヒドロキシメチル基、2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-1,2-ジヒドロキシエチル基、2-アミノ-1,2-ジオキソエチル基、1-アミノ-1-カルボキシメチル基、1-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-オキソエチル基、ヒドロキシ基、アミノカルボニルオキシ基、メトキシメチルオキシ基、ベンジルオキシメチルオキシ基、テトラヒドロピラニルオキシ基、トリメチルシリルオキシ基、トリエチルシリルオキシ基、tert-ブチルジメチルシリルオキシ基、tert-ブチルジフェニルシリルオキシ基、アセトキシ基、トリフルオロアセトキシ基、トリクロロアセトキシ基、ピバロイルオキシ基、ベンジルオキシ基、p-メトキシベンジルオキシ基、p-ニトロベンジルオキシ基、ベンズヒドリルオキシ基、トリチルオキシ基、メトキシ基、エトキシ基、n-プロピルオキシ基、n-ブチルオキシ基、n-ペンチルオキシ基、イソプロピルオキシ基、イソブチルオキシ基、tert-ブチルオキシ基、2-ヒドロキシエチルオキシ基、2-メトキシエチルオキシ基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2-フルオロエチルオキシ基、1-フルオロエチルオキシ基、1,1-ジフルオロエチルオキシ基、2,2,2-トリフルオロエチルオキシ基、カルボキシメチルオキシ基、2-アミノエチルオキシ基、等を挙げることができ、
 好ましくは、水素原子、メチル基、エチル基、2-ヒドロキシエチル基、2-アミノエチル基、2-フルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、2,3-ジヒドロキシプロピル基、2-アミノ-3-ヒドロキシプロピル基、3-アミノ-2-ヒドロキシプロピル基、2,3-ジアミノプロピル基、1-カルボキシメチル基、2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシエチル基、2-アミノ-1,2-ジオキソエチル基、2-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-オキソエチル基、ヒドロキシ基、メトキシメチルオキシ基、メトキシ基、2-ヒドロキシエチルオキシ基、2-メトキシエチルオキシ基、カルボキシメチルオキシ基、および、2-アミノエチルオキシ基等を挙げることができる。
 より好ましくは、水素原子、メチル基、2-ヒドロキシエチル基、2-アミノエチル基、2-フルオロエチル基、1-カルボキシメチル基、2-カルボキシエチル基、2-アミノ-1,2-ジオキソエチル基、2-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-オキソエチル基、ヒドロキシ基、メトキシ基、2-ヒドロキシエチルオキシ基、カルボキシメチルオキシ基、および、2-アミノエチルオキシ基等を挙げることができ、特に好ましくは、水素原子である。
11、Z14、Z18、およびZ20が酸化されていてもよい硫黄原子の場合は、具体的には、-S-、-S(O)-、-S(O)-等を例示することができる。
 Z12、Z13およびZ19は、上述のように、それぞれ独立に、置換されていてもよい炭素原子、置換されていてもよい窒素原子、酸素原子、または酸化されていてもよい硫黄原子を表し、隣接する原子と二重結合を形成してもよいが、好ましくは、置換されていてもよい炭素原子である。
 該炭素原子に置換していてもよい基は、水素原子、ハロゲン原子、オキソ基、および、置換されていてもよい低級アルキル基である。
 具体的には、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、n-ペンチル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ヒドロキシメチル基、メトキシメチル基、1-ヒドロキシエチル基、2-ヒドロキシエチル基、2-メトキシエチル基、1-メトキシエチル基、アミノメチル基、メチルアミノメチル基、ジメチルアミノメチル基、1-アミノエチル基、2-アミノエチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2-フルオロエチル基、1-フルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、1,1-ジフルオロエチル基、1,2-ジヒドロキシエチル基、1-アミノ-2-ヒドロキシエチル基、2-アミノ-1-ヒドロキシエチル基、1,2-ジアミノエチル基、1-カルボキシメチル基、1-カルボキシ-1-ヒドロキシメチル基、2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-1,2-ジヒドロキシエチル基、2-アミノ-1,2-ジオキソエチル基、1-アミノ-1-カルボキシメチル基、1-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-オキソエチル基、および、オキソ基等を挙げることができる。
 好ましい例は、水素原子、フッ素原子、塩素原子、メチル基、ヒドロキシメチル基、メトキシメチル基、2-ヒドロキシエチル基、2-メトキシエチル基、アミノメチル基、メチルアミノメチル基、ジメチルアミノメチル基、2-アミノエチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2-フルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、1,1-ジフルオロエチル基、1,2-ジヒドロキシエチル基、1-アミノ-2-ヒドロキシエチル基、2-アミノ-1-ヒドロキシエチル基、1,2-ジアミノエチル基、1-カルボキシメチル基、2-アミノ-1,2-ジオキソエチル基、2-カルボキシ-1-オキソエチル基、および、オキソ基等である。
 より好ましい例は、水素原子、フッ素原子、メチル基、ヒドロキシメチル基、アミノメチル基、メチルアミノメチル基、ジメチルアミノメチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、1,2-ジヒドロキシエチル基、1-アミノ-2-ヒドロキシエチル基、2-アミノ-1-ヒドロキシエチル基、1,2-ジアミノエチル基、2-アミノ-1,2-ジオキソエチル基、2-カルボキシ-1-オキソエチル基、および、オキソ基等であり、特に好ましくは、水素原子、オキソ基、フッ素原子、および、メチル基である。
 該窒素原子に置換していてもよい基は、水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基、保護されていてもよいヒドロキシ基、および、置換されていてもよい低級アルコキシ基である。
 具体的には、水素原子、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、n-ペンチル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ヒドロキシメチル基、メトキシメチル基、1-ヒドロキシエチル基、2-ヒドロキシエチル基、2-メトキシエチル基、1-メトキシエチル基、アミノメチル基、メチルアミノメチル基、ジメチルアミノメチル基、1-アミノエチル基、2-アミノエチル基、2,3-ジヒドロキシプロピル基、2-アミノ-3-ヒドロキシプロピル基、3-アミノ-2-ヒドロキシプロピル基、2,3-ジアミノプロピル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2-フルオロエチル基、1-フルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、1,1-ジフルオロエチル基、1,2-ジヒドロキシエチル基、1-アミノ-2-ヒドロキシエチル基、2-アミノ-1-ヒドロキシエチル基、1,2-ジアミノエチル基、1-カルボキシメチル基、1-カルボキシ-1-ヒドロキシメチル基、2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-1,2-ジヒドロキシエチル基、2-アミノ-1,2-ジオキソエチル基、1-アミノ-1-カルボキシメチル基、1-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-オキソエチル基、ヒドロキシ基、アミノカルボニルオキシ基、メトキシメチルオキシ基、ベンジルオキシメチルオキシ基、テトラヒドロピラニルオキシ基、トリメチルシリルオキシ基、トリエチルシリルオキシ基、tert-ブチルジメチルシリルオキシ基、tert-ブチルジフェニルシリルオキシ基、アセトキシ基、トリフルオロアセトキシ基、トリクロロアセトキシ基、ピバロイルオキシ基、ベンジルオキシ基、p-メトキシベンジルオキシ基、p-ニトロベンジルオキシ基、ベンズヒドリルオキシ基、トリチルオキシ基、メトキシ基、エトキシ基、n-プロピルオキシ基、n-ブチルオキシ基、n-ペンチルオキシ基、イソプロピルオキシ基、イソブチルオキシ基、tert-ブチルオキシ基、2-ヒドロキシエチルオキシ基、2-メトキシエチルオキシ基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2-フルオロエチルオキシ基、1-フルオロエチルオキシ基、1,1-ジフルオロエチルオキシ基、2,2,2-トリフルオロエチルオキシ基、カルボキシメチルオキシ基、2-アミノエチルオキシ基、等を挙げることができる。
 好ましい例は、水素原子、メチル基、エチル基、2-ヒドロキシエチル基、2-メトキシエチル基、2-アミノエチル基、2,3-ジヒドロキシプロピル基、2-アミノ-3-ヒドロキシプロピル基、3-アミノ-2-ヒドロキシプロピル基、2,3-ジアミノプロピル基、2-フルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、1-カルボキシメチル基、2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシエチル基、2-アミノ-1,2-ジオキソエチル基、2-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-オキソエチル基、ヒドロキシ基、メトキシ基、エトキシ基、2-ヒドロキシエチルオキシ基、2-メトキシエチルオキシ基、カルボキシメチルオキシ基、2-アミノエチルオキシ基、等を挙げることができる。
 より好ましい例は、水素原子、メチル基、2-ヒドロキシエチル基、2-アミノエチル基、2,3-ジヒドロキシプロピル基、2-アミノ-3-ヒドロキシプロピル基、3-アミノ-2-ヒドロキシプロピル基、2,3-ジアミノプロピル基、2-フルオロエチル基、2-アミノ-1,2-ジオキソエチル基、2-カルボキシ-1-オキソエチル基、ヒドロキシ基、メトキシ基、2-ヒドロキシエチルオキシ基、2-アミノエチルオキシ基等を挙げることができる。
 Z12、Z13およびZ19が酸化されていてもよい硫黄原子の場合は、具体的には、-S-、-S(O)-、-S(O)-等を例示することができる。
 Z21、Z22、Z23、Z24、Z25、Z26、Z27、Z28、Z29、Z30、Z31、Z32、Z33、Z34、Z35、Z36、Z37、およびZ38は、上述のように、それぞれ独立に、置換されていてもよい炭素原子、置換されていてもよい窒素原子、酸素原子、または、酸化されていてもよい硫黄原子を表し、隣接する原子と二重結合を形成してもよいが、
 該炭素原子に置換していてもよい基は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルカノイル基、保護されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよい低級アルコキシ基、保護または置換されていてもよいアミノ基、保護されていてもよいカルボキシ基、置換されていてもよいアミノカルボニル基、保護されていてもよいオキソ基、および、置換されていてもよいヒドロキシイミノ基である。
 ここで、該炭素原子に置換していてもよい基の具体例として、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、シアノ基、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、n-ペンチル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ヒドロキシメチル基、メトキシメチル基、1-ヒドロキシエチル基、2-ヒドロキシエチル基、2-メトキシエチル基、1-メトキシエチル基、アミノメチル基、メチルアミノメチル基、ジメチルアミノメチル基、1-アミノエチル基、2-アミノエチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2-フルオロエチル基、1-フルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、1,1-ジフルオロエチル基、1,2-ジヒドロキシエチル基、1-アミノ-2-ヒドロキシエチル基、2-アミノ-1-ヒドロキシエチル基、1,2-ジアミノエチル基、1-カルボキシメチル基、1-カルボキシ-1-ヒドロキシメチル基、2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-1,2-ジヒドロキシエチル基、2-アミノ-1,2-ジオキソエチル基、1-アミノ-1-カルボキシメチル基、1-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-オキソエチル基、メチリデン基、フルオロメチリデン基、ジフルオロメチリデン基、ビニル基、1-フルオロビニル基、2-フルオロビニル基、2,2-ジフルオロビニル基、1-プロペニル基、2-プロペニル基、2-カルボキシビニル基、2-カルボキシ-1-フルオロビニル基、2-カルボキシ-2-フルオロビニル基、2-カルボキシ-1,2-ジフルオロビニル基、2-カルボキシ-1-ヒドロキシビニル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシビニル基、3-ヒドロキシ-1-プロペニル基、3-アミノ-1-プロペニル基、ヒドロキシ基、メトキシメチルオキシ基、ベンジルオキシメチルオキシ基、テトラヒドロピラニルオキシ基、トリメチルシリルオキシ基、トリエチルシリルオキシ基、tert-ブチルジメチルシリルオキシ基、tert-ブチルジフェニルシリルオキシ基、アセトキシ基、トリフルオロアセトキシ基、トリクロロアセトキシ基、ピバロイルオキシ基、ベンジルオキシ基、p-メトキシベンジルオキシ基、p-ニトロベンジルオキシ基、ベンズヒドリルオキシ基、トリチルオキシ基、アミノカルボニルオキシ基、メトキシ基、エトキシ基、n-プロピルオキシ基、n-ブチルオキシ基、n-ペンチルオキシ基、イソプロピルオキシ基、イソブチルオキシ基、tert-ブチルオキシ基、2-ヒドロキシエチルオキシ基、2-メトキシエチルオキシ基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2-フルオロエチルオキシ基、1-フルオロエチルオキシ基、1,1-ジフルオロエチルオキシ基、2,2,2-トリフルオロエチルオキシ基、カルボキシメチルオキシ基、2-アミノエチルオキシ基、アミノ基、ホルミルアミノ基、アセチルアミノ基、トリフルオロアセチルアミノ基、トリクロロアセチルアミノ基、ピバロイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、フタロイルアミノ基、トリチルアミノ基、アリルアミノ基、ベンジルアミノ基、p-メトキシベンジルアミノ基、メトキシカルボニルアミノ基、ベンジルオキシカルボニルアミノ基、(9-フルオレニル)メトキシカルボニルアミノ基、アリルオキシカルボニルアミノ基、メタンスルホニルアミノ基、p-トルエンスルホニルアミノ基、ベンジリデンアミノ基、ジフェニルメチレンアミノ基、ジフェニルホスホリルアミノ基、tert-ブチルスルフィニルアミノ基、トリメチルシリルアミノ基、tert-ブチルジメチルシリルアミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、イソプロピルアミノ基、2-ヒドロキシエチルアミノ基、2-メトキシエチルアミノ基、2-フルオロエチルアミノ基、フェニルアミノ基、ピリジルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アミノスルホニルアミノ基、カルボキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、tert-ブトキシカルボニル基、(9-フルオレニル)メトキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、ジフェニルメチルオキシカルボニル基、トリチルオキシカルボニル基、トリメチルシリルオキシカルボニル基、tert-ブチルジメチルシリルオキシカルボニル基、(メトキシカルボニルオキシ)メチルオキシカルボニル基、1-(メトキシカルボニルオキシ)エチルオキシカルボニル基、(tert-ブトキシカルボニルオキシ)メチルオキシカルボニル基、1-(tert-ブトキシカルボニルオキシ)エチルオキシカルボニル基、(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)メチルオキシカルボニル基、1-(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチルオキシカルボニル基、アミノカルボニル基、N-メチルアミノカルボニル基、N,N-ジメチルアミノカルボニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-メトキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノカルボニル基、N-(アセチル)アミノカルボニル基、N-(メタンスルホニル)アミノカルボニル基、オキソ基、1,3-ジオキソラン-2-イル基、1,3-ジオキサン-2-イル基、1,1-ジメトキシ基、1,1-ジエトキシ基、1,3-ジチオラン-2-イル基、1,3-ジチアン-2-イル基、1,1-ジメチルチオ基、1,1-ジエチルチオ基、1,3-オキサチオラン-2-イル基、1,3-オキサチアン-2-イル基、ヒドロキシイミノ基、O-メチルヒドロキシイミノ基、O-(フルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(ジフルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(トリフルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(カルボキシメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(ジフルオロカルボキシメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(2-カルボキシイソプロピル)ヒドロキシイミノ基、等を挙げることができる。
 該炭素原子に置換していてもよい基の好ましい例は、水素原子、フッ素原子、シアノ基、メチル基、エチル基、ヒドロキシメチル基、メトキシメチル基、2-ヒドロキシエチル基、2-メトキシエチル基、アミノメチル基、メチルアミノメチル基、ジメチルアミノメチル基、2-アミノエチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2-フルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、1,1-ジフルオロエチル基、1,2-ジヒドロキシエチル基、1-アミノ-2-ヒドロキシエチル基、2-アミノ-1-ヒドロキシエチル基、1,2-ジアミノエチル基、1-カルボキシメチル基、1-カルボキシ-1-ヒドロキシメチル基、2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-1,2-ジヒドロキシエチル基、2-アミノ-1,2-ジオキソエチル基、1-アミノ-1-カルボキシメチル基、1-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-オキソエチル基、メチリデン基、フルオロメチリデン基、ジフルオロメチリデン基、ビニル基、1-フルオロビニル基、2-フルオロビニル基、2,2-ジフルオロビニル基、1-プロペニル基、2-プロペニル基、2-カルボキシビニル基、2-カルボキシ-1-フルオロビニル基、2-カルボキシ-2-フルオロビニル基、2-カルボキシ-1,2-ジフルオロビニル基、2-カルボキシ-1-ヒドロキシビニル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシビニル基、3-ヒドロキシ-1-プロペニル基、3-アミノ-1-プロペニル基、ヒドロキシ基、アミノカルボニルオキシ基、メトキシ基、エトキシ基、2-ヒドロキシエチルオキシ基、2-メトキシエチルオキシ基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2-フルオロエチルオキシ基、1,1-ジフルオロエチルオキシ基、2,2,2-トリフルオロエチルオキシ基、カルボキシメチルオキシ基、2-アミノエチルオキシ基、アミノ基、ホルミルアミノ基、アセチルアミノ基、メトキシカルボニルアミノ基、メタンスルホニルアミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、イソプロピルアミノ基、2-ヒドロキシエチルアミノ基、2-メトキシエチルアミノ基、2-フルオロエチルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アミノスルホニルアミノ基、カルボキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、アミノカルボニル基、N-メチルアミノカルボニル基、N,N-ジメチルアミノカルボニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-メトキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノカルボニル基、N-(アセチル)アミノカルボニル基、N-(メタンスルホニル)アミノカルボニル基、オキソ基、1,3-ジオキソラン-2-イル基、1,3-ジオキサン-2-イル基、1,1-ジメトキシ基、ヒドロキシイミノ基、O-メチルヒドロキシイミノ基、O-(フルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(ジフルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(トリフルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(カルボキシメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(ジフルオロカルボキシメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(2-カルボキシイソプロピル)ヒドロキシイミノ基、等を挙げることができる。
 該炭素原子に置換していてもよい基のより好ましい例は、水素原子、フッ素原子、シアノ基、メチル基、ヒドロキシメチル基、2-ヒドロキシエチル基、アミノメチル基、メチルアミノメチル基、ジメチルアミノメチル基、2-アミノエチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2-フルオロエチル基、1,2-ジヒドロキシエチル基、1-アミノ-2-ヒドロキシエチル基、2-アミノ-1-ヒドロキシエチル基、1,2-ジアミノエチル基、2-アミノ-1,2-ジオキソエチル基、2-カルボキシ-1-オキソエチル基、メチリデン基、フルオロメチリデン基、ジフルオロメチリデン基、ヒドロキシ基、アミノカルボニルオキシ基、メトキシ基、2-ヒドロキシエチルオキシ基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2-アミノエチルオキシ基、アミノ基、ホルミルアミノ基、アセチルアミノ基、メトキシカルボニルアミノ基、メタンスルホニルアミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、2-ヒドロキシエチルアミノ基、2-メトキシエチルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アミノスルホニルアミノ基、カルボキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、アミノカルボニル基、N-メチルアミノカルボニル基、N,N-ジメチルアミノカルボニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノカルボニル基、N-(アセチル)アミノカルボニル基、N-(メタンスルホニル)アミノカルボニル基、オキソ基、1,3-ジオキソラン-2-イル基、1,3-ジオキサン-2-イル基、ヒドロキシイミノ基、O-メチルヒドロキシイミノ基、O-(フルオロメチル)ヒドロキシイミノ基、O-(カルボキシメチル)ヒドロキシイミノ基、等を挙げることができ、特に好ましい例は、水素原子、フッ素原子、シアノ基、メチリデン基、ヒドロキシ基、メトキシ基、メタンスルホニルアミノ基、オキソ基、1,3-ジオキソラン-2-イル基、ヒドロキシイミノ基、O-メチルヒドロキシイミノ基等を挙げることができる。
 窒素原子に置換していてもよい基は、水素原子、置換されていてもよい低級アルカノイル基、置換されていてもよい低級アルキル基、保護されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよい低級アルコキシカルボニル基、置換されていてもよいアミノカルボニル基、置換されていてもよい低級アルキルスルホニル基、および、置換されていてもよいアミノスルホニル基である。
 ここで、該窒素原子に置換していてもよい基の具体例として、水素原子、アセチル基、n-プロパノイル基、n-ブタノイル基、イソブタノイル基、ピバロイル基、ヒドロキシアセチル基、メトキシアセチル基、アミノアセチル基、メチルアミノアセチル基、ジメチルアミノアセチル基、フルオロアセチル基、ジフルオロアセチル基、トリフルオロアセチル基、2-フルオロ-2-メチルプロパノイル基、2,2-ジフルオロプロパノイル基、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、n-ペンチル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ヒドロキシメチル基、メトキシメチル基、1-ヒドロキシエチル基、2-ヒドロキシエチル基、2-メトキシエチル基、1-メトキシエチル基、アミノメチル基、メチルアミノメチル基、ジメチルアミノメチル基、1-アミノエチル基、2-アミノエチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2-フルオロエチル基、1-フルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、1,1-ジフルオロエチル基、1,2-ジヒドロキシエチル基、1-アミノ-2-ヒドロキシエチル基、2-アミノ-1-ヒドロキシエチル基、1,2-ジアミノエチル基、1-カルボキシメチル基、1-カルボキシ-1-ヒドロキシメチル基、2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシエチル基、2-カルボキシ-1,2-ジヒドロキシエチル基、2-アミノ-1,2-ジオキソエチル基、1-アミノ-1-カルボキシメチル基、1-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-オキソエチル基、2,3-ジヒドロキシプロピル基、2-アミノ-3-ヒドロキシプロピル基、3-アミノ-2-ヒドロキシプロピル基、2,3-ジアミノプロピル基、ヒドロキシ基、メトキシメチルオキシ基、ベンジルオキシメチルオキシ基、テトラヒドロピラニルオキシ基、トリメチルシリルオキシ基、トリエチルシリルオキシ基、tert-ブチルジメチルシリルオキシ基、tert-ブチルジフェニルシリルオキシ基、アセトキシ基、トリフルオロアセトキシ基、トリクロロアセトキシ基、ピバロイルオキシ基、ベンジルオキシ基、p-メトキシベンジルオキシ基、p-ニトロベンジルオキシ基、ベンズヒドリルオキシ基、トリチルオキシ基、アミノカルボニルオキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、tert-ブトキシカルボニル基、アミノカルボニル基、N-メチルアミノカルボニル基、N,N-ジメチルアミノカルボニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-メトキシエチル)アミノカルボニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノカルボニル基、N-(アセチル)アミノカルボニル基、N-(メタンスルホニル)アミノカルボニル基、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、n-プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、2-ヒドロキシエチルスルホニル基、2-メトキシエチルスルホニル基、フルオロメチルスルホニル基、ジフルオロメチルスルホニル基、トリフルオロメチルスルホニル基、2-フルオロエチルスルホニル基、1,1-ジフルオロエチルスルホニル基、2,2,2-トリフルオロエチルスルホニル基、アミノメチルスルホニル基、メチルアミノメチルスルホニル基、ジメチルアミノメチルスルホニル基、アミノスルホニル基、N-メチルアミノスルホニル基、N,N-ジメチルアミノスルホニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノスルホニル基、N-(2-メトキシエチル)アミノスルホニル基、N-(2-フルオロエチル)アミノスルホニル基、および、N-(アセチル)アミノスルホニル基等を挙げることができる。
 該窒素原子に置換していてもよい基の好ましい例は、水素原子、アセチル基、ヒドロキシアセチル基、メトキシアセチル基、アミノアセチル基、メチルアミノアセチル基、ジメチルアミノアセチル基、フルオロアセチル基、メチル基、エチル基、n-プロピル基、2-ヒドロキシエチル基、2-メトキシエチル基、2-アミノエチル基、2-フルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、1-カルボキシメチル基、2-カルボキシ-2-ヒドロキシエチル基、2-アミノ-1,2-ジオキソエチル基、2-アミノ-2-カルボキシエチル基、2-カルボキシ-1-オキソエチル基、2,3-ジヒドロキシプロピル基、2-アミノ-3-ヒドロキシプロピル基、3-アミノ-2-ヒドロキシプロピル基、2,3-ジアミノプロピル基、ヒドロキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、tert-ブトキシカルボニル基、アミノカルボニル基、N-メチルアミノカルボニル基、N,N-ジメチルアミノカルボニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノカルボニル基、N-(アセチル)アミノカルボニル基、N-(メタンスルホニル)アミノカルボニル基、メチルスルホニル基、2-ヒドロキシエチルスルホニル基、フルオロメチルスルホニル基、2-フルオロエチルスルホニル基、アミノメチルスルホニル基、メチルアミノメチルスルホニル基、ジメチルアミノメチルスルホニル基、アミノスルホニル基、N-メチルアミノスルホニル基、N,N-ジメチルアミノスルホニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノスルホニル基、および、N-(アセチル)アミノスルホニル基等を挙げることができる。
 該窒素原子に置換していてもよい基のより好ましい例は、水素原子、アセチル基、ヒドロキシアセチル基、アミノアセチル基、メチルアミノアセチル基、ジメチルアミノアセチル基、フルオロアセチル基、メチル基、エチル基、2-ヒドロキシエチル基、2-アミノエチル基、2-フルオロエチル基、2-アミノ-1,2-ジオキソエチル基、2,3-ジヒドロキシプロピル基、2-アミノ-3-ヒドロキシプロピル基、3-アミノ-2-ヒドロキシプロピル基、2,3-ジアミノプロピル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、アミノカルボニル基、N-メチルアミノカルボニル基、N,N-ジメチルアミノカルボニル基、N-(2-ヒドロキシエチル)アミノカルボニル基、メチルスルホニル基、2-ヒドロキシエチルスルホニル基、フルオロメチルスルホニル基、2-フルオロエチルスルホニル基、アミノメチルスルホニル基、メチルアミノメチルスルホニル基、ジメチルアミノメチルスルホニル基、アミノスルホニル基、N-メチルアミノスルホニル基、および、N,N-ジメチルアミノスルホニル基等を挙げることができる。
 Z21、Z22、Z23、Z24、Z25、Z26、Z27、Z28、Z29、Z30、Z31、Z32、Z33、Z34、Z35、Z36、Z37、およびZ38が酸化されていてもよい硫黄原子の場合は、具体的には、-S-、-S(O)-、-S(O)-等を例示することができる。
 Z21、Z22、Z23、Z24、Z25、Z26、Z27、Z28、Z29、Z30、Z31、Z32、Z33、Z34、Z35、Z36、Z37、およびZ38が酸化されていてもよい硫黄原子の場合は、具体的には、-S-、-S(O)-、-S(O)-等を例示することができる。
 Qの具体例として、[1,2,3]チアジアゾロ[5,4-b]ピリジン-6-イル基、1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル基、2,3-ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3-b]ピリジン-6-イル基、2,3-ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3-b]ピリジン-7-イル基、2,3-ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3-c]ピリジン-7-イル基、2,3-ジヒドロベンゾ[1,4]ジオキシン-6-イル基、2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,3-b][1,4]オキサジン-7-イル基、2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,3-b][1,4]チアジン-7-イル基、3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[1,4]オキサジン-6-イル基、3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロベンゾオキサゾール-6-イル基、3-オキソ-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[1,4]オキサジン-6-イル基、8-メトキシ-3-オキソ-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[1,4]オキサジン-6-イル基、8-メチル-3-オキソ-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[1,4]オキサジン-6-イル基、5-メチル-3-オキソ-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[1,4]オキサジン-6-イル基、7-メチル-3-オキソ-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[1,4]オキサジン-6-イル基、2-メチル-3-オキソ-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[1,4]オキサジン-6-イル基、2-フルオロ-3-オキソ-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[1,4]オキサジン-6-イル基、3-オキソ-3,4-ジヒドロ-2H-ピリド[3,2-b][1,4]オキサジン-6-イル基、8-メトキシ-3-オキソ-3,4-ジヒドロ-2H-ピリド[3,2-b][1,4]オキサジン-6-イル基、7-メチル-3-オキソ-3,4-ジヒドロ-2H-ピリド[3,2-b][1,4]オキサジン-6-イル基、7-クロロ-3-オキソ-3,4-ジヒドロ-2H-ピリド[3,2-b][1,4]オキサジン-6-イル基、7-フルオロ-3-オキソ-3,4-ジヒドロ-2H-ピリド[3,2-b][1,4]オキサジン-6-イル基、2-メチル-3-オキソ-3,4-ジヒドロ-2H-ピリド[3,2-b][1,4]オキサジン-6-イル基、2-フルオロ-3-オキソ-3,4-ジヒドロ-2H-ピリド[3,2-b][1,4]オキサジン-6-イル基、3-オキソ-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[1,4]チアジン-6-イル基、8-メトキシ-3-オキソ-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[1,4]チアジン-6-イル基、7-メチル-3-オキソ-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[1,4]チアジン-6-イル基、2-メチル-3-オキソ-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[1,4]チアジン-6-イル基、2-フルオロ-3-オキソ-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[1,4]チアジン-6-イル基、4-オキソ-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-2-イル基、6-ニトロ-ベンゾ[1,3]ジオキソール-5-イル基、7-フルオロ-3-オキソ-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[1,4]オキサジン-6-イル基、8-ヒドロキシ-1-オキソ-1,2-ジヒドロ-イソキノリン-3-イル基、8―ヒドロキシキノリン-2-イル基、ベンゾ[1,2,3]チアジアゾール-5-イル基、1,3-ベンゾチアゾール-5-イル基、[1,3]チアゾロ[5,4-b]ピリジン-6-イル基、2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[3,4-b][1,4]オキサジン-7-イル基、2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[3,4-b][1,4]チアジン-7-イル基、3-オキソ-3,4-ジヒドロ-2H-ピリド[3,2-b][1,4]チアジン-6-イル基、7-クロロ-3-オキソ-3,4-ジヒドロ-2H-ピリド[3,2-b][1,4]チアジン-6-イル基、7-フルオロ-3-オキソ-3,4-ジヒドロ-2H-ピリド[3,2-b][1,4]チアジン-6-イル基、8-メトキシ-3-オキソ-3,4-ジヒドロ-2H-ピリド[3,2-b][1,4]チアジン-6-イル基、7-メチル-3-オキソ-3,4-ジヒドロ-2H-ピリド[3,2-b][1,4]チアジン-6-イル基、2-メチル-3-オキソ-3,4-ジヒドロ-2H-ピリド[3,2-b][1,4]チアジン-6-イル基、2-フルオロ-3-オキソ-3,4-ジヒドロ-2H-ピリド[3,2-b][1,4]チアジン-6-イル基、6-オキソ-6,7-ジヒドロ-5H-ピリダジノ[3,4-b][1,4]オキサジン-3-イル基、6-オキソ-6,7-ジヒドロ-5H-ピリダジノ[3,4-b][1,4]チアジン-3-イル基、7-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル基、7-クロロ-3-オキソ-3,4-ジヒドロ-2H-ピリド[3,2-b][1,4]オキサジン-6-イル基、(3S)-2,3-ジヒドロ-[1,4]ジオキシノ[2,3-b]ピリジン-3-イル基、[1,3]オキサチオロ[5,4-c]ピリジン-6-イル基、3,4-ジヒドロ-2H-ピラノ[2,3-c]ピリジン-6-イル基、2,3-ジヒドロ[1,4]オキサチイノ[2,3-c]ピリジン-7-イル基、5-フルオロ-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシノ-7-イル基、2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-5-イル基、2,3-ジヒドロ[1,4]オキサチイノ[2,3-b]ピリジン-7-イル基、6,7-ジヒドロ[1,4]オキサチイノ[3,2-c]ピリダジン-3-イル基、6,7-ジヒドロ[1,4]オキサチイノ[2,3-c]ピリダジン-3-イル基、6,7-ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3-c]ピリダジン-3-イル基、2,3-ジヒドロフロ[2,3-c]ピリジン-5-イル基、5-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロインドリジン-7-イル基、6,7-ジヒドロ-5H-ピラノ[2,3-c]ピリダジン-3-イル基、7-ヒドロキシメチル-6,7-ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3-c]ピリダジン-3-イル基、5,6-ジヒドロフロ[2,3-c]ピリダジン-3-イル基、シクロヘプタニル基、2-アゼパニル基、2-オキセパニル基、3-オキセパニル基、2-チエパニル基、3-チエパニル基、シクロヘキシル基、1-ヒドロキシシクロヘキシル基、1-メチルシクロヘキシル基、1-メシルアミノシクロヘキシル基、1-シアノシクロヘキシル基、2-オキソシクロヘキシル基、1,4-ジオキサスピロ[4.5]デク-6-イル基、2-ヒドロキシイミノシクロへキシル基、2-メトキシイミノシクロへキシル基、3-オキソシクロヘキシル基、1,4-ジオキサスピロ[4.5]デク-7-イル基、3-ヒドロキシイミノシクロへキシル基、3-メトキシイミノシクロへキシル基、2,2-ジフルオロシクロヘキシル基、3,3-ジフルオロシクロヘキシル基、4,4-ジフルオロシクロヘキシル基、トランス-2-フルオロシクロヘキシル基、シス-2-フルオロシクロヘキシル基、トランス-3-フルオロシクロヘキシル基、シス-3-フルオロシクロヘキシル基、トランス-4-フルオロシクロヘキシル基、シス-4-フルオロシクロヘキシル基、2-フルオロ-1-シクロへキセニル基、2-メチリデンシクロヘキシル基、2-メチル-1-シクロへキセニル基、トランス-2-メチルシクロヘキシル基、シス-2-メチルシクロヘキシル基、トランス-3-メチルシクロヘキシル基、シス-3-メチルシクロヘキシル基、トランス-4-メチルシクロヘキシル基、シス-4-メチルシクロヘキシル基、トランス-2-ヒドロキシシクロヘキシル基、シス-2-ヒドロキシシクロヘキシル基、トランス-3-ヒドロキシシクロヘキシル基、シス-3-ヒドロキシシクロヘキシル基、トランス-4-ヒドロキシシクロヘキシル基、シス-4-ヒドロキシシクロヘキシル基、トランス-2-メトキシシクロヘキシル基、シス-2-メトキシシクロヘキシル基、トランス-3-メトキシシクロヘキシル基、シス-3-メトキシシクロヘキシル基、2-テトラヒドロピラニル基、3-テトラヒドロピラニル基、1-ピペリジニル基、2-オキソ-1-ピペリジニル基、2-ピペリジニル基、N-メチル-2-ピペリジニル基、3-オキソ-2-ピペリジニル基、N-メチル-3-オキソ-2-ピペリジニル基、2-オキソ-3-ピペリジニル基、N-メチル-2-オキソ-3-ピペリジニル基、2-モルホリニル基、3-モルホリニル基、4-モルホリニル基、シクロペンチル基、1-ヒドロキシシクロペンチル基、1-メチルシクロペンチル基、1-メシルアミノシクロペンチル基、1-シアノシクロペンチル基、2-オキソシクロペンチル基、1,4-ジオキサスピロ[4.4]ノナ-6-イル基、2-ヒドロキシイミノシクロペンチル基、2-メトキシイミノシクロペンチル基、3-オキソシクロペンチル基、1,4-ジオキサスピロ[4.4]ノナ-7-イル基、3-ヒドロキシイミノシクロペンチル基、3-メトキシイミノシクロペンチル基、2,2-ジフルオロシクロペンチル基、3,3-ジフルオロシクロペンチル基、トランス-2-フルオロシクロペンチル基、シス-2-フルオロシクロペンチル基、トランス-3-フルオロシクロペンチル基、シス-3-フルオロシクロペンチル基、2-フルオロ-1-シクロペンテニル基、2-メチリデンシクロペンチル基、2-メチル-1-シクロペンテニル基、トランス-2-メチルシクロペンチル基、シス-2-メチルシクロペンチル基、トランス-3-メチルシクロペンチル基、シス-3-メチルシクロペンチル基、トランス-2-ヒドロキシシクロペンチル基、シス-2-ヒドロキシシクロペンチル基、トランス-3-ヒドロキシシクロペンチル基、シス-3-ヒドロキシシクロペンチル基、2-テトラヒドロフラニル基、3-テトラヒドロフラニル基、1-ピロリジニル基、2-オキソ-1-ピロリジニル基、2-ピロリジニル基、N-メチル-2-ピロリジニル基、3-オキソ-2-ピロリジニル基、N-メチル-3-オキソ-2-ピロリジニル基、2-オキソ-3-ピロリジニル基、N-メチル-2-オキソ-3-ピロリジニル基、2-チエニル基、3-フルオロ-2-チエニル基、4-フルオロ-2-チエニル基、5-フルオロ-2-チエニル基、3,4-ジフルオロ-2-チエニル基、3,5-ジフルオロ-2-チエニル基、4,5-ジフルオロ-2-チエニル基、3-クロロ-2-チエニル基、4-クロロ-2-チエニル基、5-クロロ-2-チエニル基、3,4-ジクロロ-2-チエニル基、3,5-ジクロロ-2-チエニル基、4,5-ジクロロ-2-チエニル基、3-クロロ-4-フルオロ-2-チエニル基、3-クロロ-5-フルオロ-2-チエニル基、4-クロロ-3-フルオロ-2-チエニル基、4-クロロ-5-フルオロ-2-チエニル基、5-クロロ-3-フルオロ-2-チエニル基、5-クロロ-4-フルオロ-2-チエニル基、3-チエニル基、2-フルオロフェニル基、3-フルオロフェニル基、4-フルオロフェニル基、2,3-ジフルオロフェニル基、2,4-ジフルオロフェニル基、2,5-ジフルオロフェニル基、2,6-ジフルオロフェニル基、3,4-ジフルオロフェニル基、3,5-ジフルオロフェニル基、2,3,4-トリフルオロフェニル基、2,3,5-トリフルオロフェニル基、2,3,6-トリフルオロフェニル基、2,4,5-トリフルオロフェニル基、2,4,6-トリフルオロフェニル基、3,4,5-トリフルオロフェニル基、2-クロロフェニル基、3-クロロフェニル基、4-クロロフェニル基、2,3-ジクロロフェニル基、2,4-ジクロロフェニル基、2,5-ジクロロフェニル基、2,6-ジクロロフェニル基、3,4-ジクロロフェニル基、3,5-ジクロロフェニル基、2-クロロ-3-フルオロフェニル基、2-クロロ-4-フルオロフェニル基、2-クロロ-5-フルオロフェニル基、2-クロロ-6-フルオロフェニル基、3-クロロ-2-フルオロフェニル基、3-クロロ-4-フルオロフェニル基、3-クロロ-5-フルオロフェニル基、3-クロロ-6-フルオロフェニル基、4-クロロ-
2-フルオロフェニル基、および、4-クロロ-3-フルオロフェニル基等を挙げることができる。
 Qの好ましい例として、2,3-ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3-b]ピリジン-7-イル基、2,3-ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3-c]ピリジン-7-イル基、2,3-ジヒドロベンゾ[1,4]ジオキシン-6-イル基、3-オキソ-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[1,4]オキサジン-6-イル基、3-オキソ-3,4-ジヒドロ-2H-ピリド[3,2-b][1,4]オキサジン-6-イル基、3-オキソ-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[1,4]チアジン-6-イル基、2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[3,4-b][1,4]オキサジン-7-イル基、2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[3,4-b][1,4]チアジン-7-イル基、3-オキソ-3,4-ジヒドロ-2H-ピリド[3,2-b][1,4]チアジン-6-イル基、シクロヘプタニル基、2-オキセパニル基、シクロヘキシル基、1-ヒドロキシシクロヘキシル基、1-メチルシクロヘキシル基、1-メシルアミノシクロヘキシル基、1-シアノシクロヘキシル基、2-オキソシクロヘキシル基、1,4-ジオキサスピロ[4.5]デク-6-イル基、2-ヒドロキシイミノシクロへキシル基、2-メトキシイミノシクロへキシル基、3-オキソシクロヘキシル基、1,4-ジオキサスピロ[4.5]デク-7-イル基、3-メトキシイミノシクロへキシル基、2,2-ジフルオロシクロヘキシル基、3,3-ジフルオロシクロヘキシル基、トランス-2-フルオロシクロヘキシル基、シス-2-フルオロシクロヘキシル基、トランス-3-フルオロシクロヘキシル基、シス-3-フルオロシクロヘキシル基、2-フルオロ-1-シクロへキセニル基、2-メチリデンシクロヘキシル基、2-メチル-1-シクロへキセニル基、トランス-2-メチルシクロヘキシル基、シス-2-メチルシクロヘキシル基、トランス-3-メチルシクロヘキシル基、シス-3-メチルシクロヘキシル基、トランス-2-ヒドロキシシクロヘキシル基、シス-2-ヒドロキシシクロヘキシル基、トランス-2-メトキシシクロヘキシル基、シス-2-メトキシシクロヘキシル基、トランス-3-メトキシシクロヘキシル基、シス-3-メトキシシクロヘキシル基、2-テトラヒドロピラニル基、2-オキソ-1-ピペリジニル基、2-ピペリジニル基、N-メチル-2-ピペリジニル基、シクロペンチル基、1-ヒドロキシシクロペンチル基、1-メチルシクロペンチル基、1-メシルアミノシクロペンチル基、1-シアノシクロペンチル基、2-オキソシクロペンチル基、1,4-ジオキサスピロ[4.4]ノナ-6-イル基、2-ヒドロキシイミノシクロペンチル基、2-メトキシイミノシクロペンチル基、1,4-ジオキサスピロ[4.4]ノナ-7-イル基、2,2-ジフルオロシクロペンチル基、3,3-ジフルオロシクロペンチル基、トランス-2-フルオロシクロペンチル基、シス-2-フルオロシクロペンチル基、トランス-3-フルオロシクロペンチル基、シス-3-フルオロシクロペンチル基、2-フルオロ-1-シクロペンテニル基、2-メチリデンシクロペンチル基、2-メチル-1-シクロペンテニル基、トランス-2-メチルシクロペンチル基、シス-2-メチルシクロペンチル基、トランス-3-メチルシクロペンチル基、シス-3-メチルシクロペンチル基、トランス-2-ヒドロキシシクロペンチル基、シス-2-ヒドロキシシクロペンチル基、2-テトラヒドロフラニル基、1-ピロリジニル基、2-オキソ-1-ピロリジニル基、2-ピロリジニル基、N-メチル-2-ピロリジニル基、2-チエニル基、3-フルオロ-2-チエニル基、4-フルオロ-2-チエニル基、5-フルオロ-2-チエニル基、3-チエニル基、2-フルオロフェニル基、3-フルオロフェニル基、4-フルオロフェニル基、2,3-ジフルオロフェニル基、2,4-ジフルオロフェニル基、2,5-ジフルオロフェニル基、2,6-ジフルオロフェニル基、3,4-ジフルオロフェニル基、3,5-ジフルオロフェニル基、2-クロロフェニル基、3-クロロフェニル基、4-クロロフェニル基、2,3-ジクロロフェニル基、2,4-ジクロロフェニル基、2,5-ジクロロフェニル基、2,6-ジクロロフェニル基、3,4-ジクロロフェニル基、3,5-ジクロロフェニル基、2-クロロ-3-フルオロフェニル基、2-クロロ-4-フルオロフェニル基、2-クロロ-5-フルオロフェニル基、2-クロロ-6-フルオロフェニル基、3-クロロ-2-フルオロフェニル基、3-クロロ-4-フルオロフェニル基、3-クロロ-5-フルオロフェニル基、3-クロロ-6-フルオロフェニル基、4-クロロ-2-フルオロフェニル基、および、4-クロロ-3-フルオロフェニル基等を挙げることができる。
 Qのより好ましい例として、2,3-ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3-c]ピリジン-7-イル基、2,3-ジヒドロベンゾ[1,4]ジオキシン-6-イル基、3-オキソ-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[1,4]オキサジン-6-イル基、3-オキソ-3,4-ジヒドロ-2H-ピリド[3,2-b][1,4]オキサジン-6-イル基、3-オキソ-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[1,4]チアジン-6-イル基、3-オキソ-3,4-ジヒドロ-2H-ピリド[3,2-b][1,4]チアジン-6-イル基、シクロヘプタニル基、シクロヘキシル基、1-ヒドロキシシクロヘキシル基、1-メチルシクロヘキシル基、1-メシルアミノシクロヘキシル基、1-シアノシクロヘキシル基、2-オキソシクロヘキシル基、1,4-ジオキサスピロ[4.5]デク-6-イル基、2-ヒドロキシイミノシクロへキシル基、2-メトキシイミノシクロへキシル基、3-オキソシクロヘキシル基、1,4-ジオキサスピロ[4.5]デク-7-イル基、3-メトキシイミノシクロへキシル基、2,2-ジフルオロシクロヘキシル基、3,3-ジフルオロシクロヘキシル基、トランス-2-フルオロシクロヘキシル基、シス-2-フルオロシクロヘキシル基、トランス-3-フルオロシクロヘキシル基、シス-3-フルオロシクロヘキシル基、2-フルオロ-1-シクロへキセニル基、2-メチリデンシクロヘキシル基、2-メチル-1-シクロへキセニル基、トランス-2-メチルシクロヘキシル基、シス-2-メチルシクロヘキシル基、トランス-3-メチルシクロヘキシル基、シス-3-メチルシクロヘキシル基、トランス-2-ヒドロキシシクロヘキシル基、シス-2-ヒドロキシシクロヘキシル基、トランス-2-メトキシシクロヘキシル基、シス-2-メトキシシクロヘキシル基、トランス-3-メトキシシクロヘキシル基、シス-3-メトキシシクロヘキシル基、2-テトラヒドロピラニル基、2-オキソ-1-ピペリジニル基、シクロペンチル基、1-ヒドロキシシクロペンチル基、1-メチルシクロペンチル基、1-メシルアミノシクロペンチル基、1-シアノシクロペンチル基、2-オキソシクロペンチル基、1,4-ジオキサスピロ[4.4]ノナ-6-イル基、2-ヒドロキシイミノシクロペンチル基、2-メトキシイミノシクロペンチル基、2,2-ジフルオロシクロペンチル基、トランス-2-フルオロシクロペンチル基、シス-2-フルオロシクロペンチル基、2-フルオロ-1-シクロペンテニル基、2-メチリデンシクロペンチル基、2-メチル-1-シクロペンテニル基、トランス-2-メチルシクロペンチル基、シス-2-メチルシクロペンチル基、トランス-2-ヒドロキシシクロペンチル基、シス-2-ヒドロキシシクロペンチル基、2-テトラヒドロフラニル基、2-チエニル基、3-フルオロ-2-チエニル基、4-フルオロ-2-チエニル基、5-フルオロ-2-チエニル基、3-チエニル基、2-フルオロフェニル基、3-フルオロフェニル基、4-フルオロフェニル基、2,3-ジフルオロフェニル基、2,4-ジフルオロフェニル基、2,5-ジフルオロフェニル基、2,6-ジフルオロフェニル基、3,4-ジフルオロフェニル基、3,5-ジフルオロフェニル基、2,5-ジクロロフェニル基、および、2-クロロ-5-フルオロフェニル基等を挙げることができる。
 Qの特に好ましい例として、3-オキソ-3,4-ジヒドロ-2H-ピリド[3,2-b][1,4]オキサジン-6-イル基、シクロヘプタニル基、シクロヘキシル基、1-ヒドロキシシクロヘキシル基、1-メシルアミノシクロヘキシル基、1-シアノシクロヘキシル基、2-オキソシクロヘキシル基、1,4-ジオキサスピロ[4.5]デク-6-イル基、2-ヒドロキシイミノシクロへキシル基、2-メトキシイミノシクロへキシル基、3-オキソシクロヘキシル基、1,4-ジオキサスピロ[4.5]デク-7-イル基、2,2-ジフルオロシクロヘキシル基、2-フルオロ-1-シクロへキセニル基、2-メチリデンシクロヘキシル基、トランス-2-ヒドロキシシクロヘキシル基、シス-2-ヒドロキシシクロヘキシル基、トランス-2-メトキシシクロヘキシル基、シス-2-メトキシシクロヘキシル基、2-テトラヒドロピラニル基、2-オキソ-1-ピペリジニル基、シクロペンチル基、2-オキソシクロペンチル基、2-チエニル基、3-フルオロフェニル基、および、2,5-ジフルオロフェニル基等を挙げることができる。
 ここで、一般式(I)で示される化合物の好ましい例として、1-{2-[1-(2-シクロヘキシルエチル)ピペリジン-4-イル]エチル}-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン、1-{2-[1-(2-シクロヘキシルエチル)ピペリジン-4-イル]エチル}-9-メトキシベンゾ[h]-1,6-ナフチリジン-2(1H)-オン、1-{2-[1-(2-シクロヘキシルエチル)ピペリジン-4-イル]エチル}-9-メトキシ-2,3-ジヒドロベンゾ[h]-1,6-ナフチリジン-4(1H)-オン、1-{2-[1-(2-シクロヘキシルエチル)ピペリジン-4-イル]エチル}-9-メトキシ-2,3-ジヒドロベンゾ[h]-1,6-ナフチリジン-4(1H)-オン オキシム、1-{2-[1-(2-シクロヘキシルエチル)ピペリジン-4-イル]エチル}-3-ヒドロキシ-9-メトキシ-1H-ピリミド[5,4-c]キノリン-2,4-ジオン、1-{2-[1-(2-シクロヘキシルエチル)ピペリジン-4-イル]エチル}-9-メトキシ-4-オキソ-1,4-ジヒドロベンゾ[h]-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸、1-(2-{1-[2-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デク-6-イル)エチル]ピペリジン-4-イル}エチル)-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン、2-(2-{4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-イル}エチル)シクロヘキサノン、9-メトキシ-1-(2-{1-[2-(2-オキソシクロヘキシル)エチル]ピペリジン-4-イル}エチル)-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-2(3H)-オン、2-(2-{4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-イル}エチル)シクロペンタノン、1-{2-[1-(2-シクロペンチルエチル)ピペリジン-4-イル]エチル}-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン、1-{2-[1-(2-シクロヘプチルエチル)ピペリジン-4-イル]エチル}-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン、1-{2-[1-(2-シクロヘキシリデンエチル)ピペリジン-4-イル]エチル}-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン、1-(2-{1-[2-(2,2-ジフルオロシクロヘキシル)エチル]ピペリジン-4-イル}エチル)-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン、9-メトキシ-1-(2-{1-[2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)エチル]ピペリジン-4-イル}エチル)-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン、N-[1-(2-{4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-イル}エチル)シクロヘキシル]メタンスルホンアミド、1-(2-{4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-イル}エチル)シクロヘキサンカルボニトリル、1-{2-[1-(2-シクロヘキシルエチル)ピペリジン-4-イル]エチル}-8-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,2-c]キノリン、1-{2-[1-(2-シクロヘキシルエチル)ピペリジン-4-イル]エチル}-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-3-カルボン酸メチルエステル、1-(2-{1-[(2E)-3-(2,5-ジフルオロフェニル)-2-プロペン-1-イル]ピペリジン-4-イル}エチル)-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン、1-{2-[1-(2-シクロヘキシルエチル)ピペリジン-4-イル]エチル}-9-メトキシ-7-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン、1-{2-[1-(2-シクロヘキシルエチル)ピペリジン-4-イル]エチル}-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]-1,5-ナフチリジン、(2E)-3-(1-{2-[1-(2-シクロヘキシルエチル)ピペリジン-4-イル]エチル}-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-7-イル)アクリル酸、6-[({1-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-4-イル}アミノ)メチル]-2H-ピリド[3,2-b][1,4]オキサジン-3(4H)-オン、酢酸 1-シクロヘキシル-2-{4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-イル}エチルエステル、1-シクロヘキシル-2-{4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-イル}エタノール、1-シクロヘキシル-2-{4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-イル}エタノン、9-メトキシ-1-(2-{1-[2-(2-メチレンシクロヘキシル)エチル]ピペリジン-4-イル}エチル)-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン、1-(2-{1-[2-(2-フルオロシクロヘキサ-1-エン-1-イル)エチル]ピペリジン-4-イル}エチル)-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン、N-(3-フルオロフェニル)-2-{4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-イル}アセトアミド、N-(2,5-ジフルオロフェニル)-2-{4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-イル}アセトアミド、1-{2-[1-(2-シクロヘキシルエチル)-3-メトキシピペリジン-4-イル]エチル}-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン、2-(2-{3-メトキシ-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-イル}エチル)シクロヘキサノン、(2RS,4RS)-1-(2-シクロヘキシルエチル)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-2-カルボン酸、{(RS)-1-(2-シクロヘキシルエチル)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-2-イル}メタノール、2-(2-{(RS)-2-ヒドロキシメチル-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-イル}エチル)シクロヘキサノン、{(2SR,4RS)-1-(2-シクロヘキシルエチル)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-2-イル}メタノール、1-{2-[1-(2-シクロヘキシルエチル)ピペリジン-4-イリデン]エチル}-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン、1-(2-シクロヘキシルエチル)-4-[1-ヒドロキシ-2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-4-オール、(E)-3-(2,5-ジフルオロフェニル)-1-{4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-イル}プロペノン、{(3SR,4RS)-1-(2-シクロヘキシルエチル)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-3-イル}メタノール、(3SR,4RS)-1-(2-シクロヘキシルエチル)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-3-カルボン酸、(3RS,4RS)-1-(2-シクロヘキシルエチル)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-3-カルボン酸、(3SR,4RS)-1-[2-(2-フルオロシクロヘキセ-1-エン-1-イル)エチル]-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-3-カルボン酸、(3SR,4RS)-1-(2-シクロヘキシルエチル)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-3-カルボン酸アミド、(3SR,4RS)-1-(2-シクロヘキシルエチル)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]-N-(メチルスルホニル)ピペリジン-3-カルボキサミド、(3SR,4RS)-1-(2-シクロヘキシルエチル)-N-メトキシ-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-3-カルボキサミド、1-(2-{1-[トランス-3-(2,5-ジフルオロフェニル)プロパン-2-エン-1-イル]ピペリジン-4-イル}エチル)-9-メトキシ-4-オキソ-1,4-ジヒドロベンゾ[h]-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸、および、9-メトキシ-1-(2-{1-[2-(2-チエニルチオ)エチル]ピペリジン-4-イル}エチル)-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン等を挙げることができる。
 一般式(I)で示される化合物のより好ましい例として、1-{2-[1-(2-シクロヘキシリデンエチル)ピペリジン-4-イル]エチル}-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン、(2E)-3-(1-{2-[1-(2-シクロヘキシルエチル)ピペリジン-4-イル]エチル}-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-7-イル)アクリル酸、1-(2-{1-[2-(2-フルオロシクロヘキサ-1-エン-1-イル)エチル]ピペリジン-4-イル}エチル)-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン、1-{2-[1-(2-シクロヘキシルエチル)ピペリジン-4-イリデン]エチル}-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン、、{(3SR,4RS)-1-(2-シクロヘキシルエチル)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-3-イル}メタノール、(3SR,4RS)-1-(2-シクロヘキシルエチル)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-3-カルボン酸、(3SR,4RS)-1-(2-シクロヘキシルエチル)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-3-カルボン酸アミド、および、9-メトキシ-1-(2-{1-[2-(2-チエニルチオ)エチル]ピペリジン-4-イル}エチル)-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン等を挙げることができる。
 次に本発明化合物の製造法について説明する。
 一般式(I)で表わされる本発明の化合物(以下、化合物(I)という。他の番号の式の化合物も同様に略す。)は、種々の方法により製造されるが、例えば、本発明の化合物(I)は、スキーム1によって製造できる。
 例えば、A=Nの場合、化合物(I)は一般式(2)の化合物から製造することができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000023
 ここで、一般式(3a)中のLGは、後にAと結合するL構造中の反応性原子に置換された脱離基であり、反応後に一般式(4)の化合物中に残存してもよいし、しなくてもよい。また、該反応性原子の反応性が充分に高い場合などにはLGは存在しなくてもよい。LGの例として、塩素、臭素、ヨウ素原子、メタンスルホニルオキシ基、p-トルエンスルホニルキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基、などが挙げられる。
 一般式(3a)、(3b)、(4)中のPGは、後にLと結合するQ構造中の反応性原子に置換された保護基であり、該反応性原子の反応性が一般式(4)の化合物を製造する際に影響を及ぼさなければ存在しなくてもよい。
 一般式(3b)中のL11は、L構造のうちのメチレン鎖1つ分だけ短い構造である。
一般式(3b)は図示したアルデヒドだけでなく、ケトンなどのカルボニル化合物(3c)等であってもよい。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000024
 一般式(6a)中のLGは、後にQと結合するL構造中の反応性原子に置換された脱離基であり、反応後に一般式(I)の化合物中に残存してもよいし、しなくてもよい。また、該反応性原子の反応性が充分に高い場合などにはLGは存在しなくてもよい。
LGの例としては、塩素、臭素、ヨウ素原子、メタンスルホニルオキシ基、p-トルエンスルホニルキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基、などが挙げられる。
 一般式(6b)中のL21は、L構造のうちのメチレン鎖1つ分だけ短い構造である。
一般式(6b)は図示したアルデヒドだけでなく、ケトンなどのカルボニル化合物(6c)等であってもよい。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000025
 一般式(4)の化合物を製造するには、例えば、塩基および所望によりヨウ化物存在下、一般式(2)のアミン誘導体と一般式(3a)の化合物と反応させることにより製造することができる。この反応は、Advanced Organic Chemistry 第5版(Michael B. SmithおよびJerry March著)、第499~500頁、第513~515頁、2001年、John Wiley & Sons, Inc出版などに記載された方法またはそれに準じた方法で行うことができる。
 この反応に使用される溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさないものであればよく、例えば、メタノール、エタノール、2-プロパノール、n-ブタノール、および2-メチル-2-プロパノールなどのアルコール類、塩化メチレン、クロロホルムおよび1,2-ジクロロエタンなどのハロゲン炭化水素類、ベンゼン、トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭化水素類、アセトン、2-ブタノン、tert-ブチルメチルケトンなどのケトン類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、アニソール、ジフェニルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテルおよびエチレングリコールモノメチルエーテルなどのエーテル類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類、酢酸エチル、酢酸tert-ブチルエステルなどのエステル類、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミドおよび1-メチル-2-ピロリドンなどのアミド類および水などが挙げられ、これらを混合して使用しても良い。
 この反応に使用される塩基としては例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、イミダゾール、ピリジン、ジメチルアミノピリジン、ヘキサメチルグアニジン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン、1,8-ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ-7-エン、1,3,4,6,7,8-ヘキサヒドロ-2H-ピリミド[1,2-a]ピリミジン、2-tert-ブチルイミノ-2-ジエチルアミノ-1,3-ジメチル-パーヒドロ-1,3,2-ジアザホスホリン、リチウムジイソプロピルアミド、n-ブチルリチウム、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、およびカリウムヘキサメチルジシラジドなどの有機塩基、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、リン酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水素化ナトリウムおよび水素化カリウムなどの無機塩基などが挙げられる。
 また、使用されるヨウ化物としてはカリウムヨージド、ナトリウムヨージド、リチウムヨージドなどが挙げられる。
 さらに、必要に応じて相関移動触媒を共存させることもでき、相関移動触媒としては例えば、塩化テトラn-ブチルアンモニウム、塩化トリエチルベンジルアンモニウム、18-クラウン-6 等が挙げられる。
 この反応において塩基の使用量は一般式(2)の化合物に対して1~10倍モルあればよく、ヨウ化物は0.01~10倍モルあれば良い。相関移動触媒は0.01~10倍モルあれば良い。
 反応温度は-100~250℃、好ましくは-80~150℃がよく、反応時間は10分~24時間の範囲で完結する。
 他にも、例えば、一般式(3a)がエポキシドである場合には、一般式(2)のアミン誘導体と一般式(3a)の化合物とを、所望により塩基、あるいはルイス酸存在下反応させることにより一般式(4)の化合物を製造することができる。この反応は、Advanced Organic Chemistry 第5版(Michael B. SmithおよびJerry March著)、第504頁、2001年、John Wiley & Sons, Inc出版などに記載された方法またはそれに準じた方法で行うことができる。
 他にも、例えば、一般式(3a)がマイケルアクセプターである場合には、一般式(2)のアミン誘導体と一般式(3a)の化合物とを、所望により塩基、あるいはルイス酸存在下反応させることにより一般式(4)の化合物を製造することができる。この反応は、Advanced Organic Chemistry 第5版(Michael B. SmithおよびJerry March著)、第1022-1024頁、2001年、John Wiley & Sons, Inc出版などに記載された方法またはそれに準じた方法で行うことができる。
 他にも、例えば、一般式(3a)が酸ハライド、混合酸無水物等に類するものである場合には、一般式(2)のアミン誘導体と一般式(3a)の化合物とを、所望により塩基存在下反応させることにより一般式(4)の化合物を製造することができる。また、一般式(3a)がカルボン酸等である場合には、一般式(2)のアミン誘導体と一般式(3a)の化合物とを、縮合剤と所望により塩基存在下反応させることにより一般式(4)の化合物を製造することができる。
 この反応は、Advanced Organic Chemistry 第5版(Michael B. SmithおよびJerry March著)、第516-512頁、2001年、John Wiley & Sons, Inc出版などに記載された方法、ペプチド合成の基礎と実験、(泉屋 他)、第89~142頁、1985年、丸善出版などに記載された方法またはそれに準じた方法で行うことができる。
 この反応に使用される溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさないものであればよく、例えば、メタノール、エタノール、2-プロパノール、n-ブタノール、および2-メチル-2-プロパノールなどのアルコール類、塩化メチレン、クロロホルムおよび1,2-ジクロロエタンなどのハロゲン炭化水素類、ベンゼン、トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭化水素類、アセトン、2-ブタノン、tert-ブチルメチルケトンなどのケトン類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、アニソール、ジフェニルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテルおよびエチレングリコールモノメチルエーテルなどのエーテル類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類、酢酸エチル、酢酸tert-ブチルエステルなどのエステル類、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミドおよび1-メチル-2-ピロリドンなどのアミド類および水などが挙げられ、これらを混合して使用しても良い。
 酸ハライド、混合酸無水物等に類するものとしては、例えば酸クロリド、酸ブロミド、酸フルオリドなどの酸ハロゲン化物、有機塩基存在下でカルボン酸とクロロ炭酸エチル、クロロ炭酸イソブチル、あるいは塩化ピバロイル等との反応により得られる混合酸無水物、カルボン酸のp-ニトロフェニルエステル、N-ヒドロキシスクシンイミドエステル、N-ヒドロキシフタルイミドエステル、ペンタフルオロフェニルエステル、1-ヒドロキシベンゾトリアゾールエステル、1-ヒドロキシ-6-クロロベンゾトリアゾールエステル、3,4-ジヒドロ-3-ヒドロキシ-4-オキソ-1,2,3-ベンゾトリアジンエステル、1-ヒドロキシ-7-アザベンゾトリアゾールエステルなどの活性エステルなどが挙げられる。これらの酸ハライド、混合酸無水物等に類するものは、前駆体であるカルボン酸等から合成し単離せずに使用しても良い。
 この反応に使用される塩基としては例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、イミダゾール、ピリジン、ジメチルアミノピリジン、ヘキサメチルグアニジン、1,8-ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ-7-エン、1,3,4,6,7,8-ヘキサヒドロ-2H-ピリミド[1,2-a]ピリミジン、2-tert-ブチルイミノ-2-ジエチルアミノ-1,3-ジメチル-パーヒドロ-1,3,2-ジアザホスホリン、リチウムジイソプロピルアミド、n-ブチルリチウム、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、およびカリウムヘキサメチルジシラジドなどの有機塩基、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、リン酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水素化ナトリウムおよび水素化カリウムなどの無機塩基などが挙げられる。
 この反応に使用される縮合剤としては例えば、N,N-ジシクロヘキシルカルボジイミドおよびN-エチル-N’-(3-ジメチルアミノ)カルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミドなどのカルボジイミド類、カルボニルジイミダゾールなどのカルボニル類、ジフェニルホスホリルアジドなどの酸アジド類、ジエチルホスホリルシアニドなどの酸シアニド類、1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-ベンゾトリアゾニウムヘキサフルオロホスファート 3-オキシド、1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-ベンゾトリアゾリウムテトラフルオロボラート 3-オキシド、1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-5-クロロ-1H-ベンゾトリアゾリウムヘキサフルオロホスファート 3-オキシド、1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-5-クロロ-1H-ベンゾトリアゾリウムテトラフルオロボラート 3-オキシドなどのグアニジニウム塩類、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート、ブロモトリス(ピロリジノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスファート、ベンゾトリアゾール-1-イルオキシトリス(ピロリジノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスファート、2-クロロ-1,3-ジメチル-2-イミダゾリジニウムヘキサフルオロホスファート、N,N-ビス(2-オキソ-3-オキサゾリジニル)ホスフィニルクロリドなどが挙げられる。
 この反応において使用される塩基、縮合剤の使用量は一般式(2)に対して0.01~50倍モル、好ましくは1~5倍モルあれば良い。
 反応温度は-80~150℃、好ましくは-20~120℃がよく、反応時間は1分~48時間の範囲で完結する。
 一般式(4)の化合物は、還元剤の存在下、一般式(2)のアミン誘導体と一般式(3b)等のカルボニル化合物と反応させることにより製造することができる。
 この反応は、WO2007/081597号公報、WO2007/071936号公報あるいはAdvanced Organic Chemistry 第5版(Michael B. SmithおよびJerry March著)、第1187~1189頁、2001年、John Wiley & Sons, Inc出版などに記載された方法またはそれに準じた方法で行うことができる。
 この反応に使用される溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさないものであればよく、例えば、メタノール、エタノール、2-プロパノール、n-ブタノール、および2-メチル-2-プロパノールなどのアルコール類、塩化メチレン、クロロホルムおよび1,2-ジクロロエタンなどのハロゲン炭化水素類、ベンゼン、トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、アニソール、ジフェニルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテルおよびエチレングリコールモノメチルエーテルなどのエーテル類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類、酢酸エチル、酢酸tert-ブチルエステルなどのエステル類、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミドおよび1-メチル-2-ピロリドンなどのアミド類および水などが挙げられ、これらを混合して使用しても良い。
 この反応に使用される還元剤としては、例えば、水素化アルミニウムリチウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム、水素化シアノホウ素ナトリウムなどの水素化錯化合物、ボラン、ナトリウムおよびナトリウムアマルガムなどが挙げられる。また、ラネーニッケル、酸化白金またはパラジウム黒を用いた接触還元ならびに亜鉛と酸を用いる還元などを用いることもできる。
 この反応において、還元剤の使用量は、一般式(2)の化合物に対して1~20倍モル、好ましくは1~5倍モルであれば良い。
 反応温度は-50~200℃、好ましくは-10~100℃がよく、反応時間は10分~72時間の範囲で完結する。
 一般式(5)の化合物を製造するには、例えば、一般式(4)の化合物におけるQ上の反応性原子が窒素原子で、PGが窒素保護基である場合、保護基の種類に応じて、例えば、グリーン(Greene)、ウッツ(Wuts)らによるプロテクティブ・グループ・イン・オーガニック・シンセシス(Protective Groups in Organic Synthesis)第4版、第696-926頁、2006年、ジョン・ワイリー・アンド・サンズ社(John Wiley & Sons, Inc.)に記載された方法またはそれに準じた方法で行うことができる。
 続いて一般式(I)の化合物を製造するには、例えば、一般式(5)の化合物におけるQ上の反応性原子が窒素原子である場合、一般式(2)の化合物と一般式(3a)の化合物とを反応させて一般式(4)の化合物を得るのと同様の方法にて、一般式(5)の化合物と一般式(6a)の化合物とを反応させることにより製造することができる。また、一般式(2)の化合物と一般式(3b)の化合物とを反応させて一般式(4)の化合物を得るのと同様の方法にて、一般式(5)の化合物と一般式(6b)の化合物とを反応させることにより製造することができる。
 以上の製造法においては、いずれの化合物においても、その化合物が有する置換基、官能基は保護基によって適宜保護されていてもよく、適当な段階で脱保護されてもよい。
 また、一般式(I)の化合物は、一般式(2)の化合物からスキーム2によっても製造することができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000026
 すなわち、一般式(2)の化合物と一般式(3a)あるいは(3b)の化合物とを反応させて一般式(4)の化合物を得るのと同様の方法にて、一般式(2)の化合物と一般式(7a)あるいは(7b)の化合物とを反応させることにより製造することができる。このとき、一般式(7b)は図示したアルデヒドだけでなく、ケトンなどのカルボニル化合物(7c)等であってもよい。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000027
 一般式(2)の化合物は、例えば、スキーム3によって製造することができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000028
 ここで、一般式(8)、(10)、(11)中のLG、LGは脱離基であり、LGは反応後に一般式(10)あるいは(2)の化合物中に残存してもよいし、しなくてもよい。また、LG、LGは、それぞれ下記製造法の適当な段階で適当な前駆官能基から変換してLG、LGへとしてもよく、A原子の反応性が充分に高い場合等にはLGは存在しなくてもよい。LG、LGの例として、塩素、臭素、ヨウ素原子、メタンスルホニルオキシ基、p-トルエンスルホニルキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基、などが挙げられる。
 一般式(9)、(10)、(11)中のPG、PGはアミノ保護基、または水素であり、アミノ保護基の場合、例えば、グリーン(Greene)、ウッツ(Wuts)らによるプロテクティブ・グループ・イン・オーガニック・シンセシス(Protective Groups in Organic Synthesis)第4版、第696-926頁、2006年、ジョン・ワイリー・アンド・サンズ社(John Wiley & Sons, Inc.)に記載されている例が挙げられる。反応の妨げにならなければPG、PGの片方、もしくは両方は水素でもよい。
 一般式(2)の化合物は、一般式(8)の化合物から一般式(10)の化合物を経て製造することができる。
 すなわち、一般式(2)の化合物と一般式(3a)の化合物から一般式(4)の化合物を製造したのと同様の方法によって、一般式(8)の化合物を一般式(9)の化合物と反応させることにより一般式(10)の化合物を製造することができる。
 このとき、一般式(9)の化合物は金属アジ化物と置き換えてもよく、この場合、反応後にアジド基を還元してアミンとし(一般式(10)の化合物で、PG、PGの両方が水素)、続く反応に使用することができる。
 この場合に用いられるアジ化物イオンによる求核置換反応は、所望によりヨウ化物存在下に行われ、Advanced Organic Chemistry 第5版(Michael B. SnithおよびJerry March著)、第515~516頁、2001年、John Wiley & Sons, Inc出版などに記載された方法またはそれに準じた方法で行うことができる。
 アジド化反応に使用される溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさないものであればよく、例えば、メタノール、エタノール、2-プロパノール、n-ブタノール、および2-メチル-2-プロパノールなどのアルコール類、塩化メチレン、クロロホルムおよび1,2-ジクロロエタンなどのハロゲン炭化水素類、ベンゼン、トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭化水素類、アセトン、2-ブタノン、tert-ブチルメチルケトンなどのケトン類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、アニソール、ジフェニルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテルおよびエチレングリコールモノメチルエーテルなどのエーテル類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類、酢酸エチル、酢酸tert-ブチルエステルなどのエステル類、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミドおよび1-メチル-2-ピロリドンなどのアミド類および水などが挙げられ、これらを混合して使用しても良い。
 使用されるヨウ化物としてはカリウムヨージド、ナトリウムヨージドなどが挙げられる。
使用されるアジ化物イオンとしてはアジ化ナトリウム、トリメチルシリルアジドなどが挙げられる。
 この反応においてヨウ化物の使用量は一般式(8)の化合物に対して0.1~10倍モルあればよく、アジ化物イオンは一般式(8)の化合物に対して1~10倍モルあれば良い。
 反応温度は0~200℃、好ましくは20~120℃がよく、反応時間は5分~48時間の範囲で完結する。
 生成したアジド化合物の還元には、還元剤としてパラジウム炭素による接触水素添加、リチウムアルミニウムヒドリド、水素化ホウ素ナトリウムなどのヒドリド系還元試薬、チオール、トリフェニルホスフィン、トリヒドロフェニルシラン、ポリメチルヒドロシロキサンと触媒量のヘキサブチルスタノヘキサンが挙げられる。
 還元反応に使用される溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさないものであればよく、例えば、メタノール、エタノール、2-プロパノール、n-ブタノール、および2-メチル-2-プロパノールなどのアルコール類、塩化メチレン、クロロホルムおよび1,2-ジクロロエタンなどのハロゲン炭化水素類、ベンゼン、トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭化水素類、アセトン、2-ブタノン、tert-ブチルメチルケトンなどのケトン類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、アニソール、ジフェニルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテルおよびエチレングリコールモノメチルエーテルなどのエーテル類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類、酢酸エチル、酢酸tert-ブチルエステルなどのエステル類、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミドおよび1-メチル-2-ピロリドンなどのアミド類および水などが挙げられ、これらを混合して使用しても良い。
 この反応において還元剤の使用量はアジド化合物に対して1~10倍モルあれば良い。
 反応温度は0~200℃、好ましくは0~120℃がよく、反応時間は5分~48時間の範囲で完結する。
 次に、一般式(10)の化合物を、PG、PGの両方が水素で無い場合はその片方あるいは両方を脱保護後に、もしくは、PG、PGの片方または両方が水素の場合はそのまま、あるいは保護基を脱保護後に、所望により塩基、ヨウ化物、触媒の存在下反応させ、続いて、PG、PGのいずれかが水素でない場合には、該アミン保護基を脱保護することにより一般式(2)の化合物を製造することができる。
 この反応は、Advanced Organic Chemistry 第5版(Michael B. SmithおよびJerry March著)、第513~515頁、第864~866頁、2001年、John Wiley & Sons, Inc出版、あるいは、Metal-Catalyzed Cross-Coupling Reactions 第2巻、第二版(Armin de meijere 他編集)、第699~760頁、2004年、WILEY-VCH Verlag GmbH & Co. KGaA出版などに記載された方法またはそれに準じた方法で行うことができる。
 この反応に使用される溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさないものであればよく、例えば、メタノール、エタノール、2-プロパノール、n-ブタノール、および2-メチル-2-プロパノールなどのアルコール類、塩化メチレン、クロロホルムおよび1,2-ジクロロエタンなどのハロゲン炭化水素類、ベンゼン、トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭化水素類、アセトン、2-ブタノン、tert-ブチルメチルケトンなどのケトン類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、アニソール、ジフェニルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテルおよびエチレングリコールモノメチルエーテルなどのエーテル類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類、酢酸エチル、酢酸tert-ブチルエステルなどのエステル類、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミドおよび1-メチル-2-ピロリドンなどのアミド類および水などが挙げられ、これらを混合して使用しても良い。
 この反応に使用される塩基としては例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、イミダゾール、ピリジン、ジメチルアミノピリジン、ヘキサメチルグアニジン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン、1,8-ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ-7-エン、1,3,4,6,7,8-ヘキサヒドロ-2H-ピリミド[1,2-a]ピリミジン、2-tert-ブチルイミノ-2-ジエチルアミノ-1,3-ジメチル-パーヒドロ-1,3,2-ジアザホスホリン、リチウムジイソプロピルアミド、n-ブチルリチウム、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、およびカリウムヘキサメチルジシラジドなどの有機塩基、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、リン酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水素化ナトリウムおよび水素化カリウムなどの無機塩基、tert-ブトキシカリウム、ナトリウムメトシキド、ナトリウムエトキシドなどの金属アルコキシドなどが挙げられる。
 また、使用されるヨウ化物としてはカリウムヨージド、ナトリウムヨージド、リチウムヨージドなどが挙げられる。
 使用される触媒としては、例えば、酢酸パラジウム(II)、パラジウム炭素触媒、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、ジクロロビス(アセトニトリル)パラジウム (II)、等と、Metal-Catalyzed Cross-Coupling Reactions 第2巻、第二版(Armin de meijere 他編集)、第705頁、2004年、WILEY-VCH Verlag GmbH & Co. KGaA出版に記載されたリガンドなどからあらかじめ調整された触媒、あるいは、それらから反応系中で生じた触媒や、Metal-Catalyzed Cross-Coupling Reactions 第2巻、第二版(Armin de meijere 他編集)、第707頁、2004年、WILEY-VCH Verlag GmbH & Co. KGaA出版に記載された触媒等を用いることもできる。
 さらに、必要に応じて相関移動触媒を共存させることもでき、相関移動触媒としては例えば、塩化テトラn-ブチルアンモニウム、塩化トリエチルベンジルアンモニウム、18-クラウン-6等が挙げられる。
 この反応において塩基の使用量は一般式(10)に対して1~10倍モルあればよく、ヨウ化物は0.01~10倍モルあれば良い。パラジウム触媒の使用量は一般式(10)に対して0.005~10倍モルあれば良い。相関移動触媒は0.01~10倍モルあれば良い。
 反応温度は-100~250℃、好ましくは20~150℃がよく、反応時間は1分~72時間の範囲で完結する。
 さらに、一般式(2)の化合物は、一般式(8)の化合物から一般式(11)の化合物を経て製造することもできる。
 すなわち、一般式(10)の化合物から一般式(2)の化合物を製造したのと同様の方法を分子間反応に適用し、一般式(2)の化合物と一般式(9)の化合物と反応させることにより一般式(11)の化合物を製造することができる。また、このときも一般式(9)の化合物は金属アジ化物と置き換えてよく、この場合、反応後にアジド基を還元してアミンとし(一般式(11)の化合物で、PG、PGの両方が水素)、続く反応に使用することができる。
 次に、一般式(11)の化合物は、PG、PGの両方が水素で無い場合その片方あるいは両方を脱保護後に、もしくは、PG、PGの片方または両方が水素の場合はそのまま、あるいは保護基を脱保護後に、一般式(2)の化合物と一般式(3a)の化合物から一般式(4)の化合物を製造したのと同様の方法によって、一般式(2)の化合物へ導くことができる。
 また、PGが水素である場合には、一般式(2)の化合物は、一般式(8)の化合物と一般式(9)の化合物から直接製造することもできる。
 すなわち、一般式(8)の化合物と一般式(9)の化合物から一般式(11)の化合物を製造したのと同様の方法によって、一般式(8)の化合物から一般式(2)の化合物へ直接導くことができる。
 一般式(4)の化合物は、一般式(8)の化合物からスキーム4によっても製造できる。
 すなわち、PGが水素でない場合等には、一般式(8)の化合物と一般式(9)の化合物から一般式(10)の化合物を製造したのと同様の方法によって、一般式(8)の化合物と一般式(12)の化合物から一般式(13)の化合物を合成し、その後、PGを脱保護し、一般式(10)の化合物から一般式(2)の化合物を製造したのと同様の方法によって、一般式(4)の化合物を製造することができる。もしくは、一般式(8)の化合物と一般式(9)の化合物から一般式(11)の化合物を製造したのと同様の方法によって、一般式(8)の化合物と一般式(12)の化合物から一般式(14)の化合物を合成し、その後、PGを脱保護し、一般式(11)の化合物から一般式(2)の化合物を製造したのと同様の方法によって、一般式(4)の化合物を製造することができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000029
 PGが水素である場合には、一般式(8)の化合物と一般式(9)の化合物から一般式(2)の化合物を直接製造したのと同様の方法によって、一般式(8)の化合物と一般式(12)の化合物を反応させ一般式(4)の化合物を製造することができる。
 また、一般式(4)の化合物は、一般式(8)の化合物から一般式(10)、あるいは一般式(11)の化合物を経て製造することもできる。
 すなわち、一般式(10)の化合物は、PG、PGの両方が水素で無い場合その片方あるいは両方を脱保護後に、もしくは、PG、PGの片方または両方が水素の場合はそのまま、あるいは保護基を脱保護後に、一般式(2)の化合物と一般式(3a)あるいは(3b)の化合物から一般式(4)の化合物を製造したのと同様の方法によって、一般式(13)の化合物へ導くことができる。続いて、PGを脱保護し、一般式(10)の化合物から一般式(2)の化合物を製造したのと同様の方法によって、一般式(4)の化合物を製造することができる。
 また、一般式(11)の化合物は、PG、PGの両方が水素で無い場合その片方あるいは両方を脱保護後に、もしくは、PG、PGの片方または両方が水素の場合はそのまま、あるいは保護基を脱保護後に、一般式(2)の化合物と一般式(3a)あるいは(3b)の化合物から一般式(4)の化合物を製造したのと同様の方法によって、一般式(14)の化合物へ導くことができる。続いて、PGを脱保護し、一般式(11)の化合物から一般式(2)の化合物を製造したのと同様の方法によって、一般式(4)の化合物を製造することができる。
 以上の製造法の、より具体的な例をスキーム5に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000030
化合物(15)と化合物(16)から、ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー、第33巻、第527-533項、1990年に記されている方法等によって、化合物(8a)を製造し、次いで、化合物(8a)とアンモニアガス(9a)を飽和させた適当な溶媒とを封管中で加熱することにより、化合物(2a)を製造することができる。また、化合物(8a)と2,4-ジメトキシアニシジン(9b)とをパラジウム触媒と塩基存在下加熱することにより化合物(17)を製造することができ、次いで2,4-ジメトキシベンジル基を脱保護することにより化合物(2a)を製造することもできる。さらに、化合物(8a)にカリウムフタルイミド(9c)を作用させて化合物(10a)を製造した後、フタロイル保護基を脱保護して化合物(10b)とし、塩基存在下加熱する事により化合物(2a)を製造することもできる。また、化合物(10b)は、化合物(8a)にアジ化ナトリウムを作用させて化合物(10c)を合成し、続いてトリフェニルホスフィン/水を用いてアジド基を還元することにより製造することもできる。
以上で得られた化合物(2a)は、スキーム6に示すように、例えば、塩基存在下ヨウ化物(3aa)と反応させて化合物(4a)に導くことができ、Boc基を脱保護して化合物(5a)とした後、例えばアルデヒド(6ba)と還元的アミノ化反応を行って目的物(I)-aを製造することができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000031
 また、スキーム7に示すように、化合物(8a)を、例えば塩基存在下化合物(12a)と反応させる、もしくは化合物(10b)を、例えば塩基存在下(3ab)と反応させることにより、化合物(13a)を製造することができ、次いで塩基存在下加熱、あるいはパラジウム触媒と塩基存在下加熱することにより化合物(4a)を製造することができる。さらに、化合物(8a)と化合物(12a)とを塩基存在下加熱、あるいはパラジウム触媒と塩基存在下加熱することにより化合物(4a)を直接製造することもできる。化合物4aはこれまで述べた方法等によって一般式(I)の化合物へ導くことができる。
また、化合物(10b)と化合物(3ac)を縮合させて化合物(13b)とし、得られた化合物(13b)を塩基存在下加熱、あるいはパラジウム触媒と塩基存在下加熱することにより化合物(4b)を製造することができる。化合物(4b)はこれまで述べた方法等によって一般式(I)の化合物へ導くことができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000032
 もうひとつの具体例をスキーム8に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000033
 ケミカル・ファーマシューティカル・ブレティン、第55巻、第821-824項、2007年等に記載されている化合物(18)をヨード化して化合物19とし、次いでオキシ塩化リンを用いてクロル化して化合物(20)を得ることができる。化合物(20)をアクリル酸エステルとのヘック(Heck)反応に処すと化合物(8b)を製造することができる。得られた化合物(8b)と化合物(12a)の混合物を塩基存在下加熱することにより化合物(14a)を製造することができ、次いで塩基存在下加熱することによって化合物(4c)を製造することができる。化合物(4c)はこれまで述べた方法等によって一般式(I)の化合物へ導くことができる。
 もうひとつの具体例をスキーム9に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000034
 ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー、第36巻、第1669-1673項、1993年等に記されている化合物(21)を加水分解し、得られたカルボン酸化合物(22)を、オーガニック・プロセス・リサーチ・アンド・ディベロプメント、第11巻、第389-398項、2007年等に記載の方法によって、化合物(23)へ導くことができる。得られた化合物(23)にオルト蟻酸エチルと無水酢酸を作用させて化合物(8c)を合成し、続いて化合物(12a)を作用させることによって化合物(13c)を製造することができる。これを塩基存在下加熱することにより、化合物(4d)を製造することができる。化合物(4d)はこれまで述べた方法等によって一般式(I)の化合物へ導くことができる。
 もうひとつの具体例をスキーム10に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000035
 化合物(18)にオキシ塩化リンを作用させて化合物(24)を合成し、続いて2-アミノエタノールを作用させて化合物(25)が製造できる。得られた化合物(25)に対して酢酸中臭素を作用させることで位置選択的に臭素原子を導入した化合物(26)を製造することができる。これを塩基存在下加熱するか、もしくは、銅触媒と塩基存在下加熱することにより化合物(2b)を製造することができる。化合物(2b)から、これまで述べたのと同様の方法によって一般式(I)の化合物を製造することができる。
 一般式(I)の化合物のうち、Aが窒素原子、酸素原子等の化合物はスキーム11によっても製造することができる。
 ここで、LGは脱離基であり、反応後に一般式(8)の化合物中に残存してもよいし、しなくてもよい。A原子の反応性が充分に高い場合等にはLGは存在しなくてもよい。LGとしては、例えば、塩素、臭素、ヨウ素原子、メタンスルホニルオキシ基、p-トルエンスルホニルキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基、などが挙げられる。
一般式(28b)、(29b)、は図示したアルデヒドだけでなく、一般式(3c)、(6c)、(7c)の如くケトン、α-ケトエステルなどのカルボニル化合物であってもよい。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000036
 すなわち、Aが置換されてもよい窒素原子の場合、一般式(27)の化合物と一般式(28a)あるいは(28b)の化合物を、一般式(2)の化合物と一般式(3a)あるいは(3b)の化合物から一般式(4)の化合物を製造したのと同様の方法によって反応させ、一般式(8)の化合物を製造することができる。その後、既に述べた方法等によって一般式(I)の化合物を製造することができる。
 同様に、一般式(27)の化合物と一般式(29a)あるいは(29b)の化合物から一般式(13)の化合物を製造でき、一般式(13)の化合物から、既に述べた方法によって一般式(I)の化合物を製造できる。
 Aが酸素原子の場合、一般式(27)の化合物と一般式(28a)の化合物を、一般式(2)の化合物と一般式(3a)の化合物から一般式(4)の化合物を製造したのと類似の方法によって反応させ、一般式(8)の化合物を製造することができる。例えば、Advanced Organic Chemistry 第5版(Michael B. SmithおよびJerry March著)、第477~488頁、2001年、John Wiley & Sons, Inc出版などに記載された方法またはそれに準じた方法で行うことができる。その後、既に述べた方法等によって一般式(I)の化合物を製造することができる。
 同様に、一般式(27)の化合物と一般式(29a)の化合物から一般式(13)の化合物を製造でき、一般式(13)の化合物から、既に述べた方法によって一般式(I)の化合物を製造できる。
以上の製造法の、より具体的な例をスキーム12に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000037
 すなわち、化合物(22)に対してtert-ブチルアルコールと共にジフェニルリン酸アジドを作用させ加熱することで化合物(31)を製造できる。化合物(31)のBoc保護基を脱保護して化合物(32)とした後、クロロ酢酸クロリドを作用させることによって化合物(8d)を製造することができる。続いて、化合物(8d)と化合物(12a)を塩基と共に加熱することによって化合物(13d)を得、さらに加熱を続けることによって化合物(4e)を製造することができる。化合物(4e)はこれまで述べた方法等によって一般式(I)の化合物へ導くことができる。
 一般式(I)の化合物の構造のうち、Aが置換されてもよい炭素原子の場合、例えばスキーム13によって製造できる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000038
 ここで、RA11は、L-Q-L-Q自体、あるいは、後にL-Q-L-Qが導入可能な置換基、またはL-Q-L-Qに変換可能な置換基であり、RA12は、炭素Aに置換されている置換基自体、あるいは後に置換基に変換できる官能基である。また、RA11、RA12のいずれか、あるいは両方は電子吸引性の置換基であり、よって、化合物(22)のRA11、RA12間のメチレンは塩基の存在下に脱プロトン化しうるものである。電子吸引性の置換基としては、例えば、ケトン基、エステル基、ニトリル基、ニトロ基、カルボキシ基、スルホキシド、スルホン、スルホン酸エステル等を挙げることができる。
 すなわち、一般式(8)の化合物と一般式(33)の化合物を、例えば塩基存在下に反応させることにより、まず一般式(34)の化合物を製造することができる。この反応は、例えばAdvanced Organic Chemistry 第5版(Michael B. SmithおよびJerry March著)、第548~556頁、2001年、John Wiley & Sons, Inc出版などに記載された方法またはそれに準じた方法で行うことができる。
 続いて、一般式(34)の化合物を、所望により塩基、触媒存在下に反応させることにより、一般式(35)の化合物を製造することができる。この反応は、例えばAdvanced Organic Chemistry 第5版(Michael B. SmithおよびJerry March著)、第869~870頁、2001年、John Wiley & Sons, Inc出版、あるいは、Chemical Reviews, 第106巻、第2651-2710頁、2006年などに記載された方法またはそれに準じた方法で行うことができる。
 本反応に使用される溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさないものであればよく、例えば、メタノール、エタノール、2-プロパノール、n-ブタノール、および2-メチル-2-プロパノールなどのアルコール類、塩化メチレン、クロロホルムおよび1,2-ジクロロエタンなどのハロゲン炭化水素類、ベンゼン、トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭化水素類、アセトン、2-ブタノン、tert-ブチルメチルケトンなどのケトン類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、アニソール、ジフェニルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテルおよびエチレングリコールモノメチルエーテルなどのエーテル類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類、酢酸エチル、酢酸tert-ブチルエステルなどのエステル類、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミドおよび1-メチル-2-ピロリドンなどのアミド類および水などが挙げられ、これらを混合して使用しても良い。
 この反応に使用される塩基としては例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、イミダゾール、ピリジン、ジメチルアミノピリジン、ヘキサメチルグアニジン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン、1,8-ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ-7-エン、1,3,4,6,7,8-ヘキサヒドロ-2H-ピリミド[1,2-a]ピリミジン、2-tert-ブチルイミノ-2-ジエチルアミノ-1,3-ジメチル-パーヒドロ-1,3,2-ジアザホスホリン、リチウムジイソプロピルアミド、n-ブチルリチウム、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、およびカリウムヘキサメチルジシラジドなどの有機塩基、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、リン酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水素化ナトリウムおよび水素化カリウムなどの無機塩基などが挙げられる。
 この反応に使用される触媒としては、例えば、酢酸パラジウム(II)、パラジウム炭素触媒、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、ジクロロビス(アセトニトリル)パラジウム (II)、等と、BINAP、Tol-BINAP他、Chemical Reviews, 第106巻、第2658-2659頁、2006年などに記載されたリガンド等からあらかじめ調製された触媒、あるいはそれらから反応系内で生じた触媒が挙げられる。
 この反応において塩基の使用量は一般式(34)の化合物に対して0.1~10倍モルあればよく、触媒は、0.001~10倍モルあれば良い。反応温度は0~200℃、好ましくは0~120℃がよく、反応時間は5分~72時間の範囲で完結する。
 一般式(35)の化合物は、一般式(I)の化合物自体である場合も有るし、RA11、RA12のいずれか、あるいは両方を適宜化学変換して、一般式(I)の化合物を製造することもできる。
 一般式(35)の化合物のRA12がエステル基、カルボキシ基などの場合、適当な方法によって脱エステル化、あるいは脱炭酸化することにより、一般式(36)の化合物を製造できる。一般式(36)の化合物は、一般式(I)の化合物自体である場合も有るし、RA11を適宜化学変換して一般式(I)の化合物を製造することもできる。
 また、一般式(I)の化合物は、スキーム14に従って製造することもできる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000039
 ここで、Yは、水素、あるいは、芳香族求核置換反応を容易にする電子吸引性置換基であり、例えば、カルボキシ基、エステル基、シアノ基、ニトロ基などが挙げられる。Yは、Yから変換でき、後にYなどと共に-A-A-A-A-を含む環状構造に変換できる置換基である。同様にYは、A構成主要原子に置換され、後にYなどと共に-A-A-A-A-を含む環状構造に変換できる置換基である。Y、Yは、水素であってもよく、後にRA11、RA12に変換できる置換基である。EWGは、隣接するメチレン、あるいはメチン基の脱プロトン化を容易にし、一般式(37)の化合物と一般式(43)の化合物の間の、芳香族求核置換反応やクロスカップリング反応を起こしやすくする電子吸引性の置換基である。
 すなわち、まず、一般式(37)の化合物と一般式(9)の化合物を、一般式(10)の化合物から一般式(2)の化合物を製造したのと同様の方法によって反応させ、一般式(38)の化合物を製造することができる。次に、一般式(38)の化合物に対して、YをYに変換する、ならびに保護基PGを脱保護した後Yを導入するという操作を適宜行うことにより、一般式(39)の化合物を製造することができる。その後、一般式(39)の化合物を適当な環化反応に付して一般式(40)の化合物を製造することができ、一般式(40)の化合物は、これまでに述べたのと同様の方法によって、一般式(2)の化合物を経由して、一般式(I)の化合物へ導くことができる。一般式(39)の化合物を一般式(40)の化合物へ導く適当な環化反応としては、例えば、エーテル化反応、エステル化反応、アミド化反応、カルバメート化反応、ウレア化反応、アミノ化反応、還元的アミノ化反応、アルドール反応、マンニッヒ反応、クネーフェナーゲル(Knoevenagel)反応、ディークマン環化反応、他の炭素-炭素結合生成反応、ヴイティッヒ反応、ホーナー・エモンズ反応、ピーターソン反応、グリニャール反応、他のバルビエールタイプ反応、リフォマトスキー反応、ベイリス・ヒルマン反応、クロスカップリング反応、メタセシス反応、などが挙げられ、これらの反応はそれぞれ、エーテル化反応:Advanced Organic Chemistry 第5版(Michael B. SmithおよびJerry March著)、第477~482、996~997、1180~1183頁、2001年、John Wiley & Sons, Inc出版、エステル化反応:同、第482~490、997~998頁、アミド化反応:同、第506~514、1001~1002頁、カルバメート化反応:同、第482~493、1182~1183頁、ウレア化反応:同、第1191頁、アミノ化反応:同、第499~505頁、還元的アミノ化反応:同、第1187~1189頁、アルドール反応:同、第1218~1224頁、マンニッヒ反応:同、第1189~1191頁、ディークマン環化反応:同、第569~571頁、クネーフェナーゲル(Knoevenagel)反応:同、第1225~1228頁、他の炭素-炭素結合生成反応:同、第536~573頁、マイケル付加反応:同、第996~1002、1022~1030頁、ベイリス・ヒルマン反応:同、第1212頁、ヴイティッヒ反応、ホーナー・エモンズ反応:同、第1231~1237頁、ピーターソン反応:同、第1228~1229頁、グリニャール反応、他のバルビエールタイプ反応:同、第1205~1211頁、リフォマトスキー反応:同、第1212頁、クロスカップリング反応:Metal-Catalyzed Cross-Coupling Reactions 第1巻、第2巻、第二版(Armin de meijere 他編集)、2004年、WILEY-VCH Verlag GmbH & Co. KGaA出版、メタセシス反応:アンゲバンテ・ヘミー・インターナショナル・エディッション・オブ・イングリッシュ、第44巻、第4490-4527項、2005年等になどに記載された方法、またはそれに準じた方法によって行うことができる。
 また、一般式(37)の化合物と一般式(9)の化合物から一般式(38)の化合物を製造するのと同様の方法で、一般式(37)の化合物と一般式(12)の化合物から一般式(41)の化合物を製造することができ、以後、一般式(38)の化合物から、一般式(39)の化合物、一般式(40)の化合物、一般式(2)の化合物を経由して一般式(I)の化合物を製造したのと同様の方法によって、一般式(41)の化合物から、一般式(42)の化合物、一般式(4)の化合物を経由して一般式(I)の化合物を製造することができる。
 さらに、Aが置換されてもよい炭素原子の場合には、一般式(34)の化合物から一般式(35)の化合物を製造するのと同様の方法で、一般式(37)の化合物と一般式(43)の化合物から一般式(44)の化合物を製造することができ、以後、一般式(38)の化合物から、一般式(39)の化合物、一般式(40)の化合物、一般式(2)の化合物を経由して一般式(I)の化合物を製造したのと同様の方法によって、一般式(44)の化合物から、一般式(45)の化合物、一般式(35)の化合物を経由して一般式(I)の化合物を製造することができる。
 以上の製法のより具体的な例をスキーム15に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000040
 化合物(21)と化合物(12a)の混合物をトリエチルアミン存在下ジメチルスルホキシド中で加熱することにより化合物(41a)を製造することができる。続いて、化合物(41a)のエステル部分を加水分解し化合物(41b)とした後、O-ベンジルヒドロキシルアミンと縮合し、化合物(42a)へ導くことができる。その後、水素化ナトリウム存在下トリホスゲンと反応させることにより、化合物(4f)を製造することができる。化合物(4f)は、これまで述べたのと同様の方法によって一般式(I)の化合物へ導くことができる。
 別の具体例をスキーム16に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000041
 化合物(41a)を水素化リチウムアルミニウムにて還元してアルコール体(41c)とし、続いて二酸化マンガンによって酸化することによりアルデヒド体(41d)を製造することができる。これを、メタクロロ過安息香酸を用いるデイキン反応に処すことにより、化合物(41e)を製造することができる。化合物(41e)に炭酸カリウム存在下ブロモ酢酸エチルを作用させて化合物(42b)とし、続いてイソプロピルアルコール中で加熱することにより、化合物(4g)を製造することができる。化合物(4g)は、これまで述べたのと同様の方法によって一般式(I)の化合物へ導くことができる。
さらに具体例をスキーム17に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000042
 化合物(41a)にカリウムヘキサメチルジシラジドと臭化アリルを作用させて化合物(41f)を製造することができる。化合物(41f)を水素化リチウムアルミニウムによって還元してアルコール体(41g)とし、続いて二酸化マンガンによって酸化することによりアルデヒド体(41h)を製造することができる。これに、ヴィティッヒ反応を行って化合物(42c)とし、(42c)に対してグラブス第二世代触媒を用いてメタセシス反応を行うことにより化合物(4h)を製造することができる。化合物(4h)は、これまで述べたのと同様の方法によって一般式(I)の化合物へ導くことができる。
 さらに具体例をスキーム18に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000043
 テトラヘドロン・レターズ、第38巻、第5831-5834号などによって示された方法によって、化合物(3aa)とアクリル酸エチルから化合物(12b)を製造できる。得られた(12b)と化合物(21)をトリエチルアミン存在下ジメチルスルホキシド中にて加熱することにより化合物(42d)を製造することができる。続いて、化合物(42d)をナトリウムエトキシド存在下エタノール中で加熱することによりディークマン環化反応を起こし、化合物4iを製造することができる。次に、例えば、塩化ナトリウム存在下ジメチルスルホキシド中にて加熱することにより、化合物(4j)と化合物(4d)を製造することができる。化合物(4i)、(4j)は、これまで述べたのと同様の方法によって一般式(I)の化合物へ導くことができる。
 本発明の一般式(I)の化合物は、アミノ基のような塩基性の基を有する場合には酸と反応させることにより、またはカルボキシ基のような酸性基を有する場合には塩基と反応させることにより、塩とすることができる。
 塩基性基に基づく塩は、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、沃化水素酸塩のようなハロゲン化水素酸塩、硝酸塩、過塩素酸塩、硫酸塩、燐酸塩等の無機酸塩;メタンスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩のような低級アルカンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩のようなアリールスルホン酸塩、酢酸塩、りんご酸塩、フマ-ル酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、アスコルビン酸塩、酒石酸塩、蓚酸塩、マレイン酸塩等の有機酸塩;またはグリシン塩、リジン塩、アルギニン塩、オルニチン塩、グルタミン酸塩、アスパラギン酸塩のようなアミノ酸塩である。
 一方、酸性基に基づく塩は、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩のようなアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩のようなアルカリ土類金属塩、アルミニウム塩、鉄塩等の金属塩;アンモニウム塩のような無機塩、t-オクチルアミン塩、ジベンジルアミン塩、モルホリン塩、グルコサミン塩、フェニルグリシンアルキルエステル塩、エチレンジアミン塩、N-メチルグルカミン塩、グアニジン塩、ジエチルアミン塩、トリエチルアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N,N’-ジベンジルエチレンジアミン塩、クロロプロカイン塩、プロカイン塩、ジエタノールアミン塩、N-ベンジルフェネチルアミン塩、ピペラジン塩、テトラメチルアンモニウム塩、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩のような有機塩等のアミン塩、あるいは、グリシン塩、リジン塩、アルギニン塩、オルニチン塩、グルタミン酸塩、アスパラギン酸塩のようなアミノ酸塩である。
 本発明の一般式(I)の化合物またはその塩は、分子内に不斉炭素原子を有する場合、R配位、S配位である立体異性体が存在するが、その各々、或はそれらの任意の割合の化合物のいずれも本発明に包含される。そのような立体異性体は、例えば、光学分割された原料化合物を用いて化合物(I)を合成するかまたは合成した化合物(I)を所望により通常の光学分割または分離法を用いて光学分割することができる。
 本発明の一般式(I)の化合物またはその塩には光学異性体が存在するが、それぞれの光学異性体並びにそれら光学異性体の混合物の何れもが本発明に包含される。
 本発明の一般式(I)の化合物またはその塩は、大気中に放置したり、または再結晶することにより、水分を吸収し、吸着水がついたり、水和物になる場合が有り、そのような水を含む化合物及び塩も本発明に包含される。
 本発明化合物(I)は、強い抗菌活性と高い安全性を有することから、ヒト、動物および魚類等用の医薬として、または農薬、食品の保存剤として使用することができる。本発明化合物(I)を医薬として使用する場合、投与量は患者の年齢、性別、症状等により異なるが、成人一日当たり50mgから1gであり、100mgから800mgがより好ましい。また、動物用としての投与量は投与の目的、処置すべき動物の大きさ、感染した病原菌の種類、程度によって異なるが、一日量として一般的に動物の体重1kg当たり1mgから200mgであり、5mgから100mgがより好ましい。この一日量を一日1回、または2回から4回に分けて投与する。なお、一日量は必要によっては上記の量を超えてもよい。
 本発明の医薬は、本発明化合物(I)、その塩またはそれらの水和物を有効成分とするものであり、この投与形態は、特に限定されず適宜選択でき、例えば、錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、溶液剤、シロップ剤、エリキシル剤、油性または水性の懸濁剤液等の経口用固形・液体製剤;注射剤、坐剤等の非経口用製剤;細粒化した粉末、液体エアロゾル等の吸入剤;外用製剤、点眼剤、貼付剤等のいずれでもよい。これらの投与形態は、薬学的に許容される担体を配合し、通常用いられている各種製剤の調製法にて調製できる。
 固形製剤としては、化合物(I)と共に薬学的に許容される担体を含んでいてもよく、当該担体としては、例えば、充填剤類、増量剤類、結合剤類、崩壊剤類、溶液促進剤類、湿潤剤類、潤滑剤類等を挙げることができる。液体製剤としては、溶液、懸濁液、乳液剤等を挙げることができるが、添加剤として懸濁化剤、乳化剤等を含んでいてもよい。
 注射剤としては、製剤中に安定剤、防腐剤、溶液補助剤等を使用してもよく、これらの補助剤を含有することもある溶液を容器に収納後、凍結乾燥等によって固形製剤として用時調製の製剤としてもよい。また、一投与量を容器に収納してもよく、多投与量を同一の容器に収納してもよい。
 外用製剤としては、例えば、溶液剤、懸濁液、乳濁液、軟膏、ゲル、クリーム、ローション、スプレー等を挙げることができる。
 本発明の化合物(I)に加えて、本発明の医薬組成物は、その他の臨床的に有用な抗菌剤(例えば、マクロライド系、キノロン系、β-ラクタム、または、アミノグルコシド系)、および/または、その他の抗感染薬物質(例えば、抗真菌性のトリアゾールまたはアンホテリシン)から選択される1種またはそれ以上の既知の薬物を含んでいてもよいし、または、それらと共投与してもよい。上記の既知の薬物としては、カルバペネム、例えばメロペネムまたはイミペネムが挙げられ、治療有効性を広げることができる。本発明の化合物はまた、グラム陰性細菌に対する活性と、抗菌剤に対する細菌の耐性を改善するために、殺菌性透過亢進タンパク質(BPI)製品、または、排出ポンプ阻害剤を含んでいてもよいし、または、それらと共投与してもよい。
 以下に参考例および実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが,本発明はこれらに限定されるものではない。
 [参考例1]3-(ヒドロキシメチレン)テトラヒドロピラン-2-オン ナトリウム塩
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000044
 窒素雰囲気下,水素化ナトリウム(油性,60%含有,14.48g,0.36mol))をn-ヘキサンで洗浄し,脱水エーテル(360mL)に懸濁させ,氷冷した。δ-バレロラクトン(24.96g,0.25mol)とギ酸エチル(27.75g,0.37mol)の混合液を2時間45分かけて滴下し,その後室温で攪拌した。室温攪拌開始後1時間30分たって,結晶が析出して反応液が固化したため,脱水エーテル(360mL)を追加し,40分攪拌した。引き続き,40℃で一晩攪拌後,揮発物を減圧留去し,標記化合物粗生成物29.04gを白色固体として得た。
1H-NMR(300MHz,CD3OD)δ:1.73-1.79(2H m),2.32(2H,t,J=6.4Hz),4.12(2H,t,J=5.1Hz),8.91(1H,s).
 [参考例2]3-{[(4-メトキシフェニル)アミノ]メチリデン}テトラヒドロピラン-2-オン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000045
 参考例1で得られた3-(ヒドロキシメチレン)テトラヒドロピラン-2-オン ナトリウム塩粗生成物(28.7g)のエタノール(880mL)懸濁液に,p-アニシジン塩酸塩(36.02g,0.22mol)を加え,70℃で2時間攪拌した。反応停止後直ちにろ過し,ろ液を減圧濃縮した。残留物をジクロロメタンに溶解し,1規定塩酸,飽和食塩水で順次洗浄後,無水硫酸マグネシウムで乾燥,減圧濃縮した。得られた粗生成物にエーテル,n-ヘキサンを加えて生じた固体をろ取し,標記化合物25.18g(44%)を薄茶色固体として得た。
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ:1.94-2.02(2H,m),2.41(2H,td,J=6.6,1.7Hz),3.79(3H,s),4.28(2H,t,J=5.2Hz),6.26(1H,d,J=13.9Hz),6.82-6.98(4H,m),8.07(1H,dt,J=13.9,1.7Hz).
MS(FAB)m/z:234(M+H)+.
[参考例3]4-クロロ-3-(3-クロロプロピル)-6-メトキシキノリン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000046
 参考例2で得られた3-{[(4-メトキシフェニル)アミノ]メチリデン}テトラヒドロピラン-2-オン(5.00g,21mmol)に塩化ホスホリル(21mL)を加え,2時間還流した。反応液を氷冷し,氷中に注ぎ,沸騰するまで温めた。生じた黒色の不溶質をろ去し,ろ液を0℃に冷却した。析出した固体をろ取し,エーテル,水で再結晶して,標記化合物3.93g(68%)を茶色固体として得た。
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ:2.14-2.23(2H,m),3.11 (2H,t,J=7.5Hz),3.60(2H,t,J=6.4Hz),3.98(3H,s),7.36(1H,dd,J=9.1,2.7Hz),7.45(1H,d,J=2.7Hz),7.98(1H,d,J=9.1Hz),8.61(1H,s).
MS(FAB)m/z:270,271,272(M+H)+.
 [参考例4]メトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロベンゾ[h][1,6]ナフチリジン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000047
 参考例3で得られた4-クロロ-3-(3-クロロプロピル)-6-メトキシキノリン(3.00g,11.1mmol)およびフェノール(6.00g)をボンベロールに入れ,45℃で溶液状態とし,アンモニアガスを吹き込み,密栓後,160℃で2時間攪拌した。反応液を冷却し,1規定水酸化ナトリウム水溶液を加え,ジクロロメタンで抽出し,水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥,減圧濃縮後,得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=20:1→5:1)で精製し,標記化合物830mg(35%)を薄黄色固体として得た。
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ:2.02(2H,quint,J=6.0 Hz),2.85(2H,t,J=6.0Hz),3.57(2H,m),3.90(3H,s),5.69(1H,brs),7.03(1H,d,J=2.7 Hz),7.22(1H,dd,J=9.2,2.7Hz),7.85(1H,d,J=9.2Hz),8.16(1H,s).
MS(FAB)m/z:215(M+H)+.
 [参考例5]4-[2-(9-メトキシ-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[h][1,6]ナフチリジン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000048
 参考例4で得られた9-メトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロベンゾ[h][1,6]ナフチリジン(1.00g,4.67mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(50mL)溶液に,窒素雰囲気下,水素化ナトリウム(油性,60%含有,0.37g,9.33mmol)を加え,室温で20分攪拌後,4-(2-ヨードエチル)ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル(3.16g,9.33mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(20mL)溶液を加え,室温で終夜攪拌した。反応液に重曹水を加え,酢酸エチルで抽出し,飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥,減圧濃縮後,得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=20:1)で精製し,標記化合物905mg(46%)を黄色油状物として得た。
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ:1.13-1.27(2H,m),1.46(9H,s),1.64-1.91(7H,m),2.66(2H,t,J=12.1Hz),2.87(2H,t,J=5.7Hz),3.14-3.25(4H,m),3.92(3H,s),4.10(2H,brs),7.13(1H,d,J=2.8Hz),7.22-7.26(1H,m),7.89(1H,dd,J=9.2,1.5Hz),8.34(1H,s).
MS(FAB)m/z:426(M+H)+.
 [実施例1]1-{2-[1-(2-シクロヘキシルエチル)ピペリジン-4-イル]エチル-9-メトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロベンゾ[h][1,6]ナフチリジン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000049
 参考例5で得られた4-[2-(9-メトキシ-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[h][1,6]ナフチリジン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル(279 mg,0.66mmol)のジクロロメタン(6mL)溶液に,トリフルオロ酢酸(3mL)を加え,室温で1時間15分攪拌した。
 反応液を減圧濃縮後,得られた残留物をジクロロメタン(6mL)に溶解し,窒素雰囲気および氷冷下,シクロヘキシルアセトアルデヒド(124mg,0.98mmol),および,水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(214mg,0.98mmol)を加え,室温で2時間攪拌した。氷冷下,再びシクロヘキシルアセトアルデヒド(42mg,0.3mmol),及び水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(72mg,0.33mmol)を追加し,室温で2時間攪拌した。反応液に飽和重曹水を加え,ジクロロメタンで抽出し,飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥,減圧濃縮後,得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=40:1→20:1→10:1)で精製し,標記化合物183 mg(64%)を茶色油状物として得た。このうち158mgをクロロホルム(1.5mL)に溶解し,4規定塩化水素/ジオキサン溶液(0.33mL)を加え,5分攪拌後,減圧濃縮した。これにジエチルエーテルを加え,固体をろ取,乾燥し,標記化合物の塩酸塩148mgを黄色固体として得た。
1H-NMR(300MHz,CDCl3,for free form)δ:0.89-1.31(7H,m),1.67-2.33(15H,m),2.74-3.00(6H,m),3.51-3.55(4H,m),3.78(2H,t,J=8.0Hz),3.96(3H,s),7.11(1H,d,J=2.4Hz),7.34(1H,dd,J=9.3,2.4Hz),8.06(1H,s),8.34(1H,d,J=9.3Hz).
MS(FAB)m/z:436(M+H)+.
 [参考例6]2-[(6-メトキシキノリン-4-イル)アミノ]エタノール
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000050
 4-クロロ-6-メトキシキノリン(バイオオーガニック・アンド・メディシナル・ケミストリー・レターズ,2006年,16巻,20号,5384-5388項に記載,20.0g,0.103mol)を2-アミノエタノール(100mL)に懸濁し,120℃で17時間加熱攪拌した。減圧下溶媒を留去し,残留物をクロロホルム:メタノール:水=20:3:1の下層溶媒に溶解させ,水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後,減圧下溶媒を留去して,標記化合物18.9g(84%)を褐色固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:3.52(2H,q,J=5.3Hz),3.94(3H,s),4.03(2H,t,J=5.3Hz),5.16(1H,brs),6.45(1H,d,J=5.4Hz),6.99(1H,d,J=2.7Hz),7.31(1H,dd,J=9.2,2.8Hz),7.92(1H,d,J=9.3Hz),8.46(1H,d,J=5.1Hz).
MS(ESI)m/z:219(M+H)+.
 [参考例7]2-[(3-ブロモ-6-メトキシキノリン-4-イル)アミノ]エタノール
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000051
 参考例6で得られた2-[(6-メトキシキノリン-4-イル)アミノ]エタノール(18.94g,86.78mmol)を酢酸(190mL)に溶解し,室温で臭素(4.45mL)を加えて8時間攪拌した。減圧下溶媒を留去し,水を加えた後5規定水酸化ナトリウム水溶液を加えてアルカリ性にした。クロロホルム:メタノール:水=7:3:1の下層溶媒で抽出を行い,無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去後,酢酸エチル-ヘキサンに懸濁して40℃でスラリー攪拌した。室温で放置後,固体をろ取して標記化合物23.29g(90%)を褐色固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:3.73-3.67(2H,m),3.86(2H,t,J=5.0Hz),3.93(3H,s),4.89(1H,s),7.32(1H,dd,J=9.3,2.4Hz),7.38(1H,d,J=2.9Hz),7.92(1H,d,J=9.0Hz),8.61(1H,s).
MS(ESI)m/z:297,299(M+H)+.
 [参考例8]9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000052
 参考例7で得られた2-[(3-ブロモ-6-メトキシキノリン-4-イル)アミノ]エタノール(22.30g,75.05mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(250mL)に溶解させ,氷冷下でカリウム第三級ブトキシド(12.63g,112.57mmol)を加えて,160℃で13時間攪拌した。減圧下溶媒を留去した後に,残留物をジクロロメタンに溶かし,飽和重曹水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後,減圧下溶媒を留去し,シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム-メタノール)で精製して,標記化合物5.90g(36%)を褐色固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:3.66-3.70(2H,m),3.92(3H,s),4.33(2H,t,J=4.4Hz),4.59(1H,brs),6.83(1H,d,J=2.7Hz),7.19(1H,dd,J=9.3,2.7Hz),7.87(1H,d,J=9.0Hz),8.31(1H,s).
MS(ESI)m/z:217(M+H)+.
 [参考例9]1-(第三級ブトキシカルボニル)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000053
 参考例8で得られた9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン(100mg,0.462mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(5mL)に溶解し,氷冷下で水素化ナトリウム(油性,55%含有,22.2mg,0.508mmol)を加え30分間攪拌した後に,同温で4-(2-ヨードエチル)ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル(188mg,0.555mmol)を加えた。室温に昇温させながら24時間攪拌した後に,水を加え酢酸エチルで抽出した。飽和食塩水で洗浄し,無水硫酸ナトリウムで乾燥後,減圧下溶媒を留去した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン-酢酸エチル)で精製して,標記化合物87.5mg(44%)を橙色油状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.07-1.31(2H,m),1.46(9H,s), 1.64-1.73(2H,m),1.83-1.91(2H,m),2.63-2.74(2H,m),3.09-3.15(2H,m),3.23(2H,t,J=4.3Hz),3.71(1H,q,J=5.4Hz),3.93(3H,s),4.03-4.16(2H,m),4.21(2H,t,J=4.4Hz),7.09(1H,d,J=2.7Hz),7.18(1H,dd,J=9.2,2.8Hz),7.90(1H,d,J=9.0Hz),8.39(1H,s).
 [参考例10]9-メトキシ-1-(2-ピペリジン-4-イルエチル)-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000054
 参考例9で得られた1-(第三級ブトキシカルボニル)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン(87.5mg,0.205mmol)をジクロロメタン(3mL)に溶解させ,氷冷下でトリフルオロ酢酸(0.5mL)を加えて2時間攪拌した。減圧下溶媒を留去後,氷冷下で飽和重曹水を加えてアルカリ性とした後に,クロロホルムで抽出した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後,減圧下溶媒を留去して,標記化合物58.8mg(88%)を黄色油状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.19-1.30(2H,m),1.44(1H,brs),1.71(2H,d,J=11.7Hz),1.84-1.89(2H,m),2.59(2H,t,J=12.1Hz),3.04-3.14(4H,m),3.24(2H,t,J=4.4Hz),3.93(3H,s),4.21(2H,t,J=4.3Hz),7.11(1H,d,J=2.7Hz),7.17(1H,dd,J=9.2,2.8Hz),7.89(1H,d,J=9.3Hz),8.39(1H,s).
 [実施例2]1-{2-[1-(2-シクロヘキシルエチル)ピペリジン-4-イル]エチル}-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000055
 参考例10で得られた9-メトキシ-1-(2-ピペリジン-4-イルエチル)-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン(58.8mg,0.180mmol),シクロヘキシルアセトアルデヒド(34.1mg,0.270mmol)をジクロロメタン(3mL)に溶解させ,室温で酢酸(0.012mL,0.216mmol),水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(48.2mg,0.216mmol)を加えて9時間攪拌した。減圧下溶媒を留去し,クロロホルム:メタノール:水=7:3:1の下層溶媒に溶解し,水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後,減圧下溶媒を留去し,シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール:水=7:3:1下層溶媒)で精製した。4規定塩化水素/ジオキサン溶液(0.135mL)を加えトリチュレーションし,エーテルを加えて生じた固体をろ取して,標記化合物の塩酸塩61.6mg(62%)を薄黄色固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3,for free form)δ:0.85-1.96(22H,m),2.35(2H,brs),2.91-3.02(2H,m),3.07-3.14(2H,m),3.23(2H,t,J=4.3Hz),3.92(3H,s),4.20(2H,t,J=4.3Hz),7.09(1H,d,J=2.7Hz),7.17(1H,dd,J=9.0,2.7Hz),7.89(1H,d,J=9.0Hz),8.38(1H,s).
MS(ESI)m/z:438(M+H)+.
 [参考例11]3-ヨード-6-メトキシキノリン-4-オール
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000056
 6-メトキシキノリン-4-オール(1.0g,5.70mmol)のメタノール(40mL)溶液にヨウ素(2.32g,18.28mmol),及びモルホリン(1.44mL,16.46mmol)を加え,35℃にて22時間半撹拌した。その後,5℃に冷却したメタノールを用いて析出した結晶をろ取し,標記化合物1.69g(98%)を茶色結晶物質として得た。
1H-NMR(400MHz,DMSO-D6)δ:3.83(3H,s),7.33(1H,dd,J=9.0,2.9Hz),7.49(1H,d,J=2.9Hz),7.55(1H,d,J=9.0Hz),8.44(1H,s),12.17(1H,brs).
MS(ESI)m/z:302(M+H)+.
 [参考例12]4-クロロ-3-ヨード-6-メトキシキノリン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000057
 参考例11で得られた3-ヨード-6-メトキシキノリン-4-オール(0.5g,1.66mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(5mL)溶液にオキシ塩化リン(0.19ml,1.99mmol)を加え,50℃にて30分間攪拌した。その後,反応液を氷水に開け,析出した結晶を水を用いてろ取し,標記化合物0.46g(86%)を茶色結晶物質として得た。
1H-NMR(400MHz,DMSO-D6)δ:3.95(3H,s),7.51(2H,dt,J=17.1,6.0Hz),8.00(1H,d,J=9.3Hz),9.01(1H,s).
MS(ESI)m/z:320(M+H)+.
 [参考例13](2E)-3-(4-クロロ-6-メトキシキノリン-3-イル)アクリル酸エチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000058
 参考例12で得られた4-クロロ-3-ヨード-6-メトキシキノリン(0.46g,1.44mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(10mL)溶液にアクリル酸エチル(0.25mL,2.30mmol),トリエチルアミン(0.32mL,2.30mmol),リチウムクロライド(0.18g,4.32mmol),トリフェニルホスフィン(0.020g,0.07mmol),酢酸パラジウム(0.030g,0.14mmol)を加え,85℃にて6時間攪拌した。反応液を酢酸エチルと水に分配し,有機層を飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後,溶媒を減圧留去した。得られた残留物をn-ヘキサン:酢酸エチル=1:1に溶解し,溶けない結晶をろ取した。ろ液はそのままシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製し,先ほどろ取した結晶と合わせて,標記化合物0.35g(83%)を茶色結晶物質として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.38(3H,t,J=7.2Hz),4.00(3H,s),4.33(2H,q,J=7.1Hz),6.66(1H,d,J=16.1Hz),7.43(1H,dd,J=9.3,2.7Hz),7.51(1H,d,J=2.9Hz),8.00(1H,d,J=9.0Hz),8.22(1H,d,J=16.1Hz),8.93(1H,s). 
MS(ESI)m/z:292(M+H)+
 [参考例14]4-[2-({3-[(1E)-3-エトキシ-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル]-6-メトキシキノリン-4-イル}アミノ)エチル]ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000059
 参考例13で得られた(2E)-3-(4-クロロ-6-メトキシキノリン-3-イル)アクリル酸エチルエステル(0.24g,0.83mmol)のジメチルスルホキシド(15mL)溶液に,4-(2-アミノエチル)ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル(0.57g,2.54mmol)及び,トリエチルアミン(0.69mL,4.98mmol)を加え,80℃にて20時間攪拌した。次に4-(2-アミノエチル)ピペリジン-1-カルボン酸 第三級ブチルエステルを再び同量加え,80℃にて22時間攪拌した。その後,反応液を酢酸エチルと水に分配し,有機層を飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後,溶媒を減圧留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製し,標記化合物0.32g(80%)を黄色泡状物質として得た。
1H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ:1.00(2H,t,J=5.7Hz),1.18(3H,t,J=7.1Hz),1.38(9H,s),1.54-1.64(4H,m),2.58-2.69(2H,m),3.41-3.50(2H,m),3.85-3.92(6H,m),4.20(2H,q,J=7.1Hz),6.47(1H,d,J=15.6Hz),6.74(1H,s),7.32(1H,dd,J=9.2,2.6Hz),7.66-7.70(1H,m),7.74(1H,d,J=9.0Hz),7.96(1H,d,J=15.9Hz),8.57(1H,s).
MS(ESI)m/z:484(M+H)+
 [参考例15]4-[2-(9-メトキシ-2-オキソベンゾ[h]-1,6-ナフチリジン-1(2H)-イル)エチル]ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000060
 参考例14で得られた4-[2-({3-[(1E)-3-エトキシ-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル]-6-メトキシキノリン-4-イル}アミノ)エチル]ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル(0.1g,0.21mmol)の無水エタノール(8mL)溶液に,ナトリウムエトキシド(0.06g,0.88mmol)を加え,3時間加熱還流した。溶媒を留去後,残留物をクロロホルムに溶解し水と飽和食塩水にて2回洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後,溶媒を減圧留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル→ジクロロメタン:メタノール=10:1)で精製し,標記化合物0.039g(43%)を茶色泡状物質として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.24-1.38(2H,m),1.47(9H,s),1.50-1.65(4H,m),1.65-1.83(2H,m),2.07-2.18(1H,m),2.68-2.81(1H,m),4.00(3H,s),4.04-4.19(1H,m),4.58-4.66(2H,m),6.84(1H,d,J=9.3Hz),7.43-7.51(1H,m),7.79-7.85(2H,m),8.09-8.18(1H,m),8.72-8.81(1H,m).
MS(ESI)m/z:438(M+H)+
 [参考例16]9-メトキシ-1-(2-ピペリジン-4-イルエチル)ベンゾ[h]-1,6-ナフチリジン-2(1H)-オン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000061
 参考例15で得られた4-[2-(9-メトキシ-2-オキソベンゾ[h]-1,6-ナフチリジン-1(2H)-イル)エチル]ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル(0.071g,0.16mmol)のジクロロメタン(5mL)溶液に,トリフロロ酢酸(0.5mL)を加え,室温で2時間攪拌した。溶媒を留去後,炭酸水素ナトリウム飽和水溶液を加え,ジクロロメタンにて抽出した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後,溶媒を減圧留去し,標記化合物0.047g(55%)を黄色固体物質として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.18-1.33(1H,m),1.37-1.49(2H,m),1.66-1.79(1H,m),1.80-1.89(2H,m),2.11-2.18(2H,m),2.69(2H,td,J=12.1,2.4Hz),3.15-3.23(2H,m),4.00(3H,s),4.62(2H,t,J=7.9Hz),6.83(1H,d,J=9.3Hz),7.47(1H,dd,J=9.2,2.6Hz),7.80-7.84(2H,m),8.11(1H,d,J=9.0Hz),8.76(1H,s).
 [実施例3]1-{2-[1-(2-シクロヘキシルエチル)ピペリジン-4-イル]エチル}-9-メトキシベンゾ[h]-1,6-ナフチリジン-2(1H)-オン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000062
 参考例16で得られた9-メトキシ-1-(2-ピペリジン-4-イルエチル)ベンゾ[h]-1,6-ナフチリジン-2(1H)-オン(0.047g,0.14mmol)のジクロロメタン(5mL)溶液に,シクロヘキシルアセトアルデヒド(0.033g,0.26mmol),及び,水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(0.059g,0.28mmol)を加え,室温で3時間半攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え,ジクロロメタンにて抽出した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後,溶媒を減圧留去し,残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=10:1)で精製し,標記化合物0.032g(51%)を淡黄色固形物質として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.85-0.99(3H,m),1.11-1.30(6H,m),1.38-2.17(13H,m),2.33-2.48(2H,m),2.93-3.08(2H,m),3.97(3H,s),4.60(2H,t,J=7.8Hz),6.82 1H,d,J=9.6Hz),7.45(1H,dd,J=9.2,2.3Hz),7.78-7.83(2H,m),8.10(1H,d,J=9.2Hz),8.75(1H,s).
MS(ESI)m/z:448(M+H)+
 [参考例17]4-(2-{[3-(3-エトキシ-3-オキソプロピル)-6-メトキシキノリン-4-イル]アミノ}エチル)ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000063
 参考例15で得られた4-[2-({3-[(1E)-3-エトキシ-3-オキソプロプ-1-エン-1-イル]-6-メトキシキノリン-4-イル}アミノ)エチル]ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル(0.21g,0.44mmol)の無水エタノール(5mL)溶液を窒素置換し,10%パラジウム炭素触媒(M,約50%含水,0.03g)を加えた。水素ガス入りの風船を付け,室温で3時間攪拌した。同量の10%パラジウム炭素触媒をさらに加え,室温で15.5時間攪拌し,さらに,同量の10%パラジウム炭素触媒を加え,室温で1時間攪拌した。パラジウム炭素触媒をろ去後,反応液を減圧留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製し,標記化合物0.18g(82%)を黄色油状物質として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.10-1.28(5H,m),1.45(9H,s),1.51-1.62(1H,m),1.63-1.72(4H,m),2.63-2.73(4H,m),3.06(2H,t,J=7.2Hz),3.42(2H,t,J=7.3Hz),3.93(3H,s),4.02-4.17(4H,m),4.24-4.39(1H,m),7.26-7.30(2H,m),7.91(1H,d,J=8.8Hz),8.42(1H,s).
MS(ESI)m/z:486(M+H)+
 [参考例18]4-[2-(9-メトキシ-2-オキソ-3,4-ジヒドロベンゾ[h]-1,6-ナフチリジン-1(2H)-イル)エチル]ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000064
 参考例17で得られた4-(2-{[3-(3-エトキシ-3-オキソプロピル)-6-メトキシキノリン-4-イル]アミノ}エチル)ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル(0.18g,0.36mmol)の無水エタノール(10mL)溶液に,ナトリウムエトキシド(0.07g,1.03mmol)を加え,1時間加熱還流した。溶媒を留去後,残留物をクロロホルムに溶解し水と飽和食塩水にて2回洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後,溶媒を減圧留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=10:1)で精製し,標記化合物0.10g(64%)を淡黄色泡状物質として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.95-1.07(2H,m),1.23-1.35(2H,m),1.41(9H,s),1.44-1.68(4H,m),2.49-2.61(2H,m),2.66-2.73(2H,m),2.94-3.01(2H,m),3.93(3H,s),3.94-4.04(1H,m),4.20-4.27(2H,m),7.08(1H,d,J=2.7Hz),7.37(1H,dd,J=9.3,2.7Hz),8.04(1H,d,J=9.3Hz),8.58(1H,s).
MS(ESI)m/z:440(M+H)+
 [参考例19]9-メトキシ-1-(2-ピペリジン-4-イルエチル)-3,4-ジヒドロベンゾ[h]-1,6-ナフチリジン-2(1H)-オン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000065
 参考例18で得られた4-[2-(9-メトキシ-2-オキソ-3,4-ジヒドロベンゾ[h]-1,6-ナフチリジン-1(2H)-イル)エチル]ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル(0.10g,0.23mmol)のジクロロメタン(5mL)溶液に,トリフルオロ酢酸(0.5mL)を加え,室温で2時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え,ジクロロメタンにて抽出した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後,溶媒を減圧留去し,標記化合物0.072g(92%)を黄色油状物質として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.00-1.12(2H,m),1.21-1.33(2H,m),1.45-1.54(3H,m),2.13-2.28(2H,m),2.42-2.53(2H,m),2.65-2.72(2H,m),2.94-3.03(3H,m),3.93(3H,s),4.19-4.27(2H,m),7.08(1H,d,J=2.9Hz),7.35(1H,dd,J= 9.3,2.7Hz),8.01(1H,d,J=9.3Hz),8.58(1H,s).
 [実施例4]1-{2-[1-(2-シクロヘキシルエチル)ピペリジン-4-イル]エチル}-9-メトキシ-3,4-ジヒドロベンゾ[h]-1,6-ナフチリジン-2(1H)-オン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000066
 参考例19で得られた9-メトキシ-1-(2-ピペリジン-4-イルエチル)-3,4-ジヒドロベンゾ[h]-1,6-ナフチリジン-2(1H)-オン(0.072g,0.21mmol)のジクロロメタン(5mL)溶液に,シクロヘキシルアセトアルデヒド(0.049g,0.39mmol),及び,水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(0.09g,0.42mmol)を加え,室温で3.5時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え,ジクロロメタンにて抽出した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後,溶媒を減圧留去し,残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=10:1)で精製し,標記化合物0.041g(44%)を淡黄色固として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.81-0.94(2H,m),1.09-1.27(6H,m),1.32-1.37(2H,m),1.47-1.53(4H,m),1.57-1.69(6H,m),1.74-1.84(2H,m),2.26-2.34(2H,m),2.65-2.72(2H,m),2.81-2.89(2H,m),2.94-3.00(2H,m),3.92(3H,s),4.23(2H,t,J=7.6Hz),7.08(1H,d,J=2.8Hz),7.34(1H,dd,J=9.2,2.3Hz),8.00(1H,d,J=9.6Hz),8.57(1H,s).
MS(ESI)m/z:450(M+H)+
 [参考例20]4-({2-[1-(第三級ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル]エチル}アミノ)-6-メトキシキノリン-3-カルボン酸エチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000067
 4-クロロ-6-メトキシキノリン-3-カルボン酸エチルエステル(1.446g,5.44mmol),4-(2-アミノエチル)ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル(1.242g,5.44mmol),トリエチルアミン(1.516mL,10.88mmol),及びジメチルスルホキシド(11mL)の混合物を80℃のオイルバス上にて5時間加熱攪拌した。反応液を酢酸エチル(150mL)にて希釈し,水,及び飽和食塩水にて洗浄後,無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。ろ過後,溶媒を減圧留去し,得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:酢酸エチル=2:1→1:1)にて精製し,標記化合物2.20g(88%)を薄黄色固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.11-1.22(2H,m),1.43(3H,t,J=7.1Hz),1.45(9H,s),1.45-1.78(5H,m),2.69(2H,m),3.84(2H,dd,J=12.2,7.1Hz),3.91(3H,s),4.10(2H,m),4.39(2H,q,J=7.2Hz),7.36(1H,dd,J=9.2,2.8Hz),7.54(1H,d,J=2.9Hz),7.90(1H,d,J=9.3Hz),7.66(1H,d,J=8.3Hz),9.00(1H,s).
MS(ESI)m/z:458(M+H)+.
 [参考例21]4-(アリル{2-[1-(第三級ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル]エチル}アミノ)-6-メトキシキノリン-3-カルボン酸エチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000068
 参考例20で得られた4-({2-[1-(第三級ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル]エチル}アミノ)-6-メトキシキノリン-3-カルボン酸エチルエステル(3.38g,7.39mmol)のテトラヒドロフラン(15mL)溶液へ,氷冷下,カリウムヘキサメチルジシラジド/トルエン溶液(0.5M,36.9mL,18.45mmol)を10分かけて滴下した。同温度にて30分間攪拌後,臭化アリル(1.920mL,22.2mmol)を加え,室温にて3時間攪拌した。反応液へ飽和塩化アンモニウム水溶液を加え,酢酸エチルにて抽出し,抽出液を水,及び飽和食塩水にて洗浄後,無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。ろ過後,溶媒を減圧留去し,得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1→4:1→2:1)にて精製し,標記化合物1.36g(37%)を黄褐色ガム状固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3:CD3OD=1:1)δ:1.01-1.09(2H,m),1.27-1.58(17H,m),2.60(2H,m),3.34-3.39(2H,m),3.87-4.08(7H,m),4.47(2H,q,J=7.1Hz),5.23-5.36(2H,m),5.94-6.04(1H,m),7.420-7.57(3H,m),7.92-7.99(1H,m).
MS(ESI)m/z:498(M+H)+.
 [参考例22]4-(2-{アリル[3-(ヒドロキシメチル)-6-メトキシキノリン-4-イル]アミノ}エチル)ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000069
 参考例21で得られた4-(アリル{2-[1-(第三級ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル]エチル}アミノ)-6-メトキシキノリン-3-カルボン酸エチルエステル(1.60g,3.22mmol)のテトラヒドロフラン(30mL)溶液へ,氷冷下,水素化リチウムアルミニウム(244mg,6.43mmol)を5分かけて加え,同温度にて30分間攪拌後,水(0.23mL),15%水酸化ナトリウム水溶液(0.23mL),水(0.69mL)を順次注意深く加えた。室温にて2時間攪拌した後,無水硫酸マグネシウムを加え,セライトろ過し,ろ取物を酢酸エチルにて洗浄した。ろ液と洗液を合わせた後に溶媒を減圧留去し,残留物をクロロホルム:メタノール=9:1混合溶媒に溶かし,これをシリカゲルパッドを通してろ過した。ろ液を減圧濃縮し,標記化合物1.86g(定量的)を橙色ガム状固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.03(2H,m),1.30-1.60(14H,m),2.58(2H,m),3.36(2H,m),3.80-4.05(7H,m),4.87(2H,s),5.14-5.22(2H,m),5.85-5.95(1H,m),7.31-7.36(2H,m),7.99(1H,d, J=9.0Hz),8.69(1H,s).
MS(ESI)m/z:456(M+H)+.
[参考例23]4-(アリル{2-[1-(第三級ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル]エチル}アミノ)-6-メトキシキノリン-3-カルバアルデヒド
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000070
 参考例22で得られた(4-(2-{アリル[3-(ヒドロキシメチル)-6-メトキシキノリン-4-イル]アミノ}エチル)ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル(1.86g,3.22mmol)のジクロロメタン(40mL)溶液へ二酸化マンガン(3.29g,32.2mmol)を加え,室温にて2時間攪拌した。反応液をシリカゲルパッドを通してろ過し,ろ取物をクロロホルム:メタノール=9:1混合溶媒にて洗浄した。ろ液と洗液をあわせた後に減圧濃縮し,残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1→2:1→1:1→1:3)にて精製し,標記化合物1.27g(87%)を黄色ガム状固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.04(2H,m),1.30-1.70(14H,m),2.56(2H,t,J=11.9Hz),3.57(2H,t, J=7.6Hz),3.96-4.12(7H,m),5.23-5.30(2H,m),5.79-5.89(1H,m),7.37(1H,d,J=2.8Hz),7.46 (1H,dd,J=9.2,2.8Hz),8.06(1H,d,J=9.2Hz),9.00(1H,s),10.35(1H,s).
MS(ESI)m/z:454(M+H)+.
[参考例24](4-{2-[アリル(6-メトキシ-3-ビニルキノリン-4-イル)アミノ]エチル}ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000071
 ヨウ化メチルトリフェニルホスホニウム(1.752g,4.33mmol)のテトラヒドロフラン(9mL)溶液へ,n-ブチルリチウム/ヘキサン溶液(1.57M,2.76mL,4.33mmol)を室温にて5分かけて加えた。同温度にて30分間攪拌後,氷冷し,参考例23で得られた4-(アリル{2-[1-(第三級ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル]エチル}アミノ)-6-メトキシキノリン-3-カルバアルデヒド(1.31g,2.89mmol)のテトラヒドロフラン(6mL)溶液を5分かけて滴下し,さらにテトラヒドロフラン(2×3mL)を用いて洗いこんだ。室温にて2.5時間攪拌後,反応液へ飽和塩化アンモニウム水溶液を加え,酢酸エチルにて抽出した。抽出液を水,及び飽和食塩水にて洗浄後,無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。ろ過後,溶媒を減圧留去し,得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1→2:1)にて精製し,標記化合物1.11g(85%)を無色透明ガム状固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.04(2H,m),1.42-1.73(14H,m),2.57(2H,m),3.35(2H,m),3.87-4.05(7H,m),5.13-5.23(2H,m),5.44(1H,d,J=11.4Hz),5.78(1H,d,J=17.9Hz),5.86(1H,m), 7.03(1H,dd,J=17.7,11.2Hz),7.27-7.32(1H,m),7.38(1H,s),7.97(1H,d,J=9.2Hz),8.80 (1H,s).
MS(ESI)m/z:452(M+H)+.
[参考例25]4-[2-(9-メトキシベンゾ[h]-1,6-ナフチリジン-1(2H)-イル)エチル]ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000072
 参考例24で得られた(4-{2-[アリル(6-メトキシ-3-ビニルキノリン-4-イル)アミノ]エチル}ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル(1.08g,2.39mmol),グラブス第二世代触媒(203mg,0.24mmol)のトルエン(30mL)溶液を40℃にて2時間攪拌し,グラブス第二世代触媒(203mg,0.24mmol)をさらに加えた後,50℃にて3時間,60℃にて14時間攪拌した。さらにグラブス第二世代触媒(203mg,0.24mmol)を追加し,60℃にて2時間攪拌した後,溶媒を減圧留去し,残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(1回目,クロロホルム:メタノール=98:2→95:5;2回目,ジクロロメタン:アセトン=4:1→2:1),ならびに分取薄層クロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム:メタノール=95:5)にて順次精製し,標記化合物386mg(38%)を赤褐色ガム状固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.09-1.93(16H,m),2.60(2H,m),3.29(2H,m),3.92-4.15(7H,m), 5.78(1H,m),6.58(1H,d,J=9.2Hz),7.22-7.27(2H,m),7.89(1H,d,J=9.2Hz),8.36(1H,s).
MS(ESI)m/z:424(M+H)+.
[参考例26]4-[2-(3-ヒドロキシ-9-メトキシ-3,4-ジヒドロベンゾ[h]-1,6-ナフチリジン-1(2H)-イル)エチル]ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000073
 参考例25で得られた4-[2-(9-メトキシベンゾ[h]-1,6-ナフチリジン-1(2H)-イル)エチル]ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル(279mg,0.659mmol)のテトラヒドロフラン(2mL)溶液へ,氷冷下,ボラン・テトラヒドロフラン錯体/テトラヒドロフラン溶液(1.0M,3.30mL,3.30mmol)を5分かけて滴下し,その後室温にて3時間攪拌した。反応液を氷冷し,4規定水酸化ナトリウム水溶液(1.65mL),続いて30%過酸化水素水(1.49mL)を加え,その後室温にて一晩攪拌した。反応液へ水を加えた後に酢酸エチルにて抽出し,抽出液を水,及び飽和食塩水にて洗浄した。無水硫酸ナトリウムにて乾燥し,ろ過後,溶媒を減圧留去し,得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=98:2→95:5)にて精製し,標記化合物粗生成物170mg(58%)を黄色ガム状固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.10-1.95(16H,m),2.60-3.65(7H,m),3.91-4.07(7H,m),7.10-7.15(1H,m),7.27(1H,m),7.36-7.40(1H,m),8.67(1H,d,J=9.6Hz).
MS(ESI)m/z:442(M+H)+.
[実施例5]1-{2-[1-(2-シクロヘキシルエチル)ピペリジン-4-イル]エチル}-9-メトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロベンゾ[h]-1,6-ナフチリジン-3-オール
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000074
 参考例26で得られた4-[2-(3-ヒドロキシ-9-メトキシ-3,4-ジヒドロベンゾ[h]-1,6-ナフチリジン-1(2H)-イル)エチル]ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル粗生成物(162mg,0.367mmol)のジクロロメタン(3mL)溶液へ,氷冷下,トリフルオロ酢酸(1mL)を加え,室温にて1時間攪拌した。溶媒を減圧留去し,残留物へ飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後,クロロホルム:メタノール=9:1混合溶媒にて抽出した。抽出液をあわせ,無水硫酸ナトリウムにて乾燥し,ろ過後,溶媒を減圧留去した。
 得られた残留物を,シクロヘキシルアセトアルデヒド粗生成物(含量54%,103mg,0.441mmol)と共にジクロロメタン(3mL),及びメタノール(0.3mL)の混合溶媒に溶解し,室温下,水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(156mg,0.736mmol)を加え,同温度にて14時間攪拌した。反応液へ飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後,クロロホルム:メタノール=9:1混合溶媒にて抽出した。抽出液をあわせ,無水硫酸ナトリウムにて乾燥し,ろ過後,溶媒を減圧留去した。残留物を分取薄層クロマトグラフィー(シリカゲル,1回目,クロロホルム:メタノール:トリエチルアミン=95:5:0.5;2回目,クロロホルム:メタノール:トリエチルアミン=95:5:0.5)にて精製後,ジエチルエーテル中にて粉末化し,標記化合物48mg(29%)を白色粉末として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.91(2H,m),1.10-1.42(10H,m),1.66(7H,m),1.87(3H,m),2.34 (2H,m),2.67(1H,m),2.82(1H,dd,J=16.0,8.3Hz),2.93-3.00(3H,m),3.06-3.25(3H,m),3.35-3.50(2H,m),3.91(3H,s),4.26(1H,m),7.10(1H,d,J=2.3Hz),7.24(1H,m),7.89(1H,d,J=9.2Hz),8.31(1H,s).
MS(ESI)m/z:452(M+H)+.
[参考例27]3-[N-(2,4-ジニトロベンゼンスルホニル)アミノ]プロピオン酸エチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000075
 β-アラニンエチルエステル塩酸塩(23.53g,153.2mmol),2,6-ルチジン(41.04mL,352.4mmol)のジクロロメタン(800mL)溶液へ,塩氷冷下,塩化2,4-ジニトロベンゼンスルホニル(43.76g,160.8mmol)を10分かけて加えた。室温にて2.5時間攪拌した後,溶媒を減圧濃縮して300mL程とし,そこへ酢酸エチル(1200mL)を加え,水,1規定塩酸,水,飽和炭酸水素ナトリウム水溶液,及び飽和食塩水にて順次洗浄した。無水硫酸ナトリウムにて乾燥し,ろ過後,溶媒を減圧留去し,標記化合物粗生成物50.38g(95%)を赤橙色固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.25(3H,t,J=7.1Hz),2.61(2H,t,J=6.0Hz),3.41(2H,t,J=5.7Hz), 4.14(2H,q,J=7.2Hz),6.13(1H,brs),8.36(1H,d,J=8.3Hz),8.56(1H,dd,J=8.5,2.1Hz),8.68(1H,d,J=2.3Hz).
[参考例28]3-(N-{2-[1-(第三級ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル]エチル}アミノ)プロピオン酸 エチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000076
 参考例27で得られた3-[N-(2,4-ジニトロベンゼンスルホニル)アミノ]プロピオン酸エチルエステル(37.75g,108.7mmol),4-(2-ヨードエチル)ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル(36.87g,108.7mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(300mL)溶液へ,氷冷下,炭酸カリウム(16.53g,119.6mmol)を加え,室温にて23時間攪拌した。反応液を1規定塩酸へ注ぎ,酢酸エチルにて抽出し,抽出液をあわせた後,水,及び飽和食塩水にて洗浄した。無水硫酸ナトリウムにて乾燥し,ろ過後,溶媒を減圧留去した。
 得られた残留物をN,N-ジメチルホルムアミド(300mL)に溶解し,炭酸カリウム(37.56g,271.8mmol),及びチオグリコール酸エチル(9.1mL,131.0mmol)を加え,室温にて1.5時間攪拌した。反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ,酢酸エチルにて抽出した。抽出液をあわせた後,水,及び飽和食塩水にて洗浄し,無水硫酸ナトリウムにて乾燥,ろ過後,溶媒を減圧留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=98:2→95:5→90:10)にて精製し,標記化合物16.06g(45%)を濃赤色オイルとして得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.05-1.15(2H,m),1.25(3H,t,J=7.1Hz),1.40-1.50(12H,m),1.61-1.65(2H,m),2.50(2H,t,J=6.4Hz),2.62-2.65(4H,m),2.87(2H,t,J=6.4Hz),4.05(2H,m), 4.13(2H,q,J=7.3Hz).
MS(ESI)m/z:329(M+H)+.
[参考例29]4-[{2-[1-(第三級ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル]エチル}(3-エトキシ-3-オキソプロピル)アミノ]-6-メトキシキノリン-3-カルボン酸エチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000077
 4-クロロ-6-メトキシキノリン-3-カルボン酸エチルエステル(10.83g,40.8mmol),参考例28で得られた3-(N-{2-[1-(第三級ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル]エチル}アミノ)プロピオン酸エチルエステル(16.06g,48.9mmol),トリエチルアミン(14.20mL,101.9mmol),及びジメチルスルホキシド(80mL)の混合物を80℃のオイルバス上で22時間加熱攪拌した。反応液を室温にした後,水を加え,酢酸エチルにて抽出した。抽出液をあわせた後,,及び飽和食塩水にて洗浄した。無水硫酸ナトリウムにて乾燥し,ろ過後,溶媒を減圧留去し,得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1→2:1→1:1→クロロホルム:酢酸エチル=2:1→1:1→1:2)にて精製し,標記化合物7.23g(32%)を赤色オイルとして得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.01(3H,t,J=7.1Hz),1.00-1.15(2H,m),1.30-1.85(17H,m),2.53-2.60(4H,m),3.35(2H,t,J=7.6Hz),3.66(2H,t,J=7.1Hz),3.89-4.05(7H,m),4.43(2H,q, J=7.2Hz),7.37-7.40(2H,m),7.98(1H,d,J=9.2Hz),8.87(1H,s).
MS(ESI)m/z:558(M+H)+.
[参考例30]1-{2-[1-(第三級ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル]エチル}-9-メトキシ-4-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロベンゾ[h]-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸エチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000078
 参考例29で得られた4-[{2-[1-(第三級ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル]エチル}(3-エトキシ-3-オキソプロピル)アミノ]-6-メトキシキノリン-3-カルボン酸エチルエステル(7.23g,12.96mmol)のエタノール(200mL)溶液へ,ナトリウムエトキシド(1.058g,15.55mmol)を加え,40℃のオイルバス上にて7時間加熱攪拌した。反応液を室温にした後,氷冷した3規定塩酸(300mL)に注ぎ,得られた混合物を約300mLまで減圧濃縮した。得られた水溶液を酢酸エチル(300mL)にて洗浄し,炭酸水素ナトリウムを加えてアルカリ性にした後,1,4-ジオキサン(300mL),及びジ炭酸ジ第三級ブチル(5.66g,25.93mmol)を加え,室温にて5時間攪拌した。反応液を酢酸エチルにて抽出し,あわせた抽出液を飽和食塩水にて洗浄した。無水硫酸ナトリウムにて乾燥し,ろ過後,溶媒を減圧留去し,得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=98:2→95:5→90:10)にて精製し,標記化合物4.65g(70%)を橙赤色ガム状固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.10-1.85(18H,m),1.90-2.00(1H,m),2.55-2.70(2H,m),3.35-3.45(1H,m),3.60-3.70(1H,m),3.85-4.50(10H,m),7.21-7.26(1H,m),7.35-7.42(1H,m), 7.95-8.02(1H,m),8.95-9.03(1H,m).
MS(ESI)m/z:512(M+H)+.
[参考例31]4-[2-(9-メトキシ-4-オキソ-3,4-ジヒドロベンゾ[h]-1,6-ナフチリジン-1(2H)-イル)エチル]ピペリジン-1-カルボン酸 第三級ブチルエステル,及び1-{2-[1-(第三級ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル]エチル}-9-メトキシ-4-オキソ-1,4-ジヒドロベンゾ[h]-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸エチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000079
 参考例30で得られた1-{2-[1-(第三級ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル]エチル}-9-メトキシ-4-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロベンゾ[h]-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸エチルエステル(2.68g,5.24mmol)のジメチルスルホキシド(50mL)溶液へ,塩化ナトリウム(460mg,7.86mmol)を加え,130℃のオイルバス上にて6時間加熱攪拌した。反応液を室温にした後,飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び水を加え,酢酸エチルにて抽出した。抽出液を水,飽和食塩水にて洗浄し,無水硫酸ナトリウムにて乾燥,ろ過後,溶媒を減圧留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:酢酸エチル=4:1→2:1→1:1)にて精製し,4-[2-(9-メトキシ-4-オキソ-3,4-ジヒドロベンゾ[h]-1,6-ナフチリジン-1(2H)-イル)エチル]ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル1.60g(34%)を赤橙色ガム状固体として,ならびに1-{2-[1-(第三級ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル]エチル}-9-メトキシ-4-オキソ-1,4-ジヒドロベンゾ[h]-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸エチルエステル0.25g(9%)を黄褐色ガム状固体として得た。
 4-[2-(9-メトキシ-4-オキソ-3,4-ジヒドロベンゾ[h]-1,6-ナフチリジン-1(2H)-イル)エチル]ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル:
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.20-1.35(2H,m),1.46(9H,s),1.60-1.90(3H,m),1.91-1.97(2H, m),2.62-2.75(4H,m),3.59-3.63(2H,m),3.67-3.70(2H,m),3.94(3H,s),4.11(2H,m),7.22 (1H,d,J=2.8Hz),7.40(1H,dd,J=9.2,2.8Hz),7.96(1H,d,J=9.2Hz),9.06(1H,s).
MS(ESI)m/z:440(M+H)+.
 1-{2-[1-(第三級ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル]エチル}-9-メトキシ-4-オキソ-1,4-ジヒドロベンゾ[h]-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸エチルエステル:
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.23-1.28(2H,m),1.43-1.46(12H,m),1.55-1.70(3H,m),1.98-2.03(2H,m),2.67(2H,m),3.99(3H,s),4.12(2H,m),4.45(2H,q,J=7.2Hz),4.58(2H,m),7.52-7.57(2H,m),8.21(1H,d,J=9.2Hz),8.52(1H,s),9.66(1H,s).
MS(ESI)m/z:510(M+H)+.
[参考例32]4-[2-(4-ヒドロキシ-9-メトキシ-3,4-ジヒドロベンゾ[h]-1,6-ナフチリジン-1(2H)-イル)エチル]ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000080
 参考例31で得られた4-[2-(9-メトキシ-4-オキソ-3,4-ジヒドロベンゾ[h]-1,6-ナフチリジン-1(2H)-イル)エチル]ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル(89mg,0.20mmol)のメタノール(4mL)溶液へ,氷冷下,水素化ホウ素ナトリウム(19mg,0.50mmol)を加え,同温度にて30分間攪拌した。反応液へ飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び水を加えた後,クロロホルム,続いてクロロホルム:メタノール=9:1混合溶媒にて抽出した。抽出液をあわせ,無水硫酸ナトリウムにて乾燥,ろ過後,溶媒を減圧留去した。得られた残留物を分取薄層クロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム:メタノール:トリエチルアミン=95:5:0.5)にて精製し,標記化合物84mg(94%)を薄橙色ガム状固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.15-1.25(2H,m),1.46(10H,m),1.60-1.70(2H,m),1.85-2.00(4H, m),2.65-2.71(2H,m),3.24-3.37(4H,m),3.91(3H,s),4.09(2H,m),4.89(1H,m),7.12(1H,d, J=2.8Hz),7.27-7.29(1H,m),7.89(1H,d,J=9.2Hz),8.48(1H,s).
[実施例6]1-{2-[1-(2-シクロヘキシルエチル)ピペリジン-4-イル]エチル}-9-メトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロベンゾ[h]-1,6-ナフチリジン-4-オール
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000081
 参考例32で得られた4-[2-(4-ヒドロキシ-9-メトキシ-3,4-ジヒドロベンゾ[h]-1,6-ナフチリジン-1(2H)-イル)エチル]ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチル(82mg,0.186mmol)のジクロロメタン(2mL)溶液へ,氷冷下,トリフルオロ酢酸(1mL)を加え,室温にて20分間攪拌した。溶媒を減圧留去し,残留物へ飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)を加えた後,クロロホルム:メタノール=9:1混合溶媒にて抽出した。抽出液をあわせ,無水硫酸ナトリウムにて乾燥し,ろ過後,溶媒を減圧留去した。
 得られた残留物を,シクロヘキシルアセトアルデヒド粗生成物(35mg,0.277mmol)と共にジクロロメタン(2mL),及びメタノール(0.2mL)の混合溶媒に溶解し,室温下,水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(79mg,0.373mmol)を加え,同温度にて15時間攪拌した。反応液へ飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後,クロロホルム:メタノール=9:1混合溶媒にて抽出した。抽出液をあわせ,無水硫酸ナトリウムにて乾燥し,ろ過後,溶媒を減圧留去した。残留物を分取薄層クロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム:メタノール:トリエチルアミン=300:50:3)にて精製後,ジクロロメタン-ジエチルエーテル中にて粉末化し,標記化合物45mg(54%)を白色粉末として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.85-0.95(2H,m),1.05-1.50(10H,m),1.55-1.75(6H,m),1.85-2.05 (6H,m),2.38(2H,m),2.98(2H,m),3.20-3.45(4H,m),3.90(3H,s),4.88(1H,m),7.12(1H,m), 7.27(1H,m),7.88(1H,d,J=9.2Hz),8.47(1H,s).
MS(ESI)m/z:452(M+H)+.
[実施例7]1-{2-[1-(2-シクロヘキシルエチル)ピペリジン-4-イル]エチル}-9-メトキシ-2,3-ジヒドロベンゾ[h]-1,6-ナフチリジン-4(1H)-オン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000082
 参考例32で得られた1-{2-[1-(2-シクロヘキシルエチル)ピペリジン-4-イル]エチル}-9-メトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロベンゾ[h]-1,6-ナフチリジン-4-オール(548mg,1.213mmol)のジクロロメタン(12mL)溶液へ,炭酸水素ナトリウム(306mg,3.64mmol),続いてデス・マーチン・パーヨージナン(796mg,1.820mmol)を加え,室温にて5時間攪拌した。デス・マーチン・パーヨージナン(796mg,1.820mmol)をさらに加えて16時間攪拌した後,反応液へ5%チオ硫酸ナトリウム水溶液(20mL),及び飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL)を加えてしばらく攪拌した後,クロロホルム:メタノール=9:1混合溶媒にて抽出した。抽出液をあわせ,無水硫酸ナトリウムにて乾燥し,ろ過後,溶媒を減圧留去し,得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール:トリエチルアミン=98:2:1→95:5:1)にて粗く精製した。こうして標記化合物粗生成物431mg(79%)を赤褐色ガム状固体として得た。このうち一部(90mg,0.200mmol)を分取薄層クロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム:メタノール:トリエチルアミン=95:5:1),次いで逆相高速液体クロマトグラフィー(Develosil,2cmφ×10cm,0.1%蟻酸含有アセトニトリル-水混合溶媒)にて精製後,4規定塩化水素/ジオキサン溶液を用いて塩酸塩とし,ジエチルエーテル中で粉末化した。標的化合物10mg(10%)を白色粉末として得た。
1H-NMR(400MHz,CD3OD)δ:0.95-1.05(2H,m),1.20-1.45(4H,m),1.63-1.85(10H,m),2.09(2H, m),2.17(2H,m),2.89(2H,m),2.99(2H,m),3.13(2H,m),3.62(2H,m),4.02-4.08(7H,m),7.57 (1H,d,J=2.3Hz),7.71(1H,dd,J=9.4,2.5Hz),7.89(1H,d,J=9.6Hz),8.78(1H,s).
MS(ESI)m/z:450(M+H)+.
[実施例8]1-{2-[1-(2-シクロヘキシルエチル)ピペリジン-4-イル]エチル}-9-メトキシ-2,3-ジヒドロベンゾ[h]-1,6-ナフチリジン-4(1H)-オン オキシム
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000083
 実施例7で得られた1-{2-[1-(2-シクロヘキシルエチル)ピペリジン-4-イル]エチル}-9-メトキシ-2,3-ジヒドロベンゾ[h]-1,6-ナフチリジン-4(1H)-オン粗生成物(234mg,0.520mmol)のピリジン(2.5mL)溶液へ,ヒドロキシルアミン塩酸塩(47mg,0.676mmol)を加え,室温にて16時間攪拌した。ヒドロキシルアミン塩酸塩(47mg,0.676mmol)をさらに加えて2時間攪拌した後,溶媒を減圧留去し,残留物に水を加え,クロロホルム:メタノール=9:1混合溶媒にて抽出した。抽出液をあわせ,無水硫酸ナトリウムにて乾燥し,ろ過後,溶媒を減圧留去し,得られた残留物を分取薄層クロマトグラフィー(シリカゲル,1回目,クロロホルム:メタノール:トリエチルアミン=60:6:1;2回目,クロロホルム:メタノール=10:1)にて精製した。その後,イソプロピルアルコール-ジエチルエーテル中で粉末化し,標的化合物10mg(4%)を黄白色粉末として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3:CD3OD=2:1)δ:0.90-1.00(2H,m),1.10-1.30(4H,m),1.45-1.95(16H, m),2.49(2H,m),2.82(2H,m),2.91(2H,m),3.25-3.50(2H,m),3.73(2H,m),3.95(3H,s),7.22 (1H,s),7.32(1H,d,J=8.7Hz),7.87(1H,d,J=8.7Hz),9.12(1H,s).
MS(ESI)m/z:465(M+H)+.
[実施例9]1-{2-[1-(2-シクロヘキシルエチル)ピペリジン-4-イル]エチル}-9-メトキシ-2,3-ジヒドロベンゾ[h]-1,6-ナフチリジン-4(1H)-オン O-メチルオキシム
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000084
 実施例7で得られた1-{2-[1-(2-シクロヘキシルエチル)ピペリジン-4-イル]エチル}-9-メトキシ-2,3-ジヒドロベンゾ[h]-1,6-ナフチリジン-4(1H)-オン粗生成物(107mg,0.238mmol)のピリジン(1.2mL)溶液へ,O-メチルヒドロキシルアミン塩酸塩(26mg,0.311mmol)を加え,室温にて16時間攪拌した。O-メチルヒドロキシルアミン塩酸塩(26mg,0.311mmol)をさらに加えて2時間攪拌した後,溶媒を減圧留去し,残留物を分取薄層クロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム:メタノール:トリエチルアミン=100:5:1)にて精製した。4規定塩化水素/ジオキサン溶液を用いて塩酸塩とし,ジエチルエーテル中で粉末化して標的化合物18mg(14%)を黄色粉末として得た。
1H-NMR(400MHz,CD3OD)δ:0.95-1.05(2H,m),1.15-1.40(6H,m),1.60-1.80(8H,m),2.00-2.15 (4H,m),2.99(4H,m),3.12(2H,m),3.58-3.74(4H,m),3.91-4.02(8H,m),7.45(1H,s),7.64 (1H,d,J=8.7Hz),7.89(1H,d,J=9.2Hz),8.86(1H,s).
MS(ESI)m/z:479(M+H)+.
[参考例33]4-{2-[1-(第三級ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル]エチルアミノ}-6-メトキシキノリン-3-カルボン酸
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000085
 参考例20で得られた4-{2-[1-(第三級ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル]エチルアミノ}-6-メトキシキノリン-3-カルボン酸エチルエステル(500mg,1.09mmol)のテトラヒドロフラン(4.95mL)溶液に,2規定水酸化ナトリウム水溶液(1.65mL)を加え室温で16時間,50℃で16時間撹拌した。冷却後,テトラヒドロフランを減圧留去し,残留物を水で希釈した。酢酸エチルで洗浄後,水層に0.5規定塩酸を加えることにより中和(pH=7)した。析出した固体をろ取し,減圧下50℃で終夜乾燥することにより標記化合物369mg(79%)を無色固体として得た。
1H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ:0.95-1.10(2H,m),1.36(9H,s),1.60-1.71(5H,m),2.57-2.74(2H,m),3.86-3.98(7H,m),7.48(1H,d,J=9.2Hz),7.69-7.77(2H,m),8.71(1H,s).
MS(ESI)m/z:430(M+H)+.
[参考例34]4-[2-({3-[(ベンジルオキシ)カルバモイル]-6-メトキシキノリン-4-イル}アミノ)エチル]ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000086
 参考例33で得られた4-{2-[1-(第三級ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル]エチルアミノ}-6-メトキシキノリン-3-カルボン酸(500mg,1.16mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(20mL)溶液にN,N-ジイソプロピルアミン(262μL,2.32mmol),O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロリン酸(530mg,1.39mmol),O-ベンジルヒドロキシルアミン(930mg,5.83mmol),トリエチルアミン(812μL,5.83mmol)を順次加え室温で終夜撹拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し,飽和食塩水,1規定塩酸,10%炭酸ナトリウム水溶液,飽和食塩水で順次洗浄後,硫酸マグネシウム上乾燥し,溶媒を減圧留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=100:1)で精製して標記化合物484mg(78%)を淡褐色無晶形固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.06-1.21(2H,m),1.45(9H,s),1.64-1.71(5H,m),2.60-2.75(2H,m),3.73(2H,t,J=6.9Hz),3.90(3H,s),4.08(2H,brs),5.06(2H,s),7.27-7.48(9H,m),7.83(1H,d,J=9.2Hz),8.39(1H,s).
MS(ESI)m/z:535(M+H)+.
[参考例35]4-[2-(3-ベンジルオキシ-9-メトキシ-2,4-ジオキソ-3,4-ジヒドロ-2H-ピリミド[5,4-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-カルボン酸 第三級ブチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000087
 アルゴン気流下,参考例34で得られた4-[2-({3-[(ベンジルオキシ)カルバモイル]-6-メトキシキノリン-4-イル}アミノ)エチル]ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル(377mg,0.71mmol)のテトラヒドロフラン溶液を氷水浴で冷却し水素化ナトリウム(油性,55%含有,67.7mg,1.55mmol)を加え同温度で10分間撹拌した。これにトリホスゲン(251mg,0.85mmol)を加え室温で3時間撹拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し,10%炭酸ナトリウム水溶液を注意深く加え有機層を分取した。有機層を硫酸マグネシウム上乾燥し,溶媒を減圧留後,得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(1回目,クロロホルム:メタノール=100:1;2回目,n-ヘキサン:酢酸エチル=3:1→1:1→1:2)で精製して標記化合物100mg(25%)を淡黄色無晶系固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.18-1.34(2H,m),1.47(9H,s),1.59(2H,s),1.70(1H,d,J=12.4Hz),1.98-2.08(2H,m),2.63-2.77(2H,m),3.98(3H,s),4.02-4.18(2H,m),4.40-4.48(2H,m),5.26(2H,s),7.37-7.44(3H,m),7.52-7.57(2H,m),7.60-7.66(2H,m),8.12-8.16(1H,m),9.34(1H,s).
MS(ESI)m/z:561(M+H)+.
[参考例36]3-ベンジルオキシ-1-{2-[1-(2-シクロヘキシルエチル)ピペリジン-4-イル]エチル}-9-メトキシ-1H-ピリミド[5,4-c]キノリン-2,4-ジオン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000088
 参考例35で得られた4-[2-(3-ベンジルオキシ-9-メトキシ-2,4-ジオキソ-3,4-ジヒドロ-2H-ピリミド[5,4-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル(100mg,0.19mmol)のジクロロメタン(2mL)溶液に,トリフルオロ酢酸(0.2mL)を加え室温で1時間攪拌した。反応液をジクロロメタンで希釈後,10%炭酸ナトリウム水溶液を加えpH=10に調整した。クロロホルムにて抽出し,無水硫酸マグネシウム上乾燥後,減圧濃縮した。
 得られた残留物をジクロロメタン(2mL)に溶解し,シクロヘキシルアセトアルデヒド(30.7mg,0.24mmol),酢酸(23.6μL,0.41mmol)および水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(45.9mg,0.21mmol)を加え室温で6時間撹拌した。反応液をジクロロメタンで希釈し,飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄後,無水硫酸マグネシウム上乾燥して溶媒を減圧留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=50:1)で精製し,標記化合物65.7mg(61%)を淡黄色固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.85-0.97(2H,m),1.15-1.23(3H,m),1.35-1.45(5H,m),1.59-1.72(8H,m),1.82-1.92(2H,m),1.97-2.04(2H,m),2.32(2H,t,J=8.1Hz),2.93(2H,d,J=11.0Hz),3.97(3H,s),4.39-4.46(2H,m),5.26(2H,s),7.38-7.43(3H,m),7.51-7.56(2H,m),7.62-7.64(2H,m),8.12(1H,d,J=9.0Hz),9.34(1H,s).
MS(ESI)m/z:571(M+H)+.
[実施例10]1-{2-[1-(2-シクロヘキシルエチル)ピペリジン-4-イル]エチル}-3-ヒドロキシ-9-メトキシ-1H-ピリミド[5,4-c]キノリン-2,4-ジオン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000089
 参考例36で得られた3-ベンジルオキシ-1-{2-[1-(2-シクロヘキシル-エチル)-ピペリジン-4-イル]-エチル}-9-メトキシ-1H-ピリミド[5,4-c]キノリン-2,4-ジオン(65mg,0.114mmol)のメタノール(50mL)溶液に10%パラジウム炭素触媒(M,約50%含水,32mg)を加え室温で2時間接触水素添加を行った。触媒をろ去し,ろ過物をクロロホルム:メタノール:水=8:3:0.5混合溶媒で洗浄した。ろ液,洗液をあわせた後,溶媒を減圧濃縮し,得られた残留物を分取薄層クロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール:水=8:3:0.5)で精製し,標記化合物38mg(70%)を無色固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.79-0.93(2H,m),1.02-1.42(9H,m),1.52-1.69(6H,m),1.77-1.98(3H,m),2.27(2H,brs),2.76-2.89(2H,m),3.96(3H,s),4.35(2H,brs),7.56-7.64(2H,m),8.04(1H,d,J=9.6Hz),9.10(1H,s).
MS(ESI)m/z:481(M+H) +.
[参考例37]3-(4-クロロ-6-メトキシキノリン-3-イル)-3-オキソプロピオン酸エチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000090
 マロン酸モノエチルエステル・モノカリウム塩(1.226g,7.20mmol),塩化マグネシウム(1.029g,10.81mmol),トリエチルアミン(2.51mL,18.0mmol),及び酢酸エチル(15mL)の混合物を50℃のオイルバス上にて19時間攪拌した(A液)。続いて,4-クロロ-6-メトキシキノリン-3-カルボン酸(国際公開第2004/058144号に記載,856mg,3.60mmol)のテトラヒドロフラン(15mL)溶液へ,氷冷下,カルボニルジイミダゾール(759mg,4.68mmol)を加え,室温にて4時間攪拌した(B液)。B液を氷冷下A液へ加え,その後50℃にて26時間攪拌した。反応液へ1規定塩酸を加え,酢酸エチルにて抽出した後,抽出液を水,及び,飽和食塩水にて洗浄した。無水硫酸ナトリウムにて乾燥後,ろ過し,溶媒を減圧留去した後,残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1→2:1)にて精製し,標記化合物930mg(84%)を白色固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.25(0.75H,t,J=7.1Hz),1.37(2.25H,t,J=6.9Hz),4.00(3H,s), 4.16(0.5H,s),4.21(0.5H,q,J=6.6Hz),4.32(1.5H,q,J=6.9Hz),5.64(0.75H,s),7.44-7.52 (1H,m),7.55-7.56(1H,m),8.02-8.06(1H,m),8.82(0.75H,s),8.85(0.25H,s).
[参考例38]4-(2-{[3-(4-クロロ-6-メトキシキノリン-3-イル)-2-(エトキシカルボニル)-3-オキソプロパン-1-エン-1-イル]アミノ}エチル)ピペリジン-1-カルボン酸 第三級ブチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000091
 参考例37で得られた3-(4-クロロ-6-メトキシキノリン-3-イル)-3-オキソプロピオン酸エチルエステル(2.89g,9.36mmol),オルト蟻酸トリエチル(18mL),及び無水酢酸(9mL)の混合物を120℃のオイルバス上で3.5時間加熱還流した。溶媒を減圧留去した後,トルエンを用いて共沸し,残留溶媒を除いた。
 得られた残留物を,4-(2-アミノエチル)ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル(2.14g,9.36mmol)とともにジクロロメタン(50mL)に溶解し,室温下,16時間攪拌した。反応液を酢酸エチルにて希釈し,1規定塩酸,水,及び,飽和食塩水にて順次洗浄した。無水硫酸ナトリウムにて乾燥後,ろ過し,溶媒を減圧留去した後,残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1→1:1→1:2)にて精製し,標記化合物粗生成物1.60g(31%)をオレンジ色ガム状固体として得た。得られた粗生成物はこれ以上精製せずに次の反応に用いた。
[参考例39]1-{2-[1-(第三級ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル]エチル}-9-メトキシ-4-オキソ-1,4-ジヒドロベンズ[h]-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸エチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000092
 参考例38で得られた4-(2-{[3-(4-クロロ-6-メトキシキノリン-3-イル)-2-(エトキシカルボニル)-3-オキソプロパン-1-エン-1-イル]アミノ}エチル)ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル粗生成物(1.60g,2.93mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(30mL)溶液へ炭酸カリウム(526mg,3.81mmol)を加え,50℃のオイルバス上で18時間加熱攪拌した。溶媒を減圧留去した後,残留物へ1規定塩酸を加え,酢酸エチにて抽出した。抽出液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液,及び飽和食塩水にて洗浄し,無水硫酸ナトリウムにて乾燥後,ろ過し,溶媒を減圧留去した。残留物を酢酸エチル:へキサン=1:1混合溶媒に懸濁して不溶物をろ取し,標記化合物626mg(42%)を赤橙色粉末として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.23-1.28(2H,m),1.43-1.46(12H,m),1.55-1.70(3H,m),1.98-2.03(2H,m),2.67(2H,m),3.99(3H,s),4.12(2H,m),4.45(2H,q,J=7.2Hz),4.58(2H,m),7.52-7.57(2H,m),8.21(1H,d,J=9.2Hz),8.52(1H,s),9.66(1H,s).
MS(ESI)m/z:510(M+H)+.
[実施例11]1-{2-[1-(2-シクロヘキシルエチル)ピペリジン-4-イル]エチル}-9-メトキシ-4-オキソ-1,4-ジヒドロベンゾ[h]-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸エチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000093
 参考例39で得られた1-{2-[1-(第三級ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル]エチル}-9-メトキシ-4-オキソ-1,4-ジヒドロベンゾ[h]-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸エチルエステル(250mg,0.491mmol)のジクロロメタン(4mL)溶液へ,氷冷下,トリフルオロ酢酸(2mL)を加え,室温にて30分間攪拌した。溶媒を減圧留去し,残留物へ飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後,クロロホルム:メタノール=9:1混合溶媒にて抽出した。抽出液をあわせ,無水硫酸ナトリウムにて乾燥し,ろ過後,溶媒を減圧留去した。
 得られた残留物を,シクロヘキシルアセトアルデヒド粗生成物(93mg,0.737mmol)と共にジクロロメタン(3mL),及びメタノール(0.3mL)の混液に溶解し,室温下,水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(208mg,0.981mmol)を加え,同温度にて15時間攪拌した。反応液へ飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後,クロロホルム:メタノール=9:1混合溶媒にて抽出した。抽出液をあわせ,無水硫酸ナトリウムにて乾燥し,ろ過後,溶媒を減圧留去した。残留物を分取薄層クロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム:メタノール:トリエチルアミン=200:10:1)にて精製し,標的化合物194mg(76%)を薄黄色ガム上固体として得た。このうち一部(41mg,0.079mmol)にエタノール(5mL)を加え,次いで4規定塩化水素/ジオキサン溶液(1mL)を加えて2塩酸塩とした。溶媒を減圧留去し,さらにエタノールを用いて共沸した(2回)。残留物をジエチルエーテル中にて粉末化し,標記化合物の塩酸塩25mg(53%)を黄色粉末として得た。
1H-NMR(400MHz,CD3OD)δ:1.01(2H,m),1.16-1.43(9H,m),1.63-1.95(10H,m),2.05-2.20 (4H,m),2.97(2H,m),3.12(2H,m),3.61(2H,m),4.11(3H,s),4.42(2H,q,J=7.2Hz),7.91(1H,d,J=9.2Hz),7.94(1H,s),8.26(1H,d,J=8.7Hz),8.92(1H,s),9.56(1H,s).
MS(ESI)m/z:520(M+H)+.
[実施例12]1-{2-[1-(2-シクロヘキシルエチル)ピペリジン-4-イル]エチル}-9-メトキシ-4-オキソ-1,4-ジヒドロベンゾ[h]-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000094
 実施例11で得られた1-{2-[1-(2-シクロヘキシルエチル)ピペリジン-4-イル]エチル}-9-メトキシ-4-オキソ-1,4-ジヒドロベンゾ[h]-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸エチルエステル(153mg,0.294mmol)のメタノール(2mL)及びテトラヒドロフラン(2mL)溶液へ,1規定水酸化ナトリウム水溶液(0.88mL,0.88mmol)を加え,室温にて40分間攪拌した。反応液へ1規定塩酸(0.88mL,0.88mmol)を加え,溶媒を減圧留去し,残留物へ水を加えた後,クロロホルム:メタノール=9:1混合溶媒にて抽出した。抽出液をあわせ,無水硫酸ナトリウムにて乾燥し,ろ過後,溶媒を減圧留去した。得られた残留物を分取薄層クロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム:メタノール:水=7:3:1下層溶媒)にて精製し,標記化合物120mg(83%)を褐色粉末として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.87-0.96(2H,m),1.13-1.24(4H,m),1.40-1.75(12H,m),1.95 (2H, m),2.11(2H,m),2.38(2H,m),2.99(2H,m),4.01(3H,s),4.69(2H,t,J=8.3Hz),7.60-7.65(2H, m),8.28(1H,d,J=9.2Hz),8.82(1H,s),9.67(1H,s).
MS(ESI)m/z:492(M+H)+.
[参考例40]2-クロロ-N-(4-クロロ-6-メトキシ-キノリン-3-イル)アセトアミド
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000095
 4-クロロ-6-メトキシキノリン-3-イルアミン(国際公開第2004/058144号に記載,300mg,1.44mmol)のジクロロメタン(22mL)溶液を氷水浴中冷却し,炭酸カリウム水溶液(537mg,3.89mmol/15mL)およびクロロアセチルクロリド(0.154mL,1.94mmol)を加え同温度で30分間撹拌した。さらに炭酸カリウム水溶液(268mg,0.97mmol/2mL)およびクロロアセチルクロリド(0.077mL,0.927mmol)を加え同温度で30分間撹拌した。水層を分離後,有機層を硫酸マグネシウム上乾燥し,溶媒を減圧留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=100:1)で精製し,標記化合物270mg(66%)を淡黄色固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:3.99(3H,s),4.32(2H,s),7.33-7.40(2H,m),8.01(1H,d,J=8.3Hz),8.93(1H,brs),9.62(1H,s).
MS(ESI)m/z:285(M+H)+.
[参考例41]4-[2-(9-メトキシ-3-オキソ-3,4-ジヒドロ-2H-ピラジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000096
 参考例40で得られた2-クロロ-N-(4-クロロ-6-メトキシキノリン-3-イル)アセトアミド(300mg,1.05mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(6mL)に溶解し,炭酸カリウム(160mg,1.16mmol)および4-(2-アミノエチル)ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル(324mg,1.42mmol)を加え,室温で終夜撹拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し,飽和食塩水,10%炭酸ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄し,硫酸マグネシウム上乾燥後,溶媒を減圧留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=70:1)で精製し,2-{2-[1-(第三級ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル]エチル}アミノ-N-(4-クロロ-6-メトキシ-キノリン-3-イル)アセトアミド396mgを淡褐色固体として得た。
 得られた固体をN,N-ジメチルアセトアミド(10mL) に溶解し,100℃で5時間加熱した。冷却後,酢酸エチルで希釈し10%炭酸ナトリウム水溶液,飽和食塩水で洗浄後,硫酸マグネシウム上乾燥し,溶媒を減圧留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=70:1)で精製し標記化合物152mg(33%)を淡褐色無晶形固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.03-1.18(2H,m),1.24-1.40(2H,m),1.44(9H,s),1.52-1.72(4H,m),2.54-2.69(2H,m),3.29-3.34(2H,m),3.86(2H,s),3.95(3H,s),3.98-4.14(1H,m),7.22(1H,d,J=2.8Hz),7.25-7.31(1H,m),7.96(1H,d,J=9.2Hz),8.31(1H,brs),8.35(1H,s).
MS(ESI)m/z:441(M+H)+.
[実施例13]1-{2-[1-(2-シクロヘキシルエチル)ピペリジン-4-イル]エチル}-9-メトキシ-1,4-ジヒドロ-2H-ピラジノ[2,3-c]キノリン-3-オン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000097
 参考例41で得られた4-[2-(9-メトキシ-3-オキソ-3,4-ジヒドロ-2H-ピラジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル(120mg,0.27mmol)をジクロロメタン(2.7mL)に溶解し,トリフルオロ酢酸(0.3mL)を加え室温で1時間撹拌した。反応液に10%炭酸ナトリウム水溶液を加え,溶媒を減圧留去した。得られた残留物を分取薄層クロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム:メタノール:水=8:3:0.5)で精製し9-メトキシ-1-[2-(ピペリジン-4-イル)エチル]-3-オキソ-3,4-ジヒドロ-2H-ピラジノ[2,3-c]キノリン60.3mg(66%)を無色固体として得た。
 得られた固体をクロロホルム(2.5mL)およびメタノール(1.0mL)に溶解し,シクロヘキシルアセトアルデヒド(29mg,0.23mmol)および酢酸(30.3μL,0.531mmol)を加え室温で1時間撹拌した。水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(43.4mg,0.195mmol)を加え室温で2日間撹拌した。反応液に10%炭酸ナトリウム水溶液を加え有機物をクロロホルム:メタノール=5:1の混合溶媒で抽出し,硫酸マグネシウム上乾燥後溶媒を減圧留去した。得られた残留物を分取薄層クロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム:メタノール:水=8:3:0.5)で精製し標記化合物45.7mg(56%)を無色固体として得た。
1H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ:0.75-0.89(2H,m),0.97-1.30(10H,m),1.41-1.80(11H,m),2.20(1H,brs),2.75(1H,brs),3.19-3.27(3H,m),3.74(2H,s),3.88(3H,s),7.14-7.24(2H,m),7.81(1H,d,J=9.2Hz),8.31(1H,s),10.72(1H,s).
MS(ESI)m/z:451(M+H)+.
[参考例42]4-エトキシカルボニル-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000098
 9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン(400mg,1.85mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(10mL)に溶解し,氷冷下で水素化ナトリウム(油性,55%含有,161mg,3.70mmol)を加え1時間攪拌した後に,同温で4-エトキシカルボニル-4-(2-ヨードエチル)ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル(国際公開第1999/052895号に記載,913mg,2.22mmol)を加えた。室温に昇温させながら16時間攪拌した後に,水を加えクロロホルム:メタノール:水=20:3:1下層溶媒で抽出した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後,減圧下溶媒を留去した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(1回目,ヘキサン-酢酸エチル;2回目,クロロホルム-メタノール)で精製して,標記化合物56.3mg(7%)を橙色油状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.19(3H,t,J=7.1Hz),1.46(11H,m),2.09-2.18(4H,m),2.84-3.06(4H,m),3.20(2H,t,J=4.4Hz),3.95(5H,m),4.14(2H,q,J=7.2Hz),4.19(2H,t,J=4.3Hz),7.03(1H,d,J=2.7Hz),7.18(1H,dd,J=9.2,2.8Hz),7.91(1H,d,J=9.3Hz),8.38(1H,s).
MS(ESI)m/z:500(M+H)+.
[参考例43]4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-4-カルボン酸エチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000099
 参考例42で得られた4-エトキシカルボニル-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル(56.3mg,0.113mmol)をジクロロメタン(3mL)に溶解し,氷冷下トリフルオロ酢酸(0.5mL)を加えて5時間攪拌した。減圧下溶媒を留去後,氷冷下飽和重曹水を加えてアルカリ性とした後に,クロロホルム:メタノール:水=20:3:1下層溶媒で抽出した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後,減圧下溶媒を留去して,標記化合物37.6mg(83%)を淡黄色油状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.20(3H,t,J=7.1Hz),1.25(2H,s),1.44-1.51(2H,m),2.09-2.24(4H,m),2.65-2.74(2H,m),2.94-3.05(2H,m),3.19(2H,t,J=4.4Hz),3.96(3H,s),4.13(2H,q,J=7.1Hz),4.18(2H,t,J=4.4Hz),7.05(1H,d,J=2.9Hz),7.17(1H,dd,J=9.0,2.7Hz),7.89(1H,d,J=9.0Hz),8.38(1H,s).
[参考例44]1-(2-シクロヘキシルエチル)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-4-カルボン酸エチルエステル
 参考例43で得られた4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-4-カルボン酸エチルエステル(37.6mg,0.094mmol),シクロヘキシルアセトアルデヒド(18.0mg,0.141mmol)をジクロロメタン(1mL)に溶解させ,室温で酢酸(0.007mL,0.113mmol),水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(25.2mg,0.113mmol)を加えて16時間攪拌した。減圧下溶媒を留去し,残留物をクロロホルム:メタノール-:=20:3:1下層溶媒に溶解し,水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後,減圧下溶媒を留去し,シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=100:1)で精製して,標記化合物44.6mg(93%)を黄色油状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.85-0.97(2H,m),1.08-1.29(9H,m),1.51-1.72(10H,m),1.97-2.25(5H,m),2.34(1H,brs),2.77(1H,brs),2.97-3.03(2H,m),3.18(2H,t,J=4.3Hz),3.95(3H,s),4.12(2H,q,J=7.1Hz),4.18(2H,t,J=4.2Hz),7.04(1H,d,J=2.7Hz),7.17(1H,dd,J=8.9,2.6Hz),7.89(1H,d,J=9.0Hz),8.38(1H,s).
MS(ESI)m/z:510(M+H)+.
[実施例14]1-(2-シクロヘキシルエチル)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-4-カルボン酸
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000101
 参考例44で得られた1-(2-シクロヘキシルエチル)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-4-カルボン酸エチルエステル(44.6mg,0.088mmol)をエタノール(3mL)に溶解し,室温で5規定水酸化ナトリウム水溶液(1mL)を加え100℃で23時間攪拌した。減圧下溶媒を留去し,氷冷下で1規定塩酸水溶液を加えてpH7.4に調整した。クロロホルム:メタノール:水=7:3:1下層溶媒で6回抽出を行い,無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し,得られた粗体を酢酸エチル-ヘキサンでトリチュレートし,固体をろ取して,標記化合物19.0mg(43%)を白色固体として得た。
1H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ:0.81-0.94(2H,m),1.07-1.38(7H,m),1.44-1.55(2H,m),1.56-1.71(5H,m),1.93-2.13(6H,m),2.20-2.29(2H,m),2.61-2.70(2H,m),2.92-3.01(2H,m),3.14-3.21(2H,m),3.92(3H,s),4.16-4.24(2H,m),7.03(1H,d,J=2.7Hz),7.16(1H,dd,J=9.3,2.7Hz),7.78(1H,d,J=9.0Hz),8.29(1H,s).
MS(ESI)m/z:482(M+H)+.
[実施例15]1-(2-{1-[2-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デク-6-イル)エチル]ピペリジン-4-イル}エチル)-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000102
 参考例10で得られた9-メトキシ-1-[2-(ピペリジン-4-イル)エチル]-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン(100mg,0.305mmol)のジクロロメタン溶液(10mL)に(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デク-6-イル)アセトアルデヒド(68mg,0.367mmol)と水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(102mg,0.458mmol)を加え1時間撹拌した。水(2mL)を加え30分撹拌した後,反応液へ1規定水酸化ナトリウム水溶液を加え,ジクロロメタンで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥して,乾燥剤をろ去後,ろ液を減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=10:1)で精製して標記化合物121mg(80%)を無色油状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.21-1.36(5H,m),1.43-1.64(6H,m),1.72-1.77(4H,m),1.84-1.92(3H,m),2.00(2H,m),2.42(2H,m),3.03(2H,brd,J=10.8Hz),3.09(2H,m),3.22(2H,brt,J=4.4Hz),3.92(3H,s),3.91-3.97(4H,m),4.19(2H,brt,J=4.4Hz),7.07(1H,d,J=2.7Hz),7.15(1H,dd,J=2.7,9.0Hz),7.87(1H,d,J=9.0Hz),8.36(1H,s). 
 上記で得られた1-(2-{1-[2-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デク-6-イル)エチル]ピペリジン-4-イル}エチル)-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリンをエタノール(5.0mL)に溶解し,塩化水素/エタノール溶液(1規定,0.61mL)を加えて1分間撹拌した後に,反応液を減圧下で濃縮した。粉末化した後,減圧下にて40℃で乾燥させることで標記化合物の塩酸塩137mg(99%)を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.43(1H,m),1.61-2.41(16H,m),2.55(2H,m),2.72(2H,m),3.03(2H,m),3.52-3.70(6H,brm),3.74(3H,s),3.99(4H,m),4.32(2H,brm),7.09(1H,d,J=2.4Hz),7.34(1H,dd,J=2.4,9.3Hz),8.18(1H,brm),8.45(1H,d,J=9.3Hz),12.0(1H,brs).
HRMS(ESI)m/z:496.31483(Calcd for C29H42N3O4:496.31753).
[実施例16]2-(2-{4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-イル}エチル)シクロヘキサノン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000103
 実施例15で得られた1-(2-{1-[2-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デク-6-イル)エチル]ピペリジン-4-イル}エチル)-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン塩酸塩(102mg,0.179mmol)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液に1規定塩酸(3.0mL)を加えて36時間撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で中和した後,反応液へ0.1規定水酸化ナトリウム水溶液を加え,ジクロロメタンで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ,乾燥剤をろ去後,ろ液を減圧下で濃縮した。残留物を分取薄層クロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム:メタノール:水=20:3:1下層溶媒)で精製し,標記化合物73.6mg(91%)を白色アモルファスとして得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.32-1.51(5H,m),1.63-1.75(4H,m),1.83-1.90(3H,m),1.96-2.14(5H,m),2.27-2.45(5H,m),3.00(2H,m),3.08(2H,m),3.21(2H,t,J=4.4Hz),3.92(3H,s),4.19(2H,t,J=4.4Hz),7.07(1H,d,J=2.7Hz),7.15(1H,dd,J=2.7,9.1Hz),7.87(1H,d,J=9.1Hz),8.36(1H,s).
 上記で得られた2-(2-{4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-イル}エチル)シクロヘキサノンをジクロロメタン(10mL)に溶解し,塩化水素/エタノール溶液(1規定,456μL)を加えて1分間撹拌した。反応液を減圧下で濃縮し,エーテルを加えて粉末化した後,上澄みをデカンテーションで除去し,減圧下にて40℃で乾燥させることで標記化合物の塩酸塩85.5mg(定量的)を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.19-2.38(19H,m),2.53(1H,m),2.68(2H,m),2.95(1H,brm),3.06(1H,brm),3.52-3.71(4H,brm),3.98(3H,s),4.31(2H,brs),7.08(1H,brs),7.36(1H,brd,9.5Hz),8.21(1H,brm),8.51(1H,d,J=9.5Hz),12.1(1H,brs).
HRMS(ESI)m/z:452.29123(Calcd for C27H38N3O3:452.29132).
[参考例45]4-(2-{[3-(ヒドロキシメチル)-6-メトキシキノリン-4-イル]アミノ}エチル)ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000104
 参考例20で得られた4-({2-[1-(第三級ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル]エチル}アミノ)-6-メトキシキノリン-3-カルボン酸エチルエステル(2.94g,6.43mmol)をテトラヒドロフラン(35mL)に溶解させ,氷冷下,水素化リチウムアルミニウム(488mg,12.85mmol)を加え,7時間攪拌した。氷冷下,水(0.5mL),5規定水酸化ナトリウム水溶液(0.5mL),水(1.5mL)を加えて,室温で14時間攪拌した。無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥後,エーテルを加え,超音波処理し,ろ過後,減圧下溶媒を留去して,標記化合物2.53g(95%)を黄色泡状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.09-1.22(2H,m),1.45(9H,s),1.62-1.71(5H,m),2.61-2.74(2H,m),3.57-3.65(2H,m),3.93(3H,s),4.08(2H,brs),4.80(2H,d,J=3.7Hz),4.99(1H,brs),7.34-7.27(2H,m),7.90(1H,d,J=9.3Hz),8.28(1H,d,J=9.3Hz).
[参考例46]4-{2-[(3-ホルミル-6-メトキシキノリン-4-イル)アミノ]エチル}ピペリジンカルボン酸 第三級ブチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000105
 参考例45で得られた4-(2-{[3-(ヒドロキシメチル)-6-メトキシキノリン-4-イル]アミノ}エチル)ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル(3.06g,7.36mmol)をジクロロメタン(73mL)に溶解させ,室温で二酸化マンガン(7.51g,73.6mmol)を加えて1時間攪拌した。反応液をセライトろ過後,減圧下溶媒を留去した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム-メタノール)で精製を行い,標記化合物2.68g(88%)を黄色非晶質固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.13-1.27(2H,m),1.46(9H,s),1.63-1.75(4H,m),1.80(2H,q,J=6.8Hz),2.64-2.78(2H,m),3.92(3H,s),3.95-4.01(2H,m),4.11(1H,brs),7.41(1H,dd,J=9.3,2.7Hz),7.67(1H,d,J=2.7Hz),7.91(1H,d,J=9.0Hz),8.49(1H,s),9.87(1H,s),10.13-10.19(1H,m).
[参考例47]4-{2-[(3-ヒドロキシ-6-メトキシキノリン-4-イル)アミノ]エチル}ピペリジンカルボン酸第三級ブチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000106
 参考例46で得られた4-{2-[(3-ホルミル-6-メトキシキノリン-4-イル)アミノ]エチル}ピペリジンカルボン酸第三級ブチルエステル(180mg,0.435mmol)をメタノール:ジクロロメタン=1:1の混合溶媒(4mL)に溶解し,氷冷下で炭酸カリウム(75mg,0.544mmol),m-クロロ過安息香酸(94mg,0.544mmol)を加えて,同温で3時間,室温に昇温して19時間攪拌した。さらに氷冷下で炭酸カリウム(75mg,0.544mmol),m-クロロ過安息香酸(94mg,0.544mmol)を加え,室温で4時間攪拌した。飽和重曹水を加えクロロホルム:メタノール:水=7:3:1の下層溶媒で抽出を行い,無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去後,シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール:水=7:3:1下層溶媒)で精製を行い,標記化合物110mg(63%)を黄色非晶質固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.10-1.31(2H,m),1.45(9H,s),1.60-1.77(5H,m),2.62-2.75(2H,m),3.77(2H,t,J=7.0Hz),3.91(3H,s),4.08(2H,m),7.16(1H,d,J=8.3Hz),7.31(1H,s),7.92(1H,d,J=9.3Hz),8.14(1H,s).
[参考例48]4-(2-{[3-(2-エトキシ-2-オキソエトキシ)-6-メトキシキノリン-4-イル]アミノ}エチル)ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000107
 参考例47で得られた4-{2-[(3-ヒドロキシ-6-メトキシキノリン-4-イル)アミノ]エチル}ピペリジン-1-カルボン酸 第三級ブチルエステル(110mg,0.274mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(1.5mL)に溶解させ,氷冷下で炭酸カリウム(45mg,0.329mmol),ブロモ酢酸エチル(0.032mL,0.288mmol)を加え,室温に昇温させながら9時間攪拌した。ジエチルエーテルを加え,水,飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後,減圧下溶媒を留去し,シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム-メタノール)で精製して,標記化合物82.9mg(62%)を橙色油状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.08-1.21(2H,m),1.30(3H,t,J=7.1Hz),1.45(9H,s),1.60-1.72(4H,m),2.61-2.75(2H,m),3.56-3.64(2H,m),3.93(3H,s),3.99-4.16(2H,m),4.27(2H,q,J=7.2Hz),4.73(2H,s),4.82-4.89(1H,m),7.26-7.20(2H,m),7.88(1H,d,J=9.0Hz),8.37(1H,s).
MS(ESI)m/z:488(M+H)+.
[参考例49]4-[2-(9-メトキシ-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000108
 参考例48で得られた4-(2-{[3-(2-エトキシ-2-オキソエトキシ)-6-メトキシキノリン-4-イル]アミノ}エチル)ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル(82.9mg,0.170mmol)をエタノール(3mL)に溶解させ,42時間加熱還流した。イソプロピルアルコール(10mL)を加え,さらに3日間加熱還流させ,放冷後,減圧下溶媒を留去した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン-酢酸エチル)で精製を行い,標記化合物60.7mg(81%)を薄黄色泡状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.01-1.10(2H,m),1.24-1.39(2H,m),1.43(9H,s),1.48-1.68(3H,m),2.53-2.65(2H,m),3.94(3H,s),3.95-4.08(2H,m),4.25(2H,t,J=7.6Hz),4.60(2H,s),7.11(1H,d,J=2.4Hz),7.31(1H,dd,J=9.3,2.7Hz),8.00-8.04(1H,m),8.58(1H,s).
[参考例50]9-メトキシ-1-[2-(ピペリジン-4-イル)エチル]-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-2(3H)-オン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000109
 参考例49で得られた4-[2-(9-メトキシ-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル(60.7mg,0.137mmol)をジクロロメタン(1.5mL)に溶解させ,氷冷下でトリフルオロ酢酸(0.5mL)を加えて2時間攪拌した。減圧下溶媒を留去後,氷冷下で飽和重曹水を加えてアルカリ性とした。クロロホルムで抽出を行い,無水硫酸ナトリウムで乾燥後,減圧下溶媒を留去して,標記化合物47mg(定量的)を無色油状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.02-1.14(2H,m),1.23-1.39(1H,m),1.50-1.64(4H,m),2.45-2.54(2H,m),2.96-3.03(2H,m),3.94(3H,s),4.24(2H,t,J=7.6Hz),4.60(2H,s),7.13(1H,d,J=2.7Hz),7.30(1H,dd,J=9.3,2.7Hz),8.01(1H,d,J=9.3Hz),8.58(1H,s).
[参考例51]1-(2-{1-[2-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デク-6-イル)エチル]ピペリジン-4-イル}エチル)-9-メトキシ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-2(3H)-オン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000110
 参考例50で得られた9-メトキシ-1-(2-ピペリジン-4-イルエチル)-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-2(3H)-オン(47mg,0.137mmol),(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デク-6-イル)アセトアルデヒド(33mg,0.178mmol)をジクロロメタン(3mL)に溶解し,室温で酢酸(0.009mL,0.164mmol),水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(37mg,0.164mmol)を加えて17時間攪拌した。減圧下溶媒を留去し,クロロホルムに溶解し,飽和重曹水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後,減圧下溶媒を留去し,シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム-メタノール)で精製して,標記化合物42.3mg(61%)を無色油状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.13-1.38(6H,m),1.42-1.66(13H,m),1.71-1.92(3H,m),2.32(1H,brs),2.89(1H,brs),3.89-3.97(7H,m),4.21-4.29(2H,m),4.60(2H,s),7.10-7.14(1H,m),7.28-7.33(1H,m),8.00(1H,d,J=9.3Hz),8.57(1H,s).
MS(ESI)m/z:510(M+H)+.
[実施例17]9-メトキシ-1-(2-{1-[2-(2-オキソシクロヘキシル)エチル]ピペリジン-4-イル}エチル)-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-2(3H)-オン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000111
 参考例51で得られた1-(2-{1-[2-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デク-6-イル)エチル]ピペリジン-4-イル}エチル)-9-メトキシ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-2(3H)-オン(42.3mg,0.083mmol)をテトラヒドロフラン(6mL)に溶解し,室温で1規定塩酸(2mL)を加えて6時間攪拌した。飽和重曹水を加えてアルカリ性とした後にクロロホルムで抽出を行った。無水硫酸ナトリウムで乾燥後,減圧下溶媒を留去し,シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム-メタノール)で精製した。その後,4規定塩化水素/ジオキサン溶液(0.034mL)を加え,超音波処理後,エタノールを加えて40℃で10分間攪拌した。減圧下溶媒を留去し,ジエチルエーテルを加えて超音波処理後,固体をろ取して,標記化合物塩酸塩23mg(48%)を薄黄色固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.13-1.45(5H,m),1.48-1.74(9H,m),1.93-2.13(3H,m),2.21-2.43(5H,m),2.77-2.93(2H,m),3.94(3H,s),4.20-4.28(2H,m),4.60(2H,s),7.12(1H,d,J=2.4Hz),7.30(1H,dd,J=9.2,2.6Hz),8.00(1H,d,J=9.3Hz),8.57(1H,s).
MS(ESI)m/z:466(M+H)+.
[参考例52]1-{2-[1-(第三級ブトキシカルボニル)ピペリジニル-4-イル]エチル}-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-3-カルボン酸メチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000112
 参考例47で得られた4-{2-[(3-ヒドロキシ-6-メトキシキノリン-4-イル)アミノ]エチル}ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル(100mg,0.249mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(2mL)に溶解し,炭酸カリウム(103mg,0.747mmol),2,3-ジブロモプロピオン酸メチル(0.047mL,0.374mmol)を加えて,60℃で2.5時間攪拌した。氷冷下で水を加え,酢酸エチルで抽出を行い,飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後,減圧下溶媒を留去し,シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム-メタノール)で精製して,標記化合物103.6mg(86%)を黄色油状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.16-1.34(3H,m),1.46(9H,s),1.62(2H,brs),1.67-1.76(2H,m),1.86-1.96(2H,m),2.62-2.76(2H,m),3.15-3.23(1H,m),3.36-3.47(1H,m),3.57-3.65(1H,m),3.89(3H,s),3.93(3H,s),4.05-4.19(1H,m),4.60(1H,dd,J=8.4,2.6Hz),7.07(1H,d,J=2.9Hz),7.21(1H,dd,J=9.2,2.8Hz),7.92(1H,d,J=9.0Hz),8.53(1H,s).
[参考例53]9-メトキシ-1-[2-(ピペリジン-4-イル)エチル]-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-3-カルボン酸メチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000113
 参考例52で得られた1-{2-[1-(第三級ブトキシカルボニル)ピペリジニル-4-イル]エチル}-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-3-カルボン酸メチルエステル(103mg,0.213mmol)をジクロロメタン(3mL)に溶解し,氷冷下でトリフルオロ酢酸(1mL)を加えて3.5時間攪拌した。減圧下溶媒を留去した後に,氷冷下で飽和重曹水を加えてアルカリ性とした。クロロホルムで抽出を行い,無水硫酸ナトリウムで乾燥し,減圧下溶媒を留去して,標記化合物72.5mg(88%)を橙色油状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.20-1.36(2H,m),1.41-1.53(1H,m),1.69-1.77(2H,m),1.86-1.95(2H,m),2.55-2.66(3H,m),2.81-2.88(1H,m),3.06-3.14(2H,m),3.18(1H,dd,J=14.3,8.9Hz),3.37-3.48(1H,m),3.61(1H,dd,J=13.9,2.4Hz),3.89(3H,s),3.93(3H,s),4.60(1H,dd,J=8.7,2.6Hz),7.09(1H,d,J=2.7Hz),7.20(1H,dd,J=9.3,2.7Hz),7.92(1H,d,J=9.0Hz),8.54(1H,s).
[参考例54]1-(2-{1-[2-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デク-6-イル)エチル]ピペリジン-4-イル}エチル)-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-3-カルボン酸メチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000114
 参考例53で得られた9-メトキシ-1-[2-(ピペリジン-4-イル)エチル]-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-3-カルボン酸 チルエステル(72mg,0.187mmol),(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デク-6-イル)アセトアルデヒド(45mg,0.243mmol)をジクロロメタン(5mL)に溶解させ,室温で酢酸(0.013mL,0.224mmol),水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(50mg,0.224mmol)を加えて13時間攪拌した。減圧下溶媒を留去し,クロロホルム:メタノール:水=7:3:1下層溶媒に溶解し,飽和重曹水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後,減圧下溶媒を留去し,シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール:水=7:3:1下層溶媒)で精製して,標記化合物86.9mg(84%)を薄橙色泡状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.18-1.97(20H,m),2.23-2.41(2H,m),2.78-2.89(1H,m),2.90-3.00(2H,m),3.17(1H,dd,J=14.5,8.7Hz),3.37-3.46(1H,m),3.57-3.63(1H,m),3.89(3H,s),3.90-4.00(7H,m),4.61-4.57(1H,m),7.07(1H,d,J=2.7Hz),7.20(1H,dd,J=9.3,2.7Hz),7.91(1H,d,J=9.0Hz),8.53(1H,s).
MS(ESI)m/z:554(M+H)+.
[実施例18]9-メトキシ-1-(2-{1-[2-(2-オキソシクロヘキシル)エチル]ピペリジン-4-イル}エチル)-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-3-カルボン酸メチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000115
 参考例54で得られた1-(2-{1-[2-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デク-6-イル)エチル]ピペリジン-4-イル}エチル)-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-3-カルボン酸メチルエステル(86.9mg,0.157mmol)をテトラヒドロフラン(12mL)に溶解し,室温で1規定塩酸(4mL)を加えて4時間攪拌した。飽和重曹水を加えてアルカリ性とした後にクロロホルムで抽出を行った。無水硫酸ナトリウムで乾燥後,減圧下溶媒を留去し,シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム-メタノール)で精製して,標記化合物56.9mg(71%)を薄黄色油状物として得た。得られた油状物の一部(19.4mg,0.038mmol)に4規定塩化水素/ジオキサン溶液(0.02mL)及びジエチルエーテルを加えて超音波処理後,固体をろ取して,標記化合物塩酸塩10mg(39%)を黄色固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.85-0.91(2H,m),1.22-1.47(6H,m),1.63-1.76(3H,m),1.81-1.95(4H,m),1.98-2.16(3H,m),2.23-2.44(4H,m),2.76-3.00(3H,m),3.18(1H,dd,J=14.2,8.5Hz),3.35-3.46(1H,m),3.60(1H,d,J=13.4Hz),3.89(3H,s),3.93(3H,s),4.56-4.62(1H,m),7.07(1H,s),7.20(1H,d,J=9.3Hz),7.92(1H,d,J=9.3Hz),8.53(1H,s).
MS(ESI)m/z:510(M+H)+.
[実施例19]9-メトキシ-1-(2-{1-[2-(2-オキソシクロヘキシル)エチル]ピペリジン-4-イル}エチル)-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-3-カルボン酸
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000116
 実施例18で得られた9-メトキシ-1-(2-{1-[2-(2-オキソシクロヘキシル)エチル]ピペリジン-4-イル}エチル)-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-3-カルボン酸メチルエステル(42.2mg,0.083mmol)をメタノール(1mL)に溶解し,氷冷下で1規定水酸化ナトリウム水溶液(0.166mL,0.166mmol)を加えて,室温で2時間攪拌した。減圧下溶媒を留去し,氷冷下で1規定塩酸を加えて中和した。減圧下溶媒を留去し,エタノールを加えて超音波処理した。不溶物をろ去し,減圧下溶媒を留去した。エタノール-ヘキサンを加え,40℃でスラリー攪拌した。放冷後,固体をろ取して,標記化合物42mg(74%)を白色固体として得た。
1H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ:1.26-1.38(1H,m),1.48-2.10(14H,m),2.18-2.55(3H,m),2.79-2.90(2H,m),2.92-3.02(2H,m),3.19(1H,brs),3.40-3.67(5H,m),3.76-3.84(1H,m),3.95(3H,s),5.03(1H,brs),7.18(1H,s),7.45-7.52(1H,m),7.98(1H,d,J=9.3Hz),8.66(1H,s).
MS(ESI)m/z:496(M+H)+.
[参考例55]1-(2-{1-[2-(1,4-ジオキサスピロ[4.4]ノン-6-イル)エチル]ピペリジン-4-イル}エチル)-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000117
 参考例10で得られた9-メトキシ-1-[2-(ピペリジン-4-イル)エチル]-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン(0.10g,0.30mmol)のジクロロメタン(10mL)溶液に,(1,4-ジオキサスピロ[4.4]ノン-6-イル)アセトアルデヒド(0.10g,0.61mmol)及び水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(0.13g,0.61mmol)を加え,室温で18時間攪拌した。次いで酢酸(0.018mL,0.28mmol)を加え,室温で48時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え,ジクロロメタンにて抽出した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後,溶媒を減圧留去し,残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=10:1)で精製し,標記化合物0.060g(41%)を黄色油状物質として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.19-2.34(22H,m),3.06-3.14(3H,m),3.20-3.25(3H,m),3.83-3.85(2H,m),3.93(3H,s),4.17-4.22(2H,m),7.07-7.11(1H,m),7.14-7.19(1H,m),7.89(1H,d,J=9.0Hz),8.38(1H,s).
MS(ESI)m/z:482(M+H)+
[実施例20]2-(2-{4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-イル}エチル)シクロペンタノン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000118
 参考例55で得られた1-(2-{1-[2-(1,4-ジオキサスピロ[4.4]ノン-6-イル)エチル]ピペリジン-4-イル}エチル)-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン(0.060g,0.12mmol)のテトラヒドロフラン(6mL)溶液に,1規定塩酸(2mL)を加え,室温で24時間攪拌した。反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で中和後,0.1規定水酸化ナトリウム水溶液とジクロロメタンの2層に分配し,水層をジクロロメタンにてさらに3回抽出した。抽出液をあわせ無水硫酸マグネシウムで乾燥後,溶媒を減圧留去し,残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=10:1)で精製し,標記化合物0.036gを黄濁色油状物質として得た。得られた化合物をジオキサン(3mL)に溶解し,4規定塩化水素/ジオキサン溶液(0.11mL,0.25mmol)を加え,室温で10分間攪拌した後,減圧留去し,乾燥した。標記化合物の塩酸塩0.030g(47%)を,黄色泡状物質として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.19-1.90(16H,m),1.93-2.33(5H,m),3.08-3.12(2H,m),3.20-3.25(3H,m),3.93(3H,s),4.18-4.22(2H,m),7.09(1H,d,J=2.7Hz),7.17(1H,dd,J=9.2,2.8Hz),7.89(1H,d,J=9.0Hz),8.38(1H,s).
MS(ESI)m/z:438(M+H)+
[実施例21]1-{2-[1-(2-シクロペンチルエチル)ピペリジン-4-イル]エチル}-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000119
 参考例10で得られた9-メトキシ-1-[2-(ピペリジン-4-イル)エチル]-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン(0.050g,0.15mmol)のジクロロメタン(5mL)溶液に,シクロペンチルアセトアルデヒド(0.034g,0.30mmol)及び水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(0.065g,0.31mmol)を加え,室温で3時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え,ジクロロメタンにて抽出した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後,溶媒を減圧留去し,残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=10:1)で精製し,標記化合物0.054gを黄色油状物質として得た。得られた化合物をジオキサン(3mL)に溶解し,4規定塩化水素/ジオキサン溶液(0.095mL,0.38mmol)を加え,室温で10分間攪拌した後,減圧留去し,乾燥した。標記化合物の塩酸塩0.062g(82%)を,淡黄色泡状物質として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.07-1.20(2H,m),1.52-1.94(12H,m),2.00-2.08(2H,m),2.26-2.40(2H,m),2.61-2.75(2H,m),2.89-2.99(2H,m),3.53-3.61(4H,m),3.61-3.69(2H,m),3.99(3H,s),4.29-4.34(2H,m),7.08-7.11(1H,m),7.34(1H,dd,J=9.2,2.3Hz),8.17-8.22(1H,m),8.49(1H,d,J=9.6Hz).
MS(ESI)m/z:424(M+H)+
[実施例22]1-{2-[1-(2-シクロヘプチルエチル)ピペリジン-4-イル]エチル}-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000120
 参考例10で得られた9-メトキシ-1-[2-(ピペリジン-4-イル)エチル]-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン(0.050g,0.15mmol)のジクロロメタン(5mL)溶液に,シクロヘプチルアセトアルデヒド(0.026g,0.19mmol)及び水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(0.065g,0.31mmol)を加え,室温で3時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え,ジクロロメタンにて抽出した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後,溶媒を減圧留去し,残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=10:1)で精製し,標記化合物0.064gを黄色油状物質として得た。得られた化合物をジオキサン(3mL)に溶解し,4規定塩化水素/ジオキサン溶液(0.11mL,0.42mmol)を加え,室温で10分間攪拌した後,減圧留去し,乾燥。標記化合物の塩酸塩0.071g(89%)を,淡黄色泡状物質として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.17-1.29(3H,m),1.37-1.73(11H,m),1.78-1.90(4H,m),1.99-2.09(2H,m),2.26-2.38(2H,m),2.59-2.70(2H,m),2.90-2.98(2H,m),3.52-3.60(4H,m),3.60-3.68(2H,m),3.99(3H,s),4.29-4.34(2H,m),7.08-7.11(1H,m),7.36(1H,dd,J=9.6,2.3Hz),8.20-8.24(1H,m),8.52(1H,d,J=9.2Hz).
MS(ESI)m/z:452(M+H)+
[実施例23]1-(2-{4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-イル}エチル)シクロヘキサノール,及び1-{2-[1-(2-シクロヘキシリデンエチル)ピペリジン-4-イル]エチル}-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000121
 参考例10で得られた9-メトキシ-1-[2-(ピペリジン-4-イル)エチル]-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン(50.0mg,0.153mmol)のジクロロメタン溶液(3mL)に(1-ヒドロキシシクロヘキシル)アセトアルデヒド(26.1mg,0.183mmol)のジクロロメタン(0.2mL)溶液と水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(48.5mg,0.229mmol)を加え3時間撹拌した。水(1mL)を加え30分撹拌した後,反応液へ0.1規定水酸化ナトリウム水溶液を加え,ジクロロメタンで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥して,乾燥剤をろ去後,ろ液を減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=20:1→10:1)と分取薄層クロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム:メタノール:水=20:3:1下層溶媒)で精製し,1-(2-{4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-イル}エチル)シクロヘキサノール17.8mg(26%)と4-{2-[1-(2-シクロヘキシリデンエチル)ピペリジン-4-イル]エチル}-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン17.1mg(26%)をそれぞれ淡黄色油状物として得た。
 1-(2-{4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-イル}エチル)シクロヘキサノール:
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.25-1.75(17H,m),1.81-1.98(4H,m),2.10(1H,m),2.57(1H,m),3.02-3.11(5H,m),3.21(2H,m),3.92(3H,s),4.19(2H,m),7.07(1H,d,J=2.7Hz),7.15(1H,dd,J=2.7,9.3Hz),7.87(1H,d,J=9.3Hz),8.36(1H,s). 
MS(ESI)m/z:454(M+H)+
 4-{2-[1-(2-シクロヘキシリデンエチル)ピペリジン-4-イル]エチル}-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン:
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.36(1H,m),1.50-1.63(6H,m),1.75(2H,brd,J=11.7Hz),1.85-1.97(6H,m),2.05(2H,brt,J=11.2Hz),2.20(2H,brm),2.51(2H,brm),3.05-3.12(4H,m),3.22(2H,t,J=4.2Hz),3.92(3H,s),4.19(2H,t,J=4.2Hz),5.43(1H,brm),7.07(1H,d,J=2.7Hz),7.15(1H,dd,J=2.7,9.2Hz),7.87(1H,d,J=9.2Hz),8.36(1H,s). 
MS(ESI)m/z:436(M+H)+
 1-(2-{4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-イル}エチル)シクロヘキサノール塩酸塩
 上記で得られた1-(2-{4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-イル}エチル)シクロヘキサノールをジクロロメタン(4mL)に溶解し,塩化水素/エタノール溶液(1規定,98μL)を加えて1分間撹拌した後に,反応液を減圧下で濃縮した。残留物にエーテルを加えて粉末化した後,デカンテーションで上澄みを除き,減圧下にて40℃で乾燥させることで標記化合物20.6mg(定量的)を得た。
1H-NMR(400MHz,CD3OD)δ:1.30-1.92(15H,m),2.04-2.08(4H,m),2.27(1H,m),2.98(2H,m),3.23(2H,m),3.62(2H,brd,J=11.7Hz),3.82(2H,m),4.01(3H,brs),4.37(2H,m),7.35(1H,brs),7.55(1H,brm),7.87(1H,dd,J=1.2,9.3Hz),8.35(1H,brd,J=1.2Hz).
HRMS(ESI)m/z:454.30757(Calcd for C27H40N3O3:454.30697).
 1-{2-[1-(2-シクロヘキシリデンエチル)ピペリジン-4-イル]エチル}-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン塩酸塩
 上記で得られた1-{2-[1-(2-シクロヘキシリデンエチル)ピペリジン-4-イル]エチル}-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリンをジクロロメタン(5mL)に溶解し,塩化水素/エタノール溶液(1規定,98μL)を加えて1分間撹拌した後に,反応液を減圧下で濃縮した。残留物にエーテルを加えて粉末化した後,デカンテーションで上澄みを除き,減圧下にて40℃で乾燥させることで標記化合物20.3mg(定量的)を得た。
1H-NMR(400MHz,CD3OD)δ:1.57-1.69(5H,m),1.80(2H,brm),1.99-2.10(8H,m),2.39(2H,m),2.99(2H,brt,J=11.7Hz),3.16(2H,m),3.61(2H,brd,J=11.7Hz),3.73(2H,m),3.81(2H,m),4.01(3H,s),4.36(2H,m),5.59(1H,brs),7.35(1H,d=2.3Hz),7.55(1H,dd,J=2.3,9.2Hz),7.87(1H,d,J=9.2Hz),8.47(1H,s).
HRMS(ESI)m/z:436.29737(Calcd for C27H38N3O2:436.29640).
[実施例24]1-(2-{1-[2-(2,2-ジフルオロシクロヘキシル)エチル]ピペリジン-4-イル}エチル)-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000122
 参考例10で得られた9-メトキシ-1-[2-(ピペリジン-4-イル)エチル]-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン(50.0mg,0.153mmol)のジクロロメタン溶液(3mL)に参考例105で得られた(2,2-ジフルオロシクロヘキシル)アセトアルデヒド(29.7mg,0.183mmol)のジクロロメタン(0.1mL)溶液と水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(48.5mg,0.229mmol)を加え3時間撹拌した。水(1mL)を加え30分撹拌した後,反応液へ0.1規定水酸化ナトリウム水溶液を加え,ジクロロメタンで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥して,乾燥剤をろ去後,ろ液を減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=20:1→10:1)と分取薄層クロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム:メタノール:水=20:3:1下層溶媒)で精製して標記化合物48.5mg(67%)を淡黄色油状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.21-2.09(20H,m),2.38(2H,m),2.94(2H,brd,J=11.5Hz),3.09(2H,m),3.22(2H,t,J=4.4Hz),3.92(3H,s),4.19(2H,t,J=4.4Hz),7.08(1H,d,J=3.0Hz),7.15(1H,dd,J=3.0,9.0Hz),7.87(1H,d,J=9.0Hz),8.36(1H,s). 
 1-(2-{1-[2-(2,2-ジフルオロシクロヘキシル)エチル]ピペリジン-4-イル}エチル)-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン塩酸塩
 上記で得られた1-(2-{1-[2-(2,2-ジフルオロシクロヘキシル)エチル]ピペリジン-4-イル}エチル)-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリンをジクロロメタン(8mL)に溶解し,塩化水素/エタノール溶液(1規定,230μL)を加えて1分間撹拌した後に,反応液を減圧下で濃縮した。残留物にエーテルを加えて粉末化した後,デカンテーションで上澄みを除き,減圧下にて40℃で乾燥させることで標記化合物の塩酸塩54.3mg(97%)を得た。
1H-NMR(400MHz,CD3OD)δ:1.28-2.18(18H,m),2.99(2H,brt,J=12.0Hz),3.19(2H,brt,J=9.0Hz),3.61(2H,brd,J=12.0Hz),3.73(2H,m),3.82(2H,m),4.00(3H,s),4.36(2H,m),7.34(1H,brs),7.54(1H,brd,J=9.3Hz),7.86(1H,d,J=9.3Hz),8.34(1H,s). 
HRMS(ESI)m/z:474.29397(Calcd for C27H38F2N3O2:474.29321).
[実施例25]9-メトキシ-1-(2-{1-[2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)エチル]ピペリジン-4-イル}エチル)-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000123
 参考例10で得られた9-メトキシ-1-[2-(ピペリジン-4-イル)エチル]-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン(0.050g,0.15mmol)のジクロロメタン(5mL)溶液に,(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)アセトアルデヒド(0.039g,0.30mmol)及び水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(0.065g,0.31mmol)を加え,室温で3時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え,ジクロロメタンにて抽出をした。無水硫酸マグネシウムで乾燥後,溶媒を減圧留去し,残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=10:1)で精製し,標記化合物0.062gを黄色油状物質として得た。得られた化合物をジオキサン(3mL)に溶解し,4規定塩化水素/ジオキサン溶液(0.11mL,0.42mmol)を加え,室温で10分間攪拌した後,減圧留去し,乾燥した。標記化合物の塩酸塩0.057g(72%)を,淡黄色泡状物質として得た。
1H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ:1.11-1.27(2H,m),1.37-1.95(15H,m),2.76-2.90(2H,m),2.94-3.22(2H,m),3.31-3.71(5H,m),3.80-3.89(2H,m),3.96(3H,s),4.29-4.35(2H,m),7.20-7.25(1H,m),7.55(1H,dd,J=9.2,2.3Hz),8.02-8.10(1H,m),8.60(1H,s).
MS(ESI)m/z:440(M+H)+
[実施例26]N-[1-(2-{4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-イル}エチル)シクロヘキシル]メタンスルホンアミド
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000124
 参考例10で得られた9-メトキシ-1-[2-(ピペリジン-4-イル)エチル]-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン(0.050g,0.15mmol)のジクロロメタン(5mL)溶液に,N-[1-(2-オキソエチル)シクロヘキシル]メタンスルホンアミド(0.067g,0.31mmol)及び水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(0.065g,0.31mmol)を加え,室温で3時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え,ジクロロメタンにて抽出した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後,残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=10:1)で精製し,標記化合物0.032g(39%)を黄色泡状物質として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.16-1.81(20H,m),1.84-2.00(2H,m),2.01-2.19(2H,m),2.98-3.02(4H,m),3.06-3.13(3H,m),3.20-3.25(2H,m),3.94(3H,s),4.18-4.22(2H,m),7.07-7.10(1H,m),7.14-7.20(1H,m),7.89(1H,dd,J=9.0,3.2Hz),8.38(1H,s).
MS(ESI)m/z:531(M+H)+
[実施例27]1-(2-{4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-イル}エチル)シクロヘキサンカルボニトリル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000125
 参考例10で得られた9-メトキシ-1-[2-(ピペリジン-4-イル)エチル]-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン(0.050g,0.15mmol)のジクロロメタン(5mL)溶液に,1-(2-オキソエチル)シクロヘキサンカルボニトリル(0.028g,0.18mmol)及び水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(0.065g,0.31mmol)を加え,室温で2時間攪拌後,室温で3日間放置した。反応液に炭酸水素ナトリウム飽和水溶液を加え,ジクロロメタンにて抽出をした。無水硫酸マグネシウムで乾燥後,溶媒を減圧留去し,残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=10:1)で精製し,標記化合物0.052g(69%)を黄色油状物質として得た。得られた化合物をジオキサン(3mL)に溶解し,4規定塩化水素/ジオキサン溶液(0.061mL,0.24mmol)を加え,室温で10分間攪拌した後,減圧留去し,乾燥。標記化合物の塩酸塩0.043g(53%)を,黄色泡状物質として得た。
1H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ:1.13-1.27(1H,m),1.33-1.47(4H,m),1.59-1.76(6H,m),1.84-1.99(6H,m),2.03-2.13(2H,m),2.84-2.96(2H,m),3.12-3.29(2H,m),3.38-3.73(6H,m),3.97(3H,s),4.30-4.36(2H,m),7.21-7.25(1H,m),7.56(1H,dd,J=9.4,2.5Hz),7.97-8.10(1H,m),8.62(1H,s).
MS(ESI)m/z:463(M+H)+
[実施例28]1-(2-{1-[2-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デク-7-イル)エチル]ピペリジン-4-イル}エチル)-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000126
 参考例10で得られた9-メトキシ-1-[2-(ピペリジン-4-イル)エチル]-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン(100mg,0.305mmol)のジクロロメタン溶液(10mL)に(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デク-7-イル)アセトアルデヒド(68mg,0.367mmol)と水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(102mg,0.458mmol)を加え36時間撹拌した。水(2mL)を加え30分撹拌した後,反応液へ1規定水酸化ナトリウム水溶液を加え,ジクロロメタンで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥して,乾燥剤をろ去後,ろ液を減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=10:1)で精製して標記化合物133mg(88%)を無色油状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.87(1H,m),1.15-1.92(19H,m),2.33(2H,m),2.93(2H,brd,J=11.2Hz),3.07(2H,m),3.20(2H,t,J=4.3Hz),3.91(3H,s),3.92(4H,m),4.17(2H,t,J=4.3Hz),7.06(1H,d,J=2.7Hz),7.14(1H,dd,J=2.7,9.0Hz),7.86(1H,d,J=9.0Hz),8.35(1H,s).
 1-(2-{1-[2-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デク-7-イル)エチル]ピペリジン-4-イル}エチル)-9-メトキシ-1-[2-(ピペリジン-4-イル)エチル]-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン塩酸塩
 上記で得られた1-(2-{1-[2-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デク-7-イル)エチル]ピペリジン-4-イル}エチル)-9-メトキシ-1-[2-(ピペリジン-4-イル)エチル]-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリンをジクロロメタン(10mL)に溶解し,塩化水素/エタノール溶液(1規定,0.67mL)を加えて1分間撹拌した後に,反応液を減圧下で濃縮した。エーテルを加えて粉末化した後,上澄みをデカンテーションで除去し,減圧下にて40℃で乾燥させることで標記化合物の塩酸塩166mg(定量的)を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.93-2.42(16H,m),2.77(2H,brm),2.98(2H,brm),3.57-3.80(8H,m),3.92(4H,brm),3.99(3H,s),4.32(2H,brs),7.08(1H,brs),7.29(1H,brd,J=10.0Hz),8.13(1H,brd,J=4.6Hz),8.38(1H,brm),12.1(1H,brs). 
HRMS(ESI)m/z:496.32054(Calcd for C29H42N3O4:496.31753).
[実施例29]3-(2-{4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-イル}エチル)シクロヘキサノン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000127
 実施例28で得られた1-(2-{1-[2-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デク-7-イル)エチル]ピペリジン-4-イル}エチル)-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン塩酸塩(108mg,0.189mmol)のテトラヒドロフラン(12mL)溶液に1規定塩酸(4.0mL)を加えて36時間撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で中和した後,反応液へ0.1規定水酸化ナトリウム水溶液を加え,ジクロロメタンで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ,乾燥剤をろ去後,ろ液を減圧下で濃縮した。残留物を分取薄層クロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム:メタノール:水=20:3:1下層溶媒)で精製し,標記化合物71.4mg(84%)を淡黄色油状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.30-1.91(13H,m),2.03(2H,m),2.21-2.47(7H,m),2.91(2H,brd,J=11.5Hz),3.09(2H,m),3.22(2H,t,J=4.4Hz),3.91(3H,s),4.19(2H,t,J=4.4Hz),7.07(1H,d,J=2.7Hz),7.15(1H,dd,J=2.7,9.3Hz),7.87(1H,d,J=9.3Hz),8.36(1H,s). 
 3-(2-{4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-イル}エチル)シクロヘキサノン塩酸塩
 上記で得られた3-(2-{4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-イル}エチル)シクロヘキサノンをジクロロメタン(4mL)に溶解し,塩化水素/エタノール溶液(1規定,395μL)を加えて1分間撹拌した。反応液を減圧下で濃縮し,エーテルを加えて粉末化した後,上澄みをデカンテーションで除去し,減圧下にて40℃で乾燥させることで標記化合物の塩酸塩86.6mg(定量的)を得た。
1H-NMR(400MHz,CD3OD)δ:0.91-1.76(12H,m),2.01-2.06(6H,m),2.96(2H,brt,J=12.0Hz),3.13(2H,m),3.59(2H,brd,J=12.0Hz),3.74(2H,t,J=4.4Hz),3.82(2H,m),4.00(3H,s),4.36(2H,t,J=4.4Hz),7.35(1H,d,J=2.6Hz),7.55(1H,dd,J=2.6,9.5Hz),7.86(1H,d,J=9.5Hz),8.34(1H,s). 
HRMS(ESI)m/z:452.28990(Calcd for C27H38N3O3:452.29132).
[実施例30]トランス-9-メトキシ-1-(2-{1-[2-(2-メトキシシクロヘキシル)エチル]ピペリジン-4-イル}エチル)-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000128
 参考例10で得られた9-メトキシ-1-[2-(ピペリジン-4-イル)エチル]-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン(50.0mg,0.153mmol)のジクロロメタン溶液(3mL)にトランス-(2-メトキシシクロヘキシル)アセトアルデヒド(28.6mg,0.183mmol)のジクロロメタン(0.2mL)溶液と水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(48.5mg,0.229mmol)を加え16時間撹拌した。水(1mL)を加え30分撹拌した後,反応液へ0.1規定水酸化ナトリウム水溶液を加え,ジクロロメタンで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥して,乾燥剤をろ去後,ろ液を減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=10:1→8:1)で精製して標記化合物42.0mg(59%)を淡黄色油状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.97-1.81(14H,m),1.90(2H,m),2.00-2.14(2H,m),2.18-2.24(2H,brm),2.62-2.69(2H,m),2.77(1H,dt,J=4.2,10.0Hz),3.09(2H,m),3.18-3.23(4H,m),3.32(3H,s),3.93(3H,s),4.19(2H,t,J=4.4Hz),7.07(1H,d,J=2.7Hz),7.16(1H,dd,J=2.7,9.3Hz),7.88(1H,d,J=9.3Hz),8.37(1H,s). 
 トランス-9-メトキシ-1-(2-{1-[2-(2-メトキシシクロヘキシル)エチル]ピペリジン-4-イル}エチル)-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン塩酸塩
 上記で得られたトランス-9-メトキシ-1-(2-{1-[2-(2-メトキシシクロヘキシル)エチル]ピペリジン-4-イル}エチル)-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリンをジクロロメタン(4mL)に溶解し,塩化水素/エタノール溶液(1規定,449μL)を加えて1分間撹拌した後に,反応液を減圧下で濃縮した。減圧下にて40℃で乾燥させることで標記化合物の塩酸塩50.5mg(定量的)を得た。
1H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ:0.95-2.11(19H,m),2.79(2H,m),3.01(2H,m),3.25(3H,s),3.44(2H,m),3.67-3.72(4H,m),3.97(3H,s),4.32(2H,brs),7.24(1H,d,J=2.5Hz),7.56(1H,dd,J=2.5,9.3Hz),8.10(1H,d,J=9.3Hz),8.61(1H,s). 
HRMS(ESI)m/z:468.32163(Calcd for C28H42N3O3:468.32262).
[参考例56]トランス-1-[2-(1-{2-[2-(第三級ブチルジメチルシラニルオキシ)シクロヘキシル]エチル}ピペリジン-4-イル)エチル]-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000129
 参考例10で得られた9-メトキシ-1-[2-(ピペリジン-4-イル)エチル]-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン(50.0mg,0.153mmol)のジクロロメタン溶液(3mL)にトランス-[2-(第三級ブチルジメチルシラニルオキシ)シクロヘキシル]アセトアルデヒド(50.9mg,0.198mmol)のジクロロメタン(1.0mL)溶液と水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(48.5mg,0.229mmol)を加え18時間撹拌した。水(1mL)を加え30分撹拌した後,反応液へ0.1規定水酸化ナトリウム水溶液を加え,ジクロロメタンで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥して,乾燥剤をろ去後,ろ液を減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=20:1→10:1)で精製して標記化合物(76.2mg,0.134mmol,88%)を淡黄色油状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.05(6H,s),0.89(9H,s),0.87-2.05(21H,m),2.25(1H,dt,J=5.5,10.6Hz),2.44(1H,dt,J=4.9,11.7Hz),2.94(2H,m),3.09(1H,m),3.17-3.23(3H,m),3.92(3H,s),4.19(2H,t,J=4.2Hz),7.08(1H,d,J=2.7Hz),7.15(1H,dd,J=2.7,9.0Hz),7.87(1H,d,J=9.0Hz),8.36(1H,s). 
[実施例31]トランス-2-(2-{4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-イル}エチル)シクロヘキサノール
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000130
 参考例56で得られたトランス-1-[2-(1-{2-[2-(第三級ブチルジメチルシラニルオキシ)シクロヘキシル]エチル}ピペリジン-4-イル)エチル]-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン(75mg,0.132mmol)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液にフッ化テトラブチルアンモニウム/テトラヒドロフラン溶液(1M,198μL,0.198mmol)を加えて室温で4時間撹拌した。フッ化テトラブチルアンモニウム/テトラヒドロフラン溶液(1M,462μL,0.462mmol)を追加して40℃で72時間撹拌した。反応液へ0.1規定水酸化ナトリウム水溶液を加え,ジクロロメタンで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し,乾燥剤をろ去後,ろ液を濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=10:1)および分取薄層クロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム:メタノール:水=20:3:1下層溶媒)で精製し,標記化合物49.1mg(82%)を淡黄色油状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.03-1.88(19H,m),2.02(1H,m),2.13(1H,m),2.34(1H,ddd,J=2.3,5.0,12.9Hz),2.49(1H,m),2.89(1H,brd,J=11.7Hz),3.06-3.22(6H,m),3.92(3H,s),4.19(2H,t,J=4.4Hz),7.08(1H,d,J=2.7Hz),7.16(1H,dd,J=2.7,9.1Hz),7.88(1H,d,J=9.1Hz),8.35(1H,s). 
 トランス-2-(2-{4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-イル}エチル)シクロヘキサノール塩酸塩
 上記で得られたトランス-2-(2-{4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-イル}エチル)シクロヘキサノールをジクロロメタン(10mL)に溶解し,塩化水素/エタノール溶液(1規定,271μL)を加えて1分間撹拌した後に,反応液を減圧下で濃縮した。残留物にエーテルを加えて粉末化した後,デカンテーションで上澄みを除き,減圧下にて40℃で乾燥させることで標記化合物の塩酸塩54.0mg(95%)を得た。
1H-NMR(400MHz,CD3OD)δ:1.03-2.07(19H,m),2.95(2H,m),3.17(2H,m),3.60(2H,m),3.71-3.83(5H,m),4.00(3H,s),4.36(2H,t,J=4.2Hz),7.34(1H,d,J=2.4Hz),7.54(1H,dd,J=2.4,9.3Hz),7.85(1H,d,J=9.3Hz),8.34(1H,s).
MS(FAB)m/z:454(M+H)+
[実施例32]シス-9-メトキシ-4-(2-{1-[2-(2-メトキシシクロヘキシル)エチル]ピペリジン-4-イル}エチル)-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000131
 参考例10で得られた9-メトキシ-4-[2-(ピペリジン-4-イル)エチル]-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン(50.0mg,0.153mmol)のジクロロメタン溶液(3mL)にシス-(2-メトキシシクロヘキシル)アセトアルデヒド(28.6mg,0.183mmol)のジクロロメタン(0.9mL)溶液と水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(48.5mg,0.229mmol)を加え4時間撹拌した。水(1mL)を加え30分撹拌した後,反応液へ0.1規定水酸化ナトリウム水溶液を加え,ジクロロメタンで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥して,乾燥剤をろ去後,ろ液を減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=10:1)で精製して標記化合物63.0mg(88%)を淡黄色油状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.21-1.75(15H,m),1.84-1.90(3H,m),1.98(2H,brt,J=11,6Hz),2.40(2H,m),3.02(2H,brd,J=10.8Hz),3.08(2H,m),3.21(2H,t,J=4.4Hz),3.25(1H,m),3.29(3H,s),3.91(3H,s),4.18(2H,t,J=4.4Hz),7.07(1H,d,J=2.7Hz),7.15(1H,dd,J=2.7,9.3Hz),7.87(1H,d,J=9.3Hz),8.35(1H,s).
 シス-9-メトキシ-4-(2-{1-[2-(2-メトキシシクロヘキシル)エチル]ピペリジン-4-イル}エチル)-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン塩酸塩
 上記で得られたシス-9-メトキシ-4-(2-{1-[2-(2-メトキシシクロヘキシル)エチル]ピペリジン-4-イル}エチル)-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリンをジクロロメタン(4mL)に溶解し,塩化水素のエタノール溶液(1規定,337μL)を加えて1分間撹拌した後に,反応液を減圧下で濃縮した。減圧下にて40℃で乾燥させることで標記化合物の塩酸塩73.8mg(定量的)を得た。
1H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ:1.05-1.91(18H,m),2.83(2H,m),2.96(2H,m),3.18-3,22(2H,m),3.22(3H,s),3.42-3.66(5H,brm),3.96(3H,s),4.31(2H,brs),7.22(1H,brs),7.55(1H,d,J=7.8Hz),8.11(1H,d,J=7.8Hz),8.59(1H,s),10.6(1H,brs). 
HRMS(ESI)m/z:468.32163(Calcd for C28H42N3O3:468.32262).
[参考例57]シス-1-[2-(1-{2-[2-(第三級ブチルジメチルシラニルオキシ)シクロヘキシル]エチル}ピペリジン-4-イル)エチル]-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000132
 参考例10で得られた9-メトキシ-4-[2-(ピペリジン-4-イル)エチル]-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン(50.0mg,0.153mmol)のジクロロメタン溶液(3mL)にシス-[2-(第三級ブチルジメチルシラニルオキシ)シクロヘキシル]アセトアルデヒド(50.9mg,0.198mmol)のジクロロメタン(1.0mL)溶液と水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(48.5mg,0.229mmol)を加え4時間撹拌した。水(1mL)を加え30分撹拌した後,反応液へ0.1規定水酸化ナトリウム水溶液を加え,ジクロロメタンで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥して,乾燥剤をろ去後,ろ液を減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=50:1→20:1)で精製して標記化合物76.5mg(88%)を無色油状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.03(3H,s),0.05(3H,s),0.90(9H,s),1.20-1.46(10H,m),1.58-1.73(6H,m),1.84-1.93(4H,m),2.36(2H,m),2.96(2H,brt,J=11.0Hz),3.09(2H,m),3.22(2H,t,J=4.4Hz),3.78(1H,m),3.92(3H,s),4.19(2H,t,J=4.4Hz),7.08(1H,d,J=2.7Hz),7.16(1H,dd,J=2.7,9.3Hz),7.88(1H,d,J=9.3Hz),8.37(1H,s).
[実施例33]シス-2-(2-{4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-イル}エチル)シクロヘキサノール
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000133
 参考例57で得られたシス-1-[2-(1-{2-[2-(第三級ブチルジメチルシラニルオキシ)シクロヘキシル]エチル}ピペリジン-4-イル)エチル]-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン(75mg,0.132mmol)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液にフッ化テトラブチルアンモニウム/テトラヒドロフラン溶液(1M,660μL,0.660mmol)を加えて,40℃で64時間撹拌した。反応液へ0.1規定水酸化ナトリウム水溶液を加え,ジクロロメタンで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し,乾燥剤をろ去後,ろ液を濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=20:1→8:1)および分取薄層クロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム:メタノール:水=20:3:1の下層溶媒)で精製し,標記化合物53.3mg(89%)を淡黄色油状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.25-1.73(17H,m),1.84(2H,m),1.94(2H,brt,J=11.5Hz),2.26(1H,m),2.42(1H,m),3.00(2H,brt,11.5Hz),3.07(2H,m),3.19(2H,brt,4.4Hz),3.74(1H,s),3.91(3H,s),4.17(2H,t,J=4.4Hz),7.06(1H,d,J=2.7Hz),7.15(1H,dd,J=2.7,9.0Hz),7.87(1H,d,J=9.0Hz),8.35(1H,s).
 シス-2-(2-{4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-イル}エチル)シクロヘキサノール塩酸塩
 上記で得られたシス-2-(2-{4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-イル}エチル)シクロヘキサノールをジクロロメタン(10mL)に溶解し,塩化水素/エタノール溶液(1規定,294μL)を加えて1分間撹拌した後に,反応液を減圧下で濃縮した。残留物にエーテルを加えて粉末化した後,デカンテーションで上澄みを除き,減圧下にて40℃で乾燥させることで標記化合物の塩酸塩62.8mg(定量的)を得た。
1H-NMR(400MHz,CD3OD)δ:1.30-2.08(19H,m),2.96(2H,brt,J=12.0Hz),3.12(2H,m),3.60(2H,brd,J=12.0Hz),3.72(2H,t,J=4.1Hz),3.77-3.81(3H,m),4.00(3H,s),4.35(2H,t,J=4.1Hz),7.34(1H,d,J=2.4Hz),7.54(1H,dd,J=2.4,9.5Hz),7.85(1H,d,J=9.5Hz),8.34(1H,s).
HRMS(ESI)m/z:454.30671(Calcd for C27H40N3O3:454.30697).
[実施例34]1-(2-{4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-イル}エチル)ピペリジン-2-オン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000134
 参考例10で得られた9-メトキシ-1-[2-(ピペリジン-4-イル)エチル]-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン(0.05g,0.15mmol)のジクロロメタン(5mL)溶液に,(2-オキソピペリジン-1-イル)アセトアルデヒド(0.043g,0.30mmol)及び水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(0.065g,0.31mmol)を加え,室温で18時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム飽和水溶液を加え,ジクロロメタンにて抽出した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後,残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=10:1)で精製し,標記化合物0.031gを黄色油状物質として得た。得られた化合物をジオキサン(3mL)に溶解し,4規定塩化水素/ジオキサン溶液(0.051mL,0.20mmol)を加え,室温で10分間攪拌した後,減圧留去し,乾燥した。標記化合物の塩酸塩0.036g(45%)を,黄色泡状物質として得た。
1H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ:1.22-1.28(1H,m),1.52-1.80(7H,m),1.83-1.96(3H,m),2.20-2.29(2H,m),2.82-2.95(1H,m),3.12-3.19(1H,m),3.22-3.35(3H,m),3.47-3.71(8H,m),3.97(3H,s),4.05-4.07(1H,m),4.30-4.36(2H,m),7.22-7.27(1H,m),7.53-7.59(1H,m),7.99-8.07(1H,m),8.62(1H,s).
MS(ESI)m/z:453(M+H)+
[実施例35]2-(2-{4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-イル}エチル)シクロヘキサノンオキシム
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000135
 ヒドロキシルアミン塩酸塩(11.1mg,0.16mmol)と酢酸ナトリウム(9.5mg,0.11mmol)の水(5mL)-エタノール(1mL)溶液に,実施例16で得られた2-(2-{4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-イル}エチル)シクロヘキサノン(46.7mg,0.10mmol)のエタノール(4mL)溶液を加え60℃で9時間撹拌した後,反応液へ0.1規定水酸化ナトリウム水溶液を加え,ジクロロメタンで抽出した。有機層をあわせ無水硫酸ナトリウムで乾燥して,乾燥剤をろ去後,ろ液を減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=20:1→10:1→クロロホルム:メタノール:水=20:3:1の下層溶媒)で精製して標記化合物38.6mg(80%,シン,アンチ異性体の混合物)を淡黄色油状物として得た。
メジャー異性体:
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.32-2.60(23H,m),3.03-3.09(4H,m),3.20(2H,m),3.90(3H,s),4.18(2H,m),7.06(1H,d,J=2.7Hz),7.15(1H,dd,J=2.7,9.3Hz),7.90(1H,d,J=9.3Hz),8.37(1H,s).
マイナー異性体:
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:3.92(s).(メトキシ基のピークのみ帰属)
 2-(2-{4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-イル}エチル)シクロヘキサノンオキシム塩酸塩
 上記で得られた2-(2-{4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-イル}エチル)シクロヘキサノンオキシムをジクロロメタン(8mL)に溶解し,塩化水素/エタノール溶液(1規定,207μL)を加えて1分間撹拌した後に,反応液を減圧下で濃縮した。残留物にエーテルを加えて粉末化した後,デカンテーションで上澄みを除き,減圧下,40℃で乾燥させて標記化合物の塩酸塩45.6mg(定量的)を得た。
1H-NMR(400MHz,CD3OD)δ:1.39-2.42(18H,m),2.93-3.21(5H,m),3.60(2H,brt,J=11.0Hz),3.73(2H,m),3.82(2H,m),4.00(3H,s),4.36(2H,m),7.34(1H,brs),7.54(1H,brd,J=9.3Hz),7.86(1H,9.3Hz),8.34(1H,brs). 
HRMS(ESI)m/z:467.29983(Calcd for C27H39N4O3:467.30221).
[実施例36]2-(2-{4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-イル}エチル)シクロヘキサノン O-メチルオキシム
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000136
メトキシアミン塩酸塩(13.9mg,0.17mmol)と酢酸ナトリウム(10.0mg,0.12mmol)の水(1mL)-エタノール(5mL)溶液に実施例16得られた2-(2-{4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-イル}エチル)シクロヘキサノン(50.0mg,0.11mmol)のエタノール(4mL)溶液を加え60℃で9時間撹拌した後,反応液へ0.1規定水酸化ナトリウム水溶液を加え,ジクロロメタンで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥して,乾燥剤をろ去後,ろ液を減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=20:1→10:1)で精製して標記化合物44.0mg(83%,シン,アンチ異性体の混合物)を白色アモルファスとして得た。
メジャー異性体:
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.29-2.02(18H,m),2.22(1H,m),2.33-2.52(3H,m),3.00(2H,brd,J=11.0Hz),3.19(2H,m),3.22(2H,t,J=4.0Hz),3.80(3H,s),3.92(3H,s),4.20(2H,t,J=4.0Hz),7.08(1H,d,J=2.7Hz),7.16(1H,dd,J=9.3,2.7Hz),7.88(1H,d,J=9.3Hz),8.38(1H,s), 
マイナー異性体:
H-NMR(400MHz,CDCl)δ:3.78(s).(O-メチルオキシムのメチル基のピークのみ帰属)
 2-(2-{4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-イル}エチル)シクロヘキサノン O-メチルオキシム塩酸塩
 上記で得られた2-(2-{4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-イル}エチル)シクロヘキサノン O-メチルオキシムをジクロロメタン(8mL)に溶解し,塩化水素/エタノール溶液(1規定,229μL)を加えて1分間撹拌した後に,反応液を減圧下で濃縮した。残留物にエーテルを加えて粉末化した後,デカンテーションで上澄みを除き,減圧下,40℃で乾燥させて標記化合物の塩酸塩50.0mg(99%)を得た。
1H-NMR(400MHz,CD3OD)δ:1.39-2.29(17H,m),2.93-3.02(3H,m),3.18(2H,m),3.61(2H,m),3.74-3.84(7H,m),4.01(3H,s),4.36(2H,m),7.35(1H,brs),7.54(1H,brd,J=9.5Hz),7.86(1H,d,J=9.5Hz),8.34(1H,s).
HRMS(ESI)m/z:481.31981(Calcd for C28H41N4O3:481.31786).
[参考例58]{1-[2-(1,3-ジオキソ-1,3-ジヒドロ-2H-イソインドール-2-イル)エチル]ピペリジン-4-イル}カルバミン酸第三級ブチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000137
 N-(2-ブロモエチル)フタルイミド(699mg,2.75mmol),ピペリジン-4-イルカルバミン酸第三級ブチルエステル(500mg,2.50mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(10mL)に溶解させ,室温で炭酸カリウム(449mg,3.25mmol)を加えて,70℃で12時間攪拌した。酢酸エチルを加え,水,飽和食塩水で洗浄し,無水硫酸ナトリウムで乾燥後,減圧下溶媒を留去した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム-メタノール)で精製して,標記化合物701mg(75%)を白色固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.26-1.38(2H,m),1.43(9H,s),1.84-1.92(2H,m),2.10-2.19(2H,m),2.61(2H,t,J=6.6Hz),2.84-2.91(2H,m),3.44(1H,brs),3.80(2H,t,J=6.7Hz),4.37(1H,brs),7.69-7.73(2H,m),7.85-7.83(2H,m).
[参考例59][1-(2-アミノエチル)ピペリジン-4-イル]カルバミン酸第三級ブチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000138
 参考例58で得られた{1-[2-(1,3-ジオキソ-1,3-ジヒドロ-2H-イソインドール-2-イル)エチル]ピペリジン-4-イル}カルバミン酸第三級ブチルエステル(492mg,1.32mmol)をエタノール(10mL)に溶解させ,室温でヒドラジン1水和物(0.32mL,5.28mmol)を加えて,40℃で19時間攪拌した。放冷後,エタノールを加えて不溶物をろ去し,減圧下溶媒を留去して,標記化合物388mg(定量的)を白色固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.44(9H,s),1.69-1.87(4H,m),1.92(2H,d,J=10.7Hz),2.09(2H,t,J=10.7Hz),2.39(2H,t,J=6.2Hz),2.77(4H,m),3.47(1H,brs),4.43(1H,brs).
[参考例60]{1-[2-(9-メトキシ-3,4-ジヒドロベンゾ[h]-1,6-ナフチリジン-1(2H)-イル)エチル]ピペリジン-4-イル}カルバミン酸第三級ブチル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000139
 参考例3で得られた4-クロロ-3-(3-クロロプロピル)-6-メトキシキノリン(311mg,1.15mmol),参考例59で得られた[1-(2-アミノエチル)ピペリジン-4-イル]カルバミン酸第三級ブチルエステル(280mg,1.15mmol)をアセトニトリル(10mL)に溶解し,室温で炭酸カリウム(350mg,2.53mmol)を加えて,80℃で2日間攪拌した。N,N-ジメチルホルムアミド(10mL)を加えて130℃でさらに3日間攪拌した。水を加え,酢酸エチルで抽出し,飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後,減圧下溶媒を留去し,シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム-メタノール)で精製して,標記化合物72mg(14%)を橙色油状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.33-1.42(1H,m),1.44(9H,s),1.86-1.95(4H,m),2.13-2.21(1H,m),2.82-2.90(6H,m),3.23-3.36(4H,m),3.40-3.52(2H,m),3.94(3H,s),3.96-4.00(1H,m),4.36-4.47(1H,m),7.22-7.25(2H,m),7.88-7.92(1H,m),8.34(1H,s).
[参考例61]1-[2-(9-メトキシ-3,4-ジヒドロベンゾ[h]-1,6-ナフチリジン-1(2H)-イル)エチル]ピペリジン-4-イルアミン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000140
 参考例60で得られた{1-[2-(9-メトキシ-3,4-ジヒドロベンゾ[h]-1,6-ナフチリジン-1(2H)-イル)エチル]ピペリジン-4-イル}カルバミン酸第三級ブチルエステル(72mg,0.162mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解し,氷冷下で,トリフルオロ酢酸(0.5mL)を加えて1時間攪拌した。減圧下溶媒を留去し,クロロホルム:メタノール:水=7:3:1下層溶媒に溶かし,飽和重曹水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後,減圧下溶媒を留去して,標記化合物47mg(85%)を橙色油状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.22-1.27(1H,m),1.34-1.40(2H,m),1.77-1.84(2H,m),1.87-1.95(2H,m),2.08-2.16(2H,m),2.62-2.72(1H,m),2.84-2.91(7H,m),3.25-3.29(2H,m),3.29-3.35(2H,m),3.95(3H,s),7.22-7.26(2H,m),7.87-7.91(1H,m),8.35(1H,s).
[実施例37]6-[({1-[2-(9-メトキシ-3,4-ジヒドロベンゾ[h]-1,6-ナフチリジン-1(2H)-イル)エチル]ピペリジン-4-イル}アミノ)メチル]-2H-ピリド[3,2-b][1,4]オキサジン-3(4H)-オン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000141
 参考例61で得られた1-[2-(9-メトキシ-3,4-ジヒドロベンゾ[h]-1,6-ナフチリジン-1(2H)-イル)エチル]ピペリジン-4-イルアミン(47mg,0.138mmol),3-オキソ-3,4-ジヒドロ-2H-ピリド[3,2-b][1,4]オキサジン-6-カルバアルデヒド(国際公開第2004/058144号に記載,27mg,0.152mmol)をジクロロメタン:メタノール=1:1混合溶媒(4mL)に懸濁させ,氷冷下で酢酸(0.012mL,0.207mmol),水素化シアノホウ素ナトリウム(10mg,0.152mmol)を加え,室温で13時間攪拌した。減圧下溶媒を留去した後にクロロホルム:メタノール:水=7:3:1下層溶媒に溶解し,水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後,減圧下溶媒を留去し,分取薄層クロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム:メタノール:水=7:3:1下層溶媒)で精製した。得られた粗体をジクロロメタン-エーテルでトリチュレートし,固体をろ取して,標記化合物6.4mg(7%)を薄黄色固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.26(1H,brs),1.36-1.48(2H,m),1.85-1.95(4H,m),2.11(1H,m),2.48-2.57(2H,m),2.82-2.94(6H,m),3.25-3.30(2H,m),3.31-3.37(2H,m),3.81(2H,s),3.94(3H,s),4.63(2H,s),6.92(1H,d,J=8.1Hz),7.19(1H,d,J=8.1Hz),7.23-7.25(2H,m),7.89-7.93(1H,m),8.34(1H,s).
MS(ESI)m/z:503(M+H)+.
[参考例62][1-(クロロアセチル)ピペリジン-4-イル]カルバミン酸第三級ブチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000142
 ピペリジン-4-イルカルバミン酸第三級ブチル(500mg,2.50mmol)をテトラヒドロフラン(15mL)に溶解させ,氷冷下でトリエチルアミン(0.383mL,2.75mmol),クロロアセチルクロライド(0.219mL,2.75mmol)を加え,2時間攪拌した。減圧下溶媒を留去後,酢酸エチルを加え,水,飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後,減圧下溶媒を留去し,シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル-ヘキサン)で精製して,標記化合物726mg(定量的)を白色泡状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.32-1.45(11H,m),2.02(2H,m),2.81(1H,t,J=12.6Hz),3.20(1H,t,J=12.8Hz),3.69(1H,s),3.82(1H,d,J=13.9Hz),4.06(2H,q,J=11.8Hz),4.39-4.49(2H,m).
[参考例63]{1-[(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)アセチル]ピペリジン-4-イル}カルバミン酸 第三級ブチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000143
 参考例8で得られた9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン(200mg,0.925mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(5mL)に溶解し,氷冷下で水素化ナトリウム(油性,55%含有,42.4mg,0.971mmol)を加え,同温で20分間攪拌した。参考例62で得られた[1-(クロロアセチル)ピペリジン-4-イル]カルバミン酸第三級ブチルエステル(384mg,1.387mmol)を加え,室温まで昇温させながら17時間攪拌した。酢酸エチルを加え,水,飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後,減圧下溶媒を留去し,シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム-メタノール)で精製して,標記化合物422mg(定量的)を橙色油状物として得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.16-1.39(2H,m),1.45(9H,s),1.93-2.10(2H,m),2.84(1H,t,J=12.2Hz),3.07(1H,t,J=11.1Hz),3.40-3.49(2H,m),3.57-3.76(2H,m),3.86(3H,s),3.91-4.09(2H,m),4.21-4.29(2H,m),4.46(1H,brs),4.58-4.69(1H,m),7.10(1H, d,J=2.7Hz),7.17(1H,dd,J=9.2,2.8Hz),7.90(1H,d,J=9.3Hz),8.39(1H,s).
MS(ESI)m/z:457(M+H)+.
[参考例64]1-[(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)アセチル]ピペリジン-4-アミン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000144
 参考例63で得られた{1-[(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)アセチル]ピペリジン-4-イル}カルバミン酸第三級ブチルエステル(248mg,0.543mmol)をジクロロメタン(5mL)に溶解させ,氷冷下でトリフルオロ酢酸(1mL)を加えて1時間攪拌した。減圧下溶媒を留去し,氷冷下で飽和重曹水を加えてアルカリ性とした。クロロホルムで抽出を行い,無水硫酸ナトリウムで乾燥後,減圧下溶媒を留去して,標記化合物127mg(66%)を褐色油状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.14-1.36(2H,m),1.86(2H,m),2.80-3.09(4H,m),3.40-3.46(2H,m),3.59-3.69(1H,m),3.85(3H,s),4.00(2H,d,J=6.6Hz),4.24(2H,t,J=4.4Hz),4.58(1H,d,J=13.4Hz),7.11(1H,d,J=2.9Hz),7.16(1H,dd,J=9.2,2.8Hz),7.89(1H,d,J=9.0Hz),8.39(1H,s).
[実施例38]6-[({1-[(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)アセチル]ピペリジン-4-イル}アミノ)メチル]-2H-ピリド[3,2-b][1,4]オキサジン-3(4H)-オン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000145
 参考例64で得られた1-[(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)アセチル]ピペリジン-4-アミン(57.9mg,0.162mmol),3-オキソ-3,4-ジヒドロ-2H-ピリド[3,2-b][1,4]オキサジン-6-カルバアルデヒド(31.8mg,0.179mmol)をメタノール:ジクロロメタン=1:1混合溶媒(2mL)に懸濁させ,氷冷下で酢酸(0.014mL,0.243mmol),水素化シアノホウ素ナトリウム(11.8mg,0.179mmol)を加え,室温で15時間攪拌した。減圧下溶媒を留去した後にクロロホルム:メタノール:水=7:3:1下層溶媒に溶解し,水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後,減圧下溶媒を留去し,シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール:水=7:3:1下層溶媒)で精製した。得られた粗体をジクロロメタン-ヘキサンでトリチュレートし,固体をろ取して,標記化合物45.0mg(52%)を薄橙色固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.22-1.46(3H,m),1.83-2.02(2H,m),2.73-2.81(1H,m),2.86-2.95(1H,m),2.99-3.08(1H,m),3.41-3.45(2H,m),3.60-3.68(1H,m),3.74-3.87(6H,m),4.01(1H,d,J=9.3Hz),4.24(2H,t,J=4.4Hz),4.50-4.58(1H,m),4.62-4.67(3H,m),6.92(1H,d,J=8.1Hz),7.11(1H,d,J=2.7Hz),7.16(1H,dd,J=9.2,2.8Hz),7.21(1H,d,J=8.1Hz),7.89(1H,d,J=9.0Hz),8.39(1H,s).
MS(ESI)m/z:519(M+H)+.
[参考例65]3-(ヒドロキシメチレン)ジヒドロ-2(3H)-フラノン ナトリウム塩
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000146
 水素化ナトリウム(油性,55%含有,10.6g,0.244mol)のヘキサン(200mL)懸濁液に窒素雰囲気下,0℃でγ-ブチロラクトン(20g,0.232mol)とギ酸エチル(18.1g,0.244mol)の混合液を1時間かけて滴下した。途中,20%くらい滴下したときにエタノール(0.5mL)を加えた。滴下終了後,加熱還流した。析出した個体をろ取して,固体をヘキサンで洗浄した。減圧下で乾燥させることにより標記化合物30.9g(98%)を乳白色の固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CD3OD)δ:2.78(2H,m),4.20(2H,t,J=9.0Hz),8.52(1H,brs).
[参考例66]3-[1-(4-メトキシフェニルアミノ)メチリデン]ジヒドロフラン-2-オン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000147
 参考例65で得られた3-(ヒドロキシメチレン)ジヒドロ-2(3H)-フラノン ナトリウム塩(27.2g,0.20mol)のトルエン(500mL)懸濁液にp-アニシジン塩酸塩(31.9g,0.20mol)を加え,ディーン・スタークの装置を用いて水を除去しつつ24時間加熱還流した。エタノール(200mL)を加えさらに6時間加熱還流を続けた後に,減圧下で反応液をスラリー状になるまで濃縮した。固体をろ取して減圧下で乾燥し,標記化合物43.7g(定量的)を乳白色固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:2.83(2H,dt,J=2.2,7.6Hz),3.70(3H,s),4.26(2H,t,J=7.6Hz),6.87(2H,m),7.08(2H,m),7.56(1H,brs),8.90(1H,brs). 
[参考例67]4-クロロ-3-(2-クロロエチル)-6-メトキシキノリン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000148
 参考例66で得られた3-[1-(4-メトキシフェニルアミノ)メチリデン]ジヒドロフラン-2-オン(21.9g,100mmol)をオキシ塩化リン(100mL)に溶解し4時間加熱還流した。オキシ塩化リンを減圧下で留去した後,氷冷下で残留物に水(100mL)と1規定水酸化ナトリウム水溶液(50mL)を順に加え,ジクロロメタンで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ,乾燥剤をろ去した後,ろ液を減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:酢酸エチル=40:1→10:1)で精製して標記化合物6.49g(25%)を暗青色固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:3.41(2H,t,J=7.1Hz),3.83(2H,t,J=7.1Hz),3.98(3H,s),7.39(1H,dd,J=2.7,9.3H),7.45(1H,d,J=2.7Hz),7.99(1H,d,J=9.3Hz),8.62(1H,s).
[参考例68]2-[2-(4-クロロ-6-メトキシキノリン-3-イル)エチル]イソインドール-1,3-ジオン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000149
 参考例67で得られた4-クロロ-3-(2-クロロエチル)-6-メトキシキノリン(2.00g,7.81mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(40mL)溶液にフタルイミドカリウム(2.17g,11.7mmol)を加えて窒素雰囲気下,100℃で4時間撹拌した。反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ,酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後,無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。乾燥剤をろ去した後にろ液を濃縮し,得られた残留物にメタノールを加えてスラリー状とした。固体をろ取して標記化合物1.09g(38%)を淡赤色固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:3.35(2H,t,J=7.1Hz),3.98(3H,s),4.08(2H,t,J=7.1Hz),7.37(1H,dd,J=2.7,9.3Hz),7.46(1H,d,J=2.7Hz),7.70(2H,m),7.81(2H,m),7.95(1H,d,J=9.3Hz),8.54(1H,s). 
[参考例69]2-(4-クロロ-6-メトキシキノリン-3-イル)エチルアミン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000150
 参考例68で得られた2-[2-(4-クロロ-6-メトキシキノリン-3-イル)エチル]イソインドール-1,3-ジオン(4.26g,8.79mmol)のエタノール(100mL)溶液にヒドラジン1水和物(1.7mL,35.2mmol)を加えて27時間加熱還流した。メタノールを加えて析出した固体を溶解させ,さらに7時間加熱還流した。減圧下で反応液を濃縮して得られた固体をジクロロメタンおよび1規定水酸化ナトリウム水溶液に溶解させ,水層をさらにジクロロメタンで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後に乾燥剤をろ去し,ろ液を濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=10:1→クロロホルム:メタノール:水=7:3:1下層溶媒にトリエチルアミンを1%添加)で精製し標記化合物1.23g(59%)を白色固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:3.09(4H,m),3.98(3H,s),7.36(1H,dd,J=2.7,9.0Hz),7.46(1H,d,J=2.7Hz),7.98(1H,d,J=9.0Hz),8.56(1H,s).
[参考例70]8-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,2-c]キノリン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000151
 参考例69で得られた2-(4-クロロ-6-メトキシキノリン-3-イル)エチルアミン(1.23g,5.20mmol)をN,N-ジメチルアセトアミド(10mL)に溶解し120℃で24時間撹拌した。室温まで冷却して析出した固体をろ取して標記化合物795mg(76%)を淡褐色固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:3.26(2H,t,J=7.0Hz),3.85(2H,t,J=7.0Hz),3.89(3H,s),4.65(1H,brs),6.81(1H,d,J=2.9Hz),7.24(1H,dd,J=2.9,9.3Hz),7.88(1H,d,J=9.3Hz),8.41(1H,s).
[参考例71]4-[2-(8-メトキシ-2,3-ジヒドロピロロ[3,2-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000152
 参考例70で得られた8-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,2-c]キノリン(147mg,0.734mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(10mL)溶液に水素化ナトリウム(油性,55%含有,48mg,1.10mmol)を加えて20分撹拌した。4-(2-ヨードエチル)ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル(374mg,1.10mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(2mL)溶液を加え2時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて反応を停止させた後に,1規定水酸化ナトリウム水溶液で反応液を塩基性とし,ジクロロメタンで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し,乾燥剤をろ去後,ろ液を減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=10:1→クロロホルム:メタノール:水=7:3:1下層溶媒)で精製して標記化合物234mg(78%)を淡褐色油状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.20(2H,m),1.46(9H,s),1.54(1H,m),1.68-1.74(3H,m),2.70(2H,brt,J=12.0Hz),3.13(2H,t,J=9.4Hz),3.63(2H,m),3.72(2H,t,J=9.4Hz),3.87(3H,s),4.10(3H,brs),7.18(1H,d,J=2.7Hz),7.23(1H,dd,J=2.7,9.3Hz),7.90(1H,d,J=9.3Hz),8.30(1H,s).
[参考例72]8-メトキシ-1-(2-ピペリジン-4-イルエチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,2-c]キノリン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000153
 参考例71で得られた4-[2-(8-メトキシ-2,3-ジヒドロピロロ[3,2-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル(100mg,0.243mmol)のジクロロメタン(9.0mL)溶液にトリフルオロ酢酸(1.0mL)を加え1時間撹拌した。氷冷下,飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で反応液を塩基性とし,ジクロロメタンで抽出した。有機層を1規定水酸化ナトリウム水溶液で洗浄後,無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ去後,ろ液を濃縮し標記化合物72.3mg(96%)を淡黄色固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.20-1.30(3H,m),1.52(1H,m),1.67-1.75(4H,m),2.62(2H,dt,J=2.4,12.2Hz),3.10-3.14(4H,m),3.60(2H,m),3.70(2H,t,J=9.5Hz),3.87(3H,s),7.19(1H,d,J=2.7Hz),7.22(1H,dd,J=2.7,9.3Hz),7.87(1H,d,J=9.3Hz),8.30(1H,s).
 [実施例39]1-{2-[1-(2-シクロヘキシルエチル)ピペリジン-4-イル]エチル}-8-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,2-c]キノリン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000154
 参考例72で得られた8-メトキシ-1-(2-ピペリジン-4-イルエチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,2-c]キノリン(72mg,0.231mmol)のジクロロメタン(5.0mL)溶液にシクロヘキシルアセトアルデヒド(44mg,0.347mmol),酢酸(16μl,0.277mmol)および水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(62mg,0.277mmol)を順に加え24時間撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え1時間撹拌し,ジクロロメタンで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し,乾燥剤をろ去後,ろ液を濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=10:1→クロロホルム:メタノール:水=7:3:1下層溶媒)で精製し,得られた淡黄色アモルファスを塩化水素/エタノール溶液(1規定)で処理して乾燥させることで標記化合物の塩酸塩64.5mg(61%)を淡黄色固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.92(2H,m),1.12-1.26(4H,m),1.42-1.52(5H,m),1.62-1.79(9H,m),2.04(2H,brt,J=10.4Hz),2.44(2H,m),3.05(2H,brd,J=11.2Hz),3.16(2H,t,J=9.3Hz),3.69(2H,m),3.81(2H,t,J=9.3Hz),3.88(3H,s),7.19(1H,d,J=3.4Hz),7.27(1H,dd,J=3.4,10.3Hz),8.02(1H,d,J=10.3Hz),8.21(1H,s).
MS(ESI)m/z:422(M+H)+.
 [実施例40]1-{2-[1-(2-シクロヘキシルエチル)ピペリジン-4-イル]エチル}-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-3-カルボン酸メチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000155
 参考例53で得られた9-メトキシ-1-(2-ピペリジン-4-イルエチル)-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-3-カルボン酸メチルエステル(188.2mg,0.488mmol),シクロヘキシルエチルアルデヒド(92.4mg,0.732mmol)をジクロロメタン(3mL)に溶解し,酢酸(0.034mL,0.586mmol),水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(131mg,0.586mmol)を加えて,室温で15時間攪拌した。減圧下溶媒を留去し,飽和重曹水を加えて,クロロホルムで抽出した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後,減圧下溶媒を留去し,シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム-メタノール)で精製した。得られた橙色油状物の一部42.8mg(0.086mmol)に4規定塩化水素/ジオキサン溶液を加え,生じた固体をろ取することで,標記化合物の塩酸塩26.0mg(32%)を黄色固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.85-0.97(2H,m),1.11-1.29(5H,m),1.30-1.48(5H,m),1.61-1.76(6H,m),1.81-1.96(4H,m),2.33(2H,brs),2.79-2.89(1H,m),2.95(2H,brs),3.14-3.22(1H,m),3.36-3.47(1H,m),3.57-3.63(1H,m),3.89(3H,s),3.92(3H,s),4.57-4.61(1H,m),7.08(1H,d,J=2.7Hz),7.20(1H,dd,J=2.7,9.1Hz),7.91(1H,d,J=9.1Hz),8.53(1H,s).
MS(ESI)m/z:496(M+H)+.
 [実施例41]1-{2-[1-(2-シクロヘキシルエチル)ピペリジン-4-イル]エチル}-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-3-カルボン酸
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000156
 実施例40で得られた1-{2-[1-(2-シクロヘキシルエチル)ピペリジン-4-イル]エチル}-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-3-カルボン酸メチルエステル(84.9mg,0.171mmol)をメタノール(2mL)に溶解し,1規定水酸化ナトリウム水溶液(0.343mL,0.343mmol)を加えて1時間攪拌した。減圧下溶媒を留去し,クロロホルム:メタノール:水=7:3:1下層溶媒に溶解し,氷冷下1規定塩酸を加えて中和した。クロロホルム:メタノール:水=7:3:1下層溶媒で抽出し,無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し,ヘキサンを加えて超音波処理して生じた固体をろ取することで,標記化合物41.0mg(46%)を薄褐色固体として得た。
1H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ:0.81-0.95(3H,m),1.05-1.30(5H,m),1.34-1.54(5H,m),1.56-1.70(3H,m),1.74-1.85(3H,m),1.85-1.95(1H,m),2.31-2.50(2H,m),2.62-2.78(2H,m),2.89-2.99(1H,m),3.01-3.09(1H,m),3.12-3.39(4H,m),3.43-3.51(1H,m),3.89(3H,s),4.35-4.42(1H,m),7.05(1H,s),7.14-7.19(1H,m),7.78-7.82(1H,m),8.34(1H,s).
MS(ESI)m/z:482(M+H)+.
 [実施例42]1-(2-{1-[(2E)-3-(2,5-ジフルオロフェニル)-2-プロペン-1-イル]ピペリジン-4-イル}エチル)-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000157
 参考例10で得られた9-メトキシ-1-(2-ピペリジン-4-イルエチル)-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン(50.0mg,0.154mmol),(2E)-3-(2,5-ジフルオロフェニル)アクリルアルデヒド(34.0mg,0.200mmol)をジクロロメタン(2ml)に溶解し,酢酸(0.011mL,0.185mmol),水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(41.3mg,0.185mmol)を加えて,室温で21時間攪拌した。減圧下溶媒を留去し,飽和重曹水を加えて,クロロホルムで抽出した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後,減圧下溶媒を留去し,シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム-メタノール)で精製した。得られた薄褐色油状物50.3mgに4規定塩化水素/ジオキサン溶液を加え,生じた固体をろ取することで,標記化合物の塩酸塩50.0mg(54%)を薄黄色固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.31-1.47(3H,m),1.71-1.79(2H,m),1.84-1.92(2H,m),1.93-2.02(2H,m),2.94-3.02(2H,m),3.07-3.14(2H,m),3.14-3.18(2H,m),3.22-3.25(2H,m),3.93(3H,s),4.19-4.22(2H,m),6.30-6.39(1H,m),6.59-6.66(1H,m),6.84-6.91(1H,m),6.94-7.01(1H,m),7.07-7.20(3H,m),7.89(1H,d,J=9.0Hz),8.38(1H,s).
MS(ESI)m/z:480(M+H)+.
[参考例73]{[(4-メトキシ-2-メチルフェニル)アミノ]メチレン}マロン酸ジエチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000158
 4-メトキシ-2-メチルアニリン(20.0g,0.146mol),エトキシメチレンマロン酸ジエチル(35.4mL,0.175mol)をトルエン(100mL)に溶解し,6時間加熱還流した。放冷後,減圧下溶媒を留去して,標記化合物64.75g(定量的)を白色固体として得た。
1H-NMR(400mhz,cdcl3)δ:1.32(3H,t,J=7.2Hz),1.38(3H,t,J=7.2Hz),2.34(3H,s),3.80(3H,s),4.24(2H,q,J=7.2Hz),4.31(2H,q,J=7.2Hz),6.76-6.78(2H,m),7.13(1H,d,J=8.5Hz),8.43(1H,d,J=13.7Hz),10.99-11.07(1H,m).
 [参考例74]4-ヒドロキシ-6-メトキシ-8-メチルキノリン-3-カルボン酸 エチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000159
 参考例73で得られた{[(4-メトキシ-2-メチルフェニル)アミノ]メチレン}マロン酸ジエチルエステル(64.75g,0.146molとして)をイートン試薬(100mL)に懸濁し,90℃で26時間攪拌した。反応液を氷冷後,炭酸ナトリウム(150g)を溶かした水溶液(1L)に内温10℃以下に保ちながらゆっくりと加えた。生じた固体をろ取し,水で洗浄した。エーテル:ヘキサン=1:3混合溶媒を加えて懸濁し,スラリー攪拌後,固体をろ取した。さらにエーテルに懸濁し,スラリー攪拌後,固体をろ取して,標記化合物24.36g(64%)を薄橙色固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.47(3H,t,J=7.1Hz),2.73(3H,s),3.94(3H,s),4.51(2H,q,J=7.1Hz),7.30(1H,d,J=2.9Hz),7.43(1H,d,J=2.9Hz),9.04(1H,brs),12.14(1H,s).
 [参考例75]4-クロロ-6-メトキシ-8-メチルキノリン-3-カルボン酸エチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000160
 参考例74で得られた4-ヒドロキシ-6-メトキシ-8-メチルキノリン-3-カルボン酸エチルエステル(1.0g,3.83mmol)にオキシ塩化リン(7.1mL)を加え,95℃で4時間攪拌した。氷冷後,氷水にあけた。氷冷下攪拌しながら,28%アンモニア水を加えてアルカリ性とした。析出してきた固体をろ取し,水で洗浄後,シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で精製を行い,標記化合物725.3mg(68%)を白色固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.46(3H,t,J=7.2Hz),2.77(3H,s),3.97(3H,s),4.49(2H,q,J=7.2Hz),7.33-7.35(1H,m),7.47(1H,d,J=2.9Hz),9.06(1H,s).
 [参考例76]4-({2-[1-(第3級ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル]エチル}アミノ)-6-メトキシ-8-メチルキノロン-3-カルボン酸エチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000161
 参考例75で得られた4-クロロ-6-メトキシ-8-メチルキノリン-3-カルボン酸エチルエステル(725.0mg,2.59mmol),4-(2-アミノエチル)ピペリジン-1-カルボン酸第3級ブチルエステル(710mg,3.11mmol)をジメチルスルホキシド(13mL)に溶解し,トリエチルアミン(0.469ml,3.37mmol)を加えて,80℃で27時間攪拌した。放冷後,ジエチルエーテルを加え,水,飽和食塩水で洗浄した。減圧下溶媒を留去し,シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン-酢酸エチル)で精製して,標記化合物1.15g(94%)を薄黄色油状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.08-1.20(2H,m),1.24-1.29(1H,m),1.41(3H,t,J=7.2Hz),1.45(9H,s),1.62-1.74(3H,m),2.61-2.71(3H,m),2.72(3H,s),3.76-3.82(2H,m),3.89(3H,s),4.00-4.15(2H,m),4.38(2H,q,J=7.2Hz),7.23-7.25(1H,m),7.35-7.37(1H,m),8.71-8.76(1H,m),9.07(1H,s).
 [参考例77]4-(2-{[3-(ヒドロキシメチル)-6-メトキシ-8-メチルキノリン-4-イル]アミノ}エチル)ピペリジン-1-カルボン酸第3級ブチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000162
 参考例76で得られた4-({2-[1-(第3級ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル]エチル}アミノ)-6-メトキシ-8-メチルキノロン-3-カルボン酸エチルエステル(1.15g,2.44mmol)をテトラヒドロフラン(15mL)に溶解し,氷冷下,水素化リチウムアルミニウム(185mg,4.88mmol)を加え4時間攪拌した。氷冷下,水(0.25mL),5規定水酸化ナトリウム水溶液(0.25mL),水(0.75mL)を順次加え,2時間攪拌した。硫酸マグネシウムを加え乾燥し,セライトろ過後,減圧下溶媒を留去して,標記化合物194.2mg(19%)を黄色油状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.07-1.22(3H,m),1.45(9H,s),1.62-1.72(3H,m),1.83-1.88(2H,m),2.61-2.72(2H,m),2.73(3H,s),3.53-3.60(2H,m),3.91(3H,s),4.02-4.16(2H,m),4.83(2H,s),4.84-4.91(1H,m),7.12-7.15(1H,m),7.18-7.21(1H,m),8.39(1H,s).
 [参考例78]4-{2-[(3-ホルミル-6-メトキシ-8-メチルキノリン-4-イル)アミノ]エチル}ピペリジン-1-カルボン酸第3級エチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000163
 参考例77で得られた4-(2-{[3-(ヒドロキシメチル)-6-メトキシ-8-メチルキノリン-4-イル]アミノ}エチル)ピペリジン-1-カルボン酸第3級ブチルエステル(194.2mg,0.452mmol)をジクロロメタン(3mL)に溶解し,二酸化マンガン(462mg,5.31mmol)を加えて室温で17時間攪拌した。セライトろ過後,減圧下溶媒を留去し,シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム-メタノール)で精製して,標記化合物125.5g(65%)を黄色非晶質固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.11-1.24(2H,m),1.45(9H,s),1.65-1.73(3H,m),1.74-1.81(2H,m),2.65-2.76(5H,m),3.90(3H,s),3.92-3.99(2H,m),4.03-4.16(2H,m),7.28-7.31(1H,m),7.49-7.51(1H,m),8.53(1H,s),9.88(1H,s),9.99(1H,brs).
 [参考例79]4-{2-[(3-ヒドロキシ-6-メトキシ-8-メチルキノリン-4-イル)アミノ]エチル}ピペリジン-1-カルボン酸第3級ブチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000164
 参考例78で得られた4-{2-[(3-ホルミル-6-メトキシ-8-メチルキノリン-4-イル)アミノ]エチル}ピペリジン-1-カルボン酸第3級エチルエステル(125.5mg,0.294mmol)をメタノール:ジクロロメタン=1:1混合溶媒(4mL)に溶解し,氷冷下,炭酸カリウム(50.9mg,0.368mmol),m-クロロ過安息香酸(63.5mg,0.368mmol)を加え,6時間攪拌した。さらに炭酸カリウム(50.9mg,0.368mmol),m-クロロ過安息香酸(63.5mg,0.368mmol)を加えて13時間攪拌した後に,飽和重曹水を加えてクロロホルム:メタノール:水=7:3:1下層溶媒で抽出した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後,減圧下溶媒を留去し,シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム-メタノール)で精製して,標記化合物68.5mg(56%)を橙色油状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.10-1.24(2H,m),1.45(9H,s),1.58-1.73(6H,m),2.62-2.73(6H,m),3.70(2H,t,J=7.3Hz),3.90(3H,s),4.01-4.15(2H,m),7.05(1H,m),7.14(1H,m),8.35(1H,s).
 [参考例80]4-[2-(9-メトキシ-7-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-カルボン酸第3級ブチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000165
 参考例79で得られた4-{2-[(3-ヒドロキシ-6-メトキシ-8-メチルキノリン-4-イル)アミノ]エチル}ピペリジン-1-カルボン酸第3級ブチルエステル(469.6mg,1.13mmol)をジメチルホルムアミド(6mL)に溶解し,室温で炭酸カリウム(625mg,4.52mmol),1,2-ジブロモエタン(0.195mL,2.26mmol)を加え,80℃で15時間攪拌した。放冷後,酢酸エチルを加え,水,飽和重曹水,飽和食塩水で洗浄し,無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し,シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン-酢酸エチル)で精製して,標記化合物233.4mg(47%)を橙色油状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.16-1.30(4H,m),1.46(9H,s),1.64-1.73(2H,m),1.83-1.90(2H,m),2.72(3H,s),3.06-3.12(2H,m),3.23(2H,t,J=4.3Hz),3.91(3H,s),4.06-4.16(3H,m),4.21(2H,t,J=4.3Hz),6.96(1H,d,J=2.9Hz),7.05(1H,d,J=2.9Hz),8.42(1H,m).
 [参考例81]9-メトキシ-7-メチル-1-(2-ピペリジン-4-イルエチル)-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000166
 参考例80で得られた4-[2-(9-メトキシ-7-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-カルボン酸第3級ブチルエステル(100mg,0.226mmol)をジクロロメタン(5mL)に溶解し,氷冷下,トリフルオロ酢酸(1mL)を加え2時間攪拌した。減圧下溶媒を留去し,氷冷下,飽和重曹水を加えてアルカリ性にした。クロロホルムで抽出を行い,無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去して,標記化合物92.8mg(定量的)を黄色油状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.19-1.32(2H,m),1.37-1.51(2H,m),1.67-1.75(2H,m),1.82-1.90(2H,m),2.55-2.63(2H,m),2.72(3H,s),3.05-3.12(4H,m),3.23(2H,t,J=4.3Hz),3.91(3H,s),4.21(2H,t,J=4.3Hz),6.97(1H,d,J=2.9Hz),7.05(1H,d,J=2.7Jz),8.41(1H,s).
 [実施例43]1-{2-[1-(2-シクロヘキシルエチル)ピペリジン-4-イル]エチル}-9-メトキシ-7-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000167
 参考例81で得られた9-メトキシ-7-メチル-1-(2-ピペリジン-4-イルエチル)-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン(92.8mg,0.226mmolとして),シクロヘキシルエチルアルデヒド(42.8mg,0.339mmol)をジクロロメタン(5mL)に溶解し,酢酸(0.016mL,0.271mmol),水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(60.5mg,0.271mmol)を加えて,室温で16時間攪拌した。減圧下溶媒を留去し,飽和重曹水を加えて,クロロホルム:メタノール:水=7:3:1下層溶媒で抽出した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後,減圧下溶媒を留去し,シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム-メタノール)で精製した。得られた橙色油状物に4規定塩化水素/ジオキサン溶液を加え,生じた固体をろ取することで,標記化合物の塩酸塩29.0mg(22%)を薄黄色固体として得た。
1H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ:0.85-0.98(2H,m),1.07-1.32(4H,m),1.53-1.70(9H,m),1.80-1.93(4H,m),2.65(3H,brs),2.74-2.87(2H,m),2.95-3.02(2H,m),3.40-3.62(5H,m),3.67-3.88(2H,m),3.93(3H,s),4.28-4.33(2H,m),7.04-7.07(1H,m),7.37(1H,brs),8.38(1H,s),10.20(1H,brs).
MS(ESI)m/z:452(M+H)+.
 [参考例82]{[(6-メトキシピリジン-3-イル)アミノ]メチレン}マロン酸 ジエチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000168
 6-メトキシピリジン-3-アミン(7.86g,63.32mmol),エトキシメチレンマロン酸ジエチル(15.35ml,75.98mmol)をトルエン(40mL)に溶解し,25時間加熱還流した。放冷後,減圧下溶媒を留去し,シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン-酢酸エチル)で精製して,標記化合物21.07g(定量的)を薄黄色固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.32(3H,t,J=7.2Hz),1.38(3H,t,J=7.1Hz),3.94(3H,s),4.24(2H,q,J=7.2Hz),4.31(2H,q,J=7.1Hz),6.78(1H,d,J=8.8Hz),7.43(1H,dd,J=2.8,8.8Hz),8.03(1H,d,J=2.8Hz),8.37(1H,m),10.93(1H,m).
 [参考例83]4-ヒドロキシ-6-メトキシ-1,5-ナフチリジン-3-カルボン酸エチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000169
 参考例82で得られた{[(6-メトキシピリジン-3-イル)アミノ]メチレン}マロン酸ジエチルエステル(18.73g,63.64mmol)を260℃に加温しているダウサームA(100mL)中に加え,20分間攪拌した。放冷後,減圧下溶媒を留去した。ヘキサンを加え,スラリー攪拌を行い,固体をろ取した。再び260℃に加温しているダウサームA(100mL)中に加え,6時間加熱還流させた。放冷後,ヘキサン(300mL)を加え,超音波処理を行い,固体をろ取して,標記化合物7.9g(50%)を褐色固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.49(3H,t,J=7.2Hz),4.15(3H,s),4.53(2H,q,J=7.2Hz),7.21(1H,d,J=9.0Hz),8.16(1H,d,J=9.0Hz),9.05(1H,s),12.06(1H,s).
 [参考例84]4-クロロ-6-メトキシ-1,5-ナフチリジン-3-カルボン酸エチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000170
 参考例83で得られた4-ヒドロキシ-6-メトキシ-1,5-ナフチリジン-3-カルボン酸 エチルエステル(1.0g,4.03mmol)にオキシ塩化リン(9mL)を加え,50℃で1.5時間攪拌した。氷冷後,氷水にあけた。氷冷下攪拌しながら,28%アンモニア水を加えてアルカリ性として,ジクロロメタンで抽出した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後,減圧下溶媒を留去し,シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン-酢酸エチル)で精製して,標記化合物663.7mg(61%)を白色固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.47(3H,t,J=7.2Hz),4.17(3H,s),4.51(2H,q,J=7.2Hz),7.23(1H,d,J=9.0Hz),8.23(1H,d,J=9.0Hz),9.05(1H,s). 
 [参考例85]4-({2-[1-(第3級ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル]エチル}アミノ)-6-メトキシ-1,5-ナフチリジン-3-カルボン酸 エチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000171
 参考例84で得られた4-クロロ-6-メトキシ-1,5-ナフチリジン-3-カルボン酸エチルエステル(663.7mg,2.47mmol),4-(2-アミノエチル)ピペリジン-1-カルボン酸第3級ブチルエステル(677mg,2.96mmol)をジメチルスルホキシド(13mL)に溶解し,トリエチルアミン(0.447mL,3.21mmol)を加えて,80℃で3日間攪拌した。放冷後,ジエチルエーテルを加え,水,飽和食塩水で洗浄した。減圧下溶媒を留去し,シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン-酢酸エチル)で精製して,標記化合物993.3mg(88%)を薄黄色油状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ: 1.12-1.24(3H,m),1.42(3H,t,J=7.2Hz),1.46(9H,s),1.59-1.75(7H,m),2.66-2.76(2H,m),4.00(3H,s),4.04-4.15(2H,m),4.38(2H,q,J=7.2Hz),7.07(1H,d,J=9.0Hz),8.04(1H,d,J=9.0Hz),8.96(1H,s).
 [参考例86]4-(2-{[3-(ヒドロキシメチル)-6-メトキシ-1,5-ナフチリジン-4-イル]アミノ}エチル)ピペリジン-1-カルボン酸第3級ブチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000172
 水素化リチウムアルミニウム(98.8mg,2.60mmol)のテトラヒドロフラン(11mL)溶液中に,氷冷下で参考例85で得られた4-({2-[1-(第3級ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル]エチル}アミノ)-6-メトキシ-1,5-ナフチリジン-3-カルボン酸エチルエステル(993.3mg,2.44mmol)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液を加え3時間攪拌した。氷冷下,水(0.10mL),5規定水酸化ナトリウム水溶液(0.10mL),水(0.30mL)を順次加え,2時間攪拌した。エーテル-メタノールを加え,無水硫酸ナトリウムを加え終夜攪拌した。セライトろ過後,減圧下溶媒を留去し,シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム-メタノール)で精製して,標記化合物775.0mg(86%)を薄黄色油状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.14-1.27(2H,m),1.45(9H,s),1.60-1.77(6H,m),2.62-2.74(2H,m),3.83-3.90(2H,m),4.03(3H,s),4.09(2H,brs),4.80(2H,s),6.47-6.53(1H,m),7.05(1H,d,J=9.0Hz),8.05(1H,d,J=9.0Hz),8.22(1H,s). 
 [参考例87]4-{2-[(3-ホルミル-6-メトキシ-1,5-ナフチリジン-4-イル)アミノ]エチル}ピペリジン-1-カルボン酸第3級ブチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000173
 参考例86で得られた4-(2-{[3-(ヒドロキシメチル)-6-メトキシ-1,5-ナフチリジン-4-イル]アミノ}エチル)ピペリジン-1-カルボン酸第3級ブチルエステル(775mg,1.86mmol)をジクロロメタン(10mL)に溶解し,二酸化マンガン(1.9g,18.6mmol)を加えて室温で17時間攪拌した。セライトろ過後,減圧下溶媒を留去し,シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム-メタノール)で精製して,標記化合物622.9mg(81%)を薄黄色固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.11-1.26(2H,m),1.46(9H,s),1.58(2H,brs),1.68-1.78(5H,m),2.62-2.79(2H,m),4.00(3H,s),4.10(1H,brs),4.42-4.49(2H,m),7.13(1H,d,J=9.0Hz),8.06(1H,d,J=9.0Hz),8.49(1H,s),9.91(1H,s).
 [参考例88]4-{2-[(3-ヒドロキシ-6-メトキシ-1,5-ナフチリジン-4-イル)アミノ]エチル}ピペリジン-1-カルボン酸第3級ブチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000174
 参考例87で得られた4-{2-[(3-ホルミル-6-メトキシ-1,5-ナフチリジン-4-イル)アミノ]エチル}ピペリジン-1-カルボン酸第3級ブチルエステル(622.9mg,1.50mmol)をメタノール:ジクロロメタン=1:1の混合溶媒(15mL)に溶解し,氷冷下,炭酸カリウム(260mg,1.88mmol),m-クロロ過安息香酸(324mg,1.88mmol)を加え,2時間攪拌した。さらに炭酸カリウム(50.9mg,0.368mmol),m-クロロ過安息香酸(63.5mg,0.368mmol)を計2回加えながら5時間攪拌した後に,飽和重曹水を加えてクロロホルム:メタノール:水=7:3:1下層溶媒で抽出した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後,減圧下溶媒を留去し,シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム-メタノール)で精製して,標記化合物404.4mg(67%)を黄色泡状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.12-1.25(2H,m),1.45(9H,s),1.56-1.77(6H,m),2.62-2.74(2H,m),4.02-4.10(8H,m),6.94(1H,d,J=9.0Hz),8.10(1H,d,J=9.0Hz),8.42(1H,s). 
 [参考例89]4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]-1,5-ナフチリジン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-カルボン酸第3級ブチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000175
 参考例88で得られた4-{2-[(3-ヒドロキシ-6-メトキシ-1,5-ナフチリジン-4-イル)アミノ]エチル}ピペリジン-1-カルボン酸第3級ブチルエステル(404.4mg,1.00mmol)をジメチルホルムアミド(5mL)に溶解し,室温で炭酸カリウム(553mg,4.00mmol),1,2-ジブロモエタン(0.172mL,2.00mmol)を加え,80℃で4時間攪拌した。放冷後,ジエチルエーテルを加え,水,飽和重曹水,飽和食塩水で洗浄し,無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し,シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム-メタノール)で精製して,標記化合物113.6mg(27%)を橙色油状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.09-1.28(2H,m),1.45(9H,s),1.52-1.75(6H,m),2.59-2.78(2H,m),3.44(2H,t,J=4.3Hz),3.99-4.10(6H,m),4.23(2H,t,J=4.3Hz),6.95(1H,d,J=8.8Hz),8.09(1H,d,J=9.0Hz),8.32(1H,s). 
 [参考例90]9-メトキシ-1-(2-ピペリジン-4-イルエチル)-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]-1,5-ナフチリジン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000176
 参考例89で得られた4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]-1,5-ナフチリジン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-カルボン酸第3級ブチルエステル(113.6mg,0.265mmol)をジクロロメタン(5mL)に溶解し,氷冷下,トリフルオロ酢酸(1mL)を加え1時間攪拌した。減圧下溶媒を留去し,氷冷下,飽和重曹水を加えてアルカリ性にした。クロロホルム:メタノール:水=7:3:1下層溶媒で抽出を行い,無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去して,標記化合物62.9mg(72%)を橙色油状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.11-1.27(2H,m),1.59-1.81(6H,m),2.52-2.61(2H,m),3.02-3.12(2H,m),3.43(2H,t,J=4.3Hz),3.96-4.02(2H,m),4.04(3H,s),4.23(2H,t,J=4.3Hz),6.94(1H,d,J=9.0Hz),8.07(1H,d,J=9.0Hz),8.32(1H,s). 
 [実施例44]1-{2-[1-(2-シクロヘキシルエチル)ピペリジン-4-イル]エチル}-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]-1,5-ナフチリジン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000177
 参考例90で得られた9-メトキシ-1-(2-ピペリジン-4-イルエチル)-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]-1,5-ナフチリジン(62.9mg,0.192mmol),シクロヘキシルエチルアルデヒド(36.3mg,0.288mmol)をジクロロメタン(3mL)に溶解し,酢酸(0.013mL,0.230mmol),水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(51.4mg,0.230mmol)を加えて,室温で19時間攪拌した。減圧下溶媒を留去し,飽和重曹水を加えて,クロロホルム:メタノール:水=7:3:1下層溶媒で抽出した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後,減圧下溶媒を留去し,シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム-メタノール)で精製した。得られた橙色油状物に4規定塩化水素/ジオキサン溶液を加え,生じた固体をろ取することで,標記化合物の塩酸塩38.0mg(37%)を薄橙色固体として得た。
1H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ: 0.80-0.97(2H,m),1.12-1.30(5H,m),1.51-1.91(12H,m),2.73-2.88(2H,m),2.90-3.01(2H,m),3.34-3.45(2H,m),3.82(2H,t,J=4.2Hz),3.99(3H,s),4.32(2H,t,J=4.2Hz),4.48-4.57(2H,m),7.41(1H,d,J=9.3Hz),8.38(1H,d,J=9.3Hz),8.48(1H,s),10.44(1H,brs).
MS(ESI)m/z:439(M+H)+.
 [参考例91]{[(2-ブロモ-4-メトキシフェニル)アミノ]メチレン}マロン酸ジエチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000178
 2-ブロモ-4-メトキシアニリン(ザ・ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー,2005年,70巻,7号,2870-2873頁に記載,13.89g,68.75mmol)、エトキシメチレンマロン酸ジエチルエステル(16.67mL,82.50mmol)をトルエン(150mL)に溶解し、11時間加熱還流した。放冷後、減圧下溶媒を留去して得られた固体にヘキサン:酢酸エチル=3:1混合溶媒を加え、40℃で30分間スラリー攪拌を行い溶解させた。超音波処理することで結晶を生成させ、室温で1時間静置した。結晶をろ取し、ヘキサン:酢酸エチル=3:1混合溶媒で洗浄して、標記化合物14.63g(57%)を白色綿状結晶として得た。またろ液を濃縮後、ヘキサンを加え、超音波処理を行い、生じた固体をろ取して、標記化合物7.62g(30%)を薄褐色固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.33(3H,t,J=7.1Hz),1.38(3H,t,J=7.2Hz),3.81(3H,s),4.25(2H,q,J=7.2Hz),4.34(2H,q,J=7.2Hz),6.92(1H,dd,J=2.8,8.9Hz),7.15(1H,d,J=7.2Hz),7.21(1H,d,J=8.8Hz),8.41(1H,d,J=13.7Hz),11.18(1H,d,J=15.1Hz).
 [参考例92]8-ブロモ-4-ヒドロキシ-6-メトキシキノリン-3-カルボン酸エチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000179
 参考例91で得られた{[(2-ブロモ-4-メトキシフェニル)アミノ]メチレン}マロン酸ジエチルエステル(7.62g,20.47mmol)をイートン試薬(30mL)に懸濁し、90℃で24時間攪拌した。反応液を氷冷後、炭酸ナトリウム(23.9g,225.17mmol)を溶かした水溶液(200mL)に内温10℃以下に保ちながらゆっくりと加えた。生じた固体をろ取し、水で洗浄した。得られた固体をクロロホルム-メタノール混合溶媒に溶解させ、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去した後に、ヘキサン-エーテルを加え、トリチュレーションした。生じた固体をろ取し、ヘキサンで洗浄後、50℃で乾燥させ、標記化合物4.85g(73%)を赤茶色固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.46(3H,t,J=7.1Hz),3.95(3H,s),4.49-4.51(2H,m),7.61(1H,brs),7.77(1H,brs),9.09(1H,brs).
 [参考例93]8-ブロモ-4-クロロ-6-メトキシキノリン-3-カルボン酸エチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000180
 参考例92で得られた8-ブロモ-4-ヒドロキシ-6-メトキシキノリン-3-カルボン酸エチルエステル(4.0g,12.26mmol)にオキシ塩化リン(20mL)を加え、50℃で2時間攪拌した。氷冷後、氷水にあけた。氷冷下攪拌しながら、28%アンモニア水を加えてアルカリ性とした。析出してきた固体をろ取し、水で洗浄後、クロロホルムに溶解させて、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で精製を行い、標記化合物3.47g(82%)を黄色固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.46(3H,t,J=7.2Hz),4.00(3H,s),4.50(2H,q,J=7.2Hz),7.63(1H,d,J=2.7Hz),7.86(1H,d,J=2.7Hz),9.15(1H,s).
 [参考例94]8-ブロモ-4-({2-[1-(第3級ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル]エチル}アミノ)-6-メトキシキノリン-3-カルボン酸エチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000181
 参考例93で得られた8-ブロモ-4-クロロ-6-メトキシキノリン-3-カルボン酸エチルエステル(1.70g,4.93mmol),4-(2-アミノメチル)ピペリジン-1-カルボン酸第3級ブチルエステル(1.35g,5.92mmol)をジメチルスルホキシド(25mL)に溶解し,トリエチルアミン(1.03mL,7.40mmol)を加え,80℃で11時間攪拌した。放冷後,エーテルを加え,水,飽和食塩水で洗浄し,無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し,シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン-酢酸エチル)で精製を行って,標記化合物2.33g(88%)を薄黄色固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ: 1.08-1.21(2H,m),1.41(3H,t,J=7.1Hz),1.45(9H,s),1.58-1.75(5H,m),2.62-2.73(2H,m),3.76-3.83(2H,m),3.91(3H,s),4.01-4.14(2H,m),4.39(2H,q,J=7.1Hz),7.53(1H,d,J=2.7Hz),7.74(1H,d,J=2.7Hz),8.93-8.97(1H,m),9.13(1H,s).
[参考例95]4-(2-{[8-ブロモ-3-(ヒドロキシメチル)-6-メトキシキノリン-4-イル]アミノ}エチル)ピペリジン-1-カルボン酸第3級ブチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000182
 参考例94で得られた8-ブロモ-4-({2-[1-(第3級ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル]エチル}アミノ)-6-メトキシキノリン-3-カルボン酸エチルエステル(2.30g,4.29mmol)をテトラヒドロフラン(40mL)に溶解し,-10℃で水素化リチウムアルミニウム(195mg,5.15mmol)を加え3時間攪拌した。水素化リチウムアルミニウム(195mg,5.15mmol)をさらに加え1時間攪拌した後に,氷冷下で,水(0.40mL),5規定水酸化ナトリウム水溶液(0.40mL),水(1.20mL)を順次加え,終夜攪拌した。減圧下溶媒を留去し,クロロホルムを加え超音波処理を行い,不溶物をろ去した。減圧下溶媒を留去し,シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム-メタノール)で精製して,標記化合物994mg(47%)を薄橙色泡状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ: 1.09-1.21(2H,m),1.45(9H,s),1.58-1.70(5H,m),1.82-1.89(1H,m),2.62-2.73(2H,m),3.55-3.62(2H,m),3.92(3H,s),4.00-4.16(2H,m),4.84(2H,brs),5.01-5.08(1H,m),7.29(1H,d,J=2.7Hz),7.71(1H,d,J=2.7Hz),8.47(1H,s).
[参考例96]4-{2-[(8-ブロモ-3-ホルミル-6-メトキシキノリン-4-イル)アミノ]エチル}ピペリジン-1-カルボン酸第3級ブチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000183
 参考例95で得られた4-(2-{[8-ブロモ-3-(ヒドロキシメチル)-6-メトキシキノリン-4-イル]アミノ}エチル)ピペリジン-1-カルボン酸第3級ブチルエステル(994mg,2.01mmol)をジクロロメタン(10mL)に溶解し,二酸化マンガン(2.06g,20.1mmol)を加えて室温で4時間攪拌した。セライトろ過後,減圧下溶媒を留去し,シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム-メタノール)で精製して,標記化合物696mg(70%)を黄色固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ: 1.20-1.33(3H,m),1.45(9H,s),1.83-1.97(4H,m),2.64-2.78(2H,m),3.79(2H,brs),3.91(3H,s),4.04-4.19(2H,m),7.67(1H,d,J=2.8Hz),7.80(1H,d,J=2.8Hz),8.61(1H,s),9.90(1H,s),10.17(1H,brs).
[参考例97]4-{2-[(8-ブロモ-3-ヒドロキシ-6-メトキシキノリン-4-イル)アミノ]エチル}ピペリジン-1-カルボン酸第3級ブチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000184
 参考例96で得られた4-{2-[(8-ブロモ-3-ホルミル-6-メトキシキノリン-4-イル)アミノ]エチル}ピペリジン-1-カルボン酸第3級ブチルエステル(695.7mg,1.41mmol)をメタノール:ジクロロメタン=1:1の混合溶媒(14ml)に溶解し,0℃で攪拌しながら炭酸カリウム(293mg,2.12mmol),m-クロロ過安息香酸(366mg,2.12mmol)を加え,-2℃で3日間攪拌した。氷冷下で飽和重曹水を加えて,さらに2時間攪拌した。クロロホルム:メタノール:水=7:3:1下層溶媒で抽出を行い,無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し,シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム-メタノール)で精製して,標記化合物261.4g(39%)を黄色油状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ: 1.05-1.22(2H,m),1.45(9H,s),1.54-1.72(6H,m),2.58-2.75(3H,m),3.52-3.59(2H,m),3.91(3H,s),4.00-4.14(2H,m),7.20(1H,d,J=2.4Hz),7.51(1H,d,J=2.4Hz),8.30(1H,s).
[参考例98]4-[2-(7-ブロモ-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-カルボン酸第3級ブチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000185
 参考例97で得られた4-{2-[(8-ブロモ-3-ヒドロキシ-6-メトキシキノリン-4-イル)アミノ]エチル}ピペリジン-1-カルボン酸第3級ブチルエステル(1.00g,2.14mmol)をジメチルホルムアミド(5mL)に溶解し,室温で炭酸カリウム(226mg,1.63mmol),1,2-ジブロモエタン(0.070mL,0.82mmol)を加え,80℃で17時間攪拌した。放冷後,飽和重曹水を加えクロロホルムで抽出し,無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し,シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム-メタノール)で精製して,標記化合物108.1mg(39%)を黄色油状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ: 1.15-1.28(2H,m),1.46(9H,s),1.64-1.73(2H,m),1.81-1.89(2H,m),2.61-2.74(2H,m),2.96(1H,s),3.05-3.11(2H,m),3.23(2H,t,J=4.3Hz),3.92(3H,s),4.04-4.17(2H,m),4.22(2H,t,J=4.3Hz),7.10(1H,d,J=2.7Hz),7.57(1H,d,J=2.7Hz),8.50(1H,s).
[参考例99]4-(2-{7-[(1E)-3-エトキシ-3-オキソプロペン-1-イル]-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル}エチル)ピペリジン-1-カルボン酸第3級ブチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000186
 参考例98で得られた4-[2-(7-ブロモ-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-カルボン酸第3級ブチルエステル(101.9mg,0.201mmol),炭酸カリウム(55.6mg,0.402mmol),テトラブチルアンモニウムブロマイド(130.9mg,0.402mmol)をN,N-ジメチルアセトアミド(2.25mL)に溶解し,窒素雰囲気下,アクリル酸エチルエステル(0.055mL,0.503mmol),ジクロロビストリフェニルホスフィンパラジウム(II)(14.4mg,0.020mmol)を加えた。窒素置換操作を3回行い,120℃で7時間攪拌した。放冷後,水を加えてクロロホルムで抽出した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後,減圧下溶媒を留去し,シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン-酢酸エチル)で精製して,標記化合物59.5mg(62%)を薄黄色泡状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ: 1.15-1.30(3H,m),1.36(3H,t,J=7.1Hz),1.46(9H,s),1.65-1.73(2H,m),1.82-1.90(2H,m),2.62-2.73(2H,m),3.05-3.12(2H,m),3.23(2H,t,J=4.3Hz),3.94(3H,s),4.05-4.16(2H,m),4.22(2H,t,J=4.3Hz),4.30(2H,q,J=7.1Hz),6.69(1H,d,J=16.4Hz),7.18(1H,d,J=2.7Hz),7.44(1H,d,J=2.7Hz),8.44(1H,s),8.81(1H,d,J=16.4Hz).
[参考例100](2E)-3-[9-メトキシ-1-(2-ピペリジン-4-イルエチル)-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-7-イル]アクリル酸エチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000187
 参考例99で得られた4-(2-{7-[(1E)-3-エトキシ-3-オキソプロペン-1-イル]-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル}エチル)ピペリジン-1-カルボン酸第3級ブチルエステル(59.5mg,0.113mmol)をジクロロメタン(3mL)に溶解し,氷冷下,トリフルオロ酢酸(0.5mL)を加え1時間攪拌した。減圧下溶媒を留去し,氷冷下,飽和重曹水を加えてアルカリ性にした。クロロホルム:メタノール:水=7:3:1下層溶媒で抽出を行い,無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去して,標記化合物51.0mg(定量的)を褐色固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ: 1.21-1.30(3H,m),1.36(3H,t,J=7.2Hz),1.68-1.74(1H,m),1.83-1.89(2H,m),2.36(1H,s),2.55-2.63(2H,m),3.05-3.11(4H,m),3.24(2H,t,J=4.3Hz),3.94(3H,s),4.22(2H,t,J=4.3Hz),4.30(2H,q,J=7.1Hz),6.69(1H,d,J=16.1Hz),7.15-7.20(2H,m),7.43(1H,d,J=2.7Hz),8.44(1H,s),8.80(1H,d,J=16.1Hz).
[参考例101](2E)-3-(1-{2-[1-(2-シクロヘキシルエチル)ピペリジン-4-イル]エチル}-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-7-イル)アクリル酸エチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000188
 参考例100で得られた(2E)-3-[9-メトキシ-1-(2-ピペリジン-4-イルエチル)-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-7-イル]アクリル酸エチルエステル(51.0mg,0.120mmol),シクロヘキシルエチルアルデヒド(22.7mg,0.180mmol)をジクロロメタン(3mL)に懸濁させ,氷冷下で酢酸(0.008mL,0.144mmol),水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(32.1mg,0.144mmol)を加え,室温で12時間攪拌した。減圧下溶媒を留去した後にクロロホルム:メタノール:水=7:3:1の下層溶媒に溶解し,水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後,減圧下溶媒を留去した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム-メタノール)で精製して,標記化合物52.1mg(81%)を黄色泡状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ: 0.85-0.97(2H,m),1.12-1.26(4H,m),1.28-1.46(7H,m),1.63-1.76(9H,m),1.81-1.93(3H,m),2.27-2.38(2H,m),2.89-2.99(2H,m),3.04-3.11(2H,m),3.23(2H,t,J=4.1Hz),3.93(3H,s),4.22(2H,t,J=4.1Hz),4.30(2H,q,J=7.2Hz),6.69(1H,d,J=16.1Hz),7.18(1H,d,J=2.7Hz),7.43(1H,d,J=2.7Hz),8.44(1H,s),8.80(1H,d,J=16.1Hz).
[実施例45](2E)-3-(1-{2-[1-(2-シクロヘキシルエチル)ピペリジン-4-イル]エチル}-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-7-イル)アクリル酸
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000189
 参考例101で得られた(2E)-3-(1-{2-[1-(2-シクロヘキシルエチル)ピペリジン-4-イル]エチル}-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-7-イル)アクリル酸エチルエステル(52.1mg,0.097mmol)を90%エタノール水溶液(2mL)に懸濁し,氷冷下,20%水酸化ナトリウム水溶液(0.058ml,0.485mmol)を加えて,室温で2時間,50℃で2時間攪拌した。放冷後,減圧下溶媒を留去し,水に溶解し,氷冷下,1N塩酸水溶液で中和した。クロロホルム:メタノール:水=7:3:1の下層溶媒で抽出を行い,無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去して,得られた固体をジクロロメタン-ヘキサンに懸濁し超音波処理を行った。減圧下溶媒を濃縮し,ヘキサンを加えて超音波処理を行った。固体をろ取して,標記化合物44mg(69%)を黄色固体として得た。
MS(ESI)m/z:508(M+H)+.
[参考例102]{1-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-4-イル}カルバミン酸第3級ブチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000190
 参考例63で得られた{1-[(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)アセチル]ピペリジン-4-イル}カルバミン酸第3級ブチルエステル(739.8mg,1.62mmol)をテトラヒドロフラン(10mL)に溶解し,氷冷下でボラン・テトラヒドロフラン錯体/テトラヒドロフラン溶液(0.99M,4.91ml,4.86mmol)を滴下し,室温まで昇温しながら23時間攪拌した。減圧下溶媒を留去した後に90%エタノール水溶液(20mL),トリエチルアミン(2mL)を加え,4時間加熱還流した。減圧下溶媒を留去した後に,酢酸エチルを加え,飽和重曹水,飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後,減圧下溶媒を留去し,シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム-メタノール)で精製して,標記化合物242.5mg(34%)を薄橙色固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.32-1.46(11H,m),1.86-1.97(2H,m),2.12-2.22(2H,m),2.79-2.85(2H,m),2.85-2.91(2H,m),3.18-3.29(4H,m),3.45(1H,brs),3.92(3H,s),4.20(2H,t,J=4.3Hz),4.39(1H,brs),7.12-7.19(2H,m),7.88(1H,d,J=9.0Hz),8.36(1H,s).
[参考例103]1-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-4-アミン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000191
 参考例102で得られた{1-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-4-イル}カルバミン酸第3級ブチルエステル(242.5mg,0.548mmol)をジクロロメタン(10mL)に溶解し,氷冷下でトリフルオロ酢酸(2mL)を加えて2時間攪拌した。減圧下溶媒を留去し,水に溶解させ酢酸エチルで洗浄した。氷冷下,水層に飽和重曹水を加えてアルカリ性に調整し,クロロホルム:メタノール:水=7:3:1下層溶媒で抽出した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後,減圧下溶媒を留去して,標記化合物196.4mg(定量的)を薄褐色油状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.31-1.42(2H,m),1.76-1.84(2H,m),2.08-2.16(2H,m),2.63-2.72(1H,m),2.81-2.86(2H,m),2.87-2.93(2H,m),3.20-3.29(4H,m),3.93(3H,s),4.20(2H,t,J=4.4Hz),7.13-7.25(4H,m),7.87(1H,d,J=9.0Hz),8.36(1H,s).
[実施例46]6-[({1-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-4-イル}アミノ)メチル]-2H-ピリド[3,2-b][1,4]オキサジン-3(4H)-オン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000192
 参考例103で得られた1-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-4-アミン(196.4mg,0.574mmol),3-オキソ-3,4-ジヒドロ-2H-ピリド[3,2-b][1,4]オキサジン-6-カルバアルデヒド(113.0mg,0.632mmol)をメタノール:ジクロロメタン=1:1混合溶媒(6mL)に懸濁させ,氷冷下で酢酸(0.049mL,0.861mmol),水素化シアノホウ素ナトリウム(41.8mg,0.632mmol)を加え,室温で19時間攪拌した。減圧下溶媒を留去した後にクロロホルム:メタノール:水=7:3:1下層溶媒に溶解し,飽和重曹水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後,減圧下溶媒を留去し,シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム-メタノール)で精製した。得られた粗体を酢酸エチル-ヘキサンでトリチュレートし,固体をろ取して,標記化合物117.0mg(37%)を白色固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.37-1.49(2H,m),1.85-1.93(2H,m),2.07-2.16(2H,m),2.47-2.57(2H,m),2.83(2H,t,J=7.2Hz),2.90-2.96(2H,m),3.22-3.30(4H,m),3.78(2H,s),3.92(3H,s),4.20(2H,t,J=4.3Hz),4.62(2H,s),6.91(1H,d,J=8.0Hz),7.13-7.21(3H,m),7.88(1H,d,J=8.8Hz),8.36(1H,s).
MS(ESI)m/z:505(M+H)+.
[実施例47]酢酸 1-シクロヘキシル-2-{4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-イル}エチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000193
 窒素雰囲気下,参考例10で得られた9-メトキシ-1-[(2-(ピペリジン-4-イル)エチル)-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン(120mg,0.367mmol)と酢酸 1-シクロヘキシル-2-オキソエチルエステル(オーガニック・レターズ,1999年,1巻,3号,411-414項に記載,88mg,0.476mmol)のジクロロメタン(12mL)溶液に室温で水素化アセトキシホウ素ナトリウム(117mg,0.550mmol)を加えた。同温度で6時間撹拌した後,反応液を0.1規定水酸化ナトリウム水溶液に注ぎ,ジクロロメタンで抽出した。有機層を併せて無水硫酸ナトリウムで乾燥した後,乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=20:1→10:1)で精製して標記化合物106mg(58%)を淡黄色アモルファスとして得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.00-1.34(8H,m),1.56(1H,m),1.64-1.75(7H,m),1.80-1.86(3H,m),2.01(1H,m),2.02(3H,s),2.40(1H,dd,J=4.1,13.4Hz),2.46(1H,dd,J=7.8,13.4Hz),2.79(1H,brd,J=10.5Hz),2.94(1H,brd,J=9.8Hz),3.04-3.08(2H,m),3.20(2H,dd,J=4.1,4.2Hz),3.91(3H,s),4.17(2H,dd,J=4.1,4.4Hz),4.90(1H,m),7.07(1H,d,J=2.7Hz),7.15(1H,dd,J=2.7,9.3Hz),7.87(1H,d,J=9.3Hz),8.36(1H,s).
MS(ESI)m/z:496(M+H)+.
[実施例48]1-シクロヘキシル-2-{4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-イル}エタノール
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000194
 実施例47で得られた酢酸 1-シクロヘキシル-2-{4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-イル}エチルエステル(80mg,0.161mmol)のメタノール(10mL)溶液に室温でナトリウムメトキシド(6.0mg)を加えた。同温度で6時間撹拌した後,40℃に加熱してさらに48時間撹拌した。反応液を0.1規定水酸化ナトリウム水溶液に注ぎ,ジクロロメタンで抽出した。有機層を併せて無水硫酸ナトリウムで乾燥した後,乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=20:1→10:1)で精製し,次いで分取薄層クロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム:メタノール:水=7:3:1下層溶媒)で精製することにより標記化合物68.9mg(94%)を淡黄色アモルファスとして得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.97-1.49(9H,m),1.61-1.77(6H,m),1.83-1.92(4H,m),2.25-2.38(3H,m),2.83(1H,brd,J=11.5Hz),3.03-3.10(3H,m),3.21(2H,dd,J=4.1,4.2Hz),3.42(1H,m),3.92(3H,s),3.98(1H,br),4.18(2H,dd,J=4.1,4.4Hz),7.07(1H,d,J=2.7Hz),7.15(1H,ddd,J=0.5,2.7,9.3Hz),7.87(1H,d,J=9.3Hz),8.36(1H,d,J=0.5Hz).
MS(ESI)m/z:454(M+H)+.
[実施例49]1-シクロヘキシル-2-{4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-イル}エタノン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000195
 窒素雰囲気下,塩化オキサリル(12μL,0.135mmol)のジクロロメタン(0.2mL)溶液に-70℃でジメチルスルホキシド(19μL,0.270mmol)のジクロロメタン(0.2mL)溶液を5分間かけて滴下した。同温度で5分間撹拌した後,実施例48で得られた1-シクロヘキシル-2-{4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-イル}エタノール(40.8mg,0.0899mmol)のジクロロメタン(1.5mL)溶液を7分間かけて加えた。同温度で40分間撹拌した後,トリエチルアミン(0.063mL)のジクロロメタン(0.2mL)溶液を加えて徐々に室温まで昇温し,20分撹拌した。反応液を0.1規定水酸化ナトリウム水溶液に注ぎ,ジクロロメタンで抽出した。有機層を併せて無水硫酸ナトリウムで乾燥した後,乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮した。得られた残留物を分取薄層クロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム:メタノール:水=7:3:1下層溶媒)で精製することにより標記化合物23.4mg(58%)を淡黄色アモルファスとして得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.18-1.40(6H,m),1.48(2H,ddt,J=3.4,12.0,12.2Hz),1.67-1.79(7H,brm),1.87(2H,dt,J=9.0,7.1Hz),2.00(2H,t,J=10.5Hz),2.40(1H,m),2.88(2H,brd,J=11.2Hz),3.09(2H,m),3.22(2H,dd,J=4.1,4,2Hz),3.23(2H,s),3.92(3H,s),4.19(2H,dd,J=4.1,4.5Hz),7.08(1H,d,J=2.7Hz),7.15(1H,dd,J=2.7,9.0Hz),7.87(1H,d,J=9.0Hz),8.36(1H,s).
MS(ESI)m/z:452(M+H)+.
[実施例50]9-メトキシ-1-(2-{1-[2-(2-メチレンシクロヘキシル)エチル]ピペリジン-4-イル}エチル)-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000196
 窒素雰囲気下,参考例10で得られた9-メトキシ-1-[(2-(ピペリジン-4-イル)エチル)-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン(52.4mg,0.160mmol)と(2-メチレンシクロヘキシル)アセトアルデヒド(ザ・ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー,1985年,50巻,25号,5193-5199項に記載,28.7mg,0.208mmol)のジクロロメタン(4.0mL)溶液に水素化アセトキシホウ素ナトリウム(50.9mg,0.240mmol)を室温で加えた。同温度で3時間撹拌した後,反応液を0.1規定水酸化ナトリウム水溶液に注ぎ,ジクロロメタンで抽出した。有機層を併せて無水硫酸ナトリウムで乾燥した後,乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=20:1)で精製して標記化合物39.7mg(55%)を淡黄色アモルファスとして得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.25-1.75(12H,m),1.80-2.07(7H,m),2.21(1H,m),2.35(2H,m),3.00(2H,brd,J=11.5Hz),3.09(2H,m),3.22(2H,dd,J=4.1,4.4Hz),3.92(3H,s),4.19(2H,dd,J=4.1,4.3Hz),4.57(1H,brs),4.64(1H,brs),7.07(1H,d,J=2.7Hz),7.15(1H,dd,J=2.7,9.1Hz),7.87(1H,d,J=9.1Hz),8.36(1H,s).
MS(ESI)m/z:450(M+H)+.
[参考例104]2-(2,2-ジフルオロシクロヘキシル)エタノール,2-(2-フルオロシクロへキサ-1-エニル)エタノール,2-(2-フルオロシクロへキサ-2-エニル)エタノール
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000197
 窒素雰囲気下,(2-オキソシクロヘキシル)酢酸エチル(5.98g,32.5mmol)のジクロロメタン(35mL)溶液に,0℃でエタノール(0.379mL,6.49mmol)とビス(2-メトキシエチル)アミノ硫黄トリフルオリド(10.2mL,55.2mmol)を順に加えた。同温度で30分間撹拌した後に徐々に室温まで昇温してさらに32時間撹拌した。反応液を氷冷した飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注意深く注ぎ,エーテルで抽出した。有機層を併せて飽和食塩水で洗浄し,無水硫酸ナトリウムで乾燥した後,乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=20:1→10:1)で精製してフッ素化されたエステルの混合物4.78gを無色油状物として得た。この混合物はそのまま次の反応に用いた。
 窒素雰囲気下,上記で得られた無色油状物のトルエン(30mL)溶液に,0℃でナトリウム水素化ビス(メトキシエトキシ)アルミニウム/トルエン溶液(65%,17.4mL,57.9mmol)を加え,徐々に室温まで昇温しながら18時間撹拌した。反応液を再び0℃まで冷却し,10%ロッシェル塩水溶液(30mL)を注意深く加えて2時間撹拌した。その後反応液をエーテルで抽出した。有機層を併せて飽和食塩水で洗浄し,無水硫酸ナトリウムで乾燥した後,乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1→3:1→2:1)で精製して,2-(2,2-ジフルオロシクロヘキシル)エタノールを1.08g(20%),および2-(2-フルオロシクロへキサ-1-エニル)エタノール,2-(2-フルオロシクロへキサ-2-エニル)エタノールの混合物を1.12g(24%),それぞれ無色油状物として得た。
2-(2,2-ジフルオロシクロヘキシル)エタノール:
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.23-1.34(2H,m),1.42-1.76(5H,m),1.79-1.97(2H,m),1.99-2.12(3H,m),3.67(1H,dt,J=10.5,7.1Hz),3.74(1H,ddd,J=5.9,6.6,10.5Hz).
2-(2-フルオロシクロへキサ-1-エニル)エタノール,2-(2-フルオロシクロへキサ-2-エニル)エタノールのおよそ7:3の混合物
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.24-2.18(9.4H,m),2.31-2.34(1H,m),2.46(0.3H,br),3.66(1.4H,t,J=6.7Hz),3.71(0.6H,m),5.18(0.3H,ddt,J=1.0,18.3,4.1Hz).
[参考例105](2,2-ジフルオロシクロヘキシル)アセトアルデヒド
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000198
 窒素雰囲気下,参考例104で得られた2-(2,2-ジフルオロシクロヘキシル)エタノール(164mg,1.00mmol)のジクロロメタン(5.0mL)溶液に0℃でデス・マーチン・パーヨージナン(636mg,1.50mmol)を加えた。徐々に室温まで昇温しながら2時間撹拌した。反応液を10%チオ硫酸ナトリウム水溶液に注ぎ,エーテで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と飽和食塩水で順に洗浄し,無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮して,標記化合物の粗体を無色油状物として得た。この化合物はこれ以上精製せずにそのまま次の反応に用いた。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.25-1.39(2H,m),1.48-1.85(5H,m),2.11(1H,m),2.32(1H,m),2.40(1H,m),2.89(1H,m),9.78(1H,s).
[参考例106](2-フルオロシクロへキサ-1-エニル)アセトアルデヒド,(2-フルオロシクロへキサ-2-エニル)アセトアルデヒド
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000199
 窒素雰囲気下,参考例104で得られた2-(2-フルオロシクロへキサ-1-エニル)エタノールと2-(2-フルオロシクロへキサ-2-エニル)エタノールのおよそ7:3の混合物(144mg,1.00mmol)のジクロロメタン(5.0mL)溶液に0℃でデス・マーチン・パーヨージナン(551mg,1.30mmol)を加えた。徐々に室温まで昇温しながら2時間撹拌した。反応液を10%チオ硫酸ナトリウム水溶液に注ぎ,エーテルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と飽和食塩水で順に洗浄し,無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮して,標記化合物の粗体を無色油状物として得た。この化合物はこれ以上精製せずにそのまま次の反応に用いた。
[実施例51]1-(2-{1-[2-(2-フルオロシクロヘキサ-1-エン-1-イル)エチル]ピペリジン-4-イル}エチル)-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000200
 窒素雰囲気下,参考例10で得られた9-メトキシ-1-[(2-(ピペリジン-4-イル)エチル)-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン(48.0mg,0.147mmol)と参考例106で得られた(2-フルオロシクロへキサ-1-エニル)アセトアルデヒドの粗体(31.3mg,0.220mmol,(2-フルオロシクロへキサ-2-エニル)アセトアルデヒドとの混合物のまま使用)のジクロロメタン(4.0mL)溶液に水素化アセトキシホウ素ナトリウム(46.6mg,0.220mmol)を室温で加えた。同温度で16時間撹拌した後,反応液を0.1規定水酸化ナトリウム水溶液に注ぎ,ジクロロメタンで抽出した。有機層を併せて無水硫酸ナトリウムで乾燥した後,乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮した。得られた残留物を分取薄層クロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム:メタノール:水=7:3:1下層溶媒)で精製して標記化合物20.5mg(31%)を淡黄色アモルファスとして得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.25-2.00(17H,m),2.13(1H,brm),2.23-2.42(3H,m),2.95-3.00(2H,brm),3.09(2H,m),3.22(2H,dd,J=3.9,4.6Hz),3.92(3H,s),4.20(2H,dd,J=4.0,4.6Hz),7.09(1H,d,J=2.7Hz),7.16(1H,dd,J=2.7,9.0Hz),7.88(1H,d,J=9.0Hz),8.37(1H,s).
MS(ESI)m/z:454(M+H)+.
[実施例52]N-(3-フルオロフェニル)-2-{4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-イル}アセトアミド
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000201
 窒素雰囲気下,参考例10で得られた9-メトキシ-1-[(2-(ピペリジン-4-イル)エチル)-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン(50.0mg,0.153mmol)とN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.053mL,0.305mmol)のトルエン(1.0mL)-ジクロロエタン(0.5mL)溶液に室温で2-クロロ-N-(3-フルオロフェニル)アセトアミド(バイオオーガニック・アンド・メディシナル・ケミストリー,2004年,12巻,13号,3471-3483項に記載,28.6mg,0.153mmol)を加えた。同温度で20分間撹拌した後,50℃に加熱してさらに15時間撹拌した。反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ,ジクロロメタンで抽出した。有機層を併せて無水硫酸ナトリウムで乾燥した後,乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮した。得られた残留物を分取薄層クロマトグラフィー(シリカゲル,ジクロロメタン:メタノール=20:1)で精製して標記化合物63.7mg(87%)を淡黄色アモルファスとして得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.32-1.47(3H,brm),1.78-1.80(2H,brm),1.86-1.91(2H,m),2.24(2H,brt,J=10.0Hz),2.90(2H,brd,J=11.5Hz),2.08(2H,s),3.10(2H,m),3.23(2H,dd,J=4.1,4.4Hz),3.94(3H,s),4.20(2H,t,J=4.4Hz),6.79(1H,ddt,J=0.7,2.4,8.3Hz),7.10(1H,d,J=2.7Hz),7.15-7.27(3H,m),7.51(1H,dt,J=10.7,2.4Hz),7.89(1H,d,J=9.0Hz),8.37(1H,s),9.20(1H,br).
MS(ESI)m/z:479(M+H)+.
[実施例53]N-(2,5-ジフルオロフェニル)-2-{4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-イル}アセトアミド
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000202
 窒素雰囲気下,参考例10で得られた9-メトキシ-1-[(2-(ピペリジン-4-イル)エチル)-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン(50.0mg,0.153mmol)とN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.053mL,0.305mmol)のトルエン(1.0mL)-ジクロロエタン(0.5mL)溶液に室温で2-クロロ-N-(2,5-ジフルオロフェニル)アセトアミド(31.4mg,0.153mmol)を加えた。同温度で20分間撹拌した後,50℃に加熱してさらに24時間撹拌した。反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ,酢酸エチルで抽出した。有機層を併せて飽和食塩で洗浄し,無水硫酸ナトリウムで乾燥した後,乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:1→2:1→4:1)で精製して標記化合物62.0mg(82%)を淡黄色アモルファスとして得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.39-1.48(3H,m),1.79(2H,brd,J=10.0Hz),1.91(2H,m),2.27(2H,brt,J=11.2Hz),2.90(2H,brd,J=11.2Hz),3.11(2H,m),3.13(2H,s),3.24(2H,dd,J=4.3,4,4Hz),3.95(3H,s),4.20(2H,dd,J=4.1,4.4Hz),6.72(1H,m),7.05(1H,ddd,4.9,9.3,10.2Hz),7.09(1H,d,J=2.7Hz),7.16(1H,dd,J=2.7,9.3Hz),7.89(1H,d,J=9.3Hz),8.21(1H,ddd,J=3.2,6.3,10.2Hz),8.37(1H,s),9.67(1H,br).
MS(ESI)m/z:497(M+H)+.
[実施例54]N-(3-フルオロフェニル)-2-{4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-イル}-N-メチルアセトアミド
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000203
 窒素雰囲気下,参考例10で得られた9-メトキシ-1-[(2-(ピペリジン-4-イル)エチル)-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン(50.0mg,0.153mmol)とN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.053mL,0.305mmol)のトルエン(1.0mL)-ジクロロエタン(0.5mL)溶液に室温で2-クロロ-N-(3-フルオロフェニル)-N-メチルアセトアミド(30.8mg,0.153mmol)を加えた。同温度で20分間撹拌した後,50℃に加熱してさらに15時間撹拌した。反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ,ジクロロメタンで抽出した。有機層を併せて無水硫酸ナトリウムで乾燥した後,乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮した。得られた残留物を分取薄層クロマトグラフィー(シリカゲル,ジクロロメタン:メタノール=20:1)で精製して標記化合物42.6mg(57%)を淡黄色アモルファスとして得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.25(1H,br),1.37(2H,ddt,J=3.3,12.2,12.0Hz),1.63(2H,brd,J=12.0Hz),1.84(2H,m),1.98(2H,t,J=10.8Hz),2.83(2H,brd,J=10.8Hz),2.94(2H,br),3.06(2H,m),3.21(2H,dd,J=4.2,4.4Hz),3.26(3H,brs),3.91(3H,s),4.18(2H,dd,J=4.2,4.4Hz),6.95-7.06(3H,m),7.07(1H,d,J=2.7Hz),7.15(1H,dd,J=2.7,9.0Hz),7.36(1H,dt,J=6.4,8.0Hz),7.87(1H,d,J=9.0Hz),8.36(1H,s).
MS(ESI)m/z:493(M+H)+.
[参考例107]4-アリル-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボン酸ベンジルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000204
 窒素雰囲気下,4-アリル-3-オキソピペリジン-1-カルボン酸ベンジルエステル(シンセシス,1999年,10号,1814-1818項に記載,3.60g,13.2mmol)のメタノール(30mL)溶液に0℃で水素化ホウ素ナトリウム(249mg,6.59mmol)を加えた。徐々に室温まで昇温しながら30分間撹拌した後,飽和塩化アンモニウム水溶液(15mL)を加えて反応を停止した。反応液のメタノール成分を減圧下で大部分留去し,残留物を飽和食塩水の二層に注ぎ,酢酸エチルで抽出した。有機層を併せて飽和食塩水で洗浄後,無水硫酸ナトリウムで乾燥し,乾燥剤をろ去してろ液を減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1→3:1→2:1)で精製して標記化合物の低極性異性体を485mg,高極性異性体を1.56g,およびこれらの混合物を1.16g,それぞれ無色油状物として得た。合計収量3.21g(89%)。
低極性異性体:1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.44-1.62(3H,brm),2.04(1H,dt,J=13.9,6.8Hz),2.21(1H,dt,J=13.9,6.6Hz),2.52-2.89(3H,brm),3.79(1H,br),4.20(2H,brm),5.01-5.10(4H,m),5.78(1H,m),7.25-7.37(5H,m).
高極性異性体:1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.21(1H,br),1.49(1H,m),1.75(1H,brd,J=13.2Hz),1.89(1H,brm),2.01(1H,dt,J=14.4,7.6Hz),2.46(1H,br),2.65(1H,t,J=11.4Hz),2.77(1H,br),3.36(1H,br),4.06(1H,br),4.23(1H,br),5.04-5.11(4H,m),5.81(1H,m),7.30-7.38(5H,m).
[参考例108]4-アリル-3-メトキシピペリジン-1-カルボン酸ベンジルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000205
 窒素雰囲気下,参考例107で得られた4-アリル-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボン酸ベンジルエステル(高極性異性体,760mg,2.76mmol)とヨウ化メチル(0.258mL,4.14mmol)のテトラヒドロフラン(20mL)溶液に室温で水素化ナトリウム(油性,55%含有,181mg,4.14mmol)を加え4時間撹拌した。氷冷下で飽和塩化アンモニウム水溶液を加え反応を停止した。反応液を飽和食塩水に注ぎ,酢酸エチルで抽出した。有機層を併せて飽和食塩水で洗浄後,無水硫酸ナトリウムで乾燥し,乾燥剤をろ去してろ液を減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=19:1→9:1→6:1)で精製して標記化合物674mg(84%)を無色油状物として得た。
 低極性異性体についても485mg(1.76mmol)の原料から同様の反応操作により標記化合物344mg(68%)を無色油状物として得た。
高極性異性体由来:1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.19(1H,br),1.52(1H,br),1.76(1H,brd,J=11.2Hz),1.94(1H,dt,J=13.9,8.1Hz),2.50(1H,brm),2.61(1H,br),2.79(1H,t,J=12.1Hz),2.83(1H,br),3.40(3H,brs),4.01(1H,brd,J=13.4Hz),4.34(1H,brm),5.01-5.05(2H,m),5.13(2H,brs),5.75(1H,m),7.29-7.36(5H,m).
MS(ESI)m/z:290(M+H)
低極性異性体由来:1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.40(1H,br),1.56(1H,br),2.03(1H,m),2.20(1H,br),2.67-2.83(3H,brm),3.17-3.40(4H,brm),4.00-4.49(2H,brm),5.01-5.18(4H,m),5.75(1H,m),7.29-7.35(5H,m).
MS(ESI)m/z:290(M+H)+.
[参考例109]4-(2-ヒドロキシエチル)-3-メトキシピペリジン-1-カルボン酸ベンジルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000206
 参考例108で得られた4-アリル-3-メトキシピペリジン-1-カルボン酸ベンジルエステル(高極性異性体,670mg,2.32mmol)のジクロロメタン(30mL)溶液に-70℃でオゾンガスを30分間吹き込んだ。同温度で窒素ガスを1.5時間吹き込んだ後,メタノール(15mL)と水素化ホウ素ナトリウム(525mg,13.9mmol)を順に加えた。徐々に室温まで昇温させた後,同温度で96時間撹拌した。氷冷下で飽和塩化アンモニウム水溶液を加え反応を停止した後,反応液を飽和食塩水に注ぎ,酢酸エチルで抽出した。有機層を併せて飽和食塩水で洗浄後,無水硫酸ナトリウムで乾燥し,乾燥剤をろ去してろ液を減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=2:1→4:1)で精製して標記化合物502mg(74%)を無色油状物として得た。
 低極性異性体についても285mg(0.985mmol)の原料から同様の反応操作により標記化合物171mg(59%)を無色油状物として得た。
高極性異性体由来:1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.26(1H,brm),1.47-1.60(2H,m),1.74-1.84(2H,m),2.10(1H,br),2.54(1H,br),2.77(1H,brt,J=12.9Hz),2.87(1H,br),3.43(3H,brs),3.63(1H,m),3.72(1H,m),4.08(1H,br),4.47(1H,brm),5.13(2H,brs),7.30-7.38(5H,m).
低極性異性体由来:1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.42(1H,br),1.47-1.82(4H,m),2.57(1H,br),2.76-2.91(2H,m),3.21-3.49(4H,brm),3.61-3.75(2H,m),4.07-4.46(2H,brm),5.14(2H,m),7.30-7.38(5H,m).
[参考例110]4-(2-ヨードエチル)-3-メトキシピペリジン-1-カルボン酸ベンジルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000207
 窒素雰囲気下,参考例109で得られた4-(2-ヒドロキシエチル)-3-メトキシピペリジン-1-カルボン酸ベンジルエステル(高極性異性体,500mg,1.70mmol)とトリエチルアミン(0.356mL,2.56mmol)のジクロロメタン(10mL)溶液に0℃で塩化メタンスルホニル(0.145mL,1.87mmol)を加えた。同温度で10分間撹拌した後,氷片を加えて反応を停止した。反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ,酢酸エチルで抽出した。有機層を併せて飽和食塩水で洗浄後,無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮してメシル体の粗体を得た。
 得られたメシル体の粗体をアセトン(20mL)に溶解し,ヨウ化ナトリウム(511mg,3.41mmol)を加えて7時間加熱還流した。反応液を10%チオ硫酸ナトリウム水溶液に注ぎ,酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後,無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1→1:1)で精製して標記化合物634mg(92%)を淡黄色油状物として得た。
 低極性異性体についても168mg(0.597mmol)の原料から同様の反応操作により標記化合物172mg(74%)を無色油状物として得た。
高極性異性体由来:1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.15(1H,brm),1.55(1H,br),1.66(1H,m),1.77(1H,brd,J=12.0Hz),2.32(1H,m),2.57(1H,br),2.79(1H,brt,J=12.6Hz),2.85(1H,br),3.16(1H,m),3.28(1H,m),3.38(3H,brs),4.05(1H,brd,J=12.0Hz),4.41(1H,brm),5.12(2H,brs),7.24-7.37(5H,m).
低極性異性体由来:1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.13-1.94(4H,m),2.29-2.84(3H,m),3.12-3.38(6H,m),4.04-4.53(2H,brm),5.07-5.17(2H,m),7.26-7.35(5H,m).
[参考例111]3-メトキシ-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-カルボン酸ベンジルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000208
 窒素雰囲気下,参考例8で得られた9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン(108mg,0.499mmol)のN,N-ジメチルアセトアミド(1.5mL)溶液に水素化ナトリウム(油性,55%含有,57mg,1.30mmol)を室温で加えて1.5時間撹拌した。参考例110で得られた4-(2-ヨードエチル)-3-メトキシピペリジン-1-カルボン酸ベンジルエステル(高極性異性体由来,262mg,0.649mmol)のN,N-ジメチルアセトアミド(0.5mL)溶液を20分間かけて滴下し,同温度で3時間撹拌した。氷冷下で飽和塩化アンモニウム水溶液(3.0mL)を加えて反応を停止し,反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ,ジクロロメタンで抽出した。有機層を併せて無水硫酸ナトリウムで乾燥した後,乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=2:1→3:1)で精製して標記化合物193mg(79%)を淡褐色油状物として得た。
 低極性異性体由来化合物についても,9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン72.3mg(0.334mmol)と4-(2-ヨードエチル)-3-メトキシピペリジン-1-カルボン酸ベンジルエステル170mg(0.422mmol)から同様の反応操作により標記化合物134mg(82%)を淡褐色油状物として得た。
高極性異性体由来:1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.26(1H,br),1.46(1H,m),1.69-1.78(2H,m),2.39(1H,brt,J=13.2Hz),2.51(1H,br),2.74(1H,brt,J=11.0Hz),2.92(1H,m),3.02(1H,m),3.18(1H,m),3.20-3.29(2H,m),3.41(3H,brs),3.92(3H,s),4.10(1H,br),4.20(2H,dd,J=4.2,4.4Hz),4.49(1H,brm),5.14(2H,brs),7.10(1H,d,J=2.7Hz),7.17(1H,dd,J=2.7,9.3Hz),7.30-7.37(5H,m),7.90(1H,d,J=9.3Hz),8.38(1H,s).
MS(ESI)m/z:492(M+H)+.
低極性異性体由来:1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.44(1H,br),1.72(1H,m),1.88(1H,m),2.09(1H,br),2.39-3.41(11H,m),4.23(3H,s),4.08-4.22(3H,m),4.42(1H,brm),5.11(1H,d,J=12.4Hz),5.16(1H,d,J=12.4Hz),7.09-7.17(2H,m),7.29-7.35(5H,m),7.88(1H,d,J=9.0Hz),8.37(1H,s).
MS(ESI)m/z:492(M+H)+.
[実施例55]1-{2-[1-(2-シクロヘキシルエチル)-3-メトキシピペリジン-4-イル]エチル}-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000209
 参考例111で得られた高極性異性体由来の3-メトキシ-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-カルボン酸ベンジルエステル(193mg,0.393mmol)のメタノール(5.0mL)溶液に室温で10%パラジウム炭素触媒(約50%含水,50mg)を加えた。反応容器内を水素ガスで置換した後に,同温度で96時間撹拌した。触媒をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮して9-メトキシ-1-[2-(3-メトキシピペリジン-4-イル)エチル]-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリンの粗体208mgを得た。
 窒素雰囲気下,得られたアミンの粗体62.3mg(0.118mmol)をジクロロメタン(2.0mL)に溶解し,室温でシクロヘキシルアセトアルデヒド(88.0mg,0.697mmol)のジクロロメタン(0.5mL)溶液と水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(73.0mg,0.344mmol)を順に加えた。同温度で65時間撹拌後,反応液を0.1規定水酸化ナトリウム水溶液に注ぎ,ジクロロメタンで抽出した。有機層を併せて無水硫酸ナトリウムで乾燥した後,乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=49:1→19:1→9:1)で精製して標記化合物41.1mg(75%)を淡黄色アモルファスとして得た。
 低極性異性体由来の3-メトキシ-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-カルボン酸ベンジルエステル(134mg,0.273mmol)についても,上記と同様の操作により,標記化合物20.0mg(31%)を淡黄色アモルファスとして得た。
高極性異性体由来:1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.92(2H,dt,J=10.3,10.7Hz),1.10-1.42(9H,m),1.62-1.87(8H,m),2.37-2.44(3H,m),2.85(1H,brd,J=11.0Hz),2.92-3.06(2H,m),3.17-3.29(4H,m),3.40(3H,s),3.93(3H,s),4.15-4.22(2H,m),7.11(1H,d,J=2.7Hz),7.15(1H,dd,J=2.7,9.0Hz)7.88(1H,d,J=9.0Hz),8.37(1H,s).
MS(ESI)m/z:468(M+H)+.
低極性異性体由来:1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.91(2H,dt,J=10.5,10.7Hz),1.10-1.25(5H,m),1.40(2H,m),1.52(2H,m),1.62-1.83(5H,m),1.90(2H,m),2.03-2.18(2H,m),2.29(1H,ddd,J=5.4,10.2,12.2Hz),2.42(1H,ddd,J=6.1,10.4,12.2Hz),2.82(1H,brd,J=10.0Hz),2.99-3.15(3H,m),3.23-3.25(3H,m),3.33(3H,s),3.94(3H,s),4.17-4.23(2H,m),7.14-7.17(2H,m),7.88(1H,d,J=10.0Hz),8.38(1H,s).
MS(ESI)m/z:468(M+H)+.
[参考例112]1-(2-{1-[2-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカ-6-イル)エチル]-3-メトキシピペリジン-4-イル}エチル)-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000210
 実施例55で得られた高極性異性体由来の9-メトキシ-1-[2-(3-メトキシピペリジン-4-イル)エチル]-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリンの粗体62.3mg(0.118mmol)のジクロロメタン(2.0mL)に,室温でシクロヘキシルアセトアルデヒド(65.0mg,0.353mmol)のジクロロメタン溶液(0.5mL)と水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(49.4mg,0.233mmol)を順に加えた。同温度で19時間撹拌後,反応液を0.1規定水酸化ナトリウム水溶液に注ぎ,ジクロロメタンで抽出した。有機層を併せて無水硫酸ナトリウムで乾燥した後,乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=49:1→19:1→9:1)で精製して標記化合物33.6mg(54%)を白色アモルファスとして得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.22-1.88(17H,m),2.35-2.45(3H,m),2.86(1H,br),2.97-3.05(2H,m),3.16-3.31(4H,m),3.40(3H,s),3.90-3.99(7H,m),4.15-4.23(2H,m),7.11(1H,d,J=2.7Hz),7.16(1H,dd,J=2.7,9.0Hz),7.88(1H,d,J=9.0Hz),8.38(1H,s).
MS(ESI)m/z:526(M+H)+.
[実施例56]2-(2-{3-メトキシ-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-イル}エチル)シクロヘキサノン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000211
 参考例112で得られた1-(2-{1-[2-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカ-6-イル)エチル]-3-メトキシピペリジン-4-イル}エチル)-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン(33.6mg,0.0639mmol)のテトラヒドロフラン(9.0mL)溶液に室温で1規定塩酸(3.0mL)を加え17時間撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて中和した後,反応液を0.1規定水酸化ナトリウム水溶液に注ぎ,ジクロロメタンで抽出した。有機層を併せて無水硫酸ナトリウムで乾燥した後,乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=49:1→19:1→9:1)で精製して標記化合物28.6mg(93%)を淡黄色アモルファスとして得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.25-1.45(4H,m),1.65-1.78(5H,m),1.85(2H,m),2.01-2.12(3H,m),2.27-2.42(6H,m),2.84(1H,brt,J=11.1Hz),2.97-3.05(2H,m),3.15-3.30(4H,m),3.39(3H,d,J=3.2Hz),3.94(3H,s),4.16-4.22(2H,m),7.12(1H,d,J=2.7Hz),7.16(1H,dd,J=2.7,9.0Hz),7.88(1H,d,J=9.0Hz),8.37(1H,s).
MS(ESI)m/z:482(M+H)+.
[参考例113](2RS,4SR)-4-(2-ヨードエチル)ピペリジン-1,2-ジカルボン酸 1-第三級ブチルエステル 2-エチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000212
 窒素雰囲気下,(2RS,4SR)-4-(2-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1,2-ジカルボン酸 1-第三級ブチルエステル 2-エチルエステル(ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー,1989年,32巻,9号,2171-2178項に記載,2.04g,6.77mmol)とトリエチルアミン(1.42mL,10.2mmol)のジクロロメタン(30mL)溶液に0℃で塩化メタンスルホニル(0.576mL,7.45mmol)を加え,同温度で2時間撹拌した。氷片を加えて30分間撹拌した後,反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注いだ。酢酸エチルで抽出し,有機層を併せて飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥し,乾燥剤をろ去して,ろ液を減圧下で濃縮した。
 得られた残留物をアセトン(30mL)に溶解し,ヨウ化ナトリウム(2.03g,13.5mmol)を加えて8時間加熱還流した。反応液を10%チオ硫酸ナトリウム水溶液に注ぎ,酢酸エチルで抽出した。有機層を併せて飽和食塩水で洗浄し,無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ去した後,ろ液を減圧下で濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=49:1→19:1→9:1)で精製して標記化合物2.61g(94%)を無色油状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.29(3H,t,J=7.1Hz),1.42(1H,m),1.44(9H,s),1.74-2.01(6H,m),3.18(2H,dd,J=6.8,7.3Hz),3.29(1H,brm),3.64(1H,br),4.19(2H,q,J=7.1Hz),4.38(1H,dd,J=5.6,6.1Hz).
[参考例114](2RS,4SR)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1,2-ジカルボン酸 1-第三級ブチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000213
 窒素雰囲気下,参考例8で得られた9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン(913mg,4.22mmol)のN,N-ジメチルアセトアミド(10.0mL)溶液に水素化ナトリウム(油性,55%含有,553mg,12.7mmol)を室温で加えて1時間撹拌した。参考例113で得られた(2RS,4SR)-4-(2-ヨードエチル)ピペリジン-1,2-ジカルボン酸 1-第三級ブチルエステル 2-エチルエステル(2.60g,6.33mmol)のN,N-ジメチルアセトアミド(5.0mL)溶液を0℃で5分間かけて滴下し,徐々に室温まで昇温しながらで2.5時間撹拌した。氷冷下で飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて反応を停止し,反応液を飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ,ジクロロメタンで抽出した。水層を1規定水酸化ナトリウム水溶液で塩基性とした後にさらにジクロロメタンで抽出した。有機層を併せて無水硫酸ナトリウムで乾燥した後,乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=49:1→19:1→9:1)で精製し,次いで逆相高速液体クロマトグラフィー(Develosil,2cmφ×10cm,0.1%蟻酸含有アセトニトリル-水混合溶媒)で精製することにより標記化合物250mg(13%)を淡黄色アモルファスとして得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.21(1H,m),1.37-1.46(11H,m),1.67(1H,brm),1.85-1.87(2H,m),2.31(1H,m),2.94-3.10(1H,brm),3.38(4H,br),3.89(3H,s),3.95-4.07(1H,m),4.20(2H,brm),4.77-4.92(1H,m),7.05(1H,d,J=2.2Hz),7.20(1H,dd,J=2.2,9.3Hz),8.01(1H,d,J=9.3Hz),8.35(1H,s),8.42(1H,br).
MS(ESI)m/z:472(M+H)+.
[実施例57](2RS,4RS)-1-(2-シクロヘキシルエチル)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-2-カルボン酸
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000214
 参考例114で得られた(2RS,4SR)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1,2-ジカルボン酸 1-第三級ブチルエステル(250mg,0.531mmol)のジクロロメタン(10.0mL)溶液に室温で4規定塩化水素/ジオキサン溶液(5.0mL)を加えて1時間撹拌した。反応液を減圧下で濃縮して(2RS,4SR)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-2-カルボン酸の粗体223mgを淡褐色固体として得た。
 得られた(2RS,4SR)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-2-カルボン酸の粗体(178mg,0.424mmol)をジクロロメタン(8.0mL)-メタノール(1.0mL)混合液に溶解し,室温でトリエチルアミン(0.167mL,1.20mmol)とシクロヘキシルアセトアルデヒド(202mg,1.60mmol),および水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(339mg,1.60mmol)を順に加え,同温度で1時間撹拌した。反応液をリン酸緩衝液(pH6.0)に注ぎ,ジクロロメタンで抽出した。有機層を併せて無水硫酸ナトリウムで乾燥した後,乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=49:1→19:1→9:1→6:1)で精製して標記化合物151mg(74%)を白色固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CD3OD)δ:0.98-1.02(2H,m),1.17-1.33(5H,brm),1.60-1.95(13H,brm),2.29(1H,br),3.14-3.31(7H,m),3.83(1H,br),3.93(3H,s),4.22(2H,brs),7.12(1H,brd,J=2.0Hz),7.18(1H,dd,J=2.0,9.0Hz),7.77(1H,d,J=9.0Hz),8.21(1H,s).
MS(ESI)m/z:482(M+H)+.
[参考例115](2RS,4SR)-4-[2-(第三級ブチルジメチルシラニルオキシ)エチル]ピペリジン-1,2-ジカルボン酸 1-第三級ブチルエステル 2-エチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000215
 窒素雰囲気下,(2RS,4SR)-4-(2-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1,2-ジカルボン酸 1-第三級ブチルエステル 2-エチルエステル(9.52g,31.6mmol)とイミダゾール(4.30g,63.2mmol)のジクロロメタン(80mL)-N,N-ジメチルホルムアミド(20mL)溶液に,室温でクロロ第三級ブチルジメチルシラン(5.43g,36.0mmol)を加え,同温度で30分間撹拌した。氷片を加えて30分間撹拌した後,反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注いだ。酢酸エチルで抽出し,有機層を併せて飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥し,乾燥剤をろ去して,ろ液を減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=20:1→10:1→5:1)で精製して標記化合物12.4g(95%)を無色油状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.36(6H,s),0.88(9H,s),1.27(3H,t,J=7.0Hz),1.44(9H,s),1.45-1.51(3H,m),1.71-1.86(3H,m),1.99(1H,m),3.33(1H,br),3.60(1H,br),3.62(2H,t,J=6.3Hz)4.17(2H,q,J=7.0Hz),4.43(1H,t,J=5.8Hz).
[参考例116](7SR,8aRS)-7-[2-(第三級ブチルジメチルシラニルオキシ)エチル]ヘキサヒドロオキサゾロ[3,4-a]ピリジン-3-オン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000216
 窒素雰囲気下,参考例115で得られた(2RS,4SR)-4-[2-(第三級ブチルジメチルシラニルオキシ)エチル]ピペリジン-1,2-ジカルボン酸 1-第三級ブチルエステル 2-エチルエステル(6.00g,14.4mmol)のテトラヒドロフラン(100mL)溶液に,室温で水素化ホウ素リチウム(629mg,28.9mmol)を加え後に3時間加熱還流した。反応液を飽和塩化アンモニウム水溶液に注意深く注いだ。ガスの発生が収まったら酢酸エチルで抽出し,有機層を併せて飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥し,乾燥剤をろ去して,ろ液を減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1→2:1→1:1)で精製して標記化合物3.99g(92%)を無色油状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.00(3H,s),0.49(3H,s),0.84(9H,s),1.03(1H,dt,J=11.7,11.8Hz),1.12(1H,m),1.41-1.47(2H,m),1.60-1.70(2H,m),1.83(1H,m),2.81(1H,dt,J=3.1,13.2Hz),3.62(2H,t,J=6.2Hz),3.65(1H,m),3.82(2H,m),4.35(1H,t,J=8.3Hz).
MS(ESI)m/z:300(M+H)+.
[参考例117](7SR,8aRS)-7-(2-ヒドロキシエチル)ヘキサヒドロオキサゾロ[3,4-a]ピリジン-3-オン,(7SR,8aSR)-7-(2-ヒドロキシエチル)ヘキサヒドロオキサゾロ[3,4-a]ピリジン-3-オン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000217
 窒素雰囲気下,参考例116で得られた(7SR,8aRS)-7-[2-(第三級ブチルジメチルシラニルオキシ)エチル]ヘキサヒドロオキサゾロ[3,4-a]ピリジン-3-オン(3.98g,13.3mmol)のテトラヒドロフラン(30mL)溶液に,0℃でテトラブチルアンモニウムフルオリド/テトラヒドロフラン溶液(1M,17.3mL,17.3mmol)を加え,徐々に室温まで昇温しながら3時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液(10mL)を加えて10分撹拌した後に,反応液を水に注いだ。ジクロロメタンで抽出し,有機層を併せて飽和食塩水(50mL)で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥し,乾燥剤をろ去して,ろ液を減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:メタノール=100:0→95:5)で精製して標記化合物2.42g(98%,3:2の立体異性体混合物)を無色油状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.07(0.6H,dt,J=12.6,11.5Hz),1.18(0.6H,ddt,J=1.2,5.1,12.6Hz),1.53-1.63(2H,m),1.68-1.79(2.8H,m),1.90(0.6H,m),2.18(0.4H,m),2.87(0.6H,dt,J=3.4,13.4Hz),3.06(0.4H,dt,J=3.4,13.4Hz),3.66-3.76(3H,m),3.84-3.92(2H,m),4.37-4.43(1H,m).
[参考例118](7SR,8aRS)-7-(2-ヨードエチル)ヘキサヒドロオキサゾロ[3,4-a]ピリジン-3-オン,(7SR,8aSR)-7-(2-ヨードエチル)ヘキサヒドロオキサゾロ[3,4-a]ピリジン-3-オン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000218
 窒素雰囲気下,参考例117で得られた(7SR,8aRS)-7-(2-ヒドロキシエチル)ヘキサヒドロオキサゾロ[3,4-a]ピリジン-3-オンと(7SR,8aSR)-7-(2-ヒドロキシエチル)ヘキサヒドロオキサゾロ[3,4-a]ピリジン-3-オンの混合物(2.42g,13.1mmol)のジクロロメタン(30mL)溶液に,0℃でトリエチルアミン(2.70mL,19.6mmol)と塩化メタンスルホニル(1.11mL,14.4mmol)を順に加え徐々に室温まで昇温しながら15時間撹拌した。反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ,酢酸エチル(200mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後,無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮した。
 得られた残留物をアセトン(40mL)に溶解した。ヨウ化ナトリウム(3.92g,26.1mmol)を加えて15時間加熱還流した。反応液を10%チオ硫酸ナトリウム水溶液に注ぎ,酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し,無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:1→2:1)で精製して標記化合物3.31g(86%,3:2の立体異性体混合物)を淡黄色油状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.06(0.6H,dt,J=12.4,11.5Hz),1.17(0.6H,ddt,J=1.2,5.1,12.4Hz),1.56-1.63(1H,m),1.66-1.88(3.6H,m),1.96-2.08(0.8H,m),2.15(0.4H,m),2.90(0.6H,dt,J=3.4,13.4Hz),3.00(0.4H,dt,J=3.4,13.4Hz),3.20-3.24(2H,m),3.68-3.95(3H,m),4.38-4.44(1H,m).
MS(ESI)m/z:296(M+H)+.
[参考例119](SR)-7-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ヘキサヒドロオキサゾロ[3,4-a]ピリジン-3-オン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000219
 窒素雰囲気下,参考例10で得られた9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン(1.18g,5.47mmol)のN,N-ジメチルアセトアミド(27.0mL)溶液に水素化ナトリウム(油性,55%含有,477mg,10.9mmol)を室温で加えて1時間撹拌した。参考例118で得られた(7SR,8aRS)-7-(2-ヨードエチル)ヘキサヒドロオキサゾロ[3,4-a]ピリジン-3-オンと(7SR,8aSR)-7-(2-ヨードエチル)ヘキサヒドロオキサゾロ[3,4-a]ピリジン-3-オンの混合物(2.42g,8.20mmol)のN,N-ジメチルアセトアミド(3.0mL)溶液を0℃で5分間かけて滴下し,同温度で3時間撹拌した後,室温まで昇温してさらに50時間撹拌した。氷冷下で飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて反応を停止し,反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ,ジクロロメタンで抽出した。有機層を併せて無水硫酸ナトリウムで乾燥した後,乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=19:1→9:1)で精製して標記化合物粗生成物1.90g(91%)を淡褐色油状物として得た。本化合物はこれ以上精製せずに,次の反応に用いた。
MS(ESI)m/z:384(M+H)+.
[実施例58]{(RS)-1-(2-シクロヘキシルエチル)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-2-イル}メタノール
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000220
 参考例119で得られた(SR)-7-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ヘキサヒドロオキサゾロ[3,4-a]ピリジン-3-オン(2.50g,6.52mmol)のテトラヒドロフラン(50.0mL)溶液に氷冷下でカリウム第三級ブトキシド(2.19g,19.6mmol)を加え,徐々に室温まで昇温しながら24時間撹拌した後に,50℃に加熱してさらに24時間撹拌した。氷冷下,1規定塩化水素/エタノール溶液(40mL)を加えた後,反応液を減圧下で濃縮して{(RS)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-2-イル}メタノールの粗体3.97gを淡黄色固体として得た。
 得られた固体のうち1.00g(1.64mmol)をジクロロメタン(20.0mL)-メタノール(2.0mL)に懸濁させ,室温でトリエチルアミン(0.597mL),シクロヘキシルアセトアルデヒド(541mg,4.28mmol),水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(1.36g,6.43mmol)を順に加え,同温度で30時間撹拌した。反応液を0.1規定水酸化ナトリウム水溶液に注ぎ,ジクロロメタンで抽出した。有機層を併せて無水硫酸ナトリウムで乾燥した後,乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=49:1→19:1→9:1)で精製し,次いで分取薄層クロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム:メタノール:水=7:3:1下層溶媒)で精製することにより標記化合物270mg(35%)を淡黄色アモルファスとして得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.92-0.98(2H,m),1.12-1.30(4H,m),1.45-1.93(14H,m)2.58(0.5H,dt,J=2.7,12.3Hz),2.73(0.5H,m),2.86-2.94(2H,m),3.01-3.16(3H,m),3.20-3.32(2.5H,m),3.30(0.5H,m),3.56(0.5H,dd,J=3.2,12.7Hz),3.60(0.5H,dd,J=4.7,11.7Hz),3.83(0.5H,dd,J=7.8,11.7Hz)3.92(3H,s),3.99(0.5H,dd,J=2.9,12.7Hz),4.17-4.22(2H,m),7.06(1H,d,J=2.7Hz),7.16(0.5H,dd,J=2.7,9.0Hz),7.17(0.5H,dd,J=2.7,9.0Hz),7.88(0.5H,d,J=9.0Hz),7.89(0.5H,d,J=9.0Hz),8.36(1H,s).
MS(ESI)m/z:468(M+H)+.
[参考例120]{1-[2-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカ-6-イル)エチル]-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-2-イル}メタノール
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000221
 実施例58で得られた{(RS)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-2-イル}メタノールの粗体(1.00g,1.64mmol)のジクロロメタン(20.0mL)懸濁液に室温でトリエチルアミン(0.567mL,4.07mmol),1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカ-6-イルアセトアルデヒド(500mg,2.71mmol),および水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(862mg,4.07mmol)を順に加え,同温度で15時間撹拌した。反応液を0.1規定水酸化ナトリウム水溶液に注ぎ,ジクロロメタンで抽出した。有機層を併せて無水硫酸ナトリウムで乾燥した後,乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=9:1→6:1)で精製して標記化合物400mg(46%)を淡黄色アモルファスとして得た。
MS(ESI)m/z:526(M+H)+.
[実施例59]2-(2-{(RS)-2-ヒドロキシメチル-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-イル}エチル)シクロヘキサノン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000222
 参考例120で得られた{1-[2-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカ-6-イル)エチル]-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-2-イル}メタノール(100mg,0.190mmol)のテトラヒドロフラン(15.0mL)溶液に室温で1規定塩酸(5.0mL)を加え,同温度で6時間撹拌した。反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ,で抽出した。有機層を併せて無水硫酸ナトリウムで乾燥した後,乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮した。得られた残留物を分取薄層クロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム:メタノール:水=7:3:1下層溶媒)で精製して標記化合物91.6mg(定量的)を淡黄色アモルファスとして得た。
MS(ESI)m/z:482(M+H)+.
[参考例121](2SR,4SR)-4-[2-(第三級ブチルジメチルシラニルオキシ)エチル]-2-ヒドロキシメチルピペリジン-1-カルボン酸 第三級ブチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000223
 窒素雰囲気下,参考例115で得られた(2RS,4SR)-4-[2-(第三級ブチルジメチルシラニルオキシ)エチル]ピペリジン-1,2-ジカルボン酸 1-第三級ブチルエステル 2-エチルエステル(6.00g,14.4mmol)のエタノール(150mL)溶液に室温でナトリウムエトキシド/エタノール溶液(1M,3.61mL,3.61mmol)を加え,40℃に加熱して3時間撹拌した。反応液を減圧下で濃縮し,得られた残留物をエーテル(20mL)で薄め,飽和塩化アンモニウム水溶液に注いだ。酢酸エチルで抽出した後,有機層を併せて飽和食塩水で洗浄し,無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮して無色油状物を得た。
 窒素雰囲気下,得られた無色油状物をテトラヒドロフラン(100mL)に溶解し,水素化ホウ素リチウム(448mg,20.6mmol)を室温で加え,22時間加熱還流した。氷冷下,飽和塩化アンモニウム水溶液(10mL)を加えて反応を停止させた後に,反応液を飽和塩化アンモニウム水溶液に注いだ。酢酸エチルで抽出した後に,有機層を併せて飽和食塩水で洗浄し,無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ去し,ろ液を濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:19→1:4→2:3)で精製して標記化合物4.23g(98%)を無色油状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.05(6H,s),1.02(9H,s),1.10(1H,dt,J=4.3,13.2Hz),1.27(1H,dt,J=5.8,13.2Hz),1.39-1.46(2H,m),1.47(9H,s),1.62-1.74(3H,m),2.19(1H,br),2.80(1H,dt,J=2.1,13.4Hz),3.54(1H,dd,J=5.6,11.0Hz),3.60(2H,t,J=6.4Hz),3.77(1H,dd,J=9.7,11.0Hz),3.99(1H,brd,J=11.4Hz),4.36(1H,m).
[参考例122](2SR,4SR)-4-(2-ヒドロキシエチル)-2-ヒドロキシメチルピペリジン-1-カルボン酸 第三級ブチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000224
 窒素雰囲気下,参考例121で得られた(2SR,4SR)-4-[2-(第三級ブチルジメチルシラニルオキシ)エチル]-2-ヒドロキシメチルピペリジン-1-カルボン酸 第三級ブチルエステル(4.22g,11.3mmol)のテトラヒドロフラン(30mL)溶液に0℃でテトラブチルアンモニウムフルオリド/テトラヒドロフラン溶液(1M,18.3mL,18.3mmol)を加え,徐々に室温まで昇温しながら3時間撹拌した。反応液を飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ,酢酸エチルで抽出した。有機層を併せて飽和食塩水で洗浄し,無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:メタノール=100:0→95:5)で精製して標記化合物2.60g(定量的)を無色油状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.09(1H,ddt,J=4.4,12.9,13.0Hz),1.28(1H,m),1.46(9H,s),1.68-1.78(5H,m),2.84(1H,brt,J=13.4Hz),3.61(1H,dd,J=6.1,10.9Hz),3.70(2H,t,J=6.5Hz),3.79(1H,9.3,10.9Hz),4.04(1H,brd,J=12.0Hz),4.39(1H,br).
MS(ESI)m/z:260(M+H)+.
[参考例123](7SR,8aSR)-7-(2-ヒドロキシエチル)ヘキサヒドロオキサゾロ[3,4-a]ピリジン-3-オン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000225
 窒素雰囲気下,参考例122で得られた(2SR,4SR)-4-(2-ヒドロキシエチル)-2-ヒドロキシメチルピペリジン-1-カルボン酸 第三級ブチルエステル(2.50g,9.64mmol)のテトラヒドロフラン(50mL)溶液に,0℃で水素化ナトリウム(油性,55%含有,925mg,21.2mmol)を加え,徐々に室温まで昇温しながら18時間撹拌した。氷冷下,飽和塩化アンモニウム水溶液(10mL)を加えて反応を停止した。反応液を水に注ぎ,ジクロロメタン:メタノール=10:1混合溶媒で抽出した。有機層を併せて無水硫酸ナトリウムで乾燥し,乾燥剤をろ去して,ろ液を減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:メタノール=100:0→95:5)で精製して標記化合物1.34g(75%)を淡黄色油状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.55-1.63(2H,m),1.68-1.81(4H,m),2.18(1H,m),3.05(1H,dt,J=3.4,13.4Hz),3.70-3.77(3H,m),3.83(2H,m),4.39(1H,m).
[参考例124](7SR,8aSR)-7-(2-ヨードエチル)ヘキサヒドロオキサゾロ[3,4-a]ピリジン-3-オン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000226
 窒素雰囲気下,参考例123で得られた(7SR,8aSR)-7-(2-ヒドロキシエチル)ヘキサヒドロオキサゾロ[3,4-a]ピリジン-3-オン(1.34g,7.23mmol)のジクロロメタン(20mL)溶液に0℃でトリエチルアミン(1.50mL,10.9mmol)と塩化メタンスルホニル(0.616mL,7.96mmol)を順に加え,徐々に室温まで昇温しながら18時間撹拌した。反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ,酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後,無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮した。
 得られた残留物をアセトン(40mL)に溶解した。ヨウ化ナトリウム(2.17g,14.5mmol)を加えて2.5時間加熱還流した。反応液を10%チオ硫酸ナトリウム水溶液に注ぎ,酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し,無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:4→1:2→1:1)で精製して標記化合物1.85g(87%)を淡黄色油状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.56-1.63(2H,m),1.68-1.77(2H,m),1.96-2.08(2H,m),2.15(1H,m),3.00(1H,dt,J=3.4,13.4Hz),3.17-3.26(2H,m),3.73-3.87(3H,m),4.40(1H,t,J=7.8Hz).
MS(ESI)m/z:296(M+H)+.
[参考例125](7SR,8aSR)-7-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ヘキサヒドロオキサゾロ[3,4-a]ピリジン-3-オン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000227
 窒素雰囲気下,参考例10で得られた9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン(904mg,4.18mmol)のN,N-ジメチルアセトアミド(15.0mL)溶液に水素化ナトリウム(油性,55%含有,365mg,8.36mmol)を室温で加えて1時間撹拌した。参考例124で得られた(7SR,8aSR)-7-(2-ヨードエチル)ヘキサヒドロオキサゾロ[3,4-a]ピリジン-3-オン(1.85g,6.27mmol)のN,N-ジメチルアセトアミド(5.0mL)溶液を0℃で5分間かけて滴下し,同温度で3時間撹拌した後,室温まで昇温してさらに17時間撹拌した。氷冷下で飽和塩化アンモニウム水溶液(5.0mL)を加えて反応を停止し,反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ,ジクロロメタンで抽出した。有機層を併せて無水硫酸ナトリウムで乾燥した後,乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=19:1→9:1)で精製して標記化合物粗生成物1.71gを淡褐色油状物として得た。本化合物はこれ以上精製せずに次の反応に用いた。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.60-1.69(2H,m),1.74-1.83(2H,m),2.06-2.12(3H,m),3.11-3.21(3H,m),3.28(2H,t,J=4.4Hz),3.77(1H,dd,J=1.7,5.4Hz),3.87(1H,m),3.91(3H,s),3.97(1H,m),4.24(2H,m),4.43(1H,t,8.0Hz),7.14(1H,d,J=2.7Hz),7.21(1H,dd,J=2.7,9.3Hz),7.96(1H,d,J=9.3Hz),8.37(1H,s).
MS(ESI)m/z:384(M+H)+.
[実施例60]{(2SR,4RS)-1-(2-シクロヘキシルエチル)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-2-イル}メタノール
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000228
 参考例125で得られた(7SR,8aSR)-7-[2(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ヘキサヒドロオキサゾロ[3,4-a]ピリジン-3-オン粗生成物(1.56g,3.81mmol)のエタノール(50.0mL)溶液に室温で4規定水酸化リチウム水溶液(10.2mL,40.8mmol)を加え,27時間加熱還流した。反応液を水に注ぎ,ジクロロメタンで抽出した。有機層を併せて無水硫酸ナトリウムで乾燥した後,乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮して{(2SR,4RS)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-2-イル}メタノールの粗体1.52gを淡黄色アモルファスとして得た。
 得られた{(2SR,4RS)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-2-イル}メタノールの粗体のうち1.02g(2.56mmol)をジクロロメタン(30.0mL)に溶解し,室温でシクロヘキシルアセトアルデヒド(556mg,4.41mmol)と水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(1.25g,5.88mmol)を順に加え,同温度で20時間撹拌した。反応液を0.1規定水酸化ナトリウム水溶液に注ぎ,ジクロロメタンで抽出した。有機層を併せて無水硫酸ナトリウムで乾燥した後,乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=19:1→9:1)で精製し,次いで分取薄層クロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム:メタノール:水=7:3:1下層溶媒)で精製することにより標記化合物1.01g(85%)を淡黄色アモルファスとして得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.87-0.96(2H,m),1.12-1.29(4H,m),1.43-1.70(12H,m),1.80-1.85(2H,m),2.74-2.93(4H,m),3.02-3.10(3H,m),3.20(2H,dd,J=4.2,4.4Hz),3.51(1H,dd,J=5.4,11.0Hz),3.75(1H,dd,J=8.4,11.0Hz),3.91(3H,s),4.17(2H,dd,J=4.2,4.4Hz),7.05(1H,d,J=2.7Hz),7.15(1H,dd,J=2.7,9.0Hz),7.87(1H,d,J=9.0Hz),8.34(1H,s).
MS(ESI)m/z:468(M+H)+.
[実施例61](2SR,4RS)-1-(2-シクロヘキシルエチル)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-2-カルボン酸
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000229
 オキサリルクロリド(0.099mL,1.15mmol)のジクロロメタン(2.0mL)溶液に-78℃でジメチルスルホキシド(0.164mL,2.31mmol)のジクロロメタン(2.0mL)溶液を滴下した。同温度で5分間撹拌した後,実施例60で得られた{(2SR,4RS)-1-(2-シクロヘキシルエチル)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-2-イル}メタノール(180mg,0.385mmol)のジクロロメタン(3.0mL)溶液を10分間かけて滴下した。同温度で1時間撹拌した後,トリエチルアミン(0.322mL,2.31mmol)のジクロロメタン(2.0mL)溶液を加え,徐々に室温まで昇温しながら45分間撹拌した。反応液を0.1規定水酸化ナトリウム水溶液に注ぎ,ジクロロメタンで抽出した。有機層を併せて無水硫酸ナトリウムで乾燥した後,乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮した。
 得られた残留物をテトラヒドロフラン(5.0mL)-第三級ブチルアルコール(5.0mL)-2-メチル-2-ブテン(0.54mL)の混合液に溶解し,氷冷下で亜塩素酸ナトリウム(87mg,0.770mmol)とリン酸二水素ナトリウム2水和物(360mg,2.31mmol)の水(2.0mL)溶液を加えた。徐々に室温まで昇温しながら2時間撹拌した後,反応液を10%チオ硫酸ナトリウム水溶液に注いだ。ジクロロメタンで抽出した後,有機層を併せて無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール:水=7:3:1下層溶媒)で精製し,次いで分取薄層クロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム:メタノール:水=7:3:1下層溶媒)で精製することにより標記化合物32.6mg(18%)を淡黄色アモルファスとして得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.89-0.97(2H,m),1.08-1.22(5H,m),1.63-1.89(12H,m),2.40(1H,brd,J=8.8Hz),2.61(1H,brm),2.91(1H,brm),3.09(2H,t,J=4.1Hz),3.15-3.22(2H,m),3.38-3.44(2H,m),3.68(1H,brd,J=12.2Hz),3.91(3H,s),4.14-4.21(2H,m),7.02(1H,d,J=2.7Hz),7.16(1H,dd,J=2.7,9.3Hz),7.89(1H,d,J=9.3Hz),8.36(1H,s).
MS(ESI)m/z:482(M+H)+.
[参考例126]{(2SR,4RS)-1-[2-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカ-6-イル)エチル]-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-2-イル}メタノール
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000230
 実施例60で得られた{(2SR,4RS)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-2-イル}メタノールの粗体のうち500mg(1.25mmol)をジクロロメタン(15.0mL)に溶解し,室温で1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカ-6-イルアセトアルデヒド(515mg,2.79mmol)と水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(889mg,4.20mmol)を順に加え,同温度で18時間撹拌した。反応液を0.1規定水酸化ナトリウム水溶液に注ぎ,ジクロロメタンで抽出した。有機層を併せて無水硫酸ナトリウムで乾燥した後,乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=19:1→9:1)で精製し,次いで分取薄層クロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム:メタノール:水=7:3:1下層溶媒)で精製することにより標記化合物627mg(95%)を淡黄色アモルファスとして得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.27-1.86(18H,m),2.20-3.12(4H,br),3.03-3.14(2H,m),3.23(2H,dd,J=4.2.4.4Hz),3.45(1H,br),3.75(1H,br),3.91-3.99(9H,m),4.21(2H,dd,J=4.2,4.4Hz),7.08(1H,d,J=2.7),7.18(1H,dd,J=2.7,9.3Hz),7.90(1H,d,J=9.3Hz),8.38(1H,s).
MS(ESI)m/z:526(M+H)+.
[参考例127](2SR,4RS)-1-[2-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカ-6-イル)エチル]-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-2-カルボン酸
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000231
 オキサリルクロリド(0.304mL,3.54mmol)のジクロロメタン(5.0mL)溶液に-78℃でジメチルスルホキシド(0.418mL,5.90mmol)のジクロロメタン(1.5mL)溶液を滴下した。同温度で10分間撹拌した後,参考例126で得られた{(2SR,4RS)-1-[2-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカ-6-イル)エチル]-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-2-イル}メタノール(620mg,1.18mmol)のジクロロメタン(3.0mL)溶液を5分間かけて滴下した。同温度で1時間撹拌した後,トリエチルアミン(0.822mL,5.90mmol)のジクロロメタン(1.5mL)溶液を加え,徐々に室温まで昇温しながら30分間撹拌した。反応液を0.1規定水酸化ナトリウム水溶液に注ぎ,ジクロロメタンで抽出した。有機層を併せて無水硫酸ナトリウムで乾燥した後,乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮した。
 得られた残留物をテトラヒドロフラン(10mL)-第三級ブチルアルコール(10mL)-2-メチル-2-ブテン(2.0mL)の混合液に溶解し,氷冷下で亜塩素酸ナトリウム(267mg,2.36mmol)とリン酸二水素ナトリウム2水和物(1.10g,7.07mmol)の水(2.0mL)溶液を加えた。徐々に室温まで昇温しながら1時間撹拌した後,反応液を10%チオ硫酸ナトリウム水溶液に注いだ。ジクロロメタンで抽出した後,有機層を併せて無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=19:1→9:1→6:1)で精製して標記化合物210mg(33%)を淡黄色アモルファスとして得た。
MS(ESI)m/z:540(M+H)+.
[実施例62](2SR,4RS)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]-1-[2-(2-オキソシクロヘキシル)エチル]ピペリジン-2-カルボン酸
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000232
 参考例127で得られた(2SR,4RS)-1-[2-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカ-6-イル)エチル]-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-2-カルボン酸(105mg,0.195mmol)のテトラヒドロフラン(15.0mL)溶液に室温で1規定塩酸(5.0mL)を加えた。同温度で12時間撹拌した後,反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ,ジクロロメタンで抽出した。有機層を併せて無水硫酸ナトリウムで乾燥した後,乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮した。得られた残留物を逆相高速液体クロマトグラフィー(Develosil,2cmφ×10cm,0.1%蟻酸含有アセトニトリル-水混合溶媒)で精製して,標記化合物58.8mg(61%)を白色固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CD3OD)δ:1.44-2.65(21H,m),3.22-3.31(5H,m),3.85(1H,br),3.95(3H,s),4.24(2H,dd,J=4.0,4.2Hz),7.16(1H,d,J=2.7Hz),7.20(1H,dd,J=2.7,9.0Hz),7.78(1H,d,J=9.0Hz),8.23(1H,s).
MS(ESI)m/z:496(M+H)+.
[参考例128]4-(2-ヒドロキシエチリデン)ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000233
 窒素雰囲気下,4-エトキシカルボニルメチレンピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル(ヘテロサイクルズ,54巻,2号,747-755項に記載,1.94g,7.20mmol)のトルエン(30mL)溶液に-70℃で水素化ジイソブチルアルミニウム/トルエン溶液(0.99M,15.3mL,15.1mmol)を10分間かけて加え,同温度で3時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液(5mL)を同温度で注意深く滴下した後,徐々に室温まで昇温しながら15時間撹拌した。反応液を水に注ぎ,酢酸エチルで抽出した。有機層を併せて飽和食塩水で洗浄し,無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ去した後,ろ液を減圧下で濃縮し,得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1→1:1→1:2)で精製して標記化合物1.54g(94%)を無色油状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.47(9H,s),2.18(2H,dd,J=5.4,5.9Hz),2.26(2H,dd,J=5.6,5.9Hz),3.39-3.44(4H,m),4.17(2H,d,J=7.1Hz),5.48(1H,t,J=7.1Hz).
[参考例129]4-(2-ブロモエチリデン)ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000234
 窒素雰囲気下,参考例128で得られた4-(2-ヒドロキシエチリデン)ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル(1.53g,6.73mmol)とトリフェニルホスフィン(1.94g,7.40mmol)のジクロロメタン(10.0mL)溶液に0℃で四臭化炭素(2.46g,7.40mmol)のジクロロメタン(5.0mL)溶液を加え,徐々に室温まで昇温しながら2時間撹拌した。反応液を減圧下で濃縮し,得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン→ヘキサン:酢酸エチル=5:1→4:1)で精製して標記化合物365mg(19%)を無色油状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.47(9H,s),2.20(2H,t,J=5.6Hz),2.29(2H,t,J=5.6Hz),3.43(2H,dd,J=5.6,5.8Hz),3.44(2H,dd,J=5.6,5.8Hz),4.00(2H,d,J=8.5Hz),5.61(1H,t,J=8.5Hz).
[参考例130]4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチリデン]ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000235
 窒素雰囲気下,参考例8で得られた9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン354mg,1.64mmol)のN,N-ジメチルアセトアミド(6.0mL)溶液に水素化ナトリウム(油性,55%含有,178mg,4.09mmol)を室温で加えて1時間撹拌した。参考例129で得られた4-(2-ブロモエチリデン)ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル(365mg,1.26mmol)のN,N-ジメチルアセトアミド(1.0mL)溶液を0℃で5分間かけて滴下し,同温度で20時間撹拌した。氷冷下で飽和塩化アンモニウム水溶液(5.0mL)を加えて反応を停止し,反応液を0.1規定水酸化ナトリウム水溶液に注ぎ,ジクロロメタンで抽出した。有機層を併せて無水硫酸ナトリウムで乾燥した後,乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=49:1→19:1→9:1)で精製して標記化合物595mg(86%)を淡褐色油状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.47(9H,s),2.22(2H,brs),2.28(2H,brs),3.19(2H,brdd,J=3.6,4.4Hz),3.39(2H,br),3.47(2H,brdd,J=5.1,5.8Hz),3.74(2H,d,J=6.3Hz),3.90(3H,s),4.18(2H,brdd,J=3.6,4.6Hz),5.65(1H,t,J=6.3Hz),7.13-7.16(2H,m),7.87(1H,d,J=10.0Hz),8.37(1H,s).
MS(ESI)m/z:426(M+H)+.
[実施例63]1-{2-[1-(2-シクロヘキシルエチル)ピペリジン-4-イリデン]エチル}-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000236
 参考例130で得られた4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチリデン]ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル(595mg,1.40mmol)のジクロロメタン(10.0mL)溶液に室温で4規定塩化水素/ジオキサン溶液(5.0mL)を加え,20分間撹拌した。反応液を減圧下で濃縮して得られた固体をエーテル(10mL)に懸濁させた後に,固体をろ取し,9-メトキシ-1-[2-(ピペリジン-4-イリデン)エチル]-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリンの粗体(589mg)を淡黄色固体として得た。
 得られた9-メトキシ-1-[2-(ピペリジン-4-イリデン)エチル]-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン(589mg)をジクロロメタン(10.0mL)に懸濁させ,室温でトリエチルアミン(0.563mL,4.04mmol)とシクロヘキシルアセトアルデヒド(340mg,2.69mmol),および水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(570mg,2.69mmol)を順に加え,同温度で6時間撹拌した。反応液を0.1規定水酸化ナトリウム水溶液に注ぎ,ジクロロメタンで抽出した。有機層を併せて無水硫酸ナトリウムで乾燥した後,乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=49:1→19:1→9:1)で精製して標記化合物610mg(定量的)を淡黄色アモルファスとして得た。
1H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ:0.91-0.95(2H,brm),1.16-1.30(5H,m),1.60-1.72(8H,br),2.68-2.86(4H,m),3.07(2H,br),3.02-3.22(4H,br),3.91(3H,s),4.23-4.42(4H,br),5.79(1H,br),7.30(1H,brs),7.53(1H,brd,J=9.3Hz),8.02(1H,d,J=9.3Hz),8.58(1H,brs).
MS(ESI)m/z:436(M+H)+.
[実施例64]1-(2-シクロヘキシルエチル)-4-[1-ヒドロキシ-2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-4-オール
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000237
 実施例63で得られた1-{2-[1-(2-シクロヘキシルエチル)ピペリジン-4-イリデン]エチル}-9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン(66.0mg,0.152mmol)のアセトン(2.0mL)-水(1.0mL)溶液に室温でN-メチルモルホリン-N-オキシド(35.0mg,0.303mmol)と四酸化オスミウム(ca.1mg)を加え,同温度で16時間撹拌した。10%チオ硫酸ナトリウム水溶液(5mL)を加えて1時間撹拌した後に,反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ,ジクロロメタンで抽出した。有機層を併せて無水硫酸ナトリウムで乾燥した後,乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=19:1→9:1→6:1)で精製して標記化合物48.5mg(68%)を淡黄色アモルファスとして得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.86-0.94(2H,m),1.08-1.25(5H,m),1.38-1.43(2H,m),1.54(1H,brd,J=12.9Hz),1.62-1.69(5H,m),1.83-1.85(2H,m),2.30-2.43(4H,m),2.46(1H,br),2.79(2H,brdd,J=12.2,17.3Hz),2.88(1H,d,J=13.6Hz),3.15-3.25(2H,m),3.63(1H,dd,J=11.0,13.2Hz),3.80(1H,d,J=9.0Hz),3.88(3H,s),4.06(1H,dd,J=8.6,9.0Hz),4.28(1H,d,J=11.0Hz),4.39(1H,br),7.12(1H,dd,J=2.7,9.0Hz),7.61(1H,d,J=2.7Hz),7.88(1H,d,J=9.0Hz),8.35(1H,s).
MS(ESI)m/z:470(M+H)+.
[参考例131][1-(2-シクロヘキシルエチル)-2-オキソピペリジン-4-イル]酢酸エチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000238
 窒素雰囲気下,(2-オキソピペリジン-4-イル)酢酸エチルエステル(薬学雑誌,1959年,79巻,711-716項に記載,500mg,2.70mmol)と(2-ブロモエチル)シクロヘキサン(0.761mL,4.86mmol)のテトラヒドロフラン(10.0mL)-N,N-ジメチルホルムアミド(2.0mL)溶液に室温で水素化ナトリウム(油性,55%含有,141mg,3.24mmol)を加えて20時間撹拌した。氷冷下で飽和塩化アンモニウム水溶液(5.0mL)を加えて反応を停止した後,反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ,酢酸エチルで抽出した。有機層を併せて飽和食塩水で洗浄し,無水硫酸ナトリウムで乾燥した後,乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:2→1:1→2:3)で精製して標記化合物522mg(66%)を無色油状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.88-0.97(2H,m),1.12-1.26(4H,m),1.27(3H,t,J=7.1Hz),1.38-1.46(2H,m),1.52(1H,m),1.62-1.76(5H,m),1.97(1H,brd,J=13.4Hz),2.06(1H,dd,J=10.0,16.8Hz),2.26-2.33(3H,m),2.56(1H,ddd,J=2.2,2.6,16.8Hz),3.24-3.39(4H,m),4.14(2H,q,J=7.1Hz).
[参考例132]1-(2-シクロヘキシルエチル)-4-(2-ヒドロキシエチル)ピペリジン-2-オン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000239
 窒素雰囲気下,参考例131で得られた[1-(2-シクロヘキシルエチル)-2-オキソピペリジン-4-イル]酢酸エチルエステル(522mg,1.77mmol)のテトラヒドロフラン(15.0mL)溶液に室温で水素化ホウ素リチウム(77mg,3.53mmol)を加えて18時間撹拌した。氷冷下で1規定塩酸(5.0mL)を加えて反応を停止した後,反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ,ジクロロメタンで抽出した。有機層を併せて無水硫酸ナトリウムで乾燥した後,乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=49:1→19:1→9:1)で精製して標記化合物355mg(79%)を無色油状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.88-0.97(2H,m),1.12-1.26(4H,m),1.36-1.74(10H,m),1.92-2.06(3H,m),2.53(1H,m),3.24-3.30(2H,m),3.36(2H,t,J=8.0Hz),3.71(2H,m).
[参考例133]1-(2-シクロヘキシルエチル)-4-(2-ヨードエチル)ピペリジン-2-オン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000240
 窒素雰囲気下,参考例132で得られた1-(2-シクロヘキシルエチル)-4-(2-ヒドロキシエチル)ピペリジン-2-オン(352mg,1.39mmol)とトリエチルアミン(0.387mL,2.78mmol)のジクロロメタン(10.0mL)溶液に室温で塩化メタンスルホニル(0.161mL,2.08mmol)を加えて2時間撹拌した。反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ,酢酸エチルで抽出した。有機層を併せて飽和食塩水で洗浄し,無水硫酸ナトリウムで乾燥した後,乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮した。
 得られた残留物をアセトン(30.0mL)に溶解し,室温でヨウ化ナトリウム(416mg,2.78mmol)を加えた後,6時間加熱還流した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1→1:2→1:9)で精製して標記化合物450mg(89%)を無色油状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.88-0.96(2H,m),1.12-1.26(4H,m),1.36-1.52(3H,m),1.59-2.00(10H,m),2.51(1H,m),3.17-3.23(2H,m),3.24-3.31(2H,m),3.32-3.40(2H,m). 
[実施例65]1-(2-シクロヘキシルエチル)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-2-オン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000241
 窒素雰囲気下,参考例8で得られた9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン(204mg,0.942mmol)のN,N-ジメチルアセトアミド(3.0mL)溶液に水素化ナトリウム(油性,55%含有,74mg,1.70mmol)を室温で加えて2時間撹拌した。参考例133で得られた1-(2-シクロヘキシルエチル)-4-(2-ヨードエチル)ピペリジン-2-オン(445mg,1.23mmol)のN,N-ジメチルアセトアミド(5.0mL)溶液を0℃で30分間かけて滴下し,徐々に室温まで昇温しながら15時間撹拌した。氷冷下で飽和塩化アンモニウム水溶液(5.0mL)を加えて反応を停止し,反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ,ジクロロメタンで抽出した。有機層を併せて無水硫酸ナトリウムで乾燥した後,乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=19:1→9:1)で精製して標記化合物275mg(65%)を淡褐色油状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.88-0.97(2H,m),1.12-1.27(4H,m),1.36-1.44(2H,m),1.51-1.74(6H,m),1.84-1.97(4H,m),2.09(1H,dd,J=10.3,17.3Hz),2.55(1H,ddd,J=2.0,4.9,17.3Hz),3.07-3.16(2H,m),3.23(2H,dd,J=4.2,4.4Hz),3.28(2H,dd,J=3.6,8.1Hz),3.36(2H,t,J=8.1Hz),3.92(3H,s),4.20(2H,dd,J=3.9,4.2Hz),7.07(1H,d,J=2.8Hz),7.17(1H,dd,J=2.8,9.3Hz),7.90(1H,d,J=9.3Hz),8.37(1H,s).
MS(ESI)m/z:452(M+H)+.
[実施例66]2-シクロヘキシル-1-{4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-イル}エタノン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000242
 窒素雰囲気下,参考例10で得られた9-メトキシ-1-(2-ピペリジン-4-イルエチル)-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン(67.7mg,0.207mmol)とシクロヘキシル酢酸(32.3mg,0.227mmol)のジクロロメタン(5.0mL)溶液に室温でO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロボレート(86.5mg,0.227mmol)を加え,同温度で20時間撹拌した。反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ,ジクロロメタンで抽出した。有機層を併せて無水硫酸ナトリウムで乾燥した後,乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=49:1→19:1→9:1)で精製して標記化合物54.1mg(58%)を淡黄色アモルファスとして得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.92-1.01(2H,m),1.12-1.32(5H,m),1.54-1.89(11H,m),2.20(2H,d,J=6.9Hz),2.51(1H,dt,J=2.2,12.9Hz),2.98(1H,brt,J=12.0Hz),3.11(2H,m),3.22(2H,dd,J=4.2,4.4Hz),3.89(1H,brd,J=13.4Hz),3.91(3H,s),4.19(2H,dd,J=4.2,4.4Hz),4.65(1H,brd,13.4Hz),7.07(1H,d,J=2.7Hz),7.17(1H,dd,J=2.7,9.0Hz),7.90(1H,d,J=9.0Hz),8.37(1H,s).
MS(ESI)m/z:452(M+H)+.
[実施例67](E)-3-(2,5-ジフルオロフェニル)-1-{4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-イル}プロペノン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000243
 窒素雰囲気下,参考例10で得られた9-メトキシ-1-(2-ピペリジン-4-イルエチル)-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン(78.5mg,0.240mmol)と(E)-3-(2,5-ジフルオロフェニル)アクリル酸(48.6mg,0.264mmol)のジクロロメタン(5.0mL)溶液に室温でO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロボレート(100mg,0.264mmol)を加え,同温度で20時間撹拌した。反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ,ジクロロメタンで抽出した。有機層を併せて無水硫酸ナトリウムで乾燥した後,乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=49:1→19:1→9:1)で精製して標記化合物73.0mg(62%)を淡黄色アモルファスとして得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.30(2H,ddt,J=3.9,12.2,12.4Hz),1.64(1H,m),1.82-1.92(4H,m),2.66(1H,br),3.08-3.15(3H,m),3.23(2H,dd,J=4.1,4.4Hz),3.92(3H,s),4.09(1H,brd,J=11.7Hz),4.21(2H,dd,J=4.1,4.4Hz),4.73(1H,brd,J=J=11.7Hz),6.96-7.06(3H,m),7.08(1H,d,J=2.7Hz),7.17(1H,dd,J=2.7,9.0Hz),7.19(1H,m),7.64(1H,d,J=14.6Hz),7.91(1H,d,J=9.0Hz),8.37(1H,s).
MS(ESI)m/z:494(M+H)+.
[参考例134]4-[1-(ブロモメチル)ビニル]ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000244
 窒素雰囲気下,4-[1-(ヒドロキシメチル)ビニル]ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル(ヘテロサイクルズ,1994年,38巻,8号,1889-1896項に記載,1.44g,5.97mmol)とトリフェニルホスフィン(1.72g,6.57mmol)のジクロロメタン(20.0mL)溶液に0℃で四臭化炭素(2.18g,6.58mmol)のジクロロメタン(5.0mL)溶液を加え,徐々に室温まで昇温しながら15時間撹拌した。反応液を減圧下で濃縮し,得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン→ヘキサン:酢酸エチル=5:1→4:1)で精製して標記化合物1.59g(87%)を無色油状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.36(2H,ddt,J=4.4,12.4,13.0Hz),1.46(9H,s),1.79(2H,brd,J=13.0Hz),2.32(1H,tt,J=3.1,12.0Hz)2.73(2H,dt,J=2.4,13.0Hz),4.01(2H,s),4.18(2H,brd,J=13.4Hz),4.99(1H,s),5.22(1H,s).
[参考例135]4-{1-[(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)メチル]ビニル}ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000245
 窒素雰囲気下,参考例8で得られた9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン(1.09g,5.05mmol)のN,N-ジメチルアセトアミド(20.0mL)溶液に水素化ナトリウム(油性,55%含有,441mg,10.1mmol)を室温で加えて2時間撹拌した。参考例134で得られた4-[1-(ブロモメチル)ビニル]ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル(1.72g,6.57mmol)のN,N-ジメチルアセトアミド(5.0mL)溶液を0℃で滴下し,同温度で20時間撹拌した。氷冷下で飽和塩化アンモニウム水溶液(10.0mL)を加えて反応を停止し,反応液を0.1規定水酸化ナトリウム水溶液に注ぎ,ジクロロメタンで抽出した。有機層を併せて無水硫酸ナトリウムで乾燥した後,乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=19:1→9:1)で精製して標記化合物2.05g(92%)を淡黄色アモルファスとして得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.46(9H,s),1.50(2H,m),1.76(2H,brd,J=12.7Hz),2.05(1H,m),2.70(2H,brt,J=12.3Hz),3.22(2H,t,J=4.2Hz),3.78(2H,brs),3.80(3H,s),4.21(2H,brm),4.22(2H,dd,J=4.2,4.4Hz),5.23(1H,brs),5.72(1H,brs),7.13(1H,d,J=2.7Hz),7.17(1H,dd,J=2.7,9.3Hz),7.96(1H,d,J=9.3Hz),8.37(1H,s).
MS(ESI)m/z:440(M+H)+.
[参考例136]4-[1-ヒドロキシ-1-ヒドロキシメチル-2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000246
 参考例135で得られた4-{1-[(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)メチル]ビニル}ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル(1.82g,4.14mmol)のアセトン(20.0mL)-水(10.0mL)溶液に室温でN-メチルモルホリン-N-オキシド(849mg,7.25mmol)と四酸化オスミウム(ca.7mg)を順に加え,同温度で60間撹拌した。10%チオ硫酸ナトリウム水溶液(10mL)を加えて1時間撹拌した後,反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ,ジクロロメタンで抽出した。有機層を併せて無水硫酸ナトリウムで乾燥した後,乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=49:1→19:1→9:1)で精製して標記化合物1.77g(90%)を淡褐色アモルファスとして得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.21-1.39(2H,m),1.42(9H,s),1.44(1H,m),1.72-1.81(3H,m),2.89(2H,brm),3.24-3.38(4H,m),3.85(1H,brd,J=14.1Hz),3.93(3H,s),3.94(1H,d,J=11.2Hz),4.14(1H,d,J=11.2Hz),4.16(2H,brm),4.24(1H,ddd,J=2.6,5.3,11.4Hz),4.33(1H,ddd,J=2.4,7.3,11.4Hz),7.17(1H,dd,J=2.7,9.3Hz),7.49(1H,brd,J=2.7Hz),7.93(1H,d,J=9.3Hz),8.34(1H,s).
MS(ESI)m/z:474(M+H)+.
[参考例137]2-[1-(第三級ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル]-2-ヒドロキシ-3-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)プロピオン酸
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000247
 オキサリルクロリド(0.063mL,0.739mmol)のジクロロメタン(3.0mL)溶液に-78℃でジメチルスルホキシド(0.105mL,1.48mmol)のジクロロメタン(2.0mL)溶液を滴下した。同温度で5分間撹拌した後,参考例136で得られた4-[1-ヒドロキシ-1-ヒドロキシメチル-2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル(100mg,0.211mmol)のジクロロメタン(3.0mL)溶液を10分間かけて滴下した。同温度で1.5時間撹拌した後,トリエチルアミン(0.206mL,1.48mmol)のジクロロメタン(2.0mL)溶液を加え,徐々に室温まで昇温しながら15分間撹拌した。反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ,ジクロロメタンで抽出した。有機層を併せて無水硫酸ナトリウムで乾燥した後,乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮した。
 得られた残留物をテトラヒドロフラン(5.0mL)-第三級ブチルアルコール(5.0mL)-2-メチル-2-ブテン(1.0mL)の混合液に溶解し,氷冷下で亜塩素酸ナトリウム(48mg,0.422mmol)とリン酸二水素ナトリウム2水和物(198mg,1.27mmol)の水(1.0mL)溶液を加えた。徐々に室温まで昇温しながら30分間撹拌した後,反応液を10%チオ硫酸ナトリウム水溶液とりん酸緩衝液(pH7.2)の混液に注いだ。ジクロロメタンで抽出した後,有機層を併せて無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=10:1→4:1)で精製することにより標記化合物67.3mg(65%)を淡黄色固体として得た。
1H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ:1.18-1.35(2H,m),1.38(9H,s),1.39(1H,m),1.54(1H,brd,J=11.2Hz),1.95(1H,m),2.62(2H,br),2.96(1H,m),3.23(1H,d,J=13.6Hz),3.56(1H,d,J=13.6Hz),3.87-3.99(6H,m),4.23-4.28(2H,m),5.29(1H,br),7.13(1H,dd,J=2.7,9.0Hz),7.75(1H,d,J=9.0Hz),7.91(1H,d,J=2.7Hz),8.28(1H,s).
MS(ESI)m/z:488(M+H)+.
[実施例68]2-[1-(2-シクロヘキシルエチル)ピペリジン-4-イル]-2-ヒドロキシ-3-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)プロピオン酸
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000248
 参考例137で得られた2-[1-(第三級ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル]-2-ヒドロキシ-3-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)プロピオン酸(100mg,0.205mmol)のジクロロメタン(10.0mL)溶液に室温でトリフルオロ酢酸(2.0mL)を加え,同温度で20時間撹拌した。反応液を減圧下で濃縮して2-(ピペリジン-4-イル)-2-ヒドロキシ-3-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)プロピオン酸の粗体を淡褐色油状物として得た。
 得られた2-(ピペリジン-4-イル)-2-ヒドロキシ-3-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)プロピオン酸をジクロロメタン(10.0mL)に溶解し,室温でトリエチルアミン(0.086mL,0.615mmol)とシクロヘキシルアセトアルデヒド(52.0mg,0.410mmol),および水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(87.0mg,0.410mmol)を順に加え,同温度で3時間撹拌した。反応液をリン酸緩衝液(pH=6.0)に注ぎ,ジクロロメタン:メタノール(10:1)の混合液で抽出した。有機層を併せて無水硫酸ナトリウムで乾燥した後,乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=9:1→6:1→4:1)で精製して標記化合物52.2mg(51%)を白色アモルファスとして得た。
1H-NMR(400MHz,CD3OD)δ:1.04-1.37(7H,m),1.66(2H,brt,J=13.9Hz),1.77-2.19(8H,m),2.68(1H,brs),2.88-3.70(10H,m),3.94(3H,s),4.20(1H,m),4.28(1H,m),7.16-7.19(2H,m),7.76(1H,d,J=9.3Hz),8.20(1H,s).
MS(ESI)m/z:498(M+H)+.
[参考例138]3-({[第三級ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-4-(2-エトキシ-2-オキソエチリデン)ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000249
 窒素雰囲気下,水素化ナトリウム(油性,55%含有,537mg,12.3mmol)のテトラヒドロフラン(30mL)溶液に0℃でジエチルホスホノ酢酸エチル(2.53mL,12.8mmol)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液を5分間かけて加え,同温度で30分間撹拌した。3-({[第三級ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-4-オキソピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル(バイオオーガニック・アンド・メディシナル・ケミストリー・レターズ,2005年,15巻,5号,1375-1378項に記載,3.13g,9.11mmol)のテトラヒドロフラン(10.0mL)溶液を同温度で5分間かけて加え,徐々に室温まで昇温しながら30分間撹拌した。氷冷下で飽和塩化アンモニウム水溶液(10mL)を加えて反応を停止した後,反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ,酢酸エチルで抽出した。有機層を併せて飽和食塩水で洗浄し,無水硫酸ナトリウムで乾燥した後,乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=19:1→6:1)で精製して標記化合物3.39g(E体:Z体=5:1)を無色油状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3,主生成物(E体)のピークのみ記載)δ:0.03(3H,s),0.05(3H,s),0.88(9H,s),1.28(3H,t,J=7.1Hz),1.46(9H,s),2.39-2.49(1H,brm),2.72(1H,m),3.12-3.26(2H,m),3.41(1H,dd,J=3.9,13.1Hz),3.61-3.72(4H,m),4.15(2H,m),5.69(1H,brs).
[参考例139](3SR,4RS)-3-({[第三級ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-4-エトキシカルボニルメチルピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル,(3SR,4SR)-3-({[第三級ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-4-エトキシカルボニルメチルピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000250
 参考例138で得られた3-({[第三級ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-4-(2-エトキシ-2-オキソエチリデン)ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル(3.12g,7.54mmol)のエタノール(30mL)溶液に室温でプラチナ炭素触媒(約50%含水,700mg)を加えた。反応容器内を水素ガスに置換し,同温度で3.5時間撹拌した。触媒をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1→7:1→5:1)で精製して標記化合物2.99g((3SR,4RS)体:(3SR,4SR)体=4:1)を無色油状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3,主生成物((3SR,4RS)体)のピークのみ記載)δ:0.03(3H,s),0.04(3H,s),0.88(9H,s),1.25(3H,t,J=7.1Hz),1.42(1H,m),1.43(9H,s),1.52(1H,m),1.85(1H,br),2.25-2.31(2H,m),2.40(1H,brt,J=9.8Hz),3.04(1H,brm),3.10(1H,dd,J=3.2,13.4Hz),3.51-3.61(2H,m),3.76(2H,br),4.09-4.15(2H,m).
MS(ESI)m/z:416(M+H)+.
[参考例140](3SR,4RS)-3-({[第三級ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-4-(2-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル,(3SR,4SR)-3-({[第三級ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-4-(2-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000251
 参考例139で得られた(3SR,4RS)-3-({[第三級ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-4-エトキシカルボニルメチルピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステルと(3SR,4SR)-3-({[第三級ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-4-エトキシカルボニルメチルピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステルの混合物(2.87g,6.91mmol)のトルエン(50mL)溶液に0℃でナトリウム水素化ビス(メトキシエトキシ)アルミニウム/トルエン溶液(65%,6.20mL,20.7mmol)を加え,同温度で1時間撹拌した。10%ロッシェル塩水溶液(10mL)を注意深く加えて2時間撹拌した。反応液を10%ロッシェル塩水溶液に注ぎ,酢酸エチルで抽出した。有機層を併せて飽和食塩水で洗浄し,無水硫酸ナトリウムで乾燥した後,乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1→1:1)で精製して,標記化合物2.55g(99%)を無色油状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3,主生成物((3SR,4RS)体)のピークのみ記載)δ:0.05(3H,s),0.06(3H,s),0.89(9H,s),1.36-1.57(11H,m),1.61-1.75(2H,m),1.80-1.88(2H,m),3.00(1H,brm),3.02(1H,dd,J=2.9,13.2Hz),3.54-3.81(7H,m).
[参考例141](3SR,4RS)-3-({[第三級ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-4-(2-ヨードエチル)ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル,(3SR,4SR)-3-({[第三級ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-4-(2-ヨードエチル)ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000252
 窒素雰囲気下,参考例140で得られた(3SR,4RS)-3-({[第三級ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-4-(2-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステルと(3SR,4SR)-3-({[第三級ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-4-(2-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステルの混合物(2.55g,6.83mmol)とトリエチルアミン(1.43mL,10.2mmol)のジクロロメタン(30.0mL)溶液に室温で塩化メタンスルホニル(0.581mL,7.51mmol)を加えて2時間撹拌した。反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ,酢酸エチルで抽出した。有機層を併せて飽和食塩水で洗浄し,無水硫酸ナトリウムで乾燥した後,乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮した。
 得られた残留物をアセトン(70.0mL)に溶解し,室温でヨウ化ナトリウム(2.05mg,13.7mmol)を加えた後,1時間加熱還流した。反応液を10%チオ硫酸ナトリウム水溶液に注ぎ,酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し,無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=7:1→4:1)で精製して標記化合物2.82g(86%)を淡黄色油状物として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3,主生成物((3SR,4RS)体)のピークのみ記載)δ:0.04(3H,s),0.05(3H,s),0.89(9H,s),1.44(2H,m),1.45(9H,s),1.75-1.91(4H,m),2.97(1H,br),2.99(1H,dd,J=3.2,13.4Hz),3.18-3.31(2H,m),3.55(2H,d,J=6.3Hz),3.85(2H,brd,J=11.5Hz).
[参考例142](3SR,4SR)-3-({[第三級ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル,(3SR,4RS)-3-({[第三級ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000253
 窒素雰囲気下,参考例8で得られた9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン(853mg,3.95mmol)のN,N-ジメチルアセトアミド(15.0mL)溶液に水素化ナトリウム(油性,55%含有,310mg,7.10mmol)を室温で加えて2時間撹拌した。参考例141で得られた(3SR,4RS)-3-({[第三級ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-4-(2-ヨードエチル)ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステルと(3SR,4SR)-3-({[第三級ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-4-(2-ヨードエチル)ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステルの混合物(2.48g,5.13mmol)のN,N-ジメチルアセトアミド(5.0mL)溶液を0℃で滴下し,同温度で20時間撹拌した。氷冷下で飽和塩化アンモニウム水溶液(5.0mL)を加えて反応を停止し,反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ,ジクロロメタンで抽出した。有機層を併せて無水硫酸ナトリウムで乾燥した後,乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=49:1→19:1→9:1)で精製して標記化合物1.88g(83%)を淡黄色アモルファスとして得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3,主生成物((3SR,4SR)体)のピークのみ記載)δ:0.05(3H,s),0.06(3H,s),0.90(9H,s),1.45(9H,s),1.46(2H,br),1.54(1H,brm),1.74-2.01(4H,m),2.94-3.08(3H,m),3.22-3.33(3H,m),3.63(2H,d,J=6.6Hz),3.87(1H,br),3.92(3H,s),4.16-4.26(2H,m),7.09(1H,d,J=2.7Hz),7.19(1H,dd,J=2.7,9.0Hz),7.98(1H,d,J=9.0Hz),8.36(1H,s).
MS(ESI)m/z:572(M+H)+.
[参考例143](3SR,4SR)-3-(ヒドロキシメチル)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル,(3SR,4RS)-3-(ヒドロキシメチル)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000254
 窒素雰囲気下,参考例142で得られた(3SR,4SR)-3-({[第三級ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステルと(3SR,4RS)-3-({[第三級ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステルの混合物(1.87g,3.27mmol)のテトラヒドロフラン(25.0mL)溶液にテトラブチルアンモニウムフルオリド/テトラヒドロフラン溶液(1M,4.86mL,4.86mmol)を室温で加えて15時間撹拌した。反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ,ジクロロメタンで抽出した。有機層を併せて無水硫酸ナトリウムで乾燥した後,乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=49:1→19:1→9:1)で精製して標記化合物の(3SR,4SR)体1.12g(75%)と(3SR,4RS)体361mg(24%)をそれぞれ淡黄色アモルファスとして得た。
(3SR,4SR)-3-(ヒドロキシメチル)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル:
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.44-1.48(11H,m),1.79(2H,br),1.93(2H,br),2.72-2.86(2H,brm),3.12-3.33(5H,brm),3.51(1H,br),3.67(1H,br),3.92(3H,s),4.10(1H,br),4.17-4.26(3H,m),7.08(1H,d,J=2.7Hz),7.20(1H,dd,J=2.7,9.3Hz),7.99(1H,d,J=9.3Hz),8.35(1H,s).
MS(ESI)m/z:458(M+H)+.
(3SR,4RS)-3-(ヒドロキシメチル)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル:
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.27(1H,m),1.45(9H,s),1.47(1H,m),1.60(1H,m),1.72(1H,m),1.82-1.88(2H,m),2.27(1H,m),2.92(2H,br),3.25-3.38(4H,brm),3.72(2H,br),3.91-3.97(5H,m),4.24(2H,t,J=4.4Hz),7.12(1H,d,J=2.7Hz),7.24(1H,dd,J=2.7,8.0Hz),8.14(1H,brd,J=8.0Hz),8.30(1H,s).
MS(ESI)m/z:458(M+H)+.
[実施例69]{(3SR,4RS)-1-(2-シクロヘキシルエチル)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-3-イル}メタノール
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000255
 参考例143で得られた(3SR,4SR)-3-(ヒドロキシメチル)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル(288mg,0.629mmol)のジクロロメタン(10.0mL)溶液に室温で4規定塩化水素/ジオキサン溶液(1.0mL)を加え,同温度で20時間撹拌した。反応液を減圧下で濃縮して{(3SR,4RS)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-3-イル}メタノールの粗体を赤褐色固体として得た。
 得られた{(3SR,4RS)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-3-イル}メタノールの粗体をジクロロメタン(10.0mL)に溶解し,室温でトリエチルアミン(0.263mL,1.89mmol)とシクロヘキシルアセトアルデヒド(159mg,1.26mmol),および水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(334mg,1.57mmol)を順に加え,同温度で3時間撹拌した。反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ,ジクロロメタンで抽出した。有機層を併せて無水硫酸ナトリウムで乾燥した後,乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=9:1→6:1→4:1)で精製し,次いで分取薄層クロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム:メタノール:水=7:3:1下層溶媒)で精製して標記化合物69.5mg(24%)を白色アモルファスとして得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.85-0.94(2H,m),1.11-1.27(5H,m),1.36-1.46(2H,m),1.62-1.69(8H,m),1.94-2.06(4H,m),2.26-2.36(3H,m),2.97-3.05(2H,m),3.12-3.20(2H,m),3.24(2H,t,J=4.2Hz),3.90(1H,brd,J=10.7Hz),3.93(3H,s),4.03(1H,brd,J=10.7Hz),4.14-4.24(2H,m),7.11(1H,d,J=2.7Hz),7.15(1H,dd,J=2.7,9.0Hz),7.87(1H,d,J=9.0Hz),8.36(1H,s).
MS(ESI)m/z:468(M+H)+.
[参考例144](3SR,4SR)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1,3-ジカルボン酸 1-第三級ブチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000256
 オキサリルクロリド(0.591mL,6.88mmol)のジクロロメタン(10.0mL)溶液に-78℃でジメチルスルホキシド(0.814mL,11.5mmol)のジクロロメタン(2.0mL)溶液を滴下した。同温度で5分間撹拌した後,参考例143で得られた(3SR,4SR)-3-(ヒドロキシメチル)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル(1.05g,2.29mmol)のジクロロメタン(7.0mL)溶液を10分間かけて滴下した。同温度で1時間撹拌した後,トリエチルアミン(1.60mL,11.5mmol)のジクロロメタン(2.0mL)溶液を加え,徐々に室温まで昇温しながら30分間撹拌した。反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(に注ぎ,ジクロロメタンで抽出した。有機層を併せて無水硫酸ナトリウムで乾燥した後,乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮した。
 得られた残留物をテトラヒドロフラン(15.0mL)-第三級ブチルアルコール(15.0mL)-2-メチル-2-ブテン(3.0mL)の混合液に溶解し,氷冷下で亜塩素酸ナトリウム(519mg,4.59mmol)とリン酸二水素ナトリウム2水和物(2.15g,13.8mmol)の水(3.0mL)溶液を加えた。徐々に室温まで昇温しながら30分間撹拌した後,反応液を10%チオ硫酸ナトリウム水溶液とリン酸緩衝液(pH7.2)に注いだ。ジクロロメタンで抽出した後,有機層を併せて無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=49:1→19:1→9:1)で精製することにより標記化合物960mg(89%)を淡黄色アモルファスとして得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.45(9H,s),1.63(1H,m),1.87(1H,m),2.01-2.16(3H,m),2.67(1H,m),3.19-3.27(4H,m),3.36(1H,m),3.59(2H,dd,J=3.2,13.5Hz),3.88(1H,m),3.90(3H,s),4.14(2H,dd,J=3.9,4.2Hz),7.04(1H,d,J=2.7Hz),7.08(1H,dd,J=2.7,9.0Hz),7.90(1H,d,J=9.0Hz),8.29(1H,s).
MS(ESI)m/z:472(M+H)+.
[実施例70](3SR,4RS)-1-(2-シクロヘキシルエチル)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-3-カルボン酸
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000257
 参考例144で得られた(3SR,4SR)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1,3-ジカルボン酸 1-第三級ブチルエステル(100mg,0.212mmol)のジクロロメタン(5.0mL)溶液に室温でトリフルオロ酢酸(1.0mL)を加え,同温度で2時間撹拌した。反応液を減圧下で濃縮して(3SR,4RS)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-3-カルボン酸の粗体を淡褐色油状物として得た。
 得られた(3SR,4RS)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-3-カルボン酸の粗体をジクロロメタン(10.0mL)に溶解し,室温でトリエチルアミン(0.089mL,0.636mmol)とシクロヘキシルアセトアルデヒド(54.0mg,0.424mmol),および水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(99.0mg,0.467mmol)を順に加え,同温度で2.5時間撹拌した。反応液をリン酸緩衝液(pH7.2)に注ぎ,ジクロロメタンで抽出した。有機層を併せて無水硫酸ナトリウムで乾燥した後,乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮した。得られた残留物を逆相高速液体クロマトグラフィー(Develosil,2cmφ×10cm,0.1%蟻酸含有アセトニトリル-水混合溶媒)で精製して,標記化合物67.7mg(67%)を白色固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CD3OD)δ:0.99-1.07(2H,m),1.19-1.39(5H,m),1.58(1H,m),1.68-2.28(10H,m),3.07-3.28(6H,m),3.48(1H,brd,J=12.4Hz),3.74(2H,t,J=4.4Hz),3.87(1H,brd,J=12.5Hz),3.98(1H,m),4.01(3H,s),4.37-4.40(2H,m),7.37(1H,d,J=2.4Hz),7.55(1H,dd,J=2.4,9.3Hz),7.87(1H,d,J=9.3Hz),8.37(1H,s).
MS(ESI)m/z:482(M+H)+.
[参考例145](3RS,4SR)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1,3-ジカルボン酸 1-第三級ブチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000258
 オキサリルクロリド(0.203mL,2.36mmol)のジクロロメタン(5.0mL)溶液に-78℃でジメチルスルホキシド(0.279mL,3.93mmol)のジクロロメタン(2.0mL)溶液を滴下した。同温度で5分間撹拌した後,参考例143で得られた(3RS,4SR)-3-(ヒドロキシメチル)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル(360mg,0.787mmol)のジクロロメタン(5.0mL)溶液を10分間かけて滴下した。同温度で1時間撹拌した後,トリエチルアミン(0.548mL,3.93mmol)のジクロロメタン(2.0mL)溶液を加え,徐々に室温まで昇温しながら30分間撹拌した。反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(注ぎ,ジクロロメタンで抽出した。有機層を併せて無水硫酸ナトリウムで乾燥した後,乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮した。
 得られた残留物をテトラヒドロフラン(10.0mL)-第三級ブチルアルコール(10.0mL)-2-メチル-2-ブテン(1.0mL)の混合液に溶解し,氷冷下で亜塩素酸ナトリウム(178mg,1.57mmol)とリン酸二水素ナトリウム2水和物(736g,4.72mmol)の水(2.0mL)溶液を加えた。徐々に室温まで昇温しながら30分間撹拌した後,反応液を10%チオ硫酸ナトリウム水溶液とリン酸緩衝液(pH7.2)の混液に注いだ。ジクロロメタンで抽出した後,有機層を併せて無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=49:1→19:1→9:1→7:1)で精製することにより標記化合物275mg(74%)を淡褐色アモルファスとして得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.31(1H,m),1.47(9H,s),1.76(1H,brd,J=11.7Hz),1.84-1.88(2H,m),2.16(1H,m),2.31(1H,m),2.73(1H,brm),2.89(1H,br),3.11-3.37(4H,m),3.90(3H,s),4.08-4.18(3H,m),4.35(1H,br),6.98-7.01(2H,m),7.82(1H,d,J=9.0Hz),8.26(1H,s).
MS(ESI)m/z:472(M+H)+.
[実施例71](3RS,4RS)-1-(2-シクロヘキシルエチル)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-3-カルボン酸
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000259
 参考例145で得られた(3RS,4SR)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1,3-ジカルボン酸 1-第三級ブチルエステル(275mg,0.583mmol)のジクロロメタン(5.0mL)溶液に室温で4規定塩化水素/ジオキサン溶液(0.583mL)を加え,同温度で4時間撹拌した。反応液を減圧下で濃縮して(3RS,4RS)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-3-カルボン酸の粗体を淡褐色油状物として得た。
 得られた(3RS,4RS)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-3-カルボン酸の粗体をジクロロメタン(10.0mL)に溶解し,室温でトリエチルアミン(0.244mL,1.75mmol)とシクロヘキシルアセトアルデヒド(147mg,1.17mmol),および水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(309mg,1.46mmol)を順に加え,同温度で1時間撹拌した。反応液をリン酸緩衝液(pH7.2,10mL)に注ぎ,ジクロロメタンで抽出した。有機層を併せて無水硫酸ナトリウムで乾燥した後,乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮した。得られた残留物を逆相高速液体クロマトグラフィー(Develosil,2cmφ×10cm,0.1%蟻酸含有アセトニトリル-水混合溶媒)で精製して,標記化合物174mg(62%)を白色固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CD3OD)δ:0.97-1.06(2H,m),1.19-1.34(4H,m),1.63-1.77(8H,m),1.98-2.02(2H,m),2.16(1H,brd,J=13.2Hz),2.31(1H,brm),2.74(1H,brm),2.99(1H,brt,J=12.0Hz),3.06(1H,t,J=12.5Hz),3.16-3.20(2H,m),3.62(1H,brd,J=12.5Hz),3.70-3.76(4H,m),3.90(1H,m),4.01(3H,s),4.35-4.39(2H,m),7.29(1H,d,J=2.2Hz),7.53(1H,dd,J=2.2,9.3Hz),7.86(1H,d,J=9.3Hz),8.37(1H,s).
MS(ESI)m/z:482(M+H)+.
[実施例72](3SR,4RS)-1-[2-(2-フルオロシクロヘキセ-1-エン-1-イル)エチル]-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-3-カルボン酸
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000260
 参考例144で得られた(3SR,4SR)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1,3-ジカルボン酸 1-第三級ブチルエステル(100mg,0.212mmol)のジクロロメタン(5.0mL)溶液に室温でトリフルオロ酢酸(1.0mL)を加え,同温度で2時間撹拌した。反応液を減圧下で濃縮して(3SR,4RS)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-3-カルボン酸の粗体を淡褐色油状物として得た。
 得られた(3SR,4RS)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-3-カルボン酸の粗体をジクロロメタン(8.0mL)に溶解し,室温でトリエチルアミン(0.089mL,0.636mmol)と参考例106で得られた(2-フルオロシクロへキサ-1-エン-1-イル)アセトアルデヒドの粗体(55.0mg,0.371mmol)のジクロロメタン(2.0mL)溶液,および水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(90.0mg,0.424mmol)を順に加え,同温度で5時間撹拌した。反応液をリン酸緩衝液(pH7.2)に注ぎ,ジクロロメタンで抽出した。有機層を併せて無水硫酸ナトリウムで乾燥した後,乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=19:1→9:1→7:1)で精製して,標記化合物100mg(95%)を淡黄色アモルファスとして得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.46-2.36(18H,m),2.57-2.65(3H,m),3.12-3.23(5H,m),3.35(1H,m),3.92(3H,s),4.17(1H,m),4.25(1H,m),7.10(1H,d,J=2.7Hz),7.15(1H,dd,J=2.7,9.0Hz),7.87(1H,d,J=9.0Hz),8.36(1H,s).
MS(ESI)m/z:498(M+H)+.
[参考例146](3SR,4SR)-3-カルバモイル-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000261
 参考例144で得られた(3SR,4SR)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1,3-ジカルボン酸 1-第三級ブチルエステル(100mg,0.212mmol)のジクロロメタン(2.0mL)溶液に室温でアンモニア/ジオキサン溶液(0.5M,2.97mL,1.48mmol)とO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロボレート(96.7mg,0.254mmol)を加え,同温度で72時間撹拌した。反応液を炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ,ジクロロメタンで抽出した。有機層を併せて無水硫酸ナトリウムで乾燥した後,乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=49:1→19:1→9:1)で精製して,標記化合物84.8mg(85%)を淡黄色アモルファスとして得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.46(9H,s),1.57(1H,m),1.73-1.80(2H,m),1.96(1H,m),2.17(1H,m),2.49(1H,m),3.02-3.18(5H,m),3.28(1H,ddd,J=2.4,4.8,14.2Hz),3.84(1H,m),3.91(3H,s),4.04(1H,m),4.11-4.21(2H,m),6.00(1H,br),6.46(1H,br),7.09(1H,d,J=2.7Hz),7.13(1H,dd,J=2.7,9.0Hz),7.85(1H,d,J=9.0Hz),8.33(1H,s).
MS(ESI)m/z:471(M+H)
[実施例73](3SR,4RS)-1-(2-シクロヘキシルエチル)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-3-カルボン酸アミド
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000262
 参考例146で得られた(3SR,4SR)-3-カルバモイル-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル(84.8mg,0.180mmol)のジクロロメタン(10.0mL)溶液に室温でトリフルオロ酢酸(2.0mL)を加え,同温度で1.5時間撹拌した。反応液を減圧下で濃縮して(3SR,4RS)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-3-カルボン酸アミドの粗体を淡褐色油状物として得た。
 得られた(3SR,4RS)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-3-カルボン酸アミドの粗体をジクロロメタン(15.0mL)に溶解し,室温でトリエチルアミン(0.0754mL,0.541mmol)とシクロヘキシルアセトアルデヒド(45.5mg,0.360mmol),および水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(76.4mg,0.360mmol)を順に加え,同温度で1時間撹拌した。反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ,ジクロロメタンで抽出した。有機層を併せて無水硫酸ナトリウムで乾燥した後,乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=49:1→19:1→9:1)で精製して,標記化合物86.6mg(定量的)を淡黄色アモルファスとして得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.86-0.94(2H,m),1.11-1.25(4H,m),1.28-1.41(2H,m),1.60-1.71(8H,m),1.85(1H,m),1.94(1H,brt,J=10.6Hz),2.03-2.10(2H,m),2.33(2H,t,J=7.6Hz),2.50(1H,brs),2.97(1H,brd,J=11.2Hz),3.07-3.19(2H,m),3.21(2H,t,J=8.3Hz),3.37(1H,ddd,J=2.2,4.1,14.0Hz),3.92(3H,s),4.16(1H,ddd,J=2.2,7.8,11.0Hz),4.25(1H,m),5.89(1H,d,J=4.4Hz),7.11(1H,d,J=2.7Hz),7.13(1H,dd,J=2.7,9.0Hz),7.86(1H,d,J=9.0Hz),8.35(1H,s),8.76(1H,br).
MS(ESI)m/z:481(M+H)+.
[参考例147](3SR,4SR)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]-3-[(メチルスルホニル)カルバモイル]ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000263
 参考例144で得られた(3SR,4SR)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1,3-ジカルボン酸 1-第三級ブチルエステル(100mg,0.212mmol)とメタンスルホンアミド(22.0mg,0.233mmol),およびN,N-ジメチルアミノピリジン(28.0mg,0.233mmol)のジクロロメタン(3.0mL)-N,N-ジメチルホルムアミド(1.0mL)溶液に室温でN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミド塩酸塩(45.0mg,0.233mmol)を加え,同温度で18時間撹拌した。反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ,ジクロロメタンで抽出した。有機層を併せて無水硫酸ナトリウムで乾燥した後,乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=49:1→19:1→9:1)で精製して,標記化合物87.2mg(75%)を白色アモルファスとして得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.45(9H,s),1.48(1H,m),1.86-1.98(3H,m),2.09(1H,m),2.64(1H,m),2.90-3.04(2H,m),3.11-3.18(3H,m),3.24(1H,m),3.26(3H,s),3.83(1H,m),3.86(3H,s),4.07-4.20(3H,m),6.96(1H,d,J=2.7Hz),7.12(1H,dd,J=2.7,9.3Hz),7.88(1H,d,J=9.3Hz),8.04(1H,br),8.32(1H,s).
MS(ESI)m/z:549(M+H)+.
[実施例74](3SR,4RS)-1-(2-シクロヘキシルエチル)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]-N-(メチルスルホニル)ピペリジン-3-カルボキサミド
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000264
参考例147で得られた(3SR,4SR)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]-3-[(メチルスルホニル)カルバモイル]ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル(87.2mg,0.159mmol)のジクロロメタン(5.0mL)溶液に室温でトリフルオロ酢酸(1.0mL)を加え,同温度で2時間撹拌した。反応液を減圧下で濃縮して(3SR,4RS)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]-N-(メチルスルホニル)ピペリジン-3-カルボキサミドの粗体を淡褐色油状物として得た。
 得られた(3SR,4RS)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]-N-(メチルスルホニル)ピペリジン-3-カルボキサミドの粗体をジクロロメタン(10.0mL)に溶解し,室温でトリエチルアミン(0.066mL,0.477mmol)とシクロヘキシルアセトアルデヒド(40.0mg,0.318mmol),および水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(67.0mg,0.318mmol)を順に加え,同温度で62時間撹拌した。反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ,ジクロロメタンで抽出した。有機層を併せて無水硫酸ナトリウムで乾燥した後,乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=49:1→19:1→9:1)で精製して,標記化合物78.8mg(89%)を白色アモルファスとして得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.92(2H,dt,J=10.7,12.0Hz),1.12-1.32(4H,m),1.48(2H,dt,J=7.3,7.4Hz),1.63-1.75(7H,m),1.84-1.93(2H,m),2.07(1H,m),2.31(2H,brm),2.52-2.64(3H,m),3.12-3.28(8H,m),3.35(1H,ddd,J=2.2,4.4,14.4Hz),3.93(3H,s),4.16(1H,ddd,J=2.2,7.8,12.0Hz),4.27(1H,ddd,J=2.4,4.4,12.0Hz),7.09(1H,d,J=2.7Hz),7.15(1H,dd,J=2.7,9.0Hz),7.88(1H,d,J=9.0Hz),8.35(1H,s).
MS(ESI)m/z:559(M+H)+.
[参考例148](3SR,4SR)-3-(メトキシカルバモイル)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000265
 参考例144で得られた(3SR,4SR)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1,3-ジカルボン酸 1-第三級ブチルエステル(100mg,0.212mmol)とO-メチルヒドロキシルアミン塩酸塩(19.0mg,0.233mmol),およびトリエチルアミン(0.059mL,0.424mmol)のジクロロメタン(3.0mL)溶液に室温でO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロボレート(89.0mg,0.233mmol)を加え,同温度で3時間撹拌した。反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ,ジクロロメタンで抽出した。有機層を併せて無水硫酸ナトリウムで乾燥した後,乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=49:1→19:1→9:1)で精製して,標記化合物99.4mg(94%)を白色アモルファスとして得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.47(9H,s),1.58(1H,m),1.96(1H,m),2.24(1H,br),2.47-2.79(3H,brm),2.94-3.22(5H,m),3.35(1H,brd,J=12.5Hz),3.75(3H,s),3.91(3H,s),3.92(1H,m),4.12-4.23(3H,m),7.08(1H,d,J=2.7Hz),7.14(1H,dd,J=2.7,9.0Hz),7.87(1H,d,J=9.0Hz),8.33(1H,s),9.63(1H,br).
MS(ESI)m/z:501(M+H)+.
[実施例75](3SR,4RS)-1-(2-シクロヘキシルエチル)-N-メトキシ-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-3-カルボキサミド
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000266
 参考例148で得られた(3SR,4SR)-3-(メトキシカルバモイル)-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-1-カルボン酸第三級ブチルエステル(99.4mg,0.199mmol)のジクロロメタン(5.0mL)溶液に室温でトリフルオロ酢酸(1.0mL)を加え,同温度で3時間撹拌した。反応液を減圧下で濃縮して(3SR,4RS)-N-メトキシ-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-3-カルボキサミドの粗体を淡褐色油状物として得た。
 得られた(3SR,4RS)-N-メトキシ-4-[2-(9-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン-1-イル)エチル]ピペリジン-3-カルボキサミドの粗体をジクロロメタン(10.0mL)に溶解し,室温でトリエチルアミン(0.083mL,0.596mmol)とシクロヘキシルアセトアルデヒド(50.0mg,0.397mmol),および水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(84.0mg,0.397mmol)を順に加え,同温度で64時間撹拌した。反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ,ジクロロメタンで抽出した。有機層を併せて無水硫酸ナトリウムで乾燥した後,乾燥剤をろ去し,ろ液を減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=49:1→19:1→9:1)で精製して,標記化合物45.7mg(45%)を白色アモルファスとして得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.87-0.97(2H,m),1.13-1.45(6H,m),1.58-1.72(8H,m),1.87(1H,m),1.93-2.11(3H,m),2.37(2H,t,J=7.4Hz),2.59(1H,brs),3.00(1H,brd,J=12.7Hz),3.03(1H,brd,J=13.7Hz),3.14(1H,ddd,J=2.4,8.5,14.2Hz),3.20-3.26(2H,m),3.44(1H,ddd,J=2.2,3.6,14.2Hz),3.80(3H,s),3.92(3H,s),4.18(1H,ddd,J=2.2,8.3,12.5Hz),4.30(1H,dt,J=2.4,12.5Hz),7.11(1H,d,J=2.7Hz)7.15(1H,dd,J=2.7,9.0Hz),7.88(1H,d,J=9.0Hz),8.37(1H,s),11.4(1H,br).
MS(ESI)m/z:511(M+H)+.
[実施例76]1-(2-{1-[2-(2,2-ジフルオロシクロヘキシル)エチル]ピペリジン-4-イル}エチル)-9-メトキシ-4-オキソ-1,4-ジヒドロベンゾ[h]-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000267
 参考例39で得られた1-{2-[1-(第三級ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル]エチル}-9-メトキシ-4-オキソ-1,4-ジヒドロベンゾ[h]-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸エチルエステル(102mg,0.20mmol)のジクロロメタン(1mL)溶液へ,氷冷下,トリフルオロ酢酸(0.5mL)を加え,室温にて30分間攪拌した。溶媒を減圧留去し,残留物へ飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後,クロロホルム:メタノール=9:1混合溶媒にて抽出した。抽出液をあわせ,無水硫酸ナトリウムにて乾燥し,ろ過後,溶媒を減圧留去した。
 得られた残留物を,参考例105で得られた2,2-ジフルオロシクロヘキシルアセトアルデヒド粗生成物(65mg,0.30mmol)と共にジクロロメタン(1mL),及びメタノール(0.2mL)の混液に溶解し,室温下,水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(85mg,0.40mmol)を加え,同温度にて16.5時間攪拌した。溶媒を減圧留去し,残留物を分取薄層クロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム:メタノール:トリエチルアミン=200:10:5)にて精製し,標記化合物のエチルエステル体31mgを薄黄色ガム状固体として得た。
 得られたエステル体のメタノール(0.6mL)及びテトラヒドロフラン(0.6mL)溶液へ,1規定水酸化ナトリウム水溶液(0.30mL,0.30mmol)を加え,室温にて1時間攪拌した。反応液へ1規定塩酸(0.30mL,0.30mmol)を加え,溶媒を減圧留去し,得られた残留物を分取薄層クロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム:メタノール:水=7:3:1下層溶媒)にて精製し,標記化合物24mg(23%)を薄黄色粉末として得た。
1H-NMR(400MHz,CD3OD)δ:1.30(2H,m),1.50-2.05(16H,m),2.69(2H,m),2.97(2H,m),3.42(2H, m),4.02(3H,s),4.76(2H,m),7.61(1H,m),7.70(1H,m),8.07(1H,m),8.79(1H,m),9.40(1H,s).
MS(ESI)m/z:528(M+H)+.
[参考例149]1-(2-{1-[トランス-3-(2,5-ジフルオロフェニル)プロパン-2-エン-1-イル]ピペリジン-4-イル}エチル)-9-メトキシ-4-オキソ-1,4-ジヒドロベンゾ[h]-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸エチルエステル
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000268
 参考例39で得られた1-{2-[1-(第三級ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル]エチル}-9-メトキシ-4-オキソ-1,4-ジヒドロベンゾ[h]-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸エチルエステル(255mg,0.50mmol)のジクロロメタン(2mL)溶液へ,氷冷下,トリフルオロ酢酸(1mL)を加え,室温にて1時間攪拌した。溶媒を減圧留去し,トルエンで2回共沸した。
 得られた残留物を,トランス-3-(2,5-ジフルオロフェニル)プロパン-2-エナール(84mg,0.50mmol),トリエチルアミン(0.14mL,1.00mmol)と共にジクロロメタン(5mL),及びメタノール(1mL)の混液に溶解し,室温下,水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(212mg,1.00mmol)を加え,同温度にて40時間攪拌した。反応液へ水を加えた後,クロロホルム:メタノール=9:1混合溶媒にて抽出した。抽出液をあわせ,無水硫酸ナトリウムにて乾燥し,ろ過後,溶媒を減圧留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=98:2→95:5)にて精製し,標記化合物252mg(90%)を橙黄色ガム状固体として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.43-1.46(6H,m),1.69-1.72(2H,m),1.94-2.02(4H,m),2.98(2H, m),3.16(2H,d,J=6.4Hz),3.98(3H,s),4.45(2H,q,J=6.9Hz),4.57(2H,t,J=8.0Hz),6.33(1H,m),6.63(1H,d,J=16.0Hz),6.88(1H,m),6.99(1H,m),7.13(1H,m),7.53(1H,d,J=9.2Hz),7.57(1H,s),8.20(1H,d,J=9.2Hz),8.53(1H,s),9.67(1H,s).
[実施例77]1-(2-{1-[トランス-3-(2,5-ジフルオロフェニル)プロパン-2-エン-1-イル]ピペリジン-4-イル}エチル)-9-メトキシ-4-オキソ-1,4-ジヒドロベンゾ[h]-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000269
 参考例149で得られた1-(2-{1-[トランス-3-(2,5-ジフルオロフェニル)プロパン-2-エン-1-イル]ピペリジン-4-イル}エチル)-9-メトキシ-4-オキソ-1,4-ジヒドロベンゾ[h]-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸 エチルエステル(242mg,0.43mmol)のメタノール(2.6mL)及びテトラヒドロフラン(2.6mL)溶液へ,1規定水酸化ナトリウム水溶液(1.29mL,1.29mmol)を加え,室温にて32時間攪拌した。反応液へ1規定塩酸(1.29mL,1.29mmol)を加え,溶媒を減圧濃縮し,得られた水性残液からクロロホルム:メタノール=9:1混合溶媒にて抽出した。抽出液をあわせ,無水硫酸ナトリウムにて乾燥し,ろ過後,溶媒を減圧留去した。得られた残留物を分取薄層クロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム:メタノール:水=7:3:1下層溶媒)にて精製し,標記化合物118mg(51%)を薄黄色粉末として得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.49(3H,m),1.75(2H,m),2.03(2H,m),2.13(2H,m),3.02(2H,m), 3.20(2H,d,J=6.4Hz),4.01(3H,s),4.70(2H,t,J=8.0Hz),6.35(1H,m),6.65(1H,d,J=16.0Hz),6.89(1H,m),6.99(1H,m),7.14(1H,m),7.61(1H,dd,J=9.2,2.8Hz),7.65(1H,d,J=2.3Hz),8.27(1H,d,J=9.2Hz),8.83(1H,s),9.66(1H,s).
MS(ESI)m/z:534(M+H)+.
[実施例78]9-メトキシ-1-(2-{1-[2-(2-チエニルチオ)エチル]ピペリジン-4-イル}エチル)-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000270
 参考例10で得られた9-メトキシ-1-(2-ピペリジン-4-イルエチル)-2,3-ジヒドロ-1H-[1,4]オキサジノ[2,3-c]キノリン(70mg,0.214mmol),2-[(2-クロロエチル)チオ]チオフェン(60mg,0.336mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(5mL)に溶解させ,室温で炭酸カリウム(90mg,0.651mmol),ヨウ化ナトリウム(20mg,0.133mmol)を加えて1時間攪拌後,60℃に昇温し22時間攪拌した。反応液を酢酸エチルと水に分配し,有機層を飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後,減圧下溶媒を留去し,シリカゲルカラムクロマトグラフィー(1回目,酢酸エチル;2回目,クロロホルム:メタノール=10:1)で精製した。1,4-ジオキサン(5ml)に溶解した後,4規定塩化水素/ジオキサン溶液(0.05mL)を加えトリチュレーションし,生じた固体を濾取して,標記化合物の2塩酸塩29.8mg(26%)を黄色泡状固体物質として得た。
1H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ:1.51-1.67(2H,m),1.80-1.95(4H,m),2.81-2.93(2H,m),3.20-3.21(4H,m),3.33-3.73(7H,m),3.95(3H,s),4.28-4.35(2H,m),7.08-7.14(1H,m),7.19-7.26 (1H,m),7.29-7.34(1H,m),7.50-7.56(1H,m),7.71(1H,dd,J=5.4,1.2Hz),7.95-8.05(1H,m), 8.60(1H,s).
MS(ESI)m/z:470(M+H)+
 <試験例>
抗菌活性
CLSI(The Clinical and Laboratory Standards Institute)のガイドライン:「M7-A7 Methods for Dilution Antimicrobial Susceptibility Tests for Bacteria That Grow Aerobically; Approved Standard - Seventh Edition」に準じた微量液体希釈法により,本発明化合物の抗菌活性を測定した。菌株は,S. aureus FDA209P 株を用いた。結果を表1に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000271
 本発明化合物(I)は,各種の感染症の原因となるバクテリア類に対して抗菌活性を有し,これらの病原体によって引き起こされる疾病を治療,予防または軽減することができる。本発明化合物(I)が有効なバクテリア類としては,ブドウ球菌属,化膿レンサ球菌,溶血レンサ球菌,腸球菌,肺炎球菌,淋菌,大腸菌,シトロバクター属,シゲラ属,肺炎桿菌,エンテロバクター属,セラチア属,プロテウス属,緑膿菌,インフルエンザ菌,アシネトバクター属,マイコプラズマ属等を挙げることができる。
 これらの病原体によって引き起される疾病としては,毛嚢炎,せつ,よう,丹毒,蜂巣炎,リンパ管(節)炎,ひょう疸,皮下膿瘍,汗腺炎,集簇性ざ瘡,感染性粉瘤,肛門周囲膿瘍,乳腺炎,外傷・熱傷・手術創などの表在性二次感染,咽喉頭炎,急性気管支炎,扁桃炎,慢性気管支炎,気管支拡張症,びまん性汎細気管支炎,慢性呼吸疾患の二次感染,肺炎,腎盂腎炎,膀胱炎,前立腺炎,副睾丸炎,淋菌性尿道炎,非淋菌性尿道炎,胆のう炎,胆管炎,細菌性赤痢,腸炎,子宮付属器炎,子宮内感染,バルトリン腺炎,眼瞼炎,麦粒腫,涙嚢炎,瞼板腺炎,角膜潰瘍,中耳炎,副鼻腔炎,歯周組織炎,歯冠周囲炎,顎炎,腹膜炎,心内膜炎,敗血症,髄膜炎,皮膚感染症等を挙げることができる。

Claims (15)

  1. 式(I)で表される化合物、その薬理上許容される塩、又はそれらの水和物。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000001

    {式中、XおよびXは、それぞれ独立に、窒素原子、または、
    1つの水素原子が結合した炭素原子を表わし、
    は、窒素原子、または、
    一般式CR1a
    (式中、R1aは、ハロゲン原子、シアノ基、置換されていてもよい低級アルカノイル基、または、
    置換基群αから選択される基を表わす)
    を表わし、
    は、窒素原子、または、
    一般式CR1b
    (式中、R1bは、ハロゲン原子、シアノ基、置換されていてもよい低級アルカノイル基、または、
    置換基群αから選択される基を表わす)
    を表わし、

    は、一般式CR
    (式中、Rは、
    隣接するL上の原子の結合手と一体となって、もしくは、隣接するAの結合手と一体となって二重結合を形成する結合手、
    ハロゲン原子、
    シアノ基、または、
    置換基群αから選択される基を表わす)、
    または、
    窒素原子を表わし、

    は、一般式CR
    (式中、置換基RおよびRは、それぞれ独立に、
    が一般式CRである時にAの結合手と一体となって、もしくは、A(A自身が結合手の場合はA)の結合手と一体となって二重結合を形成する結合手、
    ハロゲン原子、
    シアノ基、または、
    置換基群αから選択される基、あるいは、
    、Rが一体となってオキソ基、または置換されていてもよいヒドロキシイミノ基を形成する)、
    NR(Rは、Aが一般式CRである時にAの結合手と一体となって、あるいはA(A自身が結合手の場合はA)の結合手と一体となって二重結合を形成する結合手、
    または、
    置換基群αから選択される基を表わす)、
    酸素原子、または酸化されていてもよい硫黄原子を表わし、

    は、一般式CR
    (式中、置換基RおよびRは、それぞれ独立に、隣接するA、あるいはAの結合手と一体となって二重結合を形成する結合手、
    ハロゲン原子、
    シアノ基、または、
    置換基群αから選択される基、あるいは、
    、Rが一体となってオキソ基、または置換されていてもよいヒドロキシイミノ基を形成する)、
    一般式NR
    (式中、置換基Rは、隣接するA、あるいはAの結合手と一体となって二重結合を形成する結合手、
    または、置換基群αから選択される基を表わす)、
    酸素原子、酸化されていてもよい硫黄原子、または結合手を表わし、

    は、一般式CR10
    (式中、置換基RおよびR10は、それぞれ独立に、隣接するA(A自身が結合手の場合はA)の結合手と一体となって二重結合を形成する結合手、
    ハロゲン原子、
    シアノ基、または、
    置換基群αから選択される基、あるいは、
    、R10が一体となってオキソ基、または置換されていてもよいヒドロキシイミノ基を形成する)、
    一般式NR11
    (式中、置換基R11は、隣接するA(A自身が結合手の場合はA)の結合手と一体となって二重結合を形成する結合手、または、
    置換基群αから選択される基を表わす)、
    酸素原子、または酸化されていてもよい硫黄原子を表わし、

    は、一般式-Y-Y
    (式中、Yは、Aと結合し、置換基群βから選択される基によって置換されていてもよい炭素原子を表し、
    は、Qと結合し、置換基群βから選択される基によって置換されていてもよい炭素原子、置換基群γから選択される基によって置換されていてもよい窒素原子、酸素原子、
    または、酸化されていてもよい硫黄原子を表わす)
    を表わし、

    は、下記式(II)で表される、L、L間にある6員環構造であり(*は結合手をそれぞれ示す)、
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000002

    およびZは、それぞれ独立に、一般式CR20
    (式中、置換基R20は、ハロゲン原子、シアノ基、置換基群αから選択される基を表わす)、または
    窒素原子を表わし、

    、Z、ZおよびZは、それぞれ独立に、一般式CR2122
    (式中、置換基R21およびR22は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、シアノ基、置換基群αから選択される基、あるいは、R21、R22が一体となってオキソ基、または置換されていてもよいヒドロキシイミノ基を形成する)を表わし、

    は、一般式-Y-Y-Y
    (式中、Yは、Q上のZ4と結合する原子であり、オキソ基、および置換基群δから選択される基によって置換されていてもよい炭素原子、
    置換基群εから選択される基で置換されていてもよい窒素原子、
    酸化されていてもよい硫黄原子、または、結合手を表わし、
    は、結合手、または、
    置換基群ζから選択される基によって置換されていてもよく、隣接する炭素原子と多重結
    合を形成してもよい炭素原子を表わし、
    は、結合手、
    置換基群ζから選択される基によって置換されてもよく、隣接する炭素原子と多重結合を形成してもよい炭素原子、
    置換基群εから選択される基で置換されていてもよい窒素原子、
    酸素原子、または
    酸化されていてもよい硫黄原子を表わす)を表わし、

    は、下記式(III)で表される、縮合2環式「6員環/6員環」または「6員環/5員環」の複素環構造、あるいは、原子数5-7の単環構造であり(*は、L2との結合手を示す)、
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000003


    、Z、Z10、Z15、Z16、およびZ17は、それぞれ独立に、
    置換基群η、および置換されていてもよい低級アルコキシ基から選択される基によって置換されていてもよい炭素原子、または
    窒素原子を表わし、

    11、Z14、Z18、およびZ20は、それぞれ独立に、置換基群θから選択される基によって置換されていてもよい窒素原子、
    酸素原子、または、
    酸化されていてもよい硫黄原子を表し、さらに、これらは隣接するZ12、Z13、または、Z19と二重結合を形成してもよく、

    12、Z13、およびZ19は、それぞれ独立に、
    置換基群η、およびオキソ基から選択される基によって置換されていてもよい炭素原子、
    置換基群θから選択される基によって置換されていてもよい窒素原子、
    酸素原子、または
    酸化されていてもよい硫黄原子を表わし、隣接する原子と二重結合を形成してもよく、

    21、Z22、Z23、Z24、Z25、Z26、Z27、Z28、Z29、Z30、Z31、Z32、Z33、Z34、Z35、Z36、Z37、およびZ38は、それぞれ独立に、
    置換基群ιから選択される基によって置換されていてもよい炭素原子、
    置換基群κから選択される基によって置換されていてもよい窒素原子、
    酸素原子、または、
    酸化されていてもよい硫黄原子を表わし、さらに、これらは隣接する原子と二重結合を形成してもよい。

    [置換基群α]:水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルケニル基、置換されていてもよい単環式炭化水素環基または複素環基、保護または置換されていてもよい
    ヒドロキシ基、置換されていてもよい低級アルコキシ基、保護または置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいアミジノ基、保護されていてもよいカルボキシ基、置換されていてもよいアミノカルボニル基、置換されていてもよい低級アルキルスルホニル基、置換されていてもよい低級アルキルスルフィニル基、および、置換されていてもよいアミノスルホニル基。

    [置換基群β]:水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、保護または置換されていてもよいヒドロキシ基、保護または置換されていてもよいアミノ基、保護されていてもよいカルボキシ基、置換されていてもよいアミノカルボニル基、置換されていてもよい低級アルキルスルホニル基、置換されていてもよいアミノスルホニル基、オキソ基、および、置換されていてもよいヒドロキシイミノ基。

    [置換基群γ]:水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルカノイル基、置換されていてもよいアミノカルボニル基、置換されていてもよい低級アルコキシカルボニル基、置換されていてもよい低級アルキルスルホニル基、および、置換されていてもよいアミノスルホニル基。

    [置換基群δ]:水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルカノイル基、保護されていてもよいカルボキシ基、置換されていてもよいアミノカルボニル基、置換されていてもよい低級アルキルスルホニル基、および、置換されていてもよいアミノスルホニル基。

    [置換基群ε]:水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルカノイル基、保護されていてもよいカルボキシ基、置換されていてもよいアミノカルボニル基、置換されていてもよい低級アルキルスルホニル基、および、置換されていてもよいアミノスルホニル基。

    [置換基群ζ]:水素原子、ハロゲン原子、保護または置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよい低級アルコキシ基、オキソ基、および、置換されていてもよいヒドロキシイミノ基。

    [置換基群η]:水素原子、ハロゲン原子、および、置換されていてもよい低級アルキル基。

    [置換基群θ]:水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基、保護または置換されていてもよいヒドロキシ基、および、置換されていてもよい低級アルコキシ基。

    [置換基群ι]:水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルケニル基、保護または置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよい低級アルコキシ基、シアノ基、保護されていてもよいオキソ基、置換されていてもよいヒドロキシイミノ基、保護されていてもよいカルボキシ基、置換されていてもよいアミノカルボニル基、および、保護または置
    換されていてもよいアミノ基。

    [置換基群κ]:水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基、保護または置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよい低級アルカノイル基、置換されていてもよい低級アルコキシカルボニル基、置換されていてもよいアミノカルボニル基、置換されていてもよいアミノスルホニル基、および、置換されていてもよい低級アルキルスルホニル基。}
  2. が窒素原子である、請求項1に記載の化合物、またはその薬理上許容される塩。
  3. がCHである、請求項1に記載の化合物、またはその薬理上許容される塩。
  4. が窒素原子である、請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬理上許容される塩。
  5. が酸素原子である、請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬理上許容される塩。
  6. が窒素原子、かつ、Aが酸素原子である請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬理上許容される塩。
  7. 一般式(I)の部分構造である一般式(Ia):
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000004
    で示される三環構造が、下式の構造である、請求項1~6のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬理上共用される塩(*は、Lとの結合手を示す。X、R1a、R1b、R、R、およびR11は、一般式(I)における置換基の定義と同じである。)。
    式:
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000005

  8. が-CHCH-、-CH-C(=O)-、-CH―CH=、または、-CH-C(-OH)(-COOH)-である、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物、その薬理上許容される塩、またはそれらの水和物。
  9. が下式(IV)で示されるL、L間にある6員環構造(式中、R23、R24はそれぞれ独立に、水素原子、ヒドロキシメチル基、メトキシ基、カルボキシ基、アミノカルボニル基、N-(メトキシ)アミノカルボニル基、N-(メタンスルホニル)アミノカルボニル基、またはオキソ基を表わす。*は結合手をそれぞれ示す。)である、請求項1~8のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬理上許容される塩。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000006
  10. が、-CH-CH-、-CH-CH=CH-、-CH-C(=O)-NH-、-CHCH-S-、-NH-CH-、-CH―CH(-OCOCH3)-、-CH-CH(-OH)-,-CH-C(=O)-、-C(=O)-CH=CH-、または、-CH-CH=である請求項1~9のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬理上許容される塩。
  11.  Qが、3-オキソ-3,4-ジヒドロ-2H-ピリド[3,2-b][1,4]オキサジン-6-イル基、シクロヘプタニル基、シクロヘキシル基、1-ヒドロキシシクロヘキシル基、1-メシルアミノシクロヘキシル基、1-シアノシクロヘキシル基、2-オキソシクロヘキシル基、1,4-ジオキサスピロ[4.5]デク-6-イル基、2-ヒドロキシイミノシクロへキシル基、2-メトキシイミノシクロへキシル基、3-オキソシクロヘキシル基、1,4-ジオキサスピロ[4.5]デク-7-イル基、2,2-ジフルオロシクロヘキシル基、2-フルオロ-1-シクロへキセニル基、2-メチリデンシクロヘキシル基、トランス-2-ヒドロキシシクロヘキシル基、シス-2-ヒドロキシシクロヘキシル基、トランス-2-メトキシシクロヘキシル基、シス-2-メトキシシクロヘキシル基、2-テトラヒドロピラニル基、2-オキソ-1-ピペリジニル基、シクロペンチル基、2-オキソシクロペンチル基、2-チエニル基、3-フルオロフェニル基、または、2,5-ジフルオロフェニル基である、請求項1~10のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬理上許容される塩。
  12. 請求項1~11のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬理上許容される塩からなる医薬。
  13. 請求項1~11のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬理上許容される塩の医薬製造のための使用。
  14. 請求項1~11のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬理上許容される塩を含有することを特徴とする抗菌薬。
  15. 請求項1~11のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬理上許容される塩、を含有することを特徴とする感染症治療薬。
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