明 細 書 歯科用セルフェッチングプライマー組成物 技術分野
本発明は、歯科用セルフエッチングプライマ一組成物に関する。更に詳細には、 歯の象牙質またはエナメル質に、 ボンディング剤を介してコンポジットレジンを 接着させる際に、 あるいは接着性レジンセメントを介して金属、 矯正用ブラケッ トなどを接着させる際に、 歯の象牙質またはエナメル質の表面処理のために用い られる歯科用セルフエツチングプライマー組成物に関する。 背景技術
歯科用修復材であるコンポジットレジンの普及に伴い、 歯質とコンポジットレ ジンとの間には、 操作が簡単で、 安全且つ信頼性のある強固な接着が必要とされ ている。 従来から用いられてきている接着方法としては、 歯質をリン酸やクェン 酸などの酸でエッチングし、 水洗、 乾燥、 プライマー処理、 乾燥、 接着剤塗布、 重合、 コンポジットレジン充填を順次行うような一連の操作が代表的な修復物の 接着方法である。 このような方法は、 接着操作ステップが煩雑であり、 実際の臨 床においては時間が掛かり安定した信頼性のある接着が得られていないのが実状 である。
そこで近年、 このような複雑な操作ステツプを簡略化するための接着方法が検 討されて来ている。 特開平 3— 2 4 0 7 1 2号公報および特開平 7— 8 2 1 1 5 号公報では、 エッチング操作を無くしたプライマーが提案されている。 これは、 エツチング処理とプライマ一処理とを同時に行うことができると言われているセ ルフエッチングプライマーで歯質を処理し、 乾燥してから接着剤を塗布するもの である。 即ち、 セルフエッチングプライマーで窩洞形成された歯質表面を処理す ることにより、 窩洞形成によって生じたスメアー層を溶解しながら、 セルフエツ チングプライマーが歯質に浸透する。
そこにボンディング剤を塗布することにより、 セルフエッチングプライマ一とポ ンディング剤とがー体化して硬化することにより、 強固な接着層が得られる。 しかしながら、 現在市販されているこの種のセルフエッチングプライマーは、 セルフエッチングプライマ一中の重合性成分を硬化させるための重合触媒と重合 促進剤とを必要としており、 保存性が良好で安定した接着性能を有するセルフエ ツチングプライマーを得るためには重合触媒と重合促進剤とを分離する必要があ る。 そのために現在市販されているセルフエッチングプライマーは、 重合触媒と 重合促進剤との 2液性のセルフエッチングプライマ一で構成されており、 使用す る前には必ず 2液を混合する必要がある。 従って、 それらは必ずしも操作力簡単 であるとは言い難いし、計量誤差による不安定な接着を生じる可能性もある。又、 特開平 6— 4 0 8 3 8号公報も重合性成分と重合促進剤の混合組成物の長期保存 安定性について、 何ら示唆していない。 発明の開示
本発明の目的は、 歯科用修復物の歯質への接着に関して、 前述した如く接着操 作ステップが煩雑で時間が掛かつたり、 安定した接着強度が得られなかつたりし ていて未だ臨床的に満足できる接着剤が得られていない前記従来技術の欠点を解 消し、 より簡便な操作で強固に且つ確実に歯科用修復物を歯質に接着させること のできる、 特に象牙質に対して優れた接着性が発揮される接着性プライマ一組成 物を提供することにある。
本発明の他の目的は、 上記プライマ一組成物からなる歯科用セルフエツチング プライマ一キッ卜を提供することにある。
本発明のさらに他の目的および利点は以下の説明から明らかになろう。
本発明によれば、 本発明の上記目的および利点は、 第 1に、
(A) 重合性単量体、
(B) 硫黄を含有する還元性無機化合物、
(C) ケトン系溶媒、 および
(D) 水
を含有する混合物からなりそして 6 5 で 2時間以上の保存安定性を有する、 ことを特徴とする歯科用セルフエッチングプライマ一組成物により達成される。 本発明によれば、 本発明の上記目的および利点は、 第 2に、
本発明の歯科用セルフェッチングプライマ一組成物よりなる歯科用セルフェツ チンダプライマ一キットであり、 成分 (A) および/または (B) を含有する組 成物 Iとは隔離されて別の組成物 I Iに (E) 成分が含有されてなる、 組成物 I および I Iよりなる歯科用セルフエッチングプライマ一キットにより達成される。 発明を実施するための最良の形態
本発明の歯科用セルフエッチングプライマー組成物は研削した歯質表面に直接 に適用できる。
本発明の歯科用セルフエッチングプライマー組成物において、 (A)成分は重合 性単量体である。 かかる単量体の重合性基としては、 例えばァクリロイル基、 メ タクリロイル基 (以下、 ァクリロイル基とメタクリロイル基の総称として (メタ ) ァクリロイル基ということがある)、 スチリル基、 ビニル基、 ァリル基などのラ ジカル重合可能な不飽和基を挙げることができる。 かかる重合性基は 1分子中に 少なくとも 1個含有していればよい。 1分子中に上記の重合性基が 1個、 2個お よび 3個含有する重合性単量体として、 それぞれ単官能単量体、 2官能単量体お よび 3官能単量体が好ましく用いられる。 さらに、 これらの重合性単量体は、 分 子内に力ルポキシル基、 リン酸基、 スルホン酸基、 水酸基、 アミノ基、 グリシジ ル基などの官能基を含有することができる。
(A) 成分として使用できる重合性単量体として、 例えば (メタ) アクリル酸 メチル、 (メタ) アクリル酸ェチル、 (メタ) アクリル酸プロピル、 (メタ) ァクリ ル酸ブチル、 ネオペンチルダリコ一ルジ (メタ) ァクリレー卜、 卜リメチロール プロパントリ (メタ)ァクリレートなどの(メタ)アクリル酸の脂肪族エステル; 2—ヒドロキシェチル (メタ) ァクリレー卜、 2または 3—プロピル (メタ) ァ クリレー卜、 グリセロールモノ (メタ) ァクリレー卜、 ジエチレングリコールモ ノ (メタ) ァクリレート、 トリエチレングリコールモノ (メタ) ァクリレート、
ペン夕エチレングリコールモノ (メタ) ァクリレート、 ポリエチレングリコール モノ (メタ) ァクリレート、 2—ヒドロキシ一 3—フエノキプロピル (メタ) 7 クリレート、 1モルのビスフエノール Aと 2モルのグリシジル (メタ) ァクリレ 一卜の付加物などの水酸基含有の (メタ) ァクリレート;メチロール (メ夕) ァ クリルアミドなどの水酸基含有の (メタ) アクリルアミド;
エチレングリコールジ (メタ) ァクリレー卜、 ジエチレングリコールジ (メタ) ァクリレー卜、 1、リエチレングリコールジ (メタ) ァクリレー卜、 ペンタエチレ ングリコ一ルジ (メタ) ァクリレート、 ノナエチレングリコールジ (メタ) ァク リレート、 テトラデカエチレングリコールジ (メタ) ァクリレートなどのポリェ チレングリコールジ (メタ) ァクリレート;プロピレングリコールジ (メタ) 7 クリレー卜、 ジプロピレングリコールジ (メタ) ァクリレート、 トリプロピレン グリコ一ルジ (メタ) ァクリレー卜、 ノナプロピレングリコールジ (メタ) ァク リレートなどのポリプロピレングリコールジ (メタ) ァクリレート;上記のポリ エチレングリコールジ (メタ) ァクリレートおよびポリプロピレングリコールジ (メタ) ァクリレー卜のどちらか一方の (メタ) ァクリロイル基がメチル基およ びェチル基などで置換されたモノ (メタ) ァクリレー卜; 2— (メタ) ァクリロ ィルォキシェチルイソシァネートまたは 2, 2 , 4一トリメチルへキサメチレン ジイソシァネートまたは 1 , 3 , 5—トリメチルへキサメチレンジイソシァネ一 卜と 2—ヒドロキシェチル (メタ) ァクリレートの付加物などのウレタン結合を 有する (メタ) ァクリレート;ビスフエノール Aにォキシエチレンを付加させた 生成物にさらに (メタ) アクリル酸を縮合させた 2, 2—ビス (4一 (メタ) ァ クリロイルォキシポリエトキシフェニル) プロパンなどを挙げることができる。 これらの重合性単量体は単独でもしくは組み合わせて使用できる。
また、 (A)成分として使用できる 1分子中に少なくとも 1個のカルボキシル基 を有する重合性単量体としては、 モノカルボン酸、 ジカルボン酸、 トリカルボン 酸およびテトラカルボン酸またはこれらの誘導体を挙げることができる。 例えば (メタ) アクリル酸、 マレイン酸、 P—ビニル安息香酸、 1 1一 (メタ) ァクリ ロイルォキシ— 1 , 1—ゥンデカンジカルポン酸(MA C— 1 0 )、 1 , 4ージ(メ
夕) ァクリロイルォキシェチルピロメリット酸、 6— (メタ) ァクリロイルォキ シェチルナフタレン一 1 , 2 , 6—トリカルボン酸、 4一 (メタ) ァクリロイル ォキシメチルトリメリット酸およびその無水物、 4一 (メタ) ァクリロイルォキ シェチルトリメリット酸およびその無水物、 4— (メタ) ァクリロイルォキシブ チルトリメリット酸およびその無水物、 4一 [ 2—ヒドロキシ一 3— (メタ) ァ クリロイルォキシブチル] トリメリット酸およびその無水物、 2 , 3—ビス( 3 , 4ージカルボキシベンゾィルォキシ) プロピル (メタ) ァクリレー卜、 N, 〇一 ジ (メタ) ァクリロイルォキシチロシン、 〇一 (メタ) ァクリロイルォキシチロ シン、 N— (メタ) ァクリロイルォキシチロシン、 N— (メタ) ァクリロイルォ キシフエ二ルァラニン、 N— (メタ) ァクリロイルー ρ—ァミノ安息香酸、 N— (メタ) ァクリロイルー〇一アミノ安息香酸、 N- (メタ) ァクリロイルー 5— ァミノサリチル酸、 N— (メタ) ァクリロイルー 4ーァミノサリチル酸、 2また は 3または 4一(メタ)ァクリロイルォキシ安息香酸、 2—ヒドロキシェチル(メ 夕) ァクリレートとピロメリット酸二無水物の付加生成物( P MD M)、 2—ヒド ロキシェチル (メタ) ァクリレートと無水マレイン酸または 3, 3 ', 4, 4 ' 一 ベンゾフエノンテトラカルボン酸二無水物 (B TDA) または 3, 3 ', 4 , 4, 一ビフエニルテトラカルボン酸二無水物の付加反応物、 2 - (3 , 4ージカルボ キシベンゾィルォキシ) — 1, 3—ジ (メタ) ァクリロイルォキシプロパン、 N 一フエニルダリシンまたは N—トリルダリシンとダリシジル (メタ) ァクリレー 卜との付加物、 4一 [( 2—ヒドロキシー 3— (メタ) ァクリロイルォキシプロピ ル) ァミノ] フタル酸、 3または 4一 [N—メチル一 N— (2—ヒドロキシ一 3 ― (メタ) ァクリロイルォキシプロピル) ァミノ] フ夕ル酸などを挙げることが できる。 このうち、 1 1一メタクリロイルォキシー 1, 1一ゥンデカンジ力ルポ ン酸(MA C— 1 0 )、 4—メタクリロイルォキシェチルトリメリツト酸(4一 M E T) や 4一メ夕クリロイルォキシェチルトリメリット酸無水物 (4—ME TA ) 等の 4— (メタ) ァクリロイルォキシアルキルトリメリット酸系化合物やその 酸無水物、 および N—メタクリロイルー 5—ァミノサリチル酸 ( 5 -MA S A) が好ましく用いられる。 これらのうち特に好ましいものは、 4一メ夕クリロイル
ォキシェチルトリメリット酸 (4一 ME T) である。 4一 ME Tを (A) 成分の 少なくとも 1部として 2 0重量%以下の範囲で含有させることにより熱安定性が 良好な組成物が得られる。
これらの力ルポキシル基を有する重合性単量体は単独でまたは組み合わせて使用 できる。
1分子中に少なくとも 1個のリン酸基を有する重合性単量体として、 例えば 2 一 (メタ) ァクリロイルォキシェチルァシドホスフェート、 2および 3— (メタ ) ァクリロイルォキシプロピルァシドホスフェート、 4 - (メタ) ァクリロイル ォキシブチルァシドホスフェート、 6一 (メタ) ァクリロイルォキシへキシルァ シドホスフエ一卜、 8— (メタ) ァクリロイルォキシォクチルァシドホスフエー ト、 1 0 - (メタ) ァクリロイルォキシデシルァシドホスフエ一ト、 1 2 - (メ 夕) ァクリロイルォキシドデシルァシドホスフェート、 ビス { 2 - (メタ) ァク リロイルォキシェチル} ァシドホスフェートやビス { 2または 3— (メタ) ァク リロイルォキシプロピル }ァシドホスフェート等のビス { (メタ) ァクリロイルォ キシアルキル } ァシドホスフェート系化合物、 2— (メタ) ァクリロイルォキシ ェチルフエニルァシドホスフェート、 2一 (メタ) ァクリロイルォキシェチルー P—メトキシフエ二ルァシドホスフェートなどを挙げることができる。 これらの 化合物におけるリン酸基は、チオリン酸基に置き換えることができる。このうち、 2一 (メタ)ァクリロイルォキシェチルフエニルァシドホスフェート、 1 0 - (メ 夕) ァクリロイルォキシデシルァシドホスフエ一卜が好ましく用いられる。 これ らのリン酸基を有する重合性単量体は単独でまたは組み合わせて使用できる。
1分子中に少なくとも 1個のスルホン酸基を有する重合性単量体としては、 例 えば 2—スルホェチル (メタ) ァクリレート、 2または 1ースルホー 1または 2 一プロピル (メタ) ァクリレート、 1または 3—スルホー 2—ブチル (メタ) ァ クリレート、 3—ブロモ— 2—スルホー 2—プロピル (メタ) ァクリレ一卜、 3 ーメトキシー 1—スルホー 2—プロピル (メ夕) ァクリレート、 1 , 1一ジメチ ルー 2—スルホェチル (メタ) アクリルアミドなどを挙げることができる。 この うち、 2—メチルー 2— (メタ) アクリルアミドプロパンスルホン酸が好ましく
用いられる。 これらのスルホン酸基を有する重合性単量体は単独でまたは組み合 わせて使用できる。
上記 (A) 成分としては、 上記の重合性単量体をそれぞれ単独で使用でき、 ま た組み合わせて使用することもできる。 (A) 成分は、 好ましくは、酸性基および /または酸無水物基を有する重合性単量体であり、 より好ましくは、 カルボン酸 基、 燐酸基、 及びそれらの酸無水物よりなる群から選ばれる少なくとも 1つの重 合性単量体である。 カルボン酸については、 好ましくは、 芳香族カルボン酸、 ジ カルボン酸、 芳香環上に隣接するジカルボン酸であり、 リン酸については、 好ま しくはアルキルエステル体、 特にジアルキルエステル体 (R - O - P O (OH) —〇一 R ', Rと R, はアルキル基) である。 (A) 成分は、 好ましくは(メタ)ァ クリル系重合性単量体である。 勿論、 複数種の重合性単量体を組み合わせること も可能であり、 例えば、 カルボン酸基及び Z又はその酸無水物基を有する(メタ) ァクリル系重合性単量体とリン酸基及び Z又はその酸無水物基を有する(メ夕)ァ クリル系重合性単量体の組み合わせは好ましく、 特に、 4一 (メタ) ァクリロイ ルォキシアルキルトリメリット酸系化合物および Zまたはその酸無水物と、 ビス { (メタ)ァクリロイルォキシアルキル)ァシドホスフェート系化合物との組み合 わせが好ましく、 特に 4一 (メタ) ァクリロイルォキシェチルトリメリット酸と ビス { 2 - (メタ) ァクリロイルォキシェチル} ァシドホスフェートの組み合わ せが、 熱安定性、 歯質浸透性、 接着力等が良好なので更に好ましい。 特に前記の ようなホスフェート系化合物により、未研削の歯質にも良好な接着性が得られる。 その重量比率は好ましくは 1 0: 9 0〜 9 0: 1 0であり、より好ましくは 2 0 : 8 0〜8 0 : 2 0であり、 更に好ましくは 3 0 : 7 0〜 7 0 : 3 0である。
本発明の歯科用セルフエッチングプライマ一組成物において、 (A)成分は、好 ましくは 1〜4 0重量%、 より好ましくは 3〜3 5重量%、 更に好ましくは 4〜 3 0重量%の範囲内において含有される。 前記数値範囲の下限値を下回ると接着 性が悪化し、一方、上限値を上回ると安定性が悪くなり、いずれも好ましくない。 本発明の歯科用セルフエッチングプライマ一組成物において、 (B)成分は硫黄 を含有する還元性無機化合物である。 かかる化合物としては、 水などの媒体中で
ラジカル重合性単量体を重合させる際に使用できるレドックス重合開始剤として の硫黄を含有する還元性無機化合物が好ましく用いられる。 例えば亜硫酸、 重亜 硫酸、 メタ亜硫酸、 メタ重亜硫酸、 ピロ亜硫酸、 チォ硫酸、 1亜 2チオン酸、 1, 2チオン酸、 次亜硫酸、 ヒドロ亜硫酸およびこれらの塩力 S挙げられる。 このうち 亜硫酸塩が好ましく用いられ、 特に亜硫酸ナトリウム、 亜硫酸カリウム、 亜硫酸 水素ナトリウム、 亜硫酸水素カリウムが好ましい。
これらの還元性無機化合物は単独でもしくは組み合わせて使用できる。 さらに 本発明の効果を損なわない範囲で、 他の還元性無機化合物もしくは還元性有機化 合物を組み合わせて使用することができる。
本発明の歯科用セルフエッチングプライマ一組成物において、 (B)成分は、好 ましくは 0 . 1〜1 0重量%、 より好ましくは 0 . 3〜 8重量%、 更に好ましく は 0 . 5〜 5重量%の範囲内において含有される。 前記数値範囲の下限値を下回 ると接着性が悪化し、 一方、 上限値を上回ると安定性が悪くなり、 いずれも好ま しくない。
本発明の歯科用セルフエッチングプライマ一組成物において、 (C)成分はケト ン系溶媒である。かかるケトン系溶媒としては、溶媒として通常用いられていて、 歯科用などに問題なく使用可能である顕著な有害性を有しないケトン系化合物な らば、 特に限定されるものではない。 アルキル基を有するケトン化合物が好適に 用いられる。具体例としては、アセトン、ェチルメチルケトン、ジェチルケトン、 メチルプロピルケトン、 ェチルプロピルケトン、 ジプロピルケトン等がある。 こ れらのうち、 蒸発しやすく、 単量体や水との相溶性が良好で、 顕著な有害性が認 められないアセトンが好ましい。
本発明の歯科用セルフエッチングプライマ一組成物において、 (C)成分は、好 ましくは 5〜5 0重量%、 より好ましくは 1 0〜5 0重量%、 更に好ましくは 1 5〜 5 0重量%の範囲内において含有される。 前記数値範囲の下限値を下回ると 不均一となり、 一方、 上限値を上回るとやはり溶解性が不良となり、 いずれも好 ましくない。
本発明の歯科用セルフエッチングプライマー組成物において、 (D)成分は水で
ある。 ここで使用できる水としては、 例えば精製水(日本薬局方)、 蒸留水、 ィォ ン交換水または生理食塩水などが挙げられる。 ここでは蒸留水およびィオン交換 水が好ましく用いられる。
本発明の歯科用セルフエッチングプライマ一組成物において、 (D)成分は、好 ましくは 2 5〜7 5重量%、 より好ましくは 2 5〜7 0重量%、 更に好ましくは 3 0〜7 0重量%の範囲内において含有される。 前記数値範囲の下限値を下回る と接着性が悪化し、 一方、 上限値を上回ると不均一となり、 いずれも好ましくな い。
本発明の歯科用セルフエッチングプライマー組成物においては、 上記各成分を 混合した状態における保存安定性は 6 5 °Cで 2時間以上である。 好ましくは 6 5 °Cで 4時間以上、 より好ましくは 6 5 °Cで 8時間以上である。 前記保存安定性と は、 6 5 °Cにおいて、 当該組成物がゲル化乃至は粘調化などの変異を生じないこ とである。 この保存安定性は、 6 5 °Cに曝された後の当該組成物をプライマーと して使用して、 処方に従ってスーパ一ボンド (登録商標、 サンメディカル (株) 製) にて歯質を接着した際、 牛歯象牙質に対して 1 5 MP a以上の引っ張り接着 試験に耐えられる強度を発現することで確認される。 前記処方も含めた典型的な 接着試験方法は以下の通りである。 即ち、 牛歯象牙質を、 注水、 指圧下で耐水ェ メリー紙 1 8 0番で研削し、 平滑な面を得た後、 気銃にて水分を除去する。 研削 面に、 試験対象となるプライマー組成物を塗布して 2 0秒静置し気銃にて 3秒乾 燥する。 このプライマ一処理された面に、 接着面積を直径 4. 8 mmとなるよう に規定してス一パーポンド (登録商標、 サンメディカル (株) 製) の混和泥を盛 り付けてポリアクリル製円柱 (以下、 アクリル棒又はアクリルと略記する) を 5 秒間指圧下にて圧着する。 その 1時間後に 3 7 °Cの水中に 1 6時間浸漬後、 引つ 張り接着試験 (クロスヘッドスピード 2 mm/m i n) を行う。
なお、 本発明の歯科用セルフエッチングプライマー組成物には、 アルコール系 溶媒は実質上含有されない。 好ましくは当該組成物中に、 高々 2 . 5重量%、 よ り好ましくは高々 2重量%、 更に好ましくは高々 1 . 5重量%以下である。 前記 数値範囲の上限値を上回ると安定性が悪くなり好ましくない。 当該アルコール系
溶媒とは、 アルコール性水酸基を有する炭化水素であり、 低級アルコールが好ま しくなく、 例えば、 エチルアルコール、 プロピルアルコール (その異性体、 n— プロピルアルコールとィソプロピルアルコールを含む)、プチルアルコール (その 異性体、 すなわち n—ブチルアルコール、 s e c一ブチルアルコール、 イソプチ ルアルコール、 そして t一ブチルアルコールを含む) 等が挙げられ、 特にエタノ —ルは禁忌である。
本発明の歯科用セルフエッチングプライマー組成物は、 上記 (A)、 (B)、 ( C ) および (D) 成分の他に、 本発明の効果を損なわない範囲で過酸化ベンゾィル (B P O)、ラウリルパーォキシド、クメン八ィドロパ一ォキシドおよび t一プチ ルハイドロパ一ォキシドなどの有機過酸化物または過酸化水素、 過硫酸アンモニ ゥム、 過硫酸カリウム、 塩素酸カリウム、 臭素酸カリウムおよび過リン酸力リウ ムなどの無機過酸化物; N, N—ジメチルアミノエチルメ夕クリレート、 N, N 一ジメチルー P—トルイジン、 N—フエニルダリシンなどの脂肪族あるいは芳香 族の第 2級あるいは第 3級ァミンなどの還元性有機化合物;ホルムアルデヒドゃ ダルタルアルデヒドなどのアルデヒド類の如きタンパク架橋剤;ハイドロキノン、 ハイドロキノンモノメチルエーテル、 ヒドロキシメ卜キシベンゾキノンまたはブ チル化したヒドロキシトルエンなどの貯蔵安定剤、 重合体による増粘剤、 および 無機および有機の充填材などを含有することができる。
本発明においては、 還元性有機化合物成分を組み合わせて用いることができ る。 かかる還元性有機化合物としては、 例えば N, N—ジメチルァニリン、 N, N—ジメチルー p—トルイジン (DM P T) 、 N, N—ジェチルー p—トルイジ ン、 N, N—ジエタノール一 p—トルイジン、 N, N—ジメチルー p— t e r t —ブチルァニリン、 N, N—ジメチルァニシジン、 N, N—ジメチル _ p—クロ ルァニリン、 N, N—ジメチルァニシジン、 N, N—ジメチルー p—クロルァニ リン、 N, N—ジメチルァミノ安息香酸およびそのアルキルエステル、 N, N - ジェチルァミノ安息香酸およびそのアルキルエステル、 N, N—ジメチルァミノ ベンツアルデヒド、 N, N—ジェチルァミノベンツアルデヒド、 N, N—ジメチ ルアミノエチル (メタ) ァクリレート、 N, N—ジェチルアミノエチル (メタ)
ァクリレートなどの脂肪族あるいは芳香族ァミン;ベンゼンスルフィン酸、 o _ トルエンスルフィン酸、 p—トルエンスルフィン酸、 ェチルベンゼンスルフィン 酸、 デシルベンゼンスルフィン酸、 ドデシルベンゼンスルフィン酸、 クロルベン ゼンスルフィン酸、 ナフタリンスルフィン酸などの芳香族スルフィン酸またはそ の塩 (L i、 N a、 K、 M g、 C a塩等) ;下記式 ( I )
(ここで、 R 1および R 2はそれぞれ独立に、 水素原子または官能基もしくは置換 基を含有してもよいアルキル基であり、 そして R 3は水素原子または金属を示 す。 ) で表されるァミン化合物、 例えば N—フエニルダリシン (N P G) 、 N— トリルグリシン、 N, N— ( 3—メ夕クリロイルォキシー 2—ヒドロキシプロピ ル) フエニルダリシン;およびァスコルビン酸等の還元糖類乃至はその誘導体な どを挙げることができる。 これらの還元性有機化合物は単独で、 もしくは組み合 わせて使用できる。 N P Gを含む組み合わせが特に好ましく用いられる。
これらの還元性有機化合物のうち、 (E) 硫黄を含有する還元性有機化合物成 分が好ましく、 スルフィン酸がより好ましく、 p—トルエンスルフィン酸がさら に好ましく、 p—トルエンスルフィン酸ナトリゥムが特に好ましい。
本発明の歯科用セルフエッチングプライマーキットは、 本発明の上記歯科用セ ルフエッチングプライマー組成物からなる。 このキットは上記成分 (A) よび Zまたは成分 (B) を含有する組成物 Iと、 組成物 Iとは異なる組成からなる組 成物 I Iとからなる。 上記 (E ) 成分を含有するキットでは、 成分 (A) および ノまたは (B) を含有する組成物 Iとは隔離されて別の組成物 I Iに (E) 成分 が含有されるものであることが好ましい。 これにより、 保存安定性が良好となる からである。
そして、 前記組成物 I Iの溶媒は特に限定されるものではないが、 水および/
rui/or »ςυυ 11 υ 丄 3;
12
またはアルコールが好ましい。 アルコールとしては、 好ましくは、 ェチルアルコ ール、 プロピルアルコール (その異性体、 η—プロピルアルコールとイソプロピ ルアルコールを含む)、 ブチルアルコール (その異性体、すなわち η—ブチルアル コール、 s e c一ブチルアルコール、 イソブチルアルコール、 そして t一プチル アルコールを含む)、そしてこれらの混合物力含まれる。 これらのうち、 ェチルァ ルコールが好ましい。
かかる組成物 I Iの組成としては、 (E)硫黄を含有する還元性有機化合物成分 は、 好ましくは 0. 2〜20重量%、 より好ましくは 0. 5〜10重量%、 更に 好ましくは 1〜5重量%であり、 水は、 好ましくは 15〜85重量%、 より好ま しくは 33〜65重量%、 更に好ましくは 43〜 54重量%であり、 アルコール は好ましくは 15〜85重量%、 より好ましくは 33〜65重量%、 更に好まし くは 43〜 54重量%である。 但し、 これらの合計は 100重量%を越えないも のとする。
前記組成物 I Iを有することにより、 次亜塩素酸塩類等による酸化的殺菌処理 による接着力低下を回復する能力を有する歯科用セルフエッチングプライマーキ ッ卜となすことができる。
適用方法としては、 組成物 I Iで処理した後に組成物 Iを適用しても良いし、 その逆でも良いし、 適用する直前に予め両者を混合してからであってもよい。
より具体的には、 NaOC 1等で殺菌処理したのち、 水洗好ましくは更にエア ブローしたのち、 前記組成物 I、 I Iの処理を行い、 10〜60秒静置ののち、 接着剤を適用するものである。 実施例
以下、 本発明を実施例により説明するが、 本発明はこれら実施例に限定される ものではない。
実施例 1〜 5
新鮮なゥシ下顎前歯を抜去し、 水中で凍結し保存したものを歯質サンプルとし て使用した。 解凍した牛歯を、 回転式研磨機 E COMET— I I I (BUEHL
ER社製) で注水、 指圧下で耐水エメリー紙 180番まで研削し、 エナメル質お よび象牙質の平滑な面を得た後、 気銃にて水分を除去した。 研削面に、 表 1の組 成の通りの本発明の歯科用セルフエッチングプライマ一組成物を塗布して 20秒 静置し気銃にて 3秒乾燥した。 この上に、接着面積を規定するため、直径 4.8m mの円孔のあいた厚さ 0. 15 mmの規定紙を置いて固定した。 この穴に、 硬化 性樹脂組成物として、 スーパーポンド (登録商標、 サンメディカル (株) 製) を 処方に従って、 充填し、 アクリル棒を接着して 15分間静置して試験体を作成し た。
これらの試験体を、 37 °Cの水中に 16時間浸漬後、 または、 55 °C温水浴と 5 °C冷水浴に交互に浸漬することを 5 , 000回繰り返した(T C 5, 000回)後、 引っ張り接着試験 (クロスヘッドスピード 2mmZmi n) を行った。
結果は表 1の通りとなった。
表 1
なお、 表 1および以下の表中の略号意味は下記のとおりである。
P2M:ビス (メタァクリロイルォキシェチル) ァシドホスフエ一
4MET: 4ーメタクリロイルォキシェチルトリメリツト酸、
NPG · Na: N—フエニルグリシンナトリウム、
p-TSNa : p—トルエンスルフィン酸ナトリウム、
E tOH ··エタノール。
実施例 6〜 9
表 2の通りの組成にて、 実施例 1〜 5と同様の処理にて試験体を作成したと
37°Cの水中に 16時間浸漬後の引っ張り接着試験は、 表 2の通りとなった。 表 2
Β成分が本発明とは異なる表 3の通りの組成にて、 実施例 1〜 5と同様の処理に て試験体を作成したところ、 37°Cの水中に 16時間浸漬後の引っ張り接着試験は、 表 3の通りとなった。
表 3
実施例 3と同様の組成のプライマ一組成物を、 表 4の通りの加熱温度 ·加熱時間 にて保存安定性試験を行った後、 実施例 3と同様の処理組成にて、 実施例 1〜 5と 同様の処理にて試験体を作成したところ、 3 7 °Cの水中に 1 6時間浸漬後の引っ張 り接着試験は、 表 4の通りとなった。 表 4
〇:外観上、 何ら変化がない。
△:粘調化している。
X:ゲル状になる。
比較例 4〜6
表 5の通りの組成にて、 プライマ一組成物を作成し、 室温にて 1 6時間静置した 後、 前記安定性の評価基準にて判定した結果は、 表 5の通りであった。 表 5
実施例 3と同様の組成のプライマ一組成物を、 表 6の通りの加熱温度 ·加熱時間 にて保存安定性試験を行った後、 実施例 3と同様の組成にて、 以下の (1 ) 〜 (4 ) の処理にて試験体を作成したところ、 3 7 °Cの水中に 1 6時間浸漬後の引っ張り 接着試験は、 表 6の通りとなった。
処理 1
新鮮なゥシ下顎前歯を抜去し、 水中で凍結し保存したものを歯質サンプルとし て使用した。 解凍した牛歯を、 回転式研磨機 E C OME T— I I I (B U E HL E R製) で注水、 指圧下で耐水エメリー紙 1 8 0番まで研削し、 象牙質の平滑な 面を得た。 研削した牛歯を気銃にて水分を除去した。 研削面に、 プライマー組成 物を塗布して 2 0秒静置し気銃にて 3秒乾燥した。 この上に、 接着面積を規定す るため、直径 4. 8 mmの円孔のあいた厚さ 0 . 1 5 mmの厚紙を置いて固定した。 この穴に、 硬化性樹脂組成物として、 サンメディカル (株) 製 Dライナ一デュア ル(登録商標) (以下、 D L Dと略記する) を処方に従って、 塗布して 2 0秒静置 し気銃にて 3秒乾燥した後、 1 0秒間光照射した。 ついで、 コンポジットレジン としてメタフィル C (登録商標、 サンメディカル (株) 製) を処方に従って硬化
1フ
後、 アクリル棒にスーパーポンド混和泥を盛り付け、 メタフィル C硬化物面に圧 接して 15秒静置して、 試験体を作成した。
これらの試験体を、 37 °Cの水中に 16時間浸漬後、 引っ張り接着試験 (クロス へッドスピード 2 mm/ m i n) を行つた。
処理 2
前記処理 1中、 Dライナーデュアル塗布及び静置を 60秒間とし、 光照射を省い た以外は、 同様に処理した。
処理 3
前記処理 2中、 メタフィル Cに代えてアマルガム充填とした以外は、 同様に処理 した。
処理 4:微小引張り接着試験
試験直前に解凍した牛歯歯根部を用いて、 φ 4mmの円柱窩洞を形成し根管拡 大を行った。 拡大した根管内の水分を気銃にて除去した後、 プライマ一組成物を 塗布して 20秒静置し気銃にて 3秒乾燥した。
ついで、 スーパーポンド根充シ一ラー (登録商標、 サンメディカル (株) 製) を処方に従って、 充填,硬化して試験体を作成した。
相対湿度 95%、 37 °Cの恒温槽内に 24時間静置後、 根管方向に対して平行 に、 組成物が充填された円柱窩洞の中心部を通る平面にて半分に割断した。 一辺 10mmのアクリル製立方体をスーパ一ポンド C&B (サンメディカル (株) 製 ) を用いて割断面に接着させ 20分経過後に低速回転ダイヤモンドカツ夕一 I S ◦ MET (BUEHLER社製) にて 1 mm程度の厚さになるように根管方向に 対して垂直な断面に割断した。 さらに接着面積が 1 mm2になるようにダンベル 形状 (最細部:歯部一充填組成物の界面) にトリミングした後、 小型卓上試験機 EZ— TEST ( (株) 島津製作所製) にてクロスヘッドスピード 1 mm/mi nにて微小引張り接着強さ (MTBS : M i c r o Ten s i l e Bond S t r eng t h) 試験を行った。
10 - 3処理
なお、 上記それぞれの処理 1〜 4の参照例として、 本発明のプライマ一による前
処理に代えて、 10— 3処理 (10%クェン酸 3 %塩化第二鉄水溶液の塗布処理) を施した結果、 表 6の通りとなった。 表 6
(なお、 表の接着強さ欄下部の括弧内(n1. n2. n3)の記載は n1: 1回目の試験 結果、 n2 : 2回目の試験結果、 n3: 3回目の試験結果を示し、 それらにおいて素 材が記載してある場合は当該素材において破壊が生じた場合の試験結果、 「素材 A Z素材 B」 と記載してある場合は、 素材 Aと素材 Bの間で剥離が生じた場合、 数字 力 S記載してある場合は、 破壊断面においてレジンが歯面に残存している面積%を意 味するということである。 )
実施例 17、 18、 比較例 7〜 9
表 7の通りの比率にてエタノールを含有する組成物について、 熱安定性を試験し たところ、 表 7の通りとなった。
表 7
安定性及び 6 5 °C加熱促進の評価基準は以下の通りである。
〇:外観上、 何ら変化がない。
Δ:粘調化している。
X:ゲル状になる。 実施例 1 9— 2 1、 比較例 1 0
エッチングプライマ処理の前段階の気銃にて水分除去する処理に代えて、 以下の 殺菌処理を行い、 エッチングプライマ処方を以下の通りとした以外は、 実施例:!〜 5と同様の処理にて試験体を作成したところ、 3 7 °Cの水中に 1 6時間浸漬後の引 つ張り接着試験は、 表 8の通りとなった。
(殺菌処理)
キヤナルクリーナー (福地製薬社製、 次亜塩素酸ナトリウムを 1 0重量%含有) を塗布後、 6 0秒静置した。
エッチングプライマ処方 (A)
スリ一ウェイシリンジ (モリ夕製作所社製) にて 1 0秒、 水/エア洗浄後、 処理 面に、 下記組成からなる組成物 iを塗布して 2 0秒静置後、 下記組成からなる組成 物 i iを塗布して 1 0秒静置した。
エッチングプライマ処方 (B)
スリ一ウェイシリンジにて 10秒、 水/エア洗浄後、 組成物 i Z組成物 i iを 1 Z1滴にて混合後、 直ちに処理面に塗布して 20秒静置した。
エッチングプライマ処方 (Β' )
水 Ζエア洗浄を、 エアのみの洗浄に代え、 エッチングプライマ塗布後の静置時間 を 10秒から 60秒に代えた以外は、エッチングプライマ処方(Β)と同様とした。 エッチングプライマ処方 (C)
スリーウェイシリンジにて 10秒、 水 Ζエア洗浄後、 処理面に、 表面処理材グリ ーンを塗布して 10秒静置後、 組成物 i iを塗布して 10秒静置した。
なお、 前記組成物等は以下の組成である。
(組成物 i )
4一 MET: 10重量%
P-2M: 10重量%
アセトン: 30重量%
精製水: 47. 5重量%
Na2S03: 2. 5重量%
4ーメトキシフエノール: 0. 03重量%
(組成物 i i)
p—トルエンスルフィン酸ナトリウム: 3重量%
エタノール: 48. 5%重量
精製水: 48. 5重量%
(グリーン)
クェン酸: 10重量%
塩化第二鉄: 3重量%
精製水: 87重量%
青色 1号:微量
表 8
実施例 1において、 牛歯を研削するのに代えて、 電動式ハンドピースを用いて 歯面研磨材 (ネオポリツシングクリーム) による研磨を行うことによりペリクル や沈着物の除去だけ行い、 水洗し、 エッチングプライマ処方を表 9の通りに変更 した以外は同様にして、 表 9の通りの結果を得た。 表 9
気銃にて水分除去後、 組成物 iを塗布して 5秒静置後、 エアブローした。 エッチングプライマ処方 (E )
気銃にて水分除去後、 レツドを塗布して 3 0秒静置後、水洗、エアブローした。
(レッド)
リン酸: 6 9重量%
精製水: 2 8重量%
P VA: 3重量%
黄色 5号及びェチルバ二リン:微量.