WO2008010507A1

WO2008010507A1 - Cassette ruban d'encre

Info

Publication number: WO2008010507A1
Application number: PCT/JP2007/064155
Authority: WO
Inventors: Hideki Matsubayashi; Hidemasa Kaida; Yoshihiro Sawa; Kazunobu Imoto; Naohiro Obonai
Original assignee: Dai Nippon Printing Co., Ltd.
Priority date: 2006-07-18
Filing date: 2007-07-18
Publication date: 2008-01-24
Also published as: EP2045089A1; KR101370772B1; US20090285615A1; CN101489796A; CN101489796B; EP2045089B1; US8646997B2; EP2045089A4; KR20090031586A

Description

明細書

インクリボンカセット

技術分野

[0001] 本発明は、熱転写式のインクリボンカセットに係り、とりわけヒンジ部が外部に突出せず、小型化されたインクリボンカセットに関する。

背景技術

[0002] 一般に、熱転写式のインクリボンを有するインクリボンカセットは、プリンタ等の印字機器に広く使用されており、プリンタのサーマルヘッド力 Sインクリボンに当接することにより、インクリボンに重ね合された被印刷物にインクリボンの染料、顔料が熱転写されて印字が行なわれる。このような熱転写式のインクリボンは、印字の際、インクリボン力セットの巻き出し軸受体のインクリボン巻き出し軸力供給され、インクリボンカセットの巻き取り軸受体のインクリボン巻き取り軸に巻き取られる。

[0003] すなわち、図 9に示すように、従来のインクリボンカセット 30は、インクリボン 34が卷装されたインクリボン巻き出し軸 35を軸支する巻き出し軸受 31を有する巻き出し軸受体 37と、インクリボン 34の一端が固定されたインクリボン巻き取り軸 36を軸支する卷き取り軸受 32を有する巻き取り軸受体 39と、巻き出し軸受体 37と巻き取り軸受体 39 とを連結する一対の側面体 33とを備えた軸受装置 41を備えている。また、軸受装置 41の巻き出し軸受体 37を覆う巻き出し軸受蓋部材 38と、軸受装置 41の巻き取り軸受体 39を覆う巻き取り軸受蓋部材 40とが、それぞれ軸受装置 41と別体に設けられている。

[0004] このようなインクリボンカセット 30を製造する際、軸受装置 41と、巻き出し軸受蓋部材 38と、巻き取り軸受蓋部材 40とが各々別体に射出成型金型により成型され、その後軸受装置 41に巻き出し軸受蓋部材 38および巻き取り軸受蓋部材 40が手作業で組み付けられる。

[0005] この場合、図 9に示すように、巻き出し軸受蓋部材 38と巻き取り軸受蓋部材 40はそれぞれ嵌合部材 38a、 40aを有している。また、巻き出し軸受蓋部材 38を軸受装置 4 1に組み付ける際、巻き出し軸受蓋部材 38の嵌合部材 38aが軸受装置 41の巻き出し軸受体 37内にスナップ係合される。同様に、巻き取り軸受蓋部材 40を軸受装置 4 1に組み付ける際、巻き取り軸受蓋部材 40の嵌合部材 40aが軸受装置 41の巻き取り軸受体 39内の嵌合穴にスナップ嵌合される。

[0006] この場合、図 9に示すように、巻き出し軸受蓋部材 38の嵌合部材 38aは巻き出し軸受蓋部材 38の内側に設けられており、同様に巻き取り軸受蓋部材 40の嵌合部材 40 aも巻き取り軸受蓋部材 40の内側に設けられている。したがって、巻き出し軸受蓋部材 38と巻き取り軸受蓋部材 40とを軸受装置 41に組み付けた際に、軸受装置 41の巻き出し軸受体 37の表面 37aや巻き取り軸受体 39の表面 39aから外方へ突出する箇所は存在しない。

[0007] ところで一般に、巻き出し軸受蓋部材、巻き取り軸受蓋部材 (以下これらを単に蓋部材ともいう）、および軸受装置が互いに組み付けられた後、この組み付け後のインクリボンカセットを落下させてその強度を確認する落下試験が行なわれて、る。この落下試験において、一定高さからインクリボンカセットを落下させ、この際蓋部材と軸受装置とが外れな、ことが求められて、る。

[0008] この落下試験に合格させるため、巻き出し軸受蓋部材、巻き取り軸受蓋部材、および軸受装置を互いに組み付けたインクリボンカセットを用いて予備の落下テストを行なっている。この予備の落下テストの結果により、蓋部材と軸受装置を成型する射出成型金型の形状、とりわけ嵌合部材ゃ嵌合穴 (以下これらを併せて嵌合部とも!ヽぅ）の形状が調整されるようになっている。このような落下テストは複数回繰り返され、その都度嵌合部の形状が調整されてヽる。

[0009] 一方、一般に、インクリボンカセットの蓋部材の射出成型金型にぉ、て、一つの金型に複数の蓋部材に相当するキヤビティが設けられている。したがって、合成樹脂を一つの射出成型金型に一度射出することにより複数の蓋部材を成型することができる。

[0010] 例えば、一つの射出成型金型に、蓋部材 Aのキヤビティ A1と A2とが設けられており、他の一つの射出成型金型に軸受装置 Bのキヤビティ B1 (—つ）が設けられていると仮定する。この場合、蓋部材 A1と軸受装置 B1との組合せ、および蓋部材 A2と軸受装置 B1との組合せという 2種類の組合せについて両方とも落下試験で合格するように射出成型金型を調整する必要がある。

[0011] また、これと異なる蓋部材 (例えば C1と C2)が存在する場合もあるため、インクリボンカセットのうち全ての蓋部材と軸受装置との組合せの嵌合部の嵌合状態について射出成型金型を調整するのは煩雑である。このため蓋部材と軸受装置とを一体として一つの射出成型金型により成型し、この射出成型金型にお!、てのみ嵌合状態を調整する方が効率的である。

特許文献 1：特開平 4— 50259号公報

特許文献 2：特開平 9 - 136464号公報

特許文献 3 :特開平 10— 193760号公報

特許文献 4:特開 2005— 47222号公報

[0012] 近年、プリンタが小型化していることに伴い、このプリンタに取り付けられるインクリボンカセットも小型化している。このため、インクリボンカセットの表面に突出する箇所が存在すると、インクリボンカセットをプリンタ内の所定の位置に取り付ける際に障害となるおそれがある。したがって、インクリボンカセット 30の外方へ突出する箇所が存在しない方が好ましい。

発明の開示

[0013] 本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、ヒンジ等の外部に突出する箇所が存在せず、小型化されたインクリボンカセットを提供することを目的とする。

[0014] 本発明は、インクリボン巻き出し軸を軸支する巻き出し軸受を有する巻き出し軸受体と、インクリボン巻き取り軸を軸支する巻き取り軸受を有する巻き取り軸受体と、巻き出し軸受体と巻き取り軸受体とを連結する一対の側面体とを備えた軸受装置と、軸受装置の巻き出し軸受体を覆う巻き出し軸受蓋部材と、軸受装置の巻き取り軸受体を覆う巻き取り軸受蓋部材と、を備え、巻き出し軸受蓋部材は、巻き出し軸受体に第 1 連結体を介して連結され、巻き取り軸受蓋部材は、巻き取り軸受体に第 2連結体を介して連結され、第 1連結体および第 2連結体は、いずれも 2以上のヒンジを有することを特徴とするインクリボンカセットである。

[0015] 本発明は、第 1連結体の各ヒンジは、巻き出し軸受蓋部材が卷き出し軸受体に対して閉となった状態で、第 1連結体外面より外方へ突出しないようになっており、第 2連結体の各ヒンジは、巻き取り軸受蓋部材が卷き取り軸受体に対して閉となった状態で

、第 2連結体外面より外方へ突出しな、ようになって、ることを特徴とするインクリボンカセットである。

[0016] 本発明は、巻き出し軸受蓋部材が卷き出し軸受体に対して閉となった状態で、巻き出し軸受蓋部材、第 1連結体、および巻き出し軸受体により形成される垂直断面は略円弧形状となり、巻き取り軸受蓋部材が卷き取り軸受体に対して閉となった状態で、巻き取り軸受蓋部材、第 2連結体、および巻き取り軸受体により形成される垂直断面は略円弧形状となることを特徴とするインクリボンカセットである。

[0017] 本発明は、第 1連結体および第 2連結体はそれぞれ 2つのヒンジを有し、ヒンジは、各々第 1連結体および第 2連結体の両端に設けられていることを特徴とするインクリボンカセットである。

[0018] 本発明は、第 1連結体および第 2連結体はそれぞれ 3つのヒンジを有し、ヒンジは、各々第 1連結体および第 2連結体の両端および中央に設けられていることを特徴とするインクリボンカセットである。

[0019] 本発明は、軸受装置、巻き出し軸受蓋部材、巻き取り軸受蓋部材、第 1連結体、および第 2連結体は、合成樹脂により一体成型されていることを特徴とするインクリボンカセットである。

[0020] 本発明は、前記合成樹脂は、スチレン 'ブタジエンブロックコポリマーとポリスチレンとを含むことを特徴とするインクリボンカセットである。

[0021] 本発明は、スチレン 'ブタジエンブロックコポリマーとポリスチレンとは、約 1： 1乃至 1

： 3の混合比で混合されてヽることを特徴とするインクリボンカセットである。

[0022] 本発明は、巻き取り軸受蓋部材の端部に、巻き取り軸受蓋部材が卷き取り軸受体に対して閉となった状態でインクリボンに当接しかつインクリボンを案内する案内部が設けられていることを特徴とするインクリボンカセットである。

[0023] 本発明は、案内部は、巻き取り軸受蓋部材と一体的に形成されていることを特徴とするインクリボンカセットである。

[0024] 本発明は、案内部は、インクリボンに当接する当接面を有し、当接面は、断面が弧状の輪郭を含むことを特徴とするインクリボンカセットである。 [0025] 本発明は、軸受装置は、巻き取り軸受体に固定され、インクリボンに当接しかつインクリボンを案内する案内ロッドをさらに有することを特徴とするインクリボンカセットである。

[0026] 本発明は、案内ロッドは、巻き取り軸受体と一体的に形成されていることを特徴とするインクリボンカセットである。

[0027] 本発明によれば、巻き出し軸受蓋部材が卷き出し軸受体に対して閉となり、かつ卷き取り軸受蓋部材が卷き取り軸受体に対して閉となった状態で、ヒンジ等のインクリボンカセット外部に突出する箇所が存在しないので、インクリボンカセットを小型化することができる。

[0028] また、本発明によれば、軸受装置、巻き出し軸受蓋部材、巻き取り軸受蓋部材、第 1連結体、および第 2連結体は、合成樹脂により一体成型されているので、上述したように、インクリボンカセットの落下試験に合格するよう射出成型金型の嵌合部を調整する手間を削減することができる。

[0029] さらに、本発明によれば、軸受装置、巻き出し軸受蓋部材、巻き取り軸受蓋部材、第 1連結体、および第 2連結体は、スチレン 'ブタジエンブロックコポリマーとポリスチレンとを含む合成樹脂により一体成型されてヽるので、ヒンジのヒンジ特性とヒンジの強度とを両立させることができる。

図面の簡単な説明

[0030] [図 1]図 1は、本発明によるインクリボンカセットの第 1の実施の形態を示す断面図。

[図 2]図 2は、本発明によるインクリボンカセットの第 1の実施の形態を示す斜視図。

[図 3]図 3は、本発明によるインクリボンカセットの作用を示す概略断面図。

[図 4]図 4は、巻き取り軸受蓋部材が卷き取り軸受体に対して閉となった状態における巻き取り軸受体の部分断面図。

[図 5]図 5は、本発明によるインクリボンカセットの第 1の実施の形態の変形例を示す断面図。

[図 6]図 6は、本発明によるインクリボンカセットの第 1の実施の形態の変形例を示す斜視図。

[図 7]図 7は、本発明によるインクリボンカセットの第 2の実施の形態を示す斜視図。 [図 8]図 8は、本発明によるインクリボンカセットの第 2の実施の形態の軸受装置の案内ロッドを示す図。

[図 9]図 9は、従来のインクリボンカセットを示す断面図。

[図 10]図 10は、比較例としてのインクリボンカセットを示す断面図。

[図 11]図 11は、比較例としてのインクリボンカセットを示す斜視図。

[図 12]図 12は、比較例としてのインクリボンカセットの作用を示す概略断面図。発明を実施するための最良の形態

[0031] 第 1の¾施の形餱

以下、本発明の第 1の実施の形態について、図 1乃至図 6を参照して説明する。ここで、図 1は、本発明の第 1の実施の形態を示す断面図であり、図 2は、本発明の第 1の実施の形態を示す斜視図である。また、図 3 (a)は、軸受装置の巻き出し軸受蓋部材 (巻き取り軸受蓋部材)が巻き出し軸受体 (巻き取り軸受体）に対して開の状態にある場合を示す断面図であり、図 3 (b)は、軸受装置の巻き出し軸受蓋部材 (巻き取り軸受蓋部材)が巻き出し軸受体 (巻き取り軸受体）に対して閉の状態にある場合を示す断面図である。また図 4は、巻き取り軸受蓋部材が卷き取り軸受体に対して閉となった状態における巻き取り軸受体の部分断面図である。また図 5は、本発明の第 1の実施の形態の変形例を示す断面図であり、図 6は、本発明の第 1の実施の形態の変形例を示す斜視図である。

[0032] まず、図 1、図 2、および図 4により、本実施の形態によるインクリボンカセットの概略について説明する。

図 1および図 2に示すように、インクリボンカセット 10は、インクリボン 11が卷装されたインクリボン巻き出し軸 12を軸支する巻き出し軸受 13を有する巻き出し軸受体 17 と、インクリボン 11の一端が固定されたインクリボン巻き取り軸 14を軸支する巻き取り軸受 15を有する巻き取り軸受体 20と、巻き出し軸受体 17と巻き取り軸受体 20とを連結する一対の側面体 16とを含む軸受装置 23を備えている。また、軸受装置 23の卷き出し軸受体 17を覆う巻き出し軸受蓋部材 19が、第 1連結体 18を介して巻き出し軸受体 17に連結されている。さらに、軸受装置 23の巻き取り軸受体 20を覆う巻き取り軸受蓋部材 22が、第 2連結体 21を介して巻き取り軸受体 20に連結されている。 [0033] これら軸受装置 23、巻き出し軸受蓋部材 19、巻き取り軸受蓋部材 20、第 1連結体 18、および第 2連結体 21は、合成樹脂により一体成型されている。

[0034] この合成樹脂は、例えばアサフレックス（商標）等力もなるスチレン 'ブタジエンプロックコポリマーと、例えば GPPS (General Purpose Polystyrene)榭脂等からなる汎用ポリスチレンとを含むことが好ましい。このうちアサフレックス（商標）は、ヒンジ特性を有する材料であり、曲げても白化や折れが起こらないという特性を有する。しカゝしながら、アサフレックス（商標）は非常に軟らかいので、アサフレックス（商標）のみをインクリボンカセット 10の材料とするとインクリボンカセット 10の強度が不足し、インクリボンカセット 10をプリンタで使用している間にインクリボンカセット 10の一部が歪むおそれがある。このため、インクリボンカセット 10の強度 (硬さ）が増大するように、アサフレツタス（商標）と GPPSとを混合する。なお、この混合比は、アサフレックス（商標）： GPP S = 1： 1乃至 1： 3程度となるのが好ましい。

[0035] なお、上述した合成樹脂は、スチレン 'ブタジエンブロックコポリマーと汎用ポリスチレンとを含むものに限られず、種々の公知の材料を用いることができる。例えば、このような合成樹脂として、射出成型に用いることができる榭脂であれば基本的にいずれの榭脂をも用いることができる。このような材料として、とりわけ、広く普及し入手が容易なポリアセタール榭脂 (POM榭脂）、ポリスチレン榭脂 (PS榭脂）、および ABS榭脂のうちの、ずれかを用いることもできる。

[0036] また、第 1連結体 18は、両端にヒンジ 18a、 18bを有し、第 2連結体 21は、両端にヒンジ 21a、 21bを有している。なお、図 1および図 2において、第 1連結体 18および第 2連結体 21は、それぞれ 2つのヒンジ 18a、 18bおよびヒンジ 21a、 21bを有している力例えば第 1連結体 18および第 2連結体 21は、各々両端と中央とに合計 3つのヒンジを有していても良い。あるいは、第 1連結体 18および第 2連結体 21は各々 4っ以上のヒンジを有してヽても良、。

[0037] また、図 3 (b)に示すように、第 1連結体 18の各ヒンジ 18a、 18bは、巻き出し軸受蓋部材 19が巻き出し軸受体 17に対して閉となった状態で、第 1連結体外面 18cより外方へ突出しないようになつている。同様に、第 2連結体 21の各ヒンジ 21a、 21bは、卷き取り軸受蓋部材 22が巻き取り軸受体 20に対して閉となった状態で、第 2連結体外面 21cより外方へ突出しな、ようになって、る。

[0038] ところで、図 1および図 2に示すように、巻き取り軸受蓋部材 22の端部に、巻き取り軸受蓋部材 22が巻き取り軸受体 20に対して閉となった際、インクリボン 11に当接しかつインクリボン 11を案内する案内部 27が設けられている。案内部 27は、巻き取り軸受蓋部材 22が巻き取り軸受体 20に対して閉となった際、インクリボン 11に対して巻き取り軸受体 20と反対側に位置している（図 4参照)。また図 1および図 2において、案内部 27は、巻き取り軸受蓋部材 22と合成樹脂により一体的に形成されている。

[0039] 図 1および図 2に示すように、巻き取り軸受蓋部材 22は、巻き取り軸受蓋部材 22の幅方向に沿って延びる平坦部 22aを有し、案内部 27は、この巻き取り軸受蓋部材 22 の平坦部 22aの最外端に設けられている。図 4に示すように、案内部 27は、巻き取り軸受蓋部材 22が巻き取り軸受体 20に対して閉となった際、案内部 27と巻き取り軸受体 20との間にわずかな隙間が形成されるように配置される。これにより、インクリボン 1 1が巻き取り軸受体 20側に卷取られる際、インクリボン 11は案内部 27のみに接触するようにしてインクリボン巻き取り軸 14側へ案内される。

[0040] 上述したように、案内部 27は、インクリボン 11のインクリボン巻き出し軸 12側からィンクリボン巻き取り軸 14側への移動を案内する。このため、案内部 27は、インクリボン 11に当接する当接面 27aを有している（図 4参照)。図 4に示すように、案内部 27の当接面 27aは、スムースにインクリボン 11を案内することができるよう、インクリボン卷き出し軸 12からインクリボン巻き取り軸 14へ向けたインクリボン 11の移動方向に沿つた断面、すなわち案内部 27の長手方向に直交する断面において（図 4の視野において）、弧状の輪郭を含んでいる。これにより、インクリボン 11は、巻き取り軸受蓋部材 22の端部に設けられた案内部 27の当接面 27a上を滑らかに滑ること (摺動すること）ができる。また図 2に示すように、案内部 27は、インクリボン巻き取り軸 14の軸心に沿ったインクリボン 11の全幅にわたってインクリボン 11と当接するようになつていることが好ましい。この場合、案内部 27によってインクリボン 11を安定して案内することができる力である。

[0041] 上述したように、案内部 27は、巻き取り軸受蓋部材 22と一体的に形成され、巻き取り軸受蓋部材 22の平坦部 22aに設けられている。したがって、案内部 27は簡易な構成であるとともに高い剛性を有し得る。これにより、インクリボン 11を安定して円滑に案内することができる。また、案内部 27が簡易な構成を有していることから、インクリボンカセット 10の製造コストを安価に抑えることができる。

[0042] なお図 1および図 2において、案内部 27は巻き取り軸受蓋部材 22と一体的に形成されているが、これに限らず、案内部 27を予め巻き取り軸受蓋部材 22と別体に構成し、その後、この別体として構成された案内部 27を巻き取り軸受蓋部材 22に取付けても良い。

[0043] 次に、このような構成力もなる本実施の形態の作用につ、て述べる。

まず、図 1および図 2に示すように、インクリボンカセット 10は、巻き出し軸受蓋部材 19が軸受装置 23の巻き出し軸受体 17に対して開となり、かつ巻き取り軸受蓋部材 2 2が巻き取り軸受体 20に対して開となった状態で、射出成型金型により一体成型される。

[0044] 次に、このように一体成形されたインクリボンカセット 10内にインクリボン 11が卷装されたインクリボン巻き出し軸 12と、インクリボン 11の一端が固定されたインクリボン卷き取り軸 14を装着する作用について説明する。

[0045] まず、図 1および図 2に示すように、インクリボンカセット 10の巻き出し軸受蓋部材 1 9および巻き取り軸受蓋部材 22が開となる。次に、このように巻き出し軸受蓋部材 19 と巻き取り軸受蓋部材 22とが開となったインクリボンカセット 10に、インクリボン 11が卷装されたインクリボン巻き出し軸 12と、インクリボン 11の一端が固定されたインクリボン巻き取り軸 14とが取り付けられる。この場合、まずインクリボン巻き出し軸 12が卷き出し軸受体 17の巻き出し軸受 13内へ回転自在に取り付けられ、その後、インクリボン卷き取り軸 14が巻き取り軸受体 20の巻き取り軸受 15内へ回転自在に取り付けられる。

[0046] 次に、巻き出し軸受蓋部材 19は、軸受装置 23の巻き出し軸受体 17に対して閉とされる。この際、第 1連結体 18は、巻き出し軸受蓋部材 19と連動し、ヒンジ 18aおよびヒンジ 18bを中心に回転してインクリボン巻き出し軸 12側へ移動する。

[0047] 同様に、巻き取り軸受蓋部材 22は、軸受装置 23の巻き取り軸受体 20に対して閉とされる。この際、第 2連結体 21は、巻き取り軸受蓋部材 22と連動し、ヒンジ 21aおよびヒンジ 21bを中心に回転してインクリボン巻き取り軸 14側へ移動する。

[0048] 次に、図 3 (a) (b)を用いて、巻き出し軸受蓋部材 19が軸受装置 23の巻き出し軸受体 17に対して閉となる際の作用について更に詳細に説明する。

[0049] 図 3 (a)に示すように、第 1連結体 18のヒンジ 18aは、巻き出し軸受蓋部材 19が卷き出し軸受体 17に対して開となった状態で、ヒンジ 18aの外側（第 1連結体 18の外面 18c側）で巻き出し軸受体 17に連結されている。同様に、第 1連結体 18のヒンジ 18b は、巻き出し軸受蓋部材 19が巻き出し軸受体 17に対して開となった状態で、ヒンジ 1 8bの外側（第 1連結体 18の外面 18c側）で巻き出し軸受蓋部材 19に連結されている

[0050] 次に、巻き出し軸受蓋部材 19が巻き出し軸受体 17に対して閉とされると、上述したように、第 1連結体 18は、巻き出し軸受蓋部材 19と連動してヒンジ 18aおよびヒンジ 1 8bを中心に回転し、図 3 (b)に示す位置に移動する。この場合、ヒンジ 18aおよびヒンジ 18bには、いずれも第 1連結体外面 18cより外方へ突出する部分が存在しない。したがって、巻き出し軸受蓋部材 19、第 1連結体 18、および巻き出し軸受体 17とにより形成される垂直断面は略円弧形状となる。

[0051] なお、上述した作用は、巻き取り軸受蓋部材 22が軸受装置 23の巻き取り軸受体 2 0に対して閉とされる場合も同様である。

[0052] 次に図 5および図 6により、本発明によるインクリボンカセット 10の変形例について説明する。図 5および図 6に示すインクリボンカセット 10は、インクリボン 11を案内する案内ロッド 28が、巻き取り軸受体 20側に設けられているものであり、他の構成は図 1 、図 2、および図 4に示す実施の形態と略同一である。図 5および図 6において、図 1 、図 2、および図 4に示す実施の形態と同一部分には同一符号を符して詳細な説明は省略する。

[0053] 図 5および図 6において、軸受装置 23は、巻き取り軸受体 20の底面 20b上方に固定され、インクリボン 11に当接しかつインクリボン 11を案内する断面円形状の案内口ッド 28を有している。この案内ロッド 28は、インクリボン 11に対して巻き取り軸受体 20 とは反対側に位置している（図 5参照)。すなわち案内ロッド 28は、案内ロッド 28と卷き取り軸受体 20との間にインクリボン 11を案内するための隙間を形成するように、卷き取り軸受体 20の巻き出し軸受体 17に近い側の角部 20a近傍に配置されている。

[0054] なお、案内ロッド 28は、巻き取り軸受体 20と一体的に形成されていてもよぐあるいは予め巻き取り軸受体 20とは別体に構成し、その後巻き取り軸受体 20の底面 20b 上方に固定しても良い。また、案内ロッド 28は、巻き取り軸受蓋部材 22と一体的に成型されていても良い。

[0055] 次に比較例としての一体成型されたインクリボンカセットを図 10乃至図 12を用いて説明する。

図 10および図 11に示すように、インクリボンカセット 30は、インクリボン 34が卷装されたインクリボン巻き出し軸 35を軸支する巻き出し軸受 31を有する巻き出し軸受体 3 7と、インクリボン 34の一端が固定されたインクリボン巻き取り軸 36を軸支する巻き取り軸受 32を有する巻き取り軸受体 39と、巻き出し軸受体 37と巻き取り軸受体 39とを連結する一対の側面体 33とを含む軸受装置 41を備えている。また、軸受装置 41の巻き出し軸受体 37を覆う巻き出し軸受蓋部材 38が、薄肉部 42を介して巻き出し軸受体 37に連結されている。また、軸受装置 41の巻き取り軸受体 39を覆う巻き取り軸受蓋部材 40が、薄肉部 43を介して巻き取り軸受体 39に連結されている。

[0056] この場合、図 12 (a)に示すように、軸受装置 41は、巻き出し軸受体 37と巻き出し軸受蓋部材 38との間に、巻き出し軸受体 37および巻き出し軸受蓋部材 38と一体に形成された薄肉部 42を有している。この薄肉部 42は、巻き出し軸受体 37や巻き出し軸受蓋部材 38の肉厚より薄肉力もなるとともに、一定の幅 Wを有している。

[0057] 同様に、軸受装置 41は、巻き取り軸受体 39と巻き取り軸受蓋部材 40との間に、卷き取り軸受体 39および巻き取り軸受蓋部材 40と一体に形成された薄肉部 43を有している。この薄肉部 43は、巻き取り軸受体 39や巻き取り軸受蓋部材 40の肉厚より薄肉力なるとともに、一定の幅 Wを有している。

[0058] ところで、図 12 (b)に示すように、巻き出し軸受蓋部材 38が巻き出し軸受体 37を覆つて閉となる際、巻き出し軸受蓋部材 38は薄肉部 42を中心に巻き出し軸受体 37の上方へ回転される。この際、薄肉部 42は、図 12 (b)に示すように変形して巻き出し軸受蓋部材 38の表面 38bおよび巻き出し軸受体 37の表面 37aから外方（図 12 (b)の左方向）へ突出する。 [0059] 同様に、巻き取り軸受蓋部材 40が巻き取り軸受体 39を覆って閉となる際、巻き取り軸受蓋部材 40は薄肉部 43を中心に巻き取り軸受体 39の上方へ回転される。この際、薄肉部 43は、図 12 (b)に示すように変形して巻き取り軸受蓋部材 40の表面 40bおよび巻き取り軸受体 39の表面 39aから外方（図 12 (b)の左方向）へ突出する。

[0060] これに対して、図 1乃至図 6に示す本実施の形態によれば、上述したように、第 1連結体 18の各ヒンジ 18a、 18bは、巻き出し軸受蓋部材 19が巻き出し軸受体 17に対して閉となった状態で、第 1連結体外面 18cより外方へ突出しないようになつている。同様に、第 2連結体 21の各ヒンジ 21a、 21bは、巻き取り軸受蓋部材 22が巻き取り軸受体 20に対して閉となった状態で、第 2連結体外面 21cより外方へ突出しないようになつている（図 3 (a) (b)参照)。

[0061] ところで、図 1乃至図 6に示すインクリボンカセット 10において、第 1連結体 18を設けることなぐ巻き出し軸受体 17と巻き出し軸受蓋部材 19とを図 3 (b)に示すような外方へ突出しない 1つのヒンジを介して直接連結することも考えられる。し力しながら、この場合、巻き出し軸受蓋部材 19を巻き出し軸受体 17に対して開とした際、巻き出し軸受蓋部材 19が巻き出し軸受体 17に対して十分に開くことは難しい。この場合、ィンクリボン巻き出し軸 12を巻き出し軸受 13へ取り付けることは困難となる。

[0062] 同様に、第 2連結体 21を設けることなぐ巻き取り軸受体 20と巻き取り軸受蓋部材 2 2とを図 3 (b)に示すような外方へ突出しない 1つのヒンジを介して直接連結することも考えられる。し力しながら、この場合、巻き取り軸受蓋部材 22を巻き取り軸受体 20に対して開とした際、巻き取り軸受蓋部材 22が巻き取り軸受体 20に対して十分に開くことは難しい。この場合、インクリボン巻き取り軸 14を巻き取り軸受 15へ取り付けることが困難となる。

[0063] また、本実施の形態によれば、巻き取り軸受蓋部材 22の端部に、巻き取り軸受蓋部材 22が巻き取り軸受体 20に対して閉となった際、インクリボン 11に当接しかつインクリボン 11を案内する案内部 27が設けられている。あるいは、軸受装置 23は、巻き取り軸受体 20の底面 20b上方に固定され、インクリボン 11に当接しかつインクリボン 11を案内する案内ロッド 28を有している。これにより、インクリボン巻き出し軸 12側からのインクリボン 11をインクリボン巻き取り軸 14側へ安定して案内することができる。 [0064] 第 2の実施の形餱

次に、本発明の第 2の実施の形態について図 7および図 8を参照して説明する。ここで、図 7は、本発明の第 2の実施の形態を示す斜視図であり、図 8は、本発明の第 2の実施の形態におけるインクリボンカセットの軸受装置の案内ロッドを示す図である。図 7および図 8に示す第 2の実施の形態は、案内ロッド 25の取付位置が異なるものであり、他の構成は上述した第 1の実施の形態と略同一である。図 7および図 8において、図 1乃至図 6に示す第 1の実施の形態と同一部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。

[0065] 図 7に示すように、インクリボンカセット 10の軸受装置 23は、巻き取り軸受体 20に固定され、インクリボン 11に当接しかつインクリボン 11を案内する案内ロッド 25を有している。案内ロッド 25は、インクリボン 11に対してプリンタ 1のサーマルヘッド 5bとは反対側に位置するとともに、インクリボン 11に対して巻き取り軸受体 20と同じ側に位置している（図 8参照)。この案内ロッド 25は巻き取り軸受体 20と一体的に形成されていても良く、巻き取り軸受体 20と別体に構成されてヽても良ヽ。

[0066] なお、図 7において、第 1連結体 18に連結された巻き出し蓋部材 19と、第 2連結体 21に連結された巻き取り蓋部材 22は便宜的に削除して示している。

[0067] 巻き取り軸受体 20は、軸支されたインクリボン巻き取り軸 14に沿って延びる胴部 20 cを有し、案内ロッド 25は、この巻き取り軸受体 20の胴部 20cに固定されている。図 7 に示すように、案内ロッド 25は、巻き取り軸受体 20の胴部 20cに沿って延び、その全長にわたって胴部 20cと連結されている。図 8に示されるように、案内ロッド 25は、卷き取り軸受体 20の胴部 20cのうちの、巻き出し軸受体 17に近い側の端部 20d上または当該端部 20dの近傍上に配置されていることが好ましい。この場合、サーマルへッド 5bからのインクリボン 11が、巻き取り軸受体 20に接触しないようにして案内されること、言い換えると、インクリボン 11が案内ロッド 25のみに接触するようにしてサーマルヘッド 5bからインクリボン巻き取り軸 14側へ案内されること、が可能となるからである。

[0068] 上述したように、案内ロッド 25は、インクリボン 11のインクリボン巻き出し軸 12からィンクリボン巻き取り軸 14への移動を案内する。このため、案内ロッド 25は、インクリボン 11に当接する当接面 26を有している（図 8参照)。図 8に示すように、案内ロッド 25 の当接面 26は、スムースにインクリボン 11を案内することができるよう、インクリボン卷き出し軸 12からインクリボン巻き取り軸 14へ向けたインクリボン 11の移動方向に沿つた断面であって案内ロッド 25の長手方向に直交する断面において（図 8の視野において）、弧状の輪郭を含んでいる。これにより、インクリボン 11は、巻き取り軸受体 20 に固定された案内ロッド 25の当接面 26上を滑らかに滑ること (摺動すること）ができる。また、図 7に示すように、案内ロッド 25は、インクリボン巻き取り軸 14の軸心に沿ったインクリボン 11の全幅にわたって、インクリボン 11と当接するようになつていることが好ましい。この場合、案内ロッド 25によってインクリボン 11を安定して案内することがでさるカゝらである。

[0069] なお、インクリボン 11のインクリボン巻き取り軸 14に沿った幅が 100mm以上 120m m以下である場合、案内ロッド 25の当接面 26は、断面において、半径 rが 1. 5mm以上 5. Omm以下である円弧状の輪郭を有していることが、インクリボン 11の円滑な滑りを確保する上で、好ましい。インクリボン 11のインクリボン巻き取り軸 14に沿った幅が 100mm以上 120mm以下である場合に、案内ロッド 25の円弧状断面輪郭の半径 rを 1. 5mmより小さくすると、案内ロッド 25およびインクリボン 11にカ卩えられる圧力が強くなる。この結果、インクリボン 11のインクリボン巻き出し軸 12からインクリボン巻き取り軸 14への移動が安定せず、また、インクリボン 11の移動時に激しい異音が発生する。一方、インクリボン 11のインクリボン巻き出し軸 12に沿った幅が 100mm以上 1 20mm以下である場合に、案内ロッド 25の円弧状断面輪郭の半径 rを 5. Ommより大きくすると、案内ロッド 25がインクリボンカセット 10内にうまく収まりきらず、好ましくない。

[0070] また、インクリボン 11のインクリボン巻き取り軸 14に沿った幅が 100mm以上 120m m以下であって、案内ロッド 25の当接面 26力断面において、半径 2. Omm以上 3. Omm以下の円弧状の輪郭を含む場合には、案内ロッド 25とインクリボン 11との間のより良好な滑りを確保し、インクリボン 11をより安定して案内することができる。とりわけ、案内ロッド 25がスチレン 'ブタジエンブロックコポリマーを含む場合に、このようにして案内ロッド 25の断面形状を設定することが有効であることがわ力つた。スチレン'ブタジェンブロックコポリマーは、射出成型性 (生産性）、衝撃強度、剛度、滑り性および表面外観に関して優れており、案内ロッド 25によりインクリボン 11をより安定して案内することができる。

[0071] なお、案内ロッド 25をなす材料は、スチレン ·ブタジエンブロックコポリマーに限られず、種々の公知の材料を用いることができる。例えば、案内ロッド 25をなす材料として、射出成型に用いることができる榭脂であれば基本的にいずれの榭脂をも用いることができる。このような材料、とりわけ、広く普及し入手が容易なポリアセタール榭脂 (P OM榭脂）、ポリスチレン榭脂（PS榭脂）、および ABS榭脂のうちのいずれかを用い、案内ロッド 25をコア保持体 11と一体成型することは、製造コスト上の観点力も好ましい。

[0072] 図 8において、プリンタ 1にインクリボンカセット 10が装着された状態で、プリンタのサーマルヘッド 5bによりインクリボン 11が加熱され画像が受像シート 5aに転写される。このとき、図 8に示すように、インクリボン巻き出し軸 12から繰り出されるインクリボン 11は、サーマルヘッド 5bと対面する位置に移動する。その後、インクリボン 11は、案内ロッド 25に当接して案内ロッド 25に案内されながら、インク巻き取り軸 14に巻き取られる。

[0073] このように、本実施の形態によれば、巻き取り軸受体 20が巻き取り軸受体 20に沿つて延びる胴部 20cを有し、案内ロッド 25は胴部 20cに固定されている。したがって、案内ロッド 25の変形を巻き取り軸受体 20の胴部 20cによって抑制することができる。これにより、橈み等の大きな変形が抑制された案内ロッド 25によりインクリボン 11を安定して案内することができる。とりわけ、本実施の形態によれば、案内ロッド 25は、卷き取り軸受体 20の胴部 20cに沿って延び、その全長にわたって胴部 20cと連結されている。すなわち、案内ロッド 25は全長にわたって巻き取り軸受部 20の胴部 20cによつて補強されている。したがって、案内ロッド 25の変形は大幅に抑制され、インクリボン 11をより安定して案内することができる。

[0074] さらに、本実施の形態によれば、図 8に示すように、案内ロッド 25は巻き取り軸受体 20の胴部 20cのうちの巻き出し軸受体 17に近い側の端部 20d上に配置されている。したがって、インクリボン巻き出し軸 12から繰り出されたインクリボン 11を、案内ロッド 25以外に接触しないようにして、サーマルヘッド 5bに接触する位置からインクリボン巻き取り軸 14に巻き取ることができる。これにより、インクリボン 11が何かに接触して引っ掛かってしまうことを防止し、インクリボン 11をより安定してサーマルヘッド 5bまで移動させることができる。

[0075] さらに、本実施の形態によれば、案内ロッド 25は、インクリボン巻き出し軸 12からィンクリボン巻き取り軸 14へ向けたインクリボン 11の移動方向に沿った断面において弧状の輪郭を含むインクリボン 11への当接面 26を有している。したがって、案内ロッド 25とインクリボン 11との間の滑りが滑らかになる。これにより、インクリボン 11を引つ掛カり無く安定して案内することができる。

[0076] さらに、図 7に示すように、本実施の形態によれば、案内ロッド 25は、インクリボン 11 のインクリボン巻き取り軸 14の軸心に沿った全幅にわたって、インクリボン 11と当接する。したがって、案内ロッド 25との間でインクリボン 11に局部的な摩擦が発生してしまうことを防止することができる。これにより、インクリボン 11をねじらせることなぐ安定して案内することができる。

Claims

請求の範囲

[1] インクリボン巻き出し軸を軸支する巻き出し軸受を有する巻き出し軸受体と、インクリボン巻き取り軸を軸支する巻き取り軸受を有する巻き取り軸受体と、巻き出し軸受体と巻き取り軸受体とを連結する一対の側面体とを備えた軸受装置と、

軸受装置の巻き出し軸受体を覆う巻き出し軸受蓋部材と、

軸受装置の巻き取り軸受体を覆う巻き取り軸受蓋部材と、を備え、

巻き出し軸受蓋部材は、巻き出し軸受体に第 1連結体を介して連結され、巻き取り軸受蓋部材は、巻き取り軸受体に第 2連結体を介して連結され、第 1連結体および第 2連結体は、いずれも 2以上のヒンジを有することを特徴とするインクリボンカセット。

[2] 第 1連結体の各ヒンジは、巻き出し軸受蓋部材が卷き出し軸受体に対して閉となつた状態で、第 1連結体外面より外方へ突出しないようになっており、第 2連結体の各ヒンジは、巻き取り軸受蓋部材が卷き取り軸受体に対して閉となった状態で、第 2連結体外面より外方へ突出しないようになつていることを特徴とする請求項 1に記載のインクリボンカセット。

[3] 巻き出し軸受蓋部材が卷き出し軸受体に対して閉となった状態で、巻き出し軸受蓋部材、第 1連結体、および巻き出し軸受体により形成される垂直断面は略円弧形状となり、

巻き取り軸受蓋部材が卷き取り軸受体に対して閉となった状態で、巻き取り軸受蓋部材、第 2連結体、および巻き取り軸受体により形成される垂直断面は略円弧形状となることを特徴とする請求項 2に記載のインクリボンカセット。

[4] 第 1連結体および第 2連結体はそれぞれ 2つのヒンジを有し、ヒンジは、各々第 1連結体および第 2連結体の両端に設けられて、ることを特徴とする請求項 1に記載のィンクリボンカセット。

[5] 第 1連結体および第 2連結体はそれぞれ 3つのヒンジを有し、ヒンジは、各々第 1連結体および第 2連結体の両端および中央に設けられていることを特徴とする請求項 1 に記載のインクリボンカセット。

[6] 軸受装置、巻き出し軸受蓋部材、巻き取り軸受蓋部材、第 1連結体、および第 2連結体は、合成樹脂により一体成型されていることを特徴とする請求項 1に記載のインクリボンカセット。

[7] 前記合成樹脂は、スチレン 'ブタジエンブロックコポリマーとポリスチレンとを含むことを特徴とする請求項 6に記載のインクリボンカセット。

[8] スチレン 'ブタジエンブロックコポリマーとポリスチレンとは、約 1 : 1乃至 1 : 3の混合比で混合されていることを特徴とする請求項 7に記載のインクリボンカセット。

[9] 巻き取り軸受蓋部材の端部に、巻き取り軸受蓋部材が卷き取り軸受体に対して閉となった状態でインクリボンに当接しかつインクリボンを案内する案内部が設けられていることを特徴とする請求項 1に記載のインクリボンカセット。

[10] 案内部は、巻き取り軸受蓋部材と一体的に形成されていることを特徴とする請求項

9に記載のインクリボンカセット。

[11] 案内部は、インクリボンに当接する当接面を有し、当接面は、断面が弧状の輪郭を含むことを特徴とする請求項 9に記載のインクリボンカセット。

[12] 軸受装置は、巻き取り軸受体に固定され、インクリボンに当接しかつインクリボンを案内する案内ロッドをさらに有することを特徴とする請求項 1に記載のインクリボン力セット。

[13] 案内ロッドは、巻き取り軸受体と一体的に形成されていることを特徴とする請求項 1 2に記載のインクリボンカセット。