明 細 書
シール材、該シール材を有するプラズマ処理装置用部品および該シール 材の製造方法
技術分野
[0001] 本発明は、特定のフルォロエラストマーシール材の表面に、無機系材料から形成さ れるコーティング膜を有するシール材、該シール材を有するプラズマ処理装置用部 品および該シール材の製造方法に関する。
背景技術
[0002] 含フッ素エラストマ一、特にテトラフルォロエチレン (TFE)単位を中心とするパーフ ルォロエラストマ一は、優れた耐薬品性、耐溶剤性および耐熱性を示すことから、自 動車工業、半導体工業、化学工業などの分野において広く用いられている。
[0003] その中でも、液晶'半導体製造工程では、プラズマを使用する処理装置が使用され ており、該プラズマ処理装置においては、種々の連結部分や可動部分に、封止のた めにエラストマ一性シール材が使用されている。これらのシール材には、シール性だ けではなぐ微細化や基板ウェハーの大型化により、高密度(1012〜1013/cm3)とい う厳しレ、プラズマ処理条件に耐えられること、および極めて精密な加工が必要とされ る半導体を汚染しないことが要求される。たとえば、半導体製造におけるエッチング、 アツシング工程においては、高密度の〇プラズマ、 CFプラズマプロセスが実施され
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ている。そのため、シーノレ材には、 Oプラズマ処理および CFプラズマ処理などのプ
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ラズマに耐性があることが要求されている。
[0004] このような要求に対応できるシール材としては、プラズマ遮蔽効果のあるフィラーを エラストマ一に充填する方法が一般的に知られている力 S、これらのフィラーが充填さ れたエラストマ一材料においても、プラズマに暴露されることにより、徐々にエラストマ 一が劣化し、充填されていた耐プラズマ性を付与するフイラ一が脱落してしまう。該フ イラ一が脱落することでパーティクルの発生につながる他、エラストマ一材料の耐プラ ズマ性が低下するため、長期的にみれば、充分なものではない。また、耐 (酸素)ブラ ズマ性および非固着性の改良の目的で、架橋可能な含フッ素エラストマ一を含む組
成物からなる基材の表面の少なくとも一部に、ダイヤモンド状炭素(ダイヤモンドライク カーボン)のコーティング膜を設けてなるシール材が開示されており(たとえば、特開
2003— 165970号公報参照)、さらに、非固着性の改良、すべり性付与の目的でゴ ム基材の表面にダイヤモンド状炭素のコーティング膜を設けてなるシール材 (たとえ ば、特開 2002— 47479号公報、特開 2002— 47480号公報および特開 2002— 4 8240号公報参照)が開示されている。しかし、これらのシール材では、ゴム材料に含 まれる成分がコーティング膜に滲み出し、非固着性が低下したり、耐プラズマ性に劣 るという問題があった。
[0005] ところで、固着強度を低下させたり、シール材との接触面の汚染、腐食および変色 を改善するために、特定条件下で測定した未架橋ポリマー成分の含有量が 1重量% 以下とするパーフルォロエラストマーシール材が知られている(たとえば、国際公開 第 2005/028547号パンフレット参照)。し力、し、さらにシール材の表面をコーティン グすることにつレ、てまでは、全く検討されてレ、なレ、。
[0006] また、 200°Cで 30分間加熱したときの水分発生量力 S400ppm以下である半導体製 造装置用シール材が知られている(たとえば、国際公開第 2001/85848号パンフ レット参照)。し力し、さらにシール材の表面をコーティングすることについてまでは、 全く検討されていない。
発明の開示
[0007] 本発明は、優れた耐プラズマ性、シール性、非固着性を有するシール材および該 シール材を有するプラズマ処理装置用部品を提供する。
[0008] すなわち、本発明は、フルォロエラストマーシール材の表面に、無機系材料から形 成されるコーティング膜を有し、かつ、パーフルォロトリ _n—ブチルァミンに 60°Cで 7 0時間浸漬し、取り出し後、 90°Cで 5時間、 125°Cで 5時間および 200°Cで 10時間乾 燥させたときのシール材の重量減少率力 0. 4重量%以下であるシール材に関する
[0009] また、本発明は、フルォロエラストマーシール材の表面に、無機系材料から形成さ れるコーティング膜を有し、かつ、加熱による水分発生量力 S400ppm以下であるシー ル材に関する。
[0010] 無機系材料から形成されるコーティング膜が、ダイヤモンド状炭素膜であることが好 ましい。
[0011] フルォロエラストマ一力 パーフルォロエラストマ一であることが好ましい。
[0012] 前記シール材カ プラズマ処理装置用であることが好ましい。
[0013] また、本発明は、前記シール材を有するプラズマ処理装置用部品に関する。
[0014] また、本発明は、パーフルォロトリ _n—ブチルァミンに 60°Cで 70時間浸漬し、取り 出し後、 90°Cで 5時間、 125°Cで 5時間および 200°Cで 10時間乾燥させたときのシ 一ル材の重量減少率が、 0. 4重量%以下であるフルォロエラストマ一シール材の表 面に、無機系材料から形成されるコーティング膜を設けるシール材の製造方法に関 する。
[0015] さらに、本発明は、加熱による水分発生量が 400ppm以下であるフルォロエラスト マーシール材の表面に、無機系材料から形成されるコーティング膜を設けるシール 材の製造方法に関する。
[0016] なお、以下、「シール材」と記述する場合は無機系材料から形成されるコーティング 膜が設けられたシール材を言い、該コーティング膜を形成する側のフルォロエラスト マーシール材は「フルォロエラストマーシール材」と言う。
図面の簡単な説明
[0017] [図 1]固着強度の測定のための試験片の処理方法の説明図である。
[図 2]固着強度の測定方法の説明図である。
発明を実施するための最良の形態
[0018] 本発明は、フルォロエラストマーシール材の表面に、無機系材料から形成されるコ 一ティング膜を有し、かつ、パーフルォロトリ— n—ブチルァミンに 60°Cで 70時間浸 漬し、取り出し後、 90°Cで 5時間、 125°Cで 5時間および 200°Cで 10時間乾燥させた ときのシール材の重量減少率力 0. 4重量%以下であるシール材に関する。なお、 フルォロエラストマーシール材の表面全体に、コーティング膜を有することが好ましレヽ
[0019] 本発明のシール材は、パーフルォロトリー n—ブチルァミンに、 60°Cで 70時間浸漬 し、取り出し後、 90°Cで 5時間、 125°Cで 5時間および 200°Cで 10時間乾燥させたと
きのシール材の重量減少率力 0. 4重量%以下であることがより好ましぐ 0. 3重量 %以下であることがさらに好ましぐ 0. 1重量%以下であることが特に好ましい。重量 減少率は低ければ低いほどよいものであり、下限値は特に限定されるものではなレ、。 重量減少率が、大きくなると、フルォロエラストマーシール材に含まれる成分がフルォ 口エラストマーシール材からコーティング膜、さらには外部に滲み出し、非固着性が 低下したり、耐プラズマ性に劣る傾向がある。シール材の重量減少は、フルォロエラ ストマーシール材中に存在する未架橋ポリマーおよび低分子量物力 パーフルォロト リ _n_プチルァミンに溶出することに起因するものである。ここで、未架橋ポリマーと は、フルォロエラストマーシール材成形時に架橋されなかったポリマー、または架橋 が切断されたポリマーなどである。低分子量物とは、重合時から残存する物、フルォ 口エラストマーシール材成形時に充分に架橋されなかったもの、フルォロエラストマ一 シール材として成形する際の加工時に受ける応力や、二次加硫時における加熱によ り、高分子量エラストマ一の分子鎖が切断されてできる物などである。低分子量物と は、数平均分子量が 10000以下のものをいう。
[0020] シール材の重量減少率の測定は、
(1)未処理のシール材の重量を測定し (Ag)、
(2)シール材をパーフルォロトリ— n—ブチルァミンに 60°Cで 70時間浸漬し、
取り出し後、 90°Cで 5時間、 125°Cで 5時間および 200°Cで 10時間乾燥し
(3)乾燥後のシール材の重量を測定する(Bg)
ことにより行われる。シール材の重量減少率は、 { (A— B) /A} X 100 (重量%)によ り計算される。
[0021] また、重量減少率測定用の抽出溶剤として、パーフルォロトリ— n _プチルァミンを 使用するのは、パーフルォロトリ _n—ブチルァミンがあらゆるフルォロエラストマ一を 充分に 3彭潤させることができるためである。
[0022] ここで、シール材の重量減少率が 0. 4重量%以下とは、シール材そのものの重量 減少率を意味するが、無機系材料から形成されるコーティング膜自体は、パーフル ォロトリ _n—ブチルァミンにより処理しても重量減少しないので、シール材を構成す るフルォロエラストマーシール材の重量減少によるものである。
[0023] このため、本発明においてフルォロエラストマーシール材は、パーフルォロトリー n —ブチルァミンに、 60°Cで 70時間浸漬し、取り出し後、 90°Cで 5時間、 125°Cで 5時 間および 200°Cで 10時間乾燥させたときのシール材の重量減少率力 0. 4重量% 以下であることがさらに好ましぐ 0. 3重量%以下であることが一層好ましぐ 0. 1重 量%以下であることが特に好ましレ、。重量減少率は低ければ低いほどよレ、ものであり 、下限値は特に限定されるものではない。
[0024] フルォロエラストマーシール材の重量減少率の測定は、
(1)未処理のフルォロエラストマーシール材の重量を測定し (Ag)、
(2)フルォロエラストマーシール材をパーフルォロトリ _n—ブチルァミンに 60。Cで 70 時間浸漬し、取り出し後、 90°Cで 5時間、 125°Cで 5時間および 200°Cで 10時間乾 燥し
(3)乾燥後のフルォロエラストマーシール材の重量を測定する(Bg)
ことにより行われる。フルォロエラストマーシール材の重量減少率は、 { (A—B) /A} X 100 (重量%)により計算される。
[0025] 本発明のシール材におけるフルォロエラストマーシール材は、パーフルォロトリー n —ブチルァミンに 60°Cで 70時間浸漬し、取り出し後、 90°Cで 5時間、 125°Cで 5時 間および 200°Cで 10時間乾燥させたときのシール材の重量減少率力 0. 4重量% 以下であればよぐ特にフルォロエラストマーシール材の製造方法は限定されないが 、例えば、成形して得られたフルォロエラストマーシール材を、 60°Cで 70時間浸漬し たときの前記フルォロエラストマーシール材に対する膨潤率が 50%以上である溶剤 で処理する工程を含む製造方法で製造することが好ましい。
[0026] ここでシール材の「膨潤率」は、
( 1 ) 300°Cで 70時間の熱処理を空気中で行つた後、
(2)パーフルォロエラストマーシール材の体積を水中置換法により測定し (Cl)、
(3)シール材を対象溶剤(パーフルォロトリ— n—ブチルァミン)に 60°Cで 70時間浸 漬し、
(4)取り出し後、膨潤状態でのシール材の体積を測定し (Dl)、
(5) (D1 -CD /C1 X 100 (%)により計算する。
[0027] 処理に使用する溶剤としては、 60°C、 70時間浸漬したときの膨潤率が 50%以上で ある単独溶剤もしくは 2種類以上の混合溶剤であればよぐ S彭潤率が 80%以上であ ること力 Sより好ましい。膨潤率が、 50%未満であると、低分子量物および未架橋ポリマ 一の抽出に多大な時間を要する傾向にある。
[0028] また、処理に使用する溶剤としては、上記作用効果をより享受できる点から、 40°C ( 溶剤の沸点が 40°Cに満たなレ、場合は沸点温度)、 70時間浸漬したときの膨潤率が 5 0 %以上である単独溶剤もしくは 2種類以上の混合溶剤であることが好ましく、膨潤率 力^ 0%以上であることがより好ましレ、。
[0029] 前記溶剤としては、水素原子の全てがハロゲン原子で置換されたパーハロ系溶剤 が好ましレ、。特に水素原子の全てがフッ素原子で置換されたパーフルォロ系溶剤、 または水素原子の全てがフッ素原子および塩素原子で置換されたパークロロフルォ 口系溶剤が好ましい。パーフルォロ系溶剤の具体例としては、パーフルォロアルカン ;パーフルォロトリー n—ブチルァミン、パーフルォロトリエチルァミンなどのパーフル ォロ 3級ァミンなどのほ力、パーフルォロ置換テトラヒドロフラン、パーフルォロベンゼ ン、フロリナート FC— 77 (住友スリーェム株式会社製、主成分: C F 〇)、デムナムソ
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ルベント (ダイキン工業株式会社製、主成分: C F )、フロリナート FC— 43 (住友スリ
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ーェム株式会社製、主成分:(C F ) N)などがあげられる。パークロロフルォロ系溶
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剤としては、たとえば R— 318 (ダイキン工業株式会社製、主成分: C F C1 )などがあ
4 8 2 げられる。これらの中でも、取り扱い性の点から、パーフルォロトリ一 n—ブチルァミン 、フロリナート FC— 77、 R— 318が好ましい。
[0030] また処理に使用する溶剤の他のものとしては、先述の条件を満たすものであればど のようなものでもよいが、例えば上記例示のもの以外の各種フッ素系溶媒が好ましく 用いられ、具体例としては、 HFC (ハイド口フルォロカーボン)、 HFE (ノヽイド口フルォ 口エーテル)、 HCFC (ハイド口クロ口フルォロカーボン)などがあげられ、具体的には 、 HFE— 7100 (住友スリーェム(株)製、主成分: C F OCH )、 HFE— 7200 (住友
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スリーェム(株)製、主成分: C F OC H )、バートレル XF (デュポン社製、主成分: C
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H F )などをあげることができる。
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[0031] フルォロエラストマーシール材の処理方法としては、前記溶剤に浸漬する方法、前
記溶剤の蒸気に曝露する方法、前記溶剤を噴霧する方法、前記溶剤でソックスレー 抽出またはそれに類似する手段で抽出する方法、超臨界抽出による方法などがあげ られる。超臨界抽出法では前記溶剤をェントレーナーとして用いることで、たとえば炭 酸ガスを抽出媒体とした場合でも低分子量物および未架橋ポリマーを効率よく抽出 すること力 Sできる。
[0032] フルォロエラストマーシール材を前記溶剤に浸漬する場合の浸漬条件は、使用さ れる溶剤の種類、およびフルォロエラストマ一の組成などにより、適宜決めればよい 力 好ましい条件としては、室温〜 250°Cで、 1〜: 100時間浸漬することが好ましい。 またより好ましくは室温〜 200°C、さらに好ましくは室温〜 100°Cで、 48〜70時間浸 漬することが好ましい。さらに、高圧下で処理することが好ましい。
[0033] また、浸漬または噴霧等ののちに乾燥させる力 そのときの乾燥条件としては、 250 °C以下で、 5時間以上乾燥させることが好ましぐ 200°Cで、 10時間以上乾燥させる ことがより好ましい。乾燥方法としては、オーブンによる乾燥、真空乾燥など一般的に 使用できる方法を用いることができる。
[0034] 前記溶剤で処理することで、フルォロエラストマ一シール材が膨潤し、膨潤すること により発生した隙間より、低分子量物および未架橋ポリマーが溶剤に溶け出すと考え られる。
[0035] また、本発明は、フルォロエラストマーシール材の表面に、無機系材料から形成さ れるコーティング膜を有し、かつ、加熱による水分発生量力 S400ppm以下であるシー ル材に関する。なお、フルォロエラストマーシール材の表面全体に、コーティング膜を 有することが好ましい。
[0036] 本発明で使用するシール材は、加熱による水分発生量力 S400ppm以下であるが、 300ppm以下が好ましい。水分発生量が 400ppmより多いと、コーティング膜に滲み 出し、非固着性が低下したり、耐プラズマ性に劣る。ここで、加熱による水分発生量は 、シール材を 200°Cで 30分間加熱したときに発生する水分をカールフィッシャー装 置で測定することにより求められる値である。実際の水分発生量は、使用する Oリング の重量によって異なってくるので、〇リングそのものを使用して測定した水分量の実 測値( z g)を、〇リングの重量で割った値 (ppm)を用いる。たとえば、試料重量 1. 7g
の〇リング(P24サイズ)を使用した場合には、 1 μ g/gが lppmであるので、 400pp mとは、 1. 7gの Oリング力ら、 680 /i gの水分力 S発生したことになる。
[0037] また、加熱による有機系ガス発生量が 0. 03ppm以下であることが好ましぐ 0. 02p pm以下がさらに好ましい。有機系ガス発生量が多い場合、発生ガス成分がコーティ ング膜に滲み出し、非固着性が低下したり、耐プラズマ性に劣ることがある。ここで、 加熱による有機系ガス発生量は、シール材を 200°Cで 15分間加熱したときに発生す るガス成分を、パージ 'アンド'トラップ式のガスクロマトグラフ装置で分析することによ り求められる値である。実際の有機系ガス発生量は、前述した水分発生量と同様に、 Oリングを使用して測定した有機系ガス量の実測値( μ g)を、試料である Oリングの重 量で割った値 (ppm)を示してレ、る。
[0038] ここで、シール材の水分発生量および有機系ガス発生量は、シール材そのものの 発生量を意味するが、無機系材料から形成されるコーティング膜から水分や有機系 ガスが発生しなレ、ので、シール材を構成するフルォロエラストマーシール材からの発 生量によるものである。
[0039] このため、本発明においてフルォロエラストマーシール材は、加熱による水分発生 量力 OOppm以下であることが好ましぐより好ましくは、加熱による水分発生量は 30 Oppm以下である。なお、水分発生量については、上述したシール材についての場 合と同様にして求められる。
[0040] 加熱による水分発生量力 S400ppm以下であるフルォロエラストマ一シール材の製 造方法は、とくに限定されないが、例えば、プレス架橋した成形物を、チッ素ガスなど の不活性ガス気流下において、 150〜230°Cで、 4〜30時間、加熱処理する方法が あげられる。加熱温度が 150°Cより低いと、加熱処理時間が長くなり、生産性が劣るこ ととなり、 230°Cより高レ、と、フルォロエラストマーシール材の劣化を引き起こす傾向 にある。
[0041] なお、フルォロエラストマーシール材の表面に付着している油、ゴミ、金属成分を除 去し、フルォロエラストマーシール材とコーティング膜との界面接着力を低下させない という点で、加熱処理する前に洗浄することが好ましい。洗浄に用いる洗浄液として は、硫酸 Z過酸化水素、フッ酸、超純水などがあげられる。これらの洗浄液は、加熱
して使用することちでさる。
[0042] 本発明で好適に使用することができるフルォロエラストマ一としては、従来からシー ノレ材用、とくに半導体製造装置のシール材に用いられているものであれば、とくに制 限はなぐ非パーフルォロエラストマ一およびパーフルォロエラストマ一があげられる が、特にプラズマ発生装置等に用いる場合は、耐薬品性、耐熱性、あらゆるプラズマ に対しての耐性がある点から、パーフルォロエラストマ一が好ましレ、。ここで、パーフ ノレォロエラストマ一とは、構成単位の 90モル0 以上がパーフルォロォレフインから構 成されているエラストマ一をいう。
[0043] 非パーフルォロエラストマ一としては、ビニリデンフルオライド(以下、 VdFとする)系 フッ素ゴム、テトラフルォロエチレン(以下、 TFEとする)/プロピレン系フッ素ゴム、 T FE/プロピレン ZVdF系フッ素ゴム、エチレン Zへキサフルォロプロピレン(以下、 H FPとする)系フッ素ゴム、エチレン ZHFPZVdF系フッ素ゴム、エチレン ZHFPZT FE系フッ素ゴム、フルォロシリコーン系フッ素ゴム、またはフルォロホスファゼン系フ ッ素ゴムなどがあげられ、これらをそれぞれ単独で、または本発明の効果を損なわな い範囲で任意に組合わせて用いることができる。
[0044] VdF系フッ素ゴムとは、 VdF45〜85モノレ0 /0と、 VdFと共重合可能な少なくとも 1種 の他の単量体 55〜: 15モル0 /0と力 なる含フッ素共重合体をレ、い、好ましくは、 VdF5 0〜80モノレ0 /0と、 VdFと共重合可能な少なくとも 1種の他の単量体 50〜20モル0 /0と 力 なる含フッ素共重合体をレ、う。
[0045] VdFと共重合可能な少なくとも 1種の他の単量体としては、たとえば TFE、クロ口トリ フルォロエチレン(以下、 CTFEとする)、トリフルォロエチレン、 HFP、トリフルォロプ ロピレン、テトラフルォロプロピレン、ペンタフルォロプロピレン、トリフルォロブテン、テ トラフルォロイソブテン、パーフルォロ(アルキルビュルエーテル)(以下、 PAVEとす る)、フッ化ビュルなどの含フッ素単量体、エチレン、プロピレン、アルキルビュルエー テルなどの非フッ素単量体があげられる。これらをそれぞれ単独で、または、任意に 組み合わせて用いることができる。これらのなかでも、 TFE、 HFP、 PAVEが好まし レ、。
[0046] 具体的なゴムとしては、 VdF— HFP系ゴム、 VdF— HFP— TFE系ゴム、 VdF— C
TFE系ゴム、 VdF— CTFE—TFE系ゴムなどがある。
[0047] TFE/プロピレン系フッ素ゴムとは、 TFE45〜70モル0 /0、プロピレン 55〜30モル %からなり、さらに TFEとプロピレンの合計量に対して、架橋部位を与える単量体 0〜 5モル%含有する含フッ素共重合体をレ、う。
[0048] 架橋部位を与える単量体としては、たとえば特公平 5— 63482号公報、特開平 7_ 316234号公報に記載されているようなパーフルォロ(6, 6—ジヒドロ _ 6—ョード一 3_ォキサ _ 1—へキセン)やパーフルォロ(5—ョード _ 3 _ォキサ _ 1 _ペンテン) などのヨウ素含有単量体、特開平 4— 505341号公報に記載されている臭素含有単 量体、特開平 4— 505345号公報、特開平 5— 500070号公報に記載されているよう なシァノ基含有単量体、カルボキシル基含有単量体、アルコキシカルボニル基含有 単量体などがあげられる。
[0049] これらの非パーフルォロエラストマ一は、常法により製造することができる。
[0050] パーフルォロエラストマ一としては、 TFE/PAVE/架橋部位を与える単量体から なるものなどがあげられる。 TFE/PAVEの組成は、 50〜90/10〜50モノレ0 /0であ ること力好ましく、 50〜80/20〜50モノレ0 /0であること力 Sより好ましく、 55〜70/30 〜45モル%であることがさらに好ましい。また、架橋部位を与える単量体は、 TFEと P AVEの合計量に対して、 0〜5モル%であることが好ましぐ 0〜2モル%であることが より好ましい。これらの組成の範囲を外れると、ゴム弾性体としての性質が失われ、榭 脂に近い性質となる傾向がある。
[0051] この場合の PAVEとしては、たとえばパーフルォロ(メチルビニルエーテル)、パー フルォロ(ェチルビニルエーテノレ)、パーフルォロ(プロピルビエルエーテル)、パーフ ルォロ(ブチルビニルエーテル)などがあげられ、これらをそれぞれ単独で、または任 意に組合せて用いることができる。
[0052] 架橋部位を与える単量体としては、たとえば、一般式(1):
CX1 =CX1-R 1CHR1X2 (1)
2 f
(式中、 X1は、水素原子、フッ素原子または— CH 、 R1は、水素原子または— CH 、
3 3
X2は、ヨウ素原子または臭素原子、 R 1は、フルォロアルキレン基、パーフルォロアル f
キレン基、フルォロポリオキシアルキレン基またはパーフルォロポリオキシアルキレン
基であり、エーテル結合性の酸素原子を含んでいてもよい)
で表されるヨウ素または臭素含有単量体、一般式(2) :
CF =CF〇(CF CF (CF ) 0) —(CF ) — X3 (2)
(式中、 mは、 0〜5の整数、 nは、 1〜3の整数、 X3は、シァノ基、カルボキシル基、ァ ルコキシカルボニル基、または臭素原子)
で表されるような単量体などがあげられ、これらをそれぞれ単独で、または任意に組 合わせて用いることができる。このヨウ素原子、臭素原子、シァノ基、カルボキシル基 、アルコキシカルボニル基が架橋点として機能することができる。
[0053] パーフルォロエラストマ一は、常法により製造することができる。
[0054] パーフルォロエラストマ一の具体例としては、国際公開第 97Z24381号パンフレツ ト、特公昭 61— 57324号公報、特公平 4— 81608号公報、特公平 5— 13961号公 報などに記載されているパーフルォロゴムなどがあげられる。
[0055] また、本発明においては、前述のようなフルォロエラストマ一と熱可塑性フッ素ゴム とからなる組成物を用いることもできる。
[0056] 本発明に用いるフルォロエラストマーシール材は、前述のようなフルォロエラストマ 一、架橋剤および架橋助剤を含む組成物を用いて成形することができる。
[0057] 架橋剤としては、採用する架橋系によって適宜選定すればよい。架橋系としてはポ リアミン架橋系、ポリオール架橋系、パーオキサイド架橋系、イミダゾール架橋系のい ずれも採用できる。また、トリァジン架橋系、ォキサゾール架橋系、チアゾール架橋系 なども採用できる。これら架橋剤のなかでも、シール材の耐熱性および固着強度が小 さぐし力もシール材との接触面の汚染および変色が改善される点から、イミダゾール 架橋系、トリァジン架橋系、ォキサゾール架橋系、チアゾール架橋系のものが好まし ぐイミダゾール架橋系、ォキサゾール架橋系、チアゾール架橋系のものがより好まし レ、。
[0058] 架橋剤としては、ポリオール架橋系ではたとえば、ビスフエノール AF、ヒドロキノン、 ビスフエノーノレ A、ジアミノビスフエノーノレ AFなどのポリヒドロキシ化合物が、パーォキ サイド架橋系ではたとえばひ, ひ ' 一ビス(t_ブチルパーォキシ)ジイソプロピルべ ンゼン、 2, 5—ジメチノレー 2, 5—ジ(t_ブチルパーォキシ)へキサン、ジクミルパー
オキサイドなどの有機過酸化物力 S、ポリアミン架橋系ではたとえばへキサメチレンジァ ミンカーバメート、 N, N' ージシンナミリデン 1 , 6—へキサメチレンジァミンなどの ポリアミンィ匕合物があげられる。
[0059] また、本発明に用いるフルォロエラストマーシール材を形成する組成物は、フルォ 口エラストマ一がシァノ基を有する場合には、テトラフエニルスズ、トリフエニルスズなど の有機スズィ匕合物を含有させることにより、シァノ基がトリアジン環を形成することによ りトリァジン架橋させることもできる点から、該有機スズィ匕合物を含んでいてもよい。
[0060] ォキサゾール架橋系、イミダゾール架橋系、チアゾール架橋系に使用する架橋剤と しては、たとえば一般式(3):
[0061] [化 1]
(式中、 R2は _ S〇―、 _〇_、 - CO - ,炭素数 1〜6のアルキレン基、炭素数:!〜 1
0のパーフルォロアルキレン基または単結合手であり、 R3および R4は一方が—NH であり他方が _NHR5、 -NH、 _〇11または_ 311でぁり、 R5は水素原子、フッ素原 子または一価の有機基であり、好ましくは R3が一NHであり R4が一NHR5である) で示されるビスジァミノフエニル系架橋剤、ビスアミノフエノール系架橋剤、ビスアミノ チォフエノール系架橋剤、一般式 (4):
[0062] [化 2]
(式 )
で示されるビスアミドラゾン系架橋剤、一般式(5)または(6):
[0063] [化 3]
H NH
II li
H2NHN— C— Rf 2 - C— NHNH2 (5)
(式中、 R2は炭素数:!〜 10のパーフルォ
f 基)、
[0064] [化 4]
NH. NH
HON = C-^CF^C = OH (6)
(式中、 nは 1〜: 10の整数)
で示されるビスアミドキシム系架橋剤などがあげられる。これらのビスアミノフエノール 系架橋剤、ビスアミノチオフヱノール系架橋剤またはビスジァミノフエニル系架橋剤な どは、従来シァノ基を架橋点とする架橋系に使用していたものである力 カルボキシ ル基およびアルコキシカルボニル基とも反応し、ォキサゾール環、チアゾール環、イミ ダゾール環を形成し、架橋物を与える。
[0065] とくに好ましい架橋剤としては、複数個の 3—ァミノ _4—ヒドロキシフエニル基、また は 3—ァミノ _4_メルカプトフヱニル基を有する化合物、もしくは一般式(7):
[0066] [化 5]
(式中、 R2、 R3、 R4は前記と同じ)
で示される化合物があげられ、具体的には、たとえば 2, 2—ビス(3—アミノー 4ーヒド ロキシフエニル)へキサフルォロプロパン(一般名:ビス(ァミノフエノーノレ) AF)、 2, 2 —ビス(3—アミノー 4—メルカプトフエニル)へキサフルォロプロパン、テトラアミノベン ゼン、ビス(3, 4—ジァミノフエニル)メタン、ビス(3, 4—ジァミノフエニル)エーテル、 2, 2—ビス(3, 4—ジァミノフエニル)へキサフルォロプロパン、 2, 2—ビス [3—ァミノ — 4— (N—フエニルァミノ)フエニル]へキサフルォロプロパンなどである。
[0067] 架橋剤および Zまたは有機スズィ匕合物の配合量はフルォロエラストマ一 100重量
部に対して 0. 01〜: 10重量部であることが好ましぐ 0. :!〜 5重量部であることがより 好ましい。架橋剤および/または有機スズ化合物が、 0. 01重量部未満であると、架 橋度が不足するため、成形品の性能が損なわれる傾向があり、 10重量部をこえると、 架橋密度が高くなりすぎるため架橋時間が長くなることに加え、経済的にも好ましくな い傾向がある。
[0068] ポリオール架橋系の架橋助剤としては、各種の 4級アンモニゥム塩、 4級ホスホニゥ ム塩、環状ァミン、 1官能性アミンィ匕合物など、通常エラストマ一の架橋に使用される 有機塩基が使用できる。具体例としては、たとえばテトラプチルアンモニゥムブロミド、 テトラプチルアンモニゥムクロリド、ベンジルトリブチルアンモニゥムクロリド、ベンジルト リエチルアンモニゥムクロリド、テトラプチルアンモニゥム硫酸水素塩、テトラブチルァ ンモニゥムヒドロキシドなどの 4級アンモニゥム塩;ベンジルトリフエニルホスホニゥムク 口ライド、トリブチルァリルホスホニゥムクロリド、トリブチル _ 2—メトキシプロピルホスホ ニゥムクロリド、ベンジルフエニル(ジメチルァミノ)ホスホニゥムクロリドなどの 4級ホス ホニゥム塩;ベンジルメチルァミン、ベンジルエタノールァミンなどの一官能性ァミン; 1 , 8—ジァザビシクロ [5· 4. 0]—ゥンデクー 7—ェンなどの環状ァミンなどがあげら れる。
[0069] パーオキサイド架橋系の架橋助剤としては、トリァリルシアヌレート、トリアリルイソシ ァヌレート(TAIC)、トリス(ジァリルァミン一 s—トリァジン)、トリアリルホスファイト、 N, N—ジァリルアクリルアミド、へキサァリルホスホルアミド、 N, N, N' , N' —テトラァ リルテトラフタラミド、 N, N, N' , N' —テトラァリルマロンアミド、トリビニルイソシァヌ レート、 2,4, 6—トリビニルメチルトリシロキサン、トリ(5—ノルボルネンー2—メチレン) シァヌレートなどがあげられる。これらの中でも、架橋性、架橋物の物性の点から、トリ ァリルイソシァヌレート(TAIC)が好ましレ、。
[0070] 架橋助剤の配合量はフルォロエラストマ一 100重量部に対して、 0. 01〜: 10重量 部であることが好ましぐ 0.:!〜 5. 0重量部であることがより好ましい。架橋助剤が、 0 . 01重量部未満であると、架橋時間が実用に耐えないほど長くなる傾向があり、 10 重量部をこえると、架橋時間が速くなり過ぎることに加え、成形品の圧縮永久歪も低 下する傾向がある。
[0071] さらに通常の添加剤である充填材(カーボンブラックのような無機充填材、ポリイミド 樹脂粉末等の有機フィラー)、加工助剤、顔料、酸化マグネシウムのような金属酸化 物、水酸化カルシウムのような金属水酸化物などを本発明の目的を損なわない限り 使用してもよい。
[0072] さらに、強度、硬度、シール性の点から、カーボンブラック、金属酸化物などの無機 フィラー、エンジニアリング樹脂粉末などの有機フィラーなどの充填材を添加すること が好ましい。具体的には、金属酸化物としては、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム などがあげられ、有機フイラ一としては、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド などのイミド構造を有するイミド系フイラ一;ポリアリレート、ポリスルホン、ポリエーテノレ スルホン、ポリフエ二レンスルフイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリオキシベンゾェ ートなどをあげることができる。
[0073] これらの充填材の添加量は、フルォロエラストマ一 100重量部に対して、:!〜 50重 量部であることが好ましぐ 5〜20重量部であることがより好ましい。充填材の添加量 力 1重量部未満であると、ほとんど充填材としての効果が期待できない傾向があり、 50重量部をこえると、非常に高硬度となり、シール材として適さない傾向にある。
[0074] また、加工助剤、顔料、水酸化カルシウムのような金属水酸化物などを本発明の目 的を損なわない限り使用してもよい。
[0075] また、シール性の点から、コーティング膜の種類、膜厚によって、シール材自身の 硬度を最適に選択することが好ましい。
[0076] フルォロエラストマーシール材の成形方法としては、一般的な成形方法であれば特 に限定されないが、たとえば、圧縮成形、押出し成形、トランスファー成形、射出成形 など、従来公知の方法が採用できる。
[0077] 本発明のシール材は、パーフルォロトリ _n—ブチルァミンに 60°Cで 70時間浸漬し 、取り出し後、 90°Cで 5時間、 125°Cで 5時間および 200°Cで 10時間乾燥させたとき のシール材の重量減少率力 0. 4重量%以下であるフルォロエラストマーシール材 、または加熱による水分発生量力 S400ppm以下であるフルォロエラストマーシール材 の表面全体または一部を無機系材料から形成されるコーティング膜でコーティングす ることにより得られるものである。
[0078] 無機系材料としては、金属、金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物、それらの複合 物、ダイヤモンド状炭素からなる群より選ばれる 1つ以上の無機材料があげられる。
[0079] 金属としては、アルミニウム、シリコン、チタン、イットリウムなどがあげられ、それぞれ の酸化物、窒化物、炭化物があげられる。これらの中でも、材料価格、取り扱い性、 耐プラズマ性の点から、ァノレミニゥム、アルミナが好ましい。
[0080] ダイヤモンド状炭素膜とは、ダイヤモンドライクカーボン (以下、 DLC)ともいわれ、 ダイヤモンド構造を取り炭素間は sp3混成軌道によって結合されている炭素膜をいう。
[0081] 無機系材料から形成されるコーティング膜は、膜の種類によって適切な膜硬度を選 択すること力 Sできる。例えば、ダイヤモンド状炭素膜の場合、ビッカース硬度が 5〜50 0であることが好ましぐ 20〜: 150であることがより好ましレ、。ビッカース硬度が 5未満 であると、耐プラズマ性、非固着性に劣る傾向があり、 500を超えるとシール性が劣る ί頃向がある。
[0082] 無機系材料から形成されるコーティング膜の膜厚は、膜の種類によって適切に選 択すること力 Sできる。例えば、ダイヤモンド状炭素膜の場合、 0. 05〜: ίθ μ ΐηであるこ と力 S好ましく、 0.:!〜 5 μ ΐηであることがより好ましい。 0. 05 μ ΐη未満であると、コーテ イング膜自体の耐久性が劣り、非固着性、耐プラズマ性といった特性が充分でない 傾向があり、 ΙΟ μ ΐηをこえると、フルォロエラストマーシール材の変形に追従できない ために、シール性に劣るとともに、表面に耐プラズマ性を悪化させるような亀裂が生じ る傾向がある。一方、金属、金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物、それらの複合 物から形成されるコーティング膜の場合、 0. 005〜l /i mであることが好ましぐ 0. 0 :!〜 0· 8 /i mであることがより好ましい。 0. 005 μ ΐη未満であると、コーティング膜自 体の耐久性が劣り、非固着性、耐プラズマ性とレ、つた特性が充分でなレ、傾向があり、 1 z mをこえると、フルォロエラストマーシール材の変形に追従できないために、シー ル性に劣るとともに、表面に耐プラズマ性を悪化させるような亀裂が生じる傾向がある
[0083] 無機系材料力 形成されるコーティング膜の成膜方法としては、真空成膜法が好適 に使用される。真空成膜法としては、イオンプレーティング法、スパッタ法、 CVD法、 蒸着法などがあげられる力 これらの中でも、プラズマ CVD法、イオンプレーティング
法が好ましい。特に金属コーティング膜の形成法としては、コーティング膜の密着性 の点、低温での成膜が可能である点、コーティング用の蒸発可能な材料の入手が容 易な点、窒化物 ·炭化物の成膜も可能であるといった点から、イオンプレーティング法 が好ましぐその中でも、ホロ一力ソードプラズマガンを使用するイオンプレーティング 法がより好ましい。
[0084] イオンプレーティング法による成膜条件としては、フルォロエラストマ一の種類、コー ティング膜の種類、および目的の膜厚により適宜設定すればよぐ特に限定されるも のではない。
[0085] また、コーティングする前に、フルォロエラストマーシール材の表面をプラズマアツシ ングなどにより表面処理することが、コーティング層の密着性を高める上で好ましい。
[0086] また、無機系材料から形成されるコーティング膜がダイヤモンド状炭素膜である場 合、その形成方法としては、プラズマ CVD法が好ましぐまた、例えば、特開平 10_ 53870号公報などに記載の方法なども好適に用いることができる。
[0087] さらに、無機系材料から形成されるコーティング膜を複数層にすることもできる。
[0088] 本発明のシール材は、下記条件下で、〇、 CF 、 NFプラズマをそれぞれ照射した 時の重量減少率が、いずれも 1重量%以下であることが好ましぐいずれも 0. 1重量
%以下であることがより好ましい。重量減少率が、大きくなると、コーティング膜による プラズマの遮蔽効果がほとんど無くなる傾向がある。
[0089] 記
サンプル:厚さ 2mm、 10mm X 35mmのシート
照射条件:
O 、 CFプラズマ ガス流量 16SCCM
圧力 20mTorr
出力 800W
照射時間 10分間
NFプラズマ NF /Ar 1 SLM/ 1SLM
圧力 3Torr
照射時間 2時間
温度 150°C
[0090] 本発明のシール材は、半導体製造装置、液晶パネル製造装置、プラズマパネル製 造装置、プラズマアドレス液晶パネル、フィールドェミッションディスプレイパネル、太 陽電池基板等の半導体関連分野、 自動車分野、航空機分野、ロケット分野、船舶分 野、プラント等の化学品分野、医薬品等の薬品分野、現像機等の写真分野、印刷機 械等の印刷分野、塗装設備等の塗装分野、分析'理化学機分野、食品プラント機器 分野、原子力プラント機器分野、鉄板加工設備等の鉄鋼分野、一般工業分野、電気 分野、燃料電池分野で、電子部品分野などの分野で好適に用いることができる。
[0091] 半導体製造装置、液晶パネル製造装置、プラズマパネル製造装置、プラズマァドレ ス液晶パネル、フィールドェミッションディスプレイパネル、太陽電池基板等の半導体 関連分野で用いるシール材の形態としては、〇(角)リング、パッキン、チューブ、ロー ノレ、コーティング、ライニング、ガスケット、ダイァフラム、ホース等があげられ、これら は CVD装置、ドライエッチング装置、ウエットエッチング装置、酸化拡散装置、スパッ タリング装置、アツシング装置、洗浄装置、イオン注入装置、排気装置、薬液配管、ガ ス配管に用いることができる。具体的には、〇(角)リングの形態で、ゲートバルブの O リング、クォーツウィンドウの Oリング、チャンバ一の〇リング、ゲートの〇リング、ベルジ ヤーの Oリング、カップリングの〇リング、ポンプの〇リング、半導体用ガス制御装置の Oリング (ダイァフラムの形態もとり得る)、レジスト現像液や剥離液用の Oリング、ゥェ ハー洗浄液用のホースなどがあげられ、チューブの形態で、ウェハー搬送用のロー ノレなどがあげられる。そのほかライニングまたはコーティングの形態として、レジスト現 像液槽ゃ剥離液槽のライニング、ウェハー洗浄液槽のライニング、ウエットエッチング 槽のライニングまたはコーティングなどがあげられる。さらに、封止材'シーリング剤、 光ファイバ一の石英の被覆材、絶縁、防振、防水、防湿を目的とした電子部品、回路 基盤のポッティング、コーティング、接着シール、磁気記憶装置用ガスケット、ェポキ シ等の封止材料の変性材、クリーンノレーム'クリーン設備用シーラント等として用いら れる。
[0092] 本発明のシール材は、これらの中でも特に液晶 ·半導体製造装置、なかでも耐プラ ズマ性に優れる点から、プラズマ処理装置のシール材に好適に用いることができる。
本発明はさらに、本発明のシール材を有する各種部品、特に液晶'半導体製造装 置、なかでも耐プラズマ性に優れる点から、プラズマ処理装置の部品にも関する。部 品としては、前記のゲートバルブ、クォーツウィンドウ、チャンバ一、ゲート、ペルジャ 一、カップリング、ポンプなどが例示できる。
実施例
[0093] つぎに本発明を実施例をあげて説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定さ れるものではない。
[0094] 評価法
<重量減少率の測定 >
(1)未処理の(フルォロエラストマ一)シール材の重量を測定し (Ag)、
(2) (フルォロエラストマ一)シール材をパーフルォロトリー n—ブチルァミンに 60°Cで 70時間浸漬し、取り出し後、該成形品を 90°Cに設定したオーブンで 5時間かけて乾 燥させた後、オーブンの設定温度を 125°Cにして 5時間乾燥させ、さらに設定温度を 200°Cにして 10時間乾燥し、
(3)乾燥後の(フルォロエラストマ一)シール材の重量を測定する(Bg)ことにより行つ た。 (フルォロエラストマ一)シール材の重量減少率は、 { (A-B) /A} X 100 (重量 %)により計算する。
[0095] <水分発生量 >
実施例および比較例で得られた Oリング(P24サイズ、 1. 7g)を 200°Cで 30分間加 熱した時の発生水分量をカール'フィッシャー式水分測定機(平沼 (株)製の AQS _ 720)により測定する。得られた水分量の実測値(μ g)を、試料である〇リングの重量 1. 7gで割った値 (ppm)を、水分発生量とする。
[0096] <非固着性 >
図 1に示すように、 2枚の SUS316板 1の間に、被験サンプル 2として実施例および 比較例で得られた〇リング(P24サイズ)を置き、荷重 3を置き、 200°C、 25%圧縮で 1 68時間放置する。その後、圧縮を加えた状態のまま、室温まで放冷した後、図 2に示 すように、 SUS316板 1をせん断方向 4に引っ張り、固着強度(180度、せん断剥離) を測定する。
[0097] <耐プラズマ性 >
実施例および比較例で得られた Oリング (P24サイズ)を用いて、以下の条件で耐 プラズマ性を測定する。
[0098] (O、 CFプラズマ)
2 4
使用プラズマ照射装置: ICP高密度プラズマ装置( (株)サムコインターナショナル研 究所製、 MODEL RIE-101iPH)
照射条件: ガス流量 16SCCM
圧力 20mTorr
出力 800W
照射時間 10分間
チャンバ一温度 200°C
[0099] 照射操作:プラズマ照射装置のチャンバ一内の雰囲気を安定させるために、チャン バー前処理として 5分間かけて実ガス空放電を行う。っレ、で被験サンプルを入れたァ ノレミニゥム製の容器を RF電極の中心部に配置し、上記の条件下でプラズマを照射 する。重量測定:ザ一トリウス(Sertorious) 'GMBH製の電子分析天秤 2006MPE( 商品名)を使用し、 0. Olmgまで測定し (0. Olmgの桁を四捨五入する)、プラズマ 照射前からの重量減少を重量%で示す。
[0100] 製造例 1
着火源をもたない内容積 3リットルのステンレススチール製オートクレープに、純水 1 リットルおよび乳化剤として
[0101] [化 6]
CF3 CF3
I I
C3F7OCFCF2OCFCOONH4
10g、 pH調整剤としてリン酸水素ニナトリウム · 12水塩 0.09gを仕込み、系内を窒素 ガスで充分に置換し脱気したのち、 600rpmで撹拌しながら、 50°Cに昇温し、テトラ フルォロエチレン(TFE)とパーフルォロ(メチルビニルエーテル) (PMVE)の混合ガ ス(TFE/PMVE = 25/75モル比)を、内圧が 0· 78MPa'Gになるように仕込んだ
。ついで、過硫酸アンモニゥム(APS)の 527mg/mlの濃度の水溶液 10mlを窒素 圧で圧入して反応を開始した。
[0102] 重合の進行により内圧力 0. 69MPa'Gまで降下した時点で、 CF =CF〇CF CF
2 2
(CF ) OCF CF CN (CNVE) 3gを窒素圧にて圧入した。ついで圧力が 0. 78MPa
3 2 2
•Gになるように、 TFEを 4. 7gおよび PMVE5. 3gをそれぞれ自圧にて圧入した。以 後、反応の進行にともない同様に TFE、 PMVEを圧入し、 0. 69〜0. 78MPa'Gの あいだで、昇圧、降圧を繰り返すと共に、 TFEと PMVEの合計量が 70g、 130g、 19 0gおよび 250gとなった時点でそれぞれ CNVE3gを窒素圧で圧入した。
[0103] 重合反応の開始から 19時間後、 TFEおよび PMVEの合計仕込み量力 S、 300gに なった時点で、オートクレープを冷却し、未反応モノマーを放出して固形分濃度 21. 2重量%の水性分散体 1330gを得た。
[0104] この水性分散体のうち 1196gを水 3588gで希釈し、 3. 5重量0 /0塩酸水溶液 2800 g中に、撹拌しながらゆっくりと添加した。添加後 5分間撹拌した後、凝析物をろ別し、 得られたポリマーをさらに 2kgの HCFC— 141b中にあけ、 5分間撹拌し、再びろ別し た。この後この HCFC— 141bによる洗浄、ろ別の操作をさらに 4回繰り返したのち、 6 0°Cで 72時間真空乾燥させ、 240gのポリマーを得た。
[0105]
19F— NMR分析の結果、この重合体のモノマー単位組成は、 TFE/PMVE/CN VE= 56. 6/42. 3/1. 1 (モル
0 /
0)であった。赤外分光分析により測定したところ、 カルボキシル基の特性吸収が 1774.
1808. 6cm—
1付近に、〇H基の特性吸 収力 3557. 5cm—
1および 3095. 2cm—
1付近に言忍められた。
[0106] 製造例 2
着火源をもたない内容積 6リットルのステンレススチール製オートクレープに、純水 2 リットルおよび乳化剤として C F COONH 20g、 pH調整剤としてリン酸水素ニナトリ
7 15 4
ゥム · 12水塩 0. 18gを仕込み、系内を窒素ガスで充分に置換し脱気したのち、 600r pmで撹拌しながら、 80°Cに昇温し、テトラフルォロエチレン (TFE)とパーフルォロ( メチルビニルエーテル)(PMVE)の混合ガス(TFE/PMVE = 29Z71モル比)を、 内圧が 1. 17MPa'Gになるように仕込んだ。ついで、過硫酸アンモニゥム(APS)の 186mgZmlの濃度の水溶液 2mlを窒素圧で圧入して反応を開始した。
[0107] 重合の進行により内圧力 1. 08MPa'Gまで降下した時点で、 l (CF ) I 4gを圧
2 4 入した。ついで TFE22. Ogおよび PMVE20. Ogをそれぞれ自圧にて圧入し、昇圧 、降圧を繰り返した。 TFEおよび PMVEの合計仕込量が 430g、 511g、 596gおよび 697gに達した時点で ICH CF CF OCF = CFをそれぞれ 1. 5gずつ圧入した。ま
2 2 2 2
た反応開始後 12時間毎に 20mgZmlの APS水溶液 2mlを窒素ガスで圧入した。
[0108] 重合反応の開始から 45時間後、 TFEおよび PMVEの合計仕込み量力 S、 860gに なった時点で、オートクレープを冷却し、未反応モノマーを放出して固形分濃度 30.
0重量%の水性分散体を得た。
[0109] この水性分散体をビーカーに入れ、ドライアイス/メタノール中で凍結させ凝析を 行い、解凍後、凝析物を水洗、真空乾燥してゴム状重合体 850gを得た。この重合体 のム一二一粘度 ML (1 + 10) (100。C)は 55であった。
[0110] 19F_NMR分析の結果、この重合体のモノマー単位組成は、 TFE/PMVE = 64
. 0/36. 0 (モル%)であり、元素分析から得られたヨウ素含有量は 0. 34重量%で あった。
[0111] 製造例 3
製造例 1で得られた末端にカルボキシル基を有するシァノ基含有含フッ素エラスト マーとジャーナル'ォブ'ポリマ^ ~ ·サイエンスのポリマ^ ~ ·ケミストリー編、 Vol.20, 23 81〜 2393頁(1982)に記載の方法で合成した架橋剤である 2 , 2—ビス [ 3—ァミノ -4- (N—フエニルァミノ)フエニル)へキサフルォロプロパン(AFTA—Ph)と充填 材であるカーボンブラック(Cancarb社製 Thermax N— 990)とを重量比 100/2 . 83/20で混合し、オープンロールにて混練して架橋可能なフッ素ゴム組成物を調 製した。
[0112] このフッ素ゴム組成物を 180。Cで 30分間プレスして架橋を行なレ、、さらに 290°Cで
18時間、オーブン架橋を施し、 P24サイズおよび AS035サイズの Oリング(A)を作 製した。なお、同様にして作製した被験サンプノレ用 Oリング (Α' )の重量減少率は、 0 . 80重量%であった。
[0113] Οリング (Α)を、 R_ 318 (ダイキン (株)製、主成分: C F C1 )に、 60°Cで、 70時間
8 8 12
浸漬した後、 90°Cで 5時間、 125°Cで 5時間および 200°Cで 10時間乾燥させ、 Oリン
グ (B)を作製した。なお、同様にして作製した被験サンプル用〇リング (Β' )の重量減 少率は、 0. 06重量%であった。
[0114] 製造例 4
製造例 2で得られたフルォロエラストマ一と架橋剤であるトリアリルイソシァヌレート( TAIC、 日本化成(株)製)と 2, 5—ジメチル _ 2, 5 _ビス(t_ブチルパーォキシ)へ キサン (パーへキサ 25B、 日本油脂 (株)製)と充填材であるカーボンブラック(Canca rb社製 Thermax N— 990)とを重量比 100/2/1/20で混合し、オープンロー ルにて混練して架橋可能なフッ素ゴム組成物を調製した。
[0115] このフッ素ゴム組成物を 160。Cで 10分間プレスして架橋を行レ、、さらに 180。Cで 4 時間オーブン架橋を施し、 P24サイズおよび AS035サイズの〇リング(C)を作製した 。なお、同様にして作製した被験サンプノレ用 Oリング (C' )の加熱による水分発生量 は 460ppmであった。
[0116] Oリング(C)を、充分に多量の硫酸/過酸化水素(6/4重量比)中において、 100 °Cにて 15分間撹拌下に洗浄し、ついで 5%フッ酸により 25°Cにて 15分間洗浄し、さ らに超純水により 100°Cにて 2時間煮沸洗浄したのちに、チッ素ガス気流下で 200°C にて 18時間加熱処理し、〇リング (D)を作製した。なお、同様にして作製した被験サ ンプル用〇リング(D' )の加熱による水分発生量は 200ppmであった。
[0117] 製造例 5
Oリング (A)を、フロリナート FC— 77 (住友スリーェム株式会社製)に、 60°Cで、 70 時間浸漬した後、 90°Cで 5時間、 125°Cで 5時間および 200°Cで 10時間乾燥させ、 Oリング (E)を作製した。なお、同様にして作製した被験サンプノレ用 Oリング (E,)の 重量減少率は、 0. 12重量%であった。
[0118] 実施例 1
Oリング(B)の表面全体に、プラズマ CVD法により、ビッカース硬度 50、平均膜厚 0 . 1 μ mのダイヤモンド状炭素膜を形成して、シール材(1)を作製した。得られたシー ノレ材(1)のシール性、耐プラズマ性、非固着性の試験を行った。その結果を表 1に示 す。また、得られたシール材(1)の重量減少率は、 0. 06重量%であった。
[0119] 実施例 2
Oリング(B)の表面全体に、プラズマ CVD法により、ビッカース硬度 150、平均膜厚 0. 1 / mのダイヤモンド状炭素膜を形成して、シール材(2)を作製した。得られたシ ール材(2)のシール性、耐プラズマ性、非固着性の試験を行った。その結果を表 1に 示す。また、得られたシール材(2)の重量減少率は、 0. 06重量%であった。
[0120] 実施例 3
Oリング (D)の表面全体に、イオンプレーティング法 (成膜条件:蒸発材料アルミ二 ゥム、放電電流 50A、アルゴン流量 40SCCM、成膜圧力 0. 25mTorr)により、ビッ カース硬度 2000、平均膜厚 0. 2 x mのアルミニウム膜を形成して、シール材(3)を 作製した。得られたシール材(3)のシール性、耐プラズマ性、非固着性の試験を行つ た。その結果を表 1に示す。また、得られたシール材(3)の加熱による水分発生量は 200ppmであった。
[0121] 実施例 4
Oリング (B)を Oリング (E)に変更した以外は、実施例 1と同様にしてシール材(6)を 作製した。得られたシール材(6)の耐プラズマ性、非固着性の試験を行った。その結 果を表 1に示す。また、得られたシール材(6)の重量減少率は、 0. 12重量%であつ た。
[0122] 比較例 1
Oリング (B)を Oリング (A)に変更した以外は、実施例 1と同様にしてシール材 (4) を作製した。得られたシール材 (4)のシール性、耐プラズマ性、非固着性の試験を行 つた。その結果を表 1に示す。また、得られたシール材 (4)の重量減少率を測定は、 0. 80重量%であった。
[0123] 比較例 2
Oリング (B)を Oリング (C)に変更した以外は、実施例 1と同様にしてシール材を作 製した。得られたシール材(5)のシール性、耐プラズマ性、非固着性の試験を行った 。その結果を表 1に示す。また、得られたシール材(5)の加熱による水分発生量は 46 Oppmでめった。
[0124] 比較例 3〜6
比較例 3では〇リング (A)を、比較例 4では〇リング(B)を、比較例 5では Oリング(C
)を、比較例 6では〇リング (D)をコーティング膜を形成せずにそのまま使用して、シ 一ル材のシール性、耐プラズマ性、非固着性の試験を行った。その結果を表 1に示 す。
[0125] 比較例 7
比較例 7では〇リング (E)をコーティング膜を形成せずにそのまま使用して、シール 材の耐プラズマ性、非固着性の試験を行った。その結果を表 1に示す。
[0126] [表 1] 表 1
[0127] 製造例 6
製造例 2で得られたフルォロエラストマ一と架橋剤であるトリアリルイソシァヌレート( TAIC、 日本化成(株)製)と 2, 5—ジメチル _ 2, 5 _ビス(t_ブチルパーォキシ)へ キサン (パーへキサ 25B、 日本油脂 (株)製)と充填材である酸化アルミニウム (住友 化学工業 (株)製 AKP— G015)とを重量比 100Z2Z1Z15で混合し、オープン口 ールにて混練して架橋可能なフッ素ゴム組成物を調製した。
[0128] このフッ素ゴム組成物を 160。Cで 10分間プレスして架橋を行レ、、さらに 180。Cで 4 時間オーブン架橋を施し、 P24サイズおよび AS035サイズの〇リング (F)を作製した 。なお、同様にして作製した被験サンプノレ用 Oリング (F' )の加熱による水分発生量 は 280ppmであった。
[0129] 製造例 7
製造例 6において、重量比 100/2/1/20で混合した以外は同様にして、架橋 可能なフッ素ゴム組成物を調製した。
[0130] このフッ素ゴム組成物を 160。Cで 10分間プレスして架橋を行レ、、さらに 180。Cで 4 時間オーブン架橋を施し、 P24サイズおよび AS035サイズの〇リング (G)を作製した
。なお、同様にして作製した被験サンプノレ用 Oリング (G' )の加熱による水分発生量 は 330ppmであった。
[0131] 製造例 8
製造例 6において、重量比 100Z2Z1Z22.5で混合で混合した以外は同様にし て、架橋可能なフッ素ゴム組成物を調製した。
[0132] このフッ素ゴム組成物を 160。Cで 10分間プレスして架橋を行レ、、さらに 180。Cで 4 時間オーブン架橋を施し、 P24サイズおよび AS035サイズの〇リング (H)を作製した
。なお、同様にして作製した被験サンプノレ用 Oリング (Η' )の加熱による水分発生量 は 370ppmであった。
[0133] 製造例 9
製造例 6において、重量比 100/2/1/25で混合で混合した以外は同様にして、 架橋可能なフッ素ゴム組成物を調製した。
[0134] このフッ素ゴム組成物を 160°Cで 10分間プレスして架橋を行レ、、さらに 180°Cで 4 時間オーブン架橋を施し、 P24サイズおよび AS035サイズの〇リング(I)を作製した
。なお、同様にして作製した被験サンプノレ用 Oリング ( )の加熱による水分発生量は
420ppmであった。
[0135] 製造例 10
製造例 6において、重量比 100Z2Z1Z30で混合で混合した以外は同様にして、 架橋可能なフッ素ゴム組成物を調製した。
[0136] このフッ素ゴム組成物を 160。Cで 10分間プレスして架橋を行レ、、さらに 180。Cで 4 時間オーブン架橋を施し、 P24サイズおよび AS035サイズの〇リング (J)を作製した 。なお、同様にして作製した被験サンプノレ用 Oリング (J' )の加熱による水分発生量は 510ppmであった。
[0137] 実施例 5
Oリング(F)の表面全体に、プラズマ CVD法により、ビッカース硬度 50、平均膜厚 0 . 1 / mのダイヤモンド状炭素膜を形成して、シール材(7)を作製した。得られたシー ノレ材(7)の耐ピンホール性をつぎの方法により評価した。その結果を表 2に示す。ま た、得られたシール材(7)の加熱による水分発生量は、 280ppmであった。
[0138] <耐ピンホール性 >
実施例 5〜7および比較例 8〜9で得られた〇リング(P24サイズ)を用いて、以下の 条件で試料に〇プラズマを照射し、プラズマ照射後の試料の表面をデジタルマイク ロスコープ((株) KEYENCE製 VH-6300)で観察し、ピンホール発生の有無を評 価した。
評価基準
◎:プラズマ照射 20分間後において、試料表面にピンホール発生無し
〇:プラズマ照射 10分間後において、試料表面にピンホール発生無しであるが、
20分後ではピンホール発生有り
X:プラズマ照射 10分間後において、試料表面にピンホール発生有り
[0139] (Oプラズマ)
使用プラズマ照射装置: ICP高密度プラズマ装置( (株)サムコインターナショナル研 究所製、 MODEL RIE- 101iPH)
照射条件: ガス流量 16SCCM
圧力 20mTorr
出力 800W
照射時間 10分間、 20分間
チャンバ一温度 200°C
[0140] 実施例 6
Oリング(G)の表面全体に、プラズマ CVD法により、ビッカース硬度 50、平均膜厚 0 . 1 μ mのダイヤモンド状炭素膜を形成して、シール材(8)を作製した。得られたシー ノレ材(8)の耐ピンホール性を評価した。その結果を表 2に示す。また、得られたシー ノレ材(8)の加熱による水分発生量は、 330ppmであった。
[0141] 実施例 7
Oリング(H)の表面全体に、プラズマ CVD法により、ビッカース硬度 50、平均膜厚 0. 1 / mのダイヤモンド状炭素膜を形成して、シール材(9)を作製した。得られたシ ール材(9)の耐ピンホール性を評価した。その結果を表 2に示す。また、得られたシ ール材(9)の加熱による水分発生量は、 370ppmであった。
[0142] 比較例 8
Oリング(I)の表面全体に、プラズマ CVD法により、ビッカース硬度 50、平均膜厚 0 . 1 μ mのダイヤモンド状炭素膜を形成して、シール材(10)を作製した。得られたシ ール材(10)の耐ピンホール性を評価した。その結果を表 2に示す。また、得られたシ ール材(10)の加熱による水分発生量は、 420ppmであった。
[0143] 比較例 9
Oリング )の表面全体に、プラズマ CVD法により、ビッカース硬度 50、平均膜厚 0 . 1 / mのダイヤモンド状炭素膜を形成して、シール材(11)を作製した。得られたシ ール材(11)の耐ピンホール性を評価した。その結果を表 2に示す。また、得られたシ ール材(11)の加熱による水分発生量は、 51 Oppmであつた。
[0144] [表 2]
2
[0145] 製造例 11
製造例 3で得られた Oリング (A)を、 R— 318 (ダイキン (株)製、主成分 F C1 )
8 8 12 に、 60°Cで、 10時間浸漬した後、 90°Cで 5時間、 125°Cで 5時間および 200°Cで 10 時間乾燥させ、〇リング (K)を作製した。なお、同様にして作製した被験サンプノレ用 Oリング(Κ' )の重量減少率は、 0. 48重量%であった。
[0146] 製造例 12
製造例 3で得られた Οリング (Α)を、 R— 318 (ダイキン (株)製、主成分 F C1 )
に、 60°Cで、 20時間浸漬した後、 90°Cで 5時間、 125°Cで 5時間および 200°Cで 10 時間乾燥させ、〇リング (L)を作製した。なお、同様にして作製した被験サンプル用〇 リング(L' )の重量減少率は、 0. 36重量%であった。
[0147] 製造例 13
製造例 3で得られた Oリング (A)を、 R— 318 (ダイキン (株)製、主成分: C F C1 )
8 8 12 に、 60°Cで、 30時間浸漬した後、 90°Cで 5時間、 125°Cで 5時間および 200°Cで 10 時間乾燥させ、〇リング (M)を作製した。なお、同様にして作製した被験サンプノレ用 Oリング(Μ' )の重量減少率は、 0. 20重量%であった。
[0148] 製造例 14
製造例 3で得られた Οリング (Α)を、 R— 318 (ダイキン (株)製、主成分: C F C1 )
8 8 12 に、 60°Cで、 50時間浸漬した後、 90°Cで 5時間、 125°Cで 5時間および 200°Cで 10 時間乾燥させ、〇リング (N)を作製した。なお、同様にして作製した被験サンプル用 Oリング(N,)の重量減少率は、 0. 10重量%であった。
[0149] 比較例 10
Oリング (K)の表面全体に、プラズマ CVD法により、ビッカース硬度 50、平均膜厚 0 . 1 / mのダイヤモンド状炭素膜を形成して、シール材(12)を作製した。得られたシ ール材(12)の耐ピンホール性を評価した。その結果を表 3に示す。また、得られたシ ール材(12)の重量減少率は、 0. 48重量%であった。
[0150] 実施例 8
Oリング (L)の表面全体に、プラズマ CVD法により、ビッカース硬度 50、平均膜厚 0 . 1 / mのダイヤモンド状炭素膜を形成して、シール材(13)を作製した。得られたシ ール材(13)の耐ピンホール性を評価した。その結果を表 3に示す。また、得られたシ ール材(13)の重量減少率は、 0. 36重量%であった。
[0151] 実施例 9
Oリング(M)の表面全体に、プラズマ CVD法により、ビッカース硬度 50、平均膜厚 0. 1 μ mのダイヤモンド状炭素膜を形成して、シール材(14)を作製した。得られたシ ール材(14)の耐ピンホール性を評価した。その結果を表 3に示す。また、得られたシ ール材(14)の重量減少率は、 0. 20重量%であった。
[0152] 実施例 10
Oリング(N)の表面全体に、プラズマ CVD法により、ビッカース硬度 50、平均膜厚 0. 1 / mのダイヤモンド状炭素膜を形成して、シール材(15)を作製した。得られたシ ール材(15)の耐ピンホール性を評価した。その結果を表 3に示す。また、得られたシ ール材(15)の重量減少率は、 0. 10重量%であった。
[0153] [表 3]
産業上の利用可能性
本発明のシール材は、特定のフルォロエラストマーシール材の表面に、無機系材 料から形成されるコーティング膜を有することで、耐プラズマ性、シール性、非固着性 を高めたシール材を提供することが可能となる。