明 細 書
皮膚外用剤
関連出願
[0001] 本出願は、 2006年 05月 23日付け出願の日本国特許出願 2006— 142384号、 及び 2006年 09月 29日付け出願の日本国特許出願 2006— 269122号の優先権を 主張しており、ここに折り込まれるものである。
技術分野
[0002] 本発明は皮膚外用剤、特に有効成分としてポリオキシアルキレングリコール 'ポリエ チレングリコール共重合体アルキルエーテル誘導体を含む皮膚外用剤の保湿、肌荒 れ改善効果および使用感触の改善に関する。
背景技術
[0003] 健康な皮膚を保っためには水分の保持が不可欠であり、保湿を目的とした皮膚外 用剤が数多く開発されている。また、皮膚外用剤の使用感としては、なめらかさがあり ベたつき感のな 、ものが求められて 、る。
保湿剤に関する研究は盛んに行なわれ、例えばィヒ粧水や乳液等、各種用途に用 いられている保湿剤としてグリセリンが挙げられる。このグリセリンは保湿効果以外に 肌荒れを改善する効果も有する。
し力しながらグリセリンは、保湿効果'肌荒れ改善効果を上げるためには配合量を 増やさなければならず、その結果、系が不安定になったり、使用性が悪くなつたり、ま た、皮膚に適用した場合、皮脂によりはじかれ、肌へのなじみが悪くなる等の解決す べき課題があった。
[0004] またグリセリン以外の保湿剤として、 1, 3-ブチレングリコール、アルキレングリコール 、ポリエチレングリコール、ソルビトール、キシリトール等のポリオール類が知られてい る。
しかし、これらのポリオール類はグリセリンに比べると使用感触、例えばべたつき感 は少ないものの、保湿効果や肌荒れ改善効果は低ぐまたグリセリン同様、皮膚に適 用した場合、皮脂によりはじかれ、肌へのなじみが悪くなる等の解決すべき課題があ
つた o
[0005] 一方、使用感が良好で、スキンケア効果のある(ポリ)エチレングリコールジアルキル エーテルが報告されている(例えば、特許文献 1参照)。し力しながら、この(ポリ)ェチ レングリコールジアルキルエーテルは油性基剤であり、油分として疎水性被膜形成に よるバリヤ一能、経皮水分損失抑制といった効果を発揮し得るものの、水溶性が低く 、それ自体が保湿剤としての機能を有するものではな力つた。
また、これらの欠点を解決する目的で、本発明者らはアルキレンォキシド誘導体 (例 えば、特許文献 2および特許文献 3を参照)を開発したが、更なるベタツキ改善が求 められていた。
特許文献 1:特許第 3658012号公報
特許文献 2:特許第 3660650号公報
特許文献 3:特許第 3667707号公報
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0006] 本発明は前述の従来技術の事情に鑑みなされたものであり、その目的は保湿、肌 荒れ改善効果、および使用感の改善を図った皮膚外用剤を提供することにある。 課題を解決するための手段
[0007] 本発明者らが鋭意研究した結果、皮膚外用剤に特定のポリオキシアルキレングリコ ール.ポリエチレングリコール共重合体アルキルエーテル誘導体を配合すると、使用 感触、特になめらかさに優れ、ベたつき感がなぐ保湿効果、肌荒れ改善効果を有す る皮膚外用剤が得られることを見出した。また、グリセリンなどの保湿剤とともにポリオ キシアルキレングリコール 'ポリエチレングリコール共重合体アルキルエーテル誘導体 を併用すると、保湿剤の経皮吸収が促進され、保湿効果、肌荒れ改善効果が相乗的 に著しく向上し、保湿剤に起因するべたつきも改善されることを見出した。また、ポリ ォキシアルキレングリコール 'ポリエチレングリコール共重合体アルキルエーテル誘導 体がアルブチン等の美白剤に対しても経皮吸収促進作用を発揮することが判明し、 本発明を完成するに至った。
[0008] すなわち、本発明にかかる皮膚外用剤は、下記一般式 (I)に示すポリオキシアルキ
レングリコール.ポリエチレングリコール共重合体アルキルエーテル誘導体を含むこと を特徴とする。
[化 1]
Y— {0(EO)a / (AO)b— R}k · · · (I)
(式中、 Yは 3〜6個の水酸基を有する多価アルコールの水酸基を除いた残基、 kは 前記多価アルコールの水酸基数、 EOはォキシエチレン基、 AOは炭素数 3〜4のォ キシアルキレン基で、 l≤a≤70, l≤b≤70である。炭素数 3〜4のォキシアルキレ ン基とォキシエチレン基の合計に対するォキシエチレン基の割合は 20〜: L00質量0 /0 である。炭素数 3〜4のォキシアルキレン基とォキシエチレン基はランダム状に付加し ている。 Rは、同一もしくは異なってもよく炭素数 1〜4の炭化水素基である。 )
[0009] 本発明において、前記一般式 (I)中、 Yがペンタエリスリトールの残基であり、ォキシ エチレン基と炭素数 3〜4のォキシアルキレン基とォキシエチレン基の合計に対する ォキシエチレン基の割合が 50〜80質量%であることが好適である。
また、本発明にかかる皮膚外用剤において、前記一般式 (I)に示すポリオキシアル キレングリコール 'ポリエチレングリコール共重合体アルキルエーテル誘導体を 0. 01 〜70質量%含むことが好適である。
[0010] また、本発明に力かる保湿剤は、前記一般式 (I)に示すポリオキシアルキレングリコ ール.ポリエチレングリコール共重合体アルキルエーテル誘導体を有効成分とする。 また、本発明にかかる肌荒れ改善剤は、前記一般式 (I)に示すポリオキシアルキレ ングリコール.ポリエチレングリコール共重合体アルキルエーテル誘導体を有効成分 とする。
[0011] また、本発明にかかるベたつき改善剤は、前記一般式 (I)に示すポリオキシアルキ レングリコール.ポリエチレングリコール共重合体アルキルエーテル誘導体を有効成 分とする。
また、本発明にかかる経皮吸収促進剤は、前記一般式 (I)に示すポリオキシアルキ レングリコール.ポリエチレングリコール共重合体アルキルエーテル誘導体を有効成 分とする。
[0012] また、本発明に力かる皮膚外用剤は、一般式 (I)に示すポリオキシアルキレングリコ
ール.ポリエチレングリコール共重合体アルキルエーテル誘導体と、親水性薬剤とを 含有し、またポリオキシアルキレングリコール 'ポリエチレングリコール共重合体アルキ ルエーテル誘導体が親水性薬剤の経皮吸収促進剤であることを特徴とする。
なお、前記親水性薬剤が保湿剤であることが好適であり、保湿剤がグリセリン又は キシリトールであることが好適である。
また、前記親水性薬剤がハイドロキノン誘導体及びァスコルビン酸誘導体から選ば れる少なくとも 1種であることが好適である。
[0013] また、本発明にかかる経皮吸収コントロール剤は、前記一般式 (I)に示すポリオキシ アルキレングリコール 'ポリエチレングリコール共重合体アルキルエーテル誘導体を 有効成分とする。
発明の効果
[0014] 本発明に力かる皮膚外用剤は、特定のポリオキシアルキレングリコール 'ポリエチレ ングリコール共重合体アルキルエーテル誘導体を配合することにより、第一には使用 感触、特になめら力さに優れ、ベたつき感がないものとなり、第二には保湿効果'肌 荒れ改善効果を発揮するものとなる。また、保湿剤を併用すると、ポリオキシアルキレ ングリコール.ポリエチレングリコール共重合体アルキルエーテル誘導体がその保湿 剤の角質浸透性を促進し、保湿効果、肌荒れ改善効果が著しく向上する。さらに、美 白剤などに対しても経皮吸収を促進する。
図面の簡単な説明
[0015] [図 1]本発明に力かるポリオキシアルキレングリコール ·ポリエチレングリコール共重合 体アルキルエーテル誘導体の、グリセリンに対する経皮吸収促進効果を示す図であ る。
[図 2]本発明に力かるポリオキシアルキレングリコール ·ポリエチレングリコール共重合 体アルキルエーテル誘導体の、キシリトールに対する経皮吸収促進効果を示す図で ある。
[図 3]本発明に力かるポリオキシアルキレングリコール ·ポリエチレングリコール共重合 体アルキルエーテル誘導体と直鎖状アルキレンォキシド誘導体が界面活性剤の会 合数を下げる作用を比較した相平衡図である。
発明を実施するための最良の形態
[0016] 本発明にお 、て特徴的な前記一般式 (I)で示されるポリオキシアルキレングリコー ル.ポリエチレングリコール共重合体アルキルエーテル誘導体は、本発明者らが以前 に報告した下記一般式 (Π)で示されるアルキレンォキシド誘導体とは、性能の点で相 違点を有する。すなわち、立体的に嵩高い構造であるポリオキシアルキレングリコー ル.ポリエチレングリコール共重合体アルキルエーテル誘導体は、直鎖状のアルキレ ンォキシド誘導体よりも会合数を下げる作用が強いため、粘度が高くなることを妨げる 効果が大きくなる。したがって皮膚外用剤とした場合、本発明にかかるポリオキシアル キレングリコール.ポリエチレングリコール共重合体アルキルエーテル誘導体を配合し たものはきしみ感やべたつき感をより効果的に改善することが可能となる。
[化 2]
^0— [(AO)m (EO)n]— R2 · · · (II)
(式中、 AOは炭素数 3〜4のォキシアルキレン基、 EOはォキシエチレン基、 mおよ び nはそれぞれ前記ォキシアルキレン基、ォキシエチレン基の平均付加モル数で、 1 ≤m≤70、 l≤n≤70である。炭素数 3〜4のォキシアルキレン基とォキシエチレン基 の合計に対するォキシエチレン基の割合は、 20〜80質量%である。炭素数 3〜4の ォキシアルキレン基とォキシエチレン基はブロック状に付カ卩していてもランダム状に 付加していてもよい。 R1, R2は、同一もしくは異なってもよい炭素数 1〜4の炭化水素 基または水素原子であり、 R1および R2の炭化水素基数に対する水素原子数の割合 が 0. 15以下である。 )
[0017] 本発明にお 、て特徴的な一般式 (I)で示されるポリオキシアルキレングリコール ·ポ リエチレングリコール共重合体アルキルエーテル誘導体にぉ 、て、 AOは炭素数 3〜
4のォキシアルキレン基であり、具体的には、ォキシプロピレン基、ォキシブチレン基 、ォキシイソブチレン基、ォキシトリメチレン基、ォキシテトラメチレン基などが挙げられ る。好ましくは、ォキシプロピレン基、ォキシブチレン基が挙げられる。
aは炭素数 3〜4のォキシエチレン基の平均付カ卩モル数であり、 l≤a≤70,好ましく は 2≤a≤20である。 bはォキシアルキレン基の平均付加モル数であり、 l≤b≤70,
好ましくは 2≤b≤20である。また、 aおよび bの値は同一もしくは異なっていてもよい。 炭素数 3〜4のォキシアルキレン基またはォキシエチレン基力 ^であるとしっとり感が 落ち、 70を越えるとべたつき感がでてきて、すべすべ感が十分に得られない。
[0018] 本発明において、エチレンォキシドおよび炭素数 3〜4のアルキレンォキシドの付 加はランダム状に付加されて 、るものが用いられる。
また、一般式 (I)中、 Yは 3〜6個の水酸基を有する多価アルコールの水酸基を除 いた残基であり、 kは前記多価アルコールの水酸基数であり 3〜6である。 3〜6個の 水酸基を有する化合物としては、 k= 3であるグリセリン、トリメチロールプロパン、へキ シレンダリコール、 k=4であるエリスリトール、ペンタエリスリトール、 k= 5であるキシリ トール、 k= 6であるソルビトール、イノシトールが挙げられる。本発明に力かる皮膚外 用剤に配合されるポリオキシアルキレングリコール 'ポリエチレングリコール共重合体 アルキルエーテル誘導体は、前記の 3〜6個の水酸基を有する多価アルコールの 1 種または 2種以上の混合物の水酸基を除いた残基を基本骨格とする。
本発明にお 、て、 Yが 3〜4個の水酸基を有する多価アルコールの水酸基を除!ヽ た残基であることがより好ましぐすなわち、 3≤k≤ 4を満たすことが好適である。 kが 2以下であると、皮膚外用剤に配合した場合になめら力感が劣る傾向にあり、 kが 7以 上であるとべたつき感を生じる傾向にある。さらに好ましくは、 Yがペンタエリスリトー ノレであり、 k=4である。
[0019] Rは炭素数 1〜4の炭化水素基もしくは水素原子で、炭化水素基としては、メチル基 、ェチル基、 n—プロピル基、イソプロピル基、 n—ブチル基、 sec—ブチル基、 tert— ブチル基などが挙げられる。好ましくはメチル基、ェチル基である。炭素数 5以上の 炭化水素基では親水性が低下し、しっとり感が低下する。
Rはそれぞれ一種のみを用いても、異種の炭素数 1〜4の炭化水素基が混在しても よい。
[0020] 本発明に力かるポリオキシアルキレングリコール.ポリエチレングリコール共重合体 アルキルエーテル誘導体を合成する過程で Rが水素原子である側鎖が混在する場 合も想定される。ただし、本発明においては Rの炭化水素基のうち、炭化水素基と水 素原子の存在割合は、炭化水素基の数 (X)に対する水素原子の数 (Y)の割合 YZ
Xが 0. 15以下、好ましくは 0. 06以下である。 YZXの割合が 0. 15を越えると、ベた つき感がでてくる。
また、前記式 (I)中の AOと EOの合計に対する前記式 (I)中の全 EOの割合は 20 〜100質量%が好ましぐより好ましくは 20〜90質量%である。特に好ましくは、 50 〜80質量%である。 20質量%より小さいとしつとりとした使用感触に劣る傾向にある
[0021] 本発明に力かるポリオキシアルキレングリコール.ポリエチレングリコール共重合体 アルキルエーテル誘導体は公知の方法で製造することができる。例えば、ペンタエリ スリトールにエチレンォキシドおよび炭素数 3〜4のアルキレンォキシドを付カ卩重合し た後、ハロゲンィ匕アルキルをアルカリ触媒の存在下にエーテル反応させることによつ て得られる。
[0022] 本発明に力かる皮膚外用剤へのポリオキシアルキレングリコール 'ポリエチレンダリ コール共重合体アルキルエーテル誘導体の配合量は特に限定されな 、が、通常 0. 01〜70質量%程度、好ましくは 0. 5〜40質量%程度配合される。 0. 01質量%未 満では配合による効果の発現が十分ではない場合があり、また 70質量%を超えると 使用後、ベたつきを感じる場合がある。
[0023] 本発明に力かるポリオキシアルキレングリコール.ポリエチレングリコール共重合体 アルキルエーテル誘導体は、皮膚外用剤に配合されると保湿効果、肌荒れ改善効 果を発揮する。また、さらにグリセリン等の他の保湿剤を配合した場合には、そのべた つきを抑制する効果が認められる。共存し得る保湿剤としては、例えば、ポリエチレン グリコール、プロピレングリコール、グリセリン、 1, 3 ブチレングリコーノレ、キシリトー ル、ソルビトール、マルチトール、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ムコィチン硫酸、 カロ-ン酸、ァテロコラーゲン、コレステリル 12—ヒドロキシステアレート、乳酸ナトリ ゥム、胆汁酸塩、 dl—ピロリドンカルボン酸塩、短鎖可溶性コラーゲン、ジグリセリン (E 0)PO付加物、ィザョイバラ抽出物、セィヨウノコギリソゥ抽出物、メリロート抽出物等が 挙げられる。
[0024] 本発明に力かるポリオキシアルキレングリコール.ポリエチレングリコール共重合体 アルキルエーテル誘導体 (I)は、他の保湿剤の角質浸透性を促進する作用も有する
。従って、皮膚外用剤中にポリオキシアルキレングリコール 'ポリエチレングリコール共 重合体アルキルエーテル誘導体 (I)と他の保湿剤とを併用すれば、その相乗効果に より極めて高い保湿効果、肌荒れ改善効果を得ることが可能である。このような保湿 剤としては、前記記載のものが挙げられるが、特にグリセリン、キシリトールが好ましい
[0025] 保湿剤の配合量は特に限定しないが、好ましくは皮膚外用剤全量中 0. 001-20 . 00質量%、更に好ましくは 0. 1〜10. 0質量%である。
また、本発明に力かるポリオキシアルキレングリコール ·ポリエチレングリコール共重 合体アルキルエーテル誘導体 (I)は、保湿剤以外の親水性薬剤、例えばアルブチン などの美白剤に対しても角質浸透性を促進する作用を有する。
[0026] 本発明にかかる皮膚外用剤は上記の必須成分を既存の皮膚外用剤基剤に配合 することにより調整される。本発明の皮膚外用剤には上記した必須構成成分の他に 通常化粧品や医薬品等の皮膚外用剤に用いられる他の成分、例えば、粉末成分、 液体油脂、固体油脂、ロウ、炭化水素、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル、シ リコーン、ァニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、非ィォ ン性界面活性剤、水溶性高分子、増粘剤、皮膜剤、紫外線吸収剤、金属イオン封鎖 剤、低級アルコール、多価アルコール、糖、アミノ酸、有機ァミン、高分子ェマルジョ ン、 PH調製剤、皮膚栄養剤、ビタミン、酸化防止剤、酸化防止助剤、香料、水等を必 要に応じて適宜配合し、目的とする剤形に応じて常法により製造することが出来る。 以下に具体的な配合可能成分を列挙するが、上記必須配合成分と、下記成分の任 意の一種または二種以上とを配合して本発明の皮膚外用剤を調製することができる
[0027] 粉末成分としては、例えば、無機粉末 (例えば、タルク、カオリン、雲母、絹雲母 (セリ サイト)、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、パーミキユライト、炭酸マグネ シゥム、炭酸カルシウム、ケィ酸アルミニウム、ケィ酸バリウム、ケィ酸カルシウム、ケィ 酸マグネシウム、ケィ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、マグネシウム、シリカ、 ゼォライト、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム (焼セッコゥ)、リン酸カルシウム、弗素 アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、金属石鹼 (例えば、ミリスチン酸
亜鉛、ノルミチン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム)、窒化ホウ素等);有機粉末 (例えば、ポリアミド榭脂粉末 (ナイロン粉末)、ポリエチレン粉末、ポリメタクリル酸メチ ル粉末、ポリスチレン粉末、スチレンとアクリル酸の共重合体榭脂粉末、ベンゾグアナ ミン榭脂粉末、ポリ四弗化工チレン粉末、セルロース粉末等);無機白色顔料 (例えば 、二酸化チタン、酸化亜鉛等);無機赤色系顔料 (例えば、酸ィ匕鉄 (ベンガラ)、チタン 酸鉄等);無機褐色系顔料 (例えば、 Ύ -酸化鉄等);無機黄色系顔料 (例えば、黄 酸化鉄、黄土等);無機黒色系顔料 (例えば、黒酸化鉄、低次酸ィ匕チタン等);無機 紫色系顔料 (例えば、マンゴバイオレット、コバルトバイオレット等);無機緑色系顔料( 例えば、酸ィ匕クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等);無機青色系顔料 (例えば、 群青、紺青等);パール顔料 (例えば、酸ィ匕チタンコーテッドマイ力、酸化チタンコー テッドォキシ塩化ビスマス、酸ィ匕チタンコーテッドタルク、着色酸ィ匕チタンコーテッドマ イカ、ォキシ塩ィ匕ビスマス、魚鱗箔等);金属粉末顔料 (例えば、アルミニウムパウダー 、カッパ一パウダー等);ジルコニウム、ノ リウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料 (例えば、赤色 201号、赤色 202号、赤色 204号、赤色 205号、赤色 220号、赤色 22 6号、赤色 228号、赤色 405号、橙色 203号、橙色 204号、黄色 205号、黄色 401号 、及び青色 404号などの有機顔料、赤色 3号、赤色 104号、赤色 106号、赤色 227 号、赤色 230号、赤色 401号、赤色 505号、橙色 205号、黄色 4号、黄色 5号、黄色 202号、黄色 203号、緑色 3号及び青色 1号等);天然色素(例えば、クロロフィル、 β 一力ロチン等)等が挙げられる。
[0028] 液体油脂としては、例えば、アポガド油、ツバキ油、タートル油、マカデミアナッツ油 、トウモロコシ油、ミンク油、ォリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小 麦胚芽油、サザン力油、ヒマシ油、アマ二油、サフラワー油、綿実油、エノ油、大豆油 、落花生油、茶実油、カャ油、コメヌ力油、シナギリ油、 日本キリ油、ホホバ油、胚芽油 、トリグリセリン等が挙げられる。
[0029] 固体油脂としては、例えば、カカオ脂、ヤシ油、馬脂、硬化ヤシ油、パーム油、牛脂 、羊脂、硬化牛脂、パーム核油、豚脂、牛骨脂、モクロウ核油、硬化油、牛脚脂、モク ロウ、硬化ヒマシ油等が挙げられる。
[0030] ロウ類としては、例えば、ミツロウ、カンデリラロウ、綿ロウ、カルナウパロウ、べィベリ
一ロウ、イボタロウ、餘ロウ、モンタンロウ、ヌカロウ、ラノリン、カポックロウ、酢酸ラノリン 、液状ラノリン、サトウキビロウ、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸へキシル、還元 ラノリン、ジョジョバロウ、硬質ラノリン、セラックロウ、 POEラノリンアルコールエーテル、 POEラノリンアルコールアセテート、 POEコレステロールエーテル、ラノリン脂肪酸ポリ エチレングリコール、 POE水素添力卩ラノリンアルコールエーテル等が挙げられる。
[0031] 炭化水素油としては、例えば、流動パラフィン、ォゾケライト、スクヮラン、プリスタン、 パラフィン、セレシン、スクワレン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等が挙げられる 高級脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸 、ベヘン酸、ォレイン酸、ゥンデシレン酸、トール酸、イソステアリン酸、リノール酸、リ ノレイン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサへキサェン酸(DHA)等が挙げられ る。
[0032] 高級アルコールとしては、例えば、直鎖アルコール(例えば、ラウリルアルコール、 セチノレアノレコーノレ、ステアリノレアノレコーノレ、ベへニノレアノレコーノレ、ミリスチノレアノレコー ル、ォレイルアルコール、セトステアリルアルコール等);分枝鎖アルコール(例えば、 モノステアリルグリセリンエーテル (バチルアルコール)、 2—デシルテトラデシノール、 ラノリンアルコール、コレステロール、フィトステロール、へキシルドデカノール、イソス テアリルアルコール、オタチルドデカノール等)等が挙げられる。
[0033] 合成エステル油としては、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸 オタチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸プチル、ラウリン酸へキシ ル、ミリスチン酸ミリスチル、ォレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸へキシルデシル、 乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸 イソセチル、 12—ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ジ 2—ェチルへキサン酸ェチ レングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸 N-アル キルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ - 2-へプチルゥンデカン酸グリセリン、トリー 2—ェチルへキサン酸トリメチロールプ 口パン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ— 2—ェチルへキサン酸ぺ ンタエリスリトール、トリー 2—ェチルへキサン酸グリセリン、トリオクタン酸グリセリン、ト
リイソパルミチン酸グリセリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル 2— ェチルへキサノエート、 2—ェチルへキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリン、ト リー 2—へプチルゥンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、ォレイン 酸ォレイル、ァセトグリセライド、パルミチン酸 2—へプチルゥンデシル、アジピン酸ジ イソブチル、 N-ラウロイル- L-グルタミン酸— 2—オタチルドデシルエステル、アジピン 酸ジ 2—へプチルゥンデシル、ェチルラウレート、セバシン酸ジ 2—ェチルへキ シル、ミリスチン酸 2—へキシルデシル、パルミチン酸 2—へキシルデシル、アジピン 酸 2—へキシルデシル、セバシン酸ジイソプロピル、コハク酸 2—ェチルへキシル、ク ェン酸トリェチル等が挙げられる。
[0034] シリコーン油としては、例えば、鎖状ポリシロキサン (例えば、ジメチルポリシロキサン 、メチルフエ-ルポリシロキサン、ジフエ-ルポリシロキサン等);環状ポリシロキサン( 例えば、オタタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデ カメチルシクロへキサシロキサン等)、 3次元網目構造を形成しているシリコーン榭脂 、シリコーンゴム、各種変性ポリシロキサン (ァミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変 性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等)等が挙 げられる。
[0035] ァニオン性界面活性剤としては、例えば、脂肪酸セッケン (例えば、ラウリン酸ナトリ ゥム、パルミチン酸ナトリウム等);高級アルキル硫酸エステル塩 (例えば、ラウリル硫 酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム等);アルキルエーテル硫酸エステル塩 (例えば、 P OE-ラウリル硫酸トリエタノールァミン、 POE-ラウリル硫酸ナトリウム等); N-ァシルサル コシン酸 (例えば、ラウロイルサルコシンナトリウム等);高級脂肪酸アミドスルホン酸塩 (例えば、 N-ミリストイル- N-メチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリツドナ トリウム、ラウリルメチルタウリツドナトリウム等);リン酸エステル塩 (POE-ォレイルエー テルリン酸ナトリウム、 POE-ステアリルエーテルリン酸等);スルホコハク酸塩 (例えば 、ジ- 2-ェチルへキシルスルホコハク酸ナトリウム、モノラウロイルモノエタノールアミド ポリオキシエチレンスルホコハク酸ナトリウム、ラウリルポリプロピレングリコールスルホ コハク酸ナトリウム等);アルキルベンゼンスルホン酸塩(例えば、リニアドデシルベン ゼンスルホン酸ナトリウム、リニアドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールァミン、リ
二アドデシルベンゼンスルホン酸等);高級脂肪酸エステル硫酸エステル塩 (例えば、 硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウム等); N-ァシルグルタミン酸塩 (例えば、 N- ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム、 N-ステアロイルグルタミン酸ジナトリウム、 N-ミリ ストィル -L-グルタミン酸モノナトリウム等);硫酸ィ匕油(例えば、ロート油等); POE-ァ ルキルエーテルカルボン酸; POE-アルキルァリルエーテルカルボン酸塩; α -ォレフ インスルホン酸塩;高級脂肪酸エステルスルホン酸塩;二級アルコール硫酸エステル 塩;高級脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル塩;ラウロイルモノエタノールアミドコ ハク酸ナトリウム; Ν-パルミトイルァスパラギン酸ジトリエタノールァミン;カゼインナトリ ゥム等が挙げられる。
[0036] カチオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルトリメチルアンモ-ゥム塩 (例え ば、塩化ステアリルトリメチルアンモ-ゥム、塩ィ匕ラウリルトリメチルアンモ -ゥム等);ァ ルキルピリジ-ゥム塩 (例えば、塩ィ匕セチルピリジ-ゥム等);塩ィ匕ジステアリルジメチ ルアンモ-ゥムジアルキルジメチルアンモ -ゥム塩;塩化ポリ (Ν,Ν'-ジメチル -3, 5-メチ レンピベリジ二ゥム);アルキル四級アンモ-ゥム塩;アルキルジメチルベンジルアンモ -ゥム塩;アルキルイソキノリュウム塩;ジアルキルモリホ-ゥム塩; ΡΟΕ-アルキルアミ ン;アルキルアミン塩;ポリアミン脂肪酸誘導体;ァミルアルコール脂肪酸誘導体;塩 化ベンザルコ-ゥム;塩ィ匕べンゼトニゥム等が挙げられる。
[0037] 両性界面活性剤としては、例えば、イミダゾリン系両性界面活性剤(例えば、 2-ゥン デシル- Ν,Ν,Ν- (ヒドロキシェチルカルボキシメチル) -2-イミダゾリンナトリウム、 2-ココ ィル -2-イミダゾリ-ゥムヒドロキサイド- 1-カルボキシェチロキシ 2ナトリウム塩等);ベタ イン系界面活性剤(例えば、 2-ヘプタデシル- Ν-カルボキシメチル- Ν-ヒドロキシェチ ルイミダゾリ-ゥムベタイン、ラウリルジメチルァミノ酢酸べタイン、アルキルべタイン、 アミドべタイン、スルホベタイン等)等が挙げられる。
[0038] 親油性非イオン性界面活性剤としては、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル類 (例 えば、ソルビタンモノォレエート、ソルビタンモノイソステアレート、ソノレビタンモノラウレ ート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンセスキォレ エート、ソルビタントリオレエート、ペンタ- 2-ェチルへキシル酸ジグリセロールソルビタ ン、テトラ- 2-ェチルへキシル酸ジグリセロールソルビタン等);グリセリンポリグリセリン
脂肪酸類 (例えば、モノ綿実油脂肪酸グリセリン、モノエル力酸グリセリン、セスキォレ イン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、 a , a '-ォレイン酸ピログルタミン酸ダリ セリン、モノステアリン酸グリセリンリンゴ酸等);プロピレングリコール脂肪酸エステル 類 (例えば、モノステアリン酸プロピレングリコール等);硬化ヒマシ油誘導体;グリセリ ンアルキルエーテル等が挙げられる。
親水性非イオン性界面活性剤としては、例えば、 POE-ソルビタン脂肪酸エステル 類(例えば、 POE-ソルビタンモノォレエート、 POE-ソルビタンモノステアレート、 POE- ソルビタンモノラウレート、 POE-ソルビタンテトラオレエート等); POEソルビット脂肪酸 エステル類(例えば、 POE-ソルビットモノラウレート、 POE-ソルビットモノォレエート、 P OE-ソルビットペンタォレエート、 POE-ソルビットモノステアレート等); POE-グリセリン 脂肪酸エステル類 (例えば、 POE-グリセリンモノステアレート、 POE-グリセリンモノイソ ステアレート、 POE-グリセリントリイソステアレート等の POE-モノォレエート等); POE- 脂肪酸エステル類(例えば、 POE-ジステアレート、 POE-モノジォレエート、ジステアリ ン酸エチレングリコール等); POE-アルキルエーテル類(例えば、 POE-ラウリルエー テノレ、 POE-ォレイノレエーテノレ、 POE-ステアリノレエーテノレ、 POE-ベへニノレエーテノレ、 POE- 2 -オタチルドデシルエーテル、 POE-コレスタノールエーテル等);プル口ニック 型類(例えば、プル口ニック等); ΡΟΕ· POP-アルキルエーテル類(例えば、 POE'POP -セチルエーテル、 POE'POP-2-デシルテトラデシルエーテル、 POE'POP-モノブチ ルエーテル、 POE'POP-水添ラノリン、 POE'POP-グリセリンエーテル等);テトラ POE 'テトラ POP-エチレンジァミン縮合物類 (例えば、テトロニック等); POE-ヒマシ油硬化 ヒマシ油誘導体(例えば、 POE-ヒマシ油、 POE-硬化ヒマシ油、 POE-硬化ヒマシ油モ ノイソステアレート、 POE-硬化ヒマシ油トリイソステアレート、 POE-硬化ヒマシ油モノピ 口グルタミン酸モノイソステアリン酸ジエステル、 POE-硬化ヒマシ油マレイン酸等); P OE-ミツロウ'ラノリン誘導体 (例えば、 POE-ソルビットミツロウ等);ァルカノールアミド( 例えば、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸モノエタノールアミド、脂肪酸ィ ソプロパノールアミド等); POE-プロピレングリコール脂肪酸エステル; POE-アルキル ァミン; POE-脂肪酸アミド;ショ糖脂肪酸エステル;アルキルエトキシジメチルアミンォ キシド;トリオレィルリン酸等が挙げられる。
[0040] 天然の水溶性高分子としては、例えば、植物系高分子 (例えば、アラビアガム、トラ ガカントガム、ガラクタン、グァガム、キヤロブガム、カラャガム、カラギーナン、ぺクチ ン、カンテン、クィンスシード (マルメ口)、アルゲコロイド (カツソゥエキス)、デンプン (コメ 、トウモロコシ、バレイショ、コムギ)、グリチルリチン酸);微生物系高分子 (例えば、キ サンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、ブルラン等);動物系高分子 (例えば、 コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチン等)等が挙げられる。
[0041] 半合成の水溶性高分子としては、例えば、デンプン系高分子 (例えば、カルボキシ メチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等);セルロース系高分子 (メチル セノレロース、ェチノレセノレロース、メチノレヒドロキシプロピノレセノレロース、ヒドロキシェチ ルセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシ メチノレセノレロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、セルロー ス末等);アルギン酸系高分子(例えば、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレン グリコールエステル等)等が挙げられる。
[0042] 合成の水溶性高分子としては、例えば、ビニル系高分子 (例えば、ポリビュルアルコ ール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、カルボキシビ二ルポリマー等
);ポリオキシエチレン系高分子(例えば、ポリエチレングリコール 20, 000、 20, 000 、 60, 000のポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体等);アクリル系高分 子(例えば、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリェチルアタリレート、ポリアクリルアミド等);ポ リエチレンィミン;カチオンポリマー等が挙げられる。
[0043] 増粘剤としては、例えば、アラビアガム、カラギーナン、カラャガム、トラガカントガム 、キヤロブガム、クィンスシード(マノレメロ)、カゼイン、デキストリン、ゼラチン、ぺクチン 酸ナトリウム、ァラギン酸ナトリウム、メチルセルロース、ェチルセルロース、 CMC、ヒド ロキシェチノレセルロース、ヒドロキシプロピノレセルロース、 PVA、 PVM、 PVP、ポリア クリル酸ナトリウム、カルボキシビュルポリマー、ローカストビーンガム、グァガム、タマ リントガム、ジアルキルジメチルアンモ -ゥム硫酸セルロース、キサンタンガム、ケィ酸 アルミニウムマグネシウム、ベントナイト、ヘクトライト、ケィ酸 AlMg (ビーガム)、ラポナ イト、無水ケィ酸等が挙げられる。
[0044] 紫外線吸収剤としては、例えば、安息香酸系紫外線吸収剤(例えば、パラアミノ安
息香酸 (以下、 PABAと略す)、 PABAモノグリセリンエステル、 Ν,Ν-ジプロポキシ PABA ェチルエステル、 Ν,Ν-ジェトキシ PABAェチルエステル、 Ν,Ν-ジメチル PABAェチル エステル、 Ν,Ν-ジメチル PABAブチルエステル、 Ν,Ν-ジメチル PABAェチルエステル 等);アントラニル酸系紫外線吸収剤(例えば、ホモメンチル -N-ァセチルアントラ-レ ート等);サリチル酸系紫外線吸収剤(例えば、アミルサリシレート、メンチルサリシレ ート、ホモメンチルサリシレート、ォクチルサリシレート、フエ-ルサリシレート、ベンジ ルサリシレート、 P-イソプロパノールフエ-ルサリシレート等);桂皮酸系紫外線吸収剤 (例えば、ォクチルシンナメート、ェチル -4-イソプロピルシンナメート、メチル -2,5-ジ イソプロピルシンナメート、ェチル -2,4-ジイソプロピルシンナメート、メチル -2,4-ジイソ プロピルシンナメート、プロピル- p-メトキシシンナメート、イソプロピル- p-メトキシシン ナメート、イソァミル- P-メトキシシンナメート、ォクチル -p-メトキシシンナメート (2-ェチ ルへキシル -p-メトキシシンナメート)、 2-エトキシェチル -p-メトキシシンナメート、シク 口へキシル -p-メトキシシンナメート、ェチル - α -シァノ - j8 -フエ-ルシンナメート、 2- ェチルへキシル- a -シァノ- 13 -フエ-ルシンナメート、グリセリルモノ- 2-ェチルへキ サノィル-ジパラメトキシシンナメート等);ベンゾフエノン系紫外線吸収剤(例えば、 2,4 -ジヒドロキシベンゾフエノン、 2,2'-ジヒドロキシ -4-メトキシベンゾフエノン、 2, 2'-ジヒ ドロキシ- 4,4'-ジメトキシベンゾフエノン、 2,2',4,4'-テトラヒドロキシベンゾフエノン、 2-ヒ ドロキシ -4-メトキシベンゾフエノン、 2-ヒドロキシ -4-メトキシ- 4'-メチルベンゾフエノン 、 2-ヒドロキシ -4-メトキシベンゾフエノン- 5-スルホン酸塩、 4-フエ-ルペンゾフエノン 、 2-ェチルへキシル -4しフエ-ル-ベンゾフエノン- 2-カルボキシレート、 2-ヒドロキシ- 4-n-オタトキシベンゾフエノン、 4-ヒドロキシ- 3-カルボキシベンゾフエノン等);3-(4'-メ チルベンジリデン) -dj-カンファー、 3-ベンジリデン -dj-カンファー; 2-フエ-ル -5-メ チルベンゾキサゾール; 2,2'-ヒドロキシ- 5-メチルフエニルベンゾトリアゾール; 2- (2'-ヒ ドロキシ- 5し t-ォクチルフエニル)ベンゾトリアゾール; 2-(2しヒドロキシ- 5しメチルフエ ニルベンゾトリアゾール;ジベンザラジン;ジァニソィルメタン; 4-メトキシ- 4'-t-ブチル ジベンゾィルメタン; 5-(3,3-ジメチル- 2-ノルボル-リデン )-3-ペンタン- 2-オン等が挙 げられ
る。
[0045] 金属イオン封鎖剤としては、例えば、 1ーヒドロキシェタン 1, 1ージフォスホン酸、 1—ヒドロキシェタン一 1, 1 -ジフォスホン酸四ナトリウム塩、ェデト酸ニナトリウム、ェ デト酸三ナトリウム、ェデト酸四ナトリウム、クェン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メ タリン酸ナトリウム、ダルコン酸、リン酸、クェン酸、ァスコルビン酸、コハク酸、ェデト酸 、エチレンジアミンヒドロキシェチル三酢酸 3ナトリウム等が挙げられる。
[0046] 低級アルコールとしては、例えば、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ィ ソブチルアルコール、 t-ブチルアルコール等が挙げられる。
[0047] 多価アルコールとしては、例えば、 2価のアルコール(例えば、エチレングリコール、 プロピレングリコール、トリメチレングリコール、 1. 2 ブチレングリコール、 1, 3 ブチ レングリコール、テトラメチレングリコール、 2, 3 ブチレングリコール、ペンタメチレン グリコール、 2 ブテン 1, 4ージオール、へキシレングリコール、オタチレングリコー ル等);3価のアルコール(例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン等);4価アルコ ール(例えば、 1, 2, 6 へキサントリオール等のペンタエリスリトール等); 5価アルコ ール(例えば、キシリトール等);6価アルコール(例えば、ソルビトール、マン-トール 等);多価アルコール重合体(例えば、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール 、トリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、テトラエチレンダリコール、ジグリ セリン、ポリエチレングリコール、トリグリセリン、テトラグリセリン、ポリグリセリン等);2価 のアルコールアルキルエーテル類(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、 エチレングリコーノレモノェチノレエーテノレ、エチレングリコーノレモノブチノレエーテノレ、ェ チレングリコーノレモノフエ-ノレエーテノレ、エチレングリコーノレモノへキシノレエーテノレ、 エチレングリコールモノ 2—メチルへキシルエーテル、エチレングリコールイソアミルェ ーテノレ、エチレングリコーノレべンジノレエーテノレ、エチレングリコーノレイソプロピノレエ一 テノレ、エチレングリコーノレジメチノレエーテノレ、エチレングリコーノレジェチノレエーテノレ、 エチレングリコールジブチルエーテル等); 2価アルコールアルキルエーテル類(例え ば、ジエチレングリコーノレモノメチノレエーテル、ジエチレングリコーノレモノェチノレエー テル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコーノレジメチノレエ一 テノレ、ジエチレングリコーノレジェチノレエーテノレ、ジエチレングリコーノレブチノレエーテ ル、ジエチレングリコールメチルェチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルェ
一テル、トリエチレングリコーノレモノェチノレエーテル、プロピレングリコーノレモノメチノレ エーテル、プロピレングリコールモノェチルエーテル、プロピレングリコーノレモノブチ ノレエーテノレ、プロピレングリコールイソプロピルエーテル、ジプロピレングリコールメチ ノレエーテノレ、ジプロピレングリコールェチルエーテル、ジプロピレングリコーノレブチノレ エーテル等);2価アルコールエーテルエステル(例えば、エチレングリコールモノメチ ノレエーテノレアセテート、エチレングリコーノレモノェチノレエーテノレアセテート、エチレン グリコーノレモノブチノレエーテノレアセテート、エチレングリコーノレモノフエニノレエーテノレ アセテート、エチレングリコールジアジべート、エチレングリコールジサクシネート、ジ エチレングリコーノレモノェチノレエーテノレアセテート、ジエチレングリコーノレモノブチノレ エーテノレアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレン グリコーノレモノェチノレエーテノレアセテート、プロピレングリコーノレモノプロピノレエーテ ルアセテート、プロピレングリコールモノフエ-ルエーテルアセテート等);グリセリンモ ノアルキルエーテル(例えば、キシルアルコール、セラキルアルコール、バチルアルコ ール等);糖アルコール(例えば、ソルビトール、マルチトール、マルトトリオース、マン -トール、ショ糖、エリトリトール、グルコース、フルクトース、デンプン分解糖、マルトー ス、キシリトース、デンプン分解糖還元アルコール等);グリソリッド;テトラハイド口フル フリルアルコール; POE-テトラハイド口フルフリルアルコール; POP-ブチルエーテル; POP · POE-ブチルエーテル;トリポリォキシプロピレングリセリンエーテル; POP-グリセ リンエーテル; POP-グリセリンエーテルリン酸; ΡΟΡ· POE-ペンタンエリスリトールエー テル、ポリグリセリン等が挙げられる。
単糖としては、例えば、三炭糖 (例えば、 D-グリセリルアルデヒド、ジヒドロキシァセト ン等);四炭糖 (例えば、 D-エリトロース、 D-エリトルロース、 D-トレオース、エリスリトー ル等);五炭糖 (例えば、 L-ァラビノース、 D-キシロース、 L-リキソース、 D-ァラビノー ス、 D-リボース、 D-リブロース、 D-キシルロース、 L-キシルロース等);六炭糖(例えば 、 D-グルコース、 D-タロース、 D-ブシコース、 D-ガラクトース、 D-フルクトース、 L-ガラ クトース、 L-マンノース、 D-タガトース等);七炭糖 (例えば、アルドヘプトース、ヘプ口 ース等);八炭糖 (例えば、ォクッロース等);デォキシ糖 (例えば、 2—デォキシ- D-リ ボース、 6—デォキシ- L-ガラクトース、 6—デォキシ- L-マンノース等);ァミノ糖 (例え
ば、 D -ダルコサミン、 D-ガラクトサミン、シアル酸、アミノウロン酸、ムラミン酸等);ゥロ ン酸(例えば、 D-グルクロン酸、 D-マンヌロン酸、 L-グルロン酸、 D-ガラタツロン酸、 L -ィズロン酸等)等が挙げられる。
[0049] オリゴ糖としては、例えば、ショ糖、ダンチアノース、ゥンベリフエロース、ラタトース、 プランテオース、イソリクノース類、 a , a—トレハロース、ラフイノース、リクノース類、 ゥンビリシン、スタキオースベルバスコース類等が挙げられる。
多糖としては、例えば、セルロース、クィンスシード、コンドロイチン硫酸、デンプン、 ガラクタン、デルマタン硫酸、グリコーゲン、アラビアガム、へパラン硫酸、ヒアルロン 酸、トラガントガム、ケラタン硫酸、コンドロイチン、キサンタンガム、ムコィチン硫酸、グ ァガム、デキストラン、ケラト硫酸、ローカストビーンガム、サクシノグルカン、カロニン 酸等が挙げられる。
[0050] アミノ酸としては、例えば、中性アミノ酸 (例えば、スレオニン、システィン等);塩基 性アミノ酸 (例えば、ヒドロキシリジン等)等が挙げられる。また、アミノ酸誘導体として、 例えば、ァシルサルコシンナトリウム (ラウロイルサルコシンナトリウム)、ァシルグルタミ ン酸塩、ァシル β—ァラニンナトリウム、ダルタチオン、ピロリドンカルボン酸等が挙げ られる。
[0051] 有機ァミンとしては、例えば、モノエタノールァミン、ジエタノールァミン、トリエタノー ルァミン、モルホリン、トリイソプロパノールァミン、 2 ァミノ一 2—メチル 1, 3 プロ パンジオール、 2—ァミノ 2—メチル 1 プロパノール等が挙げられる。
高分子ェマルジヨンとしては、例えば、アクリル榭脂ェマルジヨン、ポリアクリル酸ェ チルェマルジヨン、アクリルレジン液、ポリアクリルアルキルエステルエマルジヨン、ポリ 酢酸ビュル榭脂ェマルジヨン、天然ゴムラテックス等が挙げられる。
[0052] ρΗ調製剤としては、例えば、乳酸—乳酸ナトリウム、クェン酸—クェン酸ナトリウム、 コハク酸一コハク酸ナトリウム等の緩衝剤等が挙げられる。
ビタミン類としては、例えば、ビタミン A、 Bl、 B2、 B6、 C、 Εおよびその誘導体、パ ントテン酸およびその誘導体、ピオチン等が挙げられる。
酸ィ匕防止剤としては、例えば、トコフエロール類、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチ ルヒドロキシァ-ソール、没食子酸エステル類等が挙げられる。
[0053] 酸化防止助剤としては、例えば、リン酸、クェン酸、ァスコルビン酸、マレイン酸、マ ロン酸、コハク酸、フマル酸、ケフアリン、へキサメタフォスフェイト、フィチン酸、ェチレ ンジァミン四酢酸等が挙げられる。
[0054] その他の配合可能成分としては、例えば、防腐剤(ェチルパラベン、ブチルパラべ ン等);消炎剤(例えば、グリチルリチン酸誘導体、グリチルレチン酸誘導体、サリチル 酸誘導体、ヒノキチオール、酸化亜鉛、アラントイン等);美白剤 (例えば、胎盤抽出物 、ユキノシタ抽出物、アルブチン等);各種抽出物(例えば、ォゥバタ、ォゥレン、シコ ン、シャクャク、センブリ、パーチ、セージ、ビヮ、ニンジン、アロエ、ゼニァオイ、ァイリ ス、ブドウ、ョクイニン、へチマ、ユリ、サフラン、センキユウ、ショウキユウ、オトギリソゥ、 オノニス、ニンニク、トウガラシ、チンピ、トウキ、海藻等)、賦活剤(例えば、ローヤルゼ リー、感光素、コレステロール誘導体等);血行促進剤(例えば、ノ-ル酸ヮレニルアミ ド、ニコチン酸べンジルエステル、ニコチン酸 ブトキシェチルエステル、カプサイ シン、ジンゲロン、カンタリスチンキ、ィクタモール、タンニン酸、 a ボルネオール、 ニコチン酸トコフエロール、イノシトールへキサ -コチネート、シクランデレート、シンナ リジン、トラゾリン、アセチルコリン、ベラパミル、セファランチン、 γ オリザノール等); 抗脂漏剤 (例えば、硫黄、チアントール等);抗炎症剤 (例えば、トラネキサム酸、チォ タウリン、ヒポタウリン等)等が挙げられる。
[0055] 本発明にかかる皮膚外用剤の剤型は任意であり、溶液系、可溶化系、乳化系、粉 末分散系、水-油二層系、水-油-粉末三層系、ジエル、ミスト、スプレー、ムース、ロー ルオン、スティック等、どのような剤型でも構わない。不織布等のシートに含浸あるい は塗布した製剤なども可能である。また、本発明の皮膚外用剤の製品形態も任意で あり、化粧水、乳液、クリーム、パック等のフエ一シャル化粧料;ファンデーション、 口 紅、アイシャドー等のメーキャップィ匕粧料;日焼け止め化粧料 (サンスクリーン剤);ボ ディー化粧料;芳香化粧料;メーク落とし、ボディーシャンプーなどの皮膚洗浄料;へ ァリキッド、ヘアトニック、ヘアコンディショナー、シャンプー、リンス、育毛料等の毛髪 化粧料;軟膏等に用 、ることが出来る。
実施例
[0056] 以下、本発明の実施例について説明する。
なお、本発明の実施例説明に先立ち、評価方法を以下に示す。
「コンダクタンス測定による試験法」
10名のパネルの前腕部を用い、塗布前ど塗布後 30分、 60分、 120分経過時の皮 膚コンダクタンスを測定し、この変化率から保湿効果を評価した。尚、皮膚コンダクタ ンスの変化率は、以下の式 (III)により求められ、角層の吸水性、水分保持能への影 響を検討することが可能であり、この変化率が小さいと、角層水分の増加があり、保 湿効果が高いと評価できる。
式(ΠΙ)
コンダクタンス変ィ匕率 = (塗布前のコンダクタンス) / (塗布後のコンダクタンス) [0057] 「コンダクタンス測定による試験」の評価基準は以下の通りである。
◎ · · 'パネル 10名のコンダクタンス変化率の平均: 0以上 0. 1未満
〇…パネル 10名のコンダクタンス変化率の平均: 0. 1以上 0. 2未満
△…パネル 10名のコンダクタンス変化率の平均: 0. 2以上 0. 5未満
X · · 'パネル 10名のコンダクタンス変化率の平均:0. 5以上
[0058] 「評価 (1) :肌のなめらかさ」
使用中及び使用後の肌のなめらかさを専門パネラー 10名により実使用試験を実施 した。評価基準は以下の通りである。
◎…専門パネラー 8名以上が使用中及び使用後肌がなめらかであると認めた。
〇…専門パネラー 6名以上 8名未満が使用中及び使用後肌がなめらかであると認め た。
△…専門パネラー 3名以上 6名未満が使用中及び使用後肌がなめらかであると認め た。
X…専門パネラー 3名未満が使用中及び使用後肌がなめらかであると認めた。
[0059] 「評価 (2) :肌へのベたつきのなさ」
使用中及び使用後の肌へのベたつきのなさを専門パネラー 10名により実使用試 験を実施した。評価基準は以下の通りである。
◎…専門パネラー 8名以上が使用中及び使用後肌へのベたつきがないと認めた。 〇 · ··専門パネラー 6名以上 8名未満が使用中及び使用後肌へのベたつきがな!、と
認めた。
△…専門パネラー 3名以上 6名未満が使用中及び使用後肌へのベたつきがないと 認めた。
X…専門パネラー 3名未満が使用中及び使用後肌へのベたつきがないと認めた。
[0060] 「評価 (3) :保湿効果感」
使用 120分後の保湿効果感の有無を専門パネラー 10名により実使用試験を実施 した。評価基準は以下の通りである。
◎…専門パネラー 8名以上が、保湿効果感があると認めた。
〇…専門パネラー 6名以上 8名未満が、保湿効果感があると認めた。
△…専門パネラー 3名以上 6名未満が、保湿効果感があると認めた。
X…専門パネラー 3名未満が、保湿効果感があると認めた。
[0061] 「評価 (4) :肌荒れ改善効果試験」
顔 (部位:頰)に肌荒れをおこしている 10名のパネルにより、肌荒れ改善効果試験 を実施した。試験法は左右の頰に、異なる化粧水を 1週間塗布し、その期間終了後 の翌日に判定した。評価基準は以下の通りである。
◎ · · ·パネル 8名以上が、肌荒れが改善されて!、ると認めた。
〇 · · ·パネル 6名以上 8名未満が、肌荒れが改善されて!、ると認めた。
△ · · ·パネル 3名以上 6名未満が、肌荒れが改善されて!、ると認めた。
X…パネル 3名未満力 肌荒れが改善されていると認めた。
[0062] 「評価 (5) :皮膚刺激試験」
10名のパネルの上腕内側部に 24時間の閉塞パッチを行い、その後以下の基準に より平均値を算出した。
0…全く異常が認められない。
1 · "わずかに赤みが認められる。
2…赤みが認められる。
3…赤みと丘疹が認められる。
「皮膚刺激試験」の評価基準は以下の通りである。
◎…パネル 10名の平均値: 0以上 0. 1未満
〇…パネル 10名の平均値: 0. 1以上 0. 15未満
△…パネル 10名の平均値: 0. 15以上 0. 2未満
X…パネル 10名の平均値: 0. 2以上
まず、本発明者等は各種保湿剤各 10%水溶液について、前記基準によりコンダク タンスの評価を行った。
[0063] [表 1] 化合物 3 0分後 6 0分後 1 2 0分後
C(-CH20-[(EO)2/(PO) 9]- CH3)4 ◎ ◎ ◎
C(-CH20-[(EO)9/(PO) J- CH3)4 ◎ ◎ ◎
C(-CH20-[(EO)6/(PO) J- CH3)4 ◎ ◎ ◎
ィオン交換水 △ X X
1 , 3—プチレングリ コ-ール △ △ △
グリセリン ◎ 〇 〇
[0064] 上記表 1の結果より、 1, 3—ブチレングリコールあるいはグリセリン等の一般的な保 湿剤に比較し、ポリオキシアルキレングリコール ·ポリエチレングリコール共重合体ァ ルキルエーテル誘導体が保湿性に優れていることが明ら力となった。
そこで、本発明者等はポリオキシアルキレングリコール.ポリエチレングリコール共重 合体アルキルエーテル誘導体について検討を進めた。
[0065] なお、試験で用いた各ポリオキシアルキレングリコール ·ポリエチレングリコール共重 合体アルキルエーテル誘導体は、下記合成例 1な!、し 2に準じて製造されたものであ る。また、本発明において、 EOはォキシエチレン基、 POはォキシプロピレン基、 [ (E O) / (PO) ]はランダム状結合を表す。
[0066] 合成例 1 ランダムポリマーの合成例
ペンタエリトリット.ポリオキプロピレンレングリコール(2モル) 'ポリエチレングリコーノレ (9モル)テトラメチルエーテル
[0067] ペンタエリスリトール 34gと触媒として水酸化カリウム 3. lgをオートクレーブ中に仕 込み、オートクレープ中の空気を乾燥窒素で置換した後、攪拌しながら 140°Cで触 媒を完全に溶解した。次に滴下装置によりエチレンォキシド 396gとプロピレンォキシ ド 116gの混合物を滴下させ、 2時間攪拌した。次に、水酸ィ匕カリウム 75gを仕込み、
系内を乾燥窒素で置換した後、塩化メチル 50gを温度 80〜130°Cで圧入し 5時間反 応させた。その後オートクレープより反応組成物を取り出し、塩酸で中和して pH6〜7 とし、含有する水分を除去するため減圧— 0. 095MPa (50mmHg)、 100°Cで 1時 間処理した。さらに処理後生成した塩を除去するため濾過を行い、上記化学式 4に 示されるペンタエリトリット誘導体を得た。
塩化メチルを反応させる前にサンプリングし、精製したものの水酸基価が 107、得ら れた化 4の化合物の水酸基価が 0. 4、末端メチル基数に対する水素原子数の割合 は 0. 004であり、ほぼ完全に水素原子力 チル基に変換されている。
[0068] 合成例 2 ソルビトール誘導体の合成
ソルビトール.ポリオキシプロピレングリコール(12モル) 'ポリオキシエチレングリコー ノレ(54モノレ)へキサメチノレエーテノレ
[0069] ソルビトール 182gと触媒として水酸化カリウム 18gをオートクレーブ中に仕込み、ォ 一トクレーブ中の空気を乾燥窒素で置換した後、攪拌しながら 140°Cで触媒を完全 に溶解した。次に滴下装置によりエチレンォキシド 2376gとプロピレンォキシド 696g の混合物を滴下させ、 4時間攪拌した。次に、水酸ィ匕カリウム 600gを仕込み、系内を 乾燥窒素で置換した後、塩化メチル 700gを温度 80〜 130°Cで圧入し 5時間反応さ せた。その後オートクレープより反応組成物を取り出し、塩酸で中和して pH6〜7とし 、含有する水分を除去するため減圧 0. 088MPa (ゲージ圧)、 100°Cで 1時間処 理した。さらに処理後生成した塩を除去するため濾過を行い、ソルビトール誘導体を 得た。
塩化メチルを反応させる前にサンプリングし、精製したものの水酸基価が 109、得ら れたソルビトール誘導体の水酸基価が 0. 7、末端メチル基数に対する水素原子数の 割合は 0. 006であり、ほぼ完全に水素原子力 チル基に変換されている。
[0070] 前記の各合成例に準じ、各種ポリオキシアルキレングリコール 'ポリエチレングリコー ル共重合体アルキルエーテル誘導体を調整し、下記試験用基本組成を用いてその 皮膚外用剤としての評価を行った。
(試験用基本組成)
エタノール 2質量%
グリセリン 5
1, 3—ブチレングリコーノレ 5
ニコチン酸アミド 0.3
ピロリドンカルボン酸ナトリウム 0.5
精製水 残余
[0071] [Rの決定]
まず、本発明者等は Rと皮膚外用剤としての適性との相関について検討した。結果 を次の表 2に示す。なお、いずれの化合物もペンタエリトリット誘導体であり、 EO、 PO 部は [(EO) /(PO) ]を用いている。また、各化合物の配合量は前記基本組成に
9 2
対し 5質量%である。
[表 2] 滑らかさ ぺたつき 保湿 肌荒れ 刺激性
化合物 R i (l) (2) (3) (4) (5)
1 H X △ X X 〇
2 C H ◎ ◎ ◎ ◎ ◎
3 C2H5 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎
4 C3H7 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎
5 C4H9 ◎ ◎ 〇 O O
6 C5H, , △ △ △ △ △
[0073] 上記表 2より明らかなように、 Rの炭素数が 1〜4の場合 (ィ匕合物 2〜5)には、いずれ も優れた保湿効果、使用感が得られた。
これに対し、 Rが水素であった場合 (ィ匕合物 1)には、ベたつき感が強ぐまた R1が C 5であった場合 (ィ匕合物 5)には、保湿性、使用感ともに好ましくないものとなった。 以上のことから、本発明に力かる基剤には、 Rには炭素数が 1〜4の炭化水素基で あることが必要である。
[0074] なお、実際の製造にあたっては Rのすべてが炭化水素基により置換されるとは限ら ないため、その未置換 (H)の化合物の許容存在割合について検討を行った。なお、 未置換の割合は、炭化水素基の数 (X)に対する水素原子の数 (Y)の割合 YZXで 表わす。なお、下記表 3中、 1:2 = 5:95は、化合物 1と化合物 2を 5 :95の割合で混 合し、所定の YZXを調整したことを意味する。
[表 3] 化合物 R Y/X ベたつき感 (評価 2)
1 Η 1.000 Δ
2 CH3 0.004 ◎
1: 2 = 5: 95 0.053 ◎
1: 2 = 20 : 80 0.202 △
[0075] 上記表 3より明らかなように、 Rについて未反応のものが存在しても、その量が少な ければ (YZX=0.053)大きな影響はないが、 YZXが 0.202になると明らかにベ たつき感を生じる。さらに本発明者等の詳細な検討の結果、 YZXは 0.15以下であ ることが好ましいことが明ら力となった。
[0076] [ォキシアルキレン基、ォキシエチレン基]
次に本発明者等はォキシアルキレン基、ォキシエチレン基の存在と皮膚外用剤(前 記基本組成に対して 5質量%配合)としての適性にっ ヽて検討を行った。
結果を次の表 4に示す。なお、化合物 7〜: L1, 14は、いずれもペンタエリトリット誘 導体であり、 Rが CH、ォキシアルキレン基、ォキシエチレン基はランダム状に付カロし
3
ているものを用いている。
[0077] [表 4] 化合物 EO PO BO 評価 (1) (2) (3) (4) (5)
7 10 0 0 〇 〇 X X 〇
8 9 2 0 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎
2 5 5 0 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎
9 3 7 0 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎
1 0 0 10 0 調製困難 (低水溶性)
1 1 20 20 0 ◎ 〇 ◎ ◎ ◎
1 2 化学式 (IV) 〇 △ X X △
14 9 0 2 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎
下記に化学式 (IV)の構造を示す。
[化 4]
— 0(EO)aC2H5
— 0(EO)bC2H5 (a+b+c)=9 · · · (IV)
L0(EO)cC2H5
[0078] 上記表 4より明らかなように、ォキシアルキレン基及びォキシエチレン基の両者の存 在が本発明の保湿性、使用性に不可欠であり、上記化学式 (IV)に示す化合物 12も 効果が低いことから、単に親水性、疎水性の調整効果ではないものと考えられる。本 発明者等のさらに詳細な検討によりォキシアルキレン基及びォキシエチレン基の合 計に対するォキシエチレン基の好適な割合はおおよそ 20質量%以上であり、より好 ましくは 20〜90質量%であることが明ら力となった。
さらに本発明者等は同一アルキレン基数、ォキシエチレン基数でブロックポリマー、 ランダムポリマーを製造し、その比較を行った。
[0079] [表 5] 化合物 E O P O ベたつき感 (評価 2 )
C[-CH20-(EO) 7(PO) 3 -CH3] 4 〇
C(-CH20-[(EO) 7/(PO) 3]-CH3) ◎
上記表 5より明らかなように、特にランダムポリマーの場合に優れた使用感を得るこ とがでさる。
[0080] [皮膚外用剤への配合量]
次に本発明者等は本発明に力かるポリオキシアルキレングリコール 'ポリエチレング リコール共重合体アルキルエーテル誘導体の皮膚外用剤(前記基本処方)への配合 量についてさらに検討を行った。
[0081] [表 6] 化合物 8 0 0. 0 1 0. 5 5. 0 4 0. 0 7 0. 0
評価 1 X 〇 ◎ ◎ ◎ ◎
評価 2 X o © 〇
評価 3 X o ◎ ◎ ◎ ◎
評価 4 X 〇 ◎ ◎ ◎
評価 5 X O ◎ ◎ ◎
表 6に示す結果より、本発明にかかる化合物の添加効果は、 0.01質量%程度から 認められるが、特に顕著に認められるのは 0. 5質量%以上である。但し、 70質量% となると、ややべたつきを生じはじめるので、 40質量%程度までの配合が好ましい。
[0082] [ベたつき改善効果]
さらに本発明者等は、本発明に力かるポリオキシアルキレングリコール ·ポリエチレ ングリコール共重合体アルキルエーテル誘導体に関し、各種配合を検討する過程で
、ポリオキシアルキレングリコール ·ポリエチレングリコール共重合体アルキルエーテ ル誘導体にグリセリンなどの保湿剤に見られるベたつきの改善効果があることを見出 した。すなわち、表 6において、ポリオキシアルキレングリコール ·ポリエチレングリコー ル共重合体アルキルエーテル誘導体無配合の試験区にお 、ても、グリセリンなどに 起因するべたつきが認められる。これに対し、ポリオキシアルキレングリコール 'ポリエ チレングリコール共重合体アルキルエーテル誘導体を加えると、単にべたつき感が 増悪するのを抑制するのではなぐ他の保湿剤に起因するべたつきを改善できるの である。
[0083] [経皮吸収促進効果]
下記表 7のように、ポリオキシアルキレングリコール 'ポリエチレングリコール共重合 体アルキルエーテル誘導体 (I)やグリセリンはそれ自体が保湿効果、肌荒れ改善効 果を有するが、他の保湿剤との併用系においては、その保湿効果、肌荒れ改善効果 が相乗的に著しく改善される。
[表 7] 組 成 配合量 (%) ポリエチレングリコール共重合体
アルキルエーテル誘導体 * 5 - 5
グリセリン 一 5 5
イオン交換水 9 5 9 5 9 0
コンダクタンス測定評価 (120分後) △ △ ◎
* C(-CH20-[(EO) 9/(PO) 2]- CH3)4
[0084] そこで、本発明者等はポリオキシアルキレングリコール ·ポリエチレングリコール共重 合体アルキルエーテル誘導体の作用をさらに詳細に検討した。その結果、本発明に 力かるポリオキシアルキレングリコール.ポリエチレングリコール共重合体アルキルェ 一テル誘導体にグリセリンなどの他の保湿剤の角質浸透促進作用があることも判明し
た。すなわち、図 1のように、グリセリン単独の場合 (コントロール)に比べて本発明の ポリオキシアルキレングリコール ·ポリエチレングリコール共重合体アルキルエーテル 誘導体を併用した場合 (試料 2)の方がグリセリンの浸透量が約 40%増大した。図 1 の試験方法は以下の通りであった。
[0085] 1.被験試料
[表 8] 試料 1 (コントロール) 試料 2
グリセリン 1 0 % 1 0 % ポリオキシアルキレンダリコール
ポリエチレングリコール共重合体
アルキルエーテル誘導体 * 0 5
イオン交換水 9 0 8 5
* C(-CH 0-[(EO)6/(PO)4]-CH3)4
[0086] 2.試験方法
試験は、テープストリツビング法により行った。テープストリツビング法は、薬物を塗布 後、角層をテープで剥離し、角層内の薬物濃度を求める手法であり、ヒト皮膚の薬物 吸収量を見積もる手段として一般的に用いられている方法である。具体的には、下記 (1)〜 )の手順で操作を行い、テープで剥離した角層からのグリセリン回収量から、グ リセリンの浸透性を調べた。なお、試験は 4名のパネルにより行い、その平均値で評 価し 7こ。
(1)パネルの両腕前腕内側部を石けん洗浄。
(2)試料塗布(20mlZ20cm2)。前腕内側部において、右腕は手首に近い方に試料 1、肘関節に近い方に試料 2を塗布する。左腕は試料 1, 2が右腕と逆の位置になる よう塗布する。
(3) 4時間放置。
(4)両腕前腕内側部石けん洗浄。
(5)角層テープストリツビング (8層)。
(6)テープからイオン交換水でグリセリンを抽出。
(7)グリセリン定量 (HPLC)。
さらに、本発明者等は保湿剤としてグリセリンの代わりにキシリトールを用いて同様 に検討を行った。なお、試験方法は、(3)放置時間を 6時間とした以外は前記グリセリ ンにおけるテープストリツビング法と同じであった。用いた試料は下記表 9の通りであ つ 7こ。
[表 9] 試料 3 (コントロール) 試料 4
エタノーノレ 5 5
グリセリン 6 6
ジプロピレンダリコーノレ 5 5
キシリ トール 3 3
ポリオキシアルキレンダリコール
ポリエチレングリコール共重合体
アルキルエーテル誘導体 * 0 5
イオン交換水 8 1 7 6
* C(-CH20-[(EO)y/(PO)2]-CH3)
[0088] 結果を図 2に示す。図 2からわかるように、 4名のパネル A〜Dの何れにおいても、ポ リォキシアルキレングリコール 'ポリエチレングリコール共重合体アルキルエーテル誘 導体を配合しない試料 3 (コントロール)に比べて、ポリオキシアルキレングリコール' ポリエチレングリコール共重合体アルキルエーテル誘導体を配合した場合 (試料 4) の方が角層へのキシリトール浸透量が増加していた。
以上の結果から、ポリオキシアルキレングリコール 'ポリエチレングリコール共重合体 アルキルエーテル誘導体 (I)は、グリセリンやキシリトール等の保湿剤などに対して経 皮吸収を促進することが示唆された。
[0089] さらに、本発明者等は保湿剤以外の親水性薬剤に対するポリオキシアルキレンダリ コール'ポリエチレングリコール共重合体アルキルエーテル誘導体の効果を調べるた め、アルブチン (ハイドロキノン一 β—D—ダルコピラノシド)を用いて同様に検討を行 つた。なお、試験方法は前記グリセリンにおけるテープストリツビング法に準じた。用い た試料とその結果を下記表 10に示す。
[表 10]
試料 5 (コン トロール) 試料 6
グリセリン 1 0 1 0 ポリォキシァ キレングリ コ一ノレ
ポリエチレングリコール共重合体
アルキルエーテル誘導体 * 0 1 0 アルブチン 6 6 フエノキシエタノール 0 . 3 0 . 3 エタノール 1 0 1 0 イオン交換水 7 3 . 7 6 3 . 7 アルブチン回収量 ( g ) 0 . 9 4 . 6 グリセリン回収量 ( u g ) 1 2 9 . 7 1 5 6 . 8
* C(-CH20-[(EO)9/(PO) 2]-CH3)
[0090] 上記表 10から明らかなように、ポリオキシアルキレングリコール ·ポリエチレングリコ ール共重合体アルキルエーテル誘導体を配合しない試料 5 (コントロール)に比べて 、ポリオキシアルキレングリコール ·ポリエチレングリコール共重合体アルキルエーテ ル誘導体を配合した場合 (試料 6)の方が、アルブチン、グリセリン共に角層への浸透 量が増加していた。
以上のことから、ポリオキシアルキレングリコール.ポリエチレングリコール共重合体 アルキルエーテル誘導体 (I)は、アルブチン等の美白剤などに対しても経皮吸収を 促進することが示唆された。
[0091] 本発明のポリオキシアルキレングリコール.ポリエチレングリコール共重合体アルキ ルエーテル誘導体の経皮吸収促進効果を発揮する作用機作は明らかではないが、 本発明のポリオキシアルキレングリコール 'ポリエチレングリコール共重合体アルキル エーテル誘導体が保湿剤や美白剤などの親水性薬剤と基剤との親和性を低下させ ることにより経皮吸収を促進しているのではないかと推察される。
すなわち、理論的には、薬剤の基剤中における活量が大きいほど薬物の皮膚透過 速度は大きくなるので、薬剤の飽和溶解度以下の領域では、薬剤と基剤との親和性 を低下させる (薬剤と基剤との溶解度パラメータの値の差を広げる)ことにより、皮膚 への分配を大きくすることが可能である。
[0092] 本発明のポリオキシアルキレングリコール.ポリエチレングリコール共重合体アルキ ルエーテル誘導体 (I)の特徴として、高い水溶性 (水への溶解度 100%以上)ととも に、高い脂溶性を有する(エステル油への溶解度 100%以上)ことが挙げられる。この
ような溶解特性はポリオキシアルキレングリコール 'ポリエチレングリコール共重合体 アルキルエーテル誘導体 (I)の化学構造に由来している。そして、このように水溶性と 脂溶性とを兼ね備え、水性基剤に配合して基剤の溶解度パラメータを大きく変化させ ることができる機能を有し、且つ皮膚外用剤の基剤として優れた適性を持つものはこ れまでほとんどなかった。
[0093] 従って、このようなポリオキシアルキレングリコール.ポリエチレングリコール共重合体 アルキルエーテル誘導体 (I)を水性基剤に添加することにより、基剤の溶解度パラメ ータが大きく変化して保湿剤のような親水性薬剤と基剤との親和性が著しく低下し、 その結果角質浸透性が高まるものと推察される。よって、親水性薬剤として、保湿剤 のように水溶性でかつ皮膚に浸透して効果を発揮する薬剤、例えば、水溶性ビタミン やアミノ酸、美白剤等を用いれば、その効果の向上が期待できる。経皮吸収促進が 期待できる薬剤としては親水性の高いものが望ましぐこれに限定されるものではな いが、水溶性、脂溶性を表す水 Zォクタノール分配係数 (logP値)を一つの指標とす れば、 0以下のものが有効であり、さらに好ましくは 1以下である。 logP値 1. 0以 下の水溶性薬剤としては、例えば、ハイド口キノン配糖体及び誘導体、ァスコルビン 酸及びその誘導体、サリチル酸誘導体等が挙げられる。 logP値とは、 Chemical Revi ews vol71(6), 525 (1971)などで定義されている水とォクタノールへの物質の分配の しゃすさにより、極性をあらわす係数である。
[0094] 一方、比較的角質透過性が高い脂溶性薬剤に対しては、逆にポリオキシアルキレ ングリコール.ポリエチレングリコール共重合体アルキルエーテル誘導体を配合する ことにより、経皮吸収を抑制することが可能であると考えられる。例えば、脂溶性薬剤 が水性基剤中に可溶ィ匕あるいは分散されて ヽる場合、ポリオキシアルキレングリコー ル ·ポリエチレングリコール共重合体アルキルエーテル誘導体の添カ卩により、基剤と 薬剤との溶解度パラメータの差が縮小し、薬物と基剤との親和性が高くなつて角質浸 透性が抑制される。従って、できるだけ皮膚に浸透しないことが望ましい脂溶性薬剤 (例えば防腐剤、紫外線吸収剤など)に対しては、ポリオキシアルキレングリコール' ポリエチレングリコール共重合体アルキルエーテル誘導体の配合により経皮吸収の 抑制が期待できる。経皮吸収の抑制が期待できる薬剤としては、これに限定されるも
のではないが、水 Zォクタノール分配係数 (logP値)が 0. 5以上のものが有効であり、 さらに好ましくは 1. 0以上である。 logP値 1. 0以上の脂溶性薬剤としては、例えば、メ チルパラベン、ェチルパラベン、ブチルパラベン、フエノキシエタノール、ォクチルメト キシシンナメート等が挙げられる。
[0095] 以上のように、本発明に力かるポリオキシアルキレングリコール 'ポリエチレングリコ ール共重合体アルキルエーテル誘導体 (I)を水性基剤中に配合することにより、保湿 剤や美白剤のような親水性薬剤に対しては経皮吸収促進作用を発揮することができ る。一方、防腐剤や紫外線吸収剤のような脂溶性薬剤に対しては経皮吸収抑制作 用が期待される。また、油性基剤中においては、ポリオキシアルキレングリコール 'ポ リエチレングリコール共重合体アルキルエーテル誘導体はこれらと逆の作用を発揮 すると推察できる。よって、本発明に力かるポリオキシアルキレングリコール 'ポリェチ レングリコール共重合体アルキルエーテル誘導体は、経皮吸収コントロール剤として 機能することが可能である。
[0096] 本発明に力かるポリオキシアルキレングリコール.ポリエチレングリコール共重合体 アルキルエーテル誘導体 (I)は EO鎖と AO鎖の数や割合により、その性質を調整で きるので、対象とする薬剤に合わせて適正を容易にコントロールすることができるとい う利点も有する。
[0097] 本発明に力かるポリオキシアルキレングリコール.ポリエチレングリコール共重合体 アルキルエーテル誘導体 (I)が直鎖状アルキレンォキシド誘導体と比較した場合の 利点について述べる。一般に界面活性剤の会合数が大きい種々の液晶相は、粘度 が高ぐ化粧品の塗布時のきしみ感やべたつき感につながりやすい。直鎖状アルキ レンォキシド誘導体は界面活性剤のこのような高次会合体をマイクロエマルシヨン相 に変える作用があるが、直鎖状のアルキレンォキシド誘導体よりも、立体的にかさの 大きいポリオキシアルキレングリコール ·ポリエチレングリコール共重合体アルキルェ 一テル誘導体 (I)の方がこの作用が強い。この作用を比較する目的で、 C (一 CH—
2
0-[ (EO) Z(PO) ]— CH3) :ポリオキシエチレン(7モル)ォレイルエーテル = 3 :
9 2 4
7と流動パラフィン及び水の 3成分系の相平衡図と、 CH 0[ (EO)
3 9 Z(PO) ]CH :
2 3 ポリオキシエチレン(7モル)ォレイルエーテル = 3: 7と流動パラフィン及び水の 3成分
系の相平衡図とを比較した(図 3を参照)。図から明らかなように C (— CH -0-[(E
2
O) Z(PO) ]-CH3) は CH 0 [ (EO) / (PO) ]CHの相平衡図上に現れるへ
9 2 4 3 9 2 3
キサゴナル液晶(HI)及びキュービック液晶(II)を粘度の低!、マイクロエマルシヨン 相(Dまたは Wm)に変えていることが示される。
以下、本発明にかかる皮膚外用剤の好適な配合例について説明する。
配合例 1 :クリーム
A.油相
ステアリン酸 10. 0 質量0 /0
ステアリルアルコール 4. 0
ステアリン酸ブチル 8. 0
ステアリン酸モノグリセリンエステル 2. 0
ビタミン Eアセテート 0. 5
ビタミン Aパルミテー卜 0. 1
マカデミアナッツ油 1. 0
茶実油 3. 0
香料 0. 4
防腐剤 適 量
B.水相
化合物 2 5. 0
グリセリン 4. 0
1, 2 ペンタンジオール 3. 0
ヒアルロン酸ナトリウム 1. 0
水酸化カリウム 2. 0
ァスコルビン酸リン酸マグネシウム 0. 1
L アルギニン塩酸塩 0. 01
ェデト酸三ナトリウム 0. 05
精製水 残 余
(製法及び評価)
Aの油相部と Bの水相部をそれぞれ 70°Cに加熱し完全溶解する。 A相を B相に加 えて、乳化機で乳化する。乳化物を、熱交換機を用いて冷却してクリームを得た。得 られたクリームはなめらかさに優れ、ベたつき感がなぐ且つ保湿効果、肌荒れ改善 効果が認められた。
[0099] 配合例 2 :クリーム
A.油相
セタノー/レ 4. 0 質:
ワセリン 7. 0
イソプロピルミリステート 8. 0
スクヮラン 15. 0
ステアリン酸モノグリセリンエステル 2. 2
POE (20)ソルビタンモノステアレート 2. 8
ビタミン Eニコチネート 2. 0
香料 0. 3
酸化防止剤 適 量
防腐剤 適 量
B.水相
化合物 2 10. 0
グリセリン 10. 0
ヒアルロン酸ナトリウム 0. 02
ジプロピレングリコール 4. 0
ピロリドンカルボン酸ナトリウム 1. 0
ェデト酸ニナトリウム 0. 01
精製水 残 余
(製法及び評価)
実施例 1に準じてクリームを得た。得られたクリームはなめら力さに優れ、ベたつき 感がなぐ且つ保湿効果、肌荒れ改善効果が認められた。
[0100] 配合例 3 :乳液
A.油相
スクヮラン 5. 0 質量%
才レイノレ才レー卜 3. 0
ワセリン 2. 0
ソルビタンセスキォレイン酸エステル 0. 8
ポリオキシエチレンォレイルエーテル(20EO) 1. 2
月見草油 0. 5
香料 0. 3
防腐剤 適 量
B.水相
化合物 9 8. 0
1, 3—ブチレングリコール 4. 5
エタノール 3. 0
カノレポキシビ二/レポリマー 0. 2
水酸化カリウム 0. 1
L—アルギニン Lーァスパラギン酸塩 0.
ェデト酸塩 0. 05
精製水 残 余
(製法及び評価)
配合例 1に準じて乳液を得た。得られた乳液はなめら力さに優れ、ベたつき感がな ぐ且つ保湿効果、肌荒れ改善効果が認められた。
配合例 4:ファンデーション
A.油相
セタノーノレ 3. 5 質量%
脱臭ラノリン 4. 0
ホホノ 油 5. 0
ワセリン 2. 0
スクヮラン 6. 0
ステアリン酸モノグリセリンエステル 2. 5
POE (60)硬化ヒマシ油 1. 5
POE (20)セチルエーテル 1. 0
ピリドキシントリパルミテート 0. 1
防腐剤 適 量
香料 0. 3
B.水相
化合物 8 2. 0
プロピレングリコール 10. 0
調合粉末 12. 0
エチレンジアミンヒドロキシェチル
三酢酸 3ナトリウム 1. 0
精製水 残 余
(製法及び評価)
配合例 1に準じてファンデーションを得た。得られたファンデーションはなめらかさに 優れ、ベたつき感がなぐ且つ保湿効果、肌荒れ改善効果が認められた。
A.アルコール相
エタノール 5. 0 質量0 /0
POEォレイルアルコールエーテル 2. 0
化合物 11 3. 0
2 ェチルへキシル P ジメチル
ァミノべンゾエート 0. 18
香料 0. 05
B.水相
1, 3 ブチレングリコーノレ 9. 5
ピロリドンカルボン酸ナトリウム 0. 5
ニコチン酸アミド 0. 3
グリセリン 5. 0
ジモノレホリノピリダジノン 0. 5
精製水 残 余
(製法及び評価)
Aのアルコール相を Bの水相に添カ卩し、可溶ィ匕して化粧水を得た。得られた化粧水 はなめらかさに優れ、ベたつき感がなぐ且つ保湿効果、肌荒れ改善効果が認めら れた。
[0103] 配合例 6 :WZO乳化卑』サンスクリーン剤
(1)ェチルセルロース 0. 5質量0 /0
(2)エチルアルコール 4. 0
(3)化合物 2 2. 0
(4)パラメトキシケィ皮酸ォクチル 5. 0
(5)コハク酸ジ 2—ェチルへキシルアルコール 22. 0
(6)メチルハイドロジェンポリシロキサン処理二酸化チタン 6. 0
(7)カルボキシメチルセルロース 1. 0
(8)香料 適 量
(9)防腐剤 適 量
(10)精製水 残 余
(製法及び評価)
(1)に (2)〜(3)を加え十分に膨潤させたのち、(4)〜 (6)を加え加熱混合し十分 に分散及び溶解した。この分散液を 70°Cに保ち、 (7)、 (8)〜(10)を混合した溶液 を徐々に加えながらホモミキサーで乳化し、 WZO乳化型サンスクリーン剤を得た。 得られた WZO乳化型サンスクリーン剤はなめらかさに優れ、ベたつき感がなぐ且 つ保湿効果、肌荒れ改善効果が認められた。
[0104] 配合例 7 :WZO乳化卑』サンスクリーン剤
A成分
ォクチルメトキシシンナメート 2. 0 質量0 /0
デカメチルシクロペンタシロキサン 30. 5
2. 5
ジメチルシリコン 5. 0
POEポリメチルシロキサンコポリマー 1. 0
ジメチルステアリルアンモ-ゥムヘクトライト 0. 7
デキストリン脂肪酸処理酸化亜鉛(平均粒径 60nm) 10. 0
B成分
1, 3—ブタンジォーノレ 5. 0
化合物 8 1. 0
精製水 残 余
(製法及び評価)
A成分をホモミキサーで攪拌しながら、 B成分を徐々に添加することによって乳化し 、 WZO乳化型サンスクリーン剤を得た。得られた WZO乳化型サンスクリーン剤はな めらかさに優れ、ベたつき感がなぐ且つ保湿効果、肌荒れ改善効果が認められた。 配合例 8: O /Wfl ,化型サンスクリーン剤
(1)ベへニン酸 0. 7 質!
(2)イソステアリン酸 0. 7
(3)セタノール 1. 0
(4)流動パラフィン 6. 0
(5)ジメチノレポリシロキサン 2. 0
(6)グリセリルモノステアレート 2. 0
(7)パラメトシキケィ皮酸ォクチル 3. 0
(8)ポリエチレングリコール 1500 5. 0
(9)ジプロピレングリコール 5. 0
(10)二酸化チタン粉末 2. 0
(11)水酸ィ匕カリウム 0. 1
( 12)カルボキシビュルポリマー 1. 0
(13)へキサメタリン酸ソーダ 0. 05
(14)化合物 11 2. 0
(15)香料 適 量
(16)防腐剤 適 量
(17)精製水 残 余
(製法及び評価)
(1)〜(7)、 (15)をそれぞれ混合し 80°Cに加熱溶解して油相部とする。(8)〜(14 ) , (16)〜(17)を70〜75でにて加熱、分散させ水相部とする。油相部を水相部に 徐々に添カ卩し、ホモミキサーを用いて乳化する。
乳化物を熱交換機を用いて 30°Cまで冷却し、 OZW乳化型サンスクリーン剤を得 た。得られた OZW乳化型サンスクリーン剤はなめらかさに優れ、ベたつき感がなぐ 且つ保湿効果、肌荒れ改善効果が認められた。
[0106] 配合例 9 :日焼け止めオイル
(1)パラメトキシケィ皮酸ォクチル 3. 0 質量%
(2)化合物 3 1. 5
(3)疎水化処理二酸化チタン 2. 0
(4)疎水化処理酸化亜鉛 1. 0
(5)流動パラフィン 51. 0
(6)セチルオタタノエート 40. 0
(7)酸化防止剤 適 量
(8)香料 適 量
(製法及び評価)
(1)〜(8)の各成分を加熱攪拌したのち冷却し、日焼け止めサンスクリーンオイルを 得た。得られた日焼け止めサンスクリーンオイルはなめらかさに優れ、
ベたつき感がなぐ且つ保湿効果、肌荒れ改善効果が認められた。
[0107] 配合例 10 :WZO乳化卑』サンスクリーン剤
(1)ェチルセルロース 0. 5 質量0 /0
(2)エチルアルコール 4. 0
(3)化合物 2 2. 0
(4)パラメトキシケィ皮酸ォクチル 5. 0
(5)コハク酸ジ 2—ェチルへキシルアルコール 22. 0
(6)疎水化処理微粒子二酸化チタン(平均粒径 30nm) 6. 0
(7)カルボキシメチルセルロース 1. 0
(8)香料 適 量
(9)防腐剤 適 量
( 10)精製水 残 余
(製法及び評価)
( 1)に (2)〜(3)を加え十分に膨潤させたのち、(4)〜 (6)を加え加熱混合し十分 に分散及び溶解した。この分散液を 70°Cに保ち、 (7)、 (8)〜(10)を混合した溶液 を徐々に加えながらホモミキサーで乳化し、 WZO乳化型サンスクリーン剤を得た。 得られた WZO乳化型サンスクリーンはなめらかさに優れ、ベたつき感がなぐ且つ 保湿効果、肌荒れ改善効果が認められた。
配合例 11:ローションマスク
A.アルコール相
エチルアルコール 10. 0
PPG - 13 デシルテトラデセス—24 0. 3
乳酸メンチル 0. 004
防腐剤 適 量
香料 適 量
B.水相
グリセリン 2. 0
化合物 9 3. 0
ジプロピレングリコール 4. 0
卜レノヽロース 2. 0
苛性カリ 適 量
精製水 残 余
(製法及び評価)
Aのアルコール相を、 Bの水相に添カ卩し、化粧水を得た。さらにこれを不織布などに
含浸させてローションマスクを得た。得られたローションマスクはなめらかさに優れ、ベ たつき感がなぐ且つ保湿効果、肌荒れ改善効果が認められた。
列 12 :
A.油相
スクヮラン 7. 0 質 J
ォレイルォレート 2. 0
ワセリン 1. 0
ソノレビタンセスキ才レイン酸エステノレ 0.
POE (20)ォレイルエーテル 1. 2
香料 適 量
防腐剤 適 量
B.水相
化合物 14 3. 0
1, 3—ブチレングリコーノレ 1. 0
エタノール 4. 0
カノレボキシビニノレポリマー 0. 2
水酸化カリウム 0. 1
ェデト酸塩 0. 05
精製水 残 余
(製法及び評価)
配合例 1に準じて乳液を得た。得られた乳液はなめら力さに優れ、ベたつき感がな ぐ且つ保湿効果、肌荒れ改善効果が認められた。