WO2007125703A1 - トリガー式の泡噴出ディスペンサ - Google Patents

Abstract

【課題】泡状の液体を噴出できると共に、泡の付与範囲を調整することが可能なトリガー式の泡噴出ディスペンサを提供すること。 【解決手段】本発明は、トリガー３と及びトリガー３を揺動させることにより液体を噴出可能なノズルベースを有する本体部１０と、ノズル穴を有し、ノズルベースに対応する位置にノズル穴が位置するように本体部１０に接続されたノズル２０と、ノズル穴から噴出される液体を衝突させるための周壁面３１ａ，３１ｂ及び周壁面３１ａ，３１ｂにより形成される筒状の通穴３２ａ，３２ｂを複数有する泡調整機構３０と、を備え、液体の噴出方向に対する周壁面３１ａ，３１ｂの長さがそれぞれ異なると共に、泡調整機構３０が回動可能となるようにノズル２０に取付けられ、回動により、複数の通穴３２ａ，３２ｂのうちの１つが選択的にノズル穴に対応する位置で切り替え可能となっているトリガー式の泡噴出ディスペンサ１００である。

Description

明 細 書

トリガー式の泡噴出ディスぺンサ

技術分野

[0001] 本発明は、トリガー式の泡噴出ディスペンサに関する。

背景技術

[0002] 容器内の液体を吸引し、ノズルから噴出させるデイスペンサとして、ノズル部と一体 となったピストンをトリガーを把持することにより押し下げてシリンダー内の液体をノズ ル部から噴射するトリガー式のディスペンサが知られている。

[0003] ところで、近年、液体が付与される対象物（以下「付与対象物」 、う。）に対する液 体の定着性を向上させるために、液体を泡状にしてディスペンサのノズル力 噴出さ せる取り組みがなされて 、る。

[0004] 例えば、液滴が噴射されるノズルの噴射孔の周囲に筒状に突出形成された泡化部 材を備え、前記噴射孔から噴射された液滴を前記泡化部材の内壁に衝突させて泡 化して噴射するようにした泡吐出容器が開示されている (例えば、特許文献 1参照)。 この泡吐出容器によれば、液体を泡状でスプレーできるとともにスプレーパターンを 広くすることができる。

[0005] また、ノズルカバーを開閉することにより、液体噴出孔を囲む正面視長楕円形にな る筒状の第 1発泡ノズル、若しくは、ノズルカバーに備えられたリブの内壁面と第 1発 泡ノズルの内壁面とによって形成される第 2発泡ノズル、に切り替えることができる発 泡ノズルヘッドが開示されて ヽる（例えば、特許文献 2参照)。

特許文献 1：特開 2001— 334178号公報

特許文献 2：特開 2004— 255327号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0006] し力しながら、上記特許文献 1記載の泡吐出容器は、スプレーパターンを広くするこ とができるものの、付与対象物に対する泡の付与範囲を調整することができない。 すなわち、付与対象物が小さい、若しくは、付与範囲が狭い場合であっても、泡の 付与範囲が広くなつてしま 、、付与範囲以外の部分が汚染する虞がある。

また、このことは液体の浪費にもつながる。

[0007] 一方、上記特許文献 2記載の発泡ノズルヘッドは、第 1発泡ノズル及び第 2発泡ノ ズルを有するため、泡の付与範囲が調整可能である。

ところが、第 2発泡ノズルを用いる場合は、ノズルカバーを閉じて泡が噴出されるた め、泡 (液体)が付着したノズルカバーを開閉する際に手が汚れる欠点がある。 また、場合によってはノズルカバーを開閉する際にノズルカバーが破損する虞があ る。

[0008] 本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、泡状の液体を噴出できると共に、 泡の付与範囲を調整することが可能なトリガー式の泡噴出ディスペンサを提供するこ とを目的とする。

課題を解決するための手段

[0009] 本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討したところ、ノズルから噴出され る液体を切り替え可能な所定の形状を有する泡調整機構に通すことによって、液体 を泡状とできると共に、泡の塗布範囲を調整できることを見出し、本発明を完成する に至った。

[0010] すなわち、本発明のトリガー式の泡噴出ディスペンサは、トリガー及びトリガーを摇 動させることにより液体を噴出可能なノズルベースを有する本体部と、ノズル穴を有し 、ノズルベースに対応する位置にノズル穴が位置するように本体部に接続されたノズ ルと、ノズル穴カゝら噴出される液体を衝突させるための周壁面及び周壁面により形成 される筒状の通穴を複数有する泡調整機構と、を備え、液体の噴出方向に対する周 壁面の長さがそれぞれ異なると共に、泡調整機構が回動可能となるようにノズルに取 付けられ、回動により、複数の通穴のうちの 1つが選択的にノズル穴に対応する位置 で切り替え可能となって 、ることを特徴とする。

[0011] 上記トリガー式の泡噴出ディスペンサにおいては、ノズル穴力 噴出された液体が 泡調整機能の通穴を通過することになる。

このとき、液体は周壁面に衝突されるため泡状となって噴出される。

このため、付与対象物に対する液体の定着性を向上させることができる。 [0012] 上記トリガー式の泡噴出ディスペンサにおいては、泡調整機構が回動可能となるよ うにノズルに取付けられているため、泡調整機構を回動させることにより泡調整機構 が有する複数の通穴のうちの 1つを選択的にノズル穴に対応する位置に配置させる ことができる。

[0013] このとき、上記通穴を形成する周壁面の長さがそれぞれ異なるため、泡の付与範囲 が選択される周壁面に応じて異なるものとなる。

すなわち、上記トリガー式の泡噴出ディスペンサにおいては、通穴を選択することに より所望の付与範囲に調整できる。

[0014] 上記トリガー式の泡噴出ディスペンサにおいては、液体の噴出方向とは略直交する 方向に泡調整機構を回動させるため、手を汚さずに泡の付与範囲を調整できる。 また、液体の浪費も低減される。さらに、開閉式ではないため、破損する虡も少ない

[0015] これらのことより、本発明のトリガー式の泡噴出ディスペンサによれば、泡状の液体 を噴出できると共に、泡の付与範囲を調整することができる。

[0016] 上記トリガー式の泡噴出ディスペンサにおいて、泡調整機構が 2つの通穴を有する ことが好ましい。

この場合、近距離の移動で切り替えが可能となる。

また、デイスペンサが嵩張らないため、取り扱いも容易となる。

[0017] 上記トリガー式の泡噴出ディスぺンサにおいて、泡調整機構が複数の通穴が形成 されたベース部と、複数の通穴それぞれと等間隔となるようにベース部に立設された 回動軸と、を備え、回動軸がノズルに取り付けられていることが好ましい。

この場合、上記回動軸を中心として泡調整機構が回動されることになるため、通穴 の切り替えが容易となる。

また、泡調整機構は、回動軸で容易にノズルに取付けられる。

[0018] 上記トリガー式の泡噴出ディスペンサにおいて、泡調整機構が、回動軸に対して通 穴とは反対側に指当て部を有することが好ましい。

この場合、指当て部を指で回動させることにより容易に通穴の切り替えができる。

[0019] 上記トリガー式の泡噴出ディスペンサにおいて、トリガーを握った状態で人指し指が 当接するような位置に指当て部が形成されていることが好ましい。

この場合、トリガー式の泡噴出ディスペンサを持ちながら、指当て部を指で回動させ ることにより容易に泡調整機構を回動させることができる。

すなわち、片手でデイスペンサを持ちながら、トリガーを引いて液体を噴出させるこ とができると共に、通穴を切り替えることもできる。

[0020] 上記トリガー式の泡噴出ディスペンサにおいて、ノズルが液体の噴出方向を軸とし て前記泡調整機構と一体となって回転可能となっており、回転に基づいて液体の噴 出が開閉制御されることが好ましい。

この場合、ノズルを回転させることにより液体を噴出可能としたり、液体を噴出不能と したりすることがでさる。

このことから、不使用時には液体を噴出不能とし、使用時には液体を噴出可能とす ればよい。

これにより、不使用時に誤って液体を噴出してしまうことが抑制される。

[0021] 上記トリガー式の泡噴出ディスペンサにおいて、本体部がキャップ部を有し、キヤッ プ部が、液体が収容された容器に接続されることが好まし ヽ。

容器内の液体が無くなった場合、上記トリガー式の泡噴出ディスペンサのキャップ 部で取り外し、液体を補充することができる。

また、上記トリガー式の泡噴出ディスペンサを別の容器に取り付けることも可能とな る。

[0022] 上記トリガー式の泡噴出ディスペンサにおいて、泡調整機構の切り替えによって、ノ ズルが共回りしな 、ことが好まし!/、。

この場合、トリガー式の泡噴出ディスペンサの取り扱いが容易となる。

発明の効果

[0023] 本発明のトリガー式の泡噴出ディスペンサによれば、泡状の液体を噴出できると共 に、泡の付与範囲を調整することが可能となる。

発明を実施するための最良の形態

[0024] 以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について詳細に 説明する。 なお、図面中、同一要素には同一符号を付すこととし、重複する説明は省略する。 また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づ くものとする。

更に、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。

[0025] 図 1は、本発明のトリガー式の泡噴出ディスペンサのー実施形態を示した斜視図で あり、図 2は、本発明のトリガー式の泡噴出ディスペンサのー実施形態を示した正面 図であり、図 3は、本発明のトリガー式の泡噴出ディスペンサのー実施形態を示した 側面図である。

[0026] 図 1又は図 3に示すように、本実施形態に係るトリガー式の泡噴出ディスペンサ 100 は、トリガー 3及びトリガー 3を揺動させることにより液体を噴出可能な図示しないノズ ルベースを有する本体部 10と、本体部 10に接続されたノズル 20と、噴出される液体 を衝突させるための周壁面 31a, 31b及び周壁面 31a, 31bにより形成される筒状の 通穴 32a, 32bを有する泡調整機構 30とを備える。

なお、本体部 10のトリガー 3と泡調整機構 30とは衝突しないような位置に設けられ ている。

[0027] また、図 2に示すように、上記ノズル 20は液体が噴出されるノズル穴 21を有し、ノズ ルベースに対応する位置にノズル穴 21が位置するようになっている。

[0028] 上記トリガー式の泡噴出ディスペンサ 100においては、泡調整機構 30が 2つの通 穴 32a, 32bを有している。このため、近距離の移動で切り替えが可能となる。

また、泡調整機構 30がコンパクトになっている。

[0029] 上記トリガー式の泡噴出ディスペンサ 100においては、上記通穴 32a, 32bのうち の 1つが選択的にノズル穴 21に対応する位置で切り替え可能となっている。

すなわち、上記泡調整機構 30を矢印 A方向に回動させることにより、通穴 32aから 通穴 32bに切り替えることが可能である。

[0030] 上記トリガー式の泡噴出ディスペンサ 100においては、液体の噴出方向とは略直交 する方向に泡調整機構 30を回動させるため、手を汚さずに泡の付与範囲を調整で きる。

また、開閉式ではないため、破損する虡も少ない。 [0031] 図 4の (A)は、本発明のトリガー式の泡噴出ディスペンサに用いられる泡調整機構 の一実施形態を示した斜視図であり、図 4の（B)は、本発明のトリガー式の泡噴出デ イスペンサに用いられる泡調整機構の一実施形態を示した正面図である。

[0032] 図 4の (A)に示すように本実施形態に係るトリガー式の泡噴出ディスペンサ 100に 用いられる泡調整機構 30は、 2つの通穴 32a, 32bが形成されたベース部 38と、 2つ の通穴 32a, 32bそれぞれと等間隔となるようにベース部 38に立設された回動軸 35 と、回動軸 35に対して通穴 32a, 32bとは反対側に形成された指当て部 33とを備え る。

[0033] ベース部 38に形成された通穴 32a, 32bは円形の断面を有しており、周壁面 31a, 31bにより筒状となっている。

また、通穴 32aと通穴 32bとは、いずれも略同じ大きさ、形状の断面となっているが 、周壁面 31aと周壁面 31bとの液体の噴出方向（ベース部 38の厚み方向）に対する 長さが異なっている。

すなわち、周壁面 31bの液体の噴出方向に対する長さは、周壁面 31aの液体の噴 出方向に対する長さよりも短くなつて 、る。

[0034] ベース部 38の略中央に立設された回動軸 35は、ベース部 38に直交する方向に向 かって突出するように形成されている。

かかる回動軸 35は、後述する被嵌合穴に取り付けられることにより、ノズル 20に接 続され、この回動軸 35を中心として泡調整機構 30が回動可能となる。

[0035] 上記指当て部 33は、上記回動軸 35と同様にベース部 38に立設されており、指が 確実に当てられるようにベース部 38に直交する方向への十分な高さ、ベース部 38の 長さ方向への十分な幅を有する。

このため、指当て部 33を指で回動させることにより容易に泡調整機構 30を回動さ せることができる。

[0036] なお、指当て部 33は係合部 34を有する。この係合部 34は泡調整機構 30の回動 軸 35を後述するノズル 20の被勘合穴に嵌合させた場合にノズル 20の被係合部 26 に接するようになる。

すなわち、泡調整機構 30を回動させ、上記通穴 32a, 32bのうちの 1つが選択的に ノズル穴 21に対応する位置に配置された場合に上記係合部 34と被係合部 26とが接 するようになっている。

これにより、上記通穴 32a, 32bのうちの 1つが選択的にノズル穴 21に対応する位 置に確実に配置される。

[0037] 力かる指当て部 33は、側面が凹凸状となっていることが好ましい。

この場合、指当て部 33に指を当てて泡調整機構 30を回動させる際に、指当て部 3 3側面が所定のグリップ力を発揮することができる。

[0038] なお、図 5の (A)に示すように、トリガー 3を握った状態で人指し指 Fが当接するよう な位置に指当て部 33が形成されていることが好ましい。

この場合、トリガー式の泡噴出ディスペンサ 100を持ちながら、指当て部 33を指 Fで 回動させることにより容易に泡調整機構 30を回動させることができる。

すなわち、片手でトリガー 3を引いて液体を噴出させることができると共に、通穴 32a , 32bを切り替えることもできる。

[0039] また、泡調整機構 30の接続位置は適宜変更することが可能である。

すなわち、例えば、図 5の (A)及び (B)に示すように、ノズル 20に対して泡調整機 構 30を左向きや右向きに接続することができる。

これにより、右利きの人のみならず左利きの人に対しても容易に泡調整機構 30を 回動させることが可會となる。

[0040] 図 4の（B)に示すように本実施形態に係るトリガー式の泡噴出ディスペンサ 100に 用いられる泡調整機構 30は、背面に例えば「広」「狭」の文字が記載されている。 すなわち、「広」は泡の付与範囲が広くなることに対応し、「狭」は泡の付与範囲が 狭くなることに対応する。

したがって、泡調整機構 30を回動させて泡の付与範囲を調整する際には、上記「 広」「狭」の文字にあわせて調整すれば、容易に付与範囲をコントロールすることがで きる。

[0041] 図 6は、本発明のトリガー式の泡噴出ディスペンサに用いられるノズルの一実施形 態を示した正面図である。

図 6に示すように、上記ノズル 20は、基体 27と、該基体 27の略中央に設けられ液 体を噴出可能なノズル穴 21と、基体 27に設けられ前記回動軸 35を嵌合するための 被嵌合穴 25と、ノズル穴 21の周囲に筒状に突出形成された突起部 22と、上述した 係合部 34を係合するための被係合部 26とを備える。

また、力かる突起部 22はノズル穴 21に空気を流入するための切り欠き部 23を有す る。

[0042] 上述したように泡調整機構 30の回動軸 35は上記被嵌合穴 25に取り付けられる。

このとき、泡調整機構 30の通穴 32a, 32bは上記突起部 22に位置合わせするよう に当接される。

すなわち、本実施形態に係るトリガー式の泡噴出ディスペンサ 100は、ノズル穴 21 の周囲に突起部 22と、周壁面 31a, 31bとが連続して筒状に突出形成した構造とな る。

[0043] 上記ノズル 20は液体の噴出方向を軸として前記泡調整機構 30と一体となって回転 可能となっており、この回転に基づ 、て液体の噴出を開閉制御できるようになって!/ヽ る。

[0044] 図 7の (A)及び (B)は、本発明のトリガー式の泡噴出ディスペンサにおいて、液体 の噴出の開閉制御について説明するための説明図である。

図 7の (A)及び (B)に示すように、液体の開閉制御は、本体部 10のノズルベース 1

1と、ノズル 20との接続状態によって達成される。

[0045] 上記ノズルベース 11には、ベース側溝 1 laが形成されており、一方、ノズル 20のノ ズルベース 11側にはノズル側溝 22aが形成されて!、る。

これらのベース側溝 1 la及びノズル側溝 22aはノズル 20の回転に基づ!/、て、ベー ス側溝 1 laとノズル側溝 22aとが接したり、隔離したりするようになって 、る。

[0046] また、ベース側溝 1 la及びノズル側溝 22aは 、ずれも液体が流通可能となっており

、ベース側溝 11aとノズル側溝 22aとが接する位置 (すなわち対応する位置）におい ては、互 、に液体が行き来できるようになって!/、る。

[0047] すなわち、図 7の（A)に示すように、ノズル 20を回転させて、ベース側溝 11aとノズ ル側溝 22aとが接する位置とした場合、液体はノズルベース 11から、ベース側溝 11a 及びノズル側溝 22aを介してノズル 20のノズル穴 21に流通するようになる。 [0048] 一方、図 7の（B)に示すように、図 7の（A)に示す状態力 ノズル 20を回転させて、 ベース側溝 1 laとノズル側溝 22aとが接しな 、位置 (すなわち対応しな 、位置）とした 場合、液体はノズルベース 11から、ベース側溝 11aに流通するものの、ノズル側溝 2 2aには流通しないことになる。

[0049] したがって、ノズル 20を回転させることにより液体を噴出可能としたり、液体を噴出 不能としたりすることができる。

このことから、不使用時には液体を噴出不能とし、使用時には液体を噴出可能とす ればよい。

これにより、不使用時に誤って液体を噴出してしまうことが抑制される。

[0050] また、図 1に示すように本実施形態に係るトリガー式の泡噴出ディスペンサ 100に用 いられるノズル 20は、側面に例えば「ON」「OFF」の文字が記載されている。

すなわち、「ON」は泡の噴出が可能である状態に対応し、「OFF」は泡の噴出が不 能である状態に対応する。

したがって、ノズル 20を回転させて泡の噴出を開閉制御する際には、上記「ON」「 OFF」の文字にあわせて調整すれば、容易に泡の噴出を開閉制御することができる

[0051] なお、上記トリガー式の泡噴出ディスペンサ 100において、泡調整機構 30の切り替 えによって、ノズル 20が共回りしないことが好ましい。

この場合、トリガー式の泡噴出ディスペンサの取り扱いが容易となる。

[0052] 次に、本実施形態に係るトリガー式の泡噴出ディスペンサ 100において、本体部 1 0の内部構造の一例について説明する。

[0053] 図 8は、本実施形態に係るトリガー式の泡噴出ディスペンサ 100の一実施形態の内 部構造を示した断面図である。

図 8に示すように、本実施形態に係るトリガー式の泡噴出ディスペンサ 100は、トリ ガー 3及びトリガー 3を揺動させることにより液体を噴出可能なノズルベース 11を有す る本体部 10と、ノズル穴 21を有し、ノズルベース 11に対応する位置にノズル穴 21が 位置するように本体部に接続されたノズル 20と、ノズル穴 21から噴出される液体を衝 突させるための周壁面 31及び周壁面 31により形成される筒状の通穴 32を有する泡 調整機構 30とを備える。

[0054] 上記本体部 10は、トリガー 3と、トリガー 3に接続されたシリンダ部 5と、容器内に収 容された液体をシリンダ部 5に流入させるためのチューブ 9と、シリンダ部 5に収容さ れた液体を塞き止めるための 1次弁 7と、シリンダ部 5に収容された液体をノズルべ一 ス 11に流入させるための供給管 6と、当該供給管 6に配置された 2次弁 4と、流入され た液体が噴出されるノズルベース 11と、液体が収容された容器に接続可能なキヤッ プ部 8とを備える。

[0055] 上記シリンダ部 5はピストン 5aと、ピストン 5aが嵌合されているシリンダ室 5bと力もな る。

ピストン 5aはトリガー 3の上部に接続されており、トリガー 3の揺動に基づいて、梃子 作用により、シリンダ室 5b内を移動可能となっている。

これにより、シリンダ室 5b内の容積が変化する。

[0056] また、上記トリガー式の泡噴出ディスペンサ 100は、上記シリンダ室 5bに隣接して 前述した 1次弁 7が設けられて 、る。

1次弁 7は弁座 7aの上に載置されており、この弁座 7aの上方には供給管 6が接続さ れ、下方には図示しない容器内力も液体をシリンダ室 5bに流通させるためのチュー ブ 9が接続されている。

[0057] 上記 1次弁 7はシリンダ室 5bの圧力変化に基づいて開閉可能となっており、この開 閉により、液体がチューブ 9からシリンダ室 5bに流通されたり、シリンダ室 5bから供給 管 6に流通されたりするようになって 、る。

[0058] 上記供給管 6は、弁座 7aから上方に延びたのち、直角に折れ曲がった構造を有し ている。そして、上記供給管 6の内部には 2次弁 4が弁座 4aの前に載置されており、 前部にはノズルベース 11が形成されて 、る。

また、上記トリガー 3は、供給管 6の下方に配置され、液体の噴出方向側に反って 弓形の形状を有している。

[0059] 上記本体部 10はキャップ部 8を有し、キャップ部 8が、液体が収容された容器に接 続される。

このため、容器内の液体が無くなった場合、上記トリガー式の泡噴出ディスペンサ 1 00をキャップ部 8で取り外し、容器内に液体を補充することができる。

また、上記トリガー式の泡噴出ディスペンサ 100を別の容器に取り付けることが可能 である。

[0060] したがって、本体部 10にノズル 20を接続し、ノズル 20の被嵌合穴 25に泡調整機 構 30の回動軸 35を接続させ、キャップ部 8を容器に取り付けることで、図 1に示すよう な上記トリガー式の泡噴出ディスペンサ 100が得られる。

[0061] 次に、本実施形態に係るトリガー式の泡噴出ディスペンサ 100を用いて液体を噴出 する作用について説明する。

[0062] まず、上記トリガー式の泡噴出ディスペンサ 100を所定の液体が収容された容器に 取付け、トリガー 3を液体の噴出方向とは反対方向に引く。

[0063] 次いで、トリガー 3を引いた状態力 解放させると、ピストン 5aはトリガー 3側に移動 し、シリンダ室 5b内の圧力が減圧される。

そうすると、 2次弁 4が弁座 4aに着座し供給管 6内の流路が閉鎖されると共に、 1次 弁 7が開放される。

このとき、シリンダ室 5b内の圧力が減圧されていることから、容器内の液体がチュー ブ 9内を流通しシリンダ室 5b内に充填される。

[0064] そして、再びトリガー 3を引くと、ピストン 5aはトリガー 3とは反対側に移動し、シリンダ 室 5b内の圧力が加圧される。

そうすると、 1次弁 7が弁座 7aに着座しチューブ 9とシリンダ室 5bとの接続部分が閉 鎖され、 2次弁 4が開放される。

このとき、シリンダ室 5b内の圧力が加圧されていることから、シリンダ室 5b内の液体 が供給管 6内を流通しノズルベース 11に到達することになる。

[0065] ノズルベース 11を通過した液体は、ノズル穴 21から噴出される。

上記トリガー式の泡噴出ディスペンサ 100は、泡調整機構 30を備えているため、上 記液体は、上記周壁面 3 la,又は周壁面 31b、及び突起部 22に衝突し、泡状となる さらに衝突した泡は、周壁面 31a,又は周壁面 31bの開口力 付与対象物に向け て吹付けられる。 [0066] そして、これらの操作を繰り返すことにより、繰り返し泡を付与することができる。 このとき、上記トリガー式の泡噴出ディスペンサ 100においては、泡調整機構 30を 切り替えることにより、噴出対象物に対する泡の付与範囲を調整することができる。

[0067] 図 9の (A)及び (B)は、本実施形態に係るトリガー式の泡噴出ディスペンサにおい て、液体の噴出状態を説明するための説明図である。

図 9の (A)及び (B)に示すように、ノズル穴 21から噴出された液体は、螺旋状に噴 出され、周壁面 31a又は周壁面 31bの突起部 22側の部分 Pに衝突される。

なお、力かる上記部分 Pに衝突させる方法は、公知の方法に基づいて、ノズル穴 21 のサイズやベース側溝 1 la及びノズル側溝 22aの大きさ等を調整すればょ 、。

[0068] ノズル穴 21から噴出された液体は、周壁面 31a, 31bの部分 Pで周壁面 31a, 31b に衝突すると共に、突起部 22に設けられた図示しない切り欠き部 23から流入された 空気と相俟って、泡状となる。

[0069] このとき、図 9の (A)に示すように、周壁面 31aの噴出方向に対する長さが短い場 合、周壁面 31aに衝突した泡は、続けて噴出される液体によって、前方に押し出され

、広い範囲に付与されるようになる。

一方、図 9の（B)に示すように、周壁面 31bの噴出方向に対する長さが長 、場合、 周壁面 31bに衝突した泡は、続けて噴出される液体によって、前方に押し出されると 共に、周壁面 31bに沿って前方にスライドすることになる。したがって、この場合は狭

V、範囲に付与されるようになる。

[0070] よって、本実施形態に係るトリガー式の泡噴出ディスペンサ 100によれば、泡状の 液体を噴出できると共に、泡の付与範囲を調整することができる。

[0071] 以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に 限定されるものではない。

[0072] 例えば、上述した実施形態に係るトリガー式の泡噴出ディスペンサ 100においては

、泡調整機構 30が 2つの通穴 32a, 32bを有しているものを用いている力 通穴の数 は 2つに限定されない。

また、上記通穴 32a, 32bは円形となっているが、複数の通穴が略同じ大きさ、形状 の断面となっていれば、楕円形等であってもよい。 さらに、上記通穴 32a, 32bは内部に所定形状の仕切りを有していてもよい。

[0073] 上述した実施形態に係るトリガー式の泡噴出ディスペンサ 100においては、泡調整 機構 30は、泡調整機構 30の回動軸 35をノズル 20の被嵌合穴 25に嵌合させること により接続して 、るが、接続方法はこれに限定されな 、。

また、泡調整機構 30は指当て部 33を有している力 必ずしも指当て部 33を有して いなくてもよい。

[0074] 上述した実施形態に係るトリガー式の泡噴出ディスペンサ 100においては、ノズル 20の回転により液体の噴出を開閉制御している力 ノズル 20が回転せず、別のノズ ルストッパー等により液体の噴出を開閉制御するものであってもよい。

[0075] 上記実施形態に係るトリガー式の泡 本発明は上記事情に鑑みてなされたもので あり、泡状の液体を噴出できると共に、泡の付与範囲を調整することが可能なトリガー 式の泡噴出ディスペンサを提供することを目的とする。

100における本体部 10は上述した構造に限定されず、噴出形態がスポイド式等であ つてもよい。

なお、本発明の泡噴出ディスペンサはトリガー式以外であっても採用可能である。 産業上の利用可能性

[0076] 本発明は、泡状の液体を噴出できると共に、泡の付与範囲を調整することが可能な トリガー式の泡噴出ディスペンサに関するものである力 その原理を利用する限り、種 々の分野例えば、塗装分野、印写分野等の噴出ディスペンサにも適用可能である。 図面の簡単な説明

[0077] [図 1]図 1は、本発明のトリガー式の泡噴出ディスペンサのー実施形態を示した斜視 図である。

[図 2]図 2は、本発明のトリガー式の泡噴出ディスペンサのー実施形態を示した正面 図である。

[図 3]図 3は、本発明のトリガー式の泡噴出ディスペンサのー実施形態を示した側面 図である。

[図 4]図 4の (A)は、本発明のトリガー式の泡噴出ディスペンサに用いられる泡調整機 構の一実施形態を示した斜視図であり、図 4の（B)は、本発明のトリガー式の泡噴出 デイスペンサに用いられる泡調整機構の一実施形態を示した正面図である。

[図 5]図 5の (A)は、本発明のトリガー式の泡噴出ディスぺンサにおける泡調整機構 の一実施形態を示した斜視図であり、図 5の（B)は、本発明のトリガー式の泡噴出デ イスペンサにおける泡調整機構の他の実施形態を示した斜視図である。

[図 6]図 6は、本発明のトリガー式の泡噴出ディスペンサに用いられるノズルの一実施 形態を示した正面図である。

[図 7]図 7の (A)及び (B)は、本発明のトリガー式の泡噴出ディスペンサにおいて、液 体の噴出の開閉制御について説明するための説明図である。

[図 8]図 8は、本実施形態に係るトリガー式の泡噴出ディスペンサ 100の一実施形態 の内部構造を示した断面図である。

[図 9]図 9の (A)及び (B)は、本実施形態に係るトリガー式の泡噴出ディスペンサにお いて、液体の噴出状態を説明するための説明図である。

符号の説明

3 · トリガー

4· 2次弁

5 · シリンダ部

5a ，ピストン

5b 'シリンダ室

6 · 供給管

7· 1次弁

4a 7&· · ·弁座

8 · キャップ部

9 · チューブ

10 •本体部

11 .ノズ、ノレベース

11a 'ベース側溝

20 ノズル

21 ノズル穴 22···突起部

22a' ··ノズル側溝

23···切り欠き部

25···被嵌合穴

26···被係合部

27···基体

30···泡調整機構

31, 31a, 31b'''周壁面

32, 32a, 32b…通穴

33···指当て部

34···係合部

35···回動軸

38···ベース部

100· ··トリガー式の泡噴出ディスペンサ F…指

Ρ···部分

Claims

請求の範囲

[1] トリガー及び前記トリガーを揺動させることにより液体を噴出可能なノズルベースを 有する本体部と、

ノズル穴を有し、前記ノズルベースに対応する位置に前記ノズル穴が位置するよう に前記本体部に接続されたノズルと、

前記ノズル穴から噴出される前記液体を衝突させるための周壁面及び前記周壁面 により形成される筒状の通穴を複数有する泡調整機構と、

を備え、

前記液体の噴出方向に対する前記周壁面の長さがそれぞれ異なると共に、 前記泡調整機構が回動可能となるように前記ノズルに取付けられ、前記回動により

、複数の通穴のうちの 1つが選択的に前記ノズル穴に対応する位置で切り替え可能 となっていることを特徴とするトリガー式の泡噴出ディスペンサ。

[2] 前記泡調整機構が 2つの通穴を有することを特徴とする請求項 1記載のトリガー式 の泡噴出デイスペンサ。

[3] 前記泡調整機構が前記複数の通穴が形成されたベース部と、

前記複数の通穴それぞれと等間隔となるように前記ベース部に立設された回動軸 と、

を備え、

前記回動軸が前記ノズルに取付けられていることを特徴とする請求項 1記載のトリガ 一式の泡噴出ディスペンサ。

[4] 前記泡調整機構が、前記回動軸に対して前記通穴とは反対側に指当て部を有す ることを特徴とする請求項 3記載のトリガー式の泡噴出ディスペンサ。

[5] 前記トリガーを握った状態で人指し指が当接するような位置に前記指当て部が形 成されていることを特徴とする請求項 4記載のトリガー式の泡噴出ディスペンサ。

[6] 前記ノズルが前記液体の噴出方向を軸として前記泡調整機構と一体となって回転 可能となっており、前記回転に基づいて前記液体の噴出が開閉制御されることを特 徴とする請求項 1記載のトリガー式の泡噴出ディスペンサ。

[7] 前記本体部がキャップ部を有し、 前記キャップ部が、前記液体が収容された容器に接続されることを特徴とする請求 項 1記載のトリガー式の泡噴出ディスペンサ。

前記泡調整機構の切り替えによって、前記ノズルが共回りしな！、ことを特徴とする請 求項 1記載のトリガー式の泡噴出ディスペンサ。