WO2007097202A1 - X線集束素子及びx線照射装置 - Google Patents

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Hiromoto Nakazawa
Hideki Yoshikawa
Aurel Mihai Vlaicu
Kenichi Obori
Shintaro Komatani
Sumito Ohzawa
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Horiba, Ltd.
National Institute For Materials Science
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Abstract

 出射側開口端から被検査体までの作動距離を長くすることができ、表面に凹凸がある被検査体の分析、蛍光X線分析、X線回折分析を被検査体の大きさに拘わらず行うことができるX線集束素子及び該X線集束素子を備えるX線照射装置を提供する。  X線遮蔽部材23は、入射側開口端の口径(キャピラリ20の外径)と略同径の環状部材232からX線遮蔽部材23を支持する3本の支持部材233をX線遮蔽部材23の中心に向かって設け、環状部材232をキャピラリ20に固定している。環状部材232、支持部材233、X線遮蔽部材23は、タンタル、タングステン、モリブデンなどのX線を遮蔽する金属を用いて一体成形により形成する。X線遮蔽部材23の軸方向寸法(厚さ)は、X線を遮蔽するのに十分な寸法に設定する。

Description

明 細 書
X線集束素子及び X線照射装置
技術分野
[0001] 本発明は、管状体を備え、入射した X線を管状体内で反射し、反射した X線を出射 集束させる X線集束素子及び該 X線集束素子を備えた X線照射装置に関する。 背景技術
[0002] 材料の開発若しくは生体の検査などの研究開発、又は異物分析若しくは不良解析 などの品質管理等の様々な用途で、試料に X線を照射し、試料力 放出される蛍光 X線、試料を透過する透過 X線、又は回折 X線などを検出し、試料の内部組成の分 析、試料の結晶構造の分析などを行う X線分析装置が利用されている。 X線分析装 置には、 X線源カゝら放射された X線を X線ミラーで反射集束させて試料に照射するも のがある。
[0003] しかし、 X線ミラーを採用する X線分析装置の場合、例えば、試料に照射される X線 のビーム径を 1 μ m程度にするためには、 X線ミラー表面での散乱を防止するためミ ラー表面の高度な加工精度が要求されるとともに、ミラー表面に入射する X線のエネ ルギ一により生ずる熱ひずみの影響を抑制するため温度制御が必要であるという欠 点があった。この欠点を解消するために使用される X線導管 (キヤビラリ)は、細長い ガラス管で構成されるため、熱ひずみの影響を軸対称構造により抑制することができ 、簡単な構成で高密度の X線を集束することができる。
[0004] 例えば、 X線導管の一開口端から X線を入射し、入射した X線を X線導管内面で全 反射させ、他開口端カゝら試料に向けて出射集束させる X線導管が提案されている。 また、 X線導管内面を回転放物面又は回転楕円面とすることで、 X線の集束能力がさ らに向上することが知られている (特許文献 1参照)。
特許文献 1 :特開 2001— 85192号公報
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0005] し力しながら、特許文献 1の X線導管にあっては、両端が開口しているため、一開口 端カゝら入射した X線が X線導管内で反射せず、他開口端から直接出射することを防 止するためには、出射側の開口端の口径を小さくする必要がある。しかし、出射側の 開口端の口径を小さくした場合、出射した X線が集束するまでの距離が短くなり、出 射側の開口端から被検査体までの作動距離 (WD)を十分に確保することができな!/ヽ (例えば、 0. 1mm程度)。このため、表面に凹凸がある試料 (被検査体)を分析でき ない問題、試料カゝら放出される蛍光 X線の取り出し角を確保できない問題、及び試 料を回転又は傾斜させることができないため X線回折分析が十分に行えない問題な どがあった。
[0006] 本発明は斯力る事情に鑑みてなされたものであり、管状体の入射側開口端の口径 を前記出射側開口端の口径より大きくし、該出射側開口端の口径と略同寸法の口径 を有し、中心が管状体の軸上に配置された X線遮蔽部材を備えることにより、出射側 開口端力も被検査体までの作動距離を長くすることができるとともに、表面に凹凸が ある被検査体の分析、蛍光 X線分析、 X線回折分析を被検査体の大きさに拘わらず 行うことができる X線集束素子及び該 X線集束素子を備える X線照射装置を提供する ことを目的とする。
[0007] また、本発明の他の目的は、入射側開口端近傍に固定された環状部材から X線遮 蔽部材の中心に向かって配置された複数の支持部材で X線遮蔽部材を支持するこ とにより、簡単な構成で不要な X線を遮蔽することができる X線集束素子及び該 X線 集束素子を備える X線照射装置を提供することにある。
[0008] また、本発明の他の目的は、前記 X線遮蔽部材は、 X線の入射側に向かって縮径 してなる板状体であることにより、不要な散乱 X線が入射することを防止することがで きる X線集束素子及び該 X線集束素子を備える X線照射装置を提供することにある。
[0009] また、本発明の他の目的は、前記 X線遮蔽部材は、 X線の入射面が球面の一部を なすことにより、不要な散乱 X線が入射することを防止することができる X線集束素子 及び該 X線集束素子を備える X線照射装置を提供することにある。
[0010] また、本発明の他の目的は、前記 X線遮蔽部材は球状体をなし、前記管状体の内 面と前記 X線遮蔽部材表面との間に、該 X線遮蔽部材を前記管状体に固定する固 定部材を複数備えることにより、 X線遮蔽部材の中心を管状体の軸上に容易に配置 することができる X線集束素子及び該 X線集束素子を備える X線照射装置を提供す ることにある。
[0011] また、本発明の他の目的は、前記固定部材は、球状体であることにより、簡単な構 成で X線遮蔽部材の中心を管状体の軸上に容易に配置することができる X線集束素 子及び該 X線集束素子を備える X線照射装置を提供することにある。
[0012] また、本発明の他の目的は、前記固定部材は、前記管状体の周方向に沿って適長 離隔して配置された棒状体であることにより、簡単な構成で X線遮蔽部材の中心を管 状体の軸上に容易に配置することができる X線集束素子及び該 X線集束素子を備え る X線照射装置を提供することにある。
[0013] また、本発明の他の目的は、前記出射側開口端に前記 X線遮蔽部材を固定する X 線透過シートを備えることにより、簡単な構成で不要な X線を遮蔽するとともに、多く の X線を集光させることができる X線集束素子及び該 X線集束素子を備える X線照射 装置を提供することにある。
課題を解決するための手段
[0014] 第 1発明に係る X線集束素子は、管状体を備え、一側開口端カゝら入射した X線を前 記管状体の内面で反射し、反射した X線を他側開口端より出射して集束する X線集 束素子において、入射側開口端の口径は、出射側開口端の口径より大きぐ該出射 側開口端の口径と略同寸法の口径を有し、中心が前記管状体の軸上に配置された
X線遮蔽部材を備えることを特徴とする。
[0015] 第 2発明に係る X線集束素子は、第 1発明において、前記入射側開口端近傍に固 定された環状部材と、該環状部材力 前記 X線遮蔽部材の中心に向力つて配置され
、該 X線遮蔽部材を支持する複数の支持部材とを備えることを特徴とする。
[0016] 第 3発明に係る X線集束素子は、第 2発明にお 、て、前記 X線遮蔽部材は、 X線の 入射側に向力つて縮径してなる板状体であることを特徴とする。
[0017] 第 4発明に係る X線集束素子は、第 2発明において、前記 X線遮蔽部材は、 X線の 入射面が球面の一部をなすことを特徴とする。
[0018] 第 5発明に係る X線集束素子は、第 1発明において、前記 X線遮蔽部材は、球状体 をなし、前記管状体の内面と該 X線遮蔽部材表面との間に、該 X線遮蔽部材を前記 管状体に固定する固定部材を複数備えることを特徴とする。
[0019] 第 6発明に係る X線集束素子は、第 5発明において、前記固定部材は、前記管状 体の周方向に沿って離隔して配置された球状体であることを特徴とする。
[0020] 第 7発明に係る X線集束素子は、第 5発明において、前記固定部材は、前記管状 体の周方向に沿って適長離隔してあり、前記管状体の軸方向に略平行に配置され た棒状体であることを特徴とする。
[0021] 第 8発明に係る X線集束素子は、第 1発明において、前記出射側開口端に前記 X 線遮蔽部材を固定する X線透過シートを備えることを特徴とする。
[0022] 第 9発明に係る X線照射装置は、 X線源カゝら放射された X線を集束する X線集束素 子を備え、集束された X線を照射する X線照射装置において、前記 X線集束素子は 、第 1発明乃至第 8発明のいずれかに係る X線集束素子であることを特徴とする。
[0023] 第 1発明及び第 9発明にあっては、管状体の内面は、例えば、管状体の軸回りに回 転放物面又は回転楕円面となるように構成している。入射側開口端から管状体の軸 に平行に入射した X線は、全反射臨界角より小さい入射角で管状体内面に入射した 場合、管状体内面で全反射され、管状体内面の回転放物面又は回転楕円面で構成 される焦点に集束するように出射側開口端から出射される。管状体の入射側開口端 の口径は、前記出射側開口端の口径より大きくしてあり、該出射側開口端の口径と略 同寸法の口径を有し、中心が前記管状体の軸上になるように X線遮蔽部材を配置す る。これにより、前記 X線遮蔽部材は、管状体の内面で反射せずに管状体内をその まま通過しょうとする入射 X線を遮蔽し、直接出射側開口端力も出射されることを防止 する。また、 X線遮蔽部材で遮蔽されない入射 X線は、管状体の内面で全反射して、 焦点に集束するように出射側開口端力 出射される。
[0024] また、管状体の出射側開口端の口径は、 X線遮蔽部材の口径と略同寸法であるこ とより、微細 X線ビームを被検査体に照射するために、管状体の出射側開口端の口 径を微小な寸法にする必要がなぐ管状体の出射側開口端の口径を大きくして、出 射側開口端から X線が収束する焦点までの距離、すなわち作動距離を長くする。
[0025] 第 2発明及び第 9発明にあっては、環状部材から X線遮蔽部材を支持する複数の 支持部材を前記 X線遮蔽部材の中心に向かって設け、前記環状部材を前記入射側 開口端近傍に固定する。これにより、 X線遮蔽部材の中心が管状体の軸上に配置さ れるように X線遮蔽部材を管状体に固定する。
[0026] 第 3発明及び第 9発明にあっては、前記 X線遮蔽部材は板状体であって、 X線の入 射側に向力つて縮径してある。 X線遮蔽部材の口径は、入射側開口端の口径より小 さいため、入射側開口端カゝら入射した X線力 X線遮蔽部材の軸方向に沿った側面 で反射し、不要な散乱 X線となる場合があり、 X線遮蔽部材の軸方向寸法が大きいほ ど散乱 X線は増加する。 X線遮蔽部材を X線の入射側に向カゝつて縮径させることによ り、入射した X線の進行方向を大きく変えて前記側面で反射した不要な散乱 X線が 管状体の内面に進入することを防止する。
[0027] 第 4発明及び第 9発明にあっては、前記 X線遮蔽部材を、 X線の入射面が球面の一 部をなすようにすることにより、 X線遮蔽部材の軸方向に平行な側面部分を排除する 。これにより、 X線遮蔽部材に入射した X線が不要な散乱 X線として管状体の内面に 進入することを防止する。
[0028] 第 5発明及び第 9発明にあっては、前記 X線遮蔽部材を球状体にする。該 X線遮蔽 部材を前記管状体に固定する固定部材を前記管状体の内面と該 X線遮蔽部材表面 との間に複数設ける。これにより、 X線遮蔽部材の中心を管状体の軸上に容易に配 置する。
[0029] 第 6発明及び第 9発明にあっては、前記固定部材は、前記管状体の周方向に沿つ て適長離隔して配置された球状体である。これにより、球状体の径を同一にする場合
、前記 X線遮蔽部材の中心は管状体の軸上に配置される。
[0030] 第 7発明及び第 9発明にあっては、前記固定部材は、前記管状体の周方向に沿つ て適長離隔してあり、前記管状体の軸方向に略平行に配置された棒状体である。こ れにより、棒状体の径又は厚みを同一にする場合、前記 X線遮蔽部材の中心は管状 体の軸上に配置される。
[0031] 第 8発明及び第 9発明にあっては、前記出射側開口端に前記 X線遮蔽部材を固定 する X線透過シートを備える。これにより、不要な X線は前記 X線遮蔽部材で遮蔽す るとともに、前記 X線透過シートにより多くの X線を透過させる。
発明の効果 [0032] 第 1発明及び第 9発明にあっては、管状体の入射側開口端の口径を前記出射側開 口端の口径より大きくし、該出射側開口端の口径と略同寸法の口径を有し、中心が 管状体の軸上に配置された X線遮蔽部材を備えることにより、入射 X線が管状体の内 面で全反射せずに出射側開口端力も直接出射することがなぐ出射側開口端の口径 を大きくすることができ、出射側開口端から被検査体までの作動距離を長くすること ができる。また、作動距離が長くなることにより、被検査体の表面に凹凸がある場合で あっても被検査体の所望の箇所に X線を照射することができ、被検査体力も放出され る蛍光 X線の取り出し角を十分確保することができ、被検査体を所望の角度回転させ ること又は所望の距離移動させることができるため、被検査体の大きさにかかわらず、 被検査体の分析、蛍光 X線分析、 X線回折分析を行うことができる。
[0033] 第 2発明及び第 9発明にあっては、入射側開口端近傍に固定された環状部材から X線遮蔽部材の中心に向力つて配置された複数の支持部材で X線遮蔽部材を支持 することにより、簡単な構成で不要な X線を遮蔽することができる。
[0034] 第 3発明及び第 9発明にあっては、前記 X線遮蔽部材は、 X線の入射側に向かって 縮径した板状体であることにより、不要な散乱 X線が入射することを防止することがで きる。
[0035] 第 4発明及び第 9発明にあっては、前記 X線遮蔽部材は、 X線の入射面が球面の 一部をなすことにより、不要な散乱 X線が入射することを防止することができる。
[0036] 第 5発明及び第 9発明にあっては、前記 X線遮蔽部材は球状体をなし、前記管状 体の内面と前記 X線遮蔽部材表面との間に該 X線遮蔽部材を前記管状体に固定す る固定部材を複数備えることにより、 X線遮蔽部材の中心を管状体の軸上に容易に 酉己置することができる。
[0037] 第 6発明及び第 9発明にあっては、前記固定部材は、前記管状体の周方向に沿つ て適長離隔して配置された球状体であることにより、前記 X線遮蔽部材の中心を管状 体の軸上に容易に配置することができる。
[0038] 第 7発明及び第 9発明にあっては、前記固定部材は、前記管状体の周方向に沿つ て適長離隔してあり、前記管状体の軸方向に略平行に配置された棒状体であること により、前記 X線遮蔽部材の中心を管状体の軸上に容易に配置することができる。 [0039] 第 8発明及び第 9発明にあっては、前記出射側開口端に前記 X線遮蔽部材を固定 する X線透過シートを備えることにより、簡単な構成で不要な X線を遮蔽するとともに、 多くの X線魏光させることができる。
図面の簡単な説明
[0040] [図 1]本発明に係る X線集束素子を備える X線分析装置の構成を示すブロック図であ る。
[図 2]X線集束素子の外観斜視図である。
[図 3]キヤビラリの縦断面を示す模式図である。
[図 4]X線遮蔽部材の形状を示す説明図である。
[図 5]X線遮蔽部材の他の形状を示す説明図である。
[図 6]X線遮蔽部材の他の形状を示す説明図である。
[図 7]X線遮蔽部材の他の形状を示す説明図である。
[図 8]固定部材の他の形状を示す説明図である。
[図 9]X線遮蔽部材の他の固定例を示す説明図である。
符号の説明
[0041] 2 X線集束素子
20 キヤビラリ
21 出射側開口端
22 入射側開口端
23、 24、 25、 26 29 X線遮蔽部材
30 樹脂フィルム
232、 242、 252 環状部材
233、 243、 253 支持部材
27、 28 固定部材
発明を実施するための最良の形態
[0042] 実施の形態 1
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて説明する。図 1は本発明に 係る X線集束素子を備える X線分析装置の構成を示すブロック図である。図にお 、て 、 1は X線のオン Zオフ及び出力強度を制御するための x線シャッター及びフィルタ である。 X線シャッター及びフィルタ 1には X線集束素子 2を取り付けてある。 X線シャ ッター及びフィルタ 1から出力された平行 X線を X線集束素子 2に入射し、 X線集束素 子 2は、入射された X線を X線集束素子 2内面で全反射させて出射し、試料ステージ 12の近傍に設けられた開口部 15に、例えば、 1 m単位の細いビーム径に絞りつつ 導く。
[0043] 開口部 15は、 X線透過体 14で塞がれた空間であり、開口部 15内は真空である。こ の場合、 X線透過体 14で試料ステージ 12と開口部 15とを区切ることにより開口部 15 に真空空間を形成している力 開口部 15は大気であってもよぐ試料ステージ 12を 含めた空間全体を真空空間としてもよい。ただし、 X線照射空間は 2次 X線の減衰な どを防止するため、真空に保つことが望ましい。
[0044] 開口部 15には、 X線集束素子 2の出射側開口端を配置してある。また、開口部 15 には、 X線を照射した試料 (被検査体) 13から放出される蛍光 X線を検出する蛍光 X 線検出器 8の先端部を配置してある。また、開口部 15には、試料ステージ 12に配置 された試料 13を撮像する撮像装置 11の受光部を設けてある。
[0045] X線透過体 14の下側には、例えば、環状であって回折 X線を検出する回折 X線検 出器 9を配置してあり、試料ステージ 12の試料 13を配置した反対側には、試料 13を 透過した透過 X線を検出する透過 X線検出器 10を配置している。なお、回折 X線検 出器 9は環状に限定されるものではなぐ環状以外の形状であってもよい。
[0046] 試料ステージ 12には、モータ 7が取り付けてあり、モータ 7は、試料ステージ 12を、 試料ステージ 12の試料 13配置面と平行な直交する 2方向(X方向及び Y方向)に移 動するとともに、 X線の試料 13に対する照射方向を所望の角度に回転する。また、モ ータ 7は、試料ステージ 12を、試料ステージ 12の試料 13配置面の法線方向に移動 し、開口部 15との距離を調節する。なお、回折 X線の分析の際には、さらに、 R、 Θ、 Φの 3軸の回転を行うステージ (不図示)が用いられる。
[0047] モータ 7にはステージコントローラ 6を接続してあり、ステージコントローラ 6は、モー タ 7を制御することにより、試料ステージ 12に配置した試料 13の位置制御を行う。
[0048] X線シャッター及びフィルタ 1には、 X線コントローラ 3を接続してあり、 X線コントロー ラ 3は、シャッターの開閉及びフィルタの切り替えを行って、 X線のオン Zオフ及び出 力強度を制御する。
[0049] 撮像装置 11、 X線コントローラ 3、ステージコントローラ 6には、データ処理部 5を接 続してあり、データ処理部 5は、通信インタフェース部(不図示)を介して撮像装置 11 、 X線コントローラ 3、及びステージコントローラ 6に制御信号を送信して、撮像装置 11 、 X線コントローラ 3、及びステージコントローラ 6の動作を制御する。また、データ処理 部 5には、通信インタフェース部を介して、コンピュータ 4、蛍光 X線検出器 8、回折 X 線検出器 9、透過 X線検出器 10を接続してある。
[0050] データ処理部 5は、コンピュータ 4から X線シャッター及びフィルタ 1の制御パラメ一 タを受信した場合、受信したパラメータに応じた制御信号を生成し、 X線コントローラ 3 へ送信する。 X線コントローラ 3は、受信した制御信号に基づいて X線シャッター及び フィルタ 1で発生する X線のオン Zオフを制御するとともに出力強度を制御する。
[0051] また、データ処理部 5は、コンピュータ 4から撮像装置 11の制御パラメータを受信し た場合、受信したパラメータに応じた制御信号を生成し、撮像装置 11へ送信する。 撮像装置 11は、受信した制御信号に基づ 、て試料ステージ 12に配置した試料 13を 撮像し、撮像画像 (静止画像を含む)をコンピュータ 4へ送信する。
[0052] また、データ処理部 5は、コンピュータ 4から試料ステージ 12の制御パラメータを受 信した場合、受信したパラメータに応じた制御信号を生成し、ステージコントローラ 6 へ送信する。ステージコントローラ 6は、受信した制御信号に基づいてモータ 7を駆動 して、試料ステージ 12を移動又は回転させる。例えば、データ処理部 5は、撮像装置 11で撮像した試料の撮像画像をコンピュータ 4へ送信し、コンピュータ 4の表示部(不 図示)で撮像画像を画面表示させ、画面上の操作ボタンを操作することにより、デー タ処理部 5は、コンピュータ 4から試料ステージ 12の制御パラメータを受信する。これ により、コンピュータ 4の表示部に表示された試料 13の撮像画像を見ながら、試料 13 の位置を制御することができる。
[0053] また、データ処理部 5は、蛍光 X線検出器 8、回折 X線検出器 9、透過 X線検出器 1 0で検出した検出信号を、通信インタフェース部 (不図示)を介して受信し、受信した 検出信号に基づ!/、て所定のデータ処理を行な!/、、処理結果をコンピュータ 4へ出力 する。
[0054] コンピュータ 4は、 CPU、 RAM,各種データを記憶する記憶部、データ処理部 5な どとの間でデータ通信を行うための通信部、マウス、キーボード等の入出力部、ディ スプレイ等の表示部(いずれも不図示)などを備えている。データ処理部 5から出力さ れたデータに基づいて、試料 13に対する所定の分析処理を行ない、分析結果を表 示部に表示し、又は記憶部(不図示)に記憶する。
[0055] 図 2は X線集束素子 2の外観斜視図である。 X線集束素子 2は、ガラス製のキヤビラ リ(管状体) 20と後述する X線遮蔽部材 23とを備え、キヤビラリ 20の軸方向の長さは、 例えば、 100mm, 200mmである。 X線が入射する入射側のキヤビラリ 20の径は、例 えば、 5mmであり、入射側開口端 22の口径は、 1mm程度である。また、 X線が出射 する出射側のキヤビラリ 20の径は、例えば、 4. 6mmであり、出射側開口端 21の口 径は、 0. 6mm程度である。
[0056] 図 3はキヤビラリ 20の縦断面を示す模式図である。図に示すように、キヤビラリ 20の 軸を X軸とし、キヤビラリ 20の一径方向を y軸とする。キヤビラリ 20は、 X軸の回りに回 転対称をなし、キヤビラリ 20の内面 20aは回転放物面をなす。キヤビラリ 20の入射側 開口端 22の口径 φ 2は、出射側開ロ端21のロ径< ) 1ょり大きく(() 2 > ( ) 1)、出射 側開口端 21の口径 φ 1と同じ口径を有する円板状の X線遮蔽部材 23をキヤビラリ 20 の入射側開口端 22近傍に設けている。
[0057] 入射側開口端 22からキヤビラリ 20の軸 (X軸)に平行に入射した X線は、キヤビラリ 内面 20aに入射角 Θで入射し、入射角 Θが全反射臨界角 Θ cより小さい場合、キヤピ ラリ内面 20aで全反射して、出射側開口端 21より出射され焦点 Fに集束する。軸 (X 軸)を中心として口径 φ 1内に入射する X線は、 X線遮蔽部材 23により遮蔽される。こ れにより、入射側開口端 22から入射した X線は、すべてキヤビラリ内面 20aで全反射 されて出射側開口端 21より出射され焦点 F (試料 13の位置)に集束し (例えば、 X線 ビーム径は 1 μ m程度)、キヤビラリ内面 20aで全反射されずに直接出射側開口端 21 より出射されることはない。
[0058] キヤビラリ内面 20aの放物面を y2 =4axとする。入射側開口端の点 P2の座標を P2
(x2、 y2)、出射側開口端の点 PIの座標を PI (xl、 yl)、点 PIにおける x軸となす角 度を θ、放物面の焦点 Fの座標を F(a、 0)とする。
[0059] 数 1に示すように、 y =4axを Xについて微分することにより、 aは式(1)で表される。
ここで、 は式(2)で表されるから、 は式(3)で表すことができる。式(3)を式(1)に 代入することにより、 aは式 (4)で表される。また、キヤビラリ 20の長さ(軸方向寸法)を Lとすると、 y2は式(5)で表される。また、出射側開口端 21から焦点 Fまでの距離 Sは 式 (6)で表される。また、 X線の集束効率 Eは、式(7)で表される。
[0060] [数 1]
1
a-~y.y (1)
2
Figure imgf000013_0001
(3) a =— y. tan Θ (4)
2 y2^(y\2 +4aL)2 (5)
S = xl-a (6) y22-yi2
E = (7)
[0061] 次に具体的な数値を当てはめて説明する。キヤビラリ 20の長さ Lを 100mm、 X線遮 蔽部材 23の口径、及び出射側開口端 21の口径を 0. 6mm、すなわち、点 P1の y座 標 ylを 0. 3mm,全反射臨界角 Θ cを 3mradとする。なお、全反射臨界角 Θ cは、 X 線のエネルギーなどにより変化する。この場合、例えば、 X線のエネルギーは lOkeV 程度である。
[0062] 上記の各条件の場合、式(4)より a = 0.00045mm, xl=yl2 Z4aより xl = 50m m、式(5)より y2 = 0. 52mm,式(6)より作動距離 WDである S = 50. Omm、式(7) より X線の集束効率 E = 66. 7%となる。そして、放射光施設で使用した場合、入射 X 線の輝度として、 1012photon/sec/mm2とすると、前記入射 X線の径を: L mに絞 ることにより、 7 X 1017photon/sec/mm2が実現できる。
[0063] また、キヤビラリ 20の長さ Lを 100mm、 X線遮蔽部材 23の口径、及び出射側開口 端 21の口径を 0. 6mm、すなわち、点 P1の y座標 ylを 0. 3mm、全反射臨界角 0 c を 4mradとする。なお、全反射臨界角 Θ cは、 X線のエネルギーなどにより変化する。 この場合、例えば、 X線のエネルギーは 7. 5keV程度である。
[0064] 上記の各条件の場合、式(4)より a = 0. 00060mm,式(5)より y2 = 0. 574mm, 式(6)より作動距離 WDである S = 37. 5mm、式(7)より X線の集束効率 E = 72. 7 %となる。
[0065] 上述のとおり、 X線のエネルギーがより小さいものを使用する場合 (すなわち、全反 射臨界角 0 cが大きくなる場合)、出射点から焦点位置までの作動距離 WDは小さく なるが X線の集束効率は向上する。また、 X線のエネルギーがより大きいものを使用 する場合 (すなわち、全反射臨界角 Θ cが小さくなる場合)、作動距離 WDは大きくな るが X線の集束効率は低下する。これらの数値例は、一例であって、所望の作動距 離 WD、 X線集束効率を得るために任意に設定することが可能であるが、いずれにし ても、作動距離 WDを十分確保することができるとともに、高効率で X線を試料に集束 させることがでさる。
[0066] 図 4は X線遮蔽部材 23の形状を示す説明図である。図 4 (a)は X線遮蔽部材 23の 正面図を示し、図 4 (b)は縦断面図を示す。 X線遮蔽部材 23は、入射側開口端 22の 口径 (キヤビラリ 20の外径)と略同径の環状部材 232から X線遮蔽部材 23を支持する 3本の支持部材 233を X線遮蔽部材 23の中心に向かって設け、環状部材 232をキヤ ビラリ 20に固定している。
[0067] 環状部材 232、支持部材 233、 X線遮蔽部材 23は、タンタル、タングステン、モリブ デンなどの X線を遮蔽する金属を用いて一体成形により形成することができる。なお 、 X線遮蔽部材 23の軸方向寸法 (厚さ)は、 X線を遮蔽するのに十分な寸法を設定 することができる。また、支持部材 233は、 X線の入射を遮らないように、 X線の入射 面に対する面積をできるだけ小さくすることが好ましぐかつ X線遮蔽部材 23を支持 するに十分な強度を確保するため、細い棒状であって、軸の周りに相互に 120度の 角度をなすように配置することができる。なお、支持部材 233は、 3本に限られるもの ではなぐ 2本又は 4本以上であってもよいが、強度及び X線の遮蔽抑制のためには 、 3本が適している。
X線遮蔽部材の形状は、上述の実施の形態に限定されるものではなぐ他の形状 のものであってもよい。
[0068] 実施の形態 2
図 5は X線遮蔽部材の他の形状を示す説明図である。図 5 (a)は X線遮蔽部材 24 の正面図を示し、図 5 (b)は縦断面図を示す。実施の形態 1との相違点は、 X線遮蔽 部材 24の口径が X線の入射側に沿って縮径して ヽる点にある。
[0069] X線遮蔽部材 24は、入射側開口端 22の口径 (キヤビラリ 20の外径)と略同径の環 状部材 242から X線遮蔽部材 24を支持する 3本の支持部材 243を X線遮蔽部材 24 の中心に向かって設け、環状部材 242をキヤビラリ 20に固定している。この場合、入 射側開口端 22から入射した X線が、 X線遮蔽部材 24の軸方向に沿った側面で反射 したときに、入射した X線の進行方向を大きく変えるため、 X線遮蔽部材 24で反射し た不要な散乱 X線がキヤビラリ 20内を進入することを防止する。
[0070] 実施の形態 3
図 6は X線遮蔽部材の他の形状を示す説明図である。図 6 (a)は X線遮蔽部材 25 の正面図を示し、図 6 (b)は縦断面図を示す。実施の形態 1との相違点は、 X線遮蔽 部材 25の X線の入射面が球面の一部をなすようにしている点にある。
[0071] X線遮蔽部材 25は、入射側開口端 22の口径 (キヤビラリ 20の外径)と略同径の環 状部材 252から X線遮蔽部材 25を支持する 3本の支持部材 253を X線遮蔽部材 25 の中心に向かって設け、環状部材 252をキヤビラリ 20に固定している。この場合、入 射側開口端 22から入射した X線が、 X線遮蔽部材 25の軸方向に沿った側面で反射 することなぐ入射した X線を遮蔽するため、 X線遮蔽部材 25で反射した不要な散乱 X線がキヤビラリ 20内を進入することを防止する。
[0072] 実施の形態 4 図 7は X線遮蔽部材の他の形状を示す説明図である。図 7 (a)は X線遮蔽部材 26 の正面図を示し、図 7 (b)は縦断面図を示す。実施の形態 1との相違点は、 X線遮蔽 部材 26は球状体をなし、支持部材 233に代えて球状体の固定部材 27を用いる点に ある。
[0073] X線遮蔽部材 26は、タンタル、タングステン、モリブデンなどの金属性であって、出 射側開口端 21の口径 φ 1と同寸法の口径を有する。固定部材 27は、 X線遮蔽部材 26の口径よりも小径の球状体であって、キヤビラリ 20の周方向に沿って適長離隔し て配置してある。これにより、 X線遮蔽部材 26の中心はキヤビラリ 20の軸上に配置さ れる。
[0074] また、入射側開口端 22から入射した X線が、 X線遮蔽部材 26の軸方向に沿った側 面で反射することなぐ入射した X線を遮蔽するため、 X線遮蔽部材 26で反射した不 要な散乱 X線がキヤビラリ 20内を進入することを防止する。また、固定部材 27は、 X 線の入射を遮らないように、径をできるだけ小さくすることが好ましぐ軸の周りに相互 に 120度の角度をなすように配置することができる。なお、固定部材 27は、 3個に限 られるものではなぐ 2個又は 4個以上であってもよい。
[0075] 実施の形態 5
固定部材 27の形状は、上述の実施の形態 4に限定されるものではなぐ他の形状 のものであってもよい。図 8は固定部材の他の形状を示す説明図である。図 8 (a)は 固定部材 28の正面図を示し、図 8 (b)は縦断面図を示す。実施の形態 4との相違点 は、固定部材 28は、球状体に代えて棒状体をなす点にある。
[0076] 固定部材 28は、キヤビラリ 20の周方向に沿って適長離隔してあり、キヤビラリ 20の 軸方向に略平行に配置された棒状体である。これにより、 X線遮蔽部材 26の中心は 管状体の軸上に配置される。
[0077] また、入射側開口端 22から入射した X線が、 X線遮蔽部材 26の軸方向に沿った側 面で反射することなぐ入射した X線を遮蔽するため、 X線遮蔽部材 26で反射した不 要な散乱 X線がキヤビラリ 20内を進入することを防止する。また、固定部材 28は、 X 線の入射を遮らないように、できるだけ肉厚を小さくすることが好ましぐ軸の周りに相 互に 120度の角度をなすように配置することができる。なお、固定部材 28は、 3個に 限られるものではなぐ 2個又は 4個以上であってもよい。
[0078] 実施の形態 6
X線遮蔽部材の固定方法は、実施の形態 1〜5に限定されるものではなぐ他の固 定方法を用いることもできる。図 9は X線遮蔽部材の他の固定例を示す説明図である 。図 9 (a)は X線集束素子 2の正面図を示し、図 9 (b)は X線集束素子 2の縦断面図を 示す。図において、 30は X線透過率の高い榭脂フィルム(例えば、 PETシートなど) である。榭脂フィルム 30をキヤビラリ 20の出射側開口端 21に貼付し、榭脂フィルム 3 0の中央部には、出射側開口端 21の口径 φ 1と同じ口径を有する半円球状の X線遮 蔽部材 29を出射側開口端 21の外側に向かって固定してある。
[0079] 榭脂フィルム 30の位置を調整することにより、 X線遮蔽部材 29の中心がキヤビラリ 2 0の軸上に位置するように容易に調整することができる。この場合、 X線の透過率の 高い榭脂フィルム 30を用いることにより、入射側開口端 22から入射した X線は、 X線 遮蔽部材 29で遮蔽されるとともに、必要な X線は榭脂フィルム 30を透過するため、多 くの X線魏束させることができる。
[0080] 上述の実施の形態 6では、 X線遮蔽部材 29を榭脂フィルム 30に対して出射側開口 端 21の外側に向かって配置する構成であった力 これに限定されるものではなぐ X 線遮蔽部材 29を榭脂フィルム 30に対して出射側開口端 21の内側に向力つて配置 する構成であってもよい。
[0081] 以上説明したように、本発明にあっては、キヤビラリ 20の入射側開口端 22の口径 φ 2を出射側開口端 21の口径 φ 1より大きくし、キヤビラリ 20の軸上に中心を配置し、該 軸からの口径が出射側開口端 21の口径 φ 1と同寸法の X線遮蔽部材を備えることに より、入射 X線がキヤビラリ 20の内面で全反射せずに出射側開口端 21から直接出射 することがなぐ出射側開口端 21の口径 φ 1を大きくすることができ、出射側開口端 2 1から試料 13までの作動距離を長くすることができるとともに、簡単な構造で X線を高 効率で集束させることができる X線集束素子を実現することができる。
[0082] また、 X線集束素子の作動距離が長くなることにより、試料の表面に凹凸がある場 合であっても試料の所望の箇所に X線を照射することができ、試料力も放出される蛍 光 X線の取り出し角を十分確保することができ、試料を所望の角度回転させること又 は所望の距離移動させることができるため、試料の大きさにかかわらず、試料の分析
、蛍光 X線分析、 X線回折分析を行うことができる X線分析装置を実現することができ る。
[0083] 上述の実施の形態においては、 X線遮蔽部材を入射側開口端 22の近傍に配置す る構成であった力 X線遮蔽部材のキヤビラリ軸上の位置はこれに限定されるもので はなぐ X線源とキヤビラリとの間に配置してもよぐまた、キヤビラリ内の任意の位置に 配置することもできる。例えば、キヤビラリを中途部で 2分割し、分割された一方のキヤ ビラリの開口端近傍に X線遮蔽部材を設け、分割されたキヤビラリ同士を固定すること ちでさる。
[0084] 上述の実施の形態においては、キヤビラリ 20の入射側開口端 22からキヤビラリ 20 の軸に平行な平行 X線を入射させ、 X線を集束する構成であつたが、キヤビラリの内 面を回転放物面又は回転楕円面で構成し、一方の焦点位置に点光源の X線源を配 置し、 X線源カゝら入射した X線をキヤビラリ内面で全反射させて平行 X線にし、平行 X 線を再度キヤビラリの内面で全反射させて他方の焦点位置に X線を集束させるととも に、入射側開口端の口径と略同寸法の口径を有する X線遮蔽部材をキヤビラリ内部 に配置して、入射側開口端力 出射側開口端に直接通過する X線を遮蔽するような 構成であってもよい。
[0085] 上述の実施の形態においては、 X線集束素子 2を X線分析装置に採用した例を説 明したが、 X線集束素子の適用例は、これに限定されるものではなぐ例えば、集束 された X線ビームを試料に照射し、試料から放出される光電子を計測するような光電 子顕微鏡にも適用することができる。この場合、 X線ビームを微細焦点に高効率で集 束させることができるため、 X線密度が向上し、従来に比べて高速、かつリアルタイム で試料の観測を行うことができる。また、その他に、 X線リソグラフィ、 X線を用いて化 学反応を起こす装置、 X線顕微鏡の照射側レンズなど、 X線を照射する X線照射装 置にち適用することがでさる。

Claims

請求の範囲
[1] 管状体を備え、一側開口端力 入射した X線を前記管状体の内面で反射し、反射 した X線を他側開口端より出射して集束する X線集束素子にお!ヽて、
入射側開口端の口径は、出射側開口端の口径より大きぐ
該出射側開口端の口径と略同寸法の口径を有し、中心が前記管状体の軸上に配 置された X線遮蔽部材を備えることを特徴とする X線集束素子。
[2] 前記入射側開口端近傍に固定された環状部材と、
該環状部材カも前記 X線遮蔽部材の中心に向力つて配置され、該 X線遮蔽部材を 支持する複数の支持部材と
を備えることを特徴とする請求項 1に記載の X線集束素子。
[3] 前記 X線遮蔽部材は、
X線の入射側に向力つて縮径してなる板状体であることを特徴とする請求項 2に記 載の X線集束素子。
[4] 前記 X線遮蔽部材は、
X線の入射面が球面の一部をなすことを特徴とする請求項 2に記載の X線集束素 子。
[5] 前記 X線遮蔽部材は、球状体をなし、
前記管状体の内面と該 X線遮蔽部材表面との間に、該 X線遮蔽部材を前記管状体 に固定する固定部材を複数備えることを特徴とする請求項 1に記載の X線集束素子
[6] 前記固定部材は、前記管状体の周方向に沿って離隔して配置された球状体である ことを特徴とする請求項 5に記載の X線集束素子。
[7] 前記固定部材は、前記管状体の周方向に沿って適長離隔してあり、前記管状体の 軸方向に略平行に配置された棒状体であることを特徴とする請求項 5に記載の X線 集束素子。
[8] 前記出射側開口端に前記 X線遮蔽部材を固定する X線透過シートを備えることを 特徴とする請求項 1に記載の X線集束素子。
[9] X線源カゝら放射された X線を集束する X線集束素子を備え、集束された X線を照射 する X線照射装置において、
前記 X線集束素子は、請求項 1乃至請求項 8のいずれかに記載の X線集束素子で あることを特徴とする X線照射装置。
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