WO2007069477A1

WO2007069477A1 - 容器

Info

Publication number: WO2007069477A1
Application number: PCT/JP2006/324065
Authority: WO
Inventors: Masaki Miura
Original assignee: Toyo Seikan Kaisha, Ltd.
Priority date: 2005-12-13
Filing date: 2006-12-01
Publication date: 2007-06-21
Also published as: US20080277374A1; JPWO2007069477A1; JP5076906B2

Abstract

　内容物の注出口となる口部２と、口部２の下端から下方に延びる肩部３と、肩部３の下端から下方に延びる角筒状の胴部４と、胴部４の下端から内方に延びる底部５とを備えたペットボトルなどのボトル容器において、肩部３における少なくとも一組の対向する面に、ボトル容器１を持ち上げる際に指掛けとなる指掛け用凹部９を形成することにより、容量の大幅な減少や、コストアップを回避しながらも、箱や冷蔵庫からの取り出しを容易にする。

Description

明細書技術分野

[0001] 本発明は、口部、肩部、胴部及び底部を備えるペットボトルなどの容器に関し、特に、肩部を容易に把持できる容器に関する。

背景技術

[0002] ペットボトルなどのプラスチック製ボトル容器は、成形が容易で大量生産に適しており、また、機械的強度が高く軽量であるなど、優れた特性を有していることから、各種の液体を充填する容器として広い分野で利用されている。特に、近年では、各種飲料やミネラルウォーター等の飲料用容器として大量に使用されている。

[0003] ボトル容器の容量については、巿場の要求に合わせて多くの種類が存在している。

例えば、容量の大きいものとしては 2リットル程度、さらにはそれ以上の容器が使用されている。ボトル容器の形状については、従来から、冷蔵庫収納性及び持ちやすさを考慮し、横断面形状が長方形のものや正方形のものが採用されている。

[0004] ところで、大容量のボトル容器に液体を充填した場合、その液体の重さにより、容器はかなりの重量となる。そのため、内容物である液体を注ぐときなど、ボトル容器を持ち上げる際には、相当強い力でボトル容器を把持する必要がある。このように、把持する力が強くなると、容器が変形したり、ボトル容器を把持した手とボトル容器との間で滑りを生じることがあり、ボトル容器を持ち上げにくくなるという問題があった。

[0005] このような問題に対して、ボトル容器の胴部に把持用凹部 (把持部）を設け、片手でボトル容器を把持したとき、その凹部に指を引っ掛かけることにより把持性を改善するボトル容器が提案されている（例えば、本発明の実施形態に係るボトル容器の把持用凹部参照)。

[0006] また、胴部よりも上側の部位に把持部を有するボトル容器も提案されて、る（例えば、特許文献 1、 2参照)。

例えば、特許文献 1に記載されるボトル容器では、その上部に形成した偏平領域を把持部としている。また、特許文献 2に記載されるボトル容器では、口部と肩部を繋ぐ首部を把持部としている。

特許文献 1：特開 2002— 283441号公報

特許文献 2：特開 2002— 347771号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0007] 特許文献 1、 2に示されるように、胴部よりも上側の部位に把持部を有するボトル容器は、箱詰めされた状態や、冷蔵庫に収納された状態でも、把持部が隠れてしまうことがな!/、ので、箱や冷蔵庫から容易に取り出せると!、う利点がある。

し力しながら、特許文献 1、 2に記載されるボトル容器では、いずれも把持部として広い垂直面を形成しているので、同じ高さ寸法のボトル容器に比べ、容量が大幅に減少してしまうという問題がある。

また、特許文献 1に記載されるボトル容器は、その形状や製造方法が特殊であるため、用途が限定されるだけでなぐコスト高になるという問題がある。

[0008] 本発明は、上記の事情にかんがみなされたものであり、箱や冷蔵庫からの取り出しを容易にしながらも、容量の大幅な減少や、コストアップを回避できる容器の提供を目的とする。

課題を解決するための手段

[0009] 上記目的を達成するため本発明の容器は、口部と、前記口部の下端から下方に延びる肩部と、前記肩部の下端から下方に延びる角筒状の胴部と、前記胴部の下端に位置する底部とを備え、前記肩部における少なくとも一組の対向する面に、前記容器を持ち上げる際に指掛けとなる指掛け用凹部が形成される構成としてある。

[0010] このよう〖こすると、肩部に形成された指掛け用凹部を把持することにより、容器を容易に持ち上げることができる。特に、箱詰めされた状態や、冷蔵庫に収納された状態でも、指掛け用凹部が隠れてしまうことがないので、箱や冷蔵庫力もの取り出しが容易になる。また、指掛け用凹部は、専用の垂直面として形成されるのではなぐ肩部を利用して形成されるので、容器の容量を大幅に減少させたり、コスト高となる不都合ち回避でさる。 [0011] また、本発明の容器は、一組の前記指掛け用凹部の上端同士の水平距離が、 55 〜90mmであることが好まし!/、。

このようにすると、一組の指掛け用凹部を把持する際、把持する指の間に適度な距離が確保されるので、把持性を向上させることができる。

[0012] また、本発明の容器は、前記指掛け用凹部の上端力も前記口部の上端までの垂直距離が、 35〜80mmであることが好ましい。

このようにすると、一組の指掛け用凹部を把持しやすくなるので、容器の持ち上げが容易になる

[0013] また、本発明の容器は、前記指掛け用凹部の深さが、 3〜 15mmであることが好ましい。

このようにすると、指掛け用凹部において、指が掛カりやすい深さが確保されるので、指掛け用凹部に対する指掛力りの確実性が高められる。

[0014] また、本発明の容器は、前記指掛け用凹部の上下幅が、 50mm以下であることが好ましいが、より好ましくは 15〜40mmである。

このようにすると、指掛け用凹部において、指に比して十分に大きい上下幅が確保されるので、指掛け用凹部に対する指掛けが容易になる。

[0015] また、本発明の容器は、前記指掛け用凹部の左右幅が、 90mm以下であることが好ましいが、より好ましくは 15〜70mmである。

このようにすると、指掛け用凹部に複数本の指を掛けることができるので、容器の持ち上げが容易になる。

[0016] また、本発明の容器は、前記肩部において、前記指掛け用凹部が形成される面の、垂直軸に対する傾きが、— 10〜30度であることが好ましい。

このようにすると、指掛け用凹部を上方力把持しやすくなるので、容器の持ち上げが更に容易になる。

[0017] また、本発明の容器は、前記指掛け用凹部において、前記口部側に形成される側壁面の、水平軸に対する傾きが 5〜80度であることが好まし、。

このようにすると、指掛け用凹部の側壁面において、指が掛カりやすい角度が確保されるので、指掛け用凹部に対する指掛力りの確実性が高められる。 [0018] また、本発明の容器は、前記指掛け用凹部が、前記口部側に頂点を有し、前記指掛け用凹部と前記口部との間に位置する面には、前記頂点を通る直線上に位置するように第一の折り畳み線が形成されてヽる構成とすることができる。

このよう〖こすると、使用後の廃棄処理に際してボトル容器の容積を減少させるにあたり、肩部を押し潰しやすくなる。特に、指掛け用凹部の口部側の頂点を通る直線上に位置するように折り畳み線を形成することで、折り畳み線に応力が集中しやすくなり

、肩部を押し潰すときに、この折り畳み線に沿って肩部を屈曲させやすくなる。

[0019] また、本発明の容器は、前記指掛け用凹部が、左右に位置する角部を有し、前記角部の近傍から、それぞれ左右に向力つて延在する第二の折り畳み線が形成されて、る構成とすることができる。

このようにすると、肩部が、第一の折り畳み線と第二の折り畳み線との両方に沿って屈曲しながら押し潰されるようになり、肩部をより押し潰しやすくなる。

[0020] また、本発明の容器は、前記指掛け用凹部の底辺側に、容器内方に向力つて凸曲面状の指収納凹部が形成されている構成とすることができる。

このようにすると、指掛け用凹部を把持しやすくなり、ボトル容器をより容易に持ち上げることがでさるようになる。

[0021] また、本発明の容器は、前記胴部の下端部における少なくとも一組の対向する面に

、前記容器を傾けて前記口部から内容物を注出する際に指掛けとなる第二の指掛け用凹部が形成される構成であることが好ま、。

このようにすると、容器を傾けて口部から内容物を注出する際、胴部の下端部に形成された第二の指掛け用凹部を把持することにより、傾けた容器を安定的に支持することがでさる。

[0022] また、本発明の容器は、前記第二の指掛け用凹部が、左右に位置する角部を有し、前記角部の近傍から、それぞれ左右に向かって延在する第三の折り畳み線が形成されて！/、る構成とすることができる。

このようにすると、胴部の下端部が、第三の折り畳み線に沿って屈曲しながら押し潰されるよう〖こすることがでさる。

発明の効果 [0023] 以上のように、本発明によれば、肩部に形成された指掛け用凹部を把持すること〖こより、容器を容易に持ち上げることができる。特に、箱詰めされた状態や、冷蔵庫に収納された状態でも、指掛け用凹部が隠れてしまうことがないので、箱や冷蔵庫からの取り出しが容易になる。また、指掛け用凹部は、専用の垂直面として形成されるのではなぐ肩部を利用して形成されるので、容器の容量を大幅に減少させたり、コスト高となる不都合も回避できる。

図面の簡単な説明

[0024] [図 1]本発明の第一実施形態に係るボトル容器の正面図である。

[図 2]本発明の第一実施形態に係るボトル容器の側面図である。

[図 3]本発明の第一実施形態に係るボトル容器の X—X断面図である。

[図 4] (A)は、本発明の第一実施形態に係るボトル容器の上部を示す平面図、（B)は、本発明の第一実施形態に係るボトル容器の上部を示す正面図、（C)は、本発明の第一実施形態に係るボトル容器の上部を示す側面図である。

[図 5] (A)は、本発明の第一実施形態に係るボトル容器の下部を示す正面図、（B)は、本発明の第一実施形態に係るボトル容器の下部を示す側面図である。

[図 6] (A)は、本発明の第二実施形態に係るボトル容器の上部を示す平面図、（B)は、本発明の第二実施形態に係るボトル容器の上部を示す正面図、（C)は、本発明の第二実施形態に係るボトル容器の上部を示す側面図である。

[図 7] (A)は、本発明の第三実施形態に係るボトル容器の上部を示す平面図、（B)は、本発明の第三実施形態に係るボトル容器の上部を示す正面図、（C)は、本発明の第三実施形態に係るボトル容器の上部を示す側面図である。

[図 8] (A)は、本発明の第四実施形態に係るボトル容器の上部を示す平面図、（B)は、本発明の第四実施形態に係るボトル容器の上部を示す正面図、（C)は、本発明の第四実施形態に係るボトル容器の上部を示す側面図である。

[図 9] (A)は、本発明の第五実施形態に係るボトル容器の上部を示す平面図、（B)は、本発明の第五実施形態に係るボトル容器の上部を示す正面図である。

[図 10] (A)は、本発明の第六実施形態に係るボトル容器の上部を示す平面図、 (B) は、本発明の第六実施形態に係るボトル容器の上部を示す正面図である。 [図 11] (A)は、本発明の第七実施形態に係るボトル容器の上部を示す平面図、 (B) は、本発明の第七実施形態に係るボトル容器の上部を示す正面図である。

[図 12]本発明の第八実施形態に係るボトル容器の上部を示す断面図である。

[図 13] (A)〜 (F)本発明の指掛け用凹部の様々な実施形態を示す図である。

[図 14]本発明の第九実施形態に係るボトル容器の正面図である。

[図 15]本発明の第九実施形態に係るボトル容器の側面図である。

[図 16]本発明の第九実施形態に係るボトル容器の上部を示す正面図である。

[図 17]本発明の第九実施形態に係るボトル容器の下部を示す正面図である。

[図 18]本発明の第十実施形態に係るボトル容器の正面図である。

[図 19]本発明の第十実施形態に係るボトル容器の側面図である。

符号の説明

1 ボトル容器

2 口部

3 肩部

4 胴部

5 底部

7 把持用凹部

9 指掛け用凹部

9a 頂点

9b 角部

90 指収納凹部

10 側壁面

11 底面

13 第二の指掛け用凹部

13a 角部

FL1 第一の折り畳み線

FL2 第二の折り畳み線

FL3 第三の折り畳み線発明を実施するための最良の形態

[0026] 以下、本発明の容器の一例として、プラスチック製ボトル容器に適用した実施形態について説明する。

[0027] ボトル容器を構成する榭脂としては、延伸ブロー成形及び熱結晶化可能な熱可塑性榭脂であれば、任意のものを使用することができる。

具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリ乳酸、又は、これらの共重合体等の熱可塑性ポリエステル、これらの榭脂あるいは他の樹脂とのブレンド物が好適であり、特に、ポリエチレンテレフタレート等のエチレンテレフタレート系熱可塑性ポリエステルが好適に使用される。

また、アクリロニトリル榭脂、ポリプロピレン、プロピレン一エチレン共重合体、ポリエチレン等も使用することができる。

これらの榭脂には、成形品の品質を損なわない範囲内で種々の添加剤、例えば、着色剤、紫外線吸収剤、離型剤、滑剤、核剤、酸化防止剤、帯電防止剤等を配合することがでさる。

[0028] ボトル容器を構成するエチレンテレフタレート系熱可塑性ポリエステルは、エステル反復単位の大部分、一般に 70モル％以上をエチレンテレフタレート単位を占めるものであり、ガラス転移点（Tg)が 50〜90°C、融点（Tm)が 200〜275°Cの範囲にあるものが好適である。

エチレンテレフタレート系熱可塑性ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート（PET)が耐圧性、耐熱性、耐熱圧性等の点で特に優れている力エチレンテレフタレート単位以外にイソフタル酸ゃナフタレンジカルボン酸等の二塩基酸とプロピレングリコール等のジオールカゝらなるエステル単位の少量を含む共重合ポリエステルも使用することができる。

[0029] また、本実施形態のボトル容器は、単層（一層）の熱可塑性ポリエステル層で構成される場合の他、二層以上の熱可塑性ポリエステル層〖こより構成することもできる。さらに、本実施形態のボトル容器は、二層以上の熱可塑性ポリエステル層カゝらなる内層及び外層の間に封入される中間層を備えることができ、中間層をバリヤ一層や酸素吸収層とすることができる。

このようにバリヤ一層、酸素吸収層を備えることにより、ボトル容器内への外部からの酸素の透過を抑制し、ボトル容器内の内容物の外部力もの酸素による変質を防止することができる。

ここで、酸素吸収層としては、酸素を吸収して酸素の透過を防ぐものであれば、任意のものを使用することができるが、酸化可能有機成分及び遷移金属触媒の組合せ、あるいは、実質的に酸ィ匕しないガスノリヤー性榭脂、酸化可能有機成分及び遷移金属触媒の組み合わせを使用することが好適である。

[0030] [第一実施形態]

つぎに、本発明の第一実施形態に係るボトル容器について、図 1〜図 5を参照して説明する。

図 1は、本発明の第一実施形態に係るボトル容器の正面図、図 2は、本発明の第一実施形態に係るボトル容器の側面図、図 3は、本発明の第一実施形態に係るボトル容器の X— X断面図、図 4の (A)は、本発明の第一実施形態に係るボトル容器の上部を示す平面図、（B)は、本発明の第一実施形態に係るボトル容器の上部を示す正面図、（C)は、本発明の第一実施形態に係るボトル容器の上部を示す側面図、図 5 の (A)は、本発明の第一実施形態に係るボトル容器の下部を示す正面図、 (B)は、本発明の第一実施形態に係るボトル容器の下部を示す側面図である。

[0031] これらの図に示されるボトル容器 1は、上述した熱可塑性榭脂からなるプリフォームを、二軸延伸ブロー成形することにより形成されるプラスチック製ボトル容器であり、口部 2、肩部 3、胴部 4及び底部 5を有している。

口部 2は、内容物の注出口となる部分であり、外周のねじ山に螺合するキャップ（図示せず）により開閉される。

肩部 3は、口部 2から下方に延びる略四角錐台状の部分である。

底部 5は、胴部 4の下端から内方に延びる部分であり、ボトル容器 1の底面壁として機能するとともに、ボトル容器 1の自立を可能にする脚部として機能している。

[0032] 胴部 4は、肩部 3の下端から下方に延びるほぼ四角筒状の部分である。胴部 4の横断面形状は、ほぼ長方形とし、その短辺 L1を 110mm以下とすることが好ましい。このようにすると、容量力 S2000〜3000ml、さらにはそれ以上の大型容器であっても、良好な冷蔵庫収納性が確保されるとともに、ボトル容器 1を片手で把持することが可會になる。

なお、胴部 4は、横断面形状をほぼ正方形としてもよい。この場合、その一辺を 110 mm以下とすれば、良好な冷蔵庫収納性及びノヽンドリング性を確保することができる

[0033] 胴部 4の上下方向中間部には、周方向に沿って絞り込まれたウェスト部 6が形成されている。このウェスト部 6は、胴部 4に必要な強度を付与する補強部として機能するまた、本実施形態では、胴部 4における少なくとも一組の対向する面には、ボトル容器 1を片手で持つ際、指掛けとなってハンドリングを容易にする把持用凹部 7が形成されている。把持用凹部 7は、胴部 4の横断面形状がほぼ長方形である場合、その長辺に形成することが好ましい。また。把持用凹部 7の底面や側壁面には、突起、凸リブ、溝、段差などにより滑り止め部 8を形成することができる。

ただし、胴部 4に形成された把持用凹部 7は、ボトル容器 1が箱詰めされているときや、冷蔵庫に収納されているとき、隣接するボトル容器 1や他の収納物によって隠れてしま、、ボトル容器 1の取り出しに際して把持できな、可能性がある。

[0034] 図 1〜図 4に示すように、本発明の実施形態に係るボトル容器 1では、肩部 3における少なくとも一組の対向する面に、ボトル容器 1を持ち上げる際に指掛けとなる指掛け用凹部 9が形成されている。このようにすると、肩部 3に形成された指掛け用凹部 9 を把持することにより、ボトル容器 1を容易に持ち上げることができる。特に、箱詰めされた状態や、冷蔵庫に収納された状態でも、指掛け用凹部 9が隠れてしまうことがないので、箱や冷蔵庫力もの取り出しが容易になる。また、指掛け用凹部 9は、専用の垂直面として形成されるのではなぐ肩部 3を利用して形成されるので、ボトル容器 1 の容量を大幅に減少させたり、コスト高となる不都合もない。

[0035] 本発明の指掛け用凹部 9を形成するボトル容器 1の容量に制限はないが、 900ml 以上のボトル容器 1に適用すると、本発明の効果が顕著になる。

また、指掛け用凹部 9は、肩部 3 (胴部 4)の横断面形状がほぼ長方形である場合、その長辺に形成することが好ましい。このようにすると、大型容器であっても、一組の指掛け用凹部 9を片手で把持することができる。

具体的には、一組の指掛け用凹部 9の上端同士の水平距離 L2を、 55 90mmとすることが好ましい。このようにすると、一組の指掛け用凹部 9を把持する際、把持する指の間に適度な距離が確保されるので、把持性を向上させることができる。

また、指掛け用凹部 9の上端から口部 2の上端までの垂直距離 L3は、 35 80mm とすることが好ましい。このようにすると、一組の指掛け用凹部 9を把持しやすくなるので、ボトル容器 1の持ち上げが容易になる

[0036] 指掛け用凹部 9の深さ D1は、 3 15mmが好ましい。このようにすると、指掛け用凹部 9において、指が掛カりやすい深さが確保されるので、指掛け用凹部 9に対する指掛カゝりの確実性が高められる。

また、指掛け用凹部 9の最大上下幅 L4は、 50mm以下とするのが好ましいが、より好ましくは 15 40mmである。このようにすると、指掛け用凹部 9において、指に比して十分に大き上下幅が確保されるので、指掛け用凹部 9に対する指掛けが容易になる。

また、指掛け用凹部 9の最大左右幅 L5は、 90mm以下とするのが好ましいが、より好ましくは 15 70mmである。このようにすると、指掛け用凹部 9に複数本の指を掛けることができるので、ボトル容器 1の持ち上げが容易になる。

また、指掛け用凹部 9の最大左右幅 L5と、胴部 4の左右幅 (長辺) L6との比率 L5 ZL6は 0. 7以下が好ましいが、より好ましくは 0. 25-0. 6である。このようにすると、指掛け用凹部 9の大きさをボトル容器 1の大きさに適応させることができるので、指掛け用凹部 9の把持性が向上するだけでなぐボトル容器 1における外観の低下を防止できる。

[0037] また、肩部 3において、指掛け用凹部 9が形成される面の、垂直軸に対する傾き θ 1 は一 10 30度とすることが好ましい。このようにすると、指掛け用凹部 9を上方力も把持しやすくなるので、ボトル容器 1の持ち上げが更に容易になる。

また、 θ 1が— 10 ― 5度の範囲においては、指を指掛け用凹部 9 入れると、その指の第一関節が深く曲がり、指掛力りが更に良くなるため好ましい。さらに、 Θ 1が 15〜30度の範囲においては、ボトル容器 1をケース詰めした際、密着した状態で並んだボトル容器 1同士の、指掛け凹部 9の上方にできる隙間から、指掛け凹部 9へ指をさらに入れやすくなるため好ましい。

また、指掛け用凹部 9において、口部 2側に形成される側壁面 10の、水平軸に対する傾き Θ 2は、 5〜80度が好ましい。このようにすると、指掛け用凹部 9の側壁面 10 において、指が掛カりやすい角度が確保されるので、指掛け用凹部 9に対する指掛力りの確実性が高められる。

[0038] 第一実施形態の指掛け用凹部 9は、正面形状が五角形 (将棋の駒形状又はホームベース形状)であり、上側の二辺は、水平軸に対して Θ 3だけ山形状に傾き、左右の二辺は、底辺の両端から口部に向力つて上方へ伸び、垂直軸に対して Θ 4だけ内側に傾いている。ここで、 0 3は 5〜60度、 0 4も 0〜60度の範囲内にあることが好ましく、このようにすると、指掛け用凹部 9の縦横バランスが良好となるので、指掛け用凹部 9の把持性が向上するだけでなぐボトル容器 1における外観の低下を防止できる。なお、 Θ 4を 0度とした場合、指掛け用凹部 9はホームベース型の五角形となる。また、指掛け用凹部 9の側壁面 10や底面 11には、突起、凸リブ、溝、段差などにより滑り止め部 12を形成することができる。このようにすると、指掛け用凹部 9における指の滑りを抑え、指掛け用凹部 9の把持性を向上させることができる。

また、本発明のボトル容器 1には、シュリンクラベルを付けることができる。この場合、シュリンクラベルの上端部は、肩部 3と胴部 4を繋ぐ段差を利用して外れ止めし、指掛け用凹部 9にシュリンクラベル力 Sかからな、ようにすることが好まし、。

[0039] 図 1〜図 3、図 5に示すように、本発明の実施形態に係るボトル容器 1では、胴部 4 の下端部における少なくとも一組の対向する面に、ボトル容器 1を傾けて口部 2から内容物を注出する際に指掛けとなる第二の指掛け用凹部 13が形成されている。このようにすると、ボトル容器 1を傾けて口部 2から内容物を注出する際、指掛け用凹部 9 を把持するとともに、胴部 4の下端部に形成された第二の指掛け用凹部 13をもう一方の手で把持することにより、傾けたボトル容器 1を安定的に支持することができる。第二の指掛け用凹部 13は、胴部 4の横断面形状がほぼ長方形である場合、その長辺に形成することが好ましい。このようにすると、大型容器であっても、一組の指掛け用凹部 13を片手で把持することができる。

具体的には、一組の指掛け用凹部 13の下端同士の水平距離 L7を 55〜： LOOmmとすることが好ましい。このようにすると、一組の指掛け用凹部 13を把持する際、把持する指の間に適度な距離が確保されるので、把持性を向上させることができる。

[0040] 第二の指掛け用凹部 13の深さ D2は、 3〜15mmが好ましい。このようにすると、指掛け用凹部 13において、指が掛カりやすい深さが確保されるので、指掛け用凹部 1 3に対する指掛力りの確実性が高められる。

また、第二の指掛け用凹部 13の最大上下幅 L8は 50mm以下とするのが好ましい力より好ましくは 15〜40mmである。このようにすると、指掛け用凹部 13において、指に比して十分に大きい上下幅が確保されるので、指掛け用凹部 13に対する指掛けが容易になる。

また、第二の指掛け用凹部 13の最大左右幅 L9は 90mm以下とするのが好ましい力より好ましくは 30〜70mmである。このようにすると、指掛け用凹部 13に複数本の指を掛けることができるので、ボトル容器 1の支持が容易になる。

また、第二の指掛け用凹部 13の最大左右幅 L9と、胴部 4の左右幅 (長辺) L6との比率 L9ZL6は 0. 7以下が好ましいが、より好ましくは 0. 25-0. 6である。このようにすると、指掛け用凹部 13の大きさをボトル容器 1の大きさに適応させることができるので、指掛け用凹部 13の把持性が向上するだけでなぐボトル容器 1における外観の低下を防止できる。

[0041] また、胴部 4の下端部において、第二の指掛け用凹部 13が形成される面の、垂直軸に対する傾き Θ 5は、 10〜30度とすることが好ましい。このようにすると、指掛け用凹部 13を底部 5側から把持しやすくなるので、傾けたボトル容器 1の支持が更に容易になる。

また、第二の指掛け用凹部 13において、底部 5側に形成される側壁面 14の、水平軸に対する傾き Θ 6は、 5〜80度が好ましい。このようにすると、指掛け用凹部 13の側壁面 14において、指が掛カりやすい角度が確保されるので、指掛け用凹部 13に対する指掛力りの確実性が高められる。

なお、本実施形態の第二の指掛け用凹部 13は、正面形状が逆台形としてあるが、任意の形状に変更できることは言うまでもな、。

ところで、本実施形態では把持用凹部 7を設けた例について説明したが、この把持用凹部 7は必ずしも必要ではなぐこれを設けなくても、本発明の効果に特に影響を及ぼすことはない。

[0042] [第二実施形態〜第八実施形態]

つぎに、本発明の第二実施形態〜第八実施形態に係るボトル容器について、図 6 〜図 12を参照して説明する。ただし、第一実施形態と共通の構成については、第一実施形態と同じ符号を付し、第一実施形態の説明を援用する。

第二実施形態〜第六実施形態のボトル容器 1は、全体形状が第一実施形態のボトル容器 1とほぼ同じであるが、指掛け用凹部 9の形状が相違して、る。

[0043] 図 6の (A)は、本発明の第二実施形態に係るボトル容器の上部を示す平面図、（B )は、本発明の第二実施形態に係るボトル容器の上部を示す正面図、（C)は、本発明の第二実施形態に係るボトル容器の上部を示す側面図である。

本実施形態のボトル容器は、指掛け用凹部 9の上辺が円弧状となった上辺円弧型としてある。この実施形態では、上辺の円弧状部分の半径 R1を 20〜40mmとすることが好ましぐ他の部分は、第一実施形態のボトル容器と同様にしてある。このように構成した第二実施形態のボトル容器にぉ、ても、第一実施形態のボトル容器と同様の効果を得ることができる。

[0044] 図 7の (A)は、本発明の第三実施形態に係るボトル容器の上部を示す平面図、（B )は、本発明の第三実施形態に係るボトル容器の上部を示す正面図、（C)は、本発明の第三実施形態に係るボトル容器の上部を示す側面図である。

本実施形態のボトル容器は、指掛け用凹部 9の上辺及び左右辺が円弧状となった力まぼこ型としてある。この実施形態では、上辺の円弧状部分の半径 R2を 20〜40m mとすることが好ましぐ他の部分は、第一実施形態のボトル容器と同様にしてある。このように構成した第三実施形態のボトル容器にぉ、ても、第一実施形態のボトル容器と同様の効果を得ることができる。

[0045] 図 8の (A)は、本発明の第四実施形態に係るボトル容器の上部を示す平面図、（B )は、本発明の第四実施形態に係るボトル容器の上部を示す正面図、（C)は、本発明の第四実施形態に係るボトル容器の上部を示す側面図である。

本実施形態のボトル容器は、指掛け用凹部 9の上辺の水平軸に対する傾きが 0度、すなわち、第一実施形態における Θ 3を 0度としたものであり、他が第一実施形態と同様の四つの辺を有する台形状の四角型としてある。ここで、指掛け用凹部 9の上辺左右幅 L10は、 20〜50mmとすることが好ましい。このようにしても、指掛け用凹部 9 に複数本の指を掛けることができるので、ボトル容器 1の持ち上げが容易になる。また、指掛け用凹部 9の上辺左右幅 L10と下辺左右幅 L5との比率 L10ZL5は、 0 . 4〜0. 8が好ましい。このようにすると、指掛け用凹部 9の大きさをボトル容器 1の大きさに適応させることができるので、指掛け用凹部 9の把持性が向上するだけでなぐボトル容器 1における外観の低下を防止できる。

他の部分は、第一実施形態のボトル容器と同様にしてある。このように構成した第四実施形態のボトル容器にぉ、ても、第一実施形態のボトル容器と同様の効果を得ることがでさる。

なお、指掛け用凹部 9を四角形とする実施形態の他の例としては、長方形、正方形、菱形などにした変形例が考えられる。

[0046] 図 9の (A)は、本発明の第五実施形態に係るボトル容器の上部を示す平面図、（B )は、本発明の第五実施形態に係るボトル容器の上部を示す正面図である。

本実施形態のボトル容器は、第一実施形態における指掛け用凹部 9の 0 3+ 0 4 力 S90度であり、他が第一実施形態と同様の三つの辺を有する三角型としてある。この実施形態では、指掛け用凹部 9における斜辺の底辺（水平軸）に対する傾き Θ 7は、 15〜60度が好ましい。このようにすると、指掛け用凹部 13の側壁面 14において、指が掛力りやすい角度が確保されるので、指掛け用凹部 13に対する指掛力りの確実性が高められる。他の部分は、第一実施形態のボトル容器と同様にしてある。このように構成した第五実施形態のボトル容器にぉ、ても、第一実施形態のボトル容器と同様の効果を得ることができる。

なお、指掛け用凹部 9を三角形は、把持の容易さ及び外観上からは二等辺三角形 (正三角形を含む)であることが好ま U、。

[0047] 図 10の (A)は、本発明の第六実施形態に係るボトル容器の上部を示す平面図、（ B)は、本発明の第六実施形態に係るボトル容器の上部を示す正面図、図 11の (A) は、本発明の第七実施形態に係るボトル容器の上部を示す平面図、（B)は、本発明の第七実施形態に係るボトル容器の上部を示す正面図、図 12は、本発明の第八実施形態に係るボトル容器の上部を示す断面図である。

これらの図に示すように第六実施形態の指掛け用凹部 9は、丸型 (楕円、長円などを含む）としている。また、第七実施形態のボトル容器 1は、横断面がほぼ正方形であり、肩部 3における二組の対向する面に、七角型の指掛け用凹部 9を形成している。指掛け用凹部 9をこのように形成しても、第一実施形態とほぼ同様の効果を発揮することができる。また、第六，第七実施形態においても、 L1〜L6、 θ 1, Θ 2は第一実施形態と同様の範囲で設定することが好ましい。

[0048] なお、図 12に示す第八実施形態のボトル容器 1は、指掛け用凹部 9の上部に、口部 2側の側壁面 10に連続する突起 15を設けた点が前記実施形態と相違している。このようにすると、指掛け用凹部 9を把持する際のすべりを確実に防止して、指掛け用凹部 9の把持性を向上させることができる。

[0049] 指掛け用凹部 9の形態は、上記実施形態のものに限られるものではなぐ図 13 (A) 〜 (F)に示すような形態とすることも可能ある。図 13 (A)〜 (F)は、それぞれ指掛け用凹部 9の平面図と断面図を示して、る。

ここで、図 13 (A)は、指掛け用凹部 9の底面を徐々に深くしたものであり、（B)及び (C)は底面を多段にしたものであり、 (D)は側壁面から距離を離して底面に突起を設けたものである。また、指掛け用凹部 9の側壁面の傾斜を、 (E)に示すように、徐々に変化させたり、（D)に示すように、弧状にすることも可能である。さらに、（F)に示すように、指掛け用凹部 9の開口部を五角形とし、底面は三角形になるような形状とすることも可能である。

またさらに、図示していないが、指掛け用凹部 9の底面を、平面に限らず、内方に凸の球状などの様々な三次元形状を適宜形成した形態とすることも可能である。

[0050] [第九実施形態]

つぎに、本発明の第九実施形態に係るボトル容器について、図 14〜図 17を参照して説明する。ただし、前述した各実施形態と共通の構成については同じ符号を付し、各実施形態の説明を援用する。

第九実施形態のボトル容器 1は、全体形状が第一実施形態のボトル容器 1とほぼ同じであるが、使用後の廃棄処理に際してボトル容器 1の容積を減少させて、廃棄物の減容化を図る上で、指掛け用凹部 9、 13に対して所定の位置に折り畳み線 FL1〜 FL3を設けることにより、ボトル容器 1の肩部 3や、胴部 4の下端部を押し潰しやすくした点が相違している。

[0051] 図 14は、本発明の第九実施形態に係るボトル容器の正面図、図 15は、本発明の第九実施形態に係るボトル容器の側面図、図 16本発明の第九実施形態に係るボトル容器の上部を示す正面図、図 17は、本発明の第九実施形態に係るボトル容器の下部を示す正面図である。

なお、これらの図において、折り畳み線が設けられている部位を鎖線で囲んで示してある。

[0052] 本実施形態のボトル容器 1は、第一実施形態と同様に、正面形状が五角形となつており口部 2側に頂点 9aを有する一組の指掛け用凹部 9が、肩部 3の正面側と裏面側とに形成されている。そして、それぞれの指掛け用凹部 9と口部 2との間に位置する面には、指掛け用凹部 9の口部 2側の頂点 9aを通る直線上に位置するように、第一の折り畳み線 FL1が形成されている。この折り畳み線 FL1は、図示するように、指掛け用凹部 9と口部 2との間に位置する面の幅方向略中央に延在するように形成するのが好ましい。

このよう〖こすると、使用後の廃棄処理に際してボトル容器 1の容積を減少させるにあたり、肩部 3の指掛け用凹部 9が形成された面を外方力押圧したときに、指掛け用凹部 9と口部 2との間に位置する面力折り畳み線 FL1に沿って屈曲しながら、肩部 3 が押し潰されて、くようになる。

[0053] 本実施形態のボトル容器 1のような角形ボトル容器の肩部 3は、一般に、略四角錐台状とされており、比較的剛性が高く押し潰し難くなつているところ、本実施形態のようにすれば、肩部 3を押し潰しやすくなる。特に、指掛け用凹部 9の口部 2側の頂点 9 aを通る直線上に位置するように折り畳み線 FL1を形成することで、換言すれば、折り畳み線 FL1の延長線上に指掛け用凹部 9の口部 2側の頂点 9aを位置させることで、折り畳み線 FL 1に応力が集中しゃすくなり、折り畳み線 FL 1に沿つて肩部 3を屈曲させやすくなる。

[0054] また、本実施形態では、指掛け用凹部 9の左右に位置する角部 9b、好ましくは、図示するように、指掛け用凹部 9の底辺側の左右に対称に位置する角部 9bの近傍から、それぞれ左右に向力つて延在する第二の折り畳み線 FL2が形成されている。このようにすることで、肩部 3が、第一の折り畳み線 FL1と、第二の折り畳み線 FL2との両方に沿って屈曲しながら押し潰されるようになり、肩部 3をより押し潰しやすくなる。

[0055] また、本実施形態のボトル容器 1においても、第一実施形態と同様に、胴部 4の下端部に第二の指掛け用凹部 13が形成されている。そして、この指掛け用凹部 13の左右に位置する角部 13a、好ましくは、図示するように、指掛け用凹部 13の上辺側の左右に対称に位置する角部 13aの近傍から、それぞれ左右に向力つて延在する第三の折り畳み線 FL3が形成されている。このようにすることで、胴部 4の下端部力折り畳み線 FL3に沿って屈曲しながら押し潰されるようにすることができる。

[0056] 前述したように、底部 5はボトル容器 1の底面壁として機能するとともに、ボトル容器 1の自立を可能にする脚部として機能する部位であり、他の部位に比べて剛性が高くなっている。このため、底部 5に近接する胴部 4の下端部も押し潰し難い部位となっているが、本実施形態のようにすれば、胴部 4の下端部を押し潰しやすくすることができる。

[0057] また、本実施形態では、ボトル容器 1の両側面に、図 15に示すように第四の折り畳み線 FL4を形成しておくことで、ボトル容器 1の全体をより容易に押し潰すことができるよつになる。

ボトル容器 1の側面に形成する第四の折り畳み線 FL4は、図示するように、胴部 4 側面の幅方向中央を上下に延びる直線部と、肩部 3に形成された第二の折り畳み線 FL2の延長線上で二股に分かれて口部 2へと向力う上 Y字部と、胴部 4の下端部に形成された第三の折り畳み線 FL3の延長線上で二股に分かれて底部 5へと向力う下 Y字部とからなるものとするのが好ましい。このような第四の折り畳み線 FL4において、上下の Y字部のそれぞれが、第二の折り畳み線 FL2、第三の折り畳み線 FL3の延長線上で二股に分かれるようにすることで、これらの折り畳み線に沿ってボトル容器 1 の側面が屈曲しやすくなり、より容易にボトル容器 1を押し潰すことができるようになる

[0058] 以上のように、本実施形態では、折り畳み線 FL1〜FL3を形成するにあたり、その形成する位置を、これらの折り畳み線 FL1〜FL3に応力が集中しやすくなるように、指掛け用凹部 9、 13に対して所定の位置とすることにより、折り畳み線 FL1〜FL3に沿って肩部 3や、胴部 4の下端部を屈曲させて押し潰しやすくなるようにしている。そして、これらの折り畳み線 FL1〜FL3とともに、ボトル容器 1の両側面に、第四の折り畳み線 FL4を形成しておくことで、ボトル容器 1全体をより容易に押し潰すことができるようにしている。

[0059] ここで、折り畳み線 FL1〜FL4は、例えば、ボトル容器 1の表面に延在する凸条の稜線、又は凹条の谷底線として形成することができるが、ボトル容器 1の表面に明確に線として識別できる必要はな、。ボトル容器 1の所定の部位が屈曲するように誘導できればよぐ凸条の稜線や、凹条の谷底線、又はこれらが混在したものの断続的な連なりによって形成されてヽてもよ、。

また、指掛け用凹部 9の口部 2側の頂点 9aは、第一実施形態のように、ある程度角張って形成されているもののほか、第二実施形態や、第三実施形態のように、円弧状の上辺の最頂部（口部 2に最も近接する部位）として形成されて、てもよ、。

[0060] [第十実施形態]

つぎに、本発明の第十実施形態に係るボトル容器について、図 18〜図 19を参照して説明する。ただし、前述した各実施形態と共通の構成については同じ符号を付し、各実施形態の説明を援用する。

第十実施形態のボトル容器 1は、容量 4000mlの大型容器であり、第九実施形態と同様に、指掛け用凹部 9、 13に対して所定の位置に折り畳み線 FL1〜FL3を設けることにより、ボトル容器 1の肩部 3や、胴部 4の下端部を押し潰しやすくしているとともに、ボトル容器 1の両側面に、第四の折り畳み線 FL4を形成しておくことで、ボトル容器 1全体をより容易に押し潰すことができるようにして、る。

[0061] 図 18は、本発明の第十実施形態に係るボトル容器の正面図、図 19は、本発明の第十実施形態に係るボトル容器の側面図である。これらの図においても、折り畳み線が設けられて、る部位を鎖線で囲んで示してある。

[0062] 本実施形態のボトル容器 1は、第三実施形態と同様に、指掛け用凹部 9の上辺及び左右辺が円弧状となった力まぼこ型となっているが、指掛け用凹部 9の底辺側、より具体的には、指掛け用凹部 9の底辺側の側壁面を切り欠くようにして、容器内方に向かって凸曲面状の指収納凹部が形成されている。

[0063] このような指収納凹部を形成することで、指掛け用凹部 9を把持するときに、指掛け用凹部 9を持つ親指と、人差し指、又は中指の二本の指以外に、中指、又は薬指など他の一本の指を、指掛け用凹部 9を持つ指に近づけつつ指収納凹部に収めることにより他の一本の指に力を加えることができる。そして、指収納凹部の形状を容器内方に向力つて凸曲面としたことにより、指の腹部を包み込むよう収めることができる。これにより、本実施形態のボトル容器 1は、指掛け用凹部 9を把持しやすくなり、指掛け用凹部 9を把持して、ボトル容器 1をより容易に持ち上げることができるようになつている。

[0064] 以上、本発明について、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明は、前述した実施形態にのみ限定されるものではなぐ本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもなヽ。

また、本発明は、前述した実施形態が備える個々の構成を適宜組み合わせるようにしてちよい。

産業上の利用可能性

[0065] 本発明は、口部、肩部、胴部及び底部を備えるペットボトルなどの容器に適用できる。特に、箱詰め状態や冷蔵庫に収納された状態でも、良好な取り出しが求められる容器に好適である。

Claims

請求の範囲

[1] 口部と、

前記口部下端から下方に延びる肩部と、

前記肩部の下端力下方に延びる角筒状の胴部と、

前記胴部の下端に位置する底部と、を備える容器であって、

前記肩部における少なくとも一組の対向する面に、前記容器を持ち上げる際に指掛けとなる指掛け用凹部が形成されることを特徴とする容器。

[2] 一組の前記指掛け用凹部の上端同士の水平距離が、 55〜90mmである請求項 1 記載の容器。

[3] 前記指掛け用凹部の上端から前記口部の上端までの垂直距離が、 35〜80mmである請求項 1又は 2記載の容器。

[4] 前記指掛け用凹部の深さが、 3〜15mmである請求項 1〜3のいずれかに記載の谷器。

[5] 前記指掛け用凹部の上下幅が、 50mm以下である請求項 1〜4のいずれかに記載の容器。

[6] 前記指掛け用凹部の左右幅が、 90mm以下である請求項 1〜5のいずれかに記載の容器。

[7] 前記肩部において、前記指掛け用凹部が形成される面の、垂直軸に対する傾きが

、— 10〜30度である請求項 1〜6のいずれかに記載の容器。

[8] 前記指掛け用凹部において、前記口部側に形成される側壁面の、水平軸に対する傾きが、 5〜80度である請求項 1〜7のいずれかに記載の容器。

[9] 前記指掛け用凹部が、前記口部側に頂点を有し、

前記指掛け用凹部と前記口部との間に位置する面には、前記頂点を通る直線上に位置するように第一の折り畳み線が形成されて、る請求項 1〜8の、ずれかに記載の容器。

[10] 前記指掛け用凹部が、左右に位置する角部を有し、

前記角部の近傍から、それぞれ左右に向力つて延在する第二の折り畳み線が形成されて、る請求項 9に記載の容器。

[11] 前記指掛け用凹部の底辺側に、容器内方に向力つて凸曲面状の指収納凹部が形成されている請求項 1〜： LOのいずれかに記載の容器。

[12] 前記胴部の下端部における少なくとも一組の対向する面に、前記容器を傾けて前記口部から内容物を注出する際に指掛けとなる第二の指掛け用凹部が形成される請求項 1〜： L 1のいずれかに記載の容器。

[13] 前記第二の指掛け用凹部が、左右に位置する角部を有し、

前記角部の近傍から、それぞれ左右に向力つて延在する第三の折り畳み線が形成されている請求項 12に記載の容器。