WO2007060952A1

WO2007060952A1 - コネクタ抜け止めホルダ、コネクタ保持金具、コネクタ抜け止め構造、補強型装置側コネクタ及びｆａ機器

Info

Publication number: WO2007060952A1
Application number: PCT/JP2006/323229
Authority: WO
Inventors: Ryuji Uchikawa; Katsunao Aizawa
Original assignee: Mitsubishi Electric Corporation
Priority date: 2005-11-25
Filing date: 2006-11-21
Publication date: 2007-05-31
Also published as: TW200742193A; US20090149055A1; JP4602412B2; CN101317307B; TWI324841B; US7749015B2; US7641501B2; CN101317307A; JPWO2007060952A1; KR20080058494A; KR100984223B1; US20090269965A1

Abstract

　装置に設けられた装置側コネクタ（６０）に結合され装置表面に対し垂直な方向に接続される構造のケーブルコネクタ（５０）が、装置側コネクタ（６０）から抜けることを防止する抜け止めホルダ（２０）であって、ケーブルコネクタ（５０）の少なくとも後端部を保持し、かつケーブルコネクタ後端面に当接する当接面を有する保持部（２１）と、保持部（２１）にフランジ状に形成され、締着用ネジ（２９）によって装置に締着される締着部（２２）とを備えている。

Description

明細書

コネクタ抜け止めホルダ、コネクタ保持金具、コネクタ抜け止め構造、補強型装置側コネクタ及び FA機器

技術分野

[0001] この発明は、コネクタの抜け止め構造に関するものであり、特に USB (Universal Se rial Bus)規格等の小型コネクタの抜け止め構造に関するものである。

背景技術

[0002] 近年、 USB規格等の小型コネクタが普及してきている。 FA (Factory Automation) 機器つまり工場内に設置されるシーケンサ、表示機器およびプリンタ等の機器においても例外ではなぐこの小型コネクタが多く使われ始めている。 FA機器においては、 OA (Office Automation)機器にくらべて厳しい環境に置かれるので、要求される信頼性.堅牢性.耐久性は高い。このような FA機器においては、接続されたケーブルコネクタが誤って抜けてしまうことは、設備機械の誤動作やデータの紛失の原因になるので好ましくない。しかしながら、例えば市販の USBミニタイプのケーブルコネクタの場合、ケーブルに約 1kgの弓 Iつ張り加重が加わると装置側コネクタ力も抜けてしまう。

[0003] これに対して、従来、榭脂製のホルダをケーブルコネクタにかぶせ、このホルダに設けられた爪を機器に形成された係合穴に係合させることで、大きな引っ張り加重に耐える構造とすることが提案されて、る (例えば、特許文献 1参照)。

[0004] 特許文献 1 :特開 2001— 135413号公報 (第 1図）

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0005] し力しながら、上述の特許文献 1に記載のコネクタ抜け止めホルダにぉ、ては、機器とホルダとの結合を爪と係合穴によって実現しているので、十分な抜け止め保持力が得られず、大きな引っ張り加重に対して抜けを防止することができない。上述した F A機器に関しては、約 6kgの引っ張り加重に耐える構造とすることが望ましい。さらに、特許文献 1に記載のコネクタ抜け止めホルダにおいては、薄肉としたホルダ側面を両側から押すことにより爪の位置を内側に移動させて係合を外す構造なので、上記のように抜けやす、と、つたことの他に、材質の経時的な変質に対して弱く数年の経過により爪形状の変形、又は爪の根本が容易に折れてしまうという未解決の課題も有している。

[0006] また、上述した FA機器に関して、特に据え置き型の表示機器等においては、抜き差しをする頻度が高い例えば USBミニタイプのケーブルコネクタを機器の裏面に垂直に接続可能な構造とすることは、機器の側辺に接続するものにくらべて目視が容易でかつ抜き差しの作業性もよいので望まれるものである。しかしながら、液晶画面等の薄型機器の裏面に小型ケーブルコネクタを垂直に接続する構造を実現するために必要な所謂ストレートタイプの装置側コネクタは、側辺に接続するための所謂ライトアングルタイプの装置側コネクタにくらべて脆弱な構造をなしており容易に破損してしまうため、 FA機器に対して不向きなものであった。

[0007] さらに、 USBコネクタの接続または取り外しをする際、操作する側に帯電した静電気力 USBコネクタを介して電子部品に伝わり、機器が故障するという問題があった。さらにまた、 USBコネクタ力放射ノイズが発生し、他の機器に影響が出るという問題もがあった。

[0008] この発明は上述のような課題を解決するためになされたもので、この発明の目的は、小型ケーブルコネクタにおいて、十分な抜け止め保持力が得られ、大きな引っ張り加重に対しても確実に抜けを防止することができるコネクタ抜け止めホルダおよびコネクタ抜け止め構造を得ることであり、さらに詳細には、薄型機器の裏面にケーブルコネクタを垂直に接続可能とする構造において、コネクタ破損を防止することで、ケーブルコネクタの抜けを抑制することができるコネクタ保持金具およびコネクタ抜け止め構造を得ることを目的とする。

課題を解決するための手段

[0009] 上述した課題を解決し、目的を達成するために、この発明のコネクタ抜け止めホルダは、装置に設けられた装置側コネクタに結合され装置表面に対し垂直な方向に接続される構造のケーブルコネクタ力装置側コネクタ力抜けることを防止する抜け止めホルダであって、ケーブルコネクタの少なくとも後端部を保持し、かつケーブルコネクタ後端面に当接する当接面を有する保持部と、フランジ状に形成され、締着用ネジによって装置に締着される締着部とを備えたことを特徴とする。

[0010] また、この発明のコネクタ保持金具は、装置の基板に垂直に実装される縦型タイプの装置側コネクタの先端部が挿入される挿入穴が開けられた天板部と、天板部を基板力支持するための脚部とを備えたことを特徴とする。

[0011] さらに、この発明のコネクタ抜け止め構造は、ケーブルコネクタの少なくとも後端部を保持し、かつケーブルコネクタ後端面に当接する当接面を有する保持部、およびフランジ状に形成され、締着用ネジによって装置に締着される締着部を有し、装置の基板に垂直に実装される縦型タイプの装置側コネクタに結合されるケーブルコネクタが装置側コネクタ力抜けることを防止する抜け止めホルダと、装置に設けられコネクタ抜け止めホルダの締着部が着座する取付座とを備えたことを特徴とする。

[0012] さらにまた、この発明の補強型装置側コネクタは、装置の基板に垂直に実装される縦型タイプのコネクタ部と、コネクタ部の先端を基板力支持する支持部材とを備えたことを特徴とする。

[0013] また、この発明の FA機器は、基板と、基板に垂直に実装される縦型タイプの装置側コネクタと、装置側コネクタの先端部が挿入される挿入穴が開けられ基板に概略平行に配置された天板部、及び天板部を基板から支持する脚部を有するコネクタ保持金具とを備えたことを特徴とする。

[0014] なお、ここで「機器」は例えば表示機器のことを指し、また「装置」は、この「機器」および制御盤等を含んだものを指している。また、「コネクタ挿入方向」とは、装置側コネクタに対してケーブルコネクタを抜き差しする方向、つまりケーブルコネクタの中心軸方向のことを言う。また、「フランジ状」とは、端部力も概略直角な方向に延設されている様子を表している。

発明の効果

[0015] この発明のコネクタ抜け止めホルダによれば、ホルダが締着用ネジによって機器に締着されるので、十分な抜け止め保持力が得られ、大きな引っ張り加重に対して確実に抜けを防止することができる。

[0016] また、この発明のコネクタ保持金具によれば、装置側コネクタの先端部が挿入穴に挿入されて支持されるので、開口部の広がりや倒れといったコネクタ破損を防止して、ケーブルコネクタの抜けを抑制することができる。

[0017] さらに、この発明のコネクタ抜け止め構造によれば、ホルダが締着用ネジによって機器に締着されるので、十分な抜け止め保持力が得られ、大きな引っ張り加重に対して確実に抜けを防止することができるとともに、取付座により、ホルダの支持がさらに確実なものになるので、さらにケーブルコネクタの抜け止めがより確実なものとなる

[0018] さらにまた、この発明の補強型装置側コネクタによれば、コネクタ部の先端の支持を確実なものとするので、コネクタ部の倒れることによる破損が確実に防止される。

[0019] また、この発明の FA機器によれば、装置側コネクタの先端部が挿入穴に挿入されて支持されるので、開口部の広がりや倒れといったコネクタ破損を防止して、ケープルコネクタの抜けを抑制することができる。図面の簡単な説明

[0020] [図 1]図 1は、この発明にかかるコネクタ抜け止め構造の実施の形態 1を模式的に示す斜視図である。

[図 2]図 2は、図 1と同じコネクタ抜け止め構造を異なる方向力も見た斜視図である。

[図 3]図 3は、一般的な USB雄型ケーブルコネクタの斜視図である。

[図 4]図 4は、 USB縦雌型装置側コネクタの斜視図である。

[図 5]図 5は、 USB縦雌型装置側コネクタの詳細を示す上面図である。

[図 6]図 6は、 USB縦雌型装置側コネクタの詳細を示す側面図である。

[図 7]図 7は、コネクタ抜け止めホルダの詳細を示す斜視図である。

[図 8]図 8は、コネクタ抜け止めホルダの詳細を示す締着部側力見た斜視図である

[図 9]図 9は、コネクタ抜け止めホルダをケーブルの延出側から見た図である。

[図 10]図 10は、図 9の C C線に沿う矢視断面図である。

[図 11]図 11は、コネクタ抜け止めホルダの接触部突出側から見た図である。

[図 12]図 12は、コネクタ保持金具の詳細を示す斜視図である。

[図 13]図 13は、コネクタ保持金具の挿入穴と装置側コネクタのシェルとの関係を説明するための上面図である。 [図 14]図 14は、実施の形態 1の応用例を示す薄型機器の裏面にケーブルコネクタを垂直に接続する例を示す斜視図である。

[図 15]図 15は、この発明にかかる抜け止め構造の実施の形態 2を説明するための斜視図である。

[図 16]図 16は、この発明にかかる抜け止め構造の実施の形態 3を説明するための取付座片の斜視図である。

[図 17]図 17は、この発明にかかる抜け止め構造の実施の形態 4を説明するための箱型制御盤の縦断面図である。

[図 18]図 18は、実施の形態 4の抜け止め構造のさらに他の例を説明するための箱型制御盤の正面力見た斜視図である。

[図 19]図 19は、実施の形態 4の抜け止め構造のさらに他の例を説明するための箱型制御盤の裏面力見た斜視図である。

[図 20]図 20は、この発明にかかる抜け止め構造の実施の形態 5を説明するためのコネクタ保持金具の斜視図である。

[図 21]図 21は、この発明にかかる抜け止め構造の実施の形態 6を説明するためのコネクタ保持金具の斜視図である。

[図 22]図 22は、この発明にかかる抜け止め構造の実施の形態 7を説明するためのコネクタ保持金具の斜視図である。

[図 23]図 23は、この発明にかかる抜け止め構造の実施の形態 8を説明するためのコネクタ保持金具の斜視図である。

[図 24]図 24は、この発明にかかる抜け止め構造の実施の形態 9を説明するためのコネクタ保持金具の斜視図である。

[図 25]図 25は、この発明にかかる抜け止め構造の実施の形態 10を説明するための補強型装置側コネクタの斜視図である。

[図 26]図 26は、この発明にかかる抜け止め構造の実施の形態 11を説明するための補強型装置側コネクタの上面図である。

[図 27]図 27は、図 26の D— D線に沿う矢視断面図である。

[図 28]図 28は、この発明にかかる抜け止め構造の実施の形態 12を説明するための補強型装置側コネクタの斜視図である。

符号の説明

20 ホルダ（コネクタ抜け止めホルダ）

21 保持部

22 締着部

23 切れ込み

29 締着用ネジ

24 ネジ揷通穴

24a 座ぐり

25 C字型係合部

26 リブ

26a リブの傾斜終端部

26b リブの傾斜開始部

27 断面円弧状の面取り

30, 130, 230, 330, 430, 530 コネクタ保持金具 31, 231 天板部

32, 232 脚部

33 挿入穴

33a 逃げ

34 脚部のはんだ付け用爪

35 取付フランジ

36 貫通孔

37 接合部

38 連結ネジ穴

40, 140 取付座

41 回り止め

42 雌ネジ穴 (貫通穴）

50 USB雄型ケーブルコネクタ（ケーブルコネクタ）ハウジング

接触部

可撓部

ケーブル

USB縦雌型装置側コネクタ (装置側コネクタ) シェノレ

シェルのはんだ付け用爪

リード

端子部

抜け止め板パネ (パネ部）

, 180 機器

ケース

基板

a 固定用貫通穴

b 差込穴

基板固定用ネジ

スぺーサ

ベース

表示機器

USB延長ケーブル

0 箱形制御盤

1 包囲堤

0 取付座片

1 天板部

2 脚部

0, 260, 360 コネクタ部

, 270, 370 補強型装置側コネクタ

1 係合部 261a 上部突起

261b 下部突起

331A 第 1の天板部

331B 第 2の天板部

332A 第 1の脚部

332B 第 2の脚咅

361 シェノレ

発明を実施するための最良の形態

[0022] 以下、本発明に力かるコネクタ抜け止めホルダ、コネクタ保持金具およびコネクタ抜け止め構造を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。

[0023] 実施の形態 1.

図 1はこの発明にかかるコネクタ抜け止め構造の実施の形態 1を模式的に示す斜視図である。図 2は図 1と同じコネクタ抜け止め構造を異なる方向から見た斜視図である。本実施の形態のコネクタ抜け止め構造は、機器 80に内蔵された基板 82上に垂直に実装される USB縦雌型装置側コネクタ (USB— miniコネクタ） 60の倒れを防止するコネクタ保持金具 30と、この USB縦雌型装置側コネクタ 60に接続される USB 雄型ケーブルコネクタ（USB— miniプラグ） 50の抜けを防止するコネクタ抜け止めホルダ 20と、機器 80のケース 81の外壁面に形成されホルダ 20が着座する取付座 40 とを有している。

[0024] 図 3は一般的な USB雄型ケーブルコネクタ（以下、単にケーブルコネクタ） 50の斜視図である。本実施の形態のコネクタ抜け止めホルダ（以下、単にホルダ） 20は、図 3 に示す形状のケーブルコネクタ 50の抜けを防止する。図 3において、ケーブルコネクタ 50は、ケーブル 54の一端に形成された概略四角柱状の榭脂製のハウジング 51と、ハウジング 51の先端に設けられ USB縦雌型装置側コネクタ 60と機械的にかつ電気的に接続する金属製の接触部 52と、ハウジング 51の後端にてケーブル 54を覆いケーブル 54の鋭角な曲がりを防止するように柔軟性を高くされた榭脂製の可撓部 53 とを有している。接触部 52の内部には、図示しない端子部が設けられている。 [0025] 図 4は USB縦雌型装置側コネクタ（以下、単に装置側コネクタ） 60の概略の斜視図である。図 4に示す装置側コネクタ 60が、上述した薄型機器の裏面にケーブルコネクタを垂直に接続する構造を実現する所謂ストレートタイプの装置側コネクタである。本実施の形態のコネクタ保持金具 30は、このストレートタイプの装置側コネクタの倒れを防止する。図 4において、装置側コネクタ 60は、薄板金属が概略筒状に形成されてなるシェル 61を有している。シェル 61は、内部に図示しない端子部を収納している。シェル 61の後端には、シェル 61の側面が延長するようにして形成されたはんだ付け用爪 62が突出して設けられている。このはんだ付け用爪 62は、シェル 61を基板に固定する際に用いられる。シェル 61の後端には、シェル 61内部の端子部力も延び基板上のパターンと電気的に接続されるリード 63も延出している。

[0026] 図 5は装置側コネクタ 60の詳細を示す上面図である。図 6は同じく装置側コネクタ 6 0の詳細を示す側面図である。シェル 61の内部には、ケーブルコネクタ 50の接触部 52内の端子部と電気的に接続する端子部 64が配設されている。シェル 61の側面には、ケーブルコネクタ 50の抜けを小さな力（約 lkg)で抑制する抜け止め板パネ 65が形成されている。なお、装置側コネクタ 60は、具体的には、例えば、日本モレックス（株）製の型名 500075— 0517である。このような構造の装置側コネクタ 60は、シェル 61の開口部を上に向けて基板上に縦置きに配置され爪 62をはんだ付けされて固定される。そのため、シェルが基板上に横置きに配置される所謂ライトアングルタイプの装置側コネクタと比べて、縦基板を設けることなぐ基板に垂直に配置されたシェルを有するコネクタ構造を実現することができる（図 1)。し力しながら、このようなストレートタイプのシェル 61は、薄板金属が概略筒状に囲まれて形成されており、その繋ぎ目で対向する端辺は、とくに溶接等により接合されてないので、内側に挿入されたケーブルコネクタ 50の接触部 52によりこじられたりすると、シェル 61の開口部が容易に開いて破損してしまう。また、シェル 61は、その断面を基板上に投影した面積のみにて下端を支持されているので倒れやすぐ側方力力が加わると基板力剥がれるか或いは根本から容易に折れてしまう。

[0027] 図 7は本実施の形態のホルダ 20の詳細を示す斜視図である。図 8は同じくホルダ 2 0の詳細を示す締着部側力も見た斜視図である。図 9はホルダ 20をケーブル 54の延出側から見た図である。図 10は図 9の C— C線に沿う矢視断面図である。図 11はホルダ 20の接触部 52突出側から見た図である。なお、図 10においては、ホルダ 20の内部にケーブルコネクタ 50が収容される様子を仮想線にて示している。図 7乃至 11 において、ホルダ 20は、榭脂製で例えば射出成形等により一体に成型されてなり、ケーブルコネクタ 50を内部に収容する概略筒状の保持部 21と、保持部 21の機器 80 側にフランジ状に設けられた締着部 22とを有している。なお、ホルダ 20は、榭脂に限らず例えば金属を材料としてもよぐまた、射出成形に限らずダイカスト又は削り出しにより作製されてもよい。

[0028] 図 7によく示されるように、保持部 21は、内部にケーブルコネクタ 50を収容する概略断面矩形の筒状を成し、軸に対して直交する方向である側面方向（径方向）から、ケーブル 54を挿入できるようにする目的で、ケーブル 54の太さより若干広い幅の切れ込み 23が軸方向全長にわたって形成されている。そして、保持部 21は、ケーブルコネクタ 50が軸回りに 90° (実際には 360° 中いずれの角度でも可能）回転した位置でも収容可能なように、ケーブルコネクタ 50と内壁面との間に所定の空間が形成される大きさとされている。

[0029] また、図 7および図 9によく示されるように、保持部 21の後端側、つまりケーブル 54 の延出側に、ケーブル 54に遊嵌する C字型係合部 25が形成されている。 C字型係合部 25の内径は、ケーブル 54の外径より若干大きくされている。 C字型係合部 25は開口部が切れ込み 23とつながっており、ケーブル 54を側面方向力も挿入できるようにされている。なお、 C字型係合部 25の開口部をケーブル 54の外径より若干小さくして、弾性の被覆を有するケーブル 54が力を加えられて通過できる幅としてケープルコネクタ 50の保持性を高めてもよい。この C字型係合部 25の外側面、つまり保持部 21の後端面には、ケーブル 54が保持部 21の後方で湾曲した際、その妨げとならな、ように断面円弧状の面取り 27が施されて、る。

[0030] この C字型係合部 25の内側面は、図 10に示されるように、ケーブルコネクタ 50の後端面（可撓部 53の後端面 53a)に当接する当接面となっている。ホルダ 20は、この当接面を装置側コネクタ 60に対して固定した位置に保つことにより、ケーブルコネクタ 5 0の後方への移動を規制してケーブルコネクタ 50の抜けを防止する。なお、本実施の形態の当接面は、上述のように可撓部 53の後端面 53aに当接する力保持部 21 の内壁面に突起或ヽは段部を形成してハウジング 51の後端面 51 aに当接する当接面を形成してもよい。

[0031] 保持部 21の内壁には、各々稜線がテーパ形状とされ C字型係合部 25に向かうにつれて互いに対向する稜線の幅を狭くする 2組の対でなる 4個のリブ 26が形成されている。リブ 26の形状は、ケーブルコネクタ 50を収納した状態で、傾斜終端部 26aがハウジング 51の後端面 51aに干渉せず、かつ傾斜開始部 26bが可撓部 53に干渉ない形状とされている。ただし、可撓部 53の弾性が十分である場合には、ストレスにより破損 ·故障がな 1、範囲で可撓部 53とリブ 26が干渉しても問題はな!/、。

[0032] 後の取り付け方法の説明においてもふれる力ケーブルコネクタ 50は、柔軟性を有する可撓部 53の後端部を、この 4個のリブ 26間にきつく挟まれて保持される。すなわち、この 4個のリブ 26は、稜線に形成された高さ方向の上面（中心軸側を向く面）が保持部 21の後部側でしだいに高くなるテーパ面 (狭持面）とされており、ケーブルコネクタ 50の後端部を狭持する狭持部を構成している。そして、ホルダ 20はリブ形状により、この狭持部を装置側コネクタ 60に対して固定した位置に保つことにより、ケーブルコネクタ 50後端部の軸と直行する方向への移動を抑制する。

[0033] この 4個のリブ 26でなる狭持部は、ケーブル 54に同軸でかつ円筒状の可撓部 53を狭持することにより、ケーブルコネクタ 50が軸回りに 90° (実際には 360° 中いずれの角度でも可能）回転した位置でも保持可能な構造を実現している。

[0034] なお、本実施の形態の狭持部は、上述のように 4個のリブ 26で構成されているが、例えば 3個のリブ 26にて構成されてもよぐさらに保持性を多少犠牲にして形状の簡略ィ匕を図れば、最低 1個のリブ 26が有れば、このリブと対向する内壁面との間でケーブルコネクタ 50後端部を狭持する狭持部を構成することもできる。さら〖こは、ホルダ 2 0の内部に、リブ 26のテーパ面 (傾斜開始部 26bから傾斜終端部 26aに至る斜面）を中心軸線回りに回転させて形成されるような円錐台形状の内面を形成して、この円錐台形状の内面を狭持面として、ケーブルコネクタ 50後端部の軸と直行する方向への移動を抑制するようにしてもょ、。

[0035] 図 10によく示されるように、保持部 21の機器側の外周端部力も所定の方向に概略直角に延設された締着部 22には、深い座ぐり 24aが施されたネジ揷通穴 24が形成されている。締着部 22と保持部 21の端面は、取付座 40に面当たりする大きな取付面を形成している。そして、ホルダ 20は、このネジ揷通穴 24を貫通する図示しない締着用ネジによって機器 80 (取付座 40)に締着される。そして、締着用ネジの頭部は座ぐり 24a内に埋没するので、作業上障害となることがない。

[0036] 図 12はコネクタ保持金具 30の詳細を示す斜視図である。コネクタ保持金具 30は、金属板材を材料として、レーザ力卩ェに切り抜かれて、或いはプレスカ卩ェにより打ち抜かれて、その後曲げ加工により折り曲げられて作製され、概略断面コ字型を成している。表面には、はんだ付け作業向上のために全体にわたって、例えばニッケルメツキが施されている。

[0037] コネクタ保持金具 30は、基板 82 (図 1)に対して、概略平行に配置され装置側コネクタ 60の先端部が挿入される挿入穴 33が空けられた天板部 31と、この天板部 31を基板 82から支持する一対の脚部 32とを有している。天板部 31の脚部 32が設けられてない一辺には、ホルダ 20との結合を安定させるための接合部 37が、天板部 31をそのまま延ばしたように形成されている。この接合部 37には、ホルダ 20の締着部 22 を貫通する締着用ネジ 29がネジ込まれる連結ネジ穴 38が螺刻されている。

[0038] 天板部 31の両端に設けられた一対の脚部 32において、一側の脚部 32の下端には 2個のはんだ付け用爪 34が設けられている。他側の脚部 32の下端部には 1個のはんだ付け用爪 34と取付フランジ 35とが設けられている。

[0039] 図 13はコネクタ保持金具 30の挿入穴 33と装置側コネクタ 60のシェル 61形状との関係を説明するためのコネクタ保持金具 30の上面図である。図 13を中心にコネクタ保持金具 30の機能を説明する。図 13に示されるように、天板部 31に形成された挿入穴 33の形状は、シェル 61の先端部の外周輪郭形状を倣う形状とされている。つまり、挿入穴 33は、シェル 61の先端部が所定の寸法公差隙間をもってぴったり嵌る形状を成しており、シェル 61の先端部を囲繞する囲繞部を構成している。そして、コネクタ保持金具 30は、この挿入穴 33 (囲繞部）を、基板 82 (図 1)に対して固定した位置に保つことにより、シェル 61の周囲全方向への倒れを防止するとともに、シェル 61 の先端開口部が開いて破損することを防止する。 [0040] その一方で、挿入穴 33の内周縁部には、装置側コネクタ 60の抜け止め板パネ 65 の動作を損うことのないように、その一部に逃げ 33aが形成されている。なお、本実施の形態の挿入穴 33は、図 13に示す S1と S2の部分の内周辺によりシェル 61を挟み込むことで、シェル 61の幅方向の位置決めと幅方向の開口部の広がりの防止を行い。 S3と S4の部分の内周辺によりシェル 61を挟み込むことで、シェル 61の長さ方向の位置決めと長さ方向の開口部の広がりの防止を行っている。このこと力も解るように、挿入穴 33は、少なくとも 2対 4個の内周辺（規制辺）を持つ形状のものであれば、他の形状 (例えば、単なる矩形形状に上記逃げ 33aが加えられた形状)であっても多少シェル 61開口部の形状の保持性は劣るものの概略同様の効果を得ることができる。また、さらに形状の保持性を犠牲にするならば、 S1から S4で示す位置にてシェル 61 に点接触するものとしてもよい。

[0041] また、挿入穴 33の内周縁部の一部に対して、例えば断面蛇腹状に形成する等の改善を行って、内周縁部が挿入穴 33の大きさを縮める方向の復元力を発生するような伸縮性を持つものとすることにより、その部分を常にシェル 61に密着するようにして、保持性を向上させてもよい。

[0042] なお、本実施の形態において、コネクタ保持金具 30は、プレスカ卩ェにより打ち抜かれて作製される際、天板部 31の基板側となる方向から打ち抜かれて形成される。一般にプレスカ卩ェにより穴が形成されるとき、雄型に対向する側の面の開口縁部はだれて丸くなり、一方、反対側の面の開口縁部にはバリがでる。そのため、上記の向きでプレス加工すると、挿入穴 33の基板側の面の開口縁部がだれて丸くなるので、装置側コネクタ 60を挿入しやすくなり、組立工程の作業性を向上させることができる。

[0043] 図 1に戻り、コネクタ保持金具 30は、基板 82の差込穴 82bに差し込まれた爪 34をはんだ付けされて基板 82に固定される。このはんだ付けは基板 82に実装される他の電子部品と同じ工程にて行われる。

[0044] コネクタ保持金具 30は、爪 34をはんだ付けされるとともに、取付フランジ 35に形成された貫通孔 36を貫通する基板固定用ネジ 89によってスぺーサ 84に締着される。つまり、コネクタ保持金具 30は、基板固定用ネジ 89が兼用されて固定される。 USB コネクタは、外部 (操作をする側)の静電気の影響で機器に損傷'故障が発生する危惧が有る場合や、周囲の機器に影響を及ぼす危惧が有る場合、さら〖こは USBコネクタが放射ノイズを発生するおそれがある場合には、シェルをシグナルグランドに落とす必要がある。本実施の形態のコネクタ保持金具 30は、スぺーサ 84を介してシェル 61とベース (シグナルグランド） 85との電気的接続を実現しており、容易な方法でシエルを確実にシグナルグランドに落とすことができる。なお、コネクタ保持金具 30は、シグナルグランドに限らず、フレームグランドに接続するために使用されてもよい。

[0045] 次に、ホルダ 20の取り付け方法を説明する。ホルダ 20は、まず図 1中矢印 Aで示すように移動して側面方向力もケーブル 54を挿入し、次に矢印 Bで示すように移動してケーブルコネクタ 50を保持部 21内に収容する。このとき、ケーブルコネクタ 50は保持部 21内に強く押し込まれて上述した 4個のリブ 26 (図 10)により狭持される。この状態で、ホルダ 20を取付座 40に着座させることにより、装置側コネクタ 60にケーブルコネクタ 50が接続される。その後、締着部 22を貫通させた締着用ネジ 29を貫通穴 42を介して連結ネジ穴 38にねじ込むことで、ホルダ 20は機器 80に強固に固定される。ホルダ 20は、 1本の締着用ネジ 29によって固定されているので、締着用ネジ 29を中心に回転しょうとする力この動きは回り止め 41によって規制される。なお、連結ネジ穴 38は、必要な場合のみ締着用ネジ 29の締着に用いられればよぐケース 81の内面と接合部 37とが接触しない場合等には、貫通穴 42が雌ネジ穴 42とされて締着用ネジ 29は、この雌ネジ穴 42のみに螺合する。

[0046] 図 14は本実施の形態の応用例である薄型機器の裏面にケーブルコネクタを垂直に接続する例を示す斜視図である。液晶画面を有する薄型の表示機器 90は、画面に平行に配置された図示しな、基板を内蔵して、る。このような構造の薄型機器において、裏面にケーブルコネクタを垂直に接続する構造とするためには、基板に垂直に実装することができる本実施の形態の装置側コネクタ 60を用いることが有効である。これに対して、装置側コネクタ 60の破損を防止するとともに、装置側コネクタ 60からのケーブルコネクタ 50の抜けを防止するために、本実施の形態の抜け止め構造を適用することが好適である。

[0047] 以上のように、本実施の形態の抜け止め構造にぉ、ては、ホルダ 20が締着用ネジ 29によって機器 80に締着されるので、十分な抜け止め保持力が得られ、大きな引つ張り加重 (6kg以上）に対して確実に抜けを防止することができる。また、コネクタ保持金具 30が装置側コネクタ 60の先端部を囲繞する囲繞部 (挿入穴 33)を有するので、装置側コネクタ 60の開口部の広がりや倒れといったコネクタ破損を防止して、ケープルコネクタ 50の抜けを抑制することができる。

[0048] なお、本実施の形態のホルダ 20とコネクタ保持金具 30とは、組み合わせて使用することにより最も良く効果を発揮するが、各々単独で用いられても十分にその効果を発揮する。すなわち、ホルダ 20を単独で用いることにより、ケーブルコネクタ 50に対する十分な抜け止め保持力が得られ、大きな引っ張り加重に対して確実に抜けを防止することができる。また、コネクタ保持金具 30を単独で用いることにより、薄型機器の裏面にケーブルコネクタ 50を垂直に接続する構造にぉ、て、コネクタ破損を防止することができ、ケーブルコネクタ 50の抜けを抑制することができる。

[0049] 実施の形態 2.

図 15はこの発明にかかる抜け止め構造の実施の形態 2を説明するための斜視図である。図 15において、ノートパソコン等の薄型機器 180の一側面には、ライトアングルタイプの装置側コネクタを用いてコネクタ接続ポートが設けられている。そして、このコネクタ接続ポートの周囲にホルダ 20が着座する取付座 140が形成されている。すなわち、本実施の形態においては、ホルダ 20が単独で用いられている。

[0050] 本実施の形態の取付座 140は、ホルダ 20の取付面を囲繞する包囲堤 141を有している。そのため、ホルダ 20の支持を確実なものとして、さらにケーブルコネクタ 50の抜け止めを確実なものとするとともに、コネクタ接続ポートの防塵性 ·防水性を向上させることができる。

[0051] 実施の形態 3.

図 16はこの発明にかかる抜け止め構造の実施の形態 3を説明するための取付座片の斜視図である。図 16において、本実施の形態の取付座片 240は、実施の形態 2 の薄型機器 180の取付座 140が設けられた部分の側面を一部切り取つたような形状を成している。この取付座片 240を、一般の機器のコネクタ接続ポートの周囲に接着剤或いは強力な両面テープにより張着することにより、ホルダ 20の使用を可能とすることができる。なお、取付座片 240は、榭脂を材料として例えば射出成形により作製することができるが、雌ネジ穴 42の部分には、締着を確実とするために例えば金属製のナット等を埋め込んでもよ、。

[0052] 実施の形態 4.

図 17はこの発明にかかる抜け止め構造の実施の形態 4を説明するための箱型制御盤の縦断面図である。本実施の形態の抜け止め構造においては、実施の形態 3の取付座片 240が、例えば、液晶画面を有する薄型の表示機器 90を収容する箱型制御盤 100の裏面に固定されている。装置側コネクタは、制御盤裏面の取付座片 240 と対向する内側面に設けられており、表示機器 90とは USB延長ケーブル 91により接続されている。

[0053] 図 18は本実施の形態の抜け止め構造のさらに他の例を説明するための箱型制御盤の正面力見た斜視図である。図 18は同じく箱型制御盤の裏面力見た斜視図である。箱型制御盤 100は、箱状の本体 100aと、この本体 100aに開閉自在に設けられた扉 100bとを有している。表示機器 90は扉 100bの上部に配設されている。取付座片 240は、例えば、扉 100bの正面上部（図 18の P1)、扉 100bの正面下部（図 18の P2)、本体 100aの側面下部（図 18の P3,図 19の P6)、本体 100aの裏面上部（図 19の P4)および本体 100aの裏面下部（図 19の P5)等に設けることができる。このような構造とすることにより、扉 100bを開閉することなぐケーブルコネクタの抜き差しをすることができる。

[0054] 実施の形態 5.

図 20はこの発明にかかる抜け止め構造の実施の形態 5を説明するためのコネクタ保持金具の斜視図である。本実施の形態のコネクタ保持金具 130においては、実施の形態 1のコネクタ保持金具 30にくらべて接合部 37が省略されている。このようなコネクタ保持金具 130においては、コネクタ保持金具 30を単独で用いる場合に有効である。

[0055] 実施の形態 6.

図 21はこの発明にかかる抜け止め構造の実施の形態 6を説明するためのコネクタ保持金具の斜視図である。本実施の形態のコネクタ保持金具 230においては、実施の形態 5のコネクタ保持金具 130にくらべて、取付フランジ 35が省略され、天板部 23 1および脚部 232は、幅が狭いものとされ、さらにはんだ付け用爪 34の数が減らされている。このような構造のコネクタ保持金具 230においては、シグナルグランドにァースする必要がないものに有効であり、特に、保持力を多少犠牲にしても、小型化を図りたい場合に有効である。

[0056] 実施の形態 7.

図 22はこの発明にかかる抜け止め構造の実施の形態 7を説明するためのコネクタ保持金具の斜視図である。本実施の形態のコネクタ保持金具 330は、実施の形態 6 のコネクタ保持金具 230において、基板に対する脚部 232の固定を確実なものとする目的で、両脚部 232の下端にそれぞれ設けられた取付フランジ 334に形成された貫通孔を貫通する基板固定用ネジ 89によって基板に締着される。つまり、コネクタ保持金具 330は、両端をネジ締めされて強固に基板に固定される。

[0057] 実施の形態 8.

図 23はこの発明にかかる抜け止め構造の実施の形態 8を説明するためのコネクタ保持金具の斜視図である。本実施の形態のコネクタ保持金具 430は、実施の形態 7 のコネクタ保持金具 330において、作製の容易性とコストダウンを図って、両脚部 23 2の下端にそれぞれ設けられた取付フランジ 434に形成された貫通孔を貫通するリベット 436によって基板に固定される。つまり、コネクタ保持金具 430は、両端をリベットかしめされて強固に基板に固定される。

[0058] 実施の形態 9.

図 24はこの発明にかかる抜け止め構造の実施の形態 9を説明するためのコネクタ保持金具の斜視図である。本実施の形態のコネクタ保持金具 530は、実施の形態 8 のコネクタ保持金具 430において、さらなる作製の容易'性とコストダウンを図って、両脚部 232の下端にそれぞれ設けられた折り曲げ爪 534を基板裏面で折り曲げてかしめること〖こより基板〖こ固定される。つまり、コネクタ保持金具 530は、両端に設けられた折り曲げ爪 534を折り曲げられて基板に固定される。

[0059] 実施の形態 10.

図 25はこの発明にかかる抜け止め構造の実施の形態 10を説明するための補強型装置側コネクタの斜視図である。本実施の形態の補強型装置側コネクタ 170は、概ね実施の形態 1の装置側コネクタ 60と実施の形態 5のコネクタ保持金具 130とが一体ィ匕された構造をなすものであって、図示しなヽ装置の基板に垂直に実装される縦型タイプのコネクタ部 160と、基板に概略平行に配置されコネクタ部 160の先端が挿入され挿入穴 33を持つ天板部 131と、この天板部 131を基板力も支持する一対の脚部 132とを有している。天板部 131と脚部 132とは、コネクタ部 160の先端を基板から支持する支持部材を構成して!/ヽる。

[0060] コネクタ部 160は、概ね実施の形態 1の装置側コネクタ 60と同様の構造を成している。天板部 131には、実施の形態 1のコネクタ保持金具 30の天板部 31に形成されているものと概略同様な形状の挿入穴 33が設けられている。コネクタ部 160は、先端部をこの挿入穴 33に挿入されてはんだ付けにて接合されて一体ィ匕されている。天板部 31の両端に設けられた一対の脚部 32において、一側の脚部 32の下端には 2個のはんだ付け用爪 34が設けられている。他側の脚部 32の下端部には 1個のはんだ付け用爪 34と取付フランジ 35とが設けられている。取付フランジ 35には、締着用の貫通孔 36が設けられている。なお、コネクタ部 160と天板部 131との接合は、はんだ付けに限らず、接着剤による接着、或いは溶接等により行われてもよい。

[0061] このような構成の補強型装置側コネクタにおいては、コネクタ部と、コネクタ部の先端部が挿入されてヽる挿入穴を持つ天板部と、この天板部を基板カゝら支持する脚部とを有しているので、装置側コネクタの開口部の広がりや倒れといった破損を確実に防止することができる。

[0062] 実施の形態 11.

図 26はこの発明にかかる抜け止め構造の実施の形態 11を説明するための補強型装置側コネクタの上面図である。図 27は図 26の D— D線に沿う矢視断面図である。本実施の形態の補強型装置側コネクタ 270においては、コネクタ部 260と天板部 13 1との接合力コネクタ部 260の接続側開口縁部の 2箇所に形成された係合部 261によりなされている。係合部 261は、図 27に示すように、開口縁部の先端側に設けられた上部突起 261aと、先端よりさがった位置で上部突起 261aに対向するように設けられた下部突起 261bとからなり、ふたつの突起 261a, 261bで天板部 131の挿入穴 3 3内周縁を挟み込むようにして係合している。このようにしてコネクタ部 160は天板部 131に嵌め込まれて接合されている。その他の構成は実施の形態 10と同様である。

[0063] このような構成の補強型装置側コネクタにおいては、コネクタ部 160は天板部 131 に嵌め込まれて接合されるので、接合工程が容易となる。

[0064] なお、実施の形態 10および実施の形態 11において、天板部 131には、実施の形態 1の天板部 31のように、必要に応じて、ホルダ 20の締着部 22を貫通する締着用ネジ 29がネジ込まれる連結ネジ穴 38が螺刻された接合部 37が設けられてもよ、。また、取付フランジ 35は、シグナルグランドにアースする必要がない場合には適宜削除されてもよい。

[0065] 実施の形態 12.

図 28はこの発明にかかる抜け止め構造の実施の形態 12を説明するための補強型装置側コネクタの斜視図である。本実施の形態の補強型装置側コネクタ 370は、図示しな、装置の基板に垂直に実装される縦型タイプのコネクタ部 360と、コネクタ部 3 60の接続側開口縁から互い反対方向に基板に平行に延びる第 1の天板部 331Aおよび第 2の天板部 331Bと、この天板部 331A, 331Bの端部力もそれぞれ基板方向へ折れ曲がって延びる第 1の脚部 332Aおよび第 2の脚部 332Bとを有している。第 1 の脚部 332Aの下端部には締着用の貫通孔 36が開口された取付フランジ 35が設けられている。第 2の脚部 332Bの下端にははんだ付け用爪 34が設けられている。天板部 331A, 331Bおよび脚部 332A, 332Bは、コネクタ部 360の先端を基板から支持する支持部材を構成してヽる。

[0066] 天板部 331A, 331Bおよび脚部 332A, 332Bは、コネクタ部 360のシェル 361を形成する薄板金属をコネクタ接続側に所定長さ延長して、この延長部を折り曲げて形成するので、部品点数が削減されるとともに天板部 331A, 331Bとコネクタ部 360 の接合の工程を削減することができる。

産業上の利用可能性

[0067] 以上のようにこの発明のコネクタ抜け止めホルダ、コネクタ保持金具およびコネクタ抜け止め構造は、 FA機器に接続される USB規格等の小型コネクタの抜け止めに適用されて好適なものであり、特に薄型機器の裏面にケーブルコネクタを垂直に接続する構造において、装置側コネクタ破損を防止するとともに、ケーブルコネクタの抜けを抑制した、ものに最適なものである。

Claims

請求の範囲

[1] 装置に設けられた装置側コネクタに結合され装置表面に対し垂直な方向に接続される構造のケーブルコネクタが、前記装置側コネクタ力も抜けることを防止する抜け止めホルダであって、

前記ケーブルコネクタの少なくとも後端部を保持し、かつ前記ケーブルコネクタ後端面に当接する当接面を有する保持部と、

フランジ状に形成され、締着用ネジによって前記装置に締着される締着部とを備えたことを特徴とするコネクタ抜け止めホルダ。

[2] 前記保持部は、内部に前記ケーブルコネクタを収容する概略筒状を成し、内壁面に軸方向に延び中心に向力つて立設されたリブが形成され、当該リブの内径側辺に形成され前記ケーブルコネクタを保持する少なくとも 1対の狭持面を有する

ことを特徴とする請求項 1に記載のコネクタ抜け止めホルダ。

[3] 前記保持部は、内部に前記ケーブルコネクタを収容する概略筒状を成し、側面に切れ込みが全長にわたつて形成されて!、る

[4] 前記保持部は、前記ケーブルコネクタの後端部および前記ケーブルコネクタ力延出するケーブルのいずれかの断面円形の部分に係合する C字型係合部を有し、前記切れ込みは前記 C字型係合部とつながって、る

ことを特徴とする請求項 3に記載のコネクタ抜け止めホルダ。

[5] 装置の基板に垂直に実装される縦型タイプの装置側コネクタの先端部が挿入される挿入穴が開けられた天板部と、

前記天板部を前記基板から支持するための脚部とを備えた

ことを特徴とするコネクタ保持金具。

[6] 前記挿入穴の内周形状は、前記装置側コネクタの先端部を概略全周にわたって囲む形状を成している

ことを特徴とする請求項 5に記載のコネクタ保持金具。

[7] 前記脚部は、下端に形成され、かつ表面にメツキが施された爪を有する

ことを特徴とする請求項 5に記載のコネクタ保持金具。

[8] 前記脚部は、下端に形成された取付フランジを貫通する固定用ネジで前記基板に締着されるとともに、グランドに電気的に接続される

ことを特徴とする請求項 5に記載のコネクタ保持金具。

[9] 前記天板部と前記脚部とは、板材が断面コ字型に折り曲げられて形成されていることを特徴とする請求項 5に記載のコネクタ保持金具。

[10] ケーブルコネクタの少なくとも後端部を保持し、かつ前記ケーブルコネクタ後端面に当接する当接面を有する保持部、およびフランジ状に形成され、締着用ネジによって装置に締着される締着部を有し、前記装置の基板に垂直に実装される縦型タイプの装置側コネクタに結合されるケーブルコネクタが前記装置側コネクタ力抜けることを防止する抜け止めホルダと、

前記装置に設けられ前記コネクタ抜け止めホルダの前記締着部が着座する取付座と

を備えたことを特徴とするコネクタ抜け止め構造。

[11] 前記装置側コネクタの先端部が挿入される挿入穴が開けられるとともに、該挿入穴とは別にネジ穴が開けられた前記基板に概略平行に配置された天板部と、前記天板部を前記基板力支持する脚部とを有するコネクタ保持金具をさらに備え、

前記ネジ穴に前記締着用ネジをねじ込んだ

ことを特徴とする請求項 10に記載のコネクタ抜け止め構造。

[12] 前記取付座は、前記コネクタ抜け止めホルダの前記締着部を囲繞する包囲堤を有していることを特徴とする請求項 10に記載のコネクタ抜け止め構造。

[13] 基板と、

前記基板に垂直に実装される縦型タイプの装置側コネクタと、

前記装置側コネクタの先端部が挿入される挿入穴が開けられ前記基板に概略平行に配置された天板部、及び前記天板部を前記基板力支持する脚部を有するコネクタ保持金具と

を備えたことを特徴とする FA機器。

[14] 前記脚部は、下端に形成された爪を有し、

前記爪は、前記基板にはんだ付けされていることを特徴とする請求項 13に記載の FA機器。

[15] 前記脚部は、下端に形成された取付フランジを有し、当該取付フランジを貫通する固定用ネジで前記基板に締着され、かつ当該固定用ネジを介してグランドに電気的に接続されている

ことを特徴とする請求項 13に記載の FA機器。

[16] 装置の基板に垂直に実装される縦型タイプのコネクタ部と、

前記コネクタ部の先端を前記基板から支持する支持部材と

を備えたことを特徴とする補強型装置側コネクタ。

[17] 前記支持部材は、

前記コネクタ部の先端が挿入され固定される開口部を有する天板部と、前記天板部を前記基板から支持するための脚部と

を備えたことを特徴とする請求項 16に記載の補強型装置側コネクタ。