WO2006104231A1 - 可搬型簡易トイレ装置 - Google Patents

Abstract

可搬型の簡易トイレ装置である。粉砕した汚物を確実に排出できるようにする。便器本体（２０）の溜まり部（１８）内に粉砕羽根を有する粉砕手段（４０）と、溜まり部（１８）内に圧縮空気を送る圧送手段（２００）と、さらに溜まり部（１８）を閉塞する開閉蓋（２１２）が設けられる。排便後の汚物処理時には開閉蓋を閉じ、溜まり部内を密閉した状態で粉砕手段を駆動して汚物を攪拌して粉砕する。汚物の粉砕処理後に圧縮空気を溜まり部内に送り込んで汚物を粉砕した流状物を排出ホース（１４）側に圧送する。排出ホースが既設トイレの既設便器などに連結されているので、粉砕した汚物を圧送することでこの流状物を既設便器側に確実に排出できる。

Description

明細書

可搬型簡易トイレ装置 技術分野

この発明は可搬型簡易トイレ装置、 特に室内で使用できるようになされた可搬 型簡易トイレ装置に関する。 詳しくは、 便器本体内に排便を粉砕処理 （攪拌処 理） すると共に、 粉砕した汚物を圧送する手段と、 汚物の飛散防止用および圧送 を効率的に行うための開閉蓋を備えることで、 汚物の飛散を防止しながら汚物な どを確実に処理できるようにしたものである。 背景技術

介護を必要とする老人や、 身体が不自由で室内の既設トイレまで出向くことが 困難な人のために、 可搬型の簡易トイレ装置が開発されている （例えば特開 2 0

0 4 - 3 0 8 4 0 4号公報参照） 。

この可搬型簡易トイレ装置は、 室内に設置できるように椅子型に構成され、 こ の椅子に座って用を足すことができる。 可搬型簡易トイレ装置には便器に洗浄水 を流すための給水ホースと、 汚物を排出する排出用の排出ホースが設けられ、 そ して汚物を圧送する手段が設けられている。

ところで、 先の特許文献に開示された技術は汚物を圧送することで、 便器内の 汚物を排出させるものであるが、 汚物はそのままの状態で圧送するものであるか ら、 圧送する圧力が充分でないと排出ホースの途中で滞留してしまい、 不衛生と なる。

そこで、 この発明はこのような従来の課題を解決したものであって、 特に汚物 の飛散防止用の開閉蓋を設けて汚物を粉砕処理すると共に、 粉砕された汚物を圧 送しながら排出処理することで、 汚物の飛散を防止しつつ汚物などを確実に処理 できるようにした、 室内で使用できる可搬型簡易トイレ装置を提案するものであ る。 発明の開示

上述の課題を解決するため、 請求の範囲 （第 1項） に記載したこの発明に係る 可搬型簡易トイレ装置は、 開口部の近傍から浄水を吐出する給水口と、 底部に設 けられた溜まり部と連通する排出口とを備えた便器本体と、

上記便器本体の溜まり部に取り付けられた汚物の粉砕手段と、

上記溜まり部の上部に設けられた上記汚物の粉砕物を圧送する粉砕物圧送手段 と、

この粉砕物圧送手段の上部であって、 上記溜まり部を密閉する開閉蓋ととで構 成されてなることを特徴とする。

便器本体の溜まり部に汚物の粉砕手段を設ける。 粉砕手段は攪拌 ·粉砕式とそ れ以外 （噴流による粉砕等） が考えられる。 何れにしろ、 この粉砕手段によって 汚物が強制的に粉砕処理される。 溜まり部の上部には開閉蓋が設けられる。 開閉 蓋は、 スライ ド式と開閉式が考えられる。 粉砕処理中は、 溜まり部の上部が開閉 蓋によって閉塞される。 したがつて粉砕処理中の汚物が便器本体の開口部側に飛 散することはない。

粉砕処理が終了するか、 それ以前に粉砕物圧送手段を駆動して、 溜まり部と開 閉蓋とによって閉塞された空間の内圧を高める。 所定の内圧になった段階で、 排 出口側の電磁弁を開く。 これで粉砕された汚物を既設便器側に圧送できるため、 既設便器との間に連結された排出ホース内には汚物が残留することがない。 このようにこの発明では、 汚物の飛散を防止しつつ、 粉砕された汚物などを確 実に排出処理できる。 図面の簡単な説明

図 1は、 この発明に係る可搬型簡易トイレ装置の一例を示す要部の断面図で ある。

図 2は、 給水ホースの構成例を示す図である。

図 3は、 排出ホースの構成例を示す図である。

図 4は、 逆止弁の一例を示す要部断面図である。

図 5は、 既設トイレを使用した給水ホースと.排出ホースの連結例を示す図で ある' 図 6は、 開閉蓋を構成する蓋本体の一例を示す平面図である。

図 7は、 蓋本体が開いた状態を示す断面図である。

図 8は、 この発明に係る可搬型簡易トイレ装置の制御系の一例を示す系統図 である。

図 9 A〜図 9 Kは、 その動作説明に供する波形図である。

図 1 0は、 この発明に使用される粉砕手段の他の取り付け例を示す要部断面 図である。

図 1 1は、 この発明に係る可搬型簡易トイレ装置の適用例を示す見取り図で ある。

図 1 2は、 開閉蓋の他の例を示す図 1と同様な要部断面図である。

図 1 3は、 図 1 2において開閉蓋が開いた状態を示す要部断面図である。 図 1 4は、 図 1 2に示す簡易トイレ装置に適用できる制御系の一例を示す系 統図である。

図 1 5 Α' '図 1 5 Εは、 その処理動作例を示すタイミングチャート図である _c 図 1 6 A' '図 1 6 Cは、 他の処理動作例を示すタイミングチャート図である 図 1 7は、 粉砕手段と開閉蓋の他の例を示す図 1と同様な要部断面図である _c 図 1 8は、 図 1 7において開閉蓋が開いた状態を示す要部断面図である。 図 1 9は、 図 1 7に示す簡易トイレ装置に適用される制御系の一例を示す系 統図である。

図 2 0 Α' -図 2 0 Fは、 その処理動作例を示すタイミングチヤ一ト図である。 図 2 1 Α〜図 2 1 Fは、 他の処理動作例を示すタイミングチヤ一卜図である。 図 2 2は、 図 1 7の他の例を示す図 1 7と同様な要部断面図である。

図 2 3は、 看護施設に取り付けられた給水ホースと排出ホースの取り付け手 段の一例を示す要部構成図である。

図 2 4は、 排出ホース取り付け手段の一例を示す要部構成図である （その 図 2 5は、 排出ホース取り付け手段の他の例を示す要部構成図である （その 2 ) 0

図 2 6は、 排出ホース取り付け手段の他の例を示す要部構成図である' （その 3 ) o

図 2 7は、 排出ホース取り付け手段の他の例を示す要部構成図である （その 4 ) o

図 2 8は、 その排出ホース取り付け状態の要部断面図である。

図 2 9は、 排出ホース取り付け手段の他の例を示す要部構成図である （その

5 ) o

図 3 0は、 その排出ホース取り付け具の一例を示す斜視図である。

図 3 1は、 排出ホース取り付け手段の他の例を示す要部の断面図である （そ の 6 ) 0

図 3 2は、 その排出ホース取り付け具の一例を示す斜視図である。

図 3 3は、 排出ホース取り付け手段の他の例を示す要部の断面図である （そ の 7 ) □

図 3 4は、 排出ホース取り付け手段の一例を示す斜視図である。

図 3 5は、 この発明を和式トイレに適用したときの排出ホース取り付け例を 示す要部の斜視図である。

図 3 6は、 そのときに使用される取り付け手段の一例を示す斜視図である。 図 3 7は、 この発明に係る可搬型簡易トイレ装置のさらに他の例を示す要部 の横断面図である。

図 3 8は、 この発明に係る可搬型簡易トイレ装置のさらに他の例を示す要部 の横断面図である。

図 3 9は、 この発明をべッドに取り付けた状態の一例を示す平面図である。 図 4 0は、 その要部断面図である。 発明を実施するための最良の形態

続いて、 この発明に係る可搬型簡易トイレ装置の好ましい実施例を図面を参照 して詳細に説明する。 この発明に係る可搬型簡易トイレ装置は特にお尻洗浄機能 ，の付いたいわゆる温水洗浄便座の設備が付いた簡易トイレ装置が好適である。 以 下の説明はこの温水洗浄便座の設備についての説明は省いてある。 可搬型簡易ト ィレ装置は洋式トイレタイプのものに適用した場合である。 '

(実施例 1 )

図 1 1はこの発明の適用例である。 この例は家屋 1の廊下 2に面してトイレ 3 が設置された例である。 トイレ 3内には便器 4と注水タンク 5が設置されている。 廊下 2に沿ってこの例では寝室としての部屋 6が位置し、 部屋 6内には例えばべ ッド 7が置かれている。

図 1はこの発明に係る可搬型簡易トイレ装置 1 0の一例を示す要部断面図であ る。 この可搬型簡易トイレ装置 1 0は便器本体 2 0を有する。 便器本体 2 0は通 常の水洗式トイレ （洋式トイレ） とほぼ同じ漏斗状の断面形状をなすが、 その全 体形状は箱型として構成される。 '便器本体 2 0は必ずしも箱形だけではなく、 例 えば肘掛けのある椅子型のものでもよい。 便器本体 2 0を軽量化するため、 この 例では便器本体 2 0はプラスチックによる成型品が利用される。 陶器などの他の 素材を使用して成形してもよレ、。 便器本体 2 0の上部開口部側には便座 2 1が位 置すると共に、 この便座 2 1および上部開口部を閉塞するような便蓋 2 3が設け られる。 ，

便器本体 2 0の底部がトラップ水 （溜まり水） や汚物の溜まり部 1 8となる。 溜まり部 1 8に連通して断面が 「へ」 の字状」 をなす排出部 2 2が設けられ、 排 出口 2 7に排出ホース 1 4が連結される。 そのため、 この例では便器本体 2 0の 背面部 2 0 bに連結部 2 6が設けられると共に、 便器本体 2 0の内部であって、 開閉弁として機能する電磁弁 2 4が連結部 2 6に近接して設けられている。 溜ま り部 1 8に連通する排出部 2 2への形状は、 図示の形状の他に P型、 U型、 椀型 などが考えられる。 これらの形状は何れも同様な作用効果が得られる。

電磁弁 2 4は、 溜まり部 1 8内のトラップ水 （汚物を含んだ水） を便器外に排 出するときだけ開くように制御され、 トイレを使用していないときは閉じられて いる。 漏水を防止するためである。 また、 同時に後述するエアコンプレッサ 2 0 0の圧力により効果的に汚物を排出するためである。

, 便器本体 2 0の上部近辺で、 排出部側の壁面 1.8 aには洗浄水の給水口 2 8が 設けられる。 本体背面部 2 0 bに設けられた連結部 3 4とこの給水口 2 8との間 には連結管 3 0が配されると共に、 連結部 3 4の近傍には電磁弁 3 2が取'り付け られる。 連結部 3 4に連結される給水ホース 1 2からの給水をこの電磁弁 3 2に よって制御できるようにするためである。 給水口 2 8と壁面 1 8 aとの間にはゴ ム状の漏水防止管 2 9が介挿され、 便器本体 2 0の背面空間部 2 0 a側に漏水し ないようにしている。

溜まり部 1 8の底部には粉砕手段 4 0が設けられる。 粉砕手段 4 0は溜まり部 1 8内に溜まった汚物やトイレットぺーパ （以下汚物と総称する） を砕くための もので、 種々なる構成が考えられる。 攪拌式 （回転式） 、 噴流式などが考えられ、 噴流式では破砕部との協働によって効率的に汚物などを粉砕する。 粉砕手段 4 0 によつて粉砕された流状物はトラップ水と混合して排出される。

図 1に示す粉碎手段 4 0は、 攪拌式のものが例示されている。 この例では、 モ ータ 4 2と粉砕羽根 4 4とで粉砕手段 4 0が構成され、 溜まり部 1 8内に設置さ れる。

図 1ではそのうち粉砕羽根 4 4のみ溜まり部 1 8內に臨むように取り付けられ る。 そのため、 モータ 4 2は溜まり部 1 8の底部外壁 1 9側に配置され、 ボル卜 やナツ トによる支持具 4 6によって便器本体 2 0に取り付け固定される。 モータ 4 2の回転軸は溜まり部 1 8の底部と水密的に係合されている。 モータ 4 2は溜 まり部 1 8の底部外壁側ではなく、 便器本体 2 0の底面板 2 0 cに固定するよう にしてもよレ、。 ·

この底面板 2 0 cには C P Uなどで構成された制御部 5 0が配される。 上述し た排出用電磁弁 2 4、 給水用電磁弁 3 2、 モータ 4 2などの各駆動が、 制御部 5 0によつて所定のタイミングで所定の時間だけ制御される。 制御部 5 0用の電源 スィッチ 5 2は本体背面部 2 0 bに設けられ、 本体上面部であって、 便蓋 2 3の 下面には便蓋 2 3に対する開閉検知スィツチ 5 5が設けられる。

図 2は給水ホース 1 2の一例を、 図 3は排出ホース 1 4の一例を示す。 給水ホ ース 1 2の一端部 1 2 aを上水道管側に接続される端部とし、 他端部 1 2 bを可 搬型簡易トイレ装置 1 0に接続される端部としたとき、 一端部 1 2 aおよび他端 ，部 1 2 bに各々逆止弁付きの連結部 6 O A , 6 0 ·Βが取り付けられている。 排出ホース 1 4にも同様に一端部 1 4 aおよび他端部 1 4 bに逆止弁付きの連 結部 6 2 A , 6 2 Bが設けられている。 この場合の一端部 1 4 aは可搬型 ^易卜 ィレ装置 1 0側に連結される端部であり、 他端部 1 4 bは下水道管側などに接続 される端部である。

5 給水ホース 1 2は便器本体 2 0に供給される洗浄水用として使用されるもので あるから、 小径のビニルホースなどを使用することができる。 排出ホース 1 4は その管内を汚物などを粉砕した流状物 （粒状物） が流れるものであるから、 給水 ホース 1 2よりも太い径のビュルホースなどを使用される。 これは固まった汚物 ではなく、 洗浄水と混合した流状物が取り扱うためである。 図 3は、 給水ホース

10 1 2よりも大径の排出ホース 1 4を使用した場合である。

給水ホース 1 2と排出ホース 1 4の管径を、 例えば上述したような管径に選定 すると、 元々太さが違うために、 給水ホース 1 2を排出ホースとして使用したり. 排出ホース 1 4を給水ホースと間違って連結したりする、 初歩的な誤連結作業を 確実に防止できる。 もちろん、 異なる管径のものを使用する場合に限らず、 同じ

15 管径のものを使用する場合でも、 図 2および図 3に示すように、 目印となる名称 例えば 「給水ホース」 や 「排出ホース」 という名称をホースの表面に刻印するこ とで、 誤連結を確実に防止できる。 また、 連結部の接合金具形状を非共通化とす ることで誤連結防止を行うこともできる。 さらに、 給水ホースと排出ホースとの 色を変え色別により誤連結を防止することもできる。

0 逆止弁付きの連結部 6 0 ( 6 2 ) は、 例えば図 4のように本体 6 3の中空内部 に断面矩形状の弁作動室 6 4が設けられ、 ここに弁作用をなす球体 6 5とそれに 対する押圧パネ 6 6とが設けられ、 水圧が矢印 a方向に作用することで弁が開く ようになつている。 これにより可搬型簡易トイレ装置側と上下水道管側からの双 方の逆流防止を行っている。

5 一方、 連結部 6 0 ( 6 2 ) のうちの他方の連結部 6 0 B ( 6 2 B ) にあっては、 これを可搬型簡易トイレ装置側と例えば既設便器の下水道管側に連結したとき、 逆止弁の球体 6 5が押圧パネ 6 6に抗して後退する凸部 （図示せず） を、 可搬型 簡易トイレ装置側と下水道管側の夫々に設けることで、 連結部 6 0 ( 6 2 ) を連 ，結したときには内部の弁が開放されて連通状態と.なり、 連結を外したときには内 部の弁が閉じ、 ホース内の液体が外部に漏れ出さないように構成されている。 したがって、 上水道管に給水ホース 1 2の連結部 6 O Aを取り付け、 便^本体 2 0側に連結部 6 0 Bを取り付けた状態で、 連結部 6 O Aを取り外しても管内部 の水は流れ出ず、 他方の連結部 6 0 Bを外しても管内部の水が流れ出すことはな 5 い。 同じように使用状態の排出ホース 1 4を外しても、 管内部の汚水が外部に流 れ出るようなことはない。

図 5は既設トイレ 3の概要を示す。 図 5は温水洗浄便座 8 0を備えた既設便器 4を例示する。 この場合には水道管 （上水道管） 8 2に分岐管 8 4が連結され、 この分岐管 8 4のうち水道管 8 2側に第 1の分岐口 8 6が設けられ、 ここに温水 10 洗浄便座用のホース 8 7が連結される。 そして第 1の分岐口 8 6より末端に近い 方に第 2の分岐口 8 8が設けられ、 ここに洗浄水用のホース 8 9が連結される。 この例では、 このような分岐構成の分岐管 8 4が使用される。 第 1と第 2の分 岐ロ 8 6， 8 8との間に逆止弁 9 0が設置されると共に、 分岐管 8 4の末端部に 給水ホース 1 2に対する連結部 9 2が設けられる。 この連結部 9 2に給水ホース 15 1 2の先端に設けられた連結部 6 O Aが連結される。

このように新たな分岐管 8 4を設け、 ここに給水ホース 1 2を取り付けること によって可搬型簡易トイレ装置 1 0に洗浄水を供給できる。 第 1と第 2の分岐口

8 6 , 8 8との間に逆止弁 9 0を設置したのは、 万が一ホース 8 9や給水ホース 1 2側からの水が逆流して温水洗浄便座側に供給する水と混じり合わないように 0 するためである。

分岐管 8 4の末端部分にはさらに消毒液用の連結部に消毒液を満たしたタンク

9 6を揷着することができる。 消毒液を使用することで、 既設トイレ 3はもちろ んのこと可搬型簡易トイレ装置 1 0の衛生状態を改善できる。 排出ホース 1 4も 同時に洗浄できる。 注水タンク 9 6は必ずしも備えられていなくてはならないも 5 のではな'く、 必要に応じて適宜設けるようにしてもよレ、。

排出ホース 1 4は、 排出管例えば既設トイレ 3内の排出管に直接排出できるよ うに配管してもよいが、 簡単には排出ホース 1 4を便器 4内まで導き、 汚水など を便器 4内に直接流し込むことである。 あるいは、 便器 4に排出用の排出ロを設 ，け、 ここに排出ホース 1 4を連結して便器 4内に排出することである。 図 5に示 す実施例は、 便器 4内に設けた連結孔に連結した例である。 この場合には便器本 体 1 0 8を改良し、 排出ホース 1 4の連結部 6 2 Bを連結孔に連結すればよい。 このように既設トイレ 3を活用すれば、 分岐管 8 4を付設するだけの簡単な増 設工事で可搬型簡易卜ィレ装置 1 0への給水と可搬型簡易トィレ装置 1 0からの 排出ができる。

この発明に係る可搬型簡易トイレ装置 1 0はさらに以下の構造を有する。 図 1 に示すように、 便器本体 2 0における溜まり部 1 8の背面上部であって、 給水口 2 8よりも下側の所定位置には、 溜まり部 1 8に所定の圧縮空気を送給するため の粉砕物の圧送手段 2 0 0と、 溜まり部 1 8を密閉する開閉蓋機構 2 1 0が設け られる。

圧送手段 2 0 0はエアコンプレッサで構成することができ、 このエアコンプレ ッサ 2 0 0の送給管 2 0 4が取り付け手段 2 0 6を介して壁面 1 8 aより溜まり 部 1 8側に導出される。 取り付け手段 2 0 6は溜まり部 1 8のトラップ水の水面 より上部に設けられる。 エアコンプレッサ 2 0 0は便器本体 2 0の背面空間部 2 0 a内に設けられた取り付け板 2 0 2に固定される。 また同様に、 溜まり部 1 8 に所定の圧縮空気を給送するための圧送手段 2 0 0と同機能を発揮させるために 可搬型簡易トイレ装置本体の外部より圧縮空気を取り入れ、 同様の作用を行わせ ることもできる。

開閉蓋機構 2 1 0はこの圧送手段 2 0 0よりもさらに上部であるが、 圧送手段 2 0 0と少許の間隔を隔てて配置される。 図 1に示す開閉蓋機構 2 1 0は、 溜ま り部 1 8を密閉する蓋本体 （開閉蓋） 2 1 2と、 この蓋本体 2 1 2を進退させる などして溜まり部 1 8を開閉する開閉駆動部 2 1 3とで構成される。

蓋本体 2 1 2の開閉方法としては、 スライ ド式と一例の角度として 9 0 ° 以上、 上下に開閉させる開閉式 （回動式） とが考えられ、 スライ ド式とするか、 回動式 とするかによつて開閉駆動部 2 1 3の構成が相違する。

図 1に示す実施例は、 スライ ド式に構成した場合である。 この例では開閉駆動 部 2 1 3として電磁ソレノイ ド 2 1 8を使用した場合で、 電磁ソレノイ ド 2 1 8 内を進退するビストン （ロッド） 2 1 6の先端部が連結部 2 1 4に取り付けられ ，る。 連結部 2 1 4は上述した蓋本体 2 1 2の一部をなす。 蓋本 ί本 2 1 2は図 6にその一例を示すように、 溜まり部 1 8の内周形状に沿つ た平板状の形体であって、 この例ではほぼ茄子状若しくは苺状のような形'体とな つている。 この例では、 抗菌剤がコーティングされたプラスチック成型品が使用 されている。

蓋本体 2 1 2の一部が連結部 2 1 4となるように、 この例では両者が一体成形 されている。 連結部 2 1 4は矩形状をなす。 この連結部 2 1 4の反対側には上述 したビス トン 2 1 6の先端部が圧入などによって嵌合固定される。 ピス トン 2 1 6は電磁ソレノィ ド 2 1 8に通電することによって電磁ソレノィ ド 2 1 8内を進 退する柱状をなす作動桿である。 この他に、 エアシリンダーやギアの組み合わせ 等々により同様な開閉進退動作をさせることができる。

図 1は開閉蓋としての蓋本体 2 1 2を閉じた状態を示し、 この蓋本体 2 1 2に よって溜まり部 1 8の内部が密閉される。 これに対して図 7は蓋本体 2 1 2を退 かせて溜まり部 1 8を開放した状態を示す。 '

このような蓋本体 2 1 2に対する進退動作は電磁ソレノィ ド 2 1 8への通電ぉ よびその解除によって行い、 そのストロークは電磁ソレノィ ド 2 1 8の蓋本体 2 1 2側に設けられた第 1のスィツチ 2 2 2と、 便器本体 2 0の壁面 1 8 a側に設 けられた第 2のスィツチ 2 2 4によって検出される。 第 1および第 2のスィッチ 2 2 2 , 2 2 4への連結部 2 1 4の当接によって、 蓋本体 2 1 2のス トローク終 了が検出される。

蓋本体 2 1 2·の溜まり部 1 8上面への摺接によって、 溜まり部 1 8内が密閉状 態となる。 完全な密閉は必要ではない。 この閉蓋状態でエアコンプレッサ 2 0 0 を作動させるとその圧縮空気が溜まり部 1 8内に送給され、 トラップ水に対して 押圧力が作用するので、 溜まり部 1 8内の粉碎物が排出ホース 1 4側に圧送され る。 ここに、 粉砕物は、 粉砕された汚物と トラップ水を混合した流状物を指す。 このように溜まり部 1 8は蓋本体 2 1 2によって密閉されているので、 圧縮空 気は溜まり部 1 8側に効果的に作用する。 粉砕された汚物は流状物となっている ため、 圧縮空気を溜まり部 1 8に作用させれば、 流状物を容易に洗浄水ど共に排 出ホース 1 4を通して排出できる。

， したがって排出ホース 1 4内に流状物が滞留す.ることはない。 溜まり部 1 8內 を密閉した状態で流状物を圧送するものであるから、 圧送手段 2 0 0として使用 されるエアコンプレッサとしては比較的小型のコンプレッサを使用できる。' 開閉 蓋機構 2 1 0を用いているため、 汚物の粉砕時、 汚物が便器本体 2 0内に飛散す るのを防止できるから、 便器本体 2 0が不衛生状態となることはない。

図 8は可搬型簡易トイレ装置 1 0の制御系の一例を示す。 上述した電源スィッ チ 5 2の他に、 開閉検知スィッチ 5 5、 第 1および第 2のスィッチ 2 2 2 , 2 2 4が設けられ、 それらのオンオフ信号が制御部 5 0に供給される。

電源スィツチ 5 2は可搬型簡易トイレ装置 1 0を設置するときにスィツチが投 入される。 これに対し、 開閉検知スィッチ 5 5は便座 2 1の上部を閉蓋するため の便蓋 2 3の開閉に関連してオンオフするスィッチである。 したがって、 図 1に 示すようにこの例では便蓋 2 3と対向するように便蓋 2 3の下面に開閉検知スィ ツチ 5 5が取り付けられる。 第 1および第 2のスィッチ 2 2 2 , 2 2 4は蓋本体 2 1 2のス トロークによってオンオフするスィツチである。

C P Uで構成されたこの制御部 5 0からの制御信号によつて上述した排出用電 磁弁 2 4、 給水用電磁弁 3 2、 粉砕用モータ 4 2、 エアコンプレッサ 2 0 0およ び電磁ソレノィド 2 1 8の各駆動状態が制御される。

図 9 A〜図 9 Kはその制御タイミング例を示す。 この可搬型簡易トイレ装置 1 0の場合には、 トイレが使用されていないときは開閉蓋である蓋本体 2 1 2は閉 じられた状態にあるものとする。

可搬型簡易トイレ装置 1 0は便蓋 2 3を開けて使用する。 便蓋 2 3の開操作は 開閉検知スィッチ 5 5 (開閉検知センサースィッチなど） によって検出される

(図 9 A, 図 9 B ) 。 便蓋 2 3が開けられると、 電磁ソレノィ ド 2 1 8への通電 によって蓋本体 2 1 2が開く （図 9 C ) 。 蓋本体 2 1 2のス トローク T Xは第 1 のスィッチ 2 2 2によって検出され、 第 1のスィッチ 2 2 2がオンすることで電 磁ソレノイ ド 2 1 8への通電解除となる （図 9 D ) 。

蓋本体 2 1 2が開けられることで、 トイレが使用できるようになり、 排便 ·排 尿が済み、 便蓋 2 3を閉じると、 開閉検知スィッチ 5 5がこれを検知して蓋本体 2 1 2を閉じる。 又は、 手動スィッチによる電気的信号により排便 ·排尿の終了 を制御部 5 0に伝達することにより蓋本体 2 1 2を閉じる。 蓋本体 2 1 2の閉じ る方向のストローク T xは第 2のスィッチ 2 2 4によって検出される （図 9 Ε ) 。 蓋本体 2 1 2が閉じて溜まり部 1 8内が密閉された状態になると、 今度は粉砕 用のモータ 4 2が駆動されて、 溜まり部 1 8内での粉砕処理が開始される （図 9 F ) 。 粉砕処理時間 T aは、 汚物やトイレツトぺーパを充分粉碎できる時間に選 定される。 その時間としては 2 0秒以下例えば、 2 0秒以下に選定される。

所定時間 T aだけ粉砕処理が行われると、 次にはエアコンプレッサ 2 0 0が通 電されて圧縮空気が溜まり部 1 8内に送給され、 このエアコンプレッサ 2 0 0の 通電より少し遅れて （A T b ) 排出用の電磁弁 2 4が開いて排出路が形成される (図 9 H , 図 9 I ) 。 このように電磁弁 2 4の通電をエアコンプレッサ 2 0 0の 通電よりも若干遅らせることにより、 溜まり部 1 8内の圧力を高めることができ る。 溜まり部 1 8内の圧力を高めた状態で電磁弁 2 4を開ければ、 この圧縮空気 の送給と洗浄水の供給とによって溜まり部 1 8内の流状物が排出ホース 1 4側に 圧送される。 圧送処理は所定時間 T bに亘つて行われる。

この所定時間 T bとしては、 排出ホース 1 4の設置長によっても相違するが、 排出ホース 1 4内に流状物が残留しないようにするため、 通常の場合には比較的 長めの時間、 例えば 1 0〜3 0秒程度に設定することができる。

所定時間 T bが経過すると、 今度は蓋本体 2 1 2の開動作に遷移する （図 9 C ) 。 この開動作を行い、 第 1のスィッチ 2 2 2によって蓋本体 2 1 '2の開位置 が検知されると、 溜まり部 1 8の上部がオープンになる。 溜まり部 1 8の上部を オープンにした後で、 今度は給水用の電磁弁 3 2を作動させて溜まり部 1 8への 洗浄水の注水が所定時間 T cに亘つて行われる （図 9 G ) 。 所定時間 T cは溜ま り部 1 8内のトラップ水が所定量となる注水時間に設定される。 ここに、 所定量 とはトラップ水の水面が排出部 2 2の屈曲部を超えるまでの貯水量を言う。

溜まり部 1 8への注水が完了すると、 蓋本体 2 1 2が閉じて、 初期状態に戻る (図 9 C、 図 9 D ) 。 以上のような各部の動作タイミングが複数のスィッチから のオンオフ信号と、 制御部 5 0の内部でソフト的に設定された時間とに基づいて コントロールされる。 また、 給水と排出を繰り返すことでよりきれいに洗浄する こともできる。

, このような動作タイミングに設定することで、 汚物の粉砕から排出処理および トラップ水のトラップ処理までを実現できる。 なお、 可搬型簡易トイレ装置 1 0 を持ち運ぶときなどのために、 図示はしないが排出スィッチを設け、 これ 手動 操作することで電磁弁 2 4を開けてトラップ水を排出することができる。

上述した電磁弁などの開閉タイミングなどはあくまでも一例である。 適宜変更 することができる。 例えば、 図 9 J、 図 9 Kに示すように、 加圧時間 A T bを長 目 （A T b ' ) にとつて、 充分加圧した後に圧送処理 （期間 T b ' ) するようにし てもよい。

図 1 0は粉砕手段 4 0の他の取り付け例を示す。 この例では、 溜まり部 1 8の 底部側に所定の深さと大きさの取り付け凹部 6 7が、 この溜まり部 1 8と一体に 設けられている。 粉砕用モータ 4 2は防振ゴム材 6 9などを介してこの取り付け 凹部 6 7内に挿着固定される。 そして、. ゴム材ゃプラスチック材等で構成された 閉塞板 6 8によってこの取り付け凹部 6 7が閉塞されて取り付け凹部 6 7が水密 的に閉塞される。

取り付け凹部 6 7に対する水密化を達成するため、 閉塞板 6 8と接触する溜ま り部 1 8の底部は多少凹ませてあると共に、 閉塞板 6 8はネジ 7 0などによって 溜まり部 1 8の底部に固定される。 このようにして粉碎手段 4 0を取り付けるこ ともできる。 なお、 本例では粉砕手段 4 0としてモータ 4 2と粉砕羽根 4 4との 構成を説明したが、 粉砕羽根に替わりスクリ やブレードあるいは外周に突起 を有する円筒状のローラーなどの構成であってもよく、 さらにモータ回転軸を水 平に配置した構成でもよい。

(実施例 2 )

続いて、 図 1 2以下を参照してこの発明に係る可搬型簡易トイレ装置 1 0の他 の実施例 （実施例 2 ) を説明する。 図 1と共通する構成についてはその説明を割 愛するが、 この例では蓋本体を回動式に構成した場合である。

図 1 2に示すように、 便器本体 2 0内にあって溜まり部 1 8の上部で、 圧送手 段 2 0 0の取り付け位置よりも若干上部側に縮径部 2 6 0が設けられる。 縮径部 2 6 0は環状フランジ部として構成され、 溜まり部.1 8の内面に向かうように所 定長だけ突出している。 上述した送給管 2 0 4は溜まり部 1 8のトラップ水と縮 径部 2 6 0との間に位置している。

縮径部 2 6 0は図 1 2からも明らかなように、 その全体が多少排出部 2 '2側に 傾斜するように設けられている。 縮径部 2 6 0の下面側には、 この縮径部 2 6 0 を閉塞することで溜まり部 1 8内を密閉できるできるような回動式の開閉蓋機構 5 2 5 0が設けられている。

回動式であるため、 開閉蓋機構 2 5 0は蓋本体 2 5 2を有し、 この蓋本体 2 5 2の一端、 図の例では右端部が回動軸部 2 1 4となされ、 この回動軸部 2 1 4が 縮径部 2 6 0の下面部 2 3 2に位置するように、 便器本体 2 0に対して回動自在 に軸支される。 この軸支部は便器本体 2 0に対して水密的に軸支されている。

0 蓋本体 2 5 2は、 その周面が縮径部 2 6 0の.下面縁部 2 6 4と当接した状態と なるように付勢される。 蓋本体 2 5 2は下面縁部 2 6 4に沿った形状をなすと共 に、 通常はこの下面縁部 2 6 4に接触して溜まり部 1 8内を密閉できるように、 回動軸部 2 5 4と下面部 2 6 2の壁面との間には付勢用のバネ 2 5 6が巻き付け られている。

5 ここで、 上述したように縮径部 2 6 0は排出部 2 2側に多少傾斜するように設 けられているので、 開閉蓋機構 2 5 0を構成する蓋本体 2 5 2自体も、 排出部 2 2側に傾いて取り付けられる。 このように蓋; φ:体 2 5 2を傾けて取り付けるよう にすれば、 蓋本体 2 5 2の上面に落下した排泄物を残らず、 溜まり部 1 8内に落 とし込むことができる （図 1 3参照） 。

開閉蓋機構 2 ' 5 0を回動式に構成すれば、 図 1に示すような駆動機構が不要に なり、 コストの削減を図れる。

上述した洗浄ホース 2 4 0は、 蓋本体 2 5 2の裏面側と溜まり部 1 8の周面の 一部の双方に、 洗浄水を噴射できるような角度をもってその先端部が溜まり部 1 8内に取り付けられる。 この例では図 1 2に示すように、 蓋本体 2 5 2の回動軸 部 2 5 4の近傍であって、 その下部側に液密的に取り付け固定される。 このよう に構成しても図 1と同様な処理が可能である。

図 1 4は図 1 2に示した可搬型簡易トイレ装置 1 0の制御系の一例を示す。 以 下の説明は、 図 8以下の説明と一部重複するところがある。 この例では電源スィ ，ツチ 5 2の他に、 開閉スィッチ 5 5および水抜き.スィッチ 2 4 4が設けられ、 そ れらのオンオフ信号が制御部 5 0に供給される。 水抜きスィツチ 2 4 4は便蓋 2 3よりも奥に設けられる。 使用頻度が少ないからである。 ' 図 1 5 A〜図 1 5 Eの制御タイミング例において、 便蓋 2 3の開操作は開閉ス イッチ 5 5によって検出される （図 1 5 A) 。 便蓋 2 3を開けているうちに用を 足す。 排泄物が蓋本体 2 1 2に落下すると、 その自重によって蓋本体 2 1 2が開 いて、 排泄物は溜まり部 1 8のトラップ水内に落下する （図 1 3参照） 。 排泄物 が落下すると、 蓋本体 2 1 2は自動的に閉じる。 これは蓋本体 2 1 2が常時縮径 部 2 3 0側に付勢されているからである。

排便の用が済んだら便蓋 2 3を閉じる （図 1 5 A) 。 閉蓋と判断されると、 期 間 T aに亘つて排泄物に対する粉砕処理がなされる （図 1 5 B ) 。 なお、 便蓋 2 3を閉じる動作を行う代わりに、 手動操作によって開閉スィツチ 5 5に相当する ような始動スィツチを作動させて粉砕処理の開始がなされるようにしてもよい。 粉砕処理時間 T aは汚物やトイレツトぺーパを充分粉砕できる時間に選定される。 通常は 2 0秒以下、 好ましくは 5〜1 0程度の時間に設定される。

粉砕処理が終了すると、 エアコンプレッサ 2 0 0が駆動されて、 溜まり部 1 8 の内部に圧縮空気が送給されて加圧される （図 1 5 E ) 。 加圧処理時間 T bは溜 まり部 1 8内の内圧が所定値 （例えば 2気圧） まで上昇する時間に設定される。 内圧の所定値とは、 排出ホース 1 4を介して既設便器 4内に流状物を確実に圧送 して排出できる程度の圧力を言う。 実際には内圧の所定値となる時間 T bが予め 設定され、 この時間 T bがカウントされる。

加圧時間 T bが経過すると、 エアコンプレッサ 2 0 0を駆動した状態で、 つま り圧縮空気を溜まり部 1 8の內部に送給した状態で、 排出用電磁弁 2 4が駆動さ れる （図 1 5 D ) 。 排出用電磁弁 2 4が駆動されて排出口 2 7が開けられると、 溜まり部 1 8内のトラップ水 （流状物） は、 圧縮空気によって一気に圧送されて、 排出ホース 1 4側へと排出される。 排出ホース 1 4は既設便器 4に連結されてい るので、 粉砕手段 4 0によって粉砕された排泄物が既設便器 4側に排出される。 圧送期間 T cは排出ホース 1 4の設置長によっても相違するが、 排出ホース 1 4内に流状物が残留しないようにするため、 通常の場合には比較的長めの時間、 ,例えば 1 0〜3 0秒程度に設定される。 · 圧送期間 T cが経過すると、 排出用電磁弁 2 4への通電が解除されると共に、 エアコンプレッサ 2 0 0の駆動を停止する （図 1 5 D , 図 1 5 E ) 。 これで、 排 出口 2 7が閉じられる。 その後、 給水用電磁弁 3 2が作動して溜まり部 1 8内へ の給水が開始される （図 1 5 C ) 。 その給水時間 T dは、 溜まり部 1 8内のトラ 5 ップ水が所定量となる注水時間に設定される。 ここに、 所定量とはトラップ水の 水面が排出部 2 2の屈曲部を超えるまでの貯水量を言う。 溜まり部 1 8への注水 が完了することで、 待機状態となる。

なお、 この例では、 図 1 5 Cに示すように給水用の電磁弁 3 2の作動に同期し て洗浄用の電磁弁 3 3も作動させている。 この電磁弁 3 3が作動すると、 洗浄ホ 10 —ス 2 4 0を介して溜まり部 1 8内への注水、 具体的には蓋本体 2 1 2の裏面へ の噴射および溜まり部 1 8の壁面への噴射が行われる。 この洗浄水の噴射によつ て、 蓋本体 2 1 2の裏面および溜まり部 1 8の壁面の洗浄が行われるから、 蓋本 体 2 1 2と溜まり部 1 8内を常に清潔に保つことができる。

溜まり部 1 8内への給水と蓋本体 2 1 2などに対する洗浄とを同時に行うので 15 はなく、 溜まり部 1 8内への給水を行う前、 つまり流状物の圧送 ·排出処理が終 了してから洗浄処理を行って、 そのときの洗浄水も同時に圧送 ·排出するように してもよい。 したがって、 溜まり部 1 8内への給水はその後、 電磁弁 2 4を閉じ てから行うことになる。

可搬型の簡易トイレ装置 1 0を移動したり、 撤去するときには、 溜まり部 1 8 20 内のトラップ水は排出しておいた方が好ましい。 この水抜き処理は、 上述した排 出処理とは独立して行われる。 その場合には、 図 1 6 A〜図 1 6 Cに示すように 水抜きスィッチ 2 4 4をオンにして、 エアコンプレッサ 2 0 0を作動させる （図 1 6 A , 図 1 6 B ) 。 エアコンプレッサ 2 0 0の始動によって溜まり部 1 8内は 加圧される （図 1 6 C ) 。 期間 T f に亘る加圧処理が終了すると、 排出用電磁弁 25 2 4が作動して所定期間 T gに亘り排出口が開けられる （図 1 6 B ) 。

この加圧圧送によってトラップ水を溜まり部 1 8内から排出することができる。 そして、 エアコンプレッサ 2 0 0の駆動が停止されてから若千時間 Δ Τ f を置い て排出用電磁弁 2 4を閉じる。 こうすることで、 卜ラップ水の排出処理 （水抜き ，処理） が完了する。 ここで、 期間 T f は上述した時間 T bに、 期間 T gは時間 T Cにセッ卜すればよい

(実施例 3 )

図 1 7以下に簡易トイレ装置 1 0の他の実施例 （実施例 3 ) を示す。 実施例 3 は実施例 2と同じ開閉蓋機構を用いるが、 粉砕手段の構成が相違する。 実施例 3 における粉砕手段は圧送手段 2 0 0からの噴出流 （噴流） を利用した場合であり、 この噴出流に加えてさらにこの例では、 噴出流によって汚物を衝突させて粉砕す る破砕部を溜まり部 1 8内に設けたものである。 この簡易'トイレ装置 1 0におい ても、 上述した構成と同一部分の説明は割愛する。

圧送手段 2 0 0は、 汚物などの圧送処理の他に、 汚物などの粉砕処理としても 利用される。 圧送手段 2 0 0は小型のエアコンプレッサが使用される。 圧送手段 2 0 0は便器本体 2 0の内部所定位置に取り付け固定される。

圧送手段 2 0 0には送給パイプ 2 0 4が連結され、 その噴出口 2 0 6は溜まり 部 1 8のトラップ水よりも上面に位置した場所であつて、 溜まり部 1 8側に露出 するように固定される。 噴出口 2 0 6は、 この例ではトラップ水の水面側に向く ように、 多少傾斜して取り付け固定される。

送給パイプ 2 0 4は分岐管が使用され、 分岐された分岐パイプ 2 0 7の噴出口 2 0 7 aは、 溜まり部 1 8の底部側に露出するように配置されている。 噴出口 2 0 7 aは、 溜まり部 1 8の真上を向くのではなく、 溜まり部 1 8の壁面側を向く ように多少傾 して取り付け固定されている。 これは、 噴出口 2 0 7 aから噴出 された圧縮空気に基づく噴出流によつて汚物が溜まり部 1 8の壁面に衝突し易く するためである。

汚物は図 1 8に示すように、 汚物の自重によって開閉蓋 2 5 2が開いて溜まり 部 1 8内に落下する。 溜まり部 1 8には圧送手段 2 0 0からの圧縮空気による噴 出流が噴出しているので、 落下した汚物がこの噴出流に直接当たることによって、 汚物は細かく砕かれる。 さらに噴出流によって汚物が溜まり部 1 8の壁面に衝突 するのでこの衝突の衝撃によっても汚物が砕かれる。

噴出流による汚物の粉 力をさらに高めるため、 図 1 7に示す例では、 トラッ ，プ水が溜まっている溜まり部 1 8の側壁に、 汚物 ·の破砕部 2 7 0が設けられる。 破砕部 2 7 0は、 多数の突起 2 7 2によって構成され、 この例では、 これら多数' の突起 2 7 2が規則的に、 数条に亘り設けられて構成される。 これらの突'起 2 7 2に汚物が衝突したとき、 汚物が粉砕 （破砕） され易くするための突起 2 7 2と しては、 鋭角をなす尖塔形状が好ましい。

破砕部 2 7 0を構成する突起 2 7 2の数、 長さ、 太さ、 設置条数などは何れも 任意である。 その材質も任意であるが、 樹脂による成型品が好適である。 成型品 であれば、 破碎部 2 7 0が安価になると共に、 溜まり部 1 8の壁面への取り付け も、 接着剤などを利用して取り付けることができるため施工が容易になるからで ある。

このように圧送手段 2 0 0を用いた噴出流を利用するか、 さらに圧送手段 2 0 0と破砕部 2 7 0を利用して汚物などを粉砕することによって、 特に破砕部 2 7 0を利用することで汚物を効果的に粉砕処理できる。

図 1 9は簡易トイレ装置 1 0に設けられた制御部 5 0の要部の一例である。 電 源スィツチ 5 2、 開閉検知スィツチ 5 5および洗浄ボタン 2 7 4がそれぞれ設け られ、 それらのオンオフ信号が C P Uで構成された制御部 5 0に供給される。 制御部 5 0からの制御信号によって上述した排出用電磁弁 2 4、 給水用電磁弁 3 2および粉砕物圧送手段であるエアコンプレッサ 2 0 0の各駆動状態が制御さ れる。

図 2 0 A〜図 2 0 Fはその制御タイミング例を示す。 便蓋 2 3の開操作が開閉 検知スィッチ 5 5によって検出される （図 2 O A , 図 2 0 B ) 。 便蓋 2 3を開け ているうちに用を足す。 排泄物等の汚物が蓋本体 2 5 2に落下すると、 その自重 によって蓋本体 2 5 2が開いて、 汚物は溜まり部 1 8のトラップ水内に落下する (図 1 8参照） 。 汚物が落下すると、 蓋本体 2 5 2は自動的に閉じる。 これは蓋 本体 2 5 2が常時縮径部 2 6 0側に付勢されているからである。

開閉検知スィッチ 5 5は、 次に説明する洗浄ボタン 2 7 4との関連で設けられ ている。 便蓋 2 3を開ける前に洗浄ボタン 2 7 4が操作されても、 洗浄処理を行 わないようにするためである。 したがって、 この開閉検知処理は必要に応じて設 けることができる。

, 排便が済んだら便蓋 2 3が閉じられ、 その後に洗浄ボタン 2 7 4が押される (図 2 0 C ) 。 この洗浄操作が検知されると、 コンプレッサ 2 0 0が作動して、 圧縮空気が溜まり部 1 8側に送給されて粉砕処理の開始となる （図 2 0 D！) 。 圧縮空気は溜まり部 1 8の上部空間と、 トラップ水の内部にそれぞれ同時に供 給される。 まず、 上部空間内に送給された圧縮空気によってトラップ水の上面に 露出した汚物が風圧によって小ラップ水内に沈み込みながら、 複数の突起 2 7 2 に圧接される。 そして、 トラップ水内に送給された圧縮空気による噴出流によつ て水流が生まれ、 トラップ水が溜まり部 1 8内を回流するようになる。

圧縮空気は溜まり部 1 8の壁面側に噴出するようにその噴出方向が設定されて いるので、 圧縮空気による水流によって汚物は溜まり部 1 8の内壁に衝突する。 その内壁には複数の突起 2 7 2が存在するので、 汚物が突起 2 7 2に衝突する。 トラップ水は回流するので、 汚物は突起 2 7 2への衝突を繰り返しながら回流す る。 この回流によって、 汚物が細かく粉砕される。 汚物はトラップ水の水分を含 んでいるので、 崩れやすくなつている。

そのため、 図 2 0 A〜図 2 0 Fのように粉砕開始時点 t 1より所定時間 T aに 亘り圧縮空気を溜まり部 1 8内に送給することで、 汚物を細かく粉砕できる。 こ の粉砕処理時間 T aとしては、 汚物を粉砕するに充分な時間に設定され、 3 0秒 〜 1分以内の時間に設定すれば、 汚物の粉砕は充分可能である。

溜まり部 1 8内の上部の密閉空間は開閉蓋 2 5 2によってほぼ閉塞された状態 となっており、 粉砕処理期間中は図 2 0 Fに示すように排出口 2 7側の電磁弁 2 4は閉じた状態' （時点 t l〜 t 2 ) にあるので、 溜まり部 1 8内に圧縮空気を送 給し続けることで、 その内部圧力が高まった状態となっている。

制御部 5 0では洗浄ボタン 2 7 4が操作された時点 t 1からの時間がカウント されているので、 粉砕処理時間 T aが経過すると （時点 t 2 ) 、 今度は洗浄処理 に自動的に遷移する （図 2 0 E ) 。 洗浄水を供給することで洗浄処理が行われる から、 この場合には制御部 5 0からの制御信号によって電磁弁 3 2が解放される。 この洗浄処理と同時に電磁弁 2 4が制御されて排出口 2 7が解放される。

排出口 2 7が解放されると、 溜まり部 1 8の内部圧力 （2気圧程度） によって 粉砕された汚物 （粉砕物） は、 既にトラ.ップされてレ、るトラップ水および給水口 ，2 8側より新たに供給された洗浄水と共に一気に排出ホース 1 4側に排出 （圧 送） される （図 2 O F ) 。 したがって洗浄処理と排出処理が同時進行する。

洗浄処理は時点 t 2より所定時間 T b (時点 t 4 ) までであるのに対し'、 排出 処理はこの所定時間 T bよりも T dだけ短かな時間 T cが宛われる （図 2 O F ) 。 したがって時点 t 4より T dだけ前の時点 t 3で排出処理を終了すべく、 排出口 2 7側の電磁弁 2 4が閉じられる。 電磁弁 2 4が閉じられても洗浄処理は終了し ていないので、 洗浄水は溜まり部 1 8が供給され続ける。 そして、 時点 t 4に至 つて始めて電磁弁 3 2が閉じられ、 洗浄水の供給が停止する。 したがつてこの期 間 T dが溜まり部 1 8に対する洗浄水のトラップ処理となる。 このトラップ処理 が終了することで、 便器が再利用可能な状態となる。

図 2 0 A〜図 2 0 Fに示す実施例は、 圧縮空気を送給する粉砕処理モードが終 了して力、ら、 洗浄排出処理を行う洗浄排出処理モードに遷移するようにしたが、 例えば図 2 1 D〜図 2 1 Fに示すように粉碎処理モードと洗浄排出処理モードと をほぼ同時に進行させることもできる。

この例の場合では、 洗浄排出処理モードよりも若干先行して粉砕処理モードが 開始される。 このように粉砕処理モードを先行させたのは、 圧縮空気を先に送給 しておいた方が汚物に対する粉砕 （破碎） 効果が高まるからである。

図 1 7において、 分岐管 2 0 7の噴出口 2 0 7 aは溜まり部 1 8の底部に設け たが、 例えば噴出口 2 0 6の下面側であって、 トラップ水に水没した位置に、 対 向突起 2 7 2を向くように設けることもできる。

(実施例 4 )

図 2 2はこの発明に係る簡易トイレ装置 1 0の他の例であって、 汚物を破砕す る手段として、 圧縮空気の他に水流および水圧を積極的に利用した例である。 そのため、 図 2 2のように便器 2 0の内部に基台 2 9 2が設置され、 この基台 2 9 2の上に注水タンク 2 9 0が据え付けられる。 注水タンク 2 9 0には電磁弁 2 8 8を介して給水ホース 1 2からの洗浄 が供給されると共に、 分岐管 2 0 7 によってコンプレッサ 2 0 0からの圧縮空気が導かれる。 注水タンク 2 9 0に連 結された連結管 2 9 4の噴出口 2 9 4 aは溜まり部 1 8の底部から溜まり部 1 8 ，の側壁を向くように取り付けられる。 その他の構成は図 1 7の場合と同様である。 このように注水タンク 2 9 0を新たに設け、 溜まり部 1 8の底部から洗浄水を 圧縮空気と共にトラップ水内に放出すれば、 トラップ水が高速水流となって溜ま り部 1 8の側壁に衝突する。 溜まり部 1 8の側壁には粉砕手段 2 7 0が設けられ ているので、 この粉砕手段 2 7 0に汚物が衝突することになり、 圧縮空気の吹き つけ、 トラップ水の水流、 水圧と相俟って、 汚物は突起 2 7 2に衝突しながらト ラップ水共々溜まり部 1 8内を回流するので、 汚物を短い時間で効果的に粉砕で さる。

図 2 2の粉碎および排出処理は図 2 0に準拠している。 この例では圧縮空気は 粉砕処理と共にトラップ水内に送給し、 洗浄水は電磁弁 2 8 8によって洗浄 ·排 出処理モードのときのみ送給するように制御されている。 もちろん、 粉砕処理と 洗浄 ·排出処理をほぼ同時に行う場合には電磁弁 3 2と 2 8 8は共用できる。

(実施例 5 )

図 2 3は老齢化社会を考慮したときの配管例である。 数年後には 6 5歳以上の 老人は人口の相当数の割合となる。 そうすると、 介護施設を利用する人が増える と予想される。 介護する人の負担を少なくするには、 介護室 9 4内に複数のべッ ド 9 6を用意することが予想される。 その場合には、 その介護室 9 4内で用を足 せるように工夫せざるを得ない。 '

このような場合で、 例えば 6人部屋を想定するとべッド · 9 6を図 2 3のように 配置する。 その中央部に簡易トイレ装置用の給水本管 9 8 aと排出本管 9 8 bを 床面に配管する。

そして、 図 2 3は可搬型簡易トイレ装置 1 0を共用するのではなく、 1台のベ ッド 9 6には 1台の可搬型簡易トイレ装置 1 0が設置されている例である。 その ため可搬型簡易トイレ装置 1 0はべッド 9 6の近くにセットされる。 可搬型簡易 トイレ装置 1 0が設置されている場所に近い本管 9 8 a、 9 8 bのそれぞれに連 結部 1 0 0と 1 0 2が設けられる。 そして、 連結部 1 0 0には各可搬型簡易トイ レ装置 1 0に接続された給水ホース 1 2が連結され、 可搬型簡易トイレ装置 1 0 に接続された排出ホース 1 4が連結部 1 0 2に連結される。

， こうすることで、 複数の利用者にも対処できる i なお、 この場合でも排出ホー ス 1 4の管径は小径のホースを使用できることは言うまでもない。 (実施例 6 )

図 2 4は可搬型簡易トイレ装置 1 0に接続された排出ホース 1 4を既設便器 4 に連結するときの連結例である。 この例では、 既設便器 4を改良することでその 連結を達成したものである。

この場合には既設便器 4の便器本体 1 0 8を改良する。 図 2 4において、 便器 本体 1 0 8には排出管 1 1 0が連結されているが、 この便器本体 1 0 8であって、 その溜まり部よりも上部側に排出導出口 1 1 2を設け、 その背面側に設けられた 連結部 1 1 4に排出ホース 1 4の連結部 6 2 Bが連結される。 排出口は下方のト ラップ部に接続してもよい。

なお、 このように既設便器 4を改良する場合、 可搬型簡易トイレ装置 1 0とこ の既設便器 4には高低差があり、 既設便器 4の方が高いときには、 排出ホース 1 4内に流状物が滞留するおそれがある。 しかし、 上述したエアコンプレッサ 2 0 0を設け、 その圧縮空気によって流状物を圧送すれば、 この流状物が排出ホース 1 4内に残留することない。

(実施例 7 )

図 2 5は図 2 4の変形例である。 図 2 5では図 2 4の構成に加えてさらに溜ま り部の上部を閉塞する閉塞蓋 1 1 6を設け、 可搬型簡易トイレ装置 1 0の排出処 理に関連してこの閉塞蓋 1 1 6を閉じるように構成した場合である。

そのため、 この閉塞蓋 1 1 6は電動式による閉塞操作が好ましく、 可搬型簡易 トイレ装置 1 0の排出用電磁弁 2 4の作動に連動して開閉するように制御される。 閉塞蓋 1 1 6を図 2 5のようにスライ ド式に構成するときは、 この閉塞蓋 1 1 6 は電磁ソレノィド 1 1 7で開閉させることができる。 電磁ソレノィ ド 1 1 7の変 わりにギアによって開閉させる機構を利用することもできる。 排出用の電磁弁 2 4ではなく、 給水用の電磁弁 3 2に連動して閉塞蓋 1 1 6を閉塞制御 （開閉制 御） してもよレヽ。

, 閉塞板 1 1 6としてスライ ドではなく、 一例の角度として 9 0。 以上開閉させ る方式を採用する場合には閉塞板 1 1 6の回転軸部に軸駆動機構が設けられ、 電 磁弁 2 4に連動してその回動が制御される。 電磁弁 2 4との連動方式では く、 便器本体 1 0 8に設けられた便蓋 （便座を閉塞する外蓋） の開閉に連動して開閉 するような機構を採用することもできる。

閉塞蓋 1 1 6は既設便器 4が使用される場合でも、 その開閉を行う必要がある ので、 この既設便器 4に温水洗浄便座が装備されているときは、 この温水洗浄便 座に開閉検知スィッチ （図示はしない） を設け、 そのスィッチ操作に基づく制御 信号を利用して閉塞蓋 1 1 6を制御するように構成することもできる。 (実施例 8 )

図 2 6以下も排出ホース 1 4を既設便器 4に連結する具体例である。 図 2 6は 既設便器 4に設置されている便座 1 1 8を改良して、 排出ホース 1 4を便器本体 1 0 8内に導けるようにしたものである。

図 2 6では便座 1 1 8のうち左側の便座 1 1 8 aの一部に上下に貫通する排出 ホース握持用の貫通孔 1 1 9が設けられ、 ここに排出ホース 1 4の先端部を揷通 させることで既設便器 4との連結を図るようにしたものである。

この場合には、 排出ホース 1 4に設けられる連結部 6 2 Bと連結される連結部 が貫通孔 1 1 9に設けられる。 また、 既設便器 4を使用するときは、 排出ホース 1 4を外す必要がある。

(実施例 9 )

図 2 7は図 2 6の変形例である。 図 2 7の例では左側の便座 1 1 8 aの下面側 に、 排出ホース 1 4に対する取り付け固定部 1 2 0を一体的に設けたもので、 便 器本体 1 0 8と便座 1 1 8との隙間を利用して取り付け固定する場合である。 排出ホース 1 4の先端部は溜まり部まで届くようにして配管してもよければ、 便座 1 0 8より僅かに突出するだけの長さとなるように配管してもよレ、。 排出ホ ース 1 4そのものの径が小さいため、 便器本体 1 0 8と便座 1 1 8との隙間を利 用して取り付け固定することができる。

， この場合には、 その取り付け固定部 1 2 0は図 ·2 8に示すように、 下端部が開 放された断面中空の握持部 （挟着部） 構成となる。 この構成では、 既設便器 4と 可搬型簡易トイレ装置 1 0の同時使用が可能になる。 '

(実施例 1 0 )

図 2 9は図 2 7の変形例である。 この例では排出ホース 1 4用の取り付け固定 部 1 2 0は便座 1 1 8とは別体構成であり、 図 3 0に示すように便座 1 1 8に取 り付けられる挟持部 1 2 2と、 この挟持部 1 2 2に対して下面側に突出する握持 部 1 2 4が設けられ、 この握持部 1 2 4で排出ホース 1 4を握持するようにした 例である。 この構成でも図 2 7と同様な作用効果を奏する。

(実施例 1 1 )

図 3 1は図 2 7および図 2 9の変形例である。 この例では排出ホース 1 4用の 取り付け固定部 1 2 0は便座 1 1 8とは別体構成であり、 しかも図 3 1に示すよ うに便器本体 1 0 8に固定するようにした例である。 そのため、 図 3 2に示すよ うに便座本体 1 0 8に取り付けられる挟持部 1 2 2と、 この挟持部 1 2 2に対し て上面側に突出する中空握持部 1 2 4が設けられ、 この握持部 1 2 4で排出ホー ス 1 4を握持するようにした例である。 したがつてこの構成によれば、 図 2 7お よび図 2 9と同様な作用効果を奏する。 (実施例 1 2 ) ·

図 3 3は排出ホース 1 4の取り付けのさらに他の例を示す。 この例は排出ホー ス 1 4の取り付け固定部 1 2 0として、 図 3 4に示すように漏斗を変形したよう な形状として構成された弾性体が使用される。 その外面は溜まり部の外面に沿う 形状となされている。 そして、 弾性を持たせるため、 漏斗状の開口端部 （溜まり 部側とは反対側） には複数の割溝 1 3 2が形成され、 この開口端部を抑えながら 溜まり部側に差し込むことで、 この溜まり部の周囲に密着した状態で、 この取り 付け固定部 1 2 0を挿着できる。

取り付け固定部 1 2 0のうち、 揷着時排出部 1 1 0側となる部分には排出ホー ，ス 1 4の取り付け片 1 2 8が一体成形され、 その先端部に図示状態において 9 0 ° 以上折れ曲がった取り付け部 1 2 8 aが設けられたものである。 取り付け部 1 2 8 aには一端が開口した握持部 （挟持部） 1 3 4が設けられている。 排 部 1 1 0と対峙する面は大きな透孔 1 3 0となされている。

このように構成された取り付け固定部 1 2 0は、 透孔 1 3 0が排出部 1 1 0側 を向くように便器本体の溜まり部に挿着される。 この揷着によって、 取り付け固 定部 1 2 0は溜まり部と密着した状態で固定される。 その後、 図 3 3に示すよう に排出ホース 1 4の先端部を取り付け部 1 2 8 aの握持部 1 3 4に取り付け固定 することで、 排出ホース 1 4を溜まり部に臨ませるようにセッティングできる。 なお、 '取り付け固定部 1 2 0の弾性が充分でないときは、 取り付け固定部 1 2 0の内空部を拡張するような拡張用の筒状体を使用すればよい。 筒状体をこの内 空部に挿着することで、 内空部が拡張されて取り付け固定部 1 2 0のほぼ全体を 溜まり部の内周面に密着固定できる。

(実施例 1 3 )

図 3 5は既設トイレが和式トイレの場合における排出ホース 1 4の取り付け例 である。 この場合には、 取り付け固定部 1 2 0として、 図 3 6に示すように和式 便器 1 8 0に揷着できるように、 その両端が多少湾曲した挟持部 1 3 6が設けら れると共に、 この挟持部 1 3 6の中央部に排出ホース 1 4の取り付け部 1 3 8が 設けられる。 取り付け部 1 3 8は中空握持部構成である。 . 取り付け固定部 1 2 0は、 その挟持部 1 3 6の両端を押し広げ （拡幅し） 、 そ の弾性力を利用して和式便器 1 8 0に揷着固定される。 このような取り付け固定 部 1 2 0を使用しても排出ホース 1 4が溜まり部を向くように取り付け固定する ことができる。

排出ホース 1 4の取り付け部 1 3 8は、 挟持部 1 3 6の中央部ではなく、 左右 何れかにシフトさせた挟持部 1 3 6の端部側に設けてもよい。

(実施例 1 4 )

図 3 7は衛生的な可搬型簡易トイレ装置 1 0を提供するものである。 この場合 は、 便器本体 2 0の壁面 1 8 aであって、 溜ま.り部 1 8よりも上部の位置に消 毒液を満たしたタンク 1 4 2が設けられる。

溜まり部 1 8の上部には図 1に示すようにエアコンプレッサ 2 0 0が ^けられ ているので、 図 3 7の場合にはこのエアコンプレッサ 2 0 0と並置するように構 成した場合である。 そのため、 エアコンプレッサ 2 0 0に隣接した壁面 1 8 aに 消毒液の注入口 1 4 0が設けられている。

タンク 1 4 2にはトイレ使用時、 具体的には流状物の排出タイミングに連動し て押圧手段 （図示はしない） を所定時間 T bに！:つて動作させる。 これでトイ レ 使用時のみタンク 1 4 2を押圧して所定の消毒液を溜まり部 1 8に送り出すこと ができる。

こうすれば、 便器本体 2 0のうち溜まり部 1 8付近は常に消毒液によって消毒 されるので、 衛生的である。 この消毒液を滴下することで、 排出ホース 1 4も同 時に消毒されることになるので、 一層衛生的な可搬型簡易トイレ装置を提供でき る。 (実施例 1 5 )

図 3 8は消臭機能を備えた可搬型簡易トイレ装置 1 0の具体例である。 この場 合も図 3 7と同様にエアコンプレッサ 2 0 0に並置させて消臭手段が設置される。 そのため、 エアコンプレッサ 2 0 0と隣り合うように便器本体 2 0の壁面 1 8 a であって、 溜まり部 1 8よりも上部の位置に吸入口 1 5 0が設けられ、 ここにケ ース 1 5 3内に設けられた消臭手段として機能する換気用ファン 1 5 2が取り付 けられる。 さらにこの吸入口 1 5 0の背面側に排気パイプ 1 5 4が接続され、 屋 外に排気される。

そして、 少なくともトイレ使用時に、 換気用ファン 1 5 2を回転駆動する。 そ うすれば、 便器本体 2 0内の空気が吸い込まれて屋外に排気されるから、 汚物の 臭いを効率よく屋外に排気できる。 したがって、 室内に汚物の臭いが漂うことが なく、 快適な環境を作ることができる。

(実施例 1 6 )

, 図 3 9はこの発明に係る可搬型簡易トイレ装置 · 1 0をべッドに装備した場合の 一例を示す。 そのため、 図 4 0に示すように、 ベッド 1 6 0の架台 1 6 2の上面 にはマツトレス 1 6 4が敷かれている。 このマツ トレス 1 6 4の中央部には所定 の大きさの開口部 1 6 4 aが設けられ、 ここを覆うように開閉蓋 1 6 6が用意さ れている。 したがって開閉蓋 1 6 6はマッ トレス 1 6 4の一部となる。

一方、 開口部 1 6 4 aに対向する架台 1 6 2にも、 この開口部 1 6 4 aよりも 小さめの穴 1 6 8が形成され、 この穴を塞ぐように連動して動作する開閉シャツ タ 1 7 0が設けられている。

さらに、 この穴 1 6 8をさらに塞ぐように架台 1 6 2の下面側には上述した可 搬型簡易トイレ装置 1 0が取り付け固定されている。

ベッド 1 6 0に寝たままでこの可搬型簡易トイレ装置 1 0を使用するときは、 マッ トレスで構成された開閉蓋 1 6 6を開き、 さらに開閉シャツタ （電動シャツ タ） 1 7 0を開く。 これで可搬型簡易トイレ装置 1 0を使用できる状態となる。 好ましくは、 架台 1 6 2の傾斜角が電動で可変できるものであれば、 架台 1 6 2 を傾かせることで、 可搬型簡易トイレ装置 1 0を使用しゃすくなる。

開閉シャツタ 1 7 0は図示のように前後に開閉する一対のシャツタ板を使用し、 これらを連動して開閉するように構成されている。 この他に 1枚のシャッタ板を 使用しこれを架台 1 6 2と同一平面内を 9 0 ° 以上回転させて開閉 （開蓋および 閉蓋） するように構成することもできる。 産業上の利用可能性

この発明では、 介護施設や在宅介護などの介護補助装置として使用して好適で ある。 '

Claims

請求の範囲

1 . 開口部の近傍から浄水を吐出する給水口と、 底部に設けられた溜まり部と、 この溜まり部と連通する排出口とを備えた便器本体と、

上記便器本体の溜まり部に取り付けられた汚物の粉砕手段と、

上記溜まり部の上部に設けられた上記汚物の粉砕物を圧送する圧送手段と、 この粉砕物圧送手段の上部であって、 上記溜まり部を密閉する開閉蓋とで構成 された

ことを特徴とする可搬型簡易トイレ装置。

2 . 上記粉砕手段は、 回転式粉碎手段か、 圧縮空気の圧送手段が利用される ことを特徴とする請求の範囲第 1項記載の可搬型簡易トイレ装置。

3 . 上記回転式粉砕手段は、 モータと、 このモータに取り付けられた粉砕羽根 とで構成され、

上記粉砕羽根は、 上記溜まり部にトラップされたトラップ水の水面下にその羽 根の全部又は一部が没するように配された

ことを特徴とする請求の範囲第 2項記載の可搬型簡易トイレ装置。

4 . 圧縮空気の圧送手段を利用した上記粉砕手段は、 上記圧縮空気の噴出流に よって汚物を攪拌.しつつ粉砕処理する

ことを特徴とする請求の範囲第 2項記載の可搬型簡易トイレ装置。

5 . 上記溜まり部の壁面にトラップされた汚物を粉砕する破砕部が取り付けら れ、

上記圧送手段からの噴出流によつて上記汚物を攪拌しつつ上記破砕部に衝突させ て上記汚物を粉砕処理する

，ことを特徴とする請求の範囲第 4項記載の可搬型簡易トイレ装置。

6 . 上記破碎部は、 複数の突起で構成される

ことを特徴とする請求の範囲第 5項記載の可搬型簡易トイレ装置。

7 . 上記溜まり部内に洗浄水および空気を噴射する注水タンクが設けられると 共に、

上記圧送手段の一方の噴出口は上記密閉空間内に臨むように配され、 他方の噴 出口は上記注水タンクに接続され、

上記汚物の粉砕時、 上記注水タンクより洗浄水を噴射すると同時に、 圧縮空気 を上記溜まり部内に噴射するようにした

ことを特徴とする請求の範囲第 4項又は第 5項記載の可搬型簡易トイレ装置。

8 . 上記開閉蓋は、 スライ ド式か、 開閉式である

ことを特徴とする請求の範囲第 1項記載の可搬型簡易トイレ装置。

9 . スライ ド式の上記開閉蓋は、 電磁ソレノイ ド又は回転ギアによって進退動 作が付与される

ことを特徴とする請求の範囲第 8項記載の可搬型簡易トィレ装置。

1 0 . 上記開閉蓋は、 上記溜まり部を密閉した状態で上記便器の開口部の面積 よりも小さい面積となるように、 上記便器本体の内部に配設されている ことを特徴とする請求の範囲第 1項記載の可搬型簡易トイレ装置。

1 1 . 上記便器本体には、 上記開口部と上記粉砕圧送手段との間に、 上記開口 部よりも口径が小さな縮径部が形成され、

上記開閉蓋は、 上記縮径部の下面側にヒンジ機構を介して取り付けられると共 に、 上記縮径部側に向かって付勢され、 上記開閉蓋の周縁が上記縮径部の縁部に 当接するよう設けられている ことを特徴とする請求の範囲第 1項記載の可搬型簡易トイレ装置,

1 2 . 上記排出口の下流側に開閉弁機構を備え、

上記開閉弁機構を閉じた状態で上記開閉蓋を密閉したのち、 上記粉砕物圧送手 5 段を作動させ、 上記密閉された空間の内圧が所定以上に上昇したのち、 上記開閉 弁機構を開放状態にする

ことを特徴とする請求の範囲第 1項記載の可搬型簡易トイレ装置。

1 3 . 上記開閉蓋で密閉された空所内へ洗浄水を噴出する洗浄水噴出機構を備 10 え、

上記洗浄水噴出機構は、 上記開閉弁機構が開放状態にされたのち、 上記洗浄水 を噴出する

ことを特徴とする請求の範囲第 1 2項記載の可搬型簡易トイレ装置。

15 1 4 . 水抜きスィッチが設けられ、

この水抜きスィツチを操作して上記粉碎物圧送手段を駆動することで、 上記溜 まり部内の水抜きが行われる水抜き処理モードを備えた

ことを特徴とする請求の範囲第 1項記載の可搬型簡易トイレ装置。