JP4802573B2 - トイレシステム - Google Patents

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Description

この発明は、複数台の簡易トイレ装置で構成されたトイレシステムに関する。詳しくは、複数台の簡易トイレ装置が給水管によってその洗浄水が供給され、排泄された汚物が排出管によって排出されるようになされたトイレシステムにおいて、複数台の簡易トイレ装置が同時使用されることによって排出管がオーバーフローしないように、排出管理を行うようにしたものである。
介護を必要とする老人や、身体が不自由で家屋内の既設トイレまで出向くことが困難な人のために、可搬型の簡易トイレが開発されている(例えば特許文献1)。
この種簡易トイレ装置は、在宅での介護の他に、その規模を問わず介護施設や病院などでも使用される可能性がある。介護施設や病院では、同部屋に複数台の簡易トイレ装置を設置して被介護者専用に使用する場合もあれば、個室に1台の簡易トイレ装置を設置して使用する場合もある。
簡易トイレ装置であっても、通常の洋式トイレの如く洗浄水を使用する方式のトイレ装置の場合には、用便後の簡易トイレ装置の清掃などが容易であったり、衛生的であるので、水洗式の簡易トイレ装置が望まれている。このような水洗式の簡易トイレ装置を、同一施設などに複数台設置する場合、複数台の簡易トイレ装置が共通の給水管によってその洗浄水が供給され、排泄された汚物が共通の排出管によって排出されるように配管される場合が多い。
例えば、図17のように、トイレシステム1が複数台の簡易トイレ装置10(10A,10B,10C,10D,・・・)によって構築されている場合、それぞれの簡易トイレ装置10A,10B,10C,10D,・・・には床下に敷設された給水管12から分岐させて洗浄水が供給される。同じく簡易トイレ装置10A,10B,10C,10D,・・・に排泄された汚物は洗浄水と共に床下に施設された排出管14に排出される。排出管14は周知の通り、下水処理施設や汚水タンクあるいは下水道(何れも図示しない)に連結されている。
このように同一施設内に複数台の簡易トイレ装置を設置するような場合には、1本の給水管12によって洗浄水が導かれ、そして1本の排出管14に全ての汚物などが集中する構成となる。簡易トイレ装置の設置台数が多いときは、設置されている台数分だけ共通の給水管や排出管に連結されるような構成例となる。
特開2004−308404号公報
ところで、複数台の簡易トイレ装置に対して排出管14を共用する構成とする場合には、排出管14の排出容量が問題となる。複数台の簡易トイレ装置が設置されている場合には、そのうちの何台かの簡易トイレ装置を同時に使用することがあり得るので、そのようなときには複数の簡易トイレ装置からの汚物が同時に排出されることになるから、排出管14がオーバーフローするおそれがある。しかしながら、使用できる排出管14の管径には限りがあり、簡易トイレ装置の設置施設の個々の制限なども加われば、さらにその施設で使用できる排出管14の管径が制限されてしまうので、そのような場合には、排出管14の排出容量による制限が一層厳しくなる。結果として、同時に使用できる簡易トイレ装置の台数を制限せざるを得ない。そのため、複数台の簡易トイレ装置10を使用したトイレシステム1にあっては、簡易トイレ装置に対する使用上の管理が必要になる。
そこで、この発明はこのような従来の課題を解決したものであって、特に複数台の簡易トイレ装置からの汚物が共通の排出管に排出される場合、排出処理を管理し、所定台数よりも多い数の簡易トイレ装置が同時に使用されるようなときは、その排出を規制できるようにしたトイレシステムを提案するものである。
上述の課題を解決するため、請求項1に記載したこの発明に係るトイレシステムでは、複数台の簡易トイレ装置からなるトイレシステムにおいて、
これら複数台の簡易トイレ装置の各々に洗浄水を供給する給水管と、
上記複数台の簡易トイレ装置の各々に排泄された汚物を排出する共通の排出管とからなり、
上記簡易トイレ装置の各々には、それぞれ簡易トイレ装置同士の通信を行う通信手段と、
汚物の排出機構と、
この排出機構を制御する制御部とが設けられ、
上記簡易トイレ装置のそれぞれに設けられた上記制御部のうちの1つをマスタ用制御部として機能させ、その他の制御部をスレーブ用制御部として機能させると共に、スレーブ側となる上記簡易トイレ装置の上記スレーブ用制御部から上記マスタ用制御部を備えた上記簡易トイレ装置への排出要求重複して上記排出管の排出容量を超える使用台数となるときは、上記マスタ用制御部を備えた上記簡易トイレ装置が、上記排出要求の優先順位に基づいて排出要求をした上記簡易トイレ装置に排出許可信号または排出待機信号を供給することで、上記簡易トイレ装置の上記排出機構の駆動状態を制御して上記簡易トイレ装置からの排出要求の調整を行うことを特徴とする。
また、請求項4に記載したこの発明に係るトイレシステムでは、複数台の簡易トイレ装置からなるトイレシステムにおいて
れら複数台の簡易トイレ装置の各々に洗浄水を供給する給水管と、
上記複数台の簡易トイレ装置の各々に排泄された汚物を排出する排出管と、
上記複数台の簡易トイレ装置の排出処理を一括管理する排出管理装置とからなり、
上記簡易トイレ装置の各々には、それぞれ簡易トイレ装置同士の通信を行う通信手段と、
汚物の排出機構と、
この排出機構を制御する制御部とが設けられ、
上記複数台の簡易トイレ装置から排出要求が重複して上記排出管の排出容量を超える使用台数となるときは、上記排出管理装置が、上記排出要求の優先順位に基づいて排出要求をした上記複数台の簡易トイレ装置に排出許可信号または排出禁止信号を供給することで、上記複数台の簡易トイレ装置の上記排出機構の駆動状態を制御して上記簡易トイレ装置からの排出要求の調整を行うことを特徴とする。
この発明では、複数台の簡易トイレ装置によってトイレシステムを構築する。簡易トイレ装置は水洗式であって、洗浄水の供給は給水管によってなされるとともに、汚物の排出は排出管によってなされる。
簡易トイレ装置のそれぞれには、簡易トイレ装置同士の通信を行う通信手段と、排出機構に対する制御部が設けられる。制御部のうちの1つの制御部はマスタ用制御部となり、その他の制御部がスレーブ用制御部として機能する。
排出処理を行うときは、実際の排出処理がなされる前に通信手段によってスレーブ用制御部からマスタ用制御部側に排出処理を行う旨の通知が行われる。いわば排出処理の許可願である。
マスタ用制御部は、同時使用による排出管のオーバーフローを回避できるような排出管理が行われる。例えば、2台までは同時排出が可能で、3台同時排出ではオーバーフローするような排出管が使用されているときは、所定台数は2台であって、3台の簡易トイレ装置から排出要求が出されたときは、先着から2台だけ排出処理の許可を与え、それらのうちの少なくとも1台の排出処理が済んでから3台目の簡易トイレ装置に対して排出処理の許可を与える。このような排出要求に対する調整を行うことで、排出管をオーバーフローさせることなく共通に使用できる。実際には、同時に使用できる台数はもっと多い。少なくとも5〜6台は同時使用できるような排出管が使用される。
なお、簡易トイレ装置の同時使用を許可する所定台数には、マスタ用制御部が備えられている簡易トイレ装置も含まれる。
通信手段による通信は、電力線搬送通信か、無線通信が好ましいが、有線による通信でも差し支えない。電力線搬送通信は、家庭内や施設内に配電された電力線を利用して信号を重畳する方式である。したがって、施設などに設置された電源コンセントを利用して通信手段の入出力端末が接続されることになり、特別な通信線設置の手間を省ける。
簡易トイレ装置は種々の構成を採り得る。例えば簡易トイレ装置の便器本体に汚物の粉砕手段を設ける。粉砕した汚物は下水管に圧送する。効果的な圧送と、便器本体内を清潔に保つため、溜まり部の上部を閉塞する開閉蓋を設けるなどと言った構成が考えられる。
この発明に係るトイレシステムは、簡易トイレ装置同士を通信によって連結し、重複して排出要求があったときはそのうちの所定台数分だけ排出処理を行うように排出処理の調整を行うものである。
これによれば、同時に複数の排出要求があったとしても、排出処理に支障をきたすことのない台数だけ排出処理を行い、残りを待機させるように排出処理の調整を行うものであるから、排出管がオーバーフローするような事態を回避できる。
続いて、この発明に係るトイレシステムの好ましい実施例を図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この発明に係るトイレシステム1の一例を示す概念図である。このトイレシステム1も従来例で説明したと同じように、複数台の簡易トイレ装置10(10A,10B,10C,10D,・・・)からなる。また、給水管12と排出管14とが配管され、給水管12によって複数台の全ての簡易トイレ装置10に対して洗浄水が供給される。複数台の簡易トイレ装置10からの汚物などは全てこの排出管14に導かれて排出される。
複数台の簡易トイレ装置10のそれぞれには、簡易トイレ装置10同士の通信を行う通信手段264(264A,264B,・・・)と、それぞれに設けられた排出機構に対する制御部50(50A,50B,・・・)が設けられる。
通信手段264を介して簡易トイレ装置10相互間の通信を行えるようにするため、この例では電力線がその搬送媒体として利用される。つまり、電力線搬送通信である。電力線搬送通信では、家庭内あるいは施設内に配電された電力線16を利用して、この電力線16に接続された電源コンセント17(17A,17B,・・・)に通信手段264の入出力端子が接続される。通信手段の通信としては、この他に無線通信や有線通信が考えられる。
簡易トイレ装置のそれぞれに設けられた制御部のうちの1台の簡易トイレ装置に設けられた制御部がマスタ用制御部となり、残りの簡易トイレ装置に設けられた制御部がスレーブ用制御部として機能するように設定される。この例では、簡易トイレ装置10Aに内蔵された制御部50Aがマスタ用制御部として機能する。したがって、残りの簡易トイレ装置10B,10C,・・・に設けられた制御部50B,50C,・・・は、全てスレーブ用制御部として機能する。
マスタ用制御部50Aでは、同時使用による排出管14のオーバーフローを回避できるような排出管理が行われる。例えば、2台までは同時排出が可能で、3台同時の使用ではオーバーフローするような排出管14が使用されているときは、所定台数が2台となって、3台の簡易トイレ装置10B,10Cおよび10Dから排出要求が出されたときは、マスタ用制御部50Aは、先着の2台に排出処理の許可を与え、それらのうちの少なくとも1台の排出処理が済んでから3台目の簡易トイレ装置に対して排出処理の許可を与える。
なお、所定台数(この例では2台)の中には、マスタ用制御部50Aが設けられている簡易トイレ装置10Aによる排出処理も含まれている。
このような排出要求に対する調整を行うことで、排出管14をオーバーフローさせることなく共通に使用できる。実際には、同時に使用できる台数はもっと多い。少なくとも5〜6台は同時使用できるような排出管が使用される。
続いて、図2以下を参照して簡易トイレ装置の具体例などについて説明する。
図2はこの発明に適用できる簡易トイレ装置10の一例を示す要部断面図である。この簡易トイレ装置10を構成する便器本体20は通常の水洗式トイレ(洋式トイレ)とほぼ同じ漏斗状の断面形状をなすが、その全体形状は箱型として構成される。近年はインテリア要素も望まれ、必ずしも箱形だけではなく、例えば肘掛けのある椅子型のものも利用できる。
便器本体20を軽量化するため、この例では便器本体20はプラスチックによる成型品であるが、陶器等の他の素材を使用して成形してもよい。便器本体20の上部開口部側には便座21が位置すると共に、この便座21および上部開口部を閉塞するような便蓋23が設けられている。
便器本体20の底部がトラップ水(溜まり水)や汚物の溜まり部18となる。
溜まり部18に連通して断面がほぼ「へ」の字状をなす排出部22が設けられ、排出口27に排出ホース14aが連結される。そのため、この例では便器本体20の背面部20bに排出口27用の連結部26が設けられると共に、便器本体20の内部であって、開閉弁として機能する電磁弁24が連結部26に近接して設けられている。排出ホース14aは床下に施設された排出管(本管)に連結する分岐管として機能する。
溜まり部18に連通する排出部22の形状は、図示の形状の他にP型、U型、椀型などが考えられる。これらの形状は何れも同様な作用効果が得られる。なお、断面がほぼ「へ」の字状をなす排出部22は、一般にS字トラップと呼称されることが多い。
電磁弁24は、給水用の電磁弁32と共に排出機構の一部として機能する。電磁弁24は、溜まり部18内のトラップ水(汚物を含んだ洗浄水)を便器外に排出するときだけ開くように制御され、トイレを使用していないときは閉じられている。排出の制御と、漏水および排出管14側からの逆流を防止するためである。また、同時にエアコンプレッサの圧力により効果的に汚物を排出するためである。
便器本体20の上部近辺で、排出部側の壁面18aには洗浄水の給水口28が設けられている。本体背面部20bに設けられた連結部34とこの給水口28との間には連結管30が配されると共に、連結部34の近傍には電磁弁32が取り付けられている。連結部34に連結される給水ホース12aからの給水(洗浄水)をこの電磁弁32によって制御できるようにするためである。給水口28と壁面18aとの間にはゴム状の漏水防止管29が介挿され、便器本体20の背面空間部20a側に漏水しないようにしている。給水ホース12aは給水管(本管)12に対しての分岐管となる。
溜まり部18の底部には粉砕手段40が設けられる。粉砕手段40は溜まり部18内に溜まった汚物やトイレットペーパー(以下汚物と総称する)を砕くためのもので、粉砕した流状物をトラップ水と混合して排出するようにしている。
粉砕手段40はモータ42と粉砕羽根44とで構成することができ、図2ではそのうち粉砕羽根44のみ溜まり部18内に臨むように取り付けられる。そのため、モータ42は溜まり部18の底部外壁19側に配置され、ボルトやナットによる支持具46によって便器本体20に取り付け固定される。モータ42の回転軸は溜まり部18の底部と水密的に結合されている。モータ42は溜まり部18の底部外壁側ではなく、便器本体20の底面板20cに固定するようにしてもよい。
この底面板20cにはCPUなどで構成された制御部50が配される。本図に示した制御部50は、マスタ用制御部50Aはマスタ(親機)として動作し、以後マスタ用制御部50Aと呼称する。上述した排出用電磁弁24、給水用電磁弁32、モータ42などの各駆動が、マスタ用制御部50Aによって所定のタイミングで所定の時間だけ制御される。さらに、後述するようにこのマスタ用制御部50Aではスレーブ側の簡易トイレ装置10からの使用状態を示す信号(排出要求信号と見なす)を受信したときは、排出禁止処理を行うかどうかの判断を行う一連の排出管理処理機能を有する。
マスタ用制御部50A用の電源スイッチ52は本体背面部20bに設けられ、本体上面部であって、便蓋23の下面には便座23の開閉を検知する開閉スイッチ55(後述する)が設けられている。
便器本体20の上面であって、この例では便座23の後面側にはマスタ用制御部50Aによって制御される報知手段250が設置されている。この例では、文字表示部、ブザーおよび報知用の表示灯とで報知手段250が構成されている。その詳細は後述する。
簡易トイレ装置10はさらに以下の構造を有する。図2に示すように、便器本体20における溜まり部18の背面上部であって、給水口28よりも下側の所定位置には、溜まり部18に所定の圧縮空気を送給するための粉砕物の圧送手段200と、溜まり部18を密閉する開閉蓋機構210が設けられる。
圧送手段200はエアコンプレッサで構成することができ、このエアコンプレッサ200の送給管204が取り付け手段206を介して壁面18aより溜まり部18側に導出される。取り付け手段206は溜まり部18のトラップ水の水面より上部に設けられる。エアコンプレッサ200は便器本体20の背面空間部20a内に設けられた取り付け板202に固定される。また同様に、溜まり部18に所定の圧縮空気を給送するための圧送手段200と同機能を発揮させるために簡易トイレ装置本体の外部より圧縮空気を取り入れ、同様の作用を行わせることもできる。
開閉蓋機構210はこの圧送手段200よりもさらに上部であるが、圧送手段200と少許の間隔を隔てて配置される。開閉蓋機構210は溜まり部18を密閉する蓋本体212と、この蓋本体212を進退させるなどして溜まり部18を開閉する開閉駆動部213とで構成される。
蓋本体212の開閉方法としては、スライド式と90°以上上下に回転させる回転式とが考えられ、スライド式とするか、回転式とするかによって開閉駆動部213の構成が相違する。
図2はスライド式に構成した場合である。この例では開閉駆動部213として電磁ソレノイド218を使用した場合で、電磁ソレノイド218内を進退するピストン216の先端部が連結部214に取り付けられる。連結部214は上述した蓋本体212の一部をなす。
蓋本体212は図3にその一例を示すように、溜まり部18の内周形状に沿った平板状の形体であって、この例ではほぼ茄子状若しくは苺状のような形体となっている。この例では、抗菌剤がコーティングされたプラスチック成型品が使用されている。
蓋本体212の一部が連結部214となるように、この例では両者が一体成形されている。連結部214は矩形状をなす。この連結部214の反対側には上述したピストン216の先端部が圧入などによって嵌合固定される。ピストン216は電磁ソレノイド218に通電することによって電磁ソレノイド218内を進退する柱状をなす作動桿である。この他に、エアシリンダやギアの組み合わせ等々により同様な開閉進退動作をさせることができる。電磁ソレノイド218は本体背面側に突出して設けられた保持部220によって取り付け固定される。また、蓋本体212が進退する便器内面部には漏水防止部材230が取り付けられている。
図2は開閉蓋としての蓋本体212を閉じた状態を示し、この蓋本体212によって溜まり部18の内部が密閉される。これに対して図4は蓋本体212を退かせて溜まり部18を開放した状態を示す。
このような蓋本体212に対する進退動作は電磁ソレノイド218への通電およびその解除によって行い、図2のようにそのストロークは電磁ソレノイド218の蓋本体212側に設けられた第1のスイッチ222と、便器本体20の壁面18a側に設けられた第2のスイッチ224によって検出される。第1および第2のスイッチ222,224への連結部214の当接によって、蓋本体212のストローク終了が検出される。
蓋本体212の溜まり部18上面への摺接によって、溜まり部18内が密閉状態となる。完全な密閉は必要ではない。この閉蓋状態でエアコンプレッサ200を作動させるとその圧縮空気が溜まり部18内に送給され、トラップ水に対して押圧力が作用する。この状態で電磁弁24を開くことにより、溜まり部18内の粉砕物が排出ホース14側に圧送される。ここに、粉砕物は、粉砕された汚物とトラップ水を混合した流状物を指す。
このように溜まり部18は蓋本体212によって密閉されているので、圧縮空気は溜まり部18側に効果的に作用する。粉砕された汚物は流状物となっているため、圧縮空気を溜まり部18に作用させれば、流状物を容易に洗浄水と共に排出ホースを通して排出できる。
溜まり部18内を密閉した状態で流状物を圧送するものであるから、圧送手段200として使用されるエアコンプレッサとしては比較的小型のコンプレッサを使用できる。開閉蓋機構210を用いているため、汚物の粉砕時、汚物が便器本体20内に飛散するのを防止できるから、便器本体20が不衛生状態となることはない。
簡易トイレ装置10と給水管12との間に連結される給水ホース12aの一例を図5に、簡易トイレ装置10と排出管14との間に連結される排出ホース14aの一例を図6に示す。図5に示すように、給水ホース12aの一端部12rを給水管12側に接続される端部とし、他端部12lを簡易トイレ装置10に接続される端部としたとき、一端部12rおよび他端部12lに各々逆止弁付きの連結部60A,60Bが取り付けられている。
図6に示す排出ホース14aにも同様に一端部14rおよび他端部14lに逆止弁付きの連結部62A,62Bが設けられている。この場合の他端部14lは簡易トイレ装置10側に連結される端部であり、一端部14rは排出管12側などに接続される端部である。
給水ホース12aは便器本体20に供給される洗浄水用として使用されるものであるから、小径のビニルホースなどを使用することができる。これに対して、排出ホース14aは、その管内を汚物などを粉砕した流状物(粒状物)が流れるものであるから、給水ホース12aと同径か僅かに太い径のビニルホースなどを使用することができる。これは固まった汚物ではなく、洗浄水と混合した流状物を取り扱うためである。図6は、給水ホース12aよりも大径の排出ホース14aを使用した場合である。
逆止弁付きの連結部60(62)の一例を図7に示す。図7のように本体63の中空内部に断面矩形状の弁作動室64が設けられ、ここに弁作用をなす球体65とそれに対する押圧バネ66とが設けられ、水圧が矢印a方向に作用することで弁が開くようになっている。これにより簡易トイレ装置側と上下水道管側からの双方の逆流防止を行っている。
一方、連結部60(62)のうちの他方の連結部60B(62B)にあっては、これを簡易トイレ装置側と給水管12や排出管14の側に連結したとき、逆止弁の球体65が押圧バネ66に抗して後退する凸部(図示せず)を、簡易トイレ装置側と給水管12や排水管14の接続部側のそれぞれに設けることで、連結部60(62)を連結したときには内部の弁が開放されて連通状態となり、連結を外したときには内部の弁が閉じ、ホース内の液体が外部に漏れ出さないように構成されている。
したがって、給水管12に給水ホース12aの連結部60Aを取り付け、便器本体20側に連結部60Bを取り付けた状態で、連結部60Bを外しても管内部の水が流れ出すことはない。同じように使用状態の排出ホース14aを外しても、管内部の汚水が外部に流れ出るようなことはない。
図8は簡易トイレ装置10に関する制御系の一例を示す。
マスタ側となる簡易トイレ装置10Aと、スレーブ側となる簡易トイレ装置10B以下とでは制御処理が一部相違する。マスタ側の簡易トイレ装置10Aには排出を管理するための処理が付加される。
基本的には同じであるので、マスタ側の簡易トイレ装置10Aに装備された制御系の構成と動作を図8を参照して説明する。
まず上述した電源スイッチ52の他に、開閉スイッチ55、第1および第2のスイッチ222,224が設けられ、それらのオンオフ信号がマスタ用制御部50Aに供給される。第1および第2のスイッチ222,224は蓋本体212のストロークによってオンオフするスイッチである。電源スイッチ52は簡易トイレ装置10を使用するときの電源スイッチである。
便器本体20に関連してトイレ装置の使用状態を検知する検知手段が設けられる。使用状態の検知は、トイレ使用前(トイレ使用のために接近)、使用中、使用後の何れのタイミングであってもよい。トイレ使用前を検知するには、トイレに接近している時間が計測される。単なる通過を排除するためである。
以下の例は、トイレ使用中を検知する例であって、検知手段としては便蓋23に対する開閉スイッチ55が兼用される。開閉スイッチ55は便座21の上部を閉蓋するための便蓋23の開閉に関連してオンオフするスイッチであり、図2に示すようにこの例では便蓋23と対向するように便蓋23の下面に開閉スイッチ55が取り付けられる。なお、便蓋23はトイレが使用されていないときは閉蓋されているものとする。
CPUで構成されたこのマスタ用制御部50Aからの制御信号によって上述した排出用電磁弁24、給水用電磁弁32、粉砕用モータ42、エアコンプレッサ200および電磁ソレノイド218の各駆動状態が制御される。ここに、排出用の電磁弁24と給水用の電磁弁32とは、排出機構の一部を構成する。
マスタ用制御部50Aは簡易トイレ装置10A自体の制御と、簡易トイレ装置10Aおよびスレーブ側の簡易トイレ装置10B,10C,・・の使用状態に関連した排出管理(制御と処理)を行う。
そのため、マスタ用制御部50Aには通信手段として機能する送受信部264が設けられると共に、この送受信部264にはコンセント266が接続され、コンセント266を電源コンセント17に差し込むことで、簡易トイレ装置10同士の通信が可能になる。簡易トイレ装置10のみの通信を確保するため、家庭への配電盤や施設への配電盤には、信号が外部に漏洩しないような漏止手段(フィルタなど)が介挿されているものとする。
使用状態信号を受信したときにはマスタ用制御部50Aからの制御信号によって報知手段250が作動し、他の簡易トイレ装置10の使用状態が報知される。報知手段250としてこの例では、ブザー252、LED等の報知用表示灯254およびLCDなどの文字表示部256で構成される。
なお、この例ではマスタ側となる簡易トイレ装置10Aからはトイレの使用状態に応じた信号は送出されない。スレーブ側の簡易トイレ装置10B,10C,・・・ではトイレの使用状態に応じた状態信号がマスタ側に送信される。例えば、便蓋23が開いたときは使用中を示す状態信号が生成されて、これが排出要求信号(req)として出力される。便蓋23が閉じたときは、排便が終わり、汚物の排出も完了していると見なせるので、この場合には使用済みを示す状態信号が生成されて、これが排出終了信号(end)として出力される。
マスタ側では状態信号のうち排出要求信号reqを受信すると、他からの排出要求信号reqの入力がないかどうかをチェックし、所定台数以内の排出要求信号reqであると判断されたときは、排出処理を許可するための排出処理許可信号ackを送信する。
しかし、所定台数以上の排出要求信号reqがあったときは、先着順に所定台数分だけ排出許可を与える。その他については排出待機信号waitを送る。排出待機信号waitを受信した簡易トイレ装置10側では、洗浄および排出のための電磁弁制御を停止して、排出処理を中断する。
許容の排出容量以内の台数となったときは、あらためて排出許可信号ackが対応する簡易トイレ装置10に送信されることで、排出処理が実行される。このように特定の簡易トイレ装置10との間での通信を行う関係で、それぞれの簡易トイレ装置10には独自の識別子が設定され、この識別子がヘッダとして使用される。
状態信号を受信したときで、排出処理を一時待機しなければならない簡易トイレ装置10に対しては、上述したようにその簡易トイレ装置10に向けて送出する信号は排出待機信号waitである。この排出待機信号waitを受信した簡易トイレ装置10B,10C,・・・側では、その報知手段250にも対応する制御信号が供給されて、ブザー252が所定時間駆動される。同時に、表示灯254が点灯(又は点滅)し、表示部256には例えば「使用中」、あるいは「お待ちください」なる文字が表示される。文字表示に代えて、あるいは文字表示と同時に同じような内容の音声メッセージを流すように構成することもできる。
報知手段250を作動させることで、その旨の情報がトイレ装置使用者に報知されることになるので、排出操作をしても排出処理が実行されない理由を即座に把握できる。これによってトイレ装置使用者の不安を払拭できる。
図9は全ての簡易トイレ装置10に共通な制御タイミング例を示す。
簡易トイレ装置10が使用されていないときは開閉蓋である蓋本体212は閉じられた状態にあるものとする。簡易トイレ装置10は便蓋23を開けて使用する。便蓋23の開操作は開閉スイッチ55(開閉検知センサスイッチなど)によって検出される(図9A,B)。便蓋23が開けられると、電磁ソレノイド218への通電によって蓋本体212が開く(図9C)。蓋本体212のストロークTxは第1のスイッチ222によって検出され、第1のスイッチ222がオンすることで電磁ソレノイド218への通電解除となる(図9D)。
蓋本体212が開けられることで、トイレが使用できるようになり、排便・排尿が済み、便蓋23を閉じると、開閉スイッチ55がこれを検知して蓋本体212を閉じる。なお、蓋本体212の閉動作の開始は開閉スイッチ55とは別個に設けた、手動スイッチによる電気的信号により排便・排尿の終了をマスタ用制御部50Aに伝達することによりなされるようにしてもよい。蓋本体212の閉じる方向のストロークTxは第2のスイッチ224によって検出される(図9E)。
蓋本体212が閉じて溜まり部18内が密閉された状態になると、今度は粉砕用のモータ42が駆動されて、溜まり部18内での粉砕処理が開始される(図9F)。粉砕処理時間Taは、汚物やトイレットペーパーを充分粉砕できる時間に選定される。その時間としては例えば、20秒以下に選定される。
所定時間Taだけ粉砕処理が行われると、次にはエアコンプレッサ200が通電されて圧縮空気が溜まり部18内に送給され、このエアコンプレッサ200の通電より少し遅れて(ΔTb)排出用の電磁弁24が開いて排出路が形成される(図9H,I)。このように電磁弁24の通電をエアコンプレッサ200の通電よりも若干遅らせることにより、溜まり部18内の圧力を高めることができる。溜まり部18内の圧力を高めた状態で電磁弁24を開ければ、この圧縮空気の送給と洗浄水の供給とによって溜まり部18内の流状物が排出ホース14側に圧送される。圧送処理は所定時間Tbに亘って行われる。
この所定時間Tbとしては、排出ホース14の設置長によっても相違するが、排出ホース14内に流状物が残留しないようにするため、通常の場合には比較的長めの時間、例えば10〜30秒程度に設定することができる。
所定時間Tbが経過すると、今度は蓋本体212の開動作に遷移する(図9C)。この開動作を行い、第1のスイッチ222によって蓋本体212の開位置が検知されると、溜まり部18の上部がオープンになる。溜まり部18の上部をオープンにした後で、今度は給水用の電磁弁32を作動させて溜まり部18への洗浄水の注水が所定時間Tcに亘って行われる(図9G)。所定時間Tcは溜まり部18内のトラップ水が所定量となる注水時間に設定される。ここに、所定量とはトラップ水の水面が排出部22の屈曲部を超えるまでの貯水量を言う。
溜まり部18への注水が完了すると、蓋本体212が閉じて、初期状態に戻る(図9C,D)。以上のような各部の動作タイミングが複数のスイッチからのオンオフ信号と、マスタ用制御部50Aの内部でソフト的に設定された時間とに基づいてコントロールされる。また、給水と排出を繰り返すことでよりきれいに洗浄することもできる。
このような動作タイミングに設定することで、汚物の粉砕から排出処理およびトラップ水のトラップ処理までを実現できる。なお、簡易トイレ装置10を持ち運ぶときなどのために、図示はしないが排出スイッチを設け、これを手動操作することで電磁弁24を開けてトラップ水を排出することができる。上述した電磁弁などの開閉タイミングなどはあくまでも一例である。適宜変更することができる。
図10以下は排出処理に関する制御例を示す。図10は同時に複数の簡易トイレ装置10から排出要求があったときの例で、説明の都合上簡易トイレ装置としては4台の場合を示す。この場合でもマスタとなるのは簡易トイレ装置10Aである。
ほぼ同時に3台のスレーブ側簡易トイレ装置10B〜10Dから排出要求信号req(req-1〜req-3)がなされたことをマスタ側制御部50Aが認識すると、先着順に排出許可信号ack-1およびack-2を対応する簡易トイレ装置、この例では簡易トイレ装置10B,10Cに送信し、残りの簡易トイレ装置10Dには排出待機信号(排出禁止信号)wait-1を送信する。排出待機信号wait-1を受信すると、排出処理が凍結されるので、排出処理は行われない。
その後、スレーブ側簡易トイレ装置10Bからの受信を待ち、簡易トイレ装置10Bから排出終了信号end-1を受信することで、簡易トイレ装置10Dに対して排出許可信号ack-3を送信する。その後、順次簡易トイレ装置10C,10Dからの排出終了信号end=2,end-3を得る。
図11はマスタ側の簡易トイレ装置10Aを使用しているときに、複数の簡易トイレ装置10から同時に排出要求があったときの排出管理例である。
ほぼ同時に3台のスレーブ側簡易トイレ装置10B〜10Dから排出要求信号req(req-1〜req-3)がなされたことをマスタ側制御部50Aが認識すると、最先に到着した排出許可信号、この例では簡易トイレ装置10Bに対して排出許可信号ack-1を送信し、その他の簡易トイレ装置10C,10Dに対しては排出待機信号wait-1,wait-2を送信して、排出処理を禁止する。
その後マスタ側の簡易トイレ装置10Aの排便および汚物の排出処理が終了し、便蓋23が閉じられると、先着2番目の簡易トイレ装置10Cに対して排出許可信号ack-2を送信する。排出容量内となったからである。この状態で簡易トイレ装置10Bからの排出終了信号end-1を待つ。排出終了信号end-1を受信することで、最後の簡易トイレ装置10Dに対する排出許可信号ack-3が送信される。
このようにどの簡易トイレ装置10からの状態信号を受信した場合でも、排出容量を超えないように適切な排出管理を実行できる。
上述した実施例1では、トイレの使用状態検知手段として開閉スイッチ55を例示した。この使用状態検知手段としてはこの他に様々なスイッチを利用できる。簡易トイレ装置10Aを用いて説明すると、図12の例では開閉スイッチ55とは別に、検知センサとしての重量センサ56が便座21の開口上面部に取り付けられる。したがって重量センサ56は便座21と便器本体20との間に取り付けられたことになる。
被介護者が便座21に座ることでその重量を、便座21を介して重量センサ56で検知する。数10kg以上の重量であるとき重量センサ56がオンするようにその検知閾値を設定しておけば、被介護者の座位を確実に誤動作なく検知できる。そしてこの検知センサ56がオンしたときの信号をマスタ用制御部50Aに導くことで、トイレの使用状態を検知できる。その他の構成およびその動作は実施例1と同じであるので、その説明は割愛する。
トイレの使用状態検知手段としては、この他に様々な検知センサやそれに類似した手段を利用できる。その代表例を以下に示す。
(1)臭気センサ
臭気センサを便器本体20に取り付ける。取り付け場所は任意であるが、できるだけ臭気を感知し易い便器本体20の開口端部、例えば重量センサと同じ場所に取り付ける。こうすることで、汚物の臭気を感知できるから、これによってトイレの使用状態を検知できる。
(2)洗浄操作スイッチ
お尻を洗浄するために使用される洗浄操作スイッチ(図示はしないが、温水洗浄操作部に設けられている)を検知センサとして利用する。洗浄操作スイッチが操作されるとトイレ使用状態信号が送信される。なお、洗浄処理が終了した段階で、実際の粉砕および排出処理が行われる。
(3)開閉蓋の操作スイッチ
図2に示す開閉蓋212を操作するための操作スイッチを検知センサとして利用する。この操作スイッチを操作することで開閉蓋212が閉じ、汚物の粉砕処理と排出処理が開始される。そこで、この操作スイッチに関連させてトイレの使用状態を示す信号を送信するようにマスタ用制御部50Aを構成する。この場合には、汚物の排出処理は図11の場合と同じで差し支えない。
(4)人感センサ
人感センサを便器本体20に取り付けることで、簡易トイレ装置10の使用状態を検知する。簡易トイレ装置10付近を通過する場合には人感センサが人の接近を感知しないように工夫されている。
(5)重量センサ
図12に示す溜まり部18を便器本体20の他の部位と別体で設け、この別体で設けた溜まり部18を支持する部材に、溜まり部18の重量を測定可能な重量センサを配設し、溜まり部18の重量を測定することで汚物の有無を判定し、トイレの使用状態を検知するようにしてもよい。
図13は簡易トイレ装置の他の例を示す。図2に示した実施例は開閉蓋機構210がスライド式に構成されている。図13の例は回動式である。以下は、この回動式開閉蓋機構245についての説明を行い、図2と同様な構成部分についてはその説明を割愛する。
図13に示すように、便器本体20における溜まり部18の上部であって、給水口28よりも下側の所定位置には、溜まり部18に所定の圧縮空気を送給するための粉砕物用圧送手段200が設けられる。この溜まり部18の上部であって、圧送手段200の取り付け位置よりも若干上部側に縮径部240が設けられる。そしてこの縮径部240を閉塞し、溜まり部18を密閉できるように、縮径部240の下面には開閉蓋機構245が設けられる。圧送手段200は上述した通りである。
縮径部240は環状フランジ部として構成され、その全体は多少排出部22側に傾斜するように設けられている。縮径部240の下面側には、この縮径部240を閉塞できるような回動式の開閉蓋機構245が設けられる。
この例では、開閉蓋機構245を構成する蓋本体246を有し、この蓋本体246の一端、図の例では右端部が回動軸部247となされ、この回動軸部247が縮径部240の下面部241に位置するように、便器本体20に対して回動自在に軸支される。この軸支部は便器本体20に対して水密的に軸支されている。
蓋本体246は、その周面が縮径部240の下面縁部242と当接した状態となるように付勢される。蓋本体246は下面縁部242に沿った形状をなすと共に、通常はこの下面縁部242に接触して溜まり部18内を密閉できるように、回動軸部247と下面部241の壁面との間には付勢用のバネ248が巻き付けられている。
簡易型トイレ装置10をこのように構成した場合、排泄物が蓋本体246に落下すると、その自重によって蓋本体246の先端部側が開くので(図14参照)、排泄物は溜まり部18内に落下する。また、排泄物が落下すると蓋本体246はバネ248の作用で原位置(図13参照)に自動復帰して溜まり部18の上部が閉塞される。
本図では、蓋本体246がほぼ水平状態をなして閉止状態となる例を示したが、縮径部240は排出部22側に多少傾斜するように設けられているので、開閉蓋機構245を構成する蓋本体246自体を、排出部22側に傾いて取り付けるようにすれば、蓋本体246の上面に落下した排泄物を残らず、溜まり部18内に落とし込むことができる。
上述した実施例は何れも、簡易トイレ装置同士での通信によって排出要求に対する調整および制御を行っている。
図15に示す実施例は、このような制御形態に加えて排出管理機能を備えた排出管理装置300を使用して一元的に管理する例である。したがって、この場合には簡易トイレ装置10は全て排出管理に関して同等である。排出管理装置300は、図8の実施例で説明したようなマスタ側の簡易トイレ装置10Aに装備された排出管理処理と同じ処理が可能なように、その制御部を初めとして送受信部からなる通信手段や報知手段などが内蔵されている。
図16に複数の簡易トイレ装置10から同時に排出要求があったときの排出管理例を示す。ほぼ同時に3台の簡易トイレ装置10A〜10Cから排出要求信号req(req-1〜req-3)がなされたことを排出管理装置300が認識すると、先着順に排出許可信号ack-1およびack-2を対応する簡易トイレ装置、この例では簡易トイレ装置10A、10Bに送信し、残りの簡易トイレ装置10Cには排出待機信号(排出禁止信号)wait-1を送信する。排出待機信号wait-1を受信すると、排出処理が凍結されるので、排出処理は行われない。
その後、簡易トイレ装置10Aからの受信を待ち、簡易トイレ装置10Aから排出終了信号end-1を受信することで、簡易トイレ装置10Cに対して排出許可信号ack-3を送信する。その後、順次簡易トイレ装置10B,10Cからの排出終了信号end=2,end-3を得る。
排出管理装置300は携帯型の端末装置として構成されており、コンセントを接続する限りにおいては、どの場所でも簡易トイレ装置の使用状態を把握し、そして同時に排出管理も可能になる。マニュアルで特定の簡易トイレ装置を管理することも可能である。
上述した実施例では、何れもその通信手段の通信として電力線搬送通信を採用したが、通常の無線通信あるいは有線通信によって簡易トイレ装置同士を結んでもよい。
この発明は、介護施設や在宅介護などの介護補助システムなどとして使用することができる。
この発明に係るトイレシステムの一例を示す概念図である。 この発明に適用できる簡易トイレ装置の一例を示す要部の断面図である。 開閉蓋を構成する蓋本体の一例を示す平面図である。 蓋本体が開いた状態を示す断面図である。 給水ホースの構成例を示す図である。 排出ホースの構成例を示す図である。 逆止弁の一例を示す要部断面図である。 簡易トイレ装置に装備された制御部の一例を示す要部の系統図である。 図8の基本的な処理例を示すタイミングチャートである。 複数台が同時に排出要求を出したときの制御例を示すタイミングチャートである。 マスタ側が使用中であるときに、複数台が同時に排出要求を出したときの制御例を示すタイミングチャートである。 簡易トイレ装置の他の例を示す図2と同様な断面図である。 簡易トイレ装置の更に他の例を示す図2と同様な要部の断面図である(その1)。 簡易トイレ装置の更に他の例を示す図2と同様な要部の断面図である(その2)。 この発明に係るトイレシステムの他の例を示す要部の系統図である。 その動作説明に使用するタイミングチャートである。 トイレシステムの説明に供する系統図である。
符号の説明
10(10A〜10C)・・・簡易トイレ装置
16・・・電力線
17(17A,17B,・・・)・・・電源コンセント
18・・・溜まり部
20・・・便器本体
24,32・・・電磁弁
40・・・粉砕手段
210・・・開閉蓋機構
212・・・蓋本体
218・・・電磁ソレノイド
250・・・報知手段
50(50A〜50D,・・・)・・・制御部
264,304,404・・・通信手段(送受信部)
300・・・携帯型排出管理装置

Claims (5)

  1. 複数台の簡易トイレ装置からなるトイレシステムにおいて、
    これら複数台の簡易トイレ装置の各々に洗浄水を供給する給水管と、
    上記複数台の簡易トイレ装置の各々に排泄された汚物を排出する共通の排出管とからなり、
    上記簡易トイレ装置の各々には、それぞれ簡易トイレ装置同士の通信を行う通信手段と、
    汚物の排出機構と、
    この排出機構を制御する制御部とが設けられ、
    上記簡易トイレ装置のそれぞれに設けられた上記制御部のうちの1つをマスタ用制御部として機能させ、その他の制御部をスレーブ用制御部として機能させると共に、スレーブ側となる上記簡易トイレ装置の上記スレーブ用制御部から上記マスタ用制御部を備えた上記簡易トイレ装置への排出要求重複して上記排出管の排出容量を超える使用台数となるときは、上記マスタ用制御部を備えた上記簡易トイレ装置が、上記排出要求の優先順位に基づいて排出要求をした上記簡易トイレ装置に排出許可信号または排出待機信号を供給することで、上記簡易トイレ装置の上記排出機構の駆動状態を制御して上記簡易トイレ装置からの排出要求の調整を行う
    ことを特徴とするトイレシステム。
  2. 上記排出管の上記使用台数には、上記マスタ用制御部が備えられている上記簡易トイレ装置が含まれる
    ことを特徴とする請求項1に記載のトイレシステム。
  3. 上記通信手段による通信は、電力線搬送通信か、無線通信である
    ことを特徴とする請求項1記載のトイレシステム。
  4. 複数台の簡易トイレ装置からなるトイレシステムにおいて、
    これら複数台の簡易トイレ装置の各々に洗浄水を供給する給水管と、
    上記複数台の簡易トイレ装置の各々に排泄された汚物を排出する排出管と、
    上記複数台の簡易トイレ装置の排出処理を一括管理する排出管理装置とからなり、
    上記簡易トイレ装置の各々には、それぞれ簡易トイレ装置同士の通信を行う通信手段と、
    汚物の排出機構と、
    この排出機構を制御する制御部とが設けられ、
    上記複数台の簡易トイレ装置から排出要求が重複して上記排出管の排出容量を超える使用台数となるときには、上記排出管理装置が、上記排出要求の優先順位に基づいて排出要求をした上記複数台の簡易トイレ装置に排出許可信号または排出禁止信号を供給することで、上記複数台の簡易トイレ装置の上記排出機構の駆動状態を制御して上記簡易トイレ装置からの排出要求の調整を行う
    ことを特徴とするトイレシステム。
  5. 上記通信手段による通信は、電力線搬送通信か、無線通信である
    ことを特徴とする請求項4記載のトイレシステム。
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