WO2006095649A1 - 注ぎ口器具及び容器 - Google Patents

Abstract

　本発明は、ペットボトルやビンなどの容器の注ぎ口に容易に取り付ける固定することができ、容器内に陥没することがなく、取り付けた状態でいままでの容器のキャップをそのまま用いることができ、液体を容器から注ぐ際に液体の流出が滑らかで、液体の流れが途切れてしゃっくり現象を起こすことがなく、液体が周囲に飛び散ったりすることを防ぐことが可能な注ぎ口器具及び容器の提供を目的とする。そのために、本発明では、容器の注ぎ口に係止される係止部１と、この係止部１の上縁に設けられ器具が容器内に脱落するのを防止する脱落防止耳２と、係止部１に固着され容器内部からの液体の流出路と容器外部からの空気流入路を分離する隔壁３と、この隔壁３の空気流入路側から開口を延長して容器内に繋げる空気流入管路４とを有することを特徴とする注ぎ口器具及び容器を提供するものである。

Description

明 細 書

注ぎ口器具及び容器

技術分野

[0001] 本発明は、注ぎ口器具及び容器に関し、特に、ペットボトルや瓶などの容器に取り 付け可能な注ぎ口器具及び容器に関する。

背景技術

[0002] ペットボトルや瓶、缶などの容器から液体を注ぐ場合、注ぎ口の太さと液体の粘度 などの兼ね合いで、液体が流出する際に注ぎ口を塞いでそのため容器内が負圧に なってしまい、液体の流出がー且止まって、排出した液体と略同じ量の空気を外部か ら吸い込んでから再び流出を再開するような現象が繰り返され、液体が少しずつ断 続して流れ出す、いわゆるしゃっくり現象を起こす場合がある。このような現象が発生 すると、液体を注ぎ出すのに時間がかかる上、液体が飛び散ったり、はねたりし、周 囲を汚すなどの現象を生じることになる。

このような問題を解決するため、ペットボトルなどの注ぎ口にストローを保持する器 具を取り付けて、この器具にストローを差し込むことで空気の通り路を確保する方法 が提案されている（特許文献 1参照。）。また、ペットボトルやビンの注ぎ口に 3cm程 度の管につけた止め具を取り付ける例が報告されている（特許文献 2参照。）。

特許文献 1 :特開 2005-41570号公報

特許文献 2：特開 2002-249138号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0003] しかしながら、以上に述べた従来例の内、特許文献 1のストローを保持する器具を 有するものでは、取り付けたストローが液体を流し始めると外れ易いという欠点がある 。また、特許文献 2の止め具を有するものは、ペットボトルやビンの注ぎ口からはみ出 してしまうと、レ、ままでの容器のキャップがそのまま用いることができず、注ぎ口からは み出さないものは、止め具自身がボトルやビン内に落ち込んでしまう虞があった。 本発明は、このような問題を解決して、ペットボトルやビンなどの容器の注ぎ口に容 易に取り付けて固定することができ、容器内に陥没することがなぐ取り付けた状態で レ、ままでの容器のキャップをそのまま用いることができ、液体を容器から注ぐ際に液 体の流出が滑らかで、液体の流れが途切れてしゃっくり現象を起こすことがなぐ液 体が周囲にとび散ったりすることを防ぐことが可能な注ぎ口器具及びそのような注出 部の構造が一体に成形された容器の提供を課題とする。

課題を解決するための手段

[0004] 上記課題を解決するため、本発明の請求項 1に記載の発明は、ペットボトルやビン などの容器の注ぎ口の開口部に取り付けられる注ぎ口器具であって、前記容器の注 ぎ口に係止される係止部と、この係止部の上縁に設けられ器具が前記容器内に脱落 するのを防止する脱落防止耳と、前記係止部に固着され前記容器内部からの液体 の流出路と前記容器外部からの空気流入路を分離する隔壁と、この隔壁の前記空 気流入路側から開口を延長して容器内に繋げる空気流入管路とを有することを特徴 とする。

[0005] 上記課題を解決するため、本発明の請求項 2に記載の発明は、請求項 1に記載の 注ぎ口器具において、前記係止部は前記容器の注ぎ口の内壁に接してこの注ぎ口 を押し開く方向の弾性力を有し、少なくとも前記容器注ぎ口の内壁の半周以上で注 ぎ口内壁に密着することを特徴とする。

[0006] 上記課題を解決するため、本発明の請求項 3に記載の発明は、請求項 1又は請求 項 2に記載の注ぎ口器具において、前記空気導入管路は容器内側に沿って湾曲し その先端は前記容器の肩部の内側まで延びていることを特徴とする。

[0007] 上記課題を解決するため、本発明の請求項 4に記載の発明は、請求項 3に記載の 注ぎ口器具において、前記空気導入管路の先端は前記容器の内壁側に開口が向 力、うように斜めに切断されていることを特徴とする。

[0008] 上記課題を解決するため、本発明の請求項 5の発明は、ペットボトルやビンなどの 容器であって、この容器の注ぎ口に連接して設けられ、前記容器内部からの液体の 流出路と前記容器外部からの空気流入路を分離する隔壁と、この隔壁の前記空気 流入路側から開口を延長して容器内に繋げる空気流入管路とを有する注出部を具 備することを特徴とする。 発明の効果

[0009] 本発明の注ぎ口器具はこのように構成されているので、ペットボトノレやビンなどの容 器の注ぎ口に容易に取り付ける固定することができ、容器内に陥没することがなぐ 取り付けた状態でいままでの容器のキャップをそのまま用いることができる。そして、こ れを取り付けることによって、液体を容器から注ぐ際に液体の流出が滑らかになり、液 体の流れが途切れてしゃっくり現象を起こすことがなぐ液体が周囲に飛び散ったり することを防ぐこと力 Sできる。

また、本発明の容器は以上のように構成されているので、注出部が上に位置するよ うに容器力 液体を注ぐと、液体の流出が滑らかになり、液体の流れが途切れてしゃ つくり現象を起こすことがなぐ液体が周囲に飛び散ったりすることを防ぐことができる 図面の簡単な説明

[0010] [図 1]本発明の注ぎ口器具の外観図である。

[図 2]本発明の注ぎ口器具をペットボトルやビンなどの容器に取り付けて液体を注ぎ だしてレ、る状態を示した説明図。

符号の説明

[0011] 1 係止部

2 脱落防止耳

3 隔壁

4 空気流入管路

10 注ぎ口器具

20 容器

21 注ぎ口

22 肩部

発明を実施するための最良の形態

[0012] 本発明を添付図面に添つて詳細に説明する。

図 1は、本発明の注ぎ口器具の外観図であり、図 2は、本発明の注ぎ口器具をぺッ トボトルやビンなどの容器に取り付けて液体を注ぎだしている状態を示したものである 図 1及び図 2において、符号 1は係止部、符号 2は脱落防止耳、符号 3は隔壁、符 号 4は空気流入管路、符号 10は本発明の注ぎ口器具、符号 20はペットボトルやビン などの容器、符号 21は容器 20の注ぎ口、符号 22は容器 20の肩部である。

[0013] 本発明の注ぎ口器具 10の係止部 1は容器 20の注ぎ口 21に揷入できるような縦割 りの円筒形に構成されており、注ぎ口 21に揷入した際に注ぎ口 21をその円周方向 に押し開くように働く弾性を有している。これにより、容器 20の注ぎ口 21の径の変動 にある程度対応することができ、種々の容器 20に対する汎用性に富んでいる。係止 部 1を注ぎ口 21に揷入した際、この係止部 1は注ぎ口 21の内壁に少なくとも半周以 上の部分で密着する。

係止部 1の上縁には脱落防止耳 2が設けられていて、係止部 1を容器 20に揷入し た際に、注ぎ口 21の周囲の縁上に引つ力かるようになっているため、注ぎ口器具 10 を押し込んでも容器 20内に脱落する虞はなレ、。

[0014] 係止部 1には容器 20内部からの液体の流出路と容器 20外部からの空気の流入路 を分離する隔壁 3が設けられており、その空気流入路側から空気流入管路 4が容器 の内部に延びている。空気流入管路 4は容器 20の内側に沿って湾曲するようになつ ており、その先端は容器肩部 22の内側に達している。空気流入管路 4の先端は容器 20の内側に開口が向力 ように斜めに切断されている。したがって、外部から容器 20 の肩部 22への空気の流入は支障なく容易に行われる。隔壁 3は係止部 1に対して所 定の曲率をもって湾曲した形状になっているので、容器 20の注ぎ口 21の径が小さい ときでも、係止部 1ともども容易に曲がって障害にならない。

[0015] この注ぎ口器具 10を容器 20内に挿入して係止部 1を容器 20の注ぎ口 21に止め、 容器 20をこの器具 10が取り付けられているほうを上になるように傾けると、隔壁 3の 上部の空気流入路側から空気流入管路 4を通って空気が容器 20内に流れ込むと共 に、容器 20内の液体が隔壁 3の下側から安定した状態で連続して流れ出し、いわゆ るしやつくり現象が起きることがなぐ液体が周囲に飛び散ったりすることがなぐ液体 は滑らかに流出する。 [0016] この注ぎ口器具 10を容器 20に取り付けた際に、脱落防止耳 2の僅かな厚みを除い て大部分が容器 20内部に納まるので、取り付けた後で邪魔になることがなぐ従来か ら用いているキャップをそのまま用いることができる。

[0017] 本発明の注ぎ口器具 10はポリエチレン、ポリスチレン、ナイロンなどの熱可塑性プ ラスチックによって形成することができる。係止部 1に弾性を持たせ、その長さを適当 にすることにより、容器 20の注ぎ口 21の径の多少の変動に対応でき、種々の容器 20 に共通に用いることができる。

[0018] 本発明の注ぎ口器具 10はこのように構成されているので、これをペットボトルやビン などの容器 20の注ぎ口 21に取り付けることによって、容器 20内の液体の流出を滑ら かにすることができ、液体を注ぎ出すのに時間がかからず、いわゆるしゃっくり現象な どによって液体が周囲に飛び散って汚すようなことがない。本発明の注ぎ口器具 10 は係止部 1の弾性によって径の異なる注ぎ口 21に容易に取り付けることができ、ある 程度の汎用性を有している。また脱落防止耳 2が設けられているので、容器 20内に 脱落するような虞がない。またその脱落防止耳 2の厚みが薄ぐ容器 20に取り付けた 場合、それ以外の部分はすべて容器 20内に納まるので、注ぎ口器具 10を装着した 後でももともと用いられていたキャップをそのまま使うことができる。また、この注ぎ口 器具 10は軽量であり廉価に製造できるので、これを取り付けることによる利用者の負 担は少ない。

[0019] 以上の説明は注ぎ口器具に関して述べたが、容器を製造する際に、容器の注ぎ口 にこの注ぎ口器具と同様な構造の注出部を一体に形成すると、同様な効果を有する 容器を形成することができる。このような構成は、熱可塑性の樹脂などを材料として、 金型を用いて比較的容易に製造することができるので、構造のわりに高価にはなら ず多量生産が可能である。

産業上の利用可能性

[0020] 本発明の注ぎ口器具はペットボトルやビンなどの容器に用いることができるので、本 発明の容器ともども、飲料水、果汁類、液体調味料、油、塗料、液体洗剤、薬品など の容器に用いることができ、広範囲の産業分野で利用することができる。

Claims

請求の範囲

[1] ペットボトルやビンなどの容器の注ぎ口の開口部に取り付けられる注ぎ口器具であ つて、

前記容器の注ぎ口に係止される係止部と、この係止部の上縁に設けられ器具が前 記容器内に脱落するのを防止する脱落防止耳と、前記係止部に固着され前記容器 内部からの液体の流出路と前記容器外部からの空気流入路を分離する隔壁と、この 隔壁の前記空気流入路側から開口を延長して容器内に繋げる空気流入管路とを有 することを特徴とする注ぎ口器具。

[2] 前記係止部は前記容器の注ぎ口の内壁に接してこの注ぎ口を押し開く方向の弾性 力を有し、少なくとも前記容器注ぎ口の内壁の半周以上で注ぎ口内壁に密着するこ とを特徴とする請求項 1に記載の注ぎ口器具。

[3] 前記空気導入管路は容器内側に沿って湾曲しその先端は前記容器の肩部の内側 まで延びていることを特徴とする請求項 1又は請求項 2に記載の注ぎ口器具。

[4] 前記空気導入管路の先端は前記容器の内壁側に開口が向力うように斜めに切断 されていることを特徴とする請求項 3に記載の注ぎ口器具。

[5] ペットボトルやビンなどの容器であって、

この容器の注ぎ口に連接して設けられ、前記容器内部からの液体の流出路と前記 容器外部からの空気流入路を分離する隔壁と、この隔壁の前記空気流入路側から 開口を延長して容器内に繋げる空気流入管路とを有する注出部を具備することを特 徴とする容器。