WO2006082828A1 - 等方性接着フィルム及びフレキシブル金属張積層体 - Google Patents

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Abstract

 フレキシブル金属張積層板の寸法変化は、フィルム流れ方向(MD方向)とフィルム横断方向(TD方向)のみが重要視されていたが、配線の微細化が進むにつれ、MD・TD方向だけではなくMDから左右45度に向いた方向についてもフレキシブル金属張積層板の寸法変化が小さいことが望まれる。ポリイミドフィルムの少なくとも片面に熱可塑性ポリイミドを含有する接着層を設けた接着フィルムであって、該接着フィルムの配向度が1.3以下であることを特徴とする、接着フィルムによって、上記課題を解決しうる。                                                                               

Description

明 細 書
等方性接着フィルム及びフレキシブル金属張積層体
技術分野
[0001] 本発明は、ポリイミドフィルムの少なくとも片面に熱可塑性ポリイミドを含有する接着 層を設けた接着フィルム、及びこの接着フィルムに金属層を設けてなるフレキシブル 金属張積層体に関する。
背景技術
[0002] 近年、エレクトロニクス製品の軽量化、小型化、高密度化にともない、各種プリント基 板の需要が伸びているが、中でも、フレキシブル金属張積層板 (FCCLとも称する) や、フレキシブルプリント配線板 (FPCとも称する)の需要が特に伸びている。フレキ シブル積層板は、絶縁性フィルム上に金属箔カゝらなる回路が形成された構造を有し ている。
[0003] 上記フレキシブル金属張積層板は、一般に、各種絶縁材料により形成され、柔軟 性を有する絶縁性フィルムを基板とし、この基板の表面に、各種接着材料を介して金 属箔を加熱 ·圧着することにより貼りあわせる方法により製造される。上記絶縁性フィ ルムとしては、ポリイミドフィルム等が好ましく用いられている。上記接着材料としては 、エポキシ系、アクリル系等の熱硬化性接着剤が一般的に用いられている(これら熱 硬化性接着剤を用いた FPCを以下、三層 FPCとも 、う)。
[0004] 熱硬化性接着剤は比較的低温での接着が可能であるという利点がある。しかし今 後、耐熱性、屈曲性、電気的信頼性といった要求特性が厳しくなるに従い、熱硬化 性接着剤を用いた三層 FPCでは対応が困難になると考えられる。これに対し、絶縁 性フィルムに直接金属層を設けたり、接着層に熱可塑性ポリイミドを使用した FPC ( 以下、二層 FPCともいう)が提案されている。この二層 FPCは、三層 FPCより優れた 特性を有し、今後需要が伸びていくことが期待される。
[0005] 二層 FPCに用いるフレキシブル金属張積層板の製造方法としては、金属箔上にポ リイミドの前駆体であるポリアミド酸を流延、塗布した後イミド化するキャスト法、スパッ タ、メツキによりポリイミドフィルム上に直接金属層を設けるメタライジング法、熱可塑性 ポリイミドを介してポリイミドフィルムと金属箔とを貼り合わせるラミネート法が挙げられ る。この中で、ラミネート法は、対応できる金属箔の厚み範囲がキャスト法よりも広ぐ 装置コストがメタライジング法よりも低 、と 、う点で優れて 、る。ラミネートを行う装置と しては、ロール状の材料を繰り出しながら連続的にラミネートする熱ロールラミネート 装置またはダブルベルトプレス装置等が用いられている。上記の内、生産性の点から 見れば、熱ロールラミネート法をより好ましく用いることができる。
[0006] 従来の三層 FPCをラミネート法で製造する際、接着層に熱硬化性榭脂を用いて!/、 たため、ラミネート温度は 200°C未満で行うことが可能であった (特許文献 1参照)。こ れに対し、二層 FPCは熱可塑性ポリイミドを接着層として用いるため、熱融着性を発 現させるために 200°C以上、場合によっては 400°C近くの高温をカ卩える必要がある。 そのため、ラミネートされて得られたフレキシブル金属張積層板に残留歪みが発生し 、エッチングして配線を形成する際、並びに部品を実装するために半田リフローを行 う際に寸法変化となって現れる。
[0007] 特にラミネート法の一例を挙げると、ポリイミドフィルム上に熱可塑性ポリイミドを含有 する接着層を設ける際に、熱可塑性ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸を流延、塗 布した後に連続的に加熱してイミドィ匕を行い、金属箔を貼り合わせる方法があるが、 イミドィ匕の工程だけでなぐ金属層を張り合わせる際も連続的に加熱加圧を行うため 、材料は張力がかけられた状態で加熱環境下に置かれることが多い。その結果、フレ キシブル金属張積層板力 金属箔をエッチングする際と、半田リフローを通して加熱 する際にこの歪みが解放され、これらの工程の前後で寸法変化となって現れる場合 が多かった。
[0008] そこで、ラミネート圧力の制御や、接着フィルムの張力制御により、寸法変化を抑え る試みがなされている(特許文献 2または 3参照)。し力しながら、これらの手段により 寸法変化は改善されるものの、まだ充分ではなぐ更なる寸法変化の改善が求めら れている。
[0009] 近年、電子機器の小型化、軽量化を達成するために、基板に設けられる配線は微 細化が進んでおり、実装する部品も小型化、高密度化されたものが搭載される。その ため、微細な配線を形成した後の寸法変化が大きくなると、設計段階での部品搭載 位置力 ずれて、部品と基板とが良好に接続されなくなるという問題が生じる。このよ うなラミネート法で製造された FPCにおける寸法変化の問題に対して、これまではフ イルム流れ方向(MD方向)とフィルム横断方向(TD方向)のみが重要視されてきた( 特許文献 2または 3参照)。しかし、近年の配線の微細化に対応するためには、 MD 方向と TD方向の寸法変化のみを抑制するのではなぐこれまで考慮されてこなかつ た斜め方向の寸法変化が非常に重要となってくると本発明者らは考える。
[0010] 一方、ポリイミドフィルムそのものの配向度を制御する方法として加熱開始端部とフ イルム固定端部との距離をフィルム幅と同じ長さ以上に離す製造方法で作製された ポリイミドフィルム (特許文献 4参照)や、得られたフィルムの配向角から加熱する温度 を決定して等方性を改善する方法 (特許文献 5)が知られている。更には、 MD方向と TD方向に延伸することで配向性の無 、ポリイミドフィルムを得る方法が開示されて!ヽ る(特許文献 6参照)。しかし、これらは接着フィルムの配向度を規定するものではな い。
特許文献 1:特開平 9— 199830号公報
特許文献 2:特開 2002— 326308号公報
特許文献 3:特開 2002— 326280号公報
特許文献 4:特開平 8— 81571号公報
特許文献 5 :特開 2002— 154168号公報
特許文献 6:特公昭 44 - 20878号公報
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0011] 本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、各種プリント配線基板など の配線の微細化、高密度化に対応しうる寸法変化の発生が抑制された接着フィルム 、および該接着フィルムに金属層を設けてなるフレキシブル金属張積層板 (以下 FC CLともいう)を提供することにある。特に、フィルムと金属箔とを加熱、加圧しながら張 り合わせる熱ラミネート法で連続的に作製したフレキシブル金属張積層板力 金属箔 をエッチングする際や、半田リフローを通して加熱する際に顕著に発生していた、フィ ルム長手方向から左右 45° 方向における寸法変化の発生が抑制された接着フィル ム、及びそれに金属箔を貼り合わせて得られるフレキシブル金属張積層板、並びに その製造方法を提供することにある。
課題を解決するための手段
[0012] 本発明者らは、上記の課題に鑑み鋭意検討した結果、ポリイミドフィルムの少なくと も片面に熱可塑性ポリイミドを含有する接着層を設けた接着フィルムについて、接着 フィルムの配向度が 1. 3以下を満足する場合に、 FCCLおよび FPCの製造工程で 発生する寸法変化を抑制する、特にフィルムの斜め方向の寸法変化を抑制すること ができることを見出した。具体的には、 FCCLの銅箔をエッチングしてパターユングす る工程、パターユングした FPCを加熱する工程である。
[0013] また、特に、連続的に生産される接着フィルムにおいては、全幅において接着フィ ルムの配向度が 1. 3以下を満足する場合に、例えば、金属箔とのラミネート時におけ る熱応力の発生を緩和し、寸法変化の発生を効果的に抑制できることを独自に見出 し、本発明を完成させるに至った。
[0014] すなわち、下記の新規な接着フィルムおよびフレキシブル金属張積層板およびそ の製造方法により上記課題を解決しうる。
1)ポリイミドフィルムの少なくとも片面に熱可塑性ポリイミドを含有する接着層を設けた 接着フィルムであって、該接着フィルムの配向度が 1. 3以下であることを特徴とする、 接着フィルム。
2)前記接着フィルムの弾性率力 .OGPa以上であることを特徴とする 1)記載の接着 フイノレム。
3)前記接着フィルムは、幅が 250mm以上でありかつ、連続的に生産されるとともに 、全幅においての配向度が 1. 3以下であることを特徴とする 1)または 2)記載の接着 フイノレム。
4)前記接着フィルムは、弾性率 4.5GPa以上のポリイミドフィルムに熱可塑性ポリイミ ドを含有する有機溶媒溶液を塗布 ·乾燥することにより得られるフィルムであることを 特徴とする 1)〜3)のいずれか一項に記載のポリイミドフィルム。
5)前記接着フィルムは、弾性率 4.5GPa以上のポリイミドフィルムに熱可塑性ポリイミ ド前駆体を含む有機溶媒溶液を塗布 '乾燥してイミドィ匕することにより得られることを 特徴とする、 1)〜3)のいずれか一項に記載の接着フィルム。
6)熱ラミネート装置により金属箔を積層するために用いることを特徴とする 1)〜5)の V、ずれか一項に記載の接着フィルム。
7) 1)〜5)のいずれか一項に記載の接着フィルムに、金属層を設けてなることを特徴 とする、フレキシブル金属張積層板。
8)前記金属箔は銅箔であり、かつ熱ラミネート装置により連続的に銅箔が積層される ことを特徴とする 7)記載のフレキシブル金属張積層板。
9)金属箔を除去する前後の寸法変化率、並びに金属箔除去後に 250°C、 30分の 加熱を行う前後の寸法変化率の合計値が、フィルム流れ方向 MD方向から右 45度 方向および左 45度方向共に 0. 08〜+ 0. 08の範囲にあることを特徴とする 8)記 載のフレキシブル金属張積層板。
発明の効果
[0015] 本発明の接着フィルムおよびフレキシブル金属張積層板は、寸法変化の発生が抑 制されており、特に熱ラミネート法で連続的に製造して得られる FCCLの銅箔をエツ チングしてパターユングする工程、パターユングした FPCを加熱する工程で発生する 寸法変化も効果的に抑制できる。
[0016] 具体的には、(1)金属箔を除去する前後の寸法変化率について、フィルム長手方 向(MD方向)から左右 45度の方向、各々の寸法変化率を小さくできるとともに、 MD 方向から右 45度方向および左 45度方向の寸法変化の差異を小さくすることができ、 例えば、 0. 10%以下の範囲とすることが可能である。
[0017] また、(2)金属箔を除去する前後の寸法変化率と金属箔除去後に 250°C、 30分の 加熱を行う前後の寸法変化率の累積値について、 MD方向から右 45度方向および 左 45度方向の、各々の累積値を小さくできるとともに、 MD方向力も右 45度方向およ び左 45度方向の累積値の差異を小さくすることができ、例えば MD方向から右 45度 方向および左 45度方向の累積値の差異が 0. 16%以下の範囲とすることが可能で ある。従って、微細な配線を形成した FPC等にも好適に用いることが可能で、位置ず れ等の問題を改善できる。特に、連続的に生産される幅 250mm以上の接着フィル ムの場合に顕著な効果を発現する。 図面の簡単な説明
[0018] [図 1]分子配向度を測定するサンプル図を示す。
[図 2]寸法変化率を測定するサンプル図を示す。
発明を実施するための最良の形態
[0019] 本発明の実施の形態について、以下、本発明の接着フィルム、接着フィルムを構成 するポリイミドフィルム、熱可塑性ポリイミドを含む接着層、接着性フィルムの製造、フ レキシブル金属張積層板およびその製造の順で説明する。
[0020] (I)本発明の接着フィルム。
本発明に係る接着フィルムは、ポリイミドフィルムの少なくとも片面に熱可塑性ポリイミ ドを含有する接着層を設けて成ることを特徴とする。
[0021] 発明者らは、ポリイミドフィルムの少なくとも片面に熱可塑性ポリイミドを含有する接 着層を設けた接着フィルムについて寸法変化を検討した結果、 MD方向から左右 45 度に向!、た方向にっ 、ての寸法変化の発生を抑制するためには、接着フィルムの配 向度が 1. 3以下であることが必須であることを見出した。これまで、ポリイミドフィルム の配向度を制御し、等方的なフィルムを製造する方法は知られている。しかし、ポリイ ミドフィルムの配向度が小さい場合であっても、このポリイミドフィルムの上に熱可塑性 ポリイミドを含有する接着層を設けてなる接着フィルムに金属層を積層した場合には 、MD方向から左右 45度に向いた方向における寸法変化を抑制することが困難な場 合がある。従って、ポリイミドフィルムの配向度を制御するのみでは不充分であり、接 着フィルムそのものの配向度を規定する必要がある。
[0022] 特に近年、配線の微細化が進んでおり、 FPCを製造する際に発生する寸法変化が 小さいことが求められているが、従来、寸法変化を評価する場合には、 MD方向ある いは TD方向の寸法変化を評価していた。しかし、本発明者らは、 MD'TD方向の寸 法変化を改善するだけでは十分ではなぐ MD方向から左右 45度に向いた方向に っ ヽてもフレキシブル金属張積層板の寸法変化を抑制することで、配線の微細化に 対応が可能であると考える。
[0023] 本発明で言う配向度とは、フィルムの分子の配向度合いを示す指標である。以下に 配向度合いとして用いる MOR並びに MOR—cについて説明する。 MORとは、フィ ルム状またはシート状に成形された試料に、マイクロ波を照射した場合、マイクロ波は 分子の配列によって吸収される量が異なる。一般的に、分子が配向した試料は、分 子の配列方向が試料の角度に依存している。その為、試料のマイクロ波透過光強度 を 360° 全方向で測定した場合に、透過光強度の最大値と最小値の比を求め MOR 値と定義し、分子配向状態を示す指標としたものである。つまり、透過光強度の方向 依存性が最小になる場合の MOR値は 1.000となる。とまり、 MOR値がより 1.000に 近!、値であるほど、マイクロ波の透過光強度の角度依存性の少な 、等方的なフィル ムもしくはシートと考免ることができる。
[0024] MOR値の測定は、王子計測機器株式会社製マイクロ波分子配向計 MOA6015 型を用い測定することができる。
[0025] 本願発明における MOR—c値とは、本測定器で得られる MOR値を下式(1)を用
V、て厚みを 75 μ mに換算したものと定義する。
MOR-c= (75/t X (MOR- l) ) + l · · · 式(1)
ここで、 t=試料の厚み
MOR=上述の測定により得られた値
尚、 MOR-c値は MOR値より算出される値であることから、 1. 000に近いほど等方 的フィルムであることを表す。また、この MOR-c値を本願発明では配向度と定義して いる。
[0026] 鋭意検討の結果、接着フィルムの MOR— c値 (配向度)と該接着フィルムを用いた フレキシブル金属張積層板の寸法変化 (MD方向力 左右 45度に向いた方向)が相 関を示し、具体的には、接着フィルムの MOR— c値が増大すると該接着フィルムを用 いたフレキシブル金属張積層板の寸法変化 (MD方向力 左右 45度に向いた方向) も増大することを見出した。
[0027] また、本発明の接着フィルムは、フィルムの幅が 250mm以上でありかつ、連続的に 生産されるとともに、全幅における配向度が 1. 3以下であることが好ましい。更には 全幅においての配向度が 1. 25以下であることが好ましい。
[0028] ここで、全幅において配向度が 1. 3以下となっていることを確認する方法を説明す る。図 1に示すように、フィルム幅が 1000mm以上であるフィルムでは、両端が含まれ るよう、少なくとも等間隔に 9点サンプルを採取する。フィルム幅が 1000mmに満たな いフィルムは、両端が含まれるよう、少なくとも等間隔に 5点サンプルを採取する。この 方法は、厳密には全幅において測定していないが、このように採取したサンプルすべ てについて、配向度が 1. 3以下となっていれば、厳密に全幅においてサンプルを測 定した場合にも、配向度が 1. 3以下となっていると考えて良い。
[0029] 本発明は、連続的に生産される接着フィルムで、かつフィルム幅が 250mm以上で ある場合、本発明の効果を特に発現しやすい。
[0030] 本発明の接着フィルムの弾性率は 4.0GPa以上であることが熱ラミネート法で作製 したフレキシブル金属張積層板の寸法安定性が向上することから望ましい。更にこの ましくは、 4.5GPa以上である。また、本発明の接着フィルムは、弾性率 4.5GPa以上 のポリイミドフィルムに熱可塑性ポリイミドを含有する有機溶媒溶液を塗布 ·乾燥する ことにより得られる、あるいは、弾性率 4.5GPa以上のポリイミドフィルムに熱可塑性ポ リイミド前駆体を含む有機溶媒溶液を塗布 '乾燥してイミド化することに得られるもの であることが好ましい。尚、積層方法としてポリイミドフィルムと熱可塑性ポリイミドフィ ルムを熱圧着する方法もあるが、その場合には、ポリイミドフィルムと熱可塑性ポリイミ ドフィルムとの界面の接着性が低くなる場合があるので、弾性率 4.5GPa以上のポリイ ミドフィルムに熱可塑性ポリイミドを含有する有機溶媒溶液を塗布 ·乾燥する、ある ヽ は、熱可塑性ポリイミド前駆体を含む有機溶媒溶液を塗布 ·乾燥してイミド化する方 法を用いて製造することが望まし 、。
[0031] 本発明にかかる接着フィルムは、金属箔を除去する前後の寸法変化率について、 フィルム長手方向(MD方向)から左右 45度の方向、各々の寸法変化率を小さくでき るとともに、 MD方向から右 45度方向および左 45度方向の寸法変化の差異を小さく することができる。金属箔を除去する前後について、 MD方向から右 45度方向およ び左 45度方向の寸法変化の差異は、 0. 12%以下の範囲であることが好ましぐさら には 0. 10%以下の範囲であることが好ましい。
また、金属箔を除去する前後の寸法変化率と金属箔除去後に 250°C、 30分の加熱 を行う前後の寸法変化率の累積値について、 MD方向から右 45度方向および左 45 度方向の、各々の累積値を小さくできるとともに、 MD方向から右 45度方向および左 45度方向の累積値の差異を小さくすることができる。 MD方向から右 45度方向およ び左 45度方向の累積値の差異が 0. 16%以下の範囲とすることが好ましぐさらには 0. 10%以下の範囲であることが好ましい。
[0032] 本発明に力かる接着フィルムを用いたフレキシブル金属張積層板にぉ 、ては、金 属箔を除去する前後の寸法変化率が、 MD方向から右 45度方向および左 45度方 向共に一 0. 06〜+ 0. 06の範囲にあることが非常に好ましい。さらに、金属箔を除 去する前後の寸法変化率、並びに金属箔除去後に 250°C、 30分の加熱を行う前後 の寸法変化率の累積値力 MD方向力も右 45度方向および左 45度方向共に— 0. 08〜+ 0. 08の範囲にあることが非常に好ましい。金属箔除去前後の寸法変化率は 、エッチング工程前のフレキシブル金属張積層板における所定の寸法およびエッチ ング工程後の所定の寸法の差分と、上記エッチング工程前の所定の寸法との比で表 される。加熱前後の寸法変化率は、エッチング工程後のフレキシブル金属張積層板 における所定の寸法および加熱工程後の所定の寸法の差分と、上記加熱工程前の 所定の寸法との比で表される。
[0033] 寸法変化率がこの範囲内から外れると、フレキシブル金属張積層板において、微 細な配線を形成した後、並びに部品搭載時の寸法変化が大きくなつてしまい、設計 段階での部品搭載位置カゝらずれる場合がある。その結果、実装する部品と基板とが 良好に接続されなくなるおそれがある。換言すれば、寸法変化率が上記範囲内であ れば、部品搭載に支障がないと見なすことが可能になる。
[0034] 上記寸法変化率の測定方法は特に限定されるものではなぐフレキシブル金属張 積層板において、エッチングまたは加熱工程の前後に生じる寸法の増減を測定でき る方法であれば、従来公知のどのような方法でも用いることができる。
[0035] なお、寸法変化率を測定する際のエッチング工程の具体的な条件は特に限定され るものではない。すなわち、金属箔の種類や形成されるパターン配線の形状等に応 じてエッチング条件は異なるので、本発明にお 、て寸法変化率を測定する際のエツ チング工程の条件は従来公知のどのような条件であってもよい。同様に、加熱工程 においても、 250°Cで 30分間加熱がなされれば良ぐ具体的な加熱装置等の条件 は特に限定されない。 [0036] (Π)ポリイミドフィルム
本発明に係る接着フィルムにおける、ポリイミドフィルムは、例えば、ポリイミドの前駆 体であるポリアミド酸を重合する工程、得られたポリアミド酸と有機溶剤を含む組成物 を支持体上に連続的に流延'塗布し、ゲルフィルムを形成する工程、ゲルフィルムを 支持体から引き剥がしゲルフィルムの両端を固定する工程、フィルムの両端を固定し ながら加熱炉内を搬送する工程、を含む製造方法を採用することができ、その一例を 以下に例示する。
[0037] ポリイミドフィルムの製造工程の一例として、
(Α)ポリアミド酸を重合する工程
(Β)ポリアミド酸及び有機溶媒を含む組成物を支持体上に流延 ·塗布後、ゲルフィル ムを形成する工程、
(C)該ゲルフィルムを引き剥がし、両端を固定する工程
(D)フィルムの両端を固定しながら加熱炉内を搬送する工程、
を含むポリイミドフィルムの製造方法がある。
[0038] ポリイミドフィルムの配向度を制御する方法として、特許文献 4や 5等の製造方法に おける搬送距離を制御したり、加熱炉温度を制御する方法などが知られており、更に は、特許文献 6には MD, TD方向に延伸することで配向性を制御する方法が知られ ている。このうち、特許文献 4や 5で得られるフィルムは、フィルムの両端部においても 配向度が制御されたものが得られるとしている。しかし、配向度が制御されたポリイミド フィルムを用いたからといって、これに熱可塑性ポリイミドを含有する接着層を設けた 接着フィルムそのものの配向度が制御できるとは限らない。また、特許文献 6の方法 により得られるポリイミドフィルムは、フィルムの延伸操作により配向性を制御する方法 であるが、この場合も、接着層を設けた接着フィルムの配向を制御しうるとは限らない 。また、この方法で得られるフィルムは、フィルムの中央部位の配向性は制御できても 端部は一般にボーイング現象と呼ばれる配向メカニズムにより大きく配向することが 知られており、この方法で製造されたフィルムは全巾において配向性を制御すること が困難である場合がある。
以下、各工程を説明する。 (A)工程
(A)工程は、ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸を重合する工程である。ポリアミド 酸の製造方法としては公知の方法を用いることができ、通常、芳香族酸二無水物の 少なくとも 1種とジァミンの少なくとも 1種を、実質的等モル量を有機溶媒中に溶解さ せて、得られた有機溶媒溶液を、制御された温度条件下で、上記酸二無水物とジァ ミンの重合が完了するまで攪拌することによって製造される。これらの有機溶媒溶液 は通常 5〜35wt%、好ましくは 10〜30wt%の濃度で得られる。この範囲の濃度で ある場合に適当な分子量と溶液粘度を得る。
重合方法としてはあらゆる公知の方法を用いることができる力 特に好ましい重合 方法として次のような方法が挙げられる。すなわち、
1)芳香族ジァミンを有機極性溶媒中に溶解し、これと実質的に等モルの芳香族テト ラカルボン酸二無水物を反応させて重合する方法。
2)芳香族テトラカルボン酸二無水物とこれに対し過小モル量の芳香族ジァミンィ匕合 物とを有機極性溶媒中で反応させ、両末端に酸無水物基を有するプレボリマーを得 る。続いて、全工程において芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジァミンィ匕合 物が実質的に等モルとなるように芳香族ジァミンィ匕合物を用いて重合させる方法。
3)芳香族テトラカルボン酸二無水物とこれに対し過剰モル量の芳香族ジァミンィ匕合 物とを有機極性溶媒中で反応させ、両末端にアミノ基を有するプレボリマーを得る。 続ヽてここに芳香族ジァミンィ匕合物を追加添加後、全工程にぉ ヽて芳香族テトラ力 ルボン酸二無水物と芳香族ジァミンィ匕合物が実質的に等モルとなるように芳香族テト ラカルボン酸二無水物を用いて重合する方法。
4)芳香族テトラカルボン酸二無水物を有機極性溶媒中に溶解及び Zまたは分散さ せた後、実質的に等モルとなるように芳香族ジァミンィ匕合物を用いて重合させる方法
5)実質的に等モルの芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジァミンの混合物を 有機極性溶媒中で反応させて重合する方法。
などのような方法である。これらの方法は、単独で用いてもよいし、部分的に組み合 わせて用いることもできる。 [0040] ここで、本発明に力かるポリアミド酸有機溶媒組成物に用いられる材料につ!、て説 明する。本発明において用いうる適当な酸二無水物は、ピロメリット酸二無水物、 2, 3, 6, 7—ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、 3, 3' , 4, 4,ービフエ-ルテトラ力 ルボン酸二無水物、 1, 2, 5, 6 ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、 2, 2' , 3, 3 ,ービフエ-ルテトラカルボン酸二無水物、 3, 3' , 4, 4'一べンゾフエノンテトラカルボ ン酸ニ無水物、 4, 4'ーォキシジフタル酸二無水物、 2, 2 ビス(3, 4 ジカルボキ シフエ-ル)プロパン二無水物、 3, 4, 9, 10 ペリレンテトラカルボン酸二無水物、 ビス(3, 4 ジカルボキシフエ-ル)プロパン二無水物、 1, 1—ビス(2, 3 ジカルボ キシフエ-ル)エタンニ無水物、 1, 1 ビス(3, 4 ジカルボキシフエ-ル)エタンニ 無水物、ビス(2, 3 ジカルボキシフエ-ル)メタン二無水物、ビス(3, 4 ジカルボキ シフエ-ル)エタンニ無水物、ビス(3, 4—ジカルボキシフエ-ル)スルホン二無水物 、 p—フエ-レンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)、エチレンビス(トリメリット酸 モノエステル酸無水物)、ビスフエノール Aビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物) 及びそれらの類似物を含み、これらを単独または、任意の割合の混合物が好ましく用 い得る。
[0041] 酸成分として、 FPCに必要なフィルム特性、線膨張係数、弾性率、耐薬品性、吸水 率、吸湿膨張係数、をコントロールできるという点から、ピロメリット酸二無水物、 3, 3' , 4, 4,ービフエ-ルテトラカルボン酸二無水物、 3, 3' , 4, 4,一べンゾフエノンテトラ カルボン酸二無水物、 4, 4'ーォキシジフタル酸二無水物、 p フエ-レンビス(トリメ リット酸モノエステル酸無水物)から選択される少なくとも一種を用いることが好ましい またこれらのうち 3, 3,, 4, 4,—ビフエ-ルテトラカルボン酸二無水物、 3, 3,, 4, 4, 一べンゾフエノンテトラカルボン酸二無水物、 4, 4' ォキシ 2フタル酸ニ無水物、 ρ フエ-レンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)力 選択される少なくとも一種 を用いる場合の好ましい使用量は、全酸二無水物に対して、 60mol%以下、好ましく は 55mol%以下、更に好ましくは 50mol%以下である。
その使用量カこの範囲を上回るとポリイミドフィルムのガラス転移温度が低くなりすぎ たり、熱時の貯蔵弾性率が低くなりすぎてフィルムへの成形加工が困難になったりす る場合がある。
また、ピロメリット酸二無水物を用いる場合、好ましい使用量は 40〜: LOOmol%、更に 好ましくは 45〜: LOOmol%、特に好ましくは 50〜: LOOmol%である。ピロメリット酸二 無水物をこの範囲で用いることによりガラス転移温度および熱時の貯蔵弾性率を使 用または成形加工に好適な範囲に保ちやすくなる。
本発明に力かるポリアミド酸において使用し得る適当なジァミンとしては、 2, 2—ビス {4— (4—アミノフエノキシ)フエ-ル}プロパン、 4, 4,一ジアミノジフエ-ルプロパン、 4, 4'ージアミノジフエ二ノレメタン、ベンジジン、 3, 3'ージクロ口べンジジン、 3, 3'— ジメチノレべンジジン、 2, 2' ジメチノレべンジジン、 3, 3'—ジメトキシベンジジン、 2, 2'—ジメトキシベンジジン、 4, 4'—ジアミノジフエ-ルスルフイド、 3, 3'—ジアミノジ フエニルスルホン、 4, 4'ージアミノジフエニルスルホン、 4, 4' ォキシジァニリン(4 , 4'ージアミノジフエニルエーテル)、 3, 3'—ォキシジァニリン、 3, 4' ォキシジァニ リン、 1, 5 ジァミノナフタレン、 4, 4'ージアミノジフエ二ルジェチルシラン、 4, 4' ジアミノジフエニルシラン、 4, 4'ージアミノジフエニルェチルホスフィンォキシド、 4, 4 'ージアミノジフエニル N—メチルァミン、 4, 4'ージアミノジフエニル N—フエニルァ ミン、 1, 4 ジァミノベンゼン(p フエ-レンジァミン)、 1, 3 ジァミノベンゼン(m— フエ-レンジァミン)、 1, 2 ジァミノベンゼン、ビス {4— (4 アミノフエノキシ)フエ- ル}スルホン、ビス {4一(3—アミノフエノキシ)フエ-ル}スルホン、 4, 4,一ビス(4ーァ ミノフエノキシ)ビフエ-ル、 4, 4'—ビス(3 アミノフエノキシ)ビフエ-ル、 1, 3 ビス (3 アミノフエノキシ)ベンゼン、 1, 3 ビス(4 アミノフエノキシ)ベンゼン、 1, 3 ビ ス(4 アミノフエノキシ)ベンゼン、 1, 3 ビス(3 アミノフエノキシ)ベンゼン、 3, 3, ージァミノべンゾフエノン、 4, 4'ージァミノべンゾフエノン及びそれらの類似物などが 挙げられる。
ジァミン成分として、剛直構造を有するジァミンと柔構造を有するアミンを併用するこ ともできる。得られるフィルムの持つ線膨張係数の値をコントロールするには、剛構造 のジァミンの使用比率が大きくなると線膨張係数を小さくでき、柔構造を有するァミン の使用比率が大きくなると、線膨張係数を小さくすることができる。
本発明において、剛直構造を有するジァミンとは、下記一般式(1)で表されるもの である,
[0043] [化 1]
NH2— Ri-NH2
[0044] 式中の Rは
[0045] [化 2]
Figure imgf000015_0001
[0046] で表される 2価の芳香族基力 なる群力 選択される基であり、式中の Rは同一また
2 は異なって, CH 一、 一 OH、 -CF 、 一 SO 、 一 COOH、 一 CO— NH 、 C1一、 Br—
3 3 4 2
、 F—、及び CH O—からなる群より選択される何れかの 1つの基である)
3
で表されるものをいう。
また、柔構造を有するジァミンとは、エーテル基、スルホン基、ケトン基、スルフイド基 などの柔構造を有するジァミンであり、好ましくは、下記一般式(2)で表されるもので ある。
[0047] [化 3]
Figure imgf000015_0002
[0048] (式中の Rは
3
[0049] [化 4]
Figure imgf000016_0001
UTQHI
Figure imgf000016_0002
[0050] で表される 2価の有機基力 なる群力 選択される基であり、式中の Rは同一または
4
異なって、 H—, CH―、— OH、 -CF、 -SO、— COOH、— CO— NH、 CI—、 B
3 3 4 2 r―、 F―、及び CH O 力もなる群より選択される 1つの基である。 )
3
柔構造を有するジァミンとしては、 4, 4,ージアミノジフエ-ルエーテル、 3, 4,ージ アミノジフエ-ルエーテル、 2, 2 ビス {4— (4 アミノフエノキシ)フエ-ル}プロパン が好ましい。
[0051] 剛構造を有するジァミンとしては p フエ-レンジァミン、 m—フエ-レンジァミン、ベ ンジジン、 3, 3 'ージクロ口べンジジン、 3, 3 'ージメチルベンジジン、 2, 2' ジメチ ノレべンジジン、 3, 3 '—ジメトキシベンジジン、 2, 2'—ジメトキシベンジジンが好まし い。
[0052] 本発明において用いられるポリイミドフィルムは、上記の範囲の中で所望の特性を 有するフィルムとなるように適宜芳香族酸二無水物および芳香族ジァミンの種類、配 合比を決定して用いることにより得ることができる。
ポリアミド酸を合成するための好まし 、溶媒は、ポリアミド酸を溶解する溶媒であれば いかなるものも用いることができる力 アミド系溶媒すなわち N, N,一ジメチルフオル ムアミド、 N, N,—ジメチルァセトアミド、 N—メチル—2—ピロリドンなどであり、 N, N ージメチルフオルムアミド、 N, N,ージメチルァセトアミドが特に好ましく用い得る。
(B)工程
(B)工程は、ポリアミド酸及び有機溶媒を含む組成物(ポリアミド酸溶液とも ヽぅ)を支 持体上に流延 ·塗布後、ゲルフィルムを形成する工程、である。 (B)工程で用 ヽる組 成物は、ポリアミド酸と反応しうる反応剤など、その他の成分を添加した組成物を用い てもよい。
これらポリアミド酸溶液をポリイミドに転ィ匕する方法については従来公知の方法を用 いることができる。この方法には熱イミドィ匕法と化学イミドィ匕法が挙げられる。熱イミド 化法は、加熱によってのみイミド化を促進させる方法である。加熱条件は、ポリアミド 酸の種類、フィルムの厚さ等により、変動し得る。化学イミドィ匕法は、ポリアミド酸有機 溶媒溶液に、脱水剤及びイミド化触媒とを作用させる方法である。化学イミド化法と熱 イミドィ匕法を併用しても良い。脱水剤としては、例えば無水酢酸などの脂肪族酸無水 物、無水安息香酸などの芳香族酸無水物などが挙げられる。イミド化触媒としては、 例えばトリェチルァミンなどの脂肪族第 3級ァミン類、ジメチルァ-リンなどの芳香族 第 3級ァミン類、ピリジン、ピコリン、イソキノリンなどの複素環式第 3級ァミン類などが 挙げられる。
これらの中で、特に脱水剤としては無水酢酸、イミドィ匕触媒としてイソキノリンを用いる のが好ましい。ポリアミド酸有機溶媒溶液のァミック酸中のアミド酸 1モルに対して脱 水剤はモノ kttで 1. 0〜4. 0、好ましくは 1. 2〜3. 5、更に好ましくは 1. 5〜2. 5カロ免 るのがよぐイミドィ匕触媒はポリアミド酸有機溶媒溶液のァミック酸中のアミド酸 1モル 【こ対してモノレ itで 0. 1〜2. 0、好ましく ίま 0. 2〜1. 5、更【こ好ましく ίま 0. 3〜1. 2、 特に好ましくは 0. 3〜1. 1の割合でカ卩えると良好なポリイミドフィルムが得られる。 (Β)工程において特に好ましいのは、脱水剤とイミド化触媒をポリアミド酸有機溶媒 溶液に混合する化学イミドィ匕法と熱イミドィ匕法を組み合わせる方法が本願発明に望ま し!、物性を有するフィルムを得る上で好まし!/、。
また、摺動性、熱伝導性、導電性、耐コロナ性、ループスティフネス等のフィルムの諸 特性を改善する目的でフィラーを添加することもできる。フイラ一としてはいかなるもの を用いても良いが、好ましい例としてはシリカ、酸化チタン、アルミナ、窒化珪素、窒 化ホウ素、リン酸水素カルシウム、リン酸カルシウム、雲母などが挙げられる。
フィラーの粒子径は改質すべきフィルム特性と添加するフイラ一の種類によって決定 されるため、特に限定されるものではないが、一般的には平均粒径が 0. 005-100 m、好ましく ίま 0. 01〜75 m、更に好ましく ίま 0. 01〜50 m、特に好ましく ίま 0 . 01〜25 /ζ πιである。粒子径カこの範囲を下回ると改質効果が現れに《なり、この 範囲を上回ると表面性を大きく損なったり、機械的特性が大きく低下したりすることが ある。また、フィラーの添加部数についても改質すべきフィルム特性ゃフイラ一粒子径 などにより決定されるため特に限定されるものではない。一般的にフィラーの添加量 はポジイミド 100重量咅に対して 0. 01〜: L00重量咅、好ましくは 0. 01〜90重量咅^ 更に好ましくは 0. 02〜80重量部である。フィラー添加量がこの範囲を下回るとフイラ 一による改質効果が現れにくぐこの範囲を上回るとフィルムの機械的特性が大きく 損なわれる可能性がある。フィラーの添カロは、
1.重合前または途中に重合反応液に添加する方法
2.重合完了後、 3本ロールなどを用いてフィラーを混鍊する方法
3.フィラーを含む分散液を用意し、これをポリアミド酸有機溶媒溶液に混合する方法 など!/、かなる方法を用いてもょ 、が、フィラーを含む分散液をポリアミド酸溶液に混合 する方法、特に製膜直前に混合する方法が製造ラインのフィラーによる汚染が最も少 なくすむため、好ましい。フィラーを含む分散液を用意する場合、ポリアミド酸の重合 溶媒と同じ溶媒を用いるのが好ましい。また、フィラーを良好に分散させ、また分散状 態を安定化させるために分散剤、増粘剤等をフィルム物性に影響を及ぼさな ヽ範囲 内で用いることもできる。
このようにして得られた組成物を、支持体上に連続的に流延 '塗布する。支持体とし ては、該溶液樹脂により溶解することが無ぐ該合成樹脂溶液の有機溶剤溶液を除 去するために要する加熱にも耐えうる支持体であればどのような支持体でも用いるこ とができる。特に好ましくは、金属板を繋ぎ合わせて作製した、エンドレスベルトもしく は金属ドラムが溶液状の塗布液を乾燥させる上で好ましい。尚、エンドレスベルトもし くはドラムの材質は、金属が好ましく用いられ中でも、 SUS材が好ましく用いられる。 表面には、クロム、チタン、ニッケル、コノ レト等の金属にてメツキを施したものを用い ることで表面上の溶剤の密着性が向上する、或いは、乾燥した有機絶縁性フィルム が剥離しやすくなるのでメツキ処理を施すことが好ましい。エンドレスベルト、金属ドラ ム上は平滑な表面を有することが好ま 、が、エンドレスベルト上もしくは金属ドラム 上には無数の凸凹を作製して用いることも可能である。エンドレスベルトもしくは金属 ドラム上に加工される凸凹の直径は 0. 1 m〜100 mで深さ力^). 1〜100 mで あることが好ましい。金属表面に凸凹を作製することで有機絶縁性フィルムの表面に 微細な突起を作製することが可能となり、該突起によりフィルム同士の摩擦による傷 の発生、もしくは、フィルム同士のすべり性を向上させることが可能となる。
本願発明におけるゲルフィルムとは、ポリアミド酸溶液を加熱 ·乾燥させて一部の有機 溶剤もしくは反応生成物 (これらを残存成分と称する)が高分子フィルム中に残存して V、る高分子榭脂フィルムをゲルフィルムと称する。ポリイミドフィルムの製造工程にお いては、ポリアミド酸溶液を溶解している有機溶剤、イミド化触媒、脱水剤、反応生成 物 (脱水剤の吸水成分、水)がゲルフィルム中の残存成分として残る。ゲルフィルム中 に残存する残存成分割合は、該ゲルフィルム中に存在する乾燥後のゲルフィルムの 重量 (即ち固形分重量) a (g)に対して残存する残存成分重量 b (g)を算出した際に、 残存成分割合 cは下記の算出式で算出される値であり、該残存成分割合が 500%以 下であることが好ましぐさらに好ましくは 50%以上 300%以下、特に好ましくは 80% 以上 200%以下であることが好まし 、。
c=b/a X 100 …(式 2)
500%以上の場合には、面内における残存成分割合のバラツキが相対的に大きくな り、得られるフィルムの特性を均一に制御することが困難な場合がある。
乾燥後のゲルフィルムの重量 aと残存成分重量 bの算出方法は、 100mm X 100m mのゲルフィルム重量 dを測定した後に、該ゲルフィルムを 350°Cのオーブン中で 20 分乾燥した後、室温まで冷却後、重量を測定し完全乾燥合成樹脂重量 aとする。残 存成分重量 bは、ゲルフィルム重量 dと完全乾燥合成樹脂重量 aから b = d— aの算出 式より算出される。 [0055] ゲルフィルムを製造する工程にぉ 、て、支持体上で加熱 ·乾燥させる際の温度 · 風速 ·排気速度は残存成分割合が上記範囲内になるように決定することが好ま 、。 特に、ポリイミドフィルムの製造過程にぉ 、ては 50〜200°Cの範囲の温度で高分子と 有機溶剤を含有した有機溶剤溶液を加熱 ·乾燥させることが好ましく、特に好ましくは 50〜160°Cで加熱'乾燥させることが好ましい。また、ポリアミド酸有機溶媒溶液と脱 水剤'イミド化触媒の混合物を支持体上にキャストする際、キャスト時の支持体の温度 は 150度以下が好ましい。 150度以上であると、脱水剤'イミド化触媒がキャスト直後 より蒸発し、化学イミドィ匕が満足に進行せず得られるフィルムが脆くなる場合がある。 また、乾燥時間は、 20秒〜 30分の範囲内で乾燥させ、多段式の温度管理で乾燥さ せることが好ましい。
[0056] (C)工程
(C)工程は、ゲルフィルムを支持体から引き剥がし連続的にゲルフィルムの両端を 固定する工程である。ゲルフィルムを支持体から引き剥がしロールッゥロールにてゲ ルフィルムを搬送し、フィルムの端部を固定してテンター炉に搬送するが、支持体か らゲルフィルムを引き剥がした後、テンター炉に搬送するまでのゲルフィルムへの加 熱は 80度以下が好ましい。更に好ましくは 50度以下が好ましい。上記範囲以上であ ると、ゲルフィルムが熱により溶剤蒸発に起因する収縮を生じゲルフィルム端部が反 り、その後のテンター炉でのフィルム端部保持に不具合が生じる場合がある。また、 ゲルフィルムが TD方向に収縮することでフィルムの面内配向挙動がフィルム巾方向 で不均一となり、結果として得られるフィルムの物性、特に機械特性 (弾性率、線膨張 係数、吸湿膨張係数など)がフィルム巾方向で不均一となる場合がある。
[0057] 本願発明における、ゲルフィルムの端部を固定する工程とは、ピンシート、クリップ 等の一般にフィルムの製造装置にぉ 、て用いられる把持装置を用いてゲルフィルム の端部を把持する工程である。
[0058] (D)工程
(D)工程は、フィルムの両端を固定しながら加熱炉 (テンター炉ともいう)内を搬送す る工程である。(D)工程での加熱温度は、最高雰囲気温度力 00°C以上であること 力 ポリイミドフィルムと熱可塑性ポリイミドを含む接着層との接着性の点から好ま ヽ 。さらに好ましくは、 450°C以上である。雰囲気温度とは、輻射熱線ヒーター炉におい ては炉内で走行するフィルム近傍の温度である。熱風循環型のテンターにおいては 循環する熱風の温度のことを言う。輻射熱線ヒーター炉と熱風循環型のテンター炉を 併用した場合には、循環する熱風の温度のことを言う。ここでいう輻射熱線とは、どの ようなものを用いてもよいが、一例として赤外線、遠赤外線等が挙げられる。
[0059] また、フィルム焼成処理方法としては熱風炉や輻射熱線ヒーター炉を単独で、もしく は複数の炉を組み合わせて用いる他に、熱風と輻射熱線を同時に使用することも可 能である。
[0060] ここで、熱可塑性ポリイミドを含有する接着層を設けて得られる接着フィルムそのも のの配向度を 1. 3以下とするためには、ポリイミドフィルムの加熱処理方法を制御す ることが好ましい。すなわち、ゲルフィルムをフィルム端部保持冶具に固定した後、ゲ ルフィルムを TD方向に引き延ばしつつテンター炉へ搬入することが好ましい。これに より、ポリイミドフィルム自体の面内の分子配向挙動が制御されやすくなる(フィルム巾 方向での機械的特性の均一化される)。また、このようにして得られたポリイミドフィル ムは、これに熱可塑性ポリイミドを含有する接着層を設けてなる接着フィルムの配向 度も制御されたものとなる。テンター炉にフィルムを搬送する前に引き延ばす操作とし ては、下記式を満たすようにテンター炉の幅を拡張することが好ましい。このとき、フィ ルム自体を延伸すると、接着フィルムの配向度を 1.3以下と制御することが困難な場 合がある。従って、延伸されない範囲で拡張操作を行うことが好ましい。
[0061] (C)工程でゲルフィルムの両端部を固定した時点の TD方向の両端部固定端の幅 を X、フィルムが炉内に挿入される際の両端部固定端の幅を Yとした場合、
104.5≥Y/XX 100> 100.0 '…(式 3)
Υ/ΧΧ 100力 04.5より大きくなると、ゲルフィルムが TD方向に延伸され、最終的 に得られるフィルムの配向度が 1. 3よりも大きくなる場合がある。
[0062] 一方、ゲルフィルムがテンター炉に搬入されてから TD方向に延伸すると、ゲルフィ ルム含有の残存成分の蒸発によるフィルム収縮と機械的に TD方向に延伸される応 力を制御することが困難な場合があり、また、最終的に得られる接着フィルムの配向 度を制御することが困難となる。従って、テンター炉に搬送する前にテンター炉の幅 を拡張する操作をしておくことが好ま 、。
[0063] 炉内に搬送される際、ゲルフィルムに与える MD方向の張力はフィルム lmあたりに かけられる張力を算出することで、 l〜20kg/mであることが好ましぐ特に好ましくは l〜15kg/mであることが好ましい。張力が lkg/m以下の場合にはフィルムを安定し て搬送することが難しぐフィルムを把持して安定したフィルムが製造しにくくなる傾向 にある。また、フィルムにかける張力が 20kg/m以上の場合には、特に、フィルムの端 部において分子配向を制御しに《なる傾向にある。
[0064] 炉内に搬送されるゲルフィルムに与える張力発生装置としては、ゲルフィルムに荷 重をかける荷重ロール、ロールの回転速度を調整して荷重を変化させるロール、ゲル フィルムを 2つのロールで挟み込み張力の制御を行うニップロールを用いる方式等の 種々の方法を用いてゲルフィルへの張力を調整することができる。
[0065] 尚、フィルムに与える張力はポリイミドフィルムの厚みにより上記範囲内で適宜調整 することが好ましい。フィルム厚みとしては、 1〜200 /ζ πιの厚みが好ましぐ特に好ま しくは 1〜: LOO mであることが好まし!/、。
[0066] 本願発明に好適に用いられる加熱炉は、フィルム上面もしくは下面、或いは、両面 力も 100°C以上の熱風をフィルム全体に噴射して加熱する方式の熱風炉、もしくは、 輻射線を照射してフィルムを焼成する遠赤外線発生装置を備えた遠赤外線炉が用 いられる。加熱工程においては、段階的に温度を上げて焼成することが好ましぐそ の為に、熱風炉、もしくは、遠赤外線炉、もしくは、熱風炉と遠赤外線炉を混在させな 力 数台連結して焼成する段階式の加熱炉を用いることが好ましい。各炉の間には、 前炉からの熱を次炉へ伝えな 、ために、各炉を仕切るための装置が備え付けられて 、ることが好まし!/、。
[0067] (III)熱可塑性ポリイミドを含有する接着層
本発明に係る接着フィルムの接着層に含有される熱可塑性ポリイミドとしては、熱可 塑性ポリイミド、熱可塑性ポリアミドイミド、熱可塑性ポリエーテルイミド、熱可塑性ポリ エステルイミド等を好適に用いることができる。中でも、耐熱性の点から、熱可塑性ポ リイミドが特に好適に用いられる。
[0068] また、既存の装置でラミネートが可能であり、かつ得られる金属張積層板の耐熱性 を損なわないという点から考えると、本発明における熱可塑性ポリイミドは、 150〜30 0°Cの範囲にガラス転移温度 (Tg)を有していることが好ましい。なお、 Tgは動的粘 弾性測定装置 (DMS)により測定した貯蔵弾性率の変曲点の値により求めることがで きる。
熱可塑性ポリイミドは、前駆体であるポリアミド酸をイミド化することにより得られる。熱 可塑性ポリイミドの前駆体についても、特に限定されるわけではなぐ公知のあらゆる ポリアミド酸を用いることができる。また、その製造に関しても、公知の原料や反応条 件等を用いることができる。また、必要に応じて無機あるいは有機物のフィラーを添カロ しても良い。
本発明における熱可塑性ポリイミドとは、圧縮モード (プローブ径 3mm φ、荷重 5g) の熱機械分析測定 (TMA)にお 、て、 10〜400°C (昇温速度: 10°CZmin)の温度 範囲で永久圧縮変形を起こすものを 、う。
(IV)接着性フィルムの製造
本発明の接着フィルムは、上述の連続的に生産された特定のポリイミドフィルムの少 なくとも片面に熱可塑性ポリイミドを含有する接着層を設けることにより得られる。その 具体的な製造方法としては、基材フィルムとなるポリイミドフィルムに接着層を形成す る方法が好適に例示される。前記方法を採用する場合、熱可塑性ポリイミドは、有機 溶媒への溶解性が低い場合があることから、ポリイミドフィルム上に上記接着層を設 けることが困難となる場合がある。従って、上記観点から、熱可塑性ポリイミドの前駆 体であるポリアミド酸を含有する溶液を調製して、これを基材フィルムに塗布し、次い でイミドィ匕する手順を採った方がより好まし 、。
ポリアミド酸溶液をポリイミドフィルムに流延、塗布する方法にっ 、ては特に限定され ず、ダイコーター、リバースコーター、ブレードコーター等、既存の方法を使用するこ とがでさる。
また、ポリイミドフィルム表面にポリアミド酸溶液を塗布 '乾燥してイミドィ匕することによ つて接着フィルムを製造する場合、ポリアミド酸を塗布後、乾燥する工程として、低温 で加熱する工程、高温で加熱する工程の 2段階の工程を経ることが、得られる接着フ イルムの配向度を制御しやすいという点から好ましい。この、 2段階の加熱工程は、ポ リアミド酸を塗布後、低温で乾燥させて巻き取り、再度、繰り出しながら高温で加熱す るという方法でもいいし、あるいは、低温での加熱を行った後、続いて高温での加熱 を行う連続的方法で行ってもょ ヽ。
ここで、ポリアミド酸をポリイミドフィルムに流延、塗布する際にポリイミドフィルムにかか る張力は 0. 5〜20kgZmが配向度を制御する上で好ましく。更に好ましくは l〜18k gZmであることが好まし!/、。
また、ポリアミド酸を塗布した直後に低温で加熱する工程では、 80°C以上 220°C以 下で加熱することがフィルムの配向度を制御する上で好ましい。更に好ましくは、 100 °C以上 200°C以下である。
次に、高温で加熱する工程では、 200°C以上 450°C以下、特に好ましくは 250°C以 上 420°C以下で加熱することが好ましい。また、接着層に用いられる熱可塑性ポリイ ミドのガラス転移温度との関係で決定することが好ましぐその場合の温度としては、 ( 熱可塑性ポリイミドのガラス転移温度 100°C)〜(ガラス転移温度 + 200°C)の範囲 内に設定することが好ましく、(熱可塑性ポリイミドのガラス転移温度 50°C)〜 (ガラ ス転移温度 + 150°C)の範囲内に設定することがより好ましい。高温で加熱する工程 での加熱温度は高い方力 ミドィ匕が起こりやすいため、イミドィ匕速度を速くすることが でき、生産性の面で好ましい。但し、高すぎると熱可塑性ポリイミドが熱分解を起こす ことがある。一方、加熱温度が低すぎると、イミド化が進みにくぐ加熱工程に要する 時間が長くなつてしまう。
また、高温で加熱する工程で、フィルムにかける張力としては、 MD方向に対して lkg Zm〜: LOkgZmの範囲内とすることが最終的に得られる接着フィルムの配向度を 1. 3以下に制御する上で好ましぐ 2kgZn!〜 8kgZmの範囲内とすることが特に好まし い。張力が上記範囲より小さい場合、フィルム搬送時にたるみが生じ、均一に巻き取 れない等の問題が生じることがある。逆に上記範囲よりも大きい場合は、接着フィルム の配向度を制御できなくなり、特に寸法変化率が大きくなる場合がある。
また、前記ポリアミド酸溶液には、用途に応じて、例えば、フィラーのような他の材料を 含んでもよい。また耐熱性接着フィルム各層の厚み構成については、用途に応じた 総厚みになるように適宜調整すれば良い。また、必要に応じて、接着層を設ける前に コロナ処理、プラズマ処理、カップリング処理等の各種表面処理をコアフィルム表面 に施しても良い。
イミドィ匕時間に関しては、実質的にイミドィ匕および乾燥が完結するに十分な時間を取 ればよぐ一義的に限定されるものではないが、一般的には 1〜600秒程度の範囲で 適宜設定される。また、接着層の熔融流動性を改善する目的で、意図的にイミドィ匕率 を低くする及び Z又は溶媒を残留させることもできる。このような意図で製造するため には、一般に加熱時間を完全にイミドィ匕が終了するまでの時間よりも短い時間に設 定し加熱することで達成しうる。
FPCの耐熱性や、耐屈曲性の観点から、接着層の厚みは、 0. 以上、 10 m 以下が好ましい。 0. 5 m以上の接着剤層を積層することで、熱ラミネート法で金属 を積層したフレキシブル金属張積層板の金属接着強度を充分に高い状態に制御す ることができるので望ましぐ一方、 10 m以下に制御することで接着フィルムの耐熱 性、フレキシブル金属張積層板の屈曲性を向上させることができるので望ましい。
[0070] (V)フレキシブル金属張積層板およびその製造方法
本発明に係るフレキシブル金属張積層板は、上記接着フィルムに金属箔を貼り合 わせることにより得られる。使用する金属箔としては特に限定されるものではないが、 電子機器'電気機器用途に本発明のフレキシブル金属張積層板を用いる場合には 、例えば、銅若しくは銅合金、ステンレス鋼若しくはその合金、ニッケル若しくは-ッケ ル合金 (42合金も含む)、アルミニウム若しくはアルミニウム合金カゝらなる箔を挙げるこ とができる。一般的なフレキシブル金属張積層板では、圧延銅箔、電解銅箔といった 銅箔が多用される力 本発明においても好ましく用いることができる。なお、これらの 金属箔の表面には、防鲭層ゃ耐熱層あるいは接着性を向上させる為にカップリング 剤処理等を実施しても良い。本発明において、上記金属箔の厚みについては特に 限定されるものではなぐその用途に応じて、十分な機能が発揮できる厚みであれば よい。
[0071] 本発明の接着フィルムは、金属箔との貼り合わせを、例えば、一対以上の金属ロー ルを有する熱ロールラミネート装置或 、はダブルベルトプレス(DBP)による連続処理 により行う場合に、特に顕著に効果を発現する。また、接着フィルムは、適当なフィル ム幅にスリットした後、金属箔と連続的に張り合わせもよいが、フィルム幅が 250mm 以上である場合、寸法変化率が小さぐまた、全幅において寸法変化率が安定する ため、本発明の効果を特に発現しやすい態様といえる。
[0072] 金属層との張り合わせは、装置構成が単純であり保守コストの面で有利であるという 点から、一対以上の金属ロールを有する熱ロールラミネート装置を用いることが好ま しい。
[0073] このような熱ロールラミネート装置を用いる場合は、寸法変化となって現れやすい。
従って、本発明の接着フィルムは、一対以上の金属ロールを有する熱ロールラミネー ト装置によって張り合わせを行う場合に、顕著に効果を発現する。ここでいう「一対以 上の金属ロールを有する熱ロールラミネート装置」とは、材料を加熱加圧するための 金属ロールを有している装置であればよぐその具体的な装置構成は特に限定され るものではない。
[0074] 上記熱ラミネートを実施する手段の具体的な構成は特に限定されるものではないが 、得られる積層板の外観を良好なものとするために、加圧面と金属箔との間に保護材 料を配置することが好ましい。保護材料としては、熱ラミネート工程の加熱温度に耐 えうるものであれば特に限定されず、非熱可塑性ポリイミドフィルム等の耐熱性プラス チック、銅箔、アルミニウム箔、 SUS箔等の金属箔等を好適に用いることができる。中 でも、耐熱性、再利用性等のバランスが優れる点から、非熱可塑性ポリイミドフィルム 力 り好ましく用いられる。また、厚みが薄いとラミネート時の緩衝並びに保護の役目 を十分に果たさなくなるため、非熱可塑性ポリイミドフィルムの厚みは 75 m以上で あることが好ましい。
また、この保護材料は必ずしも 1層である必要はなぐ異なる特性を有する 2層以上の 多層構造でも良い。
[0075] 上記熱ラミネート手段における被積層材料の加熱方式は特に限定されるものでは なぐ例えば、熱循環方式、熱風加熱方式、誘導加熱方式等、所定の温度で加熱し 得る従来公知の方式を採用した加熱手段を用いることができる。同様に、上記熱ラミ ネート手段における被積層材料の加圧方式も特に限定されるものではなぐ例えば、 油圧方式、空気圧方式、ギャップ間圧力方式等、所定の圧力を加えることができる従 来公知の方式を採用した加圧手段を用いることができる。
[0076] 上記熱ラミネート工程における加熱温度、すなわちラミネート温度は、接着フィルム のガラス転移温度 (Tg) +50°C以上の温度であることが好ましぐ接着フィルムの Tg + 100°C以上がより好ましい。 Tg + 50°C以上の温度であれば、接着フィルムと金属 箔とを良好に熱ラミネートすることができる。また Tg+ 100°C以上であれば、ラミネー ト速度を上昇させてその生産性をより向上させることができる。特に、ポリイミドフィル ムの少なくとも片面に、熱可塑性ポリイミドを含有する接着フィルムのラミネート温度は 250°C以上 420°C以下、特に好ましくは、 300°C以上 410°C以下でラミネートするこ とが充分な接着強度を得る上で望まし ヽ。
[0077] 本発明の接着フィルムは、ポリイミドフィルムの少なくとも片面に、熱可塑性ポリイミド を含有する接着層を設けており、これにより耐熱性を付与することができる。通常、接 着層に熱可塑性ポリイミドを用いると、熱融着性を発現させるために 200°C以上、場 合によっては 400°C近くの高温をカ卩える必要がある。そのため、ラミネートされて得ら れたフレキシブル金属張積層板に残留歪みが発生し、エッチングして配線を形成す る際、並びに部品を実装するために半田リフローを行う際に寸法変化となって現れる 場合があった。従って、本発明の接着フィルムは、ラミネート温度が、 200°C以上、さ らには、 300°C以上である場合に特に顕著に発明の効果を発現する。本発明の接着 フィルムは、ポリイミドフィルムとして全幅にお!、て特定の物性を有するフィルムを用い ることが好ましい。全幅において、高温で積層しても、寸法変化率が小さぐかつ全幅 において寸法変化率が安定したフレキシブル金属積層板が得られる。
[0078] 上記熱ラミネート工程におけるラミネート速度は、 0. 5mZ分以上であることが好ま しぐ 1. OmZ分以上であることがより好ましい。 0. 5mZ分以上であれば十分な熱ラ ミネートが可能になり、 1. OmZ分以上であれば生産性をより一層向上することがで きる。
[0079] 上記熱ラミネート工程における圧力、すなわちラミネート圧力は、高ければ高いほど ラミネート温度を低ぐかつラミネート速度を速くすることができる利点があるが、一般 にラミネート圧力が高すぎると得られる積層板の寸法変化が悪ィ匕する傾向がある。ま た、逆にラミネート圧力が低すぎると得られる積層板の金属箔の接着強度が低くなる 。そのためラミネート圧力は、 49〜490NZcm(5〜50kgfZcm)の範囲内であるこ とが好ましぐ 98〜294NZcm(10〜30kgfZcm)の範囲内であることがより好まし い。この範囲内であれば、ラミネート温度、ラミネート速度およびラミネート圧力の三条 件を良好なものにすることができ、生産性をより一層向上することができる。
[0080] 上記ラミネート工程における接着フィルム張力は、 0. 01〜4NZcm、さらには 0. 0 2〜2. 5NZcm、特には 0. 05〜: L 5NZcmが好ましい。張力が上記範囲を下回る と、ラミネートの搬送時にたるみや蛇行が生じ、均一に加熱ロールに送り込まれない ために外観の良好なフレキシブル金属張積層板を得ることが困難となることがある。 逆に、上記範囲を上回ると、接着層の Tgと貯蔵弾性率の制御では緩和できないほど 張力の影響が強くなり、寸法安定性が劣ることがある。
[0081] 本発明にかかるフレキシブル金属張積層板を得るためには、連続的に被積層材料 を加熱しながら圧着する熱ラミネート装置を用いることが好ましいが、この熱ラミネート 装置では、熱ラミネート手段の前段に、被積層材料を繰り出す被積層材料繰出手段 を設けてもよいし、熱ラミネート手段の後段に、被積層材料を巻き取る被積層材料卷 取手段を設けてもよい。これらの手段を設けることで、上記熱ラミネート装置の生産性 をより一層向上させることができる。上記被積層材料繰出手段および被積層材料卷 取手段の具体的な構成は特に限定されるものではなぐ例えば、接着フィルムや金 属箔、あるいは得られる積層板を巻き取ることのできる公知のロール状卷取機等を挙 げることができる。
[0082] さらに、保護材料を巻き取ったり繰り出したりする保護材料卷取手段や保護材料繰 出手段を設けると、より好ましい。これら保護材料卷取手段'保護材料繰出手段を備 えていれば、熱ラミネート工程で、一度使用された保護材料を巻き取って繰り出し側 に再度設置することで、保護材料を再使用することができる。また、保護材料を巻き 取る際に、保護材料の両端部を揃えるために、端部位置検出手段および卷取位置 修正手段を設けてもよい。これによつて、精度よく保護材料の端部を揃えて巻き取る ことができるので、再使用の効率を高めることができる。なお、これら保護材料卷取手 段、保護材料繰出手段、端部位置検出手段および卷取位置修正手段の具体的な 構成は特に限定されるものではなぐ従来公知の各種装置を用いることができる。 [0083] 本発明に力かる製造方法によって得られるフレキシブル金属張積層板は、前述し たように、金属箔をエッチングして所望のパターン配線を形成すれば、各種の小型化 、高密度化された部品を実装したフレキシブル配線板として用いることができる。もち ろん、本発明の用途はこれに限定されるものではなぐ金属箔を含む積層体であれ ば、種々の用途に利用できることはいうまでもない。
実施例
[0084] 以下、実施例により本発明を具体的に説明する力 本発明はこれら実施例のみに 限定されるものではない。
[0085] なお、実施例及び比較例におけるポリイミドフィルムの分子配向度並びにフレキシ ブル金属張積層板の寸法変化率の評価法は次の通りである。
[0086] (寸法変化率)
JIS C6481 5. 16に基づいて、フレキシブル積層板に 4つの穴を形成し、各穴の それぞれの距離 (フィルム MD方向力も斜め右 45度方向並びに、斜め左 45度方向も 含む)を測定した。次に、エッチング工程を実施してフレキシブル積層板力も金属箔 を除去した後に、 20°C、 60%RHの恒温室に 24時間放置した。その後、エッチング 工程前と同様に、上記 4つの穴について、フィルム MD方向力 斜め右 45度方向並 びに、斜め左 45度方向についてそれぞれの距離を測定した。金属箔除去前におけ る各穴の距離の測定値を D1とし、金属箔除去後における各穴の距離の測定値を D 2として、次式によりエッチング前後の寸法変化率を求めた。
寸法変化率(%) = { (D2-DD /D1 } X 100
続いて、エッチング後の測定サンプルを 250°Cで 30分加熱した後、 20°C、 60%RH の恒温室に 24時間放置した。その後、上記 4つの穴について、それぞれの距離 (フィ ルム MD方向から斜め右 45度方向並びに、斜め左 45度方向も含む)を測定した。加 熱後における各穴の距離の測定値を D3として、次式により加熱前後の寸法変化率 を求めた。
寸法変化率(%) = { (D3-D2) /D2} X 100
なお、上記寸法変化率は、 MD方向から右 45度方向および左 45度方向の双方につ いて測定した。 [0087] (配向度)
図 1のようにサンプルから 40 X 40mmに測定片を切り出し、各々について、分子配向 計を用い MOR— c値を測定する。その平均値を配向度平均値とする。 MOR— c値 の測定は、王子計測機器株式会社製マイクロ波分子配向計 MOA6015型を用い測 定することができる。
MOR— c値は厚みに比例するため、本測定器で得られる MOR値を下式(1)を用い て厚みを 75 μ mに換算したものとする。
MOR-c= (75/t X (MOR- l) ) + l · · · 式(1)
ここで、 t =試料の厚み
MOR=上述の測定により得られた値
MOR— c =補正後の MOR値
得られた MCR— cの値は、 MOR— cが、 1. 000に近いほど等方的フィルムであるこ とを表す。従って、 MCR— cの値は、面内分子配向を簡便に表す指標として用いうる 分子配向度並びに寸法変化の測定位置は図 1に示す。
[0088] (弾性率)
ASTM D882に準拠し実施した。
[0089] (ガラス転移温度)
ガラス転移温度は、 SIIナノテクノロジ一社製 DMS6100により測定し、貯蔵弾性率 の変曲点をガラス転移温度とした。
サンプル測定範囲;幅 9mm、つかみ具間距離 10mm
測定温度範囲; 0〜440°C
昇温速度; 3°CZ分
歪み振幅; 10 m
測定周波数; 5Hz
最小張力 Z圧縮力; lOOmN
張力 Z圧縮ゲイン; 1. 5
力振幅初期値; lOOmN (実施例 1)
(ポリイミドフィルムの製造方法)
DMF溶液中にて、 4, 4,—ジアミノジフエ-ルエーテル(全ジァミン換算で 50モル0 /0 )とバラフヱ-レンジァミン (全ジァミン換算で 50モル0 /0)を粉体にて投入溶解させ、そ の後 p—フエ-レンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)(全酸二無水物換算で 5 0モル%)を粉体にて攪拌'溶解 (攪拌時間 60分)後、ピロメリット酸二無水物 (全酸二 無水物換算で 48モル%)を粉体にて攪拌'溶解させた。その後、ピロメリット酸二無水 物を DMFに溶解させた溶液(固形分濃度 6%)を徐々に添加し粘度が 23度にて 30 00ボイズに達したところで添加'攪拌を終了した。
[0090] この重合溶液を約 0°Cに冷却した上で、約 0°Cに冷却したポリアミド酸有機溶媒溶 液のアミド酸 1モルに対して 1. 8モル0 /0の無水酢酸、 0. 9モル0 /0のイソキノリン、およ び、ポリアミド酸有機溶媒溶液 100重量部に対し 25重量部の DMFの混合溶液を添 カロし充分に攪拌した後、約 0°Cに保ったダイより押し出して、エンドレスベルト上に流 延塗布し、 140°C以下の温度で加熱'乾燥し残存成分割合 120%のゲルフィルムを 得た。このゲルフィルムをエンドレスベルトより引き剥がした。このゲルフィルムを 40°C に保ちながらロールツーロールで搬送し、フィルム両端を連続的にシートに搬送する ピンシートに固定した。その後、段階的な熱風加熱炉(250°CZ350°CZ450°C) · 遠赤加熱炉'熱風徐冷炉に搬送し徐冷炉力 搬出されたところでフィルムをピンシー トより引き剥がし、巻き取って約 1. lm巾の 18 mのポリイミドフィルムを得た。尚、本 実施例では、フィルム両端を連続的にピンシートに固定した後、加熱炉に搬入される までに両端巾を固定時の 104. 5%となるように広げた後、それ以降は一定とした。得 られたポリイミドフィルムの弾性率は 6. OGPaであった。フィルムの配向度は表 1に示 す。
[0091] (熱可塑性ポリイミド前駆体の製造方法)
DMFに粉体にて 2, 2—ビス〔4一 (4一アミノフエノキシ)フエ-ル〕プロパン(以下、 B APPと略す。全ジァミン換算で 100モル%)を加え、窒素雰囲気下で攪拌しながら、 粉体にて 3, 3' , 4, 4'ービフエニルテトラカルボン酸二無水物(以下、 BPDAと略す 。全酸二無水物換算で 95モル%)を徐々に添加した。続いて、粉体にて 3, 3' , 4, 4 ,一エチレングリコールジベンゾエートテトラカルボン酸二無水物(以下、 TMEGと略 す。全酸二無水物換算で 3モル%)を添加し、氷浴下で 30分間撹拌した。
[0092] その後、 TMEGを DMFに溶解させた溶液(固形分濃度 9%)を別途調製し、これを 上記反応溶液に、粘度に注意しながら徐々に添加、撹拌を行った。粘度が 3000poi seに達したところで添加、撹拌をやめ、熱可塑性ポリイミド前駆体ポリアミド酸溶液を 得た。
[0093] 得られたポリアミド酸溶液をアルミニウムフィルム(0.03mm厚み、硬質両面光沢ァ ルミ箔、東海アルミ箔株式会社製)上に最終乾燥厚みが 20 μ mとなるように流延し、 120°Cで 5分間乾燥を行った。乾燥後の自己支持性フィルムをアルミニウムフィルム ごと金属製のピン枠に固定し、 150°Cで 5分間、 200°Cで 5分間、 250°Cで 5分間、 3 50°Cで 5分間乾燥を行った。得られたアルミニウム積層フィルムをサンハヤトネ土製ェ ツチング装置 (ES-655、エッチング液として塩ィ匕第二鉄の塩酸水溶液を用いた)で アルミ箔のエッチングを行 、水洗した後、 50°Cで 15分間乾燥させて単層シートを得 た。この単層シートのガラス転移温度を測定したところ、 240°Cであった。 Tgが 240 °Cなのになんで 350°Cでしかも単層シートで焼成できるの?
またこのポリイミド榭脂は、圧縮モード (プローブ径 3mm φ、荷重 5g)の熱機械分析 測定 (TMA、昇温速度: 10°CZmin)において、 250°Cで永久圧縮変形した。従つ て熱可塑性であることが判った。
[0094] (接着フィルム 'フレキシブル金属張積層板の製造方法)
上記で得られた熱可塑性ポリイミド前駆体ポリアミド酸溶液を固形分濃度 10重量% になるまで DMFで希釈後、ポリイミドフィルムの両面に熱可塑性ポリイミド層(接着層 )の最終片面厚みが 4 mとなるように、張力 4kgZmでポリアミド酸溶液を塗布し、 1 40度で 1分間加熱を行った。続いて、張力 5kgZm、雰囲気温度 390度にて 20秒間 加熱イミドィ匕を行い接着フィルムを得た。得られた接着フィルムの弾性率は 5. 4GPa であった。得られた接着フィルムを図 1に示すように 510mm幅にスリットした。尚、フィ ルムはスリットする際に、両端部を均等にスリット除去して、 510mm幅とした。この接 着フィルムについて、図 1に示すように配向度を測定した (サンプル A〜J)。次に、接 着フィルムの両側に 18 μ m圧延銅箔(ΒΗΥ—22Β—Τ ジャパンエナジー製)をさら に銅箔の両外側に保護材料 (アビカル 125NPI:株式会社カネ力製)を用いて、接着 フィルムの張力 0. 4NZcm、ラミネート温度 360度、ラミネート圧力 196NZcm、ラミ ネート速度 1. 5mZminの条件で連続的に熱ラミネートを行い、フレキシブル金属張 積層板を作製した。図 2に示すように銅箔とラミネートした金属張積層体のサンプル 1 、および 2について、寸法変化率を測定した。その結果を表 2に示す。
[0095] (実施例 2)
(ポリイミドフィルムの製造方法)
DMF溶液中にて、 4, 4,—ジアミノジフエ-ルエーテル(全ジァミン換算で 50モル0 /0 )とバラフヱ-レンジァミン (全ジァミン換算で 50モル0 /0)を粉体にて投入溶解させ、そ の後 p—フエ-レンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)(全酸二無水物換算で 5 0モル%)を粉体にて攪拌'溶解 (攪拌時間 60分)後、ピロメリット酸二無水物 (全酸二 無水物換算で 48モル%)を粉体にて攪拌'溶解させた。その後、ピロメリット酸二無水 物を DMFに溶解させた溶液(固形分濃度 6%)を徐々に添加し粘度が 23度にて 30 00ボイズに達したところで添加'攪拌を終了した。
[0096] この重合溶液を約 0°Cに冷却した上で、約 0°Cに冷却したポリアミド酸有機溶媒溶 液のアミド酸 1モルに対して 1. 8モル0 /0の無水酢酸、 0. 9モル0 /0のイソキノリン、およ び、ポリアミド酸有機溶媒溶液 100重量部に対し 25重量部の DMFの混合溶液を添 カロし充分に攪拌した後、約 0°Cに保ったダイより押し出して、エンドレスベルト上に流 延塗布し、 150°C以下の温度で加熱 ·乾燥し残存成分割合 80%のゲルフィルムを得 た。このゲルフィルムをエンドレスベルトより引き剥がした。このゲルフィルムを 40°Cに 保ちながらロールツーロールで搬送し、フィルム両端を連続的にシートに搬送するピ ンシートに固定した。その後、段階的な熱風加熱炉(200°CZ300°CZ400°C) ·遠 赤加熱炉'熱風徐冷炉に搬送し徐冷炉力 搬出されたところでフィルムをピンシート より引き剥がし、巻き取って約 1. lm巾の 18 mのポリイミドフィルムを得た。尚、本 実施例では、フィルム両端を連続的にピンシートに固定した後、加熱炉に搬入される までに両端巾を固定時の 100. 5%となるように広げた後、それ以降は一定とした。 得られたポリイミドフィルムの弾性率は 6. OGPaであった。
[0097] (熱可塑性ポリイミド前駆体の製造方法) DMFに粉体にて 2, 2 ビス〔4一 (4 アミノフエノキシ)フエ-ル〕プロパン(以下、 B APPと略す。全ジァミン換算で 100モル%)を加え、窒素雰囲気下で攪拌しながら、 粉体にて 3, 3' , 4, 4'ービフエニルテトラカルボン酸二無水物(以下、 BPDAと略す 。全酸二無水物換算で 95モル%)を徐々に添加した。続いて、粉体にて 3, 3' , 4, 4 , 一エチレングリコールジベンゾエートテトラカルボン酸二無水物(以下、 TMEGと略 す。全酸二無水物換算で 3モル%)を添加し、氷浴下で 30分間撹拌した。
[0098] その後、 TMEGを DMFに溶解させた溶液(固形分濃度 9%)を別途調製し、これを 上記反応溶液に、粘度に注意しながら徐々に添加、撹拌を行った。粘度が 3000poi seに達したところで添加、撹拌をやめ、熱可塑性ポリイミド前駆体ポリアミド酸溶液を 得た。
[0099] 得られたポリアミド酸溶液をアルミニウムフィルム(0.03mm厚み、硬質両面光沢ァ ルミ箔、東海アルミ箔株式会社製)上に最終乾燥厚みが 20 μ mとなるように流延し、 120°Cで 5分間乾燥を行った。乾燥後の自己支持性フィルムをアルミニウムフィルム ごと金属製のピン枠に固定し、 150°Cで 5分間、 200°Cで 5分間、 250°Cで 5分間、 3 」 50°Cで 5分間乾燥を行った。得られたアルミニウム積層フィルムをサンハヤトネ土製ェ ツチング装置 (ES-655、エッチング液として塩ィ匕第二鉄の塩酸水溶液を用いた)で アルミ箔のエッチングを行 、水洗した後、 50°Cで 15分間乾燥させて単層シートを得 た。この単層シートのガラス転移温度を測定したところ、 240°Cであった。
またこのポリイミド榭脂は、圧縮モード (プローブ径 3mm φ、荷重 5g)の熱機械分析 測定 (TMA、昇温速度: 10°CZmin)において、 250°Cで永久圧縮変形した。従つ て熱可塑性であることが判った。
[0100] (接着フィルム 'フレキシブル金属張積層板の製造方法)
上記で得られた熱可塑性ポリイミド前駆体ポリアミド酸溶液を固形分濃度 10重量% になるまで DMFで希釈後、上記ポリイミドフィルムの両面に熱可塑性ポリイミド層(接 着層)の最終片面厚みが 4 μ mとなるように、張力 lOkgZmでポリアミド酸を塗布した 後、 140度で 1分間加熱を行った。続いて、張力 7kgZm、雰囲気温度 390度にて 2 0秒間加熱イミドィ匕を行 、接着フィルムを得た。得られた接着フィルムの弾性率は 5. 4GPaであった。得られた接着フィルムを図 1に示すように 510mm幅にスリットした。 尚、フィルムはスリットする際に、両端部を均等にスリット除去して、 510mm幅とした。 次に、接着フィルムの両側に 18um圧延銅箔(BHY—22B—T ジャパンエナジー 製)をさらに銅箔の両外側に保護材料 (アビカル 125NPI :株式会社カネ力製)を用 いて、ポリイミドフィルムの張力 0. 4NZcm、ラミネート温度 360度、ラミネート圧力 19 6NZcm、ラミネート速度 1. 5mZminの条件で連続的に熱ラミネートを行い、フレキ シブル金属張積層板を作製した。図 2に示すように銅箔とラミネートした金属張積層 体のサンプル 1、および 2について、寸法変化率を測定した。その結果を表 2に示す
[0101] (比較例 1)
(ポリイミドフィルムの製造方法)
DMF溶液中にて、 4, 4,—ジアミノジフエ-ルエーテル(全ジァミン換算で 50モル0 /0 )とバラフヱ-レンジァミン (全ジァミン換算で 50モル0 /0)を粉体にて投入溶解させ、そ の後 p—フエ-レンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)(全酸二無水物換算で 5 0モル%)を粉体にて攪拌'溶解 (攪拌時間 60分)後、ピロメリット酸二無水物 (全酸二 無水物換算で 48モル%)を粉体にて攪拌'溶解させた。その後、ピロメリット酸二無水 物を DMFに溶解させた溶液(固形分濃度 6%)を徐々に添加し粘度が 23度にて 30 00ボイズに達したところで添加'攪拌を終了した。
[0102] この重合溶液を約 0°Cに冷却した上で、約 0°Cに冷却したポリアミド酸有機溶媒溶 液のアミド酸 1モルに対して 1. 8モル0 /0の無水酢酸、 0. 9モル0 /0のイソキノリン、およ び、ポリアミド酸有機溶媒溶液 100重量部に対し 25重量部の DMFの混合溶液を添 カロし充分に攪拌した後、約 0°Cに保ったダイより押し出して、エンドレスベルト上に流 延塗布し、 160°C以上の温度で加熱 ·乾燥し残存成分割合 35%のゲルフィルムを得 た。このゲルフィルムをエンドレスベルトより引き剥がした。このゲルフィルムを 85°Cに 保ちながらロールツーロールで搬送し、フィルム両端を連続的にシートに搬送するピ ンシートに固定した。その後、段階的な熱風加熱炉(150°CZ250°CZ350°C) ·遠 赤加熱炉'熱風徐冷炉に搬送し徐冷炉力 搬出されたところでフィルムをピンシート より引き剥がし、巻き取って約 1. lm巾の 18 mのポリイミドフィルムを得た。尚、本 実施例では、加熱炉に搬送する前にフィルムの両端巾を拡張する操作は行わず、加 熱炉搬送中フィルムの巾は一定とした。得られたポリイミドフィルムの弾性率は 5. 9G Paであった。
[0103] (熱可塑性ポリイミド前駆体の製造方法)
DMFに粉体にて 2, 2 ビス〔4一(4 アミノフエノキシ)フエ-ル〕プロパン(以下、 B APPと略す。全ジァミン換算で 100モル%)を加え、窒素雰囲気下で攪拌しながら、 粉体にて 3, 3' , 4, 4,ービフエ-ルテトラカルボン酸二無水物(以下、 BPDAと BPD Aと略す。全酸二無水物換算で 95モル%)を徐々に添加した。続いて、粉体にて 3, 3' , 4, 4' エチレングリコールジベンゾエートテトラカルボン酸二無水物(以下、 T MEGと略す。全酸二無水物換算で 3モル%)を添加し、氷浴下で 30分間撹拌した。
[0104] その後、 TMEGを DMFに溶解させた溶液(固形分濃度 9%)を別途調製し、これを 上記反応溶液に、粘度に注意しながら徐々に添加、撹拌を行った。粘度が 3000poi seに達したところで添加、撹拌をやめ、熱可塑性ポリイミド前駆体ポリアミド酸溶液を 得た。
[0105] 得られたポリアミド酸溶液をアルミニウムフィルム(0.03mm厚み、硬質両面光沢ァ ルミ箔、東海アルミ箔株式会社製)上に最終乾燥厚みが 20 μ mとなるように流延し、 120°Cで 5分間乾燥を行った。乾燥後の自己支持性フィルムをアルミニウムフィルム ごと金属製のピン枠に固定し、 150°Cで 5分間、 200°Cで 5分間、 250°Cで 5分間、 3 50°Cで 5分間乾燥を行った。得られたアルミニウム積層フィルムをサンハヤトネ土製ェ ツチング装置 (ES-655、エッチング液として塩ィ匕第二鉄の塩酸水溶液を用いた)で アルミ箔のエッチングを行 、水洗した後、 50°Cで 15分間乾燥させて単層シートを得 た。この単層シートのガラス転移温度を測定したところ、 240°Cであった。
[0106] またこのポリイミド榭脂は、圧縮モード (プローブ径 3mm φ、荷重 5g)の熱機械分析 測定 (TMA、昇温速度: 10°CZmin)において、 250°Cで永久圧縮変形した。従つ て熱可塑性であることが判った。
[0107] (接着フィルム 'フレキシブル金属張積層板の製造方法)
上記で得られた熱可塑性ポリイミド前駆体ポリアミド酸溶液を固形分濃度 10重量% になるまで DMFで希釈後、上記ポリイミドフィルムの両面に熱可塑性ポリイミド層(接 着層)の最終片面厚みが 4 μ mとなるように、張力 lOkgZmでポリアミド酸を塗布した 後、 140度で 1分間加熱を行った。続いて、張力 5kgZm、雰囲気温度 390度にて 2 0秒間加熱イミドィ匕を行 、接着フィルムを得た。得られた接着フィルムの弾性率は 5. 4GPaであった。得られた接着フィルムを図 1に示すように 510mm幅にスリットした。 尚、フィルムはスリットする際に、両端部を均等にスリット除去して、 510mm幅とした。 次に、接着フィルムの両側に 18 μ m圧延銅箔(ΒΗΥ—22Β—Τ ジャパンエナジー 製)をさらに銅箔の両外側に保護材料 (アビカル 125NPI :株式会社カネ力製)を用 いて、ポリイミドフィルムの張力 0. 4NZcm、ラミネート温度 360度、ラミネート圧力 19 6NZcm、ラミネート速度 1. 5mZminの条件で連続的に熱ラミネートを行い、フレキ シブル金属張積層板を作製した。図 2に示すように銅箔とラミネートした金属張積層 体のサンプル 1、および 2について、寸法変化率を測定した。その結果を表 2に示す
[0108] (比較例 2)
(ポリイミドフィルムの製造方法)
DMF溶液中にて、 4, 4,—ジアミノジフエ-ルエーテル(全ジァミン換算で 50モル0 /0 )とバラフヱ-レンジァミン (全ジァミン換算で 50モル0 /0)を粉体にて投入溶解させ、そ の後 p—フエ-レンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)(全酸二無水物換算で 5 0モル%)を粉体にて攪拌'溶解 (攪拌時間 60分)後、ピロメリット酸二無水物 (全酸二 無水物換算で 48モル%)を粉体にて攪拌'溶解させた。その後、ピロメリット酸二無水 物を DMFに溶解させた溶液(固形分濃度 6%)を徐々に添加し粘度が 23度にて 30 00ボイズに達したところで添加'攪拌を終了した。
[0109] この重合溶液を約 0°Cに冷却した上で、約 0°Cに冷却したポリアミド酸有機溶媒溶 液のアミド酸 1モルに対して 1. 8モル0 /0の無水酢酸、 0. 9モル0 /0のイソキノリン、およ び、ポリアミド酸有機溶媒溶液 100重量部に対し 25重量部の DMFの混合溶液を添 カロし充分に攪拌した後、約 0°Cに保ったダイより押し出して、エンドレスベルト上に流 延塗布し、 140°C以下の温度で加熱'乾燥し残存成分割合 120%のゲルフィルムを 得た。このゲルフィルムをエンドレスベルトより引き剥がした。このゲルフィルムを 40°C に保ちながらロールツーロールで搬送し、フィルム両端を連続的にシートに搬送する ピンシートに固定した。その後、段階的な熱風加熱炉(250°CZ350°CZ450°C) · 遠赤加熱炉'熱風徐冷炉に搬送し徐冷炉力 搬出されたところでフィルムをピンシー トより引き剥がし、巻き取って約 1. lm巾の 18 mのポリイミドフィルムを得た。尚、本 実施例では、フィルム両端を連続的にピンシートに固定した後、加熱炉に搬入される までに両端巾を固定時の 104. 5%となるように広げた後、それ以降は一定とした。得 られたポリイミドフィルムの弾性率は 6. OGPaであった。フィルムの配向度は表 1に示 す。
[0110] (熱可塑性ポリイミド前駆体の製造方法)
DMFに粉体にて 2, 2 ビス〔4一(4 アミノフエノキシ)フエ-ル〕プロパン(以下、 B APPと略す。全ジァミン換算で 100モル%)を加え、窒素雰囲気下で攪拌しながら、 粉体にて 3, 3' , 4, 4,ービフエ-ルテトラカルボン酸二無水物(以下、 BPDAと BPD Aと略す。全酸二無水物換算で 95モル%)を徐々に添加した。続いて、粉体にて 3, 3' , 4, 4' エチレングリコールジベンゾエートテトラカルボン酸二無水物(以下、 T MEGと略す。全酸二無水物換算で 3モル%)を添加し、氷浴下で 30分間撹拌した。
[0111] その後、 TMEGを DMFに溶解させた溶液(固形分濃度 9%)を別途調製し、これを 上記反応溶液に、粘度に注意しながら徐々に添加、撹拌を行った。粘度が 3000poi seに達したところで添加、撹拌をやめ、熱可塑性ポリイミド前駆体ポリアミド酸溶液を 得た。
[0112] 得られたポリアミド酸溶液をアルミニウムフィルム(0.03mm厚み、硬質両面光沢ァ ルミ箔、東海アルミ箔株式会社製)上に最終乾燥厚みが 20 μ mとなるように流延し、 120°Cで 5分間乾燥を行った。乾燥後の自己支持性フィルムをアルミニウムフィルム ごと金属製のピン枠に固定し、 150°Cで 5分間、 200°Cで 5分間、 250°Cで 5分間、 3 50°Cで 5分間乾燥を行った。得られたアルミニウム積層フィルムをサンハヤトネ土製ェ ツチング装置 (ES-655、エッチング液として塩ィ匕第二鉄の塩酸水溶液を用いた)で アルミ箔のエッチングを行 、水洗した後、 50°Cで 15分間乾燥させて単層シートを得 た。この単層シートのガラス転移温度を測定したところ、 240°Cであった。
[0113] またこのポリイミド榭脂は、圧縮モード (プローブ径 3mm φ、荷重 5g)の熱機械分析 測定 (TMA、昇温速度: 10°CZmin)において、 250°Cで永久圧縮変形した。従つ て熱可塑性であることが判った。 [0114] (接着フィルム 'フレキシブル金属張積層板の製造方法)
上記で得られた熱可塑性ポリイミド前駆体ポリアミド酸溶液を固形分濃度 10重量% になるまで DMFで希釈後、上記ポリイミドフィルムの両面に熱可塑性ポリイミド層(接 着層)の最終片面厚み力 mとなるように、張力 25kgZmでポリアミド酸を塗布した 後、 140度で 1分間加熱を行った。続いて、張力 15kgZm、雰囲気温度 460度にて 20秒間加熱イミドィ匕を行 、接着フィルムを得た。得られた接着フィルムの弾性率は 5 . 5GPaであった。得られた接着フィルムを図 1に示すように 510mm幅にスリットした 。尚、フィルムはスリットする際に、両端部を均等にスリット除去して、 510mm幅とした 。次に、接着フィルムの両側に 18 μ m圧延銅箔(ΒΗΥ— 22Β— Τ ジャパンェナジ 一製)をさらに銅箔の両外側に保護材料 (アビカル 125NPI :株式会社カネ力製)を 用いて、ポリイミドフィルムの張力 0. 4NZcm、ラミネート温度 360度、ラミネート圧力 196NZcm、ラミネート速度 1. 5mZminの条件で連続的に熱ラミネートを行い、フ レキシブル金属張積層板を作製した。図 2に示すように銅箔とラミネートした金属張積 層体のサンプル 1、および 2について、寸法変化率を測定した。その結果を表 2に示 す。
[0115] [表 1]
A B C D E F G H I J A E平均 F~J平均 A~J平均 実施例! 1.095 1.043 1.083 1.090 1.065 1.055 1.012 1.043 1.050 1.066 1.075 1.045 1.060 実施例 2 1.241 1.179 1.083 1.100 1.106 1.120 1.125 1.146 1.150 1.123 1.142 1.133 1.137 比較例 1 1.647 1.511 1.492 1.452 1.466 1.473 1.599 1.643 1.650 1.701 1.514 1.613 1.563 比較例 2 1.542 1.420 1.350 1.320 1.390 1.335 1.325 1.420 1.460 1.580 1.404 1.424 1.414^20116
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産業上の利用可能性
以上のように、本発明の接着フィルムは寸法変化の発生が抑制されたものである。 それゆえ、特に、本発明の接着フィルムと金属箔とを加熱、加圧しながら張り合わるラ ミネート法で連続的に作製した際に寸法変化の発生が抑制されたフレキシブル金属 張積層板を得ることが可能となり、フレキブル配線板などに有用である。

Claims

請求の範囲
[1] ポリイミドフィルムの少なくとも片面に熱可塑性ポリイミドを含有する接着層を設けた接 着フィルムであって、該接着フィルムの配向度が 1. 3以下であることを特徴とする、接 着フイノレム。
[2] 前記接着フィルムの弾性率力 .OGPa以上であることを特徴とする請求項 1記載の接 着フイノレム。
[3] 前記接着フィルムは、幅が 250mm以上でありかつ、連続的に生産されるとともに、全 幅においての配向度が 1. 3以下であることを特徴とする請求項 1または 2記載の接着 フイノレム。
[4] 前記接着フィルムは、弾性率 4.5GPa以上のポリイミドフィルムに熱可塑性ポリイミドを 含有する有機溶媒溶液を塗布 ·乾燥することにより得られるフィルムであることを特徴 とする請求項 1〜3のいずれか一項に記載のポリイミドフィルム。
[5] 前記接着フィルムは、弾性率 4.5GPa以上のポリイミドフィルムに熱可塑性ポリイミド 前駆体を含む有機溶媒溶液を塗布 '乾燥してイミド化することにより得られることを特 徴とする、請求項 1〜3のいずれか一項に記載の接着フィルム。
[6] 熱ラミネート装置により金属箔を積層するために用いることを特徴とする請求項 1〜5 の!、ずれか一項に記載の接着フィルム。
[7] 請求項 1〜5のいずれか一項に記載の接着フィルムに、金属層を設けてなることを特 徴とする、フレキシブル金属張積層板。
[8] 前記金属層は銅箔であり、かつ熱ラミネート装置により連続的に銅箔が積層されるこ とを特徴とする請求項 7記載のフレキシブル金属張積層板。
[9] 金属箔を除去する前後の寸法変化率、並びに金属箔除去後に 250°C、 30分の加熱 を行う前後の寸法変化率の合計値力 フィルム流れ方向 MD方向力 右 45度方向 および左 45度方向共に 0. 08〜+ 0. 08の範囲にあることを特徴とする請求項 8 記載のフレキシブル金属張積層板。
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