WO2006067895A1

WO2006067895A1 - エレベータ用調速機

Info

Publication number: WO2006067895A1
Application number: PCT/JP2005/015916
Authority: WO
Inventors: Noriyuki Iida; Kazuhiko Takai; Takashi Ishii; Takanori Urata
Original assignee: Toshiba Elevator Kabushiki Kaisha
Priority date: 2004-12-22
Filing date: 2005-08-31
Publication date: 2006-06-29
Also published as: JP2006176292A; CN100567121C; JP4683915B2; MY147155A; CN101061054A

Abstract

　エレベータ用調速機１はガバナベース９と、ガバナロープ１２が巻付けられたシーブ２と、シーブ２とともに回転するラチェット３と、ラチェット３に連結されたロッド５とを備えている。ガバナベース９に第１シャフト８を介してシューベース７が取付けられ、シューベース７はロッド５に連結されている。シューベース７に第２シャフト１１を介してシュー１０が取付けられている。シュー１０には切欠き１０ａが形成され、ガバナ動作しない初期状態においてシュー１０はシューベース７の回転方向と同一方向に回転する。

Description

明細書

エレベータ用調速機技術分野

[0001] 本発明は、エレベータ用調速機に係り、とりわけ掴み作用を確実に働すことができるエレベータ用調速機に関する。背景技術

[0002] 図 11に従来のキャッチ式エレベータ用調速機の一例を示す。エレベータ用調速機

1はガバナロープ 12が卷付けられたシーブ 2と、シーブ 2を囲むガバナベース 9と、シーブ 2に取付けられたラチエツト 3とを備えている。

[0003] シーブ 2には爪 4が取付けられ、ラチェット 3にロッド 5が取付けられている。ロッド 5の先端にスプリング 6を介してシユーベース 7が取付けられ、シユーベース 7は第 1シャフト 8により、ガバナベース 9に取付けられている。またシユーベース 7に第 2シャフト 11 を介してシユー 10が取付けられている。

[0004] ガバナ動作前、シユー 10はシユーベース 7のストッパーにより、回転せずに初期状態を保持している。そして、ガバナ動作時には爪 4がラチェット 3にかみこみ、ラチエツト 3はシーブ 2とともに回転する。

[0005] ラチェット 3の回転により、ロッド 5が引っ張られ、スプリング 6が圧縮される。スプリング 6がシユーベース 7を押付け、シユーベース 7に取付けられたシユー 10がガバナ口ープ 12を押付ける。

[0006] 従来、シユーベース 7はシーブ 2の側方に配置されているため、調速機 1の水平方向長さが大きくなつている。調速機 1を小型化するためガバナベース 9の水平方向長さを縮めるとともに、シユーベース 7をシーブ 2上部へ移動する場合、シユー 10はシュ一ベース 7のストツバとは反対方向に回転することが考えられる。この場合、シユーべース 7のストツバの位置を逆にすると、ガバナ動作時に、シユーとストツバが干渉してしまうという問題が生じる。

発明の開示

[0007] 本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、エレベータ用調速機の初期状態を保持でき、ガバナ動作時に掴み作用を確実に働すことができるエレベータ用調速機を提供することを目的とする。

[0008] 本発明は、ガバナベースと、ガバナベースにより囲まれるとともに、ガバナロープが卷付けられたシーブと、前記シーブに同軸に取付けられ、前記シーブとともに回転自在のラチヱットと、前記ラチヱットに連結されたロッドと、一端部が前記ガバナベースに第 1シャフトを介して回転自在に取付けられ、他端部が前記ロッドに係合するシユーベースと、前記シユーベースに第 2シャフトを介して回転自在に保持され、前記シーブ上のガバナロープを押圧するシユーとを備え、シユーベースはガバナベース動作時に回転し、シュ一は第 2シャフトに対するシユーベースのガバナ動作時の回転方向に向って回転するよう構成されていることを特徴とするエレベータ用調速機である。

[0009] 本発明は、前記シユーのうち前記第 2シャフトに対するシユーベースの回転方向と反対の反回転方向部分に切欠きが形成されて、回転方向部分が反回転方向部分より重くなつていることを特徴とするエレベータ用調速機である。

[0010] 本発明は、前記シユーの前記第 2シャフトは、前記第 2シャフトに対するシユーべ一スの回転方向部分が反回転方向部分より重くなるような位置に配置されていることを特徴とするエレベータ用調速機である。

[0011] 本発明は、前記シユーおよび前記シユーベースのうち、少なくとも一方に磁石が設けられて、前記シュ一は前記シユーベースの回転方向に回転することを特徴とするェレベータ用調速機である。

[0012] 本発明は、前記シユーおよび前記シユーベースに、互いに引き合う一対の磁石を設けたことを特徴とするエレベータ用調速機である。

[0013] 本発明は、前記シユーおよび前記シユーベースに、互いに反発する一対の磁石を設けたことを特徴とするエレベータ用調速機である。

[0014] 本発明は、前記シユーのうち前記第 2シャフトに対するシユーベースの回転方向部分におもりが取付けられて、回転方向部分が反回転方向部分より重くなつていることを特徴とするエレベータ用調速機である。

[0015] 以上のように本発明によれば、シユーベースをシーブ上方にもってくることができるため、エレベータ用調速機の形状を全体としてコンパクトにすることができる。またガバナ動作時に、ガバナローブに対する掴み作用を確実に行なうことができる。

図面の簡単な説明

[0016] [図 1]図 1は、本発明によるエレベータ用調速機の第 1の実施の形態を示す側面図。

[図 2]図 2は、本発明によるエレベータ用調速機の第 1の実施の形態を示す概略全体図。

[図 3]図 3は、本発明によるエレベータ用調速機の第 1の実施の形態を示す拡大図。

[図 4]図 4は、本発明によるエレベータ用調速機の第 2の実施の形態を示す側面図。

[図 5]図 5は、本発明によるエレベータ用調速機の第 2の実施の形態を示す拡大図。

[図 6]図 6は、本発明によるエレベータ用調速機の第 3の実施の形態を示す側面図。

[図 7]図 7は、本発明によるエレベータ用調速機の第 3の実施の形態を示す拡大図。

[図 8]図 8は、本発明によるエレベータ用調速機の第 4の実施の形態を示す側面図。

[図 9]図 9は、本発明によるエレベータ用調速機の第 4の実施の形態を示す拡大図。

[図 10]図 10は、本発明によるエレベータ用調速機の第 4の実施の形態におけるシュ一を示す斜視図。

[図 11]図 11は、従来のエレベータ用調速機を示す側面図。

発明を実施するための最良の形態

[0017] 笫 1の¾施の形餱

以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図 1乃至図 3は、本発明によるエレベータ用調速機の第 1の実施の形態を示す図である。

[0018] 図 2に示すようにエレベータかご 14の側方にガバナロープ 12が配置され、このガバナロープ 12はエレベータかご 14に設けられたセフティリンク 13に連結されている。

[0019] またガバナロープ 12はエレベータ用調速機 1により掴み作用を受けるようになっている。

[0020] エレベータ用調速機 1は、図 1に示すようにガバナロープ 12が卷付けられたシーブ 2と、シーブ 2を囲むガバナベース 9と、シーブ 2に同軸に取付けられ、シーブ 2とともに回転自在のラチェット 3とを備えて、る。

[0021] シーブ 2には爪 4が取付けられ、ラチェット 3にロッド 5が取付けられている。ロッド 5にスプリング 6およびシユーベース 7が取付けられ、シユーベース 7は第 1シャフト 8により、ガバナベース 9に取付けられている。またシユーベース 7に第 2シャフト 11を介してシユー 10が取付けられている。この場合、シユーベース 7のうち第 1シャフト 8側が一端部 7bとなり、ロッド 5側が他端部 7cとなる。またロッド 5に取付けられたシユーベース 7は、スプリング 6によりシーブ 2側へ押付けられている。

[0022] また図 1に示すように、シユーベース 7はシーブ 2の斜め上方に配置され、このため図 11に示す従来技術に比較してガバナベース 9の水平方向（図 1の左右方向）長さが短くなり、エレベータ用調速機 1は全体としてコンパクトに形成されている。

[0023] 図 1および図 3に示すように、シユーベース 7は第 1シャフト 8を介してガバナベース 9に取付けられており、後述するガバナ動作時にシユーベース 7は矢印 A方向に回転して、シユー 10をガバナロープ 12に押付けるようになつている。

[0024] またシユー 10は、ガバナ動作しない初期状態において、シユー 10はガバナ動作時のシユーベース 7の回転方向（矢印 A方向）と同一方向へ回転してシユーベース 7に係合する。

[0025] すなわち、シユー 10のうち第 2シャフト 11に対する反回転方向部分 10cに切欠き 1 Oaが形成され、シユー 10は回転方向部分 10bが反回転方向部分 10cより重くなつている。このためシユー 10は第 2シャフト 11を中心として矢印 A方向へ回転する力初期状態においてシユーベース 7に当接してシユー 10の回転が停止する。

[0026] 次にこのような構成力もなる本実施の形態の作用について説明する。

[0027] ガバナ動作前の初期状態において、シユー 10はシユーベース 7により、回転せずに初期状態を保持している。そして、ガバナ動作時には爪 4がラチェット 3にかみこみ、ラチェット 3はシーブ 2とともに回転する。ラチェット 3の回転により、ロッド 5が引っ張られ、スプリング 6が圧縮される。スプリング 6がシユーベース 7を押付け、シユーべ一ス 7に取付けられたシユー 10力ガバナロープ 12を押付ける。ガバナロープ 12はその押付け力によりエレベータかごのセフティリンク 13を動作させ、エレベータかご 14 を安全に停止させる。

[0028] 以上のように本実施の形態によれば、シユー 10に切欠き 10aを設けることによって、切欠き 10aがなければ、矢印 B方向へ回転してしまうシユー 10を矢印 A方向へ回転させることができる。 [0029] これによりシユー 10を、初期状態において、ガバナ動作時のシユーベース 7の回転方向と同一方向に回転させ、シユーベース 7に係合させて停止させることができる。

[0030] このためシユーベース 7をシーブ 2の上方に配置することができ、エレベータ用調速機全体の形状をコンパクトにすることができる。またシユーベース 7のストツバの位置を従来と反対方向にもってくる必要もなぐガバナ動作時にシユー 10とストツバとが干渉することはない。このためガバナ動作時にガバナロープ 12に対する掴み作用を確実に行なうことができ、かつ調速機全体の形状をコンパクトにすることができる。

[0031] 第 2の実施の形餱

以下、図 4および図 5により本発明の第 2の実施の形態について説明する。

[0032] 図 4および図 5に示す第 2の実施の形態は、シユー 10に切欠き 10aを設けることなく、第 2シャフト 11に対する回転方向部分 10bが反回転方向部分 10cより重くなるよう、第 2シャフト 11を反回転方向部分 10c側に矢印 C方向に沿って移動させたものである。

[0033] 図 4および図 5に示す第 2の実施の形態において、図 1乃至図 3に示す第 1の実施の形態と同一部分には同一符号を符して詳細な説明は省略する。

[0034] 図 4および図 5において、ガバナ動作しない初期状態においてシユー 10は矢印 A 方向へ回転し、シユーベース 7に係合して停止する。

[0035] 本実施の形態によれば、シユー 10に切欠き 10aを設けることなぐ第 2シャフト 11の位置を変更するだけで初期状態において、シユー 10を矢印 A方向に回転させることができる。

[0036] 第 3の実施の形餱

以下、図 6および図 7により本発明の第 3の実施の形態について説明する。

[0037] 図 6および図 7に示す第 3の実施の形態は、シユー 10に切欠き 10aを設けることなく

、シユーベース 7およびシユー 10の双方に、互いに対向する一対の磁石 15, 15を取付け、この磁石 15, 15の反発力により初期状態においてシユー 10を矢印 A方向に回転させたものである。

[0038] 図 6および図 7に示す第 2の実施の形態において、図 1乃至図 3に示す第 1の実施の形態と同一部分には同一符号を符して詳細な説明は省略する。 [0039] 図 6および図 7において、ガバナ動作しない初期状態において、シユー 10は矢印 A 方向に回転しシユーベース 7に係合して停止する。

[0040] なお、磁石 15, 15は互いに引き合うものを用いてシユー 10を矢印 A方向に回転させてもよぐまた磁石はシユーベース 7およびシユー 10のうち少なくとも一方に設けてシユー 10を矢印 A方向に回転させてもよい。この場合、シユーベース 7およびシユー 7 の他方は磁性体からなって、る。

[0041] 第 4の実施の形餱

以下、図 8乃至図 10により本発明の第 4の実施の形態について説明する。

[0042] 図 8乃至図 10に示す第 4の実施の形態は、シユー 10に切欠き 10aを設けることなく

、シユー 10のうち第 2シャフト 11に対する回転方向部分 10bに調整おもり 16を取付け、この調整おもり 16により回転方向部分 10bを反回転方向部分 10cより重くしたものである。

[0043] 図 8乃至図 10に示す第 4の実施の形態において、図 1乃至図 3に示す第 1の実施の形態と同一部分には同一符号を符して詳細な説明は省略する。

[0044] 図 8乃至図 10において、シユー 10の回転方向部分 10bに調整おもり 16が取付けられて、るので、ガバナ動作しな、初期状態にお!、てシユー 10は矢印 A方向に回転し、シユーベース 7に係合して停止する。

Claims

請求の範囲

[1] ガバナベースと、

ガバナベースにより囲まれるとともに、ガバナロープが卷付けられたシーブと、前記シーブに同軸に取付けられ、前記シーブとともに回転自在のラチヱットと、前記ラチットに連結されたロッドと、

一端部が前記ガバナベースに第 1シャフトを介して回転自在に取付けられ、他端部が前記ロッドに係合するシユーベースと、

前記シユーベースに第 2シャフトを介して回転自在に保持され、前記シーブ上のガバナロープを押圧するシユーとを備え、

シユーベースはガバナベース動作時に回転し、シュ一は第 2シャフトに対するシュ一ベースのガバナ動作時の回転方向に向って回転するよう構成されていることを特徴とするエレベータ用調速機。

[2] 前記シユーのうち前記第 2シャフトに対するシユーベースの回転方向と反対の反回転方向部分に切欠きが形成されて、回転方向部分が反回転方向部分より重くなつていることを特徴とする請求項 1記載のエレベータ用調速機。

[3] 前記シユーの前記第 2シャフトは、前記第 2シャフトに対するシユーベースの回転方向部分が反回転方向部分より重くなるような位置に配置されていることを特徴とする請求項 1記載のエレベータ用調速機。

[4] 前記シユーおよび前記シユーベースのうち、少なくとも一方に磁石が設けられて、前記シユーは前記シユーベースの回転方向に回転することを特徴とする請求項 1記載のエレベータ用調速機。

[5] 前記シユーおよび前記シユーベースに、互いに引き合う一対の磁石を設けたことを特徴とする請求項 4記載のエレベータ用調速機。

[6] 前記シユーおよび前記シユーベースに、互いに反発する一対の磁石を設けたことを特徴とする請求項 4記載のエレベータ用調速機。

[7] 前記シユーのうち前記第 2シャフトに対するシユーベースの回転方向部分におもりが取付けられて、回転方向部分が反回転方向部分より重くなつていることを特徴とする請求項 1記載のエレベータ用調速機。