ポリエステル樹脂、それからなるポリエステル成形体およびその製造方法 技術分野
[0001] 本発明は、飲料用ボトルをはじめとする中空成型体、シート状物、延伸フィルムなど の成形体の素材として好適に用いられる、アルミニウムおよびその化合物力 なる群 より選ばれる 1種以上を触媒として用いて重合されたポリエステルカゝらなるポリエステ ル榭脂及びそれから成るポリエステル成形体、特に流動特性が改良されるために透 明性に優れかつ透明性の変動が少なく、成形時のァセトアルデヒドなどのアルデヒド 類の生成およびその変動が抑制され、また耐圧性ある!/、は耐圧性及び耐熱寸法安 定性に優れた中空成形体や透明性、滑り性及び成形後の寸法安定性に優れたシー ト状物及び延伸フィルムに関するものである。また、本発明は、前記の特性を持つポ リエステル成形体の製造方法に関するものである。 背景技術
[0002] ポリエチレンテレフタレート(以下、 PETと略称することがある)などのポリエステルは 、機械的性質及びィ匕学的性質が共に優れているため、工業的価値が高ぐ繊維、フ イルム、シ一ト、ボトルなどとして広く使用されている。
調味料、油、飲料、化粧品、洗剤などの容器の素材としては、充填内容物の種類お よびその使用目的に応じて種々の榭脂が採用されている。
これらのうちでポリエステルは機械的強度、耐熱性、透明性およびガスノ リヤー性 に優れているので、特にジュース、清涼飲料、炭酸飲料などの飲料充填用容器等の 成形体の素材として最適である。
このようなポリエステルは、例えば、射出成形機械などの成形機に供給して中空成 形体用プリフォームを成形し、このプリフォームを所定形状の金型に挿入し延伸プロ 一成形して清涼飲料用中空成形容器としたり、またプリフォーム口栓部を熱処理(口 栓部結晶化)後に延伸ブロー成形および胴部を熱処理 (ヒートセット)して耐熱性また は耐熱圧性中空成形容器に成形されるのが一般的である。ボトル胴部の耐熱性を向 上させるため、例えば、延伸ブロー金型の温度を高温にして熱処理する方法が採ら
れる(例えば、特許文献 1参照)。しかし、このような方法によって同一金型を用いて 多数のボトル成形を続けると、長時間の運転に伴って得られるボトルが白化して透明 性が低下し、商品価値のないボトルし力得られなくなる。これは金型表面に PETに起 因する付着物が付き、その結果金型汚レートなり、この金型汚れがボトルの表面に転 写するためであることが分力つた。特に、近年では、ボトルの小型化とともに成形速度 が高速ィ匕されてきており、生産性の面力 射出成形時の溶融時間の短縮、ロ栓部の 結晶化のための加熱時間の短縮あるいは金型汚れはより大きな問題となってきてお り、従来の PETでは満足できる状態ではなぐ解決が望まれている。
特許文献 1:特公昭 59— 6216号公報
[0003] このような金型汚れの問題に対して、 PETの場合には、従来から、金型表面への付 着物の主成分である環状三量体をあら力じめ固相重合することによって減少させる 方法 (例えば、特許文献 2参照)が行われている力 この方法では再溶融してプリフォ ーム成形する際に環状三量体が再生するためその効果は不十分である。また、 PET を水と接触処理することによって触媒を失活さす方法 (例えば、特許文献 3参照)およ び水処理することによって触媒を失活させた PET (例えば、特許文献 4参照)が開示 されている。し力しながら、上記の方法によっても、溶融時の環状オリゴマー生成量が 低減され、前記金型汚れは一応低減されるが、結晶化速度が不安定で、白化した流 れ模様や気泡などの欠点が発生しやすぐまた透明性が悪 、ボトルしか得られな 、と いう問題があり、解決が待たれている。
特許文献 2:特開昭 55— 89330号公報
特許文献 3 :特開平 3— 47830号公報
特許文献 4:特開平 3 - 72524号公報
[0004] また、 PETは、溶融重縮合時の副生物としてァセトアルデヒド(以下、 AAと略称す ることがある)を含有する。また、 PETは、中空成形体等の成形体を熱成形する際に 熱分解によりァセトアルデヒドを生成し、得られた成形体の材質中のァセトアルデヒド 含有量が多くなり、中空成形体等に充填された飲料等の風味や臭いに影響を及ぼ す。
[0005] 近年、ポリエチレンテレフタレートを中心とするポリエステル製容器は、ミネラルゥォ
ータゃウーロン茶等の低フレーバー飲料用の容器として使用されるようになってきた 。このような飲料の場合は、一般にこれらの飲料を熱充填したりまたは充填後加熱し て殺菌されるが、飲料容器のァセトアルデヒド含有量の低減がますます重要になつて 来ている。また、飲料用金属缶については、工程簡略化、衛生性、公害防止等の目 的から、その内面にエチレンテレフタレートを主たる繰返し単位とするポリエステルフ イルムを被覆した金属板を利用して製缶する方法が採られるようになってきた。この場 合にも、内容物を充填後高温で加熱殺菌されるが、この際、十分にァセトアルデヒド 含有量の低いフィルムを使用することが内容物の風味や臭いの改善に必須要件であ ることが分力つてきた。
このような理由から、従来よりポリエステル中のァセトアルデヒド含有量を低減させる ために種々の方策が採られてきた。これらの方策として、例えば、溶融重縮合したポ リエステルを固相重合することによって AA含有量を低下させる方法 (例えば、特許文 献 5参照)、融点がより低い共重合ポリエステルを使用して成形時の AA生成を低下 させる方法 (例えば、特許文献 6参照)、ポリエステル榭脂 100重量部に対して、メタ キシリレン基含有ポリアミド榭脂 0. 05重量部以上、 1重量部未満を添加したポリエス テル組成物を用いる方法 (例えば、特許文献 7参照)や、熱可塑性ポリエステルに、 末端アミノ基濃度をある範囲に規制した特定のポリアミドを含有させたポリエステル組 成物からなるポリエステル製容器 (例えば、特許文献 8参照)、ポリエステルプレボリマ 一を水分率が 2000ppm以上となるように調湿した後、結晶化および固相重合する 方法 (例えば、特許文献 9参照)、ポリエステル粒子を 50〜200°Cの熱水で処理した 後、減圧下または不活性気体流通下、加熱処理する方法 (例えば、特許文献 10参 照)、熱成形時における成形温度を可及的に低くする方法および熱成形時における せん断応力を可及的に小さくする方法などが提案されている。し力しながら、これらの 方法で得られるポリエステルを用いた成形体であっても、オリゴマーおよびァセトアル デヒドを問題な ヽ水準に低減できて!ヽるとは言えず問題は未解決である。
また、固相重合 PETと共重合ポリエチレンテレフタレートとの配合物(例えば、特許文 献 11参照)が提案されており、これを用いることにより中空成形体の AA含有量を低 減できるとのことであるが、共重合成分が存在するため、得られた成形体の耐熱性や
耐圧性に問題があり満足のいくものではなく解決が待たれている。
特許文献 5:特開昭 53 - 73288号公報
特許文献 6:特開昭 57— 16024号公報
特許文献 7:特公平 6— 6662号公報
特許文献 8:特公平 4— 71425号公報
特許文献 9 :特開平 2— 298512号公報
特許文献 10:特開平 8— 120062号公報
特許文献 11:特開昭 58—45254号公報
[0007] また、極限粘度が 0. 03以上異なる 2種の PETの溶融混合組成物力もの予備成形 体を特定の温度条件の熱固定金型で処理する耐熱性ポリエステル容器の製造方法 (例えば、特許文献 12参照)および得られた耐熱性ポリエステル容器 (例えば、特許 文献 13参照)、 0. 60〜0. 70dlZgの極限粘度と特定の昇温時結晶化温度及び特 定の降温時結晶化温度を持つポリエステルと 0. 77〜0. 90dlZgの極限粘度と特定 の昇温時結晶化温度及び特定の降温時結晶化温度を持つポリエステルの混合物か らのプリフォームを延伸ブローする耐熱性ポリエステル容器の製造方法 (例えば、特 許文献 14参照)が提案されているが、これらの方法によっても安定した透明性を持ち 、かつァセトアルデヒド含有量が低減された成形体を得るには未だ問題点がある。 特許文献 12 :特公昭 62— 43851号公報
特許文献 13:特公昭 62— 58973号公報
特許文献 14:特開平 10— 287799号公報
[0008] また、一般にこれらの用途に使用される PETは、主としてテレフタール酸、エチレン グリコ—ルを原料とし、重縮合触媒としてゲルマニウム化合物、アンチモンィ匕合物、チ タンィ匕合物およびこれらの混合物などを用いて製造される。
前記の触媒の中で、アンチモン触媒は、安価で、かつ優れた触媒活性を持つ触媒 であるが、これを主成分、即ち、実用的な重合速度が発揮される程度の添加量にて 使用すると、重縮合時に金属アンチモンが析出するため、ポリエステルに黒ずみや 異物が発生し、ゲルマニウム化合物やチタン化合物を触媒として用いた場合に比べ て、得られた PETの結晶化速度が速ぐ透明性の優れた中空成形体、特に耐熱性
および透明性に優れた中空成形体を得ることが非常に困難である。また、ァセトアル デヒド含有量を低減させた PET中空成形体を得ることも非常に難 、。したがって、 下記に説明するように第三成分を共重合させて低温度で成形することによってこの 問題に対処しているのが現状である。また、 PETボトル等の透明性が要求される用 途について、アンチモン触媒の有する問題点を解決する方法として、アンチモンィ匕合 物とリンィ匕合物の使用量比を規定することにより透明性を改良される方法 (例えば、 特許文献 15参照)が開示されている。しかしながら、この方法で得られたポリエステ ルからの中空成形品は透明性が十分なものとは 、えな 、。
特許文献 15:特開平 6— 279579号公報
[0009] このような経緯で、アンチモンを全く含まな 、か或!、はアンチモンを触媒主成分とし て含まないポリエステルが望まれており、三酸化アンチモン等のアンチモン系触媒に 代わる重縮合触媒の検討が、種々行われており、テトラアルコキシチタネートに代表 されるチタンィ匕合物やスズィ匕合物がすでに提案されている。しかし、これらを用いて 製造されたポリエステルは溶融成形時に熱劣化を受けやすぐまたポリエステルが著 しく着色すると ヽぅ問題点を有する。
このような、チタンィ匕合物を重縮合触媒として用いたときの問題点を克服する試みと して、ァセトアルデヒド含有量が少なぐ色調に優れたポリエステル榭脂(例えば、特 許文献 16、 17参照)が提案されている。し力しながら、これらの技術では、得られた ポリエステル榭脂の着色は低減されるものの、得られた成形体の色調やァセトアルデ ヒド含有量の低減は満足の 、くものではな 、。
特許文献 16:特開 2001— 200044号公報
特許文献 17:特開 2001—48966号公報
[0010] 一方、アルミニウム化合物は一般に触媒活性に劣ることが知られて 、る。アルミ-ゥ ム化合物の中でも、アルミニウムのキレートイ匕合物は他のアルミニウム化合物に比べ て重縮合触媒として高い触媒活性を有することが報告されているが、上述のアンチモ ン化合物やチタン化合物と比べると十分な触媒活性を有して ヽるとは言えず、アルミ -ゥム化合物を触媒として用 、て重合したポリエステルを中空成形体やフィルム等に 用いた例は知られて 、なかった。
[0011] アンチモンィ匕合物以外で優れた触媒活性を有しかつ熱安定性並びに熱酸ィ匕安定 性に優れたポリエステルを与える触媒としては、ゲルマニウム化合物がすでに実用化 されているが、この触媒は非常に高価であるという問題点や、重合中に反応系から外 へ留出しやすいため反応系の触媒濃度が変化し重合の制御が困難になるという課 題を有しており、触媒主成分として使用すること〖こは問題がある。
以上のような経緯で、アンチモンおよびゲルマニウム以外の金属成分を触媒の主た る金属成分とする重合触媒を使用し、触媒活性に優れ、かつ溶融成形時に熱劣化を ほとんど起こさない (a)熱安定性、(b)熱酸化安定性、(c)耐加水分解性の少なくとも いずれかに優れ、し力も異物量が少なぐ流動特性、透明性および色調に優れ、 つアルデヒド含有量が低減されたポリエステルが望まれている。
図面の簡単な説明
[0012] [図 1]段付き成形板の平面図
[図 2]段付き成形板の側面図
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0013] 本発明は、上記従来の方法の有する問題点を解決し、アンチモンおよびゲルマ- ゥム以外の金属成分を触媒の主たる金属成分とする重合触媒を使用し、透明性に優 れかつ透明性の変動が少なぐ成形時のァセトアルデヒドなどのアルデヒド類の生成 およびその変動が抑制され、また耐圧性あるいは耐熱寸法安定性に優れた中空成 形体、特に耐圧性や耐熱耐圧性に優れた中空成形品をより低温度での高速成形に より効率よく生産することができる、安価なポリエステル榭脂およびそれからなるポリエ ステル成形体とその製造方法を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段
[0014] 本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、本発明に到達した 本発明は、以下の通りである。
[0015] (1) 少なくとも二種の、実質的に同一組成のポリエステルを主成分として含むポリェ
ステル樹脂であって、前記ポリエステルの極限粘度の差が 0. 05-0. 30デシリットル Zグラムの範囲であり、前記ポリエステルがアルミニウムおよびその化合物力もなる群 より選ばれる一種以上を触媒として用いて重合されたポリエステルであることを特徴と するポリエステル榭脂。
[0016] (2) 少なくとも二種の、実質的に同一組成のポリエステルを主成分として含むポリェ ステル樹脂であって、前記ポリエステルの極限粘度の差が 0. 05-0. 30デシリットル Zグラムの範囲であり、前記ポリエステルがアルミニウムおよびその化合物力もなる群 より選ばれる一種と、フ ノール系化合物および Zまたはリンィ匕合物と、を含有してな る触媒を用いて重合されたポリエステルであることを特徴とするポリエステル榭脂。
[0017] (3) 環状エステルオリゴマー含有量力 溶融重縮合ポリエステルの環状エステルオ リゴマー含有量の 70%以下であることを特徴とする(1)または(2)の 、ずれかに記載 のポリエステノレ榭脂。
[0018] (4) 前記ポリエステル榭脂が、エチレンテレフタレートを主たる繰返し単位とする下 記のポリエステル Aとポリエステル Bとを主成分として含み、ポリエステル Aの降温時 の結晶化温度とポリエステル Bの降温時の結晶化温度の差が 20°C以内であることを 特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載のポリエステル榭脂。
ポリエステル A:極限粘度 IV が 0. 60〜0. 80デシリットル
A Zグラム、ァセトアルデヒド 含有量が lOppm以下、 DSCで測定した昇温時の結晶化温度が 140〜180°C、降 温時の結晶化温度が 160〜200°Cであるポリエステル。
ポリエステル B :極限粘度 IVが 0. 73〜0. 95デシリットル
B Zグラム、ァセトアルデヒド 含有量が lOppm以下、 DSCで測定した昇温時の結晶化温度が 140〜180°C、降 温時の結晶化温度が 160〜200°Cであるポリエステル。
[0019] (5) 前記ポリエステル Aおよびポリエステル Bの熱安定性パラメーター (TS)力 下 記(1)式を満たすことを特徴とする(4)に記載のポリエステル榭脂。
TS< 0. 30 (1)式
(TSは、溶融試験(ポリエステルレジンチップ lgをガラス試験管に入れ、 130°Cで 12 時間真空乾燥した後、非流通窒素雰囲気下で 300°C、 2時間溶融状態に維持する) 前後の極限粘度を測定し、下記計算式を用いて求めた値である。
TS = 0. 245 { [IV] — L47 - [IV] — L47 }
f2 i
[IV] および [IV] は、それぞれ上記溶融試験前と溶融試験後の極限粘度 (単位は i f2
、デシリットル Zグラム)を指す。 )
[0020] (6) 前記ポリエステル Aおよびポリエステル Bの熱酸ィ匕安定性パラメータ (TOS)力 下記(2)式を満たすことを特徴とする(4)または(5)の 、ずれか〖こ記載のポリエステ ル榭脂。
TOSく 0. 20 (2)式
(TOSは、加熱試験 (ポリエステルレジンチップを冷凍粉砕して 20メッシュ以下の粉 末にし、 130°Cで 12時間真空乾燥したもの 0. 3gをガラス試験管に入れ、 70°Cで 12 時間真空乾燥した後、シリカゲルで乾燥した空気下で 230°C、 15分間加熱する)前 後の極限粘度を測定し、下記計算式を用いて求めた値である。
TOS = 0. 245 { [IV] _L47- [IV] — L47 }
f i
[IV] および [IV] は、それぞれ上記加熱試験前と加熱試験後の極限粘度 (単位は i fl
、デシリットル Zグラム)を指す。 )
[0021] (7) 前記ポリエステル Aおよびポリエステル Bの耐加水分解性パラメータ (HS)が、 下記(3)式を満たすことを特徴とする請求項 4〜6の!、ずれか〖こ記載のポリエステル 樹脂。
HS< 0. 10 (3)式
(HSは、加水分解試験 (ポリエステルレジンチップを冷凍粉砕して 20メッシュ以下の 粉末にし、 130°Cで 12時間真空乾燥したもの lgを純水 100mlと共にビーカーに入 れ、密閉系にして 130°Cに加熱、加圧した条件下に 6時間攪拌する)前後の極限粘 度を測定し、下記計算式を用いて求めた値である。
HS = 0. 245 { [IV] "L47- [IV] — L47 }
β i
[IV] および [IV] は、それぞれ上記加水分解試験前と加水分解試験後の極限粘 i β
度 (単位は、デシリットル Ζグラム)を指す。 )
[0022] (8) 290°Cの温度で 60分間溶融したときの環状エステルオリゴマー増加量が 0. 40 重量%以下であることを特徴とする(1)〜(7)に記載のポリエステル榭脂。
[0023] (9) ポリオレフイン榭脂、ポリアミド榭脂、ポリアセタ一ル榭脂からなる群力も選択さ
れる少なくとも一種の榭脂 0. lppb〜1000ppmを配合したことを特徴とする(1)〜(8
)の 、ずれかに記載のポリエステル榭脂。
[0024] (10) (1)〜(9)のいずれか〖こ記載のポリエステル榭脂を成形してなることを特徴と するポリエステル成形体。
[0025] (11) (10)に記載のポリエステル成形体が、中空成形体用予備成形体、シート状 予備成形体あるいはこれらの予備成形体を少なくとも一方向に延伸してなる延伸フィ ルムゃ延伸ブロー中空成形体力 選ばれるいずれかであることを特徴とするポリエス テル成形体。
[0026] (12) (10)に記載のポリエステル成形体が、ポリエステル榭脂を基材上に溶融押出 した被覆物であることを特徴とするポリエステル成形体。
[0027] (13) (1)〜(9)のいずれか〖こ記載のポリエステル榭脂を成形機内での溶融榭脂温 度が 260〜295°C、成形機内での溶融滞留時間が 10〜500秒の条件で混練および 成形することを特徴とするポリエステル成形体の製造方法。
発明を実施するための最良の形態
[0028] 以下、本発明のポリエステル榭脂およびそれカゝらなるポリエステル成形体並びにポ リエステル成形体の製造方法の実施の形態を具体的に説明する。
[0029] 本発明のポリエステル榭脂が、少なくとも二種の、実質的に同一組成の、アルミ-ゥ ムおよびその化合物からなる群より選ばれる一種以上を触媒として用いて重合された ポリエステルを主成分として含むポリエステル榭脂である場合、前記ポリエステルの 極限粘度の差は 0. 05〜0. 30デシリットル Zグラムの範囲である。本発明のポリエス テル榭脂は、極限粘度が低!、ポリエステルの作用により押出機内での溶融時の流動 性が改善されるため、より低温度の成形温度において成形でき、結果として生成する ァセトアルデヒドなどのアルデヒド類を減少させることが可能となり、アルデヒド類の含 有量が少ない成形体を得ることが出来る。また、さらに強度が向上したボトルを得るこ とが有利であり、本発明のポリエステル榭脂を用いることにより、胴部肉厚を薄くしても ボトルの強度面で問題がな 、薄肉ボトルを容易に成形できる。
また、同様の理由から成形温度を低く出来るので、溶融成形時の環状エステルオリ ゴマーの生成を低く抑えることが可能となり、特に小型中空成形品を高速成形により
効率よく生産することができ、従って生産性が高ぐまた金型を汚すことの少ない長時 間連続成形性に優れたポリエステル榭脂を与えることができる。
[0030] ポリエステルの極限粘度の差は、好ましくは 0. 06-0. 27デシリットル Zグラム、さ らに好ましくは 0. 07-0. 23デシリットル Zグラム、特に好ましくは 0. 10-0. 20デ シリットル Zグラムである。前記の極限粘度差が 0. 05デシリットル Zグラム未満の場 合は、得られた成形体のァセトアルデヒドなどのアルデヒド類含有量を低減できず香 味保持性が改良できない。また前記の極限粘度差が 0. 30デシリットル Zグラムを越 える場合は、得られた成形体に厚み斑や白化した流れ模様等が生じ、問題となる。
[0031] また、本発明のポリエステル榭脂が二種のポリエステルカゝらなる場合は、その配合 比は重量比で 95Z5〜5Z95、好ましくは 92Z8〜8Z92、さらに好ましくは 90Zl 0〜: LOZ90であり、この範囲を外れると本発明の目的が達成されないので望ましくな い。
ここで、実質的に同一とは、ポリエステルの酸成分、グリコール成分とも、 95モル% 以上が同一であることをいい、さらには 97モル%以上、特には 98モル%以上が同一 であることが好ましい。
[0032] また、本発明のポリエステル榭脂が 2種類以上のポリエステルカゝらなる場合は、前記 極限粘度の差とは、極限粘度に関して最大のポリエステルと最小のポリエステルとの 極限粘度の差のことである。なお、以下、極限粘度に関して最大のポリエステルをポ リエステル Bとし、最小のポリエステルをポリエステル Aとする。
[0033] 本発明で用いられる極限粘度の異なるポリエステルは、溶融重縮合反応工程、ある いは、これに続く固相重合反応工程で極限粘度の差が本発明の範囲内に入るように 製造されたポリエステル、または、これらを極限粘度が低下しない条件下で水と接触 処理させたポリエステルである。
極限粘度の異なるポリエステルを得る他の製造方法としては、ポリエステルを水と高 温度で加熱処理して加水分解する方法や押出機などで溶融処理する方法などがあ る。しかし、加水分解による方法は、固体状態で実施されるため、 IV低下度の管理が 非常に難しぐ IV変動巾が狭いポリエステル粒子を得ることが困難であること、また、 加水分解処理後の粒子は輸送時の衝撃などにより微細粉末を発生し易いことなどか
ら、これらを用いた場合の成形体の透明性や結晶化速度の変動が非常に大きくなる と言う問題が生じ、成形体の透明性やその変動が大となり問題である。また、溶融処 理による方法は、処理時にァセトアルデヒドなどのアルデヒド類が増加するため、香味 保持性に影響を与えたり、また着色するなどの問題がある。したがって、本発明に係 るポリエステルとしては、水による加圧下熱処理等の方法によって加水分解させて IV 低下させたポリエステルや溶融処理して IV低下させたポリエステルは含まない。
[0034] なお、触媒として用いるアルミニウムおよびその化合物については後記に説明する また、本発明のポリエステル榭脂が、少なくとも二種の、実質的に同一組成の、アル ミニゥムおよびその化合物からなる群より選ばれる一種と、フエノール系化合物および
Zまたはリンィ匕合物と、を含有してなる触媒を用いて重合されたポリエステルを主成 分として含むポリエステル榭脂である場合、前記ポリエステルの極限粘度の差が 0. 0
5〜0. 30デシリットル Zグラムの範囲であることが好ましい。なお、触媒として用いる フ ノール系化合物やリンィ匕合物については後記に説明する。
[0035] 本発明のポリエステルは、主として芳香族ジカルボン酸成分とグリコール成分とから 得られる熱可塑性ポリエステルであり、好ましくは、芳香族ジカルボン酸単位が酸成 分の 70モル%以上含むポリエステルであり、さらに好ましくは、芳香族ジカルボン酸 単位が酸成分の 85モル%以上含むポリエステルであり、特に好ましくは、芳香族ジ カルボン酸単位が酸成分の 95モル%以上含むポリエステルである。
[0036] 本発明のポリエステルを構成する芳香族ジカルボン酸成分としては、テレフタル酸 、 2、 6 ナフタレンジカルボン酸、ジフェニール 4, 4'ージカルボン酸、ジフエノキ シエタンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸及びその機能的誘導体等が挙げら れる。
[0037] また、本発明のポリエステルを構成するグリコール成分としては、エチレングリコー ル、 1, 3 トリメチレングリコール、テトラメチレングリコールなどの脂肪族グリコール、 シクロへキサンジメタノール等の脂環族グリコール等が挙げられる。
[0038] 本発明のポリエステルが共重合体である場合に使用される共重合成分としてのジカ ルボン酸としては、イソフタル酸、ジフェニール 4, 4'ージカルボン酸、ジフエノキシ
エタンジカルボン酸、 4, 4'ージフエニルエーテルジカルボン酸、 4, 4'ージフエニル ケトンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸及びその機能的誘導体、 p—ォキシ安 息香酸、ォキシカブロン酸等のォキシ酸及びその機能的誘導体、アジピン酸、セバ シン酸、コハク酸、ダルタル酸、ダイマー酸等の脂肪族ジカルボン酸及びその機能的 誘導体、へキサヒドロテレフタル酸、へキサヒドロイソフタル酸、シクロへキサンジカル ボン酸等の脂環族ジカルボン酸及びその機能的誘導体などが挙げられる。
[0039] 本発明のポリエステルが共重合体である場合に使用される共重合成分としてのダリ コールとしては、ジエチレングリコール、 1, 3—トリメチレングリコール、テトラメチレン グリコール、ペンタメチレングリコール、へキサメチレングリコール、オタタメチレングリ コール、デカメチレングリコール、 2—ェチルー 2—ブチルー 1, 3—プロパンジオール 、ネオペンチルグリコール、ダイマーグリコール等の脂肪族グリコール、 1, 2—シクロ へキサンジオール、 1, 4ーシクロへキサンジオール、 1, 1ーシクロへキサンジメチ口 ール、 1, 4ーシクロへキサンジメチロール、 2, 5—ノルボルナンジメチロール等の脂 環族グリコール、キシリレングリコール、 4, 4,ージヒドロキシビフエ-ル、 2, 2—ビス(4 , - β—ヒドロキシエトキシフエ-ル)プロパン、ビス(4—ヒドロキシフエ-ル)スルホン 、ビス(4— β—ヒドロキシエトキシフエ-ル)スルホン酸、ビスフエノール Αのアルキレ ンオキサイド付加物等の芳香族グリコール、ポリエチレングリコール、ポリブチレンダリ コール等のポリアルキレングリコールなどが挙げられる。
[0040] さらに、本発明のポリエステルが共重合体である場合に使用される共重合成分とし ての多官能化合物としては、酸成分として、トリメリット酸、ピロメリット酸等を挙げること ができ、グリコール成分としてグリセリン、ペンタエリスリトールを挙げることができる。 以上の共重合成分の使用量は、ポリエステルが実質的に線状を維持する程度でな ければならない。また、単官能化合物、例えば安息香酸、ナフトェ酸等を共重合させ てもよい。
[0041] 本発明のポリエステルの好ましい一例は、主たる構成単位がエチレンテレフタレート 力も構成されるポリエステルであり、さらに好ましくはエチレンテレフタレート単位を 70 モル%以上含み、共重合成分としてイソフタル酸、 1, 4ーシクロへキサンジメタノール などを含む共重合ポリエステルであり、特に好ましいくはエチレンテレフタレート単位
を 95モル%以上含むポリエステルである。
これらポリエステルの例としては、ポリエチレンテレフタレート(以下、 PETと略称)、 ポリ(エチレンテレフタレート エチレンイソフタレート)共重合体、ポリ(エチレンテレ フタレート一 1, 4 シクロへキサンジメチレンテレフタレート)共重合体、ポリ(エチレン テレフタレートージォキシエチレンテレフタレート)共重合体、ポリ(エチレンテレフタレ 一トー 1, 3 プロピレンテレフタレート)共重合体、ポリ(エチレンテレフタレートーェ チレンシクロへキシレンジカルボキシレート)共重合体などが挙げられる。
[0042] また、本発明のポリエステルの好ましいその他の例としては、主たる構成単位が 1, 3 プロピレンテレフタレートから構成されるポリエステルであり、さらに好ましくは 1, 3 —プロピレンテレフタレート単位を 70モル%以上含むポリエステルであり、特に好まし いのは 1, 3 プロピレンテレフタレート単位を 95モル0 /0以上含むポリエステルである これらポリエステルの例としては、ポリプロピレンテレフタレート(PTT)、ポリ(1, 3- プロピレンテレフタレート一 1, 3 プロピレンイソフタレート)共重合体、ポリ(1, 3 プ ロピレンテレフタレート一 1, 4 シクロへキサンジメチレンテレフタレート)共重合体な どが挙げられる。
[0043] また、本発明のポリエステルの好ましいその他の例としては、主たる構成単位がブ チレンテレフタレートから構成されるポリエステルであり、さらに好ましくはブチレンテ レフタレート単位を 70モル0 /0以上含む共重合ポリエステルであり、特に好ましいくは ブチレンテレフタレート単位を 95モル%以上含むポリエステルである。
これらポリエステルの例としては、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリ(ブチレン テレフタレートーブチレンイソフタレート)共重合体、ポリ(ブレンテレフタレート 1, 4 —シクロへキサンジメチレンテレフタレート)共重合体、ポリ(ブチレンテレフタレート一 1, 3 プロピレンテレフタレート)共重合体、ポリ(ブチレンテレフタレートーブチレン シクロへキシレンジカルボキシレート)共重合体などが挙げられる。
[0044] また、本発明のポリエステルの好まし 、その他の一例は、主たる構成単位がェチレ ン一 2、 6 ナフタレートから構成される熱可塑性ポリエステルであり、さらに好ましく はエチレン 2、 6 ナフタレート単位を 70モル0 /0以上含む熱可塑性ポリエステルで
あり、特に好ましいのは、エチレン 2、 6 ナフタレート単位を 90モル0 /0以上含む熱 可塑性ポリエステルである。
これら熱可塑性ポリエステルの例としては、ポリエチレン 2, 6 ナフタレート(PE N)、ポリ(エチレン 2, 6 ナフタレート エチレンテレフタレート)共重合体、ポリ( エチレン 2, 6 ナフタレート エチレンイソフタレート)共重合体、ポリ(エチレン 2, 6 ナフタレートージォキシエチレン 2, 6 ナフタレート)共重合体などが挙げ られる。
[0045] また、本発明のポリエステルの好ましいその他の一例は、主たる構成単位が 1, 4 シクロへキサンジメチレンテレフタレートから構成されるポリエステルであり、さらに好 ましくは 1 , 4 シクロへキサンジメチレンテレフタレート単位を 70モル0 /0以上含む共 重合ポリエステルであり、特に好ましいくは 1, 4ーシクロへキサンジメチレンテレフタレ ート単位を 90モル%以上含むポリエステルである。
これら熱可塑性ポリエステルの例としては、ポリ 1, 4ーシクロへキサンジメチレン テレフタレート(PCT)、ポリ(1, 4 シクロへキサンジメチレンテレフタレート一ェチレ ンテレフタレート)共重合体などが挙げられる。
[0046] 本発明のポリエステルは、基本的には従来公知の溶融重縮合法あるいは溶融重縮 合法 固相重合法によって製造することが出来る。溶融重縮合反応は 1段階で行つ ても良いし、また多段階に分けて行っても良い。これらは回分式反応装置から構成さ れていてもよいし、また連続式反応装置から構成されていてもよい。また溶融重縮合 工程と固相重合工程は連続的に運転してもよ ヽし、分割して運転してもよ ヽ。
以下に、ポリエチレンテレフタレート(PET)を例にして、本発明のポリエステルの好 まし 、連続式製造方法の一例にっ 、て説明するが、これに限定されるものではな 、 。即ち、テレフタル酸とエチレングリコール及び必要により他の共重合成分を直接反 応させて水を留去しながらエステルイ匕した後、重縮合触媒の存在下に減圧下に重縮 合を行う直接エステル化法、または、テレフタル酸ジメチルとエチレングリコール及び 必要により他の共重合成分を反応させてメチルアルコールを留去しながらエステル 交換させた後、重縮合触媒の存在下に減圧下に重縮合を行うエステル交換法により 製造されることも可能である。次いで、極限粘度を増大させたり、また低フレーバー飲
料用耐熱容器や飲料用金属缶の内面用フィルム等のように低ァセトアルデヒド含有 量や低環状 3量体含有量とする場合には、このようにして得られた溶融重縮合された ポリエステルは、引き続き固相重合される。
[0047] まず、エステルイ匕反応により低重合体を製造する場合には、テレフタル酸またはそ のエステル誘導体 1モルに対して 1. 02〜2. 0モル、好ましくは 1. 03〜: L 4モルの エチレングリコールが含まれたスラリーを調整し、これをエステルイ匕反応工程に連続 的に供給する。
エステルイ匕反応は、少なくとも 2個のエステルイ匕反応器を直列に連結した多段式装 置を用いてエチレングリコールが還流する条件下で、反応によって生成した水または アルコールを精留塔で系外に除去しながら実施する。第 1段目のエステル化反応の 温度は 240〜270°C、好ましくは 245〜265°C、圧力は 0. 2〜3kgZcm2G、好まし くは 0. 5〜2kgZcm2Gである。最終段目のエステル化反応の温度は通常 250〜28 0°C好ましくは 255〜275°Cであり、圧力は通常 0〜1. 5kgZcm2G、好ましくは 0〜1 . 3kgZcm2Gである。 3段階以上で実施する場合には、中間段階のエステルイ匕反応 の反応条件は、上記第 1段目の反応条件と最終段目の反応条件の間の条件である 。これらのエステル化反応の反応率の上昇は、それぞれの段階で滑らかに分配され ることが好ましい。最終的にはエステルイ匕反応率は 90%以上、好ましくは 93%以上 に達することが望まし 、。これらのエステルイ匕反応により分子量 500〜5000程度の 低次縮合物が得られる。
[0048] 上記エステルイ匕反応は原料としてテレフタル酸を用いる場合は、テレフタル酸の酸 としての触媒作用により無触媒でも反応させることができるが重縮合触媒の共存下に 実施してちょい。
また、トリエチルァミン、トリー n—ブチルァミン、ベンジルジメチルァミンなどの第 3級 ァミン、水酸化テトラエチルアンモニゥム、水酸化テトラー n—ブチルアンモニゥム、水 酸ィ匕トリメチルベンジルアンモ -ゥムなどの水酸ィ匕第 4級アンモ-ゥムおよび炭酸リチ ゥム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、酢酸ナトリウムなどの塩基性化合物を少量添加し て実施すると、ポリエチレンテレフタレートの主鎖中のジォキシエチレンテレフタレート 成分単位の割合を比較的低水準 (全ジオール成分に対して 5モル%以下)に保持で
きるので好ましい。
[0049] 次に、エステル交換反応によって低重合体を製造する場合は、テレフタル酸ジメチ ル 1モルに対して 1. 1〜2. 0モル、好ましくは 1. 2〜1. 5モルのエチレングリコール が含まれた溶液を調整し、これをエステル交換反応工程に連続的に供給する。 エステル交換反応は、 1〜2個のエステル交換反応器を直列に連結した装置を用 V、てエチレングリコールが還留する条件下で、反応によって生成したメタノールを精 留塔で系外に除去しながら実施する。第 1段目のエステル交換反応の温度は 180〜 250°C、好ましくは 200〜240°Cである。最終段目のエステル交換反応の温度は通 常 230〜270。C、好ましくは 240〜265。Cであり、エステル交換触媒として、 Zn, Cd , Mg, Mn, Co, Ca, Baなどの脂肪酸塩、炭酸塩や Pb, Zn, Sb, Ge酸化物等を用 V、る。これらのエステル交換反応により分子量約 200〜500程度の低次縮合物が得 られる。
[0050] 前記の出発原料であるジメチルテレフタレート、テレフタル酸またはエチレングリコ ールとしては、パラキシレンから誘導されるバージンのジメチルテレフタレート、テレフ タル酸あるいはエチレン力 誘導されるエチレングリコールは勿論のこと、使用済み P ETボトルからメタノール分解やエチレングリコール分解などのケミカルリサイクル法に より回収したジメチルテレフタレート、テレフタル酸、ビスヒドロキシェチルテレフタレ一 トあるいはエチレングリコールなどの回収原料も、出発原料の少なくとも一部として利 用することが出来る。前記回収原料の品質は、使用目的に応じた純度、品質に精製 されて 、なければならな!/、ことは言うまでもな!/、。
[0051] 次 、で、得られた低次縮合物は多段階の液相縮重合工程に供給される。重縮合 反応条件は、第 1段階目の重縮合の反応温度は 250〜290°C、好ましくは 260〜28 0°Cであり、圧力は 500〜20Torr、好ましくは 200〜30Torrで、最終段階の重縮合 反応の温度は 265〜300。C、好ましくは 275〜295。Cであり、圧力は 10〜0. lTorr 、好ましくは 5〜0. 5Torrである。 3段階以上で実施する場合には、中間段階の重縮 合反応の反応条件は、上記第 1段目の反応条件と最終段目の反応条件の間の条件 である。これらの重縮合反応工程の各々において到達される極限粘度の上昇の度合 は滑らかに分配されることが好ましい。なお、重縮合反応には一段式重縮合装置を
用いてもよい。
[0052] 重縮合反応は、重縮合触媒を用いて行う。本発明で用いられる重縮合触媒を構成 するアルミニウムないしアルミニウム化合物としては、金属アルミニウムのほか、公知 のアルミニウム化合物は限定なく使用可能である。これらの化合物は、粉体、水溶液 、エチレングリコール溶液、エチレングリコールのスラリー等として反応系に添加され る。
[0053] アルミニウム化合物としては、具体的には、ギ酸アルミニウム、酢酸アルミニウム、塩 基性酢酸アルミニウム、プロピオン酸アルミニウム、シユウ酸アルミニウム、アクリル酸 アルミニウム ラウリン酸アルミニウム、ステアリン酸アルミニウム、安息香酸アルミ-ゥ ム、トリクロ口酢酸アルミニウム、乳酸アルミニウム、クェン酸アルミニウム、サリチル酸 アルミニウムなどのカルボン酸塩、塩化アルミニウム、水酸化アルミニウム、水酸化塩 化アルミニウム、炭酸アルミニウム、リン酸アルミニウム、ホスホン酸アルミニウムなどの 無機酸塩、アルミニウムメトキサイド、アルミニウムエトキサイド、アルミニウム n—プロボ キサイド、アルミニウム iso—プロポキサイド、アルミニウム n—ブトキサイド、アルミ-ゥ ム tーブトキサイドなどアルミニウムアルコキサイド、アルミニウムァセチルァセトネート 、アルミニウムァセチルアセテート、アルミニウムェチルァセトアセテート、アルミニウム ェチルァセトアセテートジ iso—プロポキサイドなどのアルミニウムキレート化合物、トリ メチルアルミニウム、トリェチルアルミニウムなどの有機アルミニウム化合物およびこれ らの部分加水分解物、酸ィ匕アルミニウムなどが挙げられる。これらのうちカルボン酸塩 、無機酸塩およびキレートイ匕合物が好ましぐこれらの中でもさらに酢酸アルミニウム、 塩基性酢酸アルミニウム、塩化アルミニウム、水酸化アルミニウム、水酸化塩化アルミ -ゥムおよびアルミニウムァセチルァセトネートがとくに好まし 、。
[0054] アルミニウム化合物は、生成ポリマー中の A1残存量として 5〜200ppm、好ましくは 5〜: L0ppm、より好ましくは 8〜70ppm、さらに好ましくは 10〜50ppm、最も好ましく は 10〜40ppmの範囲になるように添加する。
アルミニウム化合物の添加量が少量であると、異物の発生が抑制され、熱安定性、 熱酸ィ匕安定性等が優れたポリエステルが製造可能となるため好まし ヽ。 A1残存量が 200ppm以下であれば、前記(2)式及び(3)式を満足するが、 A1残存量が 70ppm
を越えると、前記(1)式の熱安定性パラメーター (TS)が 0. 30を越える場合がある。 本発明で用いられる重縮合触媒を構成するフエノール系化合物としては、フエノー ル構造を有する化合物であれば特に限定はされないが、例えば、 2,6-ジ -tert-プチ ル -4-メチルフエノール、 2,6-ジ -tert-ブチル -4-ェチルフエノール、 2,6-ジシクロへキ シル -4-メチルフエノール、 2,6-ジイソプロピル- 4-ェチルフエノール、 2,6-ジ -tert-アミ ル -4-メチルフエノール、 2,6-ジ -tert-ォクチル- 4-n-プロピルフエノール、 2,6-ジシク 口へキシル -4-n-ォクチルフエノール、 2-イソプロピル- 4-メチル -6-tert-ブチルフエノ ール、 2- tert-ブチル -2-ェチル -6- tert-ォクチルフエノール、 2-イソブチル -4-ェチル -6-tert-へキシルフェノール、 2-シクロへキシル -4-n-ブチル -6-イソプロピルフエノー ル、 1 , 1 , 1-トリス (4-ヒドロキシフエ-ル)ェタン、 1 , 1 ,3-トリス(2-メチル -4-ヒドロキシ- 5- 1 ert-ブチルフエ-ル)ブタン、トリエチレングリコール ビス [3- (3-tert-ブチル -5-メチ ル- 4-ヒドロキシフエ-ル)プロピオネート]、 1,6-へキサンジオール—ビス [3- (3,5-ジ- tert-ブチル -4-ヒドロキシフエ-ル)プロピオネート]、 2,2-チオジェチレン-ビス [3- (3, 5-ジ -tert-ブチル -4,4-ヒドロキシフエニル)プロピオネート]、 Ν,Ν'-へキサメチレンビ ス(3,5-ジ- tert-ブチル -4-ヒドロキシ-ヒドロシンナミド)、 1,3,5-トリス(2,6-ジメチル- 3- ヒドロキシ -4-tert-ブチルベンジル)イソシァヌレート、 1,3, 5-トリス(3,5-ジ -tert-ブチ ル- 4-ヒドロキシベンジル)イソシァヌレート、 1,3,5-トリス [ (3,5-ジ -tert-ブチル -4-ヒド ロキシフエ-ル)プロピオ-ルォキシェチル]イソシァヌレート、トリス(4-tert-ブチルー 2, 6-ジメチル- 3-ヒドロキシベンジル)イソシァヌレート、 2,4-ビス(n—ォクチルチオ) -6 - (4-ヒドロキシ- 3,5-ジ- tert-ブチルァ-リノ) -1,3,5-トリァジン、テトラキス [メチレン(3, 5-ジ -tert-ブチル -4-ヒドロキシ)ヒドロシンナメート]メタン、ビス [ (3,3-ビス(3-tert-ブ チル- 4-ヒドロキシフエ-ル)ブチリックアシッド)グリコールエステル、 Ν,Ν'-ビス [3- (3, 5-ジ -tert-ブチル -4-ヒドロキシフエ-ル)プロピオ-ル]ヒドラジン、 2,2'-オギザミドビ ス [ェチル -3- (3,5-ジ -tert-ブチル -4-ヒドロキシフエ-ル)プロピオネート]、ビス [2-t ert-ブチル -4-メチル -6- (3-tert-ブチル -5-メチルー 2-ヒドロキシベンジル)フエニル ]テレフタレート、 1,3,5-トリメチル -2,4,6-トリス(3,5-ジ- tert-ブチル -4-ヒドロキシベン ジル)ベンゼン、 3,9-ビス [1, 1-ジメチル 2-{ j8 - (3-tert-ブチル -4-ヒドロキシ -5-メチ ルフエ-ル)プロピオ-ルォキシ}ェチル ]-2,4,8, 10-テトラオキサスピロ [5,5]ゥンデ力
ン、 2,2-ビス [4- (2- (3,5-ジ -tert-ブチル -4-ヒドロキシシンナモイルォキシ))エトキシ フエ-ル]プロパン、 13 - (3,5-ジ -tert-ブチル -4-ヒドロキシフエ-ル)プロピオン酸ァ ルキルエステル、テトラキス- [メチル -3-(3' ,5しジ -tert-ブチル -4-ヒドロキシフエ-ル) プロピオネート]メタン、ォクタデシル -3-(3,5-ジ -tert-ブチル -4-ヒドロキシフエ-ル)プ 口ピオネート、 1,1, 3-トリス (2-メチル -4-ヒドロキシ -5-tert-ブチルフエ-ル)ブタン、チ オジェチレン-ビス [3- (3,5-ジ- tert-ブチル -4-ヒドロキシフエ-ル)プロピオネート]、ェ チレンビス(ォキシエチレン)ビス [3- (5-tert-ブチル -4-ヒドロキシ- m-トリル)プロビオネ 一ト]、へキサメチレンビス [3- (3,5-ジ- tert-ブチル -4-ヒドロキシフエ-ル)プロピオネー ト、トリエチレングリコール-ビス- [-3-(3し tert-ブチル -4-ヒドロキシ -5-メチルフエ-ル) ]プロピオネート、 1,1,3-トリス [2-メチル -4- [3- (3,5-ジ- tert-ブチル -4-ヒドロキシフエ- ル)プロピオ-ルォキシ] -5-tert-ブチルフエ-ル]ブタンなどを挙げることができる。こ れらは、同時に二種以上を併用することもできる。これらのうち、 1,3,5-トリメチル -2,4, 6-トリス(3, 5-ジ -tert-ブチル -4-ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス- [^チル -3-( 3', 5'-ジ -tert-ブチル -4-ヒドロキシフエ-ル)プロピオネート]メタン、チオジェチレン- ビス [3- (3,5-ジ- tert-ブチル -4-ヒドロキシフエ-ル)プロピオネート]が好ましい。
[0056] これらのフエノール系化合物をポリエステルの重合時に添加することによってアルミ -ゥム化合物の触媒活性が向上するとともに、重合したポリエステルの熱安定性も向 上する。
[0057] 本発明で用いられるフエノール系化合物の使用量としては、得られるポリエステル のジカルボン酸や多価カルボン酸などのカルボン酸成分の全構成ユニットのモル数 に対して 5 X 10— 7〜0.01モルが好ましぐ更に好ましくは 1 X 10— 6〜0.005モルである。
[0058] 本発明では、フエノール系化合物にさらにリンィ匕合物をともに用いても良い。
本発明で用いられる重縮合触媒を構成するリン化合物としては、特に限定はされな いが、リン酸ならびにトリメチルリン酸、トリェチルリン酸、フエニルリン酸、トリフエ二ルリ ン酸等のリン酸エステル、亜リン酸ならびにトリメチルホスファイト、トリェチルホスファ イト、トリフエ-ルホスフアイト、トリス(2,4-ジ- tert-ブチルフエ-ル)ホスファイト、テトラ キス(2,4-ジ -tert-ブチルフエ-ル) 4,4, -ビフエ-レンジホスファイト等の亜リン酸エス テルなどが挙げられる。
[0059] 本発明で用いられる重縮合触媒を構成する、より好ましいリンィ匕合物は、ホスホン酸 系化合物、ホスフィン酸系化合物、ホスフィンオキサイド系化合物、亜ホスホン酸系化 合物、亜ホスフィン酸系化合物、ホスフィン系化合物力 なる群より選ばれる少なくと も一種の Pィ匕合物である。これらのリンィ匕合物を含有することでポリエステルの熱安定 性等の物性が改善する効果にカ卩えて、ポリエステルの重合時に、これらのリンィ匕合物 を本発明で用いられる A1ィ匕合物と共存して用いることで触媒活性の向上効果が見ら れる。これらの中でも、ホスホン酸系化合物を用いると物性改善効果や触媒活性の向 上効果が大きく好ましい。上記したリン化合物の中でも、芳香環構造を有する化合物 を用いると物性改善効果や触媒活性の向上効果が大きく好ましい。
[0060] 本発明で言うホスホン酸系化合物、ホスフィン酸系化合物、ホスフィンオキサイド系 化合物、亜ホスホン酸系化合物、亜ホスフィン酸系化合物、ホスフィン系化合物とは、 それぞれ下記式 (化 1)〜 (化 6)で表される構造を有する化合物のことを言う。
[0062] [化 2]
[0063] [化 3]
[0067] 本発明で用いられる重縮合触媒を構成するホスホン酸系化合物としては、例えば、 メチルホスホン酸ジメチル、メチルホスホン酸ジフエ-ル、フエ-ルホスホン酸ジメチル 、フエ-ルホスホン酸ジェチル、フエ-ルホスホン酸ジフエ-ル、ベンジルホスホン酸 ジメチル、ベンジルホスホン酸ジェチルなどが挙げられる。本発明で用いられるホス フィン酸系化合物としては、例えば、ジフエニルホスフィン酸、ジフエ-ルホスフィン酸 メチル、ジフエ-ルホスフィン酸フエ-ル、フエ-ルホスフィン酸、フエ-ルホスフィン酸 メチル、フ -ルホスフィン酸フ -ルなどが挙げられる。本発明で用いられるホスフィ ンオキサイド系化合物としては、例えば、ジフエ-ルホスフィンオキサイド、メチルジフ ェ-ルホスフィンオキサイド、トリフエ-ルホスフィンオキサイドなどが挙げられる。
[0068] ホスフィン酸系化合物、ホスフィンオキサイド系化合物、亜ホスホン酸系化合物、亜 ホスフィン酸系化合物、ホスフィン系化合物の中では、本発明で用いられる重縮合触 媒を構成するリンィ匕合物としては、下記式 (化 7)〜 (化 12)で表される化合物が好ま しい。
[0069] [化 7]
[0070] [化 8]
[0074] [化 12]
[(c¾) (c¾W
[0075] 上記したリン化合物の中でも、芳香環構造を有する化合物を用いると物性改善効 果ゃ触媒活性の向上効果が大きく好ましい。
[0076] また、本発明で用いられる重縮合触媒を構成するリン化合物としては、下記一般式
(化 13)〜(化 15)で表される化合物を用いると物性改善効果や触媒活性の向上効 果が特に大きく好ましい。
[0077] [化 13]
P(=0)RH0R2) (0R3)
[0078] [化 14]
P (=0)^^(0^)
[0079] [化 15]
[0080] (式 (化 13)〜(化 15)中、
R
6はそれぞれ独立に水素、炭素数 1〜50の 炭化水素基、水酸基またはハロゲン基またはアルコキシル基またはアミノ基を含む炭 素数 1〜50の炭化水素基を表す。 R
2、 R
3はそれぞれ独立に水素、炭素数 1〜50の 炭化水素基、水酸基またはアルコキシル基を含む炭素数 1〜50の炭化水素基を表 す。ただし、炭化水素基はシクロへキシル等の脂環構造やフ ニルゃナフチル等の 芳香環構造を含んでいてもよい。 )
[0081] 本発明で用いられる重縮合触媒を構成するリン化合物としては、上記式 (化 13)〜
(化 15)中、
R
4、 R
5、 R
6が芳香環構造を有する基である化合物がとくに好ましい。
[0082] 本発明で用いられる重縮合触媒を構成するリン化合物としては、例えば、メチルホ スホン酸ジメチル、メチルホスホン酸ジフエ-ル、フエ-ルホスホン酸ジメチル、フエ- ルホスホン酸ジェチル、フエ-ルホスホン酸ジフエ-ル、ベンジルホスホン酸ジメチル 、ベンジルホスホン酸ジェチル、ジフエ-ルホスフィン酸、ジフエ-ルホスフィン酸メチ ル、ジフエ-ルホスフィン酸フエ-ル、フエ-ルホスフィン酸、フエ-ルホスフィン酸メチ ル、フエ-ルホスフィン酸フエ-ル、ジフエ-ルホスフィンオキサイド、メチルジフエ-ル ホスフィンオキサイド、トリフエ-ルホスフィンオキサイドなどが挙げられる。これらのうち で、フエ-ルホスホン酸ジメチル、ベンジルホスホン酸ジェチルがとくに好ましい。
[0083] 上述したリンィ匕合物の中でも、本発明では、リンィ匕合物としてリンの金属塩ィ匕合物が とくに好ましい。リンの金属塩ィ匕合物とは、リンィ匕合物の金属塩であれば特に限定は されな 、が、ホスホン酸系化合物の金属塩を用 V、ると本発明の課題であるポリエステ ルの物性改善効果や触媒活性の向上効果が大きく好ましい。リン化合物の金属塩と しては、モノ金属塩、ジ金属塩、トリ金属塩などが含まれる。
[0084] また、上記したリン化合物の中でも、金属塩の金属部分が、 Li、 Na、 K、 Be、 Mg、
Sr、 Ba、 Mn、 Ni、 Cu、 Znから選択されたものを用いると触媒活性の向上効果が大 きく好ましい。これらのうち、 Li、 Na、 Mgがとくに好ましい。
[0085] 本発明で用いられる重縮合触媒を構成するリンの金属塩化合物としては、下記一 般式 (化 16)で表される化合物力 選択される少なくとも一種を用いると物性改善効 果ゃ触媒活性の向上効果が大きく好ましい。
[0086] [化 16]
[0087] (式 (化 16)中、 R1は水素、炭素数 1〜50の炭化水素基、水酸基またはハロゲン基ま たはアルコキシル基またはアミノ基を含む炭素数 1〜50の炭化水素基を表す。 R2は 、水素、炭素数 1〜50の炭化水素基、水酸基またはアルコキシル基を含む炭素数 1 〜50の炭化水素基を表す。 R3は、水素、炭素数 1〜50の炭化水素基、水酸基また はアルコキシル基またはカルボニルを含む炭素数 1〜50の炭化水素基を表す。 1は 1 以上の整数、 mは 0または 1以上の整数を表し、 l+mは 4以下である。 Mは (l+m)価の金 属カチオンを表す。 nは 1以上の整数を表す。炭化水素基はシキロへキシル等の脂 環構造や分岐構造やフエニルゃナフチル等の芳香環構造を含んで!/ヽてもよ ヽ。 )
[0088] 上記の R1としては、例えば、フエ-ル、 1 ナフチル、 2 ナフチル、 9 アンスリル、 4 ビフエ-ル、 2 ビフエ-ルなどが挙げられる。上記の R2としては例えば、水素、メ チル基、ェチル基、プロピル基、イソプロピル基、 n ブチル基、 sec ブチル基、 ter t ブチル基、長鎖の脂肪族基、フ -ル基、ナフチル基、置換されたフ -ル基ゃ ナフチル基、—CH CH OHで表される基などが挙げられる。 R30—としては例えば、
2 2
水酸化物イオン、アルコラ一トイオン、アセテートイオンゃァセチルアセトンイオンなど が挙げられる。
[0089] 上記一般式 (化 16)で表される化合物の中でも、下記一般式 (化 17)で表される化 合物から選択される少なくとも一種を用いることが好ま U、。
[0090] [化 17] 0')
m
[0091] (式 (化 17)中、 R1は水素、炭素数 1〜50の炭化水素基、水酸基またはハロゲン基ま たはアルコキシル基またはアミノ基を含む炭素数 1〜50の炭化水素基を表す。 R3は 、水素、炭素数 1〜50の炭化水素基、水酸基またはアルコキシル基またはカルボ二 ルを含む炭素数 1〜50の炭化水素基を表す。 1は 1以上の整数、 mは 0または 1以上 の整数を表し、 l+mは 4以下である。 Mは (l+m)価の金属カチオンを表す。炭化水素基 はシキロへキシル等の脂環構造や分岐構造やフエニルゃナフチル等の芳香環構造 を含んでいてもよい。 )
[0092] 上記の R1としては、例えば、フエ-ル、 1 ナフチル、 2 ナフチル、 9 アンスリル、 4 ビフエ-ル、 2 ビフエ-ルなどが挙げられる。 R30—としては例えば、水酸化物ィ オン、アルコラ一トイオン、アセテートイオンゃァセチルアセトンイオンなどが挙げられ る。
[0093] 上記したリン化合物の中でも、芳香環構造を有する化合物を用いると物性改善効 果ゃ触媒活性の向上効果が大きく好ましい。
[0094] 上記式(ィ匕 17)の中でも、 Mが、 Li, Na、 K、 Be、 Mg、 Sr、 Ba、 Mn、 Ni、 Cu、 Zn 力も選択されたものを用いると触媒活性の向上効果が大きく好ましい。これらのうち、 Li、 Na、 Mgがとくに好ましい。
[0095] 本発明で用いられる重縮合触媒を構成するリンの金属塩ィ匕合物としては、リチウム [
( 1 ナフチル)メチルホスホン酸ェチル]、ナトリウム [ ( 1 ナフチル)メチルホスホン 酸ェチル]、マグネシウムビス [ (1 ナフチル)メチルホスホン酸ェチル]、カリウム [ (2 ナフチル)メチルホスホン酸ェチル]、マグネシウムビス [ (2—ナフチル)メチルホス ホン酸ェチル]、リチウム [ベンジルホスホン酸ェチル]、ナトリウム [ベンジルホスホン 酸ェチル]、マグネシウムビス [ベンジルホスホン酸ェチル]、ベリリウムビス [ベンジル ホスホン酸ェチル]、ストロンチウムビス [ベンジルホスホン酸ェチル]、マンガンビス [
ベンジルホスホン酸ェチル]、ベンジルホスホン酸ナトリウム、マグネシウムビス [ベン ジルホスホン酸]、ナトリウム [ (9—アンスリル)メチルホスホン酸ェチル]、マグネシゥ ムビス [ (9—アンスリル)メチルホスホン酸ェチル]、ナトリウム [4 ヒドロキシベンジル ホスホン酸ェチル]、マグネシウムビス [4ーヒドロキシベンジルホスホン酸ェチル]、ナ トリウム [4—クロ口べンジルホスホン酸フエ-ル]、マグネシウムビス [4 -クロ口べンジ ルホスホン酸ェチル]、ナトリウム [4—ァミノべンジルホスホン酸メチル]、マグネシウム ビス [4—ァミノべンジルホスホン酸メチル]、フエ-ルホスホン酸ナトリウム、マグネシゥ ムビス [フエ-ルホスホン酸ェチル]、亜鉛ビス [フエ-ルホスホン酸ェチル]などが挙 げられる。これらの中で、リチウム [ (1—ナフチル)メチルホスホン酸ェチル]、ナトリウ ム [ ( 1 ナフチル)メチルホスホン酸ェチル]、マグネシウムビス [ ( 1 ナフチル)メチ ルホスホン酸ェチル]、リチウム [ベンジルホスホン酸ェチル]、ナトリウム [ベンジルホ スホン酸ェチル]、マグネシウムビス [ベンジルホスホン酸ェチル]、ベンジルホスホン 酸ナトリウム、マグネシウムビス [ベンジルホスホン酸]がとくに好ましい。
[0096] 上述したリンィ匕合物の中でも、本発明では、リンィ匕合物として P-OH結合を少なくと も一つ有する Pィ匕合物がとくに好まし 、。これらのリン化合物を含有することでポリエス テルの物性改善効果がとくに高まることに加えて、ポリエステルの重合時に、これらの リンィ匕合物を本発明で用いられる A1ィ匕合物と共存して用いることで触媒活性の向上 効果が大きく見られる。
P-OH結合を少なくとも一つ有するリン化合物とは、分子内に P-OHを少なくとも一 つ有するリンィ匕合物であれば特に限定はされない。これらのリンィ匕合物の中でも、 P- OH結合を少なくとも一つ有するホスホン酸系化合物を用いるとポリエステルの物性 改善効果や触媒活性の向上効果が大きく好ましい。
[0097] 上記したリン化合物の中でも、芳香環構造を有する化合物を用いると物性改善効 果ゃ触媒活性の向上効果が大きく好ましい。
[0098] 本発明で用いられる重縮合触媒を構成する P-OH結合を少なくとも一つ有するリン 化合物としては、下記一般式 (化 18)で表される化合物力 選択される少なくとも一 種を用いると物性改善効果や触媒活性の向上効果が大きく好ましい。
[0100] (式 (化 18)中、 R1は水素、炭素数 1〜50の炭化水素基、水酸基またはハロゲン基ま たはアルコキシル基またはアミノ基を含む炭素数 1〜50の炭化水素基を表す。 R2は 、水素、炭素数 1〜50の炭化水素基、水酸基またはアルコキシル基を含む炭素数 1 〜50の炭化水素基を表す。 nは 1以上の整数を表す。炭化水素基はシキロへキシル 等の脂環構造や分岐構造やフ ニルゃナフチル等の芳香環構造を含んでいてもよ い。)
[0101] 上記の R1としては、例えば、フエ-ル、 1 ナフチル、 2 ナフチル、 9 アンスリル、 4 ビフエ-ル、 2 ビフエ-ルなどが挙げられる。上記の R2としては例えば、水素、メ チル基、ェチル基、プロピル基、イソプロピル基、 n ブチル基、 sec ブチル基、 ter t ブチル基、長鎖の脂肪族基、フ -ル基、ナフチル基、置換されたフ -ル基ゃ ナフチル基、 CH CH OHで表される基などが挙げられる。
2 2
[0102] 上記したリンィ匕合物の中でも、芳香環構造を有する化合物を用いると物性改善効 果ゃ触媒活性の向上効果が大きく好ましい。
[0103] 本発明で用いられる重縮合触媒を構成する P— OH結合を少なくとも一つ有するリ ン化合物としては、 (1 ナフチル)メチルホスホン酸ェチル、 (1 ナフチル)メチルホ スホン酸、(2—ナフチル)メチルホスホン酸ェチル、ベンジルホスホン酸ェチル、ベン ジルホスホン酸、(9—アンスリル)メチルホスホン酸ェチル、 4—ヒドロキシベンジルホ スホン酸ェチル、 2—メチルベンジルホスホン酸ェチル、 4 クロ口べンジルホスホン 酸フエ-ル、 4—ァミノべンジルホスホン酸メチル、 4—メトキシベンジルホスホン酸ェ チルなどが挙げられる。これらの中で、(1 ナフチル)メチルホスホン酸ェチル、ベン ジルホスホン酸ェチルがとくに好まし 、。
[0104] 本発明で用いられる重縮合触媒を構成する好ましいリンィ匕合物としては、化学式( ィ匕 19)であらわされるリンィ匕合物が挙げられる。
[0105] [化 19]
Rl-CH2-P(=O) (0R2) (0R3)
[0106] (式 (化 19)中、 R1は炭素数 1〜49の炭化水素基、または水酸基またはハロゲン基ま たはアルコキシル基またはアミノ基を含む炭素数 1〜49の炭化水素基を表し、 R2,R3 はそれぞれ独立に水素、炭素数 1〜50の炭化水素基、水酸基またはアルコキシル 基を含む炭素数 1〜50の炭化水素基を表す。炭化水素基は脂環構造や分岐構造 や芳香環構造を含んでいてもよい。 )
[0107] また、更に好ましくは、化学式 (化 19)
を含む化合物である。
[0108] これらのリン化合物の具体例を以下に示す。
BPADE
[0110] [化 21]
2-NMPA
[0112] [化 23]
[0114] [化 25]
[0115] また、本発明で用いられる重縮合触媒を構成するリン化合物は、分子量が大きいも のの方が重合時に留去されにく 、ため効果が大きく好まし 、。
[0116] 本発明で用いられる重縮合触媒を構成するリン化合物は、フエノール部を同一分 子内に有するリンィ匕合物であることが好ましい。フエノール部を同一分子内に有する リンィ匕合物を含有することでポリエステルの物性改善効果が高まることにカ卩えて、ポリ エステルの重合時にフエノール部を同一分子内に有するリン化合物を用いることで触 媒活性を高める効果がより大きぐ従ってポリエステルの生産性に優れる。
[0117] フエノール部を同一分子内に有するリン化合物としては、フエノール構造を有するリ ン化合物であれば特に限定はされないが、フエノール部を同一分子内に有する、ホ スホン酸系化合物、ホスフィン酸系化合物、ホスフィンオキサイド系化合物、亜ホスホ ン酸系化合物、亜ホスフィン酸系化合物、ホスフィン系化合物力 なる群より選ばれる 一種または二種以上の化合物を用いるとポリエステルの物性改善効果や触媒活性 の向上効果が大きく好ましい。これらの中でも、一種または二種以上のフエノール部 を同一分子内に有するホスホン酸系化合物を用いるとポリエステルの物性改善効果 や触媒活性の向上効果がとくに大きく好ま 、。
[0118] 本発明で用いられる重縮合触媒を構成するフエノール部を同一分子内に有するリ ン化合物としては、下記一般式 (化 26)〜 (化 28)で表される化合物が好ま 、。
[0119] [化 26]
PC^R^OR2) COR3)
[0120] [化 27]
[0121] [化 28]
[0122] (式 (化 26)〜(化 28)中、 R1はフ ノール部を含む炭素数 1〜50の炭化水素基、水 酸基またはハロゲン基またはアルコキシル基またはアミノ基などの置換基およびフエ ノール部を含む炭素数 1〜50の炭化水素基を表す。 R4,R5,R6はそれぞれ独立に水素 、炭素数 1〜50の炭化水素基、水酸基またはハロゲン基またはアルコキシル基また はァミノ基などの置換基を含む炭素数 1〜50の炭化水素基を表す。 R2,R3はそれぞれ 独立に水素、炭素数 1〜50の炭化水素基、水酸基またはアルコキシル基などの置換 基を含む炭素数 1〜50の炭化水素基を表す。ただし、炭化水素基は分岐構造ゃシ クロへキシル等の脂環構造やフ ニルゃナフチル等の芳香環構造を含んでいてもよ い。 R2と R4の末端同士は結合していてもよい。 )
[0123] 本発明で用いられる重縮合触媒を構成するフエノール部を同一分子内に有するリ ン化合物としては、例えば、 p—ヒドロキシフエ-ルホスホン酸、 p—ヒドロキシフエ-ル ホスホン酸ジメチル、 p—ヒドロキシフエ-ルホスホン酸ジェチル、 p—ヒドロキシフエ- ルホスホン酸ジフエ-ル、ビス(p -ヒドロキシフエ-ル)ホスフィン酸、ビス(p -ヒドロキ シフエ-ル)ホスフィン酸メチル、ビス(p—ヒドロキシフエ-ル)ホスフィン酸フエ-ル、 p -ヒドロキシフエ-ルフエ-ルホスフィン酸、 p -ヒドロキシフエ-ルフエ-ルホスフィン 酸メチル、 p—ヒドロキシフエ-ルフエ-ルホスフィン酸フエ-ル、 p—ヒドロキシフエ- ルホスフィン酸、 p—ヒドロキシフエ-ルホスフィン酸メチル、 p—ヒドロキシフエ-ルホス フィン酸フエ-ル、ビス(p -ヒドロキシフエ-ル)ホスフィンオキサイド、トリス(p—ヒド ロキシフエ-ル)ホスフィンオキサイド、ビス(p -ヒドロキシフエ-ル)メチルホスフィン オキサイド、および下記式 (化 29)〜(化 32)で表される化合物などが挙げられる。こ れらのうちで、下記式(ィ匕 31)で表される化合物および p—ヒドロキシフエ-ルホスホン 酸ジメチルがとくに好まし 、。
[0124] [化 29]
[0127] [化 32]
[0128] 上記の式 (化 31)にて示される化合物としては、 SANKO-220 (三光株式会社製)力 S あり、使用可能である。
[0129] 本発明で用いられる重縮合触媒を構成するフエノール部を同一分子内に有するリ ン化合物の中でも、下記一般式 (化 33)で表される特定のリンの金属塩ィ匕合物から 選択される少なくとも一種がとくに好ましい。
[0130] [化 33]
[0131] ( (式 (化 33)中、
R
2はそれぞれ独立に水素、炭素数 1〜30の炭化水素基を表す 。 R
3は、水素、炭素数 1〜50の炭化水素基、水酸基またはアルコキシル基を含む炭 素数 1〜50の炭化水素基を表す。 R
4は、水素、炭素数 1〜50の炭化水素基、水酸 基またはアルコキシル基またはカルボ-ルを含む炭素数 1〜50の炭化水素基を表 す。 R
40—としては例えば、水酸ィ匕物イオン、アルコラ一トイオン、アセテートイオンや ァセチルアセトンイオンなどが挙げられる。 1は 1以上の整数、 mは 0または 1以上の整 数を表し、 l+mは 4以下である。 Mは (l+m)価の金属カチオンを表す。 nは 1以上の整数 を表す。炭化水素基はシキロへキシル等の脂環構造や分岐構造やフエニルゃナフ チル等の芳香環構造を含んでいてもよい。 )
[0132] これらの中でも、下記一般式 (化 34)で表される化合物力 選択される少なくとも一 種が好ましい。
[0133] [化 34]
[0134] (式 (化 34)中、 ΜηΊま n価の金属カチオンを表す。 nは 1, 2, 3または 4を表す。 ) [0135] 上記式(ィ匕 33)または(ィ匕 34)の中でも、 Mが、 Li, Na、 K、 Be、 Mg、 Sr、 Ba、 Mn
、 Ni、 Cu、 Znから選択されたものを用いると触媒活性の向上効果が大きく好ましい。 これらのうち、 Li、 Na、 Mgがとくに好ましい。
[0136] 本発明で用いられる重縮合触媒を構成する特定のリンの金属塩ィ匕合物としては、リ チウム [3,5—ジ— tert -ブチル— 4—ヒドロキシベンジルホスホン酸ェチル]、ナトリウ ム [3 ,5—ジ一 tert -ブチル 4—ヒドロキシベンジルホスホン酸ェチル]、ナトリウム [3 ,
5—ジ一 tert ブチル 4—ヒドロキシベンジルホスホン酸]、カリウム [3,5—ジ一 tert —ブチルー 4—ヒドロキシベンジルホスホン酸ェチル]、マグネシウムビス [3,5—ジ一 t ert ブチル 4—ヒドロキシベンジルホスホン酸ェチル]、マグネシウムビス [3, 5—ジ - tert -ブチル 4—ヒドロキシベンジルホスホン酸]、ベリリゥムビス [3 ,5—ジ一 tert -ブチル 4—ヒドロキシベンジルホスホン酸メチル]、ストロンチウムビス [3 ,5—ジ一 t ert -ブチル 4—ヒドロキシベンジルホスホン酸ェチル]、ノ リウムビス [3 ,5—ジ一 tert —ブチルー 4—ヒドロキシベンジルホスホン酸フエ-ル]、マンガンビス [3, 5—ジ一 tert —ブチルー 4—ヒドロキシベンジルホスホン酸ェチル]、ニッケルビス [3,5—ジ一 tert ブチル 4 ヒドロキシベンジルホスホン酸ェチル]、銅ビス [3 ,5—ジー tert ブチ ルー 4—ヒドロキシベンジルホスホン酸ェチル]、亜鉛ビス [3,5—ジ— tert ブチルー 4ーヒドロキシベンジルホスホン酸ェチル]などが挙げられる。これらの中で、リチウム [ 3,5—ジ一 tert ブチル 4—ヒドロキシベンジルホスホン酸ェチル]、ナトリウム [3, 5— ジ一 tert ブチル 4—ヒドロキシベンジルホスホン酸ェチル]、マグネシウムビス [3,5 —ジ一 tert -ブチル 4—ヒドロキシベンジルホスホン酸ェチル]がとくに好まし!/、。
[0137] 本発明で用いられる重縮合触媒を構成するフエノール部を同一分子内に有するリ ン化合物の中でも、下記一般式 (化 35)で表される P-OH結合を少なくとも一つ有す る特定のリンィ匕合物力も選択される少なくとも一種がとくに好ましい。
[0138] [化 35]
[0139] ( (式 (化 35)中、 R\ R2はそれぞれ独立に水素、炭素数 1〜30の炭化水素基を表す 。 R3は、水素、炭素数 1〜50の炭化水素基、水酸基またはアルコキシル基を含む炭 素数 1〜50の炭化水素基を表す。 nは 1以上の整数を表す。炭化水素基はシキロへ キシル等の脂環構造や分岐構造やフ ニルゃナフチル等の芳香環構造を含んでい てちよい。 )
[0140] これらの中でも、下記一般式 (化 36)で表される化合物力 選択される少なくとも一 種が好ましい。
[0141] [化 36]
[0142] (式 (化 36)中、 R3は、水素、炭素数 1〜50の炭化水素基、水酸基またはアルコキシ ル基を含む炭素数 1〜50の炭化水素基を表す。炭化水素基はシキロへキシル等の 脂環構造や分岐構造やフエニルゃナフチル等の芳香環構造を含んで!/ゝてもよ ヽ。 )
[0143] 上記の R3としては例えば、水素、メチル基、ェチル基、プロピル基、イソプロピル基 、 n ブチル基、 sec ブチル基、 tert ブチル基、長鎖の脂肪族基、フエ-ル基、 ナフチル基、置換されたフヱ-ル基ゃナフチル基、 CH CH OHで表される基など
2 2
が挙げられる。
[0144] 本発明で用いられる重縮合触媒を構成する P— OH結合を少なくとも一つ有する特 定のリン化合物としては、 3,5—ジ tert ブチルー 4ーヒドロキシベンジルホスホン酸 ェチル、 3,5—ジ tert ブチルー 4ーヒドロキシベンジルホスホン酸メチル、 3,5—ジ -tert -ブチル 4—ヒドロキシベンジルホスホン酸イソプロピル、 3,5—ジ一 tert ブ チル 4—ヒドロキシベンジルホスホン酸フエ-ル、 3 ,5—ジ一 tert ブチル 4—ヒド ロキシベンジルホスホン酸ォクタデシル、 3 ,5—ジ一 tert -ブチル 4—ヒドロキシベン ジルホスホン酸などが挙げられる。これらの中で、 3,5—ジ tert ブチルー 4ーヒドロ キシベンジルホスホン酸ェチル、 3 ,5—ジ一 tert ブチル 4—ヒドロキシベンジルホ スホン酸メチルがとくに好まし 、。
[0145] 本発明で用いられる重縮合触媒を構成するフエノール部を同一分子内に有するリ ン化合物の中でも、下記一般式 (化 37)で表される特定のリンィ匕合物力も選ばれる少 なくとも一種のリンィ匕合物が好ましい。
[0146] [化 37]
[0147] (上記式 (化 37)中、 R\ R
2はそれぞれ独立に水素、炭素数 1〜30の炭化水素基を 表す。
R
4はそれぞれ独立に水素、炭素数 1〜50の炭化水素基、水酸基またはァ ルコキシル基を含む炭素数 1〜50の炭化水素基を表す。 nは 1以上の整数を表す。 炭化水素基はシクロへキシル等の脂環構造や分岐構造やフ ニルゃナフチル等の 芳香環構造を含んでいてもよい。 )
[0148] 上記一般式 (化 37)の中でも、下記一般式 (化 38)で表される化合物から選択され る少なくとも一種を用 、るとポリエステルの物性改善効果や触媒活性の向上効果が 高く好ましい。
[0149] [化 38]
[0150] (上記式 (化 38)中、
R
4はそれぞれ独立に水素、炭素数 1〜50の炭化水素基、 水酸基またはアルコキシル基を含む炭素数 1〜50の炭化水素基を表す。炭化水素 基はシクロへキシル等の脂環構造や分岐構造やフエニルゃナフチル等の芳香環構 造を含んでいてもよい。 )
[0151] 上記の R3、 R4としては例えば、水素、メチル基、ブチル基等の短鎖の脂肪族基、ォ クタデシル等の長鎖の脂肪族基、フ ニル基、ナフチル基、置換されたフ -ル基ゃ ナフチル基等の芳香族基、 CH CH OHで表される基などが挙げられる。
2 2
[0152] 本発明で用いられる重縮合触媒を構成する特定のリンィ匕合物としては、 3,5—ジ t ert -ブチル 4—ヒドロキシベンジルホスホン酸ジイソプロピル、 3 ,5—ジ一 tert -ブ チル 4 ヒドロキシベンジルホスホン酸ジ n ブチル、 3 ,5—ジー tert ブチル 4 ヒドロキシベンジルホスホン酸ジォクタデシル、 3 ,5—ジ tert ブチル 4ーヒドロ キシベンジルホスホン酸ジフエ-ルなどが挙げられる。これらの中で、 3,5—ジ tert ブチル 4 ヒドロキシベンジルホスホン酸ジォクタデシル、 3 ,5—ジー tert ブチ ルー 4—ヒドロキシベンジルホスホン酸ジフエ-ルがとくに好まし!/、。
[0153] 本発明で用いられる重縮合触媒を構成するフエノール部を同一分子内に有するリ
ン化合物の中でも、本発明でとくに望ましいィ匕合物は、化学式 (化 39)、(化 40)で表 される化合物力 選ばれる少なくとも一種の Pィ匕合物である。
[化 39]
[0155] [化 40]
[0156] 上記の化学式(ィ匕 39)にて示される化合物としては、 Irganoxl222 (チノく'スぺシャ ルティ一ケミカルズ社製)が市販されており、また化学式 (化 40)にて示される化合物 としては Irganoxl425 (チノく'スペシャルティーケミカルズ社製)が巿販されており、 使用可能である。
[0157] リンィ匕合物は、ポリエステルの熱安定剤としては知られていた力 これらの化合物を 従来の金属含有ポリエステル重合触媒と組み合わせて使用しても、溶融重合を大き く促進することはこれまで知られていな力つた。実際に、ポリエステル重合の代表的な 触媒である Sb化合物、 Tiィ匕合物、 Snィ匕合物あるいは Ge化合物を重合触媒としてポリ エステルを溶融重合する際に、本発明で用いられる Pィ匕合物を添加しても、実質的に 有用なレベルまで重合が促進されることは認められない。
[0158] 前記のように本発明で用いられるポリエステルを製造する際の前記リンィ匕合物の使 用量としては、得られるポリエステルのポリカルボン酸成分の全構成ユニットのモル数 に対して 0. 0001〜0. 1モノレ0 /0力 S好ましく、 0. 005〜0. 05モノレ0 /0であること力 Sさら に好ましい。
[0159] 本発明において前記リンィ匕合物を併用することにより、ポリエステル重合触媒中の A1 としての添加量が少量でも十分な触媒効果を発揮する触媒が得られる。リン化合物
の添加量が 0. 0001モル%未満の場合には添加効果が発揮されない場合があり、ま た 0. 1モル%を超えて添加すると逆にポリエステル重合触媒としての触媒活性が低 下する場合があり、その低下の傾向は、 A1の使用量等により変化する。
[0160] 重縮合触媒の金属化合物としては、 A1にカ卩え、 Ge、 Sb、または Tiの化合物力も選 ばれる少なくとも一種の化合物を併用して用いても構わな 、。
Geィ匕合物としては、無定形二酸ィ匕ゲルマニウム、結晶性二酸ィ匕ゲルマニウム粉末 またはエチレングリコールのスラリー、結晶性二酸ィ匕ゲルマニウムを水に加熱溶解し た溶液またはこれにエチレングリコールを添加加熱処理した溶液等が使用されるが、 特に本発明で用いるポリエステルを得るには二酸ィ匕ゲルマニウムを水に加熱溶解し た溶液、またはこれにエチレングリコールを添加加熱した溶液を使用するのが好まし い。また、四酸化ゲルマニウム、水酸化ゲルマニウム、蓚酸ゲルマニウム、塩化ゲル マニウム、ゲルマニウムテトラエトキシド、ゲルマニウムテトラー n—ブトキシド、亜リン 酸ゲルマニウム等の化合物も用いることが出来る。
[0161] Sb化合物としては、三酸化アンチモン、酢酸アンチモン、酒石酸アンチモン、酒石 酸アンチモンカリ、ォキシ塩化アンチモン、アンチモングリコレート、五酸化アンチモ ン、トリフエ-ルアンチモン等が挙げられる。
Tiィ匕合物としては、テトラエチルチタネート、テトライソプロピルチタネート、テトラー n プロピルチタネート、テトラー n ブチルチタネート等のテトラアルキルチタネートお よびそれらの部分加水分解物、酢酸チタン、蓚酸チタ-ル、蓚酸チタ-ルアンモ-ゥ ム、蓚酸チタ-ルナトリウム、蓚酸チタ-ルカリウム、蓚酸チタ-ルカルシウム、蓚酸チ タニルストロンチウム等の蓚酸チタ二ルイ匕合物、トリメリット酸チタン、硫酸チタン、塩 化チタン、チタンハロゲン化物の加水分解物、シユウ化チタン、フッ化チタン、六フッ ィ匕チタン酸カリウム、六フッ化チタン酸アンモ-ゥム、六フッ化チタン酸コバルト、六フ ッ化チタン酸マンガン、チタンァセチルァセトナート、ヒドロキシ多価カルボン酸または 含窒素多価カルボン酸とのチタン錯体物、チタンおよびケィ素あるいはジルコニウム からなる複合酸化物、チタンアルコキサイドとリンィ匕合物の反応物、チタンアルコキサ イドと芳香族多価カルボン酸またはその無水物との反応物にリンィ匕合物を反応させ て得た反応生成物等が挙げられる。
[0162] アルミニウム化合物に併用してアンチモンィ匕合物、ゲルマニウム化合物、チタンィ匕 合物などの他の重縮合触媒を、これらの成分の添カ卩がポリエステルの特性、加工性 、色調等製品に問題を生じな 、添加量の範囲内にぉ 、て共存させて用いることは、 重合時間の短縮による生産性を向上させる際に有効であり、好ましい。
[0163] ただし、アンチモン化合物は、重合して得られたポリエステル中に残存するアンチ モン原子の残存量として 50ppm以下の量になるように添カ卩可能である。より好まし ヽ 残存量は、 30ppm以下である。アンチモンの残存量が 50ppmを超えると、金属アン チモンの析出が起こり、ポリエステルに黒ずみや異物が発生するため好ましくない。 ゲルマニウム化合物は、重合して得られたポリエステル中に残存するゲルマニウム 原子の残存量として 30ppm以下の量になるように添カ卩可能である。より好まし!/、残存 量は 20ppm以下である。ゲルマニウムの残存量が 30ppmを超えると、コスト的に不 利になるため好ましくない。
また、チタンィ匕合物は、生成ポリマー中の Ti残存量として lOppm以下、になるよう に添カ卩可能である。より好ましい残存量は 5ppm以下である。 Ti残存量が lOppm以 上を超えると、著しく着色し好ましくない。
[0164] 本発明で用いられる重縮合触媒は、重合反応の任意の段階で反応系に添加する ことができる。例えばエステルイ匕反応もしくはエステル交換反応の開始前および反応 途中の任意の段階もしくは重縮合反応の開始直前ある!ゝは反応途中に反応系へ添 加することができる。特に、アルミニウムないしその化合物は重縮合反応の開始直前 に添加することが好ましい。
[0165] 本発明で用いられる重縮合触媒の添加方法は、粉末状ないしはニート状での添カロ であってもよいし、エチレングリコールなどの溶媒のスラリー状もしくは溶液状での添 加であってもよぐ特に限定されない。また、アルミニウム金属もしくはその化合物と他 の成分、好ましくは本発明で用いられるリンィ匕合物とを予め混合した混合物あるいは 錯体として添カ卩してもよいし、これらを別々に添カ卩してもよい。またアルミニウム金属も しくはその化合物と他の成分、好ましくはリンィ匕合物とを同じ添加時期に重合系に添 カロしてもよぐそれぞれの成分を別々の添加時期に添加してもよい。
[0166] 前記のようにして得られた溶融重縮合ポリエステルは、例えば、溶融重縮合終了後
にダイス細孔より溶融ポリエステルを水中に押出して水中でカットする方式、あるいは 溶融重縮合終了後にダイス細孔より空気中にストランド状に押出した後、冷却水で冷 却しながらチップ化する方式によって柱状、球状、角状や板状の形態にチップ化され る。
[0167] また、前記の溶融重縮合ポリエステルのチップィ匕時の冷却水としては、下記の (4) 〜(7)式の少なくとも一つを満足する冷却水を用いることが好ましぐさらには (4)〜( 7)式のすべてを満足する水を用いることが最も好ま 、。
Na ≤ 1. O (ppm) (4)式
Mg ≤ 1. O (ppm) (5)式
Si ≤ 2. O (ppm) (6)式
Ca ≤ 1. O (ppm) (7)式
[0168] 冷却水中のナトリウム含有量 (Na)は、好ましくは Na≤0. 5ppmであり、さらに好ま しくは Na≤0. lppmである。冷却水中のマグネシウム含有量(Mg)は、好ましくは M g≤0. 5ppmであり、さらに好ましくは Mg≤0. lppmである。また、冷却水中の珪素 の含有量(Si)は、好ましくは Si≤0. 5ppmであり、さらに好ましくは Si≤0. 3ppmで ある。さらに、冷却水中のカルシウム含有量(Ca)は、好ましくは Ca≤0. 5ppmであり 、さらに好ましくは Ca≤0. lppmである。
[0169] 前記冷却水のナトリウムやマグネシウム、カルシウム、珪素を低減させるために、チ ップ冷却工程に工業用水が送られるまでの工程で少なくとも 1ケ所以上にナトリウムや マグネシウム、カルシウム、珪素を除去する装置を設置する。また、粒子状になった 二酸ィ匕珪素やアルミノ珪酸塩等の粘土鉱物を除去するためにはフィルターを設置す る。ナトリウムやマグネシウム、カルシウム、珪素を除去する装置としては、イオン交換 装置、限外濾過装置や逆浸透膜装置などが挙げられる。
[0170] 次 、で、前記の溶融重縮合ポリエステルチップは、不活性気体雰囲気下にお ヽて 、 2段階以上の連続式結晶化装置で予備結晶化されることが好ましい。例えば PET の場合は、 1段目の予備結晶化では 100〜180°Cの温度で 1分〜 5時間で、次いで 2 段目の予備結晶化では 160〜210°Cの温度で 1分〜 3時間の条件で、さらに 2段目 以上の予備結晶化では 180〜210°Cの温度で 1分〜 3時間の条件で、順次、段階的
に結晶化することが好ましい。結晶化後のチップの結晶化度は 30〜65%、好ましく は 35〜63%、さらに好ましくは 40〜60%の範囲であることが好ましい。なお、結晶 化度はチップの密度より求めることができる。
[0171] 次いで、不活性ガス雰囲気下または減圧下に前記溶融重縮合ポリエステルに最適 な温度に於いて、固相重合による極限粘度の増加が 0. 10デシリットル Zグラム以上 になるようにして固相重合を行う。例えば、 PETの場合には、固相重合の温度として は、上限は 215°C以下が好ましぐさらには 210°C以下、特には 208°C以下が好まし く、下限は 190°C以上、好ましくは 195°C以上である。
固相重合終了後は約 30分以内、好ましくは 20分以内、さらに好ましくは 10分以内 にチップ温度を約 70°C以下、好ましくは 60°C以下、さらに好ましくは 50°C以下にす ることが好ましい。
[0172] 本発明のポリエステル榭脂は、エチレンテレフタレートを主たる繰返し単位とする下 記のポリエステル Aとポリエステル Bとを主成分として含み、ポリエステル Aの降温時 の結晶化温度とポリエステル Bの降温時の結晶化温度の差が 20°C以内のポリエステ ル榭脂であることが好ま 、。
ポリエステル A:極限粘度 IVが 0. 60〜0. 80デシリットル
A Zグラム、ァセトアルデヒド 含有量が lOppm以下、 DSCで測定した昇温時の結晶化温度が 140〜180°C、降 温時の結晶化温度が 160〜200°Cであるポリエステル。
ポリエステル B :極限粘度 IVが 0. 73〜0. 95デシリットル Zグラム、ァセトアルデヒド
B
含有量が lOppm以下、 DSCで測定した昇温時の結晶化温度が 140〜180°C、降 温時の結晶化温度が 160〜200°Cであるポリエステル。
[0173] ここで、 DSC測定は、後記の方法によって 290°Cで射出成形した成形板(2mm厚 み)を用いて実施する。
またポリエステル Aあるいはポリエステル Bとしては、前記の特性範囲に入る各ポリ エステルを少なくとも一種以上用いることが可能である。例えばポリエステル Aとして は IVのみ異なる二種のポリエステルを用い、ポリエステル Bとしては一種のポリエステ ルを用いて前記の構成比になるように混合したポリエステルを用いることも可能である
[0174] また、ポリエステル Aの降温時の結晶化温度とポリエステル Bの降温時の結晶化温 度の差は、好ましくは 15°C以内、さらに好ましくは 10°C以内、特に好ましくは 8°C以 内である。前記の降温時の結晶化温度の差が 20°Cを超える場合は、得られた成形 体の透明性は非常に悪くなり、ロ栓部結晶化時の結晶化速度変動が大きくなり寸法 精度が悪くなり問題である。また、降温時の結晶化温度の差の下限値は 2°Cであり、 これ未満では効果の差が明確でなくなる。ここで、本発明のポリエステル榭脂が二種 類以上のポリエステル力もなる場合は、前記降温時の結晶化温度の差は、最も高い 降温時結晶化温度を持つポリエステルの値と最も低い降温時結晶化温度を持つポリ エステルの値の差を表す。
[0175] ポリエステル Aの極限粘度 IV は好ましくは 0. 62〜0. 78デシリットル Zグラム、さら
A
に好ましくは 0. 65-0. 75デシリットル Zグラム、ァセトアルデヒド含有量は好ましく は 8ppm以下、さらに好ましくは 5ppm以下、また昇温時の結晶化温度は好ましくは 1 45〜177°C、さらに好ましくは 150〜175°C、降温時の結晶化温度は好ましくは 162 〜190°C、さらに好ましくは 165〜180°Cである。ポリエステル Aの極限粘度 IV力 0
A
. 60デシリットル Zグラム未満の場合は得られた成形体の透明性が悪くなり問題であ る。また 0. 80デシリットル Zグラムを越えるとァセトアルデヒドの低減効果が低くなる。 またァセトアルデヒド含有量が lOppmを越える場合は得られた成形体の香味保持性 が悪くなり問題となる。一方、経済的に採算が合う方法では、ァセトアルデヒド含有量 の下限は lppmが限度である。またポリエステル Aの昇温時の結晶化温度が 140°C 未満の場合は成形体の透明性が悪くなり、また 180°Cを越える場合はロ栓部の結晶 化速度改良効果が悪くなり問題である。ポリエステル Aの降温時の結晶化温度が 16 0°C未満の場合はロ栓部の結晶化速度改良効果が悪くなり、また 200°Cを越える場 合は成形体の透明性が悪くなり問題である。
[0176] ポリエステル Bの極限粘度 IVは好ましくは 0. 74〜0. 90デシリットル
B Zグラム、さら に好ましくは 0. 75-0. 85デシリットル Zグラム、ァセトアルデヒド含有量は好ましく は 8ppm以下、さらに好ましくは 5ppm以下、また昇温時の結晶化温度は好ましくは 1 45〜177°C、さらに好ましくは 150〜175°C、降温時の結晶化温度は好ましくは 162 〜190°C、さらに好ましくは 165〜180°Cである。ポリエステル Bの極限粘度 IVが 0.
73デシリットル Zグラム未満の場合は得られた成形体の透明性が悪くなり問題である 。また 0. 95デシリットル Zグラムを越えると成形時の発熱が激しくなりァセトアルデヒ ドの低減効果が低くなる。またァセトアルデヒド含有量が lOppmを越える場合は得ら れた成形体の香味保持性が悪くなり問題となる。一方、経済的に採算が合う方法で は、ァセトアルデヒド含有量の下限は lppmが限度である。またポリエステル Bの昇温 時の結晶化温度が 140°C未満の場合は成形体の透明性が悪くなり、また 180°Cを越 える場合はロ栓部の結晶化速度改良効果が悪くなり問題である。ポリエステル Bの降 温時の結晶化温度が 160°C未満の場合はロ栓部の結晶化速度改良効果が悪くなり 、また 200°Cを越える場合は成形体の透明性が悪くなり問題である。
[0177] 上記の特性を持つ本発明のポリエステル榭脂を用いることにより、さらに低温度で の成形が可能となり、ァセトアルデヒドなどのアルデヒド含有量が少なく香味保持性に 優れ、また透明性に優れかつ透明性の斑 (例えば、成形体に生じた白化した流れ模 様や部分的な白化物ないし霞状物を言う)の発生がない中空成形体を得ることが出 来るのである。特にボトルなどの肉厚の延伸成形体の場合にこれらの効果が顕著と なる。
[0178] また、本発明のポリエステル力 主たる繰返し単位がエチレン一 2, 6—ナフタレート 力も成るポリエステル (以下、 PENと略称することがある)である場合は、少なくとも 2種 のポリエステノレの極限粘度【ま、 0. 40〜0. 80デシリットノレ/グラム、好ましく ίま 0. 42 〜0. 75デシリツ卜ノレ/グラム、さらに好ましくは 0. 45〜0. 70デシリツ卜ノレ/グラムの 範囲のポリエステル力 選択される。 IVが 0. 40デシリットル Ζグラム未満では、得ら れた成形体などの機械的特性が悪い。また、 0. 80デシリットル Ζグラムを超える場合 は、成形機などによる溶融時の榭脂温度を高くする必要が生じるため熱分解を伴うよ うになり、ァセトアルデヒドなどのアルデヒド類の増カロ、成形体が黄色に着色するなど の問題が起こる。
[0179] さらにまた、本発明のポリエステルが PENである場合は、下記のポリエステル Cとポ リエステル Dとを主成分として含み、ポリエステル Cの降温時の結晶化温度とポリエス テル Dの降温時の結晶化温度の差が 18°C以内であるポリエステル榭脂であることが 好ましい。
ポリエステル C :極限粘度 IVが 0. 40-0. 70デシリットル Zグラム、 DSCで測定した
c
昇温時の結晶化温度が 180〜235°C、降温時の結晶化温度が 160〜210°Cである ポリエステル。
ポリエステル D :極限粘度 IVが 0. 50
D 〜0. 80デシリットル Zグラム、 DSCで測定し た昇温時の結晶化温度が 180〜235°C、降温時の結晶化温度が 160〜210°Cであ るポリエステル。
[0180] また、本発明のポリエステル力 主たる構成単位が 1, 3—プロピレンテレフタレ一ト 力も成るポリエステルである場合は、少なくとも 2種のポリエステルの極限粘度は、 0. 50〜: L 00デシジッ卜ノレ/グラム、好ましくは 0. 55〜0. 90デシジッ卜ノレ/グラム、さら に好ましくは 0. 60〜0. 85デシリットル Zグラムの範囲のポリエステルから本発明の 範囲内で選択される。極限粘度が 0. 50デシリットル Zグラム未満では、得られた成 形体の機械的特性が悪くなり問題である。また極限粘度の上限値は、 1. 00デシリツ トル Zグラムであり、これを越える場合は、成形時の榭脂温度が高くなつて熱分解が 激しくなり、分子量の低下が激しぐアルデヒド類の発生が激しくなり、また黄色に着 色する等の問題が起こる。
[0181] 本発明のポリエステル榭脂が、前記のように少なくとも 2種のポリエステルを主成分と する場合には、前記した重縮合触媒の種類や添加量、溶融重縮合や固相重合条件 などを適宜制御することによって製造することができる。また、このようにして得られた ポリエステルチップに衝撃を与える方法、後記で説明するようにポリオレフイン榭脂、 特にポリエチレン、ポリアミド榭脂、ポリオキシメチレン榭脂等を配合する方法によって ち得ることが出来る。
[0182] また、本発明に係る前記ポリエステル Aおよびポリエステル Bの熱安定性パラメータ 一 (TS) 1S 下記の(1)式を満たすことが好ま U、。
TS< 0. 30 (1)式
(TSは、溶融試験(ポリエステルレジンチップ lgをガラス試験管に入れ、 130°Cで 12 時間真空乾燥した後、非流通窒素雰囲気下で 300°C、 2時間溶融状態に維持する) 前後の極限粘度を測定し、下記計算式を用いて求めた値である。
TS = 0. 245 { [IV] — L47 - [IV] — L47 }
f2 i
[IV] および [IV] は、それぞれ上記溶融試験前と溶融試験後の極限粘度 (単位は i f2
、デシリットル Zグラム)を指す。 )
なお、非流通窒素雰囲気とは、流通しない窒素雰囲気を意味し、例えば、レジンチ ップを入れたガラス試験管を真空ラインに接続し、減圧と窒素封入を 5回以上繰り返 した後に lOOTorrとなるように窒素を封入して封管した状態である。
[0183] ポリエステルの熱安定性パラメーター (TS)は、より好ましくは 0. 25以下、さらに好 ましくは 0. 20以下、特に好ましくは 0. 15以下である。ポリエステル榭脂を構成する 少なくとも一種のポリエステルの TSが 0. 30以上の場合には、ポリエステル榭脂の熱 安定性が悪いため成形時に極限粘度の低下が大きくなり、成形体の透明性が悪くな つたり、また、ァセトアルデヒドなどのアルデヒド類の生成が多くなるため目的を達成で きない。ポリエステル榭脂を構成する全てのポリエステルの熱安定性パラメーター (T S)が 0. 30未満であることが最も望ましいことは言うまでもない。このような特性を持つ ポリエステル榭脂は、例えば、前記のように用いる重縮合触媒の残存量を管理するこ とにより得ることが出来る。
[0184] また、本発明に係る前記ポリエステル Aおよびポリエステル Bの熱酸ィ匕安定性パラメ ータ (TOS) 1S 下記式(2)を満たすことが好ま 、。
TOSく 0. 20 (2)式
(TOSは、加熱試験 (ポリエステルレジンチップを冷凍粉砕して 20メッシュ以下の粉 末にし、 130°Cで 12時間真空乾燥したもの 0. 3gをガラス試験管に入れ、 70°Cで 12 時間真空乾燥した後、シリカゲルで乾燥した空気下で 230°C、 15分間加熱する)前 後の極限粘度を測定し、下記計算式を用いて求めた値である。
TOS = 0. 245 { [IV] — L47— [IV] — L47 }
fl i
[IV] および [IV] は、それぞれ上記加熱試験前と加熱試験後の極限粘度 (単位は i fl
、デシリットル Zグラム)を指す。 )
なお、シリカゲルで乾燥した空気下で加熱する方法としては、例えば、シリカゲルを入 れた乾燥管をガラス試験管上部につけて乾燥した空気下で加熱する方法が使用で きる。
[0185] ポリエステルの熱酸ィ匕安定性パラメータ (TOS)は、好ましくは 0. 10未満、より好ま
しくは 0. 09以下、さらに好ましくは 0. 08以下である。ポリエステル榭脂を構成する少 なくとも一種のポリエステルの TOSが 0. 20以上の場合には、ポリエステル榭脂の熱 酸ィ匕安定性が悪いため、酸素存在下の、加熱乾燥時や成形時に極限粘度の低下が 大きくなり、成形体の透明性が悪くなつたり、また、ァセトアルデヒドなどのアルデヒド 類の生成が多くなるため目的を達成できない。さらに、ポリエステル榭脂を構成する 全てのポリエステルの熱酸ィ匕安定性パラメーター (TOS)が 0. 20未満であることが最 も望ましい。このような特性を持つポリエステル榭脂は、例えば、前記のように用いる 重縮合触媒の残存量を管理することにより得ることが出来る。また、 Coのようなポリエ ステルの酸化を促進する金属の化合物の使用をさけること、あるいは、ポリエステル に共重合したジアルキレングリコール含有量を後記の如く 7モル%以下に維持するこ となどによって、(2)式の熱酸ィ匕安定性 (TOS)を満足させることが可能である。
[0186] また、本発明に係る前記ポリエステル Aおよびポリエステル Bの耐加水分解性パラメ ータ (HS)力 下記式(3)を満たすものであることが好ましい。
HS< 0. 10 (3)式
(HSは、加水分解試験 (ポリエステルレジンチップを冷凍粉砕して 20メッシュ以下の 粉末にし、 130°Cで 12時間真空乾燥したもの lgを純水 100mlと共にビーカーに入 れ、密閉系にして 130°Cに加熱、加圧した条件下に 6時間攪拌する)前後の極限粘 度を測定し、下記計算式を用いて求めた値である。
HS = 0. 245 { [IV] "L47- [IV] — L47 }
β i
[IV] および [IV] は、それぞれ上記加水分解試験前と加水分解試験後の極限粘 i β
度 (単位は、デシリットル Ζグラム)を指す。 )
なお、 HSの測定に使用するビーカーは、酸やアルカリの溶出のないものを使用す る。具体的にはステンレスビーカー、石英ビーカーの使用が好ましい。
[0187] ポリエステルの耐加水分解性パラメータ (HS)は、好ましくは 0. 095以下、より好ま しくは 0. 09以下、さらに好ましくは 0. 085以下である。ポリエステルの HSが 0. 10以 上だとポリエステル榭脂の加水分解安定性が悪 、ために成形時の極限粘度の低下 が大きくなり、成形体の透明性が悪くなつたり、また、ァセトアルデヒドなどのアルデヒ ド類の生成が多くなるため目的を達成できない。このような特性を持つポリエステル榭
脂は、例えば、前記のように用いる重縮合触媒の残存量を管理することにより得ること が出来る。
[0188] 前記の熱安定性などの特性を保持するポリエステルを用いることにより、触媒を失 活もしくは除去することなしに溶融成形時の熱劣化が効果的に抑制されて熱安定性 に優れ、かつ熱酸化安定性に優れ、耐加水分解性に優れ、色調に優れ、さらには欠 点発生が少なく透明性にも優れたポリエステル榭脂を与えることができるため好まし い。
なお、 TS、 TOSおよび HSは後記に詳細に説明する方法で測定する。
[0189] また、本発明のポリエステル中に共重合されたジアルキレングリコール含有量は、 前記ポリエステルを構成するグリコール成分の 0. 5〜7. 0モル%、好ましくは 1. 0〜 6. 0モル0 /0、より好ましくは 1. 5〜5. 0モル0 /0、さらに好ましくは 1. 5〜4. 0モル0 /0で ある。ジアルキレングリコール量が 7. 0モル%を越える場合は、熱安定性が悪くなり、 成形時に分子量低下が大きくなつたり、またアルデヒド類の含有量の増加量が大とな り好ましくない。またジアルキレングリコール含有量が 0. 5モル0 /0未満のポリエステル を製造するには、エステル交換条件、エステルィヒ条件あるいは重合条件として非経 済的な製造条件を選択することが必要となり、コストが合わない。ここで、ポリエステル 中に共重合されたジアルキレングリコールとは、例えば、主たる構成単位がエチレン テレフタレートであるポリエステルの場合には、グリコールであるエチレングリコールか ら製造時に副生したジエチレングリコール (以下「DEG」 t 、うことがある)のうちで、前 記ポリエステルに共重合したジエチレングリコールのことであり、 1, 3—プロピレンテ レフタレートを主たる構成単位とするポリエステルの場合には、グリコールである 1, 3 —プロピレングリコール力も製造時に副生したジ(1, 3—プロピレングリコール)(また はビス(3—ヒドロキシプロピル)エーテル)のうちで、前記ポリエステルに共重合したジ (1, 3—プロピレングリコール(以下、 DPGと称することがある)のことである。
[0190] 特に、主たる繰返し単位がエチレンテレフタレートから構成されるポリエステルに共 重合されたジエチレングリコール量は前記のポリエステルを構成するグリコール成分 の 1. 0〜5. 0モル0 /0、好ましくは 1. 3〜4. 5モル0 /0、更に好ましくは 1. 5〜4. 0モル %である。ジエチレングリコール量が 5. 0モル%を越える場合は、熱安定性が悪くな
り、成形時に分子量低下が大きくなつたり、またァセトアルデヒド含有量やホルムアル デヒド含有量の増加量が大となり好ましくない。またジエチレングリコール含有量が 1 . 0モル%未満の場合は、得られた成形体の透明性が悪くなる。
[0191] また、ジエチレングリコールとトリエチレングリコール(以下「TEG」ということがある) については、重合反応中にエチレングリコールより一部副生してくるため、 DEG及び Z又は TEGとそのエステル形成性誘導体の所定量を重合原料として用いる場合の ほか、反応条件、添加剤などを適宜選択することのみで DEG成分及び Z又は TEG 成分の含有量を制御することができる。また、添加剤としては、例えば、トリェチルアミ ン、トリー n—ブチルァミン、ベンジルジメチルァミンなどの第 3級ァミン、水酸化テトラ ェチルアンモ-ゥム、水酸化テトラプチルアンモ-ゥム、水酸化トリメチルベンジルァ ンモ -ゥムなどの水酸ィ匕第 4級アンモ-ゥムおよび炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭 酸カリウム、酢酸ナトリウムなどの塩基性ィ匕合物を少量添加し、 DEG及び Z又は TE Gの生成を抑制することができる。一方、硫酸などの無機酸を重合原料中に少量添 加すれば、 DEG及び Z又は TEGの生成を促進し、含有量を増加させることもできる 。これらの DEG及び Z又は TEGの生成量をコントロールする添加剤は、必要ならば 、通常、全重合原料の 0. 001〜10重量%、好ましくは、 0. 005〜1重量%の範囲で 使用してちょい。
[0192] また、本発明のポリエステル榭脂のァセトアルデヒドなどのアルデヒド類の含有量は 、 50ppm以下、好ましくは 30ppm以下、より好ましくは lOppm以下であることが望ま しい。アルデヒド類含有量が 50ppmを超える場合は、このようなポリエステル力も成形 された成形体等の内容物の香味保持性の効果が悪くなる。また、これらの下限は製 造上の問題から、 0. lppbであることが好ましい。ここで、アルデヒド類とは、ポリエス テルがエチレンテレフタレートを主たる構成単位とするポリエステルやエチレンナフタ レートを主たる構成単位とするポリエステルの場合はァセトアルデヒドであり、 1, 3— プロピレンテレフタレートを主たる構成単位とするポリエステルの場合はァリルアルデ ヒドである。
[0193] 特に、本発明のポリエステル榭脂が、エチレンテレフタレ一トを主繰返し単位とする ポリエステル力も構成され、これがミネラルウォータ等の低フレーバー飲料用の容器
の材料として用いられる場合には、本発明のポリエステル榭脂のァセトアルデヒド含 有量は lOppm以下、好ましくは 6ppm以下、より好ましくは 5ppm以下、最も好ましく は 4ppm以下であることが望まし!/、。ァセトアルデヒド含有量が lOppmを超える場合 は、このポリエステル榭脂から成形された成形体の内容物の臭!、や味などに悪影響 を与え商品価値が無くなり問題となる。
[0194] また、本発明のポリエステル榭脂の環状エステルオリゴマーの含有量は、前記ポリ エステルの溶融重縮合ポリエステルプレボリマーが含有する環状エステルオリゴマー の含有量の 70%以下、好ましくは 60%以下、さらに好ましくは 50%以下、特に好ま しくは 35%以下であることが好ましい。ここで、ポリエステルは、一般に種々の重合度 の環状エステルオリゴマーを含有して 、るが、本発明で 、う環状エステルオリゴマー とは、ポリエステルが含有している環状エステルオリゴマーのうちで最も含有量が高い 環状エステルオリゴマーを意味し、例えば、エチレンテレフタレートを主繰返し単位と するポリエステルの場合には環状 3量体のことである。前記ポリエステルがエチレンテ レフタレートを主たる構成単位とするポリエステルの代表である PETの場合は、溶融 重縮合ポリエステルプレポリマーの環状 3量体の含有量は約 1. 0重量%であるから、 本発明のポリエステル榭脂の環状 3量体の含有量は、 0. 70重量%以下、好ましくは 0. 60重量%以下、さらに好ましくは 0. 50重量%以下、特に好ましくは 0. 35重量% 以下であることが好ましい。環状 3量体含有量の下限値は、経済的な生産の面から 0 . 20重量%以上、好ましくは 0. 22重量%以上、さらに好ましくは 0. 25重量%以上 である。環状 3量体の含有量が 0. 70重量%以上含有する場合には、予備成形体金 型のガス排気口や延伸成形後の熱固定用金型表面へのオリゴマー付着が急激に増 加し、得られた中空成形体等の透明性が非常に悪化する。
[0195] また、本発明のポリエステル榭脂がエチレンテレフタレートを主繰返し単位とするポ リエステルであって、高度に耐熱性のある中空成形体の成形に用いる場合には、カロ 熱金型内で熱処理を行うが、環状 3量体の含有量は 0. 50重量%以下、好ましくは 0 . 40重量%以下、さらに好ましくは 0. 35重量%以下であることが好ましい。
[0196] 本発明のポリエステル榭脂の環状エステルオリゴマ一の含有量を前記ポリエステル の溶融重縮合ポリエステルプレボリマーが含有する環状エステルオリゴマーの含有
量の 70%以下にする方法としては、例えば、溶融重縮合ポリエステルプレボリマーを 固相重合する方法、溶融重縮合ポリマーをそのポリマー成分のグリコールを含有する 加熱不活性気体で処理する方法、あるいは溶剤で処理する方法などが挙げられ、さ らに、これらの方法を適宜組み合わせる方法もある。
[0197] また、本発明のポリエステル榭脂を 290°Cの温度で 60分間溶融した時の環状エス テルオリゴマー増加量は、 0. 40重量%以下、好ましくは 0. 30重量%以下、より好ま しくは 0. 10重量%以下であることが好ましい。 290°Cの温度で 60分間溶融した時の 環状エステルオリゴマー増加量が 0. 40重量%を越えると、成形の榭脂溶融時に環 状エステルオリゴマー量が増加し、連続成形時には加熱金型表面へのオリゴマー付 着が急激に増加し、得られた中空成形体等の成形体の透明性が非常に悪化すると いう問題や前記金型の清浄ィ匕に多大の労力、時間が力かるなどの問題が生じる。ま た、環状エステルオリゴマー増加量の下限値は 0. 01重量%程度であり、下限値をこ れ未満に減少させても前記問題点に対する経済的効果は非常に少ない。
また、本発明のポリエステル榭脂がエチレンテレフタレートを主繰返し単位とするポ リエステルである場合、前記のとおり環状エステルオリゴマーは環状 3量体のことであ る。 290°Cの温度で 60分間溶融した時の環状 3量体の増加量は、 0. 40重量%以下 であることが好ましい。
290°Cの温度で 60分間溶融したときの環状エステルオリゴマー増加量が 0. 40重 量%以下である本発明のポリエステル榭脂は、溶融重縮合後や固相重合後に得ら れたポリエステルの重縮合触媒を失活処理することにより製造することができる。
[0198] ポリエステル榭脂の重縮合触媒を失活処理する方法としては、溶融重縮合後や固 相重合後にポリエステルチップを水や水蒸気又は水蒸気含有気体と接触処理する 方法が挙げられる。
前記の目的を達成するためにポリエステルチップを水や水蒸気又は水蒸気含有気 体と接触処理する方法を次に述べる。
熱水処理方法としては、水中に浸ける方法やシャワーでチップ上に水をかける方法 等が挙げられる。処理時間としては 5分〜 2日間、好ましくは 10分〜 1日間、さらに好 ましくは 30分〜 10時間で、水の温度としては 20〜180°C、好ましくは 40〜150°C、
さらに好ましくは 50〜 120°Cである。
[0199] 以下に水処理を工業的に行う方法を例示する力 これに限定するものではない。ま た処理方法は連続方式、バッチ方式のいずれであっても差し支えないが、工業的に 行うためには連続方式の方が好ましい。
ポリエステルのチップをバッチ方式で水処理する場合は、サイロタイプの処理槽が 挙げられる。即ちバッチ方式でポリエステルのチップをサイロへ受け入れ水処理を行 う。あるいは回転筒型の処理槽にポリエステルのチップを受け入れ、回転させながら 水処理を行い水との接触をさらに効率的にすることもできる。
ポリエステルのチップを連続方式で水処理する場合は、塔型の処理槽に継続的又 は間欠的にポリエステルのチップを上部より受け入れ、水処理させることができる。
[0200] ポリエステルのチップと水蒸気又は水蒸気含有ガスとを接触させて処理する場合は 、 50〜150°C、好ましくは 50〜110°Cの温度の水蒸気又は水蒸気含有ガスあるいは 水蒸気含有空気を好ましくは粒状ポリエステル lkg当り、水蒸気として 0. 5g以上の 量で供給させるか、又は存在させて粒状ポリエステルと水蒸気とを接触させる。ポリエ ステルのチップと水蒸気との接触は、通常 10分間〜 2日間、好ましくは 20分間〜 10 時間行われる。
[0201] 以下に粒状ポリエステルと水蒸気又は水蒸気含有ガスとの接触処理を工業的に行 う方法を例示するが、これに限定されるものではない。また処理方法は連続方式、バ ツチ方式の 、ずれであっても差し支えな 、。
ポリエステルのチップをバッチ方式で水蒸気と接触処理をする場合は、サイロタイプ の処理装置が挙げられる。即ち、ポリエステルのチップをサイロへ受け入れ、バッチ 方式で、水蒸気又は水蒸気含有ガスを供給し接触処理を行う。あるいは回転筒型の 接触処理装置に粒状ポリエステルを受け入れ、回転させながら接触処理を行 、接触 をさらに効率的にすることもできる。
ポリエステルのチップを連続で水蒸気と接触処理する場合は塔型の処理装置に連 続で粒状ポリエステルを上部より受け入れ、並流あるいは向流で水蒸気を連続供給 し水蒸気と接触処理させることができる。
上記の如ぐ水又は水蒸気で処理した場合は粒状ポリエステルを必要に応じて振
動篩機、シモンカ一ターなどの水切り装置で水切りし、次の乾燥工程へ移送する。
[0202] 水又は水蒸気と接触処理したポリエステルのチップの乾燥は通常用いられるポリエ ステルの乾燥処理を用いることができる。連続的に乾燥する方法としては、上部よりポ リエステルのチップを供給し、下部より乾燥ガスを通気するホッパー型の通気乾燥機 が通常使用される。乾燥ガス量を減らし、効率的に乾燥する方法としては回転ディス ク型加熱方式の連続乾燥機が用いられ、少量の乾燥ガスを通気しながら、回転ディ スクゃ外部ジャケットに加熱蒸気、加熱媒体などを供給しポリエステルのチップを間 接的に加熱乾燥することができる。
ノツチ方式で乾燥する乾燥機としてはダブルコーン型回転乾燥機が用いられ、真 空下であるいは真空下少量の乾燥ガスを通気しながら乾燥することができる。ある 、 は大気圧下で乾燥ガスを通気しながら乾燥してもよい。
乾燥ガスとしては大気空気でも差し支えな ヽが、ポリエステルの加水分解や熱酸化 分解による分子量低下を防止する点力 は乾燥窒素、除湿空気が好ましい。
[0203] 上記のようにポリエステル榭脂に水又は水蒸気処理を施すことによって、前記ポリ エステル榭脂を 290°Cの温度に加熱溶融した後のオリゴマー増加量を抑制すること ができる。
[0204] 分子量の大きく異なるポリエステルを射出成形して溶融混合させると、分子量の低 い成分が混合溶融体の流動性を向上させる効果を発揮して前記溶融体の実温度上 昇が抑えられるため力ァセトアルデヒドなどのアルデヒド類の発生は抑えられると推定 される。そして、触媒を失活させた場合は、混合ポリエステル間のエステル交換反応 が抑制されるために成形機での溶融滞留時に分子量分布の再調整がほとんど起こ らず、成形機内では低分子量成分の流動性向上効果が高いままに維持されるため 力ァセトアルデヒドなどのアルデヒド類の発生は非失活品の場合より更に抑制される ものと推定される。
[0205] また、ァセトアルデヒドなどのアルデヒド類は重合触媒により発生が加速される傾向 があり、本発明の効果をより高いものにするためにも、触媒は失活されていることが好 ましい。
[0206] なお、重合触媒の失活方法としては、リンィ匕合物を添加することによつても行うこと
ができる。
リンィ匕合物としては、リン酸系化合物、ホスホン酸系化合物、ホスフィン酸系化合物 、亜リン酸系化合物、亜ホスホン酸系化合物、亜ホスフィン酸系化合物が挙げられる リン酸系化合物の具体例としては、例えば、リン酸、ジメチルホスフェート、ジェチル ホスフェート、ジプロピノレホスフェート、ジブチノレホスフェート、ジアミノレホスフェート、ジ へキシノレホスフェート、 トリメチノレホスフェート、 トリェチノレホスフェート、 トリプロピノレホス フェート、トリブチルホスフェート、トリアミルホスフェート、トリへキシルホスフェート、リン 酸とアルキレングリコールとのエステルなどが挙げられる。
ホスホン酸系化合物の具体例としては、例えば、メチルホスホン酸、メチルホスホン 酸ジメチル、メチルホスホン酸ジフエ-ル、フエニルホスホン酸、フエニルホスホン酸ジ メチル、フエ-ルホスホン酸ジフエ-ル、ベンジルホスホン酸ジメチル、ベンジルホス ホン酸ジェチル、トリェチルホスホノアセテート、トリブチルホスホノアセテート、トリ(ヒド 口キシェチル)ホスホノアセテート、トリ(ヒドロキシプロピル)ホスホノアセテート、トリ(ヒ ドロキシブチル)ホスホノアセテートなどがあげられる。
ホスフィン酸系化合物の具体例としては、例えば、ジフエ-ルホスフィン酸、ジフエ- ルホスフィン酸メチル、ジフエ-ルホスフィン酸フエ-ル、フエ-ルホスフィン酸、フエ- ルホスフィン酸メチル、フエ-ルホスフィン酸フエ-ル、 2—カルボキシェチルーメチル ホスフィン酸、 2—カルボキシェチルーェチルホスフィン酸、 2—カルボキシェチルー プロピルホスフィン酸、 2—カルボキシェチル—フエ-ルホスフィン酸、 2—カルボキシ ェチル— m—トルィルホスフィン酸、 2 -カルボキシェチル— p—トルィルホスフィン酸 、 2—カルボキシェチルーキシリルホスフィン酸、 2—カルボキシェチルーベンジルホ スフイン酸、 2—カルボキシェチルー m—ェチルベンジルホスフィン酸、 2—カルボキ シメチルーメチルホスフィン酸、 2—カルボキシメチルーェチルホスフィン酸、 2—カル ボキシェチル -プロピルホスフィン酸、 2 -カルボキシメチル -フエ-ルホスフィン酸、 2 -カルボキシメチル— m—トルィルホスフィン酸、 2 -カルボキシメチル— p—トルイ ルホスフィン酸、 2—カルボキシメチル-キシリルホスフィン酸、 2—カルボキシメチル- ベンジルホスフィン酸、 2—カルボキシメチル— m—ェチルベンジルホスフィン酸、及
びこれらの環状酸無水物、或いはこれらのメチルエステル、ェチルエステル、プロピ ノレエステノレ、ブチノレエステノレ、エチレングリコーノレエステノレ、プロピオングリコーノレエ ステル、ブタンジオールとのエステルなどが挙げられる。
[0208] 亜リン酸系化合物の具体例としては、例えば、亜リン酸ならびにジメチルホスファイト 、ジェチルホスファイト、ジプロピルホスファイト、ジブチルホスファイト、ジアミルホスフ アイト、ジへキシルホスファイト、トリメチルホスファイト、トリェチルホスファイト、トリフエ -ルホスファイト、トリス(2, 4 ジ tert ブチルフエ-ル)ホスファイト、テトラキス(2 , 4—ジ— tert—ブチルフエ-ル) 4, 4 '—ビフエ-レンジホスファイト、亜リン酸とアル キレングリコールとのエステルなどが挙げられる。
亜ホスホン酸系化合物の具体例としては、例えば、メチル亜ホスホン酸、メチル亜ホ スホン酸ジメチル、メチル亜ホスホン酸ジフエ-ル、フエ-ル亜ホスホン酸、フエニル 亜ホスホン酸ジメチル、フエ-ル亜ホスホン酸ジフエ-ルなどがあげられる。
[0209] リンィ匕合物の添加方法としては、重縮合時に添加する方法、ドライブレンドする方法 、チップをリンィ匕合物溶液、特にリン酸水溶液に浸漬する方法、マスターバッチとして 添加する方法などが挙げられる。また、これらリンィ匕合物はポリエステルに共重合され た状態であっても良い。この際、リン化合物で触媒活性が大きく低下しない触媒 (例 えば、 Ge、 Sb)のポリエステルにリンィ匕合物を添加し、リンィ匕合物で触媒活性が低下 する触媒 (例えば Ti、 A1)のポリエステルとブレンドすることも好ましい。これにより、リ ン化合物を含有していながら所望の分子量まで分子量を高めたポリエステルを容易 に得ることができる。マスターバッチ法の場合は、リンィ匕合物をリン原子として 100〜5 OOOppmの量を共重合または配合したポリエステルマスターバッチを用いることが好 ましい。
なお、ポリエステル榭脂の重縮合触媒を失活処理する方法としてチップ形態でリン 化合物を用いて行う方法の場合には、その失活処理効果を求める測定法としては成 形後の成形体で判定する方法を用いることが好まし ヽ。
[0210] また、触媒を失活させることにより、成形時にポリエステルのエステル交換反応が起 こるが、このエステル交換反応を抑え、成形時の条件をより広くとることができる。
[0211] また、本発明のポリエステル榭脂を構成するポリエステルの昇温時の結晶化温度の
差は、 10°C以内、好ましくは 8°C以内、さらに好ましくは 7°C以内、特に好ましくは 5°C 以内であることが望ましい。前記の昇温時の結晶化温度の差が 10°Cを超える場合は 、得られた成形体の結晶化速度変動が大きくなる。結果として、例えば、加熱結晶化 した中空成形体ロ栓部の結晶化度の変動が大きいためにロ栓部の寸法変動大とな り、キヤッビング'性不良となり内容物の漏れとなる。ここで、本発明のポリエステル榭脂 力^種類以上のポリエステル力 なる場合は、前記昇温時の結晶化温度の差は、最 も高 、昇温時結晶化温度を持つポリエステルの値と最も低 、昇温時結晶化温度を持 つポリエステルの値の差を表す。
本発明のポリエステル榭脂が、前記のように少なくとも 2種のポリエステルを主成分と する場合には、前記した重縮合触媒の種類や添加量、溶融重縮合や固相重合条件 などを適宜制御することによって製造することができる。また、このようにして得られた ポリエステルチップに衝撃を与える方法、下記で説明するようにポリオレフイン榭脂、 特にポリエチレン、ポリアミド榭脂、ポリオキシメチレン榭脂等を配合する方法によって ち得ることが出来る。
本発明のポリエステルのチップの形状は、シリンダー型、角型、球状または扁平な 板状等の何れでもよい。その平均粒径は、通常 1. 0〜4mm、好ましくは 1. 0〜3. 5 mm、さらに好ましくは 1. 0〜3. Ommの範囲である。例えば、シリンダー型の場合は 、長さは 1. 0〜4mm、径は 1. 0〜4mm程度であるのが実用的である。球状粒子の 場合は、最大粒子径が平均粒子径の 1. 1〜2. 0倍、最小粒子径が平均粒子径の 0 . 7倍以上であるのが実用的である。また、チップの平均重量 (W)は 5〜50mgZ個 の範囲が実用的である。チップの平均重量 (W)が 50mgを超える場合は、成形機内 で溶融するのに長時間力かりァセトアルデヒドなどのアルデヒド類含有量が極端に増 カロして問題であり、また固相重合する場合には、その速度が非常に遅くなるという経 済性の問題や約 2000ppm以上の水分率を保持するポリエステル榭脂の乾燥の際 に乾燥時間が長くなるという経済性の問題が生じる。 また平均重量が 5mg未満のチ ップの場合は、チップ取扱い時に微粉末が非常に発生しやすくなり、時には 5000pp mを超えるようになるので、前記のように予備成形体の透明性が悪くなると言う問題が 生じたり、また大気下に保管した際に吸湿速度が早く短時間で 2000ppm以上になり
再乾燥に時間が力かり問題である。また、固相重合速度を向上させたり、アルデヒド 類の含有量をより効果的に低減させたりすることが必要な場合は、チップの平均重量
(W)は l〜5mgZ個にすることも好ましい。
[0213] また、本発明のポリエステル榭脂を構成するポリエステルの平均重量 (W)の比は、 1. 00〜: L 30、好ましくは 1. 00〜: L . 28、さらに好ましくは 1. 00〜: L 25、最も好ま しくは 1. 00-1. 20である。平均重量 (W)の比が 1. 30を超えると、成形時のアルデ ヒド類の生成が多くなり、チップを製造するためには特殊なノズルを用いるなど設備 費が高くなり好ましくなぐまた、成形時に溶融しに《なり低温成形が難しくなり問題 となる。特に耐熱用中空延伸成形体用に用いる場合には前記の比が 1. 00〜: L 15 の範囲を外れるとァセトアルデヒドなどのアルデヒド類の低減及び透明性の改良効果 が悪くなる。
[0214] ここで、本発明のポリエステル榭脂が 2種類以上のポリエステルカゝらなる場合は、前 記平均重量 (W)の比は、最も大きい平均重量のポリエステルの値と最も小さい平均 重量のポリエステルの値の比を表す。
また、本発明のポリエステル榭脂を構成するポリエステルのチップの結晶化度の差 は 15%以下、好ましくは 10%以下、さらに好ましくは 8%以下である。結晶化度の差 が 15%を超える場合は、各ポリエステル間の溶融性の差が大きく流動性向上の効果 が悪くなり、その結果、ポリエステル成形体や延伸中空成形体の透明性の改善ゃァ セトアルデヒド含有量の低減の効果がなくなり、また、前記のポリエステルの配合量斑 が起こり易くなり、ポリエステル成形体や延伸中空成形体の透明性やァセトアルデヒド 含有量の変動の原因となるので好ましくない。ここで、本発明のポリエステル榭脂が 2 種類以上のポリエステル力もなる場合は、前記結晶化度の差とは、結晶化度に関し て最大のポリエステルと最少のポリエステルとの結晶化度の差のことである。
[0215] また、結晶化あるいは固相重合されたポリエステル榭脂の場合には、ポリエステル 榭脂のチップの結晶化度は、 40%〜70%、好ましくは 45〜65%、さらに好ましくは 50〜63%であることが好ましい。結晶化度が 70%を超えると、透明性に優れた成形 体を得ようとすると成形温度を高くしなければならず、成形体のァセトアルデヒドなど のアルデヒド類の含有量や遊離エチレングリコールなどの遊離のグリコール含有量が
増加し、成形体内容物の香味保持性が悪くなり問題である。
ここで、チップの結晶化度は、下記の方法により求めたチップの密度より計算により 算出する。
[0216] 本発明のポリエステル榭脂が、例えば、前記のポリエステル Aとポリエステル Bとから なる場合は、これらを所定の比率で均一に混合して得ることができる。例えば、前記 のポリエステル Aと前記のポリエステル Bとをタンブラ一、 V型ブレンダー、ヘンシェル ミキサー、スタティックミキサー等でドライブレンドする方法、さらにドライブレンドした混 合物を一軸押出機、二軸押出機、ニーダ一等で 1回以上溶融混合する方法などが 挙げられる。具体的には、前記のポリエステル Aとポリエステル Bをチップ形態で前記 の適当な方法により所定比率で均一に混合し、乾燥後、成形に供するのが一般的で ある。
[0217] さらにまた、本発明のポリエステル榭脂には、ポリオレフイン榭脂、ポリアセタール榭 脂からなる群力も選ばれた少なくとも一種の榭脂を 0. lppb〜50000ppm配合させ ることが好ま Uヽ。本発明にお ヽて用いられる前記樹脂のポリエステル榭脂への配合 割合は、 0. lppb〜10000ppm、好ましくは 0. 3ppb〜1000ppm、より好ましくは 0 . 5ppb〜: L00ppm、さら【こ好ましく ίま 1. Oppb〜lppm、特【こ好ましく ίま 1. 0ppb〜4 5ppbである。配合量が 0. lppb未満の場合は、結晶化速度が非常におそくなり、中 空成形体のロ栓部の結晶化が不十分となるため、サイクルタイムを短くするとロ栓部 の収縮量が規定値範囲内におさまらないためキヤッビング不良となったり、また、耐 熱性中空成形体を成形する延伸熱固定金型の汚れが激しぐ透明な中空成形体を 得ようとすると頻繁に金型掃除をしなければならない。また 50000ppmを超える場合 は、結晶化速度が早くなり、中空成形体のロ栓部の結晶化が過大となり、このため口 栓部の収縮量が規定値範囲内におさまらないためキヤッビング不良となり内容物の 漏れが生じたり、また中空成形体用予備成形体が白化し、このため正常な延伸が不 可能となる。また、シート状物の場合、 50000ppmを越えると透明性が非常に悪くな り、また延伸性もわるくなつて正常な延伸が不可能で、厚み斑の大きな、透明性の悪 V、延伸フィルムしか得られな!/、。
[0218] 本発明のポリエステル榭脂に配合されるポリオレフイン榭脂としては、ポリエチレン
系榭脂、ポリプロピレン系榭脂、またはひ一才レフイン系榭脂が挙げられる。またこれ らの榭脂は結晶性でも非晶性でも力まわな!/、。
本発明のポリエステル榭脂に配合されるポリエチレン系榭脂としては、例えば、ェチ レンの単独重合体、エチレンと、プロピレン、ブテン一 1、 3—メチノレブテン一 1、ペン テンー1、 4ーメチルペンテン 1、へキセン 1、オタテン 1、デセン— 1等の炭素 数 2〜20程度の他の α—ォレフインや、酢酸ビュル、塩化ビュル、アクリル酸、メタク リル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレン、不飽和エポキシ化合物 等のビニルイ匕合物との共重合体等が挙げられる。具体的には、例えば、超低'低 '中 •高密度ポリエチレン等 (分岐状又は直鎖状)のエチレン単独重合体、エチレンープ ロピレン共重合体、エチレンーブテン 1共重合体、エチレンー4ーメチルペンテン 1共重合体、エチレン一へキセン 1共重合体、エチレン オタテン 1共重合体 、エチレン 酢酸ビュル共重合体、エチレン アクリル酸共重合体、エチレン メタ クリル酸共重合体、エチレン アクリル酸ェチル共重合体等のエチレン系榭脂が挙 げられる。
また本発明のポリエステル榭脂に配合されるポリプロピレン系榭脂としては、例えば 、プロピレンの単独重合体、プロピレンと、エチレン、ブテン一 1、 3—メチルブテン 1、ペンテン 1、 4ーメチルペンテン 1、へキセン 1、オタテン 1、デセン一 1等 の炭素数 2〜20程度の他の α—ォレフインや、酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリル酸 、メタクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレン等のビュル化合物 との共重合体、あるいはへキサジェン、ォクタジェン、デカジエン、ジシクロペンタジ ェン等のジェンとの共重合体等が挙げられる。具体的には、例えば、プロピレン単独 重合体(ァタクチック、ァイソタクチック、シンジオタクチックポリプロピレン)、プロピレン エチレン共重合体、プロピレン エチレンーブテン 1共重合体等のプロピレン系 榭脂が挙げられる。
また、本発明のポリエステル榭脂に配合される aーォレフイン系榭脂としては、 4 メチルペンテン 1等の炭素数 2〜8程度の (Xーォレフインの単独重合体、それらの a—ォレフインと、エチレン、プロピレン、ブテン一 1、 3—メチルブテン一 1、ペンテン 1、へキセン 1、オタテン 1、デセン 1等の炭素数 2〜20程度の他の ocーォレ
フィンとの共重合体等が挙げられる。具体的には、例えば、ブテン 1単独重合体、 4 ーメチルペンテン 1単独重合体、ブテン— 1 エチレン共重合体、ブテン— 1ープ ロピレン共重合体等のブテン— 1系榭脂ゃ 4ーメチルペンテン 1と C〜C の α—
2 18 ォレフインとの共重合体、等が挙げられる。
[0220] また、本発明のポリエステル榭脂に配合されるポリアセタール榭脂としては、例えば ポリアセタール単独重合体や共重合体が挙げられる。ポリアセタール単独重合体とし ては、 ASTM— D792の測定法により測定した密度が 1. 40〜: L 42g/cm3, AST MD— 1238の測定法により、 190°C、荷重 2160gで測定したメルトフロー比(MFR) が 0. 5〜50gZlO分の範囲のポリアセタールが好ましい。
また、ポリアセタール共重合体としては、 ASTM— D792の測定法により測定した 密度力 S1. 38〜: L 43g/cm3、 ASTMD— 1238の柳』定法により、 190。C、荷重 216 Ogで測定したメルトフロー比(MFR)が 0. 4〜50gZlO分の範囲のポリアセタール 共重合体が好ましい。これらの共重合成分としては、エチレンオキサイドや環状エー テルが挙げられる。
[0221] 本発明のポリエステル榭脂に前記ポリオレフイン榭脂等を配合する場合は、前記ポ リエステル榭脂またはこれを構成するポリエステルに、前記ポリオレフイン榭脂等の榭 脂をその含有量が前記範囲となるように直接に添加し溶融混練する方法、または、マ スターバッチとして添加し溶融混練する方法等の慣用の方法によるほか、前記榭脂 を、前記ポリエステルの製造段階、例えば、溶融重縮合時、溶融重縮合直後、予備 結晶化直後、固相重合時、固相重合直後等のいずれかの段階、または、製造段階 を終えて力 成形段階に到るまでの工程などで、粉粒体として直接に添加する力 或 いは、前記ポリエステルのチップを流動条件下に前記榭脂製部材に接触させる等の 方法で混入させる方法、または前記の接触処理後、溶融混練する方法等によること ちでさる。
[0222] ここで、ポリエステルチップを流動条件下に前記榭脂製の部材に接触させる方法と しては、前記榭脂製の部材が存在する空問内で、ポリエステルチップを前記部材に 衝突接触させることが好ましぐ具体的には、例えば、ポリエステルの溶融重縮合直 後、予備結晶化直後、固相重合直後等の製造工程時、また、ポリエステルチップの
製品としての輸送段階等での輸送容器充填 '排出時、また、ポリエステルチップの成 形段階での成形機投入時、等における気力輸送配管、重力輸送配管、サイロ、マグ ネットキャッチャーのマグネット部等の一部を前記榭脂製とする力 前記榭脂製フィル ム、シート、成形体などを貼り付けるか、または、前記榭脂をライニングするとか、或い は前記移送経路内に棒状又は網状体等の前記榭脂製部材を設置する等して、ポリ エステルチップを移送する方法が挙げられる。ポリエステルチップの前記部材との接 触時間は、通常、 0. 01秒〜数分程度の極短時間である力 ポリエステル榭脂に前 記榭脂を微量混入させることができる。
[0223] また、本発明のポリエステル榭脂には、アルデヒド低減剤としてポリアミド、ポリエス テルアミド、低分子量のアミノ基含有化合物、水酸基含有化合物、ヒンダートフエ-一 ル系化合物、ヒンダートアミン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフエノン 系化合物、ポリフエノール系化合物、リン系安定剤、ィォゥ系安定剤、アルカリ金属塩 を配合することができ、好ましくはポリアミド、ベンゾフエノン系化合物、ポリエステルァ ミド、リン系安定剤、低分子量のアミノ基含有化合物、水酸基含有化合物、ベンゾフエ ノン系化合物、ヒンダートフエニール系化合物、ヒンダートアミン系化合物を配合する ことができる。最も好ましくは、ポリアミド、ポリエステルアミド、低分子量のアミノ基含有 化合物であって、得られたポリエステル成形体のヘイズが良好である。
これらのポリアミド化合物、低分子量アミノ基含有化合物、あるいは水酸基含有ィ匕 合物などのアルデヒド低減剤は、単独で用いても良いし、適当な割合で混合して用 いても良い。
[0224] 前記アルデヒド低減剤は、例えば、本発明のポリエステル榭脂 100重量部に対して 0. 001〜5重量部、好ましくは 0. 01〜3重量部、さらに好ましくは 0. 1〜2重量部用 いることがでさる。
前記アルデヒド低減剤は、ポリエステルの低重合度オリゴマーの製造カゝらポリエステ ルポリマーの製造の任意の反応段階に於いて所定量のアルデヒド低減剤を添加する ことによって配合することができる。例えば、前記のアルデヒド低減剤を細粒、粉状、 溶融体など適当な形としてエステル化反応器や重縮合反応器などの反応器に添カロ したり、前記の反応器力 次工程の反応器への前記ポリエステルの反応物の輸送配
管中に前記アルデヒド低減剤またはこれと前記ポリエステルとの混合物を溶融状態で 導入したりして配合できる。さら〖こは必要に応じて得られたチップを高真空下または 不活性ガス雰囲気下で固相重合することも可能である。
[0225] また、従来公知の方法によりポリエステル榭脂とアルデヒド低減剤を混合する方法、 あるいは二種以上のポリエステルの混合物にアルデヒド低減剤を混合する方法など によって得ることもできる。例えば、ポリアミドチップと IVの異なる二種のポリエステル チップとをタンブラ一、 V型ブレンダー、ヘンシェルミキサー等でドライブレンドしたも の、さらにドライブレンドした混合物を一軸押出機、二軸押出機、ニーダ一等で 1回以 上溶融混合したもの、さらには必要に応じて溶融混合物からのチップを高真空下ま たは不活性ガス雰囲気下で固相重合したものなどが挙げられる。
[0226] さらに、前記ポリアミドなどをへキサフロロイソプロパノールなどの溶剤に溶解させた 溶液をポリエステルのチップの表面に付着させる方法、前記ポリアミド製の部材が存 在する空間内で、前記ポリエステルを前記部材に衝突接触させて前記ポリエステル チップ表面に前記ポリアミドを付着させる方法などが挙げられる。
[0227] 本発明のポリエステル榭脂のファイン含有量は、 0. l〜5000ppmであることが好ま し ヽ。ファインの含有量【ま、好ましく ίま 0. l〜3000ppm、より好ましく ίま 0. 1〜: LOOO ppm、さらに好ましくは 0. l〜500ppm、最も好ましくは 0. 1〜: LOOppmである。酉己合 量が 0. lppm未満の場合は、結晶化速度が非常におそくなり、中空成形容器の口 栓部の結晶化が不十分となり、このためロ栓部の収縮量が規定値の範囲内に収まら ず、キヤッビング不可能となり問題である。また 5000ppmを超える場合は、結晶化速 度が必要以上に早くなると共に、その速度の変動も大きくなる。したがって、シート状 物の場合は、透明性や表面状態が悪くなり、これを延伸した場合、厚み斑が悪くなる 。また中空成形体のロ栓部の結晶化度が過大、かつ変動大となり、このためロ栓部 の収縮量が規定値範囲内におさまらないためロ栓部のキヤッビング不良となり内容 物の漏れが生じたり、また中空成形体用予備成形体が白化し、このため正常な延伸 が不可能となる。特に、中空成形体用のポリエステル榭脂のファイン含有量は、 0. 1 〜500ppm力 S好まし!/ヽ。
ポリエステル榭脂のファインの含有量を前記の範囲に維持する方法としては、例え
ば、各ポリエステルの製造工程、特に固相重合工程後に振動式篩分機やファイン除 去装置などを設置する方法が挙げられる。
[0228] また、本発明のポリエステルに含まれるファインの融点とポリエステルチップの融点 の差が 15°C以下、好ましくは 10°C以下、さらに好ましくは 5°C以下であることが好まし い。前記の差が 15°Cを越えるファインを含む場合には、通常用いられる溶融成形条 件のもとでは結晶が完全に溶融せず、結晶核として残る。このため、中空成形体の場 合には、中空成形体ロ栓部の加熱時、結晶化速度が早くなるのでロ栓部の結晶化 が過大となる。また中空成形用予備成形体が白化し、このため正常な延伸が不可能 となり、厚み斑が生じ、また結晶化速度が速いため得られた中空成形体の透明性が 悪くなり、また透明性の変動も大となる。
[0229] しかし、ファインの融点とチップの融点の差が 15°Cを越えるファインを含むポリエス テル樹脂から透明性や延伸性の良好な中空成形用予備成形体やシート状物を得よ うとする場合には、ポリエステルチップの融点より約 40〜50°C以上高い温度におい て溶融成形しなければならない。ところが、このような高温度では、ポリエステルの熱 分解が激しくなり、ァセトアルデヒドやホルムアルデヒド等の副生物が大量に発生し、 その結果得られた成形体等の内容物の風味などに大きな影響を及ぼすことになるの である。また、本発明のポリエステル榭脂が、下記のようなポリオレフイン榭脂、ポリア ミド榭脂、ポリアセタール榭脂からなる群カゝら選ばれた少なくとも一種の榭脂を含む場 合は、一般にこれらの榭脂は、本発明のポリエステルより熱安定性に劣る場合が多い ので、上記のごとき高温度の成形にお!、ては熱分解を起して多量の副生物を発生さ せるため、得られた成形体等の内容物の風味などにより一層大きな影響を及ぼすこ とになる。
本発明のポリエステル榭脂が PETの場合には、 265°Cを超える融点を持つファイン やフィルム状物が問題となる。
[0230] 用いるポリエステル榭脂中のファインの融点を 265°C以下にする方法としては、例 えば、前記のようなファイン除去装置による方法、製造工程におけるポリエステルの 輸送方式としてプラグ輸送方式やパケット式コンベヤー輸送方式を採用する方法、ま た、貯槽からのチップの抜出はスクリュー式フィーダ一を用いる方法などが挙げられ、
これらを適当に組み合わせて用いることもできる。
[0231] 前記のファインの融点は、示差走査熱量計 (DSC)を用いて下記の方法で測定す る力 ファインの融点を表す融解ピーク温度は、 1つ、あるいはそれ以上の複数の融 解ピ一クから構成され、本発明では、融解ピーク力 つの場合には、そのピーク温度 を、また融解ピ―クが複数個の場合には、これらの複数の融解ピ―クの内、最も高温 側の融解ピーク温度を、「ファインの融解ピーク温度の最も高温側のピーク温度」と称 して、実施例等にぉ 、ては「ファインの融点」とする。
[0232] 本発明のポリエステル榭脂は、一般的に用いられる溶融成形法を用いて、シート状 物、 2軸延伸フィルム、中空成形体、トレー等の包装材を成形したり、また溶融押出法 によって別の基材上にコートした被覆物を形成することができる。また、本発明のポリ エステル榭脂は、多層成形体や多層フィルム等の 1構成層としても用いることが出来 る。また、炭素やシリカなどの酸素ノ リヤー膜を蒸着コートする基材としても用いること ができる。
[0233] 本発明のポリエステル榭脂からポリエステル成形体を製造する方法について、ェチ レンテレフタレートを主繰返し単位とするポリエステルを主成分として含むポリエステ ル榭脂を例にして以下に簡単に説明する力 これに限定されるものではない。本発 明のポリエステル榭脂は、減圧下の加熱乾燥または不活性気体下での加熱乾燥に より水分率を約 lOOppm以下、好ましくは 50ppm以下に低減後、一般的に用いられ る溶融成形法を用いてフィルム、シート、容器、その他の包装材料となる成形体を成 形することができる。成形体製造に関する条件として、射出成形機や押出成形機等 のバレル、ダイスやホットランナーなどを加熱させることなどによって溶融榭脂温度が 260〜295oC、好ましく ίま 262〜290oC、さら【こ好ましく ίま 265〜2850Cの範囲【こな るように設定することが重要である。ここで溶融榭脂温度とは射出成形機等のノズル 先端やダイス出口カゝら射出または押出された榭脂を例えば熱電対温度計等で直ち に測定した温度を指す。
[0234] また、成形機内での溶融滞留時間は、押出成形の場合は押出機スクリュウ一の形 状や LZD等の選定および押出量などを任意に設定することによって、また、射出成 形の場合は射出成形機のサイクル時間、計量ストローク (スクリューバック量)などを任
意に設定することによって 10〜500秒、好ましくは 20〜300秒、さらに好ましくは 30 〜200秒の範囲に設定する。ここで、溶融滞留時間とは、成形機内で榭脂が溶融し た状態での滞留時間であり、具体的には、成形機内のシリンダー内及びホットランナ 一やダイス内などで樹脂が溶融保持される時間のことである。
[0235] 射出成形の場合には、溶融滞留時間を tとすれば、 tは下記式 (8)で与えられる。
t=WX S/P
(8)式
ここで、 W:射出成形機等のシリンダー及びホットランナー内における溶融樹脂の重 量 (g)
S:成形 1サイクルの時間(秒)
P:成形 1ショットの成形品重量 (g)
[0236] 本発明に於いては、溶融榭脂温度を 260〜295°Cの範囲に制御し、溶融滞留時 間を 10〜500秒の範囲に設定することにより、少なくとも二種の、主としてエチレンテ レフタレートを主繰返し単位とするポリエステルを主成分として含むポリエステル樹脂 から、ァセトアルデヒドなどのアルデヒド含有量が少なぐ香味保持性に優れ、また透 明性に優れ、かつ透明性の斑 (例えば、成形体に生じた白化した流れ模様や部分的 な白化物ないし霞状物を言う)の発生がない、さらに結晶化後のロ栓部形状に問題 がない中空成形体用予備成形体などの成形体を得ることが出来る。特にボトルなど の肉厚延伸成形体の場合に、これらの効果が顕著となる。
[0237] 溶融榭脂温度が 260°C未満の温度では、射出成形機等のトルク負荷が大きぐ成 形は困難となり、得られた予備成形体は透明性が極端に悪くなり、またシート状物で は厚みの変動が大きくなる。また、 295°Cを超える温度では、熱分解が激しくなりァセ トアルデヒドなどのアルデヒド有量が多くなり問題である。溶融滞留時間が 10秒未満 の場合は、溶融不足のために予備成形体の透明性は悪くなり、また 500秒を超えると 、予備成形体の透明性は非常に良くなるがァセトアルデヒドなどのアルデヒド類の含 有量が多くなり、成形サイクルが長時間となり、予備成形体の生産性が低下する。
[0238] ここではエチレンテレフタレートを主繰返し単位とするポリエステルを主成分として 含むポリエステル榭脂にっ ヽて説明したが、本発明のポリエステル榭脂から予備成
形体を製造する際の溶融榭脂温度力 構成するポリエステルの融点よりも 10〜45°C 、好ましくは 10°C〜40°C、さらに好ましくは 30°C高くなるように射出成形機等のバレ ルゃホットランナーの設定温度などを制御することが必要である。
[0239] 前記した成形条件で本発明のポリエステル榭脂を成形することにより本発明のポリ エステル成形体やポリエステル延伸中空成形体を得ることが可能である。
ここで、ポリエステル成形体とは、そのままの形態で使用されるシート状物やカップ 状物などのポリエステル成形体および下記のポリエステル予備成形体のことである。 また、ポリエステル予備成形体とは、ポリエステルを溶融押出成形して得られる未延 伸状態のシート状物や溶融押出成形して得た溶融塊を圧縮成形して得たプリフォー ム、あるいは射出成形により得られるプリフォームなどのことである。また、溶融押出し てノイブ状に押し出された成形体 (所謂、ダイレクトブロー成形体)であって、その後 さらに容器に成形される筒状成形体、射出成形により得られるカップ状成形体であつ て、紙ゃ不織布を張り合わせて容器として商品化される成形体なども含まれる。
[0240] また、本発明のポリエステル榭脂からなるシート状物を少なくとも一軸方向に延伸す ることにより機械的強度を改善することが可能である。本発明のポリエステル榭脂から なる延伸フィルムは射出成形もしくは押出成形して得られたシート状物を、通常 PET の延伸に用いられる一軸延伸、逐次二軸延伸、同時二軸延伸のうちの任意の延伸 方法を用いて成形される。また圧空成形、真空成形によりカップ状ゃトレイ状に成形 することちでさる。
[0241] 以下には、 PETの場合の延伸成形体についての具体的な製法を簡単に説明する 延伸フィルムを製造するに当たっては、延伸温度は通常は 80〜130°Cである。延 伸は一軸でも二軸でもよいが、好ましくはフィルム実用物性の点から二軸延伸である 。延伸倍率は一軸の場合であれば通常 1. 1〜10倍、好ましくは 1. 5〜8倍の範囲で 行い、二軸延伸であれば縦方向および横方向ともそれぞれ通常 1. 1〜8倍、好ましく は 1. 5〜5倍の範囲で行えばよい。また、縦方向倍率 Z横方向倍率は通常 0. 5〜2 、好ましくは 0. 7〜1. 3である。得られた延伸フィルムは、さらに熱固定して、耐熱性 、機械的強度を改善することもできる。熱固定は通常緊張下、 120°C〜240、好まし
くは 150〜230°Cで、通常数秒〜数時間、好ましくは数十秒〜数分間行われる。
[0242] 延伸中空成形体を製造するにあたっては、本発明のポリエステル榭脂から成形した ブリフォームを延伸ブロー成形してなるもので、従来 PETのブロー成形で用いられて いる装置を用いることができる。具体的には例えば、射出成形または押出成形で一 且プリフォームを成形し、そのままあるいはロ栓部、底部をカ卩ェ後、それを再加熱し、 ホットパリソン法あるいはコールドパリソン法などの二軸延伸ブロー成形法が適用され る。この場合の成形温度、具体的には成形機のシリンダー各部およびノズルの温度 は通常 260〜300°Cの範囲である。延伸温度は通常 70〜120°C、好ましくは 90〜1 10°Cで、延伸倍率は通常縦方向に 1. 5〜3. 5倍、円周方向に 2〜5倍の範囲で行 えばよい。得られた中空成形体は、そのまま使用できるが、特に果汁飲料、ウーロン 茶などのように熱充填を必要とする飲料の場合には一般的に、さらにブロー金型内 で熱固定処理を行い、耐熱性を付与して使用される。熱固定は通常、圧空などによ る緊張下、 100〜200°C、好ましくは 120〜180°Cで、数秒〜数時間、好ましくは数 秒〜数分間行われる。
[0243] また、ロ栓部に耐熱性を付与するために、射出成形または押出成形により得られた プリフォームの口栓部を遠赤外線や近赤外線ヒーター設置オーブン内で結晶化させ たり、あるいはボトル成形後に口栓部を前記のヒーターで結晶化させる。
[0244] また、本発明のポリエステル榭脂は、 1次ブロー成形工程と 2次ブロー成形工程を 備える 2段ブロー成形法による耐熱性ボトルの製造に用いられる予備成形体の製造 にち用いることがでさる。
PETの 2段ブロー成形法の場合、 1次ブロー成形工程において前記のようにして口 栓部を結晶化させた予備成形体を前記と略同様の延伸温度で最終製品の容量より 1 . 0〜2倍程度に 2軸延伸ブロー成形し、次いで、得られた一次成形体を 100〜250 °C程度で加熱した後に 2次ブロー成形工程において約 80〜200°Cの金型内で 2次 ブローさせる。
[0245] また、本発明のポリエステル榭脂は、これを溶融押出し後に切断した溶融塊を圧縮 成形して得たプリフォームを延伸ブロー成形する、所謂、圧縮成形法による延伸中空 成形体の製造にも用いることができる。
[0246] また、本発明のポリエステル榭脂の別の用途は、ラミネート金属板の片面あるいは 両面にラミネートするフィルムである。用いられる金属板としては、ブリキ、ティンフリー スチール、アルミニウム等が挙げられる。
ラミネート法としては、従来公知の方法が適用でき、特に限定されないが、有機溶 剤フリーが達成でき、残留溶剤による食料品の味や臭いに対する悪影響が回避でき るサーマルラミネート法で行うことが好ましい。なかでも、金属板の通電力卩ェによるサ 一マルラミネート法が特に推奨される。また、両面ラミネートの場合は、同時にラミネ ートしてもよいし、逐次でラミネートしてもよい。
なお、接着剤を用いてフィルムを金属板にラミネートできることは 、うまでもな 、。 また、金属容器は、前記ラミネート金属板を用いて成形することによって得られる。 前記金属容器の成形方法は特に限定されるものではない。また、金属容器の形状も 特に限定されるものではないが、絞り成型、絞りしごき成型、ストレッチドロー成型等 の成型カ卩ェにより製缶されるいわゆる 2ピース缶への適用が好ましいが、例えばレト ルト食品やコーヒー飲料等の食料品を充填するのに好適な天地蓋を卷締めて内容 物を充填する、いわゆる 3ピース缶へも適用可能である。
[0247] 本発明のポリエステル榭脂には、必要に応じて公知の紫外線吸収剤、酸化防止剤 、酸素捕獲剤、外部より添加する滑剤や反応中に内部析出させた滑剤、離型剤、核 剤、安定剤、帯電防止剤、青み付け剤、染料、顔料などの各種の添加剤、酸素透過 性を改良するためにメタキシリレンジァミンとアジピン酸からのポリアミド榭脂などを配 合してちょい。
[0248] また、本発明のポリエステル榭脂をフィルム用途に使用する場合には、滑り性、巻き 性、耐ブロッキング性などのハンドリング性を改善するために、ポリエステル中に炭酸 カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、リン酸 リチウム、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム等の無機粒子、蓚酸カルシウムや力 ノレシゥム、バリウム、亜鉛、マンガン、マグネシウム等のテレフタル酸塩等の有機塩粒 子ゃジビュルベンゼン、スチレン、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸またはメタタリ ル酸のビニル系モノマーの単独または共重合体等の架橋高分子粒子などの不活性 粒子を含有させることが出来る。
[0249] また、本発明のポリエステル成形体あるいはポリエステル延伸成形体のアルデヒド 類の含有量は 50ppm以下、好ましくは 30ppm以下、より好ましくは 20ppm以下であ ることが望ましい。
[0250] また、本発明のポリエステル延伸成形体がエチレンテレフタレートを主繰返し単位と するポリエステル榭脂からなる場合であって、これ力 ネラルウォータ等の低フレーバ 一飲料用の容器の材料として用いられる場合には、ポリエステル延伸成形体のァセト アルデヒド含有量は 15ppm以下、好ましくは 12ppm以下、より好ましくは lOppm以 下、最も好ましくは 7ppm以下であることが望ましい。
[0251] また、本発明のポリエステル延伸中空成形体の遊離エチレングリコール含有量は、 50ppm以下、好ましくは 40ppm以下、より好ましくは 30ppm以下、最も好ましくは 20 ppm以下であり、遊離ジエチレングリコール含有量は 20ppm以下、好ましくは 15pp m以下、より好ましくは 13ppm以下、最も好ましくは lOppm以下である。
ポリエステル延伸中空成形体の遊離エチレングリコール含有量を 50ppm以下、遊 離ジエチレングリコール含有量を 20ppm以下に維持するための手段としては、前記 の特性を持つポリエステル榭脂を用いること以外に、前記のように成形前のポリエス テル樹脂の水分率を lOOppm以下、好ましくは 50ppm以下にすること、乾燥を減圧 状態や不活性気流中で実施すること、また本発明の溶融成形条件下で成形すること などの方法があるが、これらの一種以上を適当に組み合せても良い。
[0252] また、本発明のポリエステル成形体力 エチレンテレフタレートを主繰返し単位とす るポリエステル榭脂からなる場合には、その昇温時の結晶化温度 (Tel)は 140〜17 5°C、降温時の結晶化温度 (Tc2)は 160〜190°Cであることが好ましい。 Tel力 40 °C未満の場合は、成形前の予熱時に白化して延伸性が悪くなり、また、透明性も悪く なる。 Telが 175°Cを超える場合は、耐熱用途用中空成形体のロ栓部の結晶化処 理が不十分となり、高温度の飲料を熱充填時にロ栓部が変形し、キヤッビング後の漏 れ発生の原因となる。
[0253] また、本発明のポリエステル成形体力 エチレンテレフタレートを主繰返し単位とす るポリエステル榭脂からなる場合には、ポリエステル成形体あるいは延伸中空成形体 は、これを 290°Cの温度で 60分間溶融した時の環状 3量体の増加量が 0. 40重量%
以下であることが好ましぐこのためには用いられるポリエステルは、前記のように溶 融重縮合後や固相重合後に得られたポリエステルの重縮合触媒を失活処理すること により製造することができる。 290°Cの温度で 60分間溶融した時の環状 3量体の増加 量は、好ましくは 0. 3重量%以下、より好ましくは 0. 1重量%以下であることが好まし い。増加量が 0. 4重量%を越えると、成形の榭脂溶融時に環状 3量体や線状モノマ 一、線状オリゴマーが増加し、成形金型のベント孔へのオリゴマー付着が急激に増 加し、連続生産が困難になる、また、得られたポリエステル延伸中空成形体などの香 味保持性が悪化する。
実施例
[0254] 以下本発明を実施例により具体的に説明するが本発明はこの実施例に限定される ものではない。
なお、主な特性値の測定法を以下に説明する。
ポリエステルの組成や(1)〜 (4)の各特性は、チップを冷凍粉砕して十分に混合し た後、測定する。
[0255] (1)ポリエステルの極限粘度(IV)
1, 1, 2, 2—テトラクロルェタン Zフエノール(2 : 3重量比)混合溶媒中 30°Cでの溶 液粘度から求めた。ポリエステル榭脂の IVは構成するポリエステルの IVカゝら計算した 加重平均値とした。
[0256] (2)ポリエステルのジエチレングリコール含有量(以下 [DEG含有量」と!、う)
メタノ一ルにより分解し、ガスクロマトグラフィ一により DEG量を定量し、全グリコ一ル 成分に対する割合 (モル%)で表した。
[0257] (3)ポリエステルの環状三量体の含有量 (以下「CT含有量」 t 、う)
冷凍粉砕した試料 300mgをへキサフルォロイソプロパノール Zクロロフオルム混合 液 (容量比 = 2Z3) 3mlに溶解し、さらにクロロフオルム 30mlをカ卩えて希釈する。これ にメタノ―ル 15mlを加えてポリマーを沈殿させた後、濾過する。濾液を蒸発乾固し、 ジメチルフオルムアミド 10mlで定容とし、高速液体クロマトグラフ法により環状三量体 を定量した。
[0258] (4)ポリエステルの溶融時の環状三量体増加量(ACT量)
ポリエステル榭脂を冷凍粉砕し、次 、で乾燥したポリエステル試料 3gをガラス製試 験管に入れ、窒素雰囲気下で 290°Cのオイルバスに 60分浸漬させ溶融させる。溶 融時の環状三量体増加量は、次式により求める。
なお、溶融前の環状三量体含有量は、ポリエステル榭脂を構成するポリエステルの 環状三量体含有量の加重平均値とした。
溶融時の環状三量体増加量 (重量%) =
溶融後の環状三量体含有量 (重量%)—溶融前の環状三量体含有量 (重量%) なお、成形体の溶融時の環状三量体増加量を求める場合は、後記(17)で得た 3m m厚みのプレート、または(18)で成形した成形体の口元力 約 l〜3mm程度の大き さの細片を切り取り試料とする。本実施例では、 3mm厚みのプレート(図 1の B部)か らの細片を試料とした。
[0259] (5)ポリエステルのァセトアルデヒド含有量 (以下「AA含有量」 t ヽぅ)および成形前 後の AA増加量 (以下「ΔΑΑ量」 t ヽぅ)
試料 Z蒸留水 = 1グラム Z2ccを窒素置換したガラスアンプルに入れた上部を溶封 し、 160°Cで 2時間抽出処理を行い、冷却後抽出液中のァセトアルデヒドを高感度ガ スクロマトグラフィ—で測定し、濃度を ppmで表示した。チップの場合はそのままで、 また中空成形体はロ栓部から約 2mmの大きさに採取した試料を用いる。また、中空 成形体のァセトアルデヒド含有量の変動値(ΔΑΑ量)は、 10本について測定しその 最大値と最小値の差を求めた。
[0260] (6)ポリエステルチップの密度( p )および結晶化度 (CR)
硝酸カルシュゥム Z水溶液の密度勾配管で 30°Cにおけるチップの密度( p )を測 し 7こ。
PETの場合は、下記の式より結晶化度を算出した。
CR = 100 p ( p— p ) / β { β - β )
c a c a
ここで、 p : チップの密度
P : 非晶密度(1. 335g/cm3)
a
P : 結晶密度(1. 455gZcm3)
[0261] (7)ポリエステルチップの平均重量 (W)および平均重量の比(W /W )
イオン交換水でファインを除去後、乾燥したポリエステルチップ 100個の重量を測 定し、平均値を平均重量 (W)とした。ポリエステル榭脂が 2種のポリエステルの混合 物である場合は、 2種間のポリエステルチップの平均重量の比(W /W )は、 2種の
A B
うち、平均重量の大きいポリエステノレチップの平均重量を Wとし、平均重量の小さい
A
ポリエステルチップの平均重量を Wとして、 W /Wを計算した。 2種のポリエステル
B A B
チップが同平均重量の場合は、 W /Wは 1. 00となる。また、 2種以上のポリエステ
A B
ルカゝらなる場合は、混合比率の多!ヽ 2種のポリエステルを対象として前記のように計 算をする。この場合、チップ 100個の選定は、異常な大きさのチップを除外することに より行った。すなわち、ランダムに 100個のチップを選び、平均重量 (W)を算出した 後、重量が 0. 5Wを下回るチップおよび 2Wを越えるチップを除外し、除外した数の チップを再度ランダムに選び、補充して、 100個の平均値を再計算した。これを 100 個全てのチップが 0. 5W〜2W内になるまで行った。
[0262] (8)ポリエステルのナトリウム含有量、カルシウム含有量
試料約 5〜: LOgを白金坩堝に入れて約 550°Cで灰化し、次いで 6N塩酸に溶解後 蒸発乾固し、残差を 1N塩酸に溶解する。この溶液を原子吸光分析法により測定した
[0263] (9)ポリエステルの珪素含有量
試料約 5〜: LOgを白金坩堝に入れて約 550°Cで灰化し、次いで炭酸ナトリウムをカロ えて加熱溶解し、 1N塩酸に溶解する。この溶液を島津製作所製誘導結合プラズマ 発光分析装置で測定した。
[0264] (10)ファインの含有量の測定
榭脂約 0. 5kgを、 JIS— Z8801による呼び寸法 5. 6mmの金網をはった篩 (A)と 呼び寸法 1. 7mmの金網をはった篩(直径 20cm) (B)を 2段に組合せた篩の上に乗 せ、テラ才力社製揺動型篩い振トウ機 SNF— 7で 1800rpmで 1分間篩った。この操 作を繰り返し、榭脂を合計 20kg篩った。ただし、ファイン含有量が少ない場合には、 試料の量を適宜変更する。
前記の篩 (B)の下にふるい落とされたファインは、 0. 1%のカチオン系界面活性剤 水溶液で洗浄し、次 、でイオン交換水で洗浄し岩城硝子社製 G1ガラスフィルターで
濾過して集めた。これらをガラスフィルターごと乾燥器内で 100°Cで 2時間乾燥後、冷 却して秤量した。再度、イオン交換水で洗浄、乾燥の同一操作を繰り返し、恒量にな つたことを確認し、この重量からガラスフィルターの重量を引き、ファイン重量を求めた 。ファイン含有量は、ファイン重量 Z篩いにかけた全榭脂重量、である。
[0265] (11)ファインの融解ピーク温度(以下「ファインの融点」と!、う)の測定
セィコ一電子工業 (株)製の示差走査熱量計 (DSC)、 RDC - 220を用 V、て測定。 (10)において、 20kgのポリエステル力も集めたファインを 25°Cで 3日間減圧下に乾 燥し、これから一回の測定に試料 4mgを使用して昇温速度 20°CZ分で DSC測定を 行い、融解ピーク温度の最も高温側の融解ピーク温度を求める。測定は最大 10ケの 試料について実施し、最も高温側の融解ピーク温度の平均値を求める。融解ピ―ク 力 つの場合にはその温度を求める。
[0266] (12)成形体の昇温時の結晶化温度 (Tel)および降温時の結晶化温度 (Tc2) セィコ—電子工業株式会社製の示差熱分析計 (DSC)、 RDC— 220で測定。下記 (17)の成形板の 2mm厚みのプレートの中央部からの試料 10mgを使用。昇温速度 20度 CZ分で昇温し、 290°Cで 3分間保持したのち、 290°Cから 240°Cまでを 10°C Z分で降温し、更に 240°Cから 130°Cまでを 7°CZ分で降温した。昇温時に観察さ れる結晶化ピークの頂点温度を昇温時結晶化温度 (Tel)、降温時に観察される結 晶化ピークの頂点温度を降温時結晶化温度 (Tc2)とする。
[0267] (13)ヘイズ(霞度%)およびヘイズ斑
下記( 17)の成形体(肉厚 5mm)より試料を切り取り、 日本電色 (株)製ヘイズメータ 一、 modelNDH2000で測定。また、 50回連続して成形した成形板 (肉厚 5mm)のへ ィズを測定し、ヘイズ斑は下記により求めた。
ヘイズ斑 =ヘイズの最大値 Zヘイズの最小値
また、延伸中空成形体のヘイズは、下記(18)のボトル胴部より試料を切り取り、 日 本電色社製ヘイズメーター、 modelNDH2000で測定した。
[0268] (14)熱安定性パラメータ (TS)
PETレジンチップ (溶融試験前; [IV] ) lgを内径約 14mmのガラス試験管に入れ 130°Cで 12時間真空乾燥した後、真空ラインにセットし減圧と窒素封入を 5回以上繰
り返した後 lOOmmHgの窒素を封入して封管し、 300°Cの塩バスに浸漬して 2時間 溶融状態に維持した後、サンプルを取り出して冷凍粉砕して真空乾燥し、 IV (溶融試 験後; IV) )を測定し、下記計算式を用いて求めた。冷凍粉砕は、下記(15)に記載
f2
の方法に準じて行った。
式は、既報 (上山ら:日本ゴム協会誌第 63卷第 8号 497頁 1990年)から引用した。 TS = 0. 245 { [IV] — L47 - [IV] — L47 }0
f2 i
[0269] (15)熱酸ィ匕安定性パラメータ (TOS)
PETレジンチップ (加熱試験前; [IV )を冷凍粉砕して 20メッシュ以下の粉末にし それを 130°Cで 12時間真空乾燥したもの 300mgを内径約 8mm、長さ約 140mmの ガラス試験管に入れ 70°Cで 12時間真空乾燥した後、シリカゲルを入れた乾燥管を 試験管上部につけて乾燥した空気下で、 230°Cの塩バスに浸漬して 15分間加熱し た後の IVを測定し、上記した TSと同じ下記計算式を用いて求めた。ただし、 [IV] および [IV] はそれぞれ加熱試験前と加熱試験後の IV (デシリットル Zグラム)を指
fl
す。冷凍粉砕は、フリーザーミル (米国スペックス社製 6750型)を用いて行った。専 用セルに約 2gのレジンチップと専用のインパクターを入れた後、セルを装置にセット し液体窒素を装置に充填して約 10分間保持し、その後、 RATE10 (インパクターが 1 秒間に約 20回前後する)で 5分間粉砕を行った。
TOS = 0. 245 { [IV] _L47- [IV] — L47 }。
fl i
[0270] (16)耐加水分解性パラメータ (HS)
PETレジンチップ (加水分解試験前; [IV^ )を上記(15)と同様に冷凍粉砕して 20 メッシュ以下の粉末にし、それを 130°Cで 12時間真空乾燥した。加水分解試験はミ 二カラー装置( (株)テクサム技研製 TypeMC12.ELB)を用いて行った。上記粉末 lgを 純水 100mlと共に専用ステンレスビーカーに入れてさらに専用の攪拌翼を入れ、密 閉系にして、ミニカラー装置にセットし 130°Cに加熱、加圧した条件下に 6時間攪拌し た。試験後の PETをグラスフィルターで濾取し、真空乾燥した後 IVを測定し([IV] )
f3
、以下の式により耐加水分解性パラメータ (HS)を求めた。
HS = 0. 245 { [IV] — L47 - [IV] — L47 }
f3 i
[0271] (17)段付成形板の成形
減圧乾燥機を用いて 140°Cで 16時間程度減圧乾燥したポリエステルを名機製作 所製射出成形機 M— 150C— DM型射出成形機により図 1、図 2に示すようにゲート部 (G)を有する、 2mm〜: L lmm(A部の厚み = 2mm、 B部の厚み = 3mm、 C部の厚 み =4mm、 D部の厚み = 5mm、 E部の厚み = 10mm、 F部の厚み = 11mm)の厚 さの段付成形板を射出成形した。
ャマト科学製真空乾燥器 DP61型を用いて予め減圧乾燥したポリエステルを用い、 成形中に吸湿を防止するために、成形材料ホッパー内は乾燥不活性ガス(窒素ガス )パージを行った。 M—150C— DM射出成形機による可塑ィ匕条件としては、フィード スクリュウ回転数 = 70%、スクリュウ回転数 = 120rpm、背圧 0. 5MPa、シリンダー温 度はホッパー直下力も順に 45°C、 250°C、以降ノズルを含め 280°Cあるいは 290°C に設定した。射出条件は射出速度及び保圧速度は 20%、また成形品重量が 146士 0. 2gになるように射出圧力及び保圧を調整し、その際保圧は射出圧力に対して 0. 5MPa低く調整した。
射出時間、保圧時間はそれぞれ上限を 10秒、 7秒,冷却時間は 50秒に設定し、成 形品取出時間も含めた全体のサイクルタイムは概ね 75秒程度である。
金型には常時、水温 10°Cの冷却水を導入し温調するが、成形安定時の金型表面 温度は 22°C前後である。
なお、成形温度とは、前記のノズルを含めバレルの設定温度を言う。
実施例や比較例で用いる種々のポリエステルの成形板 Tel、成形板 Tc2の測定に 用 ヽる段付成形板は 290°C成形温度で成形した成形板である。
また、実施例および比較例におけるポリエステル榭脂の成形板ヘイズ (%)および 成形板ヘイズ斑 (%)の測定には 280°C成形温度の成形板を用いた。
成形品特性評価用のテストプレートは、成形材料を導入し榭脂置換を行った後、成 形開始から 11〜18ショット目の安定した成形品の中から任意に選ぶものとした。
2mm厚みのプレート(図 1の A部)は昇温時の結晶化温度(Tel)および降温時の 結晶化温度 (Tc2)測定、 3mm厚みのプレート(図 1の B部)は環状三量体増加量( △CT量)測定、 5mm厚みのプレート(図 1の D部)はヘイズ (霞度%)測定、に使用 する。
[0272] (18)中空成形体の成形
1)プリフォームの成形
ャマト科学社製真空乾燥器 DP63型を用いて予め減圧乾燥したポリエステルチッ プを用い、成形中にチップの吸湿を防止するために、成形材料ホッパー内は乾燥不 活性ガス(窒素ガス)パージを行った。
名機製作所社製 M— 150C— DM射出成形機による可塑化条件としては、フィード スクリュウ回転数 = 70%、スクリュウ回転数 = 120rpm、背圧 0. 5MPa、計量位置 50 mm、シリンダー温度はホッパー直下力も順に 45°C、 250°C、以降ノズルを含め溶融 榭脂温度が 280°Cになるように設定した。射出条件は射出速度及び保圧速度は 10 %、また成形品重量が 58. 6±0. 2gになるように射出圧力及び保圧を調整し、その 際保圧は射出圧力に対して 0. 5MPa低く調整した。冷却時間は 20秒に設定し、成 形品取出時間も含めた全体のサイクルタイムは概ね 42秒程度である。プリフォームの サイズは、外径 29. 4mm、長さ 145. 5mm、肉厚約 3. 7mmである。
金型には常時、水温 18°Cの冷却水を導入し温調するが、成形安定時の金型表面 温度は 29°C前後である。特性評価用のプリフォームは、成形材料を導入し榭脂置換 を行った後、成形開始から 20〜50ショット目の安定した成形品の中から任意に選ぶ ものとした。
2)延伸中空成形体 (ボトル)の成形
前記プリフォームの口栓部を自家製のロ栓部結晶化装置で加熱結晶化させた。次 にこの予備成形体を CORPOPLAST社製の LB— 01E成形機で縦方法に約 2. 5 倍、周方向に約 3. 8倍の倍率に二軸延伸ブローし、引き続き約 145°Cに設定した金 型内で 7秒間熱固定し、容量が 1500ccの容器 (胴部肉厚 0. 45mm)を成形した。延 伸温度は 100°Cにコントロールし、成形開始から 10〜30ショット目の安定した成形品 の中力 任意に選ぶものとした。ボトルの口元からサンプルを取り、ァセトアルデヒド 含有量 (AA含有量)の測定、環状 3量体含有量 (CT含有量)、遊離 EG含有量、遊 離 DEG含有量の測定に使用した。
[0273] (19)中空成形体用予備成形体の外観
(18)で結晶化させた予備成形体をロ栓部の方向から観察し、下記のように評価し
た。
◎ : ほぼ無色透明
△ : 透明だが黄色味が強い
X : 不透明
X X: 不透明で黄色い
[0274] (20)中空成形体用予備成形体のロ栓部形状および寸法
前記(18)で結晶化させた予備成形体ロ栓部の形状および寸法を目視観察し、下 記のように評価した。
◎ : 極めて安定した寸法精度が得られた。
〇 : 安定した寸法精度が得られた。
X : 結晶化不十分、形状不良、または、過度に結晶化、寸法不良。
[0275] (21)延伸中空成形体の外観
前記(18)の成形開始 10本目から 20本の中空成形体を目視で観察し、下記のよう に評価した。
◎ : 透明で外観問題なし
△ : 透明だが黄色味が強い
X : 中空成形体に白化した流れ模様や白化物が少し有り
X X: 中空成形体に白化した流れ模様や白化物あり
[0276] (22)ボトル胴部の強度測定
上記方法で成形したボトルの胴部をカッターで大きめに切断しスーパーダンべルカ ッター型式 SDMK- 1000D ダンベル社 (株)製 (JISK-7162-5Aに準じる)で打ち抜き、 引っ張り試験器 SS— 207D— U (東洋ボールドウィン (株)製)を用いて強度を測定 した。
[0277] (23)ポリエステルの遊離のグリコール含有量(以下、遊離エチレングリコール含有量 は「遊離 EG含有量」、遊離ジエチレングリコール含有量は「遊離 DEG含有量」 t 、う )
試料約 1. OOOgを精秤し三角フラスコ中でへキサフルォロイソプロパノール Zクロ口 フオルム(2Z3)混合溶媒 8mLに溶解し、っ 、で蒸留水 3mLをカ卩ぇ内容物を均一
化する。混合溶媒を留去し、残留水相をガラス繊維フィルターを用いて濾過する。濾 液を水で 10mLに定容し、ガスクロマトグラフ法により定量した。
[0278] (24)チップ冷却水中あるいは水処理水のナトリウム含有量、マグネシウム含有量、力 ルシゥム含有量および珪素含有量
チップ冷却水などを採取し、岩城硝子社製 1G1ガラスフィルターで濾過後、濾液を 島津製作所製誘導結合プラズマ発光分析装置で測定した。
[0279] (ポリエステル 1)
予め反応物を含有して ヽる第 1エステルイ匕反応器に、高純度テレフタル酸とェチル グリコ—ルとのスラリーを連続的に供給し、撹拌下、約 250°C、 0. 5kg/cm2Gで平 均滞留時間約 3時間反応を行った。この反応物を第 2エステル化反応器に送付し、 撹拌下、約 260°C、 0. 05kgZcm で所定の反応度まで反応を行った。塩基性酢 酸アルミニウムのエチレングリコール溶液と、 Irganoxl222 (チノく'スペシャルティー ケミカルズ社製)とエチレングリコールを事前に加熱処理したエチレングリコール溶液 を酸成分に対して Irganox 1222として 0. 01mol%を事前に混合して、この第 2ェ ステルイ匕反応器に連続的に供給した。このエステル化反応生成物を連続的に第 1重 縮合反応器に供給し、撹拌下、約 265°C、 25torrで約 1時間、次いで第 2重縮合反 応器で撹拌下、約 265°C、 3torrで約 1時間、さらに最終重縮合反応器で撹拌下、約 275°C、 0. 5〜: Ltorrで約 2時間重縮合させた。なお、チップィ匕時の冷却水としては、 ナトリウム含有量が 0. lppm、カルシウム含有量が約 0. lppm、マグネシウム含有量 が約 0. 06ppm、珪素含有量が約 0. 7ppmのイオン交換水を用いた。
得られた溶融重縮合 PETの IVは 0. 55デシリットル Zグラムであった。
この溶融重縮合 PETをチップ化後、貯蔵用タンクへ輸送し、次いで振動式篩分ェ 程および気流分級工程によってファインを除去し、次 、で連続式固相重合装置へ輸 送した。窒素雰囲気下、約 155°Cで結晶化し、さらに窒素雰囲気下で約 200°Cに予 熱後、連続固相重合反応器に送り窒素雰囲気下で約 208°Cで固相重合した。 IVが 0. 70デシリットル Zグラム、 AA含有量が 3. 5ppm、密度が 1. 400gZcm3の PET を得た。ナトリウム含有量は 0. 03ppm、カルシウム含有量は 0. 05ppm、珪素含有 量は 0. 6ppmであった。
得られた PETの特性を表 1に示す。
[0280] (ポリエステル 2 (Pes2) )
重縮合触媒添加量、固相重合時間を変更する以外はポリエステル 1と同様にして 反応させてポリエステル 2を得た。得られた PETの特性を表— 1に示す。ナトリウム含 有量、カルシウム含有量、珪素含有量はポリエステル 1と同程度であった。
[0281] (ポリエステル 3 (Pes3) )
重縮合触媒添加量を変更する以外はポリエステル 1と同様にして溶融重縮合させ てプレボリマーを得た。
得られたプレボリマーをファイン除去後、回転式減圧固相重合装置に投入し、回転 しながら減圧下において 70〜160°Cで結晶化後、 210°Cで固相重合した。固相重 合後、篩分工程でファイン等の除去処理を実施した。得られた PETの特性を表 1 に示す。ナトリウム含有量、カルシウム含有量、珪素含有量はポリエステル 1と同程度 であった。
[0282] (ポリエステル 4 (Pes4)、 5 (Pes5) )
重縮合触媒として、チタニウムテトラブトキシドのエチレングリコール溶液、酢酸マグ ネシゥム 4水和物のエチレングリコール溶液を用いる以外はポリエステル 1と同様にし て反応させてポリエステル 4、 5を得た。
得られた PETの特性を表 1に示す。ナトリウム含有量、カルシウム含有量、珪素 含有量はポリエステル 1と同程度であった。
[0283] (ポリエステル 6 (Pes6) )
重縮合触媒として三酸ィ匕アンチモンのエチレングリコール溶液を用い、チップ化時 の冷却水としてナトリウム含有量が約 9. Oppm、カルシウム含有量が約 10. lppm、 マグネシウム含有量が約 5. Oppm、珪素含有量が 10. 5ppmの水を用いること以外 はポリエステル 1のプレポリマーと同様にして溶融重縮合プレポリマー(IV=0. 48デ シリットル Zグラム)を得た。得られたプレボリマーをファイン除去せずに回転式減圧 固相重合装置に投入し、回転しながら減圧下において 70〜160°Cで結晶化後、 21 0°Cで固相重合した。固相重合後、篩分工程でファイン等の除去処理をしな力つた。 得られた PETの特性を表 1に示す。
ナトリウム含有量は 4. Oppm、カルシウム含有量は 5. lppm、珪素含有量は 5. 4p pmであつ 7こ。
[0284] (ポリエステル 7 (Pes7) )
重縮合触媒として、三酸化アンチモンのエチレングリコール溶液、酢酸コバルトのェ チレングリコール溶液を用い、固相重合時間を延長する以外はポリエステル 1と同様 にして反応させてポリエステル 7を得た。
得られた PETの特性を表 1に示す。ナトリウム含有量、カルシウム含有量、珪素 含有量はポリエステル 1と同程度であった。
[0285] (ポリエステル 8 (Pes8) )
重縮合触媒として三酸ィ匕アンチモンのエチレングリコール溶液を用い、チップ化冷 却水としてポリエステル 6の場合と同質の水を用いる以外はポリエステル 1と同様にし て溶融重縮合させてプレボリマーを得た。次いで、固相重合時間を変更する以外は ポリエステル 7と同様にして反応させてポリエステル 8を得た。得られた PETの特性を 表 1に示す。ナトリウム含有量、カルシウム含有量、珪素含有量はポリエステル 1と 同程度であった。
[0286] [表 1]
注 : 成形板 Tcl、 Tc2 = 290°Cの温度で成形した成形板の値
(実施例 1)
上記合成したポリエステル 1とポリエステル 2のペレットを 7: 3の割合でブレンドして 得たポリエステル榭脂を (18)の方法により、溶融榭脂温度が 280°C、溶融滞留時間 110秒の条件下に射出成形して得たプリフォームおよび延伸成形ボトルにっ 、て評 価を実施した。結果を表 2に示す。
[0288] (実施例 2)
ポリエステル 1とポリエステル 2の 7: 3の混合物のチップ表面に、燐酸水溶液として 燐酸を P残存含有量と A1残存含有量のモル比(PZA1)が約 1. 7になるように均一に 付着させたポリエステル榭脂について同様にして評価を実施した。
結果を表 2に示す。評価した全ての特性は実施例 1と同様に良好であった。
[0289] (比較例 1)
表 2に示すように比較例 1のポリエステル組成物につ ヽて実施例 1と同様にして評 価を実施した。
実施例と比較すると明らかに、成形板のヘイズ値およびヘイズ斑は大きぐまた予 備成形体ロ栓部の結晶化後の形状および寸法は結晶化不十分で形状不良で、外 観も不透明であり、延伸成形体の AA含有量および外観もあまりよくなかった。結果を 表 2に示す。
[0290] (比較例 2)
表 2に示すように比較例 2のポリエステル榭脂にっ ヽて評価を実施した。 実施例と比較すると明らかに、予備成形体の外観は不透明で黄色ぐ延伸成形体の AA含有量は多く問題であった。結果を表 2に示す。
[0291] (比較例 3)
表 2に示すように比較例 3のポリエステル榭脂にっ ヽて評価を実施した。 実施例と比較すると明らかに、成形板のヘイズ値およびヘイズ斑が高ぐ予備成形体 ロ栓部の結晶化後の形状および寸法は結晶化不十分で形状不良、外観は不透明 であり、また中空成形体の AA含有量は多ぐ外観も非常に悪力つた。結果を表 2に 示す。
[0292] (比較例 4)
表 2に示すように比較例 4のポリエステル 8について評価を実施した。
実施例と比較すると明らかに、成形板のヘイズ値およびヘイズ斑が高ぐ予備成形 体ロ栓部の結晶化後の形状および寸法は過度の結晶化のため形状不良であり、中 空成形体の外観も悪かった。結果を表 2に示す。
[表 2]
産業上の利用可能性
本発明は、流動特性が改良されるために成形時のアルデヒド類の発生量が少なぐ かつ成形体とした際には耐圧性などの機械的特性に優れた成形体を与えるポリエス テル榭脂を提供する。特に、アルミニウムおよびその化合物からなる群より選ばれる 一種以上をポリエステル重合触媒として用いて重合されたポリエステルカゝらなる、安 価なポリエステル榭脂を提供する。また、本発明のポリエステル榭脂は流動特性が改 良されるので成形時の歪みが少なぐ耐熱寸法安定性の優れた成形体、特に中空 成形品を高速成形により効率よく生産することができ、なおかつ、非常に耐圧性ゃ耐 熱寸法安定性が良好な成形体を与え、また金型を汚すことの少ない長時間連続成 形性に優れたポリエステル榭脂及びそれからなる成形体ならびに成形体の製造方法 を提供する。