ベルト調整機構ならびにこのベルト調整機構を備えたベルトホイストおよ びベルト荷締機
技術分野
[0001] 本発明は、ベルトホイストやベルト荷締機などに適用されるベルト調整機構、特に負 荷作用時におけるベルトの緊張部分の長さを確実,安全に調整できるようにしたベル ト調整機構などに関する。なお、ベルトホイストは介護などの分野でも利用可能である
[0002] 一般に、ベルトホイストやベルト荷締機では、荷物,工事用製品などの各種作業対 象物を吊り上げたり締め付けたりするための調整側ベルトを、その緊張した状態で確 実,安全に駆動できることが必要であり、本発明はこのような要請に応えるものである 調整側ベルト緊張部分の調整機構の動作自体はベルト荷締機およびベルトホイス トの 、ずれの場合も同じである。
背景技術
[0003] 本件出願人が提案済みのベルト調整機構 (後述の特許文献参照)として図 24に示 すものがある。
ここでは、調整側ベルト 101の駆動ローラ 102を搭載した駆動用ベース 103と、調 整側ベルト 101を駆動ローラ 102に押し付けて所定のバランス状態に保持するため のピンチローラ 104を搭載した押圧用(緊張用)ベース 105と、を設けている。
[0004] 駆動用ベース 103および押圧用ベース 105は相対的にスライド可能な態様であり、 このスライド方向力、駆動ローラ 102とピンチローラ 104とを結ぶ直線方向と一致する ように設定されている。
[0005] 図 24のベルト調整機構は、このようにピンチローラ用ベース(押圧用ベース 105)と 駆動ローラ用ベース (駆動用ベース 103)とが相対的にスライドしながら移動する態様 とし、これによりピンチローラ用ベースが駆動ローラ用ベースに対して回動するタイプ のベルト調整機構で生じていた問題点を解決したものである。
[0006] この問題点とは、
(11)荷重 Fとバランスした状態で押圧保持されて ヽる調整側ベルトを駆動ローラで荷 締め方向などに送り出そうとすると、ピンチローラが調整側ベルトを駆動ローラに強く 押圧してこれら双方のローラが食付き状態へと移行し、もはや駆動ローラを回転させ て荷締め方向に送り出すことが困難になってしまう、
(12)これとは逆に、あるバランス状態で調整側ベルトがその緩み方向に駆動ローラか ら少しでも滑ると、ピンチローラによる調整側ベルトの保持状態が一気に解除されて しまい、それまでベルトで固定されていた荷物などが急に崩れてしまう、
などである。
特許文献 1:国際公開第 2004Z081409号パンフレット
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0007] 図 24のベルト調整機構の場合、もつばら押圧ローラの作用により調整ベルトを駆動 ローラに圧接しているため、この調整側ベルトと駆動ローラとの間の摩擦力の安定ィ匕 の点でさらなる改善の余地を有している。
[0008] 本発明では、作業対象物を固定'保持する調整側ベルトを、押えベルトで、駆動口 一ラの周方向の広範囲に亘つて圧接し、これにより当該調整側ベルトと駆動ローラと の間の摩擦力の安定化'均一化を図ることを目的とする。
[0009] また、当該押えベルトの破断時にはピンチローラで調整側ベルトを駆動ローラに圧 接する態様とし、これにより押えベルト破断にともなう調整側ベルトの抜け落ちなどを 防止して、ベルト調整機構の安全ィ匕を図ることを目的とする。
課題を解決するための手段
[0010] 本発明は、以上の課題を次のようにして解決する。
(1)ベルトの緊張部分の長さを、所定の駆動操作に基づ 、て調整できるようにしたベ ルト調整機構において、
前記ベルトの駆動ローラ(例えば後述の駆動ローラ 11, 31, 31 ' )と、
前記駆動ローラを搭載した駆動用ベース (例えば後述の駆動用ベース 16, 36)と、 前記ベルトを前記駆動ローラの周面に押圧するための押えベルト(例えば後述の押
えべノレト 14, 34)と、
前記押えベルトの経路を設定するためのガイドローラ (例えば後述のガイドローラ 18a , 18b, 37g, 38b,押圧ローラ 18b,, 18c, 38c, 38e, 38e' ,38f, 38g)と、 前記押えベルトのテンションローラ(例えば後述のテンションローラ 17b, 37b, 37b ' , 37h,ガイドローラ 37g)を搭載した緊張用ベース (例えば後述の緊張用ベース 17) と、
を備え、前記駆動用ベースおよび前記緊張用ベースを、前記ベルトにかかる負荷( 例えば後述の荷重 F)に基づき前記押えベルトのテンションを強める方向に相対移動 する態様で設ける。
(2)上記(1)において、
前記負荷を受けている状態で前記押えベルトが破断したとき、前記緊張用ベースに 対する負荷に基づいて、前記ベルトを前記駆動ローラ周面に押圧するためのピンチ ローラ (例えば後述のピンチローラ 53, 63)を設ける。
(3)上記(2)において、
前記ピンチローラを搭載する部材として、前記駆動用ベースに対して移動可能で、か つ、前記押えベルトの破断の際には前記テンションローラの軸と当接して前記駆動用 ベースと前記緊張用ベースとのそれ以上の相対移動を阻止する態様のテンション口 一ラ用孔部(例えば後述の保全用孔部 56a, 66a)を持つ、破断対策用ベース (例え ば後述の保全用ベース 54, 64,連結アーム 56, 66)を設ける。
(4)上記(2) , (3)において、
前記ピンチローラと前記駆動ローラ周面との離間状態を規制する部材として、前記駆 動用ベースに対して移動可能で、かつ、前記押えベルトの正常作動時には前記ピン チローラを前記駆動ローラへの押圧位置力 離間させた状態に保持するとともに、前 記押えベルトの破断の際には前記緊張用ベースとの間で相対的に移動して当該保 持状態を解除するための面部分 (例えば後述のカム面 67b)を持つ、離間用ベース( 例えば後述のカム作用部材 67)を設ける。
発明の効果
本発明によれば、緊張状態の押えベルトで調整側ベルトを駆動ローラに挟み込み
、かつ、その駆動ローラと調整側ベルトとの接触面積を多くとつているので、この両者 間の滑りを確実に防止でき、当該調整側ベルトの磨耗の程度も格段に減少させるこ とがでさる。
[0012] また、緊張状態の当該押えベルトが破断した時には、ピンチローラにより、調整側べ ルトを駆動ローラに圧接するようにしているので、押えベルト破断にともなう調整側べ ルトの抜け落ちなどを確実に防止して、ベルト調整機構の安全ィ匕を図ることができる 図面の簡単な説明
[0013] [図 1]図 1は手動式ベルト調整機構を示す説明図である。(実施例 1)
[図 2]図 2は手動式ベルト調整機構を示す説明図である。(実施例 2)
[図 3]図 3は手動式ベルト調整機構を示す説明図である。(実施例 3)
[図 4]図 4は手動式ベルト調整機構を示す説明図である。(実施例 4)
[図 5]図 5は電動式ベルト調整機構 (ベルトホイスト)を示す説明図である。(実施例 5) [図 6]図 6は図 5の電動式ベルトホイストの側面状態を示す説明図である。(実施例 5) [図 7]図 7は電動式ベルト調整機構 (ベルトホイスト)を示す説明図である。(実施例 6) [図 8]図 8は電動式ベルト調整機構 (ベルトホイスト)を示す説明図である。(実施例 7) [図 9]図 9は電動式ベルト調整機構 (ベルトホイスト)を示す説明図である。(実施例 8) [図 10]図 10は電動式ベルト調整機構 (ベルトホイスト)を示す説明図である。(実施例 9)
[図 11]図 11は電動式ベルト調整機構 (ベルトホイスト)を示す説明図である。(実施例 10)
[図 12]図 12は電動式ベルト調整機構 (ベルトホイスト)を示す説明図である。(実施例 11)
[図 13]図 13は電動式ベルト調整機構 (ベルトホイスト)を示す説明図である。(実施例 12)
[図 14]図 14は押えベルト破断時の安全確保用ピンチローラを設けたベルト調整機構 の初期設定状態を示す説明図である。(実施例 13)
[図 15]図 15は図 14のベルト調整機構のバランス状態および押えベルト破断状態を
示す説明図である。(実施例 13)
[図 16]図 16は図 14の初期設定状態における要部を示す説明図である。(実施例 13 )
[図 17]図 17は図 15のバランス状態および押えベルト破断状態における要部を示す 説明図である。(実施例 13)
[図 18]図 18は押えベルト破断時の安全確保用ピンチローラを設けたベルト調整機構 (ベルトホイスト)を示す説明図である。(実施例 14)
[図 19]図 19は押えベルト破断時の安全確保用ピンチローラを設けたベルト調整機構 (ベルトホイスト)を示す説明図である。(実施例 15)
[図 20]図 20は押えベルト破断時の安全確保用ピンチローラを設けたベルト調整機構 (ベルトホイスト)のバランス状態を示す説明図である。(実施例 16)
[図 21]図 21は図 20のベルト調整機構の押えベルト破断状態を示す説明図である。 ( 実施例 16)
[図 22]図 22は図 20のバランス状態における要部を示す説明図である。(実施例 16) [図 23]図 23は図 21の押えベルト破断状態における要部を示す説明図である。(実施 例 16)
[図 24]図 24は先行技術を示す説明図である。
符号の説明
[0014] 以下の英小文字付きの符号で表す構成要素は、原則としてその最初の数字部分 の構成要素の一部であることを示している。例えばスライド動作用の細長状孔部 16a は駆動用ベース 16に形成された孔部である。
[0015] [図 1乃至図 4の手動式ベルト調整機構]
11 表面がローレット加工されている駆動ローラ
11a 当該駆動ローラの回転軸
12 フックやアイ (ループ状)などの係止用部分を端部に設け、当該端部までの 緊張範囲の長さが駆動ローラ 11の作用により調整される調整側ベルト
13 フックやアイなどの係止用部分を端部に設けた固定側ベルト
13 ' 固定側ベルトと同様の係止手段として作用する固定フック
14 駆動ローラ表面の略 3Z4の周方向長さにわたって調整側ベルト 12を挟み 込むためのエンドレスの押えベルト
15 駆動ローラ 11の操作レバー
16 駆動ローラ 11を搭載して、調整側ベルト 12および固定側ベルト 13 ·固定フ ック 13,に荷重 Fが加わったとき、後述の緊張用ベース 17との間で相対移動する一 対の駆動用ベース(の奥側)
16a〜 16e 図示左右方向'上下方向への相対的なスライド動作用の細長状孔部
16f 一対の駆動用ベース 16同士の連結軸
17 テンションローラ 17bを搭載して、調整側ベルト 12および固定側ベルト 13 · 固定フック 13 'に荷重 Fが加わったとき、駆動ベース 16との間で相対移動して押えべ ルト 14のテンションを強めるための一対の緊張用ベース(の奥側)
17a 固定側ベルト 13の取付軸
17a' 固定フック 13 'の支軸
17b 押えベルト 14に対するテンションローラ (兼ガイドローラ)
18 後述の押圧ローラ 18c, 18b 'を搭載して、調整側ベルト 12および固定側べ ルト 13 ·固定フック 13 'に荷重 Fが加わったとき、駆動用ベース 16との間で相対移動 して調整側ベルト 12および押えベルト 14を駆動ローラ 11に押し付けるための一対の 押圧用ベース(の奥側)
18a, 18b 押えベルト 14のガイドローラ
18b' , 18c 調整側ベルト 12および押えベルト 14に対する押圧ローラ(兼ガイド口 ーラ)
18d 駆動ローラ 11に対する長孔部
19 操作レバー 15の回動操作に基づいて駆動ローラ 11と押圧ローラ 18cとの 挟み込み領域力 荷締方向などに送り出された調整側ベルトの非緊張部分が当該 駆動ローラに巻き付くことを防止するためのセパレータ
[図 5乃至図 13の電動式ベルトホイスト]
31 (図 5,図 6,図 9で使用)
表面がローレットカ卩ェされて 、る駆動ローラ
31 ' (図 7,図 8,図 10,図 11〜図 13で使用)
表面がその周方向に歯車形状に形成されて後述の中間タイミングベルト 4 1と係合する駆動ローラ
32 駆動ローラ 31, 31 'の作用により上下動して、フックやアイ (ループ状部分) などの係止用部分を端部に設けた調整側ベルト
33 固定フック
34 駆動ローラ表面の略 3Z4以上の周方向長さにわたって調整側ベルトを挟 み込むためのエンドレスの押えべノレト
35 駆動ローラ 31, 31 'のドライバ一として作用する電動式のブレーキ付モータ 36 駆動ローラ 31, 31,を搭載した一対の駆動用ベース (の奥側)
36a 後述の緊張用ベース 37に対する支軸(回動中心軸)
36b〜36d 後述の緊張用ベース 37の回動用の細長状孔部
36e 固定フック 33に対する支軸
36f 調整側ベルト 32,押えベルト 34や後述の中間タイミングベルト 41などのガイ ドローラ
36g, 36h 押えベルト 34のガイドローラ
36j スプリング(図示省略)などの弾性力により図示下方向に付勢されて後述の 中間タイミングベルト 41と同期的に連動するタイミングローラ (ガイドローラ)
36k 当該タイミングローラの移動用の細長状孔部
36m 後述の押圧用ベース 38に対する支軸(回動中心軸)
36n〜36r 後述の押圧用ベース 38の回動用の細長状孔部
36s, 36t 駆動ローラ 31 'と略同一径からなり、後述の中間タイミングベルト 41と 同期的に連動するタイミングローラ (兼ガイドローラ)
36u 駆動ローラ 31 'やタイミングローラ 36sと略同一径力もなり、押圧調整側ベル ト 32,押えベルト 34および後述の中間タイミングベルト 41に対するガイドローラ
37 (図 5〜図 7,図 9〜図 13で使用)
調整側ベルト 32に荷重 Fが加わったときの駆動用ベース 36との間の相対 的な反時計方向への回動作用により押えベルト 34のテンションを強めるための一対
の緊張用ベース(の奥側ベース)
37' (図 8で使用)
調整側ベルト 32に荷重 Fが加わったときの駆動用ベース 36との間の相対 的な時計方向への回動作用により押えベルト 34のテンションを強めるための一対の 緊張用ベース(の奥側ベース)
37a 駆動用ベース 36の支軸 36aに保持される孔部
37b (図 5で使用)
調整側ベルト 32および押えベルト 34に対するテンションローラ (兼ガイド口 ーラ)
37b' (図 7,図 8で使用)
調整側ベルト 32,押えベルト 34および後述の中間タイミングベルト 41に対 するテンションローラ (兼ガイドローラ)
37c (図 5で使用)
調整側ベルト 32のガイドローラ,
37c' (図 7,図 8で使用)
調整側ベルト 32および後述の中間タイミングベルト 41に対するタイミング口 ーラ(ガイドローラ)
37d 緊張用ベース 37自体のガイド軸,
37e 固定フック 33に対する支軸
37g 押えベルト 34に対するガイドローラ(兼テンションローラ)
37h 押えベルト 34に対するテンションローラ (兼ガイドローラ)
38 (図 9〜図 13で使用)
調整側ベルト 32に荷重 Fが加わったとき駆動用ベース 16との間で図示反 時計方向に相対的に回動する一対の押圧用ベース(の奥側ベース)
38a 駆動用ベース 36の支軸 36mに保持される孔部
38b 調整側ベルト 32,押えベルト 34や中間タイミングベルト 41などのガイドロー ラ (押圧ローラ)
38c 調整側ベルト 32,押えベルト 34や後述の中間タイミングベルト 41などを駆
動ローラ 31, 31 'に押し付けるための押圧ローラ (兼ガイドローラ)
38d 押圧用ベース 38自体の案内軸,
38e (図 11で使用)
調整側ベルト 32,押えベルト 34および中間タイミングベルト 41を駆動ロー ラ 31,およびタイミングローラ 36sに押し付けるための押圧ローラ (兼ガイドローラ)
38e' (図 12で使用)
調整側ベルト 32,押えベルト 34および中間タイミングベルト 41を駆動ロー ラ 31,およびタイミングローラ 36tに押し付けるための押圧ローラ (兼ガイドローラ)
38f 調整側ベルト 32,押えベルト 34および中間タイミングベルト 41をタイミング口 ーラ 36sに押し付けるための押圧ローラ (兼押えベルト 34のガイドローラ)
38g 調整側ベルト 32,押えベルト 34および中間タイミングベルト 41をタイミング ローラ 36s, 36tに押し付けるための押圧ローラ(兼ガイドローラ)
39 作業対象物の吊り上げ作動時に駆動ローラ 31から送り出される調整側べ ルト部分が当該駆動ローラに巻き付くことを防止するためのセパレータ
40 モータ 35の出力軸側と駆動ローラ 31の入力軸側とを連結するチェーンや タイミングベルト
41 (07,図 8,図 10〜図 13で使用)
自内周面が駆動ローラ 31 'およびタイミングローラ 36j, 36s,36t,37c'など の外周面と歯車状に結合し、 自外周面が調整側ベルト 32の内周面と密接する中間 タイミングベルト
[図 14乃至図 23の押えベルト破断時の安全確保用ピンチローラを設けたベルト 調整機構]
ここで 50番台の符号は図 14乃至図 19のベルト調整機構で新たに設けた構成要素 を示し、 60番台の符号は図 20乃至図 23のベルト調整機構で新たに設けた構成要 素を示している。なお、 10番台の符号は上述の [図 1乃至図 4の手動式ベルト調整機 構]で用いたのと同様の構成要素を示す。
11 駆動ローラ
11a 当該駆動ローラの回転軸
12 調整側ベルト
13 固定側ベルト
13 ' 固定フック
14 エンドレスの押えベルト
15 操作レバー
16 駆動用ベース(の奥側)
16a, 16b
細長状孔部
16f 一対の駆動用ベース 16同士の連結軸
17 緊張用ベース(の奥側)
17a 固定側ベルト 13の取付軸
17a' 固定フック 13 'の支軸
17b テンションローラ (兼ガイドローラ)
18b ガイドローラ
19 セパレータ
51, 61 テンシ 3ンローラ 17bの回転軸
52, 62 ガイドローラ 18bの回転軸
53, 63 押えベルト 14が破断した時の安全確保用のピンチローラ
54, 64 ピンチローラ 53, 63を搭載する保全用ベース
54a, 64a 当該保全用ベースに形成されてその回動中心を設定する孔部 54b, 64b 後述の連結軸 56b, 66bを受ける孔部
55, 65 駆動用ベース 16に形成されて孔部 54a, 64aを保持するための軸(=保 全用ベース 54, 64の回動中心軸)
56, 66 押えベルト破断時に緊張用ベース 17のテンションローラ 17bの軸 51, 6 1と保全用ベース 54, 64のピンチローラ 53, 63とをリンクさせるための連結アーム
56a, 66a テンションローラ 17bの回転軸 51, 61力 初期設定状態およびバラン ス状態では遊嵌し、押えベルト破断状態では所定箇所に当接して荷重 Fをピンチ口 ーラ 53, 63に作用させるための保全用孔部(図 16,図 17,図 22,図 23などを参照)
56b, 66b 当該保全用孔部とは反対側に形成されて保全用ベース 54, 64の孔 部 54b, 64bといわばリンク結合し、かつピンチローラ 53, 63の回転軸として作用す る連結軸
67 テンションローラ 17bの回転軸 61に規制されながら駆動ローラ 11の軸 11a を中心に回動可能であってバランス状態時にはピンチローラ 63を当該駆動ローラか ら積極的に離間させて保持するためのカム作用部材
67a テンションローラ 17bの回転軸 61が遊嵌されるクランク状の孔部
67b バランス状態時に保全用ベース 64を受けて保持するためのカム面
67c 当該カム面に続く段部
発明を実施するための最良の形態
[0018] これらのベルト調整機構はいずれも、
(21)調整側ベルトに保持(固定)した対象物を吊り上げたり、吊り下げたりするベルトホ ィスト
(22)調整側ベルトの実効長を変える (緊張部分の長さを短くしていく)ことにより、例え ばトラックの荷台に載せた対象物を締めて固定するベルト荷締機
として用いることが可能である。
[0019] ただ、手動式ベルト調整機構はベルトホイストおよびベルト荷締機として使用され、 電動式ベルト調整機構はベルトホイストとして使用されるのが一般的である。
[0020] なお、調整側ベルト 12と固定側ベルト 13とが連続した形式のベルト調整機構も当 然に本発明の適用範囲であり、この形式のものは例えば複数のガスボンベなどを一 まとめにする際の荷締機として利用される。
[0021] 調整側ベルト 12, 32,固定側ベルト 13や押えベルト 14, 34は、例えばァラミド繊 維,ポリプロピレン繊維やステンレス製のものを用いる。これにより、ベルト調整機構 全体の耐熱化,軽量化,耐薬品化を図ることができる。
[0022] 図 1の手動式ベルト調整機構は、概略、
(31)—対の対向する駆動用ベース 16を連結軸 16f, 16gで一体化して、
(32)この対向板状態の駆動用ベースの内部空間に駆動ローラ 11,調整側ベルト 12, 固定側ベルト 13,押えベルト 14,取付軸 17a,テンションローラ 17b,ガイドローラ 18
a, 18bおよび押圧ローラ 18cをそれぞれ設け、
(33)この駆動用ベースの外側に操作レバー 15 ,緊張用ベース 17および押圧用ベー ス 18をそれぞれ設けた、
態様になつている。なお、操作レバー 15を設けるのは一対の駆動用ベース 16の一 方のみである。
[0023] 図 1において、緊張用ベース 17の取付軸 17aおよびテンションローラ 17bの回転軸 はそれぞれ駆動用ベース 16の細長状孔部 16aおよび 16bに案内され、押圧用ベー ス 18のガイドローラ 18aおよび 18bの回転軸はそれぞれ駆動用ベース 16の細長状 孔部 16cおよび 16dに案内され、また、押圧用ベース 18の押圧ローラ 18cの回転軸 は駆動用ベース 16の細長状孔部 16eに案内されている。
[0024] 初期設定状態 (a)における各ベースは、押えベルト 14の弾性復元力などにより、緊 張用ベース 17および押圧用ベース 18がそれぞれ駆動用ベース 16 (駆動ローラ 11 ) に対して図示右方向に相対的に移動した位置関係になっている。
[0025] そして、この初期状態の操作レバー 15を M方向に回動操作して駆動ローラ 11を時 計方向に回すことにより、調整側ベルト 12の被押圧部分(=駆動ローラ 11と押圧口 ーラ 18cとで挟まれている部分)が図示右方向に送り出されていく。このとき、押えべ ルト 14,押圧ローラ 18cおよびその他のローラ(テンションローラ 17bおよびガイドロー ラ 18a, 18b)がそれぞれ反時計方向に移動する。
[0026] この送り出し動作によって作業対象物はベルトできつく締められていき、最終的に はバランス状態 (b)となる。
[0027] そして、このバランス状態では、
(41)固定側ベルト 13にカ卩わる荷重 Fにより当該ベルトと一体の緊張用ベース 17 (取付 軸 17a)が駆動用ベース 16に対して図示左方向に相対的にスライドし、
(42)押えベルト 14を介する形でこの緊張用ベース 17とリンクしている押圧用ベース 1 8も同じぐ駆動用ベース 16に対して図示左方向に相対的に、押圧ローラ 18cが駆 動ローラ 11との間に調整側ベルト 12およびえ押えベルト 14を十分に挟み込むまで、 スライドする。
[0028] この駆動用ベース 16および押圧用ベース 17それぞれのスライド作用のトータル的
な結果として、押えベルト 14は (a)の初期設定状態よりも強く緊張する。
[0029] この緊張により、調整側ベルト 12は、駆動ローラ周面のガイドローラ 18bから押圧口 ーラ 18cまでの約 3Z4の広い範囲にわたって強くまた均一に圧接される。
[0030] このように本発明の手動式ベルト調整機構によれば、緊張状態の押えベルト 14で 調整側ベルト 12を駆動ローラ 11に挟み込み、かつ、その駆動ローラ 11と調整側べ ルト 12との接触面積を多くとつているので、この両者間の滑りを確実に防止でき、当 該調整側ベルトの磨耗の程度も格段に減少させることができる。
[0031] この滑り防止や磨耗減少の作用は、後述の電動式ベルト調整機構においても同じ ように生じる。
[0032] なお、荷締操作時などにおける駆動ローラ 11と操作レバー 15との間の、ラチェット( 図示省略)などを介した M方向のみへの連動機構自体や、例えば荷締解除操作時 における駆動ローラ 11と操作レバー 15との間のこれとは逆方向への連動機構自体 は周知であり、例えば本件出願人が提出済みの国際出願 PCTZJP2004Z00319 4でも開示されている。
[0033] 図 2の手動式ベルト調整機構 (その 2)の図 1のそれとの主な相違点は、
(51)緊張用ベース 17の取付軸 17aを案内する細長状孔部 16aが駆動用ベース 16に 形成されていない、
(52)ガイドローラ 18b'および押圧ローラ 18cが、駆動ローラ 11の回転軸を通って駆動 用ベース 16の図示スライド方向と一致する線を中心とした対称位置関係で、押圧用 ベース 18に設けられており、このガイドローラ 18b,は押えベルト 14の押圧ローラとし ても作用する、
ことなどである。
[0034] 図 2の手動式ベルト調整機構の場合、図 1と同じ荷重 Fに対するバランス状態にお いて、ガイドローラ 18b'および押圧ローラ 18cが同じ態様で、調整側ベルト 12および 押えベルト 14を駆動ローラ 11の周面に押し付ける。このときのガイドローラ 18b,およ び押圧ローラ 18cが受ける荷重は FZ2となる。
[0035] 図 3の手動式ベルト調整機構 (その 3)は図 1のそれに対応している。
図 1との相違点は、
(61)固定側ベルト 13の代わりに、固定用フック 13 'を緊張用ベース 17の取付軸 17a に回動可能な形で設け、
(62)駆動用ベース 16には、当該取付軸に対応する細長状孔部 16aなどの部分を設 けていない、
ことなどである。
[0036] 図 3の初期設定状態 (a)およびバランス状態 (b)それぞれにおける駆動用ベース 16と 緊張用ベース 17との位置関係や、バランス状態 (b)での押えベルト 14の緊張状態お よび調整側ベルト 12に対する圧接の程度などは、図 1のそれと同様である。
[0037] 図 4の手動式ベルト調整機構 (その 4)は図 2のそれに対応して 、る。
図 2との相違点は、
(71)固定側ベルト 13の代わりに、固定用フック 13 'を緊張用ベース 17の取付軸 17a に回動可能な形で設け、
(72)駆動用ベース 16には、当該取付軸に対応する細長状孔部 16aなどの部分を設 けていない、
ことなどである。
[0038] 図 4における駆動用ベース 16と緊張用ベース 17との位置関係や、バランス状態( 図示省略)での押えベルト 14の緊張状態および調整側ベルト 12に対する圧接の程 度などは、図 1や図 2のそれと同様である。
[0039] 図 5乃至図 13は、各種タイプの電動式ベルトホイストにおけるバランス状態を示して いる。
[0040] 図示の電動式ベルトホイストはいずれも、
(81)固定フック 33を例えば梁や柱などの強固な任意の箇所に取り付けて力 各種作 業対象物を調整側ベルト 32に固定,保持し、
(82)この固定,保持した状態で、モータ 35を作動させて調整側ベルト 32の駆動ロー ラ 31, 31 'を正逆方向に選択的に回転させることにより、対象物の吊上げ作業および 吊下げ作業を実行する、
ものである。
[0041] なお、図 5乃至図 13の電動式ベルトホイストそれぞれの初期設定状態(図示省略)
においては、押えベルト 34が、その弾性力(復元力)の作用で図示のバランス状態よ りも緊張して ヽな 、形になって!/、る。
[0042] すなわち、駆動用ベース 36に対して、図 5〜図 7の緊張用ベース 37は図示のバラ ンス位置よりも時計方向に回動した状態となり、また、図 8〜図 13の緊張用ベース 37 ' , 37は図示のバランス位置よりも反時計方向に回動した状態になる。
[0043] 駆動用ベース 36には駆動ローラ 31, 31 'が搭載され、緊張用ベース 37, 37'には テンションローラ 37b, 37b' , 37hが搭載されている。
[0044] 各種作業対象物を調整側ベルト 32に固定'保持して当該調整ベース 32および固 定フック 33にそれぞれ図示の方向の荷重 Fが力かると、緊張用ベース 37, 37'が駆 動用ベース 36に対して回動し、図示のバランス状態へと移行する。図 9〜図 13の電 動式ベルトホイストでは駆動用ベース 36も回動する。
[0045] この回動にともなうテンションローラ 37b, 37b' , 37hの作用で押えベルト 34が緊張 する。その結果、調整側ベルト 32は当該押えベルトの外周面と駆動ローラ 31, 31 ' の外周面との間に挟み込まれる。なお、図 7,図 8,図 10〜図 13の電動式ベルトホイ ストの調整側ベルト 32は、押えベルト 34の外周面と中間タイミングベルト 41の外周面 との間に挟持される。
[0046] そのため、調整側ベルト 32と、駆動ローラ 31, 31 ' (またはこれと一体の中間タイミ ングベルト 41)との接触面積も大きくなつて、両者間の摩擦力が十分に確保される。 これにより作業対象物の吊上げ'吊下げ作業時の調整側ベルト 32の滑りを確実に防 止し、また調整側ベルト自体の磨耗を格段に抑えることができる。
[0047] また、調整側ベルト 32および固定フック 33にカ卩わる各荷重 Fの方向を、その双方が 同一鉛直線上に位置するように設定して 、るので、 V、ずれの電動式ベルトホイストの 場合もそれぞれ図示のバランス状態で安定する。
[0048] 図 5および図 6の電動式ベルトホイストの押えベルト 34の経路は「テンションローラ 3 7b—ガイドローラ 36h—ガイドローラ 36g—ガイドローラ 36f—駆動ローラ 31—テンシ ヨンローラ 37b」である。
[0049] そして、調整側ベルト 32の駆動ローラ部分が当該駆動ローラと押えベルト 34とで挟 持されている。
[0050] 図 7および図 8の電動式ベルトホイストの押えベルト 34の経路は「テンションローラ 3
7b ' ガイドローラ 36h—ガイドローラ 36g—ガイドローラ 36f—駆動ローラ 31,一テン シヨンローラ 37b,」である。
[0051] そして、調整側ベルト 32は、その駆動ローラ部分に加え、テンションローラ 37b 'お よびガイドローラ 36fの部分も押えベルト 34と中間タイミングベルト 41とで挟持されて いる。
[0052] 図 9の電動式ベルトホイストの押えベルト 34の経路は「テンションローラ 37h—ガイド ローラ 37g 押圧ローラ 38c 駆動ローラ 31—ガイドローラ 38b—テンションローラ 3 7h」である。
[0053] そして、調整側ベルト 32の駆動ローラ部分が当該駆動ローラと押えベルト 34とで挟 持されている。
[0054] 図 10の電動式ベルトホイストの押えベルト 34の経路は「テンションローラ 37h—ガイ ドローラ 37g 押圧ローラ 38c 駆動ローラ 31,一ガイドローラ 38b—テンションロー ラ 37h」である。
[0055] そして、調整側ベルト 32は、その駆動ローラ部分に加え、押圧ローラ 38cおよびガ イドローラ 38bの部分 (一部)も押えベルト 34と中間タイミングベルト 41とで挟持され ている。
[0056] 図 11の電動式ベルトホイストの押えベルト 34の経路は「テンションローラ 37h—ガイ ドローラ 36h—押圧ローラ 38f—タイミングローラ 36s—押圧ローラ 38e—駆動ローラ
31,一ガイドローラ 38b—テンションローラ 37h」である。
[0057] そして、調整側ベルト 32は、その駆動ローラ部分に加え、タイミングローラ 36sおよ び押圧ローラ 38eの部分も押えベルト 34と中間タイミングベルト 41とで挟持されてい る。
[0058] 図 12の電動式ベルトホイストの押えベルト 34の経路は「テンションローラ 37h—ガイ ドローラ 36h—押圧ローラ 38f—タイミングローラ 36s 押圧ローラ 38g タイミング口 ーラ 36t—押圧ローラ 38e,一駆動ローラ 31,一ガイドローラ 38b—テンションローラ 3 7h」である。
[0059] そして、調整側ベルト 32は、その駆動ローラ部分に加え、タイミングローラ 36s,押
圧ローラ 38g,タイミングローラ 36tおよび押圧ローラ 38e,の部分も押えベルト 34と中 間タイミングベルト 41とで挟持されて 、る。
[0060] 図 13の電動式ベルトホイストの押えベルト 34の経路は「テンションローラ 37h—ガイ ドローラ 36h—押圧ローラ 38f—タイミングローラ 36s—ガイドローラ 36u—駆動ローラ
31,一ガイドローラ 38b—テンションローラ 37h」である。
[0061] そして、調整側ベルト 32は、その駆動ローラ部分に加え、タイミングローラ 36sおよ びガイドローラ 36uの部分も押えベルト 34と中間タイミングベルト 41とで挟持されてい る。
[0062] 図 14〜図 23は押えベルト破断時の安全確保用のピンチローラを設けたベルト調整 機構を示している。
[0063] ただし、図 16,図 17,図 22および図 23では、例えば連結アーム 56, 66の保全用 孔部 56a, 66aやカム作用部材 67の孔部 67aと、テンションローラ 17bの回転軸 51, 61との位置関係を理解しやすくするため、調整側ベルト 12,押えベルト 14,緊張用 ベース 17,テンションローラ 17b,ガイドローラ 18b,押圧ローラ 53, 63などを省略し ている。
[0064] これらのベルト調整機構にぉ 、てそれぞれの押えベルト 14が破断して 、な 、段階 では、連結アーム 56, 66がいわゆる「遊び」の状態となっている。
[0065] すなわち、押えベルト 14が正常に作動しているとき、連結アーム 56, 66の保全用 孔部 56a, 66aの位置態様はテンションローラ 17bの回転軸 51, 61に規制されない。
[0066] 図 20〜図 23のベルト調整機構の場合、少なくともそのバランス状態では保全用べ ース 64の連結アーム側端部がカム作用部材 67のカム面 67bに当接している。
[0067] このように、図 14〜図 23の各ベルト調整機構におけるバランス状態の押えベルト 1
4は、駆動ローラ 11および調整用ベルト 12に対し、連結アーム 56, 66を省略した態 様で作動している。
[0068] そのため、荷重 Fを受けた調整側ベルト 12は図 1〜図 4などのバランス状態と同じよ うに、押えベルト 14によって駆動ローラ 11の外周面に確実に圧接される。
[0069] (図 13までのものも含めて)各ベルトホイストの初期設定状態は、図示のバランス状 態に比べて駆動ローラ 11 (駆動用ベース 16)が押えベルト 14で持ち上がられた形に
なっている。
[0070] 繰り返し使用にともなう劣化などによって押えベルト 14が破断した場合には、荷重 F の作用に基づいて、駆動用ベース 16が緊張用ベース 17から逃げる方向にスライド する。なお、このスライド動作は駆動用ベース 16と緊張用ベース 17との間の相対的 なものである。
[0071] このスライド動作により、それまで図 17 (b) ,図 22のように「遊び」状態であった、連 結アーム 56, 66の保全用孑し咅 56a, 66aとテンションローラ 17bの回転軸 51, 61と の位置関係力 図 17 (c)および図 23のいわばリンク設定状態に移行する。
[0072] このリンク設定状態では、連結アーム 56, 66の保全用孔部 56a, 66aがテンション ローラ 17bの回転軸 51, 61と一意の状態で安定的に当接して 、る。
[0073] この一意の状態とは、ピンチローラ 53, 63が調整側ベルト 12を駆動ローラ 11に押 圧して挟持できる状態である。
[0074] 図 20〜図 23のベルト調整機構 (ベルトホイスト)の場合、ノ ランス状態におけるピン チローラ 63を駆動ローラ 11から積極的に離間させるためのカム作用部材 67を設け たこと力 図 14〜図 19のそれと基本的に相違している。
[0075] ノランス状態におけるカム作用部材 67は、図 22で示すように、そのクランク状の孔 部 67aの図示左側の上下方向部分にテンションローラ 17bの回転軸 61が入り込み、 そのカム面 67bで (駆動ローラ 11から)離間状態の保全用ベース 64を保持する、態 様になって!/、る。すなわちピンチローラ 63は駆動ローラ 11から離れて 、る。
[0076] そして、押えベルト 14が破断すると、駆動用ベース 16がテンションローラ 17bの回 転軸 61 (緊張用ベース 17)に対して下動するので、駆動用ローラの軸 11aに取り付 けられたカム作用部材 67もいっしょに移動する。
[0077] この移動にともない、カム作用部材 67は、その孔部 67aがテンションローラ 17bの回 転軸 61に倣いながら駆動用ローラの軸 11aを中心に図示反時計方向に回動して図
23の状態になる。
[0078] その結果、それまでカム作用部材 67のカム面 67bに保持されていた保全用ベース
64が当該カム面から外れる。
[0079] また、連結アーム 66も下動してその保全用孔部 66aがテンションローラ 17bの回転
軸 61に上記一意の態様で当接する。
[0080] すなわち、連結軸 66bで一体化している保全用ベース 64および連結アーム 66の 一方の端部である孔部 64aの側を軸にした状態で、他方の端部である保全用孔部 6
6aの側が駆動用ベース 16に対して上方向に移動することにより、当該連結軸のピン チローラ 63を駆動ローラ 11の方に移動させて 、る。
[0081] なお、図 21および図 23の押えベルト 14が破断状態のとき、カム作用部材 67の孔 部 67aの上端側部分はテンションローラ 17bの回転軸 61に当接していない。
産業上の利用可能性
[0082] 本発明のベルト調整機構はベルトホイストやベルト荷締機などに適用される。荷物, 工事用製品などの各種作業対象物を吊り上げたり締め付けたりする場合のみならず 、ベルトホイストは介護などの分野でも利用可能である。