JPWO2006033363A1 - ベルト調整機構ならびにこのベルト調整機構を備えたベルトホイストおよびベルト荷締機 - Google Patents
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Abstract
Description
調整側ベルト緊張部分の調整機構の動作自体はベルト荷締機およびベルトホイストのいずれの場合も同じである。
ここでは、調整側ベルト101の駆動ローラ102を搭載した駆動用ベース103と、調整側ベルト101を駆動ローラ102に押し付けて所定のバランス状態に保持するためのピンチローラ104を搭載した押圧用(緊張用)ベース105と、を設けている。
(11)荷重Fとバランスした状態で押圧保持されている調整側ベルトを駆動ローラで荷締め方向などに送り出そうとすると、ピンチローラが調整側ベルトを駆動ローラに強く押圧してこれら双方のローラが食付き状態へと移行し、もはや駆動ローラを回転させて荷締め方向に送り出すことが困難になってしまう、
(12)これとは逆に、あるバランス状態で調整側ベルトがその緩み方向に駆動ローラから少しでも滑ると、ピンチローラによる調整側ベルトの保持状態が一気に解除されてしまい、それまでベルトで固定されていた荷物などが急に崩れてしまう、
などである。
(1)ベルトの緊張部分の長さを、所定の駆動操作に基づいて調整できるようにしたベルト調整機構において、
前記ベルトの駆動ローラ(例えば後述の駆動ローラ11,31,31’)と、
前記駆動ローラを搭載した駆動用ベース(例えば後述の駆動用ベース16,36)と、
前記ベルトを前記駆動ローラの周面に押圧するための押えベルト(例えば後述の押えベルト14,34)と、
前記押えベルトの経路を設定するためのガイドローラ(例えば後述のガイドローラ18a,18b,37g,38b,押圧ローラ18b’,18c,38c,38e,38e’,38f,38g)と、
前記押えベルトのテンションローラ(例えば後述のテンションローラ17b,37b,37b’,37h,ガイドローラ37g)を搭載した緊張用ベース(例えば後述の緊張用ベース17)と、
を備え、前記駆動用ベースおよび前記緊張用ベースを、前記ベルトにかかる負荷(例えば後述の荷重F)に基づき前記押えベルトのテンションを強める方向に相対移動する態様で設ける。
(2)上記(1)において、
前記負荷を受けている状態で前記押えベルトが破断したとき、前記緊張用ベースに対する負荷に基づいて、前記ベルトを前記駆動ローラ周面に押圧するためのピンチローラ(例えば後述のピンチローラ53,63)を設ける。
(3)上記(2)において、
前記ピンチローラを搭載する部材として、前記駆動用ベースに対して移動可能で、かつ、前記押えベルトの破断の際には前記テンションローラの軸と当接して前記駆動用ベースと前記緊張用ベースとのそれ以上の相対移動を阻止する態様のテンションローラ用孔部(例えば後述の保全用孔部56a,66a)を持つ、破断対策用ベース(例えば後述の保全用ベース54,64,連結アーム56,66)を設ける。
(4)上記(2),(3)において、
前記ピンチローラと前記駆動ローラ周面との離間状態を規制する部材として、前記駆動用ベースに対して移動可能で、かつ、前記押えベルトの正常作動時には前記ピンチローラを前記駆動ローラへの押圧位置から離間させた状態に保持するとともに、前記押えベルトの破断の際には前記緊張用ベースとの間で相対的に移動して当該保持状態を解除するための面部分(例えば後述のカム面67b)を持つ、離間用ベース(例えば後述のカム作用部材67)を設ける。
11 表面がローレット加工されている駆動ローラ
11a 当該駆動ローラの回転軸
12 フックやアイ(ループ状)などの係止用部分を端部に設け、当該端部までの緊張範囲の長さが駆動ローラ11の作用により調整される調整側ベルト
13 フックやアイなどの係止用部分を端部に設けた固定側ベルト
13’ 固定側ベルトと同様の係止手段として作用する固定フック
14 駆動ローラ表面の略3/4の周方向長さにわたって調整側ベルト12を挟み込むためのエンドレスの押えベルト
15 駆動ローラ11の操作レバー
16 駆動ローラ11を搭載して、調整側ベルト12および固定側ベルト13・固定フック13’に荷重Fが加わったとき、後述の緊張用ベース17との間で相対移動する一対の駆動用ベース(の奥側)
16a〜16e 図示左右方向・上下方向への相対的なスライド動作用の細長状孔部
16f 一対の駆動用ベース16同士の連結軸
17 テンションローラ17bを搭載して、調整側ベルト12および固定側ベルト13・固定フック13’に荷重Fが加わったとき、駆動ベース16との間で相対移動して押えベルト14のテンションを強めるための一対の緊張用ベース(の奥側)
17a 固定側ベルト13の取付軸
17a’ 固定フック13’の支軸
17b 押えベルト14に対するテンションローラ(兼ガイドローラ)
18 後述の押圧ローラ18c,18b’を搭載して、調整側ベルト12および固定側ベルト13・固定フック13’に荷重Fが加わったとき、駆動用ベース16との間で相対移動して調整側ベルト12および押えベルト14を駆動ローラ11に押し付けるための一対の押圧用ベース(の奥側)
18a,18b 押えベルト14のガイドローラ
18b’,18c 調整側ベルト12および押えベルト14に対する押圧ローラ(兼ガイドローラ)
18d 駆動ローラ11に対する長孔部
19 操作レバー15の回動操作に基づいて駆動ローラ11と押圧ローラ18cとの挟み込み領域から荷締方向などに送り出された調整側ベルトの非緊張部分が当該駆動ローラに巻き付くことを防止するためのセパレータ
31(図5,図6,図9で使用)
表面がローレット加工されている駆動ローラ
31’(図7,図8,図10,図11〜図13で使用)
表面がその周方向に歯車形状に形成されて後述の中間タイミングベルト41と係合する駆動ローラ
32 駆動ローラ31,31’の作用により上下動して、フックやアイ(ループ状部分)などの係止用部分を端部に設けた調整側ベルト
33 固定フック
34 駆動ローラ表面の略3/4以上の周方向長さにわたって調整側ベルトを挟み込むためのエンドレスの押えベルト
35 駆動ローラ31,31’のドライバーとして作用する電動式のブレーキ付モータ
36 駆動ローラ31,31’を搭載した一対の駆動用ベース(の奥側)
36a 後述の緊張用ベース37に対する支軸(回動中心軸)
36b〜36d 後述の緊張用ベース37の回動用の細長状孔部
36e 固定フック33に対する支軸
36f 調整側ベルト32,押えベルト34や後述の中間タイミングベルト41などのガイドローラ
36g,36h 押えベルト34のガイドローラ
36j スプリング(図示省略)などの弾性力により図示下方向に付勢されて後述の中間タイミングベルト41と同期的に連動するタイミングローラ(ガイドローラ)
36k 当該タイミングローラの移動用の細長状孔部
36m 後述の押圧用ベース38に対する支軸(回動中心軸)
36n〜36r 後述の押圧用ベース38の回動用の細長状孔部
36s,36t 駆動ローラ31’と略同一径からなり、後述の中間タイミングベルト41と同期的に連動するタイミングローラ(兼ガイドローラ)
36u 駆動ローラ31’やタイミングローラ36sと略同一径からなり、押圧調整側ベルト32,押えベルト34および後述の中間タイミングベルト41に対するガイドローラ
37(図5〜図7,図9〜図13で使用)
調整側ベルト32に荷重Fが加わったときの駆動用ベース36との間の相対的な反時計方向への回動作用により押えベルト34のテンションを強めるための一対の緊張用ベース(の奥側ベース)
37’(図8で使用)
調整側ベルト32に荷重Fが加わったときの駆動用ベース36との間の相対的な時計方向への回動作用により押えベルト34のテンションを強めるための一対の緊張用ベース(の奥側ベース)
37a 駆動用ベース36の支軸36aに保持される孔部
37b(図5で使用)
調整側ベルト32および押えベルト34に対するテンションローラ(兼ガイドローラ)
37b’(図7,図8で使用)
調整側ベルト32,押えベルト34および後述の中間タイミングベルト41に対するテンションローラ(兼ガイドローラ)
37c(図5で使用)
調整側ベルト32のガイドローラ,
37c’(図7,図8で使用)
調整側ベルト32および後述の中間タイミングベルト41に対するタイミングローラ(ガイドローラ)
37d 緊張用ベース37自体のガイド軸,
37e 固定フック33に対する支軸
37g 押えベルト34に対するガイドローラ(兼テンションローラ)
37h 押えベルト34に対するテンションローラ(兼ガイドローラ)
38(図9〜図13で使用)
調整側ベルト32に荷重Fが加わったとき駆動用ベース16との間で図示反時計方向に相対的に回動する一対の押圧用ベース(の奥側ベース)
38a 駆動用ベース36の支軸36mに保持される孔部
38b 調整側ベルト32,押えベルト34や中間タイミングベルト41などのガイドローラ(押圧ローラ)
38c 調整側ベルト32,押えベルト34や後述の中間タイミングベルト41などを駆動ローラ31,31’に押し付けるための押圧ローラ(兼ガイドローラ)
38d 押圧用ベース38自体の案内軸,
38e(図11で使用)
調整側ベルト32,押えベルト34および中間タイミングベルト41を駆動ローラ31’およびタイミングローラ36sに押し付けるための押圧ローラ(兼ガイドローラ)
38e’(図12で使用)
調整側ベルト32,押えベルト34および中間タイミングベルト41を駆動ローラ31’およびタイミングローラ36tに押し付けるための押圧ローラ(兼ガイドローラ)
38f 調整側ベルト32,押えベルト34および中間タイミングベルト41をタイミングローラ36sに押し付けるための押圧ローラ(兼押えベルト34のガイドローラ)
38g 調整側ベルト32,押えベルト34および中間タイミングベルト41をタイミングローラ36s,36tに押し付けるための押圧ローラ(兼ガイドローラ)
39 作業対象物の吊り上げ作動時に駆動ローラ31から送り出される調整側ベルト部分が当該駆動ローラに巻き付くことを防止するためのセパレータ
40 モータ35の出力軸側と駆動ローラ31の入力軸側とを連結するチェーンやタイミングベルト
41(図7,図8,図10〜図13で使用)
自内周面が駆動ローラ31’およびタイミングローラ36j,36s,36t,37c’などの外周面と歯車状に結合し、自外周面が調整側ベルト32の内周面と密接する中間タイミングベルト
ここで50番台の符号は図14乃至図19のベルト調整機構で新たに設けた構成要素を示し、60番台の符号は図20乃至図23のベルト調整機構で新たに設けた構成要素を示している。なお、10番台の符号は上述の[図1乃至図4の手動式ベルト調整機構]で用いたのと同様の構成要素を示す。
11 駆動ローラ
11a 当該駆動ローラの回転軸
12 調整側ベルト
13 固定側ベルト
13’ 固定フック
14 エンドレスの押えベルト
15 操作レバー
16 駆動用ベース(の奥側)
16a,16b
細長状孔部
16f 一対の駆動用ベース16同士の連結軸
17 緊張用ベース(の奥側)
17a 固定側ベルト13の取付軸
17a’ 固定フック13’の支軸
17b テンションローラ(兼ガイドローラ)
18b ガイドローラ
19 セパレータ
51,61 テンションローラ17bの回転軸
52,62 ガイドローラ18bの回転軸
53,63 押えベルト14が破断した時の安全確保用のピンチローラ
54,64 ピンチローラ53,63を搭載する保全用ベース
54a,64a 当該保全用ベースに形成されてその回動中心を設定する孔部
54b,64b 後述の連結軸56b,66bを受ける孔部
55,65 駆動用ベース16に形成されて孔部54a,64aを保持するための軸(=保全用ベース54,64の回動中心軸)
56,66 押えベルト破断時に緊張用ベース17のテンションローラ17bの軸51,61と保全用ベース54,64のピンチローラ53,63とをリンクさせるための連結アーム
56a,66a テンションローラ17bの回転軸51,61が、初期設定状態およびバランス状態では遊嵌し、押えベルト破断状態では所定箇所に当接して荷重Fをピンチローラ53,63に作用させるための保全用孔部(図16,図17,図22,図23などを参照)
56b,66b 当該保全用孔部とは反対側に形成されて保全用ベース54,64の孔部54b,64bといわばリンク結合し、かつピンチローラ53,63の回転軸として作用する連結軸
67 テンションローラ17bの回転軸61に規制されながら駆動ローラ11の軸11aを中心に回動可能であってバランス状態時にはピンチローラ63を当該駆動ローラから積極的に離間させて保持するためのカム作用部材
67a テンションローラ17bの回転軸61が遊嵌されるクランク状の孔部
67b バランス状態時に保全用ベース64を受けて保持するためのカム面
67c 当該カム面に続く段部
(21)調整側ベルトに保持(固定)した対象物を吊り上げたり、吊り下げたりするベルトホイスト
(22)調整側ベルトの実効長を変える(緊張部分の長さを短くしていく)ことにより、例えばトラックの荷台に載せた対象物を締めて固定するベルト荷締機
として用いることが可能である。
(31)一対の対向する駆動用ベース16を連結軸16f,16gで一体化して、
(32)この対向板状態の駆動用ベースの内部空間に駆動ローラ11,調整側ベルト12,固定側ベルト13,押えベルト14,取付軸17a,テンションローラ17b,ガイドローラ18a,18bおよび押圧ローラ18cをそれぞれ設け、
(33)この駆動用ベースの外側に操作レバー15,緊張用ベース17および押圧用ベース18をそれぞれ設けた、
態様になっている。なお、操作レバー15を設けるのは一対の駆動用ベース16の一方のみである。
(41)固定側ベルト13に加わる荷重Fにより当該ベルトと一体の緊張用ベース17(取付軸17a)が駆動用ベース16に対して図示左方向に相対的にスライドし、
(42)押えベルト14を介する形でこの緊張用ベース17とリンクしている押圧用ベース18も同じく、駆動用ベース16に対して図示左方向に相対的に、押圧ローラ18cが駆動ローラ11との間に調整側ベルト12およびえ押えベルト14を十分に挟み込むまで、スライドする。
(51)緊張用ベース17の取付軸17aを案内する細長状孔部16aが駆動用ベース16に形成されていない、
(52)ガイドローラ18b’および押圧ローラ18cが、駆動ローラ11の回転軸を通って駆動用ベース16の図示スライド方向と一致する線を中心とした対称位置関係で、押圧用ベース18に設けられており、このガイドローラ18b’は押えベルト14の押圧ローラとしても作用する、
ことなどである。
図1との相違点は、
(61)固定側ベルト13の代わりに、固定用フック13’を緊張用ベース17の取付軸17aに回動可能な形で設け、
(62)駆動用ベース16には、当該取付軸に対応する細長状孔部16aなどの部分を設けていない、
ことなどである。
図2との相違点は、
(71)固定側ベルト13の代わりに、固定用フック13’を緊張用ベース17の取付軸17aに回動可能な形で設け、
(72)駆動用ベース16には、当該取付軸に対応する細長状孔部16aなどの部分を設けていない、
ことなどである。
(81)固定フック33を例えば梁や柱などの強固な任意の箇所に取り付けてから各種作業対象物を調整側ベルト32に固定,保持し、
(82)この固定,保持した状態で、モータ35を作動させて調整側ベルト32の駆動ローラ31,31’を正逆方向に選択的に回転させることにより、対象物の吊上げ作業および吊下げ作業を実行する、
ものである。
Claims (6)
- ベルトの緊張部分の長さを、所定の駆動操作に基づいて調整できるようにしたベルト調整機構において、
前記ベルトの駆動ローラと、
前記駆動ローラを搭載した駆動用ベースと、
前記ベルトを前記駆動ローラの周面に押圧するための押えベルトと、
前記押えベルトの経路を設定するためのガイドローラと、
前記押えベルトのテンションローラを搭載した緊張用ベースと、
を備え、前記駆動用ベースおよび前記緊張用ベースが、前記ベルトにかかる負荷に基づき前記押えベルトのテンションを強める方向に相対移動する態様で設けられている、
ことを特徴とするベルト調整機構。 - 前記負荷を受けている状態で前記押えベルトが破断したとき、
前記緊張用ベースに対する負荷に基づいて、前記ベルトを前記駆動ローラ周面に押圧するためのピンチローラを設けた、
ことを特徴とする請求項1記載のベルト調整機構。 - 前記ピンチローラを搭載する部材として、
前記駆動用ベースに対して移動可能で、かつ、前記押えベルトの破断の際には前記テンションローラの軸と当接して前記駆動用ベースと前記緊張用ベースとのそれ以上の相対移動を阻止する態様のテンションローラ用孔部を持つ、破断対策用ベースを設けた、
ことを特徴とする請求項2記載のベルト調整機構。 - 前記ピンチローラと前記駆動ローラ周面との離間状態を規制する部材として、
前記駆動用ベースに対して移動可能で、かつ、前記押えベルトの正常作動時には前記ピンチローラを前記駆動ローラへの押圧位置から離間させた状態に保持するとともに、前記押えベルトの破断の際には前記緊張用ベースとの間で相対的に移動して当該保持状態を解除するための面部分を持つ、離間用ベースを設けた、
ことを特徴とする請求項2または請求項3記載のベルト調整機構。 - 請求項1乃至請求項4記載のいずれかのベルト調整機構を備え、当該ベルト調整機構の作用により作業対象物を上下動させる、
ことを特徴とするベルトホイスト。 - 請求項1乃至請求項4記載のいずれかのベルト調整機構を備え、当該ベルト調整機構の作用により作業対象物を締め付ける、
ことを特徴とするベルト荷締機。
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