明 細 書
側鎖含有型有機シラン化合物、有機薄膜トランジスタ及びその製造方法 技術分野
[0001] 本発明は、側鎖含有型有機シラン化合物、有機薄膜トランジスタ及びそれらの製造 方法に関する。更に詳しくは、本発明は、電気材料として有用な、導電性又は半導電 性の新規物質である側鎖含有型有機シラン化合物、有機薄膜トランジスタ及びそれ らの製造方法に関する。
背景技術
[0002] 有機化合物を用いた半導体 (有機半導体)は、無機材料を用いた半導体に対し、 製造が簡単で加工しやすぐデバイスの大型化にも対応でき、かつ量産によるコスト 低下が見込める。また、無機材料よりも多様な機能を有した有機化合物を合成できる 。そのため、近年、有機半導体の研究開発が行われ、その成果が報告されている。
[0003] なかでも、 π電子共役系分子を含有する有機化合物を利用することにより、大きな 移動度を有する TFTを作製することができることが知られている。従来、有機半導体 膜は主に蒸着法により形成されていた。そのため、有機化合物開発は、主に π電子 共役系分子の骨格の開発に注力されており、その骨格の代表例がペンタセンである (例えば、 IEEE Electron Device Lett. , 18, 606— 608 (1997):非特許文献 1)。この文献では、ペンタセンを用いて有機半導体膜を作製し、この有機半導体膜 で TFTを形成すると、電界効果移動度が 1. 5cm2/Vsとなると記載されている。従つ て、この文献では、アモルファスシリコンよりも大きな移 ft度を有する TFTを構築する ことが可能であるとの報告がなされている。
[0004] しかし、上記文献では、有機半導体膜の作製には、抵抗加熱蒸着法や分子線蒸着 法等の真空プロセスを必要とする。そのため、製造工程が煩雑となるとともに、ある特 定の条件下でしか結晶性を有する膜が得られない。また、基板上への有機半導体膜 の吸着が物理吸着であるため、膜の基板への吸着強度が低く、容易に剥がれるとい う問題がある。更に、膜中での有機化合物の分子の配向をある程度制御するために
差替え用紙(規則 26)
、通常、あら力じめ膜を形成する基板にラビング処理等による配向制御が行われてい る。しかし、物理吸着による成膜では、物理吸着した有機化合物と基板との界面での 化合物の分子の整合性や配向性を制御できるとの報告は未だなされて 、な 、。
[0005] 一方、膜の秩序性 (すなわち、規則性、結晶性)は、 TFTの特性の代表的な指針と なる電界効果移動度に大きな影響を及ぼす。近年、秩序性 (結晶性)の向上した膜 の製造が簡便なことから、有機化合物を用いた自己組織ィ匕膜が着目され、その膜を 利用する研究がなされて 、る。
[0006] 自己組織化膜とは、有機化合物の一部を、基板表面の官能基と結合させたもので ある。この膜は、きわめて欠陥が少なぐ高い秩序性 (結晶性)を有している。この自 己組織化膜は、製造方法がきわめて簡便であるため、基板への成膜を容易に行うこ とができる。通常、自己組織化膜として、金基板上に形成されたチオール膜や、親水 化処理により表面に水酸基を突出可能な基板 (例えば、シリコン基板)上に形成され たシラン系化合物膜が知られている。なかでも、耐久性が高い点で、シラン系化合物 膜が注目されている。シラン系化合物膜は、従来力 撥水コーティングとして使用さ れており、撥水効果の高いアルキル基や、フッ化アルキル基を有機官能基として有 するシランカップリング剤を用いて成膜されて 、た。
[0007] 自己組織ィ匕膜の導電性は、膜に含まれるシラン系化合物中の有機官能基によって 決定される。しかし、市販のシランカップリング剤には、有機官能基に π電子共役系 分子が含まれる化合物はなぐそのため自己組織ィ匕膜に導電性を付与することが困 難である。従って、 TFTのようなデバイスに適した、 π電子共役系分子が有機官能基 として含まれるシラン系化合物が求められて!/、る。
[0008] このようなシラン系化合物として、分子の末端に官能基としてチォフェン環を 1つ有 し、チオフ ン環が直鎖炭化水素基を介してケィ素原子と結合したィ匕合物が提案さ れて 、る(例えば、 日本国特許第 2889768号公報:特許文献 1)。
[0009] 非特許文献 1 :IEEE Electron Device Lett. , 18, 606— 608 (1997)
特許文献 1 :日本国特許第 2889768号公報
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0010] し力しながら、上記に提案されている化合物では、基板との化学結合可能な自己組 織ィ匕膜は作製可能であるが、 TFT等の電子デバイスに使用できる高 ヽ秩序性 (結晶 性)、電気伝導特性を有する有機薄膜を必ずしも作製できなかった。
[0011] 高い秩序性 (結晶性)を得るためには、分子間に高い引力相互作用が働く必要が ある。分子間力とは、引力項と反発項により構成されており、前者は分子間距離の 6 乗に、後者は分子間距離の 12乗に反比例する。従って、引力項と反発項を足し合わ せた分子間力は図 1に示す関係を有する。ここで、図 1での極小点(図中の矢印部分 )が、引力項と反発項との兼ね合いから最も分子間に高い引力が作用するときの分 子間距離である。すなわち、より高い結晶性を得るためには、分子間距離を極小点 にできる限り近づけることが重要である。従って、本来、抵抗加熱蒸着法や分子線蒸 着法等の真空プロセスにおいては、ある特定の条件下においてのみ、 π電子共役系 分子同士の分子間相互作用をうまく制御することで、高い秩序性 (結晶性)が得られ ている。このように分子間相互作用により構築される結晶性でのみ、高い電気伝導特 性を発現することが可能となる。
[0012] 一方、上記化合物は、 Si— O— Siの 2次元ネットワークを形成することで基板と化学 結合し、かつ、特定の長鎖アルキル同士の分子間相互作用による秩序性が得られる 可能性はある。しかし、官能基である 1つのチォフェン分子が π電子共役系分子であ るため、長鎖アルキルだけでは分子間の相互作用が弱ぐまた電気伝導性に不可欠 な π電子共役系分子の広がりが非常に小さいという問題があった。仮に、上記官能 基であるチォフェン分子の分子数を増やすことができたとしても、膜の秩序性を決定 する因子力 長鎖アルキル部とチオフ ン部と 2つあり、それら因子が有する分子間 相互作用を秩序性が最適になるように整合一致させることは困難である。
[0013] 更に、官能基である 1つのチォフェン分子は、電気伝導特性としての HOMO— LU MOエネルギーギャップが大きい。そのため、上記化合物を有機半導体層として TF T等に使用しても、十分なキャリア移動度が得られな 、と 、う課題が存在して 、た。
[0014] 本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、簡便な製造方法により容易に結晶 ィ匕させて有機薄膜を形成することができ、基板表面に強固に吸着して、物理的な剥 がれのない有機薄膜を形成することができ、かつ、高い秩序性 (結晶性)、電気伝導
特性を有する有機薄膜を作製できる化合物を提供することを目的とする。更に、本発 明は、 TFTのような電子デバイスとして用いた場合に、十分なキャリア移動度を確保 することができる新規な有機シランィ匕合物及びその製造方法を提供することを目的と する。
課題を解決するための手段
[0015] 鋭意検討した結果、 TFTのような電子デバイスに適応可能な有機薄膜を作製しうる 有機シランィ匕合物には、
(1)基板と強固に化学結合しうる Si— O— Siの 2次元ネットワークを形成できる構造、
(2)有機薄膜の秩序性 (結晶性)を Si— O— Siの 2次元ネットワーク上の分子 (ここで は π電子共役系分子)の相互作用すなわち分子間力によって制御できる構造 が必要であることを本発明者等は見 、だし、これら構造を有する新規な有機シランィ匕 合物を発明するに至った。
[0016] すなわち、本発明によれば、式
(I)
(式中、 Rは、単環の芳香族炭化水素に由来する基であるユニット、単環の複素環化 合物に由来する基であるユニット、及びこれら両ユニットが 3〜: LO個結合した π電子 共役系の有機残基又は 5員環あるいは 6員環が 2〜10縮合した縮合多環化合物の 有機残基であり、少なくとも 1つ以上の側鎖を有しており、 X1、 X2及び X3は、同一又は 異なって、加水分解により水酸基を与える基である)で表される側鎖含有型有機シラ ン化合物が提供される。
[0017] 更に、本発明によれば、式 R— Li (II)
(式中、 Rは、単環の芳香族炭化水素に由来する基であるユニット、単環の複素環化 合物に由来する基であるユニット、及びこれら両ユニットが 3〜: LO個結合した π電子 共役系の有機残基又は 5員環あるいは 6員環が 2〜10縮合した縮合多環化合物の 有機残基であり、少なくとも 1つ以上の側鎖を有している基である)
で表される化合物と、
式 Υ - SiX^3 (III)
(式中、 X1、 X2及び X3は、同一又は異なって、加水分解により水酸基を与える基であ り、 Yは水素原子、ハロゲン原子又は低級アルコシキ基である)
で表される化合物とを反応させて、
式 R-SiX'x'x3 (I)
(式中、 R、 X1、 X2、 X3は上記と同義である)
で表される側鎖含有型有機シラン化合物を得ることを特徴とする側鎖含有型有機シ ランィ匕合物の製造方法が提供される。
[0018] また、本発明によれば、式 R— MgX (IV)
(式中、 Rは、単環の芳香族炭化水素に由来する基であるユニット、単環の複素環化 合物に由来する基であるユニット、及びこれら両ユニットが 3〜: LO個結合した π電子 共役系の有機残基又は 5員環あるいは 6員環が 2〜10縮合した縮合多環化合物の 有機残基であり、少なくとも 1つ以上の側鎖を有している基である)で表される化合物 と、
式 Υ - SiX^3 (III)
(式中、 X1、 X2及び X3は、同一又は異なって、加水分解により水酸基を与える基であ り、 Yは水素原子、ハロゲン原子又は低級アルコシキ基である)
で表される化合物とを、グリニャール反応に付して、
式 R-Six'x'x3 (I)
(式中、 R、 X1、 X2、 X3は上記と同義である)
で表される側鎖含有型有機シラン化合物を得ることを特徴とする側鎖含有型有機シ ランィ匕合物の製造方法が提供される。
[0019] 更に、本発明によれば、基板と、有機薄膜と、該有機薄膜の一表面にゲート絶縁膜 を介して形成されたゲート電極と、該ゲート電極の両側であって、前記有機薄膜の一 表面又は他表面に接触して形成されたソース Zドレイン電極とを備えており、かつ、 前記有機薄膜が、
式 R-SiX'x'x3 (I)
(式中、 Rは、単環の芳香族炭化水素に由来する基であるユニット、単環の複素環化 合物に由来する基であるユニット、及びこれら両ユニットが 3〜: LO個結合した π電子 共役系の有機残基又は 5員環あるいは 6員環が 2〜10縮合した縮合多環化合物の 有機残基であり、少なくとも 1つ以上の側鎖を有しており、 X1、 X2及び X3は同一又は
異なって、加水分解により水酸基を与える基である)で表される側鎖含有型有機シラ ン化合物に由来する膜であることを特徴とする有機薄膜トランジスタが提供される。
[0020] また、本発明によれば、基板と、有機薄膜と、該有機薄膜の一表面にゲート絶縁膜 を介して形成されたゲート電極と、該ゲート電極の両側であって、前記有機薄膜の一 表面又は他表面に接触して形成されたソース Zドレイン電極とを備えた有機薄膜トラ ンジスタの製造方法であって、
式 R-Six'x'x3 (I)
(式中、 Rは、単環の芳香族炭化水素に由来する基であるユニット、単環の複素環化 合物に由来する基であるユニット、及びこれら両ユニットが 3〜: LO個結合した π電子 共役系の有機残基又は 5員環あるいは 6員環が 2〜10縮合した縮合多環化合物の 有機残基であり、少なくとも 1つ以上の側鎖を有しており、 X1、 X2及び X3は同一又は 異なって、加水分解により水酸基を与える基である)で表される側鎖含有型有機シラ ン化合物を、単分子膜又は累積膜として積層することで有機薄膜を形成する工程を 含むことを特徴とする有機薄膜トランジスタの製造方法が提供される。
発明の効果
[0021] 本発明の化合物は、有機残基に側鎖が含まれるため、有機溶媒への溶解性が高く 、従って溶液系プロセスで容易に膜を形成できる。また、有機シランィ匕合物に含まれ るシリル基により隣接する化合物間に形成されるケィ素原子及び酸素原子から構成 される網目構造により、基板に化学結合できる。カロえて、 π電子共役系分子同士に 作用する分子間力が効率的に働くため、非常に高い安定性を有し、かつ、高度に結 晶化された有機薄膜を構成することが期待できる。
更に、本発明の化合物は、有機残基の主鎖間のみならず、側鎖間にも分子間力が 働くため、膜にすることによって更に高い結晶性を得ることが期待できる。
[0022] 更に本発明の化合物は、膜にすることによって、有機残基の主鎖の分子平面に対 して垂直方向への特に高い伝導性と、他方向への伝導性の異なる二つの伝導性を 持たせることが可能である。そのため、伝導性材料として、有機薄膜トランジスタ材料 のみならず、太陽電池、燃料電池、センサー等への広い応用が期待できる。
図面の簡単な説明
[0023] [図 1]分子間距離と分子間力との関係を説明するための図である。
[図 2]本発明の有機 TFTの一例の概念図である。
発明を実施するための最良の形態
[0024] 本発明の側鎖含有型有機シラン化合物(以下、単にシランィ匕合物と称する)は、式 ( 1)、すなわち R— SiX^3で表される。式 (I)中、 Rは、単環の芳香族炭化水素に由 来する基であるユニット、単環の複素環化合物に由来する基であるユニット、及びこ れら両ユニットが 3〜: LO個結合した π電子共役系の有機残基又は 5員環あるいは 6 員環が 2〜10縮合した縮合多環化合物の有機残基であり、有機残基中に少なくとも 1つ以上の側鎖を有している。
[0025] 上記ユニットを構成する単環の芳香族炭化水素としては、ベンゼン、トルエン、キシ レン、メシチレン、タメン、シメン、スチレン、ジビュルベンゼン等が挙げられる。なかで も、ベンゼンが特に好まし 、。
[0026] 単環の複素環化合物に含まれる複素原子としては、酸素、窒素及び硫黄が挙げら れる。具体的な複素環化合物としては、フランのような酸素原子含有化合物、ピロ一 ル、ピリジン、ピリミジン、ピロリン、イミダゾリン、ピラゾリン等の窒素原子含有ィ匕合物、 チォフェンのような硫黄原子含有ィ匕合物、ォキサゾール、イソキサゾール等の窒素及 び酸素原子含有化合物、チアゾール、イソチアゾール等の硫黄及び窒素原子含有 化合物等が挙げられ、なかでも、チォフェンが特に好ましい。
[0027] 上記ユニットは、 3〜10個結合して π電子共役系の有機残基となる。更に、上記ュ ニットは、収率、経済性、量産化を考慮すると、 3〜8個結合していることがより好まし い。
[0028] これらユニットは、複数個、分岐状に結合して 、てもよ 、が、直線状に結合して 、る ことが好ましい。また、有機残基は、同じユニットが結合していてもよいし、すべて異な るユニットが結合していてもよいし、複数種類のユニットが規則的に又はランダムな順 序で結合していてもよい。また、結合の位置は、ユニットの構成分子が 5員環の場合 に ίま、 2, 5—位、 3, 4一位、 2, 3—位、 2, 4一位等の!/ヽずれでもよ!/ヽ力 な力でも、 2, 5—位が好ましい。 6員環の場合には、 1, 4一位、 1, 2—位、 1, 3—位等のいず れでもよいが、なかでも、 1, 4一位が好ましい。
[0029] 更に、ユニット間には、ビ-レン基が位置していてもよい。ビ-レン基を与える炭ィ匕 水素としては、アルケン、アルカジエン、アルカトリェン等が挙げられる。アルケンとし ては、炭素数 2〜4の化合物、例えば、エチレン、プロピレン、ブチレン等が挙げられ る。なかでも、エチレンが好ましい。アルカジエンとしては、炭素数 4〜6の化合物、ブ タジェン、ペンタジェン、へキサジェン等が挙げられる。アルカトリェンとしては、炭素 数 6〜8の化合物、例えば、へキサトリェン、ヘプタトリエン、オタタトリエン等が挙げら れる。
[0030] 例えば、 Rの具体例としては、以下の構造式に示すように、ビフエ-ル、ビチォフエ ニル、ターフ ニル(式(1)の化合物)、ターチェニル(式(2)の化合物)、クォーター フエ-ル、クォーターチォフェン、クインケフエ-ル、クインケチォフェン、へキシフエ- ル、へキシチォフェン、チェ-ルーオリゴフエ-レン(式(3)の化合物参照)、フエ-ル オリゴオリゴチェ-レン (式 (4)の化合物参照)、ブロックコオリゴマー(式(5)又は( 6)の化合物参照)、ビ (ジチォフ 二ルビニル)フ ニル (式(7)の化合物参照)に由 来の基が挙げられる。
[0031] [化 1]
[0032] ここで、 Rは、全体として分子軸に対する線対称性を有していてもよぐ全体として中 心に対する点対称性を有していてもよい。例えば、上記式中(1)は線対称性、(2)〜 (4)は点対称性を有している。
[0033] 縮合多環化合物としては、 π電子共役系分子構造を有する化合物であれば特に 制限されず、導電性の観点力ゝらは対称性、特に線対称性を有するものが好ましい。 また、生産性を考慮すれば、 5員環あるいは 6員環の縮合数が 2〜10の縮合多環化 合物が好ましい。そのような好ましい化合物の骨格の具体例として、例えば一直線縮 合環系であるァセン (acene)骨格、翼状縮合環系であるァフェン (aphene)骨格、 2 個の同じ環が並んだ縮合環系であるアレン(arene)骨格、 1個の環を中心にベンゼ ン環が集中した縮合環であるフエ-レン (phenylene)骨格がある。この内、キャリア 移動度を考慮すると、特にベンゼン環が直線状に結合されてなるァセン骨格ある 、 はフエ-レン骨格が好ましい。ァセン骨格の具体例としては例えば、ナフタレン、アン トラセン、テトラセン(ナフタセン)、ペンタセン、へキサセン、ヘプタセン、ォクタセン等
が挙げられる。また、フエ-レン骨格としては例えばフエナレン、ペリレン、コロネン、ォ バレン等が挙げられる力 中でも特に下記構造式で示されるベンゼン環数が 2〜10 ( n=0〜8)のァセン骨格が好ましい。
[0034] [化 2]
[0035] 更に、 Rが縮合多環化合物の場合、 Rは、有機残基と結合するァリール基 R2を介し て Siと結合していてもよい。ァリール基としては、ベンゼン、ビフエ-ル等に由来する フエニル基、チォフェン、ビチォフェン等に由来するチェニル基、及びそれらの組み 合わせによって構成される基が挙げられ、間にビ-レン基が含まれて 、てもよ!/、。
[0036] 前記有機残基は、末端に官能基を有していてもよい。具体的な官能基としては、ヒ ドロキシル基、置換もしくは無置換のアミノ基、ニトロ基、シァノ基、置換もしくは無置 換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のシクロ アルキル基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、置換もしくは無置換の芳香族炭化 水素基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基、置換もしくは無置換のァラルキル 基、置換もしくは無置換のァリールォキシ基、置換もしくは無置換のアルコキシカルボ -ル基、又は、カルボキシル基、エステル基、トリアルコキシシリル基等が挙げられる
[0037] また、上記式 (I)に含まれる X1、 X2及び X3における加水分解により水酸基を与える 基としては、特に限定されるものではなぐ例えば、ハロゲン原子又は低級アルコキシ 基等が挙げられる。ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、ヨウ素、臭素原子が挙げら れる。低級アルコキシ基としては、炭素数 1〜4のアルコキシ基が挙げられる。例えば 、メトキシ基、エトキシ基、 n—プロポキシ基、 2—プロポキシ基、 n—ブトキシ基、 sec— ブトキシ基、 tert—ブトキシ基等が挙げられ、その一部が更に別の官能基(トリアルキ ルシリル基、他のアルコキシ基等)で置換されたものでもよい。 X1、 X2及び X3は、同一 であってもよいが、必ずしも全てが同一でなくてもよぐその内の 2つ又は全てが異な
つていてもよい。なかでも、全てが同一であることが好ましい。
[0038] また、上記式 (I)での Rは、 Vヽずれも側鎖を有する。ここで側鎖としては、有機溶剤 に対する溶解性を向上させる親油性を付与する基であることが望ましい。特に、隣接 分子と反応しない基が好ましい。側鎖としては、置換又は無置換のアルキル基、ハロ ゲン化アルキル基、シクロアルキル基、ァリール基、ジァリールアミノ基、ジ又はトリア リールアルキル基、アルコキシ基、ォキシァリール基、二トリル基、ニトロ基、エステル 基、トリアルキルシリル基、トリアリールシリル基、フエ-ル基、ァセン基があげられる。 中でも、有機薄膜材料として使用することを考え、隣接分子との分子間相互作用を大 きく作用させること、有機薄膜の結晶性を高め、高い導電性を付与することを考慮す ると、側鎖の分子占有体積が、側鎖以外の有機残基の主骨格の分子占有体積の 10 0%以下であることが好ましぐ 60%以下であることがより好ましい。これは分子占有 体積が主骨格の 100%よりも大きくなると、主骨格同士の分子間相互作用が側鎖の ものよりも小さくなるために、結晶性が著しく低下する場合があるためである。
[0039] このような側鎖としては、たとえば炭素数 1〜4の直鎖状アルキル基、炭素数 1〜4 のジまたはトリアルキルシリル基、 2級及び 3級炭化水素に炭素数 1〜4のアルキル基 が結合した分岐状アルキル基、炭素数 5〜18のァリール基を有するモ入ジまたはト リアリールアルキル基、炭素数 5〜18のァリール基を有するモ入ジまたはトリアリー ルシリル基、炭素数 5〜18のァリール基を有するジまたはトリアリールァミノ基が好ま しい。特に、ベンゼン環数が 1〜3のァリール基(例えば、フエ-ル基や、ナフタレン及 びアントラセンに由来する基)、炭素数 1〜4のアルキル基を含む 3級アルキル基、ベ ンゼン環数が 1〜3のァリール基(例えば、フエ-ル基や、ナフタレン及びアントラセン に由来する基)を含むトリアリールアルキルならびにトリアリールシリル基が好ましい。 本発明のシラン化合物の具体例としては、例えば、以下に示すものが挙げられる。
[0040] [化 3]
Z. 8M0/S00idf/X3d S£6Z.Z0/900i OAV
[ 00]
: §0
本発明のシラン化合物は、
'式 R— Li (II)で表される化合物と、式 Y—SiXi x3 (ΙΠ) (式中、 X^X^X3及 ひ Ύは上記と同義である)で表される化合物とを反応させるか、又は、
'式 R— MgX (IV) (式中、 R及び Xは上記と同義である)で表される化合物と、上
記式 (m)で表される化合物とをグリニャール反応させることにより得ることができる。
[0045] 式 (Π)又は (IV)の化合物は、例えば、 RHで表される化合物を、アルキルリチウムと 反応させて得るか、あるいは R—X(Xはハロゲン原子)で表される化合物をアルキル マグネシウムハライド又は金属マグネシウム等と反応させて得ることができる。
[0046] (II)と (ΠΙ)の化合物の反応時の反応温度及び (IV)と (ΠΙ)の化合物の反応時の反 応温度は、例えば、— 100〜150°Cが好ましぐより好ましくは— 20〜100°Cである。 反応時間は、例えば、 0. 1〜48時間程度である。反応は、通常、反応に影響のない 有機溶媒中で行われる。反応に悪影響のない有機溶媒としては、例えば、へキサン 、ペンタン、ベンゼン、トルエン等脂肪族又は芳香族炭化水素、ジェチルエーテル、 ジプロピルエーテル、ジォキサン、テトラヒドロフラン (THF)等のエーテル系溶媒等 が挙げられ、これらは単独で又は混合液として用いることができる。なかでも、ジェチ ルエーテルと THFが好適である。反応は、任意に触媒を用いてもよい。触媒としては 、白金触媒、ノラジウム触媒、ニッケル触媒等、触媒として公知のものを用いることが できる。
[0047] 本発明のシラン化合物の合成方法をより具体的に以下に説明する。以下の合成方 法における反応温度や反応時間は上記内容と同様であり、例えば— 100〜150°C、 0. 1〜48時間である。
[0048] 以下では、単環の芳香族炭化水素の例であるベンゼンに由来するユニットと、単環 の複素環化合物の例であるチォフェンに由来するユニットから構成される有機残基 の前駆体の合成例を示す。ただし、チォフェンのような窒素含有複素環化合物と同 様の方法で、窒素原子、酸素原子を含む複素環化合物についても、前駆体を形成 することができる。なお、煩雑さを避けるために以下では側鎖は記載していないが、 所望の位置にハロゲン原子を有する原料を使用し、グリニャール試薬を利用すること で、 Rの所望の位置に側鎖を導入できる。
[0049] ベンゼン又はチォフェンに由来するユニットから構成される前駆体の合成方法とし ては、まず、ベンゼン又はチォフェンの反応部位をハロゲンィ匕させた後に、グリニャ ール反応を利用する方法が有効である。この方法を使用すれば、ベンゼンあるいは チォフェンの数を制御した前駆体を合成することができる。また、グリニャール試薬を
適用する方法以外にも、適当な金属触媒 (Cu、 Al、 Zn、 Zr、 Sn等)を利用したカップ リングによっても合成することができる。
[0050] 更に、チォフェンについては、グリニャール試薬を利用する方法以外に、下記合成 方法を利用することができる。
[0051] すなわち、まず、チォフェンの 2位あるいは 5位をハロゲン化(例えば、ブロモ化、ク ロロ化)させる。ハロゲン化させる方法としては、例えば、 1当量の N—クロロスクシンィ ミド(N— Chlorosuccinimide: NCS)又は N -ブロモスクシンイミド(N - Bromosuc cinimide: NBS)処理や、ォキシ塩化燐(phosphorus oxychloride: POC1 )処理
3 が挙げられる。このときの溶媒としては、例えばクロ口ホルム ·酢酸 (AcOH)混合液、 DMF、四塩ィ匕炭素が使用できる。又はハロゲンィ匕したチォフェン同士を、 DMF溶媒 中でトリス(トリフエ-ルホスフィン)ニッケル (tris (triphenylphosphine) Nickel: (P Ph ) 3Ni)を触媒として反応させることによって、結果的にハロゲンィ匕させた部分でチ
3
ォフェン同士を直接結合できる。
[0052] 更に、ハロゲン化したチォフェンに対して、ジビニルスルホンを加え、カップリングさ せることにより 1, 4—ジケトン体を形成させる。続いて、乾燥トルエン溶液中で、ローゥ エツソン剤(Lawesson Regent :LR)あるいは P S を加え、前者の場合ー晚、後者
4 10
の場合 3時間程度還流させることによって、閉環反応を起こさせる。その結果、カップ リングしたチォフェンの合計数よりもひとつチォフェンの数が多い前駆体を合成できる チォフェンの上記反応を利用して、チォフェン環の数を増加させることができる。
[0053] 上記前駆体は、その合成に使用した原料と同じぐ末端をハロゲン化させることがで きる。そのため、前駆体をハロゲンィ匕させた後、例えば SiClと反応させることによって
4
、末端にシリル基を有し、かつベンゼン又はチォフェンに由来するユニットのみ力もな る有機残基を備えたシラン化合物(単純ベンゼン又は単純チオフ ン化合物)を得る ことができる。
[0054] 一例として、ベンゼン又はチォフェンのみ力 なる有機残基の前駆体の合成方法と 、前駆体のシリルイ匕の方法の一例を以下の (A)〜(D)に示す。なお、下記チォフエ ンのみからなる前駆体の合成例では、チオフ ンの 3量体から 6あるいは 7量体への
反応のみを示した。しかし、ユニット数の異なるチォフェンと反応させれば、前記 6ある いは 7量体以外の前駆体を形成できる。例えば、 2—クロロチォフェンをカップリング した後に NCSによりクロ口化させた 2—クロロビチォフェンに下記と同様の反応をさせ ることによって、チォフェン 4あるいは 5量体を形成できる。更に、チォフェン 4量体を NCSによりクロ口化させれば更にチォフェン 8あるいは 9量体も形成することができる [化 7]
[0056] 所定数のチォフェンとベンゼン由来のユニットがそれぞれ結合した単位を直接結合 することにより、ブロック型の有機残基の前駆体を得る方法としては、例えば、グリニャ ール反応を使用する方法がある。なお、前駆体を SiClや HSi(OEt)と反応させれ
4 3
ば、 目的のシランィ匕合物を得ることができる。また、上記化合物のうち、末端アルコキ シ基のシリル基を有する化合物については、比較的反応性が低いため、あらかじめ 原料に結合された状態で合成できる。この場合の合成例としては、以下の方法が適 用できる。
[0057] まず、単純ベンゼン又は単純チォフェンィ匕合物のシリル基と逆末端をノヽロゲンィ匕( 例えば、ブロモ化)した後に、グリニャール反応によって、シリル基と結合する官能基 をハロゲンからアルコキシ基に変換させる。続いて、 n— BuLi、 B (O-iPr)を付与す
3 ることによって脱ブロモ化及びホウ素化できる。このときの溶媒は、エーテルが好まし い。また、ホウ素化させる場合の反応は、 2段階であり、初期は反応を安定化させるた めに、 1段階目は— 78°Cで行い、 2段階目は— 78°C力も室温に徐々に温度を上昇 させることが好ましい。一方で、両端にハロゲン基 (例えば、ブロモ基)を有するベン ゼンあるいはチォフェンを用いてグリニャール反応力もブロック型化合物の中間体を 作製しておく。
[0058] この状態で、未反応のブロモ基と上記のホウ素化されたィ匕合物を、例えばトルエン 溶媒中に展開させ、 Pd(PPh ) , Na COの存在下、 85°Cの反応温度にて、反応を
3 4 2 3
完全に進行させれば、カップリングを起こさせることが可能である。結果的に、ブロック 型化合物の末端にシリル基を有するシランィ匕合物を合成することができる。
[0059] このような反応を用いたシランィ匕合物 (E)及び (F)の合成ルートの一例を以下に示 す。なお、ベンゼンあるいはチォフェンに由来するユニットの両末端にそれぞれノヽロ ゲン基 (例えば、ブロモ基)及びトリクロロシリル基を有する化合物は、 p—フヱ-レン あるいは 2, 5—チォフェンジィルとハロゲン化剤(例えば、 NBS)との反応により両末 端をハロゲンィ匕させたのち、 SiClと反応させ、一方をトリクロロシリルイ匕させることによ
4
り形成することができる。
[0060] [化 8]
ベンゼンあるいはチォフェンに由来するユニットとビニル基が交互に結合される前 駆体の合成方法としては、例えば以下の方法が適用できる。すなわち、ベンゼンある
いはチォフェンの反応部位にメチル基を有する原料を準備した後に、その両端を 2, 2'—ァゾビスイソブチ口-トリル (AIBN)及び NBSを用いてブロモ化させる。この後、 ブロモ体に PO (OEt)を反応させ、中間体を形成させる。つづいて、末端にアルデヒ
3
ド基を有する化合物と、中間体とを、例えば DMF溶媒中で NaHを用いて反応させる こと〖こよって、上記の前駆体は形成できる。なお、得られた前駆体は、末端にメチル 基を有するため、例えばこのメチル基を更にブロモ化させ、上記合成ルートを再度適 用すれば、更にユニット数の多 、前駆体を形成できる。
[0062] 得られた前駆体を、例えば NBSを用いてブロモ化すれば、その部分と SiClとを反
4 応させることが可能となる。よって、末端に SiClを有するシランィ匕合物を形成できる。
3
このような反応を用いて長さの異なる前駆体 (G)〜 (I)とシランィ匕合物 ωの合成ルー トの一例を以下に示す。
[0063] [化 9]
.t78M0/S00Zdf/X3d zz SC6.Z0/900Z OAV
[0064] また、上記合成例で使用した原料は、汎用の試薬であり、試薬メーカーより入手、 利用できる。以下に原料の CASナンバー、及び、試薬メーカーとして例えばキシダ 化学より入手した場合の試薬の純度を示しておく。
[0065] [表 1]
[0066] 次に、 5員環あるいは 6員環で構成される縮合環の例であるァセン骨格に由来する ユニットから構成される有機残基の前駆体の合成例を示す。なお、側鎖は、 Rの所望 の位置にハロゲン原子を有する原料を使用し、グリニャール試薬を利用することで、 その所望の位置に導入できる。これらの合成方法は一例であり、他にも公知の合成 方法が適用できる。
[0067] ァセン骨格の合成方法としては、例えば(1)原料ィ匕合物の所定位置の 2つの炭素 原子に結合する水素原子をェチニル基で置換した後に、ェチニル基同士を閉環反 応させ工程を繰り返す方法、(2)原料化合物の所定位置の炭素原子に結合する水 素原子をトリフラート基で置換し、フラン又はその誘導体と反応させ、続いて酸化させ る工程を繰り返す方法等が挙げられる。これらの方法を用いたァセン骨格の合成法 の一例を以下に示す。
[0068] [化 10]
方法(1 )
M
C三 C一 CsHi i C三 C一 C5H11 方法(2)
SiMe3 SiMe3
n=1 - また、上記方法(2)では、ァセン骨格のベンゼン環を一つずつ増やす方法であるた め、予め側鎖を有する原料を使用して、下記合成例のように、縮合環数を増加させる ことで佃 j鎖を導人することもできる。
[0070] [化 11]
[0071] Ra、 Rbは、側鎖を意味する。
また、上記方法(2)の反応式中、 2つのァセトニトリル基及びトリメチルシリル基を有 する出発化合物を、これら基が全てトリメチルシリル基である化合物に変更してもよ 、 。また、上記反応式中、フラン誘導体を使用した反応後、反応物をヨウ化リチウム及 び DBU (1, 8 ジァザビシクロ [5. 4. 0]ゥンデセ 7 ェン)下で、還流させること で、出発化合物よりベンゼン環数が 1つ多ぐかつヒドロキシル基が 2つ置換した化合 物を得ることができる。更に、この化合物のヒドロキシル基を公知の方法でブロモ化し 、ブロモ基をグリニャール反応に付せば、ブロモ基の位置に疎水基を導入することが できる。
[0072] なお、上記合成例で使用した原料は、汎用の試薬であり、試薬メーカーより入手、 利用できる。例えばテトラセンは東京化成より純度 97%以上で入手できる。
このようにして得られるシランィ匕合物は、公知の手段、例えば転溶、濃縮、溶媒抽出 、分留、結晶化、再結晶、クロマトグラフィー等により反応溶液力 単離、精製すること ができる。
[0073] シランィ匕合物は、例えば、以下のように有機薄膜とすることができる。
まず、ケィ素化合物をへキサン、クロ口ホルム、四塩化炭素等の非水系有機溶媒に 溶解する。得られた溶液中に、有機薄膜を形成しょうとする基板 (好ましくは、水酸基 、カルボキシル基等の活性水素を有する基板)を浸漬して、引き上げることで塗膜を 得る。あるいは、得られた溶液を基板表面に塗布することで塗膜を得てもよい。その
後、得られた塗膜を非水系有機溶媒で洗浄し、水洗し、放置するか加熱することによ り乾燥して、塗膜を有機薄膜として定着させる。
[0074] この有機薄膜は、直接電気材料として用いてもよいし、更に電解重合等の処理を施 してもよい。このシランィ匕合物を用いることで、 Si— O— Siネットワーク化とともに、隣り 合う π電子共役系分子間距離が小さぐ高度に秩序化 (結晶化)した有機薄膜が得 られる。また、ユニットが、直鎖状に配置されている場合には、隣り合うシランィ匕合物 のユニット同士は結合せず、更に、隣り合うユニット間距離力 S小さくできるので、高度 に結晶化された有機薄膜を得ることができる。このような有機薄膜はとくに有機薄膜ト ランジスタとして有用である。
[0075] 続いて、本発明の有機薄膜トランジスタ (有機 TFT)を図に従って説明する。
図 2は本発明の有機 TFTの一例の概念図である。図 2の有機 TFTはボトムゲート 及びボトムコンタクト型の構造である。図 2中、 1は基板、 2はゲート電極、 3はゲート絶 縁膜、 4は有機薄膜、 5及び 6はソース Ζドレイン電極を意味する。なお、図 2は、有 機薄膜の下面を一表面とし、一表面側にソース Ζドレイン電極が形成された例である
[0076] なお、有機 TFTの構造は、図 2の構造に限定されない。他の構造としては、例えば
(1)基板上に有機薄膜とソース Ζドレイン電極をこの順で備え、ソース Ζドレイン電極 間の有機薄膜上にゲート絶縁膜及びゲート電極をこの順で備えた構成 (有機薄膜の 上面を一表面とし、一表面側にソース Ζドレイン電極が形成された例)
(2)基板上にゲート電極、ゲート絶縁膜、有機薄膜及びソース Ζドレイン電極をこの 順で備えた構成 (有機薄膜の下面を一表面とし、有機薄膜の上面である他表面側に ソース Ζドレイン電極が形成された例)
(3)基板上にソース Ζドレイン電極を備え、ソース Ζドレイン電極を覆うように有機薄 膜及びゲート絶縁膜をこの順で備え、ゲート絶縁膜上にゲート電極を備えた構成 (有 機薄膜の上面を一表面とし、有機薄膜の下面である他表面側にソース Ζドレイン電 極が形成された例)
が挙げられる。
[0077] 以下、本発明の有機 TFTの構成要素を具体的に説明する。
(ゲート、ソース Zドレイン電極)
ゲート、ソース Zドレイン電極材料は、特に限定されず、当該分野で公知の材料を いずれも使用できる。具体的には、金、白金、銀、銅、アルミニウム等の金属;チタン、 タンタル、タングステン等の高融点金属;高融点金属とのシリサイド、ポリサイド等; p型 又は n型ハイドープシリコン; ITO、 NESA等の導電性金属酸化物; PEDOTのような 導電性高分子が挙げられる。
[0078] 膜厚は、特に限定されるものではなぐ通常トランジスタに使用される膜厚 (例えば 3 0〜60nm)に適宜調整することができる。
これら電極の製造方法は、電極材料に応じて適宜選択できる。例えば、蒸着、スパ ッタ、塗布等が挙げられる。
[0079] (ゲート絶縁膜)
ゲート絶縁膜は、特に限定されず、当該分野で公知の膜をいずれも使用できる。具 体的には、シリコン酸ィ匕膜 (熱酸ィ匕膜、低温酸ィ匕膜: LTO膜等、高温酸化膜: HTO 膜)、シリコン窒化膜、 SOG膜、 PSG膜、 BSG膜、 BPSG膜等の絶縁膜; PZT、 PLZ Τ、強誘電体又は反強誘電体膜; SiOF系膜、 SiOC系膜もしくは CF系膜又は塗布 で开成する HSQ (hydrogen silsesquioxane)系膜(無機系)、 MSQ (methyl sil sesquioxane)系膜、 PAE (polyarylene ether)系膜、 BCB系膜、ポーラス系膜も しくは CF系膜又は多孔質膜等の低誘電体膜等が挙げられる。
[0080] 膜厚は、特に限定されるものではなぐ通常トランジスタに使用される膜厚 (例えば 1 00〜500nm)に適宜調整することができる。
ゲート絶縁膜の製造方法は、その種類に応じて適宜選択できる。例えば、蒸着、ス ノッタ、塗布等が挙げられる。
[0081] (有機薄膜)
有機薄膜の材料は式 (1)
式 R-SiX'x'x3 (I)
(式中、 Rは、単環の芳香族炭化水素及び単環の複素環化合物に由来する基から選 択されるユニットが 3〜10個結合した π電子共役系の有機残基であり、少なくとも 1つ
以上の側鎖を有しており、 X1、 X2及び X3は、同一又は異なって、加水分解により水酸 基を与える基である。 )で表される側鎖含有型有機シランィ匕合物を用いる。
[0082] 有機薄膜の製造方法としては、 SAM法 (例えば、 LB法、蒸着、ディップ、浸漬、キ ャスト、 CVD法等)のような有機薄膜を形成しうる一般的な手法がすべて適用できる 力 材料'量産のコストを勘案して適宜設定される。
[0083] なお、本明細書における、 SAM法、 LB法、蒸着、ディップ、浸漬、キャスト、 CVD 法の定義を下記する。
SAM法は、 Self—Assembled Monolayerの略であり、自己組織化可能な材料 を用いて膜を形成する手法を指しており、 LB法 Zディップ法 Z浸漬法 Zキャスト法
ZCVD法 、ずれの方法も含まれる。
[0084] LB法は、 Langmuir— Blodgett法の略であり、水面上に疎水基と親水基のバラン スのとれた両親媒性の物質を水面上に展開し、単分子膜といわれる分子一層の膜を 作製、さらにそれを基板に転写する手法である。
蒸着法は、原料を加熱することにより蒸気とし、それを所望の領域に堆積させる方 法であり、例えば有機半導体材料の場合には、抵抗加熱による蒸着法が使用できる
[0085] 浸漬法は、単に溶液に基板を漬け込み、取り出すことにより膜を形成する方法を意 味する。
キャスト法は、所望の領域に対して原料を含む溶液を滴下、乾燥することにより膜を 形成する方法を意味し、インクジェットも含まれる。
CVD法は、密閉容器や密閉空間内で、溶液を加熱 Z蒸発させ、気化された分子 を基板表面に気相で吸着させる方法を意味する。
[0086] また、有機 TFTの製造方法としては、例えば、
(1)基板上にゲート電極を形成する工程と、該ゲート電極上にゲート絶縁膜を形成す る工程と、該ゲート絶縁膜上に有機薄膜を形成する工程と、該有機薄膜を形成する 工程前もしくは後にソース Zドレイン電極を形成する工程とを含む
(2)基板上にソース Zドレイン電極を形成する工程と、該ソース Zドレイン電極を形成 する前もしくは後に有機薄膜を形成する工程と、該有機薄膜上にゲート絶縁膜を形
成する工程と、該ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成する工程とを含む 方法が挙げられる。
[0087] 以下に、本発明のシランィ匕合物及びその製造方法を実施例により具体的に説明す る。以下実施例 1〜4にてフエ-ル基、チォフェン基を有する本発明のシランィ匕合物 の、実施例 5〜 7にてナフタセン及びペンタセンに由来する残基を有する本発明のシ ランィ匕合物の合成方法を記述するが、以下の実施例の化合物に限定されない。 実施例
[0088] 実施例 1 式 (a)にて表される有機シランィ匕合物の合成
[0089] [化 12]
[0090] 表記の化合物は以下の手法により合成した。まず、 2 ブロモー 2—メチループ口 パン 1Mを四塩ィ匕炭素に溶解させ、金属マグネシウム 1Mを加えた後、 60°Cで 1時間 反応させることによってグリニャール試薬を形成した。
[0091] 続いて、 m—ジクロ口ベンゼン 0. 5Mを加え、 20°Cで 1時間反応させることによって
、 m—ジ(tert ブチル) ベンゼンを形成した。
続いて、前記 m—ジ (tert ブチル) ベンゼンを 0. 5M含む四塩化炭素溶液に 1
Mの NBS及び 1Mの AIBNをカ卩え、 2, 5 ジブ口モー 1, 3 ジ tert ブチルーべ ンゼンを合成した。
[0092] 更に、前記 2, 5 ジブ口モー 1, 3 ジー tert—ブチルーベンゼン 0. 2Mを含む四 塩ィ匕炭素溶液に金属マグネシウムをカ卩え、 60°Cで 1時間反応させた後、 0. 2Mの 2, 5 ジブ口モー 1, 3 ジー tert—ブチルーベンゼンをカ卩え、 25°Cで 1時間反応させ ることで、 3, 5, 3', 5'—テトラ一 tert—ブチル一ビフエ-ルを合成した。
[0093] 続いて、前記 3, 5, 3', 5'—テトラー tert—ブチルーピフエ-ルを 0. 1M含む四塩 化炭素溶液中に 0. 25Mの NBS及び 0. 25Mの AIBNをカ卩え、 60°Cで 6時間反応さ せることによって、 3, 5, 3', 5'—テトラー tert—ブチルー 4, 4 '—ジブ口モービフエ二
ルを形成した。
[0094] 次いで、金属マグネシウムとブロモベンゼンから合成したグリニャール試薬を 0. 1 M含む THF溶液中に 3, 5, 3', 5'—テトラー tert—ブチルー 4, 4,—ジブ口モービフ ェ-ルを 0. 1M加え、 40°Cで 2時間反応させることで 2' , 6' , 2" , 6"—テトラー ter t ブチル [1, 1 ' ;4, 4" ; 1 " , 1,,,]クォーターフエ-ルを合成した。
[0095] 更に、前記 2,, 6' , 2" , 6,,ーテトラー tert—ブチルー [1, 1,;4, 4,,; 1,, , 1," ]クォーターフエ-ルを 0. 1M含む四塩化炭素溶液中に 0. 1Mの NBS及び 0. 1M の AIBNを加え、 60°Cで 1. 5時間反応させたのちに金属マグネシウムをカ卩えることに よってグリニャール試薬を形成した。この試薬をクロロトリメトキシシラン 0. 1Mを含む THF溶液にカ卩えて 45°Cで 2時間反応させることで表記の化合物を合成した。
上記合成法のスキームを下記する。
[0096] [化 13]
NBS.AIBN g SiCI(0Me)3
式 (a)
ecu THF
[0097] 上記スキーム中、 t Buは tert ブチルを、 Meはメチルを意味する。
得られたィ匕合物について、赤外吸収スペクトル測定を行ったところ、 1090cm 1に Si C由来の吸収が観測され、化合物が SiC結合を有することが確認できた。
[0098] 得られた化合物の核磁気共鳴 (NMR)測定を行った。
7. 5ppm (m) (4H 芳香族)
7. 3ppm (m) (8H 芳香族)
7. 2ppm (m) (1H 芳香族)
3. 6ppm (m) (9H エトキシ基メチレン基)
1. 5ppm (m) (36H エトキシ基メチル基)
更に、得られた化合物の主骨格及び側鎖の分子占有体積、主骨格の分子占有体 積に対する側鎖の分子占有体積の割合 (体積率)を表 2に示す。なお、側鎖及び主
骨格の分子占有体積は、以下の様に計算した。
[0099] まず、主骨格について、主骨格全体を円柱であると近似し、円柱の体積を主骨格 の分子占有体積とした。具体的には、主骨格を構成する分子の構造式の主軸(π電 子により形成される軸と垂直で、最も分子長が長い 2原子間 (水素を除く)を通る軸) を中心軸として、 360度回転させて得られる円柱の体積を主骨格の分子占有体積と した。
[0100] 側鎖について、側鎖全体を円錐であると近似し、円錐の体積を側鎖の分子占有体 積とした。具体的には、側鎖と結合する主骨格の原子と、主骨格と直接結合する原子 との 2点を通る直線を中心軸として、 360度回転させて得られる円錐の体積を側鎖の 分子占有体積とした。
[0101] なお、原子間距離は、分子軌道計算 (AMI)により円柱及び円錐の構造を最適化 した上で算出した。
[0102] 実施例 2 式 (b)にて表される有機シランィ匕合物の合成
[0103] [化 14]
SiMe3 SiMe3
[0104] 表記の化合物は以下の手法により合成した。まず、 m—ジクロ口ベンゼン 0. 5Mを 四塩化炭素に溶解させ、金属マグネシウム 0. 5Mをカ卩えた後、 60°Cで 1時間反応さ せることによってグリニャール試薬を形成した。
[0105] 続いて、クロロトリメチルシラン 1Mをカ卩え、 20°Cで 1時間反応させることによって、 m
—ジ(トリメチルシリル)一ベンゼンを形成した。
続いて、前記 m—ジ(トリメチルシリル) ベンゼンを 0. 5M含む四塩ィ匕炭素溶液に
1Mの NBS及び 1Mの AIBNをカ卩え、 5 ブロモー 1, 3 ジ—トリメチルシリルーベン ゼンを合成した。
[0106] 更に、前記 5 ブロモー 1, 3 ジートリメチルシリル ベンゼン 0. 2Mを含む四塩 化炭素溶液に金属マグネシウム 0. 2Mをカ卩え、 60°Cで 1時間反応させた後、 0. 2M
ブロモベンゼンをカ卩え、 25°Cで 1時間反応させることで、 3, 5 ビス トリメチルシリ ル ビフヱ-ルを合成した。
[0107] 更に、前記 3, 5 ビス トリメチルシリルーピフエ-ルを 0. 5M含む四塩化炭素溶 液に 1Mの NBS及び 1Mの AIBNを加え、 50°Cで 1時間反応させることで、 4ーブロ モ— 3, 5—ビス—トリメチルシリル―ビフエニルを合成した。
[0108] その後、 0. 5Mの p ジブロモベンゼン及び 0. 5Mの金属マグネシウムより形成し たグリニャール試薬 0. 1Mを含む THF溶液中に前記 4ーブロモー 3, 5 ビスートリメ チルシリルービフエ-ル 0. 2Mの THF溶液をカ卩え、 25°Cで 1時間反応させることで、 2' , 6' , 2" ' , 6,,,一テトラキス一トリメチルシリル一 [1, 4,; , 1 " ;4" , 1 ",;4 " ' , 1,,,, ]クインケフエ-ルを合成した。
[0109] 更に、前記 2,, 6' , 2" ' , 6,,,—テトラキス—トリメチルシリル— [1, 4,;1,, 1 " ;4
" , 1,,,;4,,,, 1,,,,]クインケフエ-ルを 0. 1M含む四塩化炭素溶液中に 0. 1M の NBS及び 0. 1Mの AIBNをカ卩え、 60°Cで 1. 5時間反応させたのちに金属マグネ シゥムをカ卩えることによってグリニャール試薬を形成し、クロロトリメトキシシラン 0. 1M を含む THF溶液に加えて 45°Cで 2時間反応させることで表記の化合物を合成した。 上記合成法のスキームを下記する。
[0110] [化 15]
SiMe3 SiMe3
NBS'AIBN g SiCI(0Me)3
► ► ► 式(b)
CCI4 THF られた化合物の核磁気共鳴 (NMR)測定を行った。
7ppm (m) (4H 芳香族)
5ppm (m) (8H 芳香族)
dppm (m) (4H 芳香族)
2ppm (m) (1H 芳香族)
6ppm (m) (9H エトキシ基メチレン基)
lppm (m) (36H メチル基)
この結果から、得られたィ匕合物が式 (b)に示すィ匕合物であることを確認した。
[0112] 更に、得られた化合物の主骨格及び側鎖の分子占有体積、主骨格の分子占有体 積に対する側鎖の分子占有体積の割合 (体積率)を表 2に示す。
[0113] 実施例3 式 (c)にて表される有機シラン化合物の合成
[0114] [化 16]
[0115] 表記の化合物は以下の手法により合成した。まず、 3—プロモチォフェン及び金属 マグネシウム力もグリニャール試薬を合成し、クロロェタンを加え反応させることで 3 - ェチルチオフェンを合成した。
[0116] 続いて、前記 3 ェチルチオフェンを 0. 5M含む四塩化炭素溶液中に 1Mの NBS 及び 1Mの AIBNを加え、 55°Cで 2時間反応させることで 2 ブロモー 3 ェチルチ オフェンを、 55°Cで 6時間反応させることで 2, 5 ジブ口モー 3 ェチルチオフェン を別に合成した。
[0117] 前記 2 ブロモ 3 ェチルチオフェン及び金属マグネシウム力 グリニャール試 薬を形成し、前記 2, 5 ジブ口モー 3 ェチルチオフェンを 0. 2M含む THF溶液中 に、前記グリニャール試薬 0. 4Mをカ卩え、 30°Cで 4時間反応させることで 3, 4' , 4" トリェチルー [2, 2,;5, 2,,]ターチォフェンを合成した。
[0118] 更に、前記 3, 4,, 4,,—トリェチル—[2, 2,;5,2,,]ターチォフェン0. 1Mを四塩 化炭素に溶解させ、 0. 3Mの NBS及び 0. 3Mの AIBNをカ卩え、 55°Cで 2時間反応 させることで、 3, 4' , 4"—トリェチル 5, 5"—ジブ口モー [2, 2,;5' 2' ' ]ターチ ォフェンを合成した後、前記 2 ブロモ 3 ェチルチオフェン及び金属マグネシゥ ム力 形成したグリニャール試薬 0. 1Mを含む THF溶液中に、前記 3, 4' , 4"ート リエチノレー 5, 5,,一ジブ口モー [2, 2,;5,2,,]ターチォフェンを0. 1Mカロえ、 60°C で 5時間反応させることで、 3, 4' , 4" , 4" ' , 4,,,,—ペンタエチルー [2, 2,;5,,
2" ;5", 2'" ;5"', 2,,,,]クインケチォフェンを合成した。
[0119] 更に、前記 3, 4', 4", 4"', 4,,,,一ペンタエチル一 [2, 2,;5,, 2" ;5", 2"
' ;5"', 2",,]クインケチォフェン 50mMを含む四塩化炭素溶液中に、 200mMの NBS, 200mMの AIBNを加え、 60°Cで 1時間反応させたのち、金属マグネシウムと 反応させてグリニャール試薬を合成し、テトラクロロシランを 50mM含む THF溶液中 に前記グリニャール試薬 50mMをカ卩え、 50°Cで 2時間反応させることで表記の化合 物を合成した。
上記合成法のスキームを下記する。
[0120] [化 17]
NBS.AIBN Mg SiCU
* 式(c)
ecu THF 上記スキーム中、 Etはェチルを意味する。
得られたィ匕合物について、赤外吸収スペクトル測定を行ったところ、 1090cm 1に Si
C由来の吸収が観測され、化合物が SiC結合を有することが確認できた。
[0122] 更に化合物の核磁気共鳴 (NMR)測定を行った。得られた化合物を直接 NMR測 定することは、化合物の反応性が高いことより不可能であるため、化合物をエタノー ルと反応させ (塩ィ匕水素の発生を確認した)、末端の塩素をエトキシ基に変換した後 、測定を行った。
[0123] 6. 7ppm (m) (6H 芳香族)
3. 6ppm (m) (6H エトキシ基メチレン基)
2. 6ppm (m) (10H ェチノレ基メチレン基)
1. 4ppm (m) (36H エトキシ基メチル基)
1. 2ppm (m) (15H ェチル基末端メチル基)
この結果から、得られたィ匕合物が式 (c)に示すィ匕合物であることを確認した。
[0124] 更に、得られた化合物の主骨格及び側鎖の分子占有体積、主骨格の分子占有体 積に対する側鎖の分子占有体積の割合 (体積率)を表 2に示す。
[0125] 実施例 4 式 (d)にて表される有機シランィ匕合物の合成
[0126] [化 18]
[0127] 表記の化合物は以下の手法により合成した。まず、実施例 1の中間体である 2' , 6' , 2" , 6,,一テトラ一 tert—ブチル [1, 1 ' ;4, 4" ; 1 " , 1,,,]クォーターフエ- ルを 20mM含む四塩化炭素溶液中に 50mMの NBS及び 50mMの AIBNをカロえ、 60°Cで 1. 5時間反応させたのちに金属マグネシウムをカ卩えることによってグリニヤー ル試薬を形成し、 2 ブロモターチォフェン 20mMをカ卩え、 45°Cで 2時間反応させる ことで 5— (2,, 6' , 2" , 6,,ーテトラー tert—ブチルー [1, 1,;4,, 4,,; 1,, , 1, " ]クォーターフエ-ルー 4ーィル) [2, 2,;5,, 2,,]ターチォフェンを合成した。
[0128] 更に続いて前記 5—(2,, 6' , 2" , 6,,ーテトラー tert—ブチルー [1, 1,;4,, 4"
; 1 " , 1,,,]クォーターフエ-ルー 4—ィル) [2, 2,;5,, 2,,]ターチォフェンを 10
mM含む四塩化炭素溶液中に、 20mMの NBS及び AIBNをカ卩え、 50°Cで 1. 5時 間反応させたのちに金属マグネシウムを加えることによってグリニャール試薬を形成 し、クロロトリメトキシシラン 10mMを含む THF溶液に加えて 45°Cで 2時間反応させる ことで表記の化合物を合成した。
上記合成法のスキームを下記する。
[0129] [化 19]
NBa, BN Mg SiCI(OMe)3
► ► ► 式 (d)
CCI4 THF
[0130] 更に化合物の核磁気共鳴 (NMR)測定を行った。
7. oppm i,m) (6H 芳香族フ ニル基)
7. 4ppm (m (6H 芳香族チォフェン基)
7. 3ppm、m) (6H 芳香族フ ニル基)
7. 2ppm (m) (1H 芳香族チォフェン基)
3. 6ppm (m) (6H エトキシ基メチレン基)
1. 5ppm (m) (9H エトキシ基メチル基)
1. 2ppm (m) (36H メチル基)
この結果から、得られたィ匕合物が式 (d)に示すィ匕合物であることを確認した。
[0131] 更に、得られた化合物の主骨格及び側鎖の分子占有体積、主骨格の分子占有体 積に対する側鎖の分子占有体積の割合 (体積率)を表 2に示す。
[0132] 実施例 5 式 (e)にて表される有機シランィ匕合物の合成
[0133] [化 20]
[0134] 表記の化合物は以下の手法により合成した。まず、 m—ジクロ口ベンゼン 0. 5Mを 四塩化炭素に溶解させ、金属マグネシウム 0. 5Mをカ卩えた後、 60°C1時間反応させ ることによってグリニャール試薬を形成した。
[0135] 続いて、クロロトリフエ-ルシラン 1Mをカ卩え、 20°C2時間反応させることによって、 m
—ジ(トリフエ-ルシリル)一ベンゼンを形成した。
[0136] 続いて、前記 m—ジ(トリフエニルシリル) ベンゼンを 0. 5M含む四塩化炭素溶液 に 1Mの NBS及び 1Mの AIBNを加え、 5 ブロモー 1, 3 ジ—トリフエ-ルシリルべ ンゼンを合成した。
[0137] 更に、前記 5 ブロモ—1, 3 ジ—トリフエ-ルシリルベンゼン 0. 3Mを含む四塩 化炭素溶液に金属マグネシウム 0. 3Mを加え、 60°C1時間反応させた後、 0. 3Mブ ロモベンゼンを加え、 25°C2時間反応させることで、 3, 5 ビス一トリフエ-ルシリルビ フエ-ルを合成した。
[0138] 更に、前記 3, 5 ビス トリフエ-ルシリルビフエ-ルを 0. 5M含む四塩化炭素溶 液に 1Mの NBS及び 1Mの AIBNを加え、 60°C2時間反応させることで、 4 ブロモ — 3, 5—ビス—トリフエ-ルシリルビフエ-ルを合成した。
[0139] その後、 0. 5Mの p ジブロモベンゼン及び 0. 5Mの金属マグネシウムより形成し たグリニャール試薬 0. 2Mを含む THF溶液中に前記 4ーブロモー 3, 5 ビス トリ フエ-ルシリルビフエ-ル 0. 3Mの THF溶液を加え、 25°C1時間反応させることで、 2' , 6' , 2" ' , 6,,,一テトラキス一トリフエ-ルシリル [1, 4,;1,, 1 " ;4" , 1, ";4
" ' , 1,,,, ]クインケフエ-ルを合成した。
[0140] 更に、前記 2,, 6' , 2" ' , 6,,,一テトラキス一トリフエニルシリル [1, 4,;1,, 1 " ;4
" , 1,,,;4,,,, 1,,,,]クインケフエ-ルを 0. 1M含む四塩化炭素溶液中に 0. 1M の NBS及び 0. 1Mの AIBNをカ卩え、 60°Cで 3時間反応させたのちに金属マグネシゥ ムを加えることによってグリニャール試薬を形成し、クロロトリメトキシシラン 0. 1Mを含 む THF溶液にカ卩えて 45°C2時間反応させることで表記の化合物を合成した。
[0141] 更に得られた化合物の核磁気共鳴 (NMR)測定を行った。
7. 9ppm (m (4H クウインケフエ-ル基)
7. Dppm i,m) (28H クウインケフエ-ル基及びトリァリ -ルシリル基)
7. oppm i,m) (4H クウインケフエ-ル基)
7. 4ppm (m) (36H クウインケフエ-ル基及びトリァリ -ルシリル基)
7. 3ppm (m) (4H クウインケフエ-ル基)
3. 6ppm (m) (9H エトキシ基メチレン基)
1. lppm (m) (36H メチル基)
この結果から、得られたィ匕合物が式 (e)に示すィ匕合物であることを確認した。
[0142] 更に、得られた化合物の主骨格及び側鎖の分子占有体積、主骨格の分子占有体 積に対する側鎖の分子占有体積の割合 (体積率)を表 2に示す。
[0143] 実施例 6 式 (f)にて表される有機シランィ匕合物の合成
[0144] [化 21]
[0145] 表記の化合物は以下の手法により合成した。
まず、 5mMの 5, 6, 11, 12—テトラフエ-ルーナフタセンを含む四塩化炭素溶液
中に、 20mMの NBS及び 20mMの AIBNをカ卩え、 65°Cで 1時間反応させることで、 3 ブロモ 5, 6, 11, 12—テトラフエ-ルーナフタセンを合成した。続いて、前記 3 ーブロモー 5, 6, 11, 12—テトラフエ二ルーナフタセンを 2mM含むジクロロエタン溶 液中に金属マグネシウム 2mMをカ卩えてグリニャール試薬を形成した後、 2mMのクロ ロトリメトキシシランを加え、 20°Cで 2時間反応させることで、表記の化合物を合成した 上記合成法のスキームを下記する。
[0146] [化 22]
SiCI(OMe)3
► 式
[0147] 上記スキーム中、 Meはメチルを意味する。
得られたィ匕合物について、赤外吸収スペクトル測定を行ったところ、 1090cm 1に Si C由来の吸収が観測され、化合物が SiC結合を有することが確認できた。
[0148] 更に化合物の核磁気共鳴 (NMR)測定を行った。
7. 9ppm (m (4H 芳香族)
7. 5ppm、m) (8H 芳香族)
7. 4ppm (m (3H 芳香族)
7. 3ppm、m) (8H 芳香族)
7. 2ppm (m) (4H 芳香族)
3. 6ppm (m) (9H メトキシ基メチル基)
この結果から、得られたィ匕合物が式 ωに示すィ匕合物であることを確認した。
[0149] 更に、得られた化合物の主骨格及び側鎖の分子占有体積、主骨格の分子占有体
積に対する側鎖の分子占有体積の割合 (体積率)を表 2に示す。
[0150] 実施例 7 式 (g)にて表される有機シラン化合物の合成
[0151] [化 23]
[0152] 表記の化合物は以下の手法にて合成した。
参考例
まず、 2, 3, 6, 7—テトラ(トリメチルシリル) 5, 8 ジ(トリイソプロビルシリル)ナフ タレンを、以下の方法により合成した。
[0153] 詳細には、まず、攪拌機、還流冷却器、温度計、滴下ロートを備えた 200mlガラス フラスコに、マグネシウム 0. 4M、 HMPT (へキサメチル亜リン酸トリアミド) 100mL、 THF20mL及び I (触媒)、 1, 2, 4, 5—テトラクロ口ベンゼン 0. 1Mを加えた後、温
2
度 80°Cにて、クロロトリメチルシラン 0. 4Mを滴下し、 30分間攪拌した後、 130°Cにて 4日間還流させること〖こより、 1, 2, 4, 5—テトラ(トリメチルシリル)ベンゼンを合成した
[0154] 続いて、 200mLナスフラスコに、 i PrNH 20mM、 Phi (OAc) (ジァセトキショー
2 2
ドベンゼン) 50mM、ジクロロメタン 50mLをカ卩えた後、 0°Cにて CF CO H (TOH) 5
3 2 f
OmMを滴下し、 2時間攪拌した。
[0155] 続いて前記 1, 2, 4, 5—テトラ(トリメチルシリル)ベンゼン 50mMを含むジクロロメタ ン溶液 10mLを 0°Cにて滴下し、室温にて 2時間攪拌することにより、フエニル [2, 4, 5—トリス(トリメチルシリル)フエ-ル]ョードニゥム トリフレートを合成した。
[0156] 更に続 、て、 50mLナスフラスコに、 Bu NF2. OMの THF溶液を仕込み、前記フ
4
ェ-ル [2, 4, 5 トリス(トリメチルシリル)フエ-ル]ョード -ゥム トリフレート 5mM及 び 2, 5 トリ(イソプロピル)シリル— 3, 4 ジ(トリメチルシリル)フラン 10mMを含む ジクロロメタン溶液 10mLを 0°Cにて滴下し、 30分間攪拌することで反応を進行させ
た。反応終了後、ジクロロメタン及び水にて抽出を行ない、カラムクロマトグラフにて精 製を行うことで、 1, 4 ジヒドロ一 1, 4 エポキシナフタレン誘導体を合成した。
[0157] その後、前記 1, 4ージヒドロー 1, 4 エポキシナフタレン誘導体をヨウ化リチウム 1 mM, DBUlOmMを含む THF溶液 10mLを、攪拌機、還流冷却器、温度計、滴下 ロートを備えた 50mlガラスフラスコに仕込み、前記 1, 4ージヒドロー 1, 4 エポキシ ナフタレン誘導体 ImMを加えた後、窒素雰囲気下にて 3時間還流させることで、反 応を進行させた。反応終了後、抽出及び MgSOによる水分除去を行うことで、標記
4
の 2, 3, 6, 7—テトラ(トリメチルシリル)ー 5, 8 ジ(トリイソプロビルシリル)ナフタレン を合成した。
[0158] 式 (g)の化合物の合成例
次に、上記 2, 3, 6, 7—テトラ(トリメチルシリル)ー 5, 8 ジ(トリイソプロビルシリル) を出発原料とし、合成手法は、 2, 5 トリ (イソプロピル)シリル— 3, 4 ジ(トリメチル シリル)フランの代わりに 3, 4—ジ(トリメチルシリル)フランを使用することを除き、参考 例の 1, 2, 4, 5—テトラ(トリメチルシリル)ベンゼンから 2, 3, 6, 7—テトラ(トリメチル シリル) - 5, 8—ジ(トリイソプロビルシリル)ナフタレンを合成する手法と同様の手法 にて 2, 3, 7, 8—テトラ(トリメチルシリル)ー 6, 9 ジ(トリイソプロビルシリル)アントラ センを合成した。
[0159] 更に、 3, 4 ジ(トリメチルシリル)フランの代わりに、 2, 5 トリ(イソプロピル)シリル
- 3, 4ージ(トリメチルシリル)フランを使用することを除き、上記 2, 3, 6, 7—テトラ(ト リメチルシリル) 5, 8 ジ(トリイソプロビルシリル)ナフタレンから 2, 3, 7, 8—テトラ (トリメチルシリル) 6, 9—ジ(トリイソプロビルシリル)アントラセンを合成する手法と 同様の手法を適用することより、 2, 3, 8, 9—テトラ(トリメチルシリル)一 5, 7, 10, 12
[0160] 更に、 2, 5 トリ(イソプロピル)シリル一 3, 4 ジ(トリメチルシリル)フランの代わり に、 3, 4ージ(トリメチルシリル)フランを使用することを除き、上記 2, 3, 7, 8—テトラ( トリメチルシリル) 6, 9 ジ(トリイソプロビルシリル)アントラセンから 2, 3, 8, 9ーテ トラ(トリメチルシリル) 5, 7, 10, 12—テトラ(トリイソプロビルシリル)テトラセンを合 成する手法と同様の手法を適用することより、 2, 3, 9, 10—テトラ(トリメチルシリル)
- 5, 7, 12, 14ーテトラ(トリイソプロビルシリル)ペンタセンを合成した。
[0161] 続いて、前記 2, 3, 9, 10—テトラ(トリメチルシリル)— 5, 7, 12, 14—テトラ(トリィ ソプロビルシリル)ペンタセン 10mMを少量の水及び PhNMe Fを含む THF溶媒に
3
溶解させた後、攪拌することで、 5, 7, 12, 14—テトラ(トリイソプロビルシリル)ペンタ センを合成した。
[0162] 更に、窒素雰囲気下にて、 200mlナスフラスコに乾燥 THF5ml、前記 5, 7, 12, 1 4ーテトラ(トリイソプロビルシリル)ペンタセンを 5mM、マグネシウムを加えた後、 1時 間攪拌することにより、グリニャール試薬を形成したのち、攪拌機、還流冷却器、温 度計、滴下ロートを備えた 100mlナスフラスコにクロロトリメトキシシラン 5mM、 THF3 Omlを仕込み、氷冷したのち、前記グリニャール試薬を加え、 30°Cにて 1時間成熟を 行った。次いで、反応液を減圧にてろ過し、塩化マグネシウムを除いた後、ろ液から T HF及び未反応のクロロトリメトキシシランをストリップすることにより標記化合物を 10% の収率で得た。
上記合成法のスキームを下記する。
[0163] [化 24]
c)
SiMe3 SiMe3
上記スキーム中、 Meはメチル、 i Prはイソプロピル、 Phはフエ-ル、 Acはァセチ ル、 Buはブチルを意味する。
得られたィ匕合物について、赤外吸収スペクトル測定を行ったところ、 1090cm
1に Si C由来の吸収が観測され、化合物が SiC結合を有することが確認できた。
[0165] 更に化合物の核磁気共鳴 (NMR)測定を行った。
7. 9ppm (m) (6H 芳香族)
7. 4ppm (m) (2H 芳香族)
3. 6ppm (m) (9H メトキシ基メチル基)
1. 5ppm (m) (48H イソプロピル基)
1. 2ppm (m) (12H イソプロピル基)
この結果から、得られたィ匕合物が式 (g)に示すィ匕合物であることを確認した。
[0166] 更に、得られた化合物の主骨格及び側鎖の分子占有体積、主骨格の分子占有体 積に対する側鎖の分子占有体積の割合 (体積率)を表 2に示す。
[0167] 実施例 8 式 (h)にて表される有機シラン化合物の合成
[0168] [化 25]
[0169] 表記の化合物は以下の手法により合成した。
5mMの 5, 6, 11, 12—テトラフエ-ルーナフタセンを含む四塩化炭素溶液中に、 40mMの NBS及び 40mMの AIBNをカ卩え、 65°Cで 6時間反応させることで、 3, 8— ジブ口モー 5, 6, 11, 12—テトラフエ二ルーナフタセンを合成した。
[0170] 続いて、ブロモジフエ-ルを 10mM含む四塩化炭素溶液中に金属マグネシウムを 加え、 60°Cで 1時間反応させることによって、グリニャール試薬を形成し、前記 3, 8 —ジブ口モー 5, 6, 11, 12—テトラフエ-ルーナフタセン 4mMをカ卩え、 20°Cで 8時 間反応させることで、 2, 8—ビス一ビフエ-ル一 4—ィル一 5, 6, 11, 12—テトラフエ 二ルーナフタセンを合成した。
[0171] 続いて、前記 2, 8—ビス一ビフエ-ル一 4—ィル一 5, 6, 11, 12—テトラフエ-ル
ナフタセンを 2mM含む四塩化炭素溶液中に、 10mMの NBS及び 10mMの AIB Nを加え、 65°Cで 1時間反応させた後、金属マグネシウムを用いてグリニャール試薬 を形成し、テトラクロロシラン 2mMを含む THF溶液に加えて 45°Cで 2時間反応させ ることで表記の化合物を合成した。
上記合成法のスキームを下記する。
[化 26]
式 (h)
ecu THF
[0173] 得られたィ匕合物について、赤外吸収スペクトル測定を行ったところ、 1075cm 1に Si C由来の吸収が観測され、化合物が SiC結合を有することが確認できた。
更に化合物の核磁気共鳴 (NMR)測定を行った。得られた化合物を直接 NMR測 定することは、化合物の反応性が高いことより不可能であるため、化合物をエタノー ルと反応させ (塩ィ匕水素の発生を確認した)、末端の塩素をエトキシ基に変換した後 、測定を行った。
[0174] 8. lppm (m) (2H 芳香族テトラセン骨格)
7. 9ppm (m) (2H 芳香族テトラセン骨格)
7. 6ppm (m) (2H 芳香族テトラセン骨格)
7. 5ppm (m) (8H 芳香族フエ-ル基)
7. 4ppm (m) (12H 芳香族フエ-ル基)
7. 3ppm (m) (12H 芳香族フエ-ル基)
7. 2ppm (m) (5H 芳香族フエ-ル基)
3. 6ppm (m) (6H エトキシ基メチレン基)
1. 4ppm (m) (9H エトキシ基メチル基)
この結果から、得られたィ匕合物が式 (h)に示すィ匕合物であることを確認した。
[0175] 更に、得られた化合物の主骨格及び側鎖の分子占有体積、主骨格の分子占有体 積に対する側鎖の分子占有体積の割合 (体積率)を表 2に示す。
[0176] 実施例 9 式 (i)にて表される有機シラン化合物の合成
[0177] [化 27]
Me-Si-Me Me-Si-Me
表記の化合物は以下の手法により合成した。まず、 i PrNHの代わりに Ph— Si (C H ) NHを使用することを除き、実施例 7の参考例と同様の手法を適用することで、 2
3 2
, 3, 6, 7—テトラ(トリメチルシリル)ー5, 8—ジ(ジメチルフエニルシリル)ナフタレンを
合成した。続いて、 2, 3, 6, 7—テトラ(トリメチルシリル)ー 5, 8—ジ(トリイソプロピル シリル)ナフタレンの代わりに前記 2, 3, 6, 7—テトラ(トリメチルシリル)— 5, 8—ジ( ジメチルフヱ-ルシリル)ナフタレンを出発原料ならびに合成途中の試料とすることを 除き、実施例 7の合成例と同様の手法を適用することで、表記の化合物を得た。
[0179] 得られた化合物の核磁気共鳴 (NMR)測定を行った。
7. 9ppm (m) (6H ペンタセン)
7. 5ppm (m) (8H ジメチルフエ-ルシリル基)
7. 4ppm (m) (14H ペンタセン及びジメチルフエ-ルシリル基)
3. 6ppm (m) (18H メトキシ基メチル基)
1. lppm (m) (12H ジメチルフエ-ルシリル基メチル基)
この結果から、得られたィ匕合物が式 (i)に示すィ匕合物であることを確認した。
[0180] 更に、得られた化合物の主骨格及び側鎖の分子占有体積、主骨格の分子占有体 積に対する側鎖の分子占有体積の割合 (体積率)を表 2に示す。
[0181] 実施例 10 式 (j)にて表される有機シラン化合物の合成
[0182] [化 28]
Me-C-Me Me-C-Me
[0183] 表記の化合物は以下の手法により合成した。まず、 i—PrNHの代わりに Naphtale ne-C (CH ) NHを使用することを除き、実施例 7の参考例と同様の手法を適用す
3 2
ることで、 2, 3, 6, 7—テトラ(トリメチルシリル)ー 5, 8—ジ(ジメチルナフチルアルキ ル)ナフタレンを合成した。続いて、 2, 3, 6, 7—テトラ(トリメチルシリル)一 5, 8—ジ( トリイソプロビルシリル)ナフタレンの代わりに前記 2, 3, 6, 7—テトラ(トリメチルシリル ) - 5, 8—ジ (ジメチルナフチルアルキル)ナフタレンを出発原料ならびに合成途中 の試料とすることを除き、実施例 7の合成例と同様の手法を適用することで、表記の 化合物を得た。
[0184] 得られた化合物の核磁気共鳴 (NMR)測定を行った。
7. 9ppm (m) (6H ペンタセン)
7. 8ppm (m) (4H ナフタレン)
7. 6ppm (m) (4H ナフタレン)
7. 5ppm (m) (4H ナフタレン)
7. 4ppm (m) (2H ペンタセン)
7. 3ppm (m) (8H ナフタレン)
7. 2ppm (m) (4H ナフタレン)
7. lppm (m) (4H ナフタレン)
3. 6ppm (m) (18H メトキシ基メチル基)
1. lppm (m) (12H ジメチルフエニルシリル基メチル基)
この結果から、得られた化合物が式 (j)に示すィ匕合物であることを確認した。
[0185] 更に、得られた化合物の主骨格及び側鎖の分子占有体積、主骨格の分子占有体 積に対する側鎖の分子占有体積の割合 (体積率)を表 2に示す。
[0186] [表 2]
[0187] 実施例 11 有機薄膜トランジスタの形成
図 2に示す有機薄膜トランジスタを作製するために、まず、シリコン力もなる基板 1上 にクロムを蒸着し、ゲート電極 2を形成した。
[0188] 次に、プラズマ CVD法によりチッ化シリコン膜力 なるゲート絶縁膜 3を堆積した後
、クロム、金の順に蒸着を行い、通常のリソグラフィー技術によりソース Zドレイン電極
(5、 6)を形成した。
[0189] 続 、て、得られた基板を、過酸化水素と濃硫酸の混合溶液 (混合比 3: 7)中にお!/、
て 1時間浸漬し、ゲート絶縁膜 3表面を親水化処理した。その後、得られた基板を嫌 気条件において、 2' , 6' , 2" , 6,,ーテトラー tert—ブチルー [1, 1 ' ;4, 4" ; 1 " , 1,,,]クォーターフ ニルトリメトキシシラン (実施例 1の化合物)を非水系溶媒 (例え ば、 n キサデカン)に溶解した 20mM溶液に 5分間浸漬させ、ゆっくりと引き上げ 、溶媒洗浄を行って有機薄膜 4を形成することで、有機 TFTを形成した。
[0190] また、上記で得られた有機薄膜トランジスタは、電界効果移動度が 4. 2 X 10"2cm2 /Vsで、オン オフ比が約 6桁であり、良好な性能が得られた。
[0191] 実施例 12 20
実施例 11と同様の方法にて、以下の表に示す化合物を製膜してなる有機薄膜トラン ジスタを形成した。各々の特性を評価したところ、下記の表に示す良好な性能が得ら れた。
[0192] [表 3]
[0193] 本発明は、上記のように説明されるが、同様に多くの手段により自明に変形されうる 。そのような変形例は、本発明の趣旨及び範囲力も離れるものではなぐそのような当 業者に自明である全ての変形例は、請求の範囲の範囲内に含まれることを意図され ている。
[0194] また、この出願は 2004年 8月 24日に出願された特願 2004— 243974号及び特願
2004— 243965号に関し、それらの開示をそのまま参照として入れる。