WO2006025249A1

WO2006025249A1 - 電気掃除機

Info

Publication number: WO2006025249A1
Application number: PCT/JP2005/015403
Authority: WO
Inventors: Ritsuo Takemoto; Junji Naito; Atsushi Morishita; Ikuo Oshima; Takayuki Ichino; Yoshihiro Tsuchiya; Yoshiyuki Hirahara; Yoshitaka Sugiyama; Mitsuru Watanabe
Original assignee: Toshiba Tec Kabushiki Kaisha
Priority date: 2004-08-30
Filing date: 2005-08-25
Publication date: 2006-03-09
Also published as: CN101010021A; JP2006061582A; KR20070024741A; KR100840038B1; CN100577080C

Description

明細書

電気掃除機

技術分野

[0001] 本発明は、電動送風機の吸込側に連通する第 1の集塵部と、この第 1の集塵部の下流側と電動送風機の吸込側とのそれぞれに連通する第 2の集塵部とを備えた電気掃除機に関する。

背景技術

[0002] 従来、この種の電気掃除機は、電動送風機を収容した掃除機本体を備えて！/ヽる。

この掃除機本体には、ホース体、延長管および床ブラシが電動送風機の吸込側に順次連通接続され、これらホース体、延長管および床ブラシにより電動送風機の吸込側に連通する風路が形成される。この風路には、電動送風機の駆動により空気とともに吸い込まれた塵埃中の粗塵を捕集する第 1の集塵部が設けられている。さらに、掃除機本体には、風路の下流側と電動送風機の吸込側とにそれぞれ連通する第 2の集塵部が設けられている。そして、この第 2の集塵部には、集塵袋が着脱可能に取り付けられる。

[0003] この集塵袋は、第 1の集塵部を通過した塵埃を空気とともに導入する開口部を有する口枠と、この口枠が一体的に設けられ、開口部から導入された塵埃を捕集する袋体とを備えている。さらに、この袋体は、例えば不織布などの通気性素材を複数層、例えば 2層に重ね合わせて形成されておりている。そして、内側の通気性素材は、単位面積当たりの重量すなわち目付量を少なくして通気性を大きくするため厚みが薄く、外側の通気性素材は、強度を高く確保しつつ内側の通気性素材を通過した塵埃を捕集するため目付量を多くし、内側の通気性素材より通気性を小さくするため厚くなつている（例えば、特許文献 1参照。 ) o

特許文献 1：特開 2003 - 93290号公報 (第 4 - 5頁）

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0004] 上述の電気掃除機では、第 1の集塵部により粗塵が捕集されることで、第 2の集塵部に取り付けられた集塵袋に導入される塵埃は、例えば花粉、粉々になったダニの死骸あるいは関東ロームなどの微細塵の割合が多くなる。

[0005] このため、集塵袋の内側に位置した通気性素材の厚みが薄いと、繊維の間隔が狭まり、微細塵が集塵袋に入った際に、少量でも内側の通気性素材が目詰まりし、集塵袋に塵埃が殆ど入ってヽな、のに吸塵できなくなってしまうと、う問題点を有して!/、る

[0006] 一方で、内側の通気性素材の通気性を更に大きくし、外側の通気性素材の通気性が内側の通気性素材の通気性よりも小さ!、と、外側の通気性素材が微細塵で目詰まりし、内側の通気性素材を設ける意味が少なくなる。

[0007] そして、このように集塵袋が容易に目詰まりしてしまうことで、 2段の集塵部を有する電気掃除機の集塵性能がすぐに低下し、また、集塵袋を頻繁に交換しなければならず、メンテナンス性が低下すると、う問題点を有して、る。

[0008] 本発明は、このような点に鑑みなされたもので、集塵性能の低下を抑制できるとともに、メンテナンス性を向上できる電気掃除機を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0009] 本発明は、電動送風機の吸込側に連通する第 1の集塵部の下流側と電動送風機の吸込側とのそれぞれに連通する第 2の集塵部に設けられた集塵袋が、電動送風機により吸い込まれた塵埃を導入する開口部と、複数層の通気性素材により袋状に形成され、開口部から導入された塵埃を捕集する袋体とを備え、通気性素材は、袋体の最も内側に位置するもの力他のものよりも肉厚が厚ぐかつ、通気性が大きいものである。

発明の効果

[0010] 本発明によれば、集塵袋の袋体を構成する複数の通気性素材で最も内側に位置したものの通気性を、他の通気性素材よりも大きくすることで、集塵袋の通気性を確保しつつ、最も内側に位置した通気性素材の肉厚を他の通気性素材よりも厚くすることで、吸い込まれた塵埃の捕集容量を最も内側の通気性素材の厚み方向に増加させ、最も内側に位置した通気性素材の目詰まりを抑制して、集塵袋の集塵容量を確保でき、集塵袋の目詰まりによる集塵性能の低下を抑制できるとともに、集塵袋を頻繁に交換せずに済み、メンテナンス性を向上できる。

図面の簡単な説明

[0011] [図 1]本発明の一実施の形態の電気掃除機の集塵袋を示す縦断面図であり、（a)は同上集塵袋の縦断面図、（b)は同上集塵袋の一部を拡大した縦断面図である。

[図 2]同上電気掃除機を示す斜視図である。

[図 3]同上集塵袋を示す説明図であり、（a)は、同上集塵袋を示す説明平面図、（b)は同上集塵袋の組み立て手順の一部を示す説明斜視図、（c)は、同上集塵袋の組み立て手順の他の一部を示す説明斜視図、（d)は、同上集塵袋の分解斜視図である。

[図 4]同上集塵袋の通気性素材の内部構造を示す斜視図であり、（a)は、同上集塵袋の最も内側に位置した通気性素材を示す斜視図、（b)は、同上集塵袋の最も外側に位置した通気性素材を示す斜視図である。

[図 5]同上電気掃除機の第 1の集塵部を示す分解斜視図である。

[図 6]同上第 1の集塵部を示す縦断面図である。

[図 7]同上第 1の集塵部を示す断面斜視図である。

符号の説明

[0012] 1 掃除機本体

6 電動送風機

15 第 1の集塵部

18 第 2の集塵部としての本体集塵室

19 集塵袋

122 袋体

125 開口部としての吸込開口

131, 132, 133 通気性素材

発明を実施するための最良の形態

[0013] 以下、本発明の一実施の形態の構成を図 1ないし図 7を参照して説明する。

[0014] 図 2において、 1は掃除機本体であり、この掃除機本体 1は床面を走行可能な、いわゆるキヤ-スタ型の電気掃除機である。また、この掃除機本体 1は、下部ケース 2と、この下部ケース 2の上側の後部を覆うとともに前部を枠状に囲む上部ケース 3と、この上部ケース 3に後部が連結して回動により下部ケース 2の前側の上部を開放可能に覆って取り付けられる蓋体 4とを備えた本体ケース 5を有し、この本体ケース 5内には、電動送風機 6が収容されている。

[0015] 本体ケース 5内の前側下部には、前方に向けて本体吸込口 9が開口されている。また、この本体吸込口 9には、可撓性を有し伸縮可能なホース体 11の排気側、すなわち基端側が着脱可能に連通接続される。このホース体 11の吸気側である先端側には、操作部としての手元操作部である筒状の握り管部 12が設けられている。この握り管部 12の内部には、塵埃分離部 13が設けられ、この握り管部 12の下部には、塵埃分離部 13の下流側に連通する略筒状の集塵室 14が着脱可能に取り付けられている。これら塵埃分離部 13と集塵室 14とにより、第 1の集塵部 15が構成されている。さらに、握り管部 12の吸気側である先端側には、伸縮可能な接続管としての直線状の延長管 16 を介して吸込口体としてのノズル体である床ブラシ 17が着脱可能に連通されて接続される。

[0016] 電動送風機 6は、本体ケース 5の前後方向の中心域よりも若干後側に偏位して収容されている。また、この電動送風機 6の前側である吸込側は、本体吸込口 9を介してホース体 11、握り管部 12および床ブラシ 17のそれぞれの排気側である基端側に連通している。そして、本体吸込口 9と電動送風機 6の吸込側との間には、蓋体 4により開閉可能な第 2の集塵部としての本体集塵室 18が設けられ、この本体集塵室 18は、集塵袋 19を着脱可能に備えている。

[0017] また、握り管部 12は、図 5ないし図 7に示すように、略円筒状の前側部 21を先端側に備え、この前側部 21の軸方向に対して鈍角状に軸方向を有する略円筒状の後側部 2 2を基端側に備えている。そして、この後側部 22の前側部 21と反対側の端部、すなわち後側部 22の基端側には、ホース体 11の先端側に接続される接続部となる円筒状の摺動部 23が後側部 22に対して周方向に摺動可能に接続されている。これら前側部 2 1、後側部 22および摺動部 23により、握り管部 12は、側面視で略への字状に、すなわち鈍角状に屈曲されている。

[0018] 前側部 21は、延長管 16の基端側が挿入されて着脱可能に連通接続される吸入口 2 6を先端側に備え、この吸入口 26には、直線状に設けられた流入風路 27が連通している。

[0019] また、前側部 21内には、流入風路 27の基端側に位置した管部 33と、この管部 33に連通接続された連通管 34とが設けられてヽる。

[0020] 管部 33は、流入風路 27の排気側である基端側に連通し、先端側である流入風路 27 側から基端側である連通管 34側に向けて縮径された略円筒状に形成されている。また、管部 33の周壁には、この周壁を管部 33の径方向に貫通する開口 35が複数、例えば 4つ設けられている。これら開口 35は、管部 33の周方向に略等角度に互いに離間されている。そして、これら開口 35には、フィルタとしてのネット状の第 1のフィルタ 36 が取り付けられている。

[0021] さらに、前側部 21内の管部 33の周囲は、後側部 22の先端側に連通する風路としての連通風路 37となっている。この連通風路 37は、開口 35および第 1のフィルタ 36を介して管部 33の内部と連通している。すなわち、連通風路 37は、管部 33と同軸状に握り管部 12内に設けられている。したがって、前側部 21は、管部 33と連通風路 37とにより、一部が二重管構造に形成されている。

[0022] またさらに、管部 33の基端側には、連通口 38が、この管部 33を貫通して設けられ、連通管 34の先端側と連通して、る。

[0023] 連通管 34は、側面視で下側に向けて約 90° 屈曲した L字状のパイプであり、連通口 38と反対側の端部が、前側部 21と後側部 22との隣接部に穿設された円形状の下部連通口 39に連通接続されている。したがって、連通管 34は、握り管部 12の外部と連通している。また、下部連通口 39の内周縁部には、可撓性を有するシール部としてのパッキン 41が全周に亘つて取り付けられて!/、る。

[0024] そして、流入風路 27、管部 33、連通管 34、開口 35および第 1のフィルタ 36などにより塵埃分離部 13が構成されている。この塵埃分離部 13では、電動送風機 6の駆動により空気とともに吸い込まれた塵埃中で、比重、あるいは大きさが比較的大きい粗塵と、比重、あるいは大きさが比較的小さい細塵とに分離する。言い換えると、この塵埃分離部 13は、床ブラシ 17から空気とともに吸い込んだ塵埃を、慣性を利用して比重、あるいは大きさに応じて直進方向に分離、すなわち直進分離する。

[0025] また、前側部 21は、作業者が把持することで握り管部 12により床ブラシ 17を操作可能にする把持部 43を後側部 22側の外周面に備えている。この把持部 43は、前側部 2 1の基端側に設けられており、この前側部 21の基端側に突出し、摺動部 23の基端側の上方に亘つて下方に湾曲している。そして、この把持部 43には、図 2に示すように、電動送風機 6の駆動状態などを設定する設定ボタン 44が複数設けられている。

[0026] さらに、後側部 22内には、図 5ないし図 7に示すように、直線円筒状、すなわちパイプ状の通路部 45が収容されている。この通路部 45は、先端側である前側部 21側の端部が、この前側部 21と同軸状に開口し、かつ基端側である摺動部 23側の端部が後側部 22と同軸状に開口するとともに摺動部 23内にまで延設されている。

[0027] そして、後側部 22の外周面の下側には、略矩形状の通気開口としての開口部 84が穿設されている。この開口部 84は、通路部 45の外周面の下側まで貫通して設けられ、集塵室 14を握り管部 12の下部に取り付けた状態で集塵室 14の基端側に対して気密になるように連通接続される。この開口部 84の縁部の先端側の側方には、複数の爪状の固定部 85が突出して一体に設けられている。

[0028] また、開口部 84の内周縁部には、可撓性を有するシール部としての開口パッキン 86 が開口部 84の全周に亘つて取り付けられている。

[0029] 一方、集塵室 14は、握り管部 12の後側部 22の軸方向に略平行な直線状の軸方向を有する略円筒状に形成され、握り管部 12の下部における前側部 21と後側部 22との隣接部近傍、すなわち握り管部 12の狭角部側のスペースに着脱可能に取り付けられている。また、集塵室 14は、略円筒状の集塵室本体 91を備え、この集塵室本体 91の一端側の開口には、蓋体としての集塵室底蓋である集塵蓋部 92が開閉可能に取り付けられている。

[0030] 集塵室本体 91の上側には、矩形状の集塵室連通孔 98が穿設されている。この集塵室連通孔 98は、集塵室 14を握り管部 12の下部に取り付けた状態で、開口パッキン 86 により開口部 84に気密になるように連通する。したがって、集塵室 14は、この集塵室連通孔 98および開口部 84を介して、通路部 45に連通している。そして、集塵室連通孔 98には、この集塵室連通孔 98の全面を閉塞して第 2のフィルタ 101が取り付けられている。

[0031] またさらに、集塵室本体 91の上側には、集塵室連通孔 98とは異なる円形状の集塵室通気孔 103が穿設されている。この集塵室通気孔 103は、集塵室 14を握り管部 12の下部に取り付けた際に、ノッキン 41により下部連通口 39に対して気密になるように連通する。言い換えると、塵埃分離部 13と集塵室 14とは、下部連通口 39および集塵室通気孔 103により互いに連通している。

[0032] そして、集塵室本体 91の軸方向の中心域には、握り管部 12の固定部 85に対して係脱される爪部 112を備えた矩形状の一対の脱着ボタン 111が設けられてヽる。この脱着ボタン 111は、集塵室 14の集塵室本体 91の軸方向に沿って所定距離だけ摺動すなわちスライド可能に取り付けられている。この脱着ボタン 111は、スライドにより固定部 85に対して爪部 112の係合が外れることで握り管部 12から集塵室 14を取り外し可能にする。

[0033] 集塵蓋部 92は、円形キャップ状に形成され、集塵室本体 91に対して閉じた際に、集塵室本体 91の基端側の開口を閉塞する。また、この集塵蓋部 92には、集塵蓋部 92を集塵室本体 91に対して固定および開放する開閉クランプ 116が嵌合して取り付けられている。

[0034] そして、第 1の集塵部 15は、電動送風機 6の駆動により吸い込まれた塵埃を塵埃分離部 13で直進分離し、この分離された塵埃中の粗塵を集塵室 14に集塵し、細塵を第 1のフィルタ 36で捕集し、これら集塵された塵埃よりも小さ!/ヽ微細塵を本体集塵室 18 へと通過させる。

[0035] さらに、本体集塵室 18は、第 1の集塵部 15で捕集できな力つた塵埃、すなわち第 1 の集塵部 15で捕集した塵埃よりも小さ、微細塵を捕集する集塵袋 19を備えてヽる。

[0036] 集塵袋 19は、例えば使い捨てのもので、図 1(a)および図 1(b)に示すように、被取付部としての口枠 121と、この口枠 121がー体的に取り付けられる袋体 122とを備えている。

[0037] 口枠 121は、集塵袋 19を本体集塵室 18に取り付ける際に、この本体集塵室 18に設けられた図示しなヽ被取付部に嵌着固定されるもので、例えばボール紙などの厚紙により正方形状に形成され、中央部に開口部としての丸孔状の吸込開口 125が穿設され、例えば環状に形成された接着剤 G1により袋体 122の側部に接着されている。そして、吸込開口 125は、集塵袋 19を本体集塵室 18に取り付けた際に本体吸込口 9に気密に連結されることで、電動送風機 6の駆動により空気とともに吸い込まれた塵埃を集塵袋 19内に導入するものである。

[0038] 袋体 122は、図 3(a)ないし図 3(d)に示すように、複数層、例えば 3種類の通気性素材 131, 132, 133を重ねて形成された平面視で矩形状のシート 134を袋状にして形成される。なお、袋体 122は、各通気性素材 131, 132, 133でそれぞれ形成された袋状のシートを 3層重ねて形成してもよ、。

[0039] ここで、シート 134は、口枠 121の吸込開口 125に連通する丸孔状の吸込口 135が穿設され、図 3(a)に示す上下方向に沿って複数、例えば 10本の折り目 F1〜F10が互いに平行に形成されている。

[0040] そして、集塵袋 19を形成する際には、折り目 Fl, F3, F5および折り目 F6, F8, F10をそれぞれ山折りとし、折り目 F2, F4および折り目 F7, F9をそれぞれ谷折りとして折り曲げ、かつ、このシート 134の図 3(a)に示す左右両側部を重ね合わせて接着剤 G2で接着して、図 3(b)に示す扁平な筒状の第 1の中間体 136を形成するとともに、この第 1の中間体 136の両端部を二度折りして接着剤 G3で接着することで、図 3(c)に示す第 2の中間体 137を形成して、この第 2の中間体 137の吸込口 135に対応する位置に、図 3(d )に示すように口枠 121を接着剤 G1で接着する。

[0041] また、通気性素材 131, 132, 133は、例えばパルプと合成繊維とで形成された不織布である。

[0042] そして、通気性素材 131は、袋体 122の最も内側に位置するもので、図 4(a)に示すように、繊維 FI1が三次元網目状に重なり合って構成され、厚みが例えば 1. Omm,単位面積あたりの重量すなわち目付量が例えば 70gZcm2、通気性が例えば 270cm 3/cm2 · s、圧縮した際の圧縮率が例えば 20%に形成されて!、る。

[0043] また、通気性素材 132は、袋体 122の厚さ方向の中間部に位置するもので、厚みが例えば 0. 5mm、目付量が例えば 50gZcm2、通気性が例えば 240cm3Zcm2 ' s、圧縮した際の圧縮率が例えば 60%に形成されている。

[0044] さらに、通気性素材 133は、袋体 122の最も外側に位置するもので、図 4(b)に示すように、繊維 FI2が三次元網目状に重なり合って構成され、厚みが例えば 0. 3mm,目付量が例えば 60gZcm2、通気性が例えば 55cm3Zcm2 ' s、圧縮した際の圧縮率が例えば 100%に形成されている。

[0045] したがって、通気性素材 131は、通気性素材 132, 133と比較して、肉厚が 2倍以上厚ぐかつ、通気性、目付量および圧縮した際の圧縮率のそれぞれが高い。

[0046] このため、集塵袋 19の袋体 122は、外側から内側へと通気性が順次良くなる。

[0047] またさらに、集塵袋 19には、図示しないが、通気性素材 131, 132, 133などに、例えば活性炭などの消臭剤 (脱臭剤）が含まれて、る。

[0048] 次に、上記一実施の形態の動作を説明する。

[0049] まず、本体ケース 5の蓋体 4を開け、本体集塵室 18の被取付部に集塵袋 19の口枠 1

21を嵌着して吸込開口 125を本体吸込口 9に連通させるとともに、袋体 122を本体集塵室 18内に収容して、蓋体 4を閉じる。

[0050] 次いで、本体吸込口 9にホース体 11の基端を連通接続させるとともに、先端に床ブラシ 17が連通接続された延長管 16の基端を、ホース体 11の握り管部 12の先端部に連通接続させ、集塵室 14を握り管部 12の下部に取り付ける。

[0051] この後、握り管部 12の把持部 43を把持しつつ、この把持部 43の所定の設定ボタン 4

4をオンして本体ケース 5内の電動送風機 6を駆動させる。

[0052] そして、作業者は把持部 43を把持し、床ブラシ 17を前後方向に向けて操作して掃除する。

[0053] このとき、電動送風機 6の駆動により、床面上の塵埃が床ブラシ 17から空気とともに吸い込まれる。

[0054] この床ブラシ 17から吸い込まれた空気は吸込風となり、塵埃とともに延長管 16および流入風路 27を直線状に通過し、握り管部 12の前側部 21の管部 33内に流入する。

[0055] 管部 33内に流入した吸込風は、第 1のフィルタ 36を通過して開口 35から連通風路 3 7へと流入する。このとき、吸込風に含まれる細埃は、吸込風とともに管部 33の周囲へと拡散し、第 1のフィルタ 36により集塵される。この後、この吸込風は、第 1のフィルタ 3 6で分離できな力つた微細塵を含んだ状態で握り管部 12の後側部 22内の通路部 45 内を通過して、ホース体 11内へと流入し本体吸込口 9から本体ケース 5内に流入する

[0056] 一方、吸込風に含まれる粗塵は、吸込風により直進方向の慣性力が与えられて管部 33内を直線状に移動して連通口 38力連通管 34、下部連通口 39および集塵室通気孔 103を介して集塵室 14内に導入されて、この集塵室 14に収容される。

[0057] この結果、床ブラシ 17から空気とともに吸い込んだ塵埃力比重、あるいは大きさに応じて、塵埃分離部 13にて微細塵と粗塵とに直進分離される。

[0058] さらに、通路部 45内を通過する吸込風により、通路部 45が集塵室 14内よりも負圧となり、集塵室連通孔 98および開口部 84から集塵室 14内の空気が第 2のフィルタ 101を介して通路部 45内へと引き込まれ、ホース体 11および本体吸込口 9を順次通過して本体ケース 5内に流入する。

[0059] そして、本体ケース 5内に流入した吸込風は、本体集塵室 18の集塵袋 19内へと、口枠 121の吸込開口 125から袋体 122内へと導入され、通気性素材 131、通気性素材 132 、および、通気性素材 133を順次内側から外側へと通過し、残留した微細塵が捕集される。

[0060] さらに、微細塵が捕集された吸込風は、電動送風機 6を通過して排気風となり、図示しな、排気孔から本体ケース 5の外部に排気される。

[0061] そして、塵埃が集塵室 14内に所定量溜まった際には、脱着ボタン 111を操作して集塵室 14を握り管部 12から取り外し、集塵蓋部 92を開けて集塵室 14内の塵埃を図示しないごみ箱などに廃棄し、集塵蓋部 92を閉じて集塵室 14を握り管部 12に再び取り付けて使用する。

[0062] また、集塵袋 19に塵埃力 ^、つぱいに溜まった際には、蓋体 4を開けて集塵袋 19を本体集塵室 18から取り外して微細塵とともに廃棄した後、新たな集塵袋 19を本体集塵室 18に装着して蓋体 4を閉じ、電気掃除機を再度駆動させる。

[0063] 上述したように、上記一実施の形態によれば、袋体 122の最も内側に位置する通気性素材 131の通気性を、他の通気性素材 132, 133の通気性よりも大きくすることで、集塵袋 19の袋体 122の通気性を確保しつつ、通気性素材 131の肉厚を他の通気性素材 132, 133の肉厚よりも厚くすることで、繊維の間隔を広げて、吸い込まれた塵埃の捕集容量を通気性素材 131の厚み方向に三次元的に増力!]させて、通気性素材 131 が容易に目詰まりすることを抑制でき、集塵袋 19の集塵容量を確保できる。

[0064] 特に、本実施の形態の電気掃除機では、吸込風に含まれる粗塵を第 1の集塵部 15 で捕集することにより、本体集塵室 18には極めて微細な微細塵、例えば花粉、粉々になったダニの死骸あるいは関東ロームなどの微細な土などだけが吸込風とともに流れ込む。このため、本体集塵室 18側に従来の集塵袋を取り付けた場合では、この集塵袋が容易に目詰まりしてしま、、この集塵袋に塵埃が殆ど入って、な、のに吸塵できなくなるので、本実施の形態の集塵袋 19を用いることで、通気性を確保できるとともに本体集塵室 18側でも充分な量の塵埃を捕集することが可能となり、電気掃除機の集塵性能の低下を抑制でき、電気掃除機の信頼性および使い勝手が向上するとともに、集塵袋 19がいつぱいになるまで集塵袋 19を有効に使用でき、また、集塵袋 19 を頻繁に交換せずに済み、メンテナンス性が良好になる。

[0065] さらに、電動送風機 6の駆動により吸い込まれた塵埃を、比重、あるいは大きさなどに応じて第 1の集塵部 15の塵埃分離部 13で直進分離することにより、例えば塵埃をサイクロン分離する場合などと比較して、省スペース化できる。

[0066] し力も、集塵室 14を、略への字状に屈曲した握り管部 12の下部のデッドスペースに取り付けるので、より省スペース化できる。

[0067] そして、通気性素材 131の肉厚を、通気性素材 132, 133の 2倍以上とすることで、この通気性素材 131にて微細塵をより確実に捕集できる。

[0068] また、通気性素材 131は、肉厚を厚くすることで、通気性が大きい通気性素材を複数重ねる場合のように、通気性素材の間に無駄なスペースが生じることがない。

[0069] さらに、通気性素材 131の目付量を、通気性素材 132, 133の目付量以上とすることで、通気性素材 131の捕集容量を、より向上できる。

[0070] そして、通気性素材 131の圧縮した際の圧縮率を、通気性素材 132, 133を圧縮した際の圧縮率よりも高くすることで、通気性素材 131の厚み方向の捕集容量を、より向上できる。

[0071] し力も、袋体 122の最も外側に位置する通気性素材 133は、適切な目付量および厚さ寸法を得ることが可能となるので、集塵袋 19の形状を保持する充分な強度を得ることがでさる。

[0072] また、吸込風に含まれる粗塵を第 1の集塵部 15で捕集し、この第 1の集塵部 15で捕集できない微細塵を本体集塵室 18で捕集することにより、吸込風に含まれる塵埃を確実に捕集できる。

[0073] なお、上記一実施の形態において、通気性素材 131は、厚み、目付量および通気性などを最も外側に位置する通気性素材 133よりも大きくし、これら通気性素材 131, 1 33の間に位置した通気性素材 132との大小関係を考慮しない構成も可能である。

[0074] また、各通気性素材 131, 132, 133の厚み、目付量、通気性および圧縮した際の圧縮率などは、その大小関係を保持する範囲において、任意に数値を設定できる。

[0075] さらに、袋体 122は、通気性素材 132を設けない構成、あるいは通気性素材 131と通気性素材 133との間に、複数の通気性素材を設ける構成なども可能である。

[0076] そして、集塵室 14は、電動送風機 6の吸込側に連通し、本体集塵室 18の上流側に位置していれば、例えば延長管 16など、他の様々な位置に設けることが可能である。

[0077] また、塵埃分離部 13は、慣性により塵埃を分離するものであれば、直進分離するものに代えて、例えばサイクロン分離するものなどとすることも可能である。

産業上の利用可能性

[0078] 本発明は、例えば第 1の集塵部と、この第 1の集塵部の下流側と電動送風機の吸込側とのそれぞれに連通する第 2の集塵部とを備えた電気掃除機などに利用される

Claims

請求の範囲

[1] 電動送風機を収容した掃除機本体と、

前記電動送風機の吸込側に連通する第 1の集塵部と、

この第 1の集塵部の下流側と前記電動送風機の吸込側とのそれぞれに連通する第 2の集塵部と、

この第 2の集塵部に設けられた集塵袋とを具備し、

前記集塵袋は、

前記電動送風機により吸!ヽ込まれた塵埃を導入する開口部と、

複数層の通気性素材により袋状に形成され、前記開口部から導入された塵埃を捕集する袋体とを備え、

前記通気性素材は、前記袋体の最も内側に位置するものが、他のものよりも肉厚が厚ぐかつ、通気性が大きい

ことを特徴とした電気掃除機。

[2] 第 1の集塵部は、吸い込まれた塵埃を慣性により分離し、この分離された塵埃の一部を集塵し、この集塵された塵埃よりも小さ、塵埃を第 2の集塵部へと通過させることを特徴とした請求項 1記載の電気掃除機。