WO2006006275A1

WO2006006275A1 - 熱交換器、熱交換器に用いられる封止手段の製造方法、及び熱交換器の製造方法

Info

Publication number: WO2006006275A1
Application number: PCT/JP2005/005358
Authority: WO
Inventors: Akihiko Takano; Hajime Ohata
Original assignee: Valeo Thermal Systems Japan Corporation
Priority date: 2004-07-07
Filing date: 2005-03-24
Publication date: 2006-01-19
Also published as: JP2006022992A

Abstract

　高い気密性を確保すると共に、ヘッダパイプ等の熱交換器構成部材の肉厚化にも対応できるようにする。内部に冷媒流路が形成され長手方向端部の少なくとも一方に該冷媒流路の開口部を有するヘッダパイプ４、前記開口部を封止する封止手段１０を具備して構成される熱交換器において、前記封止手段１０は、前記開口部に気密的に嵌合する凸部１２と、前記凸部１２よりも径の大きい底部１１とを有して構成され、前記封止手段１０と前記ヘッダパイプ４との接触部分の少なくとも一部にろう材がクラッドされている。

Description

明細書

熱交換器、熱交換器に用いられる封止手段の製造方法、及び熱交換器の製造方法

技術分野

[0001] 本発明は、冷凍サイクルの一部を構成する熱交換器に関し、特にそのヘッダ部の端部に設けられる封止手段に特徴を有するものである。

背景技術

[0002] 関連する従来の技術として、ヘッダの下端部を封止する蓋体を構成する円筒部の内周面に複数の突起を形成することにより、蓋体をヘッダの下端部に嵌合させた時にこれらヘッダと蓋体との間に隙間が形成されるようにし、この隙間にろう材を入り込ませることにより、蓋体の耐圧強度を確保できるようにしたものが開示されている（特許文献 1参照)。

特許文献 1 :特開平 9— 243290号公報（図 2、図 6)

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0003] し力しながら、上記特許文献 1に開示されるものは、 CO等の高圧冷媒に耐えうるよ

2

うにヘッダや蓋体の肉厚を増大させようとすると、蓋体の直径が大きくなり過ぎたり、蓋体をプレスにより加工成形することができなくなったりする不具合が生ずる。

[0004] そこで、本発明は、高い気密性を確保すると共に、ヘッダパイプ等の熱交^^構成部材の肉厚化にも対応できるようにすることを課題とする。

課題を解決するための手段

[0005] 上記課題を解決するために、本発明は、内部に冷媒流路が形成され長手方向端部の少なくとも一方に該冷媒流路の開口部を有するヘッダパイプ、前記開口部を封止する封止手段を具備して構成される熱交換器において、前記封止手段は、前記開口部に気密的に嵌合する凸部と、前記凸部よりも径の大きい底部とを有して構成され、前記封止手段と前記ヘッダパイプとの接触部分の少なくとも一部にろう材力^ラッドされて、ることを特徴とするものである（請求項 1)。 [0006] また、上記請求項 1記載の構成において、前記凸部は、テーパ状に形成されていることが好ましい (請求項 2)。

[0007] また、上記請求項 1又は 2記載の構成において、前記封止手段の底部の径を前記ヘッダノイブの外径よりも小さく又は大きく設定し、該底部と該ヘッダパイプの端部とにより形成される直角部に、ろう材が固着されて、ることが好ま、 (請求項 3)。

[0008] また、本発明は、上記請求項 1記載の熱交換器における前記封止手段の製造方法であって、前記凸部の形状に合わせて設定される穴を有するダイス上に、前記封止手段の前駆体であるワークを該穴を塞ぐように載置するステップ、前記ワークを挟んで前記ダイスの反対側に設置され前記穴よりも小径の略円筒形状のパンチを、前記ワーク側に進行させることにより、前記ワークを前記ダイスの穴へ所定の深さまで押し込むステップを有することを特徴とするものである（請求項 4)。

[0009] また、上記請求項 4記載の製造方法において、前記ワークの前記ダイス側の面には、ろう材がクラッドされて、ることが好まヽ（請求項 5)。

[0010] また、本発明は、内部に冷媒流路が形成され長手方向端部の少なくとも一方に該冷媒流路の開口部を有するヘッダパイプ、前記開口部を封止する封止手段を具備して構成される熱交換器において、前記封止手段は、前記開口部に気密的に当接又は嵌合する主固定具と、前記主固定具を前記ヘッダパイプへ補助的に固定する補助固定具とから構成され、前記封止手段と前記ヘッダパイプとの接触部分の少なくとも一部にろう材力^ラッドされていることを特徴とするものである（請求項 6)。

[0011] また、上記請求項 6記載の構成において、前記主固定具は、前記開口部よりも大径であると共に該開口部と対畤する範囲内に複数の孔が穿設されたプレート状の部材であり、前記補助固定具は、前記孔に気密的に挿通可能であり該孔と同数の脚部を有する部材であり、封止時には、前記主固定具の各孔に前記補助固定具の各脚部が挿通されると共に、該脚部が前記開口部へ挿入され、該脚部が前記冷媒流路の内壁に当接するものであることが好ましい（請求項 7)。

[0012] また、上記請求項 6記載の構成にぉ、て、前記補助固定具は、前記主固定具の少なくとも一部を受け入れる凹部と、前記凹部から外方へ延設された複数又は単数の係止片とを有して構成され、封止時には、前記ヘッダパイプの開口部を塞ぐように配置された前記主固定具の少なくとも一部を前記凹部に受け入れさせるように前記補助固定具を配置すると共に、前記係止片を折り曲げて前記ヘッダパイプの外壁面に係止させるものであってもよヽ（請求項 8)。

[0013] また、上記請求項 8記載の構成において、前記主固定具は、前記開口部に気密的に嵌合する凸部と、前記凸部よりも径の大きい底部とを有して構成され、前記補助固定具の凹部は、前記底部を受け入れる形状であることが好ま、（請求項 9)。

[0014] また、上記請求項 6記載の構成にぉ、て、前記熱交換器は、前記ヘッダパイプと連通する複数のチューブと、前記チューブの間に介在される複数のフィンと、前記チューブ及び前記フィンの積層方向の両端側に配されるサイドプレートとを有して構成され、前記補助固定具は、前記サイドプレートから前記主固定具に当接するように延設された延設プレートであってもよヽ（請求項 10)。

[0015] また、上記請求項 10記載の熱交換器の製造方法として、前記延設プレートに、前記ヘッダノイブ力も離れる方向に屈曲したフランジを形成し、前記ヘッダパイプの両端部に位置する前記延設プレートの両フランジに、ワイヤを掛けることにより、ろう付け時に前記主固定具を固定することが好ま Uヽ（請求項 11)。

発明の効果

[0016] 上記請求項 1記載の構成により、ヘッダパイプ等の部材の肉厚化に関わらず、高い気密性を確保することできる。また、上記請求項 2記載の構成により、封止手段のへッダノイブへの組付性及び気密性を向上させることができる。また、上記請求項 3記載の構成のように、封止手段とヘッダタンクの端部とで直角となる部分が形成されるようにすることにより、この直角部にろう材を固着させることができ、以つて更に気密性を向上させることができる。

[0017] 上記のような封止手段は、上記請求項 4に示すシンプルな工程で製造することができ、従来のように、薄肉の部材を複雑に湾曲させるような工程は必要としない。また、請求項 5記載のように、ワークの段階でろう材をクラッドさせておくことができるので、更に製造工程が簡便となる。

[0018] 上記請求項 6記載の構成のように、主固定具をヘッダパイプに補助的に固定させる補助固定具を具備することにより、ヘッダパイプ等の部材の肉厚化に関わらず、気密性を向上させることができる。このような補助固定具を具備する構成は、上記請求項 7 一 11記載の構成及び方法により、好適に具体化することができる。

図面の簡単な説明

[図 1]図 1 (a)は実施例 1に係る熱交換器の上面図であり、図 1 (b)は実施例 1に係る熱交換器の正面図である。

[図 2]図 2 (a)は実施例 1に係るプラグの構造及びヘッダパイプとの関係を示す図であり、図 2 (b)は該プラグがヘッダパイプの開口部へ嵌合された状態を示す図である。

[図 3]図 3は実施例 1に係るプラグの構造及びヘッダパイプとの関係を示す図である。

[図 4]図 4はプラグをヘッダパイプに嵌合させた後に行われる締付け作業を示す図である。

[図 5]図 5は実施例 1に係るプラグとヘッダパイプとの寸法の関係を示す上面図である

[図 6]図 6は実施例 1に係るプラグとヘッダパイプとの寸法の関係を示す拡大断面図である。

[図 7]図 7 (a) , (b)は実施例 1に係るプラグの製造方法を示す図である。

[図 8]図 8は実施例 2に係るプラグとヘッダパイプとの寸法の関係を示す上面図である

[図 9]図 9は実施例 2に係るプラグとヘッダパイプとの寸法の関係を示す拡大断面図である。

[図 10]図 10 (a)は実施例 3に係る熱交^^の上面図であり、図 10 (b)は実施例 3に係る熱交^^の正面図である。

[図 11]図 11は実施例 3に係るプラグアセンブリの構造及び該プラグアセンブリがへッダパイプの開口部へ嵌合された状態を示す正面図である。

[図 12]図 12は実施例 3に係るプラグアセンブリの構造及び該プラグアセンブリがへッダパイプの開口部へ嵌合された状態を示す上面図である。

[図 13]図 13は実施例 3に係るプラグアセンブリの構造を示す図である。

[図 14]図 14 (a)は実施例 4に係る熱交換器の上面図であり、図 14 (b)は実施例 4に係る熱交^^の正面図である。 [図 15]図 15は実施例 4に係るプラグアセンブリの構造及び該プラグアセンブリがへッダパイプの開口部へ嵌合された状態を示す正面図である。

[図 16]図 16は実施例 3に係るプラグアセンブリの構造及び該プラグアセンブリがへッダパイプの開口部へ嵌合された状態を示す上面図である。

[図 17]図 17 (a)は実施例 5に係る熱交換器の上面図であり、図 17 (b)は実施例 5に係る熱交^^の正面図である。

[図 18]図 18は実施例 5に係るプラグ、延設プレート、ワイヤの構造及びこれらがへッダパイプに組付けられた状態を示す正面図である。

[図 19]図 19は実施例 5に係るプラグ、延設プレート、ワイヤがヘッダパイプに組付けられた状態を示す側面図である。

符号の説明

1, 40、 50, 70 熱交換器（コンデンサ）

2 第 1のヘッダパイプ

3 第 2のヘッダパイプ

4 中継用ヘッダパイプ

5 扁平チューブ

6 フィン

7 サイドプレート

8 流入路

9 流出路

10, 30, 71 プラグ

11, 55 底部

12, 56 凸咅

20, 33 直角部

21, 26 ろラ材

22 ダイス

23 ワーク

24 パンチ 25 穴

41, 51 プラグアセンブリ

43 蓋体プレート

44 U字プレート

45 長孔

46 脚部

52 プラグ本体

53 カバープレート

57 凹部

58 穴

59 係止片

72 延設プレート

76 フランジ

77 ワイヤ

発明を実施するための最良の形態

[0021] 以下、添付した図面を参照して本発明の実施例を説明する。尚、異なる実施例において、同一又は同様の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する実施例 1

[0022] 図 1 (a) , (b)に示す熱交換器 1は、 COを冷媒とする車両用空調装置において用

2

いられるコンデンサであり、隣接して並設された第 1及び第 2のヘッダパイプ 2, 3と、これら第 1及び第 2のヘッダパイプ 2, 3と対向して設けられる中継用ヘッダパイプ 4とを有し、第 1のヘッダパイプ 2と中継用ヘッダパイプ 4、また中継用ヘッダパイプ 4と第 2のヘッダパイプ 3とが、それぞれ複数の扁平チューブ 5によって連通されている。

[0023] 本実施例に係る扁平チューブ 5は、両端が開口されて内部に冷媒流路が形成され、長手方向両端の近傍部が長手方向と同方向の軸を中心に略 90度ねじられている。これに伴い、前記ヘッダパイプ 2, 3, 4の扁平チューブ 5と連結する部分には、該扁平チューブ 5の端部が挿通可能な縦長の長孔が複数設けられている。また、積層方向に隣接する扁平チューブ 5のねじり部を除いた平坦部分の間には、コルゲート状のフィン 6が介在されており、また積層方向両端の扁平チューブ 5においては、フィン 6 を介してサイドプレート 7が固定されている。前記第 1のヘッダパイプ 2には外部から冷媒を流入させる流入路 8が、また前記第 2のヘッダパイプ 3には冷媒を外部へ流出させる流出路 9が連通されて、る。

[0024] 前記第 1及び第 2のヘッダパイプ 2, 3、及び前記中継用ヘッダパイプ 4の長手方向の両端部は、図 1 (a) , (b)及び図 2 (a) , (b)に示すように、後に詳述するプラグ 10により封止されている。また、前記中継用ヘッダパイプ 4の外径及び内径、及びこれに設けられるプラグ 10の大きさは、前記第 1及び第 2のヘッダパイプ 2, 3のものよりも大きくなされている。

[0025] 前記プラグ 10は、底部 11及び凸部 12を有して構成されている。前記凸部 12は、図 3に示すように、前記底部 11と接する部分の径 dlよりも、頂面 13の径 d2の方が小さくなるように形成されている。これらの径 dl, d2は、この凸部 12が嵌合される前記中継用ヘッダパイプ 4の内径 d3に対して、 dl >d3 > d2の関係が成り立つように設定されており、これにより組付性及び気密性の向上を図ることができる。また、前記プラグ 10の嵌合後に、図 4に示すように、中継用ヘッダパイプ 4の上端部をプレス機 15により加圧することにより、該中継用ヘッダパイプ 4の内壁が前記プラグ 10の凸部 12の外周面に圧接されるので、更に気密性を向上させることができる。

[0026] また、図 5に示すように、中継用ヘッダパイプ 4の外径 d4と、前記プラグ 10の底部 1 1の外径 d5と力 d4>d5の関係となるように設定されている。これにより、中継用へッダパイプ 4の端面には、プラグ 10と接触しない非接触面 15が区画される力図 6に示すように、この非接触面 15とプラグ 10の側壁面 16とにより形成される直角部 20に、ろう材 21を固着させることにより、更に気密性を向上させることができる。

[0027] 図 7 (a) , (b)にお、て、上記プラグ 10の製造方法が示されて、る。この製造方法においては、ダイス 22上に前記プラグ 10の前駆体としてのワーク 23が載置され、このヮーク 23の上方にパンチ 24がセットされる。ダイス 22には、前記凸部 12の形状に合わせて設定される円筒形状の穴 25が設けられ、ワーク 23はこの穴 25を塞ぐように載置される。ワーク 23のダイス 22側の面には、ろう材 26がクラッドされている。パンチ 24は、ダイス 22の穴 25よりも小径の円筒形状であり、該穴 25と同心位置にセットされる。そして、図 7 (b)に示すように、パンチ 24を下降させ、ワーク 23の中心部をダイス 22 の穴 25へ所定の深さまで圧入していくことにより、前記凸部 12及び前記底部 11を有するプラグ 10が製造される。これにより、簡単な工程で前記プラグ 10を製造することができる。

[0028] 尚、以上において、中継用ヘッダノイブ 4に嵌合されるプラグ 10について説明した力前記第 1及び第 2のヘッダパイプ 2, 3に嵌合されるプラグ 10についても、寸法以外は同様の構成及び製造方法が適用される。また、以下に示す他の実施例においてち、同様とする。

実施例 2

[0029] 図 8及び図 9に示すのは、本発明の第 2の実施例に係る中継用ヘッダノィプ 4及びこれに嵌合されるプラグ 30の構造であり、この実施例においては、中継用ヘッダパイプ 4の外径 d4と、プラグ 30の底部 11の外径 d6と力 d4< d6の関係となるように設定されている。これにより、前記底部 11の中継用ヘッダパイプ 4側の面には、中継用へッダパイプ 4と接触しない非接触面 31が区画される力図 9に示すように、この非接触面 31とヘッダパイプ 4の外壁面 32とにより形成される直角部 33に、ろう材 21が固着されている。これにより、上記実施例 1と同様の効果を得ることができる。

実施例 3

[0030] 図 10 (a) , (b)に示すのは、第 3の実施例に係る熱交換器 40であり、この熱交換器 40においては、第 1及び第 2のヘッダパイプ 2, 3、及び中継用ヘッダパイプ 4の上下端部が、プラグアセンブリ 41により封止されている。このプラグアセンブリ 41は、図 11 及び図 12に示すように、蓋体プレート 43及び U字プレート 44により構成される。この蓋体プレート 43は、ヘッダパイプ 2, 3, 4の開口部よりも大径のプレート状の部材であり、 2つの長孔 45が穿設されており、これらの長孔 45は、 U字プレート 44の脚部 46 が揷通可能な形状となっている。前記蓋体 43の長孔 45に U字プレート 44の脚部 46 を挿通させることにより、プラグアセンブリ 41が構成される。

[0031] 組付け時には、前記プラグアセンブリ 41の脚部 46をヘッダパイプ 2, 3, 4の上端（及び下端)の開口部力冷媒流路の壁面に当接するようにして嵌合し、必要な箇所をろう付けにより固定する。これにより、ヘッダパイプ 2, 3, 4等の部材の肉厚化に関わらず、高い気密性を実現することができる。

[0032] また、前記 U字プレート 44を、図 13に示すように、外側と内側に屈曲させた形状とし、この脚部 46の最外部の間隔 d7、最内部の間隔 d8、及び中継用ヘッダパイプ 4の内径 d3が、 d7 >d3 >d8の関係となるようにしてもよい。これにより、プラグアセンブリ 4 1の組付性及び気密性を更に向上させることができる。

実施例 4

[0033] 図 14 (a) , (b)に示すのは、第 4の実施例に係る熱交換器 50であり、この熱交換器 50においては、第 1及び第 2のヘッダパイプ 2, 3、及び中継用ヘッダパイプ 4の上下端部が、プラグアセンブリ 51により封止されている。このプラグアセンブリ 51は、図 15 及び図 16に示すように、プラグ本体 52及びカバープレート 53により構成される。このプラグ本体 52は、底部 55及び凸部 56を有し、上記実施例 1に係るプラグ 10と同様の構成である。カバープレート 53は、前記プラグ本体 52の底部 55を受入れる形状を有する凹部 57、及び前記扁平チューブ 5と対面する位置を除いた 3方向に延設された係止片 59 (図 16参照）を有して構成されている。また、前記凹部 57の中央部分には前記プラグ本体 52の底部 55よりも小径の穴 58が形成されている。前記底部 55に前記カバープレート 53の凹部 57を被せることにより、プラグアセンブリ 51が構成される。

[0034] 組付け時には、前記プラグ本体 52の凸部 56をヘッダパイプ 2, 3, 4の上端 (及び下端)の開口部力も冷媒流路に嵌合させた後、前記カバープレート 53の係止片 59を折り曲げてヘッダパイプ 2, 3, 4の外壁面に係止させ、これら係止片 59とヘッダパイプ 2, 3, 4とを、またその他必要な箇所をろう付けにより固定する。これにより、ヘッダパイプ 2, 3, 4等の部材の肉厚化に関わらず、高い気密性を実現することができる。実施例 5

[0035] 図 17 (a) , (b)に示すのは、第 5の実施例に係る熱交換器 70であり、本実施例においては、第 1及び第 2のヘッダノイブ 2, 3、及び中継用ヘッダパイプ 4の上下端部が、プラグ 71、延設プレート 72、及びワイヤ 77により封止されている。図 18に示すように、このプラグ 71は、底部 73及び凸部 74を有し、上記実施例 1に係るプラグ 10又は実施例 4に係るプラグ本体 52と同様の構成である。前記延設プレート 72は、前記サイドプレート 7の長手方向の端部力も各ヘッダパイプ 2, 3, 4の上面に当接するように延設され、該サイドプレート 7と一体的に形成された部材であり、その端部には、へッダパイプ 2, 3, 4から遠ざ力る方向に屈曲されたフランジ 76が形成されている。

[0036] 組付け時には、前記プラグ 71の凸部 74をヘッダパイプ 2, 3, 4の端部の開口部から冷媒流路に嵌合させた後、前記延設プレート 72が前記プラグ 71の底部 73の上面と当接するように前記サイドプレート 7を組付け、必要な箇所をろう付けにより固定する。更に、図 18、図 19、及び図 17 (a) , (b)〖こ示すように、各ヘッダノィプ 2, 3, 4の上下端部に位置するフランジ 76にワイヤ 77を引掛ける。これにより、ろう付け時に確実にヘッダパイプ 2, 3, 4、プラグ 71、及びサイドプレート 7を固定することができ、またヘッダパイプ 2, 3, 4等の部材の肉厚化に関わらず、高い気密性を実現することができる。

産業上の利用可能性

[0037] 以上のように、本発明によれば、ヘッダパイプ等の構成部材の肉厚化に関わらず高 Vヽ気密性を有する熱交を、簡単な製造工程により提供することができる。

Claims

請求の範囲

[1] 内部に冷媒流路が形成され長手方向端部の少なくとも一方に該冷媒流路の開口部を有するヘッダパイプ、前記開口部を封止する封止手段を具備して構成される熱交換器において、

前記封止手段は、前記開口部に気密的に嵌合する凸部と、前記凸部よりも径の大きヽ底部とを有して構成され、

前記封止手段と前記ヘッダパイプとの接触部分の少なくとも一部にろう材力^ラッドされてヽることを特徴とする熱交^^。

[2] 前記凸部は、テーパ状に形成されていることを特徴とする請求項 1記載の熱交翻

[3] 前記封止手段の底部の径を前記ヘッダパイプの外径よりも小さく又は大きく設定し、該底部と該ヘッダパイプの端部とにより形成される直角部に、ろう材が固着されていることを特徴とする請求項 1又は 2記載の熱交^^。

[4] 前記封止手段の製造方法であって、

前記凸部の形状に合わせて設定される穴を有するダイス上に、前記封止手段の前駆体であるワークを該穴を塞ぐように載置するステップ、

前記ワークを挟んで前記ダイスの反対側に設置され前記穴よりも小径の略円筒形状のパンチを、前記ワーク側に進行させることにより、前記ワークを前記ダイスの穴へ所定の深さまで押し込むステップ、

を有することを特徴とする熱交換器に用いられる封止手段の製造方法。

[5] 前記ワークの前記ダイス側の面には、ろう材力^ラッドされていることを特徴とする請求項 4記載の熱交換器のヘッダパイプの封止手段の製造方法。

[6] 内部に冷媒流路が形成され長手方向端部の少なくとも一方に該冷媒流路の開口部を有するヘッダパイプ、前記開口部を封止する封止手段を具備して構成される熱交換器において、

前記封止手段は、前記開口部に気密的に当接又は嵌合する主固定具と、前記主固定具を前記ヘッダパイプへ補助的に固定する補助固定具とから構成され、前記封止手段と前記ヘッダパイプとの接触部分の少なくとも一部にろう材力^ラッドされてヽることを特徴とする熱交^^。

[7] 前記主固定具は、前記開口部よりも大径であると共に該開口部と対畤する範囲内に複数の孔が穿設されたプレート状の部材であり、前記補助固定具は、前記孔に気密的に挿通可能であり該孔と同数の脚部を有する部材であり、

封止時には、前記主固定具の各孔に前記補助固定具の各脚部が挿通されると共に、該脚部が前記開口部へ挿入され、該脚部が前記冷媒流路の内壁に当接することを特徴とする請求項 6記載の熱交^^。

[8] 前記補助固定具は、前記主固定具の少なくとも一部を受け入れる凹部と、前記凹部から外方へ延設された複数又は単数の係止片とを有して構成され、

封止時には、前記ヘッダパイプの開口部を塞ぐように配置された前記主固定具の少なくとも一部を前記凹部に受け入れさせるように前記補助固定具を配置すると共に

、前記係止片を折り曲げて前記ヘッダパイプの外壁面に係止させることを特徴とする請求項 6記載の熱交換器。

[9] 前記主固定具は、前記開口部に気密的に嵌合する凸部と、前記凸部よりも径の大きい底部とを有して構成され、前記補助固定具の凹部は、前記底部を受け入れる形状であることを特徴とする請求項 8記載の熱交^^。

[10] 前記熱交は、前記ヘッダパイプと連通する複数のチューブと、前記チューブの間に介在される複数のフィンと、前記チューブ及び前記フィンの積層方向の両端側に配されるサイドプレートとを有して構成され、

前記補助固定具は、前記サイドプレートから前記主固定具に当接するように延設された延設プレートであることを特徴とする請求項 6記載の熱交^^。

[11] 前記延設プレートに、前記ヘッダパイプ力離れる方向に屈曲したフランジを形成し、

前記ヘッダパイプの両端部に位置する前記延設プレートの両フランジに、ワイヤを掛けることにより、ろう付け時に前記主固定具を固定することを特徴とする請求項 10 記載の熱交換器の製造方法。