WO2006004181A1

WO2006004181A1 - ガスコンロ

Info

Publication number: WO2006004181A1
Application number: PCT/JP2005/012534
Authority: WO
Inventors: Michio Torigoe
Original assignee: Yuugen Kaisha Torigoe Syouten
Priority date: 2004-07-02
Filing date: 2005-06-30
Publication date: 2006-01-12
Also published as: JP2007263378A

Abstract

バーナ部の炎口部分及び五徳部を容易に昇降させられ、平坦なコンロ天面を確実に得られて使い勝手に優れると共に、五徳部で加熱対象物の重量を確実に支持して安全性も確保でき、また昇降機構のスペースを必要最小限にでき、導入も容易なガスコンロを提供する。バーナ部(30)の炎口部分(32)と五徳部(50)を一体に昇降可能とし、非使用時にはいずれもコンロ天面(11)より下側に位置させる一方、使用時には天面(11)上側まで上昇させた五徳部(50)の支持片をさらに周囲に拡張させて加熱対象物を載置可能とし、コンロ天面(11)に設ける開口孔(12)を一つで済ませられることにより、非使用時のコンロ天面(11)の美観を優れたものにでき、清掃も行いやすいと共に、非使用時に五徳を別途取外す必要はなく、五徳部(50)をバーナ部(30)と一体に取扱うことができ、使い勝手が非常に優れる。

Description

明細書

ガスコンロ技術分野

本発明は、加熱調理に用いられるガスコン口に関し、特に、非使用時にパーナ部及び五徳部がコンロ天面から隠れてコンロ天面が平面状となり、美観及ぴ清掃性等の使い勝手に優れるガスコン口に関する。背景技術

電磁誘導加熱タイプやハロゲンヒータタイプ等のフラットトップコン口における特長である、天面の平坦性による優れた美観や煮こぼれを拭敢りやすいなど使い勝手の良さは、ガスコン口に飽き足りない人々を惹き付け、こうしたコン口が近年多くのユーザを獲得するに至っており、これに対抗するものとして、ガスコン口でも天面を平坦ィ匕しょうとする動きが現れてきている。

ガスコン口の場合、天面から突出した五徳等で加熱対象物を支えつつ下側のパーナからの火炎を加熱対象物に当てる一般的な形態で最も効率よく加熱可能であることから、加熱使用状態では一般的なガスコンロ同様、五徳やパーナ等の天面から突出した部分を有する一方、非加熱時にはこれらの突出部分を移動させて天面を平坦ィ匕し、フラットトップコン口と同等の美観と使い勝手に優れた特長を得られるタイプが主流になると見られており、このようなガスコン口が近年複数提案されている。こうした従来のガスコン口の一例として、コンロ天面の加熱用開口を開閉可能としたものが、特開 2 0 0 2 - 2 1 3 7 4 9号公報に記載されている。この従来のガスコンロは、天板と、この天板に設けられた加熱口と、加熱口を閉鎖可能に形成されると共に上下移動可能とされる蓋部材と、燃料ガスを燃焼させ前記加熱口から上方に燃焼ガスを排出して被加熱物を加熱するパーナとを備える構成であり、前記蓋部材が加熱口に対し上方に離間して加熱口を開口させる一方、被加熱物を载せるための五徳として機能する仕組みである。そして、非使用時には蓋部材で開口孔を塞！/ヽで、平坦なコンロ天面が得られるものとなっている。

また、この従来のガスコン口における別の実施形態として、蓋部材が下降することで加熱口を開口するようにすると共に、加熱口の外方に放射状に配置される四つの五徳が、天板から上方に突出する姿勢と天板側に引込まれる姿勢とを切換可能とされ、使用時には五徳を突出させて被加熱物を支えるようにし、非使用状態では平坦なコンロ天面が得られるようにした構成も示されている。

さらに、従来の他のガスコンロとして、特開 2 0 0 3 - 2 6 9 7 2 6号公報に示されるものがある。この従来の他のガスコンロは、燃焼部分が天板に形成されたパーナ用開口部を通して露出するように設けられたパーナと、バーナ用開口部を閉じる開口部閉じ体と、パーナと開口部閉じ体とを一体回転させるパーナ回転手段とを備える構成であり、パーナ回転手段でパーナと開口部閉じ体とを一体回転させて、パーナの燃焼部分がパーナ用開口部を通して露出する使用状態と、パーナが天板下方に収納され且つ開口部閉じ体にてパーナ用開口部を閉じる非使用状態とに切り換える仕組みである。特許文献 1 特開 2 0 0 2— 2 1 3 7 4 9号公報

特許文献 2 特開 2 0 0 3— 2 6 9 7 2 6号公報従来のガスコンロは以上のように構成されており、前記特許文献 1に示されている従来前者においては、蓋部材が五徳を兼ねており、天板上の孔はーパーナあたり一つで済むものの、使用状態でパーナ上側に常に蓋部材が存在するため、パーナによる加熱の際に蓋部材が障害となって加熱効率が劣ることとなり、また、加熱を有効に行えるようにするには五徳の役割を果す蓋部材の面積は必要最小限にせざるを得ず、大きな被加熱物を適切に支持させることは難しいという課題を有していた。さらに、別実施形態の蓋部材とは異なる五徳を動かす例の場合、天板には加熱口以外に、五徳用の複数の孔が設けられることから、美観や煮こぼれに対する耐性、清掃性に問題が生じる他、天板の加工が複雑となってコストがかかるという課題を有していた。加えて、天板面に対する五徳のスムーズな出没を可能とする一方で、使用時には五徳の突出状態を維持して被加熱物の重量を確実に支えられる機構とするのは極めて難しいという課題を有していた。

一方、前記特許文献 2に示されている従来後者については、パーナと開口部閉じ体の位置関係を回転により切り変えても、あくまで五徳を取外さないと完全な平坦面は得られず、清掃時には結局五徳を取外す手間がかかつてしまうなど、平坦面を得る手法として中途半端な印象は否めないという課題を有していた。

この他、前記各特許文献に示される従来のいずれの例においても、一般的なガステーブル型のガスコン口でコンロ中央に配置される魚焼用のグリルとの関係が問題となる。すなわち、五徳を上下動させる場合、パーナの周囲に五徳を昇降させる機構を設ける必要があり、また、バーナを回転させる機構の場合、パーナの周囲に回転に必要なスぺースを空けておく必要があるなど、！/、ずれもコンロ中央にグリルを配置するためのスペースが確保できなくなってしまい、こうした機構では従来のガステーブルと同様のレイァゥトにはできないという課題を有していた。

本発明は前記課題を解決するためになされたもので、パーナ部の炎口部分及ぴ五徳部を容易に昇降させられ、平坦なコンロ天面を確実に得られて使、勝手に優れると共に、五徳部で加熱対象物の重量を確実に支持して安全性も確保でき、また昇降機構のスペースを必要最小限にでき、導入も容易なガスコンロを提供することを目的とする。発明の開示

本発明に係るガスコンロは、少なくとも非使用時に、パーナ部及び z又は五徳部をコンロ天面に対し相対移動させてコンロ天面上に突出物のない状態にすることができるガスコン口において、前記パーナ部の炎口部分が、コンロ天面に穿設された所定の一開口孔の範囲内で、コンロ天面より下側にある非使用状態位置と、当該非使用状態位置より上側で且つコンロ天面上の加熱対象を加熱可能な使用状態位置との間で昇降可能に配設され、前記五徳部が、加熱対象物支持用の爪とされる複数の略棒状の支持片と、前記開口孔の範囲内に位置して前記各支持片を支持する五徳基部とを少なくとも有し、前記パーナ部の炎口部分近傍に当該炎口部分と一体に昇降可能で且つ炎口部分が前記非使用状態位置にある際にはコンロ天面より下側に位置する配置として配設され、前記各支持片が、前記開口孔の範囲内に全体を集合させた収容状態と、支持片一端部を開口孔の範囲内に残しつつ支持片他端部を少なくとも前記開口孔より外側に到達させて前記加熱対象物を載置可能な拡張状態との間で移動可能とされ、且つ、前記パーナ部の炎口部分が前記使用状態位置にある際にはコンロ天面より上側に位置する配置とさ . れてなり、少なくとも前記パーナ部の炎口部分が非使用状態位置にある場合に前記開口孔を全て塞ぐ開口孔閉止位置と、開口孔を完全に開放した開口孔開放位置との間で移動可能とされる略板状の蓋体が配設され、当該蓋体が開口孔を全て塞いだ状態でコンロ天面が蓋体上面を含めて略平坦となるものである。

このように本発明においては、パーナ部の炎口部分と五徳部を一体に昇降可能とし、非使用時にはレ、ずれもコンロ天面より下側に位置させる一方、使用時にはコンロ天面上側まで上昇させた五徳部の支持片が周囲に拡張状態となつて加熱対象物を載置可能となり、パーナ部の炎口部分と五徳部を共に昇降させつつコンロ天面に設ける開口孔を一つで済ませられることにより、非使用時のコンロ天面の美観を優れたものにでき、清掃も行いやすいと共に、非使用時に五徳を別途取外す必要はなく、昇降動作なども五徳部をパーナ部と一体に取扱うことができ、使い勝手が非常に優れる。また、五徳部の支持片で加熱対象物を支える際に支持片の動作方向と荷重の加わる向きが異なり、支持片の拡張 ·収容機構に無理な力が加わらず、簡略且つ軽量で耐久性に優れる機構とすることができる上、加熱対象物の重量が大きくても支持片がコンロ天面に当接してそのまま加熱対象物を支持し続けることができ、安全性も高い。さらに、各機構をコンパクトに形成してパーナ部横にグリルのスペースを問題なく確保でき、従来のガステーブル型のレイアウトとすることもでき、ガスコンロ製品としての加熱方法のパリエーションを維持できる。

また、本発明に係るガスコンロは必要に応じて、前記五徳部の五徳基部が、前記パーナ部と中心を一致させて配置される略円板状部分を少なくとも有し、前記各支持片ー端部を前記中心から所定径離れた円上で等間隔をなす前記略円板状部分の複数箇所にそれぞれ摇動自在に取付けられてなり、前記五徳部の一部として、略円板状体の外周に起立する側壁部分を設けた形状とされて前記五徳基部に対し中心を一致させて相対回転可能に配設され、前記側壁部分に前記支持片をそれぞれ通す複数の間隙部を等ピッチで配置され、五徳基部及び各支持片一端部を覆う五徳カバーを備え、前記各支持片が、五徳基部に対し五徳カバーを相対回転させると、五徳カバーの各間隙部の五徳基部に対する相対位置変化に伴って、前記各間隙部をそれぞれ通る各支持片が揺動中心周りの回転力を与えられて摇動し、前記収容状態と拡張状態とに切替え可能とされるものである。

このように本発明においては、五徳基部に各支持片を揺動自在に取付けると共に、各支持片を拘束しつつ五徳基部に対し相対回転可能な五徳カバーを配設し、五徳力パーを五徳基部に対し相対回転させて各支持片を揺動させ、支持片の収容状態と拡張状態とを切替えることにより、単純に五徳基部又は五徳カバーに回転駆動力を加えるのみで五徳部の各支持片の収容、拡張操作が行え、簡略な機構とすることができ、コストダウンが図れると共に信頼性、耐久性を向上させられる。

また、本発明に係るガスコンロは必要に応じて、所定の駆動手段から駆動力を入力されて動作し、前記パーナ部に駆動力を伝達せずパーナ部の炎口部分及び前記五徳部をほぼ静止状態に維持する状態、及びパーナ部に駆動力を伝達してバーナ部の炎口部分及び五徳部を昇降させる状態の二つの動作過程を少なくとも有するパーナ部昇降機構と、当該パーナ部昇降機構と連結されて駆動力を受取り可能とされ、パーナ部昇降機構がパーナ部に駆動力を伝達していない状態でパーナ部昇降機構から駆動力を伝達されて動作し、蓋体をコンロ天面の下側に沿って移動させて開口孔を開閉する一方、パーナ部昇降機構がパーナ部に駆動力を伝達する状態ではパーナ部昇降機構から駆動力を伝達されない略停止状態となって蓋体を動かさない蓋体操作機構とを備え、当該蓋体操作機構が、前記パーナ部昇降機構のパーナ部に駆動力を伝達していな！/、状態とパーナ部に駆動力を伝達する状態とが切り替る際に、前記蓋体を前記開口孔開放位置に位置させているものである。

このように本発明においては、パーナ部炎口部分及び五徳部を静止状態又は昇降動作状態とするパーナ部昇降機構が配設されると共に、このパーナ部昇降機構と連結されて蓋体を開閉動作させる蓋体操作機構を備え、パーナ部昇降機構がパーナ部を動かさない場合にのみ、蓋体操作機構がパーナ部昇降機構と連動して蓋体を開閉させることにより、一つの駆動手段で蓋体の開閉動作と炎口部分及び五徳部の昇降動作を実行でき、複数の駆動手段を用いずに済み、信頼性を高められ、低コスト化も図れる。さらに、炎口部分及び五徳部、又は蓋体のいずれか一方を動作させている間、他方はほぼ静止状態とすることで、駆動手段に加わる負荷を抑えることができ、駆動手段から入力する駆動力を小さくしても各機構をスムーズに動かせる。

また、本発明に係るガスコンロは必要に応じて、前記パーナ部が、炎口部分と反対側の端部を中心として上下に揺動可能に配設され、前記パーナ部昇降機構

1S 前記駆動手段からの駆動力入力を受けてパーナ部位置を含む所定範囲を移動可能な所定の傾斜した案内面を備えてなり、当該案内面の移動で案内面とパーナ部下面側との当接位置関係を変化させてパーナ部を上下に揺動させ、パーナ部の炎口部分及び五徳部を昇降させる一方、案内面の移動行程に、案内面がパーナ部に対し近付く又は遠ざかる位置関係にあり、パーナ部と離れていてパーナ部に駆動力を伝達しない期間が含まれるものである。

このように本発明においては、パーナ部昇降機構の一部として案内面を配設し、この案内面とパーナ部の下面側との当接位置関係を変化させてパーナ部の炎口部分及び五徳部を昇降動作させることにより、炎口部分及び五徳部の昇降用機構部分を簡略なものとすることができ、大幅にコストダウンが図れると共に、パーナ部昇降機構がパーナ部に駆動力を伝達しない状態を、案内面のパーナ部に当接していない期間として容易に設定でき、駆動手段の種類に合わせて蓋体の開閉動作のタイミングを適切に与えられ、蓋体の開閉から炎口部分及び五徳部の昇降に至る動作やその逆の動作をそれぞれスムーズに連続させて実行させられる。

また、本発明に係るガスコンロは必要に応じて、前記五徳部が、前記五徳基部又は五徳力パーと連動して一体に回転可能とされて前記パーナ部下部に配設される一のギヤを備え、前記パーナ部昇降機構が、前記案内面近傍に配設されて少なくとも前記パーナ部の炎口部分が前記使用状態位置にある状態での前記一のギヤと嚙合い可能とされる他のギヤと、前記案内面に連なる略水平の保持面とを備えてなり、前記パーナ部の炎口部分及び五徳部が使用状態位置に到達している状態で、前記パーナ部昇降機構を動作させ、前記案内面の代わりに前記保持面をパーナ部の一部に当接させて前記パーナ部の炎口部分及び五徳部の高さを維持する一方、前記他のギヤを前記一のギヤと嚙合わせた状態として移動させ、一のギヤを回転させて五徳基部に対し五徳カバーが相対回転する状態を与えるものである。

このように本発明においては、五徳基部又は五徳力パーと連動して一体に回転可能な一のギヤが配設されると共に、使用状態位置に達したこの一のギヤと嚙合って駆動力を伝達する他のギヤがパーナ部昇降機構の一部として配設され、五徳基部に対し五徳力パーを相対回転させる動作が、他のギヤで一のギヤを回転させることで得られ、パーナ部昇降機構を用いて五徳部の各支持片の拡張、収容動作も実行させられることにより、パーナ部の炎口部分及び五徳部の昇降動作用と五徳部の支持片動作用とにそれぞれ別の駆動手段を用いずに済み、簡略な構造としてコストダウンが図れると共に、蓋体の開閉から炎口部分及び五徳部の昇降、支持片の拡張、収容までパーナ部昇降機構に対し駆動力を与えることで実現し、操作も容易となり、使い勝手が向上する。

また、本発明に係るガスコンロは必要に応じて、前記五徳基部が、前記バーナ部の炎口部分に対し所定の付勢手段で上方に付勢されつつ所定範囲上下動可能に取付けられ、前記パーナ部の炎口部分が前記使用状態位置にある中で、前記各支持片が、前記収容状態と前記拡張状態との間で揺動する状態では、前記コン口天面から一定間隔を空けて離れた高さ位置に保持される一方、前記拡張状態で且つ前記付勢手段の付勢力を上回る荷重となる加熱対象物を支持片上側に載せて当接させた状態では、少なくとも五徳基部と共に押下げられて各支持片下部がコンロ天面上に当接する高さまで下降可能とされるものである。

このように本発明においては、五徳基部及び支持片が上方付勢状態で上下動可能に支持され、支持片の拡張、収容動作時は支持片をコンロ天面から上側に離れた位置として天面と接触させない一方、拡張した支持片上に加熱対象物を載置した場合には支持片下部がコンロ天面に当接するまで下降可能とし、支持片が天面上に支持された状態を得ることにより、各支持片を拡張、収容する際には各支持片を天面との接触等なくスムーズに動力せると共に、加熱対象物を五徳部に載せた場合には、加熱対象物を直接支える各支持片がコンロ天面上に載って下側から支えられた状態を維持し、支持片上の加熱対象物の重量が大きい場合でも、支持片が下方へ動くことなく静止状態を保って加熱対象物を支えられることとなり、加熱対象物の安全性を十分確保できる。図面の簡単な説明

図 1

本努明の一実施の形態に係るガスコン口の要部平面図である。

図 2 本発明の一実施の形態に係るガスコンロの蓋体開放状態説明図である。

図 3

本発明の一実施の形態に係るガスコン口の蓋体移動過程説明図である。

図 4

本発明の一実施の形態に係るガスコン口の昇降操作アーム揺動状態説明図である。

図 5

本発明の一実施の形態に係るガスコンロパーナ部の上方揺動過程説明図である。

図 6

本発明の一実施の形態に係るガスコン口の小ギヤ回転機構説明図である。

図 7

本発明の一実施の形態に係るガスコン口の五徳部分解説明図並びに五徳カバー及び回転伝達軸の拡大底面図である。

図 8

本発明の一実施の形態に係るガスコン口の支持片拡張状態説明図である。

図 9

本発明の一実施の形態に係るガスコン口の五徳部最大拡張状態説明図である。

図 1 0

本発明の一実施の形態に係るガスコンロの加熱対象物載置状態説明図である。

図 1 1

本発明の他の実施形態に係るガスコン口における五徳部の支持片拡張状態説明図である。

図 1 2

本発明の他の実施形態に係るガスコン口における別の五徳部の支持片拡張状態説明図である。

図 1 3

本発明の他の実施形態に係るガスコン口における点火スィツチの誤操作防止機構動作説明図である。

図 1 4

本発明の他の実施形態に係るガスコン口におけるパーナ部の非使用状態位置での側面図及ぴ使用状態位置での平面図である。

符号の説明

1 ガスコンロ

1 0 筐体

1 1 天面

1 2 開口孔

1 3 点火スィツチ

1 5 蓋体支持具

2 0 制御用管部

2 1 ノズル部

3 0 バーナ部

3 1 基部炎口部孔

ローラリンク部材昇降操作アーム

伝達ピン案内面保持面大ギヤ突出片五徳部支持片a リンク部材五徳基部五徳カバーa . 間隙部

回転伝達軸小ギヤストツパ部 6 0

7 0 蓋体操作機構

7 1 第一リンク部材

7 2 第二リンク部材

7 3 拘束溝

9 0 加熱対象物発明を実施するための最良の形態

以下、本発明の一実施の形態に係るガスコンロを図 1ないし図 1 0に基づいて説明する。本実施の形態においては、一般的な外炎式のブンゼンパーナ形ガスコン口の例について説明する。図 1は本実施の形態に係るガスコン口の要部平面図、図 2は本実施の形態に係るガスコン口の蓋体開放状態説明図、図 3は本実施の形態に係るガスコン口の蓋体移動過程説明図、図 4は本実施の形態に係るガスコン口の昇降操作アーム揺動状態説明図、図 5は本実施の形態に係るガスコンロパーナ部の上方揺動過程説明図、図 6は本実施の形態に係るガスコン口の小ギヤ回転機構説明図、図 7は本実施の形態に係るガスコン口の五徳部分解説明図並びに五徳カバー及び回転伝達軸の拡大底面図、図 8は本実施の形態に係るガスコン口の支持片拡張状態説明図、図 9は本実施の形態に係るガスコン口の五徳部最大拡張状態説明図、図 1 0は本実施の形態に係るガスコン口の加熱対象物載置状態説明図である。

前記各図に示すように、本実施の形態に係るガスコンロ 1は、平坦な天面 1 1を有する略箱状の筐体 1 0と、この筐体 1 0内に配設されて燃焼用のガス導入量を使用者の操作に応じて調整制御する制御用管部 2 0と、この制御用管部 2 0 に端部を接続され、前記ガスを空気と混合して燃焼させるパーナ部 3 0と、筐体 1 0内に摇動自在に配設されてパーナ部 3 0を動力すパーナ部昇降機構としての昇降操作アーム 4 0と、パーナ部 3 0の上部に配設され、天面 1 1上側で加熱対象物 9 0をパーナ部 3 0との間隔を保持しつつ支える五徳部 5 0と、前記パーナ部 3 0の露出する天面 1 1の開口孔 1 2を必要に応じて塞ぐ蓋体 6 0と、筐体 1 0内に配設されて所定の駆動手段からの入力を受け、前記蓋体 6 0を移動させて開口孔 1 2を開閉する蓋体操作機構 7 0とを備える構成である。

前記筐体 1 0は、平坦な天面 1 1にパーナ部 3 0の炎口部 3 2及び五徳部 5

0が出入りする開口孔 1 2を一パーナ部につき一つ穿設される点、並びに昇降操作アーム 4 0の一部操作部分が露出している点以外は公知のガスコンロ同様であり、詳細な説明を省略する。制御用管部 2 0も、パーナ部 3 0に対し一次空気を誘引しながらガスを送込むノズル部 2 1を有するなど、公知のガスコン口に設けられるものと同様の構成であり、詳細な説明を省略する。

前記パーナ部 3 0は、公知の外炎口形のガスコンロ用パーナであり、制御用管部 2 0のノズル部 2 1と接続される一端側の基部 3 1を筐体 1 0内部で所定の高さ位置に保持されつつ、この基部 3 1を中心として全体を揺動可能に支持される構成であり、他端側の着脱可能な炎口部 3 2をコンロ天面 1 1に穿設された開口孔 1 2位置で、天面 1 1より下側にある非使用状態位置と、天面 1 1より上側に露出して加熱対象物 9 0を加熱可能な使用状態位置との間で昇降可能とされる仕組みである。

このパーナ部 3 0の基部 3 1は、公知のガスコンロ用パーナ同様、ノズル部 2 1からガスを送込まれると共に、ノズル部 2 1からのガス導入に伴ってその周囲の孔 3 3から燃焼用の一次空気を導入可能となる仕組みである。このパーナ部基部 3 1とノズル部 2 1との接続は、バーナ部 3 0全体の揺動を許容する状態となっており、基部 3 1とノズル部 2 1とが一体に固定されていないものの、公知のガスコンロ用パーナ同様のガス及び空気のパーナ内導入機構を有しており、パーナ部 3 0の揺動を経ても基部 3 1からのガス漏れ等は生じない。さらに、パーナ部 3 0が非使用状態位置にある時はガスが制御用管部 2 0側からパーナ部 3 0へ向わないようにしており、誤操作に対する安全性を確保している。パーナ部 3 0の炎口部 3 2中央部は、公知のコンロ用パーナ同様、貫通孔が設けられており、この部分に五徳部 5 0の一部や過熱検知装置 3 5が揷入配設される。そして、パーナ部 3 0の下部には、昇降操作アーム 4 0と接触した際の摩擦抵抗を低減するためのローラ 3 4が配設され、このローラ 3 4が昇降操作アーム 4 0の一部に乗上げて昇降操作アーム 4 0の動きに合わせて上下動することで、このローラ 3 4と一体のパーナ部 3 0が摇動し、炎口部 3 2及び五徳部 5 0が共に上下動する仕組みである。

前記昇降操作アーム 4 0は、前記筐体 1 0に揺動自在に配設される略アーム状体であり、筐体 1 0外に一部露出する一端側に、使用者操作用の操作ハンドル 4 1を形成されると共に前記蓋体操作機構 7 0を連動させるための伝達ピン 4 2を突設される一方、筐体 1 0内側の他端部に傾斜配置の案内面 4 3と水平配置の保持面 4 4とを形成されてなる構成であり、駆動源となる使用者の操作ハンドル 4 1に対する入力操作で揺動して筐体 1 0内の他端部をスライド移動させ、案内面 4 3及ぴ保持面 4 4とパーナ部 3 0におけるローラ 3 4との相対位置関係を変化させ、バーナ部 3 0を揺動させて炎口部 3 2及び五徳部 5 0を昇降させる仕組みである。また、この昇降操作アーム 4 0の他端部には、五徳部 5 0を動作させるための大ギヤ 4 5が形成されると共に、五徳部 5 0の下方まで突出する突出片 4 6が配設され、さらにアームと筐体 1 0底面との間に、筐体 1 0底面に対し転がり接触するローラ（図示を省略）が配設され、アーム他端部と筐体 1 0との摩擦による操作時の抵抗を低減して操作に要する力を抑えている。

昇降操作アーム 4 0は、蓋体 6 0が開口孔閉止位置にある状態に対応する初期位置から、操作ハンドル 4 1への入力を受けて蓋体 6 0を開口孔閉止位置に移行させ、且つ他端部の案内面 4 3がパーナ部 3 0のローラ 3 4位置に達するまで、パーナ部 3 0及び五徳部 5 0には一切接触せず、これらを静止状態に維持する。案内面 4 3がローラ 3 4位置に達してこれと接触すると、パーナ部 3 0を上下に動かして炎口部 3 2及び五徳部 5 0を昇降動作させられる状態となる。一方、水平な保持面 4 4上にローラ 3 4が載った状態では、ローラ 3 4の高さ位置が維持されることとなり、合わせて炎口部 3 2及び五徳部 5 0の上下位置も保持される。

この昇降操作アーム 4 0以外の機構は、パーナ部 3 0の側方には存在せず、また、パーナ部 3 0自体も上下に摇動するのみで筐体 1 0内においてさほどスぺースを要しないことから、筐体 1 0内部における昇降操作アーム 4 0の存在する側と反対側となるパーナ部 3 0側方には十分なスペースが生じることとなり、この部分には魚焼用のグリル等をパーナ部 3 0に隣接させて配置することができ、ガスコンロ 1としては二つのパーナ間にグリルを配置した従来のガステーブル型のレイアウトとすることも容易であり、ガスコンロ製品としての加熱方法のパリエーションを従来同様に維持できる。

前記五徳部 5 0は、加熱対象物支持用の爪として加熱対象物 9 0を直接支持するための複数の支持片 5 1と、各支持片 5 1—端部をそれぞれ揺動自在に取付けられる鍔部分の付いた略円筒体で形成され、前記パーナ部 3 0の炎口部 3 2中央の孔に略円筒部分を揷入されて配設される五徳基部 5 2と、この五徳基部 5 2 上側に回転可能に配設される円形の五徳カバー 5 3と、この五徳カバー 5 3中心に一端部を連結固定され且つ五徳基部 5 2及び炎口部 3 2を貫通して回転可能に配設される中空の回転伝達軸 5 4と、パーナ部 3 0の炎口部 3 2下側に回転伝達軸 5 4の他端部と一体に回動可能とされて配設される小ギヤ 5 5とを備える構成である。この五徳部 5 0はパーナ部 3 0ごと揺動して炎口部 3 2と一体に昇降可能とされ、最も上昇した位置で五徳基部 5 2より上側の部分がコンロ天面 1 1より上側に達して各支持片 5 1を展開，拡張、並びに収容可能な状態となる仕組みである。

前記五徳基部 5 2は、円板状の前記鍔部分を前記パーナ部 3 0の炎口部 3 2 上側に位置させて炎口部 3 2に対し回転しない状態で配設され、前記鍔部分上面の中心から所定径離れた円上で等間隔をなす複数箇所に、前記各支持片 5 1一端部をそれぞれ揺動自在に取付けられてなる構成である。前記五徳カバー 5 3は、略円板状体の外周に起立する側壁部分を設けた形状とされ、前記側壁部分に前記支持片 5 1をそれぞれ通す複数の間隙部 5 3 aを等ピッチで配置されてなる構成であり、この五徳力パー 5 3と一体の回転伝達軸 5 4を五徳基部 5 2における略円筒部分中心の貫通孔に揷入配設されることで、五徳基部 5 2上の各支持片 5 1一端部を覆レ、つつ五徳基部 5 2に対し回転可能となっている。また、回転伝達軸 5 4及び前記五徳基部 5 2は、バーナ部 3 0に対し各々パネ（図示を省略）を介して支持されており、五徳カバー 5 3と五徳基部 5 2はそれぞれパーナ部 3 0に対し上方に付勢されつつ所定範囲上下動可能となっている。

この五徳カバー 5 3を設けていることで、その回転に伴う五徳カバー 5 3の間隙部 5 3 aと支持片 5 1摇動中心との位置関係変化に伴って前記各支持片 5 1が揺動し、開口孔 1 2より内側に支持片 5 1全体を集合させた収容状態から、支持片 5 1他端部を外方に移動させて開口孔 1 2より外側へ大きく張出させた拡張状態まで調整可能となる仕組みである。五徳力パー 5 3の各間隙部 5 3 aは、外周側から力パー中心に向う方向から斜めに傾けた向きに穿設された状態となつており（図 7 ( B ) 参照）、各支持片 5 1のスムーズな摇動を可能にしつつ支持片 5 1拡張状態での間隙の大きさを必要最小限とすることができ、加熱使用時における異物の力パー内部への入り込みを防いでいる。この五徳力パー 5 3の間隙部 5 3 a周囲部分は下方に突出しており、確実に支持片 5 1に当接して支持片 5 1を動力せる形状となっている。この間隙部 5 3 a周囲部分は、支持片 5 1との密着度合をさらに高めるように、五徳力パー 5 3の他の部位より肉厚を増した形状としてもかまわない。

また、五徳カバー 5 3の中心には回転伝達軸 5 4の中空部分に連通する孔が穿設されており、この五徳カバー 5 3の孔と回転伝達軸 5 4の中空部分からなる五徳部 5 0中心の空隙部分には、過熱検知装置 3 5が揷入配置される構成である。この過熱検知装置 3 5は、五徳カバー 5 3から上側へ突出した定常状態から、五徳部 5 0に加熱対象物 9 0を載置すると下方へ押される分だけ下がつて一部を五徳部 5 0内側へ没入させ、且つ加熱対象物 9 0を取去ると上に動いて元の状態に復帰するよう、五徳力パー 5 3及び回転伝達軸 5 4に対してパネで付勢支持され、確実に加熱対象物 9 0に当接可能となる仕組みとなっているが、この過熱検知装置 3 5は一般的なガスコンロでも用いられている公知の部品であり、詳細な説明を省略する。

前記小ギヤ 5 5は、バーナ部 3 0の炎口部 3 2側の下部に回動可能に支持され、回転伝達軸 5 4の他端部に対し一体回転可能且つ回転伝達軸 5 4の軸方向への所定範囲の相対移動を許容する状態で連結される構成である。パーナ部 3 0の上方への揺動で炎口部 3 2がコンロ天面 1 1より上側の最上位置に達した状態で、小ギヤ 5 5も昇降操作アーム 4 0の他端部に設けられる大ギヤ 4 5と嚙合可能な位置に達し、昇降操作アーム 4 0の動きに伴う大ギヤ 4 5の横移動により大ギヤ 4 5と嚙合い、大ギヤ 4 5移動量に対応して一体の回転伝達軸 5 4及び五徳カバー 5 3と共に回転する仕組みである。この小ギヤ 5 5は回転伝達軸 5 4の他端部に対し軸方向へ相対移動可能とされて配設されることで、五徳部 5 0をなす他の各部材が上下に動いた場合でも小ギヤ 5 5の位置はパーナ部 3 0と共にほとんど変化せず、大ギヤ 4 5との嚙合いを確実に維持して回転を回転伝達軸 5 4 側へ伝達可能となっている。

この他、回転伝達軸 5 4下端にはその軸延長方向へ延出する状態でストッパ部 5 6が取付けられており、通常状態では小ギヤ 5 5下面より上に位置しているものの、加熱対象物 9 0の載置等で五徳カバー 5 3及び回転伝達軸 5 4が押下げられると、小ギヤ 5 5より下側に現れ、昇降操作アーム 4 0の小ギヤ 5 5下方を通過する突出片 4 6に当接してこれを拘束可能となる仕組みである。

これら五徳部 5 0のうち、五徳力パー 5 3、支持片 5 1、五徳基部 5 2、及ぴ回転伝達軸 5 4は、過熱検知装置 3 5及び炎口部 3 2と共に、パーナ部 3 0の他部分に対し一切工具等を用いることなく一体で上方に引抜いて取外し可能となっており、従来のガスコンロ同様、バーナ部 3 0における目詰り解消のための清掃作業など容易にメンテナンスが行える構造を維持している。

前記蓋体 6 0は、.開口孔 1 2を塞ぐ大きさの略円板状体から一部を略アーム状に側方へ延出させた形状とされ、この延出部分端部を筐体 1 0に揺動自在に取付けられてなり、バーナ部 3 0の炎口部 3 2と五徳部 5 0が下降してコンロ天面 1 1より下側に位置している場合に、前記開口孔 1 2を塞ぐ位置と、開口孔 1 2 を開放してコンロ天面 1 1下側にずれた位置との間で横方向移動可能且つ天面 1 1をなす天板の厚み分だけ上下動可能とされてなる構成である。

この蓋体 6 0は、開口孔 1 2を塞ぐ位置付近に達している際、天面 1 1下側に降りた状態の五徳部 5 0と過熱検知装置 3 5の上端部に蓋体 5 0下面がこれらを少し押下げつつ接する仕組みとなっており、それぞれパネで付勢支持されている五徳部 5 0と過熱検知装置 3 5が下側に存在していることで、これら五徳部 5 0と過熱検知装置 3 5の復帰しょうとする力により蓋体 6 0は上側に押されており、蓋体 6 0がちょうど開口孔 1 2位置に達した際に確実に開口孔 1 2に嵌ることができる。こうして蓋体 6 0が開口孔 1 2を塞いだ状態で、コンロ天面 1 1が開口孔 1 2位置を含めて平坦面となる状態が得られる。この蓋体 6 0のスムーズな開口孔 1 2への出入りを実現するために、開口孔 1 2の口縁所定範囲及び蓋体 6 0外縁の一部は角部を除去した傾斜面とされて動作時の引つかかりを防いでいる。この他、筐体 1 0の開口孔 1 2近傍には孔閉止状態の蓋体 6 0を下側力支えて蓋体 6 0の意図しない落込みを防ぐ蓋体支持具 1 5が配設される。

前記蓋体操作機構 7 0は、昇降操作アーム 4 0から突出する伝達ピン 4 2を揷通される溝を設けられて前記筐体 1 0に揺動可能に取付けられる第一リンク部材 7 1と、前記蓋体 6 0の略アーム状延出部分と第一リンク部材 7 1とにそれぞれ互いに揺動可能となるように係合して蓋体 6 0と第一リンク部材 7 1とを連結する第二リンク部材 7 2とを備える構成である。これら第一リンク部材 7 1 、第二リンク部材 7 2、及び蓋体 6 0の連結関係は、昇降操作アーム 4 0からの入力による第一リンク部材 7 1の動きを増幅して蓋体 6 0に開口孔閉止位置と開口孔開放位置との間を移動可能な十分な変位を与えられるものとなっている。

前記第一リンク部材 7 1には、筐体 1 0への取付部分側寄りに伝達ピン 4 2 を揷通可能で且つ一端側が開放している略直線状の拘束溝 7 3が設けられ、昇降操作アーム 4 0の伝達ピン 4 2が拘束溝 7 3内を動く間、伝達ピン 4 2を介して昇降操作アーム 4 0から第一リンク部材 7 1に駆動力が加わって第一リンク部材 7 1が摇動し、第二リンク部材 7 2を介して蓋体 6 0を動かせる仕組みである。そして、拘束溝 7 3の開放端位置は、蓋体 6 0が開口孔 1 2開放位置に達した状態で、ちょうど昇降操作アーム 4 0の伝達ピン 4 2が拘束溝 7 3から外部に出る配置とされている。

一方、第一リンク部材 7 1の拘束溝 7 3から伝達ピン 4 2力 S外れると、伝達ピン 4 2から第一リンク部材 7 1が力を受けず昇降操作アーム 4 0と第一リンク部材 7 1が連動しない状態となる。第一リンク部材 7 1の拘束溝 7 3以外の箇所は、昇降操作アーム 4 0が有効動作範囲で自由に揺動した場合における伝達ピン 4 2の移動軌跡上に重なることはなく、昇降操作アーム 4 0を一切拘束しない。

すなわち、昇降操作アーム 4 0は、伝達ピン 4 2が第一リンク部材 7 1の拘束溝 7 3内に存在する、初期位置から一定の角度範囲に位置する間のみ、第一リンク部材 7 1に駆動力を入力し、蓋体 6 0を開口孔閉止位置と開口孔開放位置との間で移動させる。そして、伝達ピン 4 2が拘束溝 7 3から外れて第一リンク部材 7 1に駆動力を伝達しない状態では、蓋体 6 0を開口孔開放位置で略静止状態に維持することとなる。

なお、昇降操作アーム 4 0の伝達ピン 4 2が第一リンク部材 7 1の拘束溝 7 3内にあり、蓋体 6 0が開口孔閉止位置と開口孔開放位置との間で移動している間は、昇降操作アーム 4 0の案内面 4 3がパーナ部 3 0のローラ 3 4位置に達することはなく、パーナ部 3 0及び五徳部 5 0をほぼ静止状態に維持して蓋体 6 0 との衝突を防いでいる。言換えると、昇降操作アーム 4 0操作時において炎口部 3 2と五徳部 5 0が動かない期間に、蓋体 6 0を開口孔 1 2開放位置に確実に到達させ、炎口部 3 2と五徳部 5 0を昇降操作アーム 4 0で実際に動かし始める際に問題が生じないようにしている。

次に、本実施形態に係るガスコン口における蓋体、パーナ部、及ぴ五徳部の動作について説明する。あらかじめ、蓋体 6 0が開口孔閉止位置に存在する状態に対応する初期位置に昇降操作アーム 4 0があるものとする。まず、使用者が昇降操作アーム 4 0の操作ハンドル 4 1を初期位置から動かすと、蓋体 6 0が移動を開始し、開口孔 1 2口縁下側の傾斜に沿って天面 1 1をなす天板の下側に潜り込むように下がりながら横方向にスライドし、開口孔 1 2を開放していく。操作ハンドル 4 1を動かし続けると、蓋体 6 0が横に移動して開口孔 1 2を完全に開放した状態となる。蓋体 6 0が開口孔開放位置に達すると、昇降操作アーム 4 0 の伝達ピン 4 2が拘束溝 7 3から外れ、操作ハンドル 4 1からの駆動力が蓋体操作機構 7 0の第一リンク部材 7 1に伝わらず昇降操作アーム 4 0が蓋体操作機構 7 0と独立に自由に動ける状態となる。この時、蓋体 6 0は蓋体操作機構 7 0 に駆動力が加わらないため、開放位置での静止状態を維持する。

続けて操作ハンドル 4 1を動かすと、昇降操作アーム 4 0他端部がパーナ部 3 0に近付き、パーナ部 3 0のローラ 3 4と昇降操作アーム 4 0の案内面 4 3が接触する。そのまま昇降操作アーム 4 0を動かすと傾斜した案内面 4 3との接触によりローラ 3 4が上に進み、一体のパーナ部 3 0が上方に揺動して炎口部 3 2 と五徳部 5 0も上に押上げられる状態となる。昇降操作アーム 4 0を動かすにつれて炎口部 3 2と五徳部 5 0の位置は上昇して、コンロ天面 1 1より上側に達する。炎口部 3 2と五徳部 5 0が使用高さ位置に到達した時点で、ローラ 3 4は昇降操作アーム 4 0の案内面 4 3から水平な保持面 4 4に載り移り（図 4 (B ) 参照）、ローラ 3 4高さは一定となり、同時に炎口部 3 2と五徳部 5 0の上昇も停止してその高さが維持される状態となる。

パーナ部 3 0の炎口部 3 2と五徳部 5 0の上昇が停止してからも操作ノヽンドル 4 1を動力し続けると、昇降操作アーム 4 0他端部の大ギヤ 4 5が、パーナ部 3 0の上方への揺動に伴い適切な高さに位置している小ギヤ 5 5と嚙合いを開始し（図 6 (A) 参照）、大ギヤ 4 5の動きによって小ギヤ 5 5が回転駆動され、この小ギヤ 5 5と回転伝達軸 5 4を介して連動する五徳部 5 0の五徳カバー 5 3が回転する。五徳カバー 5 3が回転し、五徳力パー 5 3外周の各支持片 5 1 を通す間隙部 5 3 aの位置が変ィヒすることに伴い、各支持片 5 1は各支点を中心に回転し始め、周囲に展開する状態となる（図 8参照）。この時、各支持片 5 1 は五徳基部 5 2がパネで上方へ付勢されていることで最も上に上った状態となつており、コンロ天面 1 1との間に所定の間隙を有して天面 1 1との接触等なくスムーズに動くことができる（図 9 (B ) 参照）。

操作ハンドル 4 1を動作完了位置まで動かすと、各支持片 5 1は五徳カバー 5 3の回転中心に対し略放射状に広がった最大拡張状態となって、加熱対象物 9 0を載置可能となる。支持片 5 1の動作方向と加熱対象物 9 0の荷重の加わる向きが異なっているため、支持片 5 1を拡張 '収容させる五徳力パー 5 3の回転機構に無理な力が加わることはなく、耐久性に優れている。

この状態で鍋等の加熱対象物 9 0をパーナ部 3 0の炎口部 3 2を中心にして周囲に広がった状態の五徳部 5 0に載せると、まず炎口部 3 2上端の過熱検知装置 3 5が加熱対象物 9 0に当接し、加熱対象物 9 0の重さで押下げられて下がる力過熱検知装置 3 5と五徳力パー 5 3間に介在するパネと、五徳力パー 5 3 及び回転伝達軸 5 4とバーナ部 3 0間に介在するバネとの付勢力の差によって、過熱検知装置 3 5は五徳力パー 5 3を押下げることとなり、過熱検知装置 3 5は五徳カバー 5 3ごと下がり、加熱対象物 9 0と五徳カバー 5 3との間に隙間がある状態が維持される。過熱検知装置 3 5と五徳カバ 5 3—が下がり続け、五徳力パー 5 3の間隙部 5 3 a上側部分が支持片 5 1に当接すると（図 1 0 (A) 参照 ) 、五徳力パー 5 3はそれ以上五徳基部 5 2に対し下がらない状態となり、これ以降は加熱対象物 9 0に当接する過熱検知装置 3 5のみが五徳力パー 5 3に対して下降し、やがて加熱対象物 9 0下面が各支持片 5 1に当接する。

こうして加熱対象物 9 0下面が各支持片 5 1に当接してからは、小ギヤ 5 5 を除く五徳部 5 0全体が押下げられる状態となり、最終的に各支持片 5 1の下部がコンロ天面 1 1上に接し、これより下方へは下がらない状態となって止る（図 1 0 (B) 参照）。こうして、各支持片 5 1上に支持された加熱対象物 9 0の重量が大きい場合でも、支持片 5 1がコンロ天面 1 1に当接して確実に静止状態で加熱対象物 9 0を支えることができ、安全性が高い。また、このように五徳部 5 0が下がった状態では、バーナ部 3 0の炎口部 3 2に五徳カバー 5 3の間隙部 5 3 a周囲の突出部分が重なるが、この重なる部分は炎口部 3 2のちようど炎口のない部位に一致するよう設定されており、火炎の加熱対象物 9 0への到達を妨げない。さらに、この加熱対象物 9 0の載置に伴つて五徳部 5 0が下がることで、回転伝達軸 5 4下端に一体に取付けられたストッパ部 5 6も下降して小ギヤ 5 5 の下側に突出することとなり、このストッパ部 5 6が昇降操作アーム 4 0の突出片 4 6の移動経路上に位置して突出片 4 6を含む昇降操作アーム 4 0全体の動きを拘束する（図 1 0 (B ) 参照）。こうして、加熱対象物 9 0を五徳部 5 0に載せている状況では昇降操作アーム 4 0を動力せず、五徳カバー 5 3を回転させて支持片 5 1を収容側に動かすことはできない状態となっており、使用者の昇降操作アーム 4 0への誤操作により加熱対象物 9 0を載せたまま五徳部 5 0を動かして加熱対象物 9 0が不安定且つ危険な状態となるのを確実に防止している。

こうして加熱対象物 9 0を载置後、加熱可能となる力パーナ部 3 0の炎口部 3 2による加熱は、公知のガスコン口と同様であり、詳細な説明を省略する。この加熱時において、五徳カバー 5 3の間隙部 5 3 a上側部分が支持片 5 1に当接して隙間のない状態となっているため、上方から五徳力パー 5 3内に煮こぼれ等に由来する異物が入り込むことはない。加熱終了後、加熱対象物 9 0を五徳部 5 0上から外すと、押下げられていた五徳部 5 0や過熱検知装置 3 5が元の位置に復帰し、パーナ部 3 0の炎口部 3 2及び五徳部 5 0を収容してもかまわない状態が得られる。この時、各支持片 5 1も、パネで上方へ付勢されている五徳基部 5 2と共に上に上がり、コンロ天面 1 1との間に所定の間隙を有する状態に戻る。また、五徳力パー 5 3や回転伝達軸 5 4が上に戻ることで、回転伝達軸 5 4下端のストッパ部 5 6も上昇して小ギヤ 5 5の下面から下に露出しない状態となり、昇降操作アーム 4 0の突出片 4 6拘束状態も解除され、昇降操作アーム 4 0 を再び操作可能となる。

この状態から、使用者は、パーナ部 3 0の炎口部 3 2や五徳部 5 0に直接付着した煮こぼれ等に由来する汚れを適宜除去した後、昇降操作アーム 4 0の操作ハンドル 4 1を初期位置に向けて前記と逆向きに動かすと、昇降操作アーム 4 0 端部の大ギヤ 4 5の動きに伴って小ギヤ 5 5が前記と逆向きに回転し、これと連動する五徳部 5 0の五徳カバー 5 3が回転して、五徳力パー 5 3外周の各支持片 5 1を通す間隙部 5 3 aの位置が変化することに伴い、各支持片 5 1は各支点を中心に回転し始め、展開位置から徐々に収容される状態となる。各支持片 5 1はコンロ天面 1 1との間に間隙を有していることから、この収容時においても天面 1 1との接触等なくスムーズに動く。

各支持片 5 1が完全に収容状態に移行すると、これと同時に、昇降操作ァーム 4 0端部の大ギヤ 4 5力炎口部 3 2下端の小ギヤ 5 5から離れて嚙合いが終了し、五徳部 5 0が回転しなくなる。さらに操作ハンドル 4 1を動かし続けると、炎口部 3 2と五徳部 5 0の高さを維持していた昇降操作アーム 4 0の保持面 4 4とローラ 3 4との接触が終り、ローラ 3 4は保持面 4 4から案内面 4 3に移行し、ローラ 3 4は案内面 4 3の移動に伴って徐々に下がっていき、同時にローラ 3 4と一体のバーナ部 3 0も下方に揺動し、炎口部 3 2と五徳部 5 0も下降していく。

続けて操作ハンドル 4 1を動力すと、バーナ部 3 0の炎口部 3 2と五徳部 5 0がコンロ天面 1 1より下側に下がって最下端に達し、昇降操作アーム 4 0の案内面 4 3がパーナ部 3 0のローラ 3 4から離れて、炎口部 3 2及び五徳部 5 0は最下端位置から動かない状態となる。そのまま操作ハンドル 4 1を動かし続けると、昇降操作アーム 4 0の伝達ピン 4 2が第一リンク部材 7 1の拘束溝 7 3内に入り、昇降操作アーム 4 0に対する入力が蓋体操作機構 7 0の第一リンク部材 7 1にも伝わって昇降操作アーム 4 0と蓋体操作機構 7 0とが連動して動く状態となる。

この状態で操作ハンドル 4 1を初期位置に向けて動かし続けると、蓋体 6 0 が移動を開始し、開口孔 1 2開放位置から横方向にスライドし、開口孔 1 2の下に位置する五徳部 5 0と過熱検知装置 3 5の各最上部に下面を当接させてこれらを少し押下げ、上方へ復帰しようとする五徳部 5 0と過熱検知装置 3 5から上向きの力を得ながら、開口孔 1 2を徐々に閉じていく。蓋体 6 0が開口孔 1 2位置に達すると、蓋体 6 0は五徳部 5 0と過熱検知装置 3 5の押上げにより開口孔 1 2に完全に嵌り込み、蓋体 6 0上面をコンロ天面 1 1と一致させた状態で開口孔 1 2を閉止する。こうして蓋体 6 0が開口孔閉止位置に達すると共に、昇降操作アーム 4 0は初期位置に戻り、同じ方向へはそれ以上動かない状態となる。この時、操作ハンドル 4 1により昇降操作アーム 4 0を動かさない限り、蓋体 6 0 は蓋体操作機構 7 0が停止状態となることに伴ヽ、開口孔閉止位置での静止状態を維持する。

このように、本実施の形態に係るガスコン口においては、バーナ部 3 0の炎口部 3 2と五徳部 5 0を一体に昇降可能とし、非使用時にはいずれもコンロ天面 1 1より下側に位置させる一方、使用時には天面 1 1上側まで上昇させた五徳部 5 0の支持片 5 1が周囲に拡張状態となって加熱対象物 9 0を载置可能となり、パーナ部 3 0の炎口部 3 2と五徳部 5 0を共に昇降させつつ天面 1 1に設ける開口孔 1 2を一つで済ませられることから、非使用時のコンロ天面 1 1の美観を優れたものにでき、清掃も行いやすいと共に、非使用時に五徳を別途取外す必要はなく、昇降動作なども五徳部 5 0をパーナ部 3 0と一体に取扱うことができ、使い勝手が非常に優れる。

なお、前記実施の形態に係るガスコン口においては、パーナ部昇降機構及び蓋体操作機構の駆動手段を使用者自身として手動操作で各機構の動作を実現しており、パーナ部昇降機構として手動操作可能な昇降操作アーム 4 0を配設する構成としているが、これに限らず、操作部と別に配置したモータ等の駆動手段を用いて各機構を動かすようにしてもかまわない。

また、前記実施の形態に係るガスコン口においては、バーナ部 3 0の炎口部 3 2より五徳基部 5 2、支持片 5 1及ぴ五徳カバー 5 3が上側にある構成とレているが、これに限らず、炎口部をパーナ部の他部分に対し回転させられる、すなわち、炎口部を回転させてもガス漏れ防止性能等の点が確保可能であるなら、炎口部を五徳部 5 0より上側に配置し、五徳カバー 5 3と共に回転させる構成とすることもでき、炎口部を加熱対象物 9 0直下に配置できることでさらに加熱効率を高められる。

また、前記実施の形態に係るガスコン口においては、五徳部 5 0の五徳基部 5 2に対し五徳カバー 5 3を相対回転させるために、回転については固定状態とした五徳基部 5 2に対して五徳力パー 5 3を回転させる構成としている力これに限らず、五徳力パー 5 3側を固定とし、五徳基部 5 2を支持片 5 1と共に五徳カバー 5 3に対し回転させ、五徳カバー 5 3の各間隙部 5 3 aの五徳基部 5 2に対する相対位置変化を前記実施形態同様に得て、支持片 5 1を揺動させる構成とすることもできる。

また、前記実施の形態に係るガスコン口においては、五徳カバー 5 3を回転させ、五徳力パー 5 3外周の間隙部 5 3 aと支持片 5 1との位置関係変化により支持片 5 1を摇動させ、拡張状態と収容状態とを切替える構成としているが、これに限らず、図 1 1、 1 2に示すように、五徳カバー 5 3を略円板状とすると共に、五徳カバー 5 3と支持片 5 1にそれぞれ連結させるリンク部材 5 1 aを配設し、五徳カバー 5 3の回転に伴うリンク部材 5 1 aと支持片 5 1の相対位置関係変化によって支持片 5 1を揺動させ、支持片 5 1を拡張、収容させる構成とすることもできる。上方から見た支持片 5 1形状も直線状に限らず、図 1 2に示すように略円弧状などの曲線状に形成してもかまわない。

また、前記実施の形態に係るガスコン口においては、五徳カバー 5 3の中心力、ら上方に突出する状態で過熱検知装置 3 5を配設する構成としている力これに限らず、過熱検知装置を設けない構成とすることもでき、その場合、前記過熱検知装置 3 5と同様に加熱対象物 9 0の載置時には五徳カバー 5 3を押下げて加熱対象物 9 0と五徳カバー 5 3との間に隙間を確保する役割を果す突出部分力パネで付勢支持されつつ五徳力パー 5 3から突出配置される構成とすることもできる。

また、前記実施の形態に係るガスコン口においては、パーナ部 3 0が非使用状態位置にある場合にはノズル部 2 1から基部 3 1側にガスが進入しないようにして誤操作の際の危険 1"生に対処する構成としているが、この他、図 1 3に示すように、パーナ部 3 0に取付けたリンク部材 3 6を押込みタイプの点火スィツチ 1 3と連結し、パーナ部 3 0の非使用状態位置でリンク部材 3 6が点火スィツチ 1 3を押し込めないようにする位置関係（図 1 3 (A) 参照）となる構成とすることもでき、パーナ部 3 0が非使用状態位置にある場合には点火スィツチ 1 3を操作できないことで、誤操作そのものをなくすことができ、安全性を高められるまた、前記実施の形態に係るガスコン口においては、ストツパ部 5 6を回転伝達軸 5 4下端に取付ける構成としているが、これに限らず、ストッパ部を回転伝達軸 5 4と同様に加熱対象物 9 0の載置時に下降する過熱検知装置 3 5の下側に設け、必要な場合に小ギヤ 5 5より下側に突出させる構成とすることもできる。

また、前記実施の形態に係るガスコン口においては、支持片 5 1の最大拡張状態でストッパ部 5 6と昇降操作アーム 4 0の突出片 4 6が当接して昇降操作アーム 4 0が拘束され、支持片 5 1を誤って動かさないようにする構成としているが、これに限らず、突出片 4 6形状を一部変更して、ストツバ部 5 6が支持片 5 1の拡張'収容過程における途中の複数段階に対応する複数のボイントでストッパ部 5 6が下降するとそれぞれ突出片 4 6に嵌合可能とし、突出片 4 6すなわち昇降操作アーム 4 0が複数段階位置で拘束される構成とすることもでき、支持片 5 1が拡張又は収容の途中でも、加熱対象物 9 0を載せると昇降操作アーム 4 0を操作できなくすることができ、五徳部 5 0を所定の展開拡張状態で加熱対象物 9 0を載せて使用する場合にも対応して安全を確保できる。

また、前記実施の形態に係るガスコン口においては、コンロ天面 1 1の開口孔 1 2は円形とする構成としているが、これに限らず、バーナ部 3 0の炎口部 3 2及ぴ五徳部 5 0を孔縁に接触させずに無理なく昇降させられる範囲で他の形状、例えば楕円形状や多角形状として穿設する構成とすることもでき、開口孔形状をコンロ全体のイメージに合わせて適宜選択して統一感のあるデザインにすることができ、製品としての美観を高められる。さらに、前記実施の形態に係るガスコン口においては、パーナ部 ₃ 0の炎口部 3 2周囲部分と開口孔 1 2孔縁との間に隙間を空ける構成としているが、これに限らず、図 1 4に示すように、パーナ部 3 0の炎口部 3 2周囲部分を、下側からちょうど開口孔 1 2に嵌り込める形状とし、炎口部 3 2の使用状態位置への上昇に伴って開口孔 1 2を隙間なく塞ぐ構成とすることもでき、このパーナ部 3 0により開口孔 1 2が隙間なく塞がれた状態となることで、煮こぼれ等を拭取りやすい上、煮こぼれ等に由来する異物が天面 1 1下側に浸入するのを抑えられる。

また、前記実施の形態に係るガスコンロにおいては、支持片 5 1の最大拡張状態でストッパ部 5 6と昇降操作アーム 4 0の突出片 4 6が当接して昇降操作アーム 4 0が拘束され、支持片 5 1を誤って動かさないようにする構成としているが、これに限らず、加熱対象物 9 0の載置により下降する五徳力パー 5 3又は回転伝達軸 5 4を五徳基部 5 2に嵌合させ、五徳カバー 5 3と五徳基部 5 2とを互いに回転しない状態として、支持片 5 1の無用な動きを抑える、ストッノ部 5 6と突出片 4 6の組合わせの代りとする構成とすることもでき、前記同様加熱対象物 9 0を载せた状態の支持片 5 1を確実に固定して安全を確保できる。

さらに、前記実施の形態に係るガスコン口において、バーナ部 3 0はその下部に昇降操作アーム 4 0の案内面 4 3及び保持面 4 4と接触した際の摩擦抵抗を低減するためのローラ 3 4を備える構成としているが、これに加えて、パーナ部 3 0が揺動する際に昇降操作アーム 4 0から上向きの力と共に受ける横向きの力に対し、バーナ部 3 0の炎口部 3 2側における昇降操作アーム 4 0のある向きとは反対の側方にローラを取付け、このローラを筐体 1 0内に起立している所定の垂直面に沿って略上下に転動可能として、このローラによりパーナ部 3 0の側方への動きを抑える一方でパーナ部 3 0の上下揺動をスムーズに案内させる構成とすることもでき、昇降操作アーム 4 0の操作に伴うバーナ部 3 0の上下摇動に際し、基部 3 1側の揺動支持部分に負担がかかるのを防ぐことができ、機構の耐久性を高められる。産業上の利用の可能性

以上のように、本発明にかかるガスコンロは、非使用時にバーナー部及び五徳部がコンロ天面から隠れてコンロ天面が平面状となり、美観及ぴ、清掃性等の使い勝手に優れると共に、使用時には五徳部で加熱対象物の重量を確実に支持して安全性も確保でき、また昇降機構のスペースを必要最小限にでき、導入も容易なガスコンロである。

Claims

請求の範囲少なくとも非使用時に、パーナ部及び/又は五徳部をコンロ天面に対し相対移動させてコンロ天面上に突出物のない状態にすることができるガスコン口において、前記パーナ部の炎口部分が、コンロ天面に穿設された所定のー開口孔の範囲内で、コンロ天面より下側にある非使用状態位置と、当該非使用状態位置より上側で且つコンロ天面上の加熱対象を加熱可能な使用状態位置との間で昇降可能に配設され、前記五徳部が、加熱対象物支持用の爪とされる複数の略棒状の支持片と、前記開口孔の範囲内に位置して前記各支持片を支持する五徳基部とを少なくとも有し、前記パーナ部の炎口部分近傍に当該炎口部分と一体に昇降可能で且つ炎口部分が前記非使用状態位置にある際にはコンロ天面より下側に位置する配置として配設され、前記各支持片が、前記開口孔の範囲内に全体を集合させた収容状態と、支持片一端部を開口孔の範囲内に残しつつ支持片他端部を少なくとも前記開口孔ょり外側に到達させて前記加熱対象物を載置可能な拡張状態との間で移動可能とされ、且つ、前記パーナ部の炎口部分が前記使用状態位置にある際にはコンロ天面より上側に位置する配置とされてなり、少なくとも前記パーナ部の炎口部分が非使用状態位置にある場合に前記開口孔を全て塞ぐ開口孔閉止位置と、開口孔を完全に開放した開口孔開放位置との間で移動可能とされる略板状の蓋体が配設され、当該蓋体が開口孔を全て塞いだ状態でコンロ天面が蓋体上面を含めて略平坦となることを特徴とするガスコンロ。

2. 前記請求の範囲第 1項に記載のガスコンロにおいて、前記五徳部の五徳基部が前記パーナ部の炎口部分と中心を一致させて配置される略円板状部分を少なくとも有し、前記各支持片一端部を前記中心から所定径離れた円上で等間隔をなす前記略円板状部分の複数箇所にそれぞれ揺動自在に取付けられてなり、前記五徳部の一部として、略円板状体の外周に起立する側壁部分を設けた形状とされて前記五徳基部に対し中心を一致させて相対回転可能に配設され、前記側壁部分に前記支持片をそれぞれ通す複数の間隙部を等ピッチで配置され、五徳基部及び各支持片一端部を覆う五徳カバーを備え、前記各支持片が、五徳基部に対し五徳力パーを相対回転させると、五徳カバーの各間隙部の五徳基部に対する相対位置変化に伴って、前記各間隙部をそれぞれ通る各支持片が摇動中心周りの回転力を与えられて揺動し、前記収容状態と拡張状態とに切替え可能とされることを特徴とするガスコンロ。

. 前記請求の範囲第 2項に記載のガスコン口において、所定の駆動手段から駆動力を入力されて動作し、前記パーナ部に駆動力を伝達せずパーナ部の炎口部分及び前記五徳部をほぼ静止状態に維持する状態、及びパーナ部に駆動力を伝達してパーナ部の炎口部分及ぴ五徳部を昇降させる状態の二つの動作過程を少なくとも有するパーナ部昇降機構と、当該パーナ部昇降機構と連結されて駆動力を受取り可能とされ、パーナ部昇降機構がパーナ部に駆動力を伝達していなレ、状態でパーナ部昇降機構から駆動力を伝達されて動作し、蓋体をコンロ天面の下側に沿って移動させて開口孔を開閉する一方ノくーナ部昇降機構がパーナ部に駆動力を伝達する状態ではバーナ部昇降機構から駆動力を伝達されない略停止状態となつて蓋体を動かさない蓋体操作機構とを備え、当該蓋体操作機構が、前記パーナ部昇降機構のパーナ部に駆動力を伝達していない状態とパーナ部に駆動力を伝達する状態とが切り替る際に、前記蓋体を前記開口孔開放位置に位置させていることを特徴とするガスコンロ。

4 . 前記請求の範囲第 3項に記載のガスコン口において、前記パーナ部が、炎口部分と反対側の端部を中心として上下に揺動可能に配設され、前記バーナ部昇降機構が、前記駆動手段からの駆動力入力を受けてパーナ部位置を含む所定範囲を移動可能な所定の傾斜した案内面を備えてなり、当該案内面の移動で案内面とパーナ部下面側との当接位置関係を変化させてパ一ナ部を上下に摇動させ、パーナ部の炎口部分及び五徳部を昇降させる一方、案内面の移動行程に、案内面がパーナ部に対し近付く又は遠ざかる位置関係にあり、パーナ部と離れていてパーナ部に駆動力を伝達しない期間が含まれることを特徴とするガスコン口。

5 . 前記請求の範囲第 4項に記載のガスコン口において、前記五徳部が、前記五徳基部又は五徳カバーと連動して一体に回転可能とされて前記パーナ部下部に配設される一のギヤを備え、前記パーナ部昇降機構が、前記案内面近傍に配設されて少なくとも前記パーナ部の炎口部分が前記使用状態位置にある状態での前記一のギヤと嚙合い可能とされる他のギヤと、前記案内面に連なる略水平の保持面とを備えてなり、前記パーナ部の炎口部分及び五徳部が使用状態位置に到達している状態で、前記パーナ部昇降機構を動作させ、前記案内面に代えて前記保持面をパーナ部の一部に当接させて前記パーナ部の炎口部分及び五徳部の高さを維持する一方、前記他のギヤを前記一のギヤと嚙合わせた状態として移動させ、一のギヤを回転させて五徳基部に対し五徳力パーが相対回転する状態を与えることを特徴とするガスコンロ。

6 . 前記請求の範囲第 2項ないし請求の範囲第 5項のいずれかに記載のガスコン口において、前記五徳基部が、前記パーナ部の炎口部分に対し所定の付勢手段で上方に付勢されつつ所定範囲上下動可能に取付けられ、前記バーナ部の炎口部分が前記使用状態位置にある中で、前記各支持片が、前記収容状態と前記拡張状態との間で揺動する状態では、前記コンロ天面から一定間隔を空けて離れた高さ位置に保持される一方、前記拡張状態で且つ前記付勢手段の付勢力を上回る荷重となる加熱対象物を支持片上側に載せて当接させた状態では、少なくとも五徳基部と共に押下げられて各支持片下部がコンロ天面上に当接する高さまで下降可能とされることを特徴とするガスコンロ。