WO2005110155A1

WO2005110155A1 - チェスト及びその製造方法

Info

Publication number: WO2005110155A1
Application number: PCT/JP2005/008147
Authority: WO
Inventors: Susumu Kobayashi
Original assignee: Iris Ohyama, Inc.
Priority date: 2004-05-13
Filing date: 2005-04-28
Publication date: 2005-11-24
Also published as: JP2005323709A; US20080036346A1; JP4170257B2; CN1949999A

Abstract

　合成樹脂製チェストにおける引出の摺動自在性を向上させる。　引出は前側を前支柱フレーム３２Ｆと前フレーム３３Ｆ、後側を後支柱フレーム３２Ｒと後フレーム３３Ｒで囲繞された空間部３４内に引き出し自在に収容されている。両側フレーム５１には、下部抱持片５１１と一対の上部抱持片５１２、５１３とで構成される抱持部５１０が設けられており、また、前支柱フレーム３２Ｆの内側面には前係止片５１４が、後フレーム３３Ｒ上には後係止片５１５が各々形成されている。そして、前記固定レール５３は前記下部抱持片５１１と一対の上部抱持片５１２、５１３間にて狭圧されて抱持されているとともに、前係止片５１４は固定レール５３の前端部を、後係止片５１５は固定レール５３の後端部を各々係止している。

Description

明細書

チェスト及びその製造方法

技術分野

[0001] 本発明は、衣類や小物などを収容するチェスト及びその製造方法に関する。

背景技術

[0002] 従来より、衣類や小物などを収納する際には、チェストが用いられている。このチェストは、チェスト本体と、該チェスト本体に引き出し自在に収容される引出とによって構成されている。また、製造上コスト面や製造容易性を考慮して、チェスト本体及び引出を共に合成樹脂でインジヱクシヨン成型するとともに、チヱスト本体をフレーム構造としたチェストも出現するに至っている。このチェストは、合成樹脂からなるフレームで囲繞された空間部を有するチスト本体と、このチェスト本体の前記空間部に引き出し自在に組み付けられた引出とで構成されて、る。

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0003] し力しながら、このようなチスト本体及び引出を合成樹脂で成型すると、引出は剛性が低く変形し易ぐしかも合成樹脂同士が面接触することによりチェスト本体と引出とのの摺動抵抗も大きくなる。このため、引出の摺動操作が困難となり、この種合成榭脂製チェストの品質感を低下させたり使い勝手の低下させる一因となっていた。

[0004] 本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたものであり、合成樹脂製チェストにおける引出の摺動自在性を向上させたチェスト及びその製造方法を提供することを目的とするものである。

課題を解決するための手段

[0005] 前記課題を解決するために請求項 1記載の発明にかかるチェストにあっては、合成榭脂からなるフレームで囲繞された空間部を有するチェスト本体と、このチェスト本体の前記空間部に引き出し自在に組み付けられた引出とを有するチェストにおいて、前記チェスト本体の前記空間部内に、前記引出の移動方向に沿ってレールを配設する一方、前記引出には前記レール内にて移動自在な可動部材を設けてある。したがって、ユーザが引出を開閉操作した際には、チェスト本体側のレール内を引出側の可動部材が摺動する。したがって、チェスト本体が合成樹脂で成型されたチェストにおける引出の摺動自在性が向上する。

[0006] また、請求項 2記載の発明に力かるチェストにあっては、前記レールは金属製である。したがって、摺動抵抗に少ない金属製レール内を可動部材が摺動することにより、引出の摺動自在性が向上する。

[0007] また、請求項 3記載の発明に力かるチェストにあっては、前記レールを前記空間部の相対向する側面下部に配設してある。したがって、前記可動部材も引出の下部に配置されることにより、該可動部材を引出の上部に設けた場合と比較して、引出の容積減少を少なくすることができる。

[0008] また、請求項 4記載の発明に力かるチェストにあっては、前記レールを前記空間部の底部に配設してある。したがって、前記可動部材も引出の底部に配置されることにより、該可動部材を引出の上部に設けた場合と比較して、引出の容積減少を一層少なくすることができる。

[0009] また、請求項 5記載の発明に力かるチェストにあっては、前記チェスト本体に、前記レールの組み付け作業における作業入力に伴って当該レールを抱持する抱持部を設けてある。したがって、作業者は簡単な作業であって軽微な作業力により容易にレールの組み付け作業を行、得る。

[0010] また、請求項 6記載の発明に力かるチェストにあっては、前記抱持部は、前記レールの内面側に突出することなく該レールの上下面に圧接して抱持する複数の抱持片で構成されている。したがって、レール内を摺動する可動部材が抱持片に干渉したり接触することがなぐ可動部材の摺動自在性が確保される。

[0011] また、請求項 7記載の発明に力かるチェストにあっては、前記チェスト本体は、上下方向に延在する前後一対の支柱フレームを左右に有し、これら支柱フレーム間に前記空間部が形成され、前記レールは前記前後一対の支柱フレーム間に亙って配設されている。したがって、レールの剛性を有効に利用して、上下方向に延在する支柱フレームの支持剛性が高められる。

[0012] また、請求項 8記載の発明に力かるチェストにあっては、前記チェスト本体は、所定のフレームを一体的に形成された複数のフレームユニットを組み付けて構成され、前記レールは各フレームユニットに予め配設されている。したがって、複数のフレームュニットを組み付けることにより、容易にチェスト本体が完成する。

[0013] また、請求項 9記載の発明にあっては、合成樹脂からなるフレームで囲繞された空間部を有するチェスト本体と、このチェスト本体の前記空間部に引き出し自在に組み付けられた引出とを有し、前記チェスト本体に前記引出の移動方向に沿ってレールを配設する一方、前記引出には前記レール内にて移動自在な可動部材を設けたチェストの製造方法であって、前記チェスト本体をインジヱクシヨン成型し、成型されたチスト本体を金型から取り出した後榭脂が硬化する前に、前記空間部内に前記引出の移動方向に沿ってレールを組み付ける。したがって、レールの組み付け時においては、榭脂が完全に硬化しない柔軟な状態にあることから、作業者は困難性を有することなく容易な操作により、レールの装着作業を完了することができる。

[0014] また、請求項 10記載の発明に力かるチェストの製造方法にあっては、前記インジェクシヨン成型時において、前記チェスト本体に、嵌合作業に伴って前記レールを抱持する抱持部を形成し、榭脂が硬化する前に、前記抱持部に前記レールを組み付ける。したがって、レールの組み付け時においては、抱持片は、榭脂が完全に硬化しない柔軟な状態にあることから、作業者による困難性を有することなく容易な操作により、レールの装着作業が完了する。

[0015] また、請求項 11記載の発明にかかるチェストの製造方法にあっては、前記抱持部は、前記レールの内面側に突出することなく該レールの上下面に圧接して抱持する複数の抱持片で構成されている。したがって、未硬化状態にある複数の抱持片間にレールを介装する容易な作業により、レールの装着作業を完了する。

発明の効果

[0016] 以上説明したように、請求項 1に係る発明によれば、ユーザが引出を開閉操作した際には、チェスト本体側のレール内を引出側の可動部材が摺動する。したがって、チェスト本体が合成樹脂で成型されたチェストにおける引出の摺動自在性を向上させることができ、これによつて、この種合成樹脂製チェストの品質感及び使い勝手の向上を図ることができる。 [0017] また、請求項 2に係る発明によれば、摺動抵抗に少ない金属製レール内を可動部材が摺動することにより、引出の摺動自在性を向上させることができる。

[0018] また、請求項 3に係る発明によれば、引出側の可動部材も引出の下部に配置されることにより、該可動部材を引出の上部に設けた場合と比較して、引出の容積減少を少なくすることができる。

[0019] また、請求項 4に係る発明によれば、引出側の可動部材も引出の底部に配置されることにより、該可動部材を引出の上部に設けた場合と比較して、引出の容積減少を一層少なくすることができる。

[0020] また、請求項 5に係る発明によれば、作業者は簡単な作業であって軽微な作業力により容易にレールの組み付け作業を行うことができる。

[0021] また、請求項 6に係る発明によれば、レール内を摺動する可動部材が抱持片に干渉したり接触することがなぐ可動部材の摺動自在性を確保することができる。よって、簡単な構造でレールを固定しつつ可動部材の摺動自在性を確保することができる

[0022] また、請求項 7に係る発明によれば、レールの剛性を有効に利用して、上下方向に延在する支柱フレームの支持剛性を高めることができ、延いてはフレーム全体の剛性を高めてチェストの品質感を向上させることができる。

[0023] また、請求項 8に係る発明によれば、複数のフレームユニットを組み付けることにより、容易にチヱスト本体を完成させることができる。

[0024] また、請求項 9に係る発明によれば、レールの組み付け時にぉ、ては、榭脂が完全に硬化しない柔軟な状態にあることから、作業者は困難性を有することなく容易な操作により、レールの装着作業を完了することができる。よって、別ラインを設けることなぐチヱスト本体のインジェクション成型ラインにおいて、レールの組み付けを完了することがでさる。

[0025] また、請求項 10に係る発明によれば、レールの組み付け時においては、抱持片は、榭脂が完全に硬化しない柔軟な状態にあることから、作業者は困難性を有することなく容易な操作により、レールの装着作業を完了することができる。

[0026] また、請求項 11に係る発明によれば、未硬化状態にある複数の抱持片間にレールを介装する容易な作業により、レールの装着作業を完了することができる。

図面の簡単な説明

[0027] [図 1]本発明の一実施の形態を示す正面図である。

[図 2]同実施の形態の側面図である。

[図 3]同実施の形態のフレーム構成部材の内側面を示す断面図である。

[図 4]同実施の形態の引出本体を示す側面図である。

[図 5]同実施の形態の引出をチェスト本体カゝら引き出した状態を示す説明図である

[図 6]同実施の形態の前板を示す図で、図中右側に前面を、図中左側に裏面を示した図である。

[図 7]図 7Aは、図 6の A— A線に沿った断面図であり、図 7Bは、（a)の B— B線に沿つた断面図である。

[図 8]図 8Aは、図 1の C C線に沿った断面図であり、図 8Bは、図 1の D— D線に沿つた断面図である。

[図 9]図 5の E—E線に沿った断面図である。

[図 10]同実施の形態の前板を示す底面図である。

[図 11]図 1の F— F線に沿った断面図である。

符号の説明

[0028] 1 チェスト

11 チスト本体

12 引出

21 フレームユニット

32 支柱フレーム

32F 前支柱フレーム

32R 後支柱フレーム

33F 前フレーム

33R 後フレーム 41 支柱本体

52 ローラ

53 固定レーノレ

61 側面

62 前面

63 後面

65 可動レール

71 下面

510 抱持部

511 下部抱持片

512 上部抱持片

514 前係止片

515 後係止片

531 上面部

532 側面部

533 下面部

発明を実施するための最良の形態

[0029] 以下、本発明の一実施の形態を図に従って説明する。図 1は、本実施の形態にかかるチェスト 1を示す図であり、該チェスト 1は、衣類や小物などを収納するものである

[0030] このチヱスト 1は、図 2にも示すように、フレームを形成するチヱスト本体 11と、該チェスト本体 11に設けられた三つの矩形容器状の引出 12, · · ·とによって構成されており、これらチェスト本体 11と引出 12とは共に合成樹脂によりインジェクション成型されている。

[0031] 前記チヱスト本体 11は、上下に連結された三つのフレームユニット 21, · · ·を上下方向に連結して構成されており、下段のフレームユニット 21の底面 22には、脚部 23 , · · ·が設けられている。上段のフレームユニット 21には、天板 24が設けられており、各フレームユニット 21には前記引出 12, · · ·が引き出し自在に保持されている。 [0032] 前記フレームユニット 21は、図 3に示すように、中央部が開口した長方形状の底板部 31と、該底板部 31の四隅に起立した支柱フレーム 32 (前支柱フレーム 32Fと後支柱フレーム 32R)と、前後支柱フレーム 32F、 32Rの下端部間に架橋された両側フレーム 51、左右一対の前支柱フレーム 32Fの下端部間に架橋された前フレーム 33F、及び左右一対の後支柱フレーム 32Rの下端部間に架橋された後フレーム 33Rで構成されている。なお、図 3及びその他の図において符号 Fはチェスト本体 11の前側を示し、 Rは後側を示している。そして、引出 12は前側を前支柱フレーム 32Fと前フレーム 33F、後側を後支柱フレーム 32Rと後フレーム 33Rで囲繞された空間部 34内に引き出し自在に収容されている。

[0033] 該前後支柱フレーム 32F、 32Rは、四角柱状に形成されており、前記底板部 31に起立した支柱本体 41と、該支柱本体 41の上端部に設けられた挿入部 42とを一体的に有している。該揷入部 42は、前記支柱本体 41より小径に形成されており、前記挿入部 42が起立した前記支柱本体 41の上端には、段差部 44が形成されている。

[0034] 前記支柱本体 41の下端部には、下段に配置される支柱フレーム 32の挿入部 42及び前記脚部 23が選択的に挿入される連結部 45が設けられている。これにより、下段のフレームユニット 21における支柱フレーム 32の揷入部 42を、上段のフレームュ- ット 21における支柱フレーム 32の連結部 45に挿入し、下段の支柱本体 41の段差部 44を上段の支柱本体 41下端に当接した状態で、下段のフレームユニット 21と上段のフレームユニット 21とを連結できるように構成されて！、る。

[0035] 前記両側フレーム 51の空間部 34側の面である内面には、その長手方向に沿って、ローラ 52を備えた金属製の固定レール 53が前記の支柱フレーム 32, 32に架橋して配設されている。固定レール 53は、断面コ字状であって上面部 531、側面部 532 、下面部 533を一体に有している。

[0036] 一方、両側フレーム 51には、下部抱持片 511と一対の上部抱持片 512、 513とで構成される抱持部 510が設けられており、また、前支柱フレーム 32Fの内側面には前係止片 514が、後フレーム 33R上には後係止片 515が各々形成されている。そして、前記固定レール 53は前記下部抱持片 511と一対の上部抱持片 512、 513間にて狭圧されて抱持されているとともに、前係止片 514は固定レール 53の前端部を、後係止片 515は固定レール 53の後端部を各々係止している。

[0037] なお、下部抱持片 511は前記固定レール 53の下面部 533に圧接している力下面部 533よりも上部（レール 53の内面側）に突出することのない形状であり、また、上部抱持片 512、 513は前記固定レール 53の上面部 531に圧接している力上面部 53 1よりも下部（レール 53の内面側）に突出することのない形状である。

[0038] 前記フレームユニット 21の左右の支柱フレーム 32F、 32R間に保持される前記引出 12の引出本体 12aは、図 4に示すように、上方が開口した矩形容器状に形成されている。この引出本体 12aは、上下方向に型開きされる金型によって成形されており、左右の側面 61, 61及び前面 62並びに後面 63は、抜き勾配によって上方へ向かうに従って外側へ広がるように形成されてヽる。

[0039] 前記各側面 61, 61の下部には、前記固定レール 53と対を成す金属製の可動レール 65が配設されている。該可動レール 65には、前記引出本体 12aの下面 71側部に形成された図外の段部に固定される下部固定面と、該下部固定面より起立して前記引出本体 12aの前記側面 61下部の後退部 74に固定される起立面 75とが設けられており、該起立面 75の前端下角部は、前記側面 61に形成された下部係止部 76と側面 61間に挟持された状態で保持されている。また、前記起立面 75の前端上角部は、前記側面 61に突設されたく字状突起 77によって前方への移動が規制されている。

[0040] そして、前記可動レール 65の前記下部固定面は、前記引出本体 12aの下面 71に設けられた側方に開口する断面 L字状の係止片 81, · · ·と下面 71間に挟持された状態で保持されれており、前記起立面 75の後端部には、ローラ 82が設けられている。

[0041] これにより、図 5に示すように、前記固定レール 53に設けられたローラ 52が前記可動レール 65に設けられた上面ガイド 83を転動するとともに、前記可動レール 65に設けられたローラ 82が前記固定レール 53が有する前記上面部 531を転動することによつて、引出 12の移動が容易となるように構成されている。

[0042] この引出本体 12aの前部には、前板 12bが固定されている。この前板 12bは、図 6 に示すように、横長の長方形状に形成されており、その周縁には、裏面側へ延出するフランジが全周に渡って形成されて、る。この前板 12bの上縁フランジ部 91には、図 6及び図 7に示すように、下方へ後退した台形状の凹部が中央部に形成されており、この凹部によって前板 12bの上縁部には、引き出し時に手を掛ける取っ手部 92 が形成されている。この取っ手部 92の前縁には、図 7Bに示すように、突条 93が延設されており、操作時に指を掛けられるように構成されて、る。

[0043] 前記取っ手部 92の上縁より当該前板 12bの裏側へ延出した上縁フランジ部 91には、下方へ突出する係合爪である係止爪 101が当該前板 12bの幅方向に延設されており、この係止爪 101と前記取っ手部 92裏面との間に、図 8Aに示すように、前記引出本体 12aの前面 62上縁の中央部に設定された係止部 102を挟持した状態で係合するように構成されている。これにより、前記係止爪 101と前記係止部 102とが係合することによって前記前板 12bの前方への抜けを阻止できるように構成されている

[0044] また、前記上縁フランジ部 91の両端部には、図 6及び図 7Aに示したように、下方へ突出する L字状の係止凸部 111, 111が形成されており、該係止凸部 111は、前板 1 2bから後方に延出する後方延出部 112と、該後方延出部 112から当該前板 12bの中央部へ向けて延出する中央延出部 113とによって形成されている。該中央延出部 113は、図 8B及び図 9に示すように、前記引出本体 12aの上縁端部に突設された凸部 114の横溝 115に挿入されるとともに、前記後方延出部 112は、前記凸部 114の側部に配置されるように構成されている。これにより、前記横溝 115が形成された前記凸部 114と前記係止凸部 111とによって互いに係合する係合構造が構成されて!ヽる。このとき、前記上縁フランジ部 91は、引出本体 12aの上縁に突設されたストッパ 1 16によって後方への移動が規制されている。

[0045] そして、図 10に示すように、前記前板 12bの下縁フランジ部 121には、後縁に沿つて延在する横長の係合穴 122, · · ·が複数並設されており、図 11に示すように、この下縁フランジ 121が嵌着される前記引出本体 12a下面 71に突設された嵌着部 123 には、前記各係合穴 122, · · ·に挿入される係合凸部 124が突設されている。

[0046] 以上の構成に力かる本実施の形態において、フレームユニット 21を製造するに際しては、該フレームユニット 21をインジェクション成型して金型から取り出す。そして、未だ樹脂が完全に硬化せず製品（フレームユニット 21)が高温にある状態で、図 3に示したように、固定レール 53を下部抱持片 511と一対の上部抱持片 512、 513との間に挿入するとともに、固定レール 53の前端部を前係止片 514に、後端部を後係止片 515に各々係止させる。このとき、下部抱持片 511、上部抱持片 512、 513、前係止片 514、後係止片 515は、榭脂が完全に硬化しない柔軟な状態にあることから、作業者は困難性を有することなく容易な操作により、固定レール 53の装着作業を完了することができる。よって、別ラインを設けることなぐフレームユニット 21のインジエタシヨン成型ラインにおいて、金属製の固定レール 53の組み付けを完了することができる。

[0047] そして、このようにして製造された三つのフレームユニット 21と引出 12とを用いて、前述のように本実施の形態にかかるチェスト 1が構成される。このチェスト 1におヽて、固定レール 53は両側フレーム 51の内側に配置されていることから、外部からこれを視認することができず、よって、固定レール 53が露呈することに起因する品質感の低下を未然に防止することができる。

[0048] また、固定レール 53がフレームユニット 21の両側フレーム 51に配置されることにより、相手側部材である可動レール 65も引出 12の下部に配置されることとなる。したがつて、可動レール 65も引出 12の下部に配置されることにより、該可動レール 65を引出 12の上部に設けた場合と比較して、引出 12の容積減少を少なくすることができる

[0049] さらに、金属製の固定レール 63が前後支柱フレーム 32F、 32Rの下端部間に架橋されたことから、金属製のレール 65の剛性を有効に利用して、前後支柱フレーム 32 F、 32Rの支持剛性を高めることができ、延いてはフレームユニット 21全体の剛性を高めて合成樹脂製チェストの品質感を向上させることができる。

[0050] また、ユーザが引出 12を開閉操作した際には、ローラ 52、 82の回転を伴いつつ、フレームユニット 21側の固定レール 53内を引出 12側の可動レール 65が摺動する。したがって、チェスト本体 11と引出 12とが共に合成樹脂で成型されたチェスト 1における引出 12の摺動自在性を向上させることができ、これによつて、この種合成樹脂製チェストの品質感及び使、勝手の向上を図ることができる。

[0051] このとき、前述のように、下部抱持片 511は前記固定レール 53の下面部 533に圧接している力下面部 533よりも上部（レール 53の内面側）に突出することのない形状であり、また、上部抱持片 512、 513は前記固定レール 53の上面部 531に圧接しているが、上面部 531よりも下部（レール 53の内面側）に突出することのない形状である。したがって、可動レール 65が下部抱持片 511や上部抱持片 512、 513に干渉したり接触することがなぐ可動レール 65の摺動自在性を確保することができる。よつて、簡単な構造で固定レール 53を固定しつつ可動レール 65の摺動自在性を確保することがでさる

[0052] なお、本実施の形態においては、両側フレーム 51の内側に固定レール 53を配置するようにした力これに限ることなぐ固定レール 53をフレームユニット 21の底面部すなわち、前フレーム 33Fと後フレーム 33R間に配設するよにしてもよい。この場合、可動レール 65は引出 12の底部下面に配設すればよい。

[0053] また、本実施の形態においては、作業者が固定レール 53を下部抱持片 511と一対の上部抱持片 512、 513との間に挿入するとともに、固定レール 53の前端部を前係止片 514に、後端部を後係止片 515に各々係止させることにより、固定レール 53の装着を行うようにしたが、固定レール 53を一方向に挿入した後、逆方向に戻すことによりロックする機構により、固定レール 53を固定するようにしてもょ、。

Claims

請求の範囲

[1] 合成樹脂からなるフレームで囲繞された空間部を有するチェスト本体と、このチェスト本体の前記空間部に引き出し自在に組み付けられた引出とを有するチェストにおいて、

前記チェスト本体の前記空間部内に、前記引出の移動方向に沿ってレールを配設する一方、前記引出には前記レール内にて移動自在な可動部材を設けたことを特徴とするチェスト。

[2] 前記レールは金属製であることを特徴とする請求項 1記載のチェスト。

[3] 前記レールを前記空間部の相対向する側面下部に配設したことを特徴とする請求項 1又は 2記載のチェスト。

[4] 前記レールを前記空間部の底部に配設したことを特徴とする請求項 1又は 2記載のチェスト。

[5] 前記チェスト本体に、前記レールの組み付け作業における作業入力に伴って当該レールを抱持する抱持部を設けたことを特徴とする請求項 1から 4にいずれか記載のチェスト。

[6] 前記抱持部は、前記レールの内面側に突出することなく該レールの上下面に圧接して抱持する複数の抱持片で構成されたことを特徴とする請求項 5記載のチェスト。

[7] 前記チェスト本体は、上下方向に延在する前後一対の支柱フレームを左右に有し、これら支柱フレーム間に前記空間部が形成され、前記レールは前記前後一対の支柱フレーム間に亙って配設されたことを特徴とする請求項 1又は 2記載のチェスト。

[8] 前記チェスト本体は、所定のフレームを一体的に形成された複数のフレームュ-ットを組み付けて構成され、前記レールは各フレームユニットに予め配設されたことを特徴とする請求項 1又は 2記載のチヱスト。

[9] 合成樹脂からなるフレームで囲繞された空間部を有するチェスト本体と、このチェスト本体の前記空間部に引き出し自在に組み付けられた引出とを有し、前記チェスト本体に前記引出の移動方向に沿ってレールを配設する一方、前記引出には前記レール内にて移動自在な可動部材を設けたチェストの製造方法であって、

前記チェスト本体をインジェクション成型し、成型されたチェスト本体を金型から取り出した後榭脂が硬化する前に、前記空間部内に前記引出の移動方向に沿ってレールを組み付けることを特徴とするチェストの製造方法。

[10] 前記インジェクション成型時にぉ、て、前記チェスト本体に、嵌合作業に伴って前記レールを抱持する抱持部を形成し、榭脂が硬化する前に、前記抱持部に前記レールを組み付けることを特徴とする請求項 9記載のチェストの製造方法。

[11] 前記抱持部は、前記レールの内面側に突出することなく該レールの上下面に圧接して抱持する複数の抱持片で構成されたことを特徴とする請求項 10記載のチェストの製造方法。