WO2005097560A1

WO2005097560A1 - ウエビング巻取装置

Info

Publication number: WO2005097560A1
Application number: PCT/JP2005/003864
Authority: WO
Inventors: Takuhiro Saito; Katsuki Asagiri; Shuichi Harada; Shinji Mori; Fuminori Komiya; Tomonori Kimura; Hitoshi Takamatsu; Tomonori Nagata; Kazuhiko Aihara; Masaki Yasuda
Original assignee: Kabushiki Kaisha Tokai-Rika-Denki- Seisakusho
Priority date: 2004-04-08
Filing date: 2005-03-07
Publication date: 2005-10-20
Also published as: CN1680151A; AU2005230294A1; EP1733936A4; US7735767B2; EP1733936B9; TW200540044A; CN100336686C; EP1733936A1; KR20070012440A; CA2563490A1; EP1733936B1; US20070278338A1; AU2005230294B2

Abstract

　ウエビング巻取装置（１０、１００）が開示されており、この装置では、モータ（４４）が、それの回転軸（５０）が巻取軸（２０）と直交する状態で１対の脚板（１６、１８）の間であって巻取軸（２０）の直下に配置され、一方の脚板（１６）の側方にクラッチ（２６）が配置されている。さらに、モータギヤ部（４６）のギヤ（７６）が、クラッチギヤ部（２８）のウォームギヤ（３４）に分離可能に連結されており、しかも、取付ステー（８４）がケース（３０）にスクリュウ（８６）によって着脱可能に取り付けられており、モータ（４４）及びモータギヤ部（４６）をアッセンブリ状態のままでケース（３０）から独立して分離することができるように構成されている。さらにまた、スプール（１８）の一端側にプリテンショナ機構（５６）及びセンサ機構（８２）が配置され、スプール（１８）の他端側に付勢機構（３６）が配置されている。

Description

ゥェビング巻取装置

技術分野

[0001] 本発明は、ゥェビング卷取装置に係り、特に、モータによって卷取軸を回転させることでゥェビングを巻き取ることができるゥェビング卷取装置に関する。

背景技術

[0002] 乗員拘束用シートベルト装置は、ゥェビング卷取装置を備えている。このゥェビング卷取装置には、ゥェビング装着時の過度な圧迫感を軽減又は解消するための所謂テンションリデューサ機構や、車両急減速状態等に一定量ゥェビングベルトを卷取軸に巻き取らせることで「スラック」等と称される僅かな緩みを解消すると共にゥェビングベルトによる乗員の身体の拘束力を増加させ、より一層確実に乗員の身体を保持するプリテンショナ一機構を設けたものがあり、さらに、前記各機能をモータによって行う構成の所謂モータリトラクタが知られている（一例として、特許文献 1、特許文献 2参照)。

[0003] この種のモータリトラクタでは、例えば、前述の如くテンションリデューサゃプリテンショナ一の機能を発揮できるのみならず、通常のゥェビング装着時におけるゥェビングの卷取りや引出しの補助等をも行うことが可能であり、極めて有益である。

[0004] またここで、特に近年では、前述の如きモータリトラクタにおいて、前方の他の車両や障害物までの距離を距離センサ等の前方監視装置で検出し、前方の車両や障害物までの距離が一定値未満になるとモータを作動させ、モータの回転力で卷取軸を卷取方向に回転させる構成のものが考えられて、る。

[0005] ところで、上記のようなモータリトラクタの場合、卷取軸側からの回転がモータに伝わることを防止するために、モータの出力軸と卷取軸との間にクラッチを介在させ、このクラッチによってモータ出力軸側力の回転のみを卷取軸に伝達する構成としている

[0006] し力しながら、このような従来のモータリトラクタでは、卷取軸の端部に対応してクラツチを配置する必要から、当該クラッチ装置をフレームを構成する一対の脚板の外側方に配置し、し力も、このクラッチが設けられた側の脚板の外側方に (すなわち、クラツチと同様に)モータを配置した構成であったり、一対の脚板よりもフレームの上方又は下方にモータを配置した構成であった。ところが、このような構成の場合では、モータのような比較的大型で重量がある部品がフレームの外側方や上方又は下方に位置することでモータリトラクタ全体が大型化するうえ、モータリトラクタ全体の重量バランスが悪くなるという欠点があった。

[0007] またし力も、この種のモータリトラクタにおいては、モータ力もクラッチへ伝達する駆動力の変速比 (減速比)を容易に変更、設定でき、モータが駆動した際のクラッチに伝わる回転速度、ひ、ては卷取軸の回転速度の設定 ·変更（ゥェビング卷取り特性のノリエーシヨンの設定)を容易に行ヽたヽと、う要請もある。

[0008] ゥェビング卷取装置としては、ゥェビングが巻き取られるスプールと、車両の緊急時にスプールにゥェビングを巻き取るプリテンショナ機構と、車両の加速度及びスプールからのゥェビングの引出加速度を検出する検出機構と、を備えたものがある（例えば、特許文献 3参照)。

[0009] このゥェビング卷取装置では、スプールの一端側にプリテンショナ機構が配置される一方、スプールの他端側に検出機構が配置されて、スプールの一端側と他端側とで機構の配置バランス (スペース上のバランス）が良好にされている。

[0010] し力しながら、このゥェビング卷取装置に、例えば車両の衝突が予測された際にゥェビングを巻き取るモータリトラクタ機構等のある程度配置スペースが必要な他の機構を追加するために、当該他の機構をスプールの一端側と他端側との何れか一方に配置する必要がある場合には、スプールの一端側と他端側とで機構の配置バランスが悪くなる。

特許文献 1：特開 2001— 130376号公報

特許文献 2：特開 2001— 347923号公報

特許文献 3 :特開平 8— 133015号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0011] 本発明は上記事実を考慮し、モータによって卷取軸を回転させることができるのみならず、簡単でコンパクトな構造となり重量バランスがよいゥェビング卷取装置を得ることが目的である。

[0012] 本発明の他の目的は、モータによって卷取軸を回転させることができるのみならず、簡単でコンパクトな構造となり重量バランスがよぐし力もゥェビング卷取り特性のバリエーシヨンの設定を容易に行うことが可能となるゥェビング卷取装置を得ることである。

[0013] 本発明のさらに他の目的は、ある程度配置スペースが必要な追加機構を追加する場合でも、卷取軸の一側と他側とで機構の配置バランスを良好にできるゥェビング卷取装置を得ることである。

課題を解決するための手段

[0014] 本発明の第 1の態様によるゥェビング卷取装置は、互いに対向する一対の脚板が背板により連結されて一体となったフレームと、前記一対の脚板の対向方向に軸方向が沿った状態で前記一対の脚板の間に回転可能に支持され、乗員拘束用のゥェビングベルトの基端部が係止されて軸周りの一方向への回転で前記ゥェビングベルトを卷き取る卷取軸と、回転軸が前記卷取軸と直交する状態で前記一対の脚板の間に配置されたモータと、前記一対の脚板のうち何れか一方の脚板の側方に配置され、機械的に前記モータと前記卷取軸との間に介在し、前記モータの回転を前記卷取軸に伝達して前記卷取軸を回転させると共に、前記卷取軸側で生じた回転の伝達を遮断して当該回転が前記モータに伝達されることを防止するクラッチと、前記モータと前記クラッチとを連結し、前記モータの回転力を前記クラッチに伝達する駆動力伝達手段と、を備えている。

[0015] 本発明の第 2の態様によるゥェビング卷取装置は、互いに対向する一対の脚板が背板により連結されて一体となったフレームと、前記一対の脚板の対向方向に軸方向が沿った状態で前記一対の脚板の間に回転可能に支持され、乗員拘束用のゥェビングベルトの基端部が係止されて軸周りの一方向への回転で前記ゥェビングベルトを卷き取る卷取軸と、回転軸が前記卷取軸と直交しかつ出力側が前記背板と反対側へ向く状態で、前記一対の脚板の間に配置されたモータと、前記モータの回転軸と平行な状態で自身の軸が配置された複数の平歯ギヤ力成るモータギヤ部と、前記一対の脚板のうち何れか一方の脚板の側方に配置され、機械的に前記モータと前記卷取軸との間に介在し、前記モータの回転を前記卷取軸に伝達して前記卷取軸を回転させると共に、前記卷取軸側で生じた回転の伝達を遮断して当該回転が前記モータに伝達されることを防止するクラッチと、前記モータの回転軸と平行な状態で自身の軸が配置され前記モータギヤ部の最終平歯ギヤに連結されたウォームギヤと、前記卷取軸と同軸的に配置され前記ウォームギヤに嚙み合い前記ウォームギヤの回転力を前記クラッチに伝達するウォームホイールとから成るクラッチギヤ部と、を備えている。

[0016] 本発明の第 3の態様によるゥェビング卷取装置は、卷取方向へ回転されることでゥェビングが巻き取られると共に引出方向へ回転されることで前記ゥェビングが引き出される卷取軸と、前記卷取軸の一側に配置され、所定の機会に前記卷取軸を卷取方向へ回転させるプリテンショナ機構と、前記卷取軸の一側に配置され、前記卷取軸の移動加速度及び回転加速度の少なくとも一方を検出する検出機構と、を備えている発明の効果

[0017] 本発明に係るゥェビング卷取装置は、モータによって卷取軸を回転させることができるのみならず、簡単でコンパクトな構造となり重量バランスがよいという優れた効果を有している。

[0018] 本発明に係るゥェビング卷取装置は、さらに、し力もゥェビング卷取り特性のノリエーシヨンの設定を容易に行うことが可能になると、う優れた効果を有して、る。

図面の簡単な説明

[0019] [図 1]本発明の実施の形態に係るゥェビング卷取装置の全体構成を示す斜視図である。

[図 2]本発明の実施の形態に係るゥェビング卷取装置の主要部分の構成を示す斜視図である。

[図 3]本発明の実施の形態に係るゥェビング卷取装置の全体構成を示す分解斜視図である。

[図 4]本発明の実施の形態に係るゥェビング卷取装置のモータ及びモータギヤ部の構成構成を示す分解斜視図である。

[図 5]本発明の実施の形態に係るゥェビング卷取装置のモータの給電端子と電気ハ一ネスとの圧着端子構造を示す斜視図である。

[図 6]本発明の他の実施の形態に係るゥェビング卷取装置を示す斜め上方一側から見た分解斜視図である。

発明を実施するための最良の形態

[0020] 図 1には、本発明の実施の形態に係るゥェビング卷取装置 10の全体構成が斜視図にて示されており、図 2には、ゥェビング卷取装置 10の主要部分の構成が斜視図にて示されている。また、図 3には、このゥェビング卷取装置 10の全体構成が分解斜視図にて示されている。

[0021] ゥェビング卷取装置 10は、フレーム 12を備えている。フレーム 12は略板状の背板 14と、この背板 14の幅方向両端力も一体に延出する一対の脚板 16及び脚板 18とによって構成されており、背板 14がボルト等の図示しない締結手段によって車体に固定されることで車体に取り付けられる構成となっている。

[0022] フレーム 12の一対の脚板 16と脚板 18との間には、ダイカスト等によって製作された卷取軸 20が回転可能に配置されて、る。卷取軸 20は全体としては鼓形状をなしており、長尺帯状に形成されたゥェビングベルト（図示省略)の基端部が連結固定されている。卷取軸 20をその軸周り一方（以下、この方向を「卷取方向」と称する）へ回転させると、ゥェビングベルトがその基端側力も卷取軸 20の外周部に層状に巻き取られ、一方、ゥェビングベルトをその先端側から引っ張れば、これに伴い卷取軸 20が回転しながらゥェビングベルトが引き出される（以下、ゥェビングベルトを引き出す際の卷取軸 20の回転方向を「引出方向」と称する）。

[0023] 卷取軸 20の一端側は、脚板 18を貫通してフレーム 12の外部に突出している。脚板 18の側方には、図示を省略したロック機構が配置されている。ロック機構は、加速度センサを含んで構成されており、脚板 16と脚板 18との間に掛け渡されたロックプレート 22、及び卷取軸 20の軸芯部分に設けられたトーシヨンバー 24に連係している。車両の急減速時等には、ロック機構の作動によりトーシヨンバー 24の一端がロックプレート 22を介して拘束されてエネルギー吸収が行われつつ、卷取軸 20の引出方向回転が阻止される構成となっている。

[0024] 一方、卷取軸 20の他端側には、連結スクリュー 21が取付けられている。この連結スクリュー 21は、脚板 16を貫通してフレーム 12の外方に突出しており、さらに、脚板 16 の外側には、クラッチ 26及びクラッチギヤ部 28が配置されている。

[0025] クラッチ 26及びクラッチギヤ部 28は、ケース 30内に共に収容された構成となっており、クラッチ 26は連結スクリュー 21に接続されている。また、クラッチ 26は、クラッチギャ部 28を構成するギヤホイール 32に連係している。このギヤホイール 32は、外周縁にウォームホイール歯が形成された所謂ウォームホイールとされて、る。ギヤホイ一ル 32は、卷取軸 20と同軸的に配置されており、このギヤホイール 32がクラッチ 26を介して連結スクリュー 21 (すなわち、卷取軸 20)に機械的に接続されている。このため、ギヤホイール 32が回転すると、クラッチ 26を介して駆動力が伝達されて卷取軸 2 0が卷取方向に回転されると共に、卷取軸 20側で生じた回転の伝達を遮断して当該回転がギヤホイール 32に伝達されることを防止する構成となっている。さらに、クラッチ 26に接続された連結スクリュー 21の先端は、このクラッチ 26を貫通して側方へ延出している。

[0026] また、ケース 30内には、クラッチギヤ部 28を構成するウォームギヤ 34が設けられている。ウォームギヤ 34は、卷取軸 20と直交する状態で自身の軸が配置され、その端部がブッシュ 36、 37を介してケース 30に支持されると共に、ギヤホイール 32に嚙み合っており、さらに、その一端側はケース 30から外方へ突出して設けられている。また、ウォームギヤ 34の先端部を支持するケース 30の軸受け部分には、鋼球 38が収容されてウォームギヤ 34の先端部に接触しており、さらに、アジャストスクリュー 40が螺入している。アジャストスクリュー 40は、その先端部で鋼球 38を押圧することで鋼球 38をウォームギヤ 34の先端に圧接させている。これにより、ウォームギヤ 34の軸方向の変位が規制されている (スラスト調整されている）。このウォームギヤ 34が回転することで、ギヤホイール 32が回転される構成となっている。

[0027] 以上の構成のクラッチ 26及びクラッチギヤ部 28を収容するケース 30は、クラッチ力バー 31によって被覆されて、る。

[0028] このように、クラッチ 26とクラッチギヤ部 28とは、単一のケース 30に一体的に組み付けられており、全体としてユニットィ匕された構成となっている。

[0029] クラッチ 26及びクラッチギヤ部 28 (ケース 30)の側方には、スプリング 'コンプリート 4 2が配置されている。スプリング 'コンプリート 42は、内部に渦巻きばね（図示省略)を収容している。この渦巻きばねは、渦巻き方向外側の端部がケース本体に係止されると共に、渦巻き方向内側の端部が、クラッチ 26を貫通した連結スクリュー 21の先端に係止されており、卷取軸 20を卷取方向へ付勢している。

[0030] 一方、卷取軸 20の下方で脚板 16と脚板 18との間には、モータ 44及びモータギヤ部 46が配置されている。

[0031] ここで、図 4には、このモータ 44及びモータギヤ部 46の構成が分解斜視図にて示されている。

[0032] モータ 44及びモータギヤ部 46は、ハウジング 48を備えている。このハウジング 48 の一側にモータ 44が取り付けられると共に、ハウジング 48の他側にモータギヤ部 46 が設けられている。モータ 44は、その回転軸 50の先端側（出力側）がハウジング 48 に向く状態でハウジング 48の一側に固定されており、回転軸 50先端（出力側）はハウジング 48の他側（モータギヤ部 46の側）に突出している。

[0033] また、モータ 44の後端側には、ベースプレート 54が取り付けられている。ベースプレート 54にはモータ駆動用の電気ハーネス 52が取り回されている。図 5に示されているように、この電気ハーネス 52は、モータ 44の本体部分に設けられた給電端子 56 に圧着端子構造によって接続されて、る。

[0034] 更に、モータ 44は、 Oリング 57を介在してモータカバー 58によって被覆されている。モータカバー 58には爪部 60が設けられており、この爪部 60がハウジング 48に設けられた爪受け突起 62に嵌合係止することでモータカバー 58がハウジング 48に固定されている。

[0035] またここで、モータカバー 58には第 1凹部 64が設けられており、この第 1凹部 64に対応してベースプレート 54には第 1凹部 64内に嵌入可能な凸部 66が設けられている。さらに、前記モータ 44には、ベースプレート 54の凸部 66に対応して凸部 66が嵌入可能な第 2凹部 68が設けられて、る。

[0036] すなわち、凸部 66を第 2凹部 68に嵌入させてモータ 44をベースプレート 54に対し位置決めすると共に、凸部 66を第 1凹部 64に嵌入させてベースプレート 54をモータカバー 58に位置決めし、しかも爪部 60を爪受け突起 62に嵌合係止させてモータ力バー 58をハウジング 48に取付け固定することにより、ハウジング 48に対するモータ 4 4の軸周りの組付け位置が一義的に特定される構成となっている。

[0037] さらに、モータ駆動用の電気ハーネス 52は、モータ 44の出力側と反対のフレーム 1 2の背板 14へ向けて、モータカバー 58の後端部分力も取り出されている。また、このモータカバー 58の電気ハーネス 52の取出し部分は、ゴムキャップ 70によって防水されている。

[0038] 一方、ハウジング 48の他側（モータギヤ部 46の側）に突出するモータ 44の回転軸 50の先端には、モータギヤ部 46の複数の平歯ギヤを構成するピ-オン 72が取り付けられている。また、モータギヤ部 46には、各々が外歯の平歯ギヤとされた駆動力伝達手段を構成するギヤ 74及びギヤ 76が互いに嚙み合った状態で収容されて、る。これらのギヤ 74、ギヤ 76は、共に自身の軸がモータ 44の回転軸 50と平行な状態で配置されており、ギヤ 74はピ-オン 72に嚙み合っており、最終平歯ギヤとされるギヤ 76は、前述したクラッチギヤ部 28のケース 30から外方へ突出するウォームギヤ 34の一端部に、着脱可能に連結されている。このため、モータ 44が駆動すると、ピ-オン 72、ギヤ 74、及びギヤ 76を介して駆動力が伝達されてウォームギヤ 34が回転される構成である。

[0039] また、これらのピ-オン 72、ギヤ 74、及びギヤ 76は、ハウジング 48に取り付けられたギヤカバー 78によって被覆されている。ギヤカバー 78には爪部 80が設けられており、この爪部 80がハウジング 48に設けられた爪受け部 82に嵌合係止することでギャカバー 78がハウジング 48に固定されている。

[0040] このように、モータ 44とモータギヤ部 46とは、何れも単一のハウジング 48に一体的に組み付けられており、全体としてユニットィ匕された構成となって、る。

[0041] 以上の構成のモータ 44及びモータギヤ部 46は、ハウジング 48に一体に設けられた取付ステー 84が、クラッチ 26及びクラッチギヤ部 28を収容するケース 30 (すなわち、フレーム 12)にスクリュウ 86によって着脱可能に取り付けられている。このハウジング 48のケース 30 (フレーム 12)への取付装着状態においては、モータ 44は、回転軸 50が卷取軸 20と直交しかつその出力側がフレーム 12の背板 14と反対側へ向く状態となっており、し力も、一対の脚板 16と脚板 18との間であって卷取軸 20の直下に位置した構成となって、る。

[0042] またここで、前述の如き構成のモータ 44及びモータギヤ部 46は、モータギヤ部 46 の最終平歯ギヤとしてのギヤ 76が、クラッチ 26及びクラッチギヤ部 28のウォームギヤ 34に分離可能に連結されており、し力も、取付ステー 84がケース 30にスクリュウ 86 によって着脱可能に取り付けられているため、スクリュウ 86を取り外して取付ステー 8 4をケース 30から取り外すことで、モータ 44及びモータギヤ部 46をアッセンブリ状態のままでケース 30 (フレーム 12)力も独立して分離することができるように構成されている。

[0043] またさらに、上述したモータ 44は、例えば、前方監視装置等の検出信号に基づいて作動される構成となって!/、る。

[0044] 次に本実施の形態の作用を説明する。

[0045] 上記構成のゥェビング卷取装置 10では、乗員が車両の座席に着席して、ゥェビングベルトを身体に掛けまわし、例えば、ゥェビングベルトに設けられたタンダプレートをバックル装置に係合させることで、ゥェビングベルトの乗員身体に対する装着状態となる。

[0046] ここで、このゥェビングベルト装着状態において、乗員の身体移動等に起因するゥェビングベルトの卷取り ·引出しが行われても、すなわち卷取軸 20が卷取方向ある!/、は引出方向に回転しても、クラッチ 26によって、この卷取軸 20の回転力がモータ 44 の回転軸 50に伝達されることはない。

[0047] 一方、例えば、車両走行中に車両の前方に障害物が存在ししかも車両と障害物との間隔（車両から障害物までの距離）が所定範囲内に達すると、モータ 44の駆動が開始され、回転軸 50が急激に回転される。

[0048] このモータ 44の回転軸 50が回転されると、その回転力がモータギヤ部 46のピ-ォン 72、ギヤ 74、及びギヤ 76、並びに、クラッチギヤ部 28のウォームギヤ 34、及びギャホイール 32によってクラッチ 26に伝達され、さらにクラッチ 26を介して卷取軸 20に回転力が伝達されて、卷取軸 20がゥェビング卷取方向に回転される。これにより、ゥェビングベルトの緩み、所謂「スラック」が解消されて、ゥェビングベルトによる乗員身体に対する拘束力が向上し、仮に、その後に乗員が車両急制動 (急ブレーキ)の操作を行な、、車両が急減速状態になったとしてもゥェビングベルトが確実に乗員の身体を保持する。

[0049] また、このように、スラックが解消された状態でモータ 44が停止すると、モータ 44の回転軸 50と卷取軸 20との機械的な連結が解除される。

[0050] ここで、本実施の形態に係るゥェビング卷取装置 10では、卷取軸 20を支持するためのフレーム 12を構成する一対の脚板 16、 18のうち一方の脚板 16の側方にクラッチ 26が配置され、しカゝも、回転軸 50が卷取軸 20と直交する状態で脚板 16と脚板 18 との間であって卷取軸 20の直下にモータ 44が配置された構成となっているため、フレーム 12の外側にモータ 44を配置する構造に比べて、本ゥェビング卷取装置 10を全体的に大幅にコンパクトにできる。すなわち、モータ 44のような比較的大柄の部品を一対の脚板 16と脚板 18との間であって卷取軸 20の直下に配置した構成であるため、当該大柄な部品であるモータ 44がフレーム 12 (脚板 16、 18)から外方へ突出することがなぐ一対の脚板 16と脚板 18の間のスペースを有効に利用することができ、装置を全体としてコンパクトにすることができる。またし力も、フレーム 12の外側にモータ 44を配置する構造に比べて、上記のようにモータ 44を一対の脚板 16、 18の間であって卷取軸 20の直下に配置した構成であるため、ゥェビング卷取装置 10の全体的な重量バランスを脚板 16と脚板 18の対向方向の中央側に寄せることができ、重量的にゥェビング卷取装置 10を安定させることができる。

[0051] また、本実施の形態に係るゥェビング卷取装置 10では、一方の脚板 16の側方にクラッチ 26を配置しし力も一対の脚板 16、 18の間であって卷取軸 20の直下にモータ 4 4を配置した構成であるため、モータ 44とクラッチ 26とを近接配置でき、しかも、モータ 44の回転軸 50の出力側がフレーム 12の背板 14と反対側へ向けて配置されているため、モータ 44の回転軸 50とクラッチ 26とを連結するモータギヤ部 46及びクラッチギヤ部 28 (駆動力伝達手段）を無理なく配置することができる。したがって、モータギヤ部 46及びクラッチギヤ部 28の構成を簡素化でき、この意味でも、装置をコンパクトにでき、更にはコストを安価にできる。 [0052] さらに、モータ 44のような比較的重量のある部品を一対の脚板 16、 18の間であつて卷取軸 20の直下に配置した構成であるため、各脚板 16、 18及びこれらの脚板 16 、 18を連結する背板 14の何れか 1つだけでなぐ必要に応じては、一対の脚板 16、 18及び背板 14の何れ力 2つ又は全てでモータ 44を支持させることができる。これにより、モータ 44を支持するための格別な強度の向上が不要になり、この結果、装置の軽量化とコストダウンを図ることが可能となる。

[0053] またさらに、本実施の形態に係るゥェビング卷取装置 10では、モータギヤ部 46の最終平歯ギヤとしてのギヤ 76とクラッチギヤ部 28のウォームギヤ 34とは、分離可能に連結されているため、モータギヤ部 46をクラッチギヤ部 28とは独立して分離 '交換することが可能である。したがって、例えば、ピ-オン 72、ギヤ 74、及びギヤ 76等の複数の平歯ギヤの歯数やその個数等を変更した異なる別のモータギヤ部 46に容易に交換'適用することができる。これにより、モータ 44からクラッチ 26へ伝達する駆動力の変速比 (減速比）を容易に変更、設定でき、モータ 44が駆動した際のクラッチ 26 に伝わる回転速度、ひいては卷取軸 20の回転速度の設定'変更（ゥェビング卷取り特性のノリエーシヨンの設定)を容易に行うことが可能になる。

[0054] また、モータギヤ部 46をクラッチギヤ部 28とは独立して分離 ·交換することが可能であるため、前述の如く変速比 (減速比）の変更等のためにモータギヤ部 46を交換- 変更する場合であっても、モータギヤ部 46の複数の平歯ギヤの嚙合い状態、及び、クラッチギヤ部 28のウォームギヤ 34とギヤホイール 32の嚙合、状態は、何ら変化することがない (影響を受けない)。したがって、各歯 (ギヤ)の嚙合い精度が変化することが無ぐ駆動力の伝達効率が低下 (悪化)することがな、。

[0055] また、モータ 44とモータギヤ部 46とは単一のハウジング 48に一体的に組み付けられてユニット化されており、また、クラッチ 26とクラッチギヤ部 28とは単一のケース 30 に一体的に組み付けられてユニットィ匕されている。このため、前述の如く変速比 (減速比）の変更等のためにモータギヤ部 46を交換 ·変更する場合であっても、モータギャ部 46の複数の平歯ギヤの嚙合い状態、及び、クラッチギヤ部 28のウォームギヤ 34 とギヤホイール 32の嚙合い状態は、何ら変化することがない (影響を受けない)。したがって、各歯 (ギヤ)の嚙合い精度が変化することが無ぐ駆動力の伝達効率が低下 ( 悪化)することがない。

[0056] さらに、本実施の形態に係るゥェビング卷取装置 10では、ベースプレート 54の凸部 66をモータ 44の第 2凹部 68に嵌入させることで、モータ 44がベースプレート 54に対し位置決めされると共に、このベースプレート 54の凸部 66をモータカバー 58の第 1凹部 64に嵌入させることで、ベースプレート 54がモータカバー 58に位置決めされ、し力も、モータカバー 58の爪部 60をハウジング 48の爪受け突起 62に嵌合係止させることで、モータカバー 58がハウジング 48に取付けられており、これにより、ハウジング 48に対するモータ 44の軸周りの組付け位置が特定されている。したがって、前記複数の部品の煩雑な組付け位置合わせが不要であり（単に、第 2凹部 68、凸部 66、及び第 1凹部 64を嵌め合わせ、爪部 60を爪受け突起 62に嵌合係止させるだけでよく）、組付性が向上する。

[0057] また同様に、本実施の形態に係るゥェビング卷取装置 10では、モータギヤ部 46はギヤカバー 78によって被覆され、し力もこのギヤカバー 78は、爪部 80が爪受け部 82 に嵌合係止することでノヽウジング 48に固定されているため、構造が簡単になり、しかも組付け作業性が向上する。

[0058] また、本実施の形態に係るゥェビング卷取装置 10では、電気ハーネス 52が、モータ 44の本体部分に設けられた給電端子 56に圧着端子構造によって接続されているため、例えば半田付け等の接続構造に比べて、ハーネス接続の作業性が向上すると共に体格も小さくすることができる（当該部位の必要スペースも小さくできる)。

[0059] またさらに、本実施の形態に係るゥェビング卷取装置 10では、モータ駆動用の電気ハーネス 52が、モータ 44の出力側と反対のフレーム 12の背板 14へ向けてモータカバー 58の後端部分力取り出されているため、当該ハーネス取出し部分がフレーム 12の背板 14によって保護されることになる。したがって、当該ハーネス取出し部分が他の部品や部位と不要に干渉したり邪魔になることがなぐまた、当該ハーネス取出し部分自体が損傷を受けたり傷付くことも防止される。

[0060] 図 6には、本発明の他の実施の形態に係るゥェビング卷取装置 100の主要部が斜め上方一側力見た分解斜視図にて示されている。

[0061] 本実施の形態に係るゥェビング卷取装置 100は、上面視コ字形板状のフレーム 11 2を備えており、フレーム 1 1 2は、車室内に固定されている。フレーム 1 1 2の一側壁上端と他側壁上端との間には連結片 1 1 4が架け渡されており、連結片 1 4は、車室内に固定されると共に、揷通孔 1 1 6が形成されている。

[0062] フレーム 1 1 2の一側壁と他側壁との間には、フォースリミッタ機構を構成する卷取軸としてのスプール 1 1 8が回転自在に支持されている。スプール 1 1 8には長尺帯状のゥェビング 1 2 0が卷き取られており、ゥェビング 1 2 0は、基端に設けられた円柱状のシャフト 1 2 2がスプール 1 1 8に係止されると共に基端近傍がスプール 1 1 8に揷通されて、スプール 1 1 8に係止されている。また、ゥェビング 1 2 0は、スプール 1 1 8に卷き取られた部分の近傍において、上記揷通孔 1 1 6に揷通されており、ゥェビング 1 2 0 は車両の乗員に装着されている。スプール 1 1 8は、卷取方向へ回転されることでゥェビング 1 2 0が巻き取られる一方、引出方向へ回転されることでゥェビング 1 2 0が引き出される。

[0063] スプーノレ 1 1 8の中心軸部分には、フォースリミッタ機構を構成するトーシヨンシャフト 1 2 4 (エネルギー吸収部材）が配置されており、トーションシャフト 1 2 4は、所定荷重以上の捩れ荷重を付与されることで捩れ変形可能とされている。トーシヨンシャフト 1 2 4の他側端はスプール 1 8の他側端に係止されており、トーションシャフト 1 2 4はスプール 1 1 8と一体に回転する。また、トーションシャフト 1 2 4の他側端には、ネジ部材 1 2 6が螺合されている。

[0064] スプーノレ 1 1 8の一側には、フォースリミツタ機構を構成するロックギヤ 1 2 8が設けられている。口ックギヤ 1 2 8はトーシヨンシャフト 1 2 4の一側端近傍に係止されており、トーシヨンシャフト 1 2 4が捩れ変形された際以外には、ロックギヤ 1 2 8はトーシ aンシャフト 1 2 4及びスプール 1 1 8と一体に回転する。ロックギヤ 1 2 8の外周には

、ラチェット歯 1 3 0が形成されている。さらに、ロックギヤ 1 2 8の中心側には略円柱状のローレット孔 1 3 2が形成されており、ローレット孔 1 3 2は一側へ開放されると共に、ローレット孔 1 3 2の外周全体にはローレツト加工が施されてローレツト面 1 3 4が' 形成されている。

[0065] フレーム 1 1 2の他側には、付勢機構 1 3 6が設けられている。付勢機構 1 3 6はスプリングシ一ト 1 3 8を有しており、スプリンダシート 1 3 8はフレーム 1 1 2の他側壁外側に取り付けられている。スプリングシ一ト 1 3 8は、ネジ部材 1 2 6を他側へ突出させ

訂正された用 H 規則 yi) た状態で、スプール 1 1 8の他側面を被覆している。スプリングシート 1 3 8の他側はスプリングカパー 1 4 0に被覆されており、スプリングカバー 1 4 0はフレーム 1 1 2の他側壁外側に取り付けられている。スプリングカバ一 1 4 0には略円柱状の凹部 1 4 2が形成されており、凹部 1 4 2は一側へ開口している。

[0066] スプリングカバー 1 4 0の凹部 1 4 2内には、渦卷きスプリング 1 4 4が設けられており、渦巻きスプリング 1 4 4の外側端は凹部 1 4 2の内周面に固定されている。渦巻きスプリング 1 4 4の内側端はネジ部材 1 2 6に固定されており、渦巻きスプリング 1 4 4は、ネジ部材 1 2 6を介して、トーシヨンシャフト 1 2 4、スプール 1 1 8及びロックギヤ 1 2 8を卷取方向へ付勢している。

[0067] フレーム 1 1 2の一側壁と他側壁との間には、口ック部材 1 4 6が架け渡されており、口ック部材 1 4 6の一側端には口ックプレ一ト 1 4 8が設けられている。口ックプレ一ト

1 4 8は一端において下記ギヤケース 1 5 2の下部に回動自在に支持されており、ロックプレート 1 4 8はロックギヤ 1 2 8の斜め下方に配置されている。ロックプレート 1 4 8 の他端には口ック歯 1 5 0が形成されており、ロックプレート 1 4 8は、反ロックギヤ 1 2 8側に配置されて、ロック歯 1 5 0がロックギヤ 1 2 8のラチエツト歯 1 3 0に嚙合できない状態にされている。

[0068] フレーム 1 1 2の一側壁外側には、ギヤケース 1 5 2が設けられており、ギヤケース 1 5 2はロックギヤ 1 2 8の一側を被覆している。ギヤケース 1 5 2の中央には円状の貫通孔 1 5 4が形成されており、貫通孔 1 5 4は、ロックギヤ 1 2 8のローレツト孔 1 3 2を露出させると共に、トーションシャフト 1 2 4が貫通されている。

[0069] フレーム 1 1 2の一側壁外側には、プリテンショナ機構 1 5 6が設けられている。プリテンショナ機構 1 5 6は、ピニオン 1 5 8を有しており、ピニオン 1 5 8は、ギヤケース

1 5 2の一側に配置されると共に、トーシヨンシャフト 1 2 4に回転自在に支持されている。ピニオン 1 5 8の一側部分には、ピニオン齒 1 6 0が形成されている。一方、ピ-ォン 1 5 8の他側部分にはカム 1 6 2が形成されており、カム 1 6 2の外周には凹凸が交互に形成されている。カム 1 6 2は、ギヤケース 1 5 2の貫通孔 1 5 4を介してローレット孔 1 3 2内に挿入されると共に、ローレット面 1 3 4に接触しておらず、. ロックギヤ 1 2 8はピニオン 1 5 8と独立して回転可能とされている。

訂正された S (規則 91) [0070] プリテンショナ機構 156は、クラッチプレート 164を有しており、クラッチプレート 164 はギヤケース 152とピ-オン 158との間に配置されている。クラッチプレート 164の中心側には複数の嚙合爪 166が形成されており、各嚙合爪 166はクラッチプレート 164 から他側へ突出している。各嚙合爪 166はカム 162の各凹部に嵌合されており、これにより、クラッチプレート 164がピ-オン 158に取り付けられている。各嚙合爪 166は、カム 162と共にギヤケース 152の貫通孔 154を介してローレット孔 132内に挿入されると共に、ローレット面 134に接触しておらず、ロックギヤ 128はクラッチプレート 164 と独立して回転可能とされて、る。

[0071] プリテンショナ機構 156は、略 L字形円筒状のシリンダ 168を有しており、シリンダ 1 68はピ-オン 158の下方においてフレーム 112の一側壁外側に固定されている。シリンダ 168の下側端には、ガス発生器 170が設けられると共に、有底円筒状のジエネレータキヤップ 172が固定されており、ガス発生器 170は、ジェネレータキャップ 172 が被せられた状態でシリンダ 168の下側端を閉塞している。

[0072] プリテンショナ機構 156は、ピストン 174を有しており、ピストン 174は、シリンダ 168 の上端から内部に挿入されている。ピストン 174の下端には Oリング 176が設けられており、 Oリング 176はピストン 174の下端とシリンダ 168との間をシールしている。さらに、ピストン 174の下端以外の部位には、ラック 178が形成されている。

[0073] プリテンショナ機構 156は、略三角柱容器状のカバープレート 180を有しており、力バープレート 180はフレーム 112の一側壁外側に固定されている。カバープレート 1 80は、下部においてトーシヨンシャフト 124が揷通されて、トーシヨンシャフト 124を回転自在に支持している。カバープレート 180の他側面及び下面は開口されており、力バープレート 180は、内部にピ-オン 158、クラッチプレート 164、及び、ピストン 174 の上部を収容すると共に、フレーム 112の一側壁との間で、ギヤケース 152を狭持している。

[0074] プリテンショナ機構 156の一側には、検出機構としてのセンサ機構 182が設けられている。センサ機構 182は、他側が開口された箱状のセンサホルダ 184を有しており、センサホルダ 184は、上部にトーシヨンシャフト 124が揷通された状態で、フレーム 1 12の一側壁に固定されている。センサホルダ 184の一側は、他側が開口された箱状のセンサカバー 1 8 6に被覆されており、センサカバー 1 8 6は、センサホルダ 1 8 4及ぴフレーム 1 1 2の一側壁に固定されている。

[0075] センサホルダ 1 8 4の下部には加速度センサ 1 8 8が保持されており、加速度セサ 1 8 8はセンサホルダ 1 8 4とセンサカバ一 1 8 6との間の隙間内に配置されている。加速度センサ 1 8 8は、載置部 1 9 0を有している。載置部 1 9 0の上面には略逆円錐; Ifcの凹部が形成されており、载置部 1 9 0の凹部には球体 1 9 2が載置されている。球体 1 9 2 の上方には可動爪 1 9 4が回動自在に支持されており、可動爪 1 9 4は球体 1 9 2 hに載置されている。

[0076] センサホルダ 1 8 4とセンサカバー 1 8 6との間の隙間内には、 Vギヤ 1 9 6が言殳けられており、 Vギヤ 1 9 6は、トーションシャフト 1 2 4の一側端が係止されて、トーションシャフト 1 2 4と一体に回転する。また、 Vギヤ 1 9 6の外周にはラチェット歯 1 9 8 が形成されている。

[0077] Vギヤ 1 9 6には Wパウル 2 0 0が回動可能に支持されており、 Wパウル 2 0 0 こは^^ マス 2 0 2が固定されている。 Vギヤ 1 9 6と Wパウル 2 0 0との間にはセンサス 7°リング 2 0 4が架け渡されており、センサスプリング 2 0 4は Wパウル 2 0 0に対してギヤ 1 9 6を卷取方向へ付勢している。

[0078] センサホルダ 1 8 4とセンサカバー 1 8 6との間の隙間内には、 Vギヤ 1 9 6の一側において.、略円盤状のギヤセンサ 2 0 6が設けられており、ギヤセンサ 2 0 6は、ト一ションシャフト 1 2 4の一側端縁に回転可能に支持されている。ギヤセンサ 2 0 6には、センサカバー 1 8 6の内面との間でコイルスプリング 2 0 8が架け渡されており、コイノレスプリング 2 0 8はギヤセンサ 2 0 6を卷取方向へ付勢している。

[0079] ギヤセンサ 2 0 6の下部には、一側において係合爪 2 1 0が回転可能に支持されており、係合爪 2 1 0は、回転中心軸がトーションシャフト 1 2 4の軸方向に平行にされと共に、 Vギヤ 1 9 6のラチェット肯 1 9 8に嚙合可能とされている。さらに、ギヤセサ 2 0 6の下部には、他側において押圧片 2 1 2が形成された構成である。

[0080] 次に、本実施の形態の作用を説明する。

[0081] 以上の構成のゥェビング卷取装置 1 0 0では、付勢機構 1 3 6の渦卷きスプリング、、1 4 4が、ネジ部材 1 2 6を介して、トーシヨンシャフト 1 2 4、スプール 1 1 8及びックギヤ 1 2 8を卷取方向へ付勢することで、ゥェビング 1 2 0がスプール 1 1 8へ卷き取られる方向へ付勢されている。

[0082] センサ機構 1 8 2の加速度センサ 1 8 8は、車両の加速度（スプール 1 1 8の移動加速度）が所定加速度以上であることを検出する。すなわち、車両の加速度が所定加速度以上である際（例えば車両の急減速時）には、加速度センサ 1 8 8の球体 1 9 2が載置部 1 9 ' 0の凹を反加速度方向側へ移動して上昇し可動爪 1 9 4を押し上げる。これにより、可動爪 1 9 4がギヤセンサ 2 0 6の係合爪 2 1 0を回転させて Vギヤ 1 9 6のラチエツト歯 1 9 8に嚙合させることで、ギヤセンサ 2 0 6が Vギヤ 1 9 6と連結された状態となる

[0083] センサ機構 1 8 2の Wパウル 2 0 0、 Wマス 2 0 2及びセンサスプリング 2 0 4は、ゥェビング 1 2 0の引出加速度（スプール 1 1 8の引出方向への回転加速度）が特定加速度以上であることを検出する。すなわち、ゥェビング 1 2 0の引出加速度が特定加速度以上である際には、スプール 1 1 8及びト一ションシャフト 1 2 4を介して引出方向へ回転される Vギヤ 1 9 6に対して Wパウル 2 0 0及び Wマス 2 0 2が慣性により引出方向への回転を抑制されることで、 Wパウル 2 0 0及び Wマス 2 0 2が Vギヤ 1 9 6に対して回動される。これにより、 Wパウル 2 0 0がギヤセンサ 2 0 6の係合爪 2 1 0を回転させて V ギヤ 1 9 6のラチエツト歯 1 9 8に嚙合させることで、ギヤセンサ 2 0 6が Vギヤ 1 9 6 と連結された状態となる。' ' '

[0084] 以上の如くギヤセンサ 2 0 6が Vギヤ 1 9 6と連結された状態となった際には、乗員からゥェビング 1 2 0への引出荷重によって、スプール 1 1 8及びトーシヨンシャフト 1 2 4を介して Vギヤ 1 9 6及ぴギヤセンサ 2 0 6が引出方向へ幾分回転する。なお、この場合、 Wパウル 2 0 0及び Wマス 2 0 2の慣性により増加したセンサスプリング 2 0 4の付勢力によって Vギヤ 1 9 6及びギヤセンサ 2 0 6の回転力が低減される。

[0085] このようにギヤセンサ 2 0 6が引出方向へ幾分回転されることで、ギヤセン - サ 2 0 6の押圧片 2 1 2がロック部材 1 4 6のロックプレート 1 4 8 をロツクギヤ 1 2 8側へ回動させる。これにより、乗員からゥェビング 1 2 0へ引出荷重が付与されて、スプール 1 1 8、トーシヨンシャフト 1 2 4及び口ックギャ 1 2 8に引出方向へ回転力が付与されることで、ロックプレート 1 4 8の口ック歯 1 5 0がロックギヤ 1 2 8のラチエツト歯 1 3 0に嚙合して、ロックギャ 128の引出方向への回転が阻止され、ゥェビング 120の引き出しが阻止される。

[0086] さらに、このようにゥェビング 120の引き出しが阻止された状態において、乗員からゥェビング 120及びスプール 118を介してトーシヨンシャフト 124へ付与される捩れ荷重が所定荷重以上である際には、フォースリミッタ機構が作動されて、トーシヨンシャフト 124が捩れ変形されることで、スプール 118がロックギヤ 128と独立して引出方向へ回転される。これにより、ゥェビング 120が引き出されて、ゥェビング 120から乗員へ作用する荷重 (エネルギー）が吸収される。

[0087] また、車両の緊急時 (例えば急減速時等の所定の機会）には、プリテンショナ機構 1 56のガス発生器 170がガスを発生することで、ピストン 174が Oリング 176と共にシリンダ 168内を上昇されて、ピストン 174のラック 178がピ-オン 158のピ-オン歯 160 に嚙合し、ピ-オン 158が卷取方向へ回転される。このため、ピ-オン 158がクラッチプレート 164に対して相対回転されて、ピ-オン 158のカム 162の各凸部にクラッチプレート 164の各嚙合爪 166が嵌合されることで、クラッチプレート 164の各嚙合爪 1 66力クラッチプレート 164の径方向外側へ移動されて、ロックギヤ 128のローレット面 134に嚙合する。これにより、ピ-オン 158と一体にクラッチプレート 164及びロックギヤ 128が卷取方向へ回転されることで、ロックギヤ 128と一体にトーシヨンシャフト 1 24及びスプール 118が卷取方向へ回転されて、ゥェビング 120が巻き取られる。

[0088] ここで、フレーム 112の一側（スプール 118の一端側）にプリテンショナ機構 156及びセンサ機構 182が配置されている。このため、プリテンショナ機構 156及びセンサ機構 182の他にある程度配置スペースが必要な追加機構 (例えば車両の衝突が予測された際にゥェビングを巻き取るモータリトラクタ機構やフォースリミッタ機構の作動荷重 (トーシヨンシャフト 124が捩れる荷重)の選択機構等)を追加する場合でも、追加機構をフレーム 112の他側 (スプール 118の他端側）に配置することで、フレーム 1 12の一側と他側とで機構の配置バランス (スペース上のバランス）を良好にすることができる。

[0089] また、付勢機構 136がフレーム 112の他側に配置されている力付勢機構 136は配置スペースが小さい。このため、付勢機構 136をフレーム 112の他側に配置しても、依然としてフレーム 12の一側と他側とで機構の配置バランスを良好にすることができる。

符号の説明

10 ゥェビング卷取装置

12 フレーム

14 背板

16 脚板

18 脚板

20 卷取軸

26 クラッチ

28 クラッチギヤ部

30 ケース

32 ギヤホイール

34 ウォームギヤ

44 モータ

46 モータギヤ部

48 ハウジング

72 ピニオン

74 ギヤ

76 ギヤ

100 ゥェビング卷取装置

118 スプール (卷取軸）

120 ゥェビング

136 付勢機構

156 プリテンショナ機構

182 センサ機構 (検出機構)

Claims

請求の範囲

[1] 互いに対向する一対の脚板が背板により連結されて一体となったフレームと、前記一対の脚板の対向方向に軸方向が沿った状態で前記一対の脚板の間に回転可能に支持され、乗員拘束用のゥェビングベルトの基端部が係止されて軸周りの一方向への回転で前記ゥェビングベルトを巻き取る卷取軸と、

回転軸が前記卷取軸と直交する状態で前記一対の脚板の間に配置されたモータと、

前記一対の脚板のうち何れか一方の脚板の側方に配置され、機械的に前記モータと前記卷取軸との間に介在し、前記モータの回転を前記卷取軸に伝達して前記卷取軸を回転させると共に、前記卷取軸側で生じた回転の伝達を遮断して当該回転が前記モータに伝達されることを防止するクラッチと、

前記モータと前記クラッチとを連結し、前記モータの回転力を前記クラッチに伝達する駆動力伝達手段と、

を備えたゥェビング卷取装置。

[2] 前記モータの回転軸の出力側は、前記背板と反対側へ向けて配置されている、請求項 1に記載のゥェビング卷取装置。

[3] 前記駆動力伝達手段は、

前記モータの回転軸と平行な状態で自身の軸が配置され前記モータの回転軸に連結された複数の平歯ギヤ力成るモータギヤ部と、

前記モータの回転軸と平行な状態で自身の軸が配置され前記モータギヤ部の最終平歯ギヤに分離可能に連結されたウォームギヤと、前記卷取軸と同軸的に配置され前記ウォームギヤに嚙み合!、前記ウォームギヤの回転力を前記クラッチに伝達するウォームホイールと力成るクラッチギヤ部と、

によって構成されている、請求項 1または請求項 2に記載のゥェビング卷取装置。

[4] 互いに対向する一対の脚板が背板により連結されて一体となったフレームと、前記一対の脚板の対向方向に軸方向が沿った状態で前記一対の脚板の間に回転可能に支持され、乗員拘束用のゥェビングベルトの基端部が係止されて軸周りの一方向への回転で前記ゥェビングベルトを巻き取る卷取軸と、回転軸が前記卷取軸と直交しかつ出力側が前記背板と反対側へ向く状態で、前記一対の脚板の間に配置されたモータと、

前記モータの回転軸と平行な状態で自身の軸が配置された複数の平歯ギヤから成るモータギヤ部と、

前記モータの回転軸と平行な状態で自身の軸が配置され前記モータギヤ部の最終平歯ギヤに連結されたウォームギヤと、前記卷取軸と同軸的に配置され前記ゥォームギヤに嚙み合い前記ウォームギヤの回転力を前記クラッチに伝達するウォームホイールとから成るクラッチギヤ部と、

を備えたゥェビング卷取装置。

[5] 前記モータギヤ部の最終平歯ギヤを前記クラッチギヤ部の前記ウォームギヤに分離可能に連結し、前記モータ及び前記モータギヤ部をアッセンプリ状態のままで分離可能とした、請求項 4に記載のゥェビング卷取装置。

[6] 前記モータと前記モータギヤ部とを単一のハウジングに一体的に組み付けてュ-ット化すると共に、前記クラッチと前記クラッチギヤ部とを単一のケースに一体的に組み付けてユニットィ匕した、請求項 4に記載のゥェビング卷取装置。

[7] 前記モータが取り付けられるハウジングと、前記モータを被覆するモータカバーと、前記モータと前記モータカバーとの間に配置されたベースプレートと、前記モータ力バーに設けられた第 1凹部と、前記第 1凹部に対応して前記ベースプレートに設けられ前記第 1凹部内に嵌入可能な凸部と、前記凸部に対応して前記モータに設けられ前記凸部が嵌入可能な第 2凹部と、前記モータカバーに設けられた爪部と、前記爪部に対応して前記ハウジングに設けられ前記爪部が係止可能な爪受け部と、を有し前記凸部を前記第 2凹部に嵌入させて前記モータを前記ベースプレートに対し位置決めすると共に、前記凸部を前記第 1凹部に嵌入させて前記ベースプレートを前記モータカバーに位置決めし、かつ前記爪部を前記爪受け部に係止させて前記モ一タカバーを前記ハウジングに位置決めすることにより、前記ハウジングに対する前記モータの軸周りの組付け位置を特定した、請求項 4に記載のゥェビング卷取装置。

[8] 前記モータ駆動用の電気ハーネスを、前記出力側と反対の前記背板へ向けて前記モータカバー後端部分力取り出した、請求項 7に記載のゥェビング卷取装置。

[9] 前記モータカバーの前記電気ハーネス取出し部分をゴムキャップにて防水した、請求項 8に記載のゥェビング卷取装置。

[10] 前記モータ駆動用の電気ハーネスを、前記モータの本体部分に設けられた給電端子に圧着端子構造によって接続した、請求項 4乃至請求項 9の何れ力 1項に記載のゥェビング卷取装置。

[11] 前記モータギヤ部はカバーギヤによって被覆され、かつ、前記カバーギヤは、係止爪によってハウジングに固定されている、請求項 4乃至請求項 10の何れか 1項に記載のゥェビング卷取装置。

[12] 卷取方向へ回転されることでゥェビングが巻き取られると共に引出方向へ回転されることで前記ゥェビングが引き出される卷取軸と、

前記卷取軸の一側に配置され、所定の機会に前記卷取軸を卷取方向へ回転させるプリテンショナ機構と、

前記卷取軸の一側に配置され、前記卷取軸の移動加速度及び回転加速度の少なくとも一方を検出する検出機構と、

を備えたゥェビング卷取装置。

[13] 前記卷取軸の他側に配置され、前記卷取軸に付勢力を付与する付勢機構を備えた、請求項 12に記載のゥェビング卷取装置。