WO2005089633A1

WO2005089633A1 - 内視鏡洗滌消毒システム、内視鏡洗滌消毒装置及び内視鏡

Info

Publication number: WO2005089633A1
Application number: PCT/JP2005/004665
Authority: WO
Inventors: Eiri Suzuki; Toshiaki Noguchi; Masanori Gocho; Hitoshi Hasegawa; Hisashi Kuroshima
Original assignee: Olympus Corporation
Priority date: 2004-03-22
Filing date: 2005-03-16
Publication date: 2005-09-29
Also published as: US20050209507A1; EP1728465A4; EP1728465A1

Abstract

　管路が内部に配設され、挿入部と操作部を有する内視鏡と、洗滌槽内の所定の位置に設置された内視鏡の管路から離間した退避位置と、この退避位置から内視鏡の管路側に前進して接続する第１の使用位置との間において移動可能な流体供給管路と、内視鏡が洗滌槽内の所定の位置に設置されたことを認識して、自動的に流体供給管路を退避位置から第１の使用位置に移動する流体管路駆動機構とを有する内視鏡洗滌消毒装置とを具備する内視鏡洗滌消毒システム。

Description

明細書

内視鏡洗滌消毒システム、内視鏡洗滌消毒装置及び内視鏡

技術分野

[0001] 本発明は、内部に管路を有する内視鏡、該内視鏡を洗滌及び消毒する内視鏡洗滌消毒装置及び前記内視鏡及び前記内視鏡洗滌消毒装置を含む内視鏡洗滌消毒システムに関する。

背景技術

[0002] 近年、内視鏡は、医療分野及び工業用分野において広く利用されている。医療分野において用いられる内視鏡は、細長い挿入部が体腔内に挿入される。この体腔内に挿入部が挿入された内視鏡は、臓器を観察したり、各種処置のため、必要に応じて処置具が揷通チャンネル内に挿入される。

[0003] 特に、医療分野の内視鏡は、検査及び治療を目的として体腔内に挿入して使用されるものであるため、内視鏡を洗滌消毒することが必要である。この内視鏡を洗滌消毒する場合、内視鏡洗滌消毒装置が使用される場合がある。

[0004] 内視鏡は、内視鏡洗滌消毒装置の洗滌槽内にセットされ、洗滌、消毒、濯ぎ及び水切りがされる。

[0005] また、内視鏡の内部には、送気送水チャンネル、鉗子口など複数の管路を有している。これら管路内は、十分に洗滌液及び消毒液が通過し、確実に洗滌及び消毒などされる必要がある。

[0006] このような、内視鏡を洗滌及び消毒などする内視鏡洗滌消毒装置としては、例えば、特開平 09—253029号公報に提案されているものがある。

[0007] し力、しながら、内視鏡の洗滌、消毒は、内視鏡外表面のみならず、内視鏡管路内も行わなければならない。そのため、作業者は、特開平 09— 253029号公報に記載される内視鏡洗滌消毒装置を使用して、内視鏡を洗滌消毒槽に配置する場合は、内視鏡内の全ての管路に対して複数の洗滌チューブを接続する必要がある。

[0008] これらの洗滌チューブの接続は、内視鏡側に開口する各管路接続口に洗滌チューブの一方が各々接続され、この洗滌チューブの他方を、各管路接続口に対応して設けられてレ、る、洗滌消毒装置側の洗滌チューブコネクタに接続されなければならなレヽ。このとき、内視鏡が有する管路数が多い場合、複数の洗滌チューブの接続に手間がかかり、洗滌消毒に要する時間が長くなる。そのため、内視鏡の稼働率が低くなる問題がある。

[0009] また、洗滌チューブの接続作業は人手によるものであるため、接続するチューブ数が増加すれば、その分、接続忘れをなくすために接続作業が慎重になり、更には正確に接続されているか否かを点検する時間も必要となる。

[0010] さらに、内視鏡の各種管路と複数の洗滌チューブの各々の接続部には、所定の接続強度が必要であり、その接続は、ユーザに委ねられる。

[0011] また、揷入部が患者の体腔内に挿入される内視鏡は、その揷入部の外表面及び内部に揷通される内視鏡管路が確実に洗滌及び消毒される必要がある。

[0012] よって、本発明は、これらの事情に鑑みて成されたものであって、内視鏡の洗滌又は消毒を行う際、ユーザが内視鏡洗滌消毒装置の複数の洗滌チューブを内視鏡の各種管路に接続作業することなぐ容易に内視鏡を洗滌槽にセットでき、確実に内視鏡の各種管路の洗滌及び消毒が行える内視鏡洗滌消毒システム、内視鏡及び内視鏡洗滌消毒装置を提供することを目的としている。

発明の開示

課題を解決するための手段

[0013] 本発明の内視鏡洗滌消毒システムは、管路が内部に配設され、挿入部と操作部を有する内視鏡と、洗滌槽内の所定の位置に設置された内視鏡の管路から離間した退避位置と、この退避位置から内視鏡の管路側に前進して接続する第 1の使用位置との間において移動可能な流体供給管路と、内視鏡が洗滌槽内の所定の位置に設置されたことを認識して、自動的に流体供給管路を退避位置から第 1の使用位置に移動する流体管路駆動機構とを有する内視鏡洗滌消毒装置とを具備している。図面の簡単な説明

[0014] [図 1]第 1の実施の形態に係る内視鏡洗滌消毒システムの概略構成を説明するための図である。

[図 2]第 1の実施の形態に係る内視鏡洗滌消毒装置の洗滌槽に内視鏡が設置されてレ、る外観を示す斜視図である。

園 3]第 1の実施の形態に係る内視鏡の構成を説明するための図である。

園 4]第 1の実施の形態に係る内視鏡の操作部から挿入部が外された状態の部分的な斜視図である。

園 5]第 1の実施の形態に係る内視鏡の揷入部の基端面の正面図である。

園 6]第 1の実施の形態に係る内視鏡の操作部の先端面の正面図である。

園 7]第 1の実施の形態に係る内視鏡の揷入部と操作部が連結された状態の内視鏡の長手軸に沿って切断した部分断面図である。

園 8]第 1の実施の形態に係る内視鏡洗滌消毒装置の管路ジョイント部を説明するための斜視図である。

園 9]第 1の実施の形態に係る内視鏡洗滌消毒装置の管路ジョイント部の連結部と内視鏡の揷入部の連結を説明するための断面図である。

園 10]第 1の実施の形態に係る内視鏡洗滌消毒装置の管路ジョイント部の連結部と内視鏡の操作部の連結を説明するための断面図である。

園 11]内視鏡の挿入部の外周に形成されるガイド溝を説明するための図である。園 12]内視鏡の挿入部の外周に形成されるガイド溝を説明するための図である。園 13]内視鏡の挿入部の外周に形成されるガイド孔を説明するための図である。園 14]内視鏡洗浄消毒装置の洗滌槽のー壁面に固定されている管路ジョイント部の連結部の説明図である。

園 15]内視鏡の挿入部に配設される報知手段を説明するための図である。

園 16]第 2の実施の形態に係る内視鏡洗滌消毒装置の洗滌槽に内視鏡がセットされている一部分の内部を示す部分構成図である。

園 17]第 2の実施の形態に係る内視鏡洗滌消毒装置の管路洗滌ノズルの断面を示した図である。

園 18]第 2の実施の形態に係る内視鏡洗滌消毒装置の管路洗滌ノズルの断面を示した図である。

園 19]第 3の実施の形態に係る内視鏡洗滌消毒装置の洗滌槽に内視鏡がセットされ、部分的に内部を示している内視鏡洗滌消毒装置の構成図である。 [図 20]第 3の実施の形態に係る内視鏡洗滌消毒装置の洗滌槽に内視鏡がセットされ、洗 ί條槽の外部を示している断面図である。

[図 21]内視鏡が操作部の位置決め溝を操作部保持部によって保持されている説明図である。

発明を実施するための最良の形態

[0015] (第 1の実施の形態）

以下、図面に基づいて、本実施形態の内視鏡洗浄消毒装置 40及び内視鏡 1Aを含む内視鏡洗滌消毒システム 300について説明する。

[0016] 図 1は、内視鏡洗滌消毒システム 300の概略構成を説明するための図、図 2は内視鏡 1Aの挿入部 1が洗滌槽 2に設置されている状態における内視鏡洗滌消毒装置 30

0の外観を示す斜視図である。

[0017] 図 1に示す、内視鏡洗滌消毒システム 300は、内視鏡洗滌消毒装置 40と、被洗滌消毒物である内視鏡 1A (図 3参照）を含む。なお、本実施の形態においては、図 1に内視鏡 1Aの揷入部 laのみが図示されている。

[0018] 内視鏡洗滌消毒装置 40は、内視鏡 1Aの挿入部 1を洗滌又は消毒するための槽（以下、洗滌槽という。） 2と、この洗滌槽 2の上部に設けられるトップカバー 3とを有している。

[0019] また、内視鏡洗滌消毒装置 40には、内視鏡 1Aの揷入部 1が洗滌槽 2にセットされる。揷入部 1は、第 1の揷入部 la及び第 2の揷入部 lbが第 1の保持部材 4及び複数の第 2の保持部材 5によって洗滌槽 2の内部の所定の位置において保持されるようにセットされている。

[0020] 第 1の保持部材 4は、揷入部 1の第 1の揷入部 laがセットされたことを認識して検知する図示しないセンサ、例えば、光学的センサ又は接触センサなどを有している。

[0021] 洗滌槽 2の内側の一壁面には、内視鏡洗滌消毒装置 40の内部を循環する循環液の水位を検知するための水位検知センサ 6と、希釈循環液の注入口であるノズル 18 が設けられている。

[0022] 水位検知センサ 6は、内視鏡洗滌消毒装置 40の洗滌槽 2内に貯留する循環液の液面が洗滌槽 2内底面からの異なった高さである少なくとも 2水準に達したことを検知するための 2つの液面検知部を有している。

[0023] 一方の液面検知部（以下、第 1の液面検知部という。 )は、他方の液面検知部（以下

、第 2の液面検知部という。）よりも洗滌槽 2の底面側において、循環液の所定の水位を検知できるように設けられている。

[0024] また、第 2の液面検知部は、洗滌槽 2内にセットされる揷入部 1が十分に水没する循環液の所定の水位を検知できるように設けられている。

[0025] 内視鏡洗滌消毒装置 40の外部にあって、希釈循環液としての水道水を供給するための蛇口 16は、洗滌槽 2の上部側の内壁面に設けられるノズル 18と給水系管路 1

5により連通するように接続される。

[0026] この給水系管路 15の途中には、蛇口 16側から順に水道水等の給水及び止水をする電磁弁の給水弁 17と、水道水をろ過する給水フィルタ 10と、循環液の逆流を防止するための逆止弁 11とが介装されている。

[0027] 給水弁 17は、水道水の供給及び停止するために、制御回路 200の制御信号が供給され、内部の弁が開閉する。また、ノズル 18は、給水系管路 15と一端が接続される消毒液注入管路 33とも連通している。さらに、消毒液注入管路 33の他端は、消毒液が貯留される消毒液タンク 32と連通するように接続されている。

[0028] 消毒液タンク 32内には、洗滌槽 2にセットされる挿入部 1を十分に浸漬できる液量の消毒液が貯溜されている。なお、この消毒液は、後述する消毒工程の有効使用回数が決められ、この有効使用回数終了後に交換される。

[0029] 消毒液注入管路 33には、消毒液タンク 32側から順に注入ポンプ 34と逆止弁 12が介装されている。消毒液タンク 32は、薬液回収管路 23とも接続されている。

[0030] この薬液回収管路 23は、洗滌槽 2の底面に設けられる排水口 14と連通するように接続されている。この薬液回収管路 23には、消毒液タンク 32と排水口 14の間に、切替弁 13が設けられている。また、切替弁 13は、排水管路 35とにも接続されている。

[0031] 切替弁 13は、内部の弁が切替わることによって、洗滌槽 2と排水管路 35を連通させたり、洗滌槽 2と薬液回収管路 23とを連通させることができる。また、切替弁 13は、排水管路 35と薬液回収管路 23の両方が同時に洗滌槽 2と連通させないように内部の弁を閉じることもできる。 [0032] 排水ポンプ 28は、洗滌槽 2の循環液を排水管路 35側から吸引し、後述する排水ホース 42 (図 2参照）側に送り出す。こうして、洗滌槽 2に貯溜する循環液は、内視鏡洗滌消毒装置 40の外部に排出される。

[0033] これら、注入ポンプ 34、切替弁 13及び排水ポンプ 28は、各々上述の制御回路 20

0と電気的に接続されており、制御回路 200によって、開閉、始動、停止などが制御される。

[0034] また、洗滌槽 2は、底面に循環液吸引口 20と、一壁面に循環液噴出口 7とが配設されている。これら循環液吸引口 20と循環液噴出口 7は、循環液洗滌消毒用管路 9によって連通するように接続されてレ、る。

[0035] 循環液洗? 消毒用管路 9には、循環液洗? 消毒用ポンプ 8が設けられてレ、る。この循環液洗滌消毒用ポンプ 8と循環液吸引口 20の間の循環液洗滌消毒用管路 9には

、管路内洗滌用管路 19の一端が接続されている。

[0036] この管路内洗滌用管路 19の他端は、エアー供給管路 30と連通するように接続されている。また、管路内洗滌用管路 19には、循環液洗滌消毒用管路 9と接続する側から順に管路内洗滌用ポンプ 21及び逆止弁 36が設けられている。

[0037] エアー供給管路 30の一端は、コンプレッサ 31と接続され、他端は、電磁開閉弁 25 と接続されている。また、エアー供給管路 30には、管路内洗滌用管路 19と接続される接続部とコンプレッサ 31の間に逆止弁 29が設けられている。

[0038] 電磁開閉弁 25は、 3方向に分岐する分岐管路 27とも接続されている。これら分岐管路 27が 3方向に分岐した分岐端は、各々に流量センサを有する 3つの電磁開閉弁 24a、 24b、 24cと接続されている。

[0039] これら 3つの電磁開閉弁は、管路ジョイント部 22の後述する管路洗滌ノズル 54 (図

8参照）に連通する 3つの送液チューブ 58に各々、接続されている。

[0040] 管路ジョイント部 22は、洗滌槽 2の側壁に設けられる孔部に揷通している。この管路ジョイント部 22は、後述する駆動機構 26によって洗滌槽 2の内部に向かって前進又はその内部から遠ざかるように後退する。

[0041] 図 2に示すように、内視鏡洗滌消毒システム 300の内視鏡洗滌消毒装置 40は、外装部材のー側面に各工程を始動又は停止させるなどする各種スィッチ及び表示パネルなどを備える操作パネル 41を有している。この操作パネル 41は、電気的に装置内部の制御回路 200に接続されており、各種指示信号を制御回路 200に供給する。

[0042] 制御回路 200は、内視鏡洗滌消毒装置 40の各種ポンプ及び各種電磁弁などに制御信号の供給も行う。

[0043] また、内視鏡洗滌消毒装置 40の本体からは、内部の循環液を外部に排水するための排水ホース 42が延出している。

[0044] 内視鏡洗滌消毒装置 40の洗滌槽 2の一内壁面には、孔部が設けられ、管路ジョイント部 22がこの孔部から洗滌槽 2に設置される揷入部 1の第 1の揷入部 laに向かつて延出している。この洗滌槽 2の孔部には、後述するシール部材 55 (図 8参照）が設けられる。

[0045] 図 2に示す内視鏡 1Aの揷入部 1は、内視鏡洗滌消毒装置 40の洗滌槽 2内に設けられた第 1の保持部材 4及び複数の第 2の保持部材 5に係止されるように第 1、第 2の挿入部 lbが設置される。

[0046] さらに、第 1の保持部材 4に第 1の挿入部 laが所定の位置に位置決めされるように設置される。

[0047] この挿入部 1の第 1の挿入部 laには、管路ジョイント部 22が接続され、後述する挿入部 1の複数の内視鏡管路 59と管路ジョイント部 22の複数の管路洗滌ノズル 54が連通する。

[0048] 第 1の保持部材 4には、上述したように、挿入部 1の第 1の挿入部 laが所定にセットされたことを検知する例えば、光学的センサ等が設けられている。なお、複数の管路洗滌ノズル 54と複数の内視鏡管路 59が各々に接続された位置は、内視鏡洗滌消毒装置 40の各種工程の第 1の使用位置とされる。

[0049] ここで、本実施形態の内視鏡洗滌消毒装置 40により洗滌及び消毒される内視鏡 1 Aの構成について、図面に基づいて、以下に説明する。

[0050] 図 3は内視鏡 1Aの構成を説明するための図、図 4は内視鏡 1Aの操作部 37から揷入部 1が外された状態の部分的な斜視図、図 5は揷入部 1の基端面の正面図、図 6 は操作部 37の先端面の正面図、図 7は揷入部 1と操作部 37が連結された状態の内視鏡 1Aの長手軸に沿って切断した部分断面図である。 [0051] 図 3に示すように、本実施形態の内視鏡 1Aは、長尺な可撓性を有する挿入部 1と、該挿入部の基端に接続される操作部 37と、該操作部 37の側部から延出し、延出端にコネクタ部 39が配設されたユニバーサルコード lcとを有して、主に構成されている

[0052] 揷入部 1は、折れ止め部となる第 1の揷入部 la及び体腔へ揷入される第 2の揷入部 lbを含む。第 1の揷入部 laの基端側の外側部分には、係止部であるフック 51が配設されている。

[0053] また、第 2の揷入部 lbには、先端面に照明部材である LED48と、先端部分の内部に撮像手段である CCD等の撮像素子 47と、先端部分の外周側に後述する操作部 3 7のトラックボール 43の操作に合わせて第 2の揷入部 lbの先端部を湾曲動作させる EPAM (エレクト口アクティブポリマ）からなるアングノレ用部材 46とが配設されている。

[0054] 揷入部 1には、先端力も基端まで揷通する複数の内視鏡管路 59が配設されている。これら内視鏡管路 59には、処置具等が挿通される処置具チャンネル 59a、送気及び送水のための送気送水チャンネル 59bと、吸引のための吸引チャンネル 59cとがある。

[0055] また、操作部 37内においても、処置具チャンネル 69a、送気送水チャンネル 69b及び吸引チャンネル 69cである各種内視鏡管路 69が配設されている。処置具チャンネル 69aは、操作部 37の基端において一端が開口している。また、送気送水チャンネル 69b及び吸引チャンネル 69cは、ユニバーサルコード lc内、又は外側を沿って通つて、コネクタ部 39において各々の一端が開口している。

[0056] その一方、各種内視鏡管路 69の各々の他端は、操作部 37の先端面において開口している。これら各種内視鏡管路 69は、操作部 37及びユニバーサルコード lcから容易に着脱自在であり、内視鏡 1Aの使用毎に廃棄処分される。

[0057] なお、揷入部 1側の各種内視鏡管路 59と操作部 37の各種内視鏡管路 69との各々の接続については、後に説明する。

[0058] 操作部 37には、基端面に処置具チャンネル 69aの開口部を止栓するためのキヤップ 45と、基端側に送気、送水及び吸引などの際に操作される各種ボタン 44が配設されている。 [0059] ユニバーサルコード lcのコネクタ部 39は、図示しないコントロールユニットと接続される。このコントロールユニットは、操作部 37の各種ボタン 44の操作に合わせて、吸引、送気及び送水するための機能を備え、各種電力供給を行うための外部機器である。

[0060] 図 4に示すように、揷入部 1は、第 1の揷入部 laの基端部分が操作部 37の先端部分に対して着脱自在となっている。揷入部 1は、フック 51の先端部分にある爪部 51a が操作部 37の外周部に形成される被係止部であるフック穴 50に係止することにより、操作部 37に連結されている。

[0061] 次に、図 5及び図 6に基づいて、揷入部 1の基端面と操作部 37の先端面について説明する。

図 5に示すように、揷入部 1の先端面には、処置具チャンネル 59a、送気送水チヤンネル 59b及び吸引チャンネル 59cの各々の突出部を有し、操作部 37からの電力が図 6に示す操作部側送受信コイル 49bにより無接点にて供給される挿入部側送受信コイル 49aが先端面側の内部に配設されている。

[0062] また、図 6に示すように、操作部 37の先端面には、挿入部 1の先端面に配設された各種チャンネル 59a— 59cと各々係合する処置具チャンネル 69a、送気送水チャンネル 69b及び吸引チャンネル 69cの突出部を有し、前述の操作部側送受信コイル 4 9bが配設されている。

[0063] 操作部 37の先端面に配設されている処置具チャンネル 69a、送気送水チャンネル 69b及び吸引チャンネル 69cの外周には、各々〇リング 63a— 64cが配設されている

[0064] また、操作部 37の先端部分は、揷入部 1の揷入部 laの基端が係入される穴部である凹部 37aが形成されている。この凹部 37aを形成する操作部 37の内壁には、パッキン 37bが周設されている。なお、操作部 37の凹部 37aは、第 1の揷入部 laの外径と略同等の穴径を有してレ、る。

[0065] 従って、第 1の揷入部 laは、図 7に示すように、操作部 37のパッキン 37bによって、基端部分の外周部分が凹部 37aを形成する操作部 37の内壁と密着され、操作部 37 と気密に接続される。 [0066] 開口部を有する各種チャンネル 69a— 69cの先端面にある突出部は、第 1の挿入部 laの各種チャンネル 59a— 59cに各々対応するように操作部 37の基端面に突出している。また、各種チャンネル 59a— 59cの突出部は、第 1の揷入部 laの各種チヤンネル 59a 59cの内径と略同等の外径を有している。

[0067] 第 1の揷入部 laは、フック 51が操作部 37のフック穴 50に係合できるように、位置が調整されて操作部 37と連結される。つまり、操作部 37の各種チャンネル 69a— 69c の突出部は、各々対応する第 1の揷入部 laの各種チャンネル 59a 59cの開口部分に係入されるように、第 1の揷入部 laのフック 51と操作部 37のフック穴 50が所定に位置決めがされている。

[0068] その結果、揷入部 1の各種チャンネル 59a 59cと操作部 37の各種チャンネル 69 a 69cとの接続ミスが防止されている。すなわち、揷入部 1の処置具チャンネル 59a は、操作部 37の処置具チャンネル 69aと確実に接続される。また、揷入部 1の送気送水チャンネル 59bは、操作部 37の送気送水チャンネル 69bと確実に接続される。さらに、揷入部 1の吸引チャンネル 59cは操作部 37の吸引チャンネル 69 cと確実に接続される。

[0069] なお、第 1の挿入部 laが操作部 37に接続された状態において、操作部 37の各種チャンネル 69a— 69cの突出部は、第 1の揷入部 laの各種チャンネル 59a— 59cの開口部に係入されたときに、外周に配設される〇リング 63a— 63cにより、気密に接続される。

[0070] フック 51は、その先端部分に一部が面取りされている爪部 51aを有している。また、フック 51は、基端部分に長手方向と略直交する方向に対して鋭角に切出されている抓み部 51bを有している。

[0071] このフック 51は、基端部分の抓み部 51bに図 7の紙面に向かって下方向の力が加わると、第 1の揷入部 laとの接合部分を支点として、先端部分の爪部 51aを図 7の紙面に向かって上方向に移動させることができる。

[0072] 従って、第 1の揷入部 laは、フック 51の抓み部 51bに図 7の紙面に向かって下方向の力が加えられ、爪部 51aが図 7の紙面に向かって上方向に移動することにより、操作部 37のフック穴 50から外される。そして、第 1の揷入部 laは、操作部 37から引き抜かれることにより、操作部 37から離脱される。

[0073] その一方、第 1の挿入部 laが操作部 37に連結される際、第 1の挿入部 laは、爪部

51aが図 7の紙面に向かって上方向に移動している状態のまま、操作部 37に嵌め込まれる。そして、フック 51の抓み部 51bに与えられている図 7の紙面に向かって下方向の力が除去されることにより、爪部 51aが図 7の紙面に向かって下方向に移動する。そして、フック 51の爪部 51aが操作部 37のフック穴 50に係入されることにより、第 1 の揷入部 laは、操作部 37に連結される。

[0074] なお、本実施の形態においては、揷入部 1の第 1の揷入部 laに係止部であるフック

51を設け、操作部 37に被係止部であるフック穴 50を設けた力逆に、第 1の揷入部 laにフック穴を設け、操作部 37にフックを設けても良い。

[0075] また、第 1の揷入部 laの基端部分に内蔵される揷入部側送受信コイル 49aは、第 1 の揷入部 laが操作部 37に接続された状態において、操作部の先端部分に内蔵される操作部側送受信コイル 49bに対応する位置に配設されている。

[0076] さらに、第 1の挿入部 laの基端面側及び操作部 37の先端面側の各々にマグネットを設けて、それらマグネットの磁力により第 1の挿入部 laと操作部 37の連結力を強化しても良い。

[0077] なお、第 2の挿入部 lbの先端部を湾曲動作させるアングル用部材 46は、操作部 3 7のトラックボール 43の操作による操作信号が操作部 37に内蔵される図示しない送信アンテナによって、第 1の挿入部 laに内蔵される図示しない受信アンテナにより供給される。

[0078] 以上のように構成された内視鏡 1 Aの挿入部 1は、内視鏡洗浄消毒装置 40の洗滌槽 2にセットされ、洗滌及び消毒される。

[0079] 次に、内視鏡洗浄消毒装置 40の管路ジョイント部 22について詳細に説明する。

[0080] 図 8は、揷入部 1の第 1の揷入部 laに連結する管路ジョイント部 22を説明するための斜視図である。

[0081] 図 8に示すように、管路ジョイント部 22は、基端側から送液チューブ 58が揷通する管路形状をしている。この管路ジョイント部 22は、先端側に揷入部 1の第 1の揷入部 1 aと着脱自在に連結する連結部 22aと、基端側の表面にビスなどの固定部材によって設けられる 2つのセンサ検知用部材である凸部 22bとを有している。

[0082] また、管路ジョイント部 22の基端側の表面には、ギヤ溝 22cを有している。このギヤ溝 22cは、図示しないモータによって回動される送りギヤ 56と嚙合している。これらのモータ、送りギヤ 56などは、前述の駆動機構 26を構成している。なお、図 8に示す管路ジョイント部 22の位置、つまり、管路ジョイント部 22が揷入部 1の第 1の揷入部 laと連結される前の位置は、内視鏡洗浄消毒装置 40の退避位置とされる。

[0083] また、制御回路 200は、図 8に示すセンサ 57と電気的に接続されている。このセンサ 57は、管路ジョイント部 22の基端側の 2っ凸部 22bのうち、どちらか一方が通過すると制御回路 200に検知信号を供給する。つまり、これら 2つの凸部 22bは、管路ジョイント部 22が所定の前進距離又は後退距離に合わせて、管路ジョイント部 22の基端部分に、管路ジョイント部 22の移動方向において各々に離間して設けられている。そして、 2つの凸部 22bは、センサ 57を通過することによって駆動機構 26のモータを停止する停止信号が制御回路 200から供給される。従って、管路ジョイント部 22は、挿入部 1に向かっての前進又は後退する所定の移動距離が制限される。

[0084] 管路ジョイント部 22の内部には、 3つの送液チューブ 58が挿通され、これら送液チユーブ 58が管路ジョイント部 22の基端側から延出している。また、管路ジョイント部 2 2は、洗滌槽 2の側壁の孔部に設けられる弾性体からなるリング状のシール部材 55に貫挿されている。

[0085] このシール部材 55は、その弾性変形によって管路ジョイント部 22の外周面と密着するため、管路ジョイント部 22が洗滌槽 2の壁面に略直交する方向に摺動しても洗滌槽 2の内側と外側は水密性を保つことができる。

[0086] 次に、図 9を参照しながら、内視鏡 1Aの第 1の揷入部 laと管路ジョイント部 22の連結部 22aを詳しく説明する。図 9は、揷入部 1の第 1の揷入部 laと管路ジョイント部 22 の連結部 22a側の断面図である。

[0087] 図 9に示すように、揷入部 1の内部には、前述したように略円筒状の第 1の揷入部 1 aから第 2の揷入部 lbの先端部分まで両端が開口している処置具チャンネル 59a、送気送水チャンネル 59b及び吸引チャンネル 59cである 3つの内視鏡管路 59が揷通している。 [0088] 管路ジョイント部 22の連結部 22aは、一端が端面部材 22eによって閉じた略円筒形状をしている。この連結部 22aは、第 1の挿入部 laの外周面形状と略同一の内周面形状をしており、第 1の挿入部 laの外径よりも若干大きな内径を有する。

[0089] 連結部 22aには、第 1の揷入部 laにあるフック 51の爪部を引掛けるための長孔であるフック孔 52と、複数の小孔 53を有している。このフック孔 52の長手方向の孔長は、フック 51の長手方向に対する爪部の長さよりも所定量だけ長い。

[0090] また、連結部 22aは、フック孔 52と小孔 53の位置よりも基端側に、管路を閉じる板部材 22dを有している。この連結部 22aの内部には、その板部材 22dを貫通する循環液供給管である 3つの管路洗滌ノズル 54を有している。

[0091] これらの管路洗滌ノズル 54の各々は、連結部 22aの端面部材 22eをも貫通しており、板部材 22dと端面部材 22eとに 2点支持され固着している。また、管路洗滌ノズル 5 4は、両端が略円錐形状の管であって、その基端が管路ジョイント部 22の管路内を挿通する送液チューブ 58と接続されている。また、管路洗滌ノズル 54の先端部分には、〇リング 60が配設されている。

[0092] なお、この図 9に示す管路ジョイント部 22の位置において、流体供給管路である管路洗滌ノズル 54の位置は、内視鏡洗滌消毒装置 40の第 2退避位置となる。

[0093] 次に、本実施の形態に係る内視鏡洗滌消毒装置 40の使用時の動作について説明する。

[0094] まず、作業者は、図 2に示すように、内視鏡洗滌消毒装置 40のトップカバー 3を開けて、被洗滌消毒物である内視鏡 1 Aの挿入部 1を内視鏡洗滌消毒装置 40の洗滌槽 2にセットする。なお、挿入部 1が離脱された操作部 37及びユニバーサルコード lc の内部に揷通する、又は、外側に並走する各種内視鏡管路 69は、デイスポーザブルタイプである場合、操作部 37及びユニバーサルコード lcから抜き取られ、又は、外され所定の廃棄処分がなされる。また、各種内視鏡管路 69が抜き取られた操作部 37 及びユニバーサルコード lcは、汚染の度合によって日に 1一 2回程度の洗滌消毒が行われる。

[0095] その際、作業者は、揷入部 1の第 1の揷入部 laを洗滌槽 2内の第 1の保持部材 4に、第 1の揷入部 laの基端面が管路ジョイント部 22の先端面に向くようにセットする。また、作業者は、第 1の挿入部 laのフック 51と管路ジョイント部 22の連結部 22aのフック孔 52とが管路ジョイント部 22の長手方向において直線上となるように、第 1の挿入部 1 aを第 1の保持部材 4に設置する。

[0096] さらに、作業者は、揷入部 1の第 2の揷入部 lbを複数の第 2の保持部材 5を任意に選択しながらセットする。この第 2の揷入部 lbを第 2の保持部材 5にセットする際、作業者は、第 2の揷入部 lbの湾曲を滑らかな曲線を描くようにセットすることが好ましい

[0097] 第 1の保持部材 4の検知センサ、ここでは光学的センサ力 S、揷入部 1の第 1の揷入部 laが所定の向きにセットされたことを認識して検知し、制御回路 200に検知信号を供給する。この検知信号を受けた制御回路 200は、駆動機構 26に駆動信号を供給し、駆動機構 26の内部のモータが送りギヤ 56 (図 8参照）を回動させる。

[0098] この送りギヤ 56の回動方向は、図 8に示す矢印 A方向である。従って、送りギヤ 56 のギヤ溝 56aと管路ジョイント部のギヤ溝 22cが嚙合しているため、送りギヤ 56が矢印 A方向に回動すると、管路ジョイント部 22は、矢印 Bの方向、つまり挿入部 1の第 1 の挿入部 laに向かって自動的に前進する。

[0099] 図 9に示すように、管路ジョイント部 22は、挿入部 1の第 1の挿入部 laの基端部分に嵌入する際、フック 51の爪部 51aが面取りされている面に連結部 22aの先端部が当接し、フック 51の爪部 51aを図 9の紙面に向かって上方へ押し上げる。さらに管路ジョイント部 22は、挿入部 1側へ前進することによって、フック 51の爪部 51aが連結部 22aのフック孔に嵌り込む。この管路ジョイント部 22は、図 10に示すように、管路洗滌ノズノレ 54の先端が各々に挿入部 1内を挿通する 3つの内視鏡管路 59に挿入される位置まで揷入部 1側への前進を行う。

[0100] 図 10に示す管路ジョイント部 22の位置において、センサ 57が管路ジョイント部 22 の凸部 22bを検知できるように、凸部 22bが管路ジョイント部 22の基端表面に位置決めされ、固定される。つまり、管路ジョイント部 22は、制御回路 200の制御下において、図 10の位置まで揷入部 1に向かって、連結部 22aの先端が第 1の揷入部 laの端面と当接する位置まで前進し停止される。

[0101] また、図 10に示すように、管路洗滌ノズル 54の先端部分に設けられる Oリング 60が内視鏡管路 59の開口部に当接する事によって、管路洗滌ノズル 54と内視鏡管路 59 が水密を保って連通される。

[0102] さらに、作業者は、洗滌槽 2の槽内に所定の液量の洗剤を挿入部 1に直接触れないように注入する。

[0103] 次に、作業者は、トップカバー 3を閉じて、図 2に示す、内視鏡洗滌消毒装置 40の操作パネル 41にあるスタートスィッチを押し、内視鏡洗滌消毒装置 40の洗滌工程を開始させる。

[0104] 以下、内視鏡洗滌消毒装置 40の洗滌工程について詳細に説明する。

内視鏡洗滌消毒装置 40は、操作パネル 41のスタートスィッチが押されると、内視鏡 1Aの揷入部 1の洗滌工程を開始する。まず、内視鏡洗滌消毒装置 40の給水弁 17 が開かれ、給水源である蛇口 16から希釈流体、ここでは水道水が給水系管路 15に介在する給水フィルタ 10及び逆止弁 11を通ってノズル 18から洗滌槽 2の槽内に供給される。

[0105] 水道水の水面が洗滌槽 2の壁面の水位検知センサ 6の一方の液面検知部に接するまで給水は続けられる。水道水が水位検知センサ 6の第 1の液面検知部に接すると、水位検知センサ 6から制御回路 200に検知信号が供給される。この検知信号が供給された制御回路 200は、電磁開閉弁 25と管路内洗滌用ポンプ 21に駆動信号を供給し、電磁開閉弁 25の内部の弁を開き、管路内洗滌用ポンプ 21を駆動する。この時、ノズル 18から水道水が洗滌槽 2内へ給水し続けられてレ、る。

[0106] 従って、洗滌槽 2に貯留された、洗剤と水道水が混合する洗滌液は、循環液吸引口 20から循環液洗滌消毒用管路 9に連通する管路内洗滌用管路 19を通って、管路内洗滌用ポンプ 21によって吸引される。

[0107] 管路内洗滌用ポンプ 21は、吸引した洗滌液を管路内洗滌用管路 19の逆止弁 36 側へ送り込む。この送り込まれた洗滌液は、管路内洗滌用管路 19内を通って、逆止弁 36を通過し、管路内洗滌用管路 19に連通する分岐管路 27に送り込まれ、電磁開閉弁 25に到達する。ここで、分岐管路 27内の洗滌液は、エアー供給管路 30側の逆止弁 29によって、エアー供給管路 30に流れ込まない。

[0108] 電磁開閉弁 25の弁が開いているため、洗滌液は、分岐管路 27によって 3つの管路に分けられる。そして、洗滌液は、各々に電磁開閉弁 24a— 24c、管路ジョイント部 2 2の送液チューブ 58を通って、管路洗滌ノズル 54から挿入部 1の操作部 37の内視鏡管路 59の内部に所定の流量において供給、つまり、噴出する。

[0109] 上述の内視鏡洗滌消毒装置 40は動作を続けながら、水位検知センサ 6の第 2の液面検知部に、洗滌槽 2に給水される洗滌液の液面が触れると、水位検知センサ 6が制御回路 200に検知信号を供給する。この検知信号が供給された制御回路 200は、給水弁 17に駆動信号を供給し、給水弁 17の弁を閉じさせる。

[0110] 従って、蛇口 16からの水道水は、給水弁 17の内部の弁が閉じることによって、ノズノレ 18から洗滌槽 2内への給水が停止される。また、水位検知センサ 6の第 2の液面検知部が洗滌槽 2の底面から揷入部 1が十分に水没する高さに設定されている。つまり、洗滌槽 2にセットされる揷入部 1は、十分に洗滌液に浸かる。

[0111] 次に、制御回路 200によって循環液洗滌消毒用ポンプ 8に駆動信号が供給され、循環液洗滌消毒用ポンプ 8が駆動する。この際において、管路内洗滌用ポンプ 21は、駆動を続ける。そして、洗滌槽 2内の洗滌液は、循環液吸引口 20から 2つの経路を通って洗滌槽 2内へ噴出される。つまり、 2つの経路とは、前述の第 1の循環液経路と第 2の循環液経路である。

[0112] 第 1の循環液経路を循環する洗滌液は、主に挿入部 1の第 1の挿入部 laの端面及び挿入部 1の内部に挿通する内視鏡管路 59内を洗滌する。また、第 2の循環液経路を循環する洗滌液は、循環液噴出口 7が挿入部 1の外表面を洗滌する。

[0113] 所定の時間、内視鏡洗滌消毒装置 40の洗滌工程が行われ、この洗滌工程中に、管路ジョイント部 22は、挿入部 1に向かって少なくとも 1往復の前進移動又は後退移動する。詳しくは、管路ジョイント部 22は、連結部 22aの管路洗滌ノズル 54の先端部分が揷入部 1の第 1の揷入部 1 aの内視鏡管路 59に揷入してレ、る図 10に示す位置と、図 9に示す、連結部 22aの管路洗滌ノズル 54が内視鏡管路 59と離間している位置とに内視鏡洗滌消毒装置 40の洗滌工程中に少なくとも 1回に往復移動する。

[0114] 制御回路 200が駆動機構 26のモータへ駆動信号を所定の時間、少なくとも一回、供給することによって、図 8に示す送りギヤ 56が矢印 A方向と、矢印 A方向と逆方向とに回動される。従って、管路ジョイント部 22は、揷入部 1に向かって前進及び後退の 2方向に移動される。

[0115] これら 2方向の移動距離は、例えば 2mm程度であって、管路ジョイント部 22の基端側の 2つの凸部の間隔もその移動距離に合わせて 2mmの間隔に位置決めされてレ、る。この管路ジョイント部 22の 2方向の動作は、内視鏡 1 Aの揷入部 1の洗滌工程の実行中に行われる。

[0116] なお、管路ジョイント部 22が 2方向に十分に移動できるように、連結部 22aのフック孔 52の長手方向の孔長は、嵌入する揷入部 1のフック 51の長手方向における爪部 5 laの長さ、つまり嵌入する部分の長さプラス 2mm以上の長さを有してレ、る。

[0117] また、図 9に示す管路ジョイント部 22の位置、つまり、揷入部 1の内視鏡管路 59 (59 a 59c)と管路ジョイント部 22の連結部 22aの先端部分とが離間している状態において、揷入部 1の第 1の揷入部 laの端面に噴出された洗滌液の流れは、揷入部 1の内視鏡管路 59 (59a 59c)を通って第 2の揷入部 lbの先端から洗滌槽 2へ流出する流れと、連結部 22aの小孔 53から洗滌槽 2に流出する流れとに分かれる。

[0118] 図 10に示す管路ジョイント部 22の位置においては、挿入部 1の内視鏡管路 59 (59 a— 59c)の開口端に連結部 22aの管路洗滌ノズル 54の〇リング 60が当接するため、洗滌液の流れは、挿入部 1の内視鏡管路 59を通って第 2の挿入部 lbの先端から洗滌槽 2へ流出する。

[0119] 従って、第 1の経路を循環する洗滌液は、管路ジョイント部 22の挿入部 1に向かつて前進又は後退する 2方向の移動によって、挿入部 1の内部を挿通する内視鏡管路 59 (59a— 59c)の洗滌及び挿入部 1の第 1の挿入部 laの端面側を主に洗滌する。

[0120] また、内視鏡洗滌消毒装置 40の所定動作の間、電磁開閉弁 24a— 24cの流量センサは、電磁開閉弁 24a— 24cの内部を通過する洗滌液の流量を常時測定する。所定の流量以下の洗滌液が電磁開閉弁 24a— 24cの内部に通過した場合、流量センサは、制御回路 200に警告信号を供給し、制御回路 200が操作パネル 41に警告表示させ、図示しないブザーに警告音などを鳴らす指示信号を供給する。

[0121] この警告信号が所定時間、制御回路 200に供給されると、制御回路 200は、停止信号を内視鏡洗滌消毒装置 40の各種機器に供給し、各々の駆動を停止させる。

[0122] 所定の洗滌工程時間が経過すると、制御回路 200は、駆動している循環液洗滌消毒用ポンプ 8と管路内洗滌用ポンプ 21に停止信号を供給する。そして、循環液洗滌消毒用ポンプ 8と管路内洗滌用ポンプ 21は、駆動が停止される。

[0123] また、制御回路 200は、切替弁 13と排水ポンプ 28に駆動信号を供給する。駆動信号が供給された切替弁 13は、内部の弁を排水管路 35側に開き、洗滌槽 2と排水管路 35を連通させる。

[0124] この切替弁 13の動作と同時に、排水ポンプ 28は、制御回路 200からの駆動信号によって駆動を開始し、洗滌槽 2側の排水管路 35から洗滌槽 2内の洗滌液を排水ホース 42に送り込む。

[0125] 従って、洗滌槽 2内に貯溜していた洗滌液は、内視鏡洗滌消毒装置 40の外部に排出される。そして、洗滌液が十分に排出されるため、所定の時間、排水ポンプ 28は駆動すると、制御回路 200は、排水ポンプ 28に停止信号を供給し、切替弁 13に駆動信号を供給する。

[0126] こうして、排水ポンプ 28は、駆動を停止し、切替弁 13は、内部の弁を閉じる。

[0127] 以上説明した内視鏡洗滌消毒装置 40の洗滌工程が終了すると、続いて挿入部 1 を濯ぐ濯ぎ工程が開始される。

[0128] 以下に、内視鏡洗滌消毒装置 40の濯ぎ工程について説明するが、洗滌工程と同じ動作に関しては簡略して説明する。

まず、制御回路 200の駆動信号が給水弁 17に供給され、給水弁 17は、内部の弁を開き、蛇口 16から水道水がノズル 18から洗滌槽 2の槽内に供給される。洗滌工程と同様に、水道水が水位検知センサ 6の第 1の液面検知部に接すると、電磁開閉弁 2

5の内部の弁を開き、管路内洗滌用ポンプ 21を駆動する。この時、ノズル 18から水道水が洗滌槽 2内へ給水し続けられてレ、る。

[0129] 電磁開閉弁 25の弁が開いているため、水道水である濯ぎ水は、分岐管路 27によつて 3つの管路に分けられ、管路洗滌ノズル 54から揷入部 1の第 1の揷入部 laの端面に所定の流量にぉレ、て噴射する。

[0130] 上述の内視鏡洗滌消毒装置 40は動作を続けながら、水位検知センサ 6の第 2の液面検知部に、水道水の液面が触れると、ノズル 18から洗滌槽 2内への給水が停止される。この時、洗滌槽 2にセットされる揷入部 1は、十分に濯ぎ水に浸かっている。 [0131] 次に、循環液洗滌消毒用ポンプ 8が駆動し、管路内洗滌用ポンプ 21も駆動を続け、洗滌槽 2内の濯ぎ水は、循環液吸引口 20から第 1の循環液経路と第 2の循環液経路を循環する。

[0132] 第 1の循環液経路を循環する濯ぎ水は、主に揷入部 1の第 1の揷入部 laの端面及び揷入部 1の内部に揷通する各種管路を濯ぎ、第 2の循環液経路を循環する濯ぎ水は、循環液噴出口 7が揷入部 1の外表面を濯ぐ。

[0133] 所定の時間、内視鏡洗滌消毒装置 40の濯ぎ工程が行われ、この濯ぎ工程の実行中に、管路ジョイント部 22は、揷入部 1に向かって少なくとも 1往復の前進移動又は後退移動する。

[0134] また、図 9に示す管路ジョイント部 22の位置、つまり、揷入部 1の内視鏡管路 59 (59 a 59c)と管路ジョイント部 22の連結部 22aの先端部分とが離間している状態において、第 1の揷入部 laの端面に噴出された濯ぎ水の流れは、揷入部 1の内視鏡管路 59 (59a— 59c)を通って第 2の挿入部 lbの先端から洗滌槽 2へ流出する流れと、連結部 22aの小孔 53から洗滌槽 2に流出する流れとに分かれる。

[0135] 図 10に示す管路ジョイント部 22の位置においては、挿入部 1の内視鏡管路 59 (59 a— 59c)の開口端に連結部 22aの管路洗滌ノズル 54の〇リング 60が当接するため、濯ぎ水の流れは、挿入部 1の内視鏡管路 59 (59a— 59c)を通って第 2の挿入部 lb の先端から洗滌槽 2へ流出する。

[0136] 従って、第 1の経路を循環する濯ぎ水は、管路ジョイント部 22の挿入部 1に向かつて前進又は後退する 2方向の移動によって、挿入部 1の内部を挿通する内視鏡管路 59 (59a— 59c)の濯ぎ及び揷入部 1の第 1の揷入部 laの端面側を主に濯ぐ。

[0137] また、第 1の循環液経路に濯ぎ水が循環している間、電磁開閉弁 24a— 24cの流量センサは、電磁開閉弁 24a 24cの内部を通過する濯ぎ水の流量を常時測定している。所定の流量以下の濯ぎ水が電磁開閉弁 24a— 24cの内部に通過した場合、制御回路 200が操作パネル 41に警告表示及びブザーに警告音を鳴らす指示をする。この警告が所定時間、続けられると、内視鏡洗滌消毒装置 40の各種機器は駆動が停止される。

[0138] 所定の濯ぎ工程時間が経過すると、循環液洗滌消毒用ポンプ 8と管路内洗滌用ポンプは、駆動が停止する。また、切替弁 13は、内部の弁を排水管路 35側に開き、洗滌槽 2と排水管路 35を連通させ、排水ポンプ 28が駆動を開始する。

[0139] 従って、洗滌槽 2内に貯溜していた濯ぎ水は、内視鏡洗滌消毒装置 40の外部に排出される。濯ぎが十分に排出するため、所定の時間経過後、排水ポンプ 28は駆動を停止する。

[0140] この時、管路ジョイント部 22は、揷入部 1の第 1の揷入部 la側に前進した位置、つまり、図 10に示す状態である連結部 22aの管路洗滌ノズル 54の先端部分が揷入部 1の内視鏡管路 59 (59a— 59c)に揷入している状態の位置にて静止する。

[0141] 次に、制御回路 200は、コンプレッサ 31に駆動信号を供給する。コンプレッサ 31が駆動し、圧縮空気をエアー供給管路 30に供給する。この圧縮空気は、エアー供給管路 30の逆止弁 29を通って、分岐管路 27に突出し、管路ジョイント部 22の送液チューブ 58及び管路洗滌ノズル 54を通って、揷入部 1の内視鏡管路 59 (59a 59c)に突出する。

[0142] また、管路内洗用管路 19の逆止弁 36によって、コンプレッサ 31からの圧縮空気は、逆止弁 36から管路内洗滌用管路 19の管路内部に突出されない。

[0143] さらに、内視鏡管路 59 (59a— 59c)に突出した圧縮空気は、内視鏡管路 59 (59a 一 59c)の内部の残水を挿入部 1の第 2の挿入部 lbの先端側に送りながら、内視鏡管路 59 (59a— 59c)の先端側の開口から突出する。従って、内視鏡管路 59の内部の残水は、内視鏡管路 59 (59a— 59c)の先端側の開口から洗滌槽 2の槽内に流れ出し、内視鏡管路 59 (59a— 59c)の内部が除水される。

[0144] 上述の濯ぎ工程が終了した後、続いて内視鏡洗滌消毒装置 40は、消毒工程を行う。この内視鏡洗滌消毒装置 40の以下の消毒工程の説明においても、上述の洗滌工程及び濯ぎ工程と同じ構成及び動作については、簡略して説明する。また、上述の濯ぎ工程が終了するまで、切替弁 13は、内部の弁によって、薬液回収管路 23と排水口 14を閉塞している。

[0145] 次に、内視鏡洗滌消毒装置 40の消毒工程について詳細に説明する。

まず、制御回路 200は、注入ポンプ 34に駆動信号を供給し、消毒液タンク 32のタンク内に貯留される消毒液が消毒液注入管路 33の給水系管路 15と接続される側に送り込む。

[0146] この消毒液は、消毒液注入管路 33の逆止弁 12を通って、給水系管路 15に送り込まれ、ノズル 18から洗滌槽 2の槽内に流れ込む。この時、給水系管路 15の逆止弁 1 1によって、消毒液は、給水系管路の給水フィルタ 10側に流れ込まず、ノズル 18側に全て送り込まれる。

[0147] 洗滌槽 2にセットされる揷入部 1が消毒液に十分に水没されると、制御回路 200は、注入ポンプ 34に停止信号を供給し、管路内洗滌用ポンプ 21に駆動信号を供給する。詳しくは、この制御回路 200による注入ポンプ 34への停止信号及び管路内洗? [楽用ポンプ 21への駆動信号の供給するタイミングは、消毒液の液面が水位検知センサ 6 の第 2の液面検知部によって検知した時である。

[0148] 管路内洗滌用ポンプ 21は、制御回路 200からの駆動信号を受けて駆動する。こうして、洗滌工程と同様に、第 1の循環液経路において、消毒液が循環する。

[0149] 従って、挿入部 1の内視鏡管路 59 (59a— 59c)の管路内に管路ジョイント部 22の管路洗滌ノズル 54から消毒液が噴出される。また、管路ジョイント部 22は、消毒工程の実行中においても、制御回路 200から駆動機構 26に駆動信号が少なくとも 1回、供給され、挿入部 1に向かって少なくとも 1往復の前進動作及び後退動作を行う。その後退時に挿入部 1の第 1の挿入部 laの基端面に消毒液が噴出される。

[0150] つまり、図 9に示す管路ジョイント部 22の位置、つまり、挿入部 1の内視鏡管路 59 ( 59a— 59c)と管路ジョイント部 22の連結部 22aの先端部分とが離間している状態において、挿入部 1の第 1の挿入部 laの端面に噴出された消毒液の流れは、挿入部 1 の内視鏡管路 59 (59a— 59c)を通って第 2の挿入部 lbの先端から洗滌槽 2へ流出する流れと、連結部 22aの小孔 53から洗滌槽 2に流出する流れとに分かれる。

[0151] また、内視鏡洗滌消毒装置 40の消毒工程中は、消毒液を第 2の循環液経路を循環するように、循環液洗滌消毒用ポンプ 8に制御回路 200からの駆動信号が供給され、循環液洗滌消毒用ポンプ 8を駆動させても良レ、。

[0152] 従って、揷入部 1は、洗滌槽 2の槽内に貯溜される消毒液にその外表面が曝され、第 1の揷入部 la及び内部の内視鏡管路 59 (59a— 59c)が第 1の循環液経路を循環する消毒液によって消毒される。 [0153] 所定時間の経過後、制御回路 200は、切替弁 13に駆動信号を供給する。駆動信号を受けた切替弁 13は、薬液回収管路 23を排水口 14と連通するように、内部の弁を開く。つまり、薬液回収管路 23と洗滌槽 2の槽内は連通する。従って、洗滌槽 2に貯溜する消毒液は、消毒液タンク 32に回収される。

[0154] こうして、内視鏡洗滌消毒装置 40は、消毒工程を終了し、再度、前述の濯ぎ工程を開始する。この内視鏡洗滌消毒装置 40の濯ぎ工程は、前述の動作と同じため、説明を省略する。

[0155] また、前述のとおり、濯ぎ工程で、コンプレッサ 31からの圧縮空気によって、揷入部 1の内部を揷通する内視鏡管路 59 (59a 59c)の除水が所定時間行われている間、排水ポンプ 28は、駆動し、洗滌槽 2の槽内の濯ぎ水が排水ホース 42から内視鏡洗滌消毒装置 40の外部に排出される。

[0156] この内視鏡洗滌消毒装置 40の消毒工程後の濯ぎ工程において、排水ポンプ 28は、コンプレッサ 31が駆動を制御回路 200からの停止信号を受けて停止した後に所定時間、その駆動をし続ける。排水ポンプ 28の駆動中、切替弁 13は、内部の弁を排水管路 35と排水口 14が連通するように開いている。その結果、洗滌槽 2内の略全ての濯ぎ水は、排水口 14から内視鏡洗滌消毒装置 40の外部へ排水される。

[0157] 最後に、内視鏡洗滌消毒装置 40は、制御回路 200によって制御される各種電磁弁などが所定の初期設定位置に戻って、挿入部 1の洗滌及び消毒を終了する。

[0158] その後、作業者は、内視鏡洗滌消毒装置 40のトップカバー 3を開き、挿入部 1の第 1の挿入部 laを管路ジョイント部 22の連結部 22aから外す。

[0159] 詳しくは、揷入部 1の第 1の揷入部 laのフック 51の端部、つまり、フック 51の爪部と逆側の抓み部 51bを親指などで押しながら、管路ジョイント部 22のフック孔 52に引つ掛かっているフック 51の爪部 51aを外し、管路ジョイント部 22と第 1の揷入部 laを離脱する。

[0160] さらに、詳しく説明すれば、フック 51の抓み部 51bが図 9の紙面に向かって下方向に押されると、第 1の揷入部 laのフック 51の爪部 51aは、図 9の紙面に向かって上方向に移動し、管路ジョイント部 22の連結部 22aのフック孔 52と離間される。

[0161] そして、作業者は、揷入部 1の第 1の揷入部 laを第 1の保持部材 4から、第 2の揷入部 lbを第 2の保持部材 5から離脱させ、挿入部 1を内視鏡洗滌消毒装置 40の洗滌槽 2から取り出すことによって作業を終了する。

[0162] 以上の結果、第 1の実施の形態に係る内視鏡洗滌消毒システム 300の内視鏡洗滌消毒装置 40は、管路ジョイント部 22の連結部 22aの管路洗滌ノズル 54の先端が揷入部 1の内部を揷通する複数の内視鏡管路 59 (59a— 59c)に自動に揷入され、洗滌液、濯ぎ水又は消毒液が管路洗滌ノズル 54から噴出される。さらに、管路ジョイント部 22は、揷入部 1に対して少なくとも 1回の前進移動又は後退移動するため、揷入部 1の第 1の揷入部 laの端面に洗滌液、濯ぎ水又は消毒液が管路洗滌ノズノレ 54から噴出される。

[0163] 従って、作業者は、複数の洗滌チューブなどを揷入部 1の内視鏡管路 59 (59a 5 9c)に接続作業することなぐ容易に揷入部 1を洗滌槽 2にセットできる。

[0164] また、管路ジョイント部 22の内部を循環する洗滌液、濯ぎ水又は消毒液の所定の流量以下に分岐管路 27を通過した場合、分岐管路 27の電磁開閉弁 24a— 24cに設けられる流量計によって、制御装置 200は、操作パネルに警告メッセージ、内部から警告音を発生させ、作業者に異常を知らせる。これら警告が所定時間続けられると、内視鏡洗滌消毒装置 40は、自動に各種駆動機器を停止する。

[0165] そのため、内視鏡 1Aの挿入部 1の第 1の挿入部 la及びその内部を挿通する内視鏡管路 59 (59a— 59c)は、確実に洗滌及び消毒などされる。

[0166] また、本実施形態の内視鏡 1Aは、挿入部 1が操作部 37から離脱され、挿入部 1を内視鏡洗滌消毒装置 40の洗滌槽 2に容易に配置できる。

[0167] 従って、本実施の形態の内視鏡洗滌消毒システム 300によれば、洗滌チューブの接続に要する時間を無くすことができ、作業者による洗滌チューブの接続忘れが無くなると共に、正確に接続されているか否力、を点検する時間も必要となくなるため、内視鏡の稼働率が向上する。

[0168] なお、図 11に示すように、第 1の揷入部 laは、その外周に長手方向の軸に略直交し、内視鏡洗浄消毒装置 40の第 1の保持部材 4により保持される位置決めのための周溝であって、ガイド部であるガイド溝 leが形成されていても良レ、。また、図 12に示すように、第 1の揷入部 laの側部のみに、ガイド溝 le'が形成されていても良い。 [0169] さらに、図 13に示すように、第 1の挿入部 laの側部には、内視鏡洗浄消毒装置 40 の第 1の保持部材 4が挿通し保持するためのガイド部であるガイド孔 Idが設けられても良い。

[0170] 以上の結果、第 1の揷入部 l aは、図 11一図 13に示した、ガイド溝 le, le'及びガイド孔 Idが設けられることにより、確実に内視鏡洗滌消毒装置 40の第 1の保持部材 4 に保持される位置が決められる。そのため、揷入部 1は、内視鏡洗浄消毒装置 40の洗滌槽 2内に所定の位置に確実に配置される。

[0171] さらに、図 14に示すように、管路ジョイント部 22の連結部 22aは、洗滌槽 2の一壁面に固定されていても良い。従って、内視鏡 1Aの揷入部 1は、作業者によって、第 1の揷入部 laの着脱フック 106が連結部 22aのフック孔 52に嵌入するように、第 1の揷入部 laを連結させる構成にしても良い。

[0172] この管路ジョイント部 22の連結部 22aと揷入部 1の第 1の揷入部 laの連結時において、多少の遊びを設けることによって、洗滌液などの循環液が容易に洗滌槽 2の内部に流れ込むようになっている。詳しくは、管路洗滌ノズル 54からの循環液は、挿入部 1の第 1の挿入部 laの端面にある内視鏡管路 59 (59a— 59c)に向かって噴出する。その循環液は、内視鏡管路 59 (59a— 59c)の内部を通って挿入部 lbの先端から洗滌槽 2の槽内へ流れる循環液と第 1の挿入部 laの端面に衝突し、連結部 22aの小孔 53から洗滌槽 2の槽内に流れる循環液に分けられる。

[0173] また、循環液の噴出力によって、第 1の挿入部 laの内視鏡管路 59 (59a— 59c)の開口部と管路洗滌ノズノレ 54とは、前述の遊びによって、若干に離間する。

[0174] さらに、図 15に示すように、第 1の挿入部 laは、内部に報知手段である発光ダイォード（LED) 84と、この LED84の光を外部に照射するための照光窓 83と、ここでは、ガイド孔 Idの近傍に配設され、内視鏡洗滌消毒装置 40の第 1の保持部材 4に内蔵されるマグネット 4aに反応するリードスィッチ 85が内蔵されても良い。

[0175] 従って、第 1の揷入部 laは、内視鏡洗滌消毒装置 40の洗滌槽 2に正しく配置された場合、第 1の保持部材 4のマグネット 4aに反応してリードスィッチ 85が ONされ、 LE D84が点灯する。これにより、作業者は、第 1の揷入部 laが洗滌槽 2の正しい位置に設置されたことを容易に確認することができる。 [0176] また、第 1の揷入部 laは、 LED84の点灯と共に、若しくは、 LED84に代えてブザ一などの報知手段を備えても良い。

[0177] (第 2の実施の形態）

次に、第 2の実施の形態に係る内視鏡洗滌消毒システム 300の内視鏡洗滌消毒装置 40'を説明する。なお、本実施の形態における内視鏡洗滌消毒装置 40'の説明においては、第 1の実施の形態の内視鏡洗滌消毒装置 40と同じ構成については同じ符号 (第 1の実施の形態の符号に「'」を付す)を用いて説明を省略し、作用及び効果につレ、ても簡略して説明する。

[0178] また、本実施の形態に使用される内視鏡 1A'は、一般的に使用されている操作部 37'の形状をしている。

[0179] 図 16は、本実施の形態に係る内視鏡洗滌消毒装置 40'に洗滌槽 2の槽内に内視鏡 1A'がセットされている一部分の内部を示す内視鏡洗滌消毒装置 40'の部分構成図である。

[0180] 図 16に示す内視鏡 1ΑΊま、操作ノブ、各種スィッチなどを有する操作部 37'と、操作部 37'から延出する挿入部 Γ及びユニバーサルコード 1 を有している。また、操作部 37'の一側面には、挿入部 Γの内部を連通する内視鏡管路である送気送水チヤンネル 70及び吸引チャンネル 71の各々の開口部を有してレ、る。

[0181] この内視鏡 1ΑΊま、内視鏡洗滌消毒装置 40'の洗滌槽 2'の槽内に設けられる複数の第 1の保持部材及び複数の第 2の保持部材 5Ίこよって、洗滌槽 2'内の所定の位置にセットされている。内視鏡の操作部 37'の第 1の保持部材 4'への設置について詳しく説明すると、操作部 37Ίま、一側面の送気送水チャンネル 70及び吸引チャンネル 71の開口部が後述する 2つの管路洗滌ノズノレ 73側に、その開口が向けられるように、内視鏡洗滌消毒装置 40'の 3つの第 1の保持部材 4'に所定の方向に保持され、固定される。

[0182] 第 1の保持部材 4'は、操作部 37'の送気送水チャンネル 70及び吸引チャンネル 7 1の開口部が 2つの管路洗滌ノズル 73の先端に各々に対向する位置であって、 2つの管路洗滌ノズル 73の長手軸上に、それら開口の中心が略各々に位置するように、洗滌槽 2'の底面に位置決めされている。 [0183] さらに、詳しく説明すれば、 3つの第 1の保持部材のうち 2つは、挿入部 Γが延出する側の操作部 37'の把持部形状に合わせてコの字型になっており、所定の操作部 37'の把持部を各々挟んでいる。また、残り 1つの第 1の保持部材 4Ίま、操作部 37' 力、ら延出するユニバーサルコード lc'の近傍の送気送水チャンネル 70及び吸引チヤンネル 71を有する操作部 37'の側面と反対の側面に当接するように位置決めされ、洗滌槽 2'の底面に固定されている。

[0184] 次に、前述の管路洗滌ノズル 73の構成について詳しく説明する。内視鏡洗滌消毒装置 40'の洗滌槽 2'には、側壁を貫通するように 2つの管路洗滌ノズル 73が貫揷されている。この管路洗滌ノズル 73が貫揷する部分の洗滌槽 2'の側壁部には、水密性を保っためにシール部材 74が設けられてレ、る。

[0185] この 2つの管路洗滌ノズル 73は、互いに同一の構成を有しているため、 1つの管路洗滌ノズル 73について図 16及び図 17を使って以下に詳細に説明する。また、図 17 は、この管路洗滌ノズル 73の断面を示した図である。この図 16及び図 17に示す管路洗滌ノズル 73の位置において、内視鏡洗滌消毒装置 4CTの第 1退避位置及び第 2退避位置となる。

[0186] 図 16及び図 17に示すように、管路洗滌ノズル 73は、長手方向に所定の距離をもつて設けられた 2つのフランジ 73a、 80を有する略 L字管路である。管路洗滌ノズル 73 は、先端部分の外周に〇リング 75を有し、長手軸上の基端部分がソレノイド軸 77aに接続されている。また、管路洗滌ノズノレ 73は、 2つのフランジ 73a、 80の間にて、洗滌槽 2'の側壁部を貫挿してレ、る。

[0187] 2つのフランジ 73a、 80のうち先端側のフランジ 80は、洗滌槽 2'の底面に固定される L字型の板部材であるストッパ 82の一面と対向し、当接するフランジ面を有する。また、もう一方の基端側のフランジ 73aは、後述のパネ 81の一端と当接する面を有している。

[0188] 管路洗滌ノズノレ 73は、洗滌槽 2'のシール部材 74とフランジ 73aの間にバネ 81が介装されている。このパネ 81のパネ作用によって、管路洗滌ノズル 73が洗滌槽 2'の外側に付勢されることによって、管路洗滌ノズル 73のフランジ 80のフランジ面の一部は、ストッパ 82の一面の一部と通常において当接している。 [0189] この状態において、図 17に示すように、管路洗滌ノズノレ 73のフランジ 80からの先端までの長さは、洗滌槽 2Ίこセットされる内視鏡の送気送水チャンネル 70の開口部と管路洗滌ノズル 73とが離間する長さである。

[0190] 換言すると、上述の状態において、洗滌槽 2'にセットされる内視鏡 1A'の送気送水チャンネル 70の開口部と管路洗滌ノズル 73の先端とが離間するように、洗滌槽 2' に設けられるストツバ 82は、洗滌槽 2'の底面に位置決めされ、固定される。

[0191] さらに、洗滌槽 2'にセットされる内視鏡 1A'の送気送水チャンネル 70及び吸引チヤンネル 71の開口部を有する操作部 37'の側面と対向するストッパ 82の面とが略平行となうように、ストツバ 82は、位置決めされ、洗滌槽 2'に固定される。また、後述する駆動機構 26によって、管路洗滌ノズル 73が内視鏡 1ΑΊこ向かって移動されるが、管路洗滌ノズル 73は、その先端部分が内視鏡 1A'の送気送水チャンネル 70の開口部に当接する長さを有している。

[0192] 管路洗滌ノズノレ 73の基端側の開口部分には送液チューブ 76が接続されている。

この送液チューブ 76は、第 1の実施の形態の内視鏡洗滌消毒装置 40の分岐管路 2 7に連通している。本実施の形態の内視鏡洗滌消毒装置 40Ίこおいては、分岐管路 27は 2股の管路である。

[0193] 管路洗滌ノズル 73の基端部分と接続されるソレノイド軸 77aは、管路洗滌ノズル 73 の長手軸と同じ軸を有している。このソレノイド軸 77aは、制御回路 200と電気的に接続されるソレノイド本体 77内に揷通し、ソレノイド軸 77aとソレノイド本体 77によって駆動機構 26を構成している。

このソレノイド本体 77は、内視鏡洗滌消毒装置 4CTの図示しないフレーム部と固定される取りつけ板 78に固定されている。

[0194] 次に、本実施の形態に係る内視鏡洗滌消毒装置 40'の動作について説明する。また、この内視鏡洗滌消毒装置 40 'の動作説明においても、 2つの管路洗滌ノズル 73 のうち、内視鏡 1A'の送気送水チャンネル 70側の管路洗滌ノズル 73について説明し、吸引チャンネル 71側の管路洗滌ノズル 73については、同じ構成及び動作であるためその説明を省略する。

[0195] 第 1の実施の形態の内視鏡洗滌消毒装置 40と同様に、作業者は、まず、本実施形態の内視鏡洗滌消毒装置 4(Tのトップカバー 3'を開けて、被洗滌消毒物である内視鏡を内視鏡洗滌消毒装置 4CTの洗滌槽 2Ίこセットする。

[0196] その際、作業者は、内視鏡の操作部 37'を洗滌槽 2'内の第 1の保持部材

に、操作部 37'の送気送水チャンネル 70などの開口部を有する側面が管路洗滌ノズル 73に向くように所定の位置にセットする。また、作業者は、内視鏡 1A'の揷入部 1' 及びユニバーサルコード 1 を複数の第 2の保持部材 5'を選択しながらセットする。

[0197] この内視鏡 1A'の揷入部 1'及びユニバーサルコード lc'を第 2の保持部材 5'にセットする際、作業者は、揷入部 Γの湾曲を滑らかな曲線を描くようにセットすることが好ましい。

[0198] そして、第 1の保持部材 4'の検知センサ、ここでは光学的センサ力内視鏡 1A'の操作部 37'が所定の向きにセットされたことを検知し、制御回路 200'に検知信号を供給する。この検知信号を受けた制御回路 200'は、駆動機構 26'に駆動信号を供給し、駆動機構 26'のソレノイド本体 77がソレノイド軸 77aを管路洗滌ノズノレ 73側に押し出す。

[0199] 従って、図 18に示すように、ソレノイド軸 77aに接続している管路洗滌ノズル 73は、内視鏡 1A'の操作部 37'の送気送水チャンネル 70に向かって突出する。

[0200] また、管路洗滌ノズノレ 73の先端部分に設けられる〇リング 75は、送気送水チャンネル 70の開口部に当接し、管路洗滌ノズル 73と送気送水チャンネル 70が接続される。これら管路洗滌ノズノレ 73が内視鏡 1A'の送気送水チャンネル 70に接続された位置が内視鏡洗滌消毒装置 4CTの第 1の使用位置となる。

[0201] さらに、作業者は、洗滌槽 2'の槽内に所定の液量の洗剤を内視鏡 1ΑΊこ直接触れないように注入する。

[0202] 次に、作業者は、トップカバー 3'を閉じて、内視鏡洗滌消毒装置 40'の操作パネル 41'にあるスタートスィッチを押し、内視鏡洗滌消毒装置 40'を作動させる。

[0203] 以下、内視鏡洗滌消毒装置 40'の洗滌工程について詳細に説明する。

内視鏡洗滌消毒装置 40'は、操作パネル 41'のスタートスィッチが押されると、内視鏡 1A'の洗滌工程を開始する。まず、内視鏡洗滌消毒装置 40'の給水弁 17'が開かれ、給水源である蛇口 16'から洗滌水、ここでは水道水がノズル 18'から洗滌槽 2' の槽内に供給される。

[0204] 水道水の水面が洗滌槽 2'の壁面の水位検知センサ^の一方の液面検知部に接するまで給水は続けられる。水道水が水位検知センサの第 1の液面検知部に接すると、電磁開閉弁 25'は、内部の弁を開き、管路内洗滌用ポンプ 2Γを駆動する。この時、ノズル 18'から水道水が洗滌槽 2'内へ給水し続けられてレ、る。

[0205] 従って、洗滌槽 2'に貯留された洗剤と水道水が混合する洗滌液は、循環液吸引口 20'から循環液洗滌消毒用管路 9'に連通する管路内洗滌用管路 19'を通って、管路内洗滌用ポンプ 21'によって吸引される。管路内洗滌用ポンプ 2Γは、吸引した洗滌液を管路内洗滌用管路 19'の逆止弁 36'側へ送り込む。

[0206] この送り込まれた洗? 液は、管路内洗滌用管路 19'内を通って、逆止弁 36'を通過し、管路内洗滌用管路 19'に連通する分岐管路 27'に送り込まれ、電磁開閉弁 2 5'に到達する。洗? 液は、分岐管路 27'によって 2つの管路に分けられ、各々に電磁開閉弁 24a'— 24 及び送液チューブ 76を通って、管路洗滌ノズル 73の先端開ロカ内視鏡 1A'の操作部 37'の送気送水チャンネル 70などを有する側面に所定の流量において噴射する。

[0207] 次に、水位検知センサ^の第 2の液面検知部に、洗滌槽 2'に給水される洗滌液の液面が触れると、ノズル 18'から洗滌槽 2'内への給水が停止される。また、水位検知センサ^の第 2の液面検知部が洗滌槽 2'の底面から内視鏡が十分に水没する高さに設定されている。つまり、洗滌槽 2Ίこセットされる内視鏡 1ΑΊま、十分に洗滌液に浸かる。

[0208] 次に、循環液洗滌消毒用ポンプ 8'が駆動し、洗滌槽 2'内の洗滌液は、循環液吸引口 20'から 2つの経路、第 1の循環液経路及び第 2の循環液経路を通って洗滌槽 2'内へ噴出される。これら 2つの経路のうち、第 1の循環液経路は、前述の管路内洗滌用ポンプ 21 'によって、循環液吸引口 20'から吸引された洗滌液が管路洗滌ノズノレ 73から内視鏡 1A'に向かって噴出される経路である。第 2の循環液経路は、第 1 の実施の形態の内視鏡洗滌消毒装置 40と同じ経路であるため、説明を省略する。

[0209] 第 1の循環液経路を循環する洗滌液は、主に内視鏡 1A'の操作部 37'の端面及び内視鏡 1A'の内部に揷通する各種管路を洗滌する。また、第 2の循環液経路を循環する洗滌液は、循環液噴出口 7'が内視鏡の外表面を洗滌する。

[0210] 所定の時間、内視鏡洗滌消毒装置 4CTの洗滌工程が行われ、この洗滌工程中に、管路洗滌ノズル 73は、内視鏡 1ΑΊこ向かって少なくとも 1往復の前進移動又は後退移動する。詳しくは、図 18に示す管路洗滌ノズル 73の先端部分は、内視鏡 1A'の操作部 37'の送気送水チャンネル 70に揷入する位置と、図 17に示す、管路洗滌ノズル 73が送気送水チャンネル 70の開口と離間している位置とに内視鏡洗滌消毒装置 40'の洗滌工程中に少なくとも 1回に往復移動する。

[0211] さらに詳しく説明すれば、ソレノイド本体 77への制御回路 200'からの電流が停止すると、管路洗滌ノズル 73は、バネ 81のバネ作用によって、図 18の紙面に向かって右側に移動し、フランジ 80のフランジ面の一部が対向するストッパ 82の面の一部と当接し静止する。

[0212] そして、所定の時間の経過後、駆動機構 26'であるソレノイド本体 77に制御回路 2 OCTから再度、電流が供給されると、ソレノイド本体 77は、ソレノイド軸 77aを図 17の図面に向かって左側に押し出す。

[0213] 従って、ソレノイド軸 77aと接続される管路洗滌ノズル 73は、内視鏡 1A'の送気送水チャンネル 70の開口に向かって押し出され、図 18に示すようにその先端部分の一部が送気送水チャンネル 70に挿入する。これらの動作を少なくとも 1回、内視鏡 1A' の洗滌工程の実行中に行う。

[0214] 図 18に示す管路洗滌ノズル 73の位置においては、内視鏡 1A'の送気送水チャンネル 70の開口端に管路洗滌ノズル 73の〇リング 75が当接するため、洗滌液の流れは、内視鏡 1A'の送気送水チャンネル 70の内部を通って挿入部 Γの先端から洗滌槽 2'へ流出する。

[0215] 従って、第 1の経路を循環する洗滌液は、管路洗滌ノズル 73の内視鏡 1A'に向かつて前後 2方向の移動によって、内視鏡 1A'の内部を揷通する送気送水チャンネル 70の洗滌及び操作部 37'の送気送水チャンネル 70を有する側面側を主に洗滌する

[0216] また、内視鏡洗滌消毒装置 40'の所定の作動中、電磁開閉弁 24a' 24b'の流量センサは、電磁開閉弁 24a' 24b'の内部を通過する洗滌液の流量を常時測定する。所定の流量以下の洗滌液が電磁開閉弁 24a'— 24 の内部に通過してレ、る場合、流量センサは、制御回路 200Ίこ警告信号を供給し、制御回路 20CTが操作パネル 4Γに警告表示及びブザーに警告音を鳴らす指示をする。この警告信号が所定時間、制御回路 200'に供給されると、制御回路 200'は、停止信号を内視鏡洗滌消毒装置 40'の各種機器に供給し、各々の駆動を停止させる。

[0217] 所定の洗滌工程時間が経過すると、循環液洗滌消毒用ポンプ 8'と管路内洗滌用ポンプ 21 'は、駆動が停止される。また、切替弁 13'は、内部の弁を排水管路 35'側に開き、洗滌槽 2'と排水管路 35'を連通させる。この切替弁 13'の動作と同時に、排水ポンプ 28'は、駆動を開始し、洗滌槽 2'側の排水管路 35'から洗滌槽 2'内の洗滌液を排水ホース 42'に送り込む。

[0218] 従って、洗滌槽 2'内に貯溜してレ、た洗滌液は、内視鏡洗滌消毒装置 40'の外部に排出される。洗滌液が十分に排出されるため、所定の時間、排水ポンプ 28'は駆動すると、排水ポンプ 28Ίま、駆動を停止し、切替弁 13Ίま、内部の弁を閉じる。こうして、内視鏡洗滌消毒装置 4CTの洗滌工程が終了し、続いて内視鏡を濯ぐ濯ぎ工程が開始される。

[0219] 以下に、内視鏡洗滌消毒装置 4CTの濯ぎ工程について説明するが、洗滌工程と同じ動作に関しては簡略して説明する。

まず、蛇口 16'から水道水がノズル 18'から洗滌槽 2'の槽内に供給される。洗滌ェ程と同様に、水道水が水位検知センサの第 1の液面検知部に接すると、電磁開閉弁 25'の内部の弁を開き、管路内洗滌用ポンプ 2Γを駆動する。この時、ノズル 18' から水道水が洗滌槽 2'内へ給水し続けられてレ、る。

[0220] 電磁開閉弁 25'の弁が開いているため、水道水である濯ぎ水は、分岐管路 27'によって 2つの管路に分けられ、管路洗滌ノズル 73から内視鏡 1A'の操作部 37'の送気送水チャンネル 70などの開口を有する側面に所定の流量において噴射する。

[0221] 上述の内視鏡洗滌消毒装置 40'は動作を続けながら、水位検知センサ 6'の第 2の液面検知部が水道水の液面が検知すると、ノズル 18'から洗?條ネ曹 2'内への給水が停止される。この時、洗滌槽 2 'にセットされる内視鏡 1A'は、十分に濯ぎ水に浸かつている。 [0222] 次に、循環液洗滌消毒用ポンプ 8'が駆動し、管路内洗滌用ポンプ 2Γも駆動を続け、洗滌槽 2'内の濯ぎ水は、循環液吸引口 2CTから第 1の循環液経路と第 2の循環液経路を循環する。

[0223] 所定の時間、内視鏡洗滌消毒装置 40'の濯ぎ工程が行われ、この濯ぎ工程の実行中に、管路ジョイント部 22'は、内視鏡 1A'に向かって少なくとも 1往復の前進移動又は後退移動する。

[0224] 従って、第 1の経路を循環する濯ぎ水は、管路洗滌ノズル 73の内視鏡 1ΑΊこ向かつて前後 2方向の移動によって、内視鏡 1A'の内部を揷通する送気送水チャンネル 70の濯ぎ及び内視鏡 1A'の操作部 37'の送気送水チャンネル 70の開口部を有する側面を主に濯ぐ。

[0225] また、第 1の循環液経路に濯ぎ水が循環している間、電磁開閉弁 24a'— 24b'の流量センサは、電磁開閉弁 24a' 24b'の内部を通過する濯ぎ水の流量を常時測定してレ、る。所定の流量以下の濯ぎ水が電磁開閉弁 24a'— 24 の内部に通過してレ、る場合、制御回路 20CTが操作パネル 4Γに警告表示及びブザーに警告音を鳴らす指示をする。この警告が所定時間、続けられると、内視鏡洗滌消毒装置 4CTの各種機器は駆動が停止される。

[0226] 所定の濯ぎ工程時間が経過すると、循環液洗滌消毒用ポンプ 8'と管路内洗滌用ポンプは、駆動が停止する。また、切替弁 13Ίま、内部の弁を排水管路 35 則に開き、洗滌槽 2'と排水管路 35'を連通させ、排水ポンプ 2 が駆動を開始する。

[0227] 従って、洗滌槽 2'内に貯溜してレ、た濯ぎ水は、内視鏡洗滌消毒装置 40'の外部に排出される。濯ぎが十分に排出するため、所定の時間経過後、排水ポンプ 28Ίま駆動を停止する。

[0228] この時、図 18に示す状態である管路洗滌ノズル 73の先端部分が内視鏡 1A'の送気送水チャンネル 70の開口部に揷入している状態の位置において静止する。

[0229] 次に、コンプレッサ 3 Γが駆動し、圧縮空気をエアー供給管路 30'に供給する。この圧縮空気は、管路洗滌ノズノレ 73を通って、内視鏡 1A'の送気送水チャンネル 70 に突出する。

[0230] さらに、送気送水チャンネル 70に突出した圧縮空気は、送気送水チャンネル 70の内部の残水を内視鏡 1A'の挿入部 Γの先端側に送りながら、送気送水チャンネル 7 0の先端側の開口から突出する。

[0231] 従って、送気送水チャンネル 70の内部の残水は、送気送水チャンネル 70の先端側の開口から洗滌槽 2'の槽内に流れ出し、送気送水チャンネル 70の内部が除水される。

[0232] 上述の濯ぎ工程が終了した後、続いて内視鏡洗滌消毒装置 40'は、消毒工程を行う。この内視鏡洗滌消毒装置 40'の以下の消毒工程の説明においても、上述の洗滌工程及び濯ぎ工程と同じ構成及び動作については、簡略して説明する。また、上述の濯ぎ工程が終了するまで、切替弁 13'は、内部の弁によって、薬液回収管路 23'と排水口 14'を閉塞している。

[0233] 次に、内視鏡洗滌消毒装置 40'の消毒工程について詳細に説明する。

まず、消毒液タンク 32'のタンク内に貯留される消毒液は、消毒液注入管路 33'の給水系管路 15'と接続される側に送り込まれる。この消毒液は、給水系管路 15Ίこ送り込まれ、ノズル 18'から洗滌槽 2'の槽内に流れ込む。

[0234] 洗滌槽 2Ίこセットされる内視鏡 1A'が消毒液に十分に水没されると、注入ポンプ 3 が停止され、管路内洗滌用ポンプ 2Γが駆動を開始する。制御回路 200Ίこよる注入ポンプ 34'への停止信号及び管路内洗滌用ポンプ 2Γへの駆動信号の供給するタイミングは、消毒液の液面が水位検知センサ^の第 2の液面検知部によって検知した時である。

[0235] 管路内洗滌用ポンプ 2Γが駆動し、洗滌工程と同様に、第 1の循環液経路において、消毒液が循環する。従って、内視鏡の送気送水チャンネル 70内に管路洗滌ノズル 73から消毒液が噴出される。また、管路洗滌ノズル 73は、消毒工程においても、制御回路 200'から駆動機構 26'のソレノイド本体 77に電流の供給及び停止がされ、内視鏡 1ΑΊこ向かって少なくとも 1往復の前後の移動を行う。

[0236] また、内視鏡洗滌消毒装置 40'の消毒工程中は、消毒液を第 2の循環液経路を循環するように、循環液洗滌消毒用ポンプ 8'に制御回路 200'からの駆動信号が供給され、循環液洗滌消毒用ポンプ 8'を駆動させても良レ、。

[0237] 従って、内視鏡 1A'は、洗滌槽 2'の槽内に貯溜される消毒液にその外表面が曝され、操作部 37'及び内部の送気送水チャンネル 70が第 1の循環液経路を循環する消毒液によって消毒される。

[0238] 所定時間の経過後、切替弁 13Ίま、薬液回収管路 23'を排水口 14'と連通するように、内部の弁を開く。よって、洗滌槽 2'に貯溜する消毒液は、消毒液タンク 32'に回収される。

[0239] こうして、内視鏡洗滌消毒装置 40'は、消毒工程を終了し、再度、前述の濯ぎ工程を開始する。この内視鏡洗滌消毒装置 40'の濯ぎ工程は、前述の動作と同じため、説明を省略する。

[0240] また、前述のとおり、濯ぎ工程で、コンプレッサ 31 'からの圧縮空気によって、内視鏡 1A'の内部を揷通する送気送水チャンネル 70の除水が所定時間行われている間、排水ポンプ 28'は、駆動し、洗滌槽 2'の槽内の濯ぎ水は、排水ホース 42'から内視鏡洗滌消毒装置 40'の外部に排出される。この内視鏡洗滌消毒装置 40'の消毒ェ程後の濯ぎ工程において、排水ポンプ 28Ίま、コンプレッサ 3Γが駆動を制御回路 2 OCTからの停止信号を受けて停止した後に所定時間、その駆動をし続ける。排水ポンプ 2 の駆動中、切替弁 13Ίま、内部の弁を排水管路 35'と排水口 1 が連通するように開いている。その結果、洗滌槽 2'内の略全ての濯ぎ水は、排水口 14'から内視鏡洗滌消毒装置 4CTの外部へ排水される。

[0241] 最後に、内視鏡洗滌消毒装置 40Ίま、制御回路 200Ίこよって制御される各種電磁弁などが所定の初期設定位置に戻って、内視鏡の洗滌及び消毒を終了する。その後、作業者は、内視鏡洗滌消毒装置 4CTのトップカバー 3'を開き、内視鏡 1A の操作部 37'を第 1の保持部材 4'から、挿入部 Γ及びユニバーサルコード 1 を第 2の保持部材 5'から離脱させ、内視鏡 1A'を内視鏡洗滌消毒装置 40'の洗滌槽 2 'から取り出すことによって作業を終了する。

[0242] 以上の結果、第 1の実施の形態における内視鏡洗滌消毒装置 40の効果に加え、本実施の形態の内視鏡洗滌消毒装置 40'によれば、既存の内視鏡 1A'の操作部 3 7'の一側面が有する送気送水チャンネル 70及び吸引チャンネル 71に管路洗滌ノズル 73の先端部分が各々に駆動機構 26Ίこ挿入又は離脱するため、内視鏡洗滌消毒装置 40'に対応する第 1の実施の形態のような内視鏡 1Aを購入しなくても良くなる [0243] また、 3つの第 1の保持部材 4Ίこよって、それらに設置される内視鏡 1A'の操作部 37'が容易に位置決めされ、その向きが規制されるため、操作部 37'の送気送水チヤンネル 70及び吸引チャンネル 71の開口部の各々の中心軸は、洗滌槽 2'の一壁面から延出する 2つの管路洗滌ノズル 73の各々の長手軸と略同じ軸上に位置することができる。

[0244] 従って、 2つの管路洗滌ノズル 73は、確実に内視鏡 1A'の送気送水チャンネル 70 及び吸引チャンネル 71の開口部に揷入することができる。

[0245] (第 3の実施の形態）

次に内視鏡洗滌消毒装置 40'の第 3の実施の形態について説明する。なお、本実施の形態に係る内視鏡洗滌消毒装置 40'の説明においても、第 1の実施の形態及び第 2の実施の形態の各々の内視鏡洗滌消毒装置 40, 40'と同じ構成については同じ符号を付して省略して動作及び効果について説明する。

[0246] 図 19は、本実施の形態に係る内視鏡洗滌消毒装置 4CTに洗滌槽 2'の槽内に内視鏡 1A'がセットされている一部分の内部を示す内視鏡洗滌消毒装置 40'の部分的に内部を示してレ、る構成図である。

[0247] 図 19に示す内視鏡洗滌消毒装置 4CTの洗滌槽 2'の底面に直交するように突出する 2つの第 1の保持部材 4Ίま、内視鏡の操作部 37'のガイド孔 lcTに各々挿入している。これら 2つの第 1の保持部材 4Ίこよって、内視鏡 1ΑΊま、内視鏡洗滌消毒装置 4CTの洗滌槽 2'内の所定位置に位置決めされ設置される。この内視鏡が設置された状態において、内視鏡 1ΑΊま、その操作部 37'の送気送水チャンネル 7 0及び吸引チャンネル 71の開口部の各々の中心軸と 2つの管路洗滌ノズノレ 73の長手軸と各々に略同じ軸上に位置決めする。

[0248] なお、 2つの管路洗滌ノズノレ 73及びそれらの周辺の構成については、第 2の実施の形態と同じ構成であるため、説明を省略する。

[0249] 洗滌槽 2'の底面から突出する 2つの第 1の保持部材 4'は、それら 2つを一体とする接触子 100の孔に各々揷通されている。この接触子 100と洗滌槽 2'の底面との間には、 2つの第 1の保持部材 4'の各々に介装されるバネ 94を有している。 [0250] また、洗滌槽 2'の底面からは、その面と略直交するように突出し、内視鏡 1A'の操作部 37'の一側面と当接するゴムカバー 98が被覆している検知スィッチ 95 (図 20参照）が設けられる。

[0251] 次に、図 20を参照し、第 1の保持部材 4'と検知スィッチ 95の構成について説明する。図 20は、内視鏡 1A'が内視鏡洗滌消毒装置 40'の洗滌槽 2'の第 1の保持部材 4'にセットされた洗滌槽 2'の部分断面図である。また、以下の説明において、 2つの第 1の保持部材 4'が洗滌槽 2'に設けられるが、これらは、各々同じ構成を有するため、 2つの第 1の保持部材 4'のうち一方についてのみ説明し、他方の説明は省略する。

[0252] 図 20に示すように、第 1の保持部材 4'は、内視鏡洗滌消毒装置 40'の洗滌槽 2'の底面の面に略直交するように貫揷されている。この第 1の保持部材 4は、一端が閉じてレ、る筒状の形状をしており、その中間に凸部及びフランジを有してレ、る。

[0253] この第 1の保持部材 4'の凸部は、内視鏡の操作部 37'のガイド孔 lcTの孔面と当接し、操作部 37'を保持している。また、第 1の保持部材 4'の基端部分は、内視鏡洗滌消毒装置 4CTの洗滌槽 2'の底面の装置内部側に貫挿されている。この第 1の保持部材 4の基端部分の外周は、固定部材であるここでは固定ナット 92によって固定され、この固定ナット 92に当接する座金 93が固定ナット 92よりも洗滌槽 2Ί則に設けられる。

[0254] また、洗滌槽 2Ίこ設けられるパッキン 99は、その孔面が第 1の保持部材 4'の外周面と密着して、一方の端面が洗滌槽 2'の装置内部側の面と、他方の端面が座金 93 の洗滌槽 2Ί則の面と当接し、密着している。こうして、洗滌槽 2'の内部と外部は、水密が保たれている。つまり、洗滌槽 2'の底面が第 1の保持部材 4'のフランジとパツキン 99に挟まれるように、第 1の保持部材 4Ίま洗滌槽 2'に固定される。

[0255] 洗滌槽 2'の槽内部に突出する第 1の保持部材 4'には、洗滌槽 2'の底面と一端が当接するパネ 94が介装され、そのパネ 94の他端と当接し、内部に磁石を有する接触子 100の孔に遊揷している。

[0256] パネ 94は、通常、内視鏡 1A'が洗滌槽 2'にセットされていない時、接触子 100を洗滌槽 2'の底面から離れる方向に押し上げている。また、前述の第 1の保持部材 4' の凸部がある部分の外周径は、接触子 100の孔径よりも大きいため、接触子 100が第 1の保持部材 4'から抜けることも防止している。

[0257] 第 1の保持部材 4'の内部には、リードスィッチ 91が坦め込まれ、内視鏡洗滌消毒装置 40'内部の制御回路 200'にリード線によって電気的に接続している。このリードスィッチ 91は、接触子 100の磁石が所定の距離に近づくと、制御回路 200'に〇N信号を供給する。

[0258] 次に、図 20に示す検知スィッチ 95について説明する。

検知スィッチ 95は、洗滌槽 2'の所定の孔に貫揷し、フランジが洗滌槽 2'の底面と当接している。詳しくは、洗滌槽 2'の底面の孔は、図 20に示すように、内視鏡 1A'の操作部 37'の洗滌槽 2'の底面と対向する面の範囲内に設けられ、この孔に検知スィツチ 95が洗滌槽 2'の内部に向かって、洗滌槽 2'の底面の面に略直交する方向に突出している。

[0259] また、検知スィッチ 95の基端部分は、固定部材である例えば固定ナット 96と、この固定ナット 96と洗滌槽 2'の装置内部側の面の間に座金 97とを有している。

[0260] この検知スィッチ 95は、弾性変形可能な略筒状のここではゴムカバー 98によって被覆されている。このゴムカバー 98の先端は、閉じており、このゴムカバー 98の先端面の内部側の面と検知スィッチ 95の先端面が対向している。また、ゴムカバー 98の基端の開口部は、フランジ形状をしており、このフランジ形状の部分が検知スィッチ 9 5の座金 97と洗滌槽 2'の間に挟まれている。

[0261] つまり、検知スィッチ 95の固定ナット 96は、ゴムカバー 98のフランジ形状の部分を洗滌槽 2'の底面の装置内部側の面と、その面と対向する検知スィッチ 95の座金 97 の面と密着するように、検知スィッチ 95を洗滌槽 2'に固定している。こうして、洗滌槽 2'の槽内と装置内部は、水密が保たれている。

[0262] よって、洗滌槽 2'の底面がゴムカバー 98を挟んで検知スィッチ 95のフランジと座金 97によって、検知スィッチ 95は、洗滌槽 2Ίこ固定される。

[0263] さらに、検知スィッチ 95は、内視鏡洗滌消毒装置 40'内の制御回路 200'と電気的に接続され、検知信号を制御回路 200'に供給する。

[0264] 次に、本実施形態の内視鏡洗滌消毒装置 40'の動作について説明する。この内視鏡洗滌消毒装置 4(Tの動作説明の洗滌工程、濯ぎ工程及び消毒工程は、前述の第 2の実施の形態の洗滌工程、濯ぎ工程及び消毒工程と同一であるため、それらの説明を省略する。

[0265] また、図 19に示す、洗滌槽 2'に設置される内視鏡 1A'は、その操作部 37'が有している各種操作スィッチ及び湾曲ノブなどが非表示となっている。

[0266] 作業者は、図 19に示すように、内視鏡洗滌消毒装置 40'の洗滌槽 2'の槽内に内視鏡 1A'を設置する。その際、作業者は、内視鏡 1A'の操作部 37'の 2つのガイド孔 Idに第 1の保持部材 4を各々揷入する。そして、作業者は、操作部 37'の送気送水チャンネル 70と吸引チャンネル 71の開口部を有する面を管路洗滌ノズル 73が突出する洗滌槽 2'の側壁面と対向するように、内視鏡 1A'を洗滌槽 2'に向かって押し込みながら設置する。

[0267] 内視鏡 1A'がセットされると、図 20に示すように、洗滌槽 2'の底面に対向する内視鏡 1A'の操作部 37'の面は、内視鏡 1A'の第 1の保持部材 4'の接触子 100と検知スィッチ 95を洗滌槽 2Ί則に押す。

[0268] 詳しくは、洗滌槽 2'の底面と対向する操作部 37'のガイド孔 lcT近傍の面が接触子 100の操作部 37Ί則の面と当接して、第 1の保持部材の長手軸方向に沿って洗滌槽 2Ίこ向かって接触子 100を移動させる。

[0269] 従って、接触子 100の内部の磁石が第 1の保持部材 4'の内部の検知センサ 90に所定の距離、つまり検知センサ 90が接触子 100の磁石の磁力を検知できる距離に近づくことによって、検知センサ 90は、リードスィッチ 91に検知信号を供給する。そして、リードスィッチ 91は、 ONにされ制御回路 200Ίこ ON信号を供給する。

[0270] また、検知スィッチ 95を被覆するゴムカバー 98の先端と当接する操作部 37'の当接部分は、ゴムカバー 98を洗滌槽 2'の方向に収縮するように弾性変形させ、ゴム力バー 98の内部の検知スィッチ 95の先端部の位置が洗滌槽 2'側に移動させる。従つて、検知スィッチ 95は、その先端部が移動することによって〇N信号を制御回路 200 'に供給する。

[0271] 以上の結果、内視鏡洗滌消毒装置 40'の洗滌槽 2'内に内視鏡 1A'が正常にセットされると、検知センサ 90と検知スィッチ 95によって、制御回路 200'ヘリードスイッチ 91及び検知スィッチ 95から ON信号が供給され、制御回路 200Ίま、管路洗滌ノズル 73を内視鏡 1A'の送気送水チャンネル 70及び吸引チャンネル 71に移動させるための駆動信号を駆動機構 26Ίこ供給する。ここで、制御回路 200Ίま、リードスィッチ 91と検知スィッチ 95からの 2つの〇N信号が供給されないと、駆動信号を駆動機構 2 6'に供給しない。

[0272] 次に、管路洗滌ノズノレ 73が内視鏡 1A'の送気送水チャンネル 70及び吸引チャンネル 71に連結すると、内視鏡洗滌消毒装置 40'は、順に洗滌工程、濯ぎ工程、消毒工程などを行う。

[0273] つまり、内視鏡 1A'が洗滌槽 2'の槽内の第 1の保持部材 4'に正常に設置されないと、内視鏡洗滌消毒装置 40'は、洗滌工程を開始しない。なお、この時、作業者が分かるように、操作パネル 41'に異常を知らせる警告表示させたり、警告音を発生させる機能を設けても良い。

[0274] また、内視鏡洗滌消毒装置 4CTの各種工程時に、内視鏡の操作部 37'が第 1 の保持部材 4'から外れてしまったり、所定量以上、動いたりした場合、検知センサ 90 と検知スィッチ 95が異常を検知し、制御回路 200Ίま、リードスィッチ 91及び検知スィツチ 95から OFF信号が供給される。

[0275] そして、制御回路 200Ίま、操作パネル 4Γに警告表示をさせ、警告音と共に内視鏡洗滌消毒装置 4CTの駆動を停止させる。

[0276] 以上の結果、本実施の形態に係る内視鏡洗滌消毒装置 40Ίま、第 1の実施の形態及び第 2の実施の形態の効果に加えて、内視鏡が正常に洗滌槽 2Ίこ設置されないと、各種駆動が停止するため、安全性の高い確実な内視鏡の洗滌及び消毒を行うことができる。

[0277] また、検知センサ 90と検知スィッチ 95の両方が内視鏡 1A'が正常に洗滌槽 2'に設置されたことを検知しないと、内視鏡洗滌消毒装置 40'は、次の動作及び各種ェ程を行わないため、より確実に内視鏡 1A'を洗滌及び消毒することができる。

[0278] なお、検知センサ 90と検知スィッチ 95のどちらか一方のみ内視鏡洗滌消毒装置 4 0'に採用する場合は、製造コストを抑えることも可能である。

[0279] また、図 21に示すように、第 1の実施の形態にて記載した揷入部 1の第 1の揷入部 laに設けたガイド溝 le'と同様に、操作部 37Ίこ位置決め溝 le~のような溝部が設けられてレ、る内視鏡 1 を使用しても良レ、。

[0280] なおさらに、第 1の保持部材 4， 4'および第 2の保持部材 5， 5Ίま、硬質な部材であつても良ぐ所定の剛性を有する弾性変形可能な部材であっても良い。

産業上の利用可能性

[0281] 内視鏡の洗滌又は消毒を行う際、ユーザが内視鏡洗滌消毒装置の複数の洗滌チユーブを内視鏡の各種管路に接続作業することなぐ容易に内視鏡を洗滌槽にセットでき、確実に内視鏡の各種管路の洗滌及び消毒が行えるため、複数の洗滌チューブの接続に手間が省かれ、洗滌消毒に要する時間を短くすることが出来るため、内視鏡の稼動率が向上する。

Claims

請求の範囲

[1] 管路が内部に配設され、揷入部と操作部を有する内視鏡と、

洗滌槽内の所定の位置に設置された前記内視鏡の前記管路から離間した退避位置と該退避位置から該管路側に前進して該管路に接続する第 1の使用位置との間において移動可能な流体供給管路と、

前記内視鏡が前記洗滌槽内の前記所定の位置に設置されたことを認識して、自動的に前記流体供給管路を前記退避位置から前記第 1の使用位置に移動する流体管路駆動機構と、

を有する内視鏡洗滌消毒装置と、

を具備することを特徴とする内視鏡洗滌消毒システム。

[2] 管路が先端から基端まで配設される挿入部と、

前記挿入部に連結される操作部と、

を有し、

前記挿入部が前記操作部に対して着脱自在である内視鏡と、

を有する内視鏡洗滌消毒装置と、

を具備することを特徴とする内視鏡洗滌消毒システム。

[3] 前記流体管路駆動機構は、洗滌工程、消毒工程及び濯ぎ工程のうち少なくとも 1つの工程中において、前記第 1の使用位置にある前記流体供給管路を前記退避位置側方向へ後退して、前記内視鏡管路と前記流体供給管路が所定の間隔を形成し、前記管路の開口縁に前記流体を供給し得る第 2の使用位置へ移動させる請求項 1 又は請求項 2に記載の内視鏡洗滌消毒システム。

[4] 前記第 2の使用位置と前記退避位置とが同位置であることを特徴とする請求項 3に記載の内視鏡洗滌消毒システム。

[5] 前記挿入部は、前記操作部に係止する係止部又は前記操作部に係止される被係止部を有し、前記操作部に対して着脱自在であることを特徴とする請求項 1から請求項 4のいずれかに記載の内視鏡洗滌消毒システム。

[6] 前記内視鏡洗滌消毒装置は、更に、前記洗滌槽に前記内視鏡を保持するための保持部材を有し、

前記内視鏡は、前記洗滌槽内において位置決めされるための前記保持部材に保持されるガイド部を有していることを特徴とする請求項 1から請求項 5のいずれかに記載の内視鏡洗浄消毒システム。

[7] 前記内視鏡は、更に、前記保持部材に所定に保持されたことを知らせるための報知手段を有することを特徴とする請求項 1から請求項 6のいずれかに記載の内視鏡洗浄消毒システム。

[8] 洗滌槽内の所定の位置に設置された内視鏡の管路から離間した退避位置と、該退避位置から前記管路側に前進して該管路に接続する第 1の使用位置と、の間において移動可能な流体供給管路と、

前記内視鏡が前記洗滌槽内の前記所定の位置に設置されたことを認識して、自動的に前記流体供給管路を前記退避位置から前記第 1の使用位置に移動する流体管路駆動機構と、を具備することを特徴とする内視鏡洗滌消毒装置。

[9] 前記流体管路駆動機構は、洗滌工程、消毒工程及び濯ぎ工程のうち少なくとも 1つの工程中において、前記第 1の使用位置にある前記流体供給管路を前記退避位置側方向へ後退して、前記内視鏡管路と前記流体供給管路が所定の間隔を形成し、前記管路の開口縁に前記流体を供給し得る第 2の使用位置へ移動させることを特徴とする請求項 8に記載の内視鏡洗滌消毒装置。

[10] 前記第 2の使用位置と前記退避位置とが同位置であることを特徴とする請求項 9に記載の内視鏡洗滌消毒装置。

[11] 内視鏡管路が先端から基端まで配設される揷入部と、

前記揷入部に連結される操作部と、

を有し、前記挿入部は、前記操作部に対して着脱自在であることを特徴とする内視鏡。

[12] 前記挿入部は、前記操作部に係止する係止部又は前記操作部に係止される被係止部を有し、前記操作部に対して着脱自在であることを特徴とする請求項 11に記載の内視鏡。

[13] 内視鏡洗滌消毒装置の洗滌槽に配設される保持部材に保持されて、洗滌及び消毒される内視鏡であって、

内視鏡管路が先端から基端まで配設される揷入部と、

前記揷入部に連結される操作部と、

を有し、

前記揷入部は、前記洗滌槽内において位置決めされるための前記保持部材に保持されるガイド部を有していることを特徴とする内視鏡。

[14] 前記揷入部は、更に、前記保持部材に所定に保持されたことを知らせるための報知手段を有することを特徴とする請求項 13に記載の内視鏡。