明 細 書
結石破砕装置
技術分野
[0001] 本発明は、賢臓、尿管、膀胱などの体腔内に存在する結石を破砕する結石破砕装 置に関する。
背景技術
[0002] 従来より、賢臓や尿管や膀胱などの体腔内に発生した結石を除去する場合、超音 波砕石装置と内視鏡とを用いて結石を破砕している。上記超音波結石破砕装置は、 超音波振動子を用いて、結石に対して超音波振動を付与する。これにより、その結石 を細力べ砕きながら吸引を行レ、、中空のプローブ内腔を介して結石を体外へ排出す る。このため、上記超音波結石破砕装置では、患者の生体組織に対して安全を図り ながら結石を破砕でき、効率の良い手術が可能である。
[0003] しかしながら、上記超音波結石破砕装置の放射する超音波の振幅は、数十 μ mと 小さい。したがって、比較的大きな結石を対象とする場合、上記超音波結石破砕装 置を用いても、最初に大きな塊をある程度の大きさに砕くまでに時間が掛かる。
[0004] 一方、結石に対して機械的衝撃を行って、結石に機械的衝撃波を付与する機械的 衝撃式結石破砕装置がある。この機械的衝撃式結石破砕装置は、振幅が約 lmmと 大きい機械的衝撃波を付与することができる。よって、機械的衝撃式結石破砕装置 は、大きな結石をある程度の大きさに砕くことに適している。
[0005] 従って、従来の結石破砕装置は、上記機械的衝撃式結石破砕装置と上記超音波 結石破砕装置との 2つを用いていた。すなわち、上記機械的衝撃式結石破砕装置に より大きな結石をある程度の大きさに砕く。次に、装置を入れ換えて上記超音波結石 破砕装置により更に細力べ砕く。そして、細力べ砕いた結石のかけらを吸引して体外 へ排出することができる。
[0006] しかしながら、上記従来の結石破砕装置は、上記機械的衝撃式結石破砕装置と上 記超音波結石破砕装置との 2つを用意し、これら 2つの装置を入れ換えて用いなけ ればならず煩雑であつた。
[0007] 一方、これに対して、上記従来の結石破砕装置は、例えば、特許文献 1に記載され てレ、るように、超音波結石破砕機能と機械的衝撃式結石破砕機能との 2つの結石破 砕機能を 1つのハンドピースに設けた装置が提案されている。
[0008] 上記特許文献 1に記載の結石破砕装置は、 1つのハンドピースに上記超音波結石 破砕機能と上記機械的衝撃式結石破砕機能との両機能を設けている。そのため、装 置を入れ換えることなく上記両機能を使い分けることができる。すなわち、上記機械 的衝撃式結石破碎機能により大きな結石をある程度の大きさに砕く。そして、これら ある程度の大きさに砕いた結石を上記超音波結石破砕機能により更に細力べ砕く。 その後、細かく砕いた結石のかけらを吸引して体外へ排出できる。
特許文献 1 :特開 2002 - 95670号公報
発明の開示
[0009] 本発明にかかる結石破砕装置は、結石を破砕するための第 1の衝撃波を発生する 第 1の衝撃式プローブと、前記第 1の衝撃波とは異なった第 2の衝撃波を発生する第 2の衝撃式プローブと、前記第 1の衝撃式プローブと前記第 2の衝撃式プローブとを 切り換えて制御駆動する制御手段と、を備える。
[0010] また、本発明にかかる結石破砕装置は、結石を破砕するための第 1の衝撃波を発 生する第 1の衝撃式プローブと、結石を破砕するための第 2の衝撃波を発生する第 2 の衝撃式プローブと、前記第 1の衝撃式プローブと前記第 2の衝撃式プローブとを切 り換える切換手段と、前記第 1の衝撃式プローブと前記第 2の衝撃式プローブとを前 記切換手段により切り換えて制御駆動する制御手段と、を備える。
[0011] また、本発明にかかる結石破砕装置は、結石を破砕するための第 1の衝撃波を発 生する第 1の衝撃式プローブと、結石を破砕するための第 2の衝撃波を発生する第 2 の衝撃式プローブと、前記第 1の衝撃式プローブと前記第 2の衝撃式プローブとを切 り換える切換手段と、前記切換手段の切り換えに従って、前記第 1の衝撃式プローブ と前記第 2の衝撃式プローブとを制御駆動する制御手段と、を備える。
図面の簡単な説明
[0012] [図 1]第 1の実施形態の結石破砕システムの全体構成図である。
[図 2]図 1の駆動装置の外観斜視図である。
園 3]図 1の結石破砕プローブ装置の構成を示す断面図である。
園 4]図 3の挿入部先端部を示す外観斜視図である。
園 5A]挿入部先端部の変形例 (その 1)を示す断面図である。
[図 5B]揷入部先端部の変形例 (その 2)を示す断面図である。
園 6]図 1の結石破砕装置の内部構成を示す回路ブロック図である。
[図 7]図 6の CPU内部構成を示す回路ブロック図である。
[図 8]CPUの制御を示すフローチャートである。
園 9A]時間に対する超音波出力及び機械的衝撃式出力を示すグラフ(その 1)であ る。
[図 9B]時間に対する超音波出力及び機械的衝撃式出力を示すグラフ(その 2)であ る。
園 9C]時間に対する超音波出力及び機械的衝撃式出力を示すグラフ(その 3)であ る。
園 10]図 8の変形例を示すフローチャートである。
園 11]図 6の第 1の変形例である結石破砕装置の内部構成を示す回路ブロック図で ある。
園 12]図 11の偏差回路を示す回路ブロック図である。
園 13]図 6の第 2の変形例である駆動装置の内部構成を示す回路ブロック図である。
[図 14]図 13の CPUの制御を示すフローチャートである。
園 15]図 13の駆動装置の時間に対する超音波出力及び機械的衝撃式出力を示す グラフである。
園 16]第 2の実施形態の結石破砕システムを構成している結石破砕プローブ装置の 断面図である。
[図 17]図 16の結石破砕プローブ装置を有する結石破砕装置を示す回路ブロック図 である。
[図 18]図 17の CPUの制御を示すフローチャートである。
園 19]表 1の組み合わせデータに基づき、 CPUによる出力可能又は警告の制御を 示すフローチャートである。
[図 20]表 2の組み合わせデータに基づき、 CPUによる出力レベル設定の制御を示す フローチャートである。
[図 21]第 3の実施形態の結石破砕システムを構成している結石破砕プローブ装置の 断面図である。
[図 22A]図 21のスィッチがオンしている際の様子を示すスィッチ部の拡大図である。
[図 22B]図 21のスィッチがオフしている際の様子を示すスィッチ部の拡大図である。
[図 23]図 21の結石破砕プローブ装置を有する結石破砕装置を示す回路ブロック図 である。
[図 24]図 23の CPUの制御を示すフローチャートである。
[図 25]図 23の変形例である結石破砕装置の内部構成を示す回路ブロック図である。
[図 26]図 25の CPUの制御を示すフローチャートである。
[図 27]超音波プローブが機械的衝撃式プローブを兼ねる結石破砕プローブ装置を 示す構成図である。
[図 28]内視鏡画像から検出した結石サイズに基づき、超音波プローブと機械的衝撃 式プローブとを切換制御する結石破碎システムの回路ブロック図である。
[図 29]結石サイズに基づき、超音波プローブ出力可能状態へ移行するか又は機械 的衝撃式プローブ出力可能状態へ移行するかの切換制御を示す図 28の CPUの制 御を示すフローチャートである。
発明を実施するための最良の形態
[0013] ぐ第 1の実施形態 >
図 1は本実施形態における結石破砕システムの全体構成図を示す。図 1に示すよう に、結石破砕システム 1は、内視鏡装置 2と組み合わされている。さらに、結石破砕シ ステム 1は、その内視鏡下で用いられる結石破砕装置 3を備えている。
[0014] 前記内視鏡装置 2は、例えば、硬性内視鏡 (以下、単に内視鏡) 4と、モニタ 5、 CC U (カメラコントロールユニット) 6とを有している。内視鏡 4は、図示しないトラカールを 介して患者の体腔内に挿入されるものである。 CCU6は、この内視鏡 4に内蔵された 撮像装置により得られた画像信号について信号処理を行って得た内視鏡画像をモ ニタ 5に表示させる。
[0015] 前記結石破砕装置 3は、前記内視鏡 4の図示しない処置具挿通用チャンネルを挿 通して体腔内に導かれている。前記結石破砕装置 3は、結石破砕プローブ装置 7と、 駆動装置 8とを備える。結石破砕プローブ装置 7は、体腔内の結石を破砕するもので ある。駆動装置 8は、その結石破砕プローブ装置 7を制御駆動するものである。
[0016] 前記駆動装置 8には、フットスィッチ(FSW) 9が接続されている。このフットスィッチ 9を術者が足で操作する(踏む)ことにより、駆動装置 8から結石破砕プローブ装置 7 へ駆動信号が供給される。それにより、結石破砕プローブ装置 7が駆動し、結石を破 砕する。
[0017] 図 2は、図 1の駆動装置の外観斜視図を示す。図 2に示すように、前記駆動装置 8 は、前記結石破砕プローブ装置 7と接続するための接続ケーブル 11が延出している 。また、前記駆動装置 8は、吸引チューブ 12が延出している。生理食塩水中におい て、前記結石破砕プローブ装置 7は、結石を破砕して、その破砕粒子を取り込む。吸 引チューブ 12は、その破砕粒子を吸引するものである。前記駆動装置 8の側部には 、吸引ポンプ 13が設けられている。前記吸引チューブ 12は、吸引ポンプ 13から吸引 タンク 14を介して破碎粒子を吸引し、その破碎粒子を体外へ排出する。
[0018] 前記駆動装置 8には、フロントパネルに設定表示部 15が設けられている。この設定 表示部 15の設定操作により設定される駆動モードによって、前記結石破砕プローブ 装置 7は制御駆動される。尚、前記駆動装置 8の詳細構成は、後述する。
[0019] 図 3は、図 1の結石破砕プローブ装置の構成を示す断面図である。図 3に示すよう に、前記結石破砕プローブ装置 7は、ハンドピース(HP) 16と、挿入部 17とを有して いる。ハンドピース (HP) 16は、術者が把持する把持部である。挿入部 17は、内視鏡 4の処置具揷通用チャンネルを介して、体腔内に挿入される細長いプローブである。
[0020] 前記ハンドピース 16には、吸引口金 18と、ケーブル口金 19とが設けられている。
吸引口金 18には、前記吸引チューブ 12が着脱自在に取り付けられる。ケーブル口 金 19には、前記接続ケーブル 11が着脱自在に取り付けられる。
[0021] 前記ハンドピース 16は、内部に超音波振動子 21を有している。前記揷入部 17は、 その超音波振動子 21から延出する超音波プローブ 22が開口から突出して構成され ている。
[0022] 前記超音波振動子 21及び前記超音波プローブ 22は、中空状に形成されて管路 2 3が形成されている。また、前記超音波振動子 21の後方には、機械的衝撃式プロ一 ブ 24の後端部が収納部 25に配置されている。延出するプローブ 24先端側は、前記 超音波振動子 21及び前記超音波プローブ 22の前記管路 23に揷通されて配置され る。即ち、前記揷入部 17は、前記超音波プローブ 22の管路 23に前記機械的衝撃式 プローブ 24が配置されて構成されている。
[0023] ここで、前記超音波プローブ 22は、第 1の衝撃波として超音波振動を発生する第 1 の衝撃式プローブである。前記機械的衝撃式プローブ 24は、第 2の衝撃波として機 械的衝撃波を発生する第 2の衝撃式プローブである。
[0024] 尚、前記超音波振動子 21及び前記超音波プローブ 22の管路 23は、前記吸引ポ ンプ 13の作動により前記機械的衝撃式プローブ 24との隙間から生理食塩水と共に 、前記結石の破砕粒子を吸引して取り込むようになつている。
[0025] 図 4は、図 3の挿入部先端部を示す外観斜視図である。図 4に示すように、前記超 音波プローブ 22の先端面の位置と前記機械的衝撃式プローブ 24の先端面の位置 とは一致している。前記挿入部 17の先端面を結石に当接させる場合、前記超音波プ ローブ 22と前記機械的衝撃式プローブ 24との両先端面は、同時に結石に当接する ようになつている。
[0026] そして、前記駆動装置 8の制御駆動により、後述するように前記超音波プローブ 22 及び前記機械的衝撃式プローブ 24は、交互に制御駆動されるようになっている。こ の場合、前記機械的衝撃式プローブ 24は、略 lmmのストロークで進退動する。また 、前記超音波プローブ 22は、 50— 100 μ ΐηのストロークで超音波振動する。
[0027] 図 5A及び図 5Bは、揷入部先端部の変形例を示す断面図である。図 5Aは、機械 的衝撃式プローブ 24が超音波プローブ 22の先端面の位置からストロークの半分で ある 0. 5mm後方に先端面が配置される揷入部先端部の断面図である。図 5Aに示 すように、前記機械的衝撃式プローブ 24は、前記超音波プローブ 22の先端面の位 置からストロークの半分である 0. 5mm後方に先端面が配置されるように構成しても 良い。
[0028] 図 5Bは、図 5Aの状態力も機械的衝撃式出力をオンしたとき、機械的衝撃式プロ一
ブが超音波プローブの先端面の位置からストロークの半分である 0. 5mm突出した 際の挿入部先端部の断面図である。図 5Bに示すように、機械的衝撃式出力をオンし たとき、前記機械的衝撃式プローブ 24は、前記超音波プローブ 22の先端面の位置 力、らストロークの半分である 0. 5mm突出する。
[0029] 図 5A及び図 5Bにより、前記超音波プローブ 22を駆動するときには、前記機械的 衝撃式プローブ 24が結石に当接せずに、前記超音波プローブ 22のみが確実に結 石に当接する。一方、前記機械的衝撃式プローブ 24を駆動するときには、前記超音 波プローブ 22が結石に当接せずに、前記機械的衝撃式プローブ 24のみが確実に 結石に当接する。したがって、超音波による結石を破砕する機能と機械的衝撃式に よる結石を破砕する機能の両機能を確実に使い分けることが可能となる。
[0030] 次に、前記駆動装置 8の内部構成を説明する。
図 6は、図 1の結石破砕装置の内部構成を示す回路ブロック図である。図 6に示す ように、前記駆動装置 8は、 CPU31と、超音波出力回路 32と、機械的衝撃式出力回 路 33と、ノ、ンドピースインターフェース(HP I/F) 34とを備えてレ、る。
[0031] CPU31は、前記設定表示部 15の操作により選択された駆動モードに基づいて、 各回路部を集中制御する。超音波出力回路 32は、前記超音波プローブ 22を駆動さ せるためのものである。機械的衝撃式出力回路 33は、前記機械的衝撃式プローブ 2 4を駆動させるためのものである。 HP I/F34は、超音波出力回路 32からの出力と 機械的衝撃式出力回路 33からの出力とを切り換えて、ハンドピース 16へいずれかの 出力を出力する切換手段である。また、前記駆動装置 8は、フットスィッチインターフ エース(FSW I/F) 35を有している。 FSW I/F35は、前記フットスィッチ 9からの オンオフ信号を取り込むものである。
[0032] 前記超音波出力回路 32は、 DZA変換器 36と、定電流制御回路 37と、アンプ (A MP) 38と、電流電圧検知回路 39と、トランス 40と力 構成されている。定電流制御 回路 37は、 D/A変換器 36を介して前記 CPU31から出力される設定信号に基づき 、電圧を制御して定電流制御を行う。 AMP38は、その定電流制御回路 37からの電 流を増幅する。電流電圧検知回路 39は、その AMP38により増幅した電流(I)と電圧 (V)を検知する。トランス 40は、その電流電圧検知回路 39を介して出力される電流
を絶縁する。
[0033] また、前記超音波出力回路 32は、さらに、位相検知回路 41と、絶対値回路 41aと、 PLL (Phase Locked Loops)回路 42と、 A/D変換器 43とを備える。絶対値算出 回路 41aは、前記電流電圧検知回路 39により検知された電流の絶対値( I )と電 圧の絶対値( I V I )及びインピーダンス Zの絶対値( I Z I )を算出する。位相検知 回路 41は、前記電流電圧検知回路 39により検知された電流と電圧の位相(I , V )
θ Θ を検知する。 PLL回路 42は、その位相検知回路 41により検知された電流電圧の位 相信号に基づき、前記超音波振動子 21を共振点で駆動させるために電圧電流の位 相を一致させる。
[0034] 絶対値算出回路 41aは、前記定電流制御回路 37に電流値の絶対値( | )を出 力する。また、絶対値算出回路 41aにより算出された電流の絶対値( I I I )と電圧の 絶対値( I V I )及びインピーダンス Zの絶対値( I Z I )は、 A/D変換器 43を介し てそれぞれデジタルに変換される。そのデジタルに変換された電流値 (I )、電圧値(
D
V )、及びインピーダンス値 (Z )は、 CPU31に出力される。前記位相検知回路 41
D D
は、検知した電流電圧の位相信号を前記 PLL回路 42に出力する。そして、前記定 電流制御回路 37は、 PLL回路 42により PLL制御される。
[0035] また、前記 CPU31は、前記 A/D変換器 43を介して出力された絶対値算出回路 4 laからのデジタル電流電圧値に基づき、前記機械的衝撃式出力回路 33のオンオフ を制御する。
[0036] 前記機械的衝撃式出力回路 33は、パルス発生器 44と、アンプ (AMP) 45と、トラン ス 46とを有する。パルス発生器 44は、前記 CPU31からのパルス発生オンオフ信号 に基づき、前記機械的衝撃式プローブ 24を駆動するためのパルス信号を発生する。 アンプ (AMP) 45は、そのパルス発生器 44により発生したパルス信号を増幅させる。 トランス 46は、その AMP45により増幅されたパルス信号を絶縁する。
[0037] 図 7は、図 6の CPU内部構成を示す回路ブロック図である。図 7に示すように、前記 CPU31は、デジタルコンパレータ 47と、カウンタ(Counter) 48と、パルス制御処理 回路 49とを備える。
[0038] デジタルコンパレータ 47は、入力されたインピーダンス(Z )を、予め設定された閾
値である規定値 Tと比較する。その比較に基づいて、デジタルコンパレータ 47は、そ
2
の算出したインピーダンスがその規定値 Τを超えているか否かを判断してオンオフ信
2
号を出力する。なお、インピーダンスは CPU31に入力されたデジタル電流電圧値(I , V )から演算することも可能なので、 CPU31内でその演算を行ってインピーダンス
D D
を算出してもよい。
[0039] カウンタ 48は、そのデジタルコンパレータ 47からのオン信号の出力時間を計数する 。パルス制御処理回路 49は、前記デジタルコンパレータ 47からのオンオフ信号に基 づき、前記パルス発生器 44へパルス発生オンオフ信号を出力する。
[0040] そして、駆動装置 8は、前記 CPU31の制御に基づき、後述のフローチャートに従つ て、前記超音波出力回路 32からの出力と前記機械的衝撃式出力回路 33からの出 力とを切り換えてハンドピース 16へ出力する。このようにして、駆動装置 8は、前記超 音波プローブ 22と前記機械的衝撃式プローブ 24とを切換制御する。
[0041] このように構成されている結石破砕システムは、図 1で説明したように内視鏡下で用 レ、られる。そして、結石破砕プローブ装置 7は、内視鏡 4の処置具挿通用チャンネル を挿通して体腔内に導かれる。そして、結石破砕システムは、駆動装置 8の制御によ り体腔内の結石を破砕する。
[0042] ここで、術者は、結石破砕プローブ装置 7の挿入部 17先端面を結石に当接させ、フ ットスィッチ 9を操作する。そうすることで、図 8に示すフローチャートに基づいて結石 の破砕が行われる。
[0043] 図 8は、 CPUの制御を示すフローチャートである。図 8に示すように、先ず、 CPU3 1は、フットスィッチ 9がオンされているか否かを検知する(ステップ Sl)。次に、フット スィッチ 9がオンされている場合、 CPU31は、超音波出力回路 32を制御して超音波 出力をオンする(ステップ S 2)。
[0044] すると、 CPU31からの設定信号に基づき、超音波出力回路 32では、 DZA変換器 36を介して定電流制御回路 37が定電流制御を行う。そして、 HP I/F34が切り換 えられて超音波プローブ 22へ電流が供給される。このとき、超音波出力回路 32では 、定電流制御回路 37から出力された電流が AMP38で増幅される。そして、その増 幅された電流は、電流電圧検知回路 39を介してトランス 40で絶縁されて、超音波プ
ローブ 22へ出力する。
[0045] そして、駆動装置 8から電流を供給されることにより、超音波振動子 21が駆動し、超 音波振動が発生する。発生した超音波振動はプローブ先端に伝達されて、プローブ 先端は超音波振動する。そうして、超音波プローブ 22は、当接された結石を破砕す る。 ここで、超音波出力回路 32では、電流電圧検知回路 39によって電流電圧が検 知される。この検知された電流の絶対値は、定電流制御回路 37へフィードバックされ る。また、電流電圧検知回路 39で検知された電流電圧に基づき、位相検知回路 41 により電流電圧の位相が検知される。この検知された電流電圧の位相信号に基づき 、定電流制御回路 37は PLL回路 42により PLL制御される。
[0046] そして、超音波出力(出力レベル)は、 CPU31の制御により、予め設定された閾値 である規定値 Tまで徐々に上がる(ステップ S 2—1)
1 。
超音波出力が規定値 Tまで上がった後、絶対値算出回路 41aでは、電流の絶対
1
値( I )と電圧の絶対値( I V I )が検知され、さらにインピーダンス zの絶対値( I
Z I )が検知される (ステップ S3)。更に、 A/D変換器 43を介して絶対値算出回路 4 laからデジタル変換された電流値 I、電圧値 V、及びインピーダンス Z 、 CPU31
D D D
に出力される。 CPU31では、デジタルコンパレータ 47が、この入力されたインピーダ ンス Zを規定値 Tと比較する。
D 2
[0047] そして、 CPU31において、デジタルコンパレータ 47は、そのインピーダンス Zが規
D
定値 Tを超えているか否かを判断する(ステップ S4)。デジタルコンパレータ 47は、
2
そのインピーダンスが規定値 Tを超えている場合、オン信号を出力する。
2
[0048] 同時に、 CPU31は、術者による設定表示部 15の設定により、機械的衝撃式プロ一 ブ 24が装着されているか否かを判断する(ステップ S5)。機械的衝撃式プローブ 24 が装着されていると判断した場合、 CPU31は定電流制御回路 37へ停止信号を出 力する。すると、定電流制御回路 37は、出力を停止する。そうすると、超音波プロ一 ブ 22は超音波振動を停止(オフ)する (ステップ S6)。
[0049] 更に同時に、 CPU31では、デジタルコンパレータ 47からのオン信号がカウンタ 48 を介してパルス制御処理回路 49へ伝達される。このパルス制御処理回路 49によりパ ノレス発生オン信号が機械的衝撃式出力回路 33のパルス発生回路 44へ出力される。
これにより、パルス制御処理回路 49は、 1回のみオンするようにパルス発生回路 44を 制御する。
[0050] すると、パルス発生器 44は、パルス信号を発生させる。この発生したパルス信号は AMP45で増幅される。そして、増幅されたパルス信号は、トランス 46で絶縁される。 そして、絶縁されたパルス信号は、 HP IZF34が切り換えられることにより機械的衝 撃式プローブ 24へ出力される。このようにして、機械的衝撃式プローブ 24の出力が オンする(ステップ S7)。すると、機械的衝撃式プローブ 24は、 1回のみ進退動する。 そうすると、機械的衝撃式プローブ 24は、結石に対して強く機械的衝撃を行って機 械的衝撃波を付与する。その後、機械的衝撃式プローブ 24の出力がオフする(ステ ップ S7)。
[0051] そして、 CPU31は、フットスィッチ 9がオフされる(ステップ S9)まで上記 S2— S8を 繰り返す。例えば、図 9A 図 9Cに示すように超音波出力と機械的衝撃式出力とを 交互に繰り返す。
[0052] 図 9A—図 9Cは、時間に対する超音波出力及び機械的衝撃式出力を示すグラフ である。図 9A—図 9Cの差異は、結石の状態によるインピーダンスの違いによって機 械的衝撃式出力の頻度が異なる。
[0053] 即ち、結石の硬度や大きさによりインピーダンスが規定値 Tを超えた状態が多いと
、図 9Aに示すように、機械的衝撃式出力の頻度が多くなる。インピーダンスが規定 値 Tを超えた状態が少なくなるに従って、図 9Bに示すように、機械的衝撃式出力の 頻度が少なくなる。また、インピーダンスが規定値 Tを超えた状態が 1回のみである 場合、図 9Cに示すように、機械的衝撃式出力が 1回のみとなる。
[0054] ここで、結石は、腎結石、尿管結石、膀胱結石、尿道結石等がある。これらの結石 は、例えば鶏卵ぐらいの大きさになる場合がある。このような結石は、硬度や大きさに よっては、機械式衝撃式プローブによる機械的衝撃によって 1回の衝撃では砕けな い場合がある。また、もし砕けたとしても、まだかけらが大きくてインピーダンスが規定 値 Tを超えたりする。この場合、インピーダンスが規定値 Tより下がるまで、更に機械 的衝撃を与え、且つその間に超音波出力をカ卩えて、そのような結石を更に細力べ砕く ようにしている。
[0055] この結果、本実施形態における結石破砕システム 1は、超音波結石破砕機能と機 械的衝撃式結石破碎機能との両機能の切換を術者が手動で行う必要がなレ、。また、 結石破砕システム 1は、迅速且つ安全に超音波結石破碎機能と機械的衝撃式結石 破砕機能との両機能を同時に制御できる。
[0056] 尚、結石破砕システムは、図 10に示すフローチャートに従って動作するように構成 しても良い。
図 10は、図 8の変形例を示すフローチャートである。図 10に示すフローチャートは 、超音波出力して超音波プローブ 22による超音波振動を行レ、、インピーダンスを検 出(算出)する(S11— S13)までは図 8のフローチャートと同様である。し力 ながら、 図 10は、図 8とはそれ以降の動作が異なる。
[0057] 即ち、 CPU31では、カウンタ 48によりデジタルコンパレータ 47からのオン信号の出 力時間を計数した計数結果に基づき、(規定値 Tを超えた)高いインピーダンスが予 め設定した所定時間、変化無しか否力を判断する (ステップ S14)。変化しない場合、 図 8のフローチャートと同様に機械的衝撃式出力をオンにする。そうすると、機械的衝 撃式プローブ 24による機械的衝撃が結石に与えられる。フットスィッチ 9がオフされる (ステップ S19)まで S12— S18を繰り返すようになつている。
[0058] これにより、図 10に示すフローチャートは、上記図 8と同様な効果を得ることができ る。これに加え、誤差によりインピーダンスが 1回だけでも規定値 Tを超えることがある 場合の、機械的衝撃式プローブ 24の使用頻度を少なくして、より正確に結石の状態 を把握できる。よって、より効率良く超音波結石破砕機能と機械的衝撃式結石破砕 機能との両機能を同時に制御できる。
[0059] また、駆動装置 8は、図 11に示すように偏差回路を設けて構成しても良い。
図 11は、図 6の第 1の変形例である結石破砕装置の内部構成を示す回路ブロック 図である。図 11に示すように、駆動装置 8Bは、 CPU31内のデジタルコンパレータ 4
7の代わりに偏差回路 51が設けられている。
[0060] 図 12は、図 11の偏差回路 51を示す回路ブロック図である。図 12に示すように、前 記偏差回路 51は、 CPU31bから設定値を受ける。それから、偏差回路 51は、この設 定値と絶対値算出回路 41aから出力される電流値の絶対値とを比較する。その比較
結果に基づいて、偏差回路 51は、オンオフ信号を前記 CPU31bに出力する。また、 前記偏差回路 51は、オンオフ信号を前記 HP I/F34に出力して、この HP I/F3 4を切り換える。
[0061] これにより、駆動装置 8Bは、 AZD変換器 43を介さないで、且つ絶対値算出回路 4 laによるインピーダンスの検知及び CPU31bによるインピーダンスの比較を行うこと なぐハード的にオンオフ信号を出力できる。そして、駆動装置 8Bは、このオンオフ 信号により前記 HP IZF34を切り換えることができる。これにより、より効率良く超音 波結石破砕機能と機械的衝撃式結石破砕機能との両機能を同時に制御できる。
[0062] 尚、駆動装置 8は、図 13に示すように構成しても良レ、。
図 13は、図 6の第 2の変形例である駆動装置の内部構成を示す回路ブロック図で ある。図 13に示すように、駆動装置 8Cは、 CPU31cと、超音波出力回路 32cと、機 械的衝撃式出力回路 33cと、時間管理部 52とを備えている。時間管理部 52では、 例えば、超音波出力開始からの経過時間を管理する。
[0063] このように構成することにより、例えば、超音波出力開始から 5秒経過したら超音波 出力を停止させて機械的衝撃式出力に切り換えることができる。
図 14は、図 13の CPUの制御を示すフローチャートである。図 14のフローチャート に示すように、 CPU31cは、フットスィッチ 9がオンされているか否かを検知する(ステ ップ S21)。フットスィッチ 9がオンされている場合、 CPU31は、時間管理部 52に設け ている図示しないタイマを作動させる(ステップ S22)。同時に、 CPU31cは、超音波 出力回路 32cを制御して超音波出力をオンする(ステップ S23)。すると、駆動装置 8 力 電流が超音波振動子 21に供給されて、超音波振動子 21が駆動して、超音波振 動が発生する。発生した超音波振動はプローブ先端に伝達されて、プローブ先端は 超音波振動する。こうして、超音波プローブ 22は、当接された結石を破砕する。
[0064] CPU31cは、超音波出力開始から 5秒経過したか否力、を判断する(ステップ S24)。
CPU31cは、 5秒経過していたら超音波出力回路 32cを制御して超音波出力を停止 (オフ)する(ステップ S25)。 CPU31cは、機械的衝撃式出力回路 33cを制御して機 械的衝撃式出力を 1回のみオンする(ステップ S26)。それから、 CPU31cは、機械 的衝撃式出力を停止 (オフ)する (ステップ S27)。
[0065] そして、 CPU31cは、フットスィッチ 9がオフされる(ステップ S28)まで上記 S22— S 27を繰り返す。例えば、図 15に示すように、超音波出力と機械的衝撃式出力とを 5 秒間隔毎に交互に繰り返す。
[0066] 図 15は、図 13の駆動装置の時間に対する超音波出力及び機械的衝撃式出力を 示すグラフである。
これにより、駆動装置 8Cは、時間管理部 52を設けることにより、インピーダンスゃ電 流電圧値を検出することなぐ時間経過のみ制御できる。それにより、構成が簡易化 され、安価に且つ正確に超音波結石破砕機能と機械的衝撃式結石破砕機能との両 機能を同時に制御できる。
[0067] ぐ第 2の実施形態 >
第 1の実施形態では、前記超音波プローブ 22と前記機械的衝撃式プローブ 24と の先端面が同一面又は略同一面に配置されて構成されている。第 2の実施形態で は、機械的衝撃式出力をオンするときのみ前記機械的衝撃式プローブ 24が突出す るように構成している。それ以外の構成は、上記第 1の実施形態と同様な構成である ので、説明を省略し、同じ構成には同じ符号を付して説明する。
[0068] 図 16は、本実施形態における結石破砕システムを構成している結石破碎プローブ 装置の断面図である。図 16に示すように、結石破砕プローブ装置 7Dには、回動駆 動部 53が前記ハンドピース 16の収納部 25に設けられている。回動駆動部 53は、機 械的衝撃式プローブ 24の後端部を長手軸方向に進退動する。
[0069] 前記機械的衝撃式プローブ 24の後端部には、図示しない雄ねじ部が形成されて いる。この雄ねじ部に螺合する図示しない雌ねじ部力 前記回動駆動部 53の内周面 に形成されている。そして、前記回動駆動部 53は、図示しないモータ等により回動す る。これにより、前記ねじ部の作用によって前記機械的衝撃式プローブ 24の後端部 、長手軸方向に進退動する。プローブ先端面は、前記超音波プローブ 22の先端 面に対して突没自在になってレ、る。
[0070] 即ち、機械的衝撃式出力をオンする際には、前記機械的衝撃式プローブ 24は前 記超音波プローブ 22の先端面に対して突出する。また、機械的衝撃式出力をオフ する際には、前記機械的衝撃式プローブ 24は後退する。
[0071] また、前記結石破砕プローブ装置 7Dは、前記超音波プローブ 22及び前記機械的 衝撃式プローブ 24が着脱自在なように構成されている。後述するように、プローブ長 さやプローブ径によって前記超音波プローブ 22と前記機械的衝撃式プローブ 24と は、組み合わせ自在である。
[0072] このため、本実施形態では、前記超音波プローブ 22と前記機械的衝撃式プローブ
24との組み合わせが妥当で有るか否かを判断する必要がある。そこで、これら超音 波プローブ 22及び機械的衝撃式プローブ 24のそれぞれにプローブ長さ及びプロ一 ブ径等の情報を記憶した記憶媒体として RFID (Radio frequency IDentificatio n)タグ 54を取り付けている。
[0073] 一方、前記結石破砕プローブ装置 7Dを制御駆動する駆動装置 8Dは、図 17に示 すように構成されている。
図 17は、図 16の結石破砕プローブ装置を有する結石破砕装置を示す回路ブロッ ク図である。図 17に示すように、前記駆動装置 8Dは、さらに、駆動回路 55と、 RFID リーダ(RFID Reader) 56と、警告部 57とを有する。
[0074] 駆動回路 55は、前記結石破砕プローブ装置 7Dの前記回動駆動部 53を駆動させ る。 RFIDリーダ(RFID Reader) 56は、前記超音波プローブ 22及び前記機械的衝 撃式プローブ 24に取り付けた RFIDタグ 54の情報を読み込むものである。 CPU31d は、その RFIDリーダ 56により読み込まれた情報に基づいて、所定の判断をする。警 告部 57は、その CPU31dの判断結果に従い、警告を発する。それ以外の構成は、 上記第 1の実施形態と同様なので説明を省略する。
[0075] このように構成されている結石破砕システムは、上記第 1の実施形態で説明したの と同様に内視鏡下で用いられる。そして、この結石破砕システムは、結石破砕プロ一 ブ装置 7Dが内視鏡 4の処置具揷通用チャンネルを揷通して体腔内に導かれる。こう して、結石破砕プローブ装置 7Dは、駆動装置 8Dの制御により体腔内の結石を破砕 する。
[0076] 図 18は、図 17の CPUの制御を示すフローチャートである。図 18に示すように、先 ず、 CPU31dは、 RFIDタグ 54からの情報に基づき、機械的衝撃式プローブ 24が装 着されているか否力 ^判断する (ステップ S31)。機械的衝撃式プローブ 24が装着さ
れている場合、次のステップへ進む。
[0077] 次に、 CPU31dは、術者による設定表示部 15の設定により、超音波出力モードが 選択されているか否力を判断する (ステップ S32)。超音波出力モードが選択されて いる場合、 CPU31dは、駆動回路 55を制御して回動駆動部 53を駆動させ、機械的 衝撃式プローブ 24を引込み(後退)位置へ配置する (ステップ S33)。
[0078] ここで、術者は、結石破砕プローブ装置 7Dの揷入部 17先端面を結石に当接させ、 フットスィッチ 9を操作する。これにより、超音波出力による結石の破砕が行われる。
CPU31dは、フットスィッチ 9がオンされているか否かを検知する(ステップ S34)。 フットスィッチ 9がオンされている場合、 CPU31dは、超音波出力回路 32を制御して 超音波出力をオンする(ステップ S35)。
[0079] すると、駆動装置 8Dから電流が超音波振動子 21に供給される。そうすると、超音 波振動子 21が駆動して、超音波振動が発生する。発生した超音波振動はプローブ 先端に伝達されて、プローブ先端が超音波振動する。こうして、超音波プローブ 22は 、当接された結石を破砕する。尚、フットスィッチ 9がオンされていない場合、 CPU31 dは、 S32へ戻る。
[0080] 次に、 CPU31dは、フットスィッチ 9がオフされ(ステップ S36)、超音波出力をオフ する(ステップ S37)まで、 CPU31dは超音波出力を続ける。フットスィッチ 9がオフさ れた場合、 CPU31dは超音波出力をオフして終了する。
[0081] 一方、超音波出力モードが選択されていない場合、 CPU31dは、駆動回路 55を制 御して回動駆動部 53を駆動させ、機械的衝撃式プローブ 24を突出位置へ配置する
(ステップ S 38)。
[0082] ここで、術者は、結石破砕プローブ装置 7Dの揷入部 17先端面を結石に当接させ、 フットスィッチ 9を操作する。これにより、機械的衝撃式出力による結石の破砕が行わ れる。
[0083] CPU31dは、フットスィッチ 9がオンされているか否かを検知する(ステップ S39)。
フットスィッチ 9がオンされている場合、 CPU31dは機械的衝撃式出力回路 33を制 御して機械的衝撃式出力をオンする(ステップ S40)。
[0084] すると、駆動装置 8Dからパルス信号が供給されて、機械的衝撃式プローブ 24は進
退動する。そして、機械的衝撃式プローブ 24は、結石に対して強く機械的衝撃を行 つて機械的衝撃波を付与し、結石を破砕する。尚、フットスィッチ 9がオンされていな レヽ場合、 CPU31diま、 S32へ戻る。
[0085] 次に、 CPU31dは、フットスィッチ 9がオフされ(ステップ S41)、機械的衝撃式出力 をオフする(ステップ S42)まで機械的衝撃式出力を続ける。フットスィッチ 9がオフさ れた場合、 CPU31dは、機械的衝撃式出力をオフして終了する。
[0086] これにより、第 2の実施形態の結石破砕システムは、上記第 1の実施形態と同様な 効果を得ることができる。これに加え、超音波出力モードの選択により超音波結石破 砕機能と機械的衝撃式結石破砕機能との両機能の切り換えを行うことができる。
[0087] 尚、前記超音波プローブ 22と前記機械的衝撃式プローブ 24との組み合わせは、 例えば、表 1に示すようになる。
[0088] [表 1]
0:出力可能 X :出力不可能 この表 1は、超音波プローブ 22の内径に対して出力可能又は出力不可能な機械 的衝撃式プローブ 24の外径を示している。ここでは、特に超音波プローブ 22の内径 が φ ΐ . 4mm, 2. 2mm, 3. Ommの 3種類に対して、機械的衝撃式プローブ 24の 外径が Φ Ο. 8mm, 1. 2mm, 2. Ommの 3種類である場合を示している。
[0089] 前記 CPU31dは、上記表 1の組み合わせデータを記憶している。 RFIDリーダ 56か らの情報に基づいて、前記 CPU31dは、図 19に示すように出力可能か出力不可能 かの判断を行い、警告部 57から警告を発する。
[0090] 図 19は、表 1の組み合わせデータに基づき、超音波プローブ 22に対して機械的衝
撃式プローブ 24の機械的衝撃式出力が出力可能か又は警告を発行するかを判断 する CPUのフローチャートである。図 19に示すように、術者が結石破砕プローブ装 置 7Dに超音波プローブ 22及び機械的衝撃式プローブ 24を装着する(ステップ S51 )。 CPU31dは、 RFIDリーダ 56からの情報に基づき、超音波プローブ 22の内径が φ 1. 4mmであるか否かを判断する(ステップ S52)。超音波プローブ 22の内径が φ 1. 4mmである場合、 CPU31dは、機械的衝撃式プローブ 24の外径が φ 0. 8mm であるか否かを判断する(ステップ S53)。機械的衝撃式プローブ 24の外径が φ θ. 8 mmである場合、 CPU31dは、機械的衝撃式出力による出力が可能であると判断す る(ステップ S54)。ここで、機械的衝撃式プローブ 24の外径が φ θ. 8mmでない場 合、 CPU31dは、警告部 57を制御して警告を発する(ステップ S55)。
[0091] 一方、超音波プローブ 22の内径が φ 1. 4mmでない場合、 CPU31dは、超音波プ ローブ 22の内径が φ 2. 2mmであるか否かを判断する(ステップ S56)。超音波プロ ーブ 22の内径が φ 2. 2mmである場合、 CPU31dは、機械的衝撃式プローブ 24の 外径が Φ 0. 8mm又は φ ΐ . 2mmであるか否かを判断する(ステップ S57, 58)。機 械的衝撃式プローブ 24の外径が φ θ. 8mm又は φ ΐ . 2mmである場合、 CPU31d は、機械的衝撃式出力による出力が可能であると判断する(ステップ S59, S60)。こ こで、機械的衝撃式プローブ 24の外径が φ 0. 8mm又は φ 1. 2mmでない場合、 C PU31dは、警告部 57を制御して警告を発する(ステップ S61)。
[0092] 一方、超音波プローブ 22の内径が φ 2. 2mmでない場合、 CPU31dは、超音波プ ローブ 22の内径が φ 3. Ommであると判断する。このとき、 CPU31dは、機械的衝撃 式プローブ 24の外径が φ 0· 8mm, 1. 2mm, 2. Ommのいずれかであっても、機械 的衝撃式出力による出力が可能であると判断する (ステップ S62)。
[0093] なお、図 19では、出力可能な超音波プローブ 22に対して機械的衝撃式プローブ 2 4による出力が可能か否力、を判断したが、出力可能な機械的衝撃式プローブ 24に対 して超音波プローブ 22による出力が可能か否かを判断してもよい。
[0094] これにより、結石破砕システムは、超音波プローブ 22と機械的衝撃式プローブ 24と の組み合わせに対して、超音波出力と機械的衝撃式出力とによる出力が可能か出 力不可能かの判断ができ、誤装着、誤出力を防止できる。
[0095] また、上記超音波プローブ 22と機械的衝撃式プローブ 24との組み合わせに対して 、それぞれのプローブへの出力レベル(Level)を表 2に示すように設定することも可 能である。
[0096] [表 2]
この表 2は、上記表 1に示した超音波プローブ 22と機械的衝撃式プローブ 24との 組み合わせに対して、超音波プローブ 22への出力レベルと機械的衝撃式プローブ 2 4への出力レベルとを示している。ここでは、特に超音波プローブ 22の内径が φ 1. 4 mm, 2. 2mm, 3. Ommの 3種類に対して、機械的衝撃式プローブ 24の外径が φ 0 . 8mm, 1. 2mm, 2. Ommの 3種類である場合、超音波プローブ 22への出カレべ ル及び機械的衝撃式プローブ 24への出力レベルがレベル 1一 5までの組み合わせ を示している。尚、レベル値は、数値が上がるほど、高い出力値である。
[0097] 前記 CPU31dは、上記表 2の組み合わせデータを記憶している。 RFIDリーダ 56か らの情報に基づいて、図 20に示すように、前記 CPU31dは、各プローブへの出カレ ベルを設定するようになっている。
[0098] 図 20は、表 2の組み合わせデータに基づき、 CPUによる出力レベル設定の制御を 示すフローチャートである。図 20に示すように、術者は、結石破砕プローブ装置 7D に超音波プローブ 22及び機械的衝撃式プローブ 24を装着する(ステップ S71)。そ うすると、 CPU31dは、 RFIDリーダ 56からの情報に基づき、超音波プローブ 22の内 径が φ 1. 4mmであるか否かを判断する(ステップ S72)。超音波プローブ 22の内径 が φ 1. 4mmである場合、 CPU31dは、機械的衝撃式プローブ 24の外径が φ θ. 8 mmであるか否かを判断する(ステップ S73)。機械的衝撃式プローブ 24の外径が φ 0. 8mmである場合、 CPU31dは、機械的衝撃式出力による出力が可能であると判
断する。この場合、 CPU31dは、超音波出力のレベルをレベル 1に、機械的衝撃式 出力のレベルをレベル 1に設定する(ステップ S74)。ここで、機械的衝撃式プローブ 24の外径が φ 0· 8mmでない場合、 CPU31dは、警告部 57を制御して警告を発す る(ステップ S 75)。
[0099] 一方、超音波プローブ 22の内径が φ 1. 4mmでない場合、 CPU31dは、超音波プ ローブ 22の内径が φ 2. 2mmであるか否かを判断する(ステップ S76)。超音波プロ ーブ 22の内径が φ 2. 2mmである場合、 CPU31dは、機械的衝撃式プローブ 24の 外径が Φ 0. 8mmであるか否かを判断する(ステップ S77)。機械的衝撃式プローブ 24の外径が φ 0. 8mmである場合、 CPU31dは、機械的衝撃式出力による出力が 可能であると判断する。この場合、 CPU31dは、超音波出力のレベルをレベル 2に、 機械的衝撃式出力のレベルをレベル 2に設定する(ステップ S78)。
[0100] また、機械的衝撃式プローブ 24の外径が φ 0. 8mmでない場合、 CPU31dは、機 械的衝撃式プローブ 24の外径が φ 1. 2mmであるか否かを判断する(ステップ S79) 。機械的衝撃式プローブ 24の外径が φ 1. 2mmである場合、 CPU31dは、機械的 衝撃式出力による出力が可能であると判断する。この場合、 CPU31dは、超音波出 力のレベルをレベル 2に、機械的衝撃式出力のレベルをレベル 3に設定する(ステツ プ S80)。
[0101] ここで、機械的衝撃式プローブ 24の外径が φ 1. 2mmでない場合、 CPU31dは、 警告部 57を制御して警告を発する (ステップ S81)。また、超音波プローブ 22の内径 が φ 2. 2mmでない場合、 CPU31dは、超音波プローブ 22の内径が 3. Ommである と判断する。そして、 CPU31dは、機械的衝撃式プローブ 24の外径が φ 0. 8mmで あるか否かを判断する(ステップ S82)。機械的衝撃式プローブ 24の外径が φ 0. 8m mである場合、 CPU31dは、超音波出力のレベルをレベル 3に、機械的衝撃式出力 のレベルをレベル 3に設定する(ステップ S83)。
[0102] また、機械的衝撃式プローブ 24の外径が φ 0. 8mmでない場合、 CPU31dは、機 械的衝撃式プローブ 24の外径が φ 1. 2mmであるか否かを判断する(ステップ S84) 。機械的衝撃式プローブ 24の外径が φ 1. 2mmである場合、 CPU31dは、機械的 衝撃式出力による出力が可能であると判断する。この場合、 CPU31dは、超音波出
力のレベルをレベル 3に、機械的衝撃式出力のレベルをレベル 4に設定する(ステツ プ S85)。
[0103] ここで、機械的衝撃式プローブ 24の外径が φ 1. 2mmでない場合、 CPU31dは、 機械的衝撃式プローブ 24の外径が 2. Ommであると判断する。この場合、 CPU31d は、超音波出力のレベルをレベル 4に、機械的衝撃式出力のレベルをレベル 5に設 定する(ステップ S86)。
[0104] 尚、本実施形態では、上述したように超音波出力のレベルと機械的衝撃式出力の レベルとの組み合わせを設定している。し力 ながら、超音波プローブ 22の安定性を 考慮した場合、超音波プローブ 22の内径と機械的衝撃式プローブ 24の外径との差 が所定以下、例えば、 1mm以下であるとき、超音波プローブ 22と機械的衝撃式プロ ーブ 24との摩擦を防止するために、超音波プローブ 22のレベルを 1つ下げてレベル 制限を行うようにしても良い。
[0105] なお、図 20では、出力可能な超音波プローブ 22に対して機械的衝撃式プローブ 2 4による出力が可能か否力を判断した力 S、出力可能な機械的衝撃式プローブ 24に対 して超音波プローブ 22による出力が可能か否かを判断してもよい。
[0106] これにより、結石破砕システムは、超音波プローブ 22と機械的衝撃式プローブ 24と の組み合わせに対してそれぞれのプローブへの出力レベルを設定でき、誤出力を防 止できる。尚、超音波プローブ 22の内径と機械的衝撃式プローブ 24の外形とが干渉 しないならば、図示しないが超音波プローブ 22と機械的衝撃式プローブ 24とを同時 に駆動するように構成しても良レ、。
[0107] <第 3の実施形態 >
第 1及び第 2の実施形態は、超音波出力と機械的衝撃式出力を交互に制御可能に 構成している。し力、しながら、第 3の実施形態では、機械的衝撃式出力の出力可能状 態を結石破砕プローブ装置 7に設けた内部スィッチにより制御するように構成してい る。それ以外の構成は、第 1及び第 2の実施形態と同様な構成であるので、説明を省 略し、同じ構成には同じ符号を付して説明する。
[0108] 図 21は、第 3の実施形態における結石破砕システムを構成している結石破砕プロ ーブ装置の断面図である。図 21に示すように、結石破砕プローブ装置 7Eにおいて、
収納部 25には前記機械的衝撃式プローブ 24の後端部が収納される。スィッチ部 58 は、収納部 25内周面側に設けられている。スィッチ部 58は、機械的衝撃式出力の出 力可能状態を制御するためのものである。更に、具体的に説明する。
[0109] 図 22A及び図 22Bは、図 21のスィッチ部を示す拡大図である。図 22Aは、スィッチ がオンしている際の様子を示すスィッチ部の拡大図である。図 22Bは、スィッチがォ フしている際の様子を示すスィッチ部の拡大図である。
[0110] 図 22A及び図 22Bに示すように、前記スィッチ部 58には、スィッチ(SW) 61を設け たスィッチオン溝部 62が形成されている。スィッチ(SW) 61は、前記収納部 25の内 周面側で機械的衝撃式出力の出力可能状態を制御するためのものである。このスィ ツチオン溝部 62の後方には、スィッチオフ溝部 63が形成されている。スィッチオフ溝 部 63は、前記スィッチオン溝部 62のスィッチ 61をオフするためのものである。一方、 前記機械的衝撃式プローブ 24の後端部には、突起部 64が設けられている。突起部 64は、前記スィッチオン溝部 62のスィッチ 61をオンするためのものである。
[0111] これにより、前記スィッチオン溝部 62のスィッチ 61がオフするように前記機械的衝 撃式プローブ 24を後退させる。そうすると、前記突起部 64を前記スィッチオフ溝部 6 3に入れることができる。これにより、前記結石破砕プローブ装置 7Eは、機械的衝撃 式出力を出力禁止状態にすることができる。
[0112] そして、前記機械的 flli撃式プローブ 24を前方へ押し込んで、前記突起部 64を前 記スィッチオフ溝部 63から移動させて、前記スィッチオン溝部 62に入れる。そして、 前記突起部 64が前記スィッチオン溝部 62のスィッチ 61をオンする。そうすると、前記 結石破砕プローブ装置 7Eの機械的衝撃式出力を出力可能状態にすることができる
[0113] 一方、前記結石破砕プローブ装置 7Eを制御駆動する駆動装置 8Eは、図 23に示 すように構成されている。
図 23は、図 21の結石破砕プローブ装置を有する結石破砕装置を示す回路ブロッ ク図である。図 23に示すように、前記駆動装置 8Eは SW検知回路 65を有している。
SW検知回路 65は、前記結石破砕プローブ装置 7Eの前記スィッチ 61のオンオフ状 態を検知する。
[0114] 前記 SW検知回路 65からのオンオフ信号に基づき、 CPU31eは、図 24に示すフロ 一チャートに従って、前記超音波出力回路 32からの出力と前記機械的衝撃式出力 回路 33からの出力とを切り換えてハンドピース 16へ出力する。このようにして、前記 超音波プローブ 22と前記機械的衝撃式プローブ 24とを切換制御する。それ以外の 構成は、上記第 1の実施形態と同様なので説明を省略する。
[0115] このように構成されている結石破砕システムは、上記第 1の実施形態で説明したの と同様に内視鏡下で用いられる。結石破砕プローブ装置 7Eは、内視鏡 4の処置具 揷通用チャンネルを揷通して体腔内に導かれる。そうすると、結石破砕プローブ装置 7Eは、駆動装置 8Eの制御により体腔内の結石を破砕する。
[0116] 図 24は、図 23の CPUの制御を示すフローチャートである。図 24に示すように、先 ず、 CPU31eは、機械的衝撃式プローブ 24が装着されているか否かを判断する (ス テツプ S91)。機械的衝撃式プローブ 24が装着されている場合、次のステップへ進む
[0117] 次に、 CPU31eは、スィッチ検知回路 65からの検出結果に基づき、スィッチオン溝 部 62のスィッチ 61がオフであるか否かを判断する(ステップ S92)。スィッチオン溝部 62のスィッチ 61がオフである場合、 CPU31eは、超音波プローブ 22を動作させるた めの超音波出力可能状態へ移行する(ステップ S93)。
[0118] ここで、術者は、結石破砕プローブ装置 7Eの挿入部 17先端面を結石に当接させ、 フットスィッチ 9を操作する。そうすることで、超音波出力による結石の破碎が行われる 。 CPU31eは、フットスィッチ 9がオンされているか否かを検知する(ステップ S94)。
[0119] ここで、超音波出力回路 32は、フットスィッチ 9がオンされたときから微弱な電流を 超音波プローブ 22へ供給している。絶対値検出回路 41aでは、インピーダンスを検 知可能であるが、上記第 1の実施形態で説明したのと同様に、 CPU31eでインピー ダンスを検知してもよレ、。尚、フットスィッチ 9がオンされていない場合、 CPU31eは S 92に戻る。
[0120] そして、インピーダンスが規定値 T以下である場合、 CPU31eは、超音波出力回路
2
32を制御して超音波出力をオンする (ステップ S95)。
駆動装置 8Eから電流を供給されることにより、超音波振動子 21は駆動して、超音
波振動を発生させる。発生した超音波振動はプローブ先端に伝達されて、プローブ 先端は超音波振動する。そうして、超音波プローブ 22は、当接された結石を破砕す る。
[0121] CPU31eは、フットスィッチ 9がオフされて超音波出力をオフする(ステップ S96, S 97)まで、 CPU31eは超音波出力をオンし続けて超音波プローブ 22を駆動し続ける
[0122] また、スィッチオン溝部 62のスィッチ 61がオンである場合、 CPU31eは、機械的衝 撃式プローブ 24を動作させるための機械的衝撃式出力可能状態へ移行する(ステツ プ S99)。
[0123] ここで、術者は、結石破砕プローブ装置 7Eの揷入部 17先端面を結石に当接させ、 フットスィッチ 9を操作する。これにより、機械的衝撃式出力による結石の破砕が行わ れる。
[0124] CPU31eは、フットスィッチ 9がオンされているか否かを検知する(ステップ S100)。
フットスィッチ 9がオンされている場合、 CPU31eは、機械的衝撃式出力回路 33を制 御して機械的衝撃式出力をオンする(ステップ S 101)。
[0125] すると、機械的衝撃式プローブ 24は、駆動装置 8Eからパルス信号を供給されて進 退動する。そして、機械的衝撃式プローブ 24は、結石に対して強く機械的衝撃を行 つて機械的衝撃波を付与し、結石を破砕する。尚、フットスィッチ 9がオンされていな い場合、 CPU31eは、 S92へ戻る。 CPU31eは、フットスィッチ 9がオフされて機械的 衝撃式出力をオフする(ステップ S102, S103)まで、機械的衝撃式出力をオンし続 けて機械的衝撃式プローブ 24を駆動し続ける。
[0126] これにより、本実施形態の結石破砕システムは、第 1及び第 2の実施形態と同様な 効果を得ることができる。これに加え、機械的衝撃式出力の出力可能状態を結石破 砕プローブ装置 7Eに設けたスィッチ部 58により制御することができる。したがって、 術者が意識してスィッチ部 58を操作しない限り、結石破砕システムは、機械的衝撃 式結石破砕機能を動作させることがない。
[0127] 尚、結石破砕システムは、結石破砕プローブ装置 7にスィッチ部 58を設けることなく 、図 25に示すように、機械的衝撃式プローブ 24に加圧センサを設けて構成しても良
レ、。
[0128] 図 25は、図 23の変形例である結石破砕装置の内部構成を示す回路ブロック図で ある。図 25に示すように、結石破砕プローブ装置 7Fでは、加圧センサ 66が機械的 衝撃式プローブ 24に設けられている。加圧センサ 66は、結石に当接した際の圧力を 検知する。
[0129] 一方、前記結石破砕プローブ装置 7Fを制御駆動する駆動装置 8Fは、加圧センサ 検知回路 67を有している。加圧センサ検知回路 67は、前記機械的衝撃式プローブ 24に設けた加圧センサ 66の信号を受信して圧力を検知するものである。
[0130] そして、前記加圧センサ検知回路 67からの検出結果に基づき、 CPU3Hは、予め 設定された閾値である規定値 Tと比較してこの規定値 Tを超えているか否力、を判断
3 3
する。そして、 CPU3Hは、その判断結果に基づいて前記機械的衝撃式出力回路 3 3を制御する。
[0131] このように構成されている結石破砕システムは、上記第 1の実施形態で説明したの と同様に内視鏡下で用いられている。そして、結石破砕プローブ装置 7Fが内視鏡 4 の処置具挿通用チャンネルを挿通して体腔内に導かれる。そうすると、駆動装置 8F の制御により結石破砕プローブ装置 7Fは、体腔内の結石を破砕するようになってい る。
[0132] ここで、術者は、結石破砕プローブ装置 7Fの挿入部 17先端面を結石に当接させ、 フットスィッチ 9を操作する。そうすることで、図 26に示すフローチャートに基づいて結 石の破砕が行われる。
[0133] 図 26は、図 25の CPUの制御を示すフローチャートである。図 26に示すように、先 ず、 CPU31fは、フットスィッチ 9がオンされているか否かを検知する(ステップ S111) 。フットスィッチ 9がオンされている場合、 CPU3Hは、超音波出力回路 32を制御して 超音波出力をオンする(ステップ SI 12)。
[0134] すると、駆動装置 8Fから電流を供給されることにより、超音波振動子 21は駆動して 、超音波振動を発生させる。発生した超音波振動はプローブ先端に伝達されて、プ ローブ先端は超音波振動する。このようにして、超音波プローブ 22は、当接された結 石を破砕する。尚、フットスィッチ 9がオンされていない場合、 CPU31fは、 S111へ
戻る。
[0135] そして、超音波出力(出力レベル)は、 CPU31fの制御により、予め設定された閾値 である規定値 Tまで徐々に上がる(ステップ S112-1)。 超音波出力が規定値 Tま
1 1 で上がった後、絶対値検出回路 41aは、インピーダンスを検出(算出)する (ステップ S113)。 CPU31fは、絶対値検出回路 41aで検出されたインピーダンスが規定値 T
2 を超えているか否かを判断する(ステップ S 114)。また、術者による設定表示部 15の 設定により、 CPU3Hは、機械的衝撃式プローブ 24が装着されているか否力、を判断 する(S115)。インピーダンスが規定値 Tを超えて且つ、機械的衝撃式プローブ 24
2
が装着されている場合、 CPU3Hは、超音波出力回路 32を制御して超音波出力を オフする(ステップ S 116)。すると、結石破砕プローブ装置 7Fは、超音波プローブ 22 の超音波振動を停止(オフ)する。尚、インピーダンスが規定値 T以下で且つ、機械
2
的衝撃式プローブ 24が装着されていない場合、 CPU31fは、 S111へ戻る。
[0136] 結石破砕プローブ装置 7Fは、超音波振動が停止した状態において、結石に当接 した際の圧力を加圧センサ 66により検知する。加圧センサ 66からの信号は、駆動装 置 8Fの加圧センサ検知回路 67に出力される。加圧センサ検知回路 67は、検知結 果を CPU31fに出力する。
[0137] そして、 CPU31fは、加圧センサ検知回路 67からの検知結果に基づき、圧力が規 定値 Tを超えているか否かを判断する (ステップ S117)。圧力が規定値 Tを超えて
3 3 いる場合、 CPU31fは、機械的衝撃式出力回路 33を制御して機械的衝撃式出力を オンする(ステップ S 118)。
[0138] すると、機械的衝撃式プローブ 24は、駆動装置 8Fからパルス信号を供給されて進 退動する。そうして、機械的衝撃式プローブ 24は、結石に対して強く機械的衝撃を 行って機械的衝撃波を付与し、結石を破砕する。
[0139] 次に、フットスィッチ 9がオフされ (ステップ S119)、機械的衝撃式出力をオフする( ステップ S120)まで、 CPU31fは、機械的衝撃式出力を続ける。フットスィッチ 9がォ フされた場合、 CPU3Hは、機械的衝撃式出力をオフする。 CPU31fは、術者により 再びフットスィッチ 9カオンされる(ステップ S121)と、 S112へ戻り、 S112— S121ま で繰り返す。
[0140] これにより、変形例の結石破砕システムは、上記第 3の実施形態と同様な効果を得 ること力 Sできる。これに加え、機械的衝撃式出力の出力可能状態を機械的衝撃式プ ローブ 24に設けた圧力センサにより制御することができるので、この結石破砕システ ムは、 自動的に機械的衝撃式結石破砕機能を動作させることができる。
[0141] 尚、結石破砕プローブ装置 7は、機械的衝撃式出力が大きくなぐ結石への衝撃が 強くない場合、図 27に示すように、超音波プローブが機械的衝撃式プローブを兼ね るように構成しても良い。
[0142] 図 27は、超音波プローブが機械的衝撃式プローブを兼ねる結石破砕プローブ装 置を示す構成図である。図 27に示すように、結石破砕プローブ装置 7Gは、超音波 プローブ 22Gが機械的衝撃式プローブを兼ねるように構成されている。
[0143] 前記結石破砕プローブ装置 7Gは、ハンドピース 16内部に超音波振動子としてラン ジュバン型振動子 68を有する。揷入部 17は、このランジュバン型振動子 68から延出 する超音波プローブ 22Gが開口力 突出したものである。
[0144] また、前記結石破砕プローブ装置 7Gは、ハンドピース 16内部で、ランジュバン型 振動子 68の外側の離れた位置に、外装部材 69と一体となっている支持部 71が形成 されている。この支持部 71の外周には、磁界を発生するためのコイル 72が配設され ている。尚、符号 19aは、前記コイル 72へ電流を供給するためのケーブル口金であ る。符号 19bは、前記ランジュバン型振動子 68へ電流を供給するためのケーブル口 金である。
[0145] 前記超音波プローブ 22Gは、前記ランジュバン型振動子 68の外周に、前記コイル 72による磁界の影響を受けるように金属枠 73が接合されている。そして、前記結石 破碎プローブ装置 7Gは、超音波出力を行う場合、駆動装置 8から電流を供給されて 前記ランジュバン型振動子 68が駆動して、超音波振動を発生させる。発生した超音 波振動は、プローブ先端に伝達されて、プローブ先端が超音波振動する。こうするこ とで、結石破砕プローブ装置 7Gは、当接された結石を破砕するようになっている。
[0146] 一方、前記結石破砕プローブ装置 7Gは、機械的衝撃式出力を行う場合、駆動装 置 8から電流を供給されて前記コイル 72が磁界を発生する。この発生した磁界がラン ジュバン型振動子 68の金属枠 73に作用して、超音波プローブ 22G全体を進退動さ
せる。これいより、結石破砕プローブ装置 7Gは、当接された結石に対して機械的衝 撃を与えるようになつている。
[0147] 従って、結石破砕プローブ装置 7Gは、結石への衝撃が強くなレ、場合、超音波プロ ーブ 22Gが機械的衝撃式プローブ 24を兼ねるように構成できる。
また、結石破砕システムは、図 28に示すように内視鏡画像から結石サイズを検出し 、前記超音波プローブ 22と前記機械的衝撃式プローブ 24とを切換制御するように構 成しても良い。
[0148] 図 28は、内視鏡画像から検出した結石サイズに基づき、超音波プローブと機械的 衝撃式プローブとを切換制御する結石破砕システムの回路ブロック図である。図 28 に示すように、結石破砕システム 1Hは、 CCU6hを有している。 CCU6hは、画像処 理回路 81と、結石サイズ検知回路 82と、送信回路 83と、 CPU84とを有する。
[0149] 結石サイズ検知回路 82は、画像処理回路 81により画像処理して得た画像信号か ら結石サイズを検知する。送信回路 83は、その結石サイズ検知回路 82の検知結果 を送信する。
[0150] 一方、駆動装置 8Hは、超音波出力回路 32hと、機械的衝撃式出力回路 33と、受 信回路 85と、出力判断回路 86とを有する。受信回路 85は、前記 CCU6hからの結 石サイズの検知結果を受信する。出力判断回路 86は、その受信回路 85からの検知 結果に基づき、超音波出力回路 32hからの超音波出力か又は機械的衝撃式出力回 路 33hからの機械的衝撃式出力かの出力判断を行う。そして、出力判断回路 86は、 その判断結果を CPU31hに出力する。
[0151] そして、駆動装置 8Hは、前記 CPU31hの制御に基づき、後述のフローチャートに 従って、前記超音波出力回路 32hからの出力と前記機械的衝撃式出力回路 33hか らの出力とを切り換えてハンドピース 16へ出力する。それにより、駆動装置 8Hは、前 記超音波プローブ 22と前記機械的衝撃式プローブ 24とを切換制御する。
[0152] このように構成されている結石破砕システム 1Hは、上記第 1の実施形態で説明した のと同様に内視鏡下で用いられる。結石破砕プローブ装置 7Fは、内視鏡 4の処置具 揷通用チャンネルを揷通して体腔内に導かれる。そうすることで、結石破砕プローブ 装置 7Fは駆動装置 8Fの制御により体腔内の結石を破砕する。
[0153] ここで、内視鏡 4は、図示しない撮像手段により内視鏡像を撮像して得た撮像信号 を CCU6hに出力する。 CCU6hは、画像処理回路 81が撮像信号から画像信号を生 成する。そして、 CCU6hは、モニタ 5に内視鏡画像を表示させる。同時に、結石サイ ズ検知回路 82は画像処理回路 81からの画像信号により結石サイズを検知する。 CC U6hは、この検知結果を送信回路 83を介して駆動装置 8Hへ送信する。
[0154] 駆動装置 8Hは、結石サイズ検知結果を受信回路 85により受信する。この受信した 検知結果に基づき、出力判断回路 86は超音波出力回路 32hからの超音波出力か 又は機械的衝撃式出力からの機械的衝撃式出力かの出力判断を行う。そして、出力 判断回路 86は、この判断結果を CPU31hに出力する。
[0155] すると、駆動装置 8Hの CPU31hは、図 29に示すフローチャートに基づいて、超音 波プローブ 22出力可能状態へ移行するか又は機械的衝撃式プローブ 24出力可能 状態へ移行するかの切換制御を行う。
[0156] 図 29は、結石サイズに基づき、超音波プローブ出力可能状態へ移行するか又は機 械的衝撃式プローブ出力可能状態へ移行するかの切換制御を示す図 28の CPUの 制御を示すフローチャートである。
[0157] 図 29に示すように、 CPU31hは、出力判断回路 86からの結石判別信号を受信す る(ステップ S131)。 CPU31hは、結石の大きさが例えば、 1辺 20mm以上か否かの 判断を行う(ステップ S 132)。結石の大きさが 1辺 20mm以上である場合、 CPU31h は、機械的衝撃式プローブ 24出力可能状態へ移行する (ステップ S132)。一方、結 石の大きさが 1辺 20mm未満である場合、 CPU31hは、超音波プローブ 22出力可 能状態へ移行する(ステップ S 133)。
[0158] そして、術者は、結石破砕プローブ装置 7Hの揷入部 17先端面を結石に当接させ 、フットスィッチ 9を操作する。そうすることで、超音波プローブ 22又は機械的衝撃式 プローブ 24による結石の破砕が行われる。
[0159] これにより、変形例の結石破砕システム 1Hは、検知した結石サイズにより超音波プ ローブ 22又は機械的衝撃式プローブ 24の出力可能状態へ移行できるので、結石の 破砕がより簡易となる。
[0160] なお、上述した各実施形態等を部分的に組み合わせる等して構成される実施形態
等も本発明に属する。
以上より、本発明の結石破砕装置は、迅速且つ安全に超音波結石破砕機能と機 械的衝撃式結石破碎機能との両機能を同時に制御することができるという効果を有 する。