JPH07313518A - 超音波治療装置 - Google Patents

超音波治療装置

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JPH07313518A
JPH07313518A JP6110945A JP11094594A JPH07313518A JP H07313518 A JPH07313518 A JP H07313518A JP 6110945 A JP6110945 A JP 6110945A JP 11094594 A JP11094594 A JP 11094594A JP H07313518 A JPH07313518 A JP H07313518A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 治療部位の例えば大きさや種類に応じて効率
の良い治療を行う。 【構成】 患者に接触させて超音波治療を行うための治
療用アプリケータ101と、集束超音波の焦点サイズと
ともに焦点エネルギの切り替えを制御する制御回路10
2と、超音波断層像を表示するイメージング装置103
と、各ユニットの連帯制御を行うCPU104と、各種
の条件を設定する操作卓114とを備えるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、治療部位を超音波の集
束エネルギによって治療する超音波治療装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、腎臓結石、その他の結石や癌組織
などを手術によることなく除去する方法として、所定の
領域に集束する超音波を体外から照射するものが知られ
ている。以下、従来技術の一例としてピエゾ素子(圧力
振動子)を用いた超音波治療装置を簡単に説明する。
【0003】ピエゾ素子とは、例えば厚み方向に電圧を
印加することにより機械的な振動をおこすものであり、
この振動により超音波が発生する。このピエゾ素子を、
例えば複数個凹面(球体の一部)状に配列し、これらの
ピエゾ素子に同時に電圧を印加すれば、発生した超音波
は球面の幾何学的中心に集束する。被検体(患者)内
の、例えば腎結石に超音波の集束位置(以下、焦点また
は集束点ということもある。)が一致するように前述し
たピエゾ素子などの超音波発生源を配置する。これによ
り腎結石は超音波の集束エネルギにより徐々に破砕され
る。実際の装置構成にあっては、人体への超音波の伝達
効率を高めるために超音波発生源の発生面側に水袋を設
けて、この水袋を被検体に接触させた状態で治療した
り、焦点位置と治療部位とを位置合わせを容易にしたり
治療経過を確認するために従来より知られている超音波
イメージングやX線診断装置を併用した超音波治療装置
も知られている。
【0004】このような超音波治療装置を用いて結石な
どの被破砕物を治療をする際に、結石などの被破砕物の
大きさに応じて集束超音波の焦点サイズを変化させるこ
とができる。これは、それぞれの振動子の電圧印加タイ
ミングに時間差をつけることにより可能である。焦点サ
イズとは、超音波の圧力分布におけるピーク圧力の半値
以上の圧力をもつ範囲、またはある一定以上の圧力を指
す場合があるが、一般に特定された基準はいまだ定めら
れていない。
【0005】尚、超音波発生源としては上述したピエゾ
素子の他、磁界を加えることにより機械的振動を引き起
こす磁歪素子を利用した方式、磁性体に巻き付けたコイ
ルに電流を供給することにより機械的振動を引き起こす
電磁誘導方式などが知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような超音波治療装置にはつぎのような問題点があ
る。 それは、結石などの治療部位に応じて集束超音波
の焦点サイズを大きくする際、焦点サイズが大きくなる
につれ集束超音波のエネルギが分散するため治療効率が
低下するということである。
【0007】そこで本発明は上記欠点を除去するもので
あり、治療部位の例えば大きさや種類に応じて、効率の
良い治療が行える超音波治療装置を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の請求項1記載の超音波治療装置は、互いに異
なる複数種の駆動力を供給することによりそれぞれ異な
る圧力分布および焦点エネルギを有する集束超音波を発
生する集束超音波源を備えることを特徴とするものであ
る。
【0009】また本発明の請求項2記載の超音波治療装
置は、互いに異なる複数種の駆動力を供給することによ
りそれぞれ異なる圧力分布を持ち且つピーク圧力一定の
集束超音波を発生する集束超音波源を備えることを特徴
とするものである。
【0010】
【作用】本発明によれば、複数個の超音波発生源に互い
に異なる複数種の駆動力を供給することにより、それぞ
れ異なる圧力分布および焦点エネルギを有する集束超音
波を発生することが可能となる。これにより、例えば治
療部位の大きさや種類に応じて、効率の良い治療が行え
ることが可能となる。
【0011】また、本発明によれば、複数個の超音波発
生源に互いに異なる複数種の駆動力を供給することによ
り、それぞれ異なる圧力分布を持ち且つピーク圧力一定
の集束超音波を発生することが可能となる。これによ
り、治療部位に応じて効率の良い治療を行うことが可能
となる。
【0012】
【実施例】以下、本発明に係る第1実施例について図面
を参照しながら説明する。図1は、本発明の第1実施例
に係る超音波治療装置のブロック図である。図1に示す
実施例装置は、患者に接触させて超音波治療を行うため
の治療用アプリケータ101と、集束超音波を制御する
制御回路102と、超音波断層像を表示するイメージン
グ装置103と、各ユニットの連携制御を行うCPU1
04と、各種の条件設定をする操作卓114から構成さ
れる。
【0013】この様に構成される実施例装置において操
作卓114について説明する。操作卓114は超音波治
療に必要な各種条件を設定するものであり、ここでは焦
点サイズ、ピーク圧力、照射レート(単位時間あたりの
照射パルス数)、総照射パルス数、その他超音波イメー
ジングに必要な諸条件(周知技術を用いることができる
ので以下特に説明はしない。)を設定することができ
る。尚、特に設定されない条件は予め定められている初
期値が設定される。
【0014】つづいて、CPU104について説明す
る。CPU104は、治療用アプリケータ101、制御
回路102、イメージング装置103の連携制御を行う
ものであり、ここでは操作卓114により設定された設
定条件に基づいて各ユニットの制御及び各ユニットで求
められた情報を相互交換する。
【0015】つづいて、治療用アプリケータ101の具
体的構成について説明する。治療用アプリケータ101
は、超音波治療を行うための異なる音場領域を形成する
超音波を送受波するものであり、ピエゾ素子群106、
バッキング材107、水袋108、イメージング用超音
波プローブ109によって構成される。以下、それぞれ
の構成要素について説明する。
【0016】ピエゾ素子群106は、複数のリング状ピ
エゾ素子11〜15を同心円状にし超音波送波面が凹面
をなすように配置したものである。これは、電圧パルス
の供給を受けることにより超音波を発生し、例えば複数
のピエゾ素子11〜15が同時に駆動されるとその超音
波は球面の幾何学的中心点(ここでは、結石の位置)に
集束超音波を形成する。
【0017】超音波プローブ109は、ピエゾ素子群1
06の中心に挿入配置しており、先端部に振動子を有し
被検体に向けて超音波を送信し反射波を受信するもので
ある。この超音波プローブ109にはコンベックスプロ
ーブ、セクタプローブ、リニアプローブなど種々ある
が、本実施例では部位が深くなるほど広く観察できるセ
クタプローブを用いる。
【0018】バッキング材107は、ピエゾ素子群10
6の背面に備えられ、ピエゾ素子群106の背面に発生
する超音波を吸収するものである。水袋108は、ピエ
ゾ素子群106と超音波プローブ109を覆うように設
けており、水と近い音響インピーダンスを有する薄い膜
で形成している。尚、この膜内に水を満たすことにより
ピエゾ素子群106及び超音波プローブ109と被検体
との間の超音波の伝達効率を高めることができる。
【0019】つづいて制御回路102の具体的構成につ
いて説明する。制御回路102はピエゾ素子群106を
駆動するものであり、高電圧電源部111、遅延制御部
112、電圧制御部113、パルサ21〜25及びディ
レイ31〜35によって構成される。以下それぞれの構
成要素について説明する。
【0020】遅延制御部112は、操作卓114で設定
した焦点サイズ及び焦点エネルギに応じて後段のディレ
イ21〜25の遅延時間を設定するものである。焦点サ
イズ及び焦点エネルギと遅延時間との関係については後
述する。
【0021】ディレイ31〜35は、CPU104から
出力される集束超音波用トリガ信号(以下、トリガ信号
と称する)を遅延制御部112によって設定された時間
だけ遅延させて後段のパルサ21〜25へ出力するもの
である。
【0022】パルサ21〜25はそれぞれ高圧コンデン
サ(図示省略)を内蔵し、ディレイ31〜35からのト
リガ信号を受けて高圧コンデンサに蓄積した高電圧を治
療用アプリケータ101内のピエゾ素子11〜15に電
圧パルスとして供給するものである。このパルサ21〜
25への高電圧の蓄積は次の電圧制御部113及び高電
圧電源部111によって行なわれる。
【0023】電圧制御部113は、操作卓114により
設定した焦点エネルギ及び焦点サイズに応じてパルサ2
1〜25に蓄積する電圧値を設定するものである。焦点
エネルギと焦点サイズとの関係については後述する。
【0024】高電圧電源部111は、電圧制御部113
で設定した電圧値に基づいてパルサ21〜25の高圧コ
ンデンサに対して高電圧を供給するものである。尚、図
1に示す遅延制御部112、電圧制御部113に向う矢
印はそれぞれCPU104から出力された焦点サイズ及
び焦点エネルギの情報であり、ディレイ31〜35に向
う矢印はCPU104からディレイ31〜35に出力さ
れるトリガ信号である。
【0025】このように構成される制御回路402の相
互関係について説明する。遅延制御部112は、ディレ
イ31〜35から出力されるトリガ信号の遅延時間を設
定する複数のテーブル、例えば焦点サイズの設定数3、
焦点エネルギの設定数3の6つのテーブルを記憶してい
る。ディレイ31〜35はそのテーブルに応じて所定の
時間差をもってパルサ21〜25にそれぞれトリガ信号
を出力する。パルサ21〜25はそれぞれピエゾ素子1
1〜15に電圧パルスを供給する。この時間差により集
束超音波の焦点サイズを切り替えることができる。
【0026】ここで、本実施例のピエゾ素子群106の
駆動タイミング(遅延時間)とそのときの焦点サイズに
ついて説明する。図2は、遅延制御部112で設定した
ディレイ31〜35の遅延時間の一例ととそのときの焦
点サイズを示したものである。
【0027】図2aに示すようにディレイ31〜35か
らパルサ21〜25に同時にトリガ信号を出力すると、
ピエゾ素子群106の超音波送受波面の幾何学的中心点
(球面の中心点)に集束超音波を形成する。
【0028】図2bに示すように最初にディレイ34、
次にディレイ31、33、35、その後にディレイ32
という順にディレイ31〜35からパルサ21〜25に
トリガ信号を出力すると、図2aに示す集束超音波と同
じ位置に図2aより大きい焦点サイズを有する集束超音
波を形成する。
【0029】図2cに示すように最初にディレイ31、
35、次にディレイ32、34、その後ディレイ33の
順にディレイ31〜35からパルサ21〜25にトリガ
信号を出力すると、図2aに示す集束超音波と同じ位置
に図2bより大きい焦点サイズを有する集束超音波を形
成する。
【0030】このようにしてそれぞれのピエゾ素子11
〜15の駆動タイミングを制御することにより集束超音
波の焦点サイズが切り替えられる。次にこのように焦点
サイズの切り替えと共に焦点エネルギの切り替えること
について説明する。
【0031】図3は、ピーク圧力を一定にしたときの焦
点サイズ及び焦点エネルギを示したものであり、図3a
はピーク圧力を一定にしたときの焦点サイズの切り替え
を示し、図3bはピーク圧力を一定した状態で焦点エネ
ルギを切り替えたときの焦点エネルギを示す。
【0032】図3aに示すようにピーク圧力を一定に保
ったまま焦点サイズを切り替えるため以下のことを行
う。電圧制御部113は焦点サイズに応じて高電圧電源
部111からパルサ81〜85に供給する電圧の電圧値
を設定する複数の補正データ、例えば焦点サイズの切り
替えの数と同数の補正データを記憶している。この補正
データは、例えば焦点サイズが切り替わってもピーク圧
力を所定の閾値以上にするものである。
【0033】高電圧電源部111は、電圧制御部113
からの補正データに基づいてパルサ21〜25それぞれ
に電圧を供給する。パルサ21〜25は、ピーク圧力を
一定に保ったまま焦点サイズを切り替えるために、内蔵
したコンデンサに蓄積する電圧を変えピエゾ素子11〜
15に供給する電圧パルスの大きさを変える。
【0034】つまりCPU104を介し焦点サイズに応
じて電圧制御部113の所定の補正データを選択し、パ
ルサ21〜25に供給する電圧パルスを変えて図3aに
示すようなピーク圧力を一定に保った状態で焦点サイズ
を切り替える。これより焦点サイズに応じた焦点エネル
ギになる。
【0035】つづいて、イメージング装置103につい
て説明する。イメージング装置103は、超音波プロー
ブ109を介して被検体内に超音波を送受波し、集束超
音波の集束領域の超音波断層像を表示するものであり、
送受信回路(図示せず)、モニタ110から構成され
る。
【0036】送受信回路は、超音波プローブ109がセ
クタスキャンを行うように励振させると共にこのセクタ
スキャンに基づく超音波プローブ109からのエコー信
号を受信するものである。
【0037】モニタ110は、送受信回路の出力信号に
基づいて集束超音波の集束領域を表示するものである。
このモニタ110には、CPU104の制御に基づくピ
エゾ素子群106と、操作卓114の集束超音波の設定
に基づくマーカ、超音波プローブ109の音場領域が超
音波断層像として例えば扇状に表示される。尚、このマ
ーカは、操作卓114で設定した集束超音波の焦点サイ
ズ、焦点エネルギに応じて変化する。この変化とは、焦
点サイズに応じてマーカの大きさが切り替わり、焦点エ
ネルギに応じてマーカの色、マーカの濃淡、マーカの点
滅速度のうち少なくとも一つが切り替わることをいう。
【0038】上記のように構成する実施例装置の作用に
ついて説明する。まず、治療用アプリケータ101の水
袋108を被検体の体表(例えば、背中)に密着させ
る。この状態で、術者は、操作卓114に所定の操作を
施し、超音波プローブ109を駆動させてモニタ110
に被検体内の断層像を表示し、治療用アプリケータ10
1を移動させながら断層像の中から結石を探す。
【0039】このとき、モニタ110には、CPU10
4からイメージング装置103に送信される信号に基づ
き、超音波プローブ109の位置、超音波プローブ10
9の音場領域の断層像及びマーカがそれぞれ固定された
位置に表示されている。そして治療用アプリケータ10
1を移動すると、表示部位は治療用アプリケータ101
の移動に伴って変化する。
【0040】このように結石を断層像内に描写した段階
で更に治療用アプリケータ101を微調整し、結石がマ
ーカと一致するように位置決めを行い、結石像105と
マーカが一致した段階で治療用アプリケータ101を固
定する。
【0041】つづいて、術者は、例えば結石105の大
きさや種類に応じて焦点サイズ及び焦点エネルギを設定
するために操作卓114を所定の操作を施す。この所定
の操作を施すと、CPU104から出力設定値に応じた
信号がイメージング装置103、制御回路102(遅延
制御部112、電圧制御部113)に送信される。
【0042】その信号をイメージング装置103に送信
すると、モニタ110に集束超音波の焦点サイズ及び焦
点エネルギの大きさに応じたマーカを表示する。一方、
制御回路102はディレイ31〜35からパルサ21〜
25に出力されるトリガ信号の遅延時間、高圧電源部1
11からパルサ21〜25の高圧コンデンサに対して供
給する電圧値の大きさを制御する。
【0043】具体的には、その信号は遅延制御部11
2、電圧制御部113に送られる。電圧制御部113で
はその信号が入力されると高電圧電源部111からパル
サ21〜25に供給する電圧値を設定する。高電圧電源
部111は、電圧制御部113で設定された電圧値を受
けその電圧値に応じた電圧をパルサ21〜25に供給す
る。
【0044】遅延制御部112ではその信号が入力され
ると操作卓114の設定に応じた所定のテーブルを選択
し、ディレイ31〜35からパルサ21〜25に出力す
るトリガ信号の遅延時間を設定する。ディレイ31〜3
5は、遅延制御部112で設定された出力タイミングで
トリガ信号をパルサ21〜25に出力する。そしてパル
サ21〜25はトリガ信号を受けると蓄積した電圧をそ
れぞれ独立にピエゾ素子11〜15に電圧パルスとして
供給する。
【0045】このように所定の大きさの電圧パルスが所
定の時間差をもって供給されるとピエゾ素子11〜15
は、それぞれ独立に超音波を送波する。送波された超音
波は、結石の位置に設定された焦点サイズ及びピーク圧
力を持つ集束超音波を形成する。術者は例えばこの設定
で形成された集束超音波では結石を効率良く破砕できな
いと判断すると焦点サイズまたは焦点エネルギを切り替
えて同じ動作を繰り返す。
【0046】この結果、例えば結石の大きさや種類に応
じて集束超音波の焦点サイズ及び焦点エネルギを切り替
え、集束超音波の照射を何度か必要なだけ繰り返すこと
により、結石全体を効率良く破砕できる。
【0047】また、比較的大きい結石を破砕する場合、
治療開始時には焦点サイズ及び焦点エネルギが大きい集
束超音波を照射して結石を大きく分割し、その後その分
割片に応じた焦点サイズ及び焦点エネルギを有する集束
超音波を形成すると結石を効率良く破砕可能となる。
【0048】さらに、被検体の超音波照射に対する慣れ
のため焦点エネルギを徐々に上げることも有効である。
以下、本発明に係る第2実施例について図面を参照しな
がら説明する。
【0049】第2実施例は、第1実施例装置におけるピ
エゾ素子群の超音波送受波面の配置変形例である。図4
は、本発明の第2実施例に係る超音波治療装置のブロッ
ク図である。尚、第1実施例と同一部分は同一符号で示
し、説明は省略する。
【0050】治療用アプリケータ401は、患者に接触
させて超音波治療を行うものであり、複数のリング状ピ
エゾ素子41〜45を同心円状に配列し、超音波送波面
が平板状をなすように配置したピエゾ素子群404と、
このピエゾ素子群404の背面に備えられたバッキング
材107と、ピエゾ素子群404の中心に挿入配置され
るイメージング用超音波プローブ109と、ピエゾ素子
群404と超音波プローブ109を覆うように設けた水
袋108とから構成される。
【0051】ピエゾ素子群404は、電圧パルスの供給
を受けることにより超音波を発生するものである。この
ピエゾ素子群404は、超音波送波面が平板状をなして
いるため、第1実施例のように複数のピエゾ素子41〜
45を同時に駆動しても超音波は結石の位置に集束超音
波を形成しない。尚、集束超音波を形成する駆動タイミ
ングについては、後述する。
【0052】制御回路402は、ピエゾ素子群404を
駆動するものである。この制御回路402は、ピエゾ素
子群404の超音波送受波面の変形に伴い第1実施例と
は異なる遅延時間と電圧値を有する電圧パルスをピエゾ
素子41〜45に供給する。これは、超音波送波面が平
板状のため例えば結石の位置に集束超音波を形成しよう
としてもピエゾ素子群404の外周部(例えばピエゾ素
子41)から発生する超音波が減衰し、集束超音波を形
成しないからである。
【0053】ここで、ピエゾ素子群404の駆動タイミ
ング(遅延時間)について説明する。図5は、遅延制御
部405で設定したディレイ61〜65の遅延時間の一
例とそのときの焦点サイズを示したものである。
【0054】超音波送受面が凹面(球殻の一部)でない
ため、同時にピエゾ素子41〜45に電圧パルスを印加
しても結石の位置には集束超音波を形成しない。そのた
め、例えば以下のように遅延をつける。
【0055】結石105の位置に集束超音波を形成する
ためには、図5aに示すようにディレイ61、62、6
3、64、65の順にディレイ61〜65からパルサ5
1〜55にトリガ信号を出力する。
【0056】また、結石の位置に図5aより大きい集束
超音波を形成するためには、図5bに示すように最初に
ディレイ61、次にディレイ63、その次にディレイ6
2、65、最後にディレイ64といった順にディレイ6
1〜65からパルサ51〜55にトリガ信号を出力す
る。
【0057】さらに、結石の位置に図5bより大きい集
束超音波を形成するためには、図5cに示すように最初
にディレイ61、次にディレイ62、その次にディレイ
64、最後にディレイ63、65といった順にディレイ
61〜65からパルサ51〜55にトリガ信号を出力す
る。
【0058】このようにしてそれぞれのピエゾ素子41
〜45の駆動タイミングを制御することにより第1実施
例と同様に焦点サイズを切り替えられる。また、ピーク
圧力を一定に保ったまま焦点サイズを切り替えるには、
ピエゾ素子群404の外周部(例えばピエゾ素子41)
から発する超音波を減衰させないように予め高電圧電源
部407からパルサ51〜55に供給する電圧の電圧値
を大きくすることにより可能となる。
【0059】このように構成する実施例装置は、第1実
施例と同様に動作するので説明は省略する。これによ
り、第1実施例と同様効率良く治療部位を治療できる。
【0060】以下、本発明に係る第3実施例について図
面を参照しながら説明する。第3実施例は、第1実施例
装置における超音波源としてのピエゾ素子の変形例であ
る。図6は、本発明の第3実施例に係る超音波治療装置
のブロック図である。尚、第1実施例と同一部分は同一
符号で示し、説明は省略する。
【0061】まず、治療用アプリケータ601の具体的
構成について説明する。治療用アプリケータ601は、
渦状にコイルを巻回した複数のリング状の磁性体のメン
ブレン71〜75(以下、単にメンブレンとして説明す
る。)を同心円状に配列し、超音波送波面が凹面(球殻
の一部)をなすように配置したメンブレン群604と、
このメンブレン群604の背面に備えられたバッキング
材107と、メンブレン群604の中心に挿入配置する
イメージング用超音波プローブ109と、メンブレン群
604と超音波プローブ109を覆うように設けた水袋
108とから構成される。
【0062】メンブレン群604は、巻回するコイルに
電流パルスの供給を受けることにより超音波を発生する
ものである。例えば複数のメンブレン71〜75が同時
に駆動されるとその超音波は球面の幾何学的中心点の位
置に集束超音波を形成する。
【0063】つづいて制御回路602の具体的構成につ
いて説明する。制御回路602はメンブレン群604を
駆動するものであり、高電圧電源部607、遅延制御部
605、電圧制御部606、パルサ81〜85及びディ
レイ91〜95によって構成される。以下それぞれの構
成要素について説明する。
【0064】遅延制御部605は、操作卓114により
設定された焦点サイズに応じてのディレイ91〜95の
遅延時間を設定するものである。ディレイ91〜95
は、CPU603から出力されるトリガ信号を遅延制御
部605によって設定された時間だけ遅延させてパルサ
81〜85へ出力するものである。
【0065】パルサ81〜85はそれぞれコンデンサ
(図示省略)を内蔵し、ディレイ91〜95からのトリ
ガ信号を受けてコンデンサに蓄積された高電流を治療用
アプリケータ601内のメンブレン71〜75のコイル
に電流パルスとして供給するものである。このパルサ8
1〜85への高電流の蓄積は次の電流制御部605及び
電流供給部606によって行なわれる。
【0066】電流制御部606は、操作卓114により
設定された焦点エネルギに応じてパルサ81〜85に蓄
積する電流値を制御するものである。電流供給部607
は、電流制御部606で設定した電流値に基づいてパル
サ81〜85のコンデンサに対して高電流を供給するも
のである。
【0067】この制御回路602の遅延制御部605、
ディレイ91〜95、パルサ81〜85、電流制御部6
06、電流供給部607の関係は、それぞれ第1実施例
の遅延制御部112、ディレイ31〜35、パルサ21
〜25、電圧制御部113、高電圧電源部111と同じ
である。また、焦点サイズ及び焦点エネルギの切り替え
は第1実施例と同様に切り替えることができる。
【0068】以上により、第1実施例と同様効率良く治
療部位を治療できる。尚、本発明は以上説明した実施例
に限定されるものではなく、本発明の趣旨の範囲内にお
いてあらゆる変形が可能である。
【0069】例えば、本実施例では、ピエゾ素子及びメ
ンブレンなどの超音波源から超音波(パルス)を集束さ
せ結石破砕治療を行っているが、超音波を連続波または
バースト波にすることにより癌細胞などを加温治療する
温熱療法装置及び灼熱する高温度治療装置にも応用でき
る。
【0070】また、本実施例ではピエゾ素子及びメンブ
レンを超音波を発生する超音波源として用いているが、
磁界を印加すると超音波を発生する磁歪素子を用いても
良い。
【0071】さらに、焦点サイズはピーク圧力の半値以
上の圧力を持つ範囲、ピーク圧力の1/4以上の圧力を
持つ範囲、ある一定以上の圧力を指す範囲、圧力分布自
体を示す範囲等どの範囲でも構わない。
【0072】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、治
療部位の例えば大きさや種類に応じて効率の良い治療を
行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る超音波治療装置のブ
ロック図。
【図2】焦点サイズの切り替え説明図。
【図3】焦点エネルギの切り替え説明図。
【図4】本発明の第2実施例に係る超音波治療装置のブ
ロック図。
【図5】焦点サイズの切り替え説明図。
【図6】本発明の第3実施例に係る超音波治療装置のブ
ロック図。
【符号の説明】 11、12、13、14、15、41、42、43、4
4、45 ピエゾ素子 71、72、73、74、75 メンブレン 101、401、601 治療用アプリケータ 102、402、602 制御回路 103 イメージング装置 104 CPU 114 操作卓 112、405、605 遅延制御部 113、406 電圧制御部 606 電流制御部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに異なる複数種の駆動力を供給する
    ことによりそれぞれ異なる圧力分布および焦点エネルギ
    を有する集束超音波を発生する集束超音波源を備えるこ
    とを特徴とする超音波治療装置。
  2. 【請求項2】 互いに異なる複数種の駆動力を供給する
    ことによりそれぞれ異なる圧力分布を持ち且つピーク圧
    力一定の集束超音波を発生する集束超音波源を備えるこ
    とを特徴とする超音波治療装置。
  3. 【請求項3】 超音波を発生する複数の超音波源と、 前記複数の超音波源を所定の駆動力により各々駆動する
    駆動手段と、 前記駆動力を制御する制御手段とを備える超音波治療装
    置。
  4. 【請求項4】 超音波を発生する複数の超音波源と、 前記複数の超音波源を所定の駆動力により各々駆動する
    駆動手段と、 前記駆動力の大きさを制御する制御手段と、 前記超音波源と所定の位置関係をもって配置され、音場
    領域を形成して被検体の断層像情報を得る検出手段と、 前記断層像情報に基づく断層像及び前記超音波の集束位
    置に対応するマーカを表示するイメージング手段とを備
    える超音波治療装置。
  5. 【請求項5】 前記駆動手段は、前記超音波源を所定の
    時間差をもって駆動することを特徴とする請求項3また
    は請求項4のいずれか一項記載の超音波治療装置。
  6. 【請求項6】 前記駆動手段は、前記駆動力を変えるこ
    とにより前記超音波の強さを変えることを特徴とする請
    求項3または請求項4のいずれか一項記載の超音波治療
    装置。
  7. 【請求項7】 前記超音波源は、電圧を印加することに
    より超音波を発生するピエゾ素子であることを特徴とす
    る請求項1乃至請求項6のいずれか一項記載の超音波治
    療装置。
  8. 【請求項8】 前記超音波源は、渦状に巻回したコイル
    と、前記コイルに近接して配置され、前記コイルに電流
    を印加することにより超音波を発生する磁性体板とを備
    えることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか
    一項記載の超音波治療装置。
  9. 【請求項9】 前記超音波源は、磁界を印加することに
    より超音波を発生する磁歪素子であることを特徴とする
    請求項1乃至請求項6のいずれか一項記載の超音波治療
    装置。
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