WO2005042889A1

WO2005042889A1 - 引戸

Info

Publication number: WO2005042889A1
Application number: PCT/JP2004/015996
Authority: WO
Inventors: Seiichi Goto
Original assignee: Tachikawa Corporation
Priority date: 2003-10-31
Filing date: 2004-10-28
Publication date: 2005-05-12
Also published as: JP4682040B2; JPWO2005042889A1

Abstract

　パネルの下部にスライダーを取着し、スライダーを下部レールに沿って移動可能に支持し、スライダーと下部レールには該スライダーの下部レールからの外れを防止する係合手段を備えた引戸において、下部レール１５に備える係合手段は、該下部レール１５の上面と斜め下方に向かう第一の斜面１８とで下方に向かって徐々に肉厚となる断面略三角形状とした。これにより、引戸のスライダーの下部レールから上方への抜けを確実に防止し、かつ十分な強度を備えた下部レールを提供することができる。

Description

明細書

引戸

技術分野

[0001] この発明は、パネルを上部レールと下部レールとの間で移動可能に支持して、上部レール及び下部レールに沿って引き出し及び畳み込み可能とした引戸に関するものである。

背景技術

[0002] 従来、クローゼット等の扉あるいは室内空間を適宜に区画する間仕切りとして使用される折引戸は、例えば図 9に示すように、複数枚のパネル la— Idが下部レール 2と上部レール 3との間で移動可能に支持され、かつパネル la, lb及びパネル lc, Id が蝶番 4を介して回動可能に連結されて、る。

[0003] 各パネル la— Idは、その幅方向中央部に下部スライダー（ランナー） 5及び上部スライダー（ランナー） 6が設けられ、両スライダー 5, 6で下部レール 2及び上部レール 3 に沿って移動可能に、かつ回動可能に支持されている。

[0004] 近年、住居のバリアフリー化の要請により、下部スライダー 5を支持する下部レール 2の床面からの突出量を少なくすることが必要となっている。例えば、図 10 (a)に示す C型レールは、両側力突出する係止辺 7によりスライダーの上方への抜けを防止しながら、同スライダーを移動可能に支持する構成である。そして、このような C型レールでは、ノリアフリー化の要請により、床面からの高さを 3mm程度とすることが要請されている。

[0005] 特許文献 1一 4には、スライダーあるいはローラーを移動可能に支持するレールが開示されている。

特許文献 1：特開平 9— 228722号公報

特許文献 2：特開平 10-46906号公報

特許文献 3：特開平 8— 333947号公報

特許文献 4：特開昭 54— 77439号公報

発明の開示発明が解決しょうとする課題

[0006] 図 10 (a)に示す C型レールでは、係止辺 7の強度が低ぐ上方からの荷重により、図 10 (b)に示すように、係止辺 7が変形しやすい。そして、係止辺 7が変形すると、スライダーの移動に支障を来たすと、う問題点がある。

[0007] そこで、床面力の高さを 3mmに維持しながら、係止辺 7の肉厚を増大させると、係止辺 7と底面との間隔を十分に確保することができなくなり、スライダーを挿通することができない。

[0008] 特許文献 1には、ローラーを移動可能に支持するレールが開示されている力このようなレールでは床面力もの突出量が大きくなり、ノリアフリー化を図るには適当ではない。特許文献 2, 3には、車輪を支持するレールが開示されているが、脱輪防止機能は何ら開示されていない。特許文献 4には、アコーディオンカーテンのガイドレールが開示されて、るが、上方力の荷重により変形しやす、と、う問題点がある。

[0009] この発明の目的は、引戸のスライダーの下部レールから上方への抜けを確実に防止し、かつ十分な強度を備えた下部レールを提供することにある。

課題を解決するための手段

[0010] 請求項 1では、パネルの下部にスライダーを取着し、前記スライダーを下部レールに沿って移動可能に支持し、前記スライダーと下部レールには該スライダーの下部レールからの外れを防止する係合手段を備えた引戸において、前記下部レールに備える係合手段は、該下部レールの上面と斜め下方に向力う第一の斜面とで下方に向かって徐々に肉厚となる断面略三角形状とした。

[0011] 請求項 2では、前記スライダーには、前記第一の斜面に対向するように斜め上方に向かう第二の斜面を前記係合手段として形成し、該第二の斜面を下方から前記第一の斜面に係合させて、前記下部レールからのスライダーの外れを防止する。

[0012] 請求項 3では、前記スライダーには前記第二の斜面を一対設け、前記下部レールには前記第一の斜面を一対設け、前記下部レールは第一の部材に第二の部材を取着して構成し、前記第一の斜面の一方を前記第一の部材に設け、他方を前記第二の部材に形成した。

[0013] 請求項 4では、前記スライダーには下方に突出する 2つの係合部を設け、前記下部レールには前記係合部を移動可能に支持する 2条の係止溝を設け、前記係止溝の両側に前記第一の斜面をそれぞれ設け、前記各係合部に前記第一の斜面に対向する前記第二の斜面をそれぞれ設けた。

[0014] 請求項 5では、前記第一の斜面は、前記パネルに水平方向に回転可能に支持された円錐台状のローラーの側面で構成した。請求項 6では、前記下部レールは、アルミ押し出し形材で形成した。

発明の効果

[0015] 本発明によれば、引戸のスライダーの下部レールから上方への抜けを確実に防止し、かつ十分な強度を備えた下部レールを提供することができる。

図面の簡単な説明

[0016] [図 1]第一の実施の形態を示す断面図である。

[図 2]第二の実施の形態を示す断面図である。

[図 3]第二の実施の形態を示す側面図である。

[図 4]第三の実施の形態を示す断面図である。

[図 5]第四の実施の形態を示す断面図である。

[図 6]第四の実施の形態の動作を示す断面図である。

[図 7]第四の実施の形態に関連する構成を示す断面図である。

[図 8]第四の実施の形態に関連する構成を示す断面図である。

[図 9]折引戸を示す正面図である。

[図 10] (a) (b)は下部レールの従来例を示す断面図である。

符号の説明

[0017] 13, 20, 36 スライダー

15, 22, 25, 41 下部レール

18, 24, 29, 40a— 40d 第一の斜面

発明を実施するための最良の形態

[0018] (第一の実施の形態）

以下、本発明を具体ィ匕した第一の実施の形態を図 1に従って説明する。パネルの下枠 11内には、スライダーの支持装置 12が設けられ、その支持装置 12から下枠 11 の下方にスライダー 13が突出されている。前記支持装置 12及びスライダー 13は、図 9に示す従来例と同様に各パネルの幅方向中央部に設けられる。

[0019] 前記スライダー 13は、その下面に係合凹部 14が形成され、下部レール 15にはその係合凹部 14に揷通可能とした係止凸条 16が形成されている。前記下部レール 15 は、アルミ押し出し形材で形成され、床面 17上に露出して取着される。そして、床面 1 7からの高さが約 3mmとなるように形成されて!、る。

[0020] 前記係止凸条 16は、上面が平面上であり、断面形状においてその両側に下方から上方へ向かって互いに遠ざ力る斜面、すなわち斜め下方に向力斜面 18が形成されている。従って、斜面 18と下部レール 15の底面との挟み角は鋭角であり、係止凸条 16の両側部は下方に向力つて徐々に肉厚となる断面三角形状の係合手段となる

[0021] 前記係合凹部 14は、前記係止凸条 16に対応する形状である。すなわち、係合凹部 14の両側面には、下方から上方へ向力つて互いに遠ざ力る斜面、すなわち斜め上方に向力斜面 19が形成されている。

[0022] 従って、係合凹部 14に係止凸条 16を揷通すれば、スライダー 13が係止凸条 16すなわち下部レール 15に沿って移動可能であり、斜面 18, 19が互いに係合して、スライダー 13の上方への抜けが防止される。

[0023] また、前記支持装置 12内には、スライダー 13を下部レール 15に向かって付勢する付勢手段が配設されてヽる。上記のように構成されたスライダー 13及び下部レール 1

5では、次に示す作用効果を得ることができる。

(1)パネルを下部レール 15に沿って移動可能に支持することができる。

(2)下部レール 15の高さを低くしながら、斜面 18, 19の係合により、スライダー 13の下部レール 15からの外れを防止することができる。

(3)係止凸条 16の両側部は、下方に向かって徐々に肉厚となる断面三角形状であるので、十分な強度を確保することができる。従って、下部レール 15に上方力も大きな荷重が作用しても、係止凸条 16が変形することはない。

[0024] (第二の実施の形態）図 2及び図 3は、第二の実施の形態を示す。この実施の形態のスライダー 20は、円錐台状のローラーが水平方向に回転可能に軸支されて構成され、その側面は斜め上方に向力斜面 21である。下部レール 22には、係止溝 23が形成され、その側面は斜め下方に向力斜面 24である。そして、係止溝 23の開口幅は、底面の幅より狭ぐかつスライダー 20の底面の径より小さくなるように形成される。

[0025] 上記のように構成されたスライダー 13及び下部レール 15では、次に示す作用効果を得ることができる。

(1)パネルを下部レール 22に沿って移動可能に支持することができる。

(2)下部レール 22の高さを低くしながら、斜面 21, 24の係合により、スライダー 20の下部レール 22からの外れを防止することができる。

(3)係止溝 23の両側部は、下方に向力つて徐々に肉厚となる形状であるので、十分な強度を確保することができる。従って、下部レール 22に上方から大きな荷重が作用しても、係止溝 23が変形することはない。

[0026] (第三の実施の形態）

図 4は、第三の実施の形態を示す。この実施の形態は、下部レール 25を 2つの部材すなわち第一及び第二の部材 26, 27から構成して、前記第二の実施の形態と同様な係止溝 28を形成する構成としたものである。第二の部材 27は、第一の部材 26 の幅方向中央部にビス止めされる。

[0027] そして、第一の部材 26の両側に形成された斜面 29と、第二の部材 27の両側に形成された斜面 30とにより、係止溝 28が構成される。このように構成された下部レール 25では、前記第二の実施の形態と同様な作用効果を得ることができるとともに、第一の部材 26上にスライダーを配設した後に、第二の部材 27を第一の部材 26に固定することにより、スライダーを上方から下部レール 25に設置することが可能となる。

[0028] 従って、スライダーの幅が係止溝 28の開口幅より大きい場合に、施工性を向上させることがでさる。

[0029] (第四の実施の形態）

図 5及び図 6は、第四の実施の形態を示す。この実施の形態は、スライダーと下部レールとに形成される斜面の数を 2倍として、下部レール力のスライダーの外れをさらに確実に防止するようにしたものである。

[0030] 図 7に示す構成では、下部レール 31の係止溝 32の両側に斜面 33をそれぞれ形成し、スライダー 34の下部には前記斜面 33に対向する斜面 35を設け、両斜面 33, 35 を互、に係合させることにより、スライダー 34の外れを防止することができる。

[0031] このような構成では、各斜面 33, 35間の摩擦を低減して、スライダー 34を係止溝 3 2内で円滑に移動させるために、各斜面 33, 35間に所定の間隙を設けることが望ましい。また、スライダー 34を下部レール 31の上方から係止溝 32内に挿入可能とすることが望ましい。

[0032] ところが、スライダー 34は係止溝 32内の中央部を真っ直ぐに移動することは少なく、通常いずれかの斜面 33に当接しながら移動する。このような場合には、斜面 33, 3 5の間隔が大きいと、図 8に示すように、スライダー 34が下部レール 31から外れることがある。

[0033] 本実施の形態では、図 5に示すように、スライダー 36の下部に一対の係合部 37a, 37bを設け、各係合部 37a, 37bの下部には、パネルの厚さ方向両側にそれぞれ斜面 38a— 38d力待設けられる。その斜面 38a— 38dは、斜め上方に向かい、円弧状に湾曲する凸面である。

[0034] 下部レール 41には、前記各係合部 37a, 37bを移動可能に支持する 2条の係止溝 39a, 39bが形成される。その係止溝 39a, 39bの両側面には、互いに対向する斜面 40a— 40d力形成される。その斜面 40a— 40dは、前記斜面 38a— 38dに対向するように斜め下方に向かい、円弧状に湾曲する凹面である。

[0035] このように構成されたスライダー 36及び下部レール 31では、次に示す作用効果を得ることができる。

(1)図 6に示すように、例えばスライダー 36の斜面 38aが係止溝 39aの斜面 40aに近づヽたとき、スライダー 36の斜面 38dは係止溝 39bの斜面 40dに係合しな!/、状態となるが、スライダー 36の斜面 38cが係止溝 39bの斜面 40cに係合する。また、スライダー 36の斜面 38d力係止溝 39aの斜面 40dに近づ!/、たとき、スライダー 36の斜面 3 8aは係止溝 39aの斜面 40aに係合しない状態となる力スライダー 36の斜面 38bが係止溝 39aの斜面 40bに係合する。従って、スライダー 36がいずれかの側に偏って移動する場合にも、スライダー 36の下部レール 31からの外れを確実に防止することができる。

[0036] (2)係止溝 39a, 39bの開口部の両側部は、下方に向かって徐々に肉厚となる断面略三角形状であるので、十分な強度を確保することができる。従って、下部レール 31 に上方力大きな荷重が作用しても、係止溝 39a, 39bが変形することはない。

[0037] 上記各実施の形態は、以下の態様で実施してもよい。第四の実施の形態において、係止溝を 3条以上とし、係止溝と同数の係合部を設けてもよい。

産業上の利用可能性

[0038] 本発明は、クローゼット等の扉、あるいは室内空間を適宜に区画する間仕切りとして使用される引戸を製造あるヽは使用する産業にぉ、て利用可能である。

Claims

請求の範囲

[1] パネルの下部にスライダーを取着し、前記スライダーを下部レールに沿って移動可能に支持し、前記スライダーと下部レールには該スライダーの下部レールからの外れを防止する係合手段を備えた引戸において、

前記下部レールに備える係合手段は、該下部レールの上面と斜め下方に向力う第一の斜

面とで下方に向力つて徐々に肉厚となる断面略三角形状としたことを特徴とする引戸

[2] 前記スライダーには、前記第一の斜面に対向するように斜め上方に向力第二の斜面を前記係合手段として形成し、該第二の斜面を下方から前記第一の斜面に係合させて、前記下部レールからのスライダーの外れを防止することを特徴とする請求項 1記載の引戸。

[3] 前記スライダーには前記第二の斜面を一対設け、前記下部レールには前記第一の斜面を一対設け、前記下部レールは第一の部材に第二の部材を取着して構成し、前記第一の斜面の一方を前記第一の部材に設け、他方を前記第二の部材に形成したことを特徴とする請求項 2記載の弓 I戸。

[4] 前記スライダーには下方に突出する 2つの係合部を設け、前記下部レールには前記係合部を移動可能に支持する 2条の係止溝を設け、前記係止溝の両側に前記第一の斜面をそれぞれ設け、前記各係合部に前記第一の斜面に対向する前記第二の斜面をそれぞれ設けたことを特徴とする請求項 2または 3記載の引戸。

[5] 前記第一の斜面は、前記パネルに水平方向に回転可能に支持された円錐台状のローラーの側面で構成したことを特徴とする請求項 1から 3のいずれかに記載の引戸

[6] 前記下部レールは、アルミ押し出し形材で形成したことを特徴とする請求項 1から 3 のいずれかに記載の引戸。