明 細 書
ポリアルケニルエーテル
技術分野
本発明は、 塗料、 コーティング剤、 インク、 粘接着剤、 フィルム、 繊維、 フォ トレジスト、 ソルダーレジスト、 半導体封止材料、 積層板、 造形材料、 シ一リン グ材、 成型材、 化粧品、 化粧品基材、 消泡剤、 レペリング剤、 界面活性剤、 相溶 化剤等の塗料用添加剤等またはこれらの原料等の用途に有用なポリアルケニルェ 一テル等に関する。
ポリウレタン、 ポリエステル、 エポキシ樹脂およびそれらの光 ·電子線硬化型 樹脂は、 塗料、 コーティング剤、 インク、 粘接着剤、 フォトレジスト、 シ一リン グ材、 バインダー、 成型材、 化粧品、 化粧品基材、 消泡剤、 レペリング剤、 界面 活性剤、 相溶化剤等の塗料用添加剤等の用途に幅広く使用されている。
しかしながら、 従来知られているポリエ一テル骨格、 ポリジェン骨格等を有す る上記の樹脂は、 柔軟性、 低極性樹脂との相溶性、 組成の均一性、 機械的強度、 溶解性、 粘着性、 接着性、 付着性、 電気絶縁性、 耐候性、 耐水性、 透明性、 .電子 回路用基板の必要特性である耐プレッシャークッカーテストでの結果等の点で、 満足されるものではない。
ポリ 2—クロロェチルビ二ルェ一テル骨格を有するポリウレタンが知られてい る (「マクロモレキュラー 'ケミストリ一アンド ·フィジヅクス (Macromolecular Chemistry and Physics)j, 1 9 9 7年、 第 1 9 8卷ヽ p . 3 0 5 1— 3 0 6 4参 照) が、 ポリ 2—クロロェチルビニルエーテル骨格を有する樹脂は、 加熱条件下 では脱塩素化反応を起こす等安定性に問題がある。 また、 その原料となる 2—ク ロロェチルビニルエーテルは、 廃棄物処理法および生活環境保全条例において規 制物質になっている等により、 環境に悪い影響を与えると考えられる。
発明の開示
本発明は、 次の (1 ) 〜 (1 1 ) を提供する。
(式中、 nは、 2〜1000の整数を表し、 R1は、 置換もしくは非置換の低級ァ ルキル、 酸素原子を含有してもよい置換もしくは非置換のシクロアルキル、 置換 もしくは非置換のァリールまたは置換もしくは非置換のァラルキルを表し、 H2、 R3、 R\ R5および Reは、 同一または異なって、 水素原子、 置換もしくは非置 換の低級アルキル、 置換もしくは非置換のアルコキシ、 置換もしくは非置換のポ リアルコキシ、 置換もしくは非置換のシクロアルキル、 置換もしくは非置換のァ リールまたは置換もしくは非置換のァラルキルを表す。 ただし、 2以上存在する R R R3および R4は、 それそれ同一または異なっていてもよい)で表され る構造を含むポリアルケ二ルェ一テル。 以下、 該ポリアルケ二ルェ一テルをポリ アルケニルエーテル (I) と表現することもある。
( 2 ) 重量平均分子量が、 3000〜: L 000000である (1) 記載のボリ アルケニルエーテル。
( 3 ) 一般式 (I I)
(II)
(式中、 n、 R R R R4、 R5および R6は、それそれ前記と同義であり、 は、 ポリイソシァネート化合物由来の残基を表し、 R1Qは、 置換もしくは非 置換の低級アルキレン、 置換もしくは非置換のシクロアルキレンまたは置換もし くは非置換のァリ一レンを表し、 R ii、 Ri 2および Ri 3は、同一または異なって、 水素原子、 置換もしくは非置換の低級アルキル、 置換もしくは非置換のシクロア ルキル、 置換もしくは非置換のァリールまたは置換もしくは非置換のァラルキル
を表す) で表されるポリアルケニルエーテル。 以下、 該ポリアルケニルエーテル をウレタンァクリレート (I I.) と表現することもある。
( 4 ) 数平均分子量が、 200〜 20000である (3) 記載のポリアルケニ レエーテノレ。 '
(5) (3) または (4) 記載のポリアルケ二ルェ一テルと光または熱ラジカ ル重合開始剤とを含有する組成物。
(6) 分子内に一般式 (I I I)
(式中、 n、 R R2、 R3、 R4、 R5および; R6はそれそれ前記と同義であり、 R14は、 置換もしくは非置換の低級アルキレン、 置換もしくは非置換のシクロア ルキレンまたは置換もしくは非置換のァリ一レンを表す) で表される構造を含む ポリアルケニルエーテル。 以下、 該ポリアルケニルエーテルをポリアルケニルェ
—テル (I I I) と表現することもある。
( 7 ) 重量平均分子量が、 3000〜 1000000である (6) 記載のポリ アルケニルエーテル。
(8) 一般式 (IV)
(式中、 n、 R R2、 R3、 R4、 R5および R6はそれそれ前記と同義であり、 : R15、 R16および R17は、 同一または異なって、 水素原子、 置換もしくは非置換 の低級アルキル、 置換もしくは非置換のシク口アルキル、 置換もしくは非置換の ァリールまたは置換もしくは非置換のァラルキルを表す) で表されるポリァルケ
二ルェ一テル。 以下、 該ポリアルケニルエーテルをァクリレート (iy) と表現 することもある。
( 9 ) 数平均分子量が、 200〜 20000である (8) 記載のポリアルケニ レエ——テゾレ。
(10) (8) または (9) 記載のポリアルケニルエーテルと光または熱ラジ カル重合開始剤とを含有する組成物。
( 1 1) 一般式 (A)
)
(式中、 n、 R R R3、 R4、 R 5および R 6は、 それそれ前記と同義である) で表されるポリアルケ二ルェ一テル。
一般式中の各基の定義において、 低級アルキルとしては、 例えば、 炭素数 1〜 8の直鎖または分岐状のものがあげられ、その具体例としては、メチル、ェチル、 プロピル、 イソプロピル、 プチル、 s e c-プチル、 t e r t -プチル、 ィソブ チル、 ペンチル、 ィソペンチル、 ネオペンチル、 へキシル、 ヘプチル、 ォクチル 等があげられる。 低級アルキレンとしては、 前記の低級アルキルより水素原子を 1つ除いたもの等があげられる。
アルコキシとしては、 例えば、 炭素数 1〜18の直鎖または分岐状のものがあ げられ、 その具体例としては、 メトキシ、 エトキシ、 プロボキシ、 イソプロポキ シ、 ブトキシ、 へキシルォキシ、 デシルォキシ、 ヘプ夕デシルォキシ、 ォク夕デ シルォキシ等があげられる。
ポリアルコキシとしては、 例えば、 繰り返し単位数が 1〜100までのェチレ ングリコール系、 プロピレングリコール系、 ブチレングリコール系等のものがあ げられ、 より具体的には、 CH3— (CH2) p— 0— [(CH2) q〇] r一 (式中、 pおよび qは、 同一また ώ異なって、 1〜8の整数を表し、 rは 1〜100の整 数を表す) 等があげられる。
シクロアルキルとしては、 例えば、 炭素数 3 ~ 1 0のものがあげられ、 その具 体例としては、 シクロプロビル、 シクロブチル、 シクロペンチル、 シクロへキシ ル、 シクロへプチル、 シクロォクチル、 シクロノニル、 シクロデシル等があげら れる。 酸素原子を含有するシクロアルキルとしては、 例えば、 ォキシラニル、 ォ キセ夕ニル、 ォキソラニル等があげられる。 シクロアルキレンとしては、 前記の シクロアルキルより水素原子を 1つ除いたもの等があげられる。
ァリールおよびァラルキルのァリール部分としては、 例えば、 炭素数 6 ~ 1 4 のァリールがあげられ、 その具体例としては、 フエニル、 ナフチル、 アントリル 等があげられ、 ァラルキルのアルキレン部分としては、 例えば、 前記の低級アル 'キルから水素原子を 1つまたは 2つ除いた基等があげられる。 ァラルキルの具体 例としては、 ベンジル、 フエネチル、 フエニルプロピル、 ナフチルメチル、 ナフ チルェチル、 ジフエニルメチル等があげられる。 ァリ一レンとしては、 前記のァ リ一ルより水素原子を 1つ除いたもの等があげられる。
ポリィソシァネート化合物由来の残基におけるポリィソシァネート化合物とし ては、 例えば、 ジフエニルメタンジイソシァネ一ト、 2 , 4—トリレンジイソシ ァネート、 2, 6 _トリレンジィソシァネ一ト、 p—フエ二レンジィソシァネー ト、 m—フエ二レンジィソシァネ一ト、 2, 4一ナフ夕レンジイソシァネート、 1 , 5—ナフタレンジィソシァネート、 p—キシリレンジイソシァネート等の芳 香族ポリイソシァネート、 ィソホロンジィソシァネート、 4 , 4
ネートジシクロへキサン、 4, 4 5 —ジイソシァネー
等の脂環式ポリイソシァネート、 へキサメチレンジイソシァネート、 テトラメチ レンジイソシァネート、 リジンエステルジイソシァネート、 リジンエステルトリ ィソシァネート等の S旨肪族ポリィソシァネート等があげられる。
ポリイソシァネート化合物由来の残基としては、 置換もしくは非置換の低級ァ ルキレン、 置換もしくは非置換のシクロアルキレン、 または置換もしくは非置換 のァリ一レンが好ましい。 低級アルキレン、 シクロアルキレンおよびァリ一レン としては、 それそれ前記と同様のものがあげられる。 置換低級アルキレン、 置換
シクロアルキレンおよび置換ァリ一レンにおける置換基としては、 後述の置換低 級アルキルにおける置換基の定義で例示するものと同様のものがあげられる。 置換低級アルキル、 置換アルコキシ、 置換ポリアルコキシ、 置換シクロアルキ ル、 置換ァリール、 置換ァラルキル、 置換低級アルキレン、 置換シクロアルキレ ンおよび置換ァリーレンにおける置換基としては、 例えば、 ヒドロキシ、 低級ァ ルキル、 低級アルコキシ、 低級アルコキシカルボニル、 低級アルカノィル、 シン ナモイルォキシ、 ァロイルォキシ、 ポリアルコキシ、 ハロゲン原子等があげられ る。 その置換数は、 特に限定されないが、 1 3であるのが好ましい。
置換基の定義において、 低級アルキル、 低級アルコキシ、 低級アルコキシカル ボニルおよび低級アル力ノィルのアルキル部分としては、 前記低級アルキルの定 義で例示したものと同様のものがあげられ、 ァロイルォキシのァリール部分とし ては、 前記ァリールの定義で例示したものと同様のものがあげられ、 ポリアルコ キシとしては、 前記ポリアルコキシの定義で例示したものと同様のものがあげら れる。 ハロゲン原子としては、 フヅ素、 塩素、 臭素、 ヨウ素およびアスタチンの 各原子があげられる。
ポリアルケ二ルェ一テル (I) 、 ウレ夕ンァクリレー卜 (11) 、 ポリァルケ ニルエーテル (I I I) およびァクリレート ( I V) において、 それぞれ、 R1 が低級アルキルであり、 R2、 R3、 R4、 R5および R6が同一または異なって、 水素原子または低級アルキルである化合物が好ましく、さらには、 R1が低級アル キルであり、 R2、 R3、 R R5および R6が水素原子である化合物が好ましい。 ( 1 ) 原料化合物
本発明のポリアルケ二ルェ一テル (I) 、 ウレタンァクリレー卜 (11) 、 ポ リアルケ二ルェ一テル (I I I) およぴァクリレート (IV) を製造するための 原料の好ましい例としては、 一般式 (A)
中、 n、 R R2、 R R4、 R5および R6はそれそれ前記と同義である)
で表される化合物 (以下、 化合物 Aと表現することもある) 等があげられる。 化 合物 Aにおいて、 R 1が低級アルキルであり、 R 2、 R 3、 R 4、 ; R 5および R 6が同 一または異なって、 水素原子または低級アルキルである化合物がより好ましく、 さらには、 R 1が低級アルキルであり、 R 2、 R 3 S R4、 R 5および; R 6が水素原子 である化合物が好ましい。
これらの原料は、 例えば、 対応するアルケニルエーテルモノマーおよび必要に よりこれと共重合可能なカチオン重合性モノマ一を、 開始剤およびルイス酸の存 在下、 公知の方法 [例えば、 澤本光男、 高分子学会編:新高分子実験学 2、 高分 子の合成,反応 (1 ) 、 2 4 2— 2 7 6頁、 共立出版 ( 1 9 9 5 ) 等] を用いて 単独重合または共重合させて、 片末端にァセ夕一ルを有するポリアルケ二ルェ一 テル(コポリマー)を得て、 これを酸加水分解させ片末端にホルミル基を有するポ リアルケニルエーテル(コポリマ一 )に変換し、 最後に還元処理することにより製 造することができる。
アルケニルエーテルモノマーの具体例としては、 例えば、 メチルビニルエーテ ル、 ェチルビニルエーテル、 イソプロピルビニルエーテル、 n—プチルビニルェ —テル、 イソブチルビニルエーテル、 2—ビニロキシェチルベンゾェ一ト、 2— ァセトキシェチルビ二ルェ一テル、 2—エトキシェチルビ二ルェ一テル、 ジェチ ル [ 2— (ビニ口キシ) ェチル] マロネート、 3—トリス (エトキシカルボニル) プロピルビニルェ一テル、 2—ビニロキシェチルシンナメート、 シクロへキシル ビニルエーテル、 n_へキサデシノレビエルエーテル、 4一フルォロブチルビ二ルエー テル、 3—ブロモプチルビニルエーテル、 4—エトキシブチルビニルエーテル、 メチルプロぺニルェ一テル、 ェチルプロぺニルエーテル、 イソプロピルプロぺニ ルエーテル、 n—ブチルプロぺニルエーテル、 イソプチルプロぺニルエーテル、 シクロへキシルプロぺニルエーテル、 n—プロピルビニルエーテル、 4一メチル — 2—ペンチルビ二ルェ一テル、 n—へキシルビ二ルェ一テル、 n—へプチルビ 二ルェ一テル、 3—メチル— 1 —へキシルビ二ルェ一テル、 5—メチルー 1一へ キシルビニルエーテル、 2—ェチルー 1—へキシルビニルエーテル等があげられ、 これらは単独でまたは 2種以上混合して使用される。 '
アルケニルエーテルモノマーと共重合可能な力チオン重合性モノマ一としては、 特に限定されないが、 好ましい具体例として、 スチレン、 一メチルスチレン、 イソブテン、 N—ビニルカルバゾ一ル、 p—メトキシスチレン、 n—ノニルビ二 ルエーテル、 イソノニルビ二ルェ一テル、 n—デシルビニルエーテル、 イソデシ ルビ二ルェ一テル、 η—ゥンデシルビニルエーテル、 イソゥンデシルビニルエー テル、 η—ドデシルビ二ルェ一テル、 イソドデシルビニルエーテル、 η—トリデ シルビ二ルェ一テル、 イソトリデシルビ二ルェ一テル、 η—テトラデシルビニル エーテル、イソテトラデシルビニルエーテル、 η—ペン夕デシルビ二ルェ一テル、 イソペン夕デシルビ二ルェ一テル、 η—へキサデシルビニルエーテル、 イソへキ サデシルビニルエーテル、 η—ヘプ夕デシルビニルエーテル、 イソヘプ夕デシル ビニルエーテル、 η—ォク夕デシルビニルエーテル、 イソォク夕デシルビニルェ 一テル、 η—ノナデシルビ二ルェ一テル、 イソノナデシルビニル ーテル、 η— エイコシルビニルエーテル、 イソエイコシルビニルエーテル、 η—へキサデシル プロぺニルエーテル等があげられる。これらの共重合可能なモノマーの使用量は、 重合に用いるすべてのモノマー中の 5 0重量%以下であることが好ましい。
開始剤としては、例えば、水、アルコール、有機酸、無機酸、一般式 (V)
Ύ
— CH (V)
、OR24
(式中、 R 2 4は、 水素原子、 置換もしくは非置換の低級アルキル、 置換もしくは 非置換のシクロアルキル、 置換もしくは非置換のァリ一ルまたは置換もしくは非 置換のァラルキルを表し、 Yは、 低級アルカノィルォキシ、 低級アルコキシ、 ヒ ドロキシまたはハロゲン原子を表す) で表される構造を分子中に 1つのみ含む化 合物等があげられる。
一般式 (V) 中の各基の定義において、 置換もしくは非置換の低級アルキル、 置換もしくは非置換のシク口アルキル、 置換もしくは非置換のァリ一ル、 置換も しくは非置換のァラルキル、 低級アルコキシおよびハロゲン原子は、 それそれ前 記と同義であり、 低級アルカノィルの低級アルキル部分は、 前記低級アルキルと 同義である。 ,
開始剤における例示をより具体的に示すと、 アルコールとしては、 例えば、 メ 夕ノール、 エタノール、 プロパノール、 イソプロピルアルコール、 フ"夕ノール、 イソプ夕ノール等、 有機酸としては、 例えば、 ぎ酸、 酢酸、 プロピオン酸、 プ夕 ン酸等、 無機酸としては、 例えば、 塩酸、 臭化水素酸、 ヨウ化水素酸等、 一般式
(V) で表される構造を分子中に 1つのみ含む化合物としては、 例えば、 ァルケ 二ルェ一テルモノマーの有機酸、 無機酸またはアルコ一ル付加体があげられる。 開始剤のアルケニルエーテルモノマーの有機酸、 無機酸またはアルコール付カロ 体において、 アルケニルエーテルモノマーとしては、 前記アルケニルエーテルモ ノマ一の具体例で例示したものと同様のものがあげられ、 アルケニルエーテルモ ノマーに付加する有機酸、 無機酸およびアルコールとしては、 それそれ前記各開 始剤の具体例で例示したものと同様のものがあげられる。
ルイス酸としては、 特に限定されないが、 金属ハロゲン化物またはその錯体類 (ジェチルェ一テル錯体、 酢酸錯体、 水錯体、 メタノール錯体等) が好ましく、 例えば、 BC13、 BF3、 BF3 ' 0 (CH2CH.3) 2、 TiCl4、 SnCl4、 SnB r4s A1C13、 SbCl5、 SbF5、 WC16、 TaCl5等またはその 錯体類があげられ、 中でも、 スズ、 ホウ素またはアルミニウムのハロゲン化物 ( BF3、 SnCl4、 A1C13等) またはその錯体類が好ましく、 さらには、 BF3 (三フヅ化ホウ素) またはその錯体類がより好ましい。前記の金属ハロゲン 化物において、 ハロゲン原子が低級アルキル、 低級アルコキシ、 フエノキシ等で 置換されたものをルイス酸として使用してもよい。 ここで、 低級アルキルおよび 低級アルコキシは、 それそれ前記と同義である。 ルイス酸の使用量は、 特に限定 されないが、 アルケニルエーテルモノマー 1モルに対して、 0. 0001〜 3. 0モルであるのが好ましい。
重合反応の際は、 必要に応じて、 ルイス塩基を添加してもよい。 ルイス塩基と しては、 例えば、 酢酸ェチル、 クロ口酢酸ェチル、 ジェチルカ一ポネート、 ジォ キサン、 テトラヒドロフラン、 ジェチルエーテル、 テトラヒドロチォフェン、 2, 6—ジメチルビリジン等があげられる。 ルイス塩基の使用量は、 特に限定さ れないが、 アルケニルエーテルモノマー 1モルに対して 0. 001〜 100モル
であるのが好ましい。
重合反応は、 溶媒の存在下で行.つてもよい。 溶媒としては、 反応に不活性なも のであれば、 特に限定されないが、 例えば、 ベンゼン、 トルエン等の芳香族炭化 水素、 塩化メチル、 塩化メチレン、 1, 2—ジクロ口ェ夕ン等のハロゲン化炭化 水素、 ニトロメタン、 ニトロェ夕ン等のニトロ化合物、 へキサン、 ヘプタン、 ォ クタン、 ノナン等の飽和炭化水素等、 およびこれらの混合溶媒等があげられる。 溶媒の使用量は、 特に限定されないが、 アルケニルエーテルモノマー 1重量部に 対して、 0. 5〜100重量部であるのが好ましい。
重合反応の温度は、 特に限定されないが、 一 80〜100°Cであるのが好まし い。
酸加水分解による片末端にァセ夕一ルを有するポリアルケ二ルェ一テル(コポ リマー)から片末端にホルミル基を有するポリアルケニルェ一テル(コポリマ一) への変換は、 例えば、 公知の方法 [Tet rahedr on, 43 , 825 ( 1987) 、 J. Org. Chem. , —51一, 567 (1986) 、
特開 2001— 11009号公報等] に準じて行うことができ、 最後の還元処理 は、 例えば、 ラネ一ニッケル等の金属触媒を利用して水素により還元する方法、 水素化ホウ素ナトリウムにより還元する方法等により行うことができる。
酸加水分解の方法としては、 酢酸と水の混合溶媒中で加熱攪袢する方法が好ま しい。
化合物 Aの数平均分子量は、 好ましくは、 200〜 10000、 より好ましく は、 500〜5000である。
化合物 Aは、 塗料、 コーティング剤、 インク、 粘接着剤、 フォトレジスト、 ソ ルダ一レジスト、 造形材料、 シーリング材、 成型材、 化粧品、 化粧品基材、 消泡 剤、 レべリング剤、 界面活性剤、 相溶化剤等の塗料用添加剤等またはこれらの原 料等の用途に有用である。
(2) ポリアルケニルエーテル (I)
本発明のポリアルケ二ルェ一テル (I) は、 例えば、 化合物 Aおよびポリイソ シァネート化合物、 必要に応じて、 ポリオ一ル類、 鎖伸長剤、 重合停止剤等を原
料として、公知の方法(U S P 5 9 5 2 4 3 7等)またはそれらの方法に準じて、 製造することができる。
ポリイソシァネート化合物としては、 前記と同様のものがあげられ、 これらは 単独でまたは 2種以上混合して用いることができる。
ポリオール類としては、 例えば、 a ) ポリプロピレングリコ一ル、 ポリテトラ メチレンエーテルグリコール等のポリマーポリオール、 b ) ポリ力プロラクトン ポリオール、 ポリカーボネートポリオール、 ポリブタジエンポリオ一ル、 ポリイ ソプレンポリオール、 ポリビニルェ一テル系ポリオール等のポリオールォリゴマ 一、 c ) エチレングリコール、 プロピレングリコール、 1 , 3—プロパンジォー ル、 1 , 3—ブタンジオール、 1 , 4一ブタンジオール、 1, 5—ペン夕ンジォ —ル、 3—メチル— 1 , 5—ペン夕ンジオール、 2, 4ージェチル— 1 , 5—ぺ ン夕ンジォ一ル、 1, 6—へキサンジオール、 2—ェチルー 1, 3—へキサンジ オール、 2—プチル— 2—ェチル— 1 , 3—プロパンジオール、 ネオペンチルグ リコール、 トリメチロールプロパン、 ペン夕エリスリ トール等の低分子ポリオ一 ル、 d ) ジメチロールプロピオン酸、 ジメチロールブ ン酸等のヒドロキシカル ボン酸、 トリメチロールプロパン、 グリセリン、 ペ タエリスリ トール等を多塩 基酸と反応させて得られるポリエステルポリオール等があげられる。 ここで多塩 基酸としては、 例えば、 コハク酸、 グルタル酸、 アジピン酸、 セバシン酸、 フマ ル酸、マレイン酸、無水マレイン酸等の脂肪族ジカルボン酸またはその酸無水物、 フ夕ル酸、 イソフ夕ル酸、 テレフタル酸、 2, 6—ナフ夕レンジカルボン酸、 ジ 安息香酸、 4 , 4—ジフエ二レンジカルボン酸、 エチレンビス (p—安息香酸)、 , 1 , 4—テトラメチレンビス (p—ォキシ安息香酸)、 エチレンビス (p—ォキシ 安息香酸)、 1 , 3—トリメチレンビス (p—ォキシ安息香酸)等の芳香族ジカル ボン酸等があげられる。 また、 ジメチロールプロピオン酸、 ジメチ口一ルプタン 酸等の酸性基を有するポリオールを用いた場合に得られるポリアルケニルエーテ ル ( I ) は、 公知の方法 (特開平 5— 1 9 4 8 3 6号公報、
特開平 8— 2 7 2 4 2号公報、 特開平 8— 2 5 9 8 8 4号公報等) またはそれら に記載の方法に準じて、 アンモニア、 トリェチルァミン、 プロピルァミン、 ジブ
チルァミン、 アミルァミン、 1—ァミノオクタン、 2—ジメチルアミノエ夕ノー ル、 ェチルアミノエ夕ノール、 2—ジェチルアミノエ夕ノール、 1—アミノー 2 —プロパノール、 2—ァミノ一 1—プロパノール、 3—アミノー 1一プロパノ一 ル、 1ージメチルァミノ一 2—プロパノール、 3— メチルアミノー 1一プロパ ノール、 2—プロピルアミノエ夕ノール、—エトキシプロピルァミン、 ァミノベン ジルアルコール、 モルホリン、 ピぺリジン、 ピぺラジン等の有機塩基または水酸 化ナトリウム、 水酸化力リゥム、 炭酸ナトリウム、 炭酸力リゥム等の無機塩基を 好ましくは、 酸性基に対して、 0 . 5〜1 . 5当量 (モル比) 使用して、 酸性基 (カルボキシル基等) を中和することにより、 水性ポリウレタン樹脂とすること ができる。
ポリオール類を使用する場合、 全ポリオール中 (化合物 Aを含む) 、 化合物 A が、 1モル%以上含まれているのが好ましく、 2モル%以上含まれているのがよ り好ましい。
鎖伸長剤としては、 低分子量のポリオ一ル類、 ジァミン類、 アルカノ一ルアミ ン類、 ヒドラジン等が用いられる。
低分子量のポリオール類としてはェチレングリコ一ル、プロ'ピレングリコール、 1 , 3—ブタンジオール、 1 , 4—ブタンジオール、 1 , 5—ペン夕ンジオール、 1, 6一へキサンジオール、 ヒドロキノン、 2—ェチル— 1 , 3—へキサンジォ —ル、 2—プチルー 2—ェチル— 1, 3—プロパンジオール、 2 , 4—ジェチル - 1 , 5—ペン夕ンジオール等があげられる。
ジァミン類としてはエチレンジァミン、 プロピレンジァミン、 テトラメチレン ジァミン、 へキサメチレンジァミン、 イソホロンジアミン、 1 , 4—シクロへキ サンジアミン等があげられる。
アルカノ一ルァミン類としてはジエタノールァミン、 トリエ夕ノールアミン等 があげられる。
重合停止剤としては、 ジブチルァミン等のジアルキルアミ.ン類、 モノエタノー ルァミン、ジエタノールァミン等のヒド口キシル基を有するァミン類、グリシン、 ァラニン、グルタミン酸、ァミノ酪酸等のモノアミン型アミノ酸類、エタノール、
2—プロパノール等のアルコール類等、 またはそれらの混合物等があげられる。 原料中のヒド口キシル基とァミノ基の合計モル数に対するイソシァネート基の モル数の比は、 0. 1〜 10であるのが好ましく、 さらには 0. 5〜 3であるの が好ましく、 0. 8〜2であるのがより好ましい。
本発明のポリアルケニルエーテル (I) は、 公知の方法、 例えば溶液法、 溶融 法 (ワンショット法、 プレボリマー法等) 等により製造することができる。 反応温度は、 0〜300°Cであるのが好ましい。
本発明のポリアルケ二ルェ一テル (I) の製造の際は、 必要に応じて、 溶媒を 用いてもよく、 該溶媒としては、 アセトン、 メチルェチルケトン、 メチルイソプ チルケトン等のケトン類、 テトラヒドロフラン等のエーテル類、 ベンゼン、 トル ェン、 キシレン等の芳香族炭化水素類、 酢酸ェチル、 酢酸ブチル等のエステル類 等があげられ、 鎖伸長剤としてジァミン類を用いる場合には、 メタノール、 エタ ノール、 2—プロパノ一ル、 1—ブ夕ノール等のアルコール類を使用することも できる。 これらは、 ポリアルケニルエーテル (I) の原料 1重量部に対して、 0. 5〜100重量部使用されるのが好ましい。
' また、 本発明のポリアルケ二ルェ一テル (I) の製造の際は、 必要に応じて、 ォクチル酸スズ、 テトラブトキシチタン、 ジラウリル酸ジ n—プチルスズ等の有 機金属触媒、 トリエチレンジアミン等の第三級ァミン類等の触媒を使用してもよ く、その使用量は通常、ポリアルケニルエーテル( I )の原料の使用量に対して、 0. 001〜5重量%であるのが好ましい。
本発明のポリアルケニルェ一テル ( I ) の重量平均分子量は、 特に限定されな いが、 ポリウレタンエラストマ一等として使用する場合、 3000〜
1000000であるのが好ましく、 さらには 10000〜 500000である のが好ましく、 30000〜300000であるのがより好ましい。 また、 イン ク用途として使用する場合、 1000〜 100000であるのが好ましく、 1000〜 30000であるのがより好ましい。
本発明のポリアルケ二ルェ一テル (I) の中で特に上記の重量平均分子量を有 するものは、 柔軟性、 低極性樹脂との相溶性、 組成の均一性、 溶解性、 粘着性、
接着性、 付着性、 電気絶縁性、 耐候性、 耐水性、 透明性、 耐熱老化性、 耐プレツ シヤークッカ一テストでの結果等に優れている。
本発明のポリアルケ二ルェ一テル (I) は、 必要に応じて、 フエノ一ル系酸化 防止剤、 硫黄系酸化防止剤、 リン系酸化防止剤、 紫外線吸収剤、 ヒンダ一ドアミ ン系光安定剤、 帯電防止剤、 コロイダソレシリカまたはコロイダルアルミナ等の無 機質コロイ ドゾル、 シラン力ップリング剤、 着色剤、 ヮックス剤、 防腐剤、 消泡 剤、 可塑剤、 滑剤、触媒、粘度調整剤、 レべリング剤、 ゲル化防止剤、 フイラ一、 溶剤、 造膜助剤、 分散剤、 造粘剤、 香料等の慣用の添加剤を加えて使用してもよ い。 例えば、 ポリウレタン塗料、 ラッカ一等の用途に用いる場合は、 硝酸セル口 ース、 セルロースァセテ一ト—プロピロネートセルロースァセテ一ト―ブチレ一 ト等のセルロース誘導体を加えて使用することもできる。 これらの添加剤は、 ポ リアルケニルエーテル (I) を製造する際に加えてもよい。
本発明のポリアルケ二ルェ一テル (I) は、 塗料、 コーティング剤、 インク、 粘接着剤、 フォトレジスト、 ソルダーレジスト、 造形材料、 シーリング材、 成型 材、 化粧品、 化粧品基材、 消泡剤、 レべリング剤、 界面活性剤、 相溶化剤等の塗 料用添加剤等またはこれらの原料等の用途に有用である。
(3) ウレ夕ンァクリレー卜 (I I)
本発明のウレタンァクリレート (I I) は、 例えば、 化合物 A、 ポリイソシァ ネート化合物、 一般式 (D)
(D)
(式中、 R1Q、 R11, R12および R13はそれそれ前記と同義である) で表さ れるヒドロキシル基を有するァクリレートを原料として製造することができる。 原料中のヒドロキシル基のモル数に対するイソシァネ一ト基のモル数の比は、 0. 1〜20であるのが好ましく、 0'· 5〜 10であるのがより好ましい。
-ト化合物としては、 前記と同様のものがあげられ、 これらは
単独でまたは 2—種以上混合して用いることができる。
ヒドロキシル基を有するァクリレートとしては、 例えば、 2—ヒドロキシェチ ル (メタ) ァクリレート、 2—ヒドロキシプロピル (メタ) ァクリレート、 2一 ヒドロキシブチル (メタ) ァクリレート等があげられる。 なお、 本明細書におい て、 (メタ) ァクリレートとは、 ァクリレートまたはメタァクリレートを意味し、 他のアクリル酸またはメタァクリル酸誘導体についても同様に表現する。
本発明のウレタンァクリレート (I I ) は、 公知の方法、 例えば溶液法、 溶融 法 (ワンショット法、 プレボリマ一法等) 等により製造することができる。
反応温度は、 好ましくは 5 0〜: L 1 0 ° より好ましくは 5 5〜: L 0 5 °Cであ る。 .
'反応の際に、 ビニル基の重合を防止する目的でラジカル重合の禁止剤を添加す ることが好ましい。 該ラジカル重合の禁止剤としては、 例えば、 ヒドロキノン、 メ トキシヒドロキノン、 フエノチアジン等があげられ、 これらはウレタンァクリ レート ( I I ) の原料に対して、 0 . 0 0 1〜5重量%使用するのが好ましい。 溶液法で反応を行う場合、 溶媒を用い、 '該溶媒としては、 光ラジカル重合性モ ノマー、 メチルェチルケトン、 メチルイソブチルケトン等のケトン類、 テトラヒ ドロフラン、 ジエチレングリコールモノェチルエーテルァセテ一ト等のエーテル 類、 ベンゼン、 トルエン、 キシレン等の芳香族炭化水素類等があげられる。
光ラジカル重合性モノマ一としては、 例えば、 単官能性化合物、 多官能性化合 物等があげられる。単官能性化合物としては、例えば、 2—ヒドロキシェチル(メ 夕) ァクリレート、 2—ヒドロキシプロピル (メタ) ァクリレート、 2—ヒドロ キシプチル (メタ) ァクリレート、 メチル (メタ) ァクリレート、 ェチル (メタ) ァクリレート、 プロピル (メタ) ァクリレート、 イソプロピル (メ夕) ァクリレ —ト、 プチル (メタ) ァクリレート、 ァミル (メタ) ァクリレート、 イソプチル (メタ) ァクリレート、 t e r t -ブチル (メタ) ァクリレート、 ペンチル (メ 夕) ァクリレート、 イソアミル (メタ) ァクリレート、 へキシル (メタ) ァクリ レート、 ヘプチル (メタ) ァクリレート、 ォクチル (メタ) ァクリレート、 イソ ォクチル (メタ) ァクリレート、 2—ェチルへキシル (メタ) ァクリレート、 ノ
ニル (メタ) ァクリレート、 デシル (メタ) ァクリレート、 イソデシル (メタ) ァクリレート、 ゥンデシル (メタ) ァクリレート、 ドデシル (メタ) ァクリレー ト、 ラウリル (メタ) ァクリレート、 ォク夕デジル (メタ) アクリルレート、 ス テアリル(メタ)ァクリレート、 テトラヒドロフルフリル (メタ)ァクリレート、 ブトキシェチル (メタ) ァクリレート、 エトキシジエチレングリコール (メタ) ァクリレート、 ベンジル (メタ) ァクリレート、 シクロへキシル (メタ) ァクリ レート、 フエノキシェチル (メタ) ァクリレート、 ポリエチレングリコールモノ
(メタ) ァクリレート、 ポリプロピレングリコ一ルモノ (メタ) ァクリレート、 メトキシエチレングリコール (メタ)ァクリレート、ェトキシエトキシェチル (メ 夕) ァクリレート、 メトキシポリエチレングリコール (メタ) ァクリレート、 メ トキシポリプロピレングリコ一ル (メタ) ァクリレート、 ジシクロペン夕ジェン (メタ) ァクリレート、 ジシクロペン夕ニル (メタ) ァクリレ一ト、 ジシクロべ ンテニル (メタ) ァクリレート、 トリシクロデカニル (メタ) ァクリレート、 ィ ソボル二ル (メタ) ァクリレート、 ボルニル (メタ) ァクリレー卜、 ジアセトン
(メタ) アクリルアミ ド、 イソブトキシメチル (メタ) ァクリルアミ ド、 N—ビ ニルピロリドン、 N—ビニルカプロラクタム、 N , N—ジメチル (メタ) ァクリ ルアミ ド、 t e r t—ォクチル (メタ) アクリルアミ ド、 ジメチルアミノエチル
(メタ) ァクリレート、 ジェチルアミノエチル (メタ) ァクリレート、 7—アミ ノ一 3 , 7—ジメチルォクチル (メタ) ァクリレート、 N , N—ジェチル (メタ) アクリルアミ ド、 Ν, Ν ' ―ジメチルァミノプロピル (メタ) アクリルアミ ド、
(メタ) ァクリロイルモルホリン、 マレイン.酸エステル類、 フマル酸エステル類 等があげられる。 多官能性化合物としては、 例えば、 トリメチロールプロパント リ (メタ) ァクリレート、 ペン夕エリスリ トールトリ (メタ) ァクリレ一ト、 ェ チレングリコールジ (メタ) ァクリレート、 テトラエラレングリコールジ (メタ) ァクリレート、 ポリエチレングリコールジ (メタ) ァクリレート、 1 , 4 -ブ夕 ンジォ一ルジ (メタ) ァクリレート、 1, 6一へキサンジオールジ (メタ) ァク リレート、 ネオペンチルグリコ一ルジ (メタ) ァクリレート、 トリメチロールプ 口パントリオキシェチル (メタ) ァクリレート、 トリス ( 2—ヒドロキシェチル)
イソシァヌレートトリ (メタ) ァクリレート、 トリス (2—ヒドロキシェチル) イソシァヌレートジ (メタ)ァクリレート、 トリシクロデカンジメタノールジ (メ 夕) ァクリレート、 ビスフエノール Aのジグシジルエーテルに (メタ) ァクリレ —トを付加させたエポキシ (メタ) ァクリレート、 トリエチレングリコ一ルジビ ニルエーテル等があげられる。
また、 反応の際は、 必要に応じて、 触媒を使用してもよく、 該触媒としては、 前記 (2 ) の説明であげたポリアルケ二ルェ一テル (I ) 製造の際に用いられる 触媒と同様のものがあげられる。 該触媒の使用量は、 ウレタンァクリレート
( I I ) の原料の使用量に対して、 0 . 0 0 1〜5重量%であるのが好ましい。 なお、 上述した本発明のウレタンァクリレート (I I ) の原料に、 ポリオール 類、 ジアミン類等を加えて製造して得られるポリアルケニルエーテルも本発明の ポリアルケ二ルェ一テル (I ) の概念に含まれる。 ポリオール類およびジァミン 類としては、それそれ前記( 2 )の説明であげたものと同様のものがあげら る。 本発明のウレタンァクリレート (I I ) を光照射または加熱によりラジカルを 発生する重合開始剤(光または熱ラジカル重合開始剤)、 必要に応じて、前記の光 ラジカル重合性モノマ一、 さらに必要に応じて他の光ラジカル重合性ポリマ一ま たはオリゴマー等と混合することにより、 ウレタンァクリレート (I I ) と光ま たは熱ラジカル重合開始剤を含有する組成物 (以下、 組成物—I Iと表現するこ ともある) が得られるが、 組成物一 I Iの調製に際して、 これらの成分の添加の 順番、 混合の方法等は特に限定されるものではない。
他の光ラジカル重合性ポリマーまたはォリゴマ一としては、 本発明のウレタン ァクリレー卜 ( I I ) 以外のウレタン (メタ) ァクリレート、 ポリエステル (メ 夕) ァクリレート、 エポキシ (メタ) ァクリレート、 ポリアミ ド (メタ) ァクリ レート、 (メタ) ァクリロイルォキシ基を有するポリシロキサン等があげられる。 組成物— I Iに使用されるウレタンァクリレート (I I ) の数平均分子量は、 好ましくは 2 0 0〜2 0 0 0 0、 より好ましくは 5 0 0〜5 0 0 0である。
熱ラジカル重合開始剤としては、 2 , 2 ' —ァゾビスイソプチロニトリル、 2 , 2, ーァゾビス一 2—メチルプチロニトリル、 2, 2 5 —ァゾビス一 2, 4ージ
メチルバレロニトリル、 1, 1 ' ーァゾビス一 1ーシクロへキサンカルボ二トリ ル、 ジメチルー 2, 25 —ァゾビスイソプチレート、 4, 4, 一ァゾビス一 4— シァノ吉草酸、 2, 2, —ァゾビス (2—アミジノプロペン) 二塩酸塩、 2— t e r t—プチルァゾ一 2—シァノプロパン、 2, 2, ーァゾビス (2—メチルプ 口ピオンアミ ド) 二水和物、 2, 2, ーァゾビス (2, 4, 4—トリメチルペン タン) 等のァゾ化合物、 t e r t—プチルパーォキシネオデカノエート、 t e r tーブチルバ一ォキシピバレート、 t e r t—プチルパーォキシ— 2ーェ チルへキサノエ一ト、 t e r t—ブチルパーォキシイソブチレート、 t ert— プチルパーォキシラウレート、 t ert—ブチルパーォキシィソフ夕レート、 t e r t—ブチルパ一ォキシァセテ一ト、 t ert—プチルパ一ォキシォクトェ一 ト、 t ert—ブチルパーォキシベンゾエート等のパーォキシエステル類、 過酸 化ベンゾィル等のジァシルパーォキシド類、 キュメンハイドロパーォキサイ ド等 のハイ ドロパ一ォキシド類、 メチルェチルケトンパーォキサイ ド、 カリウムパー サルフェイ ト、 1, 1—ビス (t e r t—プチルパ一ォキシ) 一 3, 3, 5—ト リメチルシクロへキサン、 ジアルキルパ一ォキシド類またはパーォキシジカーボ ネート類、 過酸化水素等があげられる。
熱ラジカル重合開始剤の含有量は、 ウレタンァクリレート (I I) 100重量 部に対して好ましくは 0. 2〜20重量部、 より好ましくは 1〜10重量部であ る。
光ラジカル重合開始剤としては、 例えば、 ベンゾイン、 ベンゾインメチルェ一 テル等のベンゾイン類、 ベンゾフエノン、 メチルペンゾフエノン、 4, 4, ージ クロ口べンゾフエノン、 4, 4, 一ビスジェチルァミノペンゾフエノン等のペン ゾフエノン類、 ァセトフエノン、 2, 2—ジメ トキシ一 2—フエ二ルァセトフエ ノン、 2, 2—ジエトキシー 2—フエ二ルァセトフェノン、 1—ヒドロキシシク 口へキシルフェニルケトン、 N, N—ジメチルアミノアセトフエノン、 2—メチ ル— 1― [4 - (メチルチオ) フエニル] - 2一モルホリノプロパン一 1—オン 等のァセトフエノン類、 2—メチルアントラキノン、 2—ェチルアントラキノン、 1—クロ口アントラキノン、 2—アミルアントラキノン、 2—ァミノアントラキ
ノン等のアントラキノン類、 2, 4 _ジメチルチオキサントン、 2, 4—ジェチ ルチオキサントン、 2—クロ口チォキサントン、 2, 4ージイソプロピルチォキ サントン、 2—ィソプロビルチオキサントン等のチォキサントン類、 ァセトフエ ノンジメチルケタール、 ベンジルジメチルケ夕一ル等のケ夕ール類、 2, 4, 6 —トリメチルベンゾィルージフエニル一ホスフィンオキサイ ド、 ビス (2, 4, 6—トリメチルベンゾィル) 一フエニル一ホスフィンオキサイ ド、 ビス (2, 6 —ジメトキシベンゾィル) 一 2, 4, 4—トリメチルーペンチルホスフィンォキ サイ ド等のァシルホスフィンォキサイ ド類等があげられる。
光ラジカル重合開始剤の含有量は、 ウレ夕ンァクリレー卜 (I I) 100重量 部に対して好ましくは 0. 2〜20重量部、 より好ましくは 1〜10重量部であ る。
組成物— I Iは、 50〜200°Cに加熱する (熱ラジカル重合開始剤を含有す る場合) か、 または、 赤外線、 可視光、 紫外線、 電子線もしくはひ、/?、 ァ線等を 照射する (光ラジカル重合開始剤を含有する場合) ことにより硬化する。
組成物一 I Iは、 コーティング剤、 フォトレジスト、 ソルダーレジス 1、等の用 途に有用である。
また、 組成物一 I Iを硬化して得られる硬ィ匕物に含まれるウレ夕ンァクリレー ト (I I) が重合して得られるポリアルケニルエーテルも本発明のポリアルケ二 ルェ一テル (I)の概念に含まれる。
本発明のウレタンァクリレート (I I) は、 必要に応じ 、 光力チオン重合型 のポリマー 'オリゴマー ·モノマ一、 光力チオン開始剤、 フエノール系酸化防止 剤、 硫黄系酸化防止剤、 リン系酸化防止剤、 紫外線吸収剤、 ヒンダードアミン系 光安定剤、 帯電防止剤、 コロイダルシリカまたはコロイダルアルミナ等の無機質 コロイ ドゾル、 シランカップリング剤、 着色剤、 ワックス剤、 防腐剤、 消泡剤、 可塑剤、 滑剤、 触媒、 粘度調整剤、 レべリング剤、 ゲル化防止剤、 フィラー、 溶 剤、造膜助剤、分散剤、造粘剤、香料等の慣用の添加剤を加えて使用してもよい。 これらの添加剤は、ウレ夕ンァクリレー 1、 (I I )を製造する際に加えてもよい。 本発明のウレタンァクリレート (I I) は、 塗料、 コーティング剤、 インク、
粘接着剤、 フィルム、 繊維、 フォトレジスト、 ソルダ一レジスト、 半導体封止材 料、 積層板、 造形材料、 シ一リング材等の用途に有用である。 中でも、 コ一ティ ング剤(特に、光ファイバ一の被覆コ一ティング剤)、粘接着剤等の用途に好適で ある。
(4) ポリアルケニルエーテル (I I I)
本発明のポリアルケ二ルェ一テル(I I I)は、例えば、化合物 A、多塩基酸、 必要に応じて、 ポリオ一ル類、 動植物油脂肪酸、 動植物油等を原料として、 公知 の方法 (USP6143840等) またはそれらの方法に準じて縮合重合により 製造することができる。 多塩基酸の使用量は、 全原料の使用量に対して、 好まし くは 10〜80モル%、 より好ましくは 25〜60モル%である。 アルコール成 分 (化合物 Aとポリオール類) の使用量は、 全原料の使用量に対して好ましくは 10〜80モル%、 より好ましくは 25〜60モル%である。
原料中のカルボキシル基のモル数に対するヒドロキシル基のモル数の比は、 0. 8〜1. 5であるのが好ましく、 0. 9〜1. 3であるのがより好ましい。 多塩基酸としては、 前記 (2) の説明であげた多塩基酸と同様のものがあげら れる。
ポリオ一ル類としては、 前記 (2) の説明であげたポリオール類と同様のもの があげられ、 ポリオ一ル類を使用する場合、 化合物 Aが、 原料のアルコール成分 中の 1モル%以上含まれているのが好ましく、 2モル%以上含まれているのがよ り好ましい。
動植物油脂肪酸としては、 例えば、 大豆油脂肪酸、 サフラワー油脂肪酸、 ト一 ル油脂肪酸、アマ二油脂肪酸、 S兌水ヒマシ油脂肪酸、桐油脂肪酸等があげられる。 動植物油としては、.例えば、大豆油、サフラワー油、 アマ二油、脱水ヒマシ油、 桐油等があげられる。
動植物油脂肪酸または動植物油を使用する場合、 その使用量は、 それそれ原料 の全量に対して 20重量%以下であるのが好ましい。
反応は、 溶媒の存在下で行ってもよい。 該溶媒としては、 前記 (2) の説明で あげた溶媒と同様のものがあげられる。 ,
本発明のポリアルケニルエーテル (I I I) の重量平均分子量は、 特に限定さ れないが、 ポリエステルエラストマ一等として使用する場合、 3000〜 1000000であるのが好ましく、 さらには 10000〜 500000である のが好まじく、 30000〜300000であるのがより好ましい。
本発明のポリアルケニルエーテル (I I I) の中で特に上記の重量平均分子量 を有するものは、 柔軟性、 低極性樹脂との相溶性、 組成の均一性、 機械的強度、 溶解性、 粘着性、 接着性、 付着性、 電気絶縁性、 耐候性、 '耐水性、 透明性、 耐熱 老化性、 耐油性、 射出成形時の易成形性、 耐プレッシャークッ力一テストでの結 果等に優れている。
本発明のポリアルケニルエーテル (I I I) は、 必要に応じて、 フエノール系 酸化防止剤、 硫黄系酸化防止剤、 リン系酸化防止剤、 紫外線吸収剤、 ヒンダード アミン系光安定剤、 帯電防止剤、 コロイダルシリカまたはコロイダルアルミナ等 の無機質コロイドゾル、 シランカップリング剤、 着色剤、 ワックス剤、 防腐剤、 消泡剤、 可塑剤、 滑剤、 触媒、 粘度調整剤、 レペリング剤、 ゲル化防止剤、 フィ ラー、 溶剤、 造膜助剤、 分散剤、 造粘剤、 香料等の慣用の添加剤を加えて使用し てもよ 。 これらの添加剤は、 ポリアルケニルエーテル (I I I) を製造する際 に加えてもよい。
また、 本発明のポリアルケ二ルェ一テル (I I I) は、 ァミノ樹脂 (尿素、 メ ラミン、 グアナミン等とホルムアルデヒドを反応させて得られる尿素樹脂、 メラ ミン樹脂、グアナミン樹脂等)と混合させることにより、塗料、コ一ティング剤、 接着剤等に有用な組成物として使用することも可能である。 該ァミノ樹脂の使用 量は、 ポリアルケニルエーテル (I I I) 100重量部に対して 5〜60重量部 であるのが好ましい。前記の組成物 [ポリアルケニルエーテル (I I I) とアミ ノ樹脂を含有する組成物] は、 塗料等に使用する場合、 必要に応じて、 分散剤、 湿潤剤、 沈降防止剤、 色別れ防止剤、 皮張り防止剤、 帯電防止剤、 カビ止め剤、 防火剤等をそれそれ、 0.01〜5重量%含有していてもよい。被塗物としては、 金属、 木材、 プラスチック、 無機素材、 コンクリート、 アスファルト等があげら れる。前記の組成物は、常温から加熱下での乾燥により硬ィ匕させることができる。
( 5 ) ァクリレート ( I V)
本発明のァクリレート (I V) は、 化合物 Aまたはポリアルケニルエーテル
( I I I ) (好ましくは数平均分子量 1 0 0〜 5 0 0 0 ) と、 ァクリル酸類、 ァク リル酸類のエステルまたはァクリロイルク口ライ ド類等とを、 反応させることに より製造することができる。
アクリル酸類としては、 例えば、 アクリル酸、 メ夕クリル酸等があげられる。 アクリル酸類のエステルとしては、 例えば、 メチル (メタ) ァクリレート、 ェ チル(メタ) ァクリレート、 n—プロピル(メタ) ァクリレ一ト n—ブチル (メ 夕) ァクリレート、 2—ェチルへキシル (メタ) ァクリレート、 ラウリル (メタ) ァクリレート、 シクロへキシル (メタ) ァクリレート、 フエノキシェチル (メタ) ァクリレート、 2—エトキシェチル (メタ) ァクリレート、 2—ブトキシェチル (メタ)ァクリレ一ト、 ベンジル(メタ)ァクリレート、 ェチルカルビトール(メ 夕) ァクリレート等があげられる。
ァクリロイルク口ライ ド類としては、 例えば、 アクリル酸クロライ ド、 メ夕ク リル酸クロライ ド等があげられる。
反応は、 常法 [例えば、 モリソンボイ ド 有機化学 (中)、 第 5版、 1 0 9 4〜 1 1 0 6頁、東京化学同人等]に従って行うことができ、 中でも、スズ、 チタン、 亜鉛、 マンガン等の金属またはこれらの金属から誘導される有機金属のアルコラ ート、 塩化物、 酸化物もしくはカルボン酸塩、 硫酸等の鉱酸等を触媒として使用 するのが好ましい。 これらの触媒は、 ァクリレート (I V) の原料に対して、 1 〜5 0 0 0重量 p p m使用するのが好ましい。
反応は、 溶媒の存在下で行ってもよい。 該溶媒としては、 前記 (2 ) の説明で あげた溶媒と同様のものがあげられる。
反応の際に、 ビニル基の重合を防止する目的でラジカル重合の禁止剤を添カロす ることが好ましい。 該ラジカル重合の禁止剤としては、 例えば、 ヒドロキノン、 メ トキシヒドロキノン、 フヱノチアジン等があげられ、 これらはァクリレ一ト
( I V) の原料に対して、 0 . 0 0 1〜5重量%使用するのが好ましい。
原料中、 アクリル酸類、 アクリル酸類のエステルまたはァクリロイルク口ライ
ド類等の使用量は、 化合物 Aまたはポリアルケ二ルェ一テル (I I I) の使用量 に対して、 0. 9〜10当量 (モル比) であるのが好ましく、 反応温度は、 0〜
70°Cであるのが好ましい。
本発明のァクリレ一ト (IV) は、 熱重合 (好ましくは、 50〜20'0°C) に より、 硬化する。
また、 本発明のァクリレート (IV) を光または熱ラジカル重合開始剤、 必要 に応じて、 前記 (3) の説明であげた光ラジカル重合性モノマー、 さらに必要に 応じて他の光ラジカル重合性ポリマ一またはォリゴマ一等と混合することにより、 ァクリレート( I V)と光または熱ラジカル重合開始剤を含有する組成物(以下、 組成物一 IVと表現することもある) が得られるが、 組成物一 IVの調製に際し て、 これらの成分の添加の順番、 混合の方法等は特に限定されるものではない。 組成物— IVに使用されるァクリレート (IV) の数平均分子量は、 好ましく は 200〜20000、 より好ましくは 500〜5000である。
光または熱ラジカル重合開始剤としては、 前記 (3) の説明であげたものと同 様のものがあげられる。
光または熱ラジカル重合開始剤の含有量は、 前記 (3) における含有量と同様 である。
組成物— I Vの硬ィ匕条件は、 前記 (3) における組成物一 I Iの硬ィ匕条件と同 様の条件である。 ' 本発明のァクリレート (I V) は、 必要に応じて、 光力チオン重合型のポリマ — 'オリゴマー 'モノマー、 光力チオン開始剤、 フエノ一ル系酸化防止剤、 硫黄 系酸ィ匕防止剤、 リン系酸ィ匕防止剤、紫外線吸収剤、ヒンダ一ドアミン系光安定剤、 帯電防止剤、 コロイダルシリカまたはコ口ィダルアルミナ等の無機質コロイドゾ ル、 シランカップリング剤、 着色剤、 ワックス剤、 防腐剤、 消泡剤、 可塑剤、 滑 剤、 触媒、 粘度調整剤、 レペリング剤、 ゲル化防止剤、 フイラ一、 溶剤、 造膜助 剤、 分散剤、 造粘剤、 香料等の慣用の添加剤を加えて使用してもよい。 これらの 添加剤は、 ァクリレート (IV) を製造する際に加えてもよい。
組成物一 I Vは、 50〜200°Cに加熱する (熱ラジカル重合開始剤を含有す
る場合) か、 または、 赤外線、 可視光、 紫外線、 電子線もしくは 、;5、 ァ線等を 照射する (光ラジカル重合開始剤を含有する場合) ことにより硬化する。
組成物一 I Vは、 コ一ティング剤、 フォトレジスト、 ソルダーレジスト等の用 途に有用である。
また、組成物一 I Vを硬化して得られる硬ィ匕物に含まれるァクリレート ( I V) が重合して得られるポリアルケ二ルェ一テルも本発明のポリアルケ二ルェ一テル
(I I I) の概念に含まれる。
発明を実施するための最良の形態
以下、 実施例、 比較例、 参考例および試験例により、 本発明をより詳細に説明 する。
実施例 1 ポリェチルビニルエーテル a (化合物 Aにおいて、 R1がェチルであ り、 R2、 R3、 R4、. R5および が水素原子である化合物) の製造
1 Lガラス製フラスコに、 ェチルビ二ルェ一テルの酢酸付加体 16 · 7g、 ト ルェン 100 g、 酢酸ェチル 160 gおよび四塩化スズ 0. 09gを加えた。 こ の溶液を 20°Cで撹拌しながら、 ェチルビ二ルェ一テル 228 gを添加した。 ェ チルビニルエーテルの添加により重合が開始した。 添加終了後、 反応液にアンモ ニァ入りエタノール 100 gを添カロして反応を停止した。 反応液を、 ,水酸化ナト リウム水溶液、 蒸留水で洗浄後、 溶媒を留去し、 末端にァセタールを有するポリ ェチルビニルエーテル 240 g (収率 93%)を得た。 2 Lガラス製フラスコに、 得られた末端にァセ夕一ルを有するポリェチルビニルエーテル 235 g\ 酢酸 290 gおよび水 170 gを加えて 60°Cで 3時間攪拌した。 反応液を飽和重曹 水で中和し、 酢酸ェチルで抽出した後、 酢酸ェチルを留去し、 末端にホルミル基 を有するポリェチルビニルエーテル 210 gを得た。 1L SUS製オートクレ ーブに、得られた末端にホルミル基を有するポリェチルビニルエーテル 130 g、 エタノール 420 gおよびラネ一ニッケル 10. 5 gを加え、 水素 ( 1961 kPa) を導入した。 オートクレープを 80°Cに加熱し、 4時間攪袢した。 反応 後、 ラネーニッケルを濾別した後、 溶媒を留去し、 末端にヒドロキシル基を有す るポリェチルビ二ルェ一テル a 114 gを得た。
得られたポリェチルビニルエーテル aの分子特性を第 1表に示す。
実施例 2 ポリイソプチルピニルエーテル b (化合物 Aにおいて、 R 1がィソプチ ルであり、 R2、 R3、 R R5および R6が水素原子である化合物) の製造
1 Lガラス製フラスコに、 ィソプチルビ二ルェ一テルの酢酸付加体 20.2 g、 トルエン 100 g、 酢酸ェチル 1 60 gおよび四塩化スズ 0. 2 gを加えた。 こ の溶液を 20°Cで撹拌しながら、イソプチルビニルエーテル 229 gを添加した。 イソプチルビニルエーテルの添加により重合が開始した。 添加終了後、 反応液に アンモニア入りエタノール 100 gを添加して反応を停止した。 反応液を、 水酸 化ナトリウム水溶液、 蒸留水で洗浄後、 溶媒を留去し、 末端にァセタールを有す るポリイソプチルビニルエーテル 242 g (収率 97%) を得た。 2 Lガラス製 フラスコに、 得られた末端にァセ夕ールを有するポリィソブチルビニルエーテル 235 g、 酢酸 290 gおよび水 170 gを加えて 60°Cで 3時間攪拌した。 反 応液を飽和重曹水で中和し、 酢酸ェチルで抽出した後、 酢酸ェチルを留去し、 末 端にホルミル基を有するポリイソプチルビ二ルェ一テル 208 gを得た。 1 L S U S製ォ一トクレーブに、 得られた末端にホルミル基を有するポリィソプチルビ ニルエーテル 130 g:、 エタノール 420 gおよびラネ一二ヅケル 10. 3 gを 加え、 水素 (196 l kPa) を導入した。 オートクレープを' 80 °Cに加熱し、 4時間攪袢した。'反応後、 ラネーニッケルを濾別した後、 溶媒を留去し、 ポリイ ソプチルビ二ルェ一テル b 120 gを得た。
得られたポリィソプチルビニルエーテル bの分子特性を第 1表に示す。
第 1表
く注〉 数平均分子量 = (KOHの分子量) x l 000 ÷ (水酸基価)
実施例 3 ポリウレタンの製造
実施例 1で得た末端にヒド口キシル基を有するポリェチルビニルエーテル aを 用い、 第 2表に示す配合組成で、 ワンショヅト法 (予熱温度: 120°C;、 反応時 間: 5分、 熟成温度: 80°Cs 熟成時間: 72時間) によりポリウレタンを製造 した。
得られたポリウレタンの重量平均分子量を第 2表に示す。 重量平均分子量は以 下の条件のゲルパ一ミエーシヨンクロマトグラフィー( G P C )により測定した。 以下の実施例および比較例のポリウレタンについても、 同様の GP C分析条件で その重量平均分子量を測定した。
(GPC分析条件)
カラム: TSKgel SuperHM— M、 T S K g e 1 Sup Θ r HM-M, TSKge 1 SuperHM— H (東ソ一 (株) 製) を直列に接続した。
移動相:テトラヒドロフラン (流速 0. 5mlZ分)
カラムオーブン: 40°C
検出器: R I [R I— 8000 (東ソ一(株) 製) ]
実施例 4 ポリウレタンの製造
ポリェチルビニルエーテル aの代わりに実施例 2で得た末端にヒド口キシル基 を有するポリイソプチルビニルエーテル bを用い、 第 2表に示す配合組成で、 実 施例 3と同様にしてポリウレタンを製造した。
得られたポリウレ夕ンの重量平均分子量を第 2表に示す。
比較例 1 ポリウレタンの製造
ポリエチレングリコールモノメチルエーテル (アルドリヅチ社製、 数平均分子 量: 2000) を用い、 第 2表に示す配合組成で、 実施例 3と同様にしてポリウ レ夕ンを製造した。
'得られたポリウレタンの重量平均分子量を第 2表に示す。
比較例 2 ポリウレタンの製造
ポリプロピレングリコールモノプチルェ一テル (アルドリヅチ社製、 数平均分
子量: 2500) を用い、 第 2表に示す配合組成で、 実施例 3と同様にしてポリ ウレタンを製造した。
く注
得られた ~ > _ Iポリウレ夕ンの重量平均分子量を第 2表に示す。
第 2表
: 4, 4, 一ジフエニルメタンジイソシァネート (住友パイエ ルウレタン製、 スミジュール 44 S)
1,4BG : 1, 4—ブタンジオール (三菱化学製)
TMP :トリメチロールプロパン (東京化成工業製)
TOE-2000H:ポリェチルビ二ルェ一テル系両末端ヒドロキシル基型ォリゴ マー [協和発酵工業 (株) 製、 数平均分子量: 1533]
PEGME :ポリエチレングリコールモノメチルエーテル (アルドリヅチ 社製、 数平均分子量: 2000)
PPGBE :ポリプロピレングリコールモノブチルェ一テル (アルドリヅ チ社製、 数平均分子量: 2500) 試験例 1 耐水性の評価
実施例 3、 4および比較例 1、 2で製造したポリウレタンをそれぞれ用い、 下 記条件下でのプレス成形により厚さ 300 zmのフィルムを作成した。 得られた フィルムの耐水性を下記の測定方法で含水率を測定することにより評価した。 含 水率の測定結果を第 3表に示す。
(プレス成形の条件)
予熱条件:金型中、 180 °Cで 5分間予熱した。
熱プレス条件: 180。Cで、 14710 k P a、 120秒間、 2942 k P a、 30秒間加圧し、 続いて 20 で、 6864kPa、 12◦秒間加圧した。 (フィルムの含水率の測定方法)
ポリウレタンフィルムについて、 23° 72時間の水中浸漬試験を実施し、 含水率を加熱気化カールフィッシャー水分計 (平沼産業 (株) 製) を用いて測定 した。 これは、 サンプルを 210°Cに加熱し、 蒸発した水分を窒素キャリア一ガ スを用いてカールフィッシャ一水分計に導入し、 水分量を測定する方法である。 第 3表
実施例 3、 4で製造したポリウレタンより得られたフィルムは、 比較例 1、 2 で製造したポリウレタンより得られたフィルムと比較して、 水中浸漬試験後、 低 い含水率を示し、 耐水性に優れていることがわかる。
実施例 5 ウレタンァクリレートの製造
1Lガラス製フラスコに、 トリレンジイソシァネート [TDI、 住化バイエル ウレタン (株) 製、 スミジュール T— 80] 104. 4 g (0. 6モル) および メトキシヒドロキノン 0. 22 gを仕込んだ。 窒素気流雰囲気下にて撹拌しつつ 100°Cまで加熱し、 実施例 1で得たポリェチルビ二ルェ一テル a 500. 8 g (0. 2モル) を 1時間かけて滴下し、 100°Cに保ったままさらに 1時間反 応を続けた。 反応混合物を口一夕リーエバポレ一夕一に移して、 90。C、
0. 267 kP aの加熱減圧条件下で未反応 TD Iを留去した。
再び反応混合物を 1Lガラス製フラスコに移して、 室温まで冷却し、 空気気流 雰囲気中、 2—ヒドロキシェチルァクリレート 23. 2 g (0. 2モル) を加え、 80°Cに加熱して 3時間反応させ、 ウレタンァクリレート (数平均分子量 3176).を得た。 反応生成物の IRスぺクトルを測定した結果、 イソシァネー ト基の吸収は検知されなかった。 ここで得られたウレ夕ンァクリレートをウレタ ンァクリレート Aとする。
比較例 3 ウレタンァクリレートの製造
実施例 1で得たポリェチルビニルェ一テル a 500. 8 gをポリエチレング リコールモノメチルエーテル (アルドリヅチ社製、 数平均分子量: 2000) 400 gに変更し、 メトキシヒドロキノンの量を 0. 18 gに変更する以外は、 実施例 5と同様にして、ウレ夕ンァクリレート(数平均分子量 2450)を得た。 ここで得られたウレ夕ンァクリレートをウレ夕ンァクリレート Bとする。
参考例 1 ウレタンァクリレートの製造
1 Lガラス製フラスコに、 両末端にヒドロキシル基を有するポリテトラメチレ ンェ一テルダリコール [PTG— 2000、 保土ケ谷化学工業 (株) 製、 数平均 分子量: 1994] 398. 8 g (0. 2モル)、 トリレンジイソシァネート [T DI、 住化バイエルウレタン (株) 製、 スミジュール T— 80] 69. 6 g ( 0. 4モル) およびメトキシヒドロキノン 0. 2 lgを仕込んだ。 窒素気流雰囲 気下にて撹拌しつつ 100°Cまで加熱し、 100°Cを保ったまま 2時間反応を続 けた。 いったん反応混合物を室温まで冷却し、 空気気流雰囲気にした後、 2—ヒ ドロキシェチルァクリレート 46. 4 g (0. 4モル) を加え、 80°Cに加熱し て 3時間反応させ、 ウレタンァクリレート (数平均分子量 3670) を得た。 反 応生成物の I Rスぺクトルを測定した結果、 ィソシァネート基の吸収は検知され なかった。 ここで得られたウレタンァクリレートをウレタンァクリレート Cとす る
試験例 2 付着性、 電気絶縁性の評価
実施例 5で得たウレタンァクリレート A 50重量部、 参考例 1で得られたゥ
レタンァクリレート C 50重量部、 IRGACURE 184 (チバスぺシャリ ティケミカルズ製) 2. 0重量部、 IRGACURE819 (チバスぺシャリテ ィケミ ルズ製) 0. 5重量部および IRGANOX 1035 (チバスぺシャリ ティケミカルズ製) 0.3重量部をテトラヒドロフランに溶解させ、固形分 60% の溶液を得た。 次いでこの溶液を 0. 27mmのアプリケ一夕一を用いてポリス チレン板、 アクリロニトリルブタジエンスチレン (ABS)板およびガラス板上 に塗布した。 その後、 以下の硬化条件で紫外線 (UV) を照射して硬化させ、 コ —ティング膜を作成した。
次に、 ウレタンァクリレート Aを、 比較例 3で得たウレタンァクリレート; Bに 代えて、 上記と同様の操作で、 ポリスチレン板、 ABS板およびガラス板上にコ —ティング膜を作成した。
(硬化条件)
硬化装置:アイグラフィックス社製紫外線硬化装置
ランプ:メタルハラィ ドランプ (光路長 25 cm)および高圧水銀ランプ (光路 長 25 cm)
強度: 8 OW/cm
コンペア一速度: 4. 6 mZ分
照射距離: 50cm
得られたポリスチレン板および AB S板上のコ一ティング膜について、 以下に 示す方法で基材に対する付着性を評価した。 また、 得られたガラス板上のコーテ ィング膜について、 ガラス版から剥がした後、 J I SK 6911に従って体積電 気抵抗率を測定した。 測定結果を第 4表に示す。
(付着性の評価方法)
付着性試験法: J I S K 5400に規定される碁盤目テープ法を実施した。 コー ティング膜に碁盤目の切込みを 1mm間隔で入れ、 その後セロハンテープで剥離 した。 結果を 100個のます目の内、 剥離せずに残ったます目の数を評価点とし て表す。
第 4表
実施例 5で製造したウレタンァクリレートより得られたコーティング膜は、 比 較例 3で製造したウレタンァクリレートより得られたコーティング膜と比較して、 付着性および電気絶縁性に優れていることがわかる。 '
実施例 6 ァクリレートの製造
ディーンス夕一クトラップを装備した 50 OmLガラス製フラスコに、 実施例 1で得たポリェチルビニルエーテル a 125. 2 g (0. 05モル)、 トルエン 50 g、 ヒ'ドロキノン 0. 5 g (0. 004モル) および p—トルエンスルホン 酸一水和物 0. 6 g (0. 003モル) を仕込み、 100°Cに加熱した。 ァクリ ル酸 24. 1 g (0. 3モル) を 20分間かけて滴下し、 還流下、 生成する水を 留去しながら 15時間反応させた。 反応液を冷却後、 トルエン 210 gを加えた 有機層を、 5重量%水酸化ナトリウム水溶液および水 165 gで 3回洗浄した。 有機層に P—メトキシフェノール 0. 6 gをカロえ、 50°C、 4. lkPaの条件 下で 30分間濃縮することにより粘性液体のァクリレート (数平均分子量
2702)を得た。得られたァクリレートの1 H— NMRを測定した結果、 ヒドロ キシル基に由来するピークは消失し、ァクリル基に由来するピークが認められた。 ここで得られたァクリレートをァクリレート f とする。
比較例 4 ァクリレートの製造
実施例 1で得たポリェチルビニルエーテル aに代えて、 ポリプロピレングリコ —ルモノプチルエーテル (P P GB E、 アルドリツチ社製、 数平均分子量: 2500)を 125 g使用する以外は、実施例 6と同様にして、ァクリレート (数 平均分子量 2836) を得た。 ここで得られたァクリレートをァクリレート hと する。
試験例 3 付着性、 電気絶縁性の評価
実-施例 6で得られたァクリレート f 50重量部、 参考例 1で得られたウレ夕 ンァクリレート C 50重量部、 IRGACURE 184 (チバスべシャリティ ケミカルズ製) 2. 0重量部、 IRGACURE819 (チバスべシャリティケ ミカルズ製) 0. 5重量部および IRGANOX 1035 (チバスぺシャリティ ケミカルズ製) 0. 3重量部をテトラヒドロフランに溶解させ、 固形分 60%の 溶液を得た。 次いでこの溶液を 0. 27mmのアプリケ一夕一を用いてポリスチ レン板、 AB S板およびガラス板上に塗布した。 その後、 試験例 2で記載したの と同様の硬化条件で紫外線 (UV) を照射して硬化させ、 コーティング膜を作成 した。
次に、 ァクリレート fを、 比較例 4で得たァクリレート hに代えて、 上記と同 様の操作で、 ポリスチレン板、 ABS板およびガラス板上にコ一ティング膜を作 成した。 .
得られたポリスチレン板および ABS板上のコ一ティング膜について、 試験例 2に記載した付着性の評価方法で基材に対する付着性を評価した。 また、 得られ たガラス板上のコ一ティング膜について、 ガラス版から剥がした後、 J I SK 6911に従って体積電気抵抗率を測定した。 測定結果を第 5表に示す。 第 5表
実施例 6で製造したァクリレートより得られたコ一ティング膜は、 比較例 4で 製造したァクリレートより得られたコーティング膜と比較して、 付着性および電 気絶縁性に優れていることがわかる。
産業上の利用可能件
本発明により、 柔軟性、 低極性樹脂との相溶性、 組成の均一性、 機械的強度、 溶解性、 粘着性、 接着性、 付着性、 電気絶縁性、 耐候性、 耐水性、 透明性、 耐熱 老化性、 耐プレッシャークッカーテストでの結果等に優れたポリアルケ二ルェ一 テル等が提供される。 ,