バーコ一ド読取装置に用いられる読み取り用レンズ及びその読み取り用レンズ系 技術分野
本発明は、 バーコ一ド読取装置に用いられる読み取り用レンズ及びその読み取 り用レンズ系に関するものである。 明
背景技術
バーコードの読み取りに使用される光田学的センサは、 リニアに受光素子が並ん でいるが、 各受光素子のァスぺクト比、 すなわち各受光素子の縦寸法と横寸法と の比 (縦寸法/横寸法) が 2 0 0 Z 1 4 (〉1 4 ) と大きいので、 図 8 ( a ) に 示すように、 バーコード Bにかすれや欠け、 傷あるいは汚れ (以下 「かすれ等 K」 と称す) があっても、 読み取り誤差を生じ難い。 即ち、 バーコード Βの縦方 向 (バーの高さ方向) Νを広範囲に読み取るので、 バーの一部分にかすれ等 が あっても、 その影響を打ち消して読み取り誤差をなくすからである。
—方、 アスペクト比の大きい受光素子は、 アスペクト比の小さい受光素子より 高額なので、 ァスぺクト比の小さい受光素子を使用できる読み取り用レンズ系が 望まれている。 し力 し、 かかるァスぺクト比の小さい受光素子を用いてバーコ一 ド Βを読み取ると、 その読み取り範囲が縦方向 Νに短く設定される結果、 受光素 子には、 図 8 ( b ) に示すように受像され、 かすれ等 Kの影響でバーコード Bを 正確に読み取ることができない。
これに対し、 特許第 2 7 7 4 8 9 2号公報 (特許文献 1 ) には、 集光レンズ ( 読み取り用レンズ) に加えて、 円筒状レンズ体 (シリンダーレンズ) を用いた発 明が記載されている (特許文献 1段落 0 0 2 0 , 図 1 6 ) 。 該発明は、 バーコ一 ドのバーと直交する方向 (本願の図 8 ( a ) における M方向) では、 バーコード 力 ら来る光は円筒状レンズ体の軸方向にほとんど屈折されず結像し、 バーコ一ド のバー方向 (本願の図 8 ( a ) における N方向) では、 バーコードから来る光は
円筒状レンズ体により屈折されて拡散し受光面上に結像するように構成して、 バ 一コードの縦方向の欠陥 (かすれ等) を捕って、 バーコードを正確に読み取るよ うにしたものである。
また、 特許第 3 0 7 0 4 8 4号公報 (特許文献 2 ) には、 バーコ一ドのバー方 向 (本願の図 8 ( a ) における N方向) にデフォーカスしてぼけを生じさせ、 ノ 一コードの縦方向 (バー方向) のかすれ等を補って、 バーコードを正確に読み取 るようにした発明が記載されている。
更に、 特許第 2 7 2 0 6 6 7号公報 (特許文献 3 ) には、 バーコードのパーと 直交する方向 (本願の図 8 ( a ) における M方向) の解像度を、 バーコードのバ 一方向 (本願の図 8 ( a ) における N方向) の解像度より高解像度にして、 バー コードを正確に読み取るようにした発明が記載されている。
しかしながら、 上記特許文献 1に記載の発明では、 集光レンズ (読み取り用レ ンズ) のほかに円筒状レンズ体 (シリンダーレンズ) を用いる分、 装置コストが アップするという問題点がある。 また、 特許文献 2に記載の発明では、 ピントを ずらして使用するので、 絞りを暗くせざるを得ず、 そのため高感度の受光素子が 必要となり、 装置コズトがアップするという問題点がある。 更に、 特許文献 3に 記載の発明では、 バー横方向 (本願の図 8 ( a ) における M方向) とバー高さ方 向 (本願の図 8 ( a ) における N方向) との解像度の差は、 特許文献 3の図 3に 図示されるように、 受光レンズ (読み取り用レンズ) の周辺部では大きいものの 、 中心部では略同一となっているので、 かすれ等 Kがバーコード Bの中心部にあ る場合には、 バーコードを正確に読み取ることができないという問題点がある。 特に、 かかる解像度の差は、 受光レンズの中心部から周辺部にかけて一定でない ので、 かすれ等 Kがバーコ一ド B上のどの位置.にあるかによつて読み取り結果が 不安定なものとなるという問題点がある。
本発明は、 上述した問題点を解決するためになされたものであり、 安価な構成 で、 1単位の受光素子のァスぺクト比の小さい受光素子を使用してもバーコード を正確に読み取ることができるバーコ一ド読取装置に用いられる読み取り用レン ズ及ぴその読み取り用レンズ系を提供することを目的としている。
発明の開示
この目的を達成するために請求項 1記載のバーコ一ド読取装置に用いられる読み 取り用レンズは、 少なくとも 1面が回転非対称非球面で構成されると共に、 下記 条件式 (1) または (2) を、 前記レンズの中心部から周辺部にかけて満足する ものである。
条件式
(1) ∞>ASX/EFL>0. 1, ASY=0
(2) -∞<ASX//EFL<-0. 15, ASY=0
伹し、 ASXは、 畐方向非点収差量であり、 ASYは、 ¾ ^向非点収差量であり、 EF Lは、 焦点 ¾|隹である。
この請求項 1記載の読み取り用レンズによれば、 条件式 (1) を満たす場合に は、 バーコードの主方向 (バーと直交する方向) の焦点位置は受光素子の位置に 合った状態で、 バーコードの副方向 (バー方向) の焦点位置が受光素子の後方へ ずれる。 一方、 条件式 (2) を満たす場合には、 バーコードの主方向の焦点位置 は受光素子の位置に合った状態で、 バーコ一ドの副方向の焦点位置が受光素子の 前方 (読み取り用レンズ側) へずれる。 この焦点位置の関係は、 読み取り用レン ズの中心部から周辺部にかけて満足されるので、 バーコ一ドの副方向のかすれ等 の影響を補って、 バーコ一ドを正確に読み取ることができる。
請求項 2記載の読み取り用レンズは、 請求項 1記載の読み取り用レンズにおい て、 前記回転非対称非球面を有するレンズは、 1枚のガラスレンズまたはプラス チックレンズから構成されている。
請求項 3記載の読み取り用レンズは、 請求項 1記載の読み取り用レンズにおい て、 前記回転非対称非球面は、 ガラスレンズの表面に透明材料による回転非対称 非球面層を接合して形成されるものである。
請求項 4記載のバーコ一ド読取装置に用いられる読み取り用レンズ系は、 絞り と、 読み取り用レンズと、 受光素子との順にバーコード側より配置され、 前記レ ンズは、 前記受光素子側の面が回転非対称非球面で構成されると共に、 下記条件
式 (1) または (2) を、 前記レンズの中心部から周辺部にかけて満足するもの であることを特徴とする読み取り用レンズ系。
条件式
(1) ∞>ASX/EFL>0. 1, ASY=0
(2) -∞<ASX/EFL<-0. 15, ASY=0
但し、 ASXは、 副方向非点収差量であり、 ASYは、 ^^向非点収差量であり、 EF Lは、 焦点隱である。
この請求項 4記載の読み取り用レンズ系によれば、 条件式 (1) を満たす場合 には、 バーコードの主方向 (バーと直交する方向) の焦点位置は受光素子の位置 に合った状態で、 バーコードの副方向 (バー方向) の焦点位置が受光素子の後方 へずれる。 一方、 条件式 (2) を満たす場合には、 バーコードの主方向の焦点位 置は受光素子の位置に合った状態で、 バーコ一ドの副方向の焦点位置が受光素子 の前方 (読み取り用レンズ側) へずれる。 この焦点位置の関係は、 読み取り用レ ンズの中心部から周辺部にかけて満足されるので、 バーコ一ドの副方向のかすれ 等の影響を補って、 バーコードを正確に読み取ることができる。
本発明の読み取り用レンズ及ぴその読み取り用レンズ系によれば、 回転非対称 非球面を有する 1枚の読み取り用レンズによって、 バーコードの主方向 (バーと 直交する方向) の焦点位置は受光素子の位置に合わせた状態で、 バーコードの副 方向 (バー方向) の焦点位置を受光素子の配設位置からずらしている。 よって、 バーコードの主方向を正確に読み取りつつ、 バーコードの副方向の読み取りをぼ かして、 その副方向におけるかすれ等の悪影響を補うことができる。 従って、 各 受光素子のァスぺクト比が小さい (1単位の受光素子のァスぺクト比の小さい) 受光素子を使用しても、 パーコードを正確に読み取ることができる。 よって、 複 数枚のレンズを用いる場合や、 ピントをずらし主方向の読み取り性能を確保する ために絞りを暗くするが故に高感度の受光素子を用いざるを得ない場合に比べて 、 装置コストを低減することができるという効果がある。 また、 主方向及び副方 向における焦点位置の関係は、 読み取り用レンズの中心部から周辺部にかけて満 足するので、 かすれ等がパーコード上のどの位置にあっても、 そのかすれ等の悪
影響を補って、 バーコ一ドを正確に読み取ることができるという効果がある。 図面の簡単な説明
図 1 (a) は、 実施例 1の読み取り用レンズ系のバーコードの主方向における 構成図であり、 図 1 (b) は、 その読み取り用レンズ系のバーコードの副方向に おける構成図であり、 図 1 (c) は、 その読み取り用レンズ系の非点収差を示し た図である。
図 2 (a) は、 実施例 2の読み取り用レンズ系のバーコードの主方向における 構成図であり、 図 2 (b) は、 その読み取り用レンズ系のバーコードの副方向に おける構成図であり、 図 2 (c) は、 その読み取り用レンズ系の非点収差を示し た図である。
図 3 (a) は、 実施例 3の読み取り用レンズ系のバーコードの主方向における 構成図であり、 図 3 (b) は、 その読み取り用レンズ系のバーコードの副方向に おける構成図であり、 図 3 (c) は、 その読み取り用レンズ系の非点収差を示し た図である。
図 4 (a) は、 実施例 4の読み取り用レンズ系のバーコードの主方向における 構成図であり、 図 4 (b) は、 その読み取り用レンズ系のバーコードの副方向に おける構成図であり、 図 4 (c) は、 その読み取り用レンズ系の非点収差を示し た図である。
図 5 (a) は、 実施例 5の読み取り用レンズ系のバーコードの主方向における 構成図であり、 図 5 (b) は、 その読み取り用レンズ系のバーコードの副方向に おける構成図であり、 図 5 (c) は、 その読み取り用レンズ系の非点収差を示し た図である。
図 6 (a) は、 実施例 6の読み取り用レンズ系のバーコードの主方向における 構成図であり、 図 6 (b) は、 その読み取り用レンズ系のパーコードの副方向に おける構成図であり、 図 6 (c) は、 その読み取り用レンズ系の非点収差を示し た図である。
図 7 (a) は、 実施例 1の読み取り対象となるバーコードを示した図であり、 図 7 (b) は、 実施例 1の読み取り用レンズ系にて読み取られた結果、 受光素子
に写されるバーコードの像を示した図である。
図 8 (a) は、 従来例の読み取り対象となるバーコードを示した図であり、 図 8 (b) は、 従来例の読み取り用レンズ系にて読み取られた結果、 受光素子に写 されるバーコ一ドの像を示した図である。 符号の説明
1 読み取り用レンズ
2 受光素子
AS P 回転対称非球面
ASX 副方向非点収差量
AS Y 主方向非点収差量
B ノ ■ ~ Π' -""ド
K かすれ等
Μ バーコ一ドの主方向 一と直父する方向)
Ν バーコ一ドの副方向 一の高さ方向)
S R 球面
S TO 開口絞り面
ΧΥΡ 回転非対称非球面 発明を実施するための最良の形態
以下、 本発明の好ましい実施例について、 添付図面を参照して説明する。 図 1 から図 6に示すように、 各実施例の読み取り用レンズ系は、 パーコード Β、 開口 絞り面 STO、 読み取り用レンズ 1、 受光素子 2の順に配設されている。 受光素 子 2は例えば CCDで構成され、 その各受光素子 2は 14 14〜56ノ14の 小さいアスペク ト比のものが使用されている。 読み取り用レンズ 1は、 実施例 1 から 5では、 バーコ一ド B側の面が球面 S R、 受光素子 2側の面が回転非対称非 球面 XYPとされている。 また、 実施例 6では、 バーコード B側の面が回転対称 非球面 A S P、 受光素子 2側の面が回転非対称非球面 XY Pとされている。
各実施例の表に記載される、 EFLは焦点距離、 FNOは Fナンバー、 ]3は倍 率である。 バーコード B側から数えて第 i番目面 (iは 1から 3の自然数) の曲 率半径 (非球面においては軸上曲率半径) を R、 面間隔を T I H (単位は mm) 、 開口絞り面を S TO ( i = 1) 、 波長 587. 56 nmでの屈折率をNd、 ァ ッべ数を V dとする。
回転対称非球面 ASP (実施例 6のみ) は、 光軸上での頂点からの距離を H、 その Hの位置での非球面上での高さを V、 光軸上での曲率半径を R、 円錐係数を K、 4次、 6次の非球面係数をそれぞれ A 4、 A6とするとき、
(数 1)
V= (HVR) / 〔1 + (1— (1 +K) (H/R) 2) 1/2〕
+A4 XH4 + A6 XH6
なる式で与えられる曲線を光軸の回りに回転して得られる曲面である。
回転非対称非球面 XYPは、 光軸上での頂点からの距離を W (Wは (x2+y 2) の平方根である。 なお、 Xおよび yは、 xy座標の座標点である。 ) とし、 X y座標位置での非球面上での高さを z、 光軸上での曲率を C (C=l/R, R は曲率半径) 、 円錐係数を K、 非球面係数を X 2、 Υ2、 Χ4、 Υ4、 Χ6、 Υ 6、 Χ8、 Υ8とするとき、
(数 2 )
z-CW2/ {1 + [1一 (1 +K) C2W2] 1/2}
+ (X2 Xx2 + Y2 X y2 + X4 X x4 + Y4 Xy4 + X6 X x6 + Y6 Xy6 + X8 Xx8 + Y8 Xy8)
なお、
なる式で与えられる面が回転非対称非球面である。
表 1に実施例 1の読み取り用レンズ系を示すと共に、 そのレンズ系のバーコ一 ド Bの主方向 Mにおける構成図を図 1 (a) に、 副方向 Nにおける構成図を図 1 (b) に、 非点収差を図 1 (c) に、 それぞれ示す。
主方向非点収差量 ASYは ASY 0であるので (図 1 (c) 参照) 、 バーコ
ード Bの主方向 Mの像は受光素子 2面上でほぼ結像する (図 1 (a) 参照) 。 ― 方、 副方向非点収差量 AS Xは AS X =— 5. 1 2であるので (図 1 (c) 参照 ) 、 バーコード Bの副方向 Nの像は受光素子 2の手前略 5. 12mmのポイント で結像した後、 拡散し、 受光素子 2に写される (図 1 (b) 参照) 。 よって、 主 方向 Mにおいては焦点の合った像が、 副方向 Nにおいては焦点のずれた像が、 受 光素子 2に写される。 なお、 実施例 1の焦点距離 E FLは EFL=14. 413 7であるので (表 1参照) 、 ASX/EFL = _0. 355であり、 一∞<AS X/EF L<- 0. 15の関係を有している。
(表 1)
実施例 1
図 7 (a) は、 この実施例 1の読み取り対象となるバーコード Bを示した図で あり、 かすれや欠け、 傷あるいは汚れ (以下 「かすれ等 K」 と称す) のあるバー コード Βが図示されている。 このパーコード Βのうち、 図 7 (a) に示す横長の 矩形部分で示される範囲が、 実施例 1の読み取り用レンズ系にて読み取られると 、 図 7 (b) に示す像が受光素子 2に写される。 この像が受光素子 2によって読
み取られるので、 各受光素子のアスペク ト比が小さい (1単位の受光素子のァス ぺクト比の小さい) 受光素子 2であっても、 バーコード Bの副方向 (バー方向) Nにおけるかすれ等 Kの悪影響を補って、 バーコード Bを正確に読み取ることが できる。
表 2に実施例 2の読み取り用レンズ系を示すと共に、 そのレンズ系のバーコ一 ド Bの主方向 Mにおける構成図を図 2 (a) に、 副方向 Nにおける構成図を図 2 (b) に、 非点収差を図 2 (c) に、 それぞれ示す。
主方向非点収差量 AS Yは AS Y= 0であるので (図 2 (c) 参照) 、 バーコ ード Βの主方向 Μの像は受光素子 2面上でほぼ結像する (図 2 (a) 参照) 。 一 方、 副方向非点収差量 AS Xは AS X =— 2. 3であるので (図 2 (c) 参照) 、 バーコード Bの副方向 Nの像は受光素子 2の手前略 2. 3 mmのポイントで結 像した後、 拡散し、 受光素子 2に写される (図 2 (b) 参照) 。 よって、 主方向 Mにおいては焦点の合った像が、 副方向 Nにおいては焦点のずれた像が、 受光素 子 2に写される。 従って、 1単位の受光素子のァスぺグト比の小さい受光素子 2 であっても、 バーコード Bの副方向 (バー方向) Nにおけるかすれ等 Kの悪影響 を補って、 バーコード Bを正確に読み取ることができる。 なお、 実施例 2の焦点 距離 EFLは EFL= 14. 4137であるので (表 2参照) 、 ASX/EFL =—0. 160であり、 一∞<ASX/EFLく一 0. 15の関係を有している
(表 2)
実施例 2
表 3に実施例 3の読み取り用レンズ系を示すと共に、 そのレンズ系のバーコ一 ド Bの主方向 Mにおける構成図を図 3 (a) に、 副方向 Nにおける構成図を図 3 (b) に、 非点収差を図 3 (c) に、 それぞれ示す。
主方向非点収差量 AS Yは A SY 0であるので (図 3 (c) 参照) 、 バーコ ード Bの主方向 Mの像は受光素子 2面上でほぼ結像する (図 3 (a) 参照) 。 一 方、 副方向非点収差量 AS Xは AS X= 1. 36であるので (図 3 (c) 参照) 、 バーコード Bの副方向 Nの像は受光素子 2の後方略 1. 36mmのポイントで 結像する。 よって、 パーコード Bの副方向 Nの像は、 受光素子 2上に拡散された 状態で写される (図 3 (b) 参照) 。 故に、 主方向 Mにおいては焦点の合った像 、 副方向 Nにおいては焦点のずれた像が、 受光素子 2に写される。 従って、 1 単位の受光素子のァスぺクト比の小さい受光素子 2であっても、 バーコード Bの 副方向 (バー方向) Nにおけるかすれ等 Kの悪影響を補って、 バーコード Bを正 確に読み取ることができる。 なお、 実施例 3の焦点距離 E FLは EFL= 14. 4137であるので (表 3参照) 、 ASXZEFL = 0. 094であり、 ∞>A SX/EFL>0. 09の関係を有している。
(表 3)
実施例 3
表 4に実施例 4の読み取り用レンズ系を示すと共に、 そのレンズ系のバーコ一 ド Bの主方向 Mにおける構成図を図 4 (a) に、 副方向 Nにおける構成図を図 4 (b) に、 非点収差を図 4 (c) に、 それぞれ示す。
主方向非点収差量 AS Yは AS 0であるので (図 4 (c) 参照) 、 バーコ ード Βの主方向 Μの像は受光素子 2面上でほぼ結像する (図 4 (a) 参照) 。 一 方、 副方向非点収差量 AS Xは AS X= 4. 4であるので (図 4 (c) 参照) 、 バーコ一ド Bの副方向 Nの像は受光素子 2の後方略 4. 4 mmのポイントで結像 する。 よって、 バーコード Bの副方向 Nの像は、 受光素子 2上に拡散された状態 で写される (図 4 (b) 参照) 。 故に、 主方向 Mにおいては焦点の合った像が、 副方向 Nにおいては焦点のずれた像が、 受光素子 2に写される。 従って、 1単位 の受光素子のァスぺクト比の小さい受光素子 2であっても、 バーコード Bの副方 向 (バー方向) Nにおけるかすれ等 Kの悪影響を補って、 バーコード Bを正確に 読み取ることができる。 なお、 実施例 4の焦点距離 E FLは EFL= 14. 39 74であるので (表 4参照) 、 ASX/EFL=0.' 306であり、 ∞>ASX /EF L> 0. 09の関係を有している。
(表 4)
実施例 4
表 5に実施例 5の読み取り用レンズ系を示すと共に、 そのレンズ系のバーコ一 ド Bの主方向 Mにおける構成図を図 5 (a) に、 副方向 Nにおける構成図を図 5 (b) に、 非点収差を図 5 (c) に、 それぞれ示す。
主方向非点収差量 AS Yは AS Y^Oであるので (図 5 (c) 参照) 、 バーコ
ード Bの主方向 Mの像は受光素子 2面上でほぼ結像する (図 5 (a) 参照) 。 一 方、 副方向非点収差量 AS Xは AS X= 9. 6であるので (図 5 (c) 参照) 、 バーコ一ド Bの副方向 Nの像は受光素子 2の後方略 9. 6 mmのポイントで結像 する。 よって、 パーコード Bの副方向 Nの像は、 受光素子 2上に拡散された状態 で写される (図 5 (b) 参照) 。 故に、 主方向 Mにおいては焦点の合った像が、 副方向 Nにおいては焦点のずれた像が、 受光素子 2に写される。 従って、 1単位 の受光素子のァスぺクト比の小さい受光素子 2であっても、 バーコード Bの副方 向 (パー方向) Nにおけるかすれ等 Kの悪影響を補って、 バーコード Bを正確に 読み取ることができる。 なお、 実施例 5の焦点距離 E FLは EFL=1 1. 65 7であるので (表 5参照) 、 ASXZEFL=0. 824であり、 ∞>ASXZ EF L> 0. 09の関係を有している。
(表 5)
実施例 5
表 6に実施例 6の読み取り用レンズ系を示すと共に、 そのレンズ系のバ ド Bの主方向 Mにおける構成図を図 6 (a) に、 副方向 Nにおける構成図を図 6 (b) に、 非点収差を図 6 (c) に、 それぞれ示す。
主方向非点収差量 AS Yは AS Y=0であるので (図 6 (c) 参照) 、 バ
ード Bの主方向 Mの像は受光素子 2面上でほぼ結像する (図 6 (a) 参照) 。 一 方、 副方向非点収差量 AS Xは AS X= 1 1であるので (図 6 (c) 参照) 、 ノ ーコード Bの副方向 Nの像は受光素子 2の後方略 1 1 mmのボイントで結像する 。 よって、 バーコード Bの副方向 Nの像は、 受光素子 2上に拡散された状態で写 される (図 6 (b) 参照) 。 故に、 主方向 Mにおいては焦点の合った像が、 副方 向 Nにおいては焦点のずれた像が、 受光素子 2に写される。 従って、 1単位の受 光素子のアスペク ト比の小さい受光素子 2であっても、 バーコード Bの副方向 ( バー方向) Nにおけるかすれ等 Kの悪影響を補って、 バーコード Bを正確に読み 取ることができる。 なお、 実施例 6の焦点距離 E FLは EFL=14. 41 37 であるので (表 6参照) 、 ASX/EFL = 0. 763であり、 ∞>ASX/E F L> 0. 09の関係を有している。
(表 6 )
実施例 6
焦点距離 EFL = 14.4137
Fナンパ一 FNo. = 15.0
in 半
II
o 囬间 ヽ、 ffl伞千俊 屈折率 ,ッへ欽 レンズ面形状おょぴその係数
(TH
力ら第 1番目面 (RDY) I) (Nd) ( d) バーコード面 55.842
1 開口絞り面(STO) 1.5
2 回転対称非球面 (ASP) -11 2.4 1.492 57.7 円錐係数 K=-4.147128
非球面係数
4次 Α4=0.489244Ε - 03
6次 Α6=- .387403Ε- 04
3 回転非対称非球面 (ΧΥΡ) -4.603 19.68
円錐係数 Iく =- 4.9504Ε - 01
非球面係数
X2= 1.7500E-02
Υ2= 0
Χ4= 9.8899Ε-05
Υ4=-4.2339Ε-04
Χ6=- L5172E - 04
Υ6=_1.2131Ε - 05
Χ8= 1.1248E-05 ·
Υ8= 0
以上、 実施例に基づき本発明を説明したが、 本発明は上述した実施例に何ら限 定されるものではなく、 本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可 能であることは容易に推察できるものである。 産業上の利用可能性
本発明の読み取り用レンズ及びその読み取り用レンズ系によれば、 回転非対称 非球面を有する 1枚の読み取り用レンズによって、 バーコードの主方向 (バーと 直交する方向) の焦点位置は受光素子の位置に合わせた状態で、 バーコードの副 方向 (バー方向) の焦点位置を受光素子の配設位置からずらしている。 よって、 バーコ一ドの主方向を正確に読み取りつつ、 バーコ一ドの副方向の読み取りをぼ かして、 その副方向におけるかすれ等の悪影響を補うことができる。 従って、 各 受光素子のァスぺクト比が小さい (1単位の受光素子のァスぺクト比の小さい) 受光素子を使用しても、 パーコードを正確に読み取ることができる。 よって、 複 数枚のレンズを用いる場合や、 ピントをずらし主方向の読み取り性能を確保する ために絞りを暗くするが故に高感度の受光素子を用いざるを得ない場合に比べて、 装置コストを低減することができる。 また、 主方向及ぴ副方向における焦点位置 の関係は、 読み取り用レンズの中心部から周辺部にかけて満足するので、 かすれ 等がバーコード上のどの位置にあっても、 そのかすれ等の悪影響を補って、 バー コードを正確に読み取ることができる。