JP2003167194A - 読取レンズ、画像読取装置、及び画像形成装置 - Google Patents

読取レンズ、画像読取装置、及び画像形成装置

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JP2003167194A JP2002151408A JP2002151408A JP2003167194A JP 2003167194 A JP2003167194 A JP 2003167194A JP 2002151408 A JP2002151408 A JP 2002151408A JP 2002151408 A JP2002151408 A JP 2002151408A JP 2003167194 A JP2003167194 A JP 2003167194A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 主走査方向、副走査方向共に、固体撮像素子
の各像高での解像力を均一にできる読取レンズ、更に
は、良好な状態へのピント調整を容易に行える画像読取
装置を提供する。 【解決手段】 原稿からの反射光を第1〜第3ミラー7
1〜73により順次、反射させ、第3ミラー73からの
反射光を、読取レンズ74、及び少なくとも1面にアナ
モフィック面を有する部材75を介してCCD76に結
像させる構成となっている。第1ミラー71は、特に図
示しない光源と第1走行体を構成し、第2及び第3ミラ
ー72、73は、第1走行体の半分の速度で移動する第
2走行体を構成している。CCD76には、例えば受光
素子が主走査方向に1列以上配置されているラインイメ
ージセンサである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラインセンサ(例
えばCCD)などの固体撮像素子を用いて原稿などの媒
体上に形成された画像の収差を補正する技術に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】ファクシミリやデジタル複写機などの読
取部として、或いはイメージスキャナなどとして製品化
された画像読取装置の殆どは、原稿からの反射光を読取
レンズで縮小してCCDのような固体撮像素子上に結像
させることにより、その原稿上に形成された画像を光学
的に読み取り、その情報を光電変換して信号化させる構
成である。
【0003】図11は、前記デジタル複写機などに搭載
された従来の画像読取装置の概略構成を示す図である。
この図は原稿の読み取り部分を抜粋して示したものであ
る。画像読取装置は、原稿台200上に置かれた原稿
(図示せず)を走査して読み取るものである。光源20
1aによって原稿を照明しながら第1走行体201を副
走査方向に移動し、その原稿からの反射光を第1ミラー
201bによって第1走行体201の半分の速度で副走
査方向を走査する第2走行体202の第2ミラー202
aに反射させ、その第2ミラー202aからの反射光
を、第3ミラー202b、及び読取レンズ203を介し
てCCD204に結像させることにより、その原稿画像
を読み取り光電変換して信号化するようになっている。
そのCCD204は、例えば受光素子が主走査方向上に
1列以上配置されたラインセンサである。また、カラー
機においてはR、G、Bのフィルタの3ラインCCDを
用いてカラー原稿画像をR、G、Bの3原色に分解し読
み取る。このような3ラインCCDでカラーの原稿画像
を読み取る場合、R、G、B各色の結像位置を一致させ
る必要がある。図13は、従来例の読取レンズにおける
結像の欠点を示す図である。ここで、読取レンズに軸上
の色収差がある場合の一例として、緑(G)を基準波長
として、赤(R)がプラス、青(B)がマイナスの色収
差を有しているとする。この場合、像面位置を図13の
30、31、32のどの位置に合わせても、各色全て良
好なMTFを得ることは出来ない。例えば、像面を30
の青(B)に合わせた場合のMTFを図14に示す。こ
れから明らかなように、青(B)のMTFは高くなる
が、緑(G)、赤(R)と低くなってしまう。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記図11の画像読取
装置に用いられる従来の読取レンズ203は、各像高
で、或るスレッシュレベル以上の解像度を備えている。
しかし、像高毎、特にCCD204のような固体撮像素
子における主走査方向と、それに直交する副走査方向の
結像位置の違いにより、像高間での解像力のレベルは異
なっているのが通常である。このため、固体撮像素子の
各受光素子から出力される信号のレベルは、同一濃度の
原稿情報を読み取った場合でも異なるレベルとなり、そ
れによって信号の2値化が適切に行えないという問題が
あった。その結果、例えば画像読取装置を搭載したデジ
タル複写機では、形成される画像の高画質化が阻害され
る問題が発生していた。また、前記画像読取装置のピン
ト調整は、主走査方向に直交し、等間隔に配列された白
黒のラインのパターンが形成された調整用の紙(テスト
パターン)を、原稿台200に置いて読み取り、その結
果に基づいて読取レンズ203およびCCD204(固
体撮像素子)の位置関係を変化させ、縮率と固体撮像素
子の出力が良好になるようカットアンドトライで行われ
ている。しかし、そのような従来の方法では、ピント調
整時にCCD204における主走査方向の出力のみしか
一度に確認できないため、例えば、図12に示すように
MTF(変調伝達関数)値が算出されるような状況で
は、例えば位置Aが適切であるとして読取レンズ203
とCCD204の位置関係が調整される恐れがある。そ
の位置Aでは、図12の「軸上」との交点Pと「主走査
(方向)」との交点Qの解像力はスペックを実現させる
ためのスレッシュの上にあり、規格を満足するが、「副
走査(方向)」との交点Rは、スペックを実現させるた
めのスレッシュより下となり規格を満足できず、副走査
方向の解像力不良などの不具合を生じてしまう。従っ
て、再度ピント調整が必要となる。これらのことから、
極めて煩雑なピント調整作業を行わなければならないた
め、例えば画像読取装置を搭載したデジタル複写機で
は、画像を必ずしも高画質に形成することができないと
いった問題があった。
【0005】なお、解像力を高いレベルに設定するピン
ト調整方法として、特開平8−214112号公報に開
示された技術がある。しかし、この公報による技術で
は、副走査方向のMTF出力を見てピント調整を実施す
るのではなく、あらかじめ判明している読取レンズの性
能を基に調整を行うようになっている。このため、読取
レンズを構成する部品が公差内でばらついた結果、その
性能に差が生じた場合、主走査、副走査方向共に良好な
解像力を有する位置にピントを調整することが困難であ
る。また、カラー機における前記図13、14で説明し
た問題点を改善するためには、読取レンズの色収差を、
広い波長域で良好に補正する必要があるが、完全に色収
差を補正することは困難であり、色収差を小さく抑える
ためには、読取レンズに高価な硝材を使う必要が生じ、
読取レンズのコストが高くなってしまう不具合がある。
【0006】また、各色の結像位置を一致させる方法と
しては、読取レンズとCCDの光路中に多重ダイクロイ
ックミラーを配置する技術が、特開平6−326833
号公報に開示されている。しかし、この方法では、多重
ダイクロイックミラーという新規な部品を追加する必要
があり、それに伴う保持機構などから部品点数も大幅に
増加し、コストアップ要因となる。また、読取レンズと
CCDの間に配置することで、多重ダイクロイックミラ
ーの面精度を非常に高くする必要がある。更に、この方
式は読取レンズとCCD間の光路長を変化させる方法で
あるため、調整の精度は高くする必要があり、多重ダイ
クロイックミラーの角度や厚みの精度も非常に高くする
必要があり、部品単価は上がり、長い調整時間も必要と
なる。さらに、光路長を変化させることにより、各色の
倍率が異なってしまう不具合があった。また、アナモフ
ィックな面を有する画像読取装置としては、特開200
0−307828公報の発明が開示されている。しか
し、同発明では、読取レンズのレンズ面をアナモフィッ
ク面としており、像面が傾くことによるピント位置ず
れ、つまり、読取レンズの組み付け時の偏心による左右
像高でのMTFのバランスの崩れを、読取レンズの光軸
を回転軸として回転させることによりMTFのバランス
を良好に補正する(主走査方向への像面の傾きを副走査
方向に変化させる)ことができない。
【0007】本発明は、かかる課題に鑑み、主走査方
向、副走査方向共に、固体撮像素子の各像高での解像力
を均一にできる読取レンズを提供することを目的とす
る。また、他の目的は、主走査方向、副走査方向共に、
各色毎に固体撮像素子の各像高での解像力を均一にでき
るミラーを提供することを目的とする。また、他の目的
は、良好な状態へのピント調整を容易に行える画像読取
装置を提供することである。また、他の目的は、常に高
画質で画像の形成が行える画像形成装置を提供すること
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる課題を解
決するために、請求項1は、物体側より像側に向かって
順次、それぞれが1つ以上のレンズにより構成される第
1群、第2群、第3群及び第4群レンズを備え、前記第
1群レンズは、前記物体側に凸面を向けた凸メニスカス
レンズである第1レンズにより構成され、前記第2群レ
ンズは、正の屈折力を持つ第2レンズ、及び該第2レン
ズの像側に接合面を持ち負の屈折力を持つ第3レンズと
接合する負の屈折力を持つ接合レンズにより構成され、
前記第3群レンズは、負の屈折力を持つ第4レンズ、及
び該第4レンズの像側に接合面を持ち正の屈折力を持つ
第5レンズと接合する負の屈折力を持つ接合レンズによ
り構成され、前記第4群レンズは、正の屈折力を持つ第
6レンズにより構成され、前記第1レンズと前記第2レ
ンズの間隔と、前記第5レンズと前記第6レンズの間隔
の和をDとし、波長が略546nmにおける全系の焦点
距離をfとした場合、0.10<D/f<0.19の関
係を満足するように構成されていることを特徴とする。
【0009】本発明での条件式 0.10<D/f<
0.19は、第1レンズと第2レンズの空気間隔、第5
レンズと第6レンズの空気間隔を定める物であり、主走
査方向、副走査方向の結像位置を一致させるために必要
となる。本発明の読取レンズを、正の屈折力の第1レン
ズ、合成で負の屈折力の第2〜5レンズ、正の屈折力の
第6レンズの、正、負、正の3群レンズとして考える
と、主走査方向と副走査方向の結像位置を一致させる場
合、ペッツバール和を小さくする必要がある。このため
には、正群の入射高を高く設定し、負群の入射高を低く
設定することが有効となる。このため、第1レンズと第
2レンズ、第5レンズと第6レンズの空気間隔を規定
し、正群の入射高を高く設定し、負群の入射高を低く設
定するようにする。かかる発明によれば、本発明による
第1の態様の読取レンズは、第1群として第1レンズ、
第2群として第2レンズと第3レンズの接合レンズ、第
3群として第4レンズと第5レンズの接合レンズ、第4
群として第6レンズとし、第1レンズと第2レンズの間
隔と、第5レンズと第6レンズの間隔の和をD、波長が
略546nmにおける全系の焦点距離をfとした場合、
0.10<D/f<0.19の関係を満足するように構
成されている。その関係を満たすことにより、主走査方
向、副走査方向共に、各像高での固体撮像素子の解像力
を均一にする読取レンズを提供することが可能となる。
【0010】請求項2は、前記読取レンズは、波長が略
546nmにおける全系の焦点距離をf、前記第1レン
ズの焦点距離をf1とした場合、0.6<f1/f<
0.9の関係を更に満足するように構成されていること
を特徴とする。また、本発明の条件式 0.6<f1/
f<0.9は第1群レンズの屈折力(パワー)を定める
ものであり、条件の上限を超えると第1群のパワーが弱
くなり過ぎ、歪曲収差が負の側に大きくなり補正が困難
になる。また下限を超えると第1群のパワーが強くなり
過ぎ、球面収差が負の側に大きくなりコマ収差も増大し
てしまう。従って、前記第1の態様の読取レンズは、更
に波長が略546nmにおける全系の焦点距離をf、前
記第1レンズの焦点距離をf1とした場合、0.6<f
1/f<0.9の関係を満たすことが好ましい。かかる
発明によれば、請求項1に加えて高空間周波数領域での
コントラストの高い読取レンズを提供することが可能と
なる。
【0011】請求項3は、前記読取レンズは、波長が略
546nmにおける全系の焦点距離をf、前記第2レン
ズから前記第5レンズの合成焦点距離をf25とした場
合、−0.9<f25/f<−0.6の関係を更に満足
するように構成されていることを特徴とする。また、本
発明の条件式 −0.9<f25/f<−0.6は、第
2レンズから第5レンズまでの合成のパワーを定めるも
ので、条件の上限を超えるとパワーが強くなり過ぎ、物
体を負方向にとった場合、上光線でのコマフレアが増大
してしまう。また、下限を超えるとパワーが弱くなり過
ぎ、物体を負方向にとった場合下光線でのコマフレアが
増大してしまう。従って、条件式0.6<f1/f<
0.9と、−0.9<f25/f<−0.6を満足する
ことで、諸収差を良好に補正でき、高周波数領域におい
ても高いコントラストをもつレンズが実現できる。かか
る発明によれば、請求項1に加えて請求項2、3の条件
式を満足することにより、諸収差を良好に補正でき、高
周波数領域においても高いコントラストをもつレンズが
実現できる。
【0012】請求項4は、物体側より像側に向かって順
次、それぞれが1つ以上のレンズにより構成される第1
群、第2群、第3群及び第4群レンズを備え、前記第1
群レンズは、前記物体側に凸面を向けた凸メニスカスレ
ンズである第1レンズにより構成され、前記第2群レン
ズは、正の屈折力を持つ第2レンズ、及び該第2レンズ
の像側に接合面を持ち負の屈折力を持つ第3レンズと接
合する負の屈折力を持つ接合レンズにより構成され、前
記第3群レンズは、負の屈折力を持つ第4レンズ、及び
該第4レンズの像側に接合面を持ち正の屈折力を持つ第
5レンズと接合する負の屈折力を持つ接合レンズにより
構成され、前記第4群レンズは、正の屈折力を持つ第6
レンズにより構成され、波長が略546nmにおける全
系の焦点距離をf、前記第1レンズの焦点距離をf1と
した場合、0.6<f1/f<0.9の関係を満足する
ように構成されていることを特徴とする。かかる発明に
よれば、請求項2と同様な作用効果を奏する。
【0013】請求項5は、物体側より像側に向かって順
次、それぞれが1つ以上のレンズにより構成される第1
群、第2群、第3群及び第4群レンズを備え、前記第1
群レンズは、前記物体側に凸面を向けた凸メニスカスレ
ンズである第1レンズにより構成され、前記第2群レン
ズは、正の屈折力を持つ第2レンズ、及び該第2レンズ
の像側に接合面を持ち負の屈折力を持つ第3レンズと接
合する負の屈折力を持つ接合レンズにより構成され、前
記第3群レンズは、負の屈折力を持つ第4レンズ、及び
該第4レンズの像側に接合面を持ち正の屈折力を持つ第
5レンズと接合する負の屈折力を持つ接合レンズにより
構成され、前記第4群レンズは、正の屈折力を持つ第6
レンズにより構成され、波長が略546nmにおける全
系の焦点距離をf、前記第2レンズから前記第5レンズ
の合成焦点距離をf25とした場合、−0.9<f25
/f<−0.6の関係を満足するように構成されている
ことを特徴とする。かかる発明によれば、請求項3と同
様な作用効果を奏する。
【0014】請求項6は、前記読取レンズは、使用倍率
が0.1、或いはその近傍であることを特徴とする。ま
た、さらに良好な性能を実現するためには、請求項1か
ら5の発明において、使用倍率が0.1、或いはその近
傍であることが好ましい。かかる発明によれば、読取レ
ンズは、良好な結像性能と解像力を実現することができ
る。請求項7は、請求項1乃至6の何れか1項に記載の
読取レンズを備え、該読取レンズを用いて媒体上の画像
を読み取ることを特徴とする。読取装置の原稿台の上に
設置された原稿を、照明手段により照明し、その反射光
を、副走査方向に走査する第1走行体の折り返しミラー
を介し、第1走行体の半分のスピードで副走査方向に走
査する第2走行体の折り返しミラーを介し結像レンズに
よりCCDに結像させ原稿情報を読取る。かかる発明に
よれば、この結像レンズを本発明の結像レンズとするこ
とで、主走査方向、副走査方向共に、各像高での固体撮
像素子からの出力信号を均一にし、高周波数領域におい
ても高いコントラストを有する高画質な画像読取装置の
実現が可能となる。請求項8は、媒体からの反射光を固
体撮像素子上に結像させることにより、該媒体上の画像
を前記固体撮像素子により読み取る画像読取装置におい
て、前記媒体からの反射光を前記固体撮像素子に導くた
めの少なくとも1つのミラーと、前記ミラーによって導
かれた反射光を前記固体撮像素子上に結像させる読取レ
ンズと、前記媒体から前記固体撮像素子までの反射光の
光路上に配置されたアナモフィック面を有する部材と、
を備えたことを特徴とする。主走査方向、副走査方向共
に、各像高での固体撮像素子からの出力信号を均一にす
る別の方法として、原稿面から固体撮像素子の光路内
に、アナモフィックな面を有する主走査方向に長い形状
の部材を配置する。これにより、像高毎に副走査方向に
異なる屈折力を持たせることが可能となり、像面上で像
高毎の副走査方向の結像位置を変化させ、結像レンズの
像面湾曲により発生する副走査方向の結像位置のずれを
補正することができる。かかる発明によれば、読取レン
ズの主走査方向、副走査方向の各像高における結像位置
が異なっていても、主走査方向、副走査方向共に、各像
高での固体撮像素子からの出力信号を均一にした画像読
取装置を提供することができる。
【0015】請求項9は、前記アナモフィック面を有す
る部材は、前記媒体上の画像を読み取る際の主走査方向
に長い形状であることを特徴とする。アナモフィックな
面を持つ部材は、主走査方向に長い形状をしている。こ
の部材は、主走査方向と副走査方向で形状が異なるた
め、配置する場合も方向性を持つので、プリンタ等の書
き込み光学系に用いられるfθレンズのように、メカ的
に位置決めを行い配置する。かかる発明によれば、主走
査方向に長いアナモフィック面にすることにより、取り
付け精度の向上と、低コスト化を図ることができる。請
求項10は、前記アナモフィック面を有する部材は、前
記読取レンズと同じ支持部材にて支持されていることを
特徴とする。読取光学系の倍率とピント調整を読取レン
ズのみで実施する場合、読取レンズとアナモフィックな
面を持つ部材の距離が変動するため、光束のアナモフィ
ック面への入射高さが異なり、像高毎の結像位置は一致
せず崩れてしまう。そこで、高精度に像高毎の結像位置
を一致させるには、読取レンズとアナモフィックな面を
持つ部材の位置関係を崩さずに、読取光学系の倍率、ピ
ント調整を実施する必要がある。かかる発明によれば、
結像レンズとアナモフィックな面を持つ部材を同一の支
持部材に支持することにより、結像レンズとアナモフィ
ックな面を持つ部材の一体的な移動が可能となり、読取
光学系の倍率とピント調整が良好に行なうことができ
る。
【0016】請求項11は、前記アナモフィック面を有
する部材は、前記反射光の光路上にある前記読取レンズ
と前記固体撮像素子の間に配置されていることを特徴と
する。アナモフィックな形状を持つ部材の作成方法とし
て、コストの面からプラスチックによる成形加工は容易
で且つ確実である。しかし、プラスチックを使用した場
合は、線膨張係数の違いからガラスに比べ温度変動に弱
く、面形状の崩れにより結像性能が劣化する課題があ
る。かかる発明によれば、アナモフィックな面を持つ部
材を固体撮像素子に近づけることにより、倍率を小さく
することが可能となり、温度変動時の形状変化による結
像性能への影響を低減することができる。請求項12
は、前記アナモフィック面を有する部材は、前記媒体か
らの反射光を最初に反射するミラーであることを特徴と
する。請求項11では、アナモフィック面を有する部材
を別途設ける構造であるが、同じ効果を部品点数を増や
すことなく実現する方法として、原稿面から第1番目の
ミラーの形状をアナモフィック面とする方法である。こ
の理由は、第1番目のミラー以外は、ミラーの副走査方
向への移動と共に、光束の通る位置が大きく変化し、ア
ナモフィック面の効果が崩れてしまうためである。かか
る発明によれば、ミラーとアナモフィック面を有する部
材を兼用することにより、部品点数を増やすことなく、
結像レンズの主走査方向、副走査方向の各像高における
結像位置が異なっている場合においても、主走査方向、
副走査方向共に、各像高での固体撮像素子からの出力信
号を均一にした画像読取装置を提供することができる。
【0017】請求項13は、請求項7乃至12の何れか
1項に記載の画像読取装置を備え、該画像読取装置が読
み取った画像を記録媒体上に形成することを特徴とす
る。かかる発明によれば、本発明による請求項7乃至1
2の画像読取装置を使用することにより、主走査方向、
副走査方向共に、各像高での固体撮像素子からの出力信
号を均一にすることができ、その信号に基づいて記録媒
体上に画像を形成するので、高画質な画像形成装置を提
供することができる。請求項14は、媒体からの反射光
を副走査方向に走査する第1走行体ミラーと前記第1走
行体の半分の速度で副走査方向に走査する第2走行体ミ
ラーとを介して固体撮像素子上に結像させることによ
り、該媒体上の画像を前記固体撮像素子により読み取る
画像読取装置であって、前記第1走行体ミラーは、媒体
からの反射光から特定の波長のみを透過して他の波長を
反射する反射面と、前記特定の波長に対して最適な面を
形成するアナモフィック面を有するミラーが2層構造に
形成されている波長ミラーを複数備え、前記複数の波長
ミラーの各反射面は、夫々カラー3原色の各波長のみを
透過するように構成され、且つ、前記各反射面と対応す
る面に設けられたアナモフィック面を有するミラーは、
前記カラー3原色の各色毎に最適な面に形成されている
ことを特徴とする。像高毎の主走査方向、副走査方向の
結像位置を一致させ、同時にカラー画像読取時におい
て、R、G、Bの結像位置を一致させることによって、
固体撮像素子からの出力信号をR、G、B各色、各像高
共に均一にすることが可能となる。その方法として、表
面はR、G、Bの各色を個別に透過する反射ミラーとな
っており、その反射ミラーと組合わせて各色に最適なア
ナモフィック面を有するミラーを組合わせて1枚の波長
ミラーとし、その波長ミラーをR、G、B3枚組合わせ
ればカラー画像読取時において、R、G、Bの結像位置
を一致させた第1走行体ミラーを構成することができ
る。かかる発明によれば、R、G、B各色で最適なアナ
モフィック面を持つことにより、色収差による結像位置
のずれを補正することが可能となる。
【0018】請求項15は、前記アナモフィック面を有
するミラーの位置は、前記原稿面及び前記読取レンズに
対して不変であることを特徴とする。ミラーの副走査方
向への移動と共に、光束の通る位置が大きく変化すると
アナモフィック面の効果が崩れてしまう。従って、アナ
モフィック面を有するミラーの位置は、原稿面との距離
が一定でその距離が副走査により変化しない第1走行体
のミラーである必要がある。かかる発明によれば、アナ
モフィック面を有するミラーを第1走行体に設置するの
で、原稿面及び読取レンズに対して不変となり、アナモ
フィック面の効果を有効に発揮することができる。請求
項16は、前記アナモフィック面の光軸近傍は、主走査
方向及び副走査方向で同じ屈折力を持つことを特徴とす
る。アナモフィックな面の光軸近傍は、主走査方向、副
走査方向共に屈折力を同じにしておくことが好ましい。
その理由は、結像レンズの性能において、光軸近傍、つ
まり軸上光束における主走査方向、副走査方向の結像位
置は一致することは周知のこと実である。このため、主
走査方向、または副走査方向の屈折力が異なると、一致
していた結像位置が離れてしまい、結像位置が一致して
いる光軸近傍において屈折力が異なると逆効果となって
しまうためである。かかる発明によれば、主走査方向、
副走査方向共に屈折力を同じにしておくので、主走査方
向、副走査方向の結像位置が変化するのを防ぐことがで
きる。
【0019】請求項17は、前記アナモフィック面の光
軸近傍は、主走査方向及び副走査方向の何れの方向にも
屈折力を持たないことを特徴とする。アナモフィックな
面の光軸近傍は、主走査方向、副走査方向共に屈折力を
持たない形状としておくことが好ましい。その理由は、
前記の通り、軸上光束における主走査方向、副走査方向
の結像位置は一致することは周知のこと実であるため、
主走査方向、または副走査方向に屈折力を持たせると、
一致していた結像位置が離れてしまい、結像位置が一致
している光軸近傍においては屈折力を持たせると逆効果
となってしまうためである。かかる発明によれば、主走
査方向、副走査方向共に屈折力を持たないので、主走査
方向、副走査方向の結像位置が変化するのを防ぐことが
できる。請求項18は、請求項14乃至17の何れか一
項に記載の画像読取装置を備え、該画像読取装置が読み
取った画像を記録媒体上に形成することを特徴とする。
かかる発明によれば、本発明による請求項14乃至17
の画像読取装置を使用することにより、カラー画像の主
走査方向、副走査方向共に、各像高での固体撮像素子か
らの出力信号を均一にすることができ、その信号に基づ
いて記録媒体上に画像を形成するので、高画質な画像形
成装置を提供することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示した実施形
態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載
される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配
置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそ
れのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎな
い。なお、各実施形態における記号の意味は下記の通り
である。 f:波長が略546nmにおける全系の合成焦点距離、 F/No.:Fナンバー、 ω:半画角(度)、 Y:物体高、 ri:物体側から数えてi番目の面の曲率半径、 di:物体側から数えてi番目の面間隔、 nj:物体側から数えてj番目のレンズの材料の屈折
率、 vj:物体側から数えてj番目のレンズの材料のアッベ
数、 ra:コンタクトガラスの物体側の曲率半径、 rb:コンタクトガラスの像側の曲率半径、 da:コンタクトガラスの肉厚、 na:コンタクトガラスの屈折率、 va:コンタクトガラスのアッベ数
【0021】図1は、本発明の第1の実施形態による読
取レンズの構成図である。図1に示すように、第1の実
施形態による読取レンズは、物体側から像側に向かっ
て、第1群レンズ1から第4群レンズ4が配置され、第
2群レンズ2と第3群レンズ3の間には絞り5が配置さ
れている。第1群レンズ1は、物体側に凸面を向けた凸
メニスカスレンズである第1レンズ11を有している。
第2群レンズ2は正の屈折力を持つ第2レンズ12、及
び負の屈折力を持ち、その第2レンズ12と接合する接
合レンズである第3レンズ13を有し、第3群レンズ3
は負の屈折力を持つ第4レンズ14、及び正の屈折力を
持ち、その第4レンズ14と接合する接合レンズである
第5レンズ15を有し、第4群レンズ4は正の屈折力を
持つ第6レンズ16を有している。それにより、読取レ
ンズは、4群レンズ6枚構成となっている。前記各レン
ズ11〜16は、それぞれ以下の表1に示す特性を備え
ている。それにより、読取レンズの球面収差、非点収
差、歪曲収差、及びコマ収差は、図2に示すようになっ
ている。その図2において、非点収差は波長546.0
7nm(以下、e線と記す)で実線はサジタル光線、波
線はメリディオナル光線を示している。他の収差につい
ては、実線はe線、波線は波長486.13nm(以
下、f線と記す)をそれぞれ示している。これは、図3
〜図6においても同様である。
【表1】 f=50 F/No.=4.0 ω=16.9 Y=152.4
【0022】次に、第2の実施形態による読取レンズの
構成は、前記第1の実施形態と基本的に同じであるの
で、第1の実施形態で付した符号をそのまま用いて異な
る部分のみ説明する。第2の実施形態では、各レンズ1
1〜16は、それぞれ以下の表2に示す特性を備え、読
取レンズの球面収差、非点収差、歪曲収差、及びコマ収
差は、図3に示すようになっている。
【表2】 f=51 F/No.=4.0 ω=16.9 Y=152.4
【0023】また、第3の実施形態による読取レンズの
構成も、前記第1の実施形態と基本的に同じであるの
で、第1の実施形態で付した符号をそのまま用いて異な
る部分のみ説明する。第3の実施形態では、各レンズ1
1〜16は、それぞれ以下の表3に示す特性を備え、読
取レンズの球面収差、非点収差、歪曲収差、及びコマ収
差は、図4に示すようになっている。
【表3】 f=50 F/No.=4.0 ω=16.9 Y=152.4
【0024】また、第4の実施形態による読取レンズの
構成も、前記第1の実施形態と基本的に同じであるの
で、第1の実施形態で付した符号をそのまま用いて異な
る部分のみ説明する。第4の実施形態では、各レンズ1
1〜16は、それぞれ以下の表4に示す特性を備え、読
取レンズの球面収差、非点収差、歪曲収差、及びコマ収
差は、図5に示すようになっている。
【表4】 f=50 F/No.=4.0 ω=16.9 Y=152.4
【0025】また、第5の実施形態による読取レンズの
構成も、前記第1の実施形態と基本的に同じであるの
で、第1の実施形態で付した符号をそのまま用いて異な
る部分のみ説明する。第5の実施形態では、各レンズ1
1〜16は、それぞれ以下の表5に示す特性を備え、読
取レンズの球面収差、非点収差、歪曲収差、及びコマ収
差は、図6に示すようになっている。
【表5】 f=51 F/No.=4.0 ω=16.9 Y=152.4
【0026】前記第1から第5の実施形態による読取レ
ンズは、それぞれ、以下の条件式を満たすように構成さ
れている。各実施形態におけるそれら条件式中の値は表
6のようになっている。ここで、条件式中のDは第1レ
ンズ11と第2レンズ12の間隔d2と第5レンズ15
と第6レンズ16の間隔d9の和を示し、fは全系のe
線での焦点距離、f1は第1レンズ11の焦点距離、f
25は第2レンズ12〜第5レンズ15の合成焦点距離
をそれぞれ示している。 0.10<D/f<0.19 ・・・条件式(1) 0.6 <f1/f<0.9 ・・・条件式(2) −0.9 <f25/f<−0.6 ・・・条件式(3)
【表6】 ここで、前記条件式(1)は、主走査方向、副走査方向
の結像位置を一致させるために、第1レンズ11と第2
レンズ12の空気間隔、第5レンズ15と第6レンズ1
6の空気間隔が満たすべき関係を定めたものである。こ
こでは、図1に示す読取レンズを、正の屈折力の第1レ
ンズ11、合成で負の屈折力となる第2〜5レンズ12
〜15、正の屈折力の第6レンズ16からなる正負正の
3群として考えている。
【0027】主走査方向と副走査方向の結像位置を一致
させる場合、ペッツバール和を小さくする必要がある。
このためには、正群の入射高を高く設定し、負群の入射
高を低く設定することが有効である。このことに着目
し、第1レンズ11と第2レンズ12、第5レンズ15
と第6レンズ16のそれぞれの空気間隔を規定し、正群
の入射高を高く設定し、負群の入射高を低く設定するよ
うにする。また、D/fの値が条件式(1)の下限であ
る0.1を下回ると、ペッツバール和が大きくなり、主
走査方向、副走査方向の結像位置はずれてしまう。その
値が上限である0.19を越えると、第1レンズ11、
第6レンズ16が大きくなり、コストアップの要因とな
る。また、ペッツバール和を小さくするために、正レン
ズは高屈折率、負レンズは低屈折率とすることが望まれ
るが、正レンズの高屈折率ガラスは高価であり、そのよ
うなレンズをさらに大型化すればコストアップはより大
きくなる。このようなことから、条件式(1)を満たす
ことで、コストを抑えつつ、主走査方向、副走査方向の
結像位置を一致させることができる。条件式(2)は第
1群1のパワー(屈折力)を定めるものである。f1/
fの値が条件式(2)の上限である0.9を超えると、
第1群1のパワーが弱くなり過ぎ、それに伴って歪曲収
差が負の側に大きくなって調整や補正が非常に困難にな
る。また、その値が下限である0.6を下回ると第1群
1のパワーが強くなり過ぎ、それに伴って球面収差が負
の側に大きくなり、コマ収差も増大してしまう。このよ
うなことから、条件式(2)を満たすことで、高空間周
波数領域の画像も高いコントラストで読み取れる読取レ
ンズを実現させることができる。条件式(3)は、第2
レンズ12から第5レンズ15までの合成のパワーを定
めるものである。f25/fの値が条件式(3)の上限
である−0.6を超えるとパワーが強くなり過ぎ、物体
を負方向にとった場合に上光線でのコマフレアが増大し
てしまう。また、その値が下限である−0.9を下回る
とパワーが弱くなり過ぎ物体を負方向にとった場合に下
光線でのコマフレアが増大してしまう。このようなこと
から、条件式(3)を満たすことで、高空間周波数領域
の画像も高いコントラストで読み取れる読取レンズを実
現させることができる。特に条件式(2)及び(3)を
共に満足させた際には、諸収差を良好に補正できること
から、高周波数領域においてもより高いコントラストを
もつ読取レンズを実現できるようになる。
【0028】ところで、前記実施形態と同等の画角で使
用する場合、縮率を小さくすると、評価周波数が上がる
ため、より全体の収差量を小さくする必要がある。この
ためには、高価な硝材を使う必要が生じ、コストアップ
の要因となる。また、縮率を大きくしすぎると、焦点距
離を長くする必要が生じ、読取レンズが大型化しコスト
アップの要因となる。このことから、前記実施例(表1
〜表5)の縮率は、0.111であり、縮率が0.1、
或いはその近傍の値であったときに、前記条件式(1)
〜(3)の少なくとも1つを満足させることで更に良好
な性能の読取レンズを実現させることができる。このよ
うな読取レンズを画像読取装置に採用、例えば図11の
読取レンズ203として採用した場合には、主走査方
向、副走査方向共に、各像高での固体撮像素子の各受光
素子からの出力信号レベルを均一にすることができ、高
空間周波数領域においても高いコントラストで画像を読
み取ることができるようになる。このようなことから、
本発明は、画像を高画質で読み取る画像読取装置の実現
に非常に有効である。そのような画像読取装置は、図1
1の読取レンズ203を前記実施形態による読取レンズ
と交換することでも実現できることから、詳細な明は省
略する。
【0029】図7は、本発明の第6の実施形態による画
像読取装置の概略構成を示す図である。この画像読取装
置は、例えば、図示しない原稿台に置かれた原稿の画像
を走査して読み取るものであり、図7に示すように、原
稿からの反射光を第1〜第3ミラー71〜73により順
次、反射させ、第3ミラー73からの反射光を、読取レ
ンズ74、及び少なくとも1面にアナモフィック面を有
する部材75を介してCCD76に結像させる構成とな
っている。第1ミラー71は、特に図示しない光源と第
1走行体を構成し、第2及び第3ミラー72、73は、
第1走行体の半分の速度で移動する第2走行体を構成し
ている。CCD76には、例えば受光素子が主走査方向
に1列以上配置されているラインイメージセンサであ
る。アナモフィック面を有する部材75は、主走査方
向、副走査方向共に、各像高でのCCD76の各受光素
子からの出力信号レベルを均一にするために配置された
ものであり、主走査方向に長い形状となっている。アナ
モフィック面の主走査方向の形状は、光軸方向の座標を
X、光軸と直交する方向の座標をY、近軸の曲率半径を
R、円錐定数をK、高次の係数をA、B、C、D・・・
とすると、 X=Y2/[R+R(1−(1+K)(Y/R)21/2]+A・Y4+B・Y6 +C・Y8+D・Y10+・・・ (1) なる式に上記R、K、A、B、C、D・・・の各値を与
えて特定される。ただし、主走査方向は、屈折力を持た
ない、即ち平面形状でも良い。また、アナモフィック面
の副走査方向の形状については、光軸と直交する方向の
座標Y(主走査方向の高さ)における曲率半径rsi
(Y)(i=1、2・・・)は、 rsi(Y)=a+bY2+cY4+dY6+eY8+fY10+・・(2) なる式における係数a、b、c、d、e、f、・・・を
与えて特定される。そのようなアナモフィック面を有す
る部材75の使用により、像高毎に副走査方向に異なる
屈折力を持たせることができる。この結果、像面上で像
高毎の副走査方向の結像位置を変化させ、読取レンズの
像面湾曲により発生する副走査方向の結像位置のずれを
補正(調整)することができる。さらに、主走査方向の
形状を非円弧形状とすることで、CCD76の長手方向
(主走査方向)上の「そり」を補正し、各像高での主走
査方向の結像位置をCCD76の対応する像高の受光素
子に一致させることができるようになる。この結果、ア
ナモフィック面を有する部材75の使用により、主走査
方向、副走査方向とも、各像高における結像位置を一致
させることができ、CCD76の各受光素子からの出力
信号レベルを均一にすることができる。
【0030】また、読取レンズ74は、組み付け時の偏
心などの影響により、左右像高にてMTFのバランスが
崩れることがある。この対策として、読取レンズ74を
光軸を軸として回転させることにより、偏心方向を変化
させ、左右像高でのMTFのバランス取り(左右像高の
MTFピーク位置を一致させる)方法が多く採られてい
る。上記アナモフィック面を有する部材75の形状は、
主走査方向と副走査方向で異なるため、配置においても
方向性を持っている。それにより、従来のように読取レ
ンズ74中にアナモフィックな形状のレンズが存在して
いる場合、読取レンズ74の回転によって左右像高のM
TFのバランス取りができなかった。そこで、読取レン
ズ74とアナモフィックな面を持つ部材75を別体とす
ることで、左右像高のMTFのバランス取りを実施する
ことができるようになる。また、アナモフィックな面を
持つ部材75は、主走査方向に長い形状をしている。こ
の部材75は、上述したように、主走査方向と副走査方
向で形状が異なるため、配置においても方向性を持つ。
この配置に関しては、プリンタ等の書き込み光学系に用
いられるfθレンズのように、機構的に位置決めを行い
配置する。ラインCCD等の固体撮像素子にて情報を読
み取る画像読取装置においては、主走査方向のラインに
て情報を読み取るため、丸物形状である必要はなく、長
尺形状にすることで、低コスト化を図ることができる。
【0031】なお、倍率、ピント調整を読取レンズ74
の位置を変更するのみで実施する場合、読取レンズ74
とアナモフィックな面を持つ部材75の距離が変動する
ため、光束のアナモフィック面への入射高さが変化し
て、像高毎の結像位置は一致せず崩れてしまう。そこ
で、高精度に像高毎の結像位置を一致させるために、図
8に示すように、読取レンズ74とアナモフィックな面
を持つ部材75の位置関係を崩さずに、倍率、ピント調
整を実施できるようにしても良い。ここでは、読取レン
ズ74とアナモフィックな面を持つ部材75を同一の支
持部材81に支持させて、読取レンズ74とアナモフィ
ックな面を持つ部材75の一体的な移動を行えるように
することにより、倍率、ピント調整を良好に、且つ容易
に実施できるようにさせている。そのためには、アナモ
フィックな面を持つ部材75は、読取レンズ74とCC
D76の間に配置することが好ましい。また、画像の読
み取りは通常、縮小して行われ、その倍率は0.1〜
0.3程度である。このため、読取レンズ74の物体側
に比べ、像面側の方がアナモフィックな面を持つ部材7
5の小型化に向いている。このことから、アナモフィッ
クな面を持つ部材の低コスト化にはそれを読取レンズ7
4とCCD76の間に配置することが望ましい。また、
アナモフィックな形状を持つ部材75の作成方法とし
て、3次元切削法等も可能であるが、プラスチックによ
る成形加工は容易で且つ確実であり、低コストで製作す
ることができる。しかし、プラスチックを使用した場合
は、線膨張係数の違いからガラスに比べ温度変動に弱
く、面形状の崩れにより結像性能が劣化する傾向があ
る。このことから、プラスチックなどでアナモフィック
な面を持つ部材75を製作した場合には、それを像面に
近づけて倍率を小さくすることにより、温度変動時の形
状変化による結像性能への影響を低減させることが望ま
しい。
【0032】更に、アナモフィックな面は、光軸、及び
その近傍は、主走査方向、副走査方向共に屈折力を持た
ない形状としておく必要がある。読取レンズ74の性能
において、光軸近傍、つまり軸上光束における、主走査
方向、副走査方向の結像位置は一致することは周知であ
る。このため、主走査方向、または副走査方向に屈折力
を持たせると、一致していた結像位置が離れてしまう。
つまり、上述したように、読取レンズ74の収差の影響
により軸外光束においては、主走査方向、副走査方向に
て結像位置が異なるため、アナモフィックな面での補正
は有効であるが、主走査方向と副走査方向の結像位置が
一致している光軸近傍においては、逆効果となり、結像
位置は離れてしまう。具体的には、前述した(1)式の
R及びAを無限大とし、他の係数を最適に設定すること
により、光軸上から軸外に亘り、結像位置を一致させる
ことができるようになる。それにより、各像高でのCC
D76(固体撮像素子)の受光素子からの出力信号レベ
ルを均一にすることができる。この時、アナモフィック
面を有する部材75は、軸上光束と軸外光束の結像位置
を良好に補正するために、軸上と軸外の光束が充分分離
されている位置、つまり、読取レンズ74から遠く配置
することが望ましい。そのような配置を、部品点数を増
やすことなく実現する方法として、原稿からの反射光を
最初に反射する第1ミラー71の形状をアナモフィック
面とするものがある。その第1ミラー71にアナモフィ
ックな面を設けるのであれば、例えば、図7、或いは図
11に示すようなミラースキャン方式の画像読取装置の
場合、ミラーの副走査方向への移動と共に、光束の通る
位置が大きく変化し、アナモフィック面による効果が崩
れてしまう。このため、アナモフィックな面形状を有す
るミラーは、原稿面から第一番目に位置する第1ミラー
71に限定される。その第1ミラー71をアナモフィッ
クな面にしたときにも上述したような効果を得ることが
できる。
【0033】図9は、本発明の第7の実施形態の読取装
置の第1走行体のミラー構造を示す図である。この第1
走行体のミラーは、例えば、3枚のミラー40、41、
42の第2面はアナモフィック面である。ミラー40の
第1面40aは、緑(G)のみを透過する反射面となっ
ており、同様にミラー41の第1面41aは赤(R)の
みを透過し、ミラー42の第1面42aは青(B)のみ
を透過する反射面となるように表面コートされている。
このため、アナモフィック面の形状は各色毎に最適なよ
うに設定可能となる。つまり、光源45により照射され
た原稿面46の反射光44は、ミラー40の第1面40
aに入射し、その光束のうち緑(G)のみが透過して第
2面40bにより緑(G)の波長に最適に補正されて反
射光47となり、併せて第1面40aから赤(R)、青
(B)の波長が反射されて反射光48となりミラー41
に入射する。ミラー41の第1面41aに入射した光束
のうち赤(R)のみが透過して第2面41bにより赤
(R)の波長に最適に補正されて反射光51となり、併
せて第1面41aから青(B)50、緑(G)49の波
長が反射されてミラー42に入射する。ミラー42の第
1面42aに入射した光束のうち青(B)50のみが透
過して第2面42bにより青(B)の波長に最適に補正
されて反射光53となり、併せて第1面42aから緑
(G)の波長が反射されて反射光52となり図示しない
第2走行体のミラーに入射する。
【0034】これにより、R、G、Bの各色で異なるア
ナモフィック面の効果を持たせることが可能であるた
め、色収差による結像位置のずれを補正することが可能
となる。尚、図9の各色の光路は、原稿面上の同じ位置
を読取っているが、3ラインCCD使用時は、R、G、
Bの読取位置は副走査方向にずれることは周知の通りで
ある。また、別の手段として各ミラーの厚みを変化さ
せ、各色で物体距離を変化させることにより色収差によ
る結像位置のずれを打ち消すこともできる。物体距離を
長くすることで、結像位置は結像レンズ側に移動し、物
体距離を短くすることで、結像位置が結像レンズより遠
くなることは周知である。このとき、物体距離の変化に
伴い、各色で倍率が異なってしまうが、アナモフィック
面で各色の倍率を一致させることが可能である。尚、前
記説明では、ミラーを3枚用いたが、結像レンズの色収
差により枚数を変えることも可能である。この構成によ
り、カラー原稿にも対応でき、R、G、Bの各色の結像
位置を一致させ、主走査方向、副走査方向共に、各像高
での固体撮像素子からの出力信号を均一にした画像読取
装置を提供することができる。
【0035】図10は、本発明の実施形態に係るレーザ
プリンタの構成図である。レーザプリンタ100は、画
像読取装置として、例えば図7に示す画像読取装置と接
続してそこからの読取画像をプリントしたり、或いは図
7中の読取レンズ74及びアナモフィック面を有する部
材75を図8に示すように変更した画像読取装置と接続
してそこからの読取画像をプリントしたり、或いは図1
に示す読取レンズを図11の読取レンズ203として採
用した画像読取装置と接続してそこからの読取画像をプ
リントしたり、或いは図11の第1走行体201を図9
の構成にした画像読取装置と接続してそこからの読取画
像をプリントするものである。本レーザプリンタ100
は、図10に示すように、潜像担持体111として「円
筒状に形成された光導電性の感光体」を有している。潜
像担持体111の周囲には、帯電手段としての帯電ロー
ラ112の他に、現像装置113、転写ローラ114、
クリーニング装置115が配備されている。帯電手段と
しては「コロナチャージャ」を用いることもできる。更
に、レーザビームLBにより光走査を行う光走査装置1
17が設けられ、帯電ローラ112と現像装置113と
の間で「光書込による露光」を行うようになっている。
図において、116は定着装置、118はカセット、1
19はレジストローラ対、120は給紙コロ、121は
搬送路、122は排紙ローラ対、123はトレイ、Pは
記録媒体としての転写紙をそれぞれ示している。
【0036】画像形成を行うときは、光導電性の感光体
である像担持体111が時計回りに等速回転され、その
表面が帯電ローラ112により均一帯電され、光走査装
置117のレーザビームLBの光書込による露光を受け
て静電潜像が形成される。形成された静電潜像は所謂
「ネガ潜像」であって画像部が露光されている。この静
電潜像は現像装置113により反転現像され、像担持体
111上にトナー画像が形成される。転写紙Pを収納し
たカセット118は、レーザプリンタ100本体に脱着
可能であり、図10に示すごとく装着された状態におい
て、収納された転写紙Pの最上位の1枚が給紙コロ12
0により給紙され、給紙された転写紙Pは、その先端部
をレジストローラ対119に捕らえられる。レジストロ
ーラ対119は、像担持体111上のトナー画像が転写
位置へ移動するのにタイミングを合わせて、転写紙Pを
転写部へ送り込む。送り込まれた転写紙Pは、転写部に
おいてトナー画像と重ね合わせられ転写ローラ114の
作用によりトナー画像を静電転写される。トナー画像を
転写された転写紙Pは定着装置116へ送られ、定着装
置116においてトナー画像を定着され、搬送路121
を通り、排紙ローラ対122によりトレイ123上に排
出される。トナー画像が転写された後の像担持体111
の表面は、クリーニング装置115によりクリーニング
され、残留トナーや紙粉等が除去される。潜像担持体1
11に光走査により潜像を形成し、上記潜像を可視化し
て所望の記録画像を得るレーザプリンタ100におい
て、潜像担持体111を光走査する光走査装置117
は、搭載、或いは接続された画像読取装置が画像を読み
取った場合に、それが出力する画像データを用いて潜像
担持体111に対する露光を行う。それにより、高画質
の画像を転写紙P上に形成させる。
【0037】
【発明の効果】以上記載のごとく請求項1の発明によれ
ば、本発明による第1の態様の読取レンズは、第1群と
して第1レンズ、第2群として第2レンズと第3レンズ
の接合レンズ、第3群として第4レンズと第5レンズの
接合レンズ、第4群として第6レンズとし、第1レンズ
と第2レンズの間隔と、第5レンズと第6レンズの間隔
の和をD、波長が略546nmにおける全系の焦点距離
をfとした場合、0.10<D/f<0.19の関係を
満足するように構成されている。その関係を満たすこと
により、主走査方向、副走査方向共に、各像高での固体
撮像素子の解像力を均一にする読取レンズを提供するこ
とが可能となる。また請求項2では、請求項1に加えて
高空間周波数領域でのコントラストの高い読取レンズを
提供することが可能となる。また請求項3では、請求項
1に加えて請求項2、3の条件式を満足することによ
り、諸収差を良好に補正でき、高周波数領域においても
高いコントラストをもつレンズが実現できる。また請求
項4では、請求項2と同様な作用効果を奏する。また請
求項5では、請求項3と同様な作用効果を奏する。また
請求項6では、読取レンズは、良好な結像性能と解像力
を実現することができる。また請求項7では、この結像
レンズを本発明の結像レンズとすることで、主走査方
向、副走査方向共に、各像高での固体撮像素子からの出
力信号を均一にし、高周波数領域においても高いコント
ラストを有する高画質な画像読取装置の実現が可能とな
る。
【0038】また請求項8では、読取レンズの主走査方
向、副走査方向の各像高における結像位置が異なってい
ても、主走査方向、副走査方向共に、各像高での固体撮
像素子からの出力信号を均一にした画像読取装置を提供
することができる。また請求項9では、主走査方向に長
いアナモフィック面にすることにより、取り付け精度の
向上と、低コスト化を図ることができる。また請求項1
0では、結像レンズとアナモフィックな面を持つ部材を
同一の支持部材に支持することにより、結像レンズとア
ナモフィックな面を持つ部材の一体的な移動が可能とな
り、読取光学系の倍率とピント調整が良好に行なうこと
ができる。また請求項11では、アナモフィックな面を
持つ部材を固体撮像素子に近づけることにより、倍率を
小さくすることが可能となり、温度変動時の形状変化に
よる結像性能への影響を低減することができる。また請
求項12では、ミラーとアナモフィック面を有する部材
を兼用することにより、部品点数を増やすことなく、結
像レンズの主走査方向、副走査方向の各像高における結
像位置が異なっている場合においても、主走査方向、副
走査方向共に、各像高での固体撮像素子からの出力信号
を均一にした画像読取装置を提供することができる。
【0039】また請求項13では、本発明による請求項
7乃至12の画像読取装置を使用することにより、主走
査方向、副走査方向共に、各像高での固体撮像素子から
の出力信号を均一にすることができ、その信号に基づい
て記録媒体上に画像を形成するので、高画質な画像形成
装置を提供することができる。また請求項14では、
R、G、B各色で最適なアナモフィック面を持つことに
より、色収差による結像位置のずれを補正することが可
能となる。また請求項15では、アナモフィック面を有
するミラーを第1走行体に設置するので、原稿面及び読
取レンズに対して不変となり、アナモフィック面の効果
を有効に発揮することができる。また請求項16では、
主走査方向、副走査方向共に屈折力を同じにしておくの
で、主走査方向、副走査方向の結像位置が変化するのを
防ぐことができる。また請求項17では、主走査方向、
副走査方向共に屈折力を持たないので、主走査方向、副
走査方向の結像位置が変化するのを防ぐことができる。
また請求項18では、本発明による請求項14乃至17
の画像読取装置を使用することにより、カラー画像の主
走査方向、副走査方向共に、各像高での固体撮像素子か
らの出力信号を均一にすることができ、その信号に基づ
いて記録媒体上に画像を形成するので、高画質な画像形
成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による読取レンズの構
成図である。
【図2】本発明の第1の実施形態による読取レンズの収
差図である。
【図3】本発明の第2の実施形態による読取レンズの収
差図である。
【図4】本発明の第3の実施形態による読取レンズの収
差図である。
【図5】本発明の第4の実施形態による読取レンズの収
差図である。
【図6】本発明の第5の実施形態による読取レンズの収
差図である。
【図7】本発明の第6の実施形態による画像読取装置の
構成を示す図である。
【図8】本発明の第6の実施形態による画像読取装置の
変形例を説明する図である。
【図9】本発明の第7の実施形態の読取装置の第1走行
体のミラー構造を示す図である。
【図10】本発明の読取装置を備えたレーザプリンタの
構成を示す図である。
【図11】従来の画像読取装置の概略構成を示す図であ
る。
【図12】ピント調整時に算出されるMTF値の例を示
す図である。
【図13】従来例の読取レンズにおける結像の欠点を示
す図である。
【図14】像面を青(B)に合わせた場合の波長とMT
Fの関係を示す図である。
【符号の説明】
71 第1ミラー、72 第2ミラー、73 第3ミラ
ー、74 読取レンズ、75 アナモフィック面を有す
る部材、76 CCD
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 1/107 Fターム(参考) 2H045 AG09 DA02 2H087 KA08 LA01 PA04 PA19 PB06 QA12 QA21 QA26 QA34 QA41 QA46 2H108 AA01 CB01 DA06 GA04 GA09 5C072 AA01 BA16 DA02 DA04 DA06 EA05 XA01

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物体側より像側に向かって順次、それぞ
    れが1つ以上のレンズにより構成される第1群、第2
    群、第3群及び第4群レンズを備え、 前記第1群レンズは、前記物体側に凸面を向けた凸メニ
    スカスレンズである第1レンズにより構成され、 前記第2群レンズは、正の屈折力を持つ第2レンズ、及
    び該第2レンズの像側に接合面を持ち負の屈折力を持つ
    第3レンズと接合する負の屈折力を持つ接合レンズによ
    り構成され、 前記第3群レンズは、負の屈折力を持つ第4レンズ、及
    び該第4レンズの像側に接合面を持ち正の屈折力を持つ
    第5レンズと接合する負の屈折力を持つ接合レンズによ
    り構成され、 前記第4群レンズは、正の屈折力を持つ第6レンズによ
    り構成され、 且つ前記第1レンズと前記第2レンズとの間隔と、前記
    第5レンズと前記第6レンズとの間隔の和をDとし、波
    長が略546nmにおける全系の焦点距離をfとした場
    合、 0.10<D/f<0.19 の関係を満足するように構成されていることを特徴とす
    る読取レンズ。
  2. 【請求項2】 前記読取レンズは、波長が略546nm
    における全系の焦点距離をf、前記第1レンズの焦点距
    離をf1とした場合、 0.6<f1/f<0.9 の関係を更に満足するように構成されていることを特徴
    とする請求項1記載の読取レンズ。
  3. 【請求項3】 前記読取レンズは、波長が略546nm
    における全系の焦点距離をf、前記第2レンズから前記
    第5レンズの合成焦点距離をf25とした場合、 −0.9<f25/f<−0.6 の関係を更に満足するように構成されていることを特徴
    とする請求項1又は2に記載の読取レンズ。
  4. 【請求項4】 物体側より像側に向かって順次、それぞ
    れが1つ以上のレンズにより構成される第1群、第2
    群、第3群及び第4群レンズを備え、 前記第1群レンズは、前記物体側に凸面を向けた凸メニ
    スカスレンズである第1レンズにより構成され、 前記第2群レンズは、正の屈折力を持つ第2レンズ、及
    び該第2レンズの像側に接合面を持ち負の屈折力を持つ
    第3レンズと接合する負の屈折力を持つ接合レンズによ
    り構成され、 前記第3群レンズは、負の屈折力を持つ第4レンズ、及
    び該第4レンズの像側に接合面を持ち正の屈折力を持つ
    第5レンズと接合する負の屈折力を持つ接合レンズによ
    り構成され、 前記第4群レンズは、正の屈折力を持つ第6レンズによ
    り構成され、且つ波長が略546nmにおける全系の焦
    点距離をf、前記第1レンズの焦点距離をf1とした場
    合、 0.6<f1/f<0.9 の関係を満足するように構成されていることを特徴とす
    る読取レンズ。
  5. 【請求項5】 物体側より像側に向かって順次、それぞ
    れが1つ以上のレンズにより構成される第1群、第2
    群、第3群及び第4群レンズを備え、 前記第1群レンズは、前記物体側に凸面を向けた凸メニ
    スカスレンズである第1レンズにより構成され、 前記第2群レンズは、正の屈折力を持つ第2レンズ、及
    び該第2レンズの像側に接合面を持ち負の屈折力を持つ
    第3レンズと接合する負の屈折力を持つ接合レンズによ
    り構成され、 前記第3群レンズは、負の屈折力を持つ第4レンズ、及
    び該第4レンズの像側に接合面を持ち正の屈折力を持つ
    第5レンズと接合する負の屈折力を持つ接合レンズによ
    り構成され、 前記第4群レンズは、正の屈折力を持つ第6レンズによ
    り構成され、 且つ波長が略546nmにおける全系の焦点距離をf、
    前記第2レンズから前記第5レンズの合成焦点距離をf
    25とした場合、 −0.9<f25/f<−0.6 の関係を満足するように構成されていることを特徴とす
    る読取レンズ。
  6. 【請求項6】 前記読取レンズは、使用倍率が0.1、
    或いはその近傍であることを特徴とする請求項1乃至5
    の何れか1項に記載の読取レンズ。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6の何れか1項に記載の読
    取レンズを備え、該読取レンズを用いて媒体上の画像を
    読み取ることを特徴とする画像読取装置。
  8. 【請求項8】 媒体からの反射光を固体撮像素子上に結
    像させることにより、該媒体上の画像を前記固体撮像素
    子により読み取る画像読取装置であって、 前記媒体からの反射光を前記固体撮像素子に導くための
    少なくとも1つのミラーと、 前記ミラーによって導かれた反射光を前記固体撮像素子
    上に結像させる読取レンズと、 前記媒体から前記固体撮像素子までの反射光の光路上に
    配置されたアナモフィック面を有する部材と、を備えた
    ことを特徴とする画像読取装置。
  9. 【請求項9】 前記アナモフィック面を有する部材は、
    前記媒体上の画像を読み取る際の主走査方向に長い形状
    であることを特徴とする請求項8記載の画像読取装置。
  10. 【請求項10】 前記アナモフィック面を有する部材
    は、前記読取レンズと同じ支持部材にて支持されている
    ことを特徴とする請求項8又は9に記載の画像読取装
    置。
  11. 【請求項11】 前記アナモフィック面を有する部材
    は、前記反射光の光路上にある前記読取レンズと前記固
    体撮像素子の間に配置されていることを特徴とする請求
    項8乃至10の何れか1項に記載の画像読取装置。
  12. 【請求項12】 前記アナモフィック面を有する部材
    は、前記媒体からの反射光を最初に反射するミラーであ
    ることを特徴とする請求項8に記載の画像読取装置。
  13. 【請求項13】 請求項7乃至12の何れか1項に記載
    の画像読取装置を備え、該画像読取装置が読み取った画
    像を記録媒体上に形成することを特徴とする画像形成装
    置。
  14. 【請求項14】 媒体からの反射光を副走査方向に走査
    する第1走行体ミラーと前記第1走行体ミラーの半分の
    速度で副走査方向に走査する第2走行体ミラーとを介し
    て固体撮像素子上に結像させることにより、該媒体上の
    画像を前記固体撮像素子により読み取る画像読取装置で
    あって、 前記第1走行体ミラーは、媒体からの反射光から特定の
    波長のみを透過して他の波長を反射する反射面と、前記
    特定の波長に対して最適な面を形成するアナモフィック
    面を有するミラーが2層構造に形成されている波長ミラ
    ーを複数備え、前記複数の波長ミラーの各反射面は、夫
    々カラー3原色の各波長のみを透過するように構成さ
    れ、且つ、前記各反射面と対応する面に設けられたアナ
    モフィック面を有するミラーは、前記カラー3原色の各
    色毎に最適な面に形成されていることを特徴とする画像
    読取装置。
  15. 【請求項15】 前記複数の波長ミラーの位置は、前記
    原稿面及び前記読取レンズに対して不変であることを特
    徴とする請求項14に記載の画像読取装置。
  16. 【請求項16】 前記アナモフィック面の光軸近傍は、
    主走査方向及び副走査方向で同じ屈折力を持つことを特
    徴とする請求項1乃至15の何れか一項に記載の画像読
    取装置。
  17. 【請求項17】 前記アナモフィック面の光軸近傍は、
    主走査方向及び副走査方向の何れの方向にも屈折力を持
    たないことを特徴とする請求項1乃至15の何れか一項
    に記載の画像読取装置。
  18. 【請求項18】 請求項14乃至17の何れか一項に記
    載の画像読取装置を備え、該画像読取装置が読み取った
    画像を記録媒体上に形成することを特徴とする画像形成
    装置。
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