WO2004073226A1 - 送信装置及び無線通信方法 - Google Patents

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Abstract

アレーアンテナを有する無線局(101)が、特定の無線局(102)に対して情報シンボル系列を送信する際に、前記無線局間の伝搬チャネル特性(103)に基づいて生成される複数のベクトルを用いて、前記情報シンボル系列を含む複数のシンボル系列をベクトル多重化により同時に送信することで、前記特定の無線局(102)では前記情報シンボル系列が受信されるように制御し、さらに、伝搬チャネルが異なる他の無線局(200)においては前記複数のシンボル系列の一部またはすべてが同時に受信されるように制御することになるので、無線回線を介して特定の無線局にデータを伝送する場合に、高いセキュリティで情報の秘匿性を確保できる。

Description

明 細 書
送信装置及び無線通信方法 技術分野
本発明は、 特定の無線局間において、 無線回線を介して秘匿性が要求 される情報を伝送するための送信装置及び無線通信方法に関する。 背景となる技術
近年、 ディジタル無線通信は、 伝送速度や伝送品質が飛躍的に向上し たことにより、 通信分野の重要な位置を占めるようになってきている。 一方で、 無線通信は公共財である電波空間を利用しているため、 秘匿性 の点から考えると第三者による受信が可能であるといった根本的な欠点 がある。 すなわち、 通信内容が第三者に傍受され情報が漏洩するおそれ が常に存在する。
そこで従来の無線通信では、 情報を暗号化することにより、 たとえ通 信データが第三者に傍受されたとしても情報の内容が第三者に分からな いようにするなどの工夫がなされている。 暗号化は、 様々な分野で研究 されまた様々な分野で応用されている。 これは、 暗号化には通信システ ムを変更しなくても一定セキュリティが確保できるといった長所がある からである。
しかしながら、 情報の暗号化には、 暗号化するためのコードやその手順 が分かれば、 比較的容易に情報が解読されてしまう問題がある。 特に高 速のコンピュータが一般的に普及している現状では、 かなり複雑な暗号 化処理を行わないとセキュリティが確保できなくなつている。 このような暗号化技術が有する課題に対して、 電波伝搬媒体である伝 搬チャネルの物理的な特徴に注目した、 秘匿性の高い無線伝送方式が提 案されている (例えば、 特開 2 0 0 2— 1 5 2 1 9 1号公報) 。 この方 式によれば、 特定の無線局間で共有する伝搬チャネルの特性を考慮して 通信デ一夕を送受信することにより、 伝搬チャネルが異なる他の無線局 ではデ一タを受信又は復元できないため、 無線通信の物理層におけるセ キユリティを確保することができる。 また、 特定の無線局間で固有の特 性となる伝搬チャネルに基づいてデータ暗号化するための秘密鍵を共有 し、 第三者による盗聴を防止するようにしているものもある (例えば、 堀池 元樹、 外 3名、 " 陸上移動通信路の不規則変動に基づく秘密鍵共 有方式" 、 信学技報、 R C S 2 0 0 2— 1 7 3、 2 0 0 2年 1 0月。 ) 。 無線伝送路のランダム性を活用したこれらの無線伝送方式は、 第三者 が傍受したときに伝送路の誤り発生確率が高くなるようにすることで、 秘匿性が要求される通信デ一夕が傍受されるのを防ぐことができる。 こ のため、 一般に利用されている情報源の鍵暗号化の技術と組合せること で、 より高いセキュリティで通信することが可能になる。
通常、 携帯電話や W L A Nなどの移動通信システムにおいて、 2つの 無線局間の伝搬チャネル特性は無線局の空間的な位置により特徴付けら れる。 伝搬チャネル特性を表すパラメータとしては、 振幅 ·位相、 到来 波の方向や遅延時間、 偏波などが用いられる。 仮に、 特定の無線局間の 伝搬チャネルをこれらのパラメ一夕を用いて独自に特徴付けることがで きれば、 伝搬パラメ一夕を考慮することにより秘匿性の高い通信が実現 できる。 さらにパラメ一夕数を増やし多次元パラメ一夕により伝搬チヤ ネルの特性を表現すれば、この独自性はさらに強められると考えられる。 しかしながら、 無線局間の伝搬チャネルから推定される伝搬パラメ一 夕を考慮した無線通信を行う場合、 秘匿性を高めるためにパラメ一夕数 を増やたりパラメ一夕の推定精度を向上させようとすると、 信号処理量 を増加させるだけでなく、 ハ一ドウエアに対して高い精度が要求される という問題がある。
また、 暗号化に用いる共通鍵を上記伝搬パラメ一夕に基づいて生成す る場合には、 2つの無線局それぞれにおいて伝搬パラメータの推定と鍵 生成の処理を実行する必要があり、 例えば基地局と端末間の通信を想定 すると、 特にアプリケーションゃィンターフェースの高機能化が進む通 信端末に対して、 信号処理量の増加と、 推定精度を確保するためにハー ドウエア精度の向上を要求しなければならないという問題がある。 発明の開示
本発明は、 これら従来の問題を解決するものであり 通信を行う特定 の無線局間の伝搬チヤネルを特徴付ける伝搬パラメ一夕の推定を行つた 後に、 この伝搬パラメ一夕を用いた暗号化等の処理を行うことなしに、 通信路において秘匿性が要求されるデータが第 3に漏洩することを防ぐ ことができる送信装置および無線通信方法を提供することを目的とする。 本発明に係る無線通信方法は、 ァレーアンテナを有する無線局が無線 により、 通信したい特定の無線局に対してデータを伝送する際に、 無線 局間の伝搬チャネルを特徴付けるべク トル空間を用いて、 通知したいデ 一夕の他に複数のデータをべクトル多重により同時に送信する。 通信相 手の特定の無線局では所望の通知したいデータ系列のみがアレーアンテ ナ利得により一定の回線品質を確保して受信され、 さらに第三者である 他の無線局においては通知したいデータの他に複数のデ一夕が同時に受 信されるようにする。 これにより、 第三者である他の無線局は、 干渉信 号成分となる複数のデータを含む、 つまり S I NR (S i g n a l t o I n t e r f e r e n c e a n d N o i s e R a t i o) が 劣化した信号を受信するようになるため、 復調される信号系列の誤り発 生確率が高まり、 特定の無線局間で伝送される特定のデ一夕を抽出して 正しく復元することが困難になる。
このように、 通信を行う特定の無線局間の伝搬チャネルを特徴付ける 伝搬パラメータ推定を行った後に、 この伝搬パラメ一夕を用いた暗号化 等の処理を行うことなしに、 無線通信の伝搬路において秘匿性が要求さ れるデータ系列が第三者に漏洩することを防ぐことができる。
本発明に係る送信装置は、 M (M> 1 ) 素子のアレーアンテナを有す る第 1の無線局から第 2の無線局に対して情報シンボル系列を伝送する ための送信装置であり、 前記第 1の無線局と前記第 2の無線局との間の 伝搬チャネルを特徴付ける伝搬パラメータに基づいて、 複数の N (N< =M) 次元べク トルを生成するべク トル制御手段と、 前記情報シンボル 系列を含む複数のシンボル系列に対して前記複数の N次元べクトルを乗 箅して多重化した N個のべクトル多重シンボル系列を生成するべク トル 多重化手段とを有し、 前記ベク トル制御手段が、 第 2の無線局において 複数の前記シンポル系列の内、 特定のシンポル系列のみ受信され、 他の シンポル系列は打ち消されるように設定した前前記べク トル多重シンポ ル系列を前記アレーアンテナより送信することを特徴としたものである。
これにより、 前記情報シンポル系列を伝送する前記第 1の無線局と前 記第 2の無線局ではない他の無線局が存在する場合に、 前記他の無線局 において前記複数のシンポルー部またはすべてが受信されるようになり、 前記他の無線局が前記情報シンポル系列を復元することが困難となるた め、 情報の漏洩を防ぐことになり通信のセキュリティを確保できる。 また、 本発明に係る送信装置は、 さらに、 前記伝搬パラメ一夕として 伝搬チャネル行列を生成する伝搬チャネル解析手段を有し、 前記べク 卜 ル制御手段は前記伝搬チャネル行列を特異値分解することにより得られ る複数の N次元べク トルを生成することを特徴としたものである。
これにより、 前記第 2の無線局が前記情報シンポル系列を他のシンポ ル系列の干渉を受けずに受信することが可能となるため、 無線回線の通 信品質を改善できる。
また、 本発明に係る送信装置は、 さらに、 前記伝搬パラメ一夕として 伝搬チャネル行列を生成する伝搬チャネル解析手段を有し、 前記べク ト ル制御手段は前記伝搬チャネル行列の相関行列を固有値分解することに より得られる複数の N次元べクトルを生成することを特徴としたもので ある。
これにより、 前記第 1の無線局が有する前記 M素子ァレーアンテナの 利得を前記伝搬チャネルにおいて最大とすることが可能となるため、 無 線回線のリンクバジェッ トを改善できる。
また、 本発明に係る送信装置は、 さらに、 前記通信端末も既知の基準 シンポルを生成する基準シンポル生成手段と、 前記通信端末から送信さ れた伝搬パラメ一夕に関する情報を受信し、 前記伝搬パラメ一夕を求め る伝搬チャネル情報受信手段とを有し、 前記伝搬パラメ一夕に関する情 報は、 前記通信端末が当該基地局から送信された前記基準シンポルから 求めた伝搬パラメ一夕から生成されたものであることを特徴としたもの である。
これにより、 基地局のァレ一アンテナから見た通信端末のアンテナに 対する伝搬チャネルの情報を正確に得ることができるので、 下り回線と 上り回線の非対称性が無視できないような条件においても性能を維持す ることができる。
また、 本発明に係る送信装置は、 前記複数のシンポル系列の一部また はすべてが互いに異なる変調方式によってシンポルマツピングされてい ることを特徴としたものである。
これにより、 前記第 1の無線局と前記第 2の無線局ではない他の無線 局では、 前記情報シンポル系列とは異なる変調がかかった他のシンボル 系列の一部またはすべてが受信されるようになるため、 前記情報シンボ ル系列と他のシンボル系列間の信号相関を低下させ、 前記情報シンボル 系列が前記他の無線局で復調される確率を低減させることができる。 また、 本発明に係る送信装置は、 前記複数のシンボル系列の一部また はすべてが互いに異なる符号系列によって符号拡散されていることを特 徵としたものである。
これにより、 符合系列を可変することが容易に行える構成であること から、 仮に前記伝搬チャネルが前記第 1の無線局と他の無線局間の伝搬 チャネルに対して高い相関特性を持つような伝搬路状況が存在しても、 前記情報シンポル系列に用いる符号系列を適当に可変することで、 前記 情報シンポル系列が前記他の無線局において復調されないように制御で きる。
本発明に係る無線通信方法は、 通信端末から M素子のアレーアンテナ を有する基地局に対して、 当該基地局が既知である基準シンポルからな る基準信号を送信するステップと、 前記基地局が、 受信した前記 M個の 基準シンポルから前記通信端末と当該基地局との間の伝搬パラメ一夕を 算出し、 それを用いて複数の N次元ベクトルを生成するステップと、 前 記基地局が、 通知すべき情報シンポル系列を含む複数のシンポル系列に 対して、 通信端末において前記通知すべき情報シンポル系列のみ受信さ れ、 他の情報シンポル系列は打ち消されるように設定した前記複数の N 次元べクトルを乗算し、 多重化した N個のべク 卜ル多重シンポル系列を 生成するステップと、 前記基地局から前記通信端末へ、 前記ベクトル多 重シンポル系列を送信するステツプとを有する。
これにより、 携帯電話や W L A Nに代表される移動通信システムにお いて、 前記通信端末の位置や周囲の環境などが時間と共に変動すること によって生じる前記伝搬チャネルの特性の時間的変化に追従するため、 前記基地局が、 前記通信端末から送信された前記基準信号を用いて前記 伝搬チャネルを特徴付ける伝搬パラメ一夕を解析し、 その解析結果に基 づいたべク トル多重化処理により得られる前記べクトル多重シンボル系 列を用いて特定のシンボル系列を前記通信端末に向けて送信するため、 前記伝搬チャネルの特性が変化する移動通信システムにおいて、 前記他 の無線局が前記情報シンボル系列を復元することが困難となるため、 情 報の漏洩を防ぐことになり通信のセキュリティを確保できる。
また、 本発明に係る無線通信方法は、 M素子のアレーアンテナを有す る基地局から通信端末に対して、 当該通信端末が既知である基準シンポ ルからなる基準信号を送信するステップと、 前記通信端末が、 受信した 前記基準信号から当該通信端末と前記基地局との間の伝搬パラメ一夕を 含む伝搬チャネル情報シンポル系列を生成するステップと、 前記通信端 末から前記通信端末へ、 前記伝搬チャネル情報シンポル系列を送信する ステップと、 前記基地局が、 受信した前記伝搬チャネル情報シンポル系 列から前記伝搬パラメータを算出し、 それの解析結果を用いて複数の N 次元ベクトルを生成するステップと、 前記基地局が、 通知すべき情報シ ンボル系列を含む複数のシンポル系列に対して、 通信端末において前記 通知すべき情報シンポル系列のみ受信され、 他の情報シンポル系列は打 ち消されるように設定した前記複数の N次元べク トルを乗算し多重化し た N個のべク トル多重シンボル系列を生成するステツプと、 前記基地局 から前記通信端末へ、 前記べクトル多重シンボル系列を送信するステツ プとを有する。
これにより、 前記第 2の無線局が前記伝搬チャネルを特徴付ける前記 伝搬パラメータの解析結果を前記第 1の無線局に対してフィードバック するようにしたため、 前記伝搬チヤネルが送受信で非対称性になると場 合として、 例えば送受信で異なる周波数を利用する無線通信システムに おいても.. 高いセキュリティを確保して通信できる。
以上のように本発明に係る無線通信方法によれば、 特定の無線局間で は、 所望のデータ系列のみを一定の回線品質を確保して送受信し、 第三 者である他の無線局においては、 所望のデータ系列の他に複数のデータ 系列が重畳されて同時に受信されるようになる。 これにより、 通信路に おいて秘匿性が要求されるデータ系列が第三者に受信されることを防ぐ ことが可能になり、 無線通信路における高度なセキュリティを確保でき る。
また、 特定の無線局間で確立されている無線回線にとって、 干渉と成 り得る他の無線局から送信データ系列を、 所望のデータ系列と分離して 送受信できるようになり、 複数ユーザのアクセスを許容する無線通信シ ステムにおいて耐干渉性能を向上できる。
また、 本発明は、 通信を行う特定の無線局間の伝搬チャネルを特徴付 ける多次元の伝搬パラメーダの推定を行った後に、 この伝搬パラメ一夕 を用いた暗号化等の処理を行うことがないので、 信号処理量を増加させ たり、 ハードウエアに対して高い精度を要求することもない。 図面の簡単な説明
図 1は、 本発明の実施の形態 1に係る無線通信システムの構成を示す ブロック図である。
図 2は、 本発明の実施の形態 1に係る無線通信システムの特長を示す 概念図である。
図 3は、 本発明の実施の形態 1に係る基地局の構成を示すブロック図 ある。
図 4は、 本発明の実施の形態 1に係る通信端末の構成を示すブロック 図である。
図 5は、 本発明の実施の形態 1に係る基準シンポルの送信フレーム構 成を示す図である。
図 6は、 本発明の実施の形態 1に係るマルチシンボル生成手段の構成 を示すブロック図である。
図 7は、 本発明の実施の形態 1に係る通信のフレーム構成を示す図で める。
図 8は、 本発明の実施の形態 1に係る通信のフレーム構成を示す図で ある。 図 9 ( a ) 乃至 (c ) は、 本発明の実施の形態 1に係る受信信号波形 を示す図である。
図 1 0は、 本発明の実施の形態 1に係る通信デ一夕の漏洩率を示す図 である。
図 1 1は、本発明の実施の形態 1に係る通信の手続きを示す図である。 図 1 2は、 本発明の実施の形態 2に係る基地局の構成を示すブロック 図である。
図 1 3は, 本発明の実施の形態 2に係る通信端末の構成を示すブロッ ク図である t
図 1 4は, 本発明の実施の形態 2に係る通信のフレーム構成を示す図 である。
図 1 5は. 本発明の実施の形態 2に係る通信のフレーム構成を示す図 である。
図 1 6は. 本発明の実施の形態 2に係る通信のフレーム構成を示す図 である。
図 1 7は,本発明の実施の形態 2に係る通信の手続きを示す図である。 発明を実施するための最良の形態
以下、 本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。 (実施の形態 1 )
図 1は、 本発明の無線通信システム 1 0 0の全体構成を示すプロック 図である。 図において、 無線通信システム 1 0 0は、 基地局 1 0 1、 通 信 1 0 2端末、 および基地局 1 0 1 と通信端末 1 0 2との間の伝搬チヤ ネル 1 0 3とから構成される。 また、 基地局 1 0 1は、 基地局送受信部 1 0 4と基地局アレーアンテナ 1 0 5とを有し、 通信端末 1 0 2は、 端 末アンテナ 1 0 6と端末送受信部 1 0 7とを有している。 そして、 基地 局 1 0 1より送信される K個のデータ系列 D 1〜D Kは、 このデータ系 列 D 1〜D Kのべクトル化信号 X 1〜 X Kとして基地局アレーアンテナ 1 0 5から通信端末 1 0 2に対して送信される。
図 2は、 無線通信システム 1 0 0において伝送デ一夕のセキュリティ 確保を実現するシステムの動作原理を示している。 図 2において、 基地 局 1 0 1は通信端末 1 0 2へ伝搬チャネル 1 0 3を介してべク トル化信 号 X 1〜x Kを送信するもので'あるが、 非通信端末 2 0 0はその基地局 1 0 1からのデータの漏洩を防ぎたい対象であり、 基地局に対して空間 的な位置が通信端末 1 0 2とは異なるものである。 また、 伝搬チャネル 2 0 1は基地局 1 0 1と非通信端末間の伝搬チャネルを示す。 一般に、 建物が密集する都市内や壁に囲まれた屋内の電波伝搬環境下では、 マル チパス伝搬により、 基地局に対して空間的な位置が異なる複数の通信端 末との間の伝搬チャネルは互いに異なる特性を示す。 特に、 通信端末の 場所の移動や時間の経過に伴って生じる受信信号の複素包絡線変動の確 率分布はレ一リ一分布によってモデル化することができることが知られ ており、 異なる通信端末の間では受信信号の変動特性が無相関になる。 本実施の形態の無線通信システム 1 0 0では、 基地局 1 0 1は、 デー タ系列 D 1〜D Kを伝搬チャネル 1 0 3に基づいて基地局アレーアンテ ナ 1 0 5よりベク トル多重化して同時に送信する。 いま、 このベクトル 多重化された送信信号が伝搬チャネル 1 0 3を介して通信端末 1 0 2へ 送信したときに、 通信端末 1 0 2がデ一タ系列 D 1のべク トル化信号: 1を高感度で受信するように制御したとき、 非通信端末 2 0 0では、 デ 一夕系列 D 1のべクトル化信号 X 1の他に、 デ一夕系列 D 2〜D Kのべ クトル化信号 X 2〜x Kの一部またはすべてが同時に受信されるように なる。 これは、 伝搬チャネル 2 0 1が伝搬チャネル 1 0 3とはほぼ無相 関な特性を示すので、 通信端末 1 0 2が予め X 1を伝搬チャネル 1 0 3 に対して相関が高くなるように制御し、 一方でベク トル化信号 X 2〜χ Κを伝搬チャネル 1 0 3に対して相関が低くなるように制御することに より、 、 べク トル化信号 X 1よりもべク トル化信号 X 2〜 X Κが伝搬チ ャネル 2 0 1に対する相関が統計的に高くなるように制御されることに なる。 したがって、 基地局がデータ系列 D 1の情報を通信端末 1 0 2へ 伝えたいときに、 予めデータ系列 D 1 と異なる情報をデータ系列 D 2〜 D Kに対して与えておけば、 非通信端末 2 0 0においてはデータ系列 D 1のみを受信してその情報を復元することが困難になる。
以下では、 基地局 1 0 1が複数のデータ系列をべク トル多重化して送 信することにより、 非通信端末 2 0 0に対する情報の漏洩を防ぎ、 基地 局 1 0 1と通信端末 1 0 2との間の無線回線における通信のセキュリテ ィを確保することができる無線通信システム 1 0 0について、 図 3〜図 1 1を用いて詳細に説明する。
図 3は、 基地局 1 0 1における基地局送受信部 1 0 4と基地局アレー アンテナ 1 0 5との構成を示している。 図において、 基地局送受信部 1 0 4は、 マルチシンポル生成手段 3 0 0、 ベクトル多重化手段 3 0 1、 基地局 R F部 3 0 2、 伝搬チャネル解析手段 3 0 3、 送信ベクトル制御 手段 3 0 4、 およびアレー合成受信手段 3 0 5によって構成される。 ま た、 基地局アレーアンテナ 1 0 5は、 Μ本のアンテナ素子 A 1〜 A Mに よって構成される。 図 4は、 通信端末 1 0 2 、 2 0 0における端末送受信部 1 0 7の構成 を示す。 図 4において、 端末送受信部 1 0 7は、 基準シンポル生成手段 4 0 0、 シンボル生成手段 4 0 1、 端末 R F部 4 0 2、 および復号手段 4 0 3によって構成される。
本実施の形態では、 はじめに、 通信端末 1 0 2から基準信号 X 0を端 末アンテナ 1 0 6より送信する。 この基準信号 X 0は、 基地局 1 0 1に おいて伝搬チャネル 1 0 3を解析するために受信されるもので、 基地局 1 0 1 と通信端末 1 0 2との間で予め共有されている参照信号を含んで いる。
始めに、 通信端末 1 0 2の送信動作について図 4を用いて以下に説明
9 。
図 4において、 基準シンボル生成手段 4 0 0は、 基地局 1 0 1と通信 端末 1 0 2との間で予め決められた特定の基準シンボル R 0を生成し、 シンボル生成部 4 0 1へ送出する。 シンポル生成手段 4 0 1は、 受け取 つた基準シンボル R 0と、 必要であれば図 5に示すパイロットシンボル P 0 、 7ドレスシンボル A 0、 変調方式に基づいてシンボルマッビング されたデータ系列 D 0にフレームチエツクシンポル F C 0を付加した送 信フレーム 5 0 0とを構成し、 シンボル系列 S 0として端末 R F部 4 0 2へ出力する。 端末 R F部 4 0 2は、 シンボル系列 S 0を無線周波数帯 の信号へと変換し、 基準信号 X 0として端末アンテナ 1 0 6より基地局 1 0 1へ送信する。
なお、 図 5において、 受信時には主に、 基準シンボル R 0は基準シン ポルとして、 パイロットシンポル P 0はフレーム同期の確立として、 ァ ドレスシンポル A 0は端末の認証として、 フレームチェックシンポル F C 0は受信時のビッ ト誤り検出用として使用される。 また、 シンボルマ ッピングされたデータ系列 D 0は送信時の必要に応じて挿入されるもの とする。 ただし、 シンポル系列 S 0が伝搬チャネル 1 0 3の解析という 目的だけに使用される場合には、 基準シンポル R 0のみを送信する構成 としても良い。 また、 基地局 1 0 1が、 基地局アレーアンテナ 1 0 5に おける各アンテナ素子 A 1〜A Mの受信信号から到来波の方向や偏波を 推定し、 その結果に基づいて伝搬チャネル 1 0 3を算出する場合には、 必ずしも通信端末 1 0 2から基準シンポル R 0を送信する必要はない。 次に、基地局 1 0 1の受信動作について図 3を用いて以下に説明する。 図 3において、 端末アンテナ 1 0 6より送信された基準信号 X 0ば、 伝搬チャネル 1 0 3を介して基地局アレーアンテナ 1 0 5で受信される。 基地局ァレ一アンテナ 1 0 5の各アンテナ素子 A 1〜 A Mの受信信号は 基地局 R F部 3 0 2において、 夫々ベースバンド信号である受信シンポ ル系列 Y 1〜Y Mへと変換され、 伝搬チャネル解析手段 3 0 3へ出力さ れる。 伝搬チャネル解析手段 3 0 3は、 この受信シンボル系列 Y 1〜 Y Mを入力とし、 伝搬チャネル 1 0 3を特徴付ける伝搬パラメ一夕として 伝搬チャネル行列 Hを生成する。 この伝搬チャネル行列 Hを構成する各 要素は、 受信シンポル系列 Y 1〜Y Mに含まれる基準シンボル R 0成分 の振幅および位相から算出される複素チャネル係数 h 1〜 h Mであり、 伝搬チャネル行列 Hは (式 1 ) のように表記される。
H = [ h i h 2 - h M ] ( 1 ) 尚、 ここでは伝搬チャネル行列 Hの算出方法として既知信号である基 準シンボル R 0を用いる方法について説明したが、 基地局アレーアンテ ナ 1 0 5の各アンテナ素子 A 1〜 AMの受信信号に基づいて到来波の周 波数、 遅延時間、 入射方向、 偏波のいずれかまたはすべてを推定し、 そ の結果に基づいて伝搬チャネル行列 Hを推定することも可能である。 次に、 ベクトル制御手段 3 04は、 この伝搬チャネル行列 Hを入力と して、 伝搬チャネル行列 Hを特異値分解または固有値分解することによ り、 送信時のベクトル空間 Vと受信時のベク トル空間 V' を生成する。 ここで、 Hより求められるベク トル空間 Vは、 (式 2) に示すように M 行 (M次元) で K (K< = M) 個の列べクトルからなる行列空間であり、 またべクトル空間 V' は、 (式 3) に示すように M行 (M次元) で L (L < = M) 個の列べク トルからなる行列空間で構成されるものとする。
Figure imgf000017_0001
ただし、 Tは行列に対する転置の作用を表す。
以下にベクトル空間 Vの算出手順を説明する。 はじめに、 特異値分解 による算出手順を説明する。 .
(式 4) は、 (式 1 ) で示した伝搬チャネル行列 Hの特異値分解を示 している。
H = U · Δ · V s 11 ( 4 ) ただし、 (式 4) の右辺について、 Δは Hの特異値を行列要素に持つ 1行 M列の行列であり、 また V sは M行 (M次元) で M個の互いに直交 する列ベクトル v s l〜v s Mによって構成されているべクトル空間で あり、 それぞれ (式 5 ) 〜 ( 7 ) のように表すことができる。
また、 V s Hは行列 V sの複素共役転置をとつた行列を示している。 さらに、 Hが 1行 M列の行列であるため特異値は 1個だけ求められ、 こ こではそれを 6とする。
U = 1 ( 5 )
A = [δ 0 - 0 ]τ ( 6 )
V s = [ v s 1 s 2 ··· v s M] ( 7 ) 次に、 固有値分解を用いる場合について説明する。 ベクトル制御手段 3 0 4は、 はじめに、 (式 1 ) の伝搬チヤネル行列 Hの相関行列 Rを (式 8 ) を用いて算出する。
R = H* ·Η ( 8 ) ただし、 *は行列に対する複素共役転置の作用を表す。 (式 9 ) に示 すように、 相関行列 Rを固有値分解し、 固有値を対角項に持つ Μ行 Μ列 の正方行列 λとベクトル空間 V eを算出する。
R · V e = λ · V e (9) ここで、 V eはM行 (M次元) で M個の互いに直交する列ベク トル V e 1〜 V e Mによって構成されているべクトル空間であり、 λは前述 した Δの各要素を二乗した値を対角項に持ち他の要素はすべて 0となる Μ行 Μ列の行列である。
さらに、 ベク トル制御手段 3 0 4は、 特異値分解によって得られる V sまたは固有値分解によって得られる V eを構成する M個の列べクトル から K個の列べクトルを選択し送信時のべク トル空間 Vとして出力し、 また L個の列べクトルを選択し受信時のべク トル空間 V' として出力す る。
次に、 基地局 1 0 1におけるデータ系列 D 1〜D Kの送信動作につい て説明する。
図 6に示すように、 基地局送受信部 1 04のマルチシンボル生成手段 3 0 0は、 K個の符号化手段 6 0 0— 1〜 6 0 0— K、 およびフレーム 生成手段 6 0 1— 1〜 6 0 1— Κにより構成される。 はじめに、 符号化 手段 6 0 0— 1〜 6 0 0— Κは、 データ系列 D 1〜DKを入力とし、 変 調方式に応じて複素平面上にシンポルマッピング処理を実行する。 さら に、 フレーム生成手段 6 0 1 _ 1〜 6 0 1 _ Kは、 図 7に示すようにシ ンポルマツピングされたデ一夕系列 D 1〜DKに、 フレ一ム同期用のパ イロッ トシンポル P 1〜P K、 情報源を識別するためのァドレスシンポ ル A 1〜ΑΚ:、 および受信時のビッ ト誤り検出用のフレームチェックシ ンポル F C 1〜F C Kを付加して、 送信フレーム 7 0 0— 1〜 7 0 0— Κを生成し、 ベク トル多重化手段へ出力する。
べクトル多重化手段 3 0 1は、 この送信フレ一ム 7 0 0— 1〜 7 0 0 一 Κからなるシンボル系列 S 1〜S Kを入力とし、 べクトル制御手段 3 04で生成されたベクトル v l〜vKで構成されるべクトル空間 Vを用 いて、 (式 1 0 ) に示すようなベク トル多重化の処理を実行し、 べク ト ル多重シンボル系列 X 1〜ΧΜを生成する。
[X 1 X 2 … M]T = [S 1 S 2 … S Κ] · V ( 1 0) このべクトル多重シンボル系列 X 1〜 X Μは、 図 8に示すような Μ個 のべクトル多重された送信フレーム 8 0 0— 1〜 8 0 0—Μで構成され ており、 これらの各々が基地局アレーアンテナ 1 0 5を構成するアンテ ナ素子 A 1〜 AMに対応付けられて送信される。
基地局 R F部 3 0 2は.. ベク トル多重シンポル系列 X 1〜XMを各々 無線周波数帯域の信号に変換し、 変換された送信信号が基地局ァレーア ンテナ 1 0 5を構成するアンテナ素子 A 1〜 AMより通信端末 1 0 2に 送信される。
次に、 通信端末 1 0 2の受信動作について図 4を用いて以下に説明す る。
まず、 通信端末 1 0 2の端末送受信部 1 0 7では、 端末 R F部 4 0 2 が端末アンテナ 1 0 6の受信信号をベースバンド信号である受信シンポ ル系列 Y 0へ変換し、 復号手段 40 3へ出力する。 復号手段 40 3は、 送信フレーム 7 0 0— 1が受信されているものとし、 受信シンポル系列 Y 0を入力として、 フレーム同期、 情報源の認証、 データ系列 D 1の変 調方式に基づいた復調、およびフレームエラ一チェックの処理を実行し、 データ系列 D 1を復元して受信データ系列として出力する。
ここで、 非通信端末 2 0 0の受信信号である受信シンボル系列を Υ 1 とし、 基地局 1 0 1と非通信端末 2 0 0との間を特徴付ける伝搬チヤネ ル行列を Η 1とするとき、 通信端末 1 0 2の受信信号である受信シンポ ル系列 Υ 0と Υ 1は、 それぞれ以下のように数式で表すことができる。
Υ 0 =Η · X + Ν 0 ( 1 1 ) Υ 1 = Η 1 - X + N 1 ( 1 2) ただし、 Xはべクトル多重シンボル系列 X 1〜ΧΜをべクトル表記し たものであり、 (式 1 0 ) を用いて次式のように表記する。 X= [S 1 S 2 ··· S Κ ] · V
= [S 1 · V 1 S 2 · V 2 … S Κ · V Κ] ( 1 3) また、 Ν 0及び Ν 1はそれぞれ受信シンポル系列 Υ 0と Υ 1含まれる ノイズ成分を示している。 したがって、 (式 1 1 ) および (式 1 3 ) よ り Υ 0は次式のようになる。
Υ 0 =Η · ( V S 1 + V 2 - S 2 + + V Κ · S Κ) + Ν 0
( 1 4) また、 伝搬チャネル行列 Hは、 (式 4) のように特異値分解されるた め (式 5 ) 、 ( 6 ) および (7 ) で示される特性に従って、 次式のよう に表される。
H · V k = δ , k - 1 = 0 , k 1 ( 1 5 ) さらに、 (式 1 4 ) において (式 1 5 ) の条件を考慮すると Υ 0は次式 のように表される。
Υ 0 = δ - S 1 +N 0 ( 1 6 ) ここで、 ノイズ成分である Ν 0の平均電力を Ρ η 0とし、 通信端末 1 0 2における受信の S I N Rを S I N R 0とするとき、 S I N R 0は次 式のように表すことができる。
S I N R 0 = ( (5 · S 1 ) 2ΖΡ η Ο ( 1 7 ) これより、 S I N R 0は S 1に対する送信電力つまり V 1のノルムを 制御することで適当な値に設定できることが示される。
同様にして、 (式 1 2 ) および (式 1 3 ) を用いると Υ 1は次式のよ うになる。
Y l =H l ' ( v l ' S l + v 2 ' S 2 + … + v K - S K) + N 1
( 1 8 ) また、 伝搬チャネル行列 H 1とべク トル V 1〜vKとの積を r kとす るとき、 次式のような関係が成り立つ。 H 1 · V k = r k (1 9) さらに、 (式 1 8 ) および (式 1 9 ) より Y 1は次式のように表され る。 Y l =r l - S l + r 2 - S 2 + - · · r K · S K + N 1 (2 0) ここで、 ノイズ成分である N 1の平均電力を P n 1とし、 シンポル系 列 S 1の受信信号電力を非通信端末 2 00における所望信号成分とする。
このとき、 非通信端末 200における受信の S I NRを S I NR 1と すると、 S I N R 1は次式のように表すことができる。
S I N R 1 = ( r 1 · S 1 ) / { ( r 2 · S 2 ) 2 + · · · ( r κ · S K) 2 + P n 1 } (2 1) 移動通信環境では、 端末間の距離がキヤリァ周波数の波長程度離れて いれば、伝搬チャネルの無相関に近くづくことが一般的に知られている。 特にキヤリァ周波数の波長が数十センチメ一トル以下となるマイクロ波 帯を利用した携帯電話や無線 L AN等のシステムでは、 端末間で観測さ れる伝搬チャネルは互いに無相関であると近似することができる。 例え ばこのような移動通信の伝搬環境を想定すると、 本実施の形態における 伝搬チャネル行列 Hに対して直交するべクトル V 2〜 v Kは、 伝搬チヤ ネル行列 Η 1に対して相関を持つようになる。 つまり、 ァ 2〜ァ Κが零 ではなくなることから、 統計的に見れば
S I N 0 > S I N R 1
が成り立つことになる。 したがって、
(通信端末 1 0 2における伝送路誤り率) < (非通信端末 2 0 0の伝送 路誤り率)
となるため、 通信端末 1 0 2と比較して非通信端末 2 0 0が、 シンポル 系列 S 1を誤り無しで復調しデータ系列 D 1を復元できる確率が低くな る。
以上の説明ではべク トル制御手段 3 0 4が、 Μ行 Μ列の伝搬チャネル 行列 Ηを特異値分解または固有値分解することにより得られるべク トル 空間 Vまたは V ' を算出する場合について述べたが、 これはべク トル空 間 Vを構成する列べク トル V 1に対して低相関となるような V 2〜ν Μ を得るための処理の一例を示したに過ぎない。 つまり、 ベクトル制御手 段 3 0 4は、 伝搬チャネル行列 Hより列べクトル V 1に対して列べクト ル V 2〜 V Mが線形独立となるようなべクトル空間 Vを算出するか、 ま たは列べク トル V 1に対して列べク トル V 2〜 V Mが直交するようなべ ク トル空間を算出すれば良いため、 その算出方法を限定するものではな い。
次に、 通信端末 1 0 2と非通信端末 2 0 0における復調特性の解析例 として、 データ系列 D 1〜D Kに対する変調方式として B P S Kを用い た場合について図 9を用いて説明する。
図 9 ( a ) 乃至 ( c ) は、 基地局 1 0 0と通信端末 1 0 2および非通 信端末 2 0 0が存在する場合のシミュレ一ション解析結果を示している。 図 9 ( a) は、 基地局 1 0 1で生成されたデータ系列 D 1の信号波形 であり、 図 9 (b) は、 通信端末 1 0 2における復調結果として得られ た受信データ系列の信号波形であり、 図 9 (c )'は、 非通信端末 2 0 0 における復調結果として得られた受信データ系列の信号波形である。 こ のシミュレ一ションの条件としては、 基地局アレーアンテナ 1 0 5を構 成するアンテナ素子数 Mは 8、 データ系列 D 1のデータ数は 1 0 0、 基 地局 1 0 1よりべクトル多重化して送信するデータ系列数はアンテナ素 子数と同じ 8とし、 また、 伝搬チャネル行列 Hの各要素である h 1〜h 8はレーリー確率分布にしたがって (式 2 2 ) を用いて生成する。 hm = N ( 0、 1/2 ) + j * N ( 0、 1/2) , m = 1 , ···, 8
(2 2) ただし、 Ν ( 0、 1/2 ) は、 平均が 0、 標準偏差が 1 /2の正規確率 分布に従った乱数を生成する関数である。
前述したように、 基地局 1 0 1ではべクトル多重化手段 3 0 1におい て、 デ一夕系列 D 1〜D 8に対するシンポル系列 S 1〜 S 8がべク トル v l〜v 8を用いてべク トル多重送信される。 ベクトル V 1〜 V 8は、 基地局 1 0 1と通信端末 1 0 2間の伝搬チャネル 1 0 3の特性を示す伝 搬チャネル行列 Hから算出され、 互いに直交し、 ベクトル v lだけが伝 搬チャネル行列 Hに対して高い相関を持つという特徴がある。 したがつ て、 図 9 ( b ) に示すように、 ベク トル V 1によってベク トル化された デ一夕系列 D 1は、 通信端末 1 0 2では正しく復調されるようになる。 一方で、 非通信端末 2 0 0と基地局 1 0 1 との間の伝搬チャネル 2 0 1は、 ベク トル V 2〜 V 8に対しても相関を有するためデ一夕系列 D 1 に対するシンポル系列 S 1と同時にシンポル系列 S 2〜S Kも受信され る。 したがって、 図 9 ( c ) に示すように、 非通信端末 2 0 0ではデー 夕系列 D 1を検出し正確に復元することが困難となるため、 通信端末 1 0 2に対して伝送されるべきデータ系列 D 1の非通信端末 2 0 0に対す る漏洩を防ぐことが可能となる。
次に、 上述した非通信端末 2 0 0に対するデータ系列 D 1の漏洩率を 統計的に評価したシミュレ一ション結果について、 図 1 0を用いて説明 する。 伝搬チャネル行列 Hは、 図 9の場合と同様にしてレイリー確率分 布に基づいた (式 2 2 ) を用いて生成する。 図 1 0は、 横軸が基地局ァ レ一アンテナ 1 0 5のアンテナ素子数 Mを、 縦軸がデ一夕の漏洩率を示 している。 ここでの漏洩率 Zは、 伝搬チャネル 2 0 1に対する伝搬チヤ ネル行列 Hを N回更新したときにデ一夕が漏洩したと見なされる回数 L を用いて.. (式 2 3 ) により定義する。 ここで.. 非通信端末 2 0 0にお いて、 データ数 1 2 8個のデータ系列 D 1がエラ一無しで復調された場 合に、 データが漏洩したとみなすことにする。
Z = ( L /N ) X 1 0 0 [ % ] ( 2 3 ) ただし、 基地局 1 0 1においてべクトル多重化されて送信されるデー 夕系列数 Kはアンテナ素子数 Mと一致する、 つまり K = Mである条件の 元で、 (式 2 3 ) で定義される漏洩率を算出するものとする。
図 1 0に示すように、 アンテナ素子数 Mが増加するにしたがってデー 夕の漏洩率 Zは低下しており、 M = 8つまり基地局アレーアンテナ 1 0 5のアンテナ素子数が 8本のときは、 デ一夕の漏洩率は 0 . 1 %が確保 できる。 すなわち、 本実施の形態による無線通信システム 1 0 0の構成 を用いることにより、 通信データに対して暗号化処理をしなくても、 通 信デー夕の秘匿性を高めることができるという効果が得られる。
また、 無線通信システム 1 0 0を携帯電話や W L A Nなどの移動通信 システムにおいて利用する場合、 伝搬チャネル 1 0 3の特性は、 通信端 末が移動することにより時間と共に変動するため、 仮に非通信端末 2 0 0がある場所において一定時間内は通信端末 1 0 2に対する通信データ を受信することができたとしても、 連続して通信デ一夕を受信し続ける ことは非常に困難である。
なお、 基地局 1 0 1において符号化手段 6 0 0— 1〜 6 0 0— Kは、 データ系列 D 1〜D Kを同一の変調方式を用いてシンボルマツピング処 理を行うとしたが、 デ一夕系列 D 1〜D Kに対して異なる変調方式を用 いてシンボルマッピング処理を実行し、 シンボル情報の異なる複数のシ ンボル系列 S 1〜 S Kを生成するようにしても良い。 また、 符号化手段 6 0 0— 1〜 6 0 0— Kにおいて、 デ一夕系列 D 1〜D Kに対して異な る符号系列を用いて符号拡散処理を行うことで、 シンボル情報の異なる 複数のシンポル系列 S 1〜 S Kを生成するようにしても良い。
このように、 異なる変調方式や拡散符号を用いてシンポル系列 S 1〜 S Kを生成する場合、 通信端末 1 0 2において復号手段 4 0 3が受信シ ンポル系列 Y 0よりその変調方式や拡散符号を推定するか、 予め変調方 式や拡散符号を共有することで、 通信端末 1 0 2における復調処理が可 能になる。 また、 復号手段 4 0 3が変調方式や拡散符号を推定できるよ うにすることで、 基地局 1 0 1において変調方式や拡散符号を時間の経 過と共に変化させることにより、 基地局アレーアンテナ 1 0 5のアンテ ナ素子数 Mを増加させることなく、 非通信端末 2 0 0へのデ一タ漏洩率 を低下させることが可能となる。
なお、 基地局 1 0 1が通信端末 1 0 2から送信されたデ一夕系列 D 0 を受信したときの処理については以下の通りである。
すなわち、 アレー合成受信手段 3 0 5は、 受信シンボル系列 Y 1〜Y Μと、 ベクトル制御手段 3 0 4において算出されたベク トル空間 V ' と を入力として、 (式 2 4 ) を用いて受信シンボル系列 Υ 1〜Υ Μに対す るベクトル空間 V ' の重み付け合成処理を行いべク トル合成信号 C 1〜 C Lを得る。 ここでは、 ベク トル空間お としては前述した V sまたは V eの列べクトルを選択して用いるものとする。
[ C 1 C 2 ··· C L ] = [Y 1 Y 2 ··· Y M ] · V ' ( 2 4 )
(式 2 4 ) によって得られるべクトル合成信号 C 1は通信端末 1 0 2 より送信された基準信号 X 0を基地局アレーアンテナ 1 0 5の指向性合 成して得られた受信信号である。 また、 べク トル合成信号 C 2〜C Mに は非通信端末 2 0 0からの干渉信号成分が含まれている可能性があり、 べクトル合成信号 C 1とべク トル合成信号 C 2〜 C Mの信号電力から所 望信号電力対干渉信号電力比を推定することができる。 さらに、 アレー 合成受信手段 3 0 5では、 このべク トル合成信号 C 1に対してフレーム 同期、 端末の認証、 データ系列 D 0の変調方式に基づいた復調、 および フレ一ムエラーチェックの処理を実行し、 デ一タ系列 D 0を復元し受信 データ系列として出力する。
また、 受信時に用いるベク トル空間 V' として前述したような Hの特 異値分解や固有値分解によって得られる V sや V eを用いる代わりに、 MMS E (M i n i mum M e a n S q u a r e E r r o r ) 法
[1]を用いた受信処理を行うことも可能である。
[1] B. Widrow, P. E. Mantey, L. J. Griffiths, and B. B. Goode, "Ada t ive Antenna Systems" , Proc. IEEE, vol.55, no.12, pp.2143-2158, Dec. 1967.
この場合、 伝搬チャネル解析手段 3 0 3は受信シンポル系列 Y 1〜 Y Mを入力とし、 参照信号である基準シンボル R 0の複素共役値である R 0 , と Y 1〜 Y Mの相関べク トル rを (式 2 5 ) に従って生成し.. (式 8 ) により伝搬チャネル行列 Hの相関行列 Rを求めて、 べク トル制御手 段 3 0 4へ出力する。 r = [Y 1 Y 2 ··· YM]T X R 0 ' ( 2 5) すると、 べク トル制御手段 3 0 4は相関べク トル rと相関行列 Rを用 いて、 ベク トル V 1を (式 2 6 ) を用いて算出し、 最急降下法などを用 いてその値を更新していく
V r = R - 1 · r ( 2 6 ) ただし、 R 1は Rの逆行列を表す。 そして、 この場合、 ァレ一合成受 信手段 3 0 5は、 受信シンポル系列 Y 1〜YMとべクトル V rを入力と して、 (式 2 7 ) を用いて Y 1 ~ Y Mに対する v rの重み付け合成処理 によりべクトル合成信号 C 1を生成する。
C 1 = [Y 1 Y 2 … Y M] · V r ( 2 7 ) そして、 このベクトル合成信号 C 1に対して、 フレーム同期、 端末の 認証、 デ一夕系列 D 0の変調方式に基づいた復調およびフレームエラー チエツクの処理を実行し、 データ系列 D 0を復元し受信データ系列とし て出力する。
以上のように構成されて動作する基地局 1 0 1 と通信端末 1 0 2とを 有する無線通信システム 1 0 0における無線回線の同期確立からデータ 伝送を完了するまでの流れを、 通信手順の観点から図 1 1を用いて説明 する。
処理 0 : 基地局 1 0 1 と通信端末 1 0 2の初期化
基地局 1 0 1 と通信端末 1 0 2は共に、 電源が投入された直後.. 或い は特定の信号を受けて初期状態にセッ トされる。 同時に、 周波数や時間 同期などの状態は事前に定められた手順に従ってセッ 卜される (ステツ プ S 1 1 0 1 )
これらの初期動作が終了した一定時間後、 基地局 1 0 1は一定時間毎 に制御情報を制御信号に載せて送信する (ステップ S 1 1 0 2 ) 。
一方、 通信端末 1 0 2は初期動作 (ステップ S 1 1 0 1 ) が終了した 後、 制御信号のサーチを始める。 通信端末が基地局から送信した制御信 号を受信すると、 通信端末はその時刻や周波数などを検出してシステム が保有する時刻や周波数に同期する (以下、 これを 「システム同期」 と いう。 ) (ステップ S 1 1 0 2 ) 。 システム同期が正常に終了した後、 通信端末はその存在を基地局に通知するために登録要求信号を送信する (ステップ S 1 1 0 3 ) 。 基地局 1 0 1は、 通信端末 1 0 2からの登録 要求に対して、登録許可信号を送信することで端末の登録許可を行う(ス テツプ S 1 1 0 4 ) 。
処理 1 :通信端末 1 0 2による基準シンポル送信
通信端末 1 0 2は、 前述したように、 基地局 1 0 1において伝搬チヤ ネル 1 0 3を解析するための基準シンボル R 0を含む基準信号 X 0を出 力する (ステツプ S 1 1 0 5 ) 。 具体的には、 通信端末 1 0 2の基準シ ンポル生成手段 4 0 0が予め決められた特定の基準シンポル R 0を生成 し、 そして、 送信フレーム F 0を構成し、 シンボル系列 S 0として出力 する。 端末 R F部 4 0 2は、 シンボル系列 S 0を無線周波数帯の信号へ と変換し、 基準信号 X 0として端末アンテナ 1 0 6より送信する (ステ ップ S 1 1 0 5 )
基地局 1 0 1では.. 通信端末 1 0 2から伝搬チャネル 1 0 3を介して 基地局アレーアンテナ 1 0 5で受信される基準信号 X 0を待っており (ステップ S 1 1 0 5 ) 、 各アンテナ素子 A 1〜 A Mの受信信号は基地 局 R F部 3 0 2において、 夫々ベースバンド信号である受信シンポル系 列 Y 1〜Y Mへと変換される。 伝搬チャネル解析手段 3 0 3は、 受信シ ンポル系列 Y 1〜Y Mを入力とし、 伝搬チャネル 1 0 3を特徴付ける伝 搬パラメ一夕として伝搬チャネル行列 Hを生成する。 次にべクトル制御 手段 3 0 4は、 Hのベク トル空間 Vを算出し、 このベク トル空間 Vを構 成する列べクトル V :!〜 V Kを生成する。
処理 2 :基地局 1 0 1によるべク トル化信号送信 基地局 1 0 1は、 通信端末 1 0 2に対して、 基地局アレーアンテナ 1 0 5を用いてべクトル化信号 X 1〜 X Kを送信する (ステップ S 1 1 0 6 ) 。 具体的には、 データ系列 D 1〜D Kを入力とし、 マルチシンポル 生成手段 3 0 0が変調方式に応じて複素平面上にシンポルマッピング処 理を実行して送信フレーム 7 0 0— 1〜 7 0 0— Kを構成し、 シンポル 系列 S 1〜S Kとして出力する。 べクトル多重化手段 3 0 1は、 シンポ ル系列 S 1〜 S Kを入力として、 べクトル V 1〜ν Κを用いたべク トル 多重化の処理を実行し、 べクトル多重シンボル系列 X 1〜Χ Μを生成す る。 べク トル多重シンボル系列 X 1〜Χ Μは、 これら各々が基地局ァレ 一アンテナ 1 0 5を構成するアンテナ素子 A 1〜 A Mに対応付けられて 送信される。 基地局 R F部 3 0 2は、. このベク トル多重シンボル系列 X 1〜 X Mを各々無線周波数帯域の信号に変換し、 べクトル化信号 X 1〜 X Kとして基地局アレーアンテナ 1 0 5より送信する。
以下、 処理 2のベクトル多重通信や通常の通信を繰り返す。
以上の説明において、 初期化作業である処理 0について説明を行った が、 これは一般的な運用を想定したものであり、 本発明に必要な手続き ではない。
また、 処理 1で基準信号を送信することにより、 伝搬チャネルを解析 するとしたが、 これは一般に既知信号を用いた方が伝搬パラメータを高 精度に推定できるためであって、 伝搬チャンルの解析は特に基準信号を 用いなくても可能である。 換言すれば、 例えば処理 0で行っている制御 信号や、 登録要求信号や登録許可信号などを利用して伝搬パラメータの 推定を行うこともできる。
なお、 本発明は、 特定の通信端末 1 0 2と基地局 1 0 1 との間の伝搬 チャネル 1 0 3の特性を利用して、 複数のデータ系列をべクトル多重化 して送信することを特徴としているため、 基地局や通信端末の移動が発 生すると、 問題が生ずる場合がある。 しかし、 この場合は、 図 1 1に示 したステップ S 1 1 0 7、 ステップ S 1 1 0 8のように、 移動後に繰り 返し基準信号の送受信を行うことで、 この問題を回避することが可能で ある。
以上のように、 本発明に係る無線通信方法は、 無線伝送路の誤り率特 性を決める伝搬チャネルの S I N Rを制御することにより、 互いにデ一 夕伝送する特定の無線局間では一定以上の受信 S I N Rを確保しながら、 同時に、 第三者の受信 S I N Rを劣化させることで、 第三者が復調する 信号系列の誤り発生確率を高めることにより、 無線の通信路において秘 匿性が要求されるデ一夕が第三者に漏洩することを防ぐことができる。 また、 本発明に係る送信装置は、 伝搬チャネル行列 Hの推定精度が劣 化すると通信端末に対する S I N Rの劣化を生'じるが、 非通信端末に対 する S I N Rの確率的な分布特性を変えるものではない。 すなわち . 通 信端末 1 0 2に対する S I N Rが受信感度点以上となる条件が保証され ていれば、 データの漏洩率を増加させることはない。 従って、 伝搬パラ メータによる暗号鍵生成に関する従来技術が伝搬パラメ一夕の推定精度 に直接依存する点と比較すると、 移動通信環境のような複雑、 かつ常に 時間変動がある電波伝搬環境において、 本発明の送信装置はデータ伝送 の口バスト性を確保した上で、 通信の物理層においてデータの漏洩を防 ぎ、 その結果として高いセキュリティを確保できる。
さらに、 これらの処理は基本的に、 従来の算術的な手法を用いた暗号 化、 復号化とは独立して行うことが可能である。 このため、 従来技術に 加えて本発明を実施することで、 より高いセキュリティを期待すること ができる。
(実施の形態 2 )
本実施の形態について、図 1および図 1 2〜図 1 6を用いて説明する。 本実施の形態のシステム全体構成は、 実施の形態 1と同じく、 図 1に 示す無線通信システム 1 0 0である。 図 1 2は、 基地局 1 0 1の構成を 示すブロック図であり、 基準シンポル生成手段 1 2 0 0、 および伝搬チ ャネル情報受信手段 1 2 0 1を有する点が実施の形態 1 と異なる。 この 基準シンポル生成手段 1 2 0 0は基地局 1 0 1 と通信端末 1 0 2との間 で予め共有されている参照信号を含み、 伝搬パラメ一夕を算出するため の基準シンボルを生成するものであり、 伝搬チャネル情報受信手段 1 2 0 1は基地局 R F部 3 0 2からの受信シンポル系列を入力として、 フレ ーム同期、 情報源の認証、 伝搬チャネル情報シンボル系列の復調および フレームエラ一チェックの処理を実行し、 伝搬チャネル行列を生成する ものである。 .
図 1 3は、 通信端末 1 0 2の構成を示すプロック図であり、 伝搬チヤ ネル解析手段 1 3 0 0、 および符号化手段 1 3 0 1を有する点が実施の 形態 1と異なる。 この伝搬チャネル解析手段 1 3 0 0は、 受信シンボル を用いて伝搬パラメータとして伝搬チャネル行列 Hを生成するものであ り、 符号化手段 1 3 0 1は伝搬チャネル行列のデータに無線伝送するた めに必要なシンボルマツビングの処理を実行して伝搬チャネル情報シン ポル系列を生成するものである。
以上のように構成された無線通信システム 1 0 0について、以下では、 主に実施の形態 1と異なる点に関して図 1、 図 1 2、 および図 1 3を用 いて詳細に説明する。
はじめに、 基地局 1 0 1から、 基準シンポルを含む送信信号 X ' 1〜 X ' Mを基地局アレーアンテナ 1 0 5の各アンテナ素子 A 1〜 A Mより 送信する。 この基準シンポルを含む送信信号 X ' 1〜χ ' Μは、 通信端 末 1 0 2において伝搬チャネル 1 0 3を解析するために受信されるもの で、 基地局 1 0 1と通信端末 1 0 2との間で予め共有されている参照信 号を含む。
図 1 2において、 基準シンポル生成手段 1 2 0 0は、 基地局 1 0 1と 通信端末 1 0 2との間で予め決められた特定の基準シンポル R 1〜 R Μ を生成し、 べク トル多重化手段 3 0 1へ出力する。 ベクトル多重化手段 3 0 1は、 シンボル系列 S 1〜 S Κにべクトル空間 Vを用いてべク トル 多重化の処理を行ったべクトル多重シンポル系列 X 1〜 X Μに対して、 この基準シンボル R 1〜R Mを揷入したべク トル多重シンボル系列 X ' 1〜X, Mを生成する。 ここでは、 基準シンボル R 1〜 R Mは互いに直 交するかまたは相閧が低くなるような異なる符号系列より生成されるも のとする。 なお、 図 1 4に、 べクトル多重化手段 3 0 1がべクトル多重 シンポル系列 X 1〜 X Mに対して互いに異なる基準シンポル R 1〜 R M を挿入した送信フレーム 1 4 0 0— 1〜 1 4 0 0 一 Mの構成例を示す。 ここで、 デ一夕系列 D 1〜D Kは必要に応じて挿入されるため、 べク トル多重シンボル系列が伝搬チャネル 1 0 3の解析という目的だけに使 用される場合には、 基準シンポル R 1〜R Mのみを送信するフレーム構 成としても良い。
また、 図 1 5に、 ベク トル多重化手段 3 0 1がベク トル多重シンポル 系列 X 1〜X Mに対して、 基準シンポル R 1のみを挿入した送信フレー ム 1 5 0 0— 1〜: L 5 0 0 _Mの構成例を示す。 送信フレーム 1 4 0 0 一 1〜 1 4 0 0— Mが互いに異なる符号系列より生成された基準シンポ ル R 1〜RMを用いるのに対して、 図 1 5に示すフレーム構成は、 夫々 のフレームにおいて時間的にシフトした位置に基準シンポル R 1を揷入 するようにしたものであり、 アンテナ素子数 Mと同数の符号系列を用い て基準シンポル R 1〜RMを生成する必要がない。
以上のようにして、 べクトル多重化手段 3 0 1で生成された送信フレ ーム 1 4 0 0— 1〜Mまたは 1 5 0 0 — 1〜Mで構成されるべク トル多 重シンポル系列 X ' 1〜X, Mは、 基地局 R F部 3 0 2においてシンポ ル系列 S 1〜 S Mを無線周波数帯の信号へと変換され、 基準シンボル R 1〜RMを含む送信信号 X ' 1〜 X, Mとして、 基地局アレーアンテナ 1 0 5を構成するアンテナ素子 A 1〜 AMに対応付けられて送信される。 次に、 通信端末 1 0 2において、 受信した基準シンボルを含む信号を 基に、 伝搬チャネル 1 0 3を解析する。 その後、 通信端末 1 0 2はその 結果を基地局 1 0 1へ送信する。 この解析方法と、 その解析結果を基地 局 1 0 1に対してフィードバックする手順について以下に説明する。 基地局アレーアンテナ 1 0 5より送信された送信信号 X ' 1〜 X , M は、 伝搬チャネル 1 0 3を介して伝搬され、 端末アンテナ 1 0 6の受信 端において合成受信される。 端末 R F部 4 0 2は、 この受信信号をべ一 スバンド信号である受信シンボル系列 Y' 0へと変換する。 伝搬チヤネ ル解析手段 1 3 0 0は、 受信シンポル Y' 0を用いて、 伝搬チャネル 1 0 3を特徴付ける伝搬パラメ一夕として (式 1 ) で示した伝搬チャネル 行列 Hを生成する。 具体的には、 基地局 1 0 1のベクトル多重化手段 3 0 1において生成される送信フレームが 1 4 0 0— 1〜 1 4 0 0— Mの "ように互いに異なる M個の基準シンポルを用いて構成されている場合、 通信端末 1 0 2において伝搬チャネル解析手段 1 3 0 0は、 予め既知で ある基準シンボル R 1〜R Mを用いて、 受信信号 Y ' 0に対して R l〜 R Mを別々に掛け合わせる相関演算処理を実行し、 そこから得られる信 号の振幅および位相情報から、 伝搬チャネル行列 Hの各要素である H 1 〜H Mを求める。 これにより、 基地局ァレ一アンテナ 1 0 5の各アンテ ナ素子 A 1〜 A Mと端末アンテナ 1 0 6との間の各伝搬チャネル係数が、 H 1〜H M夫々に対応付けられる。
一方で、 基地局 1 0 1のべクトル多重化手段 3 0 1において生成され る送信フレームが図 5に示した 1 5 0 0 - 1〜 1 5 0 0 — Mのように、 時間的にシフ卜された位置に基準シンボルを配置した構成とする場合、 通信端末 1 0 2においても伝搬チャネル解析手段が、 予め既知である基 準シンボルを用いて、 サンプリングのタイミングをシフトさせながら受 信シンポル Y ' 0の振幅および位相情報を求める。 これにより、 伝搬チ ャネル行列 Hを構成する各要素 h 1〜1Ί Μを算出することができる。 符号化手段 1 3 0 1は、 伝搬チャネル解析手段 1 3 0 0によって生成 された伝搬チャネル行列 Ηのデータを入力とし、 無線伝送するために必 要なシンボルマツビングの処理を実行して伝搬チャネル情報シンポル系 列 C 0を生成する。 シンポル生成手段 4 0 1は、 図 1 6に示すように、 伝搬チャネル情報シンポル系列 C 0が揷入された送信フレ一ム 1 6 0 0 を生成し、 シンポル系列 S ' 0として出力する。 端末 R F部 4 0 2は、 シンボル系列 S ' 0を無線周波数帯の信号へと変換し、 送信信号 X ' 0 として端末アンテナ 1 0 6より送信する。
次に、 基地局 1 0 1は、 伝搬チャネル情報を含む送信信号 X ' 0を基 地局ァレ一アンテナ 1 0 5によって受信し、 その受信信号は基地局 R F 部 3 0 2においてベースバンド信号である受信シンボル系列 Y, 1〜Υ, Μへと変換される。 伝搬チャネル情報受信手段 1 2 0 1は、 受信シンポ ル系列 Υ ' 1〜Υ ' Μの一部またはすベてを入力として、 フレーム同期、 情報源の認証、 伝搬チャネル情報シンボル系列 C 0の復調およびフレー ムエラ一チェックの処理を実行し、 伝搬チャネル行列 Ηを出力する。 ベ クトル制御手段 3 0 4は、 伝搬チャネル情報受信手段 1 2 0 1により生 成された伝搬チャネル行列 Ηを用いて、 基地局 1 0 1における通信端末 1 0 2に対する送信および受信時に用いる送信用のべクトル空間 Vおよ び受信用のべク トル空間 V ' を生成する。
以上のような構成により、 通信端末 1 0 2において伝搬チャネル解析 手段 1 3 0 0が、 求められた伝搬チャネル行列 Ηを基地局 1 0 1にフィ ―ドバックすることで、 基地局 1 0 1では基地局アレーアンテナ 1 0 5 から見た端末アンテナ 1 0 6に対する伝搬チヤネルの情報を正確に得る ことができるにょうになる。 よって、 基地局 1 0 1は基地局 1 0 1から 見た下り回線の伝搬チャネル行列 Ηを用いてべクトル空間を算出し、 ベ ク トル多重送信を行うため、 下り回線と上り回線の非対称性が無視でき ないような条件においてもシステム性能を維持できる。
また、 通信端末 1 0 2は基地局 1 0 1に伝搬チャネル Ηをフィ一ドバ ックする構成としているが、 このフィードバック情報として伝搬チヤネ ル行列 Ηから推定される他の伝搬パラメータやべクトル空間等を通知す る構成としても良い。 この場合は、 通信端末 1 0 2は、 図 1 3における 伝搬チャネル解析手段 1 3 0 0が伝搬チャネル行列 Ηを用いて伝搬パラ メータやべクトル空間を推定し、 その結果を基地局 1 0 1へフィードバ ックする機能を有する。
以上のように構成されて動作する基地局 1 0 1と通信端末 1 0 2とを 有する、 本実施の形態の無線通信システム 1 0 0における無線回線の同 期確立からデータ伝送を完了するまでの流れを、 通信手順の観点から図 1 7を用いて説明する。
処理 1 0 :基地局 1 0 1 と通信端末 1 0 2の初期化
この初期化動作は実施の形態 1と同一である。
処理 1 1 :基地局 1 0 1からの基準シンポルの送信
基地局 1 0 1は、 通信端末 1 0 2において伝搬チャネル 1 0 3を解析 するための基準シンボル R 1〜RMを含む送信信号 X ' 1〜X' Mを出 力する (ステップ S 1 7 0 1 ) 具体的には、 基準シンポル生成手段 1 2 0 0が基準シンポル R 1〜RMを生成し、 べクトル多重化手段 3 0 1 がその基準シンポル R 1〜RMが挿入された送信フレームを構成し、 ベ ク トル多重シンポル系列 X' 1〜X ' Mを出力する。 このべク トル多重 シンボル系列 X' 1〜Χ' Μは、 基地局 R F部 3 0 2において無線周波 数帯の信号へと変換され、 基準シンポル R 1〜RMを含む送信信号 X ' 1〜 X, Mが、 基地局アレーアンテナ 1 0 5を構成するアンテナ素子 A 1〜 A Mに対応付けられて送信される。
処理 1 2 :通信端末からの伝搬チャネル情報の送信
通信端末 1 0 2は、 基地局 1 0 1の各アンテナ素子 A l〜 AMより送 信され伝搬チャネル 1 0 3を介して端末アンテナ 1 0 6で受信される送 信信号 X' 1〜Χ' Μを待つ。 そして、 通信端末 1 0 2の端末アンテナ 1 0 6が受信した場合、 その受信信号は端末 R F部 4 0 2において、 ベ ースバンド信号である受信シンポル系列 Υ, 0へと変換される。 伝搬チ ャネル解析手段 1 3 0 0は、 この受信シンポル系列 Y ' 0を入力とし、 送信フレーム構成に従って基準シンポル R 1〜R Mの振幅および位相情 報に基づいて、 伝搬チャネル 1 0 3を特徴付ける伝搬パラメ一夕として 伝搬チャネル行列 Hを生成する。
次に、 伝搬チャネル行列 Hのデータは、 符号化手段 1 3 0 1において 無線伝送するためにシンボルマツピング処理された後、 シンポル生成手 段 4 0 1において送信フレームを構成するデータ系列の一部として挿入 されシンボル系列 X ' 0が生成される。 このシンボル系列 X ' 0は、 端 末 R F部 4 0 2へ出力され、 そこで無線周波数帯の信号へ変換され、 送 信信号 X ' 0として、 端末アンテナ 1 0 6より基地局 1 0 1に対して送 信される (ステップ S 1 7 0 2 ) 。
処理 1 3 :基地局 1 0 1からのべクトル化信号の送信
基地局 1 0 1では、 伝搬チャネル情報受信手段 1 2 0 1が、 通信端末 1 0 2より送信された X , 0の受信信号を復調して、 伝搬チャネル 1 0 3を特徴付ける伝搬パラメ一夕である伝搬チャネル Hを生成する。 次に べクトル制御手段 3 0 4は、 伝搬チャネル行列 Hのべクトル空間 Vを算 出し、このべク トル空間 Vを構成する列べク トル V 1〜 V Kを生成する。 その後、 基地局 1 0 1は、 通信端末 1 0 2に送信したいデ一夕系列 D 1〜D Kが生じた場合、 マルチシンポル生成手段 3 0 0がこれらのデー 夕系列 D 1〜D Kを変調方式に応じて複素平面上にシンポルマツピング 処理を実行して送信フレーム 7 0 0— 1〜 7 0 0— Kを構成し、 シンポ ル系列 S 1〜S Kをべク トル多重化手段 3 0 1へ出力する。 べクトル多 重化手段 3 0 1は、 シンポル系列 S 1〜 S Kを入力として、 列ベク トル V 1〜ν Κを用いたべク トル多重化の処理を実行し、 べクトル多重シン ポル系列 X 1〜XMを生成する。 このべクトル多重シンポル系列 X 1〜 XMは、 これら各々が基地局アレーアンテナ 1 0 5を構成するアンテナ 素子 A 1〜AMに対応付けられて送信される。 なお、 基地局 RF部 3 0 2は、 このべクトル多重シンボル系列 X 1〜XMを各々無線周波数帯域 の信号に変換し、 ベクトル化信号 X 1〜xKとして基地局ァレ一アンテ ナ 1 0 5より送信する (ステップ 5 1 7 0 3) 。
その後、 基地局 1 0 1 と通信端末 1 0 2とは、 処理 1 3のべクトル多 重通信や通常の通信を繰り返す。
以上の説明において、 初期化作業である処理 1 0は一般的な運用を想 定したものであり、 本発明に必要な手続きではない。
また、 処理 1 1で基準信号を送信することで、 伝搬チャネルを解析す るとしたが、 これは一般に既知信号を用いた方が伝搬パラメータを高精 度に推定できるためであって、 伝搬チャンルの解析は特に基準信号を用 いなくても可能である。 換言すれば、 例えば処理 1 0で行っている制御 信号.. 登録要求信号や登録許可信号などを利用して伝搬パラメ一夕の推 定を行うこともできる。
なお、 本発明も、 実施の形態 1と同じく、 特定の通信端末 1 0 2と基 地局 1 0 1 との間の伝搬チャネル 1 0 3の特性を利用して複数のデータ 系列をべクトル多重化して送信することを特徴としているため、 基地局 や通信端末の移動が発生すると、 問題が生ずる場合がある。 しかし、 こ の場合も、 図 1 7に示したステップ S 1 7 04、 ステップ S 1 7 0 5、 ステップ S 1 7 0 5のように繰り返し基準信号の送受信を行うことで、 この問題を回避することが可能である
以上に説明した本発明の送信装置では、 伝搬チャネル行列 Ηの推定精 度が劣化すると通信端末 1 0 2に対する S I N Rの劣化を生じるが、 非 通信端末 2 0 0に対する S I N Rの確率的な分布特性を変えるものでは ない。 つまり、 通信端末 1 0 2に対する S I N Rが受信感度点以上とな る条件が保証されていれば、 デ一夕の漏洩率を増加させることはない。 従って、 伝搬パラメ一夕による暗号鍵生成に関する従来技術が伝搬パ ラメ一夕の推定精度に直接依存する点と比較すると、 移動通信環境のよ うな複雑、 かつ常に時間変動がある電波伝搬環境において、 本発明の送 信装置はデ一夕伝送の口バスト性を確保した上で、 通信の物理層におい てデ一夕の漏洩を防ぎ、その結果として高いセキュリティを確保できる。
また、 これらの処理は基本的に、従来の算術的な手法を用いた暗号化、 復号化とは独立して行うことが可能である。 このため、 従来技術に加え て本発明を実施することで、 より高いセキュリティを期待することがで きる。 産業上の利用可能性
本発明は、 特定の無線局間において情報を伝送する送信装置に有用で あり、 無線通信路において、 情報が第三者に漏洩することを防ぐのに適 している。

Claims

請 求 の 範 囲
1 . M ( M > 1 ) 素子のアレーアンテナを有する第 1の無線局から第 2 の無線局に対して情報シンポル系列を伝送するための送信装置であり、 前記第 1の無線局と前記第 2の無線局との間の伝搬チャネルを特徴付け る伝搬パラメ一夕に基づいて、 複数の N ( N < = M ) 次元ベク トルを生 成するべク トル制御手段と、
前記情報シンボル系列を含む複数のシンボル系列に対して前記複数の N 次元べクトルを乗算して多重化した N個のべクトル多重シンポル系列を 生成するべクトル多重化手段と
を有し、
前記べク トル制御手段が、 第 2の無線局において複数の前記シンボル系 列の内、 特定のシンボル系列のみ受信され、 他のシンポル系列は打ち消 されるように設定した前記べクトル多重シンボル系列を前記アレーアン テナより送信することを特徴とする送信装置。
2 . さらに、 前記伝搬パラメ一夕として伝搬チャネル行列を生成する伝 搬チャネル解析手段を有し、
前記べクトル制御手段は前記伝搬チャネル行列を特異値分解することに より得られる複数の N次元べクトルを生成することを特徴とする請求の 範囲第 1項に記載の送信装置。
3 . さらに、 前記伝搬パラメータとして伝搬チャネル行列を生成する伝 搬チャネル解析手段を有し、
前記べク トル制御手段は前記伝搬チャネル行列の相関行列を固有値分解 することにより得られる複数の N次元べク トルを生成することを特徴と する請求の範囲第 1項に記載の送信装置。
4 . さらに、 前記通信端末も既知の基準シンポルを生成する基準シンポ ル生成手段と、
前記通信端末から送信された伝搬パラメ一夕に関する情報を受信し、 前 記伝搬パラメ一夕を求める伝搬チヤネル情報受信手段と
を有し、
前記伝搬パラメータに関する情報は、 前記通信端末が当該基地局から送 信された前記基準シンポルから求めた伝搬パラメ一夕から生成されたも のであることを特徴とする請求の範囲第 1項に記載の送信装置。
5 · 前記複数のシンポル系列の一部またはすべてが互いに異なる変調方 式によってシンボルマツビングされていることを特徴とする請求の範囲 第 1項に記載の送信装置。
6 . 前記複数のシンボル系列の一部またはすべてが互いに異なる符号系 列によって符号拡散されていることを特徴とする請求の範囲第 1項に記 載の送信装置。
7 . 通信端末から M素子のァレーアンテナを有する基地局に対して、 当 該基地局が既知である基準シンポルからなる基準信号を送信するステツ プと、
前記基地局が、 受信した前記 M個の基準シンポルから前記通信端末と当 該基地局との間の伝搬パラメ一夕を算出し、 それを用いて複数の N次元 べク トルを生成するステップと、
前記基地局が、 通知すべき情報シンポル系列を含む複数のシンポル系列 に対して、 通信端末において前記通知すべき情報シンポル系列のみ受信 され、 他の情報シンボル系列は打ち消されるように設定した前記複数の N次元べク トルを乗算し、 多重化した N個のべク トル多重シンポル系列 を生成するステツプと、
前記基地局から前記通信端末へ、 前記べク トル多重シンポル系列を送信 するステップと
を有する無線通信方法。
8 . M素子のアレーアンテナを有する基地局から通信端末に対して、 当 該通信端末が既知である基準シンポルからなる基準信号を送信するステ ップと、
前記通信端末が、 受信した前記基準信号から当該通信端末と前記基地局 との間の伝搬パラメ一夕を含む伝搬チャネル情報シンポル系列を生成す るステップと、
前記通信端末から前記通信端末へ、 前記伝搬チャネル情報シンボル系列 を送信するステップと、
前記基地局が、 受信した前記伝搬チャネル情報シンボル系列から前記伝 搬パラメ一夕を算出し、 それの解析結果を用いて複数の N次元べク トル を生成するステップと、
前記基地局が、 通知すべき情報シンボル系列を含む複数のシンボル系列 に対して、 通信端末において前記通知すべき情報シンボル系列のみ受信 され、 他の情報シンボル系列は打ち消されるように設定した前記複数の N次元べク トルを乗算し多重化した N個のべク トル多重シンポル系列を 生成するステツプと、
前記基地局から前記通信端末へ、 前記べク トル多重シンポル系列を送信 するステップと
を有する無線通信方法。
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