JP2004266818A - 送信装置及び無線通信方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】無線回線を介して特定の無線局にデータを伝送する場合に、高いセキュリティで情報の秘匿性を確保すること。
【解決手段】アレーアンテナを有する無線局101が、特定の無線局102に対して情報シンボル系列を送信する際に、前記無線局間の伝搬チャネル特性103に基づいて生成される複数のベクトルを用いて、前記情報シンボル系列を含む複数のシンボル系列をベクトル多重化により同時に送信することで、前記特定の無線局102では前記情報シンボル系列が受信されるように制御し、さらに、伝搬チャネルが異なる他の無線局200においては前記複数のシンボル系列の一部またはすべてが同時に受信されるように制御する。
【選択図】図2

Description

本発明は、特定の無線局間において、無線回線を介して秘匿性が要求される情報を伝送するための送信装置及び無線通信方法に関する。
近年、ディジタル無線通信は、伝送速度や伝送品質が飛躍的に向上したことにより、通信分野の重要な位置を占めるようになってきている。一方で、無線通信は公共財である電波空間を利用しているため、秘匿性の点から考えると第三者による受信が可能であるといった根本的な欠点がある。すなわち、通信内容が第三者に傍受され情報が漏洩するおそれが常に存在する。
そこで従来の無線通信では、情報を暗号化することにより、たとえ通信データが第三者に傍受されたとしても情報の内容が第三者に分からないようにするなどの工夫がなされている。暗号化は、様々な分野で研究されまた様々な分野で応用されている。これは、暗号化には通信システムを変更しなくても一定セキュリティが確保できるといった長所があるからである。
しかしながら、情報の暗号化には、暗号化するためのコードやその手順が分かれば、比較的容易に情報が解読されてしまう問題がある。特に高速のコンピュータが一般的に普及している現状では、かなり複雑な暗号化処理を行わないとセキュリティが確保できなくなっている。
このような暗号化技術が有する課題に対して、電波伝搬媒体である伝搬チャネルの物理的な特徴に注目した、秘匿性の高い無線伝送方式が提案されている(例えば特許文献1)。この方式によれば、特定の無線局間で共有する伝搬チャネルの特性を考慮して通信データを送受信することにより、伝搬チャネルが異なる他の無線局ではデータを受信又は復元できないため、無線通信の物理層におけるセキュリティを確保することができる。また、特定の無線局間で固有の特性となる伝搬チャネルに基づいてデータ暗号化するための秘密鍵を共有し、第三者による盗聴を防止するようにしているものもある(例えば非特許文献1)。
無線伝送路のランダム性を活用したこれらの無線伝送方式は、第三者が傍受したときに伝送路の誤り発生確率が高くなるようにすることで、秘匿性が要求される通信データが傍受されるのを防ぐことができる。このため、一般に利用されている情報源の鍵暗号化の技術と組合せることで、より高いセキュリティで通信することが可能になる。
通常、携帯電話やWLANなどの移動通信システムにおいて、2つの無線局間の伝搬チャネル特性は無線局の空間的な位置により特徴付けられる。伝搬チャネル特性を表すパラメータとしては、振幅・位相、到来波の方向や遅延時間、偏波などが用いられる。仮に、特定の無線局間の伝搬チャネルをこれらのパラメータを用いて独自に特徴付けることができれば、伝搬パラメータを考慮することにより秘匿性の高い通信が実現できる。さらにパラメータ数を増やし多次元パラメータにより伝搬チャネルの特性を表現すれば、この独自性はさらに強められると考えられる。
特開2002−152191号公報 堀池 元樹、外3名、"陸上移動通信路の不規則変動に基づく秘密鍵共有方式"、信学技報、RCS2002−173、2002年10月。
しかしながら、無線局間の伝搬チャネルから推定される伝搬パラメータを考慮した無線通信を行う場合、秘匿性を高めるためにパラメータ数を増やたりパラメータの推定精度を向上させようとすると、信号処理量を増加させるだけでなく、ハードウェアに対して高い精度が要求されるという問題がある。
また、暗号化に用いる共通鍵を上記伝搬パラメータに基づいて生成する場合には、2つの無線局それぞれにおいて伝搬パラメータの推定と鍵生成の処理を実行する必要があり、例えば基地局と端末間の通信を想定すると、特にアプリケーションやインターフェースの高機能化が進む通信端末に対して、信号処理量の増加と、推定精度を確保するためにハードウェア精度の向上を要求しなければならないという問題がある。
本発明は、これら従来の問題を解決するものであり、通信を行う特定の無線局間の伝搬チャネルを特徴付ける伝搬パラメータの推定を行った後に、この伝搬パラメータを用いた暗号化等の処理を行うことなしに、通信路において秘匿性が要求されるデータが第3に漏洩することを防ぐことができる送信装置および無線通信方法を提供することを目的とする。
本発明に係る無線通信方法は、アレーアンテナを有する無線局が無線により、通信したい特定の無線局に対してデータを伝送する際に、無線局間の伝搬チャネルを特徴付けるベクトル空間を用いて、通知したいデータの他に複数のデータをベクトル多重により同時に送信する。通信相手の特定の無線局では所望の通知したいデータ系列のみがアレーアンテナ利得により一定の回線品質を確保して受信され、さらに第三者である他の無線局においては通知したいデータの他に複数のデータが同時に受信されるようにする。これにより、第三者である他の無線局は、干渉信号成分となる複数のデータを含む、つまりSINR(Signal to Interference and Noise Ratio)が劣化した信号を受信するようになるため、復調される信号系列の誤り発生確率が高まり、特定の無線局間で伝送される特定のデータを抽出して正しく復元することが困難になる。このように、通信を行う特定の無線局間の伝搬チャネルを特徴付ける伝搬パラメータ推定を行った後に、この伝搬パラメータを用いた暗号化等の処理を行うことなしに、無線通信の伝搬路において秘匿性が要求されるデータ系列が第三者に漏洩することを防ぐことができる。
本発明に係る送信装置は、M(M>1)素子のアレーアンテナを有する第1の無線局から第2の無線局に対して情報シンボル系列を伝送するための送信装置であり、前記第1の無線局と前記第2の無線局との間の伝搬チャネルを特徴付ける伝搬パラメータに基づいて、複数のN(N<=M)次元ベクトルを生成するベクトル制御手段と、前記情報シンボル系列を含む複数のシンボル系列に対して前記複数のN次元ベクトルを乗算して多重化したN個のベクトル多重シンボル系列を生成するベクトル多重化手段とを有し、前記ベクトル制御手段が、第2の無線局において複数の前記シンボル系列の内、特定のシンボル系列のみ受信され、他のシンボル系列は打ち消されるように設定した前前記ベクトル多重シンボル系列を前記アレーアンテナより送信することを特徴としたものである。
これにより、前記情報シンボル系列を伝送する前記第1の無線局と前記第2の無線局ではない他の無線局が存在する場合に、前記他の無線局において前記複数のシンボル一部またはすべてが受信されるようになり、前記他の無線局が前記情報シンボル系列を復元することが困難となるため、情報の漏洩を防ぐことになり通信のセキュリティを確保できる。
また、本発明に係る送信装置は、さらに、前記伝搬パラメータとして伝搬チャネル行列を生成する伝搬チャネル解析手段を有し、前記ベクトル制御手段は前記伝搬チャネル行列を特異値分解することにより得られる複数のN次元ベクトルを生成することを特徴としたものである。
これにより、前記第2の無線局が前記情報シンボル系列を他のシンボル系列の干渉を受けずに受信することが可能となるため、無線回線の通信品質を改善できる。
また、本発明に係る送信装置は、さらに、前記伝搬パラメータとして伝搬チャネル行列を生成する伝搬チャネル解析手段を有し、前記ベクトル制御手段は前記伝搬チャネル行列の相関行列を固有値分解することにより得られる複数のN次元ベクトルを生成することを特徴としたものである。
これにより、前記第1の無線局が有する前記M素子アレーアンテナの利得を前記伝搬チャネルにおいて最大とすることが可能となるため、無線回線のリンクバジェットを改善できる。
また、本発明に係る送信装置は、さらに、前記通信端末も既知の基準シンボルを生成する基準シンボル生成手段と、前記通信端末から送信された伝搬パラメータに関する情報を受信し、前記伝搬パラメータを求める伝搬チャネル情報受信手段とを有し、前記伝搬パラメータに関する情報は、前記通信端末が当該基地局から送信された前記基準シンボルから求めた伝搬パラメータから生成されたものであることを特徴としたものである。
これにより、基地局のアレーアンテナから見た通信端末のアンテナに対する伝搬チャネルの情報を正確に得ることができるので、下り回線と上り回線の非対称性が無視できないような条件においても性能を維持することができる。
また、本発明に係る送信装置は、前記複数のシンボル系列の一部またはすべてが互いに異なる変調方式によってシンボルマッピングされていることを特徴としたものである。
これにより、前記第1の無線局と前記第2の無線局ではない他の無線局では、前記情報シンボル系列とは異なる変調がかかった他のシンボル系列の一部またはすべてが受信されるようになるため、前記情報シンボル系列と他のシンボル系列間の信号相関を低下させ、前記情報シンボル系列が前記他の無線局で復調される確率を低減させることができる。
また、本発明に係る送信装置は、前記複数のシンボル系列の一部またはすべてが互いに異なる符号系列によって符号拡散されていることを特徴としたものである。
これにより、符合系列を可変することが容易に行える構成であることから、仮に前記伝搬チャネルが前記第1の無線局と他の無線局間の伝搬チャネルに対して高い相関特性を持つような伝搬路状況が存在しても、前記情報シンボル系列に用いる符号系列を適当に可変することで、前記情報シンボル系列が前記他の無線局において復調されないように制御できる。
本発明に係る無線通信方法は、通信端末からM素子のアレーアンテナを有する基地局に対して、当該基地局が既知である基準シンボルからなる基準信号を送信するステップと、前記基地局が、受信した前記M個の基準シンボルから前記通信端末と当該基地局との間の伝搬パラメータを算出し、それを用いて複数のN次元ベクトルを生成するステップと、前記基地局が、通知すべき情報シンボル系列を含む複数のシンボル系列に対して、通信端末において前記通知すべき情報シンボル系列のみ受信され、他の情報シンボル系列は打ち消
されるように設定した前記複数のN次元ベクトルを乗算し、多重化したN個のベクトル多重シンボル系列を生成するステップと、前記基地局から前記通信端末へ、前記ベクトル多重シンボル系列を送信するステップとを有する。
これにより、携帯電話やWLANに代表される移動通信システムにおいて、前記通信端末の位置や周囲の環境などが時間と共に変動することによって生じる前記伝搬チャネルの特性の時間的変化に追従するため、前記基地局が、前記通信端末から送信された前記基準信号を用いて前記伝搬チャネルを特徴付ける伝搬パラメータを解析し、その解析結果に基づいたベクトル多重化処理により得られる前記ベクトル多重シンボル系列を用いて特定のシンボル系列を前記通信端末に向けて送信するため、前記伝搬チャネルの特性が変化する移動通信システムにおいて、前記他の無線局が前記情報シンボル系列を復元することが困難となるため、情報の漏洩を防ぐことになり通信のセキュリティを確保できる。
また、本発明に係る無線通信方法は、M素子のアレーアンテナを有する基地局から通信端末に対して、当該通信端末が既知である基準シンボルからなる基準信号を送信するステップと、前記通信端末が、受信した前記基準信号から当該通信端末と前記基地局との間の伝搬パラメータを含む伝搬チャネル情報シンボル系列を生成するステップと、前記通信端末から前記通信端末へ、前記伝搬チャネル情報シンボル系列を送信するステップと、前記基地局が、受信した前記伝搬チャネル情報シンボル系列から前記伝搬パラメータを算出し、それの解析結果を用いて複数のN次元ベクトルを生成するステップと、前記基地局が、通知すべき情報シンボル系列を含む複数のシンボル系列に対して、通信端末において前記通知すべき情報シンボル系列のみ受信され、他の情報シンボル系列は打ち消されるように設定した前記複数のN次元ベクトルを乗算し多重化したN個のベクトル多重シンボル系列を生成するステップと、前記基地局から前記通信端末へ、前記ベクトル多重シンボル系列を送信するステップとを有する。
これにより、前記第2の無線局が前記伝搬チャネルを特徴付ける前記伝搬パラメータの解析結果を前記第1の無線局に対してフィードバックするようにしたため、前記伝搬チャネルが送受信で非対称性になると場合として、例えば送受信で異なる周波数を利用する無線通信システムにおいても、高いセキュリティを確保して通信できる。
本発明に係る無線通信方法によれば、特定の無線局間では、所望のデータ系列のみを一定の回線品質を確保して送受信し、第三者である他の無線局においては、所望のデータ系列の他に複数のデータ系列が重畳されて同時に受信されるようになる。これにより、通信路において秘匿性が要求されるデータ系列が第三者に受信されることを防ぐことが可能になり、無線通信路における高度なセキュリティを確保できる。
また、特定の無線局間で確立されている無線回線にとって、干渉と成り得る他の無線局から送信データ系列を、所望のデータ系列と分離して送受信できるようになり、複数ユーザのアクセスを許容する無線通信システムにおいて耐干渉性能を向上できる。
また、本発明は、通信を行う特定の無線局間の伝搬チャネルを特徴付ける多次元の伝搬パラメータの推定を行った後に、この伝搬パラメータを用いた暗号化等の処理を行うことがないので、信号処理量を増加させたり、ハードウェアに対して高い精度を要求することもない。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の無線通信システム100の全体構成を示すブロック図である。図において、無線通信システム100は、基地局101、通信102端末、および基地局101と通信端末102との間の伝搬チャネル103とから構成される。また、基地局101は、基地局送受信部104と基地局アレーアンテナ105とを有し、通信端末102は、端末アンテナ106と端末送受信部107とを有している。そして、基地局101より送信されるK個のデータ系列D1〜DKは、このデータ系列D1〜DKのベクトル化信号x1〜xKとして基地局アレーアンテナ105から通信端末102に対して送信される。
図2は、無線通信システム100において伝送データのセキュリティ確保を実現するシステムの動作原理を示している。図2において、基地局101は通信端末102へ伝搬チャネル103を介してベクトル化信号x1〜xKを送信するものであるが、非通信端末200はその基地局101からのデータの漏洩を防ぎたい対象であり、基地局に対して空間的な位置が通信端末102とは異なるものである。また、伝搬チャネル201は基地局101と非通信端末間の伝搬チャネルを示す。一般に、建物が密集する都市内や壁に囲まれた屋内の電波伝搬環境下では、マルチパス伝搬により、基地局に対して空間的な位置が異なる複数の通信端末との間の伝搬チャネルは互いに異なる特性を示す。特に、通信端末の場所の移動や時間の経過に伴って生じる受信信号の複素包絡線変動の確率分布はレーリー分布によってモデル化することができることが知られており、異なる通信端末の間では受信信号の変動特性が無相関になる。
本実施の形態の無線通信システム100では、基地局101は、データ系列D1〜DKを伝搬チャネル103に基づいて基地局アレーアンテナ105よりベクトル多重化して同時に送信する。いま、このベクトル多重化された送信信号が伝搬チャネル103を介して通信端末102へ送信したときに、通信端末102がデータ系列D1のベクトル化信号x1を高感度で受信するように制御したとき、非通信端末200では、データ系列D1のベクトル化信号x1の他に、データ系列D2〜DKのベクトル化信号x2〜xKの一部またはすべてが同時に受信されるようになる。これは、伝搬チャネル201が伝搬チャネル103とはほぼ無相関な特性を示すので、通信端末102が予めx1を伝搬チャネル103に対して相関が高くなるように制御し、一方でベクトル化信号x2〜xKを伝搬チャネル103に対して相関が低くなるように制御することにより、、ベクトル化信号x1よりもベクトル化信号x2〜xKが伝搬チャネル201に対する相関が統計的に高くなるように制御されることになる。したがって、基地局がデータ系列D1の情報を通信端末102へ伝えたいときに、予めデータ系列D1と異なる情報をデータ系列D2〜DKに対して与えておけば、非通信端末200においてはデータ系列D1のみを受信してその情報を復元することが困難になる。
以下では、基地局101が複数のデータ系列をベクトル多重化して送信することにより、非通信端末200に対する情報の漏洩を防ぎ、基地局101と通信端末102との間の無線回線における通信のセキュリティを確保することができる無線通信システム100について、図3〜図11を用いて詳細に説明する。
図3は、基地局101における基地局送受信部104と基地局アレーアンテナ105との構成を示している。図において、基地局送受信部104は、マルチシンボル生成手段300、ベクトル多重化手段301、基地局RF部302、伝搬チャネル解析手段303、送信ベクトル制御手段304、およびアレー合成受信手段305によって構成される。また、基地局アレーアンテナ105は、M本のアンテナ素子A1〜AMによって構成される。
図4は、通信端末102、200における端末送受信部107の構成を示す。図4にお
いて、端末送受信部107は、基準シンボル生成手段400、シンボル生成手段401、端末RF部402、および復号手段403によって構成される。
本実施の形態では、はじめに、通信端末102から基準信号x0を端末アンテナ106より送信する。この基準信号x0は、基地局101において伝搬チャネル103を解析するために受信されるもので、基地局101と通信端末102との間で予め共有されている参照信号を含んでいる。
始めに、通信端末102の送信動作について図4を用いて以下に説明する。
図4において、基準シンボル生成手段400は、基地局101と通信端末102との間で予め決められた特定の基準シンボルR0を生成し、シンボル生成部401へ送出する。シンボル生成手段401は、受け取った基準シンボルR0と、必要であれば図5に示すパイロットシンボルP0、アドレスシンボルA0、変調方式に基づいてシンボルマッピングされたデータ系列D0にフレームチェックシンボルFC0を付加した送信フレーム500とを構成し、シンボル系列S0として端末RF部402へ出力する。端末RF部402は、シンボル系列S0を無線周波数帯の信号へと変換し、基準信号x0として端末アンテナ106より基地局101へ送信する。
なお、図5において、受信時には主に、基準シンボルR0は基準シンボルとして、パイロットシンボルP0はフレーム同期の確立として、アドレスシンボルA0は端末の認証として、フレームチェックシンボルFC0は受信時のビット誤り検出用として使用される。また、シンボルマッピングされたデータ系列D0は送信時の必要に応じて挿入されるものとする。ただし、シンボル系列S0が伝搬チャネル103の解析という目的だけに使用される場合には、基準シンボルR0のみを送信する構成としても良い。また、基地局101が、基地局アレーアンテナ105における各アンテナ素子A1〜AMの受信信号から到来波の方向や偏波を推定し、その結果に基づいて伝搬チャネル103を算出する場合には、必ずしも通信端末102から基準シンボルR0を送信する必要はない。
次に、基地局101の受信動作について図3を用いて以下に説明する。
図3において、端末アンテナ106より送信された基準信号x0は、伝搬チャネル103を介して基地局アレーアンテナ105で受信される。基地局アレーアンテナ105の各アンテナ素子A1〜AMの受信信号は基地局RF部302において、夫々ベースバンド信号である受信シンボル系列Y1〜YMへと変換され、伝搬チャネル解析手段303へ出力される。伝搬チャネル解析手段303は、この受信シンボル系列Y1〜YMを入力とし、伝搬チャネル103を特徴付ける伝搬パラメータとして伝搬チャネル行列Hを生成する。この伝搬チャネル行列Hを構成する各要素は、受信シンボル系列Y1〜YMに含まれる基準シンボルR0成分の振幅および位相から算出される複素チャネル係数h1〜hMであり、伝搬チャネル行列Hは(式1)のように表記される。

H = [h1 h2 … hM] (1)

尚、ここでは伝搬チャネル行列Hの算出方法として既知信号である基準シンボルR0を用いる方法について説明したが、基地局アレーアンテナ105の各アンテナ素子A1〜AMの受信信号に基づいて到来波の周波数、遅延時間、入射方向、偏波のいずれかまたはすべてを推定し、その結果に基づいて伝搬チャネル行列Hを推定することも可能である。
次に、ベクトル制御手段304は、この伝搬チャネル行列Hを入力として、伝搬チャネ
ル行列Hを特異値分解または固有値分解することにより、送信時のベクトル空間Vと受信時のベクトル空間V’を生成する。ここで、Hより求められるベクトル空間Vは、(式2)に示すようにM行(M次元)でK(K<=M)個の列ベクトルからなる行列空間であり、またベクトル空間V’は、(式3)に示すようにM行(M次元)でL(L<=M)個の列ベクトルからなる行列空間で構成されるものとする。
Figure 2004266818
Figure 2004266818
ただし、Tは行列に対する転置の作用を表す。
以下にベクトル空間Vの算出手順を説明する。はじめに、特異値分解による算出手順を説明する。
(式4)は、(式1)で示した伝搬チャネル行列Hの特異値分解を示している。

H = U・Δ・VsH (4)

ただし、(式4)の右辺について、ΔはHの特異値を行列要素に持つ1行M列の行列であり、またVsはM行(M次元)でM個の互いに直交する列ベクトルvs1〜vsMによって構成されているベクトル空間であり、それぞれ(式5)〜(7)のように表すことができる。
また、VsHは行列Vsの複素共役転置をとった行列を示している。さらに、Hが1行M列の行列であるため特異値は1個だけ求められ、ここではそれをδとする。

U = 1 (5)
Δ = [δ 0 … 0]T (6)
Vs = [vs1 vs2 … vsM] (7)

次に、固有値分解を用いる場合について説明する。ベクトル制御手段304は、はじめに、(式1)の伝搬チャネル行列Hの相関行列Rを(式8)を用いて算出する。

R = H*・H (8)

ただし、*は行列に対する複素共役転置の作用を表す。(式9)に示すように、相関行列Rを固有値分解し、固有値を対角項に持つM行M列の正方行列λとベクトル空間Veを算出する。

R・Ve = λ・Ve (9)

ここで、VeはM行(M次元)でM個の互いに直交する列ベクトル ve1〜veMによって構成されているベクトル空間であり、λは前述したΔの各要素を二乗した値を対角項に持ち他の要素はすべて0となるM行M列の行列である。
さらに、ベクトル制御手段304は、特異値分解によって得られるVsまたは固有値分解によって得られるVeを構成するM個の列ベクトルからK個の列ベクトルを選択し送信時のベクトル空間Vとして出力し、またL個の列ベクトルを選択し受信時のベクトル空間V’として出力する。
次に、基地局101におけるデータ系列D1〜DKの送信動作について説明する。
図6に示すように、基地局送受信部104のマルチシンボル生成手段300は、K個の符号化手段600−1〜600−K、およびフレーム生成手段601−1〜601−Kにより構成される。はじめに、符号化手段600−1〜600−Kは、データ系列D1〜DKを入力とし、変調方式に応じて複素平面上にシンボルマッピング処理を実行する。さらに、フレーム生成手段601−1〜601−Kは、図7に示すようにシンボルマッピングされたデータ系列D1〜DKに、フレーム同期用のパイロットシンボルP1〜PK、情報源を識別するためのアドレスシンボルA1〜AK、および受信時のビット誤り検出用のフレームチェックシンボルFC1〜FCKを付加して、送信フレーム700−1〜700−Kを生成し、ベクトル多重化手段へ出力する。
ベクトル多重化手段301は、この送信フレーム700−1〜700−Kからなるシンボル系列S1〜SKを入力とし、ベクトル制御手段304で生成されたベクトルv1〜vKで構成されるベクトル空間Vを用いて、(式10)に示すようなベクトル多重化の処理を実行し、ベクトル多重シンボル系列X1〜XMを生成する。

[X1 X2 … XM]T = [S1 S2 … SK]・V (10)

このベクトル多重シンボル系列X1〜XMは、図8に示すようなM個のベクトル多重された送信フレーム800−1〜800−Mで構成されており、これらの各々が基地局アレーアンテナ105を構成するアンテナ素子A1〜AMに対応付けられて送信される。
基地局RF部302は、ベクトル多重シンボル系列X1〜XMを各々無線周波数帯域の信号に変換し、変換された送信信号が基地局アレーアンテナ105を構成するアンテナ素子A1〜AMより通信端末102に送信される。
次に、通信端末102の受信動作について図4を用いて以下に説明する。
まず、通信端末102の端末送受信部107では、端末RF部402が端末アンテナ106の受信信号をベースバンド信号である受信シンボル系列Y0へ変換し、復号手段403へ出力する。復号手段403は、送信フレーム700−1が受信されているものとし、受信シンボル系列Y0を入力として、フレーム同期、情報源の認証、データ系列D1の変調方式に基づいた復調、およびフレームエラーチェックの処理を実行し、データ系列D1を復元して受信データ系列として出力する。
ここで、非通信端末200の受信信号である受信シンボル系列をY1とし、基地局101と非通信端末200との間を特徴付ける伝搬チャネル行列をH1とするとき、通信端末102の受信信号である受信シンボル系列Y0とY1は、それぞれ以下のように数式で表すことができる。

Y0=H・X+N0 (11)
Y1=H1・X+N1 (12)

ただし、Xはベクトル多重シンボル系列X1〜XMをベクトル表記したものであり、(式10)を用いて次式のように表記する。

X=[S1 S2 … SK]・V
=[S1・v1 S2・v2 … SK・vK] (13)

また、N0及びN1はそれぞれ受信シンボル系列Y0とY1含まれるノイズ成分を示している。したがって、(式11)および(式13)よりY0は次式のようになる。

Y0=H・(v1・S1+v2・S2+ … +vK・SK)+N0
(14)

また、伝搬チャネル行列Hは、(式4)のように特異値分解されるため(式5)、(6)および(7)で示される特性に従って、次式のように表される。

H・vk =δ, k=1
=0, k≠1 (15)

さらに、(式14)において(式15)の条件を考慮するとY0は次式のように表される。

Y0=δ・S1+N0 (16)

ここで、ノイズ成分であるN0の平均電力をPn0とし、通信端末102における受信のSINRをSINR0とするとき、SINR0は次式のように表すことができる。

SINR0=(δ・S1)2/Pn0 (17)

これより、SINR0はS1に対する送信電力つまりv1のノルムを制御することで適当な値に設定できることが示される。
同様にして、(式12)および(式13)を用いるとY1は次式のようになる。

Y1=H1・(v1・S1+v2・S2+ … +vK・SK)+N1 (18


また、伝搬チャネル行列H1とベクトルv1〜vKとの積をγkとするとき、次式のような関係が成り立つ。

H1・vk=γk (19)

さらに、(式18)および(式19)よりY1は次式のように表される。

Y1=γ1・S1+γ2・S2+・・・γK・SK+N1 (20)

ここで、ノイズ成分であるN1の平均電力をPn1とし、シンボル系列S1の受信信号電力を非通信端末200における所望信号成分とする。このとき、非通信端末200における受信のSINRをSINR1とすると、SINR1は次式のように表すことができる。
SINR1=(γ1・S1)2/{(γ2・S2)2+・・・(γK・SK)2+Pn1} (21)

移動通信環境では、端末間の距離がキャリア周波数の波長程度離れていれば、伝搬チャネルの無相関に近くづくことが一般的に知られている。特にキャリア周波数の波長が数十センチメートル以下となるマイクロ波帯を利用した携帯電話や無線LAN等のシステムでは、端末間で観測される伝搬チャネルは互いに無相関であると近似することができる。例えばこのような移動通信の伝搬環境を想定すると、本実施の形態における伝搬チャネル行列Hに対して直交するベクトルv2〜vKは、伝搬チャネル行列H1に対して相関を持つようになる。つまり、γ2〜γKが零ではなくなることから、統計的に見れば
SINR0>SINR1
が成り立つことになる。したがって、
(通信端末102における伝送路誤り率)<(非通信端末200の伝送路誤り率)
となるため、通信端末102と比較して非通信端末200が、シンボル系列S1を誤り無しで復調しデータ系列D1を復元できる確率が低くなる。
以上の説明ではベクトル制御手段304が、M行M列の伝搬チャネル行列Hを特異値分解または固有値分解することにより得られるベクトル空間VまたはV’を算出する場合について述べたが、これはベクトル空間Vを構成する列ベクトルv1に対して低相関となるようなv2〜vMを得るための処理の一例を示したに過ぎない。つまり、ベクトル制御手段304は、伝搬チャネル行列Hより列ベクトルv1に対して列ベクトルv2〜vMが線形独立となるようなベクトル空間Vを算出するか、または列ベクトルv1に対して列ベクトルv2〜vMが直交するようなベクトル空間を算出すれば良いため、その算出方法を限定するものではない。
次に、通信端末102と非通信端末200における復調特性の解析例として、データ系列D1〜DKに対する変調方式としてBPSKを用いた場合について図9を用いて説明する。
図9(a)乃至(c)は、基地局100と通信端末102および非通信端末200が存在する場合のシミュレーション解析結果を示している。図9(a)は、基地局101で生成されたデータ系列D1の信号波形であり、図9(b)は、通信端末102における復調
結果として得られた受信データ系列の信号波形であり、図9(c)は、非通信端末200における復調結果として得られた受信データ系列の信号波形である。このシミュレーションの条件としては、基地局アレーアンテナ105を構成するアンテナ素子数Mは8、データ系列D1のデータ数は100、基地局101よりベクトル多重化して送信するデータ系列数はアンテナ素子数と同じ8とし、また、伝搬チャネル行列Hの各要素であるh1〜h8はレーリー確率分布にしたがって(式22)を用いて生成する。

hm = N(0、1/2)+j*N(0、1/2), m = 1,…,8 (22)

ただし、N(0、1/2)は、平均が0、標準偏差が1/2の正規確率分布に従った乱数を生成する関数である。
前述したように、基地局101ではベクトル多重化手段301において、データ系列D1〜D8に対するシンボル系列S1〜S8がベクトルv1〜v8を用いてベクトル多重送信される。ベクトルv1〜v8は、基地局101と通信端末102間の伝搬チャネル103の特性を示す伝搬チャネル行列Hから算出され、互いに直交し、ベクトルv1だけが伝搬チャネル行列Hに対して高い相関を持つという特徴がある。したがって、図9(b)に示すように、ベクトルv1によってベクトル化されたデータ系列D1は、通信端末102では正しく復調されるようになる。一方で、非通信端末200と基地局101との間の伝搬チャネル201は、ベクトルv2〜v8に対しても相関を有するためデータ系列D1に対するシンボル系列S1と同時にシンボル系列S2〜SKも受信される。したがって、図9(c)に示すように、非通信端末200ではデータ系列D1を検出し正確に復元することが困難となるため、通信端末102に対して伝送されるべきデータ系列D1の非通信端末200に対する漏洩を防ぐことが可能となる。
次に、上述した非通信端末200に対するデータ系列D1の漏洩率を統計的に評価したシミュレーション結果について、図10を用いて説明する。伝搬チャネル行列Hは、図9の場合と同様にしてレイリー確率分布に基づいた(式22)を用いて生成する。図10は、横軸が基地局アレーアンテナ105のアンテナ素子数Mを、縦軸がデータの漏洩率を示している。ここでの漏洩率Zは、伝搬チャネル201に対する伝搬チャネル行列HをN回更新したときにデータが漏洩したと見なされる回数Lを用いて、(式23)により定義する。ここで、非通信端末200において、データ数128個のデータ系列D1がエラー無しで復調された場合に、データが漏洩したとみなすことにする。

Z = (L/N)×100 [%] (23)

ただし、基地局101においてベクトル多重化されて送信されるデータ系列数Kはアンテナ素子数Mと一致する、つまりK=Mである条件の元で、(式23)で定義される漏洩率を算出するものとする。
図10に示すように、アンテナ素子数Mが増加するにしたがってデータの漏洩率Zは低下しており、M=8つまり基地局アレーアンテナ105のアンテナ素子数が8本のときは、データの漏洩率は0.1%が確保できる。すなわち、本実施の形態による無線通信システム100の構成を用いることにより、通信データに対して暗号化処理をしなくても、通信データの秘匿性を高めることができるという効果が得られる。
また、無線通信システム100を携帯電話やWLANなどの移動通信システムにおいて利用する場合、伝搬チャネル103の特性は、通信端末が移動することにより時間と共に
変動するため、仮に非通信端末200がある場所において一定時間内は通信端末102に対する通信データを受信することができたとしても、連続して通信データを受信し続けることは非常に困難である。
尚、基地局101において符号化手段600−1〜600−Kは、データ系列D1〜DKを同一の変調方式を用いてシンボルマッピング処理を行うとしたが、データ系列D1〜DKに対して異なる変調方式を用いてシンボルマッピング処理を実行し、シンボル情報の異なる複数のシンボル系列S1〜SKを生成するようにしても良い。また、符号化手段600−1〜600−Kにおいて、データ系列D1〜DKに対して異なる符号系列を用いて符号拡散処理を行うことで、シンボル情報の異なる複数のシンボル系列S1〜SKを生成するようにしても良い。
このように、異なる変調方式や拡散符号を用いてシンボル系列S1〜SKを生成する場合、通信端末102において復号手段403が受信シンボル系列Y0よりその変調方式や拡散符号を推定するか、予め変調方式や拡散符号を共有することで、通信端末102における復調処理が可能になる。また、復号手段403が変調方式や拡散符号を推定できるようにすることで、基地局101において変調方式や拡散符号を時間の経過と共に変化させることにより、基地局アレーアンテナ105のアンテナ素子数Mを増加させることなく、非通信端末200へのデータ漏洩率を低下させることが可能となる。
なお、基地局101が通信端末102から送信されたデータ系列D0を受信したときの処理については以下の通りである。
すなわち、アレー合成受信手段305は、受信シンボル系列Y1〜YMと、ベクトル制御手段304において算出されたベクトル空間V’とを入力として、(式24)を用いて受信シンボル系列Y1〜YMに対するベクトル空間V’の重み付け合成処理を行いベクトル合成信号C1〜CLを得る。ここでは、ベクトル空間V’としては前述したVsまたはVeの列ベクトルを選択して用いるものとする。

[C1 C2 … CL] = [Y1 Y2 … YM]・V’ (24)

(式24)によって得られるベクトル合成信号C1は通信端末102より送信された基準信号x0を基地局アレーアンテナ105の指向性合成して得られた受信信号である。また、ベクトル合成信号C2〜CMには非通信端末200からの干渉信号成分が含まれている可能性があり、ベクトル合成信号C1とベクトル合成信号C2〜CMの信号電力から所望信号電力対干渉信号電力比を推定することができる。さらに、アレー合成受信手段305では、このベクトル合成信号C1に対してフレーム同期、端末の認証、データ系列D0の変調方式に基づいた復調、およびフレームエラーチェックの処理を実行し、データ系列D0を復元し受信データ系列として出力する。
また、受信時に用いるベクトル空間V’として前述したようなHの特異値分解や固有値分解によって得られるVsやVeを用いる代わりに、MMSE(Minimum Mean Square Error)法[1]を用いた受信処理を行うことも可能である。
[1] B. Widrow, P. E. Mantey, L. J. Griffiths, and B. B. Goode, "Adaptive Antenna
Systems", Proc. IEEE, vol.55, no.12, pp.2143-2158, Dec. 1967.
この場合、伝搬チャネル解析手段303は受信シンボル系列Y1〜YMを入力とし、参照信号である基準シンボルR0の複素共役値であるR0’とY1〜YMの相関ベクトルrを(式25)に従って生成し、(式8)により伝搬チャネル行列Hの相関行列Rを求めて、ベクトル制御手段304へ出力する。

r = [Y1 Y2 … YM]T ×R0' (25)

すると、ベクトル制御手段304は相関ベクトルrと相関行列Rを用いて、ベクトルv1を(式26)を用いて算出し、最急降下法などを用いてその値を更新していく。

vr = R-1・r (26)

ただし、R-1はRの逆行列を表す。そして、この場合、アレー合成受信手段305は、受信シンボル系列Y1〜YMとベクトルvrを入力として、(式27)を用いてY1〜YMに対するvrの重み付け合成処理によりベクトル合成信号C1を生成する。

C1 = [Y1 Y2 … YM]・vr (27)

そして、このベクトル合成信号C1に対して、フレーム同期、端末の認証、データ系列D0の変調方式に基づいた復調およびフレームエラーチェックの処理を実行し、データ系列D0を復元し受信データ系列として出力する。
以上のように構成されて動作する基地局101と通信端末102とを有する無線通信システム100における無線回線の同期確立からデータ伝送を完了するまでの流れを、通信手順の観点から図11を用いて説明する。
処理0:基地局101と通信端末102の初期化
基地局101と通信端末102は共に、電源が投入された直後、或いは特定の信号を受けて初期状態にセットされる。同時に、周波数や時間同期などの状態は事前に定められた手順に従ってセットされる(ステップS1101)。
これらの初期動作が終了した一定時間後、基地局101は一定時間毎に制御情報を制御信号に載せて送信する(ステップS1102)。
一方、通信端末102は初期動作(ステップS1101)が終了した後、制御信号のサーチを始める。通信端末が基地局から送信した制御信号を受信すると、通信端末はその時刻や周波数などを検出してシステムが保有する時刻や周波数に同期する(以下、これを「システム同期」という。)(ステップS1102)。システム同期が正常に終了した後、通信端末はその存在を基地局に通知するために登録要求信号を送信する(ステップS1103)。基地局101は、通信端末102からの登録要求に対して、登録許可信号を送信することで端末の登録許可を行う(ステップS1104)。
処理1:通信端末102による基準シンボル送信
通信端末102は、前述したように、基地局101において伝搬チャネル103を解析するための基準シンボルR0を含む基準信号X0を出力する(ステップS1105)。具体的には、通信端末102の基準シンボル生成手段400が予め決められた特定の基準シンボルR0を生成し、そして、送信フレームF0を構成し、シンボル系列S0として出力する。端末RF部402は、シンボル系列S0を無線周波数帯の信号へと変換し、基準信号x0として端末アンテナ106より送信する(ステップS1105)。
基地局101では、通信端末102から伝搬チャネル103を介して基地局アレーアンテナ105で受信される基準信号x0を待っており(ステップS1105)、各アンテナ素子A1〜AMの受信信号は基地局RF部302において、夫々ベースバンド信号である
受信シンボル系列Y1〜YMへと変換される。伝搬チャネル解析手段303は、受信シンボル系列Y1〜YMを入力とし、伝搬チャネル103を特徴付ける伝搬パラメータとして伝搬チャネル行列Hを生成する。次にベクトル制御手段304は、Hのベクトル空間Vを算出し、このベクトル空間Vを構成する列ベクトルv1〜vKを生成する。
処理2:基地局101によるベクトル化信号送信
基地局101は、通信端末102に対して、基地局アレーアンテナ105を用いてベクトル化信号x1〜xKを送信する(ステップS1106)。具体的には、データ系列D1〜DKを入力とし、マルチシンボル生成手段300が変調方式に応じて複素平面上にシンボルマッピング処理を実行して送信フレーム700−1〜700−Kを構成し、シンボル系列S1〜SKとして出力する。ベクトル多重化手段301は、シンボル系列S1〜SKを入力として、ベクトルv1〜vKを用いたベクトル多重化の処理を実行し、ベクトル多重シンボル系列X1〜XMを生成する。ベクトル多重シンボル系列X1〜XMは、これら各々が基地局アレーアンテナ105を構成するアンテナ素子A1〜AMに対応付けられて送信される。基地局RF部302は、このベクトル多重シンボル系列X1〜XMを各々無線周波数帯域の信号に変換し、ベクトル化信号x1〜xKとして基地局アレーアンテナ105より送信する。
以下、処理2のベクトル多重通信や通常の通信を繰り返す。
以上の説明において、初期化作業である処理0について説明を行ったが、これは一般的な運用を想定したものであり、本発明に必要な手続きではない。
また、処理1で基準信号を送信することにより、伝搬チャネルを解析するとしたが、これは一般に既知信号を用いた方が伝搬パラメータを高精度に推定できるためであって、伝搬チャンルの解析は特に基準信号を用いなくても可能である。換言すれば、例えば処理0で行っている制御信号や、登録要求信号や登録許可信号などを利用して伝搬パラメータの推定を行うこともできる。
なお、本発明は、特定の通信端末102と基地局101との間の伝搬チャネル103の特性を利用して、複数のデータ系列をベクトル多重化して送信することを特徴としているため、基地局や通信端末の移動が発生すると、問題が生ずる場合がある。しかし、この場合は、図11に示したステップS1107、ステップS1108のように、移動後に繰り返し基準信号の送受信を行うことで、この問題を回避することが可能である。
以上のように、本発明に係る無線通信方法は、無線伝送路の誤り率特性を決める伝搬チャネルのSINRを制御することにより、互いにデータ伝送する特定の無線局間では一定以上の受信SINRを確保しながら、同時に、第三者の受信SINRを劣化させることで、第三者が復調する信号系列の誤り発生確率を高めることにより、無線の通信路において秘匿性が要求されるデータが第三者に漏洩することを防ぐことができる。
また、本発明に係る送信装置は、伝搬チャネル行列Hの推定精度が劣化すると通信端末に対するSINRの劣化を生じるが、非通信端末に対するSINRの確率的な分布特性を変えるものではない。すなわち、通信端末102に対するSINRが受信感度点以上となる条件が保証されていれば、データの漏洩率を増加させることはない。従って、伝搬パラメータによる暗号鍵生成に関する従来技術が伝搬パラメータの推定精度に直接依存する点と比較すると、移動通信環境のような複雑、かつ常に時間変動がある電波伝搬環境において、本発明の送信装置はデータ伝送のロバスト性を確保した上で、通信の物理層においてデータの漏洩を防ぎ、その結果として高いセキュリティを確保できる。
さらに、これらの処理は基本的に、従来の算術的な手法を用いた暗号化、復号化とは独立して行うことが可能である。このため、従来技術に加えて本発明を実施することで、より高いセキュリティを期待することができる。
(実施の形態2)
本実施の形態について、図1および図12〜図16を用いて説明する。本実施の形態のシステム全体構成は、実施の形態1と同じく、図1に示す無線通信システム100である。図12は、基地局101の構成を示すブロック図であり、基準シンボル生成手段1200、および伝搬チャネル情報受信手段1201を有する点が実施の形態1と異なる。この基準シンボル生成手段1200は基地局101と通信端末102との間で予め共有されている参照信号を含み、伝搬パラメータを算出するための基準シンボルを生成するものであり、伝搬チャネル情報受信手段1201は基地局RF部302からの受信シンボル系列を入力として、フレーム同期、情報源の認証、伝搬チャネル情報シンボル系列の復調およびフレームエラーチェックの処理を実行し、伝搬チャネル行列を生成するものである。
図13は、通信端末102の構成を示すブロック図であり、伝搬チャネル解析手段1300、および符号化手段1301を有する点が実施の形態1と異なる。この伝搬チャネル解析手段1300は、受信シンボルを用いて伝搬パラメータとして伝搬チャネル行列Hを生成するものであり、符号化手段1301は伝搬チャネル行列のデータに無線伝送するために必要なシンボルマッピングの処理を実行して伝搬チャネル情報シンボル系列を生成するものである。
以上のように構成された無線通信システム100について、以下では、主に実施の形態1と異なる点に関して図1、図12、および図13を用いて詳細に説明する。
はじめに、基地局101から、基準シンボルを含む送信信号x’1〜x’Mを基地局アレーアンテナ105の各アンテナ素子A1〜AMより送信する。この基準シンボルを含む送信信号x’1〜x’Mは、通信端末102において伝搬チャネル103を解析するために受信されるもので、基地局101と通信端末102との間で予め共有されている参照信号を含む。
図12において、基準シンボル生成手段1200は、基地局101と通信端末102との間で予め決められた特定の基準シンボルR1〜RMを生成し、ベクトル多重化手段301へ出力する。ベクトル多重化手段301は、シンボル系列S1〜SKにベクトル空間Vを用いてベクトル多重化の処理を行ったベクトル多重シンボル系列X1〜XMに対して、この基準シンボルR1〜RMを挿入したベクトル多重シンボル系列X’1〜X’Mを生成する。ここでは、基準シンボルR1〜RMは互いに直交するかまたは相関が低くなるような異なる符号系列より生成されるものとする。なお、図14に、ベクトル多重化手段301がベクトル多重シンボル系列X1〜XMに対して互いに異なる基準シンボルR1〜RMを挿入した送信フレーム1400−1〜1400−Mの構成例を示す。ここで、データ系列D1〜DKは必要に応じて挿入されるため、ベクトル多重シンボル系列が伝搬チャネル103の解析という目的だけに使用される場合には、基準シンボルR1〜RMのみを送信するフレーム構成としても良い。
また、図15に、ベクトル多重化手段301がベクトル多重シンボル系列X1〜XMに対して、基準シンボルR1のみを挿入した送信フレーム1500−1〜1500−Mの構成例を示す。送信フレーム1400−1〜1400−Mが互いに異なる符号系列より生成された基準シンボルR1〜RMを用いるのに対して、図15に示すフレーム構成は、夫々のフレームにおいて時間的にシフトした位置に基準シンボルR1を挿入するようにしたものであり、アンテナ素子数Mと同数の符号系列を用いて基準シンボルR1〜RMを生成す
る必要がない。
以上のようにして、ベクトル多重化手段301で生成された送信フレーム1400−1〜Mまたは1500−1〜Mで構成されるベクトル多重シンボル系列X’1〜X’Mは、基地局RF部302においてシンボル系列S1〜SMを無線周波数帯の信号へと変換され、基準シンボルR1〜RMを含む送信信号x’1〜x’Mとして、基地局アレーアンテナ105を構成するアンテナ素子A1〜AMに対応付けられて送信される。
次に、通信端末102において、受信した基準シンボルを含む信号を基に、伝搬チャネル103を解析する。その後、通信端末102はその結果を基地局101へ送信する。この解析方法と、その解析結果を基地局101に対してフィードバックする手順について以下に説明する。
基地局アレーアンテナ105より送信された送信信号x’1〜x’Mは、伝搬チャネル103を介して伝搬され、端末アンテナ106の受信端において合成受信される。端末RF部402は、この受信信号をベースバンド信号である受信シンボル系列Y’0へと変換する。伝搬チャネル解析手段1300は、受信シンボルY’0を用いて、伝搬チャネル103を特徴付ける伝搬パラメータとして(式1)で示した伝搬チャネル行列Hを生成する。具体的には、基地局101のベクトル多重化手段301において生成される送信フレームが1400−1〜1400−Mのように互いに異なるM個の基準シンボルを用いて構成されている場合、通信端末102において伝搬チャネル解析手段1300は、予め既知である基準シンボルR1〜RMを用いて、受信信号Y’0に対してR1〜RMを別々に掛け合わせる相関演算処理を実行し、そこから得られる信号の振幅および位相情報から、伝搬チャネル行列Hの各要素であるH1〜HMを求める。これにより、基地局アレーアンテナ105の各アンテナ素子A1〜AMと端末アンテナ106との間の各伝搬チャネル係数が、H1〜HM夫々に対応付けられる。
一方で、基地局101のベクトル多重化手段301において生成される送信フレームが図5に示した1500−1〜1500−Mのように、時間的にシフトされた位置に基準シンボルを配置した構成とする場合、通信端末102においても伝搬チャネル解析手段が、予め既知である基準シンボルを用いて、サンプリングのタイミングをシフトさせながら受信シンボルY’0の振幅および位相情報を求める。これにより、伝搬チャネル行列Hを構成する各要素h1〜hMを算出することができる。
符号化手段1301は、伝搬チャネル解析手段1300によって生成された伝搬チャネル行列Hのデータを入力とし、無線伝送するために必要なシンボルマッピングの処理を実行して伝搬チャネル情報シンボル系列C0を生成する。シンボル生成手段401は、図16に示すように、伝搬チャネル情報シンボル系列C0が挿入された送信フレーム1600を生成し、シンボル系列S’0として出力する。端末RF部402は、シンボル系列S’0を無線周波数帯の信号へと変換し、送信信号x’0として端末アンテナ106より送信する。
次に、基地局101は、伝搬チャネル情報を含む送信信号x’0を基地局アレーアンテナ105によって受信し、その受信信号は基地局RF部302においてベースバンド信号である受信シンボル系列Y’1〜Y’Mへと変換される。伝搬チャネル情報受信手段1201は、受信シンボル系列Y’1〜Y’Mの一部またはすべてを入力として、フレーム同期、情報源の認証、伝搬チャネル情報シンボル系列C0の復調およびフレームエラーチェックの処理を実行し、伝搬チャネル行列Hを出力する。ベクトル制御手段304は、伝搬チャネル情報受信手段1201により生成された伝搬チャネル行列Hを用いて、基地局101における通信端末102に対する送信および受信時に用いる送信用のベクトル空間V
および受信用のベクトル空間V’を生成する。
以上のような構成により、通信端末102において伝搬チャネル解析手段1300が、求められた伝搬チャネル行列Hを基地局101にフィードバックすることで、基地局101では基地局アレーアンテナ105から見た端末アンテナ106に対する伝搬チャネルの情報を正確に得ることができるにようになる。よって、基地局101は基地局101から見た下り回線の伝搬チャネル行列Hを用いてベクトル空間を算出し、ベクトル多重送信を行うため、下り回線と上り回線の非対称性が無視できないような条件においてもシステム性能を維持できる。
また、通信端末102は基地局101に伝搬チャネルHをフィードバックする構成としているが、このフィードバック情報として伝搬チャネル行列Hから推定される他の伝搬パラメータやベクトル空間等を通知する構成としても良い。この場合は、通信端末102は、図13における伝搬チャネル解析手段1300が伝搬チャネル行列Hを用いて伝搬パラメータやベクトル空間を推定し、その結果を基地局101へフィードバックする機能を有する。
以上のように構成されて動作する基地局101と通信端末102とを有する、本実施の形態の無線通信システム100における無線回線の同期確立からデータ伝送を完了するまでの流れを、通信手順の観点から図17を用いて説明する。
処理10:基地局101と通信端末102の初期化
この初期化動作は実施の形態1と同一である。
処理11:基地局101からの基準シンボルの送信
基地局101は、通信端末102において伝搬チャネル103を解析するための基準シンボルR1〜RMを含む送信信号X’1〜X’Mを出力する(ステップS1701)。具体的には、基準シンボル生成手段1200が基準シンボルR1〜RMを生成し、ベクトル多重化手段301がその基準シンボルR1〜RMが挿入された送信フレームを構成し、ベクトル多重シンボル系列X’1〜X’Mを出力する。このベクトル多重シンボル系列X’1〜X’Mは、基地局RF部302において無線周波数帯の信号へと変換され、基準シンボルR1〜RMを含む送信信号x’1〜x’Mが、基地局アレーアンテナ105を構成するアンテナ素子A1〜AMに対応付けられて送信される。
処理12:通信端末からの伝搬チャネル情報の送信
通信端末102は、基地局101の各アンテナ素子A1〜AMより送信され伝搬チャネル103を介して端末アンテナ106で受信される送信信号X’1〜X’Mを待つ。そして、通信端末102の端末アンテナ106が受信した場合、その受信信号は端末RF部402において、ベースバンド信号である受信シンボル系列Y’0へと変換される。伝搬チャネル解析手段1300は、この受信シンボル系列Y’0を入力とし、送信フレーム構成に従って基準シンボルR1〜RMの振幅および位相情報に基づいて、伝搬チャネル103を特徴付ける伝搬パラメータとして伝搬チャネル行列Hを生成する。
次に、伝搬チャネル行列Hのデータは、符号化手段1301において無線伝送するためにシンボルマッピング処理された後、シンボル生成手段401において送信フレームを構成するデータ系列の一部として挿入されシンボル系列X’0が生成される。このシンボル系列X’0は、端末RF部402へ出力され、そこで無線周波数帯の信号へ変換され、送信信号x’0として、端末アンテナ106より基地局101に対して送信される(ステップS1702)。
処理13:基地局101からのベクトル化信号の送信
基地局101では、伝搬チャネル情報受信手段1201が、通信端末102より送信されたx’0の受信信号を復調して、伝搬チャネル103を特徴付ける伝搬パラメータである伝搬チャネルHを生成する。次にベクトル制御手段304は、伝搬チャネル行列Hのベクトル空間Vを算出し、このベクトル空間Vを構成する列ベクトルv1〜vKを生成する。
その後、基地局101は、通信端末102に送信したいデータ系列D1〜DKが生じた場合、マルチシンボル生成手段300がこれらのデータ系列D1〜DKを変調方式に応じて複素平面上にシンボルマッピング処理を実行して送信フレーム700−1〜700−Kを構成し、シンボル系列S1〜SKをベクトル多重化手段301へ出力する。ベクトル多重化手段301は、シンボル系列S1〜SKを入力として、列ベクトルv1〜vKを用いたベクトル多重化の処理を実行し、ベクトル多重シンボル系列X1〜XMを生成する。このベクトル多重シンボル系列X1〜XMは、これら各々が基地局アレーアンテナ105を構成するアンテナ素子A1〜AMに対応付けられて送信される。なお、基地局RF部302は、このベクトル多重シンボル系列X1〜XMを各々無線周波数帯域の信号に変換し、ベクトル化信号x1〜xKとして基地局アレーアンテナ105より送信する(ステップS1703)。
その後、基地局101と通信端末102とは、処理13のベクトル多重通信や通常の通信を繰り返す。
以上の説明において、初期化作業である処理10は一般的な運用を想定したものであり、本発明に必要な手続きではない。
また、処理11で基準信号を送信することで、伝搬チャネルを解析するとしたが、これは一般に既知信号を用いた方が伝搬パラメータを高精度に推定できるためであって、伝搬チャンルの解析は特に基準信号を用いなくても可能である。換言すれば、例えば処理10で行っている制御信号、登録要求信号や登録許可信号などを利用して伝搬パラメータの推定を行うこともできる。
なお、本発明も、実施の形態1と同じく、特定の通信端末102と基地局101との間の伝搬チャネル103の特性を利用して複数のデータ系列をベクトル多重化して送信することを特徴としているため、基地局や通信端末の移動が発生すると、問題が生ずる場合がある。しかし、この場合も、図17に示したステップS1704、ステップS1705、ステップS1705のように繰り返し基準信号の送受信を行うことで、この問題を回避することが可能である
以上に説明した本発明の送信装置では、伝搬チャネル行列Hの推定精度が劣化すると通信端末102に対するSINRの劣化を生じるが、非通信端末200に対するSINRの確率的な分布特性を変えるものではない。つまり、通信端末102に対するSINRが受信感度点以上となる条件が保証されていれば、データの漏洩率を増加させることはない。従って、伝搬パラメータによる暗号鍵生成に関する従来技術が伝搬パラメータの推定精度に直接依存する点と比較すると、移動通信環境のような複雑、かつ常に時間変動がある電波伝搬環境において、本発明の送信装置はデータ伝送のロバスト性を確保した上で、通信の物理層においてデータの漏洩を防ぎ、その結果として高いセキュリティを確保できる。
また、これらの処理は基本的に、従来の算術的な手法を用いた暗号化、復号化とは独立して行うことが可能である。このため、従来技術に加えて本発明を実施することで、より高いセキュリティを期待することができる。
本発明は、特定の無線局間において情報を伝送する送信装置に有用であり、無線通信路において、情報が第三者に漏洩することを防ぐのに適している。
本発明の実施の形態1に係る無線通信システムの構成を示すブロック図 本発明の実施の形態1に係る無線通信システムの特長を示す概念図 本発明の実施の形態1に係る基地局の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態1に係る通信端末の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態1に係る基準シンボルの送信フレーム構成を示す図 本発明の実施の形態1に係るマルチシンボル生成手段の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態1に係る通信のフレーム構成を示す図 本発明の実施の形態1に係る通信のフレーム構成を示す図 (a)乃至(c)本発明の実施の形態1に係る受信信号波形を示す図 本発明の実施の形態1に係る通信データの漏洩率を示す図 本発明の実施の形態1に係る通信の手続きを示す図 本発明の実施の形態2に係る基地局の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態2に係る通信端末の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態2に係る通信のフレーム構成を示す図 本発明の実施の形態2に係る通信のフレーム構成を示す図 本発明の実施の形態2に係る通信のフレーム構成を示す図 本発明の実施の形態2に係る通信の手続きを示す図
符号の説明
100 無線通信システム
101 基地局
102 通信端末
103、201 伝搬チャネル
104 基地局送受信部
105 基地局アレーアンテナ
106 端末アンテナ
107 端末送受信部
200 非通信端末
300 マルチシンボル生成手段
301 ベクトル多重化手段
302 基地局RF部
303、1300 伝搬チャネル解析手段
304 ベクトル制御手段
305 アレー合成受信手段
400、1200 基準シンボル生成手段
401 シンボル生成手段
402 端末RF部
403 復号手段
600−1〜600−K、1301 符号化手段
601−1〜600−K フレーム生成手段
700−1〜700−K、800−1〜800−M、1400−1〜1400−M、
1500−1〜1500−M、1600 送信フレーム
1201 伝搬チャネル情報受信手段

Claims (8)

  1. M(M>1)素子のアレーアンテナを有する第1の無線局から第2の無線局に対して情報シンボル系列を伝送するための送信装置であり、
    前記第1の無線局と前記第2の無線局との間の伝搬チャネルを特徴付ける伝搬パラメータに基づいて、複数のN(N<=M)次元ベクトルを生成するベクトル制御手段と、
    前記情報シンボル系列を含む複数のシンボル系列に対して前記複数のN次元ベクトルを乗算して多重化したN個のベクトル多重シンボル系列を生成するベクトル多重化手段と
    を有し、
    前記ベクトル制御手段が、第2の無線局において複数の前記シンボル系列の内、特定のシンボル系列のみ受信され、他のシンボル系列は打ち消されるように設定した前記ベクトル多重シンボル系列を前記アレーアンテナより送信することを特徴とする送信装置。
  2. さらに、前記伝搬パラメータとして伝搬チャネル行列を生成する伝搬チャネル解析手段を有し、
    前記ベクトル制御手段は前記伝搬チャネル行列を特異値分解することにより得られる複数のN次元ベクトルを生成することを特徴とする請求項1に記載の送信装置。
  3. さらに、前記伝搬パラメータとして伝搬チャネル行列を生成する伝搬チャネル解析手段を有し、
    前記ベクトル制御手段は前記伝搬チャネル行列の相関行列を固有値分解することにより得られる複数のN次元ベクトルを生成することを特徴とする請求項1に記載の送信装置。
  4. さらに、前記通信端末も既知の基準シンボルを生成する基準シンボル生成手段と、
    前記通信端末から送信された伝搬パラメータに関する情報を受信し、前記伝搬パラメータを求める伝搬チャネル情報受信手段と
    を有し、
    前記伝搬パラメータに関する情報は、前記通信端末が当該基地局から送信された前記基準シンボルから求めた伝搬パラメータから生成されたものであることを特徴とする請求項1に記載の送信装置。
  5. 前記複数のシンボル系列の一部またはすべてが互いに異なる変調方式によってシンボルマッピングされていることを特徴とする請求項1に記載の送信装置。
  6. 前記複数のシンボル系列の一部またはすべてが互いに異なる符号系列によって符号拡散されていることを特徴とする請求項1に記載の送信装置。
  7. 通信端末からM素子のアレーアンテナを有する基地局に対して、当該基地局が既知である基準シンボルからなる基準信号を送信するステップと、
    前記基地局が、受信した前記M個の基準シンボルから前記通信端末と当該基地局との間の伝搬パラメータを算出し、それを用いて複数のN次元ベクトルを生成するステップと、
    前記基地局が、通知すべき情報シンボル系列を含む複数のシンボル系列に対して、通信端末において前記通知すべき情報シンボル系列のみ受信され、他の情報シンボル系列は打ち消されるように設定した前記複数のN次元ベクトルを乗算し、多重化したN個のベクトル多重シンボル系列を生成するステップと、
    前記基地局から前記通信端末へ、前記ベクトル多重シンボル系列を送信するステップと
    を有する無線通信方法。
  8. M素子のアレーアンテナを有する基地局から通信端末に対して、当該通信端末が既知である基準シンボルからなる基準信号を送信するステップと、
    前記通信端末が、受信した前記基準信号から当該通信端末と前記基地局との間の伝搬パラメータを含む伝搬チャネル情報シンボル系列を生成するステップと、
    前記通信端末から前記通信端末へ、前記伝搬チャネル情報シンボル系列を送信するステップと、
    前記基地局が、受信した前記伝搬チャネル情報シンボル系列から前記伝搬パラメータを算出し、それの解析結果を用いて複数のN次元ベクトルを生成するステップと、
    前記基地局が、通知すべき情報シンボル系列を含む複数のシンボル系列に対して、通信端末において前記通知すべき情報シンボル系列のみ受信され、他の情報シンボル系列は打ち消されるように設定した前記複数のN次元ベクトルを乗算し多重化したN個のベクトル多重シンボル系列を生成するステップと、
    前記基地局から前記通信端末へ、前記ベクトル多重シンボル系列を送信するステップと
    を有する無線通信方法。

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