WO2004049520A1 - 基板用電気コネクタ、基板用電気コネクタハウジングの成形方法、および基板用電気コネクタハウジングの射出成形用金型 - Google Patents

Abstract

絶縁性の合成樹脂からなるハウジング3が、連結方向Yに開放する連結凹部13を有する。連結凹部13を区画する側壁14は、端子保持孔18を左右方向Xに沿って横並びに配列する。隣接する端子保持孔18間を仕切る仕切り壁26に対応して、側壁14の外側面14bに開口25を形成する。開口25は、対応する仕切り壁26の両側の端子保持孔18を外部に開放させる。ハウジング3の成形時、開口25を形成するための、金型のピンが、相隣接する端子保持孔18を形成するための、金型のリブの間に介在し、リブの変形を抑制する。

Description

基板用電気コネクタ、 基板用電気コネクタハウジングの成形方法、 および基板用 電気コネクタハウジングの射出成形用金型

技術分野

本発明は、 回路基板の表面に取り付けられる基板用電気コネクタに関す る。 背景技術

近年、 パーソナルコンピュータの普及はめざましいものがある； その中 で、 ボード ' トウ 'ボード （基板対基板） 接続用の一対の電気コネクタや、 ワイ ヤー . トウ 'ボード （電線対基板） 接続用の一対の電気コネクタが提供されてい る。

例えば、 電源を司るパワーボードの表面に固定された電気コネクタと、 C P Uを実装したマザ一ボードに固定された電気コネクタとが接続される。 一方 の電気コネクタは連結凸部を有するブラグ型であり、 他方の電気コネクタは連結 凹部を有するリセプタクノレ型である。

従来、 （例えば、 特開平 1 1一 0 6 7 3 6 4号公報が開示するように、 ） この種のリセプタクル型の電気コネクタとして、 連結凹部を区画するための一対 の側壁のそれぞれにコネクタ連結方向に開放する端子保持孔を設けたコネクタが 提供されている。 ところで、 パーソナルコンピュータ本体の小型化と高機能化の要請に伴 つて、 この種の電気コネクタにおいても、 小型化および多極化が要請されている ₀

通例、 この種の電気コネクタ問の端子保持孔の深さは 1 2〜1 3 111111と されているのに対して、 端子保持孔の横幅は例えば 0 . 4 mm程度とされており 、 その配置間隔 （ピッチ） は、 例えば 0 . 6 mm程度にすることが要請されてい る。 この場合、 隣接する端子保持孔間の仕切り壁の厚みは例えば 0 . 1 mmと非 常に薄いものとする必要がある。

したがって、 上記特開平 1 1—0 6 7 3 6 4号のコネクタにおいて上記 の要請を満足しょうとすると、 下記の新たな問題が発生する。

すなわち、 ハウジングを成形するための金型において、 端子保持孔を形 成するための端子保持孔形成用リブは薄くする必要があり （例えば 0 . 4 mm) 、 かつ、 狭ピッチ （例えば 0 . 6 mm) とする必要があるが、 この場合、 射出成 形時の圧力で端子保持孔形成用リブが変形するおそれがある。 射出成形時にリブ が変形した場合、 端子保持孔間の薄肉 （例えば、 厚み 0 . 1 mm) の仕切り壁も 変形すると共に端子保持孔の位置精度が悪くなり、 ひいては端子の位置精度が悪 くなるため、 電気的接続の信頼性が低下する。 発明の開示

本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、 狭ピッチで配列される 端子の位置精度を高くすることができ、 小型で信頼性の高い基板用電気コネクタ を提供することを目的とする。

上記目的を達成するため、 本発明は、 連結方向に開放する連結凹部を有 する絶縁性の合成樹脂からなるハウジングと、 このハウジングによって横並びに 保持される多数の端子とを備え、 上記ハウジングは、 互いの間に連結凹部を区画 するために横方向に延びる相対向する一対の側壁と、 各側壁を上記連結方向に貫 通する端子保持孔と、 隣接する端子保持孔間を仕切る仕切り壁と、 各仕切り壁に それぞれ対応して側壁の外側面に形成された多数の開口とを含み、 各開口は、 対 応する仕切り壁を挟んで対向する一対の端子保持孔を外部に開放させることを特 徴とするものである。

本発明では、 金型内で、 ハウジングを射出成形するときに、 仕切り壁の 外側面の各開口を形成するためのピンが、 それぞれ、 金型の隣接する端子保持孔 形成用リブの間に介在することになる。 したがって、 射出成形時に端子保持孔形 成用リブの変形が抑制されるので、 狭ピッチで配列される端子保持孔 （すなわち 、 仕切り壁） の位置精度を高くすることができ、 ひいては端子の位置精度を高く して小型で信頼性の高い電気コネクタを提供することができる。

上記側壁の外側面の開口は、 側壁の高さ方向の概ね中央部に配置される ことが、 射出成形時に端子保持孔形成用リブの変形を確実に抑制するうえで好ま しい。 図面の簡単な説明

図 1 Aは、 本発明の一実施の形態の電気コネクタの平面図、 図 1 Bは、 側面図である。

図 2は、 図 1 Bの II— II線に沿う断面図である。 · 図 3は、 図 1 Bの III— III線に沿う断面図である。

図 4は、 電気コネクタを対応するブラグ型電気コネクタに接続した状態 の概略断面図である。

図 5は、 電気コネクタの側壁の一部破断拡大斜視図ある。

図 6は、 金型の構成を示す模式的斜視図である。 なお、 図中の符号、 1は （リセプタクル型） 電気コネタク （基板用電 気コネクタ） 、 2は 回路基板、 2 aは表面、 3はハウジング、 3 aは対向面 、 4および 5は （信号用） 端子、 6は （電源用） 端子、 1 1は (プラグ型) 電気コネクタ、 1 2は連結凸部、 1 3は連結凹部、 1 4および 1 5は側壁、 1 4 aおよび 1 5 aは連結側端面、 1 4 b , 1 5 bは外側面、 1 8は端子保 持孔、 1 9は主体部、 2 0は 弾性屈曲部、 2 1は 突出部、 2 2は接点部、 2 3は 当接端部、 2 5は 開口、 2 6は仕切り壁、 3 0は金型、 3 1は 開口形 成用ピン、 3 2は端子保持孔形成用リブ、 4 0は 開放部分、 Xは左右方向、 Yは連結方向 （高さ方向） 、 Zは （連結方向） の反対方向、 である。 発明を実施するための最良の形態

本発明の好ましい実施の形態を添付図面を参照しつつ説明する。

図 1 Aおよび図 1 Bは本発明の一実施の形態の基板用電気コネクタの平 面図および側面図である。 図 2は図 1 Bの II一 II線に沿う断面図であり、 図 3は 図 1 Bの III— III線に沿う断面図である。

本電気コネクタ 1は、 リセプタクノレ型の電気コネクタであり、 本実施の 形態では、 図 4に示すように、 ボード ' トウ 'ボード （基板対基板） 接続用の一 対の電気コネクタの一方として用いられる場合に則して説明する。 ただし、 本電 気コネクタ 1をワイヤ · トウ ·ボード （電線対基板） 接続用の一対の電気コネク タのうちの一方として用いることも可能である。

図 2を参照して、 電気コネクタ 1は、 回路基板 2の表面 2 aに取り付け られる絶縁性の合成樹脂からなるハウジング 3と、 このハウジング 3を貫通する 状態で横並びの 2列に配置された多数の信号用の端子 4 , 5を備える。 また、 図 3を参照して、 電気コネクタ 1は、 ハウジング 3を貫通する状態で横並びの 2列 に配置された電源用の端子 6を備える。

図 1 Aおよび図 1 Bを参照して、 ハウジング 3は左右方向 Xに長い。 図 1 Bを参照して、 ハウジング 3は、 回路基板 2への取付時に回路基板 2の表面 2 aに対向する対向面 3 aを有しており、 この対向面 3 aの左右方向 Xの対向端部 を、 回路基板 2の表面 2 aに取り付けるための一対の取付部 7， 7としてある。

また、 対向面 3 aにおいて、 一対の取付部 7， 7間の中間部 8は、 取付 部 7から回んだ位置にあり、 中間部 8と回路基板 2の表面 2 aとの間には、 所定 の隙間が設けられる。 図 1 Aおよび図 1 B並びに図 2を参照して、 中間部 8から は各端子 4， 5のリード 4 a , 5 aが突出し側方へ延びて、 回路基板 2の表面 2 aの導電部に半田付けされる （図示せず） 。

—方、 図 3に示すように、 端子 6は対応する端子保持孔 5 0に保持され

、 図 1 Aおよび図 1 B並びに図 3に示すように、 端子 6のリード 6 aは各取付部 7 , 7の横孔から両側方へ延び出して、 回路基板 2の表面 2 aの導電部に半田付 けされる。 また、 図 I Bに示すように、 一対の取付部 7, 7力、らは、 ハウジング 3 と一体の合成樹脂により形成される一対の係止具 9, 10がそれぞれボス状をな して突出しており、 図 2又は図 3に示すように、 各係止具 9， 10は回路基板 2 の対応する係止孔 2 b, 2 cに揷通されて係止される。 係止具 9, 10は例えば その径を相異ならせることにより、 回路基板 2に対して逆向きに取り付けられる ことを防止している。

図 1 Aおよび図 1 Bを参照して、 電気コネクタ 1は、 いわゆるトップタ. イブであり、 そのハウジング 3は、 図 4に示すような対となるプラグ型電気コネ クタ 1 1の連結凸部 12を挿入させて連結するための連結凹部 13を有し、 連結 凹部 1 3は本電気コネクタ 1の連結方向 Yに開放している。 プラグ型電気コネク タ 11は、 対応する回路基板 60に固定され、 連結凸部 12が回路基板 60に平 行に延びる、 いわゆるサイドタイプである。 ただし、 プラグ型電気コネクタ 1 1 は、 いわゆるトップタイプであっても良い。 図 4において、 連結状態において、 端子 5に、 プラグ型電気コネクタ 1 1の対応する端子 70が接続されている。

図 1 Aを参照して、 連結凹部 12は、 ハウジング 3に設けられる相対向 する一対の側壁 14, 15と相対向する一対の端壁 16, 1 7とにより区画され 、 矩形状をなす。

図 2を参照して、 各側壁 14， 15のそれぞれには、 多数の端子保持孔 18が横並びで （図 1の左右方向 Xに沿って並んで） 配列され、 各側壁 14, 1 5を連結方向 Yに沿って貫通している。

端子保持孔 18は側壁 14， 15の連結側端面 14 a. 15 aに開放す ると共に、 連結方向 Yの反対方向 Zに延びることでハゥジング 3の上記対向面 3 aにも開放している。

図 2を参照して、 端子 4は、 端子保持孔 18に圧入係止される長尺の主 体部 1 9と、 主体部 19の上端から S字状の弾性屈曲部 20を介して連接され連 結方向 Yに延びる突出部 21と、 突出部 21に設けられる山型突起からなる接点 部 22と、 接点部 22から傾斜状をなして延びる当接端部 23と、 主体部 1 9の 下端から屈曲されて外側方へ延びるリード 4 aとを備える。 端子保持孔 1 8は連結凹部 1 3に開放部分 4 0を通して開放している。 突出部 2 1が連結凹部 1 3側に向けて弾性屈曲部 2 0により弾性付勢されること により、 接点部 2 2が上記開放部分 4 0を通して連結凹部 1 3内に進出している 。 また、 当接端部 2 3が対応する側壁 1 4の端部に設けられるストッノ、° 2 4に当 接することで、 接点部 2 2の連結凹部 1 3側への突出量が規制されている。

図 4に示すように端子 5に関しても、 端子 4と同様の構成である。 図 1 Bおよび図 2を参照して、 各側壁 1 4 , 1 5の外側面 1 4 b， 1 5 bには、 横並びで （左右方向 Xに沿って並んで） 多数の縦長の開口 2 5が形成さ れている。 開口 2 5は、 各側壁 1 4， 1 5の高さ方向 （すなわち連結方向 Y) の 概ね中央部に配置されている。

側壁 1 4， 1 5は同様の構成である。 図 5を参照して、 側壁 1 4は、 相 隣接する端子保持孔 1 8， 1 8間を仕切る仕切り壁 2 6を有しており、 上記の開 口 2 5は各仕切り壁 2 6に対応して側壁 1 4の外側面 1 4 bに形成されている。 開口 2 5は、 対応する仕切り壁 2 6の一部を切り欠いて形成されており、 一対の 連通部 2 5 a (図 5では一方の連通部 2 5 aのみを示す） を介して両側の端子保 持孔 1 8に通ずる。 これにより、 各開口 2 5は当該開口 2 5に対応する仕切り壁 2 6を挟んで対向する一対の端子保持孔 1 8， 1 8をそれぞれハウジング 3の外 部に開放させる。

図 6は金型によりハウジング 3の図 5に示す部分を射出成形するときの 模式図である。 金型 3 0において、 上記の開口 2 5を形成するための開口形成用 ピン 3 1が、 それぞれ、 金型 3 0の相隣接する端子保持孔形成用リブ 3 2の間に 介在することになる。 このため、 射出成形時に端子保持孔形成用リブ 3 2の変形 が抑制される。 したがって、 狭ピッチで配列される端子保持孔 1 8や仕切り壁 2 6の位置精度を高くすることができ、 ひいては端子 4 , 5の位置精度を高くして 小型で信頼性の高い電気コネクタ 1を提供することができる。

特に、 開口 2 5が各側壁 1 4 , 1 5の高さ方向 （すなわち連結方向 Y) の概ね中央部に配置されるので、 射出成形時の端子保持孔形成用リブ 3 2の変形 を確実に防止することができる。 なお、 本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、 本発明の範 囲で種々の変更を施すことができる。

産業上の利用可能性

本発明では、 金型内で、 ハウジングを射出成形するときに、 仕切り壁の 外側面の各開口を形成するためのピンが、 それぞれ、 金型の隣接する端子保持孔 形成用リブの間に介在することになる。 したがって、 射出成形時に端子保持孔形 成用リブの変形を抑制できるので、 狭ピッチで配列される端子保持孔 （仕切り壁 ) の位置精度を高くすることができ、 ひいては端子の位置精度を高くして小型で 信頼性の高い電気コネクタを提供することができる。

Claims

1. 連結方向に開放する連結凹部を有する絶縁性の合成樹脂からなるハウジ ングと、 このハウジングによつて横並びに保持される多数の端子とを備え、 上記ハゥジングは、 互いの間に連結凹部を区画するために横方向に延び る相対向する一対の側壁と、 各側壁を上記連結方向に貫通する端子保持孔と、 隣 接する端子保持孔間を仕切る仕請切り壁と、 各仕切り壁にそれぞれ対応して側壁の 外側面に形成された多数の開口とを含み、

各開口は、 対応する仕切り壁をの挟んで対向する一対の端子保持孔を外部 に開放させることを特徴とする基板用電気コネクタ。

囲

2. 請求項 1において、 上記側壁の外側面の開口は側壁の高さ方向の概ね中 央部に配置されることを特徴とする基板用電気コネクタ。

3. 連結方向に賞通する多数の端子保持孔を有する基板用電気コネクタのハ ウジングの射出成形に用いる金型であって、

上記端子保持孔を形成するための複数の端子保持孔形成用リブと、 上記端子保持孔形成用リブ間に介在し、 上記ハウジングの側壁に形成さ れる開口を形成するための開口形成用ピンと、

を具備することを特徴とする射出成形用金型

4. 上記開口成形用ピンは、 上記ハゥジングの側壁の高さの概ね中央部に配 置されることを特徴とする、 請求項 3に記載の射出成形用金型

5. 連結方向に貫通する多数の端子保持孔を有する基板用電気コネクタのハ ゥジングの成形方法であって、

上記端子保持孔を形成するための複数の端子保持孔形成用リブと、 上記 端子保持孔形成用リブ間に介在し上記ハウジングの側壁に形成される開口を形成 するための開口形成用ピンと、 を具備する金型に、 樹脂を射出することを特徴と する、 基板用電気コネクタのハウジングの成形方法