明 糸田 書 切換コック用の弁装置、 及びこれを使用した切換コック 技術分野
本発明は、 例えば水道の蛇口等に取り付けられて、 浄水器または食器洗い機側 にも接続される切換コック、 あるいは洗浄水を便器のおしり用シャワーとビデ用 シャワーに切り替える切替コック等の各種切替コックを構成するための弁装置、 及びこれを使用した切換コックに関するものである。 近年、 水道水中の不純物を除去したり、 ミネラル分を追加したりして、 7j道水 の浄化を行って所謂 「おいしい水」 を作り出す浄水器が種々提案されており、 こ のような浄水器は、 台所等において一般的に使用されるようになってきている。 このような浄水器は、 図 1に示すように、 水道の蛇口に直接取付けられる程度の 小さいものである。 このため、 この種の浄水器は、 一般的には、 例えば特開平 7 - 1 0 8 2 5 7号公報に示されたような切換弁を介して蛇口に接続されるもので ある。 この特開平 7— 1 0 8 2 5 7号公報に示された 「浄水器用切換弁」 は、 「供給 される原水の圧力が高くなつても一定圧力の原水を浄水器本体へ供給できるとと もに、 摺動状態を改善して各構成部材の破壊等が生じない浄水器用切換弁を提供 する」 ことを目的としてなされたもので、 図 1 6及び図 1 7に示したように、 「原 水入口、 原水通過出口、 原水シャワー出口および原水浄水器用出口を有するコッ クケース (5 ) と;このコックケース内に設けられた原水口原水通過出口とを、 または、 原水入口と原水シャワー出口とを連結する第 1の原水通過孔と、 原水入 口と原水浄水器用出口とを連結する第 2の原水通過孔とを有するチェンジバルブ ( 1 7 ) と;浄水位置、 原水位置およびシャワー位置でチェンジバルブの動きを 固定する位置固定手段 (9、 1 0 ) と;供給される原水の圧力が高い場合でも均 一な圧力の原水を浄水器本体に供給するための、 第 2の原水通過孔にパネ力に抗
して設けた安全弁 (6 ) とから切換弁を構成する」 ようにしたものである。 この特開平 7— 1 0 8 2 5 7号公報に示された 「浄水器用切換弁」 によれば、 7K道から供給される原水を浄水器本体へ供給する浄水位置 (浄水吐出) と、 原水 を通過させるだけの原水位置 (通常吐出) と、 原水をシャワーとして吐出させる シャワー位置 (シャワー吐出) の 3状態に切換ることができ、 上記目的を達成す ることができるものと考えられる。 しかしながら、 図 1 6及び図 1 7に示した従来の切換弁は、 そのコックケース ( 5 ) と、 これの内部に嵌合したチェンジバルブ (1 7 ) との摺接によって切換 機能を発揮させるものであるから、 上記公報中にも述べられているように、 材料 の選定を厳しく行わなければならないだけでなく、 コックケース (5 ) やチェン ジバルブ (1 7 ) の製造を相当厳格に行わなくてはならない。 それだけでなく、 図 1 6及び図 1 7に示した切換弁では、 水道からの原水を浄 水器側に単に送り込むだけのものとなっていて、 浄水器で形成された浄水は、 当 該切換弁とは別の浄水吐出口から吐出させなければないらないものとなってい る。 この切換弁には、 原水の通常吐出とシャワー吐出が行える吐出口を有してい るのであるから、 これらの近傍に 「浄水」 のための吐出口があると便利である。
そこで、 特開平 8— 3 5 5 6 8号公報に示された 「蛇口用切換コック」 のよう に、 コック本体側で浄水の吐出をも行えるようにしたものが提案されてきたので ある。 この特開平 8— 3 5 5 6 8号公報に示されたコックは、 図 1 8にも示した ように、 「切換バルブ 2 3に水の流路となる溝 2 4と中空部 2 6を形成した。 す なわち、 切換バルブ 2 3の外周面の他に切換バルブ 2 3の内部も使用して水の流 路を構成した。 これにより、 溝 2 4の幅を太く確保することができ、 水の吐出量 を減少するのを防止できる。また、浄水器側に熱水が流れるのを防止する装置を、 温度変化に基づいて膨張又は収縮するサーモワックス 3 0を使用した。 サーモヮ
ックス 3 0の膨張動作は形状記憶合金からなるコイルスプリングょりも素早く、 また、 パネ力等の調整が必要ない。 その結果、 切換コックへの装着が容易である とともに、 浄水器に熱水が流れるのを確実に防止できる」 ものであり、 「切換パ ルブを大型化することなく、 かつ、 水の吐出量の減少を防止することまた、 所定 温度以上の熱水を流入した際に素早く吐出ポートを閉栓して、 吐出ポートからそ の水の吐出を防止すること」 を目的としてなされたものである。 しかしながら、 この図 1 8に示した従来の切換コックでは、 净水器からの浄水 を当該コックによって吐出させることができるようになつたが、 その構成上、 今 度は原水吐水位置 (通常吐出) と浄水吐出位置との 2位置にしか切換操作ができ ないものとなっている。 (上記公報の段落 0 0 2 6 ) ところで、 一般的に、 水道水中には細かな砂等の種々な不純物が含まれている ものであり、 この不純物が弁体に付着すればその動きが悪くなり、 また水栓の内 部部品、 特にパッキングに付着すると隙間が生じて水漏れが発生することが知ら れている。 特に、 図 1 6及び図 1 7に示した従来の切換弁のような摺接面が多い 構造のものであると、 水道水中の不純物によって各部の動きが悪くなり、 ハンド ルの操作性が非常に短時間の間に悪くなることが多い。 このような水道水中の不純物によつてハンドル操作性が悪くなることは、 従来 一般的に使用されているセラミック弁体 (例えば、 特開平 9一 7 2 4 4 0号公報 の段落 3 0に記載されているもの) であって、 固定弁体と、 その上を摺接する移 動弁体との 2枚によって構成された弁装置では、 次の理由によって、 両弁体間の 摺接面に不純物が付着しやすいものとなっている。 つまり、 このセラミック弁体 では、 移動弁体の移動によって固定弁体上の一部は水道水に晒されることになる が、 このときに不純物が付着する可能性が高くなるからである。 それだけでなく、 固定弁体と、 その上を摺接する移動弁体との 2枚によって構 成された弁装置を使用する場合では、 移動弁体が固定弁体の上を摺接するように
するために、 コック本体内にこの移動弁体が移動し得る十分な空間を確保してお かなければならない。 このことが、 2枚のセラミック板によって構成された弁装 置において、 水中の不純物が固定あるいは移動弁体の表面に付着し易くなつて短 期間内に操作を円滑に行えなくなるだけでなく、 この弁装置を使用した切替コッ ク全体を大きなものとしてしまう原因となっているのである。 さらに、 浄水器が接続される切替コックに限っていえば、 浄水吐出は常時行わ れるものではないから、原水吐出やシャワー化した原水吐出を行っている場合は、 浄水の吐出は不要である。 ところが、 浄水器にて浄化すべく送られた原水には、 その吐出圧力が加わっているのであるから、 浄水吐出を行った直後に原水ゃシャ ヮ一化した原水の吐出を行うと、 使用しないつもりの浄水がその残存圧力によつ て僅かではあるが漏れ出ることになる。 この浄水の不用意な吐出は、 周囲を濡ら すことにもなるため、 できるだけ避けなければならない。 そして、 この種の浄水器用切換コックは勿論、 食器洗浄機に接続される切替コ ックは、 図 1に示すように、 水道の蛇口に取り付けて使用するのが最も効果的で あると考えられるところから、 できるだけコンパクト化するのが好ましいと考え られる。 何故なら、 水道の蛇口は、 ホース以外は、 これに何かを取り付けること は通常想定しておらず、 その下方のシンクの大きさに合うものとして寸法が決定 されているため、 この種の切換コックは、 できるだけ小さなものとしなければな らないからである。 以上の従来技術の検討の結果、本発明者等は、この種の切換コックにおいては、 次の諸点を改良 ·改善していかなければならないことを見出したのである。
( 1 ) この種の切換コックは、 不純物を含む水道水等の原水の吐出方法の切換 えを行なうのにも使用されるものであるから、 その円滑な切換え操作を長期間安 定的に行えるようにするためには、 内部部品に不純物の付着ができるだけないよ うにすること。
( 2 ) 周囲の邪魔にならないようにでき、 しかも水道の蛇口等にそのまま取り
付けられるようにするために、 できるだけコンパクト化すること。
( 3 ) 浄水器が接続される場合に、 原水の通常吐出、 シャワー吐出、 及び浄水 の吐出を蛇口の近傍で行えるようにすること。
( 4 ) 切り替えは、 他の吐出、 つまり浄水漏れが全くない状態で行えるように すること。 そこで、 本発明者等が種々検討を重ねてきた結果、 まず、 この種切換コックに おいて、その耐久性を考慮しながらコンパクト化を図るには、特にその「弁部分」 に、 上述した固定弁体と可動弁体とからなる弁装置のようにセラミック材料を採 用するのが、 効果的であることを見いだしたのである。 材料としてのセラミック は、 小さくても硬度が非常に高く、 耐久性に優れた部品として好適だと考えられ たからである。 ところが、 セラミック弁体は、 上述したような不純物が付着し易いという問題 があった。 このため、 セラミック弁体に水道水中の不純物が付着しないようにす るにはどうしたらよいか、 について種々検討を重ねてきた結果、 本発明を完成し たのである。 本発明は、 切替コックにおける上記実状に鑑みてなされたもので、 その解決し ようとする課題は、 セラミック弁体を採用しながら、 上記 (1 ) 〜 (4 ) の問題 あるいは課題を解決することである。 すなわち、 請求項 1及び請求項 2に係る発明の目的とするところは、 各部品に 不純物の付着ができるだけないようにしながらコンパクト化することができ、 ひ いては使用対象物である切替コックのコンパクト化をも図ることのできる弁装置 を簡単な構造によつて提供することにある。 また、 請求項 3に係る発明の目的とするところは、 上記請求項 1または請求項 2に係る弁装置を使用することによって、 7J道の蛇口等に簡単に取り付けること
ができ、 円滑な切換え操作を長期間安定的に行うことができて耐久性に優れたも のとすることができて、 そのコンパクト化をより一層図ることもできる切換コッ クを提供することにある。 発明の開示
以上の課題を解決するために、 まず請求項 1に係る発明の採った手段は、 後述 する発明を実施するための最良の形態の説明中において使用する符号を付して説 明すると、
「切替コック 1 0 0を構成しているコック本体 1 0 O A内に収納されて、 コッ ク本体 1 0 0 Aの第 1流入口 4 1から第 1流出口 5 1または第 2流出口 5 2に至 る第 1流路 2 1及び第 2流路 2 2と、 これらの第 1流路 2 1及び第 2流路 2 2を 遮断して第 3流出口 5 3に至る第 3流路 2 3とを形成する弁装置 1 0であって、 この弁装置 1 0を、互いに摺接し合う第 1弁体 1 1、中央となる第 2弁体 1 2、 及び第 3弁体 1 3の 3枚の弁体によって構成するとともに、第 2弁体 1 2のみを、 コック本体 1 0 O Aに設けた切替ハンドル 1 4によって第 1弁体 1 1及び第 3弁 体 1 3間にて回動可能にし、
第 1弁体 1 1に 3個の通孔 1 l a ' l l b ' l l cを形成し、 これらの通孔 1
1 a · 1 1 b · 1 1 cの内の最大 2個が同時に連通し得るとともに、 第 1流路 2
1または第 2流路 2 2を形成する第 1溝 1 2 aを第 2弁体 1 2上に形成し、 この 第 2弁体 1 2の反対面に第 2溝 1 2 bを形成し、 この第 2溝 1 2 bに連通したと き第 3流路 2 3を形成することになる 2つの通孔 1 3 a · 1 3 bを第 3弁体 1 3 に形成したことを特徵とする弁装置 1 0」
である。 また、 上記課題を解決するために、 請求項 2に係る発明の採った手段は、 上記 請求項 1に係る弁装置 1 0について、
「第 1弁体 1 1及び第 3弁体 1 3の側面に、 コック本体 1 0 0 A側の突起 1 5 aまたは係合溝 1 5 bに係合することになる突起 1 3 cまたは係合溝 1 1 eを形 成して、 これらの第 1弁体 1 1及び第 3弁体 1 3をコック本体 1 0 O A内に収納
したときに回動不能となるようにするとともに、
第 2弁体 1 2の中央に係合穴 1 2 cを形成し、 この係合穴 1 2 c内に、 第 1弁 体 1 1または第 3弁体 1 3に形成した揷通孔 l i dを通して切替ハンドル 1 4の 回動軸 1 4 aの内端を係合させて、 当該第 2弁体 1 2のみを第 1弁体 1 1及び第 3弁体 1 3間にて回動し得るようにしたこと」
である。 すなわち、 これら請求項 1及び請求項 2の弁装置 1 0は、 図 1及び図 2に示す ような切替コック 1 0 0を構成しているコック本体 1 0 O A内に収納されるもの であり、 図 4、 図 6及び図 1 3に示すように、 コック本体 1 0 O Aに形成した第 1流入口 4 1から第 1流出口 5 1に至る第 1流路 2 1と、 図 4、 図 5、 図 9及び 図 1 1に示すように、第 1流入口 4 1から第 2流出口 5 2に至る第 2流路 2 2と、 図 4、 図 7及び図 1 4に示すように、 上記の第 1流路 2 1及び第 2流路 2 2を遮 断して第 3流出口 5 3に至る第 3流路 2 3とを、 コック本体 1 0 O A内に形成す るものである。 この弁装置 1 0は、 図 5〜図 7の各 (a ) に示すように、 互いに摺接し合う第 1弁体 1 1と、 中央となる第 2弁体 1 2と、 これに摺接する第 3弁体 1 3との 3 枚の弁体によって構成したものである。 これら 3枚の弁体 1 1〜1 3は、 以下に 説明する最良の形態では、 セラミックを材料として一体成形したものであり、 第 2弁体 1 2を回転させてもその外形が殆ど変わらないようにするために、 略円板 状に形成したものである。 なお、 これら 3枚の弁体 1 1〜1 3は、 最良の形態で 説明するものにあっては、 例えば図 4に示す弁体ケース 1 5内に収納されるもの である。 第 1弁体 1 1は、 図 5〜図 7の各 (b ) に示すように、 ごれに 3個の通孔 1 1 a · 1 1 b · 1 1 cを形成したものであり、 これらの通孔 1 1 a · 1 1 b · 1 1 cの軸心は、 円板状の当該第 1弁体 1 1の軸心と平行となるようにしてある。 ま た、 この第 1弁体 1 1の軸心には、 切替ハンドル 1 4の回動軸 1 4 aを回転自在
に通すための挿通孔 1 1 dが形成してある。 さらに、 この第 1弁体 1 1の外周に は、 コック本体 1 0 O Aまたはその中に収納した弁体ケース 1 5内の突起 1 5 a に係合する係合溝 1 1 eが形成してあり、 この係合溝 1 1 eによって当該第 1弁 体 1 1のコック本体 1 0 O Aに対する回転を阻止するのである。 第 2弁体 1 2は、 図 5及び図 6に示すように、 上記第 1弁体 1 1側に対向する 面上に第 1溝 1 2 aを形成したものである。 この第 1溝 1 2 aは、 第 1弁体 1 1 側の通孔 1 1 a · 1 1 b · 1 1 cの内の最大 2個が同時に連通し得るとともに、 第 1流路 2 1 (図 6の場合) または第 2流路 2 2 (図 5の場合) を形成するもの である。 勿論、 この第 1溝 1 2 aに対して第 1弁体 1 1側の通孔 1 1 a · 1 1 b • 1 1 cの内の 1個以下しか連通していない場合には、 当該第 1溝 1 2 aによつ ては流路は形成されないのである。 つまり、 この弁装置 1 0は、 第 1流路 2 1ま たは第 2流路 2 2を形成しているときは第 3流路 2 3は形成しないのである。 また、 この第 2弁体 1 2の第 1弁体 1 1側面の中心には、 図 5及び図 6に示す ように、 係合穴 1 2 cが形成してあり、 この係合穴 1 2 cには、 第 1弁体 1 1側 の揷通孔 1 1 dを通して挿通されてきた切替ハンドル 1 4の回動軸 1 4 aが揷入 されてこれと一体化されるものである。 これにより、 第 2弁体 1 2は、 コック本 体 1 0 O Aに設けた切替ハンドル 1 4の回動操作によって、 第 1弁体 1 1及び次 に述べる第 3弁体 1 3間にて回動されることになるのである。 勿論、 この第 2弁体 1 2の係合穴 1 2じが、 次に述べる第 3弁体 1 3側に形成 されるのであれば、 第 3弁体 1 3側に揷通孔が形成されるのであり、 この揷通孔 を通して揷通されてきた切替ハンドル 1 4の回動軸 1 aが係合穴 1 2 c内に挿 入されてこれと一体化されることは言うまでもない。 さらに、 この第 2弁体 1 2の反対面、 つまり第 3弁体 1 3に向かう面には、 図 6中の点線及び図 7に示すように、 第 2溝 1 2 bが形成してあり、 この第 2溝 1 2 bは、 これに第 3弁体 1 3側の 2つの通孔 1 3 a · 1 3 bが連通したとき、 図
7中の点線にて示す第 3流路 2 3が形成されるのである。 第 3弁体 1 3は、 図 5及び図 6に示すように、 その第 2弁体 1 2側の第 2溝 1 2 bに対向する面に、 当該第 2溝 1 2 bに連通することになる 2つの通孔 1 3 a · 1 3 bを形成したものである。 これら 2つの通孔 1 3 a - 1 3 bは、 切替ハン ドル 1 4の回動操作によって、 第 2弁体 1 2側の第 2溝 1 2 bに連通したとき、 図 7中の点線及び図 1 4中の実線にて示す第 3流路 2 3を形成することは、 上述 した通りである。 従って、 これら請求項 1及び請求項 2の弁装置 1 0によれば、 3個の弁体 1 1 〜1 3をセラミックによって小さな円板状のものに形成することができるのであ り、 第 2弁体 1 2の回転のみによって、 第 1流路 2 1、 第 2流路 2 2、 及び第 3 流路 2 3をそれぞれ選択できるのである。 つまり、 この弁装置 1 0は、 第 2弁体 1 2を回転しさえすれば各流路の切替を行うことができるのであり、 結果的に、 固定弁体の表面に対して移動弁体を摺動させる従来の形式の弁装置に比較すれ ば、 摺動させるに必要な空間がない分、 全体形状がコンパクトなものとなってい るのである。 さて、 上記課題を解決するために、 請求項 3に係る発明の採った手段は、 「第 1流入口 4 1にて水道の蛇口 2 0等に接続されるコック本体 1 0 O Aと、 このコック本体 1 0 O Aの下面に形成されて、水道水を吐出する第 1流出口 5 1、 水道水をシャワー化して吐出する第 2流出口 5 2及び浄水器 3 0からの浄水を吐 出する第 3流出口 5 3と、 コック本体 1 0 O Aに形成されて、 蛇口 2 0側からの 水道水を浄水器 3 0側に送り込む第 4流出口 5 4及び浄水器 3 0からの浄水を受 け入れる第 2流入口 4 2と、 コック本体 1 0 O A内に収納されて、 第 1流入口 4 1からの水道水の送りを、 第 1流出口 5 1、 第 2流出口 5 2、 または第 3流出口 5 3に切り替えるための弁装置 1 0とを備えた切替コック 1 0 0であって、 弁装置 1 0を、 互いに摺接し合う第 1弁体 1 1、 中央となる第 2弁体 1 2、 及 び第 3弁体 1 3の 3枚の弁体によって構成するとともに、 第 2弁体 1 2のみを、
コック本体 1 0 O Aに設けた切替ハンドル 1 4によって第 1弁体 1 1及び第 3弁 体 1 3間にて回動可能にし、
第 1弁体 1 1に 3個の通孔 1 1 a · 1 1 b · 1 1 cを形成し、 これらの通孔 1 1 a · 1 1 b · 1 1 cの内の最大 2個が同時に連通し得るとともに、 第 1流路 2 1または第 2流路 2 2を形成する第 1溝 1 2 aを第 2弁体 1 2上に形成し、 この 第 2弁体 1 2の反対面に第 2溝 1 2 bを形成し、 この第 2溝 1 2 bに連通したと き第 3流路 2 3を形成することになる 2つの通孔 1 3 a · 1 3 bを第 3弁体 1 3 に形成したことを特徵とする切替コック 1 0 0」
である。 すなわち、 この請求項 3に係る切替コック 1 0 0は、 上記請求項 1または請求 項 2の弁装置 1 0を使用して構成したものであり、 図 1に示すように、 特に水道 等の蛇口 2 0に取り付けて内部に水道水の流路が形成できるようにするととも に、 図 1 4の (b ) に示すように、 その第 4流出口 5 4及び第 2流入口 4 2に往 復用のホースを接続し、 これらのホースによって浄水器 3 0と接続するようにし たものである。 つまり、 この切替コック 1 0 0は、 第 1流入口 4 1から供給された水道水等を 第 4流出口 5 4から外部の浄水器 3 0に送り込み、 この浄水器 3 0で生成した浄 水を第 2流入口 4 2から内部に導くようにしたものであり、 この外部の浄水器 3 0につながる 2本のホースは、 図 1 4の (b ) に示したように、 第 4流路 2 4を 形成するものである。 また、 この切替コック 1 0 0は、 図 2に示すように、 その上端部に第 1流入口 4 1が設けてあり、 この第 1流入口 4 1から内部に水道水を供給するものである が、 当該切替コック 1 0 0内に供給された原水は、 図 3及び図 1 2に示した第 1 流出口 5 1からそのまま吐出させたり、 第 2流出口 5 2からシャワー水として吐 出させたりするものである。 また、 この切替コック 1 0 0は、 これを通して、 そ のコック本体 1 0 O Aの第 4流出口 5 4から浄水器 3 0側に原水を送り出し、 こ
の浄水器 3 0にて浄水化するようにするのである。 そして、 浄水器 3 0にて形成 された浄水は、 図 2〜図 4に示した第 3流出口 5 3から吐出させるベく、 コック 本体 1 0 O Aに設けてある第 2流入口 4 2を通して、 当該切替コック 1 0 0内に 供給されるものである。 なお、 蛇口 2 0本来の止水機能はそのまま使用するもの であり、 各吐出を止める場合には蛇口 2 0の止め機能を使用するものである。 この切替コック 1 0 0内には、 図 4等に示すような弁装置 1 0が収納してある が、 その具体的構成は、 上記請求項 1及び請求項 2の弁装置 1 0において説明し たので、 ここでは省略する。 以上のように構成した切替コック 1 0 0は、 これを図 1に示したように蛇口 2 0に取り付けるとともに、 その第 4流出口 5 4及び第 2流入口 4 2に浄水器 3 0 を接続するのである。 そして、 蛇口 2 0を 「開」 状態にして切替ハンドル 1 4を 所定位置、 例えば 「シャワー吐出」 に回動すると、 その回動軸 1 4 aによって弁 装置 1 0を構成している第 2弁体 1 2のみがコック本体 1 0 O A内にて回動され る。 この切替ハンドル 1 4の 「シャワー吐出」 への回動によって、 図 4及び図 5に 示すように、 コック本体 1 0 O A内には第 2流路 2 2が形成されることになる。 つまり、 コック本体 1 0 O Aの第 1流入口 4 1から内部に流入した水は、 図 9及 び図 1 1にも示すように、 第 2流出口 5 2に通ずる流路が形成されることになる のであり、 第 2流出口 5 2からは水道水をシャワー化した吐出がなされるのであ る。 これに対して、切替ハンドル 1 4を「ストレート吐出」の位置に回動させれば、 第 1流入口 4 1に供給された水は、 図 1 3にも示すように、 供給室 1 6を通って から最終的に第 1流出口 5 1に至る第 1流路 2 1を通ることになるのである。 つ まり、 当該切替コック 1 0 0の第 1流出口 5 1からは、 蛇口 2 0から直接吐出さ せたのと同じ吐出がなされることになるのである。
以上の 「シャワー吐出」 及び 「ストレート吐出」 のいずれの場合も、 図 4〜図 6、 及び図 1 3に示すように、 第 2流入口 4 2は弁装置 1 0によって完全に遮断 された状態になる。 このことは、 仮に浄水器 3 0内に残圧があつたとしても、 第 2流入口 4 2から浄水が切替コック 1 0 0内に供給されないことを意味している のであり、 切替ハンドル 1 4が 「シャワー吐出」 あるいは 「ストレート吐出」 の 位置にあれば、 第 3流出口 5 3から浄水が漏れ出ることはない。 そして、 切替ハンドル 1 4を 「浄水吐出」 に回動させれば、 今度は第 1流路 2 1及び第 2流路 2 2が遮断されて、 第 3流路 2 3のみが形成されることになる。 つまり、 第 1流入口 4 1から供給された原水は、 図 1 4に示すように、 第 4流出 口 5 4から浄水器 3 0に向かって送られることになり、 浄水器 3 0にて浄水化さ れる。 形成された浄水は、 今度は第 2流入口 4 2から切替コック 1 0 0内に供給 され、 この切替コック 1 0 0内に形成されている第 3流路 2 3を通して第 3流出 口 5 3から吐出されるのである。 この切替コック 1 0 0が以上のように構成されていることから、 この切替コッ ク 1 0 0は、 次の (1 ) 〜 (4 ) ような機能を発揮することになるのである。 ( 1 ) この切換コック 1 0 0は、 不純物を含む水道水等の原水の吐出方法の切 換えを行なうのにも使用されるものであるが、 弁装置 1 0を構成じている 3つの 弁体 1 1〜1 3の内の、 第 2弁体 1 2のみが回動されるものであるから、 各弁体 の摺接面は不純物に晒されることが殆ど無い。 このため、 第 2弁体 1 2の第 1弁 体 1 1及び第 3弁体 1 3間での回動は不純物による悪影響は殆どなく、 その円滑 な切換え操作が長期間に亘つて安定的に行えるのである。
( 2 ) 弁装置 1 0が第 2弁体 1 2のみの回転という操作によって切替機能を発 揮するものであるから、 弁装置 1 0自体がコンパクト化され、 このような弁装置 1 0を採用する結果、 当該切替コック 1 0 0も周囲の邪魔にならないように、 し
かも水道の蛇口 2 0等にそのまま取り付けられるようにコンパク卜化されている のである。
( 3 )浄水器 3 0が接続される場合に、原水のストレート吐出、 シャワー吐出、 及び浄水の吐出を蛇口 2 0の近傍で行える。
( 4 ) 原水のストレート吐出またはシャワー吐出へ切替えているときは、 これ らの吐出と浄水吐出とを完全に無関係としていて、 第 3流出口 5 3からの浄水漏 れは全くないのである。 図面の簡単な説明
図 1は本発明に係る切替コック 1 0 0を水道等の蛇口 2 0に取り付けこれに浄 水器 3 0を接続した状態の部分斜視図であり、 図 2は同切替コック 1 0 0の斜視 図であり、 図 3は切替コック 1 0 0の正面図であり、 図 4は図 3に示した切替コ ック 1 0 0の縦断面図であり、 図 5は切替コック 1 0 0内に収納される本発明に 係る弁装置 1 0によって第 2流出口 5 2が形成される状態を示し、 (a ) は各弁 体を完全に組み付けた状態を、 また (b ) は第 2流出口 5 2を形成している状態 を分解して示した斜視図であり、 図 6は弁装置 1 0によって第 1流出口 5 1が形 成される状態を示し、 (a ) は各弁体を完全に組み付けた状態を、 また (b ) は 第 1流出口 5 1を形成している状態を分解して示した斜視図であり、 図 7は弁装 置 1 0によって第 3流出口 5 3が形成される状態を示し、 (a ) は各弁体を完全 に組み付けた状態を、 また (b ) は第 3流出口 5 3を形成している状態を分解し て示した斜視図であり、 図 8は切替コック 1 0 0の右側面図であり、 図 9は図 8 の縦断面図であり、 図 1 0は切替コック 1 0 0の平面図であり、 図 1 1は図 1 0 の横断面図であり、 図 1 2は切替コック 1 0 0の底面図であり、 図 1 3は切替コ ック 1 0 0内に第 1流路 2 1が形成されている様子を示すもので、 (a ) は縦断 正面図、 (b ) は横断平面図、 (c ) は縦断側面図であり、 図 1 4は切替コック 1 0 0内に第 3流路 2 3が形成されている様子を示すもので、 (a) は縦断正面図、 ( b ) は横断平面図、 (c ) は縦断側面図であり、 図 1 5は他の切替コック 2 0
0を示す拡大横断平面図、 図 16は従来の切替コックを示す平面図 (a) 及び正 面図 (b) であり、 図 17は図 16に示した切替コックの縦正面図であり、 図 1 8は従来の他の切替コックを示す横断平面図である。
(符号の説明)
100…切替コック、 10 OA…コック本体、 10…弁装置、 1 "第1弁体、 11 &ー第1通孔、 l i b…第 2通孔、 11 c…第 3通孔、 11 d…挿通孔、 1 l e…係合溝、 12…第 2弁体、 12 & 第1溝、 12 b…第 2溝、 12 c…係 合穴、 13…第 3弁体、 13 &—第1通孔、 13b…第 2通孔、 13 c…突起、 14…切替ハンドル、 14 a…回動軸、 15…弁体ケース、 15 a…突起、 15 b…係合溝、 15じ 第1通路、 15d…第 2通路、 16…供給室、 17…位置 合わせ溝、 20…蛇口、 2 "第1流路、 22…第 2流路、 23…第 4流路、 2 1…第 1流路、 30…浄水器、 4 "第1流入ロ、 42…第 2流入口、 51…第 1流出口、 52…第 2流出口、 53…第 3流出口、 54…第 4流出口、 200〜 切替 3ック 発明を実施するための最良の形態
以上のように構成した本発明に係る切替コック 100及び弁装置 10を、 図面 に示した実施例に従って説明するが、 各請求項に係る発明は、 実施例の切替コッ ク 100の中に化体されているため、 以下ではこの切替コック 100を中心に説 明していくこととする。 すなわち、 本発明に係る切替コック 100は、 図 1に示したように、 7K道等の 蛇口 20に取り付けて内部に水道水の流路が形成できるようにするとともに、 図 14の (b) に示すように、 その第 4流出口 54及び第 2流入口 42に往復用の ホースを接続し、 これらのホースによって浄水器 30と接続して使用するもので ある。 この切替コック 100は、 図 2に示すように、 その上端部に第 1流入口 41が 設けてあり、 この第 1流入口 41から内部に水道水を供給するものであるが、 当
該切替コック 1 0 0内に供給された原水は、 図 3及び図 1 2に示した第 1流出口 5 1からそのまま吐出させたり、 第 2流出口 5 2からシャワー水として吐出させ たりするものである。 また、 この切替コック 1 0 0は、 これを通して、 そのコッ ク本体 1 0 O Aの第 4流出口 5 4から浄水器 3 0側に原水を送り出し、 この浄水 器 3 0にて浄水化するようにするのである。 そして、 浄水器 3 0にて形成された 浄水は、 図 2〜図 4に示した第 3流出口 5 3から吐出させるベく、 コック本体 1 0 O Aに設けてある第 2流入口 4 2を通して、 当該切替コック 1 0 0内に供給さ れるものである。なお、蛇口 2 0本来の止水機能はそのまま使用するものであり、 各原水の吐出を止める場合には蛇口 2 0の止め機能を使用するものである。 この切替コック 1 0 0内には、 図 4等に示すような弁装置 1 0が収納してある が、 この弁装置 1 0は、 図 5〜図 7の各 (a ) に示すように、 互いに摺接し合う 第 1弁体 1 1と、 中央となる第 2弁体 1 2と、 これに摺接する第 3弁体 1 3との 3枚の弁体によって構成したものである。 これら 3枚の弁体 1 1〜1 3は、 本実 施例では、 セラミックを材料として一体成形したものであり、 第 2弁体 1 2を回 転させてもその外形が殆ど変わらないようにするために、 略円板状に形成したも のである。 なお、 これら 3枚の弁体 1 1〜1 3は、 例えば図 4に示す弁体ケース 1 5内に 収納することによって、 互いに確実に摺接し合うようにしたものであり、 この弁 体ケース 1 5には、 コック本体 1 0 O Aに形成した第 1流入口 4 1〜第 4流出口 5 4に連通することなる通孔が形成してある。また、この弁体ケース 1 5内には、 後述する第 1弁体 1 1の係合溝 1 1 eや、 第 3弁体 1 3の突起 1 3 cが係合また は係止される突起 1 5 aや係合溝 1 5 bが、 図 4及び図 9に示したように形成し てある。 そして、 この弁体ケース 1 5には、 図 1 1に示したように、 第 1流入口 4 1に通ずる供給室 1 6と後述する第 1弁体 1 1の第 1通孔 1 1 aまたは第 2通 孔 1 1 bとを連通させるための第 1通路 1 5 c及び第 2通路 1 5 dが形成してあ る。
第 1弁体 1 1は、 図 5〜図 7の各 (b ) に示したように、 これに 3個の通孔 1 l a - l l b - l l cを形成したものであり、 これらの通孔 1 1 a · 1 1 b · 1 1 cの軸心は、 円板状の当該第 1弁体 1 1の軸心と平行となるようにしてある。 また、 この第 1弁体 1 1の軸心には、 切替ハンドル 1 4の回動軸 1 4 aを回転自 在に通すための挿通孔 1 1 dが形成してある。 さらに、 この第 1弁体 1 1の外周 には、 コック本体 1 0 O Aまたはその中に収納した弁体ケース 1 5内の突起 1 5 aに係合する係合溝 1 1 eが形成してあり、 この係合溝 1 1 eによって当該第 1 弁体 1 1のコック本体 1 0 O Aに対する回転を阻止するのである。 第 2弁体 1 2は、 図 5及び図 6に示したように、 上記第 1弁体 1 1側に対向す る面上に第 1溝 1 2 aを形成したものである。 この第 1溝 1 2 aは、 第 1弁体 1 1側の通孔 1 1 a · 1 1 b · 1 1 cの内の最大 2個が同時に連通し得るととも に、 第 1流路 2 1 (図 6の場合) または第 2流路 2 2 (図 5の場合) を形成する ものである。 勿論、 この第 1溝 1 2 aに対して第 1弁体 1 1側の通孔 1 1 a · 1 1 b · 1 1 cの内の 1個以下しか連通していない場合には、 当該第 1溝 1 2 aに よっては流路は形成されないのであり、 例えば図 1 4に示したような浄水器 3 0 への往復路は全く形成しないのである。 また、 この第 2弁体 1 2の第 1弁体 1 1側面の中心には、 図 5及び図 6に示し たように、 係合穴 1 2 cが形成してあり、 この係合穴 1 2 cには、 第 1弁体 1 1 側の揷通孔 1 1 dを通して挿通されてきた切替ハンドル 1 4の回動軸 1 4 aが揷 入されてこれと一体化されるものである。 これにより、 第 2弁体 1 2は、 コック 本体 1 0 0 Aに設けた切替ハンドル 1 4の回動操作によって、 第 1弁体 1 1及び 次に述べる第 3弁体 1 3間にて回動されることになるのである。 本実施例の場合 には、 この係合穴 1 2 cは図 5等に示したように、 半円状に形成した底のあるも のであり、 丸棒の先端に面取り部を形成して構成した回動軸 1 4 aの先端部を回 転不能に揷入できるようにしたものである。 さらに、 この第 2弁体 1 2の反対面には、 図 6中の点線及び図 7に示したよう
に、 第 2溝 1 2 bが形成してあり、 この第 2溝 1 2 bは、 これに第 3弁体 1 3傯 J の 2つの通孔 1 3 a · 1 3 bが連通したとき、 図 7中の点線にて示した第 3流路 2 3が形成されるのである。 第 3弁体 1 3は、 図 5及び図 6に示したように、 その第 2弁体 1 2側の第 2溝 1 2 bに対向する面に、 当該第 2溝 1 2 bに連通することになる 2つの通孔 1 3 a · 1 3 bを形成したものである。 これら 2つの通孔 1 3 a · 1 3 bは、 切替ノヽ ンドル 1 4の回動操作によって、第 2弁体 1 2側の第 2溝 1 2 bに連通したとき、 図 7中の点線及び図 1 4中の実線にて示した第 3流路 2 3を形成することは、 上 述した通りである。 本実施例にあっては、 各弁体 1 1〜 1 3の側面に、 例えば図 6の (a ) に示し たように位置合わせ溝 1 7が形成してある。 これらの各位置合わせ溝 1 7は、 各 弁体 1 1〜1 3を弁体ケース 1 5内に組み付けるにあたっての目印とするもので あり、 3つの位置合わせ溝 1 7を、 図 6の (a ) に示したような一致した状態に して各弁体 1 1〜1 3を弁体ケース 1 5内に収納するものである。 以上の弁装置 1 0は、 例えば図 1に示した切替コック 1 0 0、 あるいは図 1 5 に示した切替コック 2 0 0に適用されるものであり、 これを図 1に示した切替コ ック 1 0 0に適用した場合を中心に説明すると、 次の通りである。 この切替コック 1 0 0は、 図 2にも示したように、 第 1流入口 4 1にて水道の 蛇口 2 0等に接続されるコック本体 1 0 O Aと、 このコック本体 1 0 O Aの下面 に形成されて、 水道水を吐出する第 1流出口 5 1、 7JC道水をシャワー化して吐出 する第 2流出口 5 2及び浄水器 3 0からの浄水を吐出する第 3流出口 5 3と、 コ ック本体 1 0 O Aに形成されて、 蛇口 2 0側からの水道水を浄水器 3 0側に送り 込む第 4流出口 5 4及び浄水器 3 0からの浄水を受け入れる第 2流入口 4 2と、 コック本体 1 0 O A内に収納されて、 第 1流入口 4 1からの水道水の送りを、 第 1流出口 5 1、第 2流出口 5 2、または第 3流出口 5 3に切り替えるものである。
すなわち、 この切替コック。 1 0 0は、 図 1に示したように、 特に水道等の蛇口 2 0に取り付けて内部に水道水の流路が形成できるようにするとともに、 図 1 4 の (b ) に示すように、 その第 4流出口 5 4及び第 2流入口 4 2に往復用のホ一 スを接続し、 これらのホースによって浄水器 3 0と接続するようにしたものであ る。 つまり、 この切替コック 1 0 0は、 第 1流入口 4 1から供給された水道水等を 第 4流出口 5 4から外部の浄水器 3 0に送り込み、 この浄水器 3 0で生成した浄 水を第 2流入口 4 2から内部に導くようにしたものであり、 この外部の浄水器 3 0につながる 2本のホースは、 図 1 4の (b ) に示したように、 第 4流路 2 4を 形成するものである。 この切替コック 1 0 0は、 図 2に示すように、 その上端部に第 1流入口 4 1が 設けてあり、 この第 1流入口 4 1から内部に水道水を供給するものであるが、 当 該切替コック 1 0 0内に供給された原水は、 図 3及び図 1 2に示した第 1流出口 5 1からそのまま吐出させたり、 第 2流出口 5 2からシャワー水として吐出させ たりするものである。 また、 この切替コック 1 0 0は、 これを通して、 そのコッ ク本体 1 0 O Aの第 4流出口 5 4から浄水器 3 0側に原水を送り出し、 この浄水 器 3 0にて浄水化するようにするのである。 そして、 浄水器 3 0にて形成された 浄水は、 図 2〜図 4に示した第 3流出口 5 3から吐出させるベく、 コック本体 1 0 O Aに設けてある第 2流入口 4 2を通して、 当該切替コック 1 0 0内に供給さ れるものである。なお、蛇口 2 0本来の止水機能はそのまま使用するものであり、 各吐出を止める場合には蛇口 2 0の止め機能を使用するものである。 以上の切替コック 1 0 0は、 蛇口 2 0を 「開」 状態にして切替ハンドル 1 4を 所定位置、 例えば 「シャワー吐出」 に回動すると、 その回動軸 1 4 aによって弁 装置 1 0を構成している第 2弁体 1 2のみがコック本体 1 0 O A内にて回動さ れ、 これにより、 図 4及び図 5に示したように、 コック本体 1 0 O A内には第 2
流路 2 2が形成されることになる。 つまり、 コック本体 1 0 O Aの第 1流入口 4 1から内部に流入した水は、 図 9及び図 1 1にも示したように、 第 2流出口 5 2 に通ずる流路が形成されることになるのであり、 第 2流出口 5 2からは水道水を シャワー化した吐出がなされるのである。 これに対して、切替ハンドル 1 4を「ストレート吐出 Jの位置に回動させれば、 第 1流入口 4 1に供給された水は、 図 1 3にも示すように、 供給室 1 6を通って から最終的に第 1流出口 5 1に至る第 1流路 2 1を通ることになるのである。 つ まり、 当該切替コック 1 0 0の第 1流出口 5 1からは、 蛇口 2 0から直接吐出さ せたのと同じ吐出がなされることになるのである。 以上の 「シャワー吐出」 及び 「ストレート吐出」 のいずれの場合も、 図 4〜図 6、 及び図 1 3に示すように、 第 2流入口 4 2は弁装置 1 0によって完全に遮断 された状態になる。 このことは、 仮に浄水器 3 0内に残圧があつたとしても、 第 2流入口 4 2から浄水が切替コック 1 0 0内に供給されないことを意味している のであり、 切替ハンドル 1 4が 「シャワー吐出」 あるいは 「ストレート吐出」 の 位置にあれば、 第 3流出口 5 3から浄水が漏れ出ることはない。 そして、 切替ハンドル 1 4を 「浄水吐出」 に回動させれば、 今度は第 1流路 2 1及び第 2流路 2 2が遮断されて、 第 3流路 2 3のみが形成されることになる。 つまり、 第 1流入口 4 1から供給された原水は、 図 1 4に示すように、 第 4流出 口 5 4から浄水器 3 0に向かって送られることになり、 浄水器 3 0にて浄水化さ れる。 形成された浄水は、 今度は第 2流入口 4 2から切替コック 1 0 0内に供給 され、 この切替コック 1 0 0内に形成されている第 3流路 2 3を通して第 3流出 口 5 3から吐出されるのである。 図 1 5には、他の切替コック 2 0 0が示してあるが、この切替コック 2 0 0は、 各弁体が図 1 3の(b )に示した位置にある場合を代表させて示してある。また、 この切替コック 2 0 0の上記切替コック 1 0 0と異なる点は、 第 4流路 2 4がコ
ック本体 1 0 O A内に形成されていて、 この第 4流路が弁装置 1 0を介して第 3 流路 2 3に連通し得るものである。 この図 1 5に示した他の切替コック 2 0 0は、 浄水器 3 0に接続されるもので はなく、 例えば食器洗浄機等の外部で水道水等を使い切る装置に接続されるもの であり、 第 3流路 2 3の出口である第 3流出口 5 3に、 この食器洗浄機等が接続 されるものである。
換言すれば、 この図 1 5に示した切替コック 2 0 0を蛇口 2 0に取り付けて、 その第 3流出口 5 3に食器洗浄機をホース等を介して接続すれば、 上記切替コッ ク 1 0 0において説明した 「シャワー吐出」 あるいは 「ストレート吐出」 が行え るだけでなく、 これらの 「シャワー吐出」 あるいは 「ストレート吐出」 とは全く 独立させた状態で、 食器洗浄機に水道水を供給することもできるのである。 産業上の利用可能性
以上のように構成した請求項 1に係る弁装置 1 0によれば、
( 1 ) この弁装置 1 0は、 不純物を含む水道水等の原水の吐出方法の切換えを 行なうのにも使用されるものであるが、 これを構成している 3つの弁体 1 1〜1 3の内の、 第 2弁体 1 2のみが回動されるものであるから、 各弁体の摺接面は不 純物に晒されることが殆ど無い。 このため、 第 2弁体 1 2の第 1弁体 1 1及び第 3弁体 1 3間での回動は不純物による悪影響は全くなく、 その円滑な切換え操作 が長期間に亘つて安定的に行えるのである。
( 2 ) 弁装置 1 0が第 2弁体 1 2のみの回転という操作によって切替機能を発 揮するものであるから、 弁装置 1 0自体がコンパクト化され、 このような弁装置 1 0を例えば最良の形 で例示した切替コック 1 0 0に採用すれば、 当該切替コ ック 1 0 0も周囲の邪魔にならないように、 しかも水道の蛇口 2 0等にそのまま 取り付けられるようにコンパクト化することができるのである。
( 3 ) この弁装置 1 0を使用すれば、 例えば最良の形態で例示した切替コック
1 0 0について、 この切替コック 1 0 0に浄水器 3 0が接続される場合に、 原水 のストレート吐出、 シャワー吐出、 及び浄水の吐出を蛇口 2 0の近傍で行える。
(4 ) 第 3流路 2 3は、 第 1流路 2 1及び第 2流路 2 2とは全く独立したもの となるから、 この第 3流路 2 3からの吐出を第 1流路 2 1及び第 2流路 2 2のそ れとは完全に無関係とすることができ、 第 1流路 2 1または第 2流路 2 2を使用 しているときには第 3流路 2 3からの漏れを全くなくすことができるのである。 また、 請求項 2に係る弁装置 1 0によれば、
( 5 ) 上記 (1 ) 〜 (4 ) の効果に加えて、 当該弁装置 1 0自体の組立と、 切 替コック 1 0 0等への適用を簡単に行うことができ、 しかも切替ハンドル 1 4に よる第 2弁体 1 2の回動操作を確実に行えるものとすることができるのである。 そして、 上記請求項 1または請求項 2の弁装置 1 0を適用する場合において、
( 6 ) 第 4流路 2 4をコック本体 1 0 O A内に形成したものとすれば、 上記 ( 1 )、 (2 )、 及び (4 ) の効果に加えて、 第 3流出口 5 3に食器洗净機等の他 の機器を接続することができる。
という効果をも発揮することができるのである。 さらに、 請求項 3に係る切替コック 1 0 0によれば、
( 1 ) この切替コック 1 0 0では、 上記請求項 1または請求項 2の弁装置 1 0 を採用して、 弁装置 1 0を構成している 3つの弁体 1 1〜1 3の内の、 第 2弁体 1 2のみが回動されるものであるから、 各弁体の摺接面は不純物に晒されること が殆ど無い。 このため、 第 2弁体 1 2の第 1弁体 1 1及び第 3弁体 1 3間での回 動は不純物による悪影響は全くなく、 その円滑な切換え操作が長期間に亘つて安 定的に行えるのである。
( 2 ) 弁装置 1 0が第 2弁体 1 2のみの回転という操作によって切替機能を発 揮するものであるから、 弁装置 1 0自体がコンパクト化され、 このような弁装置
1 0を採用する結果、 当該切替コック 1 0 0も周囲の邪魔にならないように、 し かも水道の蛇口 2 0等にそのまま取り付けられるようにコンパクト化されている のである。
( 3 ) この切替コック 1 0 0に浄水器 3 0が接続される場合に、 原水のストレ —ト吐出、 シャワー吐出、 及び浄水の吐出を蛇口 2 0の近傍で行える。
(4 ) 原水のストレート吐出またはシャワー吐出への各切替は、 弁装置 1 0の 存在によって他の浄水吐出とは完全に無関係とすることができ、 第 4流出口 5 4 からの浄水漏れが全くないのである。