明 細 書 電子伝達系の複合体 I阻害剤 技術分野
本発明は、 例えばミ トコンドリアでアデノシン三リン酸 (ATP) を合成する ための酸化的リン酸化を司る電子伝達系に関与するタンパク質複合体に関し、 更 に詳しくは電子伝達系の複合体 I (コハク酸一ュビキノン酸化還元酵素) 阻害剤 に関する。 背景技術
ミ トコンドリアで ATPを合成するための酸化的リン酸化を司る電子伝達系に は主として 4種のタンパク質複合体が関与し、 複合体 I、 H、 Π及び] Yと呼ばれ ている (内海耕糙■井上正康監修:新ミ トコンドリァ学、 8 - 1 3頁、 金森崇 · 太田成男著:電子伝達とエネルギー転換系、 共立出版、 2001年) 。 この複合 体のうち、 複合体 I (NADH—ュビキノン酸化還元酵素) 、 複合体 II (ュビキ ノール—シトクロム c酸化還元酵素) 、 及び複合体 W (シトクロム c酸化還元酵 素) に対しては、 それぞれ優れた阻害剤が知られており、 生化学研究などにおい て用いられている (内海耕糙 ·井上正康:新ミ トコンドリア学、 424— 426 頁、 内海耕糙著: ミ トコンドリアのエネルギー転換研究に用いられる阻害剤一覧 、 共立出版、 2001年) 。 複合体 H (コハク酸一ュビキノン酸化還元酵素) 阻害剤としては、 テノィルト リフルォロアセトン (t henoy l t r~i f l uo r oa c e t on e) など がよく用いられていたが、 その阻害濃度は/ Mオーダという活性の弱いものであ つた (日本生化学会編:生化学実験講座 12エネルギー代謝と生体酸化 (上) 2 15— 255頁、 香川靖雄■浅野朗著: ミ トコンドリアおよびその構成成分の調
整法、 東京化学同人、 1 976年) 。 またカルボキシンがこれまで知られていた 複合体 II阻害剤としては最も強い阻害活性を示すと言われていたが (P. C. M
0 w e r y, B. A. C. A c k r e 1 1 , and T. P. S i nge r : B
1 o c h e m i c a 1 and B i ophys i c a l Re s e a r ch Commun i c a t i on s Vo l. 71. p 354 - 36 K 1 976 )
、 複合体 I阻害剤のロテノン (r o t enon e) や複合体 Π阻害剤のアンチマ ィシン等と比較するとかなり弱い活性であった (日本生化学会編:生化学実験講 座 1 2エネルギー代謝と生体酸化 (上) 21 5— 255頁、 香川靖雄 ·浅野朗著 : ミ トコンドリアおよびその構成成分の調整法、 東京化学同人、 1 976年) 。 発明の開示
そこで本発明者らは、 電子伝達系の複合体 IEに対する優れた阻害剤の探索を行 つた。 その結果、 2—ピリジノール誘導体もしくはその互変異性体の 2—ピリ ド ン誘導体である既知の抗生物質アトべニン A 4、 アトべニン A 5、 アトべニン B 及びハージァノピリ ドンに意外にも優れた複合体! [阻害活性を見出し、 本発明を 完成するに至った。
本発明は上記の知見に基づいて完成されたもので、 その目的とするところは複 合体 I阻害剤としてこれまでに用いられていたテノィルトリフルォロアセトンゃ カルボキシンに比べ極めて高い阻害活性を示し、 生化学研究などに用いて極めて 有益となり得る電子伝達系の複合体 I阻害剤を提供するものである。 すなわち、 本発明は、 下記一般式 〔I〕
(式中、 Rはハロゲンを含む置換基を有していてもよいアルキル基またはァルケ
ニル基である) で表される 2—ピリジノ一ル誘導体もしくはその互変異性体であ る下記一般式 〔I〕
(式中、 Rはハロゲンを含む置換基を有していてもよいアルキル基またはァルケ ニル基である) で表される 2—ピリ ドン誘導体、 またはそれらの塩を含有する化 合物を有効成分とする電子伝達系の複合体 I阻害剤に関する。
アルキル基としては例えば、 メチル、 ェチル、 プロピル、 イソプロピル、 プチ ル、 イソブチル、 ペンチル、 イソペンチル、 2—メチルブチル、 へキシル、 2— メチルペンチル、 3—メチルペンチル、 4—メチルペンチル、 2—ェチルブチル 、 ヘプチル、 ォクチル等が挙げられ、 アルケニル基としては例えば、 1 —プロべ ニル、 ァリル、 1ーブテニル、 2—ブテニル、 1—ペンテニル、 2—ペンテニル 、 3—ペンテニル、 3 —メチルー 2 —プテニル、 ゲラニル等が挙げられる。 本発明はまた、 下記式 〔Μ〕
〔m〕
で表されるァトぺニン A 4である電子伝達系の複合体]]:阻害剤に関し、 該阻害剤 はゥシ心臓複合体 II、 ラッ ト肝臓複合体]!、 ブタ回虫複合体 Iのいずれかに対し て阻害活性を有する電子伝達系の複合体 阻害剤に関する。
本発明はまた、 下記式 〔Ι Π
〕
で表されるァトぺニン A 5である電子伝達系 0複合体] [阻害剤に関し、 該阻害剤 はゥシ心臓複合体 ii、 ラッ ト肝臓複合体] r、 プ夕回虫複合体! [のいずれかに対し て阻害活性を有する電子伝達系の複合体 It阻害剤に関する。 本発明はまた、 下記式 〔V〕
〔V〕
で表されるァトぺニン Bである電子伝達系の複合体! [阻害剤に関し、 該阻害剤は ゥシ心臓複合体 I、 ラット肝臓複合体 I、 ブ夕回虫複合体 IIのいずれかに対して 阻害活性を有する電子伝達系の複合体 I阻害剤に関する。 本発明は更にまた、 下記式 〔VI〕
〔VI〕
で表されるハージァノピリ ドンである電子伝達系の複合体] I阻害剤に関し、 該阻 害剤はゥシ心臓複合体]!、 ラット肝臓複合体]!、 ブ夕回虫複合体 Iのいずれかに
対して阻害活性を有する電子伝達系の複合体 I阻害剤に関する。 本発明は更にまた、 電子伝達系の複合体! [に対して阻害活性を有する前記の式 〔皿〕 で表されるアトべニン A4、 式 〔10 で表されるアトべニン A5、 及び式 〔V〕 で表されるアトべニン Bを産生する微生物が、 ぺニシリウム エスピー (
Pen i c i l l i um s p. ) FO- 1 25 (FERM BP— 8 048 ) である微生物に関する。 本発明に用いた既知の抗生物質アトべニン A 4、 アトべニン A 5、 及びアトべ ニン Bは、 本発明の発明者らのうち、 大村智、 供田洋らがぺニシリウム エスピ (P e n i c i I l i um s p. ) FO— 1 25菌株の培養液中に抗真菌活性 を有する物質を見出し、 FO— 1 25A4、 A5、 Bと命名して特許出願を行つ た抗真菌抗生物質である (特開平 1一 1 99582号) 。 従って、 本物質ァトぺ ニン A 4、 A 5、 及び Bは、 特開平 1一 1 99582号に記載の方法、 あるいは その変法にしたがって、 ぺニシリウム エスピー e— n— i c i 1 1 i 1 urn s p. ) FO- 1 25菌株を培養し、 その培養液を精製することにより、 得るこ とができる。 すなわち、 本菌株を種培養後、 ジャーフアーメンターで培養し、 培養液を遠心 分離して上清を得る。 これを酢酸ェチルで抽出し、 濃縮後シリカゲルカラムクロ マトグラフィ一に供し、 へキサン一酢酸ェチル系で溶出する。 こうして得られた アトべニン各成分粗物質を、 セフアデックス LH— 20カラムクロマトグラフィ —に供し、 クロ口ホルム一メタノール系で溶出することにより、 単一なアトぺニ ン A4、 A5、 Bを得ることができる。 また、 上記アトべニン各成分粗物質は、 1 OmMリン酸緩衝液 (pH3. 0) を含んだァセトニトリルを用いた逆相高速 液体クロマトグラフィ一を 1回または繰り返し行うことによつても、 単一なァト ぺニン A 4、 A 5、 Bを得ることができる。
上記のァトぺニン A 4、 A 5、 Bを産生する P e n i c i 1 1 i urn s p. FO- 1 25菌株は、 特許手続上の微生物の寄託の国際的承認に関するブ夕ぺス ト条約に従い、 日本国茨城県つくば市東 1丁目 1番地 1 中央第 6 (郵便番号 3 05 - 8566 ) [A I ST Ts ukub a Cen t r a l 6, 1— 1 , H i g a s h i 1 - C h o m e Ts ukub a— s h i, I b a r a k i - ken 305- 8566 Jap an] に所在する独立行政法人産業技術総合 研究所 特許生物寄託センター [I n t e r na t i ona l Pa t en t Or gan i sm Depo s i t a r y Na t i ona l I n s t i t u t e o f Advan c e d I ndu s t r i a l Sc i e n c e an d Te c hno l o y] に平成 1 4年 (2002) 5月 22日に寄託され、 受託番号 FERM BP- 8048が付与された。 本菌株 P e n i c i 1 1 i urn s p. F 0— 1 25の菌学的性状については 特開平 1一 1 99582号に述べてあるが、 本菌株は再寄託のため、 以下にその 菌学的性状の概要を説明する。
( a ) 形態的性質
本菌株は、 麦芽汁寒天培地、 バレイショ ·ブドウ糖寒天培地、 Y p S s寒天培 地などで比較的良好に生育し、 分生子の着生も良好である。 YpS s培地に生育 したコロニーを顕微鏡で観察すると、 菌糸は透明で隔壁を有しており、 分生子柄 は基底菌糸より直生している。
ぺニシラスは複輪生一対称体である。 大きさは変化に富み、 まれに単輪生体も 認められる。 基底梗子の大きさは 1 5〜20 X 3〜4〃mで 3〜5個着生する。 梗子はペン先型で 3〜 6個群生し、 大きさは 1 0〜1 5 X 2〜 4 mである。 はじめはフィァ口型分生子が梗子の頂端に 1個着生し、 培養時間の経過ととも に連鎖状となり、 最終的にはこの連鎖はレ 50 m前後に達する。 電子顕微鏡で 観察すると、 分生子は楕円形で、 大きさは 2. 2〜3. 1 X 1. 6〜2. 0 mm であり、 その表面は平滑である。
( b ) 各培地上での性状
各種培地上で 2 7 °C、 1 4日間培養した場合の肉眼的観察結果を下記の第 1表 に示す。
第 1表 培地 分生子
培地上の生育 コロニ一裏面 形成 色 可溶性 コロニ- 状態 の色調 の直径 麦芽汁寒天培地
良好、 周辺部;黄緑色 良好 黄緑色 なし 5 8 mm 菌糸は拡散せず、 中心部;喑赤褐色 〜緑色
ビロード状、 白色 f ·ブドウ糖寒天培地
良好、 黄緑色 良好 緑色 なし 6 0 mm 菌糸は拡散せず、
ビロード状、 白色 ッァぺック寒天培地
良好、 アイボリ 中程度 アイボリー なし 6 2 mm 菌糸は拡散せず、
フェルト状、 白色 サブ口—寒天培地
良好、 ベ一ジ 良好 淡青色 なし 6 1 mm 菌糸は拡散せず、
フェルト状、 白色
ォ—トミール寒天培地
良好、 黄色〜黄緑色 良好 深緑色 なし 65mm 菌糸は拡散して生育、
ビロード状、 白色 合成厶コール寒天培地
良好、 無色 僅かに 白色 なし 66mm 菌糸は長く拡散して生育、
羊毛状、 透明
Yp S s寒天培地
良好、 白色〜
菌糸は拡散せず、 緑色 良好 綠色 なし 64 mm ビロード状、 白色
( c ) 生理学的、 生態的性状
本菌株の最適生育条件は、 YpS s培地において pH4〜8、 温度 22〜33 °Cである。 本菌株の生育範囲は YpS s培地において pH2〜9、 温度 1 5〜3 9°Cであり、 好気性菌である。 前記の諸性状を有するぺニシリウ厶 エスピー F〇— 1 25菌株から得られ たァトぺニン A4、 ァトぺニン A5及びァトぺニン Bの理化学的性状は文献記載 値と一致した (S. Omu r a, H. To— mo da, K. Κ i mu r a, D. 一 Z. Z h e n, H. Kumaga i, K. I ga r a s h i, N. I m a m u r a , Y. Takaha s h i, Y. T a n a k a and Y. Iwa i、 J . An t i b i o t. 第 4 1巻、 1 769— 1 773頁、 1 988年、 および H.
K u m a g a i , H. N i s h i d a , N. I m a m υ r a , H. T o m o d a and S. 〇mu r a、 J. An t i b i o t. 第 43巻、 1 553— 1 5
58頁、 1 990年) 。 .
本物質ァトぺニン A4、 A5及び Bの理化学的性状を要約すると以下のとおり である。
[ァ トぺニン A 4 ]
( 1 ) 性状 白色粉末
( 2 ) 分子量 33 1
( 3 ) 分子式 Ci5H22N05 C 1
( 4)紫外部吸収極大 (エタノール中) : 235 nm、 267n m、 320 η mに極大吸収を有する。
( 5 ) 赤外部吸収極大 (KBr錠) : 1 645、 1 600、 1 440、 1 32 0、 1 200、 1 1 60、 995 c m—1に極大吸収を有する。
(6) 'Η—プロトン核磁気共鳴スぺクトル:重クロ口ホルム中の化学シフト (p pm) 及び Jは結合定数 (Hz) : 54. 1 9 ( 3 H, s) 、 4. 1 8 (1
H, m)、 4. 1 4 (1 H, d q, J= 3. 1, 6. 7) 、 3. 80 ( 3 H, · s ) 、 1. 82 ( 1 H, m) 、 1. 76 ( 1 H, m)、 1. 53 ( 1 H, d d d, J= 6. 2, 6. 2, 1 2. 4)、 1. 45 ( 3 H, d, J= 6. 7) 、 1. 1 5 (3 H, d; J= 6. 8) 、 0. 96 ( 3 H, d, J = 6. 7) 。
(7)
13C核磁気共鳴スペクトル:重クロ口ホルム中の化学.シフト (ppm) : <521 0. 1、 1 7 1. 1、 1 6 1. 8、 1 55. 5、 1 21. 2、 1 00. 5、 63. 1、 6 1. 5、 57. 9、 39. 9、 37. 7、 37. 1、 22. 7
以上、 各種理化学的性状やスペク トル ir "夕から、 本アトべニン A4物質は下 記式 〔II〕 で表される化学構造と解析された。
〔IE〕
[ァトぺニン A 5 ]
( 1 ) 性状 白色粉末
( 2 ) 分子量 3 6 5
( 3 ) 分子式 Cl5H2,N05 C 12
(4) 紫外部吸収極大 (エタノール中) 2 3 7 nm、 2 7 2 nm、 3 2 0 η mに極大吸収を有する。
( 5 ) 赤外部吸収極大 (KB r錠) : 1 6 4 5、 1 6 0 0、 1 440、 1 3 2 0、 1 20 0、 1 1 6 0、 9 9 5 c m—1に極大吸収を有する。
(6) 1H—プロトン核磁気共鳴スぺクトル:重クロ口ホルム中の化学シフト (p pm) 及び Jは結合定数 (Hz) : δ A . 2 1 ( 3 H, s) 、 4. 2 1 ( 1
H, m) 、 4. 1 1 ( 1 H, d d d, J= 2. 6, 5. 9, 8. 5) 、 3. 77 (3H, s) 、 3. 7 1 ( 1 H, d d, J= 5. 9, 1 1. 2) 、 3. 6 2 ( 1 H, d d, J = 8. 5, 1 1. 2)、 2. 1 6 ( 1 H, m) . 1. 9 0 ( 1 H, d d d, J= 7. 1 , 8. 1, 1 3. 6) 、 1. 5 0 ( 1 H, d d d, J= 6. 5, 7. 3, 1 3. 6) 、 1. 1 5 ( 3 H, d, J= 6. 8) ·、 0. 9 2 ( 3 H , d, J= 6. 5) 。
(7)
13C核磁気共鳴スペクトル:重クロ口ホルム中の化学シフ ト (p pm) : 520 9. 8、 1 72. 5、 1 6 1. 9、 1 55. 2、 1 2 0. 9、 1 0 0. 8、 6 5. 4、 6 1. 6、 5 8. 3、 4 5. 9、 3 9. 3、 3 7. 5、 3 2. 5
以上、 各種理化学的性状やスペクトルデータから、 本アトべニン A5物質は下 記式 〔IV〕 で表される化学構造と解析された。
〔IV〕
[ァトぺニン B]
( 1 ) 性状 白色粉末
( 2 ) 分子量 29 7
( 3 ) 分子式
(4) 紫外部吸収極大 (エタノール中) : 2 37 nm、 270 nm, 3 1 8 nmに極大吸収を有する。
( 5 ) 赤外部吸収極大 (KBr錠) : 1 6 4 5、 1 6 0 0、 1 44 0、 1 3 2 0、 1 2 0 0、 1 1 6 0、 9 95 c m 1に極大吸収を有する。
( 6) —プロトン核磁気共鳴スペクトル:重ピリジン中の化学シフト (p pm) 及び Jは結合定数 (Hz) : 54. 3 0 ( 1 H, m)、 3. 7 8 ( 3 H, s)、 3. 7 1 (3H, s) 、 1. 7 1 ( 1 H, d d d, J = 5. 3, 5. 9, 1 2. 5 )、 1. 38 ( 1 H, m)、 1. 3 3 ( 1 H, m) . 1. 2 1 ( 1 H, m)、 1. 1 9 (3H, d, J= 6. 6)、 1. 0 6 ( 1 H, m)、 0. 7 1 ( 3H, d d, J = 7. 3, 7. 3) 、 0. 8 6 ( 3 H, d, J= 6. 4) 。
(7) 13C核磁気共鳴スペクトル:重ピリジン中の化学シフト (ppm) : δ 2 1 1. 7、 1 6 5. 8、 1 62. 6、 1 5 9. 9、 1 24. 9、 1 0 0. 6、 6 0. 6、 54. 3、 4 1. 9、 4 1. 1、 30. 6、 2 1. 0、 1 9. 1、 1 7. 1、 1 1. 7ο
以上、 各種理化学的性状やスペクトルデータから、 本アトべニン Β物質は下記 式 〔V〕 で表される化学構造と解析された。
〔V〕
[ハージァノピリ ドン]
ノヽ一ジァノピリ ドン (Ha r z i anopyr i done) は、 F. Tr e e 0 u r t , M. Ma l l e t, 0. Mong i n and G. Que gu i n e rの方法 (J. He t e r o c y c l i c Che m. 第 32巻、 1 1 1 7 - 1 1 24頁、 1 995年) にしたがって合成することができる。 すなわち、 2, 3—ジメ トキシピリジンより 4段階で 6 _ブロモ一 2, 3—ジメ トキシ— , —ジイソプロピルカーバメートを得て、 ピリ ドンに変換し、 これを (2— (トリ メチルシリル) エトキシ) メチル (S.EM) 基で保護する。 これにプチルリチウ ムを加え (4E) — 2—メチル一4—へキセナ一ルと反応させることで得られる アルコールを、 ピリジニゥムクロ口クロメートでケトンに酸化し、 次いでカーバ メートおよび S EMの脱保護を行うことでハ一ジァノピリ ドンを合成できる。 得 られたハージァノピリ ドンの理化学的性状は文献記載値と一致した (Ju l i a
M. D i ck i n s on, Jame s R. Han s on, an d Pe t e r B. Hi t c hc ock r J. C h e m. So c. Pe rk i n T r a n s. I、 1 885 - 1 887頁、 1 989年) 。
本ハージァノピリ ドン物質の理化学的性状を要約すると以下のとおりである。
( 1 ) 性状 : 白色粉末
( 2 ) 分子量: 28 1
(3) 分子式: C14H19N05
(4) 紫外部吸収極大 (エタノール中) 243請、 267請、 33 1 η mに極大吸収を有する。
( 5 ) 赤外部吸収極大 (KB r錠) : 1 725、 1 6 5 0、 1 6 00、 7 2 0 cm— 1に極大吸収を有する。
( 6) !H—プロトン核磁気共鳴スぺクトル:重クロ口ホルム中の化学シフト (p pm) 及び Jは結合定数 (Hz) : 51 6. 4 ( 1 H, s) 、 1 2. 3 ( 1
H, b r . s ) 、 5. 4 2 ( 1 H, m) 、 5. 3 8 ( 1 H, m) 、 4. 1 7 (3
H, s) , 3. 9 5 ( 1 H, m) 、 3. 79 ( 3 H, s ) 、 2. 4 5 ( 1 H, d d d, J= 6. 0, 6. 0, 1 4. 5) 、 2. 0 5 ( 1 H, d d d, J= 6. 5 , 6. 5, 1 4. 5) 、 1. 6 5 ( 3 H, d, J= 6. 5) 、 1. 30 ( 3 H, d, J= 6. 5) o
(7) 13C核磁気共鳴スペクトル:重クロ口ホルム中の化学シフト (p pm) : (520 9. 8、 1 72. 9、 1 6 1. 8、 1 5 5. 7、 1 28. 7、 1 27.
I、 1 2 1. 6、 1 0 0. 6、 6 1. 5、 5 7. 6、 4 3. 1、 3 6. 1、 1 7 . 9、 1 6. 3。
以上、 各種理化学的性状やスぺクトルデータから、 本ハージァノピリ ドンは下 記式 〔VI〕 で表される化学構造と解析された。
発明を実施するための最良の形態
次に、 参考例及び実施例を挙げて本発明を説明するが、 本発明はこれのみに 限定されるものではない。 参考例 1
テノィルトリフルォロアセトンのゥシ心臓複合体 Iに対する阻害活性 複合体 I (コハク酸ュビキノン酸化還元酵素) として、 ゥシ心臓については、
S. T a k am i y aらの方法 (D e v e 1 o pm e n t a 1 chang e s i n t he r e s p i r a t o r y c ha i n o f As c a r i s mi t ho chond r i a : B i o ch im. B i ophy s. Ac t a、 第 1 1 4 1巻、 65— 7 1頁、 1 993年) で調製したミ トコンドリアを用いた 。 複合体]!のコハク酸デヒドロゲナーゼ活性は、 コハク酸添加によるジクロロフ ヱノールインドフヱノール (DC I P、 シグマ社製) の酸化型から還元型への変 化速度を電子受容体 (DC I P) に特有な吸収極大の吸光度の変化として測定し た。
すななち、 5 OmMリン酸緩衝液 (pH 7. 5) 中にュビキノン一 2 (シグマ 社製) 、 DC I Pをそれぞれ終濃度 1 00〃M、 70 Mになるように加え、 テ ノィルトリフルォロアセトンを加え、 さらに複合体 Iを加えた後、 終濃度 1 Om Mのコハク酸カリウムの添加で 25°Cで反応を開始した。 反応速度は、 コハク酸 からの電子を受け取った DC I Pの還元型 (emM— 11 cm— 1 : 21) の生成速 度を 600 nmの吸光度変化で測定した。 活性は 1分間に還元された D C I Pの モル数で表した。 また末端酸化酵素を阻害して還元力の漏出を防ぐ必要から、 終 濃度 1 OmMのシアン化カリウムを加えた。 測定結果は第 2表に示す通りであつ た。 参考例 2
カルボキシンのゥシ心臓複合体 I [に対する阻害活性
複合体 IIとして、 ゥシ心臓については、 参考例 1と同様の方法で調製したミ ト コンドリアを用いた。 複合体 Iのコハク酸デヒドロゲナーゼ活性は、 コハク酸添 加による DC I Pの酸化型から還元型への変化速度を電子受容体 (DC I P) に 特有な吸収極大の吸光度の変化として測定した。 すななち、 5 OmMリン酸緩衝 液 (pH7. 5) 中にュビキノン— 2、 DC I Pをそれぞれ終濃度 1 00 //M、 70 になるように加え、 カルボキシンを加え、 さらに複合体 Iを加えた後、 終濃度 1 OmMのコハク酸カリウムの添加で 25°Cで反応を開始した。 反応速度 は、 コハク酸からの電子を受け取った DC I Pの還元型 (smNT11 cm— 1: 2
1 ) の生成速度を 600 nmの吸光度変化で測定した。 活性は 1分間に還元され た DC I Pのモノレ,数で表した。 また末端酸化酵素を阻害して還元力の漏出を防ぐ 必要から、 終濃度 1 OmMのシアン化カリウムを加えた。 測定結果は第 2表に示 す通りであった。 実施例 1
アトべニン A4のゥシ心臓複合体 Hに対する阻害活性
複合体 It (コハク酸ュビキノン酸化還元酵素) として、 ゥシ心臓については、 参考例 1と同様の方法で調製したミ トコンドリアを用いた。 複合体 Hのコハク酸 デヒドロゲナ一ゼ活性は、 コハク酸添加による DC I Pの酸化型から還元型への 変化速度を電子受容体 (DC I P) に特有な吸収極大の吸光度の変化として測定 した。 すなわち、 5 OmMリン酸緩衝液 (pH 7. 5 ) 中にュビキノ ン— 2、 D C I Pをそれぞれ終濃度 1 00 uM 70 Mになるように加え、 ァトぺニン A 4を加え、 さらに複合体 Iを加えた後、 終濃度 1 OmMのコハク酸カリウムの添 加で 25 °Cで反応を開始した。 反応速度は、 コハク酸からの電子を受け取った D C I Pの還元型 (επιΜ— 11 cm— 1 : 21) の生成速度を 600 nmの吸光度変 化で測定した。 活性は 1分間に還元された DC I Pのモル数で表した。 また末端 酸化酵素を阻害して還元力の漏出を防ぐ必要から、 終濃度 1 OmMのシアン化力 リウムを加えた。 測定結果は第 2表に示す通りであった。 実施例 2
アトべニン A4のラット肝臓複合体 Iに対する阻害活性
複合体]!として、 ラッ ト肝臓については、 参考例 1と同様の方法で調製したミ トコンドリアを用いた。 複合体]!のコハク酸デヒドロゲナ一ゼ活性は、 コノ、ク酸 添加による DC I Pの酸化型から還元型への変化速度を電子受容体 (DC I P) に特有な吸収極大の吸光度の変化として測定した。 すなわち、 5 OmMリン酸緩 衝液 (pH 7. 5) 中にュビキノ ン— 2、 DC I Pをそれぞれ終濃度 1 00〃M 、 70〃Mになるように加え、 アトべニン A 4を加え、 さらに複合体 Iを加えた
後、 終濃度 1 OmMのコハク酸カリウムの添加で 25 °Cで反応を開始した。 反応 速度は、 コハク酸からの電子を受け取った DC I Pの還元型 (emM— 11 cm"1 : 21) の生成速度を 600 nmの吸光度変化で測定した。 活性は 1分間に還元 された DC I Pのモル数で表した。 また末端酸化酵素を阻害して還元力の漏出を 防ぐ必要から、 終濃度 1 OmMのシアン化カリウムを加えた。 測定結果は第 2表 に示す通りであった。 実施例 3
アトべニン A 4のブ夕回虫複合体 Iに対する阻害活性
複合体: IIとして、 ブタ回虫については F. S a r υ t aらの方法 (S t ag e -s p e c i f i c I s o f o r m s o f Comp l ex I C S υ c c i na t e— Ub i qu i non e Ox i do r e du c t a s e) i n M i t ho c hon d r i a f r om t he Pa r a s i t i c N e m a t o d e, As c a r i s s u urn : J. B i o l. C h e m. 第 270巻、 928— 9 32頁、 1 9 95年) で調製した精製複合体 Iを用いた。 複合体 Iの コハク酸デヒドロゲナ一ゼ活性は、 コハク酸添加による DC I Pの酸化型から還 元型への変化速度を電子受容体 (DC I P) に特有な吸収極大の吸光度の変化と して測定した。
すなわち、 5 OmMリン酸緩衝液 (pH 7. 5 ) 中にュビキノン一 2、 D C I Pをそれぞれ終濃度 1 00〃M、 70〃Mになるように加え、 ァトぺニン A 4を 加え、 さらに複合体 Iを加えた後、 終濃度 1 OmMのコハク酸カリウムの添加で 25°Cで反応を開始した。 反応速度は、 コハク酸からの電子を受け取った DC I Pの還元型 (emM—11 cm"1 : 21 ) の生成速度を 600 nmの吸光度変化で 測定した。 活性は 1分間に還元された DC I Pのモル数で表した。 また末端酸化 酵素を阻害して還元力の漏出を防ぐ必要から、 終濃度 1 OmMのシアン化力リウ ムを加えた。 測定結果は第 2表に示す通りであった。
実施例 4
アトべニン A 5のゥシ心臓複合体 Hに対する阻害活性
複合体 IIとして、 ゥシ心臓については、 参考例 1と同様の方法で調製したミ ト コンドリアを用いた。 複合体 JIのコハク酸デヒドロゲナーゼ活性は、 コハク酸添 加による DC I Pの酸化型から還元型への変化速度を電子受容体 (DC I P) に 特有な吸収極大の吸光度の変化として測定した。 すなわち、 5 OmMリン酸緩衝 液 (pH 7. 5) 中にュビキノン— 2、 DC I Pをそれぞれ終濃度 1 00〃M、 70 /Mになるように加え、 アトべニン A 5を加え、 さらに複合体 Iを加えた後 、 終濃度 1 OmMのコハク酸カリウムの添加で 25 °Cで反応を開始した。 反応速 度は、 コハク酸からの電子を受け取った DC I Pの還元型 (smM— 11 cm— 1 : 21 ) の生成速度を 600 nmの吸光度変化で測定した。 活性は 1分間に還元さ れた DC I Pのモル数で表した。 また末端酸化酵素を阻害して還元力の漏出を防 ぐ必要から、 終濃度 1 OmMのシアン化カリウムを加えた。 測定結果は第 2表に 示す通りであった。 実施例 5
アトべニン A 5のラッ ト肝臓複合体 Iに対する阻害活性
複合体] Iとして、 ラッ ト肝臓については、 参考例 1と同様の方法で調製したミ トコンドリアを用いた。 複合体! [のコハク酸デヒドロゲナーゼ活性は、 コハク酸 添加による DC I Pの酸化型から還元型への変化速度を電子受容体 (DC I P) に特有な吸収極大の吸光度の変化として測定した。 すなわち、 5 OmMリン酸緩 衝液 (pH 7. 5) 中にュビキノンー 2、 DC I Pをそれぞれ終濃度 1 00〃M 、 70 zMになるように加え、 アトべニン A 5を加え、 さらに複合体 Hを加えた 後、 終濃度 1 OmMのコハク酸カリウムの添加で 25°Cで反応を開始した。 反応 速度は、 コハク酸からの電子を受け取った DC I Pの還元型 (emM— 11 cm一1 : 21) の生成速度を 600 nmの吸光度変化で測定した。 活性は 1分間に還元 された DC I Pのモル数で表した。 また末端酸化酵素を阻害して還元力の漏出を 防ぐ必要から、 終濃度 1 OmMのシアン化カリウムを加えた。 測定結果は第 2表
に示す通りであった。 実施例 6
アトべニン A 5のプタ回虫複合体 Iに対する阻害活性
複合体! [として、 ブタ回虫については、 実施例 3と同様の方法で調製した精製 複合体 Iを用いた。 複合体 Iのコハク酸デヒドロゲナーゼ活性は、 コハク酸添加 による DC I Pの酸化型から還元型への変化速度を電子受容体 (DC I P) に特 有な吸収極大の吸光度の変化として測定した。 すなわち、 5 OmMリン酸緩衝液
(pH 7. 5) 中にュビキノン一 2、 DC I Pをそれぞれ終濃度 1 00〃M、 7 0〃Mになるように加え、 アトべニン A 5を加え、 さらに複合体! [を加えた後、 終濃度 1 OmMのコハク酸カリウムの添加で 25°Cで反応を開始した。 反応速度 は、 コハク酸からの電子を受け取った DC I Pの還元型 (smM— 11 cm— 1: 2
1) の生成速度を 600 nmの吸光度変化で測定した。 活性は 1分間に還元され た DC I Pのモル数で表した。 また末端酸化酵素を阻害して還元力の漏出を防ぐ 必要から、 終濃度 1 OmMのシアン化カリウムを加えた。 測定結果は第 2表に示 す通りであった。 実施例 7
ァトぺニン Bのゥシ心臓複合体 Iに対する阻害活性
複合体! [として、 ゥシ心臓については、 参考例 1と同様の方法で調製したミ ト コンドリアを用いた。 複合体 Iのコハク酸デヒドロゲナーゼ活性は、 コハク酸添 加による DC I Pの酸化型から還元型への変化速度を電子受容体 (DC I P) に 特有な吸収極大の吸光度の変化として測定した。 すなわち、 5 OmMリン酸緩衝 液 (pH 7. 5) 中にュビキノン— 2、 DC I Pをそれぞれ終濃度 1 00 / M、
70 zMになるように加え、 アトべニン Bを加え、 さらに複合体 Iを加えた後、 終濃度 1 OmMのコハク酸カリウムの添加で 25°Cで反応を開始した。 反応速度 は、 コハク酸からの電子を受け取った DC I Pの還元型 (emM— 11 cm : 2
1) の生成速度を 600 nmの吸光度変化で測定した。 活性は 1分間に還元され
た DC I Pのモル数で表した。 また末端酸化酵素を阻害して還元力の漏出を防ぐ 必要から、 終濃度 1 OmMのシアン化カリウムを加えた。 測定結果は第 2表に示 す通りであった。 実施例 8
アトべニン Bのラット肝臓複合体に対する阻害活性
複合体 Iとして、 ラット肝臓については、 参考例 1と同様の方法で調製したミ トコンドリアを用いた。 複合体! [のコハク酸デヒドロゲナ一ゼ活性は、 コハク酸 添加による DC I Pの酸化型から還元型への変化速度を電子受容体 (DC I P) に特有な吸収極大の吸光度の変化として測定した。 すなわち、 5 OmMリン酸緩 衝液 (pH7. 5) 中にュビキノン一 2、 DC I Pをそれぞれ終濃度 1 00 M 、 70 Mになるように加え、 アトべニン Bを加え、 さらに複合体! [を加えた後 、 終濃度 1 OmMのコハク酸カリウムの添加で 25°Cで反応を開始した。 反応速 度は、 コハク酸からの電子を受け取った DC I Pの還元型 (επΜ-11 cm— 1: 2 1 ) の生成速度を 600 nmの吸光度変化で測定した。 活性は 1分間に還元さ れた DC I Pのモル数で表した。 また末端酸化酵素を阻害して還元力の漏出を防 ぐ必要から、 終濃度 1 OmMのシアン化カリウムを加えた。 測定結果は第 2表に 示す通りであった。 実施例 9
了トぺニン Bのブタ回虫複合体! [に対する阻害活性
複合体! [として、 ブタ回虫については、 実施例 3と同様の方法で調製した精製 複合体 Iを用いた。 複合体 Iのコハク酸デヒドロゲナーゼ活性は、 コハク酸添加 による DC I Pの酸化型から還元型への変化速度を電子受容体 (DC I P) に特 有な吸収極大の吸光度の変化として測定した。 すなわち、 5 OmMリン酸緩衝液 (pH 7. 5) 中にュビキノン一 2、 DC I Pをそれぞれ終濃度 1 00〃M、 7 O ^Mになるように加え、 アトべニン Bを加え、 さらに複合体! [を加えた後、 終 濃度 1 OmMのコハク酸カリウムの添加で 25 °Cで反応を開始した。 反応速度は
、 コハク酸からの電子を受け取った DC I Pの還元型 (smM— 11 cm— 1 : 21 ) の生成速度を 600 nmの吸光度変化で測定した。 活性は 1分間に還元された DC I Pのモル数で表した。,また末端酸化酵素を阻害して還元力の漏出を防ぐ必 要から、 終濃度 1 OmMのシアン化カリウムを加えた。 測定結果は第 2表に示す 通りであった。 実施例 1 0
ハージァノピリ ドンのゥシ心臓複合体 Iに対する阻害活性
複合体! [として、 ゥシ心臓については、 参考例 1と同様の方法で調製したミ ト コンドリアを用いた。 複合体! [のコハク酸デヒドロゲナ一ゼ活性は、 コハク酸添 加による DC I Pの酸化型から還元型への変化速度を電子受容体 (DC I P) に 特有な吸収極大の吸光度の変化として測定した。 すなわち、 5 OmMリン酸緩衝 液 (pH7. 5) 中にュビキノン— 2、 DC I Pをそれぞれ終濃度 1 00 M、 70〃Mになるように加え、 ハージァノピリ ドンを加え、 さらに複合体]!を加え た後、 終濃度 1 OmMのコハク酸カリウムの添加で 25°Cで反応を開始した。 反 応速度は、 コハク酸からの電子を受け取った DC I Pの還元型 (smM—11 cm 一1 : 2 1 ) の生成速度を 600 nmの吸光度変化で測定した。 活性は 1分間に還 元された DC I Pのモル数で表した。 また末端酸化酵素を阻害して還元力の漏出 を防ぐ必要から、 終濃度 1 OmMのシアン化カリウムを加えた。 測定結果は第 2 表に示す通りであった。 実施例 1 1
ハージァノピリ ドンのラット肝臓複合体 Hに対する阻害活性
複合体]!として、 ラット肝臓については、 参考例 1と同様の方法で調製したミ トコンドリアを用いた。 複合体互のコハク酸デヒドロゲナーゼ活性は、 コハク酸 添加による DC I Pの酸化型から還元型への変化速度を電子受容体 (DC I P) に特有な吸収極大の吸光度の変化として測定した。 すなわち、 5 OmMリン酸緩 衝液 (pH 7. 5) 中にュビキノン一 2、 DC I Pをそれぞれ終濃度 1 00〃M
、 70 Mになるように加え、 ハージァノピリ ドンを加え、 さらに複合体丑を加 えた後、 終濃度 1 OmMのコハク酸カリウムの添加で 25°Cで反応を開始した。 反応速度は、 コハク酸からの電子を受け取った DC I Pの還元型 (smM— 11 c m一1 : 21) の生成速度を 600 nmの吸光度変化で測定した。 活性は 1分間に 還元された DC I Pのモル数で表した。 また末端酸化酵素を阻害して還元力の漏 出を防ぐ必要から、 終濃度 1 OmMのシアン化カリウムを加えた。 測定結果は第 2表に示す通りであった。 実施例 1 2
ハージァノピリ ドンのブ夕回虫複合体 Iに対する阻害活性
複合体 Iとして、 ブタ回虫については、 実施例 3と同様の方法で調製した精製 複合体]!を用いた。 複合体]!のコハク酸デヒドロゲナーゼ活性は、 コハク酸添加 による DC I Pの酸化型から還元型への変化速度を電子受容体 (DC I P) に特 有な吸収極大の吸光度の変化として測定した。 すなわち、 5 OmMリン酸緩衝液 ( H 7. 5) 中にュビキノン— 2、 DC I Pをそれぞれ終濃度 1 00〃M、 7 0 /Mになるように加え、 ハージァノピリ ドンを加え、 さらに複合体 Iを加えた 後、 終濃度 1 OmMのコハク酸カリウムの添加で 25°Cで反応を開始した。 反応 速度は、 コハク酸からの電子を受け取った DC I Pの還元型 (smM— cm一1 : 21) の生成速度を 600 nmの吸光度変化で測定した。 活性は 1分間に還元 された DC I Pのモル数で表した。 また末端酸化酵素を阻害して還元力の漏出を 防ぐ必要から、 終濃度 1 OmMのシアン化カリウムを加えた。 測定結果は第 2表 に示す通りであった。 以上の参考例および各実施例における阻害活性については、 下記第 2表に示す 通りであり、 複合体丑の 50%阻害濃度 ( I C50、 nM) として示した。
第 2表 阻害剤 合 体 I
ゥシ心臓 ラッ ト肝 n ブタ回虫 ァトぺニン A 4 1 1 24 220 アトべニン A 5 3. 3. 32 ァトぺニン B 1 0 20 50 ハ一ジァノピリ ドン 1 7 200 2000 テノィルトリフルォロアセトン 5800 NT NT カルボキシン 1 100 NT NT
NT: n o t t e s t
上記の測定結果から、 2—ピリジノール誘導体もしくは互変異性体の 2—ピリ ドン誘導体であるアトべニン A 4、 A 5、 Bゃハ一ジァノピリ ドンは、 ゥシ心臓 複合体]!、 ラット肝臓複合体 Iや、 ブ夕回虫複合体 IIに対して nMオーダ一の強 い阻害を示した。 また、 それらのゥシ心臓複合体] [に対する阻害活性を、 これま で報告されている複合体! [阻害剤のティノルトリフルォロアセトンゃカルボキシ ンと比較すると、 60〜1 600倍強い阻害活性を示した。 産業上の利用分野
以上に説明したように、 2—ピリジノール誘導体もしくはその互変異性体であ る 2—ピリ ドン誘導体、 またはそれらの塩を含有するアトべニン A4、 A5、 及 び Bやハージァノピリ ドンは、 nMオーダ一でゥシ心臓複合体 I、 ラッ ト肝臓複 合体! [や、 ブ夕回虫複合体! [などを強い活性で阻害した。 したがって、 本発明の 2 -ピリジノール誘導体もしくはその互変異性体である 2—ピリ ドン誘導体は、 電子伝達系の複合体 H阻害剤として有用であると期待される。