明 細 書
チアゾール化合物の製造方法 技術分野:
本発明は、 農医薬中間体として有用なチアゾール化合物の製造方法に関する。
背景技術:
本発明に係わるチアゾ一ル化合物のうち、 2位にシァノメチル基を有するチアゾー ル化合物は、殺虫剤の中間体として有用な化合物であり、その製造方法は過去に幾つ か報告されている。
例えば、特公平 6— 76394号公報 (=EP 189960) には、 2—シァノチ オアセトアミ ドと、 1一プロモー 3, 3—ジメチルー 2—ペンタノンまたはプロモピ ナコロンを、エタノール中水酸化カリウムを用いて室温、 および還流温度で反応させ て目的とする 2—シァノメチルー 4—置換チアゾールをそれぞれ収率 66%、および 52%で得たことが記載されている。
特開平 4— 89869号公報には、 2—シァノチオアセトアミ ドと、 フヱナシルブ 口マイドをエタノール中還流温度で反応させて 2—シァノメチルー 5—フヱニルー チアゾールを収率 60%で得たことが記載されている。
また、 Or g. Synth., Co l l. Vo l. 3、 332には、 2, 4ージ メチルチアゾールの製造方法として、チオアセトアミ ドとクロ口アセトンをベンゼン 中還流温度で反応させ、収率 41—45%で目的物が得られることが記載されている。 しかし、 これら公知の方法はいずれも収率的には満足のいくものではなかった。 ま た、 アルコール等の極性溶媒を用いて反応を行った場合、分離、 回収操作が他の有機 溶媒を用いた場合と比較して手間がかかるという問題があつた。 発明の開示:
本発明は、収率がよく、 しかも操作性、安全性に優れた、工業的なチアゾール化合 物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、反応溶媒として水を用い るか、 アルコール等の極性溶媒以外の有機溶媒と塩基を組み合わせることにより、収 率、 操作性が向上することを見出し、 本発明を完成するに至った。
すなわち、 本発明は、 第 1に
(式中、 は、 水素原子、 置換基を有してもよい C1〜C 20の炭化水素基、 置換 基を有してもよいへテロ環基、置換基を有してもよい C 1〜C 20のアルコキシカル ボニル基、 または、 無置換もしくは置換アミノ基を表し、 R
2は水素原子、 ハロゲン 原子、置換基を有してもよい C 1〜C 20の炭化水素基、置換基を有してもよいへテ 口環基、置換基を有してもよい C 1〜C20アルコキシカルボニル基、置換基を有し てもよい C1〜C20のァシル基、 ニトロ基、 またはシァノ基を表し、 R
3は、 置換 基を有してもよい C1〜C 20の炭化水素基、置換基を有してもよいへテロ環基、置 換基を有してもよい C 1〜C 20のアルコキシカルボ二ル基、 または、無置換もしく は置換アミノ基を表す。) で表されるチアゾール化合物の製造方法において、 式 (II)
(式中、 R1 R2は前記と同じ意味を表し、 Xは、求核攻撃に対して脱離する官能基 を表す。) で表される化合物と式 (III)
R3丫 ΝΗ2 · · · (ΠΙ) s
(式中、 R 3は前記と同じ意味を表す。)で表される化合物を、水溶媒中で反応させる ことを特徴とする式 (I) で表されるチアゾ一ル化合物の製造方法であり、
[1— 1]塩基存在下に反応を行うことを特徴とする [1] に記載の製造方法であり、 さらに、 [1— 2] 水と混合しない溶媒を添加し、触媒の存在下または非存在下に反 応させることを特徴とする [1] に記載の製造方法である。
また、 本発明は第 2に、
[2]前記式(Π)で表される化合物と式 (III)で表される化合物を、塩基存在下、 ハロゲン系溶媒、 エステル系溶媒、炭化水素系溶媒、 ケトン系溶媒、エーテル系溶媒
からなる群から選ばれる少なくとも 1種以上の有機溶媒中で反応させることを特徴 とする前記式 (I ) で表されるチアゾ一ル化合物の製造方法である。
さらに、 本発明は第 3に、
[ 3] 前記式 (II)で表される化合物と式 (III) で表される化合物を有機溶媒中、塩 基存在下反応させ、 さらに、 [ 3— 1] 酸を加えて反応させる、 または [ 3— 2] 反 応液を濃縮することを特徴とする式(I )で表されるチアゾール化合物の製造方法で める 発明の実施の形態:
本発明の製造方法の目的化合物である式(I ) で表される化合物中、式中、 は、 水素原子、 または、置換基を有してもよい、 C 1〜C 2 0の炭化水素基、 ヘテロ環基、 C 1〜C 2 0のアルコキシカルボ二ル基、 もしくは置換アミノ基を表す。 として 具体的には、 7素原子;メチル基、 ェチル基、 n—プロピル基、 イソプロピル基、 n —プチル基、 t—プチル基、 s—ブチル基、 イソブチル基、 n—ペンチル基、 s—ぺ ンチル基、 イソペンチル基、 ネオペンチル基、 n—へキシル基、 s—へキシノレ基、 1 , 1一ジメチルー n—へキシル基、 n—へプチノレ基、 n—デシル基、 n—ドデシル基等 C 1〜 C 2 0のアルキル基; ビニル基、 ァリル基、 2 -ブテニル基、 1—メチルー 2 —プロぺニル基、 4—ォクテニル基等の C 2〜C 2 0のアルケニル基;ェチニル基、 プロパルギル基、 1—メチループ口ピニル基等の C 2〜C 2 0のアルキニル基;シク 口プロピル基、 シクロプチル基、 シクロペンチル基、 1ーメチルシクロペンチル基、 1—メチルシクロへキシル基、 1—ァダマンチル基、 1ーメチルァダマンチノレ基、 2 —ァダマンチル基、 2—メチル一 2—ァダマンチル基、 ノルボルニル基等の C 3〜C 2 0の脂環式炭化水素基;フエニル基、 1一ナフチル基、 9—アントラセニル基等の C 6〜 C 2 0の芳香族炭化水素基; 2—ピリジル基、 3—ピリジル基、 4—ピリジル 基、 2—フラニル基、 2—チェニル基、 3—チェニル基、 1—ピロ口基、 2—ォキサ ゾリル基、 3—ィォォキサゾリル基、 2—チアゾリル基、 3—ィォチアゾリル基、 1 一ピラゾリル基、 4—ピラゾリル基、 2—イミダゾリル基、 1, 3 , 4ーォキサジァ ゾールー 2—ィル、 1, 2 , 4—ォキサジァゾ一ルー 5—ィル、 1, 3, 4—チアジ ァゾール— 2—^ fル、 1, 2, 4—チアジアゾール一 5 fル、 1, 3, 4—トリア ゾール一2—ィル、 1, 2, 3—チアジアゾールー 5 _ィル、 1, 2, 3—トリァゾ
ール _ 4ーィノレ、 1, 2, 3, 4—テトラゾールー 5—ィル、 ピリミジン一 2—ィル、 ピリミジン一 4—ィル、 ピラジン一 2—ィル、 ピリダジン一 3—ィル、 1, 2, 4 - トリアジン一 6—ィルヽ 1, 3, 5—トリアジン一 2 _ィル、 1—ピロリジニル基、
1—ピペリジル基、 4—モルホリニル基、 2—テトラヒドロフラニル基、 4ーテトラ ヒドロビラニル基等のへテロ環基;メ トキシカルボニル基、エトキシカルボ二ル基、 n—プロポキシカルボニル基、 イソプロポキシカルボニル基、 n—ブトキシカルボ二 ル基、 t—ブトキシカルポニル基等の C 1〜C 2 0のアルコキシ力ルポニル基;了ミ ノ基、 メチルァミノ基、 ジメチルァミノ基、 t—ブトキシカルボニルァミノ基、 p— トルエンスルホニルァミノ基等を例示することができる。
また、 R 2は、 7j<素原子、 ハロゲン原子、 ニトロ基、 シァノ基、 または、 置換基を 有してもよい、 C 1〜C 2 0の炭化水素基、 ヘテロ環基、 C 1〜C 2 0アルコキシ力 ルポ二ル基、 もしくは C 1〜C 2 0のァシル基を表す。 R 2として、 具体的には、 水 素原子;フッ素原子、 クロル原子、 ブロム原子、 ヨウ素原子のハロゲン原子;シァノ 基;ニトロ基;メチル基、 ェチル基、 n—プロピル基、 イソプロピル基、 n -プチル 基、 t—ブチル基、 s—ブチル基、 イソブチル基、 n—ペンチノレ基、 s—ペンチノレ基、 イソペンチル基、 ネオペンチル基、 n—へキシル基、 s—へキシノレ基、 1, 1—ジメ チル一 n—へキシル基、 n—ヘプチル基、 n—デシル基、 n—ドデシル基等 C 1〜C 2 0のアルキル基; ビニル基、 ァリル基、 2—ブテニル基、 1—メチル一 2—プロべ ニル基、 4—ォクテニル基等の C 2〜C 2 0のアルケニル基;ェチニル基、 プロパル ギル基、 1一メチル一プロピニル基等の C 2〜C 2 0のアルキニル基;シクロプロピ ル基、 シクロブチル基、 シクロペンチル基、 1—メチルシクロペンチノレ基、 1—メチ ルシクロへキシル基、 1ーァダマンチル基、 1—メチルァダマンチル基、 2—ァダマ ンチル基、 2—メチルー 2—ァダマンチル基、 ノルボルニル基等の C 3〜C 2 0の脂 環式炭化水素基;フェニル基、 1—ナフチル基、 9—アントラセニル基等の C 6〜 C 2 0の芳香族炭化水素基; 2—ピリジル基、 3—ピリジル基、 4 _ピリジル基、 2 フラニル基、 2—チェニル基、 3—チェニル基、 1一ピロ口基、 2—才キサゾリル基、 3—ィォォキサゾリル基、 2—チアゾリル基、 3—ィォチアゾリル基、 1ーピラゾリ ル基、 4—ピラゾリル基、 2 _イミダゾリル基、 1, 3, 4 _ォキサジァゾ一ルー 2 —ィル、 1 , 2 , 4—ォキサジァゾ一ルー 5—ィル、 1, 3, 4—チアジアゾール一
2—ィル、 1, 2 , 4—チアジアゾール一 5—ィル、 1, 3, 4一トリァゾール一 2
—ィル、 1, 2, 3—チアジアゾールー 5—ィル、 1, 2 , 3—トリァゾールー 4— ィル、 1, 2, 3 , 4—テトラゾール一 5—ィル、 ピリミジン一 2—ィル、 ピリミジ ンー 4—ィル、 ピラジン一 2—^ Tル、 ピリダジン一 3—ィル、 1, 2, 4一トリアジ ンー 6—ィルヽ 1, 3, 5—トリアジン一 2—ィル、 1 _ピロリジニル基、 1ーピぺ リジノレ基、 4一モルホリニル基、 2—テトラヒドロフラニル基、 4ーテトラヒドロピ ラニル基等のへテロ環基;メ トキシカルボニル基、 エトキシカルボニル基、 n—プロ ポキシカルボニル基、 イソプロポキシカルボニル基、 n—ブトキシカルボニル基、 t 一ブトキシカルボニル基等の C 1〜C 2 0のアルコキシカルボ二ノレ基;ァセチノレ基、 プロパノィノレ萆、ベンゾィル基、 2—ピリジルカルポニル基等の C 2〜C 2 0のァシ ル基;等を例示することができる。
また、 R3は、 置換基を有してもよい、 C 1〜C 2 0の炭化水素基、 ヘテロ環基、 C 1〜C 2 0のアルコキシカルボニル基、 またはアミノ基を表し、 で例示した水 素原子以外の具体例と同様の具体例を例示することができる。
上記の R 1乃至 R 3の例示した置換基各々は、適当な炭素上の位置にさらに置換基を 有していてもよい。 その置換基としては、 フッ素原子、 クロル原子、 ブロム原子、 ョ ゥ素原子であるハロゲン原子;メチル基、 ェチル基、 n—プロピル基、 ィソプロピル 基、 n—ブチル基、 t—プチル基、 n—へキシル基等のアルキル基;シクロプロプル 基、シクロへキシル基等のシクロアルキル基;ビニル基、ァリル基等のアルケニル基; プロパルギル基等のアルキニル基;フヱニル基、 4—クロロフヱニル基、 4—メ トキ シフヱニル基、 3, 4 _ジメチルフヱニル基等の置換されてもよいフヱニル基;メ ト キシ基、 エトキシ基、 n—プロポキシ基、 イソプロポキシ基、 n—プトキシ基、 s— ブトキシ基、 イソブトキシ基、 t—ブトキシ基、 フヱノキシ基、 4—クロロフヱノキ シ基、 ベンジルォキシ基、 フエネチルォキシ基等のアルコキシ基;アミノ基、 メチル アミノ基、 ジメチルァミノ基、 t—ブトキシカルボニルァミノ基等のアミノ基;メチ ルチオ基、 フヱニルチオ基、 2—ピリジルチオ基、 メチルスルフィニル基、 メチルス ルホニル基等のアルキル、 ァリール、 もしくはヘテロ環チォ基またはその酸化体;メ トキシカルポニル基、 エトキシカルポ二ル基、 n—プロポキシ力ルポニル基、 イソプ 口ポキシカルボニル基、 n—ブトキシカルボニル基、 t—ブトキシカルボニル基等の C 1〜C 2 0のアルコキシカルボ二ル基;ァセチル基、 プロパノィル基、ベンゾィル 基、 2—ピリジルカルポニル基等の C 2〜C 2 0のァシル基;シァノ基、 ニトロ基等
を例示することができる。
これら置換基を有する I^、 R 2および R 3の具体例としては、 クロロメチル基、 フ ルォロメチル基、 ブロモメチル基、 ジクロロメチル基、 ジフロロメチル基、 ジブロモ メチル基、 トリクロロメチル基、 トリフルォロメチル基、 トリブロモメチル基、 トリ クロロメチル基、 トリフルォロェチル等のハロアルキル基;ペンタフルォロェチル 基;テトラフルォロェテニル基、 2, 2—ジフロロェテニノレ基等のハロアルケニル基; メ トキシメチル基、 メ トキシェチノレ基、 フエノキシメチフレ基等のアルコキシアルキル 基またはァリールォキシアルキル基;メチルチオメチル基、 フエ二ルチオメチル基等 のアルキルチオアルキノレ基またはァリ一ルチオアルキル基;ベンジル基、 ジフ Xニル メチル基、 トリチル基、 フエネチノレ基等のァラルキル基;ベンゾィルメチル基、 ァセ チルメチル基等のァシルアルキル基; シァノメチノレ基等を挙げることができる。 式 (I) で表される化合物として具体的には、 下記表に示す化合物を例示すること ができる。
但し、 表中、 A 1〜A 4 4は下記式の官能基を表し、 その他の略語については次に 示す意味を表す。
M e :メチル、 E t :ェチル、 P r :プロピル、 B u :ブチル、 P e n :ペンチル、 H e x :へキシル、 P h :フエニル、 n :ノルマル、 i :イソ、 t :ターシャリ、 n e o :ネオ、 c : シクロ
L
爾 Odf/ェ:) d 86^60/ZO OAV
98V 98V 88V
爾 Odf/ェ:) d 86^60/Z0 OAV
表
(第 1表の続き)
i紫)
6爾 Odf/ェ:) d 86 60/ZO OAV
( T
66爾 Odf/ェ:) d 86^60/ZO OAV
(第 1表の続き)
OAV一
(第 1表の続き)
本発明に用いられる式(Π) で表される化合物において、 および R 2は前記と同 じ意味を表し、 式 (I) で例示されたのと同様の具体例を例示することができる。 ま た、 Xは、 求核攻撃に対して脱離する官能基を表し、具体的には、 クロル原子、 プロ ム原子、 ヨウ素原子であるハロゲン原子、 メタンスルホニルォキシ基、 p—トルエン スルホニルォキシ基、 トリフルォロメタンスルホニルォキシ基、 ジフヱニルホスホニ ルォキシ基等を例示することができる。 式 (II) で表される化合物の具体例としては、 表 1〜表 9に示された化合物に対応する置換基の組み合わせが考えられ、それらの組 み合わせに対して任意に Xを選択することができる。特に、ハロゲン原子を用いた場 合、 R 2置換基を有するケトン化合物を調整した後、ハロゲン化することにより 容易に式 (II) で表される化合物を得ることができる。
本発明に用いられる式 (III) で表されるィ匕合物において、 R 3は、前記と同様の意 味を表し、 式 (I) で例示されたのと同様の具体例を例示することができる。
本発明の第 1の製造方法 [ 1 ] は、式(II) で表される化合物と式(ΙΠ) で表され る化合物を水溶媒中で反応させることを特徴とする。用いる水は、反応を阻害する不 純物が含まれていない限り純水、蒸留水、工業用水、水道水等いずれの水も使用する ことができる。 用いる水の量は、 式 (Π) 及び (II) で表される化合物が水溶媒中で 十分に分散できる量であれば特に制限されない。
反応温度は、式 (II) で表される化合物の分解と反応速度を考慮すると室温〜 1 0 0 °Cの範囲で行うのが好ましく、 さらに 6 0 °C以下で行うのが好ましい。
反応方法は特に制限されず、 ( 1 ) 式 (Π) 及び (III) で表される化合物を室温で 水と混合し加熱する方法、 (2)式(Π) または (II)で表される化合物を水と混合し、 加熱しながら他方の原料を添加する方法、 (3) 水溶媒のみを加熱しておき、 式 (Π)、
(II) で表される化合物を交互にまたは同時に添加する方法等 ヽずれの方法をも採用 することができる。
反応に用いられる式(II) で表される化合物の量としては、式(III) で表される化 合物に対して、 0. 5〜2. 0 好ましくは 0. 8〜1. 2当量の範囲で用いるのが 好ましい。
また、 水溶媒中塩基存在下に反応を行うこともできる [ 1— 1 ]。
用いる塩基は特に制限されないが、具体的には水酸化ナトリウム、水酸化力リゥム、 水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等の無機水酸化物;炭酸ナトリゥム、炭酸力 リゥム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素力リゥ ム等の無機炭酸塩または重炭酸塩; 1, 8—ジァザビシクロ [5. 4. 0]ゥンデク一 7—ェン、 1, 5—ジァザビシクロ [4. 3. 0]ノン一 5—ェン、 6—ジブチルアミ ノ一 1, 8—ジァザビシクロ [5. 4. 0]ゥンデクー 7—ェン、 トリエチレンジアミ ン、 N, N—ジメチルァミノピリジン、 トリメチルァミン、 トリェチルァミン、 トリ —n—プチルァミン、 N, N—ジメチルシクロへキシルァミン、 N, N—ジェチルァ 二リン、 ピリジン、 キノリン、 N, N—ジメチルァミノピリジン等の有機塩基等を例 示することができる。
これらの塩基は、 固体、液体をそのまま、 また、水もしくは有機溶媒に希釈して用 いることができる。 用いる塩基の量は、 式 (II) で表される化合物に対して特に制限 はされないが、 0. 5〜1. 5当量の範囲で用いるのが好ましい。
塩基を用いた場合、 その反応方法として例えば、 (1 ) 式 (Π) 及び (ΠΙ) で表さ
れる化合物及び塩基を室温で水と混合し加熱する方法、 (2 ) 式 (II) 及び (III) で 表される化合物を室温で水と混合し加熱し、 塩基を添加する方法、 ( 3 ) 式 (II) ま たは (II) で表される化合物を水と混合し、加熱しながら他方の原料を添加し、 さら に塩基を添加する方法、.(4) 水溶媒のみを加熱しておき、 式 (11)、 (III) で表され る化合物を交互にまたは同時に添加したのち、 塩基添加する方法、 ( 5 ) 水溶媒のみ を加熱しておき、式(11)、 (III) で表される化合物、及び塩基を交互にまたは同時に 添加する方法、 ( 6 ) 式 (III) で表される化合物と塩基を室温、 または加熱下に水溶 媒に混合し、 式 (II) で表される化合物を添加する方法等いずれの方法をも採用する ことができるが、式(Π)、 (III) で表される化合物が塩基に不安定な場合は (2 ) の 方法が好ましい。
また、反応溶媒は、水単独で用いて行うのが好ましいが、分液性、溶媒回収の妨げ ならない範囲で必要に応じて、 メタノール、 エタノール等のアルコール系溶媒、 N、 N—ジメチルホルムアミ ド、 ジメチルスルホキシド、 N—メチルピロリドン等の非プ 口トン性極性溶媒、 アセトン、 テトラヒドロフラン、 ジォキサン等の水溶性溶媒を添 加して行うことも、 また、水と混合しない溶媒を添加して二相系で反応を行う [ 1— 2 ] こともできる。
二相系での反応方法 [ 1 - 2 ] において使用される水と混合しない溶媒としては、 ベンゼン、 トルエン、 キシレン、 へキサン、 シクロへキサン等の炭化水素系溶媒、酢 酸メチル、酌酸ェチノレ、酢酸イソプロピル、酢酸プチル等のエステル系溶媒、 ァセト ン、 メチルェチルケトン、 ジェチルケトン、 メチルイソプチルケトン等のケトン系溶 媒、 ジェチルエーテル、 テロラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、 ァセトニトリル、 ベンゾニトリル等の二トリル系溶媒、塩ィ匕メチレン、 クロ口ホルム、 ジクロロエタン、 ク口口ベンゼン等のハロゲン系溶媒等を例示することができる。
塩基としては、先に例示した水溶媒での反応で用いることのできる塩基を全て用い ることができ、 使用量としては、 式 (II) で表される化合物 1モルに対して 0. 5— 3. 0モル、 好ましくは 1 . 0— 2. 0モルである。
この反応は、相間移動触媒を添加して行ってもよい。本反応で用いられる相間移動 触媒としては、 4級アンモニゥム塩類、 4級ホスホニゥム塩類等のォニゥム塩類、 ク ラウン化合物、有機塩基等が用いられる。具体的には 4級アンモニゥム塩としては、 水酸化テトラメチルァンモニゥム、水酸化テトラェチルァンモニゥム、水酸ィ匕テトラ
プチルアンモニゥム、水酸ィ匕トリメチルベンジルアンモニゥム、臭化テトラメチルァ ンモニゥム、 臭ィ匕テトラェチルアンモニゥム、臭^ f匕テトラプチルアンモニゥム、臭ィ匕 トリェチルベンジルアンモニゥム、臭ィ匕トリメチルフヱ二ルアンモニゥム、塩化テト ラメチルアンモニゥム、塩化テトラエチルアンモニゥム、塩化テトラプチルアンモニ ゥム、塩ィ匕トリェチルベンジルアンモニゥム、塩ィ匕トリメチルフエ二ルアンモニゥム、 塩ィ匕トリオクチルメチルアンモニゥム、塩ィ匕トリプチルベンジルアンモニゥム、塩ィ匕 トリメチルベンジルアンモニゥム、塩ィ匕 N—ラウリルピリジニゥム、塩^ f匕 N—べンジ ルピコリニゥム、塩ィ匕トリカプリルメチルアンモニゥム、沃ィ匕テトラメチルアンモニ ゥム、 沃化テトラプチルアンモニゥム、 テトラプチルアンモニゥムサルフェート、 等 が挙げられ、 4級ホスホニゥム塩としては、塩化テトラエチルホスホニゥム、 臭ィ匕テ トラェチルホスホニゥム、沃化テトラェチルホスホニゥム、臭化テトラブチルホスホ 二ゥム、臭ィ匕テトラフェニルホスホリウム、臭ィ匕取りフエニルベンジルホスホニゥム 等が挙げられ、 クラウンィ匕合物としてはエーテルとしては、 1 5—クラウン一 5, 1
8—クラウン一 6等のクラウンエーテル類、 クリプタンド類等が挙げられ、有機塩基 としては、 1, 8—ジァザビシクロ〔5. 4. 0〕ゥンデク一 7—ェン、 1 , 5—ジァ ザビシクロ〔4. 3. 0〕ノン一5—ェン、 6—ジブチルァミノ一 1, 8—ジァザビシ クロ〔5 . 4. 0〕ゥンデク一 7—ェン、 トリエチレンジァミン、 N, N—ジメチルァ ミノピリジン等が挙げられる。
用いる触媒の量は、 式 (II) で表されるィ匕合物 1モルに対して 0 . 0 0 0 1〜2 .
0モル、 好ましくは 0. 0 0 5— 0. 5モルの範囲である。
反応温度は、 一 3 0 °C〜溶媒の沸点の範囲で行うのが好ましく、特に好ましくは一
1 0〜6 0 °Cの範囲である。 本発明の第 2の製造方法 [ 2 ] は、 式 (II) 及び式 (III) で表される化合物を塩基 存在下、ハロゲン系溶媒、 エステル系溶媒、炭化水素系溶媒、 ケトン系溶媒、 エーテ ル系溶媒からなる群から選ばれる少なくとも 1種以上の有機溶媒中で反応させるこ とを特徴とする。
用いられる塩基として、反応によって脱離する H Xを有効に捕捉できるものであれ ば特に制限されないが、 具体的には、 水酸ィ匕ナトリウム、 水酸化カリウム、 水酸化マ グネシゥム、 水酸ィ匕カルシウム等の無機水酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸力リゥム、
炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素力リゥム等の無 機炭酸塩または重炭酸塩; 1, 8—ジァザビシクロ [5. 4. 0]ゥンデクー 7—ェン、 1, 5—ジァザビシクロ [4. 3. 0]ノン一 5—ェン、 6—ジブチルアミノー 1 , 8 —ジァザビシクロ [5. 4. 0]ゥンデク一 7—ェン、 トリエチレンジァミ ン、 N, N ージメチルァミノピリジン、 トリメチルァミン、 トリェチルァミン、 トリ一n—プチ ルァミン、 N, N—ジメチルシクロへキシルァミン、 N, N—ジェチルァニリン、 ピ リジン、 キノリン、 N, N—ジメチルァミノピリジン等の有機塩基を例示することが でき、 有機塩基を用いるのが好ましい。
用いる塩基は、 式 (II) で表される化合物に対して 1当量以上であれば、 特に制限 されないが、 1. 0〜1. 2当量の範囲で用いるのが好ましい。
本発明に用いられる有機溶媒として具体的には、塩化メチレン、 クロ口ホルム、 ジ クロロェタン、 クロ口ベンゼン等のハロゲン系溶媒;ベンゼン、 トルエン、 キシレン、 へキサン、 シクロへキサン等の炭化水素系溶媒;酢酸メチル、酢酸ェチル、酢酸イソ プロピル、酢酸プチノレ等のエステル系溶媒;ァセトン、 メチルェチルケトン、 ジェチ ルケトン、 メチルイソプチルケトン等のケトン系溶媒;ジェチルエーテル、 テロラヒ ドロフラン等のエーテル系溶媒;ァセトニトリノレ、ベンゾニトリル等の二トリル系溶 媒;ニトロベンゼン、ニトロメタン等のニトロ系溶媒を例示することができ、 これら は、 1種単独、 または 2種以上を混合して用いることができる。
用いる溶媒の量は、式(II)及び (III) で表される化合物が溶解または分散するの に十分な量であれば特に制限されない。
反応は、 式 (ID で表される化合物の分解と反応速度を考慮すると室温〜 1 0 o °c の範囲で行うのが好ましく、 さらに 6 0 °C以下で行うのが好ましい。
反応方法として例えば、 ( 1 ) 式 (II) 及び (III) で表される化合物及び塩基を室 温で有機溶媒と混合し加熱する方法、 (2) 式 (II) 及び (III) で表される化合物を 室温で有機溶媒と混合し加熱し、塩基を添加する方法、 (3)式(II) または (II) で 表される化合物を有機溶媒と混合し、加熱しながら他方の原料を添加し、 さらに塩基 を添加する方法、 (4) 有機溶媒のみを加熱しておき、 式 (n)、 (III) で表される化 合物を交互にまたは同時に添加したのち、 塩基を添加する方法、 (5) 有機溶媒のみ を加熱しておき、式(11)、 (III) で表される化合物、及び塩基を交互にまたは同時に 添加する方法、 (6) 式 (III) で表される化合物と塩基を室温、 または加熱下に有機
溶媒に混合し、 式 (II) で表される化合物を添加する方法等いずれの方法をも採用す ることができるが、 式 (Π)、 (III) で表される化合物が塩基に不安定な場合は (2 ) の方法が好ましい。 本発明の第 3の方法 [ 3 ] は、 式 (11)、 式 (III) で表される化合物を、 有機溶媒 中、塩基存在下反応させ、 さらに (1 ) 酸を加えて反応させる、 または (2 ) 反応液 を濃縮することを特徴とする。
用いられる塩基としては、反応によって脱離する H Xを有効に捕捉できるものであ れば特に制限されないが、具体的には、水酸化ナトリウム、水酸ィ匕カリウム、水酸ィ匕 マグネシウム、水酸化カルシウム等の無機水酸化物、炭酸ナトリゥム、炭酸力リウム、 炭酸マグネシウム、炭酸カノレシゥム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素力リウム等の無 機炭酸塩または重炭酸塩、 1, 8—ジァザビシクロ [ 5 . 4. 0 ]ゥンデク一 7—ェン、 1, 5—ジァザビシクロ [4. 3 . 0 ]ノン一 5 _ェン、 6—ジブチルアミノー 1, 8 —ジァザビシクロ [ 5 . 4. 0 ]ゥンデクー 7—ェン、 トリエチレンジァミン、 N, N —ジメチルァミノピリジン、 トリメチルァミン、 トリェチルァミン、 トリ一 n—ブチ ルァミン、 N, N—ジメチルシクロへキシルァミン、 N, N _ジェチルァニリン、 ピ リジン、 キノリン、 N, N -ジメチルァミノピリジン等の有機塩基を例示することが でき、 有機塩基を用いるのが好ましい。 用いる塩基は、 式 (II) で表される化合物 に対して 1当量以上であれば、特に制限されないが、 1 . 0〜1 . 2当量の範囲で用 いるのが好ましい。
反応に用いられる酸として具体的には、塩酸、硫酸、燐酸、硝酸等の鉱酸類、塩化 水素、 臭化水素、 臭化臭素酸等のハロゲン化水素またはハロゲン化水素酸類、 P—ト ルエンスルホン酸、 メタンスルホン酸、酢酸、 トリフルォ口酢酸等の有機酸を例示す ることができる。用いる量は、反応系内が酸性条件になれば特に制限させず、触媒量 以上であればよい。但し、先に用いた塩基が過剰の場合、過剰の塩基に対応する酸に 加えて、 触媒量以上の酸を添加する必要がある。
用いられる有機溶媒として具体的には、 メタノール、エタノール、 n—ブタノール 等のアルコール系溶媒;塩化メチレン、 クロ口ホルム、 ジクロロェタン、 クロ口ベン ゼン等のハロゲン系溶媒;ベンゼン、 トルエン、 キシレン、へキサン、 シクロへキサ ン等の炭化水素系溶媒;酢酸メチル、酢酸ェチル、酢酸ィソプロピル、酢酸プチル等
のエステル系溶媒;ァセトン、 メチルェチルケトン、 ジェチルケトン、 メチルイソブ チルケトン等のケトン系溶媒;ジェチルエーテル、 テロラヒドロフラン等のエーテル 系溶媒;ァセトニトリル、 ベンゾニトリル等の二トリル系溶媒;二ト口ベンゼン、 二 トロメタン等のニトロ系溶媒を例示することができ、 これらは、 1種単独、 または 2 種以上を混合して用いることができる。
用いる溶媒の量は、式(II)及び (III)で表される化合物が溶解または分散するの に十分な量であれば特に制限されない。
反応は、 式 (Π) で表される化合物の分解と反応速度を考慮すると室温〜 1 0 o °c の範囲で行うのが好ましく、 さらに 6 0°C以下で行うのが好ましい。
反応方法として例えば、 ( 1 ) 式 (II) 及び (III) で表される化合物及び塩基を室 温で有機溶媒と混合、 加熱し、 さらに酸を加えて加熱する方法、 (2 ) 式 (II) 及び (III)で表される化合物を室温で有機溶媒と混合し加熱し、塩基を添加し、 さらに酸 を加えて加熱する方法、 (3)式(II) または (II)で表される化合物を有機溶媒と混 合し、加熱しながら他方の原料を添加し、 さらに塩基を添加し、 さらに酸を加えて加 熱する方法、 (4 ) 有機溶媒のみを加熱しておき、 式 (11)、 (III) で表される化合物 を交互にまたは同時に添加したのち、塩基添加し、 さらに酸を加えて加熱する方法、
( 5 )有機溶媒のみを加熱しておき、式(Π)、 (III) で表される化合物、及び塩基を 交互にまたは同時に添加し、 さらに酸を加えて加熱する方法、 (6) 式 (III) で表さ れる化合物と塩基を室温、 または加熱下に有機溶媒に混合し、 式 (Π) で表される化 合物を添加し、さらに酸を加えて加熱する方法等いずれの方法をも採用することがで きるが、式(11)、 (III) で表される化合物が塩基に不安定な場合は (2 ) の方法が好 ましい。
酸を用いて反応させる工程または反応液を濃縮する工程は、室温〜 1 0 o °cの範囲 で行うのが好ましく、 さらに 6 0 °C以下で行うのが好ましい。反応液を濃縮する工程 は、用いる反応溶媒によるが、常圧下、 または減圧下に溶媒を留去することにより行 うことができる。 また、反応液を処理することなく濃縮することも、 また、酸または 水等で処理した後、 濃縮することもできる。
水を反応溶媒に用いた場合、反応終了後、室温以下に冷却し、析出した結晶を濾過 することにより、 また、溶媒抽出等通常の単離操作を行うことで目的物である式(I) で表される化合物を十分な純度、 収率で得ることができる。
有機溶媒を反応溶媒に用いた場合、 目的物が溶解していればそのまま、溶解してい ない場合は、溶解する溶媒を添加もしくはそのような溶媒に置換した後、水洗し不純 物を除去した後、 通常の単離操作を行うことで目的物である式 (I) で表される化合 物を十分な純度、収率で得ることができる。 また、 目的物が析出している場合、或い は反応液に水を、 または反応液を水に添加することで結晶が析出する場合、 その結晶 を濾過し、必要に応じて水洗することにより、同様の目的物を得ることができる場合 もある。 以下、実施例を用いて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は実施例に限定 されるものではない。
発明の実施のための最良の形態:
実施例 1
水 50ml中に 2, 6—ジフルオロフヱナシルブロマイド 83 g (純度 87%, 0.31mol) と 2—シァノチオアセトアミ ド 25g (純度 97% 0.24mol)を加え、 攪拌下 40°Cで 9時間反応させた。反応後 20°Cまで冷却し、析出晶を濾別し、結晶 を水洗,乾燥して、 2—シァノメチル一4一 (2, 6—ジフルオロフェニル) チアゾ ール 53. 3 gを得た。 (収率 93. 1%) 実施例 2
水 100ml中に 2, 6—ジフルオロフヱナシルブロマイド 26.6g (純度 88% O.lmol) と 2—シァノチオアセトアミ ド 10.8g (純度 97% 0.105mol) を加え、 攪拌下 50°Cで 8時間反応させた。反応後 20°Cまで冷却し、析出晶をクロ口ホルム で抽出し、水洗して、高速液体クロマトグラフィー (HPLC)で分析したところ、 2—シァノメチルー 4— (2, 6—ジフルオロフヱニル) チアゾール 22. 4gを含 有していた。 (収率 95%) 実施例 3
水 50ml中に 2, 6—ジフルオロフヱナシルブロマイド 26. 7g (純度 88% O.lmol) と 2—シァノチオアセトアミ ド 10. 6g (純度 94% O.lmol) を加 え、攪拌下 50°Cに加温した。 50°Cを保ったままこの中へ 28%カセイソ一ダ水溶
液 15. 7 g (0. 1 lmol) を 40分で滴下した。 滴下終了後、 更に 50°Cで 20 分間攪拌した。 この中へクロ口ホルム 50mlを加え析出晶を溶解せしめた。 クロ口 ホルム層を分離し、溶媒を留去した。析出晶をへキサン 10m 1で洗浄後乾燥して、 2—シァノメチル一4一 (2, 6—ジフルオロフェニル) チアゾール 22. 2 gを得 た。 (収率 94%) 実施例 4
水 5 Om 1と 2—シァノチオアセトアミ ド 5. 3 gの混合液中に 2, 6—ジフルォ 口フエナシルプロマイド 11. 7 gを含むクロ口ホルム溶液 17 gを加え、攪拌下 5 0°Cで 8時間反応させた。 反応後室温まで冷却し、 クロ口ホルム 5 Omlを加えて抽 出した。 水層を更にクロ口ホルムで抽出し、 クロ口ホルム層を HPLCにて分析した ところ、 2—シァノメチル一4— (2, 6—ジフルオロフェニル) チアゾール 10. 9 gを含んでいた。 (収率 92%) 実施例 5
水 5 Om 1と 2—シァノチオアセトアミ ド 5. 3 gの混合液中に 2, 6—ジフルォ ロフヱナシルブロマイド 11. 7 gを含むクロ口ホルム溶液 23. 5 gを加え、攪拌 下 50 °Cにて 28. 2 %7j<酸化ナトリウム水溶液 7. 7 gを滴下した。滴下終了後、 同温度で 1. 5時間反応させたのち、 反応後室温まで冷却し、 クロ口ホルム 5 Oml を加えて抽出した。 クロ口ホルム層を HPLC にて分析したところ、 2—シァノメチ ル一 4— (2, 6—ジフルオロフェニル) チアゾール 10 gを含んでいた。 (収率 8 5%) 実施例 6
水酸ィ匕ナトリウム水溶液(水酸ィ匕ナトリウム 1. l gを含む) l l gと 2—シァノ チオアセトアミ ド 2. 7 gおよびべンジルトリェチルアンモニゥムクロリド 0. 35 gの混合液中に 2, 6—ジフルオロフェナシルブ口マイド 5. 9 gを含むク口口ホル ム溶液 3 Om 1を、攪拌下 0°Cにて滴下した。滴下終了後同温度で 1時間攪拌後、更 に 50°Cにて 5時間反応させた。反応終了後、室温まで冷却し、 クロ口ホルム層を分 液した。 水層をクロ口ホルム 1 Oml にて再度抽出した。 クロ口ホルム層を合せて
HPLCにて分析したところ、 2—シァノメチル一4— (2, 6—ジフルオロフェニル) チアゾール 5. 1 gを含んでいた。 (収率 86%) 実施例 7
クロ口ホルム 25m 1中に 2, 6—ジフルオロフヱナシルブロマイド 13. 35 g (純度 88% 0.05mol)と 2—シァノチオアセトアミ ド 5.15 g (純度 94% 0. 05mol) を加え、 攪拌下 50°Cに加温した。 50°Cを保ったままこの中へトリェチ ルァミン 5. 5 g (0.055mol) を 20分で滴下した。 滴下終了後、更に 50°Cで 20分間攪拌した。 この中へ水 25 mlを加えクロ口ホルム層を分離した。溶媒を留 去して得られる結晶をへキサン 10mlで洗浄後乾燥して、 2—シァノメチル一 4 (2, 6—ジフルオロフェニル) チアゾール 10. 4gを得た。 (収率 88%) 実施例 8
酢酸ェチル 25ml中に 2, 6—ジフルオロフェナシルプロマイド 13. 35 g (純 度 88% 0.05mol) と 2—シァノチオアセトアミ ド 5. 15 g (純度 94% 0. 05mol) を加え、 攪拌下 50°Cに加温した。 50°Cを保ったままこの中へトリェチ ルァミン 5. 5 g (0.055mol) を 20分で滴下した。 滴下終了後、更に 50。Cで 20分間攪拌した。 この中へ水 25 mlを加え酢酸ェチル層を分離した。溶媒を留去 して得られる結晶をへキサン 10mlで洗浄し、 2—シァノメチル一4— (2, 6— ジフルオロフェニル) チアゾール 6. 8gを得た。 (収率 57%) 実施例 9
酢酸ブチル 50ml中に 2, 6—ジフルオロフヱナシルプロマイド 13. 35 g (純 度 88% 0.05mol) と 2—シァノチオアセトアミ ド 5. 15 g (純度 94% 0. 05mol) を加え、 攪拌下 50°Cに加温した。 50°Cを保ったままこの中へトリェチ ルァミン 5. 5 g (0.055mol) を 20分で滴下した。 滴下終了後、更に 50°Cで 20分間攪拌した。 この中へ水 25mlを加え酢酸ェチル層を分離した。溶媒を留去 して得られる結晶をへキサン 10mlで洗浄し、 2—シァノメチル一4一 (2, 6— ジフルオロフェニル) チアゾール 8. 2 gを得た。 (収率 69. 6%)
実施例 10
2—シァノ— 3一ォキソ— 3— (2—トリフルォロメチルフヱニル)チォプロピオ ンアミ ド 1. 2 gを水 15m 1に懸濁させ、 この溶液に 2, 6—ジフルオロフェナシ ルプロミ ド 1.34gを室温にて加えた。 混合物を室温にて 4.5時間攪拌した。反応終了 後酢酸ェチルで抽出し、有機層を乾燥、濃縮して 2— [4- (2、 6—ジフルオロフ ェニル) —チアゾールー 2—ィル] 一 3—ヒドロキシ一 3— (2—トリフルォロメチ ルフエニル) —アクリロニトリル 1. 34 g (収率 74%) を得た。 実施例 11
2—シァノチオアセトアミ ド 5. 3 gと 2, 6—ジフルオロフヱナシルブロマイド 11. 7 gを含むクロ口ホルム溶液 60mlにトリエチルァミン 5. 6 gを攪拌下 3 0°Cにて滴下した。更に同温度で 6時間反応させた後、室温まで冷却し、水 25ml を加えて洗浄した。 水層をクロ口ホルム 20ml にて抽出し、 クロ口ホルム層を合せ て HPLC にて分析したところ、 2—シァノメチル一4— (2, 6—ジフルオロフェ ニル) チアゾール 9. 6 gを含んでいた。 (収率 82%) 実施例 12
2—シァノー 3—ォキソー3— (2—トリフルォロメチルフヱニル)チォプロピオ ンアミ ド 1. 36 g を NaOHO. 2 gが溶解している水 15 m 1に加え、 溶解し た。 この溶液に 2, 6 -ジフルオロフェナシルプロミ ド 1. 29 gを室温にて加えた。 混合物を室温にて 4. 5時間攪拌したのち、 70°Cに昇温して 3時間攪拌した。反応 終了後酢酸ェチルで抽出し、有機層を乾燥、 濃縮して 2— [4- (2, 6—ジフルォ 口フエニル) 一チアゾール一2—ィル] —3—ヒドロキシ一 3— (2—トリフルォロ メチルフエニル) 一アクリロニトリル 1. 93g (収率 95%) を得た。 実施例 13
2—シァノ一3—ォキソ一3— (2—トリフルォロメチルフヱニル)チォプロピオ ンアミ ド 1. 36 gとトリエチルァミン 0. 56 gをトルエン 30mlに加えた。 この溶液に 2, 6—ジフルオロフェナシルプロミ ド 1. 18 gを室温にて加えた。混 合物を室温にて 4時間攪拌したのち、 1 N塩酸 10mlを加えた。酢酸ェチルで抽出
し、 有機層を乾燥、 濃縮して 2— [4- (2, 6—ジフルオロフヱニル) 一チアゾー ル一2—ィル] —3—ヒドロキシ一 3— (2—トリフルォロメチルフエニル) 一ァク リロ二トリル 1. 42 g (収率 70%) を得た。 実施例 14
2—シァノ一3—ォキソ _ 3 _ (2—トリフルォロメチルフヱニル)チォプロピオ ンアミ ド 1. 36gとトリエチルァミン 0. 56gをトルエン 15mlに加えた。 この溶液に 2, 6—ジフルオロフェナシルプロミ ド 1. 18 gを室温にて加えた。混 合物を 50°Cにて 2時間攪拌したのち、 1N塩酸 5. 5mlを加え、 50°Cにて 3時 間攪拌した。酢酸ェチルで抽出し、有機層を乾燥、濃縮して 2— [4- (2, 6—ジ フルオロフヱニル) 一チアゾ一ル一2—ィル] —3—ヒドロキシ一 3— (2—トリフ ルォロメチルフヱニル) 一アクリロニトリル 1. 94 g (収率 95%) を得た。 実施例 15
2—シァノ一3—ォキソ一 3— (2—トリフルォロメチルフエニル)チォプロピオ ンアミ ド 1. 39gとトリエチルァミン 0. 56 gを酢酸ェチル 15mlに加えた。 この溶液に 2, 6—ジフルオロフヱナシルプロミ ド 1. 18 gを室温にて加えた。混 合物を 18°Cにて 4時間攪拌したのち、 1N塩酸 10mlで洗浄した。有機層を水洗 した後、有機層を 50°Cの温水バス上で減圧濃縮して、 2— [4— (2, 6—ジフルォ 口フエニル) 一チアゾール一2 fル] —3—ヒドロキシ一 3— (2—トリフルォロ メチルフエニル) 一アクリロニトリル 2. 0 g (収率 96%) を得た。 産業上の利用可能性:
以上、 述べたように、 本発明の方法を用いれば、 (1)従来の方法と比較して工業 的に満足のいく収率、 純度で目的物を得ることができ、 (2) 有機溶媒を用いること なく反応を行えるので、操業上環境面で好ましく有機溶媒の回収、廃棄の問題を考慮 しなくてよく、 (3)有機溶媒を用いた系においても、 従来用いられていたアルコー ル系溶媒、極性溶媒と比較して、分液性が向上することから目的物の単離操作が容易 になり、水洗、蒸留等の操作により不純物である酸分、塩を容易に除去できることか ら、溶媒の回収操作が軽減される等、工業的に大きなスケールの反応においてその産
業上の有用性は高 ヽものといえる (