WO2002090342A1

WO2002090342A1 - Compose du type chromene

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Publication number: WO2002090342A1
Application number: PCT/JP2002/004362
Authority: WO
Inventors: Shinobu Izumi; Hironobu Nagoh
Original assignee: Tokuyama Corporation
Priority date: 2001-05-02
Filing date: 2002-05-01
Publication date: 2002-11-14
Also published as: JPWO2002090342A1; US7048876B2; DE60213088T2; JP4195615B2; EP1394156A4; US20040094753A1; DE60213088D1; EP1394156B1; EP1394156A1; AU2002253675B2; ES2268016T3

Description

明細書クロメン化合物技術分野

本発明は、新規なクロメン化合物、および該クロメン化合物の用途に関する。背景技

フォ卜クロミズムとは、ここ数年注目されてきた現象であつて、ある化合物に太陽光或いは水銀灯の光のような紫外線を含む光を照射すると速やかに色が変わり（発色という）、光の照射をやめて暗所におくと元の色に戻る ( 退色といラ）可逆作用のことである。この性質を有する化合物はフォトク口ミック化合物と呼ばれてし、る。このようなフォ卜ク口ミックイヒ合物の用途の一つにサングラスレンズ用の長光材料がある。

このような用途において、フォトクロミック化合物に求められるフォトク口ミック物性としては、例えば、

①発色及び退色を繰り返し行ったときの色の変化が安定していること ( 繰り返しの耐久性力《よしゝこと）、

②光未照射状態における着色度（以下、初期着色という）が小さいこ

③光照射をやめたときの退色速度が速いこと、などが挙げられる。近年では、単一のフォトクロミック化合物でグレー、ブラウン或いは緑色とし、つた中間色に発色することが求められている。このような中間色に発色する化合物では、可視光の波長領域に 2 つの吸収帯（ 4 4 0 ~ 5 5 0 n m 、および 5 8 0 ~ 6 3 0 n m ) を持ち、且つ、各吸収帯での吸収強度比が同程度であることが必要とされる。

以上のような要求を満たすため、従来から様々なフォトク口ミック化合物が合成されてきたが、その構造には特別な共通性は認められない。

例えば米国特許第 5 7 8 3 1 1 6 号には、下記式（ A ) で表されるクロメン化合物が開示されている。

OCH このクロメン化合物は、単一の吸収帯しか持たないために中間色の色調に発色することができず、さらに退色速度が遅いという問題があった。

また P C T 公開 W O O O Z 1 5 6 2 8 号には、下記式 ( B ) で表されるクロメン化合物が開示されている。 ° ¾ ¾ w

^ ¾：マ ^ ¥ W 肇眯 ½ 二 1 ¾ $ -i- ¾ ¾ ^ Ί -I ¾ 南 0) ¾ 兽 ^¾ -I g? ^ ¾ ^ n ^ ^ ¥ =1 ¾ ¾ ϊ|ί ¾Ό 0) ¾ ϊ|τ ® 0) c z 、 0) 0) 、つ、： Pi呦ベロ ^ ニ

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Z9CtO/Z0df/13d ひ {：060 0 ΟΛ\ 発明の開示従って本発明の目的は、従来公知の化合物が有する上記問題を解決し、初期着色が小さく、退色速度が速く、且つ中間色の色調に発色する新規なク口メン化合物を提供することにある。

即ち、本発明によれば、下記一般式（ 1 ) で表されるクロメン化合物が提供される。

式中、

R ¹ 及び R ² は、それぞれ独立に、アルキル基、置換基を有してもよいァリール基、または置換基を有していてもよいへテロアリール基であり R R が緒になって環を構成していてもよく

( 1 b )

で示される基は、それぞれ独立に、 2 価の芳香族炭化水素基、または芳香族複素環基であり、これらの 2 価の基は置換基を有していてもよく、

で示される基は、下記式（ 1 c 一 1 ) 又は（ 1 c 一 2 )

[ 前記式（ 1 c 一 1 ) におし、て、

で表される基は、 4 価の脂肪族環式炭化水素基、または 4 価の複素環基であり、これらの 4 価の基は、置換基を有してしゝてもよく、

R ³ および R ⁴ は、それぞれ独立に、水素原子、ヒドロキシル基、アルキル基、アルコキシ基、ァラルキル基、ァラルコシ基、アミノ基、置換アミノ基、シァノ基、二卜口基、ハロゲン原子、ハロゲノアルキル基、ハロゲノアルコキシ基、置換もしくは非置換の脂肪族環式炭化水素基であり、

前記式（ 1 c 一 2 ) において、

R ⁵ 、 R ⁶ 、 R ⁷ および R ⁸ は、それぞれ独立に、水素原子、ヒドロキシル基、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、ァラルキル基、ァラルコシ基、ァミノ基、置換アミノ基、シァノ基、ニトロ基、置換あしくは非置換のァリール基、置換もしくは非置換のヘテロァリール基、ハロゲン原子、ハロゲノアルキル基、ノ、ロゲノアルコキシ基であり、 R ⁵ 〜 R ⁸ のうち 2 つの基が一緒になって環を形成していてもよく、 W は

R

- C または一 O —

R 1 0 で示される基である（ただし、 R ³ および R ^{1 Q} は、それぞれ独立に水素原子、ヒドロキシル基、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、ァラルキル基、ァラルコシ基、アミノ基、置換アミノ基、シァノ基、ニトロ基、置換もしくは非置換のァリール基、置換もしくは非置換のへテロアリール基、ハロゲン原子、ハロゲノアルキル基、またはメヽロゲノアルコキシ基である。 ]

また、本発明によれば、上記一般式（ 1 ) で表されるロメン化合物からなるフォトク口ミック材及び該クロメン化合物を含有してなるフォトク口ミック光学材料が提供される。図面の説明図 1 及び図 2 は、実施例 1 及び実施例 3 7 で合成されたクロメン化合物のプロトン核磁気共鳴スぺクトルを示す図である。発明を実施するための最良の形態前記一般式（ 1 ) において、式（ 1 a ) 及び式（ 1 b )

で表される基は、それぞれ独立に、 2 価の芳香族炭化水素基、または 2 価の芳香族複素環基であり、これらの基は置換基を有していてもよし、。

上記の芳香族炭化水素基としては、特に制限はされないが、置換基は含めずに、その炭素数が 6 〜 1 8 の範囲にあるものが好ましい。好適な芳香族炭化水素基を例示すると、フエ二レン基、ナフチレン基、フエナンスリレン基、トリレン基、キシリレン基等の 1 個のベンゼン環を有するものや、 2 〜 4 個のベンゼン環が縮環した縮合環を有するものが挙げられる。また、芳香族複素環基としては、特に制限されないが、酸素原子、硫黄原子または窒素原子を含む 5 員環、 6 員環などの複素環；これらの複素環にベンゼン環或いはさらに複素環が縮環した縮合複素環；またはベンゼン環等の芳香族炭化水素環に複素環が縮環した縮合複素環；からなる基が好ましい。好適な芳香族複素環基を例示すると、ピリジレン基、キノリレン基、ピロリレン基、インドリレン基等の含窒素複素環基；フリレン基、ベンゾフリレン基等の含酸素複素環基；チェ二レン基、ベンゾチェニレン基等の含硫黄複素環基などが挙げられる。

また、上述した芳香族炭化水素基および芳香族複素環基は、置換基（以下 R と略す）を有していてもよく、このような置換基（ R ) としては、以下のものを例示することができる。

ヒドロキシル基；アルキル基；シクロアルキル基、ァルコキシ基；ァラルキル基；ァラルコシ基；アミノ基；置換アミノ基；シァノ基；ニトロ基；置換もしくは非置換のァリール基；ハロゲン原子； /、口ゲノアルキル基；ハロゲノアルコキシ基；窒素原子をへテロ原子として有しておリ、該窒素原子を介して、上記の芳香族炭化水素基或いは芳香族複素環基に結合している置換もしくは非置換の複素環基；

以下、上記で例示した置換基（ R ) について説明する。アルキル基としては、特に限定はされないが、一般的には炭素数 1 〜 4 のアルキル基が好ましい。好適なアルキル基を例示すると、メチル基、ェチル基、 n — プロピル基、イソプロピル基、 n — ブチル基、 s e c — ブチル基、 t e r t — ブチル基等を挙げることができる。

シクロアルキル基としては、特に限定はされないが、一般的には炭素数 3 〜 1 2 のシクロアルキル基が好ましい。好適なシクロアルキル基を例示すると、シクロプロピル基、シクロブチル、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロへプチル基、シクロォクチル基等を挙げることができる。

アルコキシ基としては特に限定されないが、一般的には炭素数 1 〜 5 のアルコキシ基が好ましい。好適なアルコキシ基を具体的に例示すると、メトキシ基、エトキシ基、 n — プロポキシ基、イソプロポキシ基、 n — ブトキシ基、 s e c — ブトキシ基、 t e r t — ブトキシ基等を挙げることができる。

ァラルキル基としては特に制限されないが、一般的には炭素数 7 〜 1 1 のァラルキル基が好ましい。好適なァラルキル基を例示すると、ベンジル基、フエニルェチル基、フエニルプロピル基、フエ二ルブチル基等を挙げることができる。

ァラルコシ基としては、特に限定されないが炭素数 6 〜 1 0 のァラルコシ基が好ましい。好適なァラルコシ基を具体的に例示すると、フエノキシ基、ナフ卜キシ基等を挙げることができる。

置換アミノ基としては、特に限定されないが、アルキル基またはァリール基が置換したアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、ァリールアミノ基またはジァリールァミノ基であり、好適な置換アミノ基を具体的に例示すると、メチルァミノ基、ェチルァミノ基、フエニルアミノ基、ジメチルァミノ基、ジェチルァミノ基、ジフエ二ルァミノ基等を挙げることできる。

非置換ァリール基としては、特に限定されないが、炭素数 6 〜 1 4 のもの、例えば、フヱニル基、ナフチル基等が好適である。

非置換へテロアリール基としては、特に限定されないが、ヘテロ原子として酸素、硫黄、または窒素原子を含み、環を形成する原子数が 4 〜 1 2 のものが好ましい。好適なヘテロァリール基を例示すると、チェニル基、フリル基、ピロリニル基、ピリジル基、ベンゾチェ二ル基、ベンゾフラニル基、ベンゾピロリニル基、ユーロリジノ基等が挙げられる。

置換ァリール基および置換へテロアリール基が有する置換基、即ち、上記非置換ァリール基または非置換へテロアリール基の 1 もしくは 2 以上の水素原子と置換された基としては、置換基（ R ) に関して例示している基と同様のものを挙げることができる。

ハロゲン原子としてはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、またはヨウ素原子を挙げることができる。

/、口ゲノアルキル基としては、上述のアルキル基の 1 または 2 以上の水素原子がフッ素原子、塩素原子あるいは臭素原子で置換されたものが挙げられる。ハロゲノアルキル基として好適なものを例示すると、フルォロメチル基、ジフルォロメチル基、トリフルォロメチル基等を挙げることができる。

ハロゲノアルコキシ基としては、上述のアルコキシ基の 1 または 2 以上の水素原子がフッ素原子、塩素原子、あるいは臭素原子で置換されたものが挙げられる。ハロゲノアルコキシ基として特に好適なものを例示すると、フルォロメ卜キシ基、ジフルォロメトキシ基、トリフルォロメトキシ基等を挙げることができる。

置換基（ R ) としての複素環基は、窒素原子をへテロ原子として有しており、且つ該窒素原子を介して前述した芳香族炭化水素基或いは芳香族複素環基の環に結合しているものである限り、特に制限されないが、置換基（ R ) としての複素環を構成する炭素原子の数は、一般的には 2 ~ 1 0 、特に 2 〜 6 であるものが好ましし、。また、置換基（ R ) としての複素環内には、芳香族炭化水素基或いは芳香族複素環基の環に結合している窒素原子以外に酸素原子、硫黄原子、窒素原子等のへテロ原子を含んでいてもよしゝ。さらに、置換基（ R ) としての複素環は、さらに置換基を有していてもよい。（この置換基としても置換基（ R ) に関して例示している基と同様のものを挙げることができる。）

上述した置換基（ R ) としての複素環基として好適なものを例示すると、モルホリノ基、ピペリジノ基、ピロリジニル基、ピペラジノ基、 N — メチルビペラジノ基、インドリ二ル基等を挙げることができる。

本発明において、上述した置換基（ R ) としては、ァルキル基、アルコキシ基、ァラルキル基、アミノ基、置換ァミノ基、ハロゲノアルキル基、及び窒素原子をへテ口原子として有し且つ該窒素原子を介して結合している置換もしくは非置換の複素環基が特に好ましい。

なお、上述の置換基（ R ) が結合する位置ならびにその総数には特に制限はない。一般には、その数は 0 〜 3 個であり、 2 個以下が好ましい。なお、置換基（ R ) が 2 個以上存在している場合、各置換基（ R ) は互いに異なってし、ても良し、し同一であってもよし、。

前記一般式（ 1 ) において、式（ 1 c ) _:

で表される基は、下記式（ 1 c — 1 ) で表されるもの下記式（ 1 c 一 2 ) で表されるものとに分けられる。

c - 1 )

本発明では、一般式（ 1 ) で示される化合物の骨格の所定の位置に、このような式（ 1 c 一 1 ) 又は式（ 1 c 一 2 ) で表される基が結合していることにより、優れた退色速度を有し、且つ 4 4 0 〜 5 0 0 n m および 5 7 0 〜 6 3 0 n m の二つの波長領域に強い吸収帯を有し、中間色に良好に発色するものになる。

以下、この式（ 1 c 一 1 ) 及び式（ 1 c — 2 ) で表される基について説明する。

先ず、前記式（ 1 c 一 1 ) において、

で示される基（以下、単に基（ Z ) と呼ぶことがある）は、置換もしくは非置換の 4 価の脂肪族環式炭化水素基、または 4 価の置換もしくは非置換の複素環基である。

上記の 4 価の脂肪族環式炭化水素基が有する脂肪族環としては、特に制限はされず、例えば単環であってもよいし、ビシクロ環の如き橋かけ環であってもよい。単環としては、炭素数 3 ~ 2 0 のものが好ましく、例えばシクロプロピル環、シクロブチル環、シクロペンチル環、シクロへキシル環、シクロへプチル環、シクロォクチル環、シクロノニル環、シクロデシル環、シクロウンデシル環、シクロドデシル環、シクロトリデシル環、シクロペンタドデシル環等を例示することができる。橋かけ環としては、炭素数 6 〜 2 0 のものが好ましく、例えば以下のものを例示することができる。

ビシクロ [ 2 . 2 . 1 ] ヘプタン、ビシクロ [ 2 . 2 . 2 ] オクタン、ビシクロ [ 3 . 2 . 0 ] ヘプタン、ビシクロ [ 3 . 1 . 1 ] ヘプタン、ビシクロ [ 3 . 2 . 1 ] オクタン、ビシクロ [ 3 . 3 . 1 ] ノナン、ビシクロ [ 3 . 3 . 2 ] デカン、ビシクロ [ 3 . 3 . 3 ] ゥンデカン、ビシクロ [ 4 . 2 . 2 ] デカン、ビシクロ [ 4 . 3 . 2 ] ゥンデカン、ビシクロ [ 4 . 3 . 3 ] ドデカン、ビシク口 [ 4 . 1 . 0 ] ヘプタン、ビシクロ [ 4 . 1 . 1 ] ォクタン、ビシクロ [ 4 . 2 . 1 ] ノナン、ビシクロ [ 4 . 2 . 0 ] オクタン、ビシクロ [ 4 . 4 . 0 ] デカン、ォクタヒドロインデン、ビシクロ [ 4 . 3 . 1 ] ドデカン、デカヒドローナフタレン、ドデカヒドロ一ベンゾシクロノナン、トリシクロヘプタン、ドデカヒドローフエナレン、ドデカヒドローシクロペンタペンタレン、ドデカヒドロ一フルオレン、テトラデカヒドローアントラセン、トリシクロドデカン、卜リシクロペンタデカン。

尚、上記の橋かけ環からなる 4 価の脂肪族環式炭化水素基において、 4 つの結合手の位置は、隣接する 2 つの炭素のそれぞれに 2 つの結合手が位置し、式（ 1 c 一 1 ) で示される構造として一般式（ 1 ) のクロメン化合物中に橋かけ環が組み込まれている限り、何ら制限されず、各結合手の位置は橋頭位、その他の環の位置のいずれであってもよしゝ。

これらの脂肪族環式炭化水素基の置換基としては、前述の置換基（ R ) について例示した基と同様の基が制限なく採用できる。また、前記単環基においては、シクロアルキル基がスピロ結合した基を有していてもよい。なお、これらの置換基の位置や数は制限されないが、一般には、 0 〜 3 個であり、 2 個以下が好ましし、。さらに、置換基が 2 個以上結合する場合、各置換基は互いに異なつてし、ても良しゝし同じであってもよしゝ。

4 価の複素環基が有する複素環としては、前記脂肪族環式炭化水素基で例示した単環において、メチレン基の 1 もしくは 2 以上、好ましくは 1 もしくは 2 が、ィミノ基（一 N R '— ； R 'は水素原子、アルキル基、もしくはァリール基）、ォキシ基（一 0 — ）、チォ基（一 S — ）、力ルボニル基（一 c 0 — ）、カルボニルォキシ基（一 C O O 一）、およびアミド基（一 N H C O — ）力、らなる群より選ばれる少なくとも 1 種の基で置換された基を挙げることができる。また、前記脂肪族環式炭化水素基で例示した橋かけ環において、メチレン基の 1 もしくは 2 以上、好ましくは 1 もしくは 2 が上記基で置換されたり、あるいは該橋かけ環のメチリデン基の 1 もしくは 2 以上、好ましくは 1 もしくは 2 が二トリ口基（ = N — ）で置換された基等が挙げられる。本発明においては、上記の複素環のうちでも、イミノ基（一 N R ' — ）およびォキシ基（一 O — ）を有するものが好ましい。

具体的には、以下の複素環を例示することができる。テトラヒドロフラン環、ピラン環等の含酸素環；ピロリジン環、ピぺリジン環、モルホリン環、チオモルホリン環、ピぺラジン環、へキサメチレンイミン環等の含窒素環；シクロペンタノン環、シクロへキサノン環等の含カルボニル環；プチロラクトン環、テ卜ラヒドロフラノン環、テトラヒドロビラノン環等の含エステル環もしくは酸素含カルポニル混合環；ピロリジノン環、ピベリジノン環、ォキソへキサメチレンイミン環等の含アミド環もしくは含窒素含カルボニル混合スピロ環：ァザ一ビシクロ [ 2 . 2 . 2 ] オクタン環、デカヒドローシクロべンタァゼピン環、ァザービシクロ [ 3 . 2 . 1 〗ォクタン環、ォクタヒドローキノリジン環、デカヒドローピリジノキノリン環、ァザ一卜リシクロウンデカン環等の橋かけ環；

また、上述した複素環からなる複素環基は、前記した脂肪族環式炭化水素基と同様、置換基を有していてもよく、かかる置換基は、脂肪族環式炭化水素基で例示した置換基と同一のものであってよい

上述したように、式（ 1 — c ) の基に含まれている基 ( z ) は、脂肪族環式炭化水素基或いは複素環基であるが、何れの場合においても、退色速度の向上の観点、および合成の容易さの観点から、単環基であれば環を形成する原子数が 6 〜 1 2 であるものが好適であり、橋かけ環式の基であれば、環を形成する原子の総数が 6 〜 1 8 のものが好適である。さらに、単環基のものであれば炭素数 1 〜 4 のアルキル基を置換基として 1 〜 5 個有するものが特に好適であり、橋かけ環式の基であれば炭素数 1 〜 4 のアルキル基を置換基として 1 〜 6 個有するものが特に好適である。

さらに、基（ z ) は、脂肪族環式炭化水素基であること力《より好ましく、シク口へキシレン基、シクロへプチレン基、シクロォクチレン基、シクロドデシレン基等の単環基、またはこれらの単環基にメチル基、ェチル基、プロピル基等のアルキル基を "！〜 4 個有するもの、あるいは、ビシクロ [ 2 . 2 . 1 ] ヘプタン、ビシクロ [ 3 . 2 . 1 ] オクタン、デカヒドローナフタレン等の橋かけ脂肪族炭化水素環からなるものが最も好ましい。

また、式（ 1 c 一 1 ) において、 R ³ および R ⁴ は、それぞれ独立に、水素原子、ヒドロキシル基、アルキル基、アルコキシ基、ァラルキル基、ァラルコシ基、アミノ基、置換アミノ基、シァノ基、ニトロ基、ハロゲン原子、ハロゲノアルキル基、またはノヽロゲノアルコキシ基、置換もしくは非置換の脂肪族環式炭化水素基である。これらの基のうち、前述の置換基（ R ) として説明した基と重複するものはこれと同義である。

置換もしくは非置換の脂肪族環式炭化水素基としては前述した基（ z ) に関して示した 4 価の脂肪族環式炭化水素基に対応する 1 価の基を挙げることができる。

本発明において、好適な R ³ および R ⁴ は、水素原子；メチル基、ェチル基、プロピル基等のアルキル基；メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等のアルコキシ基；ベンジル基、フエニルェチル基、フエニルプロピル基、フエニルブチル基等のァラルキル基；フエノキシ基、ナフトキシ基等のァラルコシ基；メチルァミノ基、ェチルァミノ基、フエニルァミノ基、ジメチルァミノ基、ジェチルァミノ基、ジフエニルァミノ基等の置換アミノ基；フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子；トリフルォロメチル基等のハロゲノアルキル基；トリフルォロメトキシ基等のハロゲノアルコキシ基；シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロへプチル基、シクロォクチル基等の炭素数 3 〜 1 2 の単環を有する脂肪族環式炭化水素基；である。また、以下に示す炭素数力 6 〜 2 0 の橋かけ脂肪族環からなる脂肪族環式炭化水素基も好適である。

ビシクロ [ 2 . 2 . 1 ] ヘプタン、ビシクロ [ 2 . 2 . 2 ] オクタン、ビシクロ [ 3 . 2 . 0 ] ヘプタン、ビシクロ [ 3 . 1 . 1 ] ヘプタン、ビシクロ [ 3 . 2 . 1 ] オクタン、ビシクロ [ 3 . 3 . 1 ] ノナン、ビシクロ [ 3 . 3 . 2 ] デカン、ビシクロ [ 3 . 3 . 3 ] ゥンデカン、ビシクロ [ 4 . 2 . 2 ] デカン、ビシクロ [ 4 . 3 . 2 ] ゥンデカン、ビシクロ [ 4 . 3 . 3 ] ドデカン、ビシク口 [ 4 . 1 . 0 ] ヘプタン、ビシクロ [ 4 . 1 . 1 ] ォクタン、ビシクロ [ 4 . 2 . 1 ] ノナン、ビシクロ [ 4 . 2 . 0 ] オクタン、ォクタヒドロインデン、ビシクロ [ 4 . 3 . 1 ] ドデカン、デカヒドローナフタレン、ドデカヒドローべンゾシクロノナン、卜リシクロヘプタン、ドデカヒドローフエナレン、ドデカヒドローシクロペンタぺンタレン、ドデカヒドローフルオレン、テトラデカヒド口一アントラセン、卜リシクロドデカン、トリシクロべンタデカン本発明において、最も好適な R ³ および R ⁴ は、水素原子、アルキル基、およびハロゲン原子である。

次し、で、前記式（ 1 c 一 2 ) において、 W は、

R 9

一 C 一または O 一

R 1 0 で示される基である。ここで、 R ⁹ および R ^{1 Q} は、それぞれ独立に水素原子、ヒドロキシル基、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、ァラルキル基、ァラルコシ基、アミノ基、置換アミノ基、シァノ基、ニトロ基、置換もしくは非置換のァリール基、置換もしくは非置換のへテロアリール基、ハロゲン原子、 /、口ゲノアルキル基、またはハロゲノアルコキシ基であり、前述の置換基（ R ) として説明した基と同義である。

ま、前記式（ 1 c 一 2 ) において R ⁵ 、 R ⁶ 、 R ⁷ および R ⁸ は、それぞれ独立に、水素原子、ヒドロャシル基、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、ァラルキル基、ァラルコシ基、アミノ基、置換アミノ基、シァノ基、二 - トロ基、置換もしくは非置換のァリール基、ハロゲン原子、ハロゲノアルキル基、ハロゲノアルコキシ基である。これらの基のうち、前述の置換基（ R 重複するものはこれと同義である。

本発明において R R R および R の中でも、特に R R ⁶ は立体的な障害により退色速度に影響を与えるため、水素原子よりも大きな基であるとが好ましい。

また、 R R 、或いは R ' R は、それぞれ一緒になつて環を形成していてもよく、さらに、 R ⁵ 及び R ⁶ の一方と R ⁷ 及び R ⁸ の一方とが一緒になつて環を形成していてもよい。このような環は、脂肪族環、芳香族環、複素環等の何れであってもよく、環の構造は特に制限されないが、その具体例としては、以下のものを例示するができる。

例えば脂肪族環ゃ複素環としては、前述した基（ _Z ) の脂肪族環式炭化水素基や芳香族複素環基で示した脂肪族環ゃ複素環を例示することができる。また、芳香族炭化水素環としては、フルオレン、フエナントレンなどが挙げられる

勿論れらの環も置換基を有していてよく、このような置換基は、特に制限されず、例えば前述の置換基（ R ) に関して示したアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、ァミノ基、置換アミノ基、置換もしくは非置換のァラルキル基、及び置換もしくは非置換のァリール基等であつてよい。また、これらの置換基の位置や数も制限されない

本発明において、特に好適な式（ 1 c 一 2 ) で表れる基は、 R R R ⁷ 及び R ⁸ が、水素原子または灰素数 1 〜 4 のアルキル基であるか、或いは R R のうちの 2 つの基が一緒になつて環を形成しており、らに W は、

R

- C - または一 O —

R 1 0 で示される基（ R ⁹ 及び R ^{1 0} は、それぞれ独立に、水素原子、または炭素数 1 〜 4 のアルキル基である）となつてし、る。

再び前記一般式（ 1 ) に戻って、 R ¹ および R ² は、それぞれ独立に、アルキル基、置換もしくは非置換のァリール基、または置換もしくは非置換のへテロアリール基であり、これらの R ¹ と R ² とは、一緒になつて環を構成してし、てもよし、。

ここで、アルキル基、置換もしくは非置換のァリール基、および置換もしくは非置換のへテロアリール基は、前述の R として説明した基と同義である。

また、 R ¹ と R ² とが一緒になつて形成し得る環は、脂肪族炭化水素環、複素環、及び芳香族炭化水素環のいずれであってもよしゝ。特に制限されるものではないが、脂肪族炭化水素環としては、ビシクロ [ 2 . 2 . 1 ] へブタン環、ビシクロ [ 2 . 2 . 2 ] オクタン環、ビシク口 [ 3 . 2 . 1 ] オクタン環、ビシクロ [ 3 . 3 . 1 ] ノナン環等の炭素数 6 〜 1 8 の橋かけ環が好ましく、複素環としては、ァザービシクロ [ 2 . 2 . 2 ] オクタン環、デカヒドローシクロペンタァゼピン環、ァザービシクロ [ 3 . 2 . 1 ] オクタン環等の炭素数 6 ~ 1 8 の橋かけ環が好ましく、芳香族炭化水素環としては、フルォレン環、フエナントレン環等の炭素数 1 0 〜 1 8 のものが好ましい。

R ¹ と R ² とが一緒になつて形成する環も置換基を有してし、てよく、このような置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、ァリール基、ヒドロキシル基、またはハロゲン原子等が挙げられる。ここで、上記アルキル基、アルコキシ基、ァリール基、ハロゲン原子は、前記置換基（ R ) に関して説明したものと同義である。

本発明においては、 R ¹ 及び R ² の少なくとも一方が下記（ i ) 〜（ iii) のいずれかの基であることが特に好ましい。

( i) 置換アミノ基またはアルコキシ基を、置換基として有する置換ァリール基；

( ϋ) 窒素原子をへテロ原子として有し且つ該窒素原子を介して結合している置換もしくは非置換の複素環を置換基として有する置換ァリール基；

( iii) 上記（ ii) において、窒素原子をへテロ原子として有する複素環に芳香族炭化水素環もしくは芳香族複素環が縮合した縮合複素環を置換基として有する置換ァリール基；

なお、上記（ i) 〜（ iii) における置換ァリール基においては、置換基の位置は特に限定されず、その数も特に限定されないが、ァリール基がフエニル基であるときは、 3 位または 4 位に置換基が位置していることが好ましく、置換基の数は 1 であることが好ましい。当該置換フエニル基として、好適なものを具体的に例示すると、 4 一（ N , N — ジメチルァミノ）フエニル基、 4 — ( N , N — ジェチルァミノ）フエニル基、 4 一（ N , N — ジフェニルァミノ）フエニル基、 4 — モルホリノフエニル基、 4 ーピペリジノフエニル基、 3 — ( N , N — ジメチソレアミノ）フエ二ル基等をあげることができる。

また、前記（ i) ~ ( iii) において、ァリール基が、フエニル基以外のものである場合には、置換基の位置は特に限定されず、その数も特に限定されないが、一般的には、置換基の数は 1 であることが好ましい。このような置換ァリール基の好適例としては、 4 一 ( N , N — ジメチルァミノ）チェニル基、 4 一 ( N , N — ジェチルァミノ）フリル基、 4 一 ( N , N — ジフエニルァミノ）チェニノレ基、 4 一モルホリノピロリニル基、 6 — ピペリジノベンゾチェ二ル基、 6 — ( N , N — ジメチルァミノ）ベンゾフラ二ル基等を挙げることができる。

さらに、本発明においては、 R ¹ 及び R ² としては、ユーロリジノ基も、上記（ i) 〜（ iii) の基に匹敵して、好適である。前記一般式（ 1 ) で示されるクロメン化合物の内、効果の点から特に好適であるものを、前記式（ 1 c 一 1 ) で表される基を有するものと、前記式（ 1 c 一 2 ) で表される基を有するものとに分けて示す。尚、以下の式において、一般式（ 1 ) で示されてし、るものと同じ記号は、一般式（ 1 ) に関して説明した通りの意味である。

式（ 1 c 一 1 ) で表される基を有するクロメン化合物としては、下記一般式（ 2 ) :

で表されるものが好適である。

尚、上記一般式（ 2 ) において、 R ^A 及び R ^B は、既に述べた置換基（ R ) と同義である。上記一般式（ 2 ) のクロメン化合物におし、て、特に置換基 R B は、以下に示す位置に結合していることが、発色濃度および退色速度の点から特に好ましい。

一般式（ 2 ) のクロメン化合物の具体例としては、れに限定されるものではないが、下記式（ 2 a ) 〜

( 2 c ) で表されるものを挙げることができる。

( 2 a )

: ( ε ) ^一 ¾ 丄、 $| ュつ：呦 ^ q べ ci 4 4萆 ¾ ¾ $ 拏 ^ ( z - I )

( ° 3 )

( q 3 )

9Z

Z9£t0/Z0d£/∑Jd ひ £060/Z0 OAV n(R^A)

( 3 )

(R^B)m

で表されるものが好適である。

尚、上記一般式（ 3 ) において、 R ^A 及び R ^B は、既に述べた置換基（ R ) と同義であり、 n 及び m は、それぞれ、 0 〜 2 の整数である。

上記一般式（ 3 ) のクロメン化合物において、特に置換基 R A 及び R B の結合位置は、特に制限されないが、発色濃度および退色速度の点から、以下の式で示す位置に結合してし、ることが特に好まししゝ。

一般式（ 3 ) のクロメン化合物の具体例としてはれに限定されるものではないが、下記式（ 3 a ) 〜 ( 3 _C ) で表されるものを挙げることができる (CH₃)₂

OCH₃

( 3 a )

( 3 b )

( 3 c )

前記一般式（ 1 ) で示される本発明のクロメン化合物は、一般に常温常圧で無色、あるいは淡青色の固体または粘稠な液体として存在し、次の ( _a ) 〜（ _c ) のよう

° ¾ α Γι m CD ± ^ m -\ ¾ 、 ^ a v ^ ¾ .

べロ 4 0) ½ ¾ *

° ^ W E W — 。 =1 > ¾ | ^ ¾f 0) 耷べっ ^ z ^ sf ¾ z zi 5ί ^ a d 0 8 ~ 0 2 9 ゝ —？ > 耷ニ| 峯 ¾ ωベ： :i ?ί w 4 d d o 17 L

〜 0 8 S> 0 - ^ > ¾ ニ1峯 ^ 0)耷峯氺 ¾ ¾ ¾ -I 5ί

^ uu d d 0 9 L 〜 0 l_ ^x Γι -I ? 9" 4 ¾ ίι ¾ ( y

α ςί ? ^ ^ ^ 峯 ^ ( q )

^ ^ m m cD ^ a ^ D ^ (D · 、「1 ¾ - ?$ -i ¾ ½ ¾ ¾ K ¾ H ^ . (D ^

、 $ 。 ^ ^ - ? > s -I ¾ → Λ( n ^ ^

-I 5ί ^{ω d d} 0 · 17 〜 0 L ff 、 - ?\ > ¾ べ □ ii ω ( n ^ ^ ^ -\ n ii 、 -L L· n . -) 5i ^ d d o · 6 〜 6 - 9 9 ^1 ^ -1 ：二 4 ¾ il ¾

( a ΙΛΙ N - - H _L ) ( - ^ i ^ m - □ ^ ( ^e )

° ¾ ^ 0· SI ¾ a ¾ # ¾

6Z

Z9£t0/Z0d£/∑Jd ひ £060/Z0 OAV 下記一般式（ 4 )

で示されるナフトール誘導体と、下記一般式（ 5 )

で示されるプロパギルアルコール誘導体とを、酸触媒存在下で反応させることにより、前記一般式（ 1 ) のクロメン化合物を得ることができる。尚、前記一般式（ 4 ) 及び（ 5 ) におし、て、 R ¹ 、 R ² 、 X , Υ , Z は、前記一般式（ 1 ) で示されているものと同義である。

上記ナフトール誘導体とプロパギルアルコール誘導体との反応比率は、特に限定されるものではないが、一般には 1 ： 1 0 〜 "！ 0 ： 1 ( モル比）の範囲から選択される。

酸触媒としては、硫酸、ベンゼンスルホン酸、 p — 卜ルェンベンゼンスルホン酸、酸性アルミナ等が用いられ、酸触媒の量は、ナフトール誘導体とプロパギルアルコール誘導体との合計量 1 0 0 重量部当り、 0 . 1 〜 1 0 重量部の範囲で用いられる。反応温度は、通常 0 〜 2 0 0 °C が好ましく、 N — メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ベンゼン、トルエン等の非プロトン性有機溶媒中で反応が行われる。

このようにして得られる本発明のクロメン化合物は、トルエン、クロ口ホルム、テトラヒドロフラン等の一般の有機溶媒によく溶解する。このような溶媒に、このクロメン化合物を溶解したとき、一般に溶液はほぼ無色透明であり、初期着色が極めて小さく、太陽光あるいは紫外線を照射すると速やかに発色し、光を遮断すると速やかに元の無色に戻る良好な可逆的なフォトク口ミック作用を呈する。

このような本発明のクロメン化合物におけるフォトク口ミック作用は、高分子固体マトリックス中でも同様な特性を示す。かかる対象となる高分子固体マトリックスとしては、本発明のクロメン化合物が均一に分散するものであれば特に制限されないが、光学的に好ましくは、例えばポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸ェチル、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸ェチル、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリビニリレアルコール、ポリアクリルアミド、ポリ（ 2 — ヒドロキシェチルメタクリレート）、ポリジメチルシロキサン、ポリェチレングリコールモノアリルエーテル、ポリカーボネート等の熱可塑性樹脂を挙げることができる。

また、上記の熱可塑性樹脂以外にも、以下のラジカル重合性多官能単量体を重合してなる熱硬化性樹脂を高分子固体マトリックスとして使用することもできる。

ラジカル重合性多官能単量体の例：

エチレングリコールジァクリレー卜、ジエチレングリコールジメタクリレー卜、トリエチレングリコールジメタクリレート、テ卜ラエチレングリコレートジメタクリレー卜、エチレングリコールビスグリシジルメタクリレ一卜、ビスフエノール A ジメタクリレー卜、 2 , 2 — ビス（ 4 — メタクリロイルォキシェ卜キシフエニル）プロパン、 2 , 2 — ビス（ 3 , 5 — ジブ口モー 4 一メタクリロイルォキシエトキシフエニル）プロパン等の多価ァクリル酸および多価メタクリル酸エステル化合物；

ジァリルフタレート、ジァリルテレフタレート、ジァリルイソフタレー卜、酒石酸ジァリル、エポキシコハク酸ジァリル、ジァリルフマレ一卜、クロレンド酸ジァリル、へキサフタル酸ジァリル、ジァリルカーボネート、ァリルジグリコールカーボネート、卜リメチロールプロパン卜リアリルカーボネート等の多価ァリル化合物；

1 , 2 — ビス（メタクリロイルチオ）ェタン、ビス（ 2 ーァクリロイルチオェチル）エーテル、 1 , 4 一ビス（メタクリロイルチオメチル）ベンゼン等の多価チオアクリル酸および多価チオメタクリル酸エステル化合物；

グリシジルァクリレート、グリシジルメタクリレー卜、 )3 — メチルグリシジルメタクリレー卜、ビスフエノール A—モノグリシジルエーテル一メタクリレート、 4 - グリシジルォキシメタクリレート、 3 — ( グリシジルー 2 一ォキシエトキシ）一 2 — ヒドロキシプロピルメタクリレート、 3 — （グリシジルォキシー 1 一イソプロピルォキシ）一 2 — ヒドロキシプロピルァクリレート、 3 — グリシジルォキシー 2 — ヒドロキシプロピルォキシ）一 2 ーヒドロキシプロピルァクリレート等のァクリル酸エステル化合物およびメタクリル酸エステル化合物；

ジビニルベンゼン；

また、上記で例示した単量体と以下の共単量体との共重合体も高分子固体マトリックスとして使用することができる。

共単量体の例：

アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸等の不飽和カルボン酸；ァクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸フエニル、 2 — ヒドロキシェチルメタクリレー卜等のァクリル酸およびメタクリル酸エステル化合物；

フマル酸ジェチル、フマル酸ジフエニル等のフマル酸エステル化合物；

メチゾレチオアクリレート、ベンジルチオァクリレー卜、ベンジルチオメタクリレート等のチォアクリル酸およびチオメタクリル酸エステル化合物；

スチレン、クロロスチレン、メチルスチレン、ビニルナフタレン、ひーメチルスチレンダイマー、プロモスチレン等のビニル化合物；本発明のクロメン化合物を上記高分子固体マ卜リックス中へ分散させる方法としては特に制限はなく、一般的な手法を用いることができる。例えば上記熱可塑性樹脂とクロメン化合物を溶融状態にて混練し、樹脂中に分散させる方法、または上記重合性単量体にクロメン化合物を溶解させた後、重合触媒を加え、熱または光にて重合させ樹脂中に分散させる方法、あるいは上記熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂の表面にクロメン化合物を染色することによリ樹脂中に分散させる方法等をあげることができる。

本発明のクロメン化合物は、フォトクロミック材として広範囲に利用でき、例えば銀塩感光材に代わる各種の記憶材料、複写材料、印刷用感光体、陰極線管用記憶材料、レーザー用感光材料、ホログラフィー用感光材料など種々の記憶材料として利用できる。その他、本発明のクロメン化合物を用いたフォトクロミック材は、フォトクロミックレンズ材料、光学フィルター材料、ディスプレー材料、光量計、装飾などの材料としても利用できる。例えば、フォトクロミックレンズに使用する場合には、均一な調光性能が得られる方法であれば特に制限がなく具体的に例示するならば、本発明のフォ卜クロミック材を均一に分散してなるポリマーフィルムをレンズ中にサンドウイッチする方法、あるいは本発明のクロメン化合物を前記の重合性単量体中に分散させ、所定の手法によリ重合する方法、あるいは、この化合物を例えばシリコーンオイル中に溶解して 1 5 0 〜 2 0 0 ¾ で 1 0 〜 6 0 分かけてレンズ表面に含浸させ、さらにその表面を硬化性物質で被覆し、フォトクロミックレンズにする方法などがある。さらに、上記ポリマーフィルムをレンズ表面に塗布し、その表面を硬化性物質で被覆し、フォトクロミックレンズにする方法などもある。

本発明のクロメン化合物は、溶液中または高分子固体マトリックス中で、速い退色速度を示す。さらに光未照射状態での着色度および劣化時の着色が少なく、フォトクロミック性の耐久性もよい。例えば、本発明のクロメン化合物を用しゝたフォトクロミックレンズは、屋外から室内に戻った時にすばやく元の色調に戻り、さらに長時間使用したときでも劣化に伴う着色は少なく良好な耐久性を示す。

さらに、本発明のクロメン化合物は、発色状体において 4 4 0 〜 5 0 0 n m 、および 5 7 0 〜 6 3 0 n m の 2 つの波長領域に吸収帯を持ち、しかも各々の吸収帯の吸収強度の差が小さく、 2 つの吸収帯での発色濃度の強度比は、通常 0 . 7 〜 1 . 2 の範囲にあるため、単一の化合物でグレーやブラウンなどの中間色の色調に発色させることが可能である。実施例実施例 1

下記のナフトール誘導体

6 . 6 g ( 0 0 2 m o 、下記のプロパギルアルコール誘導体

5 . 5 g ( 0 . 0 2 2 m o I ) とを、トルエン 5 0 m l に溶解し、さらに p — トルエンスルホン酸を 0 ■ 0 5 g 加えて還流温度で 1 時間攪拌した。反応後、溶媒を除去し、シリカゲル上でのクロマ卜グラフィ一により精製することにより、淡青色粉末状の生成物を 3 . 9 g 得た。収率は 3 5 % であった。

この生成物の元素分析値は、

C ： 8 5 . 2 3 % . H ： 6 . 6 2 % 、 N ： 2 . 5 1 % 、

0 : 5 . 3 %

であって C 4 0 ^ 3 ₇ N O 2 の計算値である C ： 8 5 . 2 2 % , H 6 6 2 % 、 N 2 4 8 % 、

O ： 5 . 6 8 %

に極めて良く一致した。

また、プ口トン核磁気共鳴スぺクトルを測定したろ、 δ ： 1 0 ~ 4 . O p p m 寸近にアレキレン基に基づく 1 9 Η のピーク、 5 : 5 . 6 〜（5 9 . O p p m 付近にァロマテイツクなプロトンおよびアルゲンのプ口卜ンに基づ < 1 8 H のピークを示した（図 1 )。

さらに、 ^{1 3} C 一核磁気共鳴スペクトルを測定しころ、 δ ： 1 1 0 〜 1 6 0 p p m 付近に芳香環の炭素に基づくク、 5 ： 8 0 〜 1 4 0 p p m 付近にァルケンの炭素に基づくピーク、 5 : 2 0 〜 6 0 p p m にァルキルの炭素に基づくピークを示した。

上記の結果から単離生成物は、下記構造式で示される化合物であることを確認した。

実施例 2 ~ 3 6

実施例 1 と同様にして表 1 ~ 9 に示したクロメン化合物を合成した。得られた生成物について、実施例 1 と同様な構造確認の手段を用いて構造解析した結果、表 1 〜 9 に示す構造式で示される化合物であることを確認したまた、表 1 〜 9 には、その収率を併せて示した。

尚、表 1 〜 9 で示す構造式において、 M e はメチル基を示す。

実施例 3 7

下記のナフトール誘導体：

5 . 8 g ( 0 . 0 2 m o I ) と、実施例 1 で用いたプロパギルアルコール誘導体 5 . 5 g ( 0 . 0 2 2 m o I ) とを、トルエン 5 0 m I に溶解し、さらに p — トルエンスルホン酸を 0 . 0 5 g 力 D えて還流温度で 1 時間撹拌し反応後、溶媒を除去し、シリカゲル上でのクロマトグラフィ一により精製することにより、淡青色粉末状の生成物を 2 . 9 g 得た。収率は 2 8 % であった。

の生成物の元素分析値は、

C : 8 4 . 8 9 % . H ： 6 . 3 4 o/o 、 N ： 2 . 6 8 % 、

0 : 6 . 0 8 %

であって、 C 3 q ， 7 H ' ' 3 3 N O の計算値である

C ： 8 4 . 8 6 % , H 6 3 5 % 、 N 2 6 %

O 6 1 1 % に極めて良く一致した。

また、プロトン核磁気共鳴スペクトルを測定しろ、（5 : 1 . 0 〜 4 . O p p m 付近にアルキレン基に基づく 1 5 H のピーク、（5 : 5 . 6 〜 9 . O p p m 付近にァロマティックなプロトンおよびアルゲンのプ口卜ンに基づく 1 8 H のピークを示した（図 2 )。

さらに、 ^{1 3} C — 核磁気共鳴スぺクトルを測定ころ、 δ ： 1 1 0 〜 1 6 0 p p m 付近に芳香環の炭素に基づくピーク、 δ ： 8 0 〜 1 4 0 p p m 付近にァルケンの炭素に基づくピーク、 <5 : 2 0 〜 6 0 p p m レアルキルの炭素に基づくピークを示した。

実施例 3 8 〜 4 7

実施例 3 7 と同様にして表 1 0 ~ 1 2 に示したクロメン化合物を合成した。得られた生成物について、実施例 1 と同様な構造確認の手段を用いて構造解析した結果、表 1 0 ~ 1 2 に示す構造式で示される化合物であることを確認した。また、表 1 0 〜 1 2 には、その収率を併せて示した。

尚、表中、 M e はメチル基であり、 P h はフエニル基を示す。

さらに、表 1 3 ~ 1 7 には、実施例 "！〜 4 7 で合成されたクロメン化合物についての元素分析値および各化合物の構造式から求めた計算値を示した。

表 1

表 2

表 3

表 4

表 5

表 6

表 8

表 9

表 1 o

表 1 1

表 1 2

表 1 3

元素分析値

実施例 1 H— NMR

実験値計算値

No. (NMR)

C H N 〇 others C H N O others

55.6-9.0 18H

1 85.23 6.62 2.51 5.73 85.22 6.62 2.48 5.68

(51.C！〜 4.0 19H δ5.6〜9.0 18Η

2 83.43 7.03 2.14 7.41 83.43 7.00 2.16 7.41

<51.0〜4.0 27Η d 5.6-9.0 22Η

3 86.34 6.75 2.11 4.80 86.32 6.79 2.10 4.79

51.0〜4.0 23Η

55.6-9.0 18Η

4 85.66 7.18 4.56 2.60 85.67 7.19 4.54 2.59

-。〜 4.0 23H n

CO

55.6~9.0 18H

5 85.28 7.46 2.21 5.07 85.27 7.47 2.21 5.05

51.0〜4.0 26H

(55·6〜9.0 18H

6 83.88 7.04 4.26 4.85 83.85 7.04 4.25 4.86

(51·0〜4·0 41Η

(55.6-9.0 18Η

7 85.21 6.99 2.39 5.46 85.24 6.98 2.37 5.46

δ1.0〜4·0 23Η

8 83.96 7.48 4.00 4.57 83.97 7.46 4.02 4.58

(55.6〜9.0 18H

9 85.21 6.99 2.39 5.41 85.23 7.01 2.38 5.44

<51.0〜4.0 23H

55.6-9.0 16H

10 78.55 6.11 2.29 13.05 78.54 6.10 2.29 13.08

< 1.0〜4.0 21H

n i o o

n卜 i 表 1 4

元素分析値

実施例 1H-NMR 実験値計算僩

No. (NMR)

C H I N O others C H N O others

(55.6~9.0 18H

11 83.57 6.17 2.34 7.92 83.55 6.18 2.32 7.95

o I .u〜4.u l an

(55.6〜 9.0 15H

12 82.43 6.59 5.50 5.48 82.44 6.57 5.49 5.50

δ1·0〜4.0 23H

(55.6-9.0 16H

13 80.25 6.36 4.92 8.47 80.25 6.38 4.93 8.44

51.0〜4.0 20H

(55.6〜9.0 21 H

14 88.59 6.61 2.27 2.53 88.57 6.62 2.25 2.56

(51.0〜4·0 20H

F:8.76 F.8.77 55.6~9.0 16H

15 73.95 5.27 2.18 4.90 73.94 5.27 2.16 4.92

S:4.94 S:4.94 (51.0〜4.0 18H

55.6-9.0 18H

16 82.98 6.95 10.07 82.99 6.96 10.05

( 1.0〜4·0 26H

(55.6-9.0 18H

17 84.04 6.93 2.05 6.98 84.05 6.91 2.04 7.00

<51.0〜4.0 29H

18 89.75 5.70 2.13 2.42 89.74 5.69 2.14 2.44

(55·6〜9.0 21H

19 84.30 5.91 4.59 5.19 84.28 5.92 4.57. 5.22

(51·0〜4.0 15H

( 5.6~9.0 19H

20 83.48 6.00 2.38 2.69 S:5.45 83.49 5.98 2.37 2.71 S:5.44

(51·0〜4.0 16H

d i

O

O O

o卜ェェ表 1 5

倫 ·05ΙΙ 元素分析値'

\ n IN ivir 実験値計算値

No. (NMR)

C H N O others C H N 〇 others

<55.6〜9.0 19H

21 ΟΟ 0. 0 2.43 5.60 oO.oo 0.10 2.44 5.58

<51·0〜4.0 16H

(55.6-9.0 19H

22 / .oo 2.27 2.60 / .0 / 2.27 2.60

Sl.0〜4.0 26H

23 7838 5 Q 2.36 8.00 5 on (55.6〜9.0 17H

2.34 8.03

<51.0〜4.0 18H

(55.6-9.0 20H

24 83.97 6.60 2.14 7.30 83.99 6.59 2.13 7.30

51.0〜4.0 23H

(55.6-9.0 17H

25 87.93 7.40 2.19 2.47 87.94 7.38 2.18 2.49

51.0〜4.0 30H

(55.6-9.0 16H

26 80.87 6.61 2.26 10.29 80.87 6.63 2.25 10.26

<51.0〜4.0 25H

(55.6-9.0 18H

27 85.39 6.65 7.94 85.40 6.67 7.94

<51.0〜4.0 22H δ5.6〜9.0 18H

28 85.11 6.62 8.27 85.09 6.62 8.29

<51.0〜4.0 20H

S5.6〜9.0 18H

29 85.06 6.02 8.92 85.05 6.01 8.94

(51.0-4.0 14H

(55.6-9.0 18H

30 80.10 5.90 2.35 5.32 F.6.33 80.11 5.88 2.34 5.34 6.34

(51·0〜4.0 19H

O醫AV -

o

CD

9 I $

表 1 7

元素分析値

実施例 1H-NMR

実験値計算値

No. (NMR)

C H N O otners C H N O otners

δ 56~90 16Η

41 80.92 6.82 2.25 10.01 80.97 6.80 2.20 10.03

d 1.0-4.0 27H

<55.6〜9.0 18H

42 85.56 6.84 2.36 5.24 ' 85.54 6.84 2.32 5.30

( 1.0~4.0 23H

55.6~9.0 18H

43 84.21 7.25 4.02 4.52 84.20 7.21 4.01 4.58

( 1.0-4.0 32H

<55.6〜9.0 20H

44 84.52 6.21 2.11 7.17 84.53 6.19 2.10 7.19

<51·0〜4·0 21H ά 5.6-9.0 20H

45 82.69 6.21 4.09 7.05 82.67 6.20 4.10 7.03

51.0-4.0 22H 1

(55.6~9.0 17H

46 81.85 6.32 5.92 S:5.91 81.88 6.31 5.90 S:5.91

(51.0〜4.0 17H

55.6-9.0 21H

47 86.14 6.01 2.41 5.44 86.12 6.02 2.39 5.46

<51.0〜4·0 14H

応用例

実施例 1 4 7 で得られたクロメン化合物をそれぞれ使用し、下記処方により、上記クロメン化合物を含有すレ

る混合液を調製し

実施例で得られたクロメン化合物 0 . 0 4 重量部亍卜ラエレングリコールジメタクリレー卜

1 3 重量部

2 , 2 - ス [ 4 - ( メタクリロキシエトキシ）フエニル ] プロン 4 8 重量部

ポリェチングリコールモノアリルエーテル

2 重里部

卜リメチロールプロパントリメタクリレー卜

2 0 重量部

グリシジルメタクリレー卜 9 重量部

t 一プチルパ一ォキシ 2 — ェチルへキサネ一卜

( 重合始剤 ) 1 重量部

この混合液をガラス板とエチレン一酢酸ビニル共重合体からなるガスケッ卜で構成された錶型の中に注入し、注型重合を行つた。重合は空気炉を用い、 3 0 °C 〜 9 0 °C で 1 8 時間かけ徐々に温度を上げ、 9 0 °C で 2 時間保持した。重合了後、重合体を錶型のガラス型から取り外した。

得られた重合体（厚さ 2 m m ) を試料とし、浜松ホトニクス製キセノンランプ L 一 2 4 8 0 ( 3 0 0 W ) S H L - 1 0 0 を用し、、エア口マスフィルター（コ一二ング社製）を介して、重合体試料に光照射して発色させ、フオトクロミック特性を測定した。

尚、光照射条件は次の通りである。

試料温度： 2 0 °C ± 1 °C

重合体表面でのビーム強度：

2 . 4 m W / c m ² ( 3 6 5 n m )

2 4 i W / c m ² ( 2 4 5 n m )

光照射時間： 1 2 0 秒間

また、フォトクロミック特性は次のようなもので評価し、その結果を表 1 8 〜 2 2 に示した。

①極大吸収波長（ λ m a x ) ：

( 株）大塚電子工業製の分光光度計（瞬間マルチチヤンネルフォトディテクター M C P D 1 0 0 0 ) により求めた発色後の極大吸収波長である。該極大吸収波長は、発色時の色調に関係する。

②発色濃度 { ε ( 1 2 0 ) - ε ( 0 ) 1 :

前記極大吸収波長における、 1 2 0 秒間光照射した後の吸光度 ε ( 1 2 0 ) と光未照射状態の吸光度 ε ( 0 ) との差である。この値が高し、ほどフォトクロミック性が優れてし、るとしゝえる。

③退色速度 { t , / 2 ( m i n . ) } ：

1 2 0 秒間光照射後、光の照射を止めたときに、試料の前記極大吸収波長における吸光度力《 { S ( 1 2 0 ) 一 ε ( 0 ) } の半分まで低下するのに要する時間である。この時間が短いほどフォトク口ミック性が優れてしゝるといえる。

④初期着色（ Y I ) ：

スガ試験機（株）製の色差計（ S M — 4 ) を用いて着色度を測定した。 Y I が小さいほど光末照射時の着色が少なく、優れているとしゝえる。

⑤残存率（％ ) ：

光照射による発色の耐久性を評価するために次の劣化促進試験を行った。すなわち、得られた重合体（試料）をスガ試験機（株）製キセノンフェザーメーター X 2 5 により 2 0 0 時間促進劣化させた。その後、前記発色濃度の評価を試験の前後で行い、試験前の発色濃度（ A ₀ ) および試験後の発色濃度（ A ₂ 0 0 ) を測定し、下記式により残存率（％ ) を算出し、発色の耐久性の指標とした。

残存率（％ ) = ( A ₂ 0 0 A 0 ) X 1 0 0

残存率が高いほど発色の光耐久性が高い。

⑥ 発色濃度の強度比：

極大吸収波長における吸光度の比を下記式から算出し中間色の色調に発色することの指標とした。

{ ε 1(120) - ε 1(0) } I [ ε 2(120) - ε 2(0) }

ε 1 ：短波長側の極大吸収波長における吸光度 ε 2 ：長波長側の極大吸収波長における吸光度

この強度比が 1 に近いほどより良好な中間色となる。さらに比較のために、先行技術として示した式（ Α )、 ( B )、（ C ) で表される化合物を用い、同様にしてフォ

⁰ ^

K ¾ί ¾ ¾ ^ ^ ί¥ ¾ ¾ ¾ 、 ¾ ¾ ¾ Ιί i ε 〜！■ [ ¾

. t7 ~ i. K H 、、 ςί ¾ ¾ί ! ϋ :· つ二 ι ε ζ 〜 8 L 拏

。つ：: ι ε ζ 拏 ¾ ¾ ¾ί θ) ^ °( ε 〜 ΐ· ^ ) Ί m M ^ ^ ^ ω 、昝 ^ ^ 重ミ □

19

Z9£t0/Z0dr/lDd ひ OAV 1 8

t λ max 発色濃度退色速度初期着色残存率

夹 BSWリ究辰皮 No. ( (Α200/Α0)

(nm) ε (ΐ 20)- ε (0) τ 1 /2 (min.) YI 強度比

100}

500 ι .ΟΟ 0.9

1 2 82 0.89

592 1.12 0.9

502 0.78 0.9

2 3 81 0.88

594 0.89 0.9

490 0.71 1.0

3 2 81 0.78

582 0.91 1.0

470 1.21 1 .

4 . 7 77 1.32

570 0.92 1.3

498 0.65 0.8

5 1 83 0.90

590 0.72 0.8

1 .oU U.D

6 4 78 1.18

578 1.10 0.6

494 0.65 0.7

7 3 90 0.83

584 0.78 0.8

474 1.1 1 0.9

8 3 90 1.1 1

578 1.00 0.9

494 0.62 0.7

9 2 79 0.85

586 0.73 0.7

484 0.66 1.6

10 3 82 0.87

572 0.76 1.6

9

λ max 発色濃度退色速度初期着色残存率実施例発色濃度

No. 1 (A200/A0)

(nm) ε (120)- ε (0 1 /2 (min. YI 強度比

X 1001

468 1.28 0.8

1 1 6 80 1.47

588 0.87 0.8

466 1.15 1.0

12 6 76 1.03

578 1.12 1.0

468 0.78 1.1

13 5 81 0.95

576 0.82 1.1

492 0.79 1.1

14 2 83 0.86

586 0.92 1.1

476 0.82 1.2

15 3 78 0.98

582 0.84 1.2

488 0.86 0.7

16 3 81 0.96

586 0.90 0.7

468 1.15 0.8

17 6 79 1.39

588 0.83 0.8

496 0.80 0.7

18 5 80 0.87

590 0.92 0.7

466 1.09 0.9

19 7 81 1.40

580 0.78 0.9

498 0.99 1.0

20 5 77 0.86

596 1.15 1.0 2 0

2

A max 発色濃度退色速度初期着色残存率実施例発色濃度

No. (nm) ε(ΐ20)-ε(0 τ 1 /2. (min. YI 強度比

X 100)

478 1.20 0.7

01 7 p oi 1 1 OQ

582 0.93 0.7

468 1.25 1.1

7 on 1 ·ο Q7 / 576 0.91 1.1

468 1.31 1.2

7 7 /fiリ 1 5 584 0.97 1.2

466 1.21 1.3

A 7 7 /fiリ 1 on

584 1.01 1.3

468 1.29 1.1

o リ o onリ 1. ?4

586 0.96 1.1

468 1.19 1.1

36 6 81 1.28

584 0.93 1.1

488 0.66 0.6

37 2 86 0.84

586 ひ .79 0.6

490 0.58 0.5

38 4 85 0.95

596 0.61 0.5

484 0.72 0.5

39 3 83 0.84

582 0.86 0.5

494 0.92 0.9

40 6 85 0.88

600 1.05 0.9

2 2

表 2 3

λ max 発色濃度退色速度

比較例着色度残存率

化合物 ¾ ;辰

No. No. {(A200/A0)

(nm) ε(ΐ20)-ε(0) τ 1 /2 (min.) YI 強度比

X 100)

1 A 522 0.86 8.3 3 68

498 0.92 4.1

2 B 4 71 1.10

596 0.84 4.1

484 0.45 1.3

3 C 14 77 0.50

610 0.90 1.3

Claims

、〉 ^ :1 :1っ餘 ¾ 银晷： p| ¾ 0) m z ω ^ Vf 、「1 ¾ 、 ¾ 螯峯晷 ¾ 1 $ 、耷峯氺

( L )

、 > ^ ^ a vi η ¾y li $ ^ a c ¾ zj |$ - ςί ? _z a ? _L a ^x ri ¾ a g /' - Γι □ vi ^ α vi a つ萆耷银畺 ^ ¾ - r. z vi ^ ^ a n ^ ¾ ¾ ^ S 、耷 K ^ n IT ¾ ^ $) _z a ¾： _L a

、

( L ) 3£ ¾f — ¾ 丄 w * w

89

Z9 P0/Z0dr/13d ひ £060/Z0 OAV で示される基は、下記式（ 1 c 一 1 ) 又は（ 1 c 一 2 )

一 2 )

[ 前記式（ 1 c — 1 ) において、

で表される基は、 4 価の脂肪族環式炭化水素基、または 4 価の複素環基であり、これらの 4 価の基は、置換基を有していてもよく、

前記式（ 1 c 一 2 ) において、

R ⁵ 、 R ⁶ 、 R ⁷ および R ⁸ は、それぞれ独立に、水素原子、ヒドロキシル基、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、ァラルキル基、ァラルコシ基、アミノ基、置換アミノ基、シァノ基、ニトロ基、置換もしくは非置換のァリール基、置換もしくは非置換のヘテロァリール基、ハロゲン原子、ハロゲノアルキル基、ハロゲノアルコキシ基であり、 R ⁵ 〜 R ⁸ のうち 2 つの基が一緒になつて環を形成していてもよく、 W は、

R ⁹

C または一 O —

1 0

R

で示される基である（ただし、 R ⁹ および R ^{1 Q} は、それぞれ独立に水素原子、ヒドロキシル基、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、ァラルキル基、ァラルコシ基、アミノ基、置換アミノ基、シァノ基、ニトロ基、置換もしくは非置換のァリール基、置換もしくは非置換のへテロアリール基、ハロゲン原子、ハロゲノアルキル基、またはノ、ロゲノアルコキシ基である。 ]

で示されるクロメン化合物。

2 . 前記一般式（ 1 ) において、前記式（ 1 c ) で表される基が、前記式（ 1 c 一 1 ) の基である請求の範囲 1 記載のクロメン化合物。

3 . 前記式（ 1 c 一 1 ) 中の下記式：

おいて、 4 価の脂肪族環式炭化水素基が、の単環からなる基または炭素数 6 〜 2 0 なる基であり、 4 価の複素環基が、前記け環中のメチレン基の 1 もしくは 2 以上 N R '— ； R 'は水素原子、アルキル基、ル基）、ォキシ基（一 O — ）、チォ基（一ル基（一 C O — ）、カルボニルォキシ基およびアミド基（一 N H C O —）からなる少なくとも 1 種の基で置換された基、の脂肪族環式炭化水素基中のメチリデン 2 以上が二トリ口基（ = N —）で置換さ求の範囲 2 記載のクロメン化合物。

1 c 一 1 ) 中の下記式：

で表される基において、 4 価の脂肪族環式炭化水素基及び 4 価の複素環基は、ヒドロキシル基；アルキル基；シクロアルキル基；アルコキシ基；ァラルキル基；ァラルコシ基；アミノ基；置換アミノ基；シァノ基；ニトロ基；置換もしくは非置換のァリール基；置換もしくは非置換のへテロァリール基；ハロゲン原子；ハロゲノアルキル基；ハロゲノアルコキシ基；または窒素原子をへテロ原子として有し且つ該窒素原子を介して結合している置換もしくは非置換の複素環基；を置換基として有している請求の範囲 2 に記載のクロメン化合物。

5 . 前記式（ 1 c 一 1 ) 中の下記式：

で表される基において、 4 価の複素環基は、複素環に芳香族炭化水素環もしくは芳香族複素環が縮合した縮合複素環からなる請求の範囲 2 記載のクロメン化合物。

6 . 前記一般式（ 1 ) において、前記式（ 1 c ) で表される基が、前記式（ 1 c — 2 ) の基である請求の範囲 1 記載のクロメン化合物。

前記式（ 1 c 一 2 ) におし、て、 R R R および R ⁸ は、それぞれ独水素原子、または炭素数 1 〜 4 のアルキル基であるか、或いは R ⁵ R のゥちの 2 つが一緒になつて環を形成しており、が

R

— C 一または一 O

R 1 0 で示される基である（ただし、 R ⁹ および R ^{1 0} は、それぞれ独立に水素原子、または炭素数 1 〜 4 のアルキル基である請求の範囲 6 記載のクロメン化合物。

8 . 前記一般式（ 1 ) 中の ( 1 b )

で示される基において、 2 価の芳香族炭化水素基が 1 個のベンゼン環または 2 〜 4 個のベンゼン環が縮合した縮合環からなり、 2 価の芳香族複素環基が、酸素、硫黄、もしくは窒素原子を含む 5 員環、 6 員環、またはこれらの複素環にベンゼン環あるいはさらに複素環が縮合した縮合複素環、またはベンゼン環に複素環が縮合した縮合複素環からなる請求の範囲 1 記載のクロメン化合物。

9 . 前記一般式（ 1 ) 中の

( 1 b )

で示される基において、 2 価の芳香族炭化水素基及び 2 価の芳香族複素環基は、ヒドロキシル基；アルキル基；シクロアルキル基；アルコキシ基；ァラルキル基；ァラルコシ基；アミノ基；置換アミノ基；シァノ基；ニトロ基；置換もしくは非置換のァリール基；置換もしくは非置換のヘテロァリール基；ノヽロゲン原子；ハロゲノアルキル基；ノ、ロゲノアルコキシ基；または窒素原子をへテ口原子として有しかつ該窒素原子を介して結合している置換もしくは非置換の複素環基；を置換基として有している請求の範囲 1 に記載のクロメン化合物。

1 0 . 前記一般式（ 1 ) 中の ( 1 a ) 及び ( 1 b )

で示される基において、 2 価の芳香族複素環基は、複素環に芳香族炭化水素環もしくは芳香族複素環が縮合した縮合複素環からなっている請求の範囲 1 記載のクロメン化合物。

1 1 . 前記一般式（ 1 ) 中、 R ¹ および R ² が、炭素数 "！〜 4 のアルキル基、炭素数 6 〜 1 4 のァリール基、或いは、ヘテロ原子として酸素、硫黄、または窒素原子を含み且つ原子数が 4 ~ 1 2 の環を有しているへテロアリール基である請求の範囲 1 記載のク口メン化合物。

1 2 . 前記一般式（ 1 ) 中の R ¹ および R ² において、前記ァリール基およびへテロアリール基は、ヒドロキシル基；アルキル基；シクロアルキル基；アルコキシ基；ァラルキル基；ァラルコシ基；アミノ基；置換アミノ基；シァノ基；二トロ基；置換もしくは非置換のァリール基；ハロゲン原子；ハロゲンアルキル基；ハロゲノアルコキシ基；または、窒素原子をへテロ原子として有し且つ該窒素原子を介して結合している置換もしくは非置換の複素環基；を置換基として有している請求の範囲 1 記載のクロメン化合物。

1 3 . 前記一般式（ 1 ) 中の R ¹ および R ² の少なくとも一方が、 ( i) 置換アミノ基またはアルコキシ基を置換基として有する置換ァリール基

( ϋ) 窒素原子をへ亍ロ原子として有し且つ該窒素原子を介して結合している置換もしくは非置換の複素環基を置換基として有している置換ァリール基、或いは

( iii) 上記（ Π) において、窒素原子をへテロ原子として有する置換もしくは非置換の複素環に芳香族炭化水素環もしくは芳香族複素環が縮合した縮合複素環を置換基として有する置換ァリール基

である請求の範囲 1 記載のクロメン化合物。

1 4 . 請求の範囲 1 に記載のクロメン化合物からなるフォトク口ミック材。

1 5 . 請求の範囲 1 に記載のクロメン化合物を含有してなるフォトク口ミック光学材料。