WO2002083201A1 - Dialyse artificielle - Google Patents

Description

明 細 書 人工透析装置 技術分野

本発明は人工透析装置に関し、 特に透析流体回路をマ二ホール 'ド化することに より装置全体を小型で安価、 かつ耐久性の高いものとし、 在宅での使用を可能と する人工透析装置に関する。 背景技術

従来の人工透析装置は、 ダイァライザ一、 パイロジェンフィルタ一、 透析液 タンク、 ポンプ等の透析基本機器、 並びに透析流体回路に設置されるバルブ. '圧力計、 流量計等の流体制御機器など、 大小多数の構成要素から成り、 それ ら機器がパイプで接続されている。

しかしながら、 そのような従来の装置は、 それを構成する各種機器の低コス ト化を図ったとしても、 それら機器同士のパイプ接続に多種類かつ多数の配 管部品と多大の作業工数を要するため高価でかつ製造上の配管ミス、 使用開 始後の機能劣化が早まる可能性の多いものとならざるを得なかった。 したが つて、 患者個人が当該装置を購入して在宅透析を行うことは、 事実上困難あ るいは多大の経済的負担を強いるという問題があった。

さらに、 従来の装置は、 上述したパイプ接続のための空間が必要であるため 装置全体が大型となり、 移動させるのが困難であるばかりか、 当該装置を患 者の自宅に設置すること自体も困難であるという問題があった。

さらに、 上記パイプは一般に合成樹脂パイプ等の非金属チューブが用いられ ていたため、 劣化によるひび割れ等による故障が生じる恐れがあった。

本発明は、 人工透析装置の流路配管に付随する上述した問題点を解決するも のであり、 小型で安価、 かつ安全性の高い人工透析装置を提供することによ り、 在宅透析の実現を図ることを目的とする。 発明の開示 本発明においては上述した目的を、 ダイァライザ一、 パイロジェンフィル タ一、 透析液タンク等の透析基本機器、 並びに透析回路に設置されるバルブ， 流量計、 圧力計 ·温度計等の流体制御機器を傭えた人工透析装置において、 それら各種機器を接続するポートを設けた流体通路ブロックを有し、 該プロ ック内部には前記ポート間での流体接続回路が形成されていることを特徴と する人工透析装置により達成する。

本発明によれば、 人工透析装置の各種流体機器を接続す ¾ポートを設けた 流体通路ブロックを設け、 該ブロック内部には上記ポート間での流体接続回 路が形成されているので、 配管作業が大幅に軽減し、 かつ上記配管のた の スペースも大幅に減少するため、 安価かつ小型の人工透析装置を提供するこ とができる。

さらに、 流路のマニホ一ルド化 （流体通路プロック） で配管が大幅に減少 するため、 従来のようなパイプのひび割れ等や接続部の取付不全、 温度の上 昇 ·下降の熱サイクルによるネジ部の緩み等による故障あるいはその確率を 減少でき、 安全性の高い装置とすることができる。

また、 上記流体通路ブロックを複数の板材から構成し、 その個々の板材に 溝ゃ孔を設け、 それら板材を重ね合わせて上記流体接続回路を構成すること により、 該プロックを安価に製作することができる。 また、 光造型方法を用 いて上記ブロックを製作すれば、 複雑な流路ゃ機器接続ポ一トを完全に一体 で成形することができ、 一層本発明の目的に沿う製造方法となる。

これらの特徴の結果、 使用者にとって、 人工透析装置は頑丈かつ使いやすい ものとなり、 過度の負担を強いることもなく、 在宅透析の実現を可能にする 図面の簡単な説

第 1図は、 本発明の実施形態に係わる人工透析装置の概略概念図である。 第 2図は、 第 1図の流体通路ブロックを構成する板材の通路形成面の概念 1¾である。 第 3図は、 第 1図の流体通路ブロックの部分断面の概念図である。 . 発明を実施するための形態

以下、 本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。

図 1は本発明の実施形態に関する人工透析機 1の概略概念図である。 図に示 すように、 人工透析装置 1は、 後述する流体通路ブロック 2に各種透析基本 機器が接続されている。 ここでは、 該ブロック 2に接続される基本機器とし て、 比較的容積の大きいダイァライザ一 3、 パイロジェンフィルター 4、 R O膜 5、 透析液タンク 6、 透析液供給ポンプ 7を示している。 これら機器は. 容積が大きいため、 後述のプロック 2に直接取付けることは困難であるため. 図に示すように外部配管を介してブロック 2に接続している。 本件発明にお いては、 そのような外部配管を用いず、 ダイァライザ一 3等をブロック 2に 直接取り付けるようにしてよいことは勿論である。

上記流体通路ブロック 2は、 図 1に示すように複数の板材 2 0 1から構成さ れている。 個々の板材 2 0 1は、 流体通路形成の説明概念図である図 2およ び図 3に示すように、 溝 2 0 2ゃ孔 2 0 3が機械加工によって設けられてお り、 それら板材 2 0 1を重ね合わせることにより流体通路 2 0 4を形成して いる。 流体通路ブロック 2の外壁部には、 透析回路に設置される流体制御機 器として、 各種の制御バルブ 2 1 1やセンサー （圧力計、 流量計等） 2 1 2 等をガスケッ トマウントするための取付け孔 2 0 5が設けられている。 各板 材 2 0 1同士は、 その境界面にパッキンや漏れ防止樹脂を介して、 ポルトな どの締結手段により一体化されている。 流体通路ブロック 2内の流体回路が 複雑であっても、 上述したような板材 2 0 1を複数枚組み合わせて通路 2 0 4を形成することにより、 最良の流体回路を設計することができる。

次に、 流体通路ブロック 2内に形成される通路 2 0 4並びに該ブロック 2結 合される機器等について、 人工透析装置 1の動作を説明しつつ説明する。

図 1に示すように、 水道水からの水が、 フィルタ一 8、 R Oポンプ 9、 R O 膜 5を介して流体通路路ブロック 2に供給される。 ここで、 上記フィルタ一 8は、 水の不純物を除去するためのフィルタ一である。 フィルタ一 8を出た 水は R〇ポンプ 9で加圧され、 R 0膜 5を通すことにより精製水となって、 外部配管によりブロック 2に供給される。 ブロック 2に供給された精製水は、 ブロック内通路 2 0 4を通って透析液タンク 6へと導かれる。 また、 R O膜 5及び透析液タンク 6が無くても透析液を供給する方法もある。 このとき精製 水を殺菌するた,めの紫外線殺菌装置等 （図示せず） がブロック 2への導入部 分もしくはプロック 2から透析液タンク 6への導入部分に装着される。 夕ン ク 6内では前記精製水と薬品とが混合され透析液が作られる。 該透析液はブ ロック 2へ導出され、 さらにブロック 2内の流体流通 2 0 4を通って、 発熱 物質を除去するためのパイロジェンフィルター 4へと導かれる。 パイロジェ ンフィルター 4を通った透析液は再びブロック 2内に導かれブロック内の通 路 2 0 4を通ってダイァライザ一 3へと運ばれる。 ダイァライザ一 3を通し た透析液は再びブロック 2内に戻りブロック内通路 2 0 4を通って透析液タ ンク 6に戻され、 再び同じサイクルで循環する。

以上の説明は、 理解を容易にするため、 流体の回路を概括的に説明したもの であ,るが、 実際には、 流体通路ブロック 2内に上述のパルプ 2 1 1やセンサ - 2 1 2と関連する種々の制御回路や安全回路などが組み込まれる。 これら 回路はブロック 2内の通路 2 0 4により形成され、 該通路 2 0 4には、 制御 バルブ 2 1 1やセンサー 2 1 2等が、 プロック 2に設けた取付け孔 2 0 5を 介して接続されている。 また、 その他、 血液ポンプ等、 説明を省略した比較 的大きな機器が、 流体通路ブロック 2上に、 あるいは該ブロック 2とは別置 きで設けられ、 これらもブロック 2内の通路 2 0 と必要な接続が行われる。 なお、 マ二ホールド加工した流体通路ブロック 2は適時設計や配管の都合に より複数に分割して構成してもよい。 例えばダイァライザ一 3等を直接的に 接続して血液回路を構成するようにした血液回路ブロック部、 パイロジェン フィルタ 3等を直接的に接続して透析液供給回路を構成するようにした透析 液供給回路プロック部、 および R〇膜 5等を直接的に接続して水道処理回路 を構成するようにした水処理ブロック部の 3つのブロック分けて構成し、 そ れらブロック間で必要な外部配管を行うようにしてもよい。 産業上の利用可能性

本発明による人工透析機は、 流体通路を流体通路ブロック内で形成すること を主な特徴とし、 これにより全体的にコンパクトで、 従来のチューブ等で配 管をしていたものと比べて組立部品点数を少なくでき流体の漏れ等の機械的 な故障が起きる危険性を減らし、 部品点数が多いことによる複雑な配管組立 を間違える等のミスを大きく減らすことができる。 さらに使用後のメンテナ ンスも配管が簡素化していることにより効率的に行うことができ、 製造コス トも使用時のメンテナンスコストも大幅に削減することができる。 従って、 安くて安全性の高い在宅用 （個人用） 人工透析機を製造することが可能にな り、 これまで多くの時間を割いて遠隔地の人工透析用の医療施設まで行かな ければならなかった患者の負担も減らすことができるようになる。

Claims

請求の範囲

1 . ダイァライザ一、 パイロジェンフィルター、 透析液タンク等の透析基 本機器、 並びに透析回路に設置されるバルブ、 流量計、 圧力計等の流体制御 機器を備えた人工透析装置において、 それら各種機器を接続するポートを設 けた流体通路ブロックを有し、 該ブロック内部には前記ポート間での流体接 続回路が形成されていることを特徴とする人工透析装置。

2 . 前記流体通路ブロックが複数の板材から構成され、 その個々の板材に 溝ゃ孔が設けられ、 それら板材を重ね合わせることにより前記流体接続回路 が構成されていることを特徴とする請求項 1に記載の人工透析装置。

3 . 前記流体通路ブロックが光造形方法により成形されたことを特徴とす る請求項 1 に記載の人工透析装置。