WO2002055919A1

WO2002055919A1 - Joint de tuyaux

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Publication number: WO2002055919A1
Application number: PCT/JP2002/000042
Authority: WO
Inventors: Hiroyuki Okada; Masaki Akagi
Original assignee: Sanoh Kogyo Kabushiki Kaisha
Priority date: 2001-01-09
Filing date: 2002-01-09
Publication date: 2002-07-18
Also published as: CN1484742A; CA2434078A1; EP1351007A4; EP1351007A1; JP2002206683A; ES2271249T3; MXPA03005974A; US6869110B2; JP3871885B2; DE60214335T2; DE60214335D1; EP1351007B1; US20040061330A1; CN1318792C; CA2434078C; DE60214335T8

Description

明細書配管用継手技術分野

本発明は、配管用継手に係り、特に、機械装置における流体回路などでパイプ同士の接続に用いられるクイックコネクタ一型の配管用継手に関する。背景技術

例えば、自動車の燃料供給系では、燃料パイプを接続する管継手にクイックコネクターと呼ばれる継手が広く用いられている。

クイックコネクタ一は、接続すべきパイプにそれそれ取り付けられる雌継手部材及び雄継手部材と、これらを結合するリテ一ナ一とを主要な構成要素としている。クイックコネクタ一では、ボルト等の締結要素を用いることなく、雄継手部材を雌継手部材に挿入するだけでワン夕ツチでパイプ同士を簡単に接続することができる。

この種のクイックコネクタ一には、これまで様々な構造のものが考案されている。クイックコネクタ一では、要求される機能としては、結合が強固であること、取り外しが簡易であること、シール性能.が高いことなどの他に、不完全結合になり難いことがある。ここでいう不完全結合とは、雄継手部材が雌継手部材に完全に差込まれていない状態のまま、リテ一ナ一によって雄継手部材と雌継手部材とが擬似的に結合されてしまうことをいう。

このような不完全結合が生じることを防止するように改良したクイックコネク夕一としては、例えば、米国特許第 5 5 4 2 7 1 6号（特表平 1 0— 5 0 9 2 3

2号公報）に開示されているものがある。

そこで、この従来のクイックコネクターを図 9乃至図 1 1に示す。

図 9は、クイックコネクタ一 1 0を構成する雌継手部材 1 2と雄継手部材 1 4 を示し、図 1 0は、リテ一ナ一 1 6を示す。図 1 1は、雌継手部材 1 2と雄継手部材 1 4がリテーナ一 1 6によって完全に結合されている状態を示す縦断面図であ。

このクイックコネクタ一 1 0は、基本的に、雌継手部材 1 2に雄継手部材 1 4 を完全に挿入しないかぎり、リテ一ナ 1 6を雌部材 1 4に窓部 1 9から差込んでもリテ一ナー 1 6が正常に口ック作動しないように構成されており、これにより擬似ロックによる不完全結合を防止するものである。

まず、図 9、図 1 1において、雌継手部材 1 2は、図示しないパイプとの取付側である圧入取付部 1 3と円筒状のハウジング 1 5とが一体となっているもので、内部には段付きの通路 1 7が軸方向に形成されている。ハウジング 1 5は、雄継手部材 1 4が挿入される側である連結部 1 8を有する。この連結部 1 8の側面には、リテ一ナ 1 6を揷入するための窓部 1 9が形成されている。この窓部 1 9と反対側には、同じような窓部 1 9 aが形成されている。ハウジング 1 5は、このような連結部 1 8と、連結部 1 8よりも順次小径になる第 1の円筒部 2 1 aと、第 2の円筒部 2 1 bとを互いにつながるように有している。

一方、雄継手部材 1 4には、その先端から所定の距離だけ離れた位置に、外周部を周回する突設したスプール部 2 0が形成されている。このスプール部 2 0は、窓部 1 9から差込まれたリテ一ナ一 1 6に係合し、雄継手部材 1 4が抜けないように拘束される。

図 1 0に示すように、リテーナ一 1 6は、一体成形されたプラスチック製の U 字形の部材であり、その本体 2 2は、両側に平行に延びる脚部 2 3 a、 2 3 bを有する。脚部 2 3 a、 2 3 bの内側には、湾曲する対向面を有するリブ 2 4 a、 2 4 bがー体的に形成されている。このリブ 2 4 a、 2 4 bは、雄継手部材 1 4 の外周部に嵌合可能に形成されている。

図 1 1において、雌継手部材 1 2の窓部 1 9の軸方向の幅を Lとすると、リテ —ナー 1 6の長さは、窓部 1 9の軸方向の幅 Lと略等しく設定されており、また、窓部 1 9の軸方向と直角な方向の幅とリテーナ一 1 6の軸方向と直角な方向の幅とは互いに略等しく設定されている。そして、窓部 1 9を形成する側壁 2 5 a、 2 5 bのうち、雄継手部材 1 4の挿入方向前側の側壁 2 5 aと、リテーナー 1 6 のリブ 2 4 a、 2 4 bの挿入方向前側の端面 2 6 aとの間にできる隙間の幅 L 1 が、雄継手部材 1 4のスプール部 2 0の幅と略同じか、あるいはわずかに大きく設定されている。そして、雄継手部材 1 4のスプール部 2 0の軸方向の位置と、リテーナー 1 6のリブ 2 4 a、 2 4 bの端面 2 6 aと窓部 1 9の側壁 2 5 aの間にできる空間部 3 4の位置とは、次のような位置関係が得られるように構成されている。すなわち、雄継手部材 1 4を雌継手部材 1 2に挿入し、圧入取付部 1 3 と第 2円筒部 2 1 bの間の段部に雄継手部材 1 4の先端が当接するかあるいはスプール部 2 0が押え部材としてのトップハツト 3 2に当たるまで完全に押し込んだ状態では、スプール部 2 0は、ちょうど空間部 3 4に位置決めされる。スプ一ル部 2 0が空間部 3 4に位置決めされた状態で、リテ一ナ一 1 6を半径方向にスライドさせて押し込むことが可能となる。

したがって、窓部 1 9に臨ませたリテ一ナ一 1 6を、スプール部 2 0が空間部 3 4に位置決めされた状態でスライドさせるようにして押し込むと、図 1 1の状態になって、リテ一ナ一 1 6の脚部 2 3 a、 2 3 bの外側面に形成された爪 3 0 a、 3 0 b (図 1 1参照）が下側の窓部 1 9 aの縁部に係合し、リテ一ナ一 1 6 はロックされるようになっている。

そして、リテーナ一 1 6が正規にロックされた状態では、雄継手部材 1 4のスプール部 2 0は、リテーナ一 1 6のリブ端縁部 2 6 aに当接し、雄継手部材 1 4 の軸方向の後退移動を阻止する。このようにして、雄継手部材 1 4が雌継手部材 1 2から抜けないように両者は強固に結合される。

このとき、雄継手部材 1 4の外周部と第 1円筒部 2 l aの内周面の間に介装される 0リング 3 1 a、 3 1 bはこれらの隙間をシールすることができる。なお、これらの 0リング 3 1 a、 3 l bは、スぺ一サ 3 3を間に介して装着されるとともに、スリーブ状のトップハット 3 2によって、連結部 1 8の方へ飛び出して離脱しないように保持されている。

このように、図 9乃至図 1 1に示す不完全結合を防止する機構では、スプール部 2 0が空間部 3 4に位置決めされた状態でのみ、リテーナ一 1 6を窓部 1 9に対し半径方向にスライドさせるようにして押し込むことが可能であり、このことによって、雄継手部材と雌継手部材とが不完全結合のまま擬似的に結合されてしまうことを防止している。

しかしながら、雌継手部材 1 2、雄継手部材 1 4には、種々のサイズのものがある。このため、次のような問題がある。

例えば、雄継手部材 1 4には、そのスプール部 2 0から先端までの長さが異なるものがある。図 1 2に示すように、本来、リテ一ナー 1 6は、雄継手部材 1 4 を雌継手部材 1 2に揷入してから押し込むべきところ、リテーナ一 1 6を先に押し込んでしまい、その後で、雄継手部材 1 4を雌継手部材 1 2に挿入すると、スプール部 2 0は、リテ一ナ一 1 6のリブ 2 4 a、 2 4 bの端縁部 2 6 aの反対側の端縁部 2 6 bに当接して、雄継手部材 1 4をそれ以揷入することができなくなり、不完全結合の状態となる。しかし、このとき、スプール部 2 0から先端までが長い雄継手部材 1 4であると、 0リング 3 1 bが効いてシールしてしまう結果、そのまま圧力試験を通過して不完全結合が見過ごされてしまう可能性がある。これを避けるためには、次のようなことが必要になる。すなわち、スプール部 2 0 から先端までの部分が 0リング 3 l bに接触しないようにするために、リテ一ナ —1 6を長くしてその端縁部 2 6 bを後ろ側にさげる必要がある。この場合、リテーナ一 1 6が長くなり、ハウジング 1 5が長くなるという問題がある。

また、スプール部 2 0から先端までの長さが長い雄継手部材と接続する場合でも雌継手部材 1 2のハウジング 1 5が長くならないようにするためには、正規組み付けのときのスプール部 2 0の位置を挿入方向に対して後ろ側にさせ、リテ一ナー 1 6の前側の端縁部 2 6 aを後ろ側にさげた位置にする必要がある。このために、図 1 3に示すように、雌継手部材 1 2には、端面 2 5 aとリブ 2 4 a、 2 4 bの端縁部 2 6 aとの間の距離 L 2がかなり長いクリアランスが設定されている場合がある。このような図 1 3に示す雌継手部材 1 2では、リテ一ナ一 1 6が正常に機能して雄継手部材 1 4と完全結合されている状態でありながら、配管内の圧力が高くなると、その圧力でトップハツト 3 2が連結部 1 8側に飛び出し、 0リング 3 1 a、 3 1 bが位置ズレしてシールが効かなくなり、耐圧性能が低下する可能性がある。

また、図 1 1において、リテ一ナ一 1 6が正常に機能して雌継手部材 1 2と雄継手部材 1 4とが完全結合した状態であっても次のような問題がある。すなわち、この図 1 1とは上下が逆になるように、実際の配管状況が形成されている場合には、端面 2 5 a、リブ端縁部 2 6 aの間の空間部 3 4に結露等によって水が溜まる場合があり、雄継手部材 1 2が金属製のパイプであると腐食等の原因となる。ところで、以上説明した従来技術の不都合は、主として雌継手部材 1 2と、雄継手部材 1 4とが不完全結合の状態のままリテ一ナ一 1 6が擬似的にロックしてしまうことに関係しているが、上記とは別の観点からの従来技術の不都合として、雌継手部材 1 2とリテ一ナ一 1 6の誤組付けという問題がある。

この誤組みとは、従来のクイックコネクタを製品として出荷する際に、雌継手部材 1 2とリテーナー 1 6を間違って正規ではない組み付け方をしてしまうことをいう。

従来のクイックコネクタの中には、図 1 4に示すように、リテ一ナ一 1 6の組み付けに方向性のあるものがある。この図 1 4の従来のクイヅクコネクタ 1 0，では、雄継手部材 1 4のスプール部 2 0と係合する側とは反対側のリブ端縁部 2 6 bは、側壁 2 5 bと面一で当接するように形成されている。このため、リテ一ナー 1 6を窓部に差して組み付ける場合には、スプール部 2 0と係合する側のリプ端縁部 2 6 aを、管挿入方向前側にして組み込みしなければならない。

図 1 5 ( a ) に示すように、雌継手部材 1 2の連結部 1 8では、窓部 1 9の水平縁部 1 6 aにノッチ 3 7が切り欠き形成されており、一方、リテ一ナ一 1 6の脚部 2 3 a、 2 3 bの外側面には、前記ノッチ 3 7に係合する爪部 3 8が形成されている。このリテ一ナ 1 6では、前側と後側を外見で区別できるように、爪部 3 8の位置を真ん中よりも後側に寄った位置に設定している。このため、ノッチ 3 7の位置も爪部 3 8の位置に対応させている。

ここで、図 1 5 ( a ) は、雌継手部材 1 2に対してリテ一ナ 1 6を正しく組み付けた状態を示している。通常、工場から製品として出荷する際には、リテ一ナ 1 6の擬似口ヅクを防止するため、リテ一ナ一 1 6の上半分が雌継手部材 1 2の連結部 1 8から飛び出している状態に組み付けている。

しかしながら、図 1 5 ( b ) に示すように、リテ一ナ 1 6の前後の向きを逆にして、組み付けてしまい、いわゆる誤組付けをしてしまうことがしばしば起こる _c このような誤組付けしたものと正しく組付けたものとは、一見してはっきりと区別がつくほど違いがあるわけではないため、そのまま誤組付けが見過ごされて顧客に納入されてしまうことがある。このようにリテ一ナ一 1 6の前後の向きが逆になつていると、実際の配管接続に使用するに際して、雄継手部材 1 2を挿入した後、リテ一ナー 1 6を押し込んでも、爪部 3 8が水平縁部 1 6 aに当たってリテ一ナー 1 6が雌継手部材 1 2と雄継手部材 1 4とをロックすることができないため、擬似口ック状態になることは回避できる。しかし、顧客側にしてみると、リテ一ナ一 1 6を引き抜いて、正しい方向に組み付け直すという、新たな手間が発生する、という問題がある。また、図 1 5 ( b ) に二点鎖線で示すように、リテ一ナ一 1 6を、反対側の窓部 1 9 aの側から、すなわち、ノッチ 3 7のない水平縁部 1 6 bの側から、リテ —ナー 1 6を組み付けてしまう誤組付けが起こる可能性がある。発明の開示

そこで、本発明の第 1の目的は、前記従来技術の有する問題点を解消し、リテーナ一が擬似的に口ックした場合に、雌継手部材と雄継手部材とが不完全結合の状態にあることがはつきりわかるような構造を有するとともに、耐圧強度に優れた配管用継手を提供することにある。

また、本発明の第 2の目的は、工場出荷に際しての、リテーナ一の誤組み付けを完全に解消することのできる配管用継手を提供することにある。

前記の目的を達成するために、本発明は、スプール部が形成された雄継手部材と、ハウジングを有する雌継手部材と、前記ハウジングに開口して形成された窓部から軸方向と直角な方向から挿入され前記雄継手部材と雌継手部材とを結合し、 U字状に延びる脚部が形成された本体を有するリテーナ一と、を備え、前記雄継手部材が前記雌継手部材に不十分に挿入された状態では、前記リテーナーを前記窓部に押し込んでロックすることができないように作用する擬似口ック防止構造を有し、前記リテ一ナは、前記雄継手部材が完全に前記雌継手部材に揷入された状態で前記リテ一ナ一を押し込んだときに、前記スプール部に係合して前記雄継手部材の軸方向の後退移動を阻止する第 1の端縁部を一端側に有し第 2の端縁部を他端側に有する、前記脚部の内側に形成された第 1のリブと、前記第 1リブの前記第 1端縁部から少なくとも前記スプール部の幅相当の間隔を離間させて形成された第 2のリブと、を有し、前記第 2のリブは、前記雌継手部材内に装着される 0リングの離脱を防止するため前記雌継手部材の通路に嵌着された押え部材に当接し前記押え部材の軸方向の移動を阻止可能に形成されていることを特徴とする o

また、本発明は、スプール部が形成された雄継手部材と、ハウジングを有する雌継手部材と、前記ハウジングに開口して形成された窓部から軸方向と直角な方向から挿入され前記雄継手部材と雌継手部材とを結合し、 U字状に延びる脚部が形成された本体を有するリテーナ一と、を備え、前記雄継手部材が前記雌継手部材に不十分に挿入された状態では、前記リテーナ一を前記窓部に押し込んでロックすることができないように作用する擬似ロック防止構造を有し、前記リテ一ナは、前記雄継手部材が完全に前記雌継手部材に挿入された状態で前記リテーナ一を押し込んだときに、前記スプール部に係合して前記雄継手部材の軸方向の後退移動を阻止する第 1の端縁部を一端側に有し第 2の端縁部を他端側に有する、前記脚部の内側に形成されたリプを有し、前記第 1端縁部と前記第 2端縁部とを軸方向に対し正規の方向と逆にして前記リテ一ナ一を前記窓部に挿入したときに、前記リテーナ一と前記雌継手部材との組み付けを阻止する誤組付け防止手段を備えることを特徴とする。図面の簡単な説明

図 1は、本発明の第 1の実施形態による配管用継手の縦断面図である。

図 2は、配管用継手のリテ一ナーを示す斜視図である。

図 3は、図 2におけるリテ一ナ一の III— III線断面を示す断面図でる。

図 4は、図 3における IV— IV線断面を示す図である。

図 5は、図 1の配管用継手においてリテ一ナ一が擬似口ヅクした状態での縦断面図である。

図 6は、リテーナ一の変形例を示す断面図である。

図 7は、本発明の第 2の実施形態による配管用継手の要部を示す斜視図でる。図 8は、第 2実施形態の配管用継手において、リテ一ナ一の誤組付けを防止する作用を説明する図である。

図 9は、従来のクイックコネクタ形の配管用継手を示す斜視図である。図 1 0は、図 9の従来の配管用継手に用いられるリテーナ一を示す斜視図である。 '³ 図 1 1は、従来の配管用継手の縦断面図である。

図 1 2は、従来の配管用継手において、リテ一ナ一が擬似ロックした状態での縦断面図である。

図 1 3は、従来の配管用継手の他の例を示す縦断面図である。

図 1 4は、従来の配管用継手のさらに他のの例を示す縦断面図である。

図 1 5は、従来の配管用継手におけるリテ一ナ一の誤組付けを説明する図である o

図 1 6は、従来の配管用継手における雄継手部材の誤組付けを説明する図である。発明を実施するための最良の形態

以下、本発明による配管用継手の実施形態について、添付の図面を参照しなが' ら詳細に説明する。

第 1実施形態

図 1は、本発明の第 1の実施形態による配管用継手を示す縦断面図である。この第 1実施形態による配管用継手 5 0を構成する雌継手部材 5 2、雄継手部材 5 4およびリテ一ナー 5 6は、図 9、図 1 0に示した従来のクイックコネクターの雌継手部材 1 2、雄継手部材 1 4、リテーナー 1 6と共通する構成要素を有するものであり、同一の構成要素には、同一の参照符号を付してその詳細な説明は省略し、異なる部分について以下詳細に説明する。

図 2および図 3に示すように、リテーナー 5 6は、一体成形されたプラスチック製の U字形の部材であり、リテ一ナー 5 6の本体 2 2は、両側に平行に延びる脚部 2 3 a、 2 3 bを有する。脚部 2 3 a、 2 3 bの内側には、対向した湾曲する面を有する第 1のリブ 5 8 a、 5 8 bがー体的に形成されている。このリブ 5 8 a_s 5 8 bは、雄継手部材 5 4の外周部に嵌合可能に形成されている。

本実施形態のリテーナ一 5 6では、第 1のリブ 5 8 a、 5 8 bは、雄継手部材 5 4の挿入方向前側にあたる第 1の端縁部 6 0 aと、後側の第 2の端縁部 6 0 b を有しており、このうち、第 1の端縁部 6 0 aは、雌継手部材 5 2に完全に挿入された状態にある雄継手部材 5 4のスプール部 2 0と係合し、雄継手部材 5 4が抜けないようにその軸方向の移動を阻止するようになっている。

リテ一ナ一 5 6には、第 1リブ 5 8 a、 5 8 bに加えて、図 2、図 4に示すような第 2のリブ 6 2 a、 6 2 bがー体的に形成されている。この第 2のリブ 6 2 a、 6 2 bは、雄継手部材 5 4の外周面に倣うように湾曲する対向面を有するリブで、第 1リブ 5 8 a、 5 8 bの第 1の端縁部 6 0 aから少なくも雄継手部材 5 4のスプール部 2 0の幅よりも長い間隔で離間した位置に形成されている。図 1 において、雌継手部材 5 2の窓部 1 9の軸方向の幅を Lとすると、リテ一ナ一 5 6の全体の長さは、窓部 1 9の軸方向の幅 Lと略等しく設定されており、また、窓部 1 9の軸方向と直角な方向の幅とリテ一ナー 5 6の軸方向と直角な方向の幅も略等しく設定されている。したがって、雄継手部材 5 4を雌継手部材 5 2に揷入し、通路 1 7における圧入取付部 1 3と第 2円筒部 2 l bの間の段部に雄継手部材 5 4の先端が当接するまで完全に押し込んだ状態では、スプール部 2 0は、リテ一ナー 5 6の第 1リブ 5 8 a、 5 8 bの端面 6 0 aと、第 2リブ 6 2 a、 6

2 bとの間にできる空間部 6 4にちようど位置決めされるようになっており、この状態で、リテ一ナー 5 6をスライドさせて押し込むことが可能となる。そして、リテ一ナー 5 6の脚部 2 3 a、 2 3 bに形成されている爪 3 0 a、 3 O bが、窓部 1 9の下側の水平縁部（図示せず）に係合し、リテーナ一 5 6をロヅクすることができる。

このリテーナ一 5 6がロックされた状態では、図 1に示すように、第 1リブ 5 8 a、 5 8 bの第 1の端縁部 6 0 aには、雄継手部材 5 4のスプール部 2 0が係合するので、雄継手部材 5 4に抜ける方向の力が加わっても、その拔管方向の移動が阻止される。

このようにリテ一ナー 5 6がロックされ、雌継手部材 5 2と雄継手部材 5 6が完全に結合した状態においては、リテ一ナ一 5 6の第 2リブ 6 2 a、 6 2 bは、 0リング 3 l a、 3 1 bの離脱を防止するために第 1円筒部 2 1 aの内部の通路に嵌着される 0リング押え部材としてのトップハヅト 3 2に当接しトップハツト

3 2の飛び出しを防止する機能を発揮する。すなわち、このトップハット 3 2は、配管内の圧力が高くなると、第 1円筒部 2 1 aから窓部 1 9のある連結部 1 8の方に飛び出そうとするが、リテーナ一 5 6の第 2リブ 6 2 a、 6 2 bに当接して移動が規制されるので、トップハヅト 3 2が飛び出すというようなことがない。したがって、 0リング 3 1 a、 3 l bが位置ずれしてシール性が損なわれるというようなことがなく、高い耐圧性能を維持することができる。

次に、図 5は、雌継手部材 5 2にリテ一ナ一 5 6を押し込んでロックしてから、その後に雄継手部材 5 4を挿入したときの、位置関係を示す図である。

雄継手部材 5 4のスプール部 2 0は、リテ一ナ一 5 6の第 1リブ 5 8 a、 5 8 bの第 2端縁部 6 0 bに当接しているため、それ以上挿入することができないようになつている。また、雄継手部材 5 4の先端部が雌継手部材 5 2内部に装着された 0リング 3 1 a、 3 1 bに到達しないように、雄継手部材 5 4のスプール部 2 0から先端までの長さと、リテ一ナー 5 6の長さと、第 2端縁部 6 O bが形成された位置とに対し互いの寸法等の関係が設定されている。

したがって、図 5に示すように雌継手部材 5 2と雄継手部材 5 4とが不完全結合されたままでリテ一ナ一 5 6が擬似的にロックされた場合には、 0リング 3 1 a、 3 1 bのシールが効かないため、管内に流体が流れると必ず流体は外に漏れる。このため、擬似ロック状態であることがはっきりとわかるようになつており、従来のように、不完全結合のままシールが効いてしまう不都合を防止することができる。

次に、図 2に示すように、リテ一ナー 5 6の本体部 2 2には、第 2リブ 6 2 a、 6 2 bの間を切り欠くようにして形成した水抜き穴 6 6を形成することが好ましい。図 1に示すように、この水抜き穴 6 6は、第 1リブ 5 8 a、 5 8 bと第 2リブ 6 2 a、 6 2 bの間に形成される空間部 6 4と通じている。したがって、実際の配管姿勢が図 1に示す場合と上下反対になっているような場合には、空間部 6 4に水が溜まらないように水抜き穴 6 6から排出することができる。これにより、雄継手部材 5 4が金属パイプであっても、水による耐食性の低下を防止することが可能となる。

ここで、図 6は、リテーナ一 5 6の変形例を示す図である。この場合、リテ一ナ一 5 6の脚部 2 3 a、 2 3 bには、リテーナー 5 6を雌継手部材 5 2にロックするためのアンカ一部が形成されており、このアンカ一部は下段の爪部 6 7 a、 6 7 bと上段の爪部 6 8 a、 6 8 bとから構成されている。他方、雌継手部材 5 2の連結部 1 8の側壁部 7 0 a、 7 O bでは、それそれ下段の爪部 6 7 a、 6 7 bは、側壁部 7 0 a、 7 0 bの下縁部に係合し、上段の爪部 6 8 a、 6 8 bは、側壁部 7 0 a、 7 0 bの内側に形成された溝部 7 2 a、 7 2 bに係合するようになっている。

このように図 6に示すように、上下二段の爪部をリテ一ナ一 5 6のアンカ一部に設けることにより、一方の爪部が破損したり、あるいは、成形のときにシートショットが生じて爪部の一方の成形が不十分であったとしても、アンカー部として機能し、リテ一ナ一 5 6をロックさせることができる。

第 2実施形態

次に、本発明の第 2の実施形態による配管用継手について、図 7および図 8を参照しながら説明する。

この第 2実施形態による配管用継手は、雌継手部材 5 2にリテ一ナ一 5 6を組み付ける際の誤組付けを防止する手段を備えるものである。なお、リテーナー 5 6と雌継手部材 5 2の基本的な構造は、第 1実施形態と共通するので、同一の構成要素には、同一の参照符号を付して、その詳細な説明は省略し、誤組付け防止手段に係る構成について以下説明する。

図 7に示すように、リテ一ナ一 5 6の第 1リブ 5 8 a、 5 8 bの第 2端縁部 6 O b側にあっては、脚部 2 3 a、 2 3 bの側縁部は、切り欠き代 tで軸方向に切り欠かれており、この切り欠き部 7 3 a、 7 3 bの分だけ、第 1リブ 5 8 a、 5 8 bの側縁部が脚部 2 3 a、 2 3 bの側縁部より突出すようになつている。また、リテ一ナ一 5 6の幅 wは、このような切り欠きのある部分では、他の部分の幅よりも短くなつている。なお、図 7では図示されないが、リテ一ナ一 5 6の脚部 2 3 a、 2 3 bの内側には、図 2に示したように第 2のリブ 6 2 a、 6 2 bが形成されている。

一方、雌継手部材 5 2の連結部 1 8では、窓部 1 9の一端側の隅角部には、上述した切り欠きに対応する寸法を有する角片 7 4 a、 7 4 bがー体に設けられている。この角片 74 a、 74 bのそれそれ軸方向の幅は tであり、角片 74 a、 74 bは、角片 74 aと角片 74 bとの間の間隔を連結部 18の側壁部 70 a、 70 bの間の間隔よりも狭めるように内側に突出すように形成されている。

図 8 (a) は、リテ一ナ一 56を正しい向きで組み付けたときの側面を示す図である。このようにリテ一ナ一 56が突き出した状態で、雌継手部材 52は工場から出荷される。図 8 (b) は、図 8 (a) を上から表わした図で、リテ一ナ一 56が正しい向きにある場合の切り欠き部 73 a、 73bと雌継手部材 52の窓部 19の整合関係を示す図である。切り欠き部 73 a、 73bに角片 74 a、 7 4bがはまり合っているので、リテ一ナ一 56を窓部に押し込むと、リテ一ナー 56をロックできる。

一方、図 8 (c) は、リテ一ナ一 56が軸方向に対し前後が逆向きの状態で、窓部 19から組み付けようとした状態を示している。

リテーナ一 56の前後が逆向きの場合、角片 74 a、 74bの間の間隔は、リテーナ一 56の幅よりも狭くなつているため、リテ一ナ一 56を押し込もうとすると、リテ一ナ一 56は、角片 74 a、 74 bの幅 tの分だけ前の方に押し出される。そうすると、押しだされた幅 tの分だけ脚部 23 a、 23 bから突き出しているリテーナー 56の第 1リブ 58 a、 58 bの第 1端縁部 60 bは、窓部 1 9の軸方向の縁部に乗り上げてしまうため、リテ一ナ一 56を組み付けることはできない。したがって、リテ一ナ一 56の誤組付けを確実に防止することができる。

上述のように切り欠き部 73 a、 73bと、角片 74a、 74bの組合わせによって、誤組付けを防止する他に、次のようにして、角片 74 a、 74bが設けられた窓部 19と別のもう一方の窓部 19 aからリテ一ナ一 56を組み付けてしまうのを防止するようにしてもよい。

このために、図 7に示すように、雌継手部材 52の連結部 18では、窓部 19 aの中央に軸方向に架け渡すようにして、プリヅジ状のリブ 76がー体に形成されている。このリブ 76があることによって、窓部 19 aの側からリテ一ナ一 5 6を差し込むことが不可能となるため、この方向からのリテ一ナ一の誤組付けを確実に防止することができる。また、図 1 6 ( a ) は、図 9に示した従来のクイックコネクタにおいて、リテ —チ一 1 6を組み入れない方の窓部 1 9 aの方に、雄継手部材 1 4の先端部を突き出してしまう誤組付けの例を示している。また、図 1 6 ( b ) は、リテ一ナ一 1 6が擬似ロックした状態で、雄継手部材 1 4が窓部 1 9 aに寄ってしまった状態を示す。このような種類の誤組付けは、窓部 1 9 aに上記したブリッジ形のリブ 7 6を架け渡すことで、未然に防止することができる。

以上の説明から明らかなように、本発明によれば、 0リングを押さえる部材が外に飛び出さないようにして耐圧強度を大幅に向上させることができ、また、リテーナ一が擬似的に口ックした場合には、雄継手部材の先端が確実にシールされない構造になつているため、雌継手部材と雄継手部材とが不完全結合の状態であることがはっきりとわかり、そのまま放置されるのを防止することができる。また、工場出荷に際しての、リテーナ一の誤組み付けを完全に解消することができる。

Claims

請求の範囲

1 . スプール部が形成された雄継手部材と、

ハウジングを有する雌継手部材と、

前記ハウジングに開口して形成された窓部から軸方向と直角な方向から挿入され前記雄継手部材と雌継手部材とを結合し、 U字状に延びる脚部が形成された本体を有するリテ一ナ一と、

を備え、

前記雄継手部材が前記雌継手部材に不十分に挿入された状態では、前記リテーナ一を前記窓部に押し込んでロックすることができないように作用する擬似口ヅク防止構造を有し、

前記リテ一ナは、

前記雄継手部材が完全に前記雌継手部材に揷入された状態で前記リテーナ一を押し込んだときに、前記スプール部に係合して前記雄継手部材の軸方向の後退移動を阻止する第 1の端縁部を一端側に有し第 2の端縁部を他端側に有する、前記脚部の内側に形成された第 1のリブと、

前記第 1リブの前記第 1端縁部から少なくとも前記スプール部の幅相当の間隔を離間させて形成された第 2のリブと、

を有し、

前記第 2のリブは、

前記雌継手部材内に装着される 0リングの離脱を防止するため前記雌継手部材の通路に嵌着された押え部材に当接し前記押え部材の軸方向の移動を阻止可能に形成されている

ことを特徴とする配管用継手。

2 . 前記第 1のリブの前記第 2端縁部は、

前記雌継手部材に前記リテーナ一を口ックした後に前記雄継手部材を前記 ffi継手部材に揷入した場合には前記スプール部に係合してそれ以上の前記雄継手部材の挿入を阻止するとともに、前記雄継手部材の先端が前記 0リングにまで到達しないようにすることを特徴とする請求項 1に記載の配管用継手。

3 . 前記リテーナ一は、

前記第 2のリブと前記第 1のリブの間に形成される空間部に溜まる液体を排出するための水抜き穴を有する

ことを特徴とする請求項 1に記載の配管用継手。

4 . 前記脚部は前記雌継手部材に係合するためのアンカー部を有し、前記アンカー部には、前記雌継手部材に係合してロックするための爪が形成されている

ことを特徴とする請求項 1に記載の配管用継手。

5 . 前記爪は、前記アンカー部に二段に渡って形成されている

ことを特徴とする請求項 4に記載の配管用継手。

6 . 前記第 1端縁部と前記第 2端縁部とを軸方向に対し正規の方向と逆にして前記リテーナ一を前記窓部に挿入したときに、前記リテーナ一と前記雌継手部材との組み付けを阻止する誤組付け防止手段をさらに備える

ことを特徴とする請求項 1に記載の配管用継手。

7 . 前記誤組付け防止手段は、

前記第 1のリブの前記第 2端縁部が前記脚部の側縁から突き出すように前記脚部の側縁に形成した切り欠きと、

前記切り欠きに対応する寸法だけ窓部の幅を狭めるように、前記窓部の隅角部で内側に突き出る角片と

からなることを特徴とする請求項 6に記載の配管用継手。

8 . 前記誤組付け防止構造は、

前記窓部とは別の前記窓部と対向する第 2の窓部へ前記リテーナ一が進入することを阻止するための、前記第 2窓部に軸方向に架け渡されたリブからなることを特徴とする請求項 6に記載の配管用継手。

9 . スプール部が形成された雄継手部材と、

ハウジングを有する雌継手部材と、

を備え、

前記雄継手部材が前記雌継手部材に不十分に挿入された状態では、前記リテーナ一を前記窓部に押し込んで口ックすることができないように作用する擬似口ヅク防止構造を有し、

前記リテーナは、

前記雄継手部材が完全に前記雌継手部材に挿入された状態で前記リテーナーを押し込んだときに、前記スプール部に係合して前記雄継手部材の軸方向の後退移動を阻止する第 1の端縁部を一端側に有し第 2の端縁部を他端側に有する、前記脚部の内側に形成されたリプを有し、

前記第 1端縁部と前記第 2端縁部とを軸方向に対し正規の方向と逆にして前記リテ一ナ一を前記窓部に挿入したときに、前記リテーナ一と前記雌継手部材との組み付けを阻止する誤組付け防止手段を備える

ことを特徴とする配管用継手。