明 細 書 複数周波数帯用電圧制御発振器 技術分野
本発明は、 移動体通信装置に使用される複数周波数帯用電圧制御発振器に 関するものである。 冃景技
近年移動体通信は、 急激な普及が進んでおり当初割当てられた周波数帯だ けではサービスが提供できなくなり、 1 . 5〜 2 G H z帯に新たな周波数の サービスが導入された。 その結果、 移動体通信端末においては、 その両方の 周波数帯域に対応できるものが要求されてきた。 一方高周波半導体技術の進 歩も著しく、 このような背景の中で、 移動体通信用発信器においては少なく とも 3つのバンドで発振可能であって、 かつ半導体集積回路化に適した電圧 制御発振器が要望されていた。
以下、 従来の移動体通信装置に使用される複数周波数帯用電圧制御発振器 について説明する。 従来の複数周波数帯用電圧制御発振器は第 7図に示すよ うに、 略 9 0 0 M H zの口一バンドの周波数と略 1 8 0 0 M H zのハイバン ドの周波数とが切替え可能な共振回路 1と、 この共振回路 1に接続された発 振回路 2と、 この発振回路 2の出力に接続されたバッファ回路 3と、 このバ ッファ回路 3の出力が接続された出力端子 4とで構成されていた。 共振回路 1はバリキヤップダイォ一ド 5とコンデンサ 6の並列接続体 7と、 ィンダク 夕 8とィンダク夕 9の直列接続体 1 0とが並列接続された並列接続体で形成 されていた。
ここで、 バリキャップダイォ一ド 5には制御端子 1 2から供給される制御 電圧により、 その静電容量が変化し、 発振周波数を連続的に可変させていた。 また制御端子 1 2には、 P L L回路の出力がローパスフィル夕を介して接続 されていた。
また、 周波数のバンド切替えはバンド切替え端子 1 3からの入力に電源 V c c又はグランド電位を与えることにより、 ィンダク夕 9と並列に接続さ れた電子スィツチ 1 4をオン ·オフさせて、 ィンダク夕 9の両端を開放 ·短 絡することにより行っていた。
すなわち、 ハイバンドの周波数を発振させるときには、 電子スィッチ 1 4 をオンしてインダクタ 9の両端を短絡させて並列接続体 7とインダクタ 8と の並列接続により略 1 8 0 O M H zの周波数が出力されるようになっていた。 また、 ローバンドの周波数を発振させるときにはィンダク夕 9の両端を開放 させて並列接続体 7と直列接続体 1 0との並列接続により略 9 0 O MH zの 周波数が出力されるようになっていた。 また、 この発振器は P L L回路にル ープ接続されて移動体通信装置に用いられていた。
しかしながらこのような従来の構成では、 電子スィツチ 1 4の切替えにお いてバンド切替え端子 1 3に電源 V c c又はグランド電位を与えて切替える わけであるが、 特にグランド電位を与えたとき完全なゼロ電位を供給するこ とが困難で、 微少な正電位状態で動作することになる。 結果として電子スィ ツチ 1 4は完全にオフにならないため不安定な状態となり、 そのため発振周 波数や発振レベルの温度特性が不安定になるという問題があつた。
本発明は、 このような問題点を解決するもので、 スィッチ手段が確実にォ ン ·オフする複数周波数帯用電圧制御発振器を提供することを目的としたも のである。
発明の開示
この目的を達成するために本発明の複数周波数帯用電圧制御発振器は、 発 振トランジスタからの発振周波数を出力するバッファトランジスタの出力に 接続された負電源生成回路と、 この負電源生成回路の出力と正電源とを選択 的に切替える第 2のスィッチ手段と、 外部から出力周波数切替え信号が入力 されるモード切替え回路とを設け、 少なくとも前記発振トランジスタと前記 バッファトランジスタと前記負電源生成回路と前記モード切替え回路とを 1 つのパッケージに集積するとともに、 前記第 2のスィツチ手段の出力で前記 第 1のスィッチ手段の開放 ·短絡を制御することにより、 前記出力端子から 低い周波数帯の発振出力と高い周波数帯の発振出力とが選択的に出力される 構成としたものである。
これにより、 スィッチ手段を確実にオン · オフすることができる。
また請求の範囲第 2項に記載の発明は、 発振器を不平衡型としたので、 パ ッケージ内の半導体部品点数が少なく低消費電流化された高周波回路に適し、 かつ小型化に適したものとなる。
さらに請求の範囲第 3項に記載の発明は、 発振器が平衡型なので、 電源端 子に流れる電流が常に一定となり、 他の回路との発振信号の漏洩による干渉 妨害を小さくすることができる。
また請求の範囲第 4項に記載の発明は、 第 1のスィツチ手段をダイォード で形成しているので、 部品点数が少なくてすみ、 小型化、 低価格化が実現で さる。
さらに請求の範囲第 5項に記載の発明は、 第 1のスィツチ手段をトランジ ス夕で形成しているので、 制御電流を少なくすることができる。
また請求の範囲第 6項に記載の発明は、 第 2のスィツチ手段に供給される 正電源が集積されたパッケージの電源端子から供給されるものであるので、
パッケージに専用の端子を設ける必要がない。
さらに請求の範囲第 7項に記載の発明は、 バッファトランジスタのコレク 夕と電源との間にはパターンで形成された第 3のィンダクタと第 4のィンダ クタが直列接続されるとともに、 前記第 4のィンダク夕の両端を第 2のスィ ツチ手段の出力で開放 ·短絡する第 3のスィッチ手段を設け、 前記第 3のィ ンダク夕の長さは高い方の出力周波数帯の略 4分の 1波長に設定するととも に、 前記第 3のィンダク夕と前記第 4のィンダク夕の合成パターンの長さは 低い方の出力周波数帯の略 4分の 1波長に設定したものであり、 第 1の出力 端子から出力される高い方の周波数も低い方の周波数もバッファ トランジス 夕の負荷を夫々の出力周波数の 4分の 1波長にすることにより、 発振出力ェ ネルギーを効率良く出力できる。
また請求の範囲第 8項に記載の発明は、 第 2の発振トランジス夕のベース とコレクタとの間に接続されたィンダク夕とキャパシ夕の並列接続体と、 前 記第 2の発振トランジス夕の出力が接続された第 2のバッファトランジス夕 と、 この第 2のバッファトランジスタの出力が接続された第 2の出力端子と、 前記キャパシ夕を形成する第 2のバリキャップダイォードに制御電圧を印加 する制御端子と、 前記インダク夕を形成する第 5のインダク夕とを備え、 外 部からの切替え信号によりモード切替え回路で、 第 1の出力端子からの出力 と前記第 2の出力端子からの出力とを選択的に出力するものであり、 モード 切替え回路により、 前記第 1の出力端子から 2つの周波数帯の周波数が出力 され、 前記第 2の出力端子から 1つの周波数帯の周波数が出力され、 外部か らの切替え信号により合計 3帯域の周波数が選択的に出力させることができ る。
さらに請求の範囲第 9項に記載の発明は、 第 1の出力端子から周波数切替 えにより出力される第 1の周波数と第 2の周波数との比を 1 . 2以下にする
とともに、 前記第 1の周波数と第 2の出力端子から出力される第 3の周波数 との比は 1 . 5以上としたものであり、 第 1の出力端子から出力される第 1 の周波数と第 2の周波数が略等しいので、 第 1の発振回路を形成するバリキ ヤップダイォ一ドの周波数感度が略等しくなる。
また請求の範囲第 1 0項に記載の発明は、 第 1の出力端子から出力されて いるときには、 第 2の発振トランジスタによる発振をオフとし、 第 2の出力 端子から出力されているときには、 第 1の発振トランジスタによる発振をォ フとしたものであり、 選択されている以外の発振トランジスタをオフにして いるので、 出力端子からは単一の周波数のみが出力され、 異なる発振周波数 同士が混ざり合うことはない。
さらに請求の範囲第 1 1項に記載の発明は、 第 1の出力端子と第 2の出力 端子の出力の論理和出力を第 3の出力端子に導出したものであり、 パッケ一 ジの外部に論理和回路を設ける必要はなく、 装置全体の小型化に寄与するこ とができる。
また請求の範囲第 1 2項に記載の発明は、 論理和回路の出力に P L L回路 を接続するとともに、 この P L L回路も同一のパッケージ内に実装したもの であり、 P L L回路も同一パッケージに実装しているので、 小型化と低価格 化を図ることができる。
さらに請求の範囲第 1 3項に記載の発明は、 バリキャップダイオードと直 列或いは並列に第 1のコンデンサを設け、 この第 1のコンデンサの両端に接 続されたスィツチ手段の開放 ·短絡でローバンドとハイバンドの周波数感度 を略等しくしたものであり、 バリキャップダイォ一ドと直列或いは並列に接 続されたコンデンサの両端を開放 ·短絡することにより、 ローバンドとハイ バンドの周波数感度を等しく設定することができる。 従って、 この発振器を P L L回路と接続した場合、 P L L回路の口一パスフィル夕を口一バンド用
とハイバンド用の 2種類用意することなく、 安定した複数周波数帯用電圧制 御発振器が実現できる。
また、 一つのパッケージに集積回路化されているので、 他の回路、 例えば L N AゃM I Xなどとともに集積回路化すれば小型化も図れる。
次に請求の範囲第 1 4項に記載の発明は、 バリキャップダイオードと第 1 のコンデンザの接続体に第 2のコンデンサを直列に接続したものであり、 第 2のコンデンサでローバンド時の周波数感度を適正に設定できるとともにス イッチ手段を開放 ·短絡することにより前記第 1のコンデンサでハイバンド の周波数感度を前記ローバンドの周波数感度と等しくすることができる。 次に請求の範囲第 1 5項に記載の発明は、 第 1のインダク夕を略同じイン ダク夕値に 2分割すると共に、 この 2分割されたインダク夕の間に第 2のィ ンダク夕を接続したものであり、 スィツチ手段が接続される第 2のィンダク 夕の両側に 2分割された第 1のィンダク夕が接続されるので、 電源端子に対 するスィツチ手段の影響が少なく、 共振回路の平衡度も良い。
次に請求の範囲第 1 6項に記載の発明は、 バリキャップダイオードと並列 にコンデンサを接続したものであり、 バリキヤップダイォードによる周波数 感度を適正化することができる。
次に請求の範囲第 1 7項に記載の発明は、 第 1のィンダク夕と第 2のィン ダク夕をパターンで形成したものであり、 ィンダク夕はパターンで形成され ているので、 たとえ振動してもインダク夕の値が変わることはなく、 移動体 通信用として優れた性能を発揮することになる。
次に請求の範囲第 1 8項に記載の発明は、 第 1のインダク夕をトリミング してハイバンドの出力周波数を調整した後、 第 2のィンダクタをトリミング してローバンドの出力周波数を調整するものであり、 トリミングによりハイ バンドとローバンドの周波数を独立に調整することができる。 また、 インダ
クタはパターンで形成されているので、 調整した後の周波数は安定している。 次に請求の範囲第 1 9項に記載の発明は、 多層基板の内層にィンダク夕が 形成されるとともに、 このィンダク夕の上層或いは下層はグランドパターン が除去されたものであり、 インダクタの近傍にグランドがないので、 Qの高 いインダク夕を得ることができ、 所望の C / N特性を容易に実現できる。 次に請求の範囲第 2 0項に記載の発明は、 多層基板の内層にインダク夕が 形成されるとともに、 このィンダク夕の一部をビアホールで表面に導出し、 前記ィンダクタの一部をトリミングすることにより周波数を調整するもので あり、 電子部品の中では形状の大きい部品であるィンダク夕を基板内の内層 に設けるので小型化が実現できる。 また、 調整に関しては調整用のインダク 夕が表面に導出されているので、 周波数調整が容易にできる。
次に請求の範囲第 2 1項に記載の発明のスィッチ手段は、 第 1のコンデン サと第 2のィンダク夕の両端に夫々スィッチングダィォードを接続し、 これ らのスィッチングダィォードの両端に同一パッケージ内で生成された電圧を 加えることにより、 開放 ·短絡を制御するものであり、 簡単な回路で実現し ているので、 小型化と低価格化を図ることができる。
次に請求の範囲第 2 2項に記載の発明は、 第 1のインダク夕を 1個のイン ダク夕ンス素子で形成したものであり、 第 1のインダク夕は 1個となり、 小 型化と低価格化を図ることができる。 図面の簡単な説明
第 1図は本発明の実施例 1による複数周波数帯用電圧制御発振器の回路図 である。
第 2図は同、 実施例 2による複数周波数帯用電圧制御発振器の回路図であ る。
第 3図は同、 スィツチ手段のスィツチ開放時の共振回路の等価回路図であ る。
第 4図は同、 スィツチ手段のスィツチ短絡時の共振回路の等価回路図であ る。
第 5図は同、 周波数バンドの説明図、 第 6図は同、 多層基板の分解斜視図 である。
第 7図は従来の移動体通信用発信器の回路図である。 発明を実施するための最良の形態
以下、 本発明の実施例について図面に基づいて説明する。
(実施例 1 )
第 1図は、 本発明の実施例 1における複数周波数帯用電圧制御発振器の回 路図であり、 不平衡発振器を用いて説明したものである。 第 1図において、 2 1は発振トランジスタであり、 バッファトランジスタ 2 2とカスコード接 続されている。 2 3はコンデンサであり、 発振トランジスタ 2 1のコレクタ を高周波的に接地している。 2 4は発振トランジスタ 2 1のベースとエミッ 夕間に挿入されたコンデンサ、 2 5はこのェミッタとグランドとの間 (高周 波的にはェミツ夕とコレクタ間) に接続されたコンデンサであり、 2 6はェ ミツ夕とグランド間に接続された抵抗である。 結合コンデンサ 2 7と共振回 路 (後述) 2 8が直列接続されて発振トランジスタ 2 1のベースとグランド 間 (高周波的にはベースとコレクタ間) に接続されてコルピッツ型の発振回 路を形成している。
共振回路 2 8は、 コンデンサ 2 9とバリキヤップダイォード 3 0の直列接 続体にコンデンサ 3 1が並列接続され、 更にパターンで形成されたインダク 夕 3 2と 3 3の直列接続体が並列に接続されている。 ここで、 2 9と 3 1は
バリキャップダイオード 3 0の感度補正用であり、 コンデンサ 29は直流力 ッ ト用のコンデンサでもある。 バリキヤップダイオード 3 0はィンダク夕 34を介して制御端子 3 5に接続されており、 この制御端子 3 5に加わる電 圧を制御することにより、 バリキャップダイオード 3 0の静電容量が変化し て、 共振回路 2 8の共振周波数が制御される。 本実施例では制御端子 3 5の 電圧を略 0. 5 V〜2. 5 V変化させることにより、 80〜: L O OMH zの 変化幅の範囲内で制御することができる。 3 6は制御端子 3 5とグランドと の間に接続されたバイバスコンデンサである。
インダク夕 3 3の両端には、 コンデンサ 3 7とダイォード 3 8の直列接続 体が接続されて第 1のスィッチ手段 3 8 aを形成している。 3 7は直流カツ 卜用のコンデンサである。 ダイォード 3 8のアノード側にはィンダク夕 3 9 を介して第 2のスィツチ手段 40から正電圧又は負電圧が供給される。 スィ ツチ手段 40から正電圧が供給されるとダイォード 3 8はオンとなり、 ィン ダクタ 3 3は高周波的に短絡される。 すなわち、 共振回路 2 8のインダク夕 ンスはインダク夕 32だけとなり、 高い周波数 (例えば 1 8 5 0〜 1 9 90 MH z) で発振する。 また、 スィッチ手段 40から負電圧が供給されるとダ ィオード 38はオフとなり、 インダク夕 3 3の両端は高周波的に開放される。 すなわち、 共振回路 2 8のィンダクタンスはィンダク夕 3 2とィンダクタ 3 3の直列回路となり、 低い周波数 ( 1 7 1 0〜 1 8 80 MH z) で発振す る。 なお、 ここでスィッチ手段 3 8 aとして、 ダイオード 3 8を用いたがこ れは従来例で示したようにトランジスタを用いることもできる。 トランジス 夕を用いれば制御電流を少なくすることができる。
バッファトランジスタ 2 2のコレクタは、 パターンで形成されるとともに 直列に接続されたィンダク夕 4 1 と 4 2 を介して正電源 4 3 (例えば 3. 0 V) に接続されている。 44は正電源 43とグランドとの間に接続さ
れたバイパスコンデンサである。インダク夕 4 2の両端には、コンデンサ 4 5 とダイォード 4 6とコンデンサ 7 0とがこの記載順に直列接続されて第 3の スィッチ手段が形成されている。 ここで、 インダク夕 4 1は高い方の出力周 波数の 4分の 1波長に設定し、 ィンダク夕 4 1とィンダク夕 4 2の合成パ夕 ーンの長さは、 低い方の出力周波数の 4分の 1波長に設定している。 なお、 コンデンサ 4 5とコンデンサ 7 0は直流カツト用のコンデンサである。 ダイ オード 4 6のアノード側は、 パターンで形成されたィンダク夕 7 1を介して 前記スィツチ手段 4 0に接続されて正電圧又は負電圧が供給される。 またダ ィオード 4 6のカソ一ド側はパターンで形成されたィンダクタ Ί 2を介して グランドに接続されている。 このインダク夕 7 1と 7 2は交流カット用であ る。 このようにダイォード 4 6にはグランド電位ではなしに負電圧が与えら れるので、 確実にオン ·オフすることができる。
すなわち、 スィッチ手段 4 0から正電圧が供給されるとダイォード 4 6は オンとなり、 インダク夕 4 2の両端は短絡される。 従って、 このときはバッ ファトランジス夕 2 2の負荷はインダク夕 4 1のみとなり、 高い方の出力周 波数の発振エネルギーを効率良く出力できる。 また、 スィッチ手段 4 0から 負電源が供給されるとダイオード 4 6はオフとなり、 インダク夕 4 2の両端 は開放される。 従って、 このときはバッファトランジスタ 2 2の負荷はイン ダク夕 4 1とインダク夕 4 2の直列接続となり、 低い方の出力周波数の発振 エネルギーを効率良く出力できる。 なおここで、 高い方の周波数と低い方の 周波数の比が 1 . 3程度以下ならば、 ノ ソファトランジスタ 2 2のコレクタ のインピーダンスを一定にしても略同様の性能を得ることができる。
バッファ トランジスタ 2 2のコレク夕は出力回路 4 7を経てパッケージ 4 8の端子 4 9に接続されている。 端子 4 9はコンデンサ 5 0を介して複数 周波数帯用電圧制御発振器 5 1の第 1の出力端子 5 2に接続されている。 こ
の第 1の出力端子 52からは DC S (1 80 OMH z帯を使った欧州携帯電 話方式) /PC S (米国方式の 1 900 MHz帯携帯電話方式) 用の周波数 が出力される。 すなわち、 スィッチ手段 40から正電源が出力されたときは、 高い方の周波数である P C Sの 1 8 50〜 1 900 MHzの発振周波数が出 力される。 また、 スィッチ手段 40から負電源が出力されたときは、 低い方 の周波数である DC Sの 1 7 10〜 1 880 MHzの発振周波数が出力され る。 なお、 48は半導体集積回路が実装されているパッケージであり、 5 1 は実施例 1における複数周波数帯用電圧制御発振器である。
53は正電源 43と接続された端子であり、 この端子 5 3からはパッケ一 ジ 48内の各回路に電源が供給されるとともにスィツチ手段 40の一方の端 子にも供給されている。また、端子 53からはスィッチ 54を介して抵抗 55 と 56と 57とがこの順に直列接続されてグランドに接続されている。 抵抗 55と 56の接続点はバッファトランジス夕 22のべ一スに接続されてバイ ァス電圧を与えている。 また、 抵抗 56と 5 7の接続点は発振トランジスタ 2 1のベースに接続されてバイアス電圧を与えている。 58は、 バッファト ランジス夕 22のベースとグランド間に接続されたコンデンサであり、 バッ ファトランジス夕 22をべ一ス接地型で動作させている。 なお、 トランジス 夕 2 1、 22は共に N P N型のトランジスタである。
なお、 本実施例 1ではもう一つの周波数を発振させる発振回路を有してい る。 この発振回路は GSM (欧州携帯電話方式) の 880〜 960 MHzを 発振させるものであり、 その出力は第 2の出力端子 52 aから出力される。 なお、 各素子の接続や働きは DC SZP C Sのものと同じものには添え字 a を付して説明を簡略化する。
ここで、 発振周波数はインダク夕 32 aとコンデンサ 3 1 aとバリキヤッ プダイオード 30 aの並列回路で決定される。 このときも制御端子 35に加
える電圧により、 バリキャップダイオード 30 aの静電容量が変化して共振 周波数が制御される。 また、 インダク夕 41 aはパターンで形成されると共 に GSMの出力周波数 880〜960MHzの略 4分の 1波長にして発振ェ ネルギーを効率よく第 2の出力端子 52 aに出力している。
この DCSZPCSの出力と GSMの出力は論理和が取られて、 パッケ一 ジ 48の端子 59に接続される。 この端子 59の信号はコンデンサ 60を介 して端子 6 1に接続される。 この端子 6 1の信号は PL L回路の比較入力端 子に接続される。 なお、 この P L L回路はパッケージ 48内に形成しても良 い。 このことにより、 複数周波数帯用電圧制御発振器の小型化が実現できる。 出力回路 47で DC S/PCSの出力と GSMの出力は論理和が取られて、 負電源生成回路 67に入力されて負電源が生成される。 この負電源はスイツ チ手段 40の他方の端子に入力される。 そして、 共通端子はパッケージ 48 の端子 68を経てダイォード 38と 46に供給される。
62と 6 3は外部から発振周波数切替え信号が入力される端子であり、 夫々パッケージ 48の端子 64と 65に接続される。 この信号はモード切替 え回路 66に入力され、 スィツチ手段 40とスィッチ 54とスィッチ 54 a を制御する。 すなわち、 切替え信号が D C Sを指定したときには、 スィッチ 54をオンにするとともにスィッチ 54 aをオフにして、 DCSノ PC S側 のみを動作状態にし、 更にスィツチ手段 40を負電源側に選択して DC S側 とし、 ダイオード 38とダイオード 46をオフにしてインダクタ 33とイン ダクタ 42の両端を開放する。 また、 切替え信号が P C Sを指定したときに は、スィッチ 54をオンにするとともにスィッチ 54 aをオフにして、 DCS ノ P C S側のみを動作状態にし、 スィツチ手段 40を正電圧側に選択して PCS側とし、 ダイォード 3 8とダイォード 46をオンにしてインダク夕 33とインダク夕 42の両端を短絡する。 また、 切替え信号が GSMを指定
したときには、 スィッチ 54をオフにするとともにスィッチ 54 aをオンに して、 GSM側のみを動作状態にする。
このように、 パッケージ 48内で発振される発振周波数を用いて負電源を 生成しているので、 外部から負電圧を与える必要はない。 また、 この負電圧 はスィッチ手段 40で正電源と切替えることにより、 パッケージ 48の端子 68は 1つにもかかわらず、 正負 2種類の電源を出力することができる。 ま た、 正電源も端子 53から得ているので専用の端子は必要ない。
なお、 本実施例においては、 第 1の出力端子 52から周波数切替えにより 出力される第 1の周波数 D C Sと第 2の周波数 P C Sとの比は略 1. 1とし ている。 また、 第 1の周波数と第 2の出力端子 52 aから出力される第 3の 周波数 G SMとの比は略 2. 0としている。 このように、 第 1の出力端子 52 から出力される第 1の周波数と第 2の周波数が略等しいので、 第 1の発振回 路を形成するバリキャップダイオード 30の周波数感度が略等しくなる。 従 つて、 実施例 2で説明するように、 周波数帯の違いによる周波数感度の切替 えをする必要はない。 なお第 1図において、 50 a、 58 a、 23 a、 24 a、 25 a、 27 a、 29 a、 36 aはコンデンサ、 72、 55 a、 56 a、 57 a、 34 aはインダクタ、 53は端子、 2 1 a、 22 aはトランジスタである。
(実施例 2 )
次に、 本発明の実施例 2について図面を基に平衡型発振器の例を用いて説 明する。 第 2図は、 本発明の複数周波数帯用電圧制御発振器の回路図であり、 卜ランジス夕で形成された平衡型増幅回路 1 2 1の一方の端子 Aと他方の端 子 Bとの間にィンダク夕とキャパシ夕で形成された共振回路 1 22が接続さ れ、 この共振回路 122を形成するインダクタ 1 23の両端にスィツチ手段 124が接続されている。 また、 前記一方の端子 Aからは、 トランジスタで 形成されたバッファ回路 1 25を介して出力端子 1 26に接続され、 他方の
端子 Bからは、 トランジスタで形成されたバッファ回路 1 2 7を介して出力 端子 1 2 8に接続されている。 ここで、 ノ ッファ回路 1 2 5とバッファ回路
1 2 7とは同一の回路である。 なお、 これらのトランジスタは F E Tを用い ても良い。
平衡増幅回路 1 2 1は、 インダクタ 1 2 3の中間点 1 2 3 aに設けられた 電源 V c cからインダク夕 1 2 3の一方の半分とインダク夕 1 4 2を介して トランジスタ 1 3 5のコレクタに接続されている。 また、 インダク夕 1 2 3 の他方の半分とインダクタ 1 4 3を介して卜ランジス夕 1 3 4のコレクタに 接続されている。 また、 このトランジスタ 1 3 4と 1 3 5のェミッタは接続 されて、 定電流源 1 3 6を介してグランドに接続されている。 トランジスタ
1 3 4のベースはコンデンサ 1 3 7を介してトランジスタ 1 3 5のコレクタ に接続されるとともに端子 Aに接続されている。 同様にトランジスタ 1 3 5 のベースはコンデンサ 1 3 9を介してトランジスタ 1 3 4のコレクタに接続 されるとともに端子 Bに接続されている。 1 4 0はバイパスコンデンサであ り電源 V c cとグランドとの間に接続されている。
共振回路 1 2 2は、 端子 Aと端子 Bとの間にインダク夕ンスとキャパシ夕 ンスを並列接続して形成されている。 そしてそのインダク夕ンスは、 パター ンで形成されたィンダク夕 1 4 2 と、 パターンで形成されたィンダク夕 1 2 3と、 パターンで形成されたィンダクタ 1 4 3とがこの順序に接続され ている。 また、 インダク夕 1 4 2と 1 4 3は同じインダク夕ンス値のもので ありハイバンド例えば 1 8 0 O M H z帯の周波数を発振させるときに用いる ものである。 また、 このインダク夕 1 4 2、 1 4 3と、 インダク夕 1 2 3と が直列に接続されてローバンド、 例えば略 9 0 0 MH z帯の周波数の発振に 用いられる。
なお、 実装面積を小さくする為にインダクタ 1 4 2と 1 4 3は一つのイン
ダク夕として、 どちらか一箇所にまとめることもできる。
また、 共振回路 1 2 2のキャパシタンスは、 ローバンドの周波数感度を調 整するコンデンサ 1 4 7と、 ノ リキャップダイオード 1 4 8と、 ハイバンド の周波数感度を調整するコンデンサ 1 4 9と、 直流力ッ ト用のコンデンサ 1 4 4とがこの順に接続されている。 また、 ノ'リキャップダイオード 1 4 8 の両端には、 このバリキヤップダイォード 1 4 8の周波数感度を補正するコ ンデンサ 1 5 0が接続されて、 その力ソード側にはインダク夕 1 5 1 (抵抗 でも可) を介して制御端子 1 5 2に接続されている。なお、 コンデンサ 1 4 7 は直流カツ 卜の働きもしている。
ここで、 制御端子 1 5 2に制御電圧を加えると電流はインダク夕 1 5 1 、 リキャップダイオード 1 4 8、 抵抗 1 5 3と流れてバリキヤップダイォー ド 1 4 8の両端に電圧が加わる。 そこで、 制御端子 1 5 2に加える電圧を変 化させるとバリキャップダイォード 1 4 8に加わる電圧が変化し、 バリキヤ ップダイオード 1 4 8の静電容量が変化する。
1 2 4はスィッチ手段であり、 インダク夕 1 2 3の両端にコンデンサ 1 5 4とダイォ一ド 1 5 5とコンデンサ 1 3 8がこの順に直列に接続されて いる。 この接続点であるコンデンサ 1 5 4とダイオード 1 5 5のカソード側 から抵抗 1 5 6を介してスィツチ回路 1 6 1の共通端子に接続されるととも にコンデンサ 1 5 8を介してグランドに接続されている。 また、 コンデンサ 1 3 8とダイオード 1 5 5のアノード側からは、 抵抗 1 5 9を介してグラン ドに接続されている。
コンデンサ 1 4 9の両端には、 コンデンサ 1 6 2とダイオード 1 6 3とコ ンデンサ 1 1 9がこの順に直列接続されている。 この接続点であるとともに ダイオード 1 6 3のァノード側から抵抗 1 6 4を介して前記スィツチ回路 1 6 1の共通端子に接続されている。 また、 コンデンサ 1 1 9とダイオード
1 6 3のカソード側には抵抗 1 4 1を介してグランドに接続されている。 こ こで、 コンデンサ 1 5 8はバイパスコンデンサであり、 コンデンサ 1 5 4と 1 3 8と 1 6 2と 1 1 9は直流カツト用のコンデンサである。
なお、 ダイオード 1 6 3に並列接続されたコンデンサ 1 4 9は、 本実施例 ではバリキャップダイオード 1 4 8と直列に接続しているが、 これは、 ノ リ キヤップダイォード 1 4 8と並列に接続してもローバンドとハイバンドの周 波数感度を略等しくすることができる。
発振出力は、 バッファ回路 1 2 5 、 1 2 7を通った後、 平衡 '不平衡変換 回路 1 5 7を介して負電源生成回路 1 6 0に接続されている。 この負電源生 成回路 1 6 0の負電源出力スィツチ回路 1 6 1の一方の端子に接続されると ともに他方の端子は正電源 V c cに接続されている。 ここで、 トランジスタ 1 3 4、 1 3 5、 定電流源 1 3 6、 バッファ回路 1 2 5、 1 2 7、 負電源生 成回路 1 6 0、 スィッチ回路 1 6 1は同一のパッケージ内に集積化されてい る。
従って、 発振器の出力エネルギーの一部を用いて生成された負電源と外部 から供給される正電源を用いて、 半導体で形成されたスィッチ回路 1 6 1を オン ·オフするので、 ダイオード 1 5 5 、 1 6 3で形成されるスィッチ回路 の確実なオン 'オフができる。 したがって、 ダイオード 1 5 5 、 1 6 3のォ ン ·オフ不完全による発振周波数や発振レベルの温度特性が安定する。 また、 負電源はパッケージ内で生成されるので、 負電源を外部から供給する必要は ない。 更に、 負電源は同一パッケージ内で発振される発振器の発振周波数を 用いるので、 負電源用の発振器を別に設ける必要はない。
以上のように構成された複数周波数帯用電圧制御発振器において、 スィッ チ回路 1 6 1を他方の端子である正電源側にすると、 ダイオード 1 5 5が開 放 (以下、 オフという。) になるとともにダイオード 1 6 3が短絡 (以下、
オンという。) になる。 すなわち、 このときの等価回路は第 3図に示すよう になる。
第 3図において、 インダク夕 1 4 2 とインダクタ 1 2 3 とインダク夕 1 4 3が直列接続された直列接続体 1 6 5とし、 コンデンサ 1 5 0とバリキ ャップダイオード 1 4 8が並列接続された並列接続体 1 6 6と、 この並列接 続体 1 6 6とコンデンサ 1 4 7とが直列に接続された直列接続体 1 6 7とす ると、 端子 A B間のインピーダンスは直列接続体 1 6 5と直列接続体 1 6 7 の並列接続となる。 従って、 このときの共振周波数は、 インダク夕ンスであ る直列接続体 1 6 5とキャパシタンスである直列接続体 1 6 7の並列共振周 波数になる。 ここで、 制御端子 1 5 2に加える制御電圧を可変することによ り、 ローバンドの周波数を可変することができる。 この口一バンドは、 本実 施例では第 5図の 1 8 0に示すように、 周波数は略 9 0 0 M H zで制御電圧 による周波数可変幅 1 8 1は 8 0 λΙ Η zである。 第 5図において、 横軸は周 波数であり縦軸は出力レベルである。
また、 第 2図において、 スィッチ回路 1 6 1を一方の端子である負電源側 にすると、 ダイォード 1 5 5がオンになるとともにダイォード 1 6 3がオフ になる。 すなわち、 このときの等価回路は第 4図に示すようになる。
第 4図において、 ィンダク夕 1 4 2とインダク夕 1 4 3が直列接続された 直列接続体 1 6 9とし、 コンデンサ 1 5 0とバリキヤップダイオード 1 4 8 が並列接続された並列接続体 1 6 6と、 この並列接続体 1 6 6とコンデンサ 1 4 7とコンデンサ 1 4 9が直列に接続された直列接続体 1 7 0とすると、 端子 A Β間のインピーダンスは直列接続体 1 6 9と直列接続体 1 7 0の並列 接続となる。 従って、 このときの共振周波数は、 インダク夕ンスである直列 接続体 1 6 9とキャパシタンスである直列接続体 1 7 0の並列共振周波数に なる。 ここで、 制御端子 1 5 2に加える制御電圧を可変することにより、 ハ
ィバンドの周波数を可変することができる。 このハイバンドは、 本実施例で は第 5図の 1 8 2に示すように、 周波数は略 1 8 0 0 MH zで制御電圧によ る周波数可変幅 1 83は 1 70 MH zである。 第 5図において、 横軸は周波 数であり縦軸は出力レベルである。
なお、 ここで口一バンドは GSMの 9 0 OMH zとしたが AMP S (米国 方式の 8 00MHz帯携帯電話方式) では 8 0 0 MH z帯 (8 24MH z〜 894MHz) となる。 また、 ハイバンドでは D C Sの 1 80 0 MH zとし たが P C Sでは 1 90 0 MH z帯 ( 1 8 50 MH z〜 1 9 90 MH z ) とな る。
第 6図は本発明の複数周波数帯用電圧制御発振器に用いた多層基板 1 7 1 の分解斜視図である。 第 6図において、 1 7 2は多層基板 1 7 1の 1層目の 表面であり電子部品が装着されている。 1 7 3は 2層目でありグランドパ夕 ーン 1 74がー面に設けられている。 1 7 5は 3層目でありパターンで形成 されたィンダク夕 1 Ί 6が形成されている。 1 7 7は 4層目でありグランド パターン 1 7 8がー面に設けられている。
1 7 6 aはィンダク夕 1 7 6からビアホール (多層基板の内層におけるス ルーホール) 1 7 9で 1層目に導出されたインダク夕の一部である。 このィ ンダク夕の一部 1 7 6 aは、 確実に調整範囲をカバーできるようにインダク 夕 1 76の 1 0分の 1程度のィンダク夕としている。 このようにインダクタ 1 7 6の一部を多層基板 1 7 1の表面に導出することにより、 インダクタン スの調整が容易となる。
ここで、 インダク夕 1 7 6の上層である 2層目 1 7 3のグランドパターン 1 74は、 インダク夕 1 7 6の Qを大きくするために、 その対応する部分に グランドパターンの不形成部 1 Ί 4 aを設けている。また、ィンダク夕 1 76 の下層である 4層目 1 7 7のグランドパターン 1 7 8にも同様の理由でィン
ダク夕 1 7 6の Qを大きくするために、 その対応する部分にグランドパター ンの不形成部 1 7 8 aを設けている。
このように、 インダク夕ンスの大部分を多層基板 1 7 1の内層に形成する ことにより、 小型化を図ることができる。 また、 インダク夕 1 7 6はパター ンで形成されているので、 例え振動してもインダク夕ンス値が変わることは なく移動体通信用の複数周波数帯用電圧制御発振器としては優れた性能を発 揮することになる。
なお、 このインダク夕 1 7 6とその一部 1 7 6 aは、 第 2図のィンダク夕 1 2 3、 1 4 2 、 1 4 3が適用できる。
以上説明したように、 本実施例における複数周波数帯用電圧制御発振器は、 発振出力を用いて負電源を生成し、 この負電源をスィッチ回路 1 6 1で切替 えてダイォ一ド 1 5 5と 1 6 3に与えるので、 ダイォード 1 5 5と 1 6 3の オン ·オフを確実に行うことができる。 また、 ローバンドの出力周波数の感 度を調整するコンデンサ 1 4 7と、 ハイバンドの出力周波数の感度を調整す るコンデンサ 1 4 9とを夫々独立に有しているので、 これらのコンデンサ 1 4 7 、 1 4 9により、 ハイバンドとローバンドにおける発振周波数の感度 を夫々独立に設定できるとともに、 ローバンドとハイバンドの周波数感度を 等しくすることができる。
また、 平衡型発振器としているので、 電源 V c cに流れる電流が常に一定 となり、 他の回路との干渉妨害を小さくすることができ、 これにより高周波 化と多機能化によって、 より複雑化が避けられない移動体通信装置の高周波 発振器を従来並みの占有面積で実現できる効果がある。
また、 ィンダク夕 1 4 2とィンダク夕 1 4 3とは略同じィンダク夕ンス値 にすると共に、 この間にインダク夕 1 2 3が接続されている。 従って、 スィ ッチ手段 1 2 4が接続されるインダク夕 1 2 3の中間点 1 2 3 aに電源
V c cを設け、 その両側にィンダク夕 1 4 2とィンダク夕 1 4 3が接続され るので、 スィッチ手段 1 2 4の影響が少なくなるとともに、 共振回路の平衡 度も良い。
また、 最初にィンダク夕 1 2 3をダイォ一ド 1 5 5で短絡してィンダクタ 1 4 2か或いはインダク夕 1 4 3をトリミングすることによりハイバンドの 周波数を独立に調整することができる。 次にダイオード 1 5 5を開放してィ ンダク夕 1 2 3をトリミングすることによりローバンドの周波数を独立に調 整することができる。
また、 バリキャップダイォード 1 4 8と並列にコンデンサ 1 5 0が接続さ れているので、 バリキャップダイオード 1 4 8の周波数感度を容易に補正す ることができる。
また、 一つのパッケージに集積回路化されているので、 他の回路、 例えば L N AゃM I Xなどとともに集積回路化すれば小型化も図れる。 産業上の利用可能性
以上のように本発明によれば、 バッファトランジスタの出力に接続された 負電源生成回路と、 この負電源生成回路の出力と正電源とを選択的に切替え る第 2のスィツチ手段と、 外部から出力周波数切替え信号が入力されるモー ド切替え回路とを設け、 少なくとも前記発振トランジスタと前記バッファト ランジス夕と前記負電源生成回路と前記モード切替え回路とを 1つのパッケ ージに集積するとともに、 前記第 2のスイツチ手段の出力で前記第 1のスィ ツチ手段の開放 ·短絡を制御することにより、 前記出力端子から低い周波数 帯の発振出力と高い周波数帯の発振出力とが選択的に出力される複数周波数 帯用電圧制御発振器であり、 発振器の出力で生成された負電源と、 外部から 供給される正電源を用いて、 半導体で形成されたスィッチ手段をオン ·オフ
するので、 スィッチ手段の確実なオン ·オフができる。 したがって、 スイツ チ手段のオン ·オフ不完全による発振周波数や発振レベルの温度特性が安定 する。
また、 負電源はパッケージ内で生成されるので、 負電源を外部から供給す る必要はない。
更に、 負電源は同一パッケージ内で発振される発振器の発振周波数を用い るので、 負電源用の発振器を別に設ける必要はない。
更にまた、 モード切替え回路で正電源と負電源とをパッケージ内で切替え ているので、 この信号の出力ピンは 1つで良く、 パッケージのピン数を削減 することができる。