WO2001052282A1

WO2001052282A1 - Filtre de ligne

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Publication number: WO2001052282A1
Application number: PCT/JP2001/000115
Authority: WO
Inventors: Hiroshi Tomita; Toshinori Oda; Hirotaka Ishikawa; Tatsuya Mori
Original assignee: Matsushita Electric Industrial Co. Ltd.
Priority date: 2000-01-14
Filing date: 2001-01-12
Publication date: 2001-07-19
Also published as: CN1358318A; TW504714B; EP1170759A4; KR20020033600A; US6624724B2; US20020158713A1; EP1170759A1

Description

技術分野

本発明は、各種民生機器等に用いるラインフィルタに関するものである。

明背景技術田

以下、従来のラインフィルタについて図面を参照しながら説明する。

第 5 5図、第 5 6図において、従来のラインフィル夕は、貫通孔を有するポビン 3 2と、このポビン 3 2に巻回する第 1巻線 3 3および第 2巻線 3 4 と、ポビン 3 2の貫通孔に挿入する閉磁路磁芯 3 5とを備えている。

また、第 5 7図、第 5 8図において、コモンモードノイズを除去するノィズ除去手段を設けており、このノイズ除去手段は、第 1卷線 3 3および第 2 巻線 3 4よりそれぞれ発生する磁束 A、磁束 Bを、互いに同方向になるとともに、互いに、非相殺するように、閉磁路磁芯 3 5に流して除去するようにしている。

上記構成により、第 5 7図に示すように、コモンモードノイズ 3 6が電気回路に伝播した場合、ラインフィルタに発生する磁束 A、磁束 Bの向きは、第 5 8図に示すようになる。

すなわち、第 5 8図において、第 1卷線 3 3より発生する磁束 Aおよび第 2巻線 3 4より発生する磁束 Bは、互いに同方向になるとともに、互いに相加わり、非相殺するように、閉磁路磁芯 3 5の内部を流れる。

このとき、周波数減衰特性は、第 5 9図に示すようになる。

一般的に、商用電源を通じて電気回路に発生する高周波ノイズ電流としては、同相型電流および差動型 «流とがあり、前者をコモンモードノイズ、後者をノーマルモードノイズという。

上記従来の構成では、コモンモードノイズを除去することはできるが、この際、このコモンモードノイズの除去できる周波数帯域は、第 5 9図に示す通り、通常、低周波数帯域近傍であり、低周波数帯域から高周波数帯域まで、幅広い周波数帯域での減衰をすることができず、コモンモードノイズ 3 6の除去特性が悪いという問題点を有していた。、, 本発明は上記問題点を解決するものであり、低周波数帯域から高周波数帯域まで、幅広い周波数帯域で減衰特性が良く、コモンモードノイズの除去特性を向上したラインフィル夕を提供することを目的としている。発明の開示

上記目的を達成するために本発明は、軸方向に貫通孔を有するとともに、卷線を巻回する巻線配置部を有した第 1ポビンおよび第 2ボビンと、前記第 1ポビンの巻線配置部に巻回して第 1巻線部を形成する第 1巻線と、前記第 2ポビンの巻線配置部に巻回して第 2巻線部を形成する第 2巻線と、前記第 1ポビンの貫通孔および前記第 2ポビンの貫通孔に磁脚を挿入した閉磁路磁芯と、コモンモードノイズを除去する第 1ノイズ除去手段とを備え、前記第 1ノイズ除去手段は、第 1周波数帯域のコモンモードノイズを除去する第 1 帯域用第 1ノイズ除去手段と、第 2周波数帯域のコモンモ一ドノイズを除去する第 2帯域用第 1ノイズ除去手段とからなり、前記第 1帯域用第 1ノイズ除去手段は、前記第 1巻線から発生する磁束および前記第 2巻線から発生する磁束が、前記閉磁路磁芯内で互いに強め合うように、前記第 1巻線および前記第 2巻線を卷回して除去する手段とし、前記第 2帯域用第 1ノイズ除去手段は、第 2帯域用第 1巻線部を形成する螺旋状に巻回した第 2帯域用第 1 巻線および第 2帯域用第 2巻線部を形成する螺旋状に巻回した第 2帯域用第 2巻線とを設け、前記第 2帯域用第 1巻線部から発生する磁束および前記第 2帯域用第 2巻線部から発生する磁束が、互いに強め合うように、前記第 2 帯域用第 1巻線および前記第 2帯域用第 2巻線を巻回するとともに、第 1巻線部から発生する磁束および第 2巻線部から発生する磁束の磁束発生方向と前記第 2帯域用第 1巻線部から発生する磁束および前記第 2帯域用第 2巻線部から発生する磁束の磁束発生方向とが、互いに垂直交差するように、前記第 2帯域用第 1巻線部および前記第 2帯域用第 2巻線部を閉磁路磁芯に対して垂直に配置して除去する手段とした構成である。

上記構成により、第 2周波数帯域のコモンモードノイズを除去するために、第 2帯域用第 1巻線部から発生する磁束および第 2帯域用第 2巻線部から発生する磁束が、互いに強め合うように、第 2帯域用第 1巻線および第 2帯域用第 2巻線を巻回しているので、第 2帯域用第 1巻線部および第 2帯域用第 2巻線部で減衰することのできる周波数帯域を第 1巻線部および第 2卷線部で減衰することのできる周波数帯域以外の帯域に容易に設定することができ、低周波数帯域から高周波数帯域まで幅広く減衰することが可能となり、減衰特性を向上することができる。

このとき、特に、第 1巻線部から発生する磁束および第 2巻線部から発生する磁束の磁束発生方向と第 2帯域用第 1巻線部から発生する磁束および第 2帯域用第 2巻線部から発生する磁束の磁束発生方向とが、互いに垂直交差するように、第 2帯域用第 1巻線部および第 2帯域用第 2巻線部を閉磁路磁芯に対して垂直に配置しているので、第 1巻線部および第 2卷線部から発生する磁束と、第 2帯域用第 1巻線部および第 2帯域用第 2巻線部から発生する磁束とが、互いに影響し合うことがなく、第 1周波数帯域の減衰特性に第 2周波数帯域の減衰特性が悪影響を与えず、周波数帯域の減衰特性が確実に幅広くなり、減衰特性を向上させることができる。図面の簡単な説明

第 1図は、本発明の第 1の実施の形態におけるラインフィルタの斜視図である。

第 2図は、同ラインフィルタの平面図、第 3図は、同ラインフィル夕の平面断面図、第 4図は同ラインフィルタの右側面断面図である。

第 5図は、同ラインフィルタの第 1周波数帯域のコモンモードノイズに起因する磁束の流れを示す磁気回路図である。

第 6図は、同ラインフィルタの第 2周波数帯域のコモンモードノイズに起因する磁束の流れを示す磁気回路図である。

第 7図は、同ラインフィルタの使用時のコモンモードノイズの伝播を示す電気回路図である。

第 8図は、同ラインフィルタのノーマルモ一ドノイズに起因する磁束の流れを示す磁気回路図である。

第 9図は、同ラインフィル夕の使用時のノーマルモードノイズの伝播を示す電気回路図である。

第 1 0図は、同ラインフィルタの周波数減衰特性図、第 1 1図は、他のラインフィル夕の右側面断面図である。

第 1 2図は、本発明の第 2の実施の形態におけるラインフィルタの平面図である。

第 1 3図は、同ラインフィルタの右側面断面図である。

第 1 4図は、同ラインフィル夕のノーマルモードノイズに起因する磁束の流れを示す磁気回路図である。

第 1 5図は、同ラインフィルタの第 1周波数帯域のコモンモードノイズに起因する磁束の流れを示す磁気回路図である。

第 1 6図は、同ラインフィル夕の周波数減衰特性図である。

第 1 7図は、本発明の第 3の実施の形態におけるラインフィルタの平面図である。

第 1 8図は、同ラインフィル夕の平面断面図、第 1 9図は、同ラインフィル夕の右側面断面図である。

第 2 0図は、同ラインフィル夕のノーマルモードノイズに起因する磁束の流れを示す磁気回路図である。

第 2 1図は、同ラインフィルタの第 1周波数帯域のコモンモ一ドノイズに起因する磁束の流れを示す磁気回路図である。

第 2 2図は、同ラインフィルタの第 2周波数帯域のコモンモ一ドノイズに起因する磁束の流れを示す磁気回路図である。

第 2 3図は、同ラインフィル夕の周波数減衰特性図である。

第 2 4図は、本発明の第 4の実施の形態におけるラインフィルタの平面図である。

第 2 5図は、同ラインフィルタのノ一マルモードノイズに起因する磁束の流れを示す磁気回路図である。

第 2 6図は、同ラインフィルタの第 1周波数帯域のコモンモードノイズに起因する磁束の流れを示す磁気回路図である。

第 2 7図は、それぞれ同ラインフィル夕の周波数減衰特性図である。

第 2 8図は、第 5の実施の形態におけるラインフィルタの斜視図である。第 2 9図は、同ラインフィル夕の第 1 ·第 2巻線を巻回した閉磁路磁芯と第 2帯域用第 1 ·第 2巻線を卷回した磁性体との配置関係を示す平面図である。

第 3 0図は、同ラインフィル夕の第 1 ·第 2巻線を巻回した閉磁路磁芯と第 2帯域用第 1 ·第 2巻線を卷回した磁性体との配置関係を示す右側面断面図である。

第 3 1図は、同ラインフィル夕の閉磁路磁芯と磁性体との配置関係を示す斜視図である。

第 3 2図は、同ラインフィル夕のノーマルモ一ドノイズに起因する磁束の流れを示す磁気回路図である。

第 3 3図は、同ラインフィルタの第 1周波数帯域および第 2周波数帯域のコモンモ一ドノイズに起因する磁束の流れを示す磁気回路図である。

第 3 4図は、他のラインフィルタの第 1 '第 2巻線を巻回した閉磁路磁芯と第 2帯域用第 1 ·第 2巻線を卷回した磁性体との配置関係を示す平面図である。

第 3 5図は、他のラインフィルタの第 1 ·第 2巻線を巻回した閉磁路磁芯と第 2帯域用第 1 ·第 2巻線を巻回した磁性体との配置関係を示す右側面断面図である。

第 3 6図は、第 6の実施の形態におけるラインフィルタの斜視図である。第 3 7図は、同ラインフィル夕の第 1 ·第 2の巻線を巻回した閉磁路磁芯と第 2帯域用第 1 ·第 2巻線を卷回した磁性体との配置関係を示す平面図である。

第 3 8図は、同ラインフィルタの第 1 ·第 2卷線を巻回した閉磁路磁芯と第 2帯域用第 1 ·第 2巻線を巻回した磁性体との配置関係を示す右側面断面図である。

第 3 9図は、同ラインフィル夕の閉磁路磁芯と磁性体との配置関係を示す斜視図である。

第 4 0図は、同ラインフィルタのノーマルモ一ドノイズに起因する磁束の流れを示す磁気回路図である。第 4 1図は、同ラインフィル夕の第 1周波数帯域および第 2周波数帯域のコモンモードノイズに起因する磁束の流れを示す磁気回路図である。

第 4 2図は、第 7の実施の形態におけるラインフィルタの斜視図である。第 4 3図は、同ラインフィルタの第 1 ·第 2巻線を巻回した閉磁路磁芯と第 2帯域用第 1 ·第 2巻線を巻回した磁性体との配置関係を示す平面図である。

第 4 4図は、同ラインフィルタの第 1 ·第 2巻線を巻回した閉磁路磁芯と第 2帯域用第 1 ·第 2巻線を巻回した磁性体との配置関係を示す正面断面図である。

第 4 5図は、同ラインフィル夕の第 1 ·第 2巻線を巻回した閉磁路磁芯と第 2帯域用第 1 ·第 2巻線を巻回した磁性体との配置関係を示す平面断面図である。

第 4 6図は、同ラインフィル夕の閉磁路磁芯と磁性体との配置関係を示す斜視図である。

第 4 7図は、同ラインフィルタの第 1周波数帯域および第 2周波数帯域のコモンモードノイズに起因する磁束の流れを示す磁気回路図である。

第 4 8図は、同ラインフィル夕の第 1周波数帯域および第 2周波数帯域のノ一マルモ一ドノィズに起因する磁束の流れを示す磁気回路図である。

第 4 9図は、同ラインフィル夕の第 1周波数帯域および第 2周波数帯域のノ一マルモ一ドノィズに起因する磁束の流れを示す磁気回路図である。

第 5 0図は、直流重畳電流とインダクタンス変化率を示す特性図である。第 5 1図は、他のラインフィルタの第 1 ·第 2巻線を巻回した閉磁路磁芯と第 2帯域用第 1 ·第 2巻線を巻回した磁性体との配置関係を示す平面図である。

第 5 2図は、他のラインフィルタの第 1 '第 2巻線を巻回した閉磁路磁芯と第 2帯域用第 1 ·第 2巻線を巻回した磁性体との配置関係を示す正面断面図である。

第 5 3図は、他のラインフィルタの第 1 ·第 2巻線を巻回した閉磁路磁芯と第 2帯域用第 1 ·第 2巻線を卷回した磁性体との配置関係を示す平面図である。

第 5 4図は、他のラインフィル夕の第 1 ·第 2巻線を巻回した閉磁路磁芯と第 2帯域用第 1 ·第 2巻線を巻回した磁性体との配置関係を示す右側面断面図である。

第 5 5図は、従来のラインフィル夕の斜視図、第 5 6図は、同ラインフィル夕の正面断面図、第 5 7図は、同ラインフィル夕のコモンモードノイズの伝播を示す電気回路図である。

第 5 8図は、同ラインフィル夕のコモンモードノイズに起因する磁束の流れを示す磁気回路図である。

第 5 9図は、同ラインフィルタの周波数減衰特性図である。発明を実施するための最良の形態

本発明の請求の範囲第 1項記載の発明は、軸方向に貫通孔を有するとともに、卷線を卷回する巻線配置部を有した第 1ポビンおよび第 2ポビンと、前記第 1ポビンの巻線配置部に巻回して第 1巻線部を形成する第 1巻線と、前記第 2ポビンの巻線配置部に巻回して第 2卷線部を形成する第 2卷線と、前記第 1ポビンの貫通孔および前記第 2ポビンの貫通孔に磁脚を挿入した閉磁路磁芯と、コモンモードノイズを除去する第 1ノイズ除去手段とを備え、前記第 1ノイズ除去手段は、第 1周波数帯域のコモンモードノイズを除去する第 1帯域用第 1ノイズ除去手段と、第 2周波数帯域のコモンモードノイズを除去する第 2帯域用第 1ノイズ除去手段とからなり、前記第 1帯域用第 1ノィズ除去手段は、前記第 1巻線から発生する磁束および前記第 2巻線から発生する磁束が、前記閉磁路磁芯内で互いに強め合うように、前記第 1巻線および前記第 2巻線を巻回して除去する手段とし、前記第 2帯域用第 1ノイズ除去手段は、第 2帯域用第 1卷線部を形成する螺旋状に巻回した第 2帯域用第 1巻線および第 2帯域用第 2卷線部を形成する螺旋状に巻回した第 2帯域用第 2巻線とを設け、前記第 2帯域用第 1卷線部から発生する磁束および前記第 2帯域用第 2巻線部から発生する磁束が、互いに強め合うように、前記第 2帯域用第 1巻線および前記第 2帯域用第 2卷線を巻回するとともに、第 1巻線部から発生する磁束および第 2巻線部から発生する磁束の磁束発生方向と前記第 2帯域用第 1卷線部から発生する磁束および前記第 2帯域用第 2 巻線部から発生する磁束の磁束発生方向とが、互いに垂直交差するように、前記第 2帯域用第 1巻線部および前記第 2帯域用第 2巻線部を閉磁路磁芯に対して垂直に配置して除去する手段とした構成である。

上記構成により、第 2周波数帯域のコモンモードノイズを除去するために、第 2帯域用第 1巻線部から発生する磁束および第 2帯域用第 2卷線部から発生する磁束が、互いに強め合うように、第 2帯域用第 1巻線および第 2帯域用第 2巻線を卷回しているので、第 2帯域用第 1巻線部および第 2帯域用第 2巻線部で減衰することのできる周波数帯域を第 1巻線部および第 2巻線部で減衰することのできる周波数帯域以外の帯域に容易に設定することができ、低周波数帯域から高周波数帯域まで幅広く減衰することが可能となり、減衰特性を向上することができる。

このとき、特に、第 1巻線部から発生する磁束および第 2巻線部から発生する磁束の磁束発生方向と第 2帯域用第 1巻線部から発生する磁束および第 2帯域用第 2巻線部から発生する磁束の磁束発生方向とが、互いに垂直交差するように、第 2帯域用第 1巻線部および第 2帯域用第 2巻線部を閉磁路磁芯に対して垂直に配置しているので、第 1巻線部および第 2巻線部から発生する磁束と、第 2帯域用第 1巻線部および第 2帯域用第 2巻線部から発生する磁束とが、互いに影響し合うことがなく、第 1周波数帯域の減衰特性に第 2周波数帯域の減衰特性が悪影響を与えず、周波数帯域の減衰特性が確実に幅広くなり、減衰特性を向上させることができる。

本発明の請求の範囲第 2項記載の発明は、ノ一マルモ一ドノィズを除去する第 2ノイズ除去手段を設け、前記第 2ノイズ除去手段は、第 1巻線および第 2巻線より発生する磁束を、閉磁路磁芯には互いに逆方向になるように発生させるとともに、第 1ポビンの巻線配置部と第 2ポビンの巻線配置部との相対向する対向側面間には互いに同方向になるように発生させ、前記第 1ポビンの巻線配置部の周りおよび前記第 2ボビンの巻線配置部の周りに磁束が閉磁路状に発生するようにして、ノーマルモードノイズを除去する手段とした構成である。

上記構成により、ノーマルモ一ドノィズを除去することができる。

本発明の請求の範囲第 3項記載の発明は、磁性体を設け、前記磁性体に第 2帯域用第 1巻線部を形成する第 2帯域用第 1巻線と第 2帯域用第 2卷線部を形成する第 2帯域用第 2巻線とを巻回した構成である。

上記構成により、コモンモードノイズの除去において、第 2周波数帯域の減衰特性をより向上することができる。

本発明の請求の範囲第 4項記載の発明は、第 1ポビンの巻線配置部の側面と第 2ポビンの巻線配置部の側面との対向側面間に磁性体を設け、前記磁性体に第 2帯域用第 1巻線部を形成する第 2帯域用第 1巻線と第 2帯域用第 2 巻線部を形成する第 2帯域用第 2巻線とを巻回した構成である。

上記構成により、コモンモードノイズの除去において、第 2周波数帯域の減衰特性をより向上することができるとともに、第 1ポビンの巻線配置部の周りおよび第 2ポビンの巻線配置部の周りに、磁性体を介して閉磁路状に磁束が形成されるので、ノーマルモードノイズを的確に除去することができる。本発明の請求の範囲第 5項記載の発明は、磁性体は開口部を有する閉磁路形状とした構成である。

上記構成により、第 2帯域用第 1巻線部および第 2帯域用第 2巻線部から発生する磁束が、磁性体内に収束され、互いに、同方向に発生しやすくなるので、コモンモードノイズの除去において、第 2周波数帯域の減衰特性をより向上することができる。

本発明の請求の範囲第 6項記載の発明は、磁性体は相対向する 2つのー磁脚および 2つの他磁脚とを組み合わせた開口部を有する口の字形状とした構成である。

上記構成により、第 2帯域用第 1巻線部および第 2帯域用第 2卷線部から発生する磁束が、磁性体内に収束され、互いに、同方向に発生しやすくなるので、コモンモードノイズの除去において、第 2周波数帯域の減衰特性をより向上することができる。

本発明の請求の範囲第 7項記載の発明は、磁性体は相対向する 2つのー磁脚および 2つの他磁脚とを組み合わせた開口部を有する口の字形状とし、一方のー磁脚に第 2帯域用第 1巻線を卷回するとともに、他方のー磁脚に第 2 帯域用第 2卷線を巻回した構成である。

本発明の請求の範囲第 8項記載の発明は、磁性体は相対向する 2つのー磁脚および 2つの他磁脚とを組み合わせた開口部を有する口の字形状とし、一方の他磁脚に第 2帯域用第 1巻線および第 2帯域用第 2巻線の両方を巻回した構成である。

本発明の請求の範囲第 9項記載の発明は、一方のー磁脚が上方に位置し、他方のー磁脚が下方に位置するように磁性体を配置した構成である。

本発明の請求の範囲第 1 0項記載の発明は、閉磁路磁芯の磁脚を磁性体の開口部に挿入した構成である。

上記構成により、閉磁路磁芯と磁性体との位置関係を近接させられるので、小型化を図ることができる。

本発明の請求の範囲第 1 1項記載の発明は、閉磁路磁芯の磁脚を磁性体の開口部に挿入するとともに、第 1ポビンの貫通孔ぉよび第 2ポビンの貫通孔に挿入した磁脚と同一の磁脚を前記磁性体の開口部に挿入した構成である。上記構成により、第 1ポビンの巻線配置部の周りおよび第 2ポビンの巻線配置部の周りに、閉磁路状に磁束が形成されやすくなるので、ノーマルモードノイズを効率良く除去することができる。

本発明の請求の範囲第 1 2項記載の発明は、第 2周波数帯域は第 1周波数帯域よりも高周波数帯域にするとともに、第 2帯域用第 1巻線および第 2帯域用第 2巻線の巻回数を第 1巻線および第 2巻線の巻回数以下とし、第 2帯域用第 1巻線および第 2帯域用第 2巻線は、非積層になるように、一層のみ巻回した構成である。

上記構成により、第 2帯域用第 1巻線および第 2帯域用第 2巻線は、一層のみしか巻回しないので、コモンモードノイズの除去において、高周波数帯域の減衰特性を向上することができる。

本発明の請求の範囲第 1 3項記載の発明は、閉磁路磁芯の磁脚は、相対向する少なくとも 2つの一磁脚を相対向する少なくとも 2つの側磁脚で連接してなり、一方の前記一磁脚を第 1ポビンの貫通孔および第 2ポビンの貫通孔に挿入するとともに、第 1ポビンおよび第 2ポビンを同軸上に配置した構成である。

上記構成により、第 1ポビンおよび第 2ポビンを連接した同一ボビンとして用いることができるので、第 1ポビンの巻線配置部から発生する磁束および第 2ポビンの巻線配置部から発生する磁束を的確に閉磁路磁芯内に流すことができ、第 1周波数帯域でのコモンモードノイズのノィズ除去特性を劣化させることがない。

本発明の請求の範囲第 1 4項記載の発明は、閉磁路磁芯の磁脚は、相対向する少なくとも 2との一磁脚を相対向する少なくとも 2つの側磁脚で連接してなり、一方の前記一磁脚を第 1ポビンの貫通孔に揷入するとともに、他方の前記一磁脚を第 2ポビンの貫通孔に揷入し、かつ、第 1ポビンおよび第 2 ポビンを非同軸上に配置した構成である。

上記構成により、第 1ポビンの卷線配置部の周りおよび第 2ポビンの巻線配置部の周りに、閉磁路状に磁束が形成されやすくなるので、ノ一マルモードノイズを効率良く除去することができる。

本発明の請求の範囲第 1 5項記載の発明は、閉磁路磁芯の磁脚は、相対向する少なくとも 2つの一磁脚を相対向する少なくとも 2つの側磁脚で連接してなり、一方の前記一磁脚を第 1ポビンの貫通孔に揷入するとともに、他方の前記一磁脚を第 2ポビンの貫通孔に揷入し、かつ、前記第 1ポビンの巻線配置部の外周面と前記第 2ポビンの巻線配置部の外周面とが互いに非対向するように、第 1ポビンおよび第 2ポビンを非同軸上に、千鳥格子状に配置した構成である。

上記構成により、第 1ポビンの巻線配置部の周りおよび第 2ポピンの卷線配置部の周りに、閉磁路状に磁束がより形成されやすくなるので、より一層ノーマルモ一ドノイズを効率良く除去することができる。

本発明の請求の範囲第 1 6項記載の発明は、閉磁路磁芯を、口の字形状とした構成である。 ·

上記構成により、的確にコモンモードノイズを除去することができる。本発明の請求の範囲第 1 7項記載の発明は、閉磁路磁芯を、日の字形状とした構成である。

上記構成により、的確にコモンモードノイズを除去することができる。本発明の請求の範囲第 1 8項記載の発明は、閉磁路磁芯を、日の字形状とするとともに、第 1ポビンの貫通孔および第 2ポビンの貫通孔には、 3つの相対向するー磁脚の内、中央に位置する一磁脚を挿入した構成である。

上記構成により、的確にコモンモードノイズを除去することができる。本発明の請求の範囲第 1 9項記載の発明は、第 2周波数帯域は第 1周波数帯域よりも高周波数帯域にするとともに、磁性体の透磁率を閉磁路磁芯の透磁率以下にした構成である。

上記構成により、コモンモードノイズの除去において、高周波数帯域の減衰特性をより向上することができるとともに、磁性体を第 1ポビンの巻線配置部の側面と第 2ポビンの卷線配置部の側面との対向側面間に設ければ、よりノーマルモ一ドノイズを除去することができる。本発明の請求の範囲第 2 0項記載の発明は、磁性体および閉磁路磁芯は M n Z n系磁芯とした構成である。

上記構成により、コモンモードノイズの除去において、高周波数帯域の減衰特性をより向上することができるとともに、磁性体を第 1ポビンの巻線配置部の側面と第 2ポビンの巻線配置部の側面との対向側面間に設ければ、よりノーマルモードノイズを除去することができる。

本発明の請求の範囲第 2 1項記載の発明は、磁性体は N i Z n系磁芯とするとともに、閉磁路磁芯は M n Z n系磁芯とした構成である。

上記構成により、コモンモードノイズの除去において、高周波数帯域の減衰特性をより向上することができるとともに、磁性体を第 1ポビンの巻線配置部の側面と第 2ポビンの卷線配置部の側面との対向側面間に設ければ、よりノ一マルモードノイズを除去することができる。

本発明の請求の範囲第 2 2項記載の発明は、タップ端子を設け、第 1巻線と第 2帯域用第 1巻線とを前記夕ップ端子を介して接続するとともに、第 2 巻線と第 2帯域用第 2巻線とを前記タップ端子を介して接続した構成である。上記構成により、タップ端子を介して、第 1巻線と第 2帯域用第 1巻線との間および第 2巻線と第 2帯域用第 2巻線との間で、容易に中間接続をすることができる。

本発明の請求の範囲第 2 3項記載の発明は、タップ端子として第 1タップ端子と第 2タップ端子とを設け、第 1巻線と第 2帯域用第 1巻線とを前記第 1夕ップ端子を介して接続するとともに、第 2巻線と第 2帯域用第 2巻線とを前記第 2タツプ端子を介して接続した構成である。

上記構成により、第 1タップ端子および第 2タップ端子を介して、第 1巻線と第 2帯域用第 1巻線との間および第 2巻線と第 2帯域用第 2巻線との間で、容易に中間接続をすることができる。本発明の請求の範囲第 2 4項記載の発明は、閉磁路磁芯および磁性体をそれぞれ縦方向に配置するとともに、前記閉磁路磁芯および前記磁性体を互いに垂直方向に位置するように配置し、前記閉磁路磁芯の開口部および前記磁性体の開口部には互いの磁脚を非挿入した構成である。

本発明の請求の範囲第 2 5項記載の発明は、閉磁路磁芯および磁性体をそれぞれ縦方向に配置するとともに、前記閉磁路磁芯および前記磁性体を互いに垂直方向に位置するように配置し、前記閉磁路磁芯の開口部または前記磁性体の開口部に互いの 2つのー磁脚または 2つの他磁脚を挿入した構成である。

本発明の請求の範囲第 2 6項記載の発明は、端子台を設けるとともに、閉磁路磁芯および磁性体を前記端子台に対してそれぞれ縦方向に配置し、前記端子台には第 2帯域用第 1巻線を巻回する第 2帯域用第 1ポビンと第 2帯域用第 2巻線を巻回する第 2帯域用第 2ポビンとを一体成形した構成である。上記構成により、第 2帯域用第 1巻線部および第 2帯域用第 2巻線部から発生する磁束が、磁性体内に収束され、互いに、同方向に発生しやすくなるので、コモンモードノイズの除去において、第 2周波数帯域の減衰特性をより向上することができる。さらに、端子台には第 2帯域用第 1ポビンと第 2帯域用第 2ポビンとを一体成形しているので、第 2帯域用第 1巻線および第 2帯域用第 2巻線の巻回が容易にできるとともに、部品点数が少なくなり製造工程を簡略化し、コストも抑制することができる。

本発明の請求の範囲第 2 7項記載の発明は、第 2帯域用第 1ポビンと第 2 帯域用第 2ポビンとを連接した構成である。

上記構成により、第 2帯域用第 1巻線と第 2帯域用第 2巻線とを連続して巻回することができ、より製造工程を簡略化し、コストを抑制することがでさる。

本発明の請求の範囲第 2 8項記載の発明は、第 2帯域用第 1ポビンと第 2 帯域用第 2ポビンとの連接部分に分割鍔を設けた構成である。

上記構成により、分割鍔を利用して巻線の引き回しを容易にすることがでさる。

(実施の形態 1 )

以下、本発明の第 1の実施の形態におけるラインフィルタについて図面を参照しながら説明する。

第 1図〜第 7図において、本発明の第 1の実施の形態におけるラインフィル夕は、軸方向に貫通孔 1を有するとともに、巻線を巻回する巻線配置部 3、 4を有した第 1ポビン 5および第 2ポビン 6と、第 1ポビン 5の卷線配置部 3に巻回して第 1卷線部 7を形成する第 1巻線 8と、第 2ポビン 6の卷線配置部 4に卷回して第 2巻線部 9を形成する第 2巻線 1 0と、第 1ポビン 5の貫通孔 1および第 2ポビン 6の貫通孔 1に磁脚を挿入した閉磁路磁芯 1 1と、コモンモードノィズを除去する第 1ノィズ除去手段とノ一マルモードノイズを除去する第 2ノイズ除去手段を備えている。

このとき、閉磁路磁芯 1 1の磁脚は、相対向する少なくとも 2つのー磁脚 1 2を相対向する少なくとも 2つの他磁脚 1 3で連接した口の字形状としており、一方のー磁脚 1 2を第 1ポビン 5の貫通孔 1および第 2ポビン 6の貫通孔 1に挿入するとともに、第 1ポビン 5および第 2ポビン 6を一体的に連接して同軸上に配置している。

また、第 1ノイズ除去手段は、第 1周波数帯域のコモンモードノイズを除去する第 1帯域用第 1ノイズ除去手段と、第 1周波数帯域よりも高周波数帯域の第 2周波数帯域のコモンモードノィズを除去する第 2帯域用第 1ノイズ除去手段とからなる。第 1帯域用第 1ノイズ除去手段は、第 1巻線 8から発生する磁束 Aおよび第 2巻線 1 0から発生する磁束 Bが、閉磁路磁芯 1 1内で互いに強め合うように、第 1卷線 8および第 2巻線 1 0を巻回して構成している。

さらに、第 2帯域用第 1ノイズ除去手段は、第 2帯域用第 1巻線部 1 4を形成する螺旋状に一層（非積層）のみ巻回した第 2帯域用第 1巻線 1 5および第 2帯域用第 2巻線部 1 6を形成する螺旋状に一層（非積層）のみ巻回した第 2帯域用第 2巻線 1 7とを設け、第 2帯域用第 1巻線部 1 4から発生する磁束 Aおよび第 2帯域用第 2巻線部 1 6から発生する磁束 Bが、互いに強め合うように、第 2帯域用第 1巻線 1 5および第 2帯域用第 2巻線 1 7を巻回するとともに、第 1卷線部 7から発生する磁束 Aおよび第 2卷線部 8から発生する磁束 Bの磁束発生方向と第 2帯域用第 1卷線部 1 4から発生する磁束 Aおよび第 2帯域用第 2卷線部 1 6から発生する磁束 Bの磁束発生方向とが、互いに垂直交差するように、第 2帯域用第 1巻線部 1 4および第 2帯域用第 2卷線部 1 6を閉磁路磁芯 1 1に対して垂直に配置して除去する手段としている。

このとき、第 2周波数帯域のコモンモードノイズを除去する第 2帯域用第 1ノイズ除去手段として、第 1ポピン 5の巻線配置部 3の側面と第 2ポビン 6の卷線配置部 4の側面との対向側面間 1 8に、開口部 1 9を有する閉磁路形状の磁性体 2 0を設けており、閉磁路磁芯 1 1の磁脚が磁性体 2 0の開口部 1 9に挿入されるとともに、第 1ポビン 5の貫通孔 1および第 2ポビン 6 の貫通孔 1に揷入された磁脚と同一の磁脚が磁性体 2 0の貫通孔 1 9に挿入されている。この磁性体 2 0に第 2帯域用第 1巻線部 1 4を形成する第 2帯域用第 1巻線 1 5と第 2帯域用第 2巻線部 1 6を形成する第 2帯域用第 2巻線 1 7とを巻回するとともに、第 1卷線 8と第 2帯域用第 1巻線 1 5とを第 1タップ端子 2 1を介して接続、第 2巻線 1 0と第 2帯域用第 2巻線 1 Ίとを第 2タップ端子 2 2を介して接続している。

そして、磁性体 2 0は相対向する 2つのー磁脚 2 3および 2つの他磁脚 2 4とを組み合わせた開口部 1 9を有する口の字形状とし、一方のー磁脚 2 3に第 2帯域用第 1巻線 1 5を巻回するとともに、他方のー磁脚 2 3に第 2帯域用第 2巻線 1 7を巻回し、一方のー磁脚 2 3が上方に位置し、他方のー磁脚 2 3が下方に位置するように磁性体 2 0を配置している。

さらに、磁性体 2 0の透磁率を閉磁路磁芯 1 1の透磁率以下にするとともに、磁性体 2 0は N i Z n系磁芯、閉磁路磁芯 1 1は M n Z n系磁芯とし、第 1ポビン 5の貫通孔 1および第 2ポビン 6の貫通孔 1に挿入した磁脚と同一の閉磁路磁芯 1 1の磁脚であるー磁脚 1 2を磁性体 2 0の開口部 1 9に揷入している。

その上、第 2ノイズ除去手段は、第 8図、第 9図において、第 1巻線 8および第 2巻線 1 0より発生する磁束 A、 Bを、閉磁路磁芯 1 1には互いに逆方向になるように発生させるとともに、第 1ポビン 5の卷線配置部 3と第 2 ポビン 6の卷線配置部 4との相対向する対向側面間 1 8に設けた磁性体 2 0 には互いに同方向になるように発生させ、第 1ポビン 5の巻線配置部 3の周りおよび第 2ポビン 6の卷線配置部 4の周りに磁束 A、 Bが閉磁路状に発生するようにして、ノーマルモードノイズを除去する手段としている。

このとき、第 1周波数帯域のコモンモードノイズ、第 2周波数帯域のコモンモードノイズ、ノーマルモードノイズの周波数減衰特性は第 1 0図に示すようになる。

上記構成のラインフィルタについて、以下その動作を説明する。

上記構成により、第 2周波数帯域のコモンモードノイズを除去するために、第 2帯域用第 1巻線部 1 4から発生する磁束 Aおよび第 2帯域用第 2巻線部 1 6から発生する磁束 Bが、互いに強め合うように、第 2帯域用第 1巻線 1 5 および第 2帯域用第 2巻線 1 7を巻回しているので、第 2帯域用第 1巻線部 1 4および第 2帯域用第 2卷線部 1 6で減衰することのできる周波数帯域を第 1卷線部 7および第 2巻線部 9で減衰することのできる周波数帯域以外の帯域に容易に設定することができ、低周波数帯域から高周波数帯域まで幅広く減衰することが可能となり、減衰特性を向上することができる。

このとき、第 1巻線部 Ίから発生する磁束 Aおよび第 2巻線部 9から発生する磁束 Bの磁束発生方向と第 2帯域用第 1巻線部 1 4から発生する磁束 A および第 2帯域用第 2巻線部 1 6から発生する磁束 Bの磁束発生方向とが、互いに垂直交差するように、第 2帯域用第 1卷線部 1 4および第 2帯域用第 2巻線部 1 6を閉磁路磁芯 1 1に対して垂直に配置しているので、第 1巻線部 7および第 2巻線部 9から発生する磁束 A、 Bと、第 2帯域用第 1巻線部 1 4および第 2帯域用第 2巻線部 1 6から発生する磁束 A、 Bとが、互いに影響し合うことがなく、第 1周波数帯域の減衰特性に第 2周波数帯域の減衰特性が悪影響を与えず、周波数帯域の減衰特性が確実に幅広くなり、減衰特性を向上させることができる。

特に、磁性体 2 0を設け、この磁性体 2 0に第 2帯域用第 1巻線部 1 4を形成する第 2帯域用第 1巻線 1 5と第 2帯域用第 2卷線部 1 6を形成する第 2帯域用第 2巻線 1 7とを巻回しているので、コモンモードノイズの除去において、第 2周波数帯域の減衰特性をより向上することができる。

また、ノーマルモードノイズを除去する手段を設けているので、ノーマルモードノィズを除去することができるとともに、第 1ポビン 5の巻線配置部 3の側面と第 2ポビン 6の巻線配置部 4の側面との対向側面間 1 8に磁性体 2 0を設けているので、第 1ポビン 5の巻線配置部 3の周りおよび第 2ポビン 6の巻線配置部 4の周りに、磁性体 2ひを介して閉磁路状に磁束が形成され、ノーマルモードノイズを的確に除去することができる。

さらに、磁性体 2 0は相対向する 2つのー磁脚 2 3および 2つの他磁脚 2 4とを組み合わせた開口部 1 9を有する口の字形状とするとともに、一方のー磁脚 2 3が上方に位置し、他方のー磁脚 2 3が上方に位置するように磁性体 2 0を配置し、一方のー磁脚 2 3に第 2帯域用第 1卷線 1 5を巻回するとともに、他方のー磁脚 2 3に第 2帯域用第 2卷線 1 7を巻回しているので、第 2帯域用第 1卷線部 1 4および第 2帯域用第 2巻線部 1 6から発生する磁束が、磁性体 2 0内に収束され、互いに、同方向に発生しやすくなるので、コモンモードノイズの除去において、第 2周波数帯域の減衰特性をより向上することができる。

このとき、第 2帯域用第 1巻線 1 5および第 2帯域用第 2巻線 1 7は、一層のみしか巻回しないので、コモンモ一ドノイズの除去において、高周波数帯域の減衰特性を向上することができる。

そして、閉磁路磁芯 1 1の磁脚を磁性体 2 0の開口部 1 9に挿入するとともに、第 1ポビン 5の貫通孔 1および第 2ポビン 6の貫通孔 1に挿入した磁脚と同一の磁脚を磁性体 2 0の開口部 1 9に挿入しているので、閉磁路磁芯 1 1と磁性体 2 0との位置関係を近接させられ小型化を図ることができるとともに、第 1ポビン 5の巻線配置部 3の周りおよび第 2ポビン 6の巻線配置部 4の周りに、閉磁路状に磁束が形成されやすくなるので、ノーマルモードノィズを効率良く除去することができる。

また、閉磁路磁芯 1 1を口の字形状としているので、第 1周波数帯域でのコモンモードノイズを的確に除去でき、閉磁路磁芯 1 1の一方のー磁脚 1 2 を第 1ポビン 5の貫通孔 1および第 2ポビン 6の貫通孔 1に揷入するとともに、第 1ポビン 5および第 2ポビン 6を同軸上に配置しているので、第 1ポビン 5および第 2ポビン 6を連接した同一ポビンとして用いて、第 1ポビン 5の巻線配置部 3から発生する磁束 Aおよび第 2ポピン 6の巻線配置部 4から発生する磁束 Bを的確に閉磁路磁芯 1 1内に流し、第 1周波数帯域でのコモンモードノイズのノィズ除去特性を劣化させることがない。

さらに、磁性体 2 0は N i Z n系磁芯、閉磁路磁芯 1 1は M n Z n系磁芯とし、第 2周波数帯域を第 1周波数帯域よりも高周波数帯域にするとともに、磁性体 2 0の透磁率を閉磁路磁芯 1 1の透磁率以下にしているので、コモンモ一ドノィズの除去において、高周波数帯域の減衰特性をより向上することができるとともに、磁性体 2 0を第 1ポビン 5の巻線配置部 3の側面と第 2 ボビン 6の巻線配置部 4の側面との対向側面間 1 8に設ければ、よりノーマルモードノイズを除去することができる。

その上、第 1巻線 8と第 2帯域用第 1巻線 1 5とを第 1タップ端子 2 1を介して接続するとともに、第 2巻線 1 0と第 2帯域用第 2卷線 1 7とを第 2 タップ端子 2 2を介して接続しているので、第 1タップ端子 2 1および第 2 タップ端子 2 2を介して、第 1卷線 8と第 2帯域用第 1巻線 1 5との間および第 2巻線 1 0と第 2帯域用第 2巻線 1 7との間で、容易に中間接続をすることができる。

このように第 1の実施の形態によれば、コモンモ一ドノィズの除去において、低周波数帯域から高周波数帯域まで幅広く減衰することができるとともに、第 1周波数帯域の減衰特性に第 2周波数帯域の減衰特性が悪影響を与えることなく、周波数帯域の減衰特性を確実に幅広くし、減衰特性を向上させることができる。

また、ノーマルモードノイズを除去する手段を設けているので、ノーマルモードノイズを除去することができるとともに、第 1ポビン 5の巻線配置部 3の周りおよび第 2ポビン 6の巻線配置部 4の周りに、磁性体 2 0を介して閉磁路状に磁束が形成されるので、ノーマルモードノイズを的確に除去することができる。

さらに、第 1ポビン 5および第 2ポビン 6を連接した同一ポピンとして用いるので、第 1周波数帯域でのコモンモードノイズのノイズ除去特性を劣化させることがない。

そして、閉磁路磁芯 1 1と磁性体 2 0との位置関係を近接させ、小型化を図ることができるとともに、それによつて、第 1ポビン 5の巻線配置部 3の周りおよび第 2ボビン 6の巻線配置部 4の周りに、閉磁路状に磁束が形成されやすくなるので、ノ一マルモードノイズを効率良く除去することができる。その上、第 1タップ端子 2 1および第 2タップ端子 2 2を介して、第 1巻線 8と第 2帯域用第 1巻線 1 5との間および第 2巻線 1 0と第 2帯域用第 2 巻線 1 7との間で、容易に中間接続をすることができる。

なお第 1、第 2帯域用第 1、第 2巻線部 1 4、 1 6は第 1 1図のごとく磁性体 2 0の外周に隣接して設けても良い。

このとき、閉磁路磁芯 1 1の磁脚に挟まれた磁性体 2 0の他磁脚 2 4と閉磁路磁芯 1 1との空間距離（W 1 +W 2 ) が閉磁路磁芯 1 1の磁脚に挟まれていない磁性体 2 0の他磁脚 2 4と閉磁路磁芯 1 1との空間距離（W 3 ) よりも小さくなるようにしてもよい。

これによれば、第 1卷線部 7から発生するノーマルモードノイズに起因する磁束 Aおよび第 2巻線部 9から発生するノーマルモ一ドノィズに起因する磁束 Bが磁性体 2 0内を周回するようにはほとんど流れないので、コモンモードノイズのィンダク夕ンスの低下を抑制することができる。

(実施の形態 2 )

以下、本発明の第 2の実施の形態におけるラインフィルタについて図面を参照しながら説明する。

第 2の実施の形態におけるラインフィルタは、第 1の実施の形態におけるラインフィルタを改良したものである。

第 1 2図〜第 1 5図において、第 2の実施の形態におけるラインフィルタは、第 1の実施の形態におけるラインフィルタにおいて、磁性体 2 0は相対向する 2つのー磁脚 2 3および 2つの他磁脚 2 4とを組み合わせた開口部 1 9を有する口の字形状とし、閉磁路磁芯 1 1の磁脚を磁性体 2 0の開口部 1 9に揷入するとともに、第 1ポビン 5の貫通孔 1および第 2ポビン 6の貫通孔 1に挿入した磁脚と異なる磁脚を磁性体 2 0の開口部 1 9に挿入した構成である。

このとき、第 1周波数帯域のコモンモードノイズ、第 2周波数帯域のコモンモ一ドノイズ、ノーマルモードノイズの周波数減衰特性は第 1 6図に示すようになる。

上記構成により、第 2帯域用第 1巻線部 1 4および第 2帯域用第 2巻線部 1 6から発生する磁束 A、 Bが、磁性体 2 0内に収束され、互いに、同方向に発生しやすくなるので、コモンモードノイズの除去において、第 2周波数帯域の減衰特性をより向上することができる。

(実施の形態 3 )

以下、本発明の第 3の実施の形態におけるラインフィルタについて図面を参照しながら説明する。第 3.の実施の形態におけるラインフィルタは、第 1の実施の形態におけるラインフィルタを改良したものである。

第 1 7図〜第 2 2図において、第 3の実施の形態におけるラインフィルタは、第 1の実施の形態におけるラインフィル夕において、閉磁路磁芯 1 1は、日の字形状とするとともに、第 1ポビン 5の貫通孔 1および第 2ポピン 6の貫通孔 1には、 3つの相対向するー磁脚 1 2の内、中央に位置するー磁脚 1 2 を揷入した構成である。

このとき、第 1周波数帯域のコモンモードノイズ、第 2周波数帯域のコモンモ一ドノイズ、ノーマルモードノイズの周波数減衰特性は第 2 3図に示すようになる。

上記構成により、閉磁路磁芯 1 1を日の字形状にしても、的確にコモンモードノイズを除去することができる。

(実施の形態 4 )

以下、本発明の第 4の実施の形態におけるラインフィル夕について図面を参照しながら説明する。

第 4の実施の形態におけるラインフィルタは、第 3の実施の形態におけるラインフィルタを改良したものである。

第 2 4図〜第 2 6図において、第 4の実施の形態におけるラインフィルタは、第 3の実施の形態におけるラインフィルタにおいて、閉磁路磁芯 1 1は、日の字形状とするとともに、第 1ポビン 5の貫通孔 1および第 2ポビン 6の貫通孔 1には、 3つの相対向するー磁脚 1 2の内、外側に位置するー磁脚 1 2 を揷入した構成である。

このとき、第 1周波数帯域のコモンモードノイズ、第 2周波数帯域のコモンモードノイズ、ノーマルモードノイズの周波数減衰特性は第 2 7図に示すようになる。上記構成により、閉磁路磁芯 1 1を日の字形状にしても、的確にコモンモ一ドノイズを除去することができる。

(実施の形態 5 )

以下、本発明の第 5の実施の形態におけるラインフィルタについて図面を参照しながら説明する。

第 5の実施の形態におけるラインフィルタは、第 1の実施の形態におけるラインフィルタを改良したものである。

第 2 8図〜第 3 3図において、第 5の実施の形態におけるラインフィル夕は、第 1の実施の形態におけるラインフィル夕において、端子台 2 5を設け、この端子台 2 5に対して閉磁路磁芯 1 1および磁性体 2 0をそれぞれ縦方向 (A) に配置するとともに、閉磁路磁芯 1 1および磁性体 2 0を互いに垂直方向（B ) に位置するように配置し、閉磁路磁芯 1 1の開口部 2 6および磁性体 2 0の開口部 2 7には互いの磁脚を非挿入している。

また、端子台 2 5には第 2帯域用第 1巻線 1 5を巻回する第 2帯域用第 1 ポビン 2 8と第 2帯域用第 2巻線 1 7を巻回する第 2帯域用第 2ポビン 2 9 とを端子台の正面中央部近傍で一体成形し、閉磁路磁芯 1 1に対して垂直方向（B ) に位置した磁性体 2 0をこの第 2帯域用第 1 ·第 2ポビン 2 8、 2 9 の貫通孔に揷入している。

さらに、第 2帯域用第 1ポビン 2 8と第 2帯域用第 2ポビン 2 9とを連接し、この連接部分に分割鍔 3 0を設けている。

このとき、第 1周波数帯域のコモンモードノイズ、第 2周波数帯域のコモンモードノイズ、ノーマルモードノィズの周波数減衰特性は第 1の実施の形態のそれと同等になる。

上記構成により、第 2帯域用第 1卷線部 1 4および第 2帯域用第 2巻線部 1 6から発生する磁束が、磁性体 2 0内に収束され、互いに、同方向に発生しゃすくなるので、コモンモードノイズの除去において、第 2周波数帯域の減衰特性をより向上することができる。

また、端子台 2 5には第 2帯域用第 1ポビン 2 8と第 2帯域用第 2ポビン 2 9とを一体成形しているので、第 2帯域用第 1巻線 1 5および第 2帯域用第 2巻線 1 7の巻回が容易にできるとともに、部品点数が少なくなり製造ェ程を簡略化し、コストも抑制することができる。

さらに、第 2帯域用第 1ポビン 2 8と第 2帯域用第 2ポビン 2 9とを連接しているので、第 2帯域用第 1巻線 1 5と第 2帯域用第 2巻線 1 7とを連続して卷回することができ、より製造工程を簡略化し、コストを抑制することができる。

特に、第 2帯域用第 1ポビン 2 8と第 2帯域用第 2ポビン 2 9との連接部分に分割鍔 3 0を設けているので、分割鍔 3 0を利用して第 2帯域用第 1巻線 1 5と第 2帯域用第 2巻線 1 7の引き回しを容易にすることができる。なお、第 5の実施の形態では、第 2帯域用第 1 ·第 2巻線 1 5、 1 7を端子台 2 5の正面中央部近傍に一体成形した第 2帯域用第 1 ·第 2ポビン 2 8、 2 9に巻回して、第 2帯域用第 1 ·第 2巻線部 1 4、 1 6を磁性体 2 0の正面側の他磁脚 2 4に配置しているが、第 3 4図および第 3 5図に示すように、第 2帯域用第 1 ·第 2巻線部 1 4、 1 6を磁性体 2 0の上下側のー磁脚 2 3 に配置してもよい。

(実施の形態 6 )

以下、本発明の第 6の実施の形態におけるラインフィル夕について図面を参照しながら説明する。

第 6の実施の形態におけるラインフィルタは、第 5の実施の形態におけるラインフィルタを改良したものである。

第 3 6図〜第 4 1図において、第 6の実施の形態！は、第 5の実施の形態におけるラインフィルタにおいて、閉磁路磁芯 1 1の開口部 2 6に磁性体 2 0の 2つのー磁脚 2 3を挿入している。

上記構成により、第 5の実施の形態の効果と同様に、第 2帯域用第 1巻線部 1 4および第 2帯域用第 2巻線部 1 6から発生する磁束が、磁性体 2 0内に収束され、互いに、同方向に発生しやすくなるので、コモンモードノイズの除去において、第 2周波数帯域の減衰特性をより向上することができる。なお、第 6の実施の形態では、閉磁路磁芯 1 1の開口部 2 6に磁性体 2 0 の 2つのー磁脚 2 3を揷入しているが、磁性体 2 0の 2つの他磁脚 2 4を揷入したり、磁性体 2 0の開口部 2 7に閉磁路磁芯 1 1の 2つのー磁脚 1 2や 2つの他磁脚 1 3を挿入したりしてもよく、閉磁路磁芯 1 1の開口部 2 6または磁性体 2 0の開口部 2 7に互いの 2つのー磁脚 1 2、 2 3または 2つの他磁脚 1 3、 2 4を揷入すれば、同様の効果を得ることができる。

さらに、第 2帯域用第 1 ·第 2卷線 1 5、 1 7を端子台 2 5の正面中央部近傍に一体成形した第 2帯域用第 1 ·第 2ポビン 2 8、 2 9に巻回して、第 2帯域用第 1 ·第 2巻線部 1 4、 1 6を磁性体 2 0の正面側の他磁脚 2 4に配置しているが、第 2帯域用第 1 ·第 2巻線部 1 4、 1 6を磁性体 2 0の上下側のー磁脚 2 3に配置してもよい。

なお、本発明の実施の形態によれば、閉磁路磁芯 1 1の磁脚は、相対向する少なくとも 2つのー磁脚 1 2を相対向する少なくとも 2つの他磁脚 1 3で連接してなり、一方のー磁脚 1 2を第 1ポビン 5の貫通孔 1および第 2ポビン 6の貫通孔 1に挿入するとともに、第 1ポビン 5および第 2ポビン 6を同軸上に配置したが、一方のー磁脚 1 2を第 1ポビン 5の貫通孔 1に挿入するとともに、他方のー磁脚 1 2を第 2ポピン 6の貫通孔 1に挿入し、かつ第 1 ポビン 5の巻線配置部 3の外周面と第 2ポピン 6の巻線配置部 4の外周面とが互いに非対向するように、第 1ポビン 5および第 2ポビン 6を非同軸上に、千鳥格子状に配置してもよい。

さらに、磁性体 2 0の材質を N i Z n系磁芯に替えて M n Z n系磁芯とし、磁性体 2 0および閉磁路磁芯 1 1の材質を同一にしても良い。

(実施の形態 7 )

以下、本発明の第 7の実施の形態におけるラインフィル夕について図面を参照しながら説明する。

第 7の実施の形態におけるラインフィルタは、第 6の実施の形態におけるラインフィル夕を改良したものである。

第 4 2図〜第 4 9図において、第 7の実施の形態におけるラインフィルタは、第 6の実施の形態におけるラインフィル夕において、端子台 2 5に対して閉磁路磁芯 1 1を横方向（AA) に、磁性体 2 0を縦方向（A) に配置するとともに、閉磁路磁芯 1 1および磁性体 2 0を互いに垂直方向（B ) に位置するように配置し、さらに、閉磁路磁芯 1 1の開口部 2 6と磁性体 2 0の開口部 1 9とを互いに垂直方向（C ) に位置するように配置するとともに、磁性体 2 0の開口部 1 9を第 1ポビン 5および第 2ポビン 6の貫通孔； Lに揷入した閉磁路磁芯 1 1のー磁脚 1 2に対して垂直方向（D) に位置するように配置し、閉磁路磁芯 1 1の開口部 2 6に磁性体 2 0の 2つのー磁脚 2 3を揷入している。

このとき、第 1周波数帯域のコモンモードノイズ、第 2周波数帯域のコモンモードノィズ、ノーマルモードノィズの周波数減衰特性は第 1の実施の形態のそれと同等になる。

上記構成により、第 6の実施の形態の効果と同様の効果を生じることがでぎる。

また、第 1巻線部 7から発生する磁束 Aおよび第 2卷線部 9から発生する磁束 Bの磁束発生方向と第 2帯域用第 1巻線部 1 4から発生する磁束 Aおよび第 2帯域用第 2卷線部 1 6から発生する磁束 Bの磁束発生方向とが、互いに垂直交差しており、特に、第 1巻線部 7から発生するノーマルモードノィズに起因する磁束 Aおよび第 2巻線部 9から発生するノ一マルモードノイズに起因する磁束 Bが磁性体 2 0内を周回するようにはほとんど流れないので、コモンモードノィズのィンダク夕ンスの低下を抑制することができる。このとき、直流重畳電流とインダク夕ンス変化率との関係は第 5 0図に示すようになり、第 6の実施の形態によるラインフィル夕よりも改善することができる。

さらに、第 7の実施の形態では、第 2帯域用第 1巻線 1 5および第 2帯域用第 2巻線 1 7は、磁性体 2 0の一方の他磁脚 2 3に巻回しているが、第 5 1 図、第 5 2図に示すように、両方の他磁脚 2 3に各々巻回しても上記と同様の効果を得ることができる。

なお、第 7の実施の形態では、磁性体 2 0の開口部 1 9を第 1ポビン 5および第 2ポビン 6の貫通孔 1に揷入した閉磁路磁芯 1 1のー磁脚 1 2に対して垂直方向（D ) に位置するように配置しているが、第 5 3図、第 5 4図に示すように、平行方向（D a ) に位置するように配置しても良い。

このとき、特に、第 2帯域用第 1巻線 1 5および第 2帯域用第 2巻線 1 7 とを磁性体 2 0の一方のー磁脚 2 3に交互に卷線しても良い。産業上の利用可能性

以上のように本発明によれば、第 2周波数帯域のコモンモ一ドノイズを除去するために、第 2帯域用第 1卷線部から発生する磁束および第 2帯域用第 2巻線部から発生する磁束が、互いに強め合うように、第 2帯域用第 1巻線および第 2帯域用第 2巻線を卷回しているので、第 2帯域用第 1巻線部およぴ第 2帯域用第 2巻線部で減衰することのできる周波数帯域を第 1巻線部および第 2巻線部で減衰することのできる周波数帯域以外の帯域に容易に設定することができ、低周波数帯域から高周波数帯域まで幅広ぐ減衰することが可能となり、減衰特性を向上することができる。

このとき、特に、第 1卷線部から発生する磁束および第 2巻線部から発生する磁束の磁束発生方向と第 2帯域用第 1巻線部から発生する磁束および第 2帯域用第 2巻線部から発生する磁束の磁束発生方向とが、互いに垂直交差するように、第 2帯域用第 1巻線部および第 2帯域用第 2巻線部を閉磁路磁芯に対して垂直に配置しているので、第 1巻線部および第 2巻線部から発生する磁束と、第 2帯域用第 1巻線部および第 2帯域用第 2巻線部から発生する磁束とが、互いに影響し合うことがなく、第 1周波数帯域の減衰特性に第 2周波数帯域の減衰特性が悪影響を与えず、周波数帯域の減衰特性が確実に幅広くなり、減衰特性を向上させることができる。

Claims

請求の範囲軸方向に貫通孔を有するとともに、卷線を巻回する卷線配置部を有した第 1ポビンおよび第 2ポビンと、前記第 1ポビンの巻線配置部に卷回して第 1巻線部を形成する第 1巻線と、前記第 2ボビンの巻線配置部に巻回して第 2卷線部を形成する第 2巻線と、前記第 1ポビンの貫通孔および前記第 2ポビンの貫通孔に磁脚を揷入した閉磁路磁芯と、コモンモードノイズを除去する第 1ノイズ除去手段とを備え、前記第 1ノイズ除去手段は、第 1周波数帯域のコモンモードノイズを除去する第 1帯域用第 1ノイズ除去手段と、第 2周波数帯域のコモンモードノイズを除去する第 2帯域用第 1ノイズ除去手段とからなり、前記第 1帯域用第 1ノイズ除去手段は、前記第 1巻線から発生する磁束および前記第 2巻線から発生する磁束が、前記閉磁路磁芯内で互いに強め合うように、前記第 1巻線および前記第 2巻線を巻回して除去する手段とし、前記第 2帯域用第 1ノイズ除去手段は、第 2帯域用第 1巻線部を形成する螺旋状に巻回した第 2帯域用第 1巻線および第 2帯域用第 2巻線部を形成する螺旋状に巻回した第 2帯域用第 2巻線とを設け、前記第 2帯域用第 1巻線部から発生する磁束および前記第 2帯域用第 2巻線部から発生する磁束が、互いに強め合うように、前記第 2帯域用第 1巻線および前記第 2帯域用第 2巻線を巻回するとともに、第 1巻線部から発生する磁束および第 2巻線部から発生する磁束の磁束発生方向と前記第 2帯域用第 1巻線部から発生する磁束および前記第 2帯域用第 2巻線部から発生する磁束の磁束発生方向とが、互いに垂直交差するように、前記第 2帯域用第 1卷線部および前記第 2帯域用第 2巻線部を閉磁路磁芯に対して垂直に配置して除去する手段としたラインフィルタ。

. ノーマルモードノイズを除去する第 2ノイズ除去手段を設け、前記第 2 ノイズ除去手段は、第 1巻線および第 2巻線より発生する磁束を、閉磁路磁芯には互いに逆方向になるように発生させるとともに、第 1ボビンの巻線配置部と第 2ボビンの巻線配置部との相対向する対向側面間には互いに同方向になるように発生させ、前記第 1ポビンの巻線配置部の周りおよび前記第 2ポビンの巻線配置部の周りに磁束が閉磁路状に発生するようにして、ノーマルモードノイズを除去する手段とした請求の範囲第 1項記載のラインフィルタ。

3 . 磁性体を設け、前記磁性体に第 2帯域用第 1卷線部を形成する第 2帯域用第 1巻線と第 2帯域用第 2巻線部を形成する第 2帯域用第 2卷線とを巻回した請求の範囲第 1項記載のラインフィルタ。

. 第 1ポビンの巻線配置部の側面と第 2ポビンの巻線配置部の側面との対向側面間に磁性体を設け、前記磁性体に第 2帯域用第 1巻線部を形成する第 2帯域用第 1巻線と第 2帯域用第 2巻線部を形成する第 2帯域用第 2巻線とを巻回した請求の範囲第 2項記載のラインフィル夕。

5 . 磁性体は開口部を有する閉磁路形状とした請求の範囲第 3項記載のライ

6 . 磁性体は相対向する 2つのー磁脚および 2つの他磁脚とを組み合わせた開口部を有する口の字形状とした請求の範囲第 3項記載のラインフィル夕。

7 . 磁性体は相対向する 2つのー磁脚および 2つの他磁脚とを組み合わせた開口部を有する口の字形状とし、一方のー磁脚に第 2帯域用第 1巻線を巻回するとともに、他方のー磁脚に第 2帯域用第 2卷線を巻回した請求の範囲第 3項記載のラインフィルタ。

8 . 磁性体は相対向する 2つのー磁脚および 2つの他磁脚とを組み合わせた開口部を有する口の字形状とし、一方の他磁脚に第 2帯域用第 1巻線および第 2帯域用第 2卷線の両方を巻回した請求の範囲第 3項記載のライ一方のー磁脚が上方に位置し、他方のー磁脚が下方に位置するように磁性体を配置した請求の範囲第 7項記載のラインフィルタ。

. 閉磁路磁芯の磁脚を磁性体の開口部に挿入した請求の範囲第 5項記載 . 閉磁路磁芯の磁脚を磁性体の開口部に挿入するとともに、第 1ポビンの貫通孔および第 2ポビンの貫通孔に揷入した磁脚と同一の磁脚を前記磁性体の開口部に揷入した請求の範囲第 6項記載のラインフィルタ。 . 第 2周波数帯域は第 1周波数帯域よりも高周波数帯域にするとともに、第 2帯域用第 1巻線および第 2帯域用第 2巻線の巻回数を前記第 1卷線および前記第 2巻線の巻回数以下とし、第 2帯域用第 1巻線および第 2 帯域用第 2卷線は、非積層になるように、一層のみ巻回した請求の範囲第 1項記載のラインフィル夕。

. 閉磁路磁芯の磁脚は、相対向する少なくとも 2つの一磁脚を相対向する少なくとも 2つの側磁脚で連接してなり、一方の前記一磁脚を第 1ポビンの貫通孔および第 2ポビンの貫通孔に揷入するとともに、第 1ポビンおよび第 2ポビンを同軸上に配置した請求の範囲第 1項記載のライン . 閉磁路磁芯の磁脚は、相対向する少なくとも 2との一磁脚を相対向する少なくとも 2つの側磁脚で連接してなり、一方の前記一磁脚を第 1ポビンの貫通孔に揷入するとともに、他方の前記一磁脚を第 2ポビンの貫通孔に揷入し、かつ、第 1ポビンおよび第 2ポビンを非同軸上に配置した請求の範囲第 1項記载（

15. 閉磁路磁芯の磁脚は、相対向する少なくとも 2つの一磁脚を相対向する少なくとも 2つの側磁脚で連接してなり、一方の前記一磁脚を第 1ポビンの貫通孔に揷入するとともに、他方の前記一磁脚を第 2ポビンの貫通孔に揷入し、かつ、前記第 1ポビンの巻線配置部の外周面と前記第 2 ポビンの巻線配置部の外周面とが互いに非対向するように、第 1ポビンおよび第 2ボピンを非同軸上に、千鳥格子状に配置した請求の範囲第 1 項記載のラインフィルタ。

16. 閉磁路磁芯は、口の字形状とした請求の範囲第 13項記載のラインフィル夕。

17. 閉磁路磁芯は、日の字形状とした請求の範囲第 13項記載のラインフィル夕。

18. 閉磁路磁芯は、日の字形状とするとともに、第 1ポビンの貫通孔および第 2ボビンの貫通孔には、 3つの相対向するー磁脚の内、中央に位置するー磁脚を揷入した請求の範囲第 13項記載のラインフィル夕。

19. 第 2周波数帯域は第 1周波数帯域よりも高周波数帯域にするとともに、磁性体の透磁率を閉磁路磁芯の透磁率以下にした請求の範囲第 3項記載

20. 磁性体および閉磁路磁芯は MnZ n系磁芯とした請求の範囲第 1 9項

21. 磁性体は N i Z n系磁芯とするとともに、閉磁路磁芯は Mn Zn系磁芯とした請求の範囲第 19項記載のラインフィルタ。

22. タップ端子を設け、第 1巻線と第 2帯域用第 1巻線とを前記タップ端子を介して接続するとともに、第 2巻線と第 2帯域用第 2巻線とを前記夕ップ端子を介して接続した請求の範囲第 1項記載のラインフィルタ。

23. タップ端子として第 1タップ端子と第 2タップ端子とを設け、第 1巻線と第 2帯域用第 1巻線とを前記第 1夕ップ端子を介して接続するとともに、第 2巻線と第 2帯域用第 2巻線とを前記第 2タツプ端子を介して接続した請求の範囲第 2 2項記載のラインフィルタ。

4 . 閉磁路磁芯および磁性体をそれぞれ縦方向に配置するとともに、前記閉磁路磁芯および前記磁性体を互いに垂直方向に位置するように配置し、前記閉磁路磁芯の開口部および前記磁性体の開口部には互いの磁脚を非挿入した請求の範囲第 7項記載のラインフィルタ。

2 5 . 閉磁路磁芯および磁性体をそれぞれ縦方向に配置するとともに、前記閉磁路磁芯および前記磁性体を互いに垂直方向に位置するように配置し、前記閉磁路磁芯の開口部または前記磁性体の開口部に互いの 2つのー磁脚または 2つの他磁脚を挿入した請求の範囲第 7項記載のラインフィルタ。

2 6 . 端子台を設けるとともに、閉磁路磁芯および磁性体を前記端子台に対してそれぞれ縦方向に配置し、前記端子台には第 2帯域用第 1卷線を巻回する第 2帯域用第 1ポビンと第 2帯域用第 2巻線を巻回する第 2帯域用第 2ポビンとを一体成形した請求の範囲第 2 4項記載のラインフィル夕。

2 7 . 第 2帯域用第 1ポビンと第 2帯域用第 2ポビンとを連接した請求の範囲第 2. 6項記載のラインフィルタ。

2 8 . 第 2帯域用第 1ポビンと第 2帯域用第 2ポビンとの連接部分に分割鍔を設けた請求の範囲第 2 7項記載（