JP3063619B2 - チョークコイル - Google Patents
チョークコイルInfo
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- H01F27/00—Details of transformers or inductances, in general
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- Heterocyclic Compounds That Contain Two Or More Ring Oxygen Atoms (AREA)
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Description
特に、電子機器等から発生するノイズや電子機器等に侵
入するノイズを除去する際に用いられるチョークコイル
に関する。
は、ノーマルモードの漏れインダクタンス成分をわずか
ながら有しているため、ノーマルモードノイズにも効果
があるが、ノーマルモードノイズが強い場合には、これ
とは別にノーマルモードチョークコイルを使用してノイ
ズ対策をする必要があった。
ス成分が比較的大きいコモンモードチョークコイルの場
合は、漏れ磁束が周辺回路に悪影響を与えることがあっ
た。このため、コモンモードチョークコイルの外周に磁
気シールドを施す等の必要があった。そこで、コモンモ
ードノイズ及びノーマルモードノイズの両者を効果的に
除去することができるものとして、特開平7−1061
40号公報記載のコモンモードチョークコイルが提案さ
れた。
モンモードチョークコイルにあっては、磁性体コアが一
体型ではないので完全な閉磁路となりにくく、コモンモ
ードノイズの除去能力が幾分低いという懸念があった。
また、磁性体コアと磁性体からなる枠体が近接している
と、枠体内を周回する磁束の一部が漏れて、磁性体コア
内に侵入し易いが、このような侵入が起きると、磁性体
コアが磁気飽和し易く、コモンモードノイズの除去能力
が失われてしまう恐れがあった。
気飽和しにくく、コモンモードノイズ及びノーマルモー
ドノイズに対して十分なノイズ除去能力を有したチョー
クコイルを提供することにある。
するため、本発明に係るチョークコイルは、(a)一対
の巻線と、(b)前記一対の巻線が巻回される筒状胴部
とこの筒状胴部に設けられた鍔部とを有した、絶縁体と
磁性体にて構成された分割型ボビンと、(c)前記筒状
胴部の穴に一辺が挿通された閉磁路形成の一体型磁性体
コアと、(d)前記分割型ボビンを支持し、前記分割型
ボビンの磁性体と共に閉磁路を形成する端子台とを備
え、(e)前記一体型磁性体コアが形成する閉磁路によ
って囲まれた領域の外側に前記分割型ボビンの磁性体が
配設されていること、を特徴とする。
モードノイズ電流が流れると、それぞれの巻線に磁束が
生じる。この磁束は互いに加え合わされて閉磁路形成の
磁性体コア内において、渦電流損等の形で熱エネルギー
に変換されて減衰する。これにより、コモンモードノイ
ズ電流が除去される。このとき、磁性体コアは一体型で
あるため、コモンモードのインダクタンス値が大きくな
る。
電流が流れると、巻線に磁束が生じる。この磁束はボビ
ンの磁性体と端子台とで形成される閉磁路を周回し、渦
電流損の形で熱エネルギーに変換されて減衰する。これ
により、ノーマルモードノイズ電流が除去される。この
とき、一体型磁性体コアが形成する閉磁路によって囲ま
れた領域の外側に、分割型ボビンの磁性体が配設されて
いるため、ボビンの磁性体と端子台とで形成される閉磁
路と磁性体コアが形成する閉磁路の間隔が広くなり、ボ
ビンの磁性体と端子台とで形成される閉磁路を周回する
磁束が磁性体コア内に侵入しにくくなる。従って、磁性
体コアの磁気飽和が生じにくくなる。
ルの実施形態について添付図面を参照して説明する。各
実施形態において、同一部品及び同一部分には同じ符号
を付した。
ように、チョークコイル1は、分割型ボビン2と、一体
型磁性体コア3と、端子台4と、一対の巻線5,6とで
構成されている。図2に示すように、端子台4は、切欠
き12a,13aをそれぞれ左右側面部12,13に設
けた枠体14と磁性体板15にて構成されている。枠体
14の底面の4隅には、端子18が植設されている。磁
性体板15の上面は凹状に湾曲している。
れぞれ予め軸線と平行方向に2分割されたボビン片2
1,22からなる。ボビン片21は、半円筒状胴部23
aとこの胴部23aの両端部及び中央部に設けられた半
円板状鍔部24a,25a,26aを備えている。同様
に、ボビン片22も半円筒状胴部23bとこの胴部23
bの両端部及び中央部に設けられた半円板状鍔部24
b,25b,26bを備えている。鍔部24a,24b
の左側面にはそれぞれ半円形状の歯車部27a,27b
が形成されている。
板15と同様に、比透磁率が1以上(例えば2〜数十)
の磁性体材料が使用される。具体的には、Ni−Zn系
やMn−Zn系のフェライト粉末と樹脂の結合材とを混
練したもの等が使用される。ボビン片22の材料は、端
子台4の枠体14と同様に、絶縁体材料が使用される。
具体的には、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリフ
ェニレンサルファイド樹脂、ポリエチレンテレフタレー
ト樹脂等が使用される。ロ字形状の一体型磁性体コア3
の材料は、比透磁率が数千のものが好ましく、具体的に
はフェライトやアモルファス等が使用される。
互は、磁性体コア3の一辺3aを胴部23a,23bに
て挟着した状態で嵌合されたり、接着剤等にて接合さ
れ、ボビン2を形成する。ボビン2は、全体を高価な磁
性体材料にて製作されていないので、製造コストを従来
のものと比較して低減することができる。図4に示すよ
うに、ボビン2は、ボビン片21,22を接合すること
によって、胴部23a,23bからなる円筒状胴部23
と、この胴部23の両端部及び中央部に設けられた、鍔
部24a,24b、鍔部25a,25b、鍔部26a,
26bからなる円板状鍔部24,25,26とを備えた
ものになる。筒状胴部23の穴29の横断面は円形であ
る。ただし、穴29の横断面の形状は任意であり、矩形
状であってもよいことは言うまでもない。歯車部27
a,27bは真円状の歯車部27となる。
は、端子台4に嵌合される。すなわち、磁性体コア3が
端子台4の切欠き12a,13aに挿入され、鍔部2
4,25,26、特に、磁性体からなるボビン片21の
鍔部24a,25a,26aの外周面と磁性体板15の
凹状湾曲面が当接され、ボビン片21と磁性体板15は
閉磁路を形成する。なお、ボビン片21の鍔部24a,
25a,26aの外周面と磁性体板15とは、必要によ
り接着剤等にて接合されてもよい。
5,6の始端を固定した後、歯車部27に歯車(図示せ
ず)を噛合させて回転力を伝達することにより、ボビン
2を磁性体コア3の一辺3aを中心に回転させ、巻線
5,6を胴部23に巻回する。コイルが形成されると、
巻線5,6の終端は残りの二つの端子18にそれぞれ固
定して電気的に接続する。こうして、図1に示したチョ
ークコイル1が得られる。磁性体からなるボビン片21
は、磁性体コア3が形成する閉磁路によって囲まれた領
域の外側に配置されている。なお、ボビン2への巻線
5,6の巻回は、上記のように、ボビン2を端子台4に
嵌合させた後でなくてもよく、予め巻線5,6をボビン
2に巻回させ、その後に端子台4に嵌合させるようにし
てもよく、その他の手段でもよい。また、歯車部27も
必ずしも必要ではない。
である。ここに、以上の構成からなるチョークコイル1
のコモンモードノイズ除去作用について図6(a),
(b)を参照して説明する。図6(b)に示すように、
チョークコイル1は電源30と電子機器等の負荷31の
間に配設された二つの信号線に電気的に接続されてい
る。電源30とグランド間に浮遊容量C1が発生し、負
荷31とグランド間に浮遊容量C2が発生している。二
つの信号線をそれぞれ図中矢印方向にコモンモードノイ
ズ電流i1,i2が流れると、図6(a)に示すように、
巻線5,6に磁束φ1,φ2が生じる。この磁束φ1,
φ2は互いに加え合わされて磁性体コア3の閉磁路内を
周回しながら、漸次減衰する。磁束φ1、φ2は渦電流
損等の形で熱エネルギーに変換するからである。これに
より、コモンモードノイズ電流i1,i2は低減される。
このとき、磁性体コア3は一体型のコアであるので、完
全な閉磁路を形成し、コモンモードのインダクタンスが
大きいチョークコイル1が得られる。したがって、コモ
ンモードノイズの除去能力をアップすることができる。
ノイズ除去作用について図7(a),(b)を参照して
説明する。図7(b)に示すように、ノーマルモードノ
イズ電流i3が二つの信号線をそれぞれ図中矢印方向に
流れると、図7(a)に示すように、巻線5,6に磁束
φ3,φ4が生じる。この磁束φ3,φ4はボビン片2
1と磁性体板15にて形成された閉磁路内を周回しなが
ら、渦電流損等の形で熱エネルギーに変換され、漸次減
衰する。これにより、ノーマルモードノイズ電流i3は
低減される。このとき、磁性体コア3が形成する閉磁路
によって囲まれた領域の内側には絶縁体からなるボビン
片22の一部が配置され、外側には磁性体からなるボビ
ン片21が配置されているので、ボビン片21及び磁性
体板15にて形成された閉磁路と磁性体コア3が形成す
る閉磁路との間隔が広く、磁束φ3,φ4が磁性体コア
3内に侵入しにくくなる。従って、磁性体コア3の磁気
飽和を生じにくくすることができ、ノーマルモードノイ
ズに対して十分な除去能力を発揮することができる。
に、チョークコイル41は、端子台44を残して前記第
1実施形態のチョークコイル1と同様のものである。端
子台44は、上面が凹状に湾曲している枠体45と、こ
の枠体45の底面の4隅に植設された端子18からな
る。枠体45の材料としては、比透磁率が1以上(例え
ば2〜数十)の磁性体材料が使用される。ボビン片21
の鍔部24a,25a,26aの外周面と枠体45の凹
状湾曲面が当接され(必要により接着剤等にて接合さ
れ)、ボビン片21と端子台44が閉磁路を形成する。
このチョークコイル41は前記第1実施形態のチョーク
コイル1と同様の作用効果を奏する。
0]図9及び図10に示すように、チョークコイル5
1,61は、それぞれ分割型ボビン54,64を残して
前記第2実施形態のチョークコイル41と同様のもので
ある。
略90゜の扇状鍔部や胴部を備えたボビン片52と、扇
角が略270゜の扇状鍔部や胴部を備えたボビン片53
からなる。ボビン54の全体形状は前記第1実施形態の
ボビン2と同様のものであればよい。ボビン片52の材
料としては、比透磁率が1以上(例えば2〜数十)の磁
性体材料が使用される。ボビン片53の材料としては、
絶縁体材料が使用される。ボビン片52の鍔部の外周面
と枠体45の凹状湾曲面が当接(必要により接合さ
れ)、ボビン片52と端子台44が閉磁路を形成する。
が略270゜の扇状鍔部や胴部を備えたボビン片62
と、扇角が略90゜の扇状鍔部や胴部を備えたボビン片
63からなる。ボビン64の全体形状は前記第1実施形
態のボビン2と同様のものであればよい。ボビン片62
の材料としては、比透磁率が1以上(例えば2〜数十)
の磁性体材料が使用される。ボビン片63の材料として
は、絶縁体材料が使用される。ボビン片62の鍔部の外
周面と枠体45の凹状湾曲面が当接(必要により接合さ
れ)、ボビン片62と端子台44が閉磁路を形成する。
これらのチョークコイル51,61は、前記第1実施形
態のチョークコイル1と同様の作用効果を奏する。
71は、分割型ボビン74と日の字形状の一体型磁性体
コア76を残して、前記第1実施形態のチョークコイル
と同様のものである。ボビン74は、扇角が略120゜
の扇状鍔部や胴部を備えたボビン片72と、扇角が略2
40゜の扇状鍔部や胴部を備えたボビン片73からな
る。ボビン74の全体形状は前記第1実施形態のボビン
2と同様のものであればよい。ボビン片72の材料とし
ては、比透磁率が1以上(例えば2〜数十)の磁性体材
料が使用される。ボビン片73の材料としては、絶縁体
材料が使用される。ボビン片72の鍔部の外周面と磁性
体板15の凹状湾曲面が当接(必要により接合され)、
ボビン片72と磁性体板15が閉磁路を形成する。
る一辺76aをボビン74の胴部の穴75に挿通し、水
平方向に横置きに配置されている。磁性体からなるボビ
ン片72は、磁性体コア76が形成する閉磁路によって
囲まれた領域の外側に配置されているので、ボビン片7
2及び磁性体板15にて形成された閉磁路と磁性体コア
76との間隔は広く、磁性体コア76の磁気飽和が生じ
にくい構造となっている。
ークコイルは前記実施形態に限定するものではなく、そ
の要旨の範囲内で種々に変更することができる。前記実
施形態は、一対の巻線をそれぞれ、仕切り用の鍔部を間
に挟んで分割巻きしたものであるが、必ずしもこれに限
定されるものではなく、仕切り用の鍔部を設けないで、
一対の巻線をボビンの胴部にバイファイラ巻きしたもの
であってもよい。
よれば、磁性体コアを一体型としたので、磁性体コアは
完全な閉磁路を形成し、漏れ磁束が少なくなる。従っ
て、コモンモードのインダクタンスが大きいチョークコ
イルが得られ、コモンモードノイズを除去する能力をア
ップすることができる。そして、分割型ボビンの磁性体
は、一体型磁性体コアが形成する閉磁路によって囲まれ
た領域の外側に配置されているので、ボビンの磁性体及
び端子台で形成される閉磁路と一体型磁性体コアとの間
の距離が長くなり、ボビンの磁性体及び端子台で形成さ
れる閉磁路を周回する磁束が一体型磁性体コア内に侵入
しにくくなる。従って、一体型磁性体コアの磁気飽和を
生じにくくすることができ、コモンモードノイズに対し
て十分な除去能力を発揮することができる。
ので、高価な磁性体材料の使用量を減らすことができ、
チョークコイルの製造コストを低減することができる。
示す斜視図。
斜視図。
び一体型磁性体コアの組立て斜視図。
ン及び一体型磁性体コアの組立て斜視図。
図。
ドノイズ除去を説明するもので、(a)は磁気回路図、
(b)は電気回路図。
ードノイズ除去を説明するもので、(a)は磁気回路
図、(b)は電気回路図。
示す側面からみた一部断面図。
示す側面からみた一部断面図。
を示す側面からみた一部断面図。
を示す側面からみた一部断面図。
Claims (1)
- 【請求項1】 一対の巻線と、 前記一対の巻線が巻回される筒状胴部とこの筒状胴部に
設けられた鍔部とを有した、絶縁体と磁性体にて構成さ
れた分割型ボビンと、 前記筒状胴部の穴に一辺が挿通された閉磁路形成の一体
型磁性体コアと、 前記分割型ボビンを支持し、前記分割型ボビンの磁性体
と共に閉磁路を形成する端子台とを備え、 前記一体型磁性体コアが形成する閉磁路によって囲まれ
た領域の外側に前記分割型ボビンの磁性体が配設されて
いること、 を特徴とするチョークコイル。
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