WO2001051869A1

WO2001051869A1 - Dispositif de chauffage a la vapeur

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Publication number: WO2001051869A1
Application number: PCT/JP2000/008944
Authority: WO
Inventors: Tadaaki Kumamoto
Original assignee: Tlv Co., Ltd.
Priority date: 2000-01-14
Filing date: 2000-12-15
Publication date: 2001-07-19
Also published as: EP1162425A4; US7089885B2; KR20010112326A; CA2366367A1; US7415942B2; EP1162425A1; EP1162425B1; DE60038547T2; US7017528B2; EP1795844B1; DE60038547D1; KR100470880B1; US20060032467A1; CN1350630A; DE60040312D1; TW507062B; US20050023364A1; CN1192206C; US20060032466A1; EP1795845A3

Description

明細書蒸気加熱装置技術分野

本発明は、熱交換器に形成された加熱部に、加熱用の蒸気が供給される蒸気供給管と、加熱により生じた復水を排出する復水回収装置とを接続して備えた蒸気加熱装置に関する。背景技術

従来の蒸気加熱装置としては、例えば特開平 7 - 3 2 8 4 2 3号公報に示すようなものが用いられていた。この蒸気加熱装置は、図 6に示すように、熱交換器としての反応釜 1の外周に形成された加熱部としてのジャケット部 2に、加熱用の蒸気が供給される蒸気供給管 3と、加熱により生じた復水を排出する復水回収装置 6とを接続して備えたものであり、詳しくは、蒸気供給管 3をスチームェゼクタ 5の入口部に接続し、スチームェゼクタ 5の入口部に通ずるノズルの外周に形成した吸引室 1 3に加熱部としてのジャケット部 2を接続すると共に、吸引室 1 3に通ずる出口部に開閉弁 4 7を接続したものである。開閉弁 4 7を開弁することにより、ジャケット部 2内の残留空気が吸引室 1 3に吸引され、ジャケット部 2内を減圧状態とした後、開閉弁 4 7を閉弁してジャケット部 2内に低圧蒸気を供給して、 1 0 0度 C以下の低温蒸気で、反応釜 1内の被加熱物を加熱することができるものである。

上記従来の蒸気加熱装置では、加熱初期の段階で残留している空気を吸引排除して蒸気加熱を行なうことができる力 ^s、加熱操作中に徐々に溜まる空気を排除することができずに、加熱温度を精度良く維持することができない問題があつた。加熱装置を大気圧以下等の減圧状態とすることにより、装置の各接続部から大気を吸引してしまい、加熱部内部に空気が溜まると共に、供給される加熱用の蒸気に空気が混入している場合もあり、加熱初期のみならず、加熱操作中でも加熱部に空気が溜まってしまうのである。発明の開示

従って本発明の課題は、加熱初期のみならず、加熱操作中においても溜まつた空気を排除することにより、精度良く加熱温度を調節することのできる蒸気加熱装置を得ることである。

このような目的を達成するための、本発明の蒸気加熱装置は、前記加熱部に接続された吸引室と、蒸気が供給される入口部とを有するスチームェゼクタを備え、前記加熱部の温度が所定値低下すると、前記スチームェゼクタを作動させて、前記加熱部の空気（ガスの代表例）を前記スチームェゼクタの吸引室へ吸引するように構成されていることを特徴とする。

つまり、加熱部又は加熱部と復水回収装置の間の復水タンク内部等の温度が所定値低下すると、スチームェゼクタを作動させて、加熱部の空気をスチームェゼク夕の吸引室へ吸引するように構成することで、加熱部に空気が溜まってその温度が所定値だけ低下すると、スチームェゼクタが作動し、蒸気供給管等からスチームェゼクタの入口部に蒸気が供給されることで吸引室に吸引力が発生し、加熱部に溜まった空気を吸引室に吸引して外部に排除することができる。

よって、蒸気加熱装置において、加熱初期でも又は加熱操作中でも、空気が存在して加熱部の温度が低下すると、スチームェゼク夕が作動して、空気を吸引排除することができる。

さらに、本発明の蒸気加熱装置は、上記の蒸気加熱装置の構成に加えて、前記スチームェゼク夕の入口部に温度応動弁を設け、前記加熱部の温度が所定値低下すると前記温度応動が開弁して前記蒸気を前記スチームェゼクタの入口部に供給するように構成されていることを特徴とする。

つまり、スチームェゼクタの入口部に接続された温度応動弁を備えることで、加熱部に空気が溜まってその温度が所定値だけ低下すると、温度応動弁が開弁してスチームェゼクタの入口部に蒸気が供給され、加熱部に溜まった空気を吸引室の吸引力により吸引して外部に排除することができる。

また、本発明の蒸気加熱装置は、上記の蒸気加熱装置の構成に加えて、前記加熱部と前記スチームェゼクタの吸引室との接続部に逆止弁を設け、前記逆止弁が前記加熱部から前記スチームェゼクタの吸引室への空気の流通のみを許容するように構成されていることを特徴とする。

つまり、スチームェゼクタの入口部に接続された温度応動弁と共に、スチームェゼクタの吸引室と加熱部との間に逆止弁を備えることで、加熱部に空気が溜まってその温度が所定値だけ低下すると、温度応動弁が開弁してスチームェゼクタの入口部に蒸気が供給され、逆止弁はスチームェゼクタの吸引力により開弁されて加熱部から吸引室への空気の流通を許容し、加熱部に溜まった空気を吸引室の吸引力により吸引して外部に排除することができる。

また、本発明の蒸気加熱装置は、上記の蒸気加熱装置の構成に加えて、前記加熱部と前記スチームェゼクタの吸引室との接続部に温度応動弁を設け、前記加熱部の温度が所定値低下すると前記温度応動弁が開弁して前記加熱部から前記スチームェゼクタの吸引室への空気の吸引を許容するように構成されていることを特徴とする。

つまり、スチームェゼクタの吸引室と加熱部との接続部に設けられた温度応動弁を備えることで、加熱部に空気が溜まってその温度が所定値だけ低下すると、温度応動弁が開弁して加熱部とスチームェゼクタの吸引室が連通され、加熱部に溜まった空気を吸引室に発生する吸引力により吸引して外部に排除することができる。

本願の目的を達成するための、本発明の蒸気加熱装置は、前記加熱部と前記復水回収装置との間に復水タンクを備え、前記加熱部又は前記復水タンクに接続された吸引室と、蒸気が供給される入口部とを有するスチームェゼクタを備え、前記加熱部又は復水タンク内部の温度が所定値低下すると、前記スチームェゼクタを作動させて、前記加熱部又は前記復水タンクの空気を前記スチームェゼクタの吸引室へ吸引するように構成されていることを特徴とする。

つまり、加熱部又は加熱部と復水回収装置の間に設けられた復水タンク内部の温度が所定値低下すると、スチームェゼクタを作動させて、加熱部又は復水夕ンクの空気をスチームェゼク夕の吸引室へ吸引するように構成することで、加熱部及び復水タンクに空気が溜まってその温度が所定値だけ低下すると、スチームェゼクタが作動し、蒸気供給管等からスチームェゼクタの入口部に蒸気が供給されることで吸引室に発生する吸引力により、加熱部及び復水タンク内部に溜まった空気を吸引室に吸引して外部に排除することができる。

よって、蒸気加熱装置において、加熱初期でも又は加熱操作中でも、空気が存在して加熱部又は復水タンク内部の温度が低下すると、スチームェゼクタが作動して、空気を吸引排除することができる。

また、本発明の蒸気加熱装置は、上記の蒸気加熱装置の構成に加えて、前記スチームェゼクタの入口部に設けられ、前記加熱部又は前記復水タンク内部の温度が所定値低下すると開弁して前記蒸気供給管の蒸気を前記スチームェゼクタの入口部に供給する温度応動弁を備えたことを特徴とする。

つまり、蒸気加熱装置に復水タンクを設ける場合は、スチームェゼクタの入口部に接続された温度応動弁を備えることで、加熱部又は復水タンク内部に空気が溜まってその温度が所定値だけ低下すると、温度応動弁が開弁してスチ一ムェゼクタの入口部に蒸気が供給されて、吸引室に吸引力が発生し、加熱部及び復水タンク内部に溜まった空気を、スチームェゼクタの吸引室と復水タンクとの間に設けられた逆止弁等を介して、吸引室に吸引して、外部に排除することができる。

また、本発明の蒸気加熱装置は、上記の蒸気加熱装置の構成に加えて、前記加熱部又は前記復水タンクと前記スチームェゼクタの吸引室との接続部に逆止弁を設けて、前記逆止弁が前記加熱部又は前記復水タンクから前記スチームェゼクタの吸引室へのガスの流通のみを許容するように構成されていることを特徴とする。

つまり、スチームェゼクタの入口部に接続された温度応動弁と共に、スチ一ムェゼクタの吸引室と加熱部又は復水タンクとの間に逆止弁を備えることで、加熱部又は復水タンク内部に空気が溜まってその温度が所定値だけ低下すると、温度応動弁が開弁してスチームェゼクタの入口部に蒸気が供給され、逆止弁はスチームェゼクタの吸引力により開弁されて加熱部又は復水タンク内部から吸引室への空気の流通を許容し、加熱部又は復水タンク内部に溜まつた空気を吸引室の吸引力により吸引して外部に排除することができる。本願の目的を達成するための、本発明の蒸気加熱装置は、前記復水回収装置力 ^s、前記復水を圧送して排出するための高圧操作流体が供給される高圧操作流体導入口を有して構成され、前記加熱部に接続された吸引室と、前記高圧操作流体が供給される入口部と、前記高圧操作流体導入口に接続された出口部とを有するェゼクタを備え、前記加熱部と前記スチームェゼク夕の吸引室との接続部に弁手段を備えたことを特徴とする。

つまり、高圧操作流体が流通する高圧流体通路にェゼクタを配置して、ェゼクタの出口部を復水回収装置の高圧操作流体導入口と接続すると共に、ェゼク夕の吸引室と加熱部を開閉弁等の弁手段を介して接続したことにより、復水回収装置に高圧操作流体が導入され、ェゼクタに高圧操作流体が流通すると、ェゼクタの吸引室に吸引力が生じ、加熱部に溜まっている空気を、弁手段を介して吸引して外部に排除することができる。

よって、加熱初期でも又は加熱操作中でも、復水回収装置に高圧操作流体が導入される毎にェゼクタに吸引力が生じて、加熱部に溜まっている空気を吸引排除することができる。

本願の目的を達成するための、本発明の蒸気加熱装置は、前記復水回収装置が、前記復水を圧送して排出するための高圧操作流体が供給される高圧操作流体導入口と、前記圧送された復水が排出される復水還元口とを有して構成され、前記加熱部に接続された吸引室と、前記復水還元口に接続された入口部とを有するェゼクタを備え、前記加熱部と前記スチームェゼクタの吸引室との接続部に弁手段を備えたことを特徴とする。

つまり、復水回収装置の復水還元口に接続した復水圧送管路にェゼクタを配置して、ェゼクタの吸引室と加熱部を開閉弁等の弁手段を介して接続したことにより、復水圧送管路から復水が圧送され、ェゼクタに復水が流通すると、ェゼクタの吸引室に吸引力が生じ、加熱部に溜まっている空気を、弁手段を介して吸引して外部に排除することができる。

加熱初期でも又は加熱操作中でも、復水回収装置の復水圧送管路から復水が圧送される毎にェゼクタに吸引力が生じて、加熱部に溜まっている空気を吸引排除することができる。また、本発明の蒸気加熱装置は、上記の蒸気加熱装置の構成に加えて、前記弁手段が、前記加熱部又は前記加熱部と前記復水回収装置の間の温度が所定値低下すると開弁して前記加熱部から前記ェゼク夕の吸引室への空気の吸引を許容する温度応動弁により構成されていることを特徴とする。

つまり、加熱部又は加熱部と復水回収装置の間の復水タンク内部等の温度が所定値低下すると、弁手段としての温度応動弁が鬨弁して加熱部とスチームェゼクタの吸引室とが連通状態となり、加熱部に溜まった空気を吸引室の吸引力により吸引して、外部に排除することができる。図面の簡単な説明

図 1は、本発明の蒸気加熱装置の第 1の実施形態を示す構成図、図 2は、本発明の蒸気加熱装置の第 2の実施形態を示す構成図、図 3は、本発明の蒸気加熱装置の第 3の実施形態を示す構成図、図 4は、本発明の蒸気加熱装置の第 4の実施形態を示す構成図、図 5は、本発明の蒸気加熱装置の第 5の実施形態を示す構成図、図 6は、従来の蒸気加熱装置を示す構成図、である。発明を実施するための最良の形態

(第 1実施形態）

本発明に係る熱交換器として反応釜 1 を用いた蒸気加熱装置の第 1の実施の形態を、図 1に基づいて説明する。

図 1に示す蒸気加熱装置は、反応釜 1の外周に加熱部として形成されたジャケット部 2が蒸気供給管 3に接続されていると共に、分岐した蒸気供給管 4に接続した温度応動弁 1 2 と、スチームェゼクタ 5と、ジャケット部 2の下部に配置した復水回収装置 6とを備えて構成されている。

蒸気供給管 3には、圧力調節弁 7と開閉弁 8 とが取り付けられ、ジャケット部 2に接続されている。圧力調節弁 7は、ジャケット部 2へ供給する蒸気圧力を、温度が所定値となるように設定する。また、蒸気供給管 3は、管路 9を介して復水回収装置 6の高圧操作流体の導入口 1 0に接続されている。分岐した蒸気供給管 4は、閧閉弁 1 1 と温度応動弁 1 2を介してスチームェゼクタ 5の入口部に接続されている。スチームェゼクタ 5の吸引室 1 3とジャケット部 2 とは、逆止弁 1 4を介した管路 1 5により連通されている。逆止弁 1 4は、ジャケット部 2から吸引室 1 3方向への流体の通過のみを許容し、反対方向の流体の通過は許容しないものである。スチームェゼクタ 5の出口部は、管路 1 6に接続され、図示しない別途の蒸気使用箇所に連通される。

本実施例において、温度応動弁 1 2は、自力式の温度調整弁でありジャケット部 2の空気が溜まり易い箇所に取り付けた感温筒 1 Ίと、温度応動弁 1 2のァクチユエ一タ部 1 8とを、フレキシブルチューブ 1 9を介して接続して構成されている。即ち、温度応動弁 1 2は、感温筒 1 7によりジャケット部 2内部の温度低下を検知したときに開弁する。詳しくは、ジャケット部 2内部の温度低下により感温筒 1 7内部の感温流体の容積減少が発生し、感温流体の容積減少による感温流体の圧力低下がフレキシブルチューブ 1 9内を伝達してァクチユエ一夕部 1 8に伝わり、温度応動弁 1 2が閧弁される。反対にジャケット部 2内の温度が上昇すると、感温筒 1 7により温度上昇を検知して温度応動弁 1 2が閉弁される。

このように蒸気供給管 4とスチームェゼクタ 5の入口部との接続部に設けられた温度応動弁 1 2と、ジャケット部 2とスチームェゼクタ 5の吸引室 1 3 との接続部に設けられた逆止弁 1 4とによって、ジャケット部 2に空気が溜まつてその温度が所定値だけ低下すると、スチームェゼク夕 5に蒸気を供給して、ジャケット部 2に溜まった空気を吸引室 1 3の吸引力により吸引して外部に排除するように構成することができる。

ジャケット部 2の下部と復水回収装置 6の復水流入口 2 0とが、管路 2 1 によりバルブ 2 2 と逆止弁 2 3を介して接続されている。逆止弁 2 3はジャケット部 2から復水回収装置 6方向のみの流体の通過を許容するもので、反対方向の流体の通過は許容しないものである。復水回収装置 6の復水還元口 2 4にも逆止弁 2 5を介して復水圧送管路 2 6が取り付けられている。この逆止弁 2 5 は復水回収装置 6から復水圧送管路 2 6側への外部方向へのみ流体の通過を許容するものである。復水回収装置 6上部の高圧操作流体の導入口 1 0の側方には、高圧操作流体の排出循環口 2 7が設けられ、排出循環口 2 7は管路 2 8に接続されている。管路 2 8は、ジャケット部 2と同圧状態の図示しないヘッダ一や、あるいは、別途のジャケット部 2よりも低圧状態箇所に接続されている。

復水回収装置 6は、内部に配置された図示しないフロートが下方部に位置する場合に、高圧操作流体の導入口 1 0を閉口し、一方、排出循環口 2 7を開口して、ジャケット部 2内の復水を管路 2 1 と逆止弁 2 3と復水流入口 2 0を通つて回収装置 6内に流下させる。そして、回収装置 6内に復水が溜まってフロ ―卜が所定上方部に位置すると、排出循環口 2 7を閉口し、一方、高圧操作流体の導入口 1 0を開口して、蒸気供給管 3から高圧蒸気を高圧操作流体として回収装置 6内に流入させて、内部の復水を還元口 2 4と逆止弁 2 5と管路 2 6 を経て復水回収先へ圧送し回収するものである。

復水が回収されて回収装置 6内の水位が低下すると、再度、高圧操作流体の導入口 1 0を閉口し、排出循環口 2 7を開口することにより、復水流入口 2 0 から復水を回収装置 6内へ流下させる。このような作動サイクルを繰り返すことにより、復水回収装置 6は、ジャケット部 2で発生した復水を回収するものである。

図 1において、反応釜 1内の被加熱物を加熱する場合、まず、蒸気供給管 3 の蒸気を圧力調節弁 7からジャケット部 2へ供給する。ジャケット部 2内には初期の残留空気が残存しており、温度が低下しているために、温度応動弁 1 2 が開弁されて、蒸気供給管 4からスチームェゼクタ 5に蒸気が供給される。すると、スチームェゼクタ 5の吸引室 1 3に吸引力が発生し、ジャケヅト部 2の残留空気が、逆止弁 1 4を介して吸引室 1 3に吸引され、外部に排出される。ジャケット部 2内部が所定温度になると、温度応動弁 1 2は閉弁されて吸引が停止され、蒸気が圧力調節弁 7からジャケット部 2に供給されて、反応釜 1が加熱される。

反応釜 1 を加熱した蒸気は凝縮して復水となり、管路 2 1 を経て復水回収装置 6内へ流下する。空気の排除されたジャケット部 2内へ所定圧力即ち所定温度の加熱蒸気を供給することにより、反応釜 1は所定温度の蒸気でもって加熱される。例えば圧力調節弁 7から大気圧以下の 6 0度 Cの蒸気を供給すると反応釜 1は 6 0度 Cで加熱される。

ジャケット部 2内を大気圧以下の圧力状態とした場合に、ジャケット部 2の各接続部から大気圧が加わって一部の空気がジャケット部 2内に混入したり、あるいは、供給される蒸気に混入している空気により、ジャケット部 2内に空気が溜まり、ジャケット部 2の温度が放熱により低下したときは、その温度低下が感温筒 1 7で検知されて温度応動弁 1 2が開弁されて、蒸気供給管 4からスチームェゼクタ 5に蒸気が供給され、スチームェゼクタ 5の吸引室 1 3に吸引力が発生し、ジャケット部 2の残留空気が、逆止弁 1 4を介して吸引室 1 3 に吸引され、外部に排出される。このように本実施例においては、蒸気加熱装置の初期のみならず、加熱操作中に溜まった空気をもスチームェゼクタ 5で吸引し外部に排出することができる。

反応釜 1 を加熱した蒸気は凝縮して復水となることにより、その比容積が格段に小さくなることによって、ジャケット部 2内は初期の圧力状態に維持される。一方、凝縮した復水は復水回収装置 6内へ流下して、上記した作動の繰り返しにより復水回収先へ圧送される。

(第 2実施形態）

本発明に係る熱交換器として反応釜 1 を用いた蒸気加熱装置の第 2の実施の形態を、図 2に基づいて説明する。

尚、前述の実施の形態と同様の構成については説明を省略する。

図 2に示す蒸気加熱装置は、反応釜 1の外周に加熱部として形成されたジャケツト部 2が蒸気供給管 3に接続されていると共に、分岐した蒸気供給管 4に接続したスチームェゼクタ 5と、スチームェゼクタ 5の吸引室 1 3とジャケヅト部 2との接続部に設けられた温度応動弁 1 2 と、ジャケット部 2の下部に配置した復水回収装置 6とを備えて構成されている。

即ち、分岐した蒸気供給管 4は、開閉弁 1 1 を介してスチームェゼクタ 5の入口部に接続されている。スチームェゼクタ 5の吸引室 1 3とジャケット部 2 とは、開閉弁 2 9 と温度応動弁 1 2を介した管路 1 5により連通されている。スチームェゼクタ 5の出口部は、管路 1 6に接続され、図示しない別途の蒸気使用箇所に連通される。

本実施例において、温度応動弁 1 2は、前述の実施の形態と同様に、自力式の温度調整弁である。

このようにジャケヅト部 2 とスチームェゼクタ 5の吸引室 1 3との接続部に設けられた温度応動弁 1 2と、スチームェゼクタ 5に蒸気を供給する開閉弁 1 1 とによって、ジャケヅト部 2に空気が溜まってその温度が所定値だけ低下すると、スチームェゼクタ 5に蒸気を供給して、ジャケット部 2に溜まった空気を吸引室 1 3の吸引力により吸引して外部に排除するように構成することができる。

図 2において、反応釜 1内の被加熱物を加熱する場合、まず、蒸気供給管 3 の蒸気を圧力調節弁 7からジャケット部 2へ供給する。ジャケット部 2内には初期の残留空気が残存しており、温度が低下しているために、温度応動弁 1 2 が開弁されて、スチームェゼクタ 5の吸引室 1 3とジャケット部 2 とが連通状態となり、ジャケット部 2の残留空気が、吸引室 1 3に吸引され、外部に排出される。ジャケット部 2内部が所定温度になると、温度応動弁 1 2は閉弁されて吸引が停止され、蒸気が圧力調節弁 7からジャケット部 2に供給されて、反応釜 1が加熱される。尚、開閉弁 1 1は、常時開状態として、スチームェゼクタ 5に蒸気を供給しても構わないが、温度応動弁 1 2 と連動させて開閉させ、ジャケット部 2の残留空気を吸引室 1 3に吸引するときのみ開状態とすることもできる。

ジャケット部 2内を大気圧以下の圧力状態とした場合に、ジャケット部 2の各接続部から大気圧が加わって一部の空気がジャケット部 2内に混入したり、あるいは、供給される蒸気に混入している空気により、ジャケット部 2内に空気が溜まり、ジャケット部 2の温度が放熱により低下したときは、その温度低下が感温筒 1 7で検知されて温度応動弁 1 2が開弁されて、スチームェゼクタ 5の吸引室 1 3とジャケット部 2 とが連通状態となり、ジャケット部 2の残留空気が、吸引室 1 3に吸引され、外部に排出される。このように本実施例においては、蒸気加熱装置の初期のみならず、加熱操作中に溜まった空気をもスチ一ムェゼクタ 5で吸引し外部に排出することができる。第 1及び第 2の実施の形態において、スチームェゼク夕 5の入口部に蒸気を供給するための蒸気供給管 4を、ジャケット部 2に蒸気を供給するための蒸気供給管 3の圧力調整弁 7の下流側に接続して構成した蒸気加熱装置について説明したが、別に、本発明に係る蒸気加熱装置において、蒸気供給管 4を圧力調整弁 7の上流側に接続しても構わず、この場合、スチームェゼクタ 5には、圧力調整される前の高圧蒸気を供給することができる。また、本発明に係る蒸気加熱装置において、蒸気供給管 4を蒸気供給管 3 とは各別に設け、夫々の蒸気供給管 3 , 4に各別に蒸気を供給しても構わない。

(第 3実施形態）

本発明に係る熱交換器として反応釜 1 を用いた蒸気加熱装置の第 3の実施の形態を、図 3に基づいて説明する。

図 3に示す蒸気加熱装置は、反応釜 1の外周に加熱部として形成されたジャケット部 2が蒸気供給管 3に接続されていると共に、分岐した蒸気供給管 4に接続した温度応動弁 1 2 と、スチームェゼクタ 5と、ジャケット部 2の下部に配置した復水タンク 1 1及び復水回収装置 6とを備えて構成されている。蒸気供給管 3は、ジャケット部 2へ供給する蒸気圧力を、温度が所定値となるように設定するための圧力調節弁 7が取り付けられ、ジャケット部 2に接続されている。また、蒸気供給管 3は、分岐した蒸気供給管 4を更に分岐した管路 9を介して復水回収装置 6の高圧操作流体の導入口 1 0に接続されている。分岐した蒸気供給管 4は、温度応動弁 1 2を介してスチームェゼクタ 5の入口部に接続されている。スチームェゼクタ 5の吸引室 1 3と復水タンク 1 1の上部とは、逆止弁 1 4を介して連通されている。逆止弁 1 4は、復水タンク 1 1から吸引室 1 3方向への流体の通過のみを許容し、反対方向の流体の通過は許容しないものである。スチームェゼクタ 5の出口部は管路 1 6に接続され、後述する復水圧送管路 2 6に連通されている。

本実施例において、温度応動弁 1 2は、前述の実施の形態と同様に、自力式の温度調整弁である。しかし、温度応動弁 1 2の感温筒 1 7は、復水タンク 1 1の空気が溜まり易い箇所に取り付けられている。即ち、温度応動弁 1 2は、感温筒 1 7により復水タンク 1 1内部の温度低下を検知したときに閧弁する。このように蒸気供給管 4とスチームェゼクタ 5の入口部との接続部に設けられた温度応動弁 1 2と、復水タンク 1 1 とスチームェゼク夕 5の吸引室 1 3との接続部に設けられた逆止弁 1 4とによって、復水タンク 1 1に空気が溜まってその温度が所定値だけ低下すると、スチームェゼクタ 5に蒸気を供給して、復水タンク 1 1及びジャケット部 2に溜まった空気を吸引室 1 3の吸引力により復水タンク 1 1を介して吸引して外部に排除するように構成することができる。

本実施例においては、温度応動弁 1 2の感温筒 1 Ίを復水タンク 1 1の上方に取り付けた例を示したが、感温筒 1 7をジャケット部 2の上方又は下方に取り付けることも、あるいは、反応釜 1内部に取り付けることができるものである。

ジャケット部 2の下部と復水タンク 1 1の側方とは、管路 2 1によりバルブ 2 2を介して接続されている。また、復水タンク 1 1の下部と復水回収装置 6 の復水流入口 2 0とは管路 8により逆止弁 2 3を介して接続されている。逆止弁 2 3は復水タンク 1 1から復水回収装置 6方向のみの流体の通過を許容するもので、反対方向の流体の通過は許容しないものである。復水回収装置 6の復水還元口 2 4にも逆止弁 2 5を介して復水圧送管路 2 6が取り付けられている。この逆止弁 2 5は復水回収装置 6から復水圧送管路 2 6側への外部方向へのみ流体の通過を許容するものである。

復水回収装置 6上部の高圧操作流体の導入口 1 0の側方には、高圧操作流体の排出循環口 2 7が設けられ、排出循環口 2 7は管路 2 8に接続されている。管路 2 8は、ジャケット部 2と同圧状態の復水タンク 1 1内部に接続されている。

復水回収装置 6は、内部に配置された図示しないフロートが下方部に位置する場合に、高圧操作流体の導入口 1 0を閉口し、一方、排出循環口 2 7を開口して、復水タンク 1 1内の復水が管路 8と逆止弁 2 3と復水流入口 2 0を通つて回収装置 6内に流下させる。そして、回収装置 6内に復水が溜まって図示しないフロートが所定上方部に位置すると、排出循環口 2 7を閉口し、一方、高圧操作流体の導入口 1 0を開口して、蒸気供給管 3から高圧蒸気を高圧操作流体として回収装置 6内に流入させて、内部に溜まった復水を還元口 2 4と逆止弁 2 5 と管路 2 6を絰て復水回収先へ圧送し回収するものである。

復水が回収されて回収装置 6内の水位が低下すると、再度、高圧操作流体の導入口 1 0を閉口し、排出循環口 2 7を開口することにより、復水流入口 2 0 から復水を回収装置 6内へ流下させる。このような作動サイクルを繰り返すことにより、復水回収装置 6は、ジャケット部 2で発生した復水を、復水タンク 1 1を介して回収するものである。

図 3において、反応釜 1内の被加熱物を加熱する場合、まず、蒸気供給管 3 の蒸気を圧力調節弁 7からジャケット部 2へ供給する。そして、復水タンク 1 1内には初期の残留空気が残存していると共に、ジャケット部 2からも蒸気に押し出された残留空気が流入して温度が低下しているために、温度応動弁 1 2 が開弁されて、スチームェゼクタ 5の吸引室 1 3 と復水タンク 1 1 とが連通状態となり、復水タンク 1 1の残留空気が逆止弁 1 4を介してスチームェゼクタ 5の吸引室 1 3に吸引され、外部に排出させる。復水タンク 1 1内部ひいてはジャケット部 2内部が所定温度になると、温度応動弁 1 2は閉弁されて吸引力が生じなくなる。一方、蒸気が圧力調節弁 7からジャケット部 2に供給されて、反応釜 1が加熱される。

反応釜 1 を加熱した蒸気は凝縮して復水となり、管路 2 1 を経て復水タンク 1 1から復水回収装置 6内へと流下する。飽和蒸気の圧力と温度は 1対 1の関係があるために、空気の排除されたジャケット部 2内へ所定圧力即ち温度の加熱蒸気を供給することにより、反応釜 1は所定温度の蒸気でもって加熱される例えば圧力調節弁 7から大気圧以下の 6 0度 Cの蒸気を供給すると反応釜 1 は 6 0度 Cで加熱される。

ジャケット部 2内を大気圧以下の圧力状態とした場合に、ジャケット部 2の図示しないフランジ等の各接合部から大気圧が加わって一部の空気がジャケット部 2内に混入したり、あるいは、供給される蒸気に混入している空気により、ジャケット部 2内に空気が溜まり、ひいては復水タンク 1 1内にも空気が溜まって、その温度が放熱により低下して例えば飽和温度から 5度 C乃至 1 0 度 C程度低下するときは、その温度低下が感温筒 1 7で検知されて温度応動弁 1 2が開弁されて、蒸気供給管 4からスチームェゼクタ 5に蒸気が供給され、スチ一ムェゼクタ 5の吸引室 1 3に吸引力が発生し、復水タンク 1 1の空気を、逆止弁 1 4を介して吸引室 1 3に吸引し、外部に排出することができる。このように本実施例においては、蒸気加熱装置の操作立ち上げ初期のみならず、加熱操作中に溜まった空気をもスチームェゼクタ 5で吸引し外部に排出することができる。

反応釜 1 を加熱した蒸気は凝縮して復水となり、その比容積が格段に小さくなることによって、ジャケット部 2内は初期の圧力状態に維持される。一方、凝縮した復水は復水タンク 1 1から復水回収装置 6内へ流下して、上記した作動の繰り返しにより復水回収先へ圧送される。

本実施例に示すように、復水タンク 1 1の温度を検出して温度応動弁 1 2を開閉弁するようにしたことにより、温度応動弁 1 2、ェゼクタ 5、復水タンク 1 1、及び復水回収装置 6とを、ひとまとめのュニットとすることができ、既に取り付けられて稼動している既存の反応釜 1等の温水加熱装置に、これらのュニットを取り付け交換することによって、容易に蒸気加熱装置へと変更することができる。

(第 4実施形態）

本発明に係る熱交換器として反応釜 1 を用いた蒸気加熱装置の第 4の実施の形態を、図 4に基づいて説明する。

図 4に示す蒸気加熱装置は、反応釜 1の外周に加熱部として形成されたジャケット部 2が蒸気供給管 3に接続されていると共に、蒸気供給管 3は管路 9を介して復水回収装置 6の高圧操作流体導入口 1 0に接続され、管路 9にェゼクタ 5が配置され、ェゼクタ 5の吸引室 1 3とジャケット部 2 とが管路 1 5を介して接続されて構成されている。

蒸気供給管 3は、ジャケット部 2へ供給する蒸気圧力を、温度が所定値となるように設定するための圧力調節弁 7が取り付けられ、ジャケット部 2に接続されている。

分岐した管路 9は、開閉弁 4を介してェゼクタ 5に接続されている。ェゼク夕 5の出口部は、復水回収装置 6の高圧操作流体導入口 1 0に接続されており、ェゼクタ 5の吸引室 1 3 とジャケット部 2 とは、開閉弁 2 9 と温度応動弁 1 2 を介して管路 1 5により連通されている。本実施例においては、開閉弁 2 9と温度応動弁 1 2 とで、弁手段が構成されている。

本実施例において、温度応動弁 1 2は、前述の実施の形態と同様に、自力式の温度調整弁であり、ジャケット部 2の空気が溜まり易い箇所に取り付けた感温筒 1 7と、温度応動弁 1 2のァクチユエ一夕部 1 8とを、フレキシブルチュ —ブ 1 9を介して接続して構成されている。

復水回収装置 6は、前述の実施の形態と同様に、内部に配置された図示しないフロー卜が下方部に位置する場合に、高圧操作流体の導入口 1 ◦を閉口し、一方、排出循環口 2 7を開口して、ジャケット部 2内の復水を管路 2 1 と逆止弁 2 3と復水流入口 2 0を通って復水回収装置 6内に流下させる。そして、復水回収装置 6内に復水が溜まってフロートが所定上方部に位置すると、排出循環口 2 7を閉口し、一方、高圧操作流体の導入口 1 0を開口して、蒸気供給管 3から高圧蒸気を高圧操作流体として復水回収装置 6内に流入させて、内部の復水を還元口 2 4と逆止弁 2 5と管路 2 6を絰て復水回収先へ圧送し回収するものである。

そして、このように高圧操作流体としての高圧蒸気が導入口 1 0から復水回収装置 6内に供給される度に、ェゼクタ 5にも高圧蒸気が通過することになり、吸引室 1 3に吸引力を生じさせることができる。また、導入口 1 0が閉口されるとェゼク夕 5には高圧蒸気が通過しなくなり、吸引力も生じなくなる。

図 4において、反応釜 1内の被加熱物を加熱する場合、まず、蒸気供給管 3 の蒸気を圧力調節弁 7からジャケット部 2へ供給する。本実施例においては、管路 1 5に分岐管 1 1 と開閉弁 1 6が取り付けられて、ジャケット部 2内の初期の残留空気を、開閉弁 1 6を閧弁して排出することができる。即ち、圧力調節弁 7からジャケット部 2へ蒸気を供給すると共に、開閉弁 1 6を開弁してジャケット部 2内の残留空気を蒸気によって追い出し排出するものである。

また、ジャケット部 2内に残留空気が存在している場合は、ジャケット部 2 内の温度が低下しているために、温度応動弁 1 2が開弁されて、ェゼクタ 5の吸引室 1 3とジャケット部 2とが連通状態となり、ェゼクタ 5の吸引室 1 3に吸引力が生じる度に、ジャケット部 2の残留空気が吸引され外部に排出されるジャケット部 2内部が所定温度になると、温度応動弁 1 2は閉弁され吸引は停止される。

反応釜 1を加熱した蒸気は凝縮して復水となり、管路 2 1を経て復水回収装置 6内へ流下する。空気の排除されたジャケット部 2内へ所定圧力即ち温度の加熱蒸気を供給することにより、反応釜 1は所定温度の蒸気でもって加熱される。例えば圧力調節弁 7から大気圧以下の 6 0度 Cの蒸気を供給すると反応釜 1は 6 ◦度 Cで加熱される。

ジャケット部 2内を大気圧以下の圧力状態とした場合に、ジャケット部 2の各接続部から大気圧が加わって一部の空気がジャケット部 2内に混入したり、あるいは、供給される蒸気に混入している空気により、ジャケット部 2内に空気が溜まり、ジャケット部 2の温度が放熱により低下したときは、その温度低下が感温筒 1 7で検知されて温度応動弁 1 2が開弁されて、ェゼクタ 5の吸引室 1 3とジャケット部 2 とが連通状態となり、ェゼクタ 5の吸引室 1 3に吸引力が生じる度に、ジャケット部 2の残留空気が吸引室 1 3に吸引され、外部に排出される。このように本実施例においては、弁手段により、蒸気加熱装置の初期のみならず、加熱操作中に溜まった空気をも、ェゼクタ 5で吸引力を生じる度に吸引し外部に排出することができる。

(第 5実施形態）

本発明に係る熱交換器として反応釜 1 を用いた蒸気加熱装置の第 5の実施の形態を、図 5に基づいて説明する。

図 5に示す蒸気加熱装置は、反応釜 1の外周に加熱部として形成されたジャケット部 2が蒸気供給管 3に接続されていると共に、蒸気供給管 3が管路 9を介して復水回収装置 6の高圧操作流体導入口 1 0に接続されて構成されている。さらに、復水回収装置 6の復水還元口 2 4は復水圧送管路 2 6に接続され、復水圧送管路 2 6にェゼクタ 5が配置され、ェゼクタ 5の吸引室 1 3とジャケヅト部 2 とが管路 1 5を介して接続されている。復水圧送管路 2 6には逆止弁 2 5が取り付けられている。この逆止弁 2 5は復水回収装置 6から外部方向へのみ流体の通過を許容するものである。

復水圧送管路 2 6はェゼク夕 5に接続されている。ェゼクタ 5の吸引室 1 3 とジャケット部 2とが、開閉弁 2 9と温度応動弁 1 2を介した管路 1 5により連通されている。本実施例においては、開閉弁 2 9 と温度応動弁 1 2 とで、弁手段が構成されている。

復水回収装置 6は、前述の実施の形態と同様に、内部に配置された図示しないフロートが下方部に位置する場合に、高圧操作流体の導入口 1 0を閉口し、一方、排出循環口 2 7を開口して、ジャケット部 2内の復水を管路 2 1 と逆止弁 2 3と復水流入口 2 0を通って復水回収装置 6内に流下させる。そして、復水回収装置 6内に復水が溜まってフロートが所定上方部に位置すると、排出循環口 2 7を閉口し、一方、高圧操作流体の導入口 1 0を開口して、蒸気供給管 3から高圧蒸気を高圧操作流体として復水回収装置 6内に流入させて、内部の復水を還元口 2 4と逆止弁 2 5 と管路 2 6を経て復水回収先へ圧送し回収するものである。

そして、このように管路 2 6から復水が圧送される度に、ェゼクタ 5にも圧送復水が通過することになり、吸引室 1 3に吸引力を生じさせることができる図 5において、反応釜 1内の被加熱物を加熱する場合、まず、蒸気供給管 3 の蒸気を圧力調節弁 7からジャケット部 2へ供給する。本実施例においては、管路 1 5に分岐管 1 1 と開閉弁 1 6が取り付けられて、ジャケット部 2内の初期の残留空気を、開閉弁 1 6を閧弁して排出することができる。即ち、圧力調節弁 7からジャケット部 2へ蒸気を供給すると共に、開閉弁 1 6を閧弁してジャケット部 2内の残留空気を蒸気によって追い出し排出するものである。また、ジャケヅト部 2内に残留空気が存在している場合は、ジャケット部 2 内の温度が低下しているために、温度応動弁 1 2が鬨弁されて、ェゼクタ 5の吸引室 1 3とジャケット部 2 とが連通状態となり、ェゼクタ 5の吸引室 1 3に吸引力が生じる度に、ジャケット部 2の残留空気が吸引され外部に排出されるジャケット部 2内部が所定温度になると、温度応動弁 1 2は閉弁され吸引は停止される。

ジャケット部 2内を大気圧以下の圧力状態とした場合に、ジャケット部 2の各接続部から大気圧が加わって一部の空気がジャケット部 2内に混入したり、あるいは、供給される蒸気に混入している空気により、ジャケット部 2内に空気が溜まり、ジャケット部 2の温度が放熱により低下したときは、その温度低下が感温筒 1 7で検知されて温度応動弁 1 2が鬨弁されて、ェゼクタ 5の吸引室 1 3とジャケット部 2 とが連通状態となり、ェゼク夕 5の吸引室 1 3に吸引力が生じる度に、ジャケット部 2の残留空気が吸引室 1 3に吸引され、外部に排出される。このように本実施例においては、弁手段により、蒸気加熱装置の初期のみならず、加熱操作中に溜まった空気をも、ェゼクタ 5で吸引力を生じる度に吸引し外部に排出することができる。

第 4及び第 5の実施の形態においては、弁手段として開閉弁 2 9 と温度応動弁 1 2を用いた例を示したが、弁手段としては、開閉弁だけをあるいは温度応動弁だけを用いることもできるし、また、ジャケット部 2から吸引室 1 3方向への流体の通過のみを許容して、反対方向の流体の通過は阻止する逆止弁を用いることもできる。

これまでの実施の形態において、温度応動弁 1 2として、感温筒 1 7とァクチユエ一夕部 1 8 とをフレキシブルチューブ 1 9で接続して構成した自力式の温度調整弁を利用した形態を示したが、別に、温度センサ又は空気の存在を検出するための酸素センサとコントローラと自動調節弁とを組み合わせて構成したものを温度応動弁として利用することもできる。産業上の利用可能性

以上のように、本発明に係る蒸気加熱装置は、熱交換器内の被加熱物を加熱部に供給された蒸気で加熱するもので、加熱部に溜まった空気を適宜吸引して排出することで、加熱部に温度ムラ等の悪影響が発生することなく、温度精度良く被加熱物を加熱することができる蒸気加熱装置として有用であり、特に、その加熱温度が 1 0 0度 C程度の比較的低温の場合に適した蒸気加熱装置として有用であり、具体的には、重合反応等に用いられる各種反応釜や食品の蒸溜装置、濃縮装置、あるいは殺菌装置等の蒸気加熱に用いる蒸気加熱装置に適している。

Claims

請求の範囲 . 熱交換器に形成された加熱部に、加熱用の蒸気が供給される蒸気供給管と、加熱により生じた復水を排出する復水回収装置とを接続して備えた蒸気加熱装置であって、

前記加熱部に接続された吸引室と、前記蒸気が供給される入口部とを有するスチームェゼクタを備え、

前記加熱部の温度が所定値低下すると、前記スチームェゼクタを作動させて、前記加熱部のガスを前記スチームェゼク夕の吸引室へ吸引するように構成されていることを特徴とする蒸気加熱装置。 . 前記スチームェゼクタの入口部に温度応動弁を設け、前記加熱部の温度が所定値低下すると前記温度応動が開弁して前記蒸気を前記スチームェゼクタの入口部に供給するように構成されていることを特徴とする請求項 1 に記載の蒸気加熱装置。 . 前記加熱部と前記スチームェゼクタの吸引室との接続部に逆止弁を設けて、前記逆止弁が前記加熱部から前記スチームェゼクタの吸引室へのガスの流通のみを許容するように構成されていることを特徴とする請求項 2に記載の蒸気加熱装置。 . 前記加熱部と前記スチームェゼクタの吸引室との接続部に温度応動弁を設け、前記加熱部の温度が所定値低下すると前記温度応動弁が開弁して前記加熱部から前記スチームェゼクタの吸引室へのガスの吸引を許容するように構成されていることを特徴とする請求項 1に記載の蒸気加熱装置。 . 熱交換器に形成された加熱部に、加熱用の蒸気が供給される蒸気供給管と、加熱により生じた復水を排出する復水回収装置とを接続して備えた蒸気加熱装置であって、前記加熱部と前記復水回収装置との間に復水タンクを備え、

前記加熱部又は前記復水タンクに接続された吸引室と、蒸気が供給される入口部とを有するスチームェゼクタを備え、

前記加熱部又は復水タンク内部の温度が所定値低下すると、前記スチームェゼクタを作動させて、前記加熱部又は前記復水タンクのガスを前記スチ一ムェゼクタの吸引室へ吸引するように構成されていることを特徴とする蒸気加熱装置。 . 前記スチームェゼクタの入口部に設けられ、前記加熱部又は復水タンク内部の温度が所定値低下すると開弁して前記蒸気を前記スチームェゼクタの入口部に供給する温度応動弁を備えたことを特徴とする請求項 5に記載の蒸気加熱装置。 . 前記加熱部又は前記復水タンクと前記スチームェゼクタの吸引室との接続部に逆止弁を設けて、前記逆止弁が前記加熱部又は前記復水タンクから前記スチームェゼク夕の吸引室へのガスの流通のみを許容するように構成されていることを特徴とする請求項 6に記載の蒸気加熱装置。 . 熱交換器に形成された加熱部に、加熱用の蒸気が供給される蒸気供給管と、加熱により生じた復水を排出する復水回収装置とを接続して備えた蒸気加熱装置であって、

前記復水回収装置が、前記復水を圧送して排出するための高圧操作流体が供給される高圧操作流体導入口を有して構成され、

前記加熱部に接続された吸引室と、前記高圧操作流体が供給される入口部と、前記高圧操作流体導入口に接続された出口部とを有するェゼクタを備え、前記加熱部と前記スチームェゼクタの吸引室との接続部に弁手段を備えたことを特徴とする蒸気加熱装置。 . 熱交換器に形成された加熱部に、加熱用の蒸気が供給される蒸気供給管と、加熱により生じた復水を排出する復水回収装置とを接続して備えた蒸気加熱装置であって、

前記復水回収装置が、前記復水を圧送して排出するための高圧操作流体が供給される高圧操作流体導入口と、前記圧送された復水が排出される復水還元口とを有して構成され、

前記加熱部に接続された吸引室と、前記復水還元口に接続された入口部とを有するェゼクタを備え、

前記加熱部と前記スチームェゼクタの吸引室との接続部に弁手段を備えたことを特徴とする蒸気加熱装置。

1 0 . 前記弁手段が、前記加熱部又は前記加熱部と前記復水回収装置の間の温度が所定値低下すると開弁して前記加熱部から前記ェゼクタの吸引室へのガスの吸引を許容する温度応動弁により構成されていることを特徴とする請求項 8又は 9に記載の蒸気加熱装置。