WO2001047566A1

WO2001047566A1 - Procede et appareil permettant de desinfecter/steriliser des instruments medicaux

Info

Publication number: WO2001047566A1
Application number: PCT/JP2000/003435
Authority: WO
Inventors: Masayuki Kanno
Original assignee: Kabushiki Kaisha Sr Kaihatsu
Priority date: 1999-12-27
Filing date: 2000-05-29
Publication date: 2001-07-05
Also published as: CA2363271C; KR100515984B1; US6610251B1; CA2363271A1; KR20010104353A; AU4950500A; EP1170022A1; EP1170022A4; AU752509B2

Description

明細書医療機器類の消毒、滅菌方法と装置技術分野

この発明は、血液、体液等の含菌物と接触し、再使用に際して感染防止のため、消毒、滅菌処理を必要とする各種医療機器類の超臨界流体による消毒、滅菌方法と装置に関する。背景技術

従来、感染症の細菌やウィルスで汚染されていたり、人体から排出された汚物で汚染されている医療廃棄物については、一般廃棄物とは区別され、感染防止や悪臭発生防止のために、高温で完全燃焼させる必要があるので、医療廃棄物処理業者が回収して焼却処理していた。すなわち、医療廃棄物処理業者は医療廃棄物を集荷し、ストックヤードに堆積し、焼却炉で焼却する。焼却炉から出る廃ガスは廃ガス処理し、焼却残渣は灰処理した後処分場で処分される。従って一般廃棄物ではない医療廃棄物はコスト高になる。

上記の廃棄物となるものとしては、注射器、輸血セット、輸液セット、人工透析フィルター、脱脂綿等の使い捨てのローコストのものである力内視鏡、胃カメラ、手術器具、高価な注射針、カテーテル等の高価な医療機器にあっては同様に扱い得ず、消毒 ·殺菌（滅菌）のうえ再使用されねばならない。また、体内埋め込み人工骨、ペースメーカー、人ェ関節、体内に埋め込むインシュリン微量注入装置、義歯、義足、コンタクトレンズ等の人体内 ·外に装着するものについても再装着時の配慮は上記の機器と何ら変わらない。さらには、患者の被服、ベッドシーツ、白衣、ナース靴、身の回り品、手術等で使用している手袋やガーゼ類、ウェス、ヘリや救急車等の救急隊員やレスキュー隊員等の着衣等についても、たとえ細菌やウィルス等で汚染されても完璧な消毒 ·殺菌がコス卜に見合うものであるならば、これによつて再使用したいものであるし、前記のローコスト廃棄物共々一般廃棄物化し得るのならば、コスト低減上、大いに寄与する。なお、食器、トレー等の病院食器類は当然再使用に付されるものであるが、感染媒体となることを回避すべく殺菌（滅菌）の保障が望まれる一方、医療機器のうち血液流路としての延配された柔軟性を持つ高分子材ゃゴムチューブを有して体内埋め込み使用される人工心臓、血液濾過器、血液透析機器、吸着カラム、体内に挿入使用される各種内視鏡等の血液、体液と接触する柔軟構成部に柔軟性を持つ高分子材ゃゴム部材を用いているものにあっては、当然ながら再使用に際し洗浄され、感染防止のために消毒、もしくは滅菌が完璧になされていなければならない力当該高分子材、ゴム部材の消毒、滅菌の困難な点を克服して消毒、滅菌を果たさねばならなレ、。

さらには、処理物に消毒、滅菌に用いられた毒性ガス等の残留があつてはならない。

ここに、洗浄とは、消毒と滅菌に先立って必要な処置であり、微生物を殺すのではなく、除去を目的とし、対象物より血液や組織、糞便などの有機物や異物を取り除くことを意味する。

十分な洗浄（物理的処理）により、内視鏡に付着した微生物や有機物は共にかなりの程度まで除去される。消毒薬の中には血液 ·体液により消毒効果に影響を受けるものがあり、消毒を行なう前に洗浄を行なうことの意義は大きい。消毒とは、対象とする微生物を選択的に殺し、感染性をなくすことを意味する。煮沸消毒 ·紫外線照射や薬液法（消毒薬）などがある。消毒薬に抵抗性の強い病原性のない常在菌は含まれない。

滅菌とは、物質中のすべての微生物を殺滅または除去することをいい、高圧蒸気滅菌やエチレンォキシドなどのガス滅菌、メンブランフィルターによる濾過法などがある。

内視鏡の現状を以下に説明する。

内視鏡は、簡単な硬性胃鏡に始まり、ファイバースコープに変わり、さらに電子内視鏡に改良されたものである。このようにデザィンが変ィ匕してきたのは、より高度の診断 ·治療を行なうために複雑な装置にする必要があって推進されてきたためである。これらの内視鏡の技術革新は洗浄や消毒に適した構造でなく、医療器械としての機能性が最も重要な要素であった。

日本消化器内視鏡技師会消毒委員会は、医療装置を患者の感染の危険の程度に応じて、高度、中等度、軽度の 3つに分類した。その中で粘膜と接触する消ィ匕器内視鏡は中等度に分類され、細菌芽胞を除いて無菌でなければならない高いレベルの消毒を必要とした。なぜなら、消化管の粘膜は細菌芽胞による感染に抵抗できるが、結核菌やウィルスのような病原微生物には感染しやすいからであるとしている。

わが国の多くの施設では、検査数が多いことと内視鏡が高価であることを理由に、内視鏡検査の前に、感染症の有無を調べ、非感染症と判断した人をその日の最初の方に検査し、感染症者はその日の最後に回して検査する方法がとられている。この場合、非感染症者に用いた内視鏡には一例ごとの完全な洗浄 ·消毒はなされず、不完全な洗浄 ·消毒方法にとどまっている。感染症者に用いた内視鏡のみが完全に洗浄 ·消毒されている。この方法は短時間に多くの人を検査できるので、一見、合理的なように思えるが、この方法ではチェックできる病原微生物が HBV、 HCV、梅毒スピロ^ ^一タ、 HIV (—部の施設のみ）程度と限られており、その他の感染症は調べられていない。また、検査の結果も不完全である。例えば、エイズの HIVは感染初期にはいわゆるウィンド一期間があり、感染後 6〜 8週間は抗体が陰性でありながら実際にはウイルスを排出していることからも明らかである。

このようなチェックの後、不十分で不適切な洗浄 ·消毒処理により感染症が発生する危険は、 H.pyloriの感染報告例が裏づけている。また、最近 C型肝炎も出現している。このように、現実に事前チェックできていない感染症がある。

内視鏡は検査のため胃腸粘膜に接触する。もし病原微生物がスコープに付着していると感染の危険がある。しカゝも、感染に関与する主なものは HBV、 HCV-HIV, 梅毒スピロ^ ^一タ、結核菌、緑膿菌、 MRSA、 H. pyloriなど多数である。これらの中には、病原性、感染力、消毒薬に対する抵抗性の高いものなどいろいろである。したがって、内視鏡の消毒には既知及び未知の細菌やウイルスなどによる交差感染の危険を考慮し、高レベルの消毒が必要になる。

1 ) スコープの汚染と洗浄性

スコープは複雑な構造であるが洗浄 ·消毒が関与している部分は、細長いゴム管と凹凸の形をした操作よりなる比較的簡単な部分よりなる。汚染の多い部分は、第 1に生検 ·吸引チヤンネルと送気 ·送水チヤンネル先端部および挿入部外側、第 2に操作部でライトガイドやコネクター部は汚染の少ない部分である。一方、汚れを落としにくい部分はまず、生検 ·吸引チャンネル、中でも接続部と組子などによって作られた裂け目、次に操作部である。このように洗浄の際、最も問題になるのが生検 •吸引チャンネルである。

2 ) スコープの材質

内視鏡の彎曲部は、グラスファイバー、 CCDなどをゴムで被覆している。そのため内視鏡は熱に弱く、概ね 4 0 °Cまたは 5 5 °C以下（メー力一により異なる）でないと損傷を来す。熱湯などによる短時間消毒は無理である。

そのため内視鏡の消毒には材質を傷めにくく病原菌に幅広い効果を示す高水準消毒薬のダルタラールアルデヒドが第一選択となる。

日本消化器内視鏡技師会の内視鏡の洗浄 ·消毒に関するガイドラインでは患者すベてを感染症とみなし、 1例ごとに十分な洗浄後少なくとも 2 %ダルタラールアルデヒドの 1 0分間浸漬を提唱している。

ダルタラールアルデヒドは毒性、刺激性、アレルゲン性があり、飛散により目から、付着により皮膚から、また吸入により気道から侵入し、皮膚炎、結膜炎、鼻炎のほか副鼻腔などの過敏症を発生させる恐れがある。

消毒時には、ダル性を最小限にとどめるためにマスク、手袋、プラスチックガウン、目の保護のため防護用のゴーグルを使用する。消毒は密閉した消毒装置を用い、よく換気した区域で行なわなければならない。また、消毒液が飛散することを避けるために特別な注意を払う必要がある。

なお、手術 «、材料のうち、熱に強い物品は高圧蒸気滅菌することがほとんどであり、熱に弱いものや精密な物品などは、エチレンォキサイドガス（EtO) 滅菌が行なわれるが、 EtO滅菌は、その有効性と便利性から現在なくてはならないものであるが、塩素毒性ガスの滅菌物への残留が発ガン等の問題がある。毒性としては、組織毒性、溶血性などであるが、特に塩化ビニールには長時間残留すると言われ、残留量は材 W

6 質の中に含まれる可塑剤の量と比例する。この残留 EtOガス量を減少させるには、使用するまで一定時間以上空気中に放置するか、エアレータを用いて強制換気を行なう。また、 EtO滅菌においては、作業中の環境の空気中 EtO濃度には厳しい基準が設けられている。

以上の如く従来の手段では、短時間での細菌、ウィルスの完全撲滅は期し難く、滅菌を達成しても排水処理、使用に際しての付着劇薬の消去手間という二次難問を生じさせる。

従って、本発明は、短時間の殺菌 ·消毒処理にてウィルスの完全撲滅と乾燥不要の高度洗浄並びに劇薬付着のない仕上がりとを実現することを目的としている。

また、耐熱性に劣る柔軟構成部にゴム部材を有して消毒、滅菌上不利な医療機器について、何らの劣化を伴うことなくして抗菌性ウィルスにも有効な簡易で完全な滅菌を達成し得、かつ害となる劇薬の残留の問題も生じることもなく、洗浄と滅菌 ·乾燥工程が僅か 3 0分ほどの短時間処理を可能とし、再使用に際して感染防止のため完全な消毒 ·滅菌処理を必要とする医療機器の消毒 ·滅菌手段を提供することで、一日に何回でも医療器具の完全な消毒 ·滅菌処理を可能に出来るようにすることを目的としている。発明の開示

本発明の医療機器類の消毒、滅菌方法は、超臨界流体洗浄装置における所謂耐圧洗浄器に接続管を介して真空室を連結し、被洗浄物の所定時間の該耐圧洗浄器内に充満の超臨界流体浸漬をまって、該耐圧洗浄器と該真空室とを連通させ、若しくは一気の外気へ放出させ該流体に大圧カ差による急激なるバブリングを生じさせ、この際の細菌、ウイノレス中に浸透の超臨界流体の気化膨張の力にて細菌、ウィルスの細胞を一気に爆発破壊して、完璧な消毒 ·殺菌（滅菌）を達成すると共に、超臨界流体の乾燥不要の洗浄作用をもって仕上げ洗浄を達成するとした。

これによつて、以下の現象が起こる。

すなわち、第 4図の純物質の状態図に見られるように、臨界点近傍で、圧力および温度の条件が臨界点よりも高である高密度流体のことを意味する超臨界流体が持つ特性「（1 ) わずかの圧力、温度変化で大きな密度変化が得られ、一般に物質の溶解度は密度と比例するので、圧力、温度変化のみにより大きな溶解度差が得られることになる。（2 ) 超臨界流体の密度は、液体と類似しているが、低粘性（気体よりも低い）、高拡散性であり、したがって、物質移動の面でより有利になる。」をたくみに半導体基板等の洗浄や各種成分の抽出に利用した提案が数多くなされている。

上述の如き超臨界流体の特性は亜臨界流体をも持つ。亜臨界流体とは、圧力一温度状態図において臨界点手前近傍の領域にある流体をいい、圧縮液体とこれと飽和（平衡）にあるガスの併存状態にある。この領域流体は、超臨界流体とは区別される。

しかして、真空室と突然連通された超臨界域にある耐圧洗浄器の細菌、ウィルスの細胞中に浸透（上記の高拡散性による）の超臨界流体は、一気にその圧力を臨界値まで低下されて飽和蒸気（ガス）による気孔を形成させるベく膨張（平衡に向う）する。

この一気の膨張で細菌、ウィルスの細胞は破裂してしまうので、完璧な滅菌が達成される。

例えば C0₂の場合にあっては、臨界点（3 1 °C、 7 0 M) に向け、一気に低圧化と低温化して液体ガスとなり、この際の一気の膨張で細胞破裂をもたらす。

このことは、高温に弱く高温殺菌を用い得ない医療機器類を低温下で完璧な滅菌処理をすることができることを意味する。

さらに、上記の溶解力で高度の洗浄作用を受ける。

この洗浄は周知の如く乾燥不要とすることができる。超臨界流体の特性利用の上述処理は短時間にして完遂してしまう。叙上の如く本発明の殺菌作用は流体の膨張によるもので、何ら殺菌力を有する劇薬の薬効によるものではないので、予め流体に人体に無害なガス（例えば炭酸ガス

) を選択すれば再使用に際して何らの安全化処理は不要である。

使用ガスとしては上記の炭酸ガスの他に、殺菌ガスとして用いられているエチレンガス、また殺菌力のあるアルコールやエタノールと、酸化窒素、ェタン、プロパン等がある。

上記 Co₂ガスに対し劣化してしまうゴム材使用の医療機器類の場合、例えば内視鏡等の柔軟に動作すべくゴム材を使用のものにあっては、使用超臨界流体が Co₂のときには、ゴム材表面にテフロンやアルミ層を被覆させて二重として柔軟を失うことなくゴム材に Co₂が浸透することを防止するとした。

一方、本発明の装置は、処理物を収納する洗浄力ゴを器内空中に支持し当該処理物へ圧縮液体を直射噴霧することで仕上げ洗浄前処理を目的とした複数のノズルと、器上部に接続のほぼ同容積の真空室とを備え、器底に回転翼と器側壁に当該回転翼に指向した音波発生装置とからなる攪拌装置を設けた耐圧洗浄器と、

該耐圧洗浄器よりも低い位置に設置の温度調節手段を備えると共に着脱自在に組付くドレンボンべを垂下設の洗浄処理後の洗浄液体を受け入れるための耐圧回収容器と、

該耐圧洗浄器よりも高い位置に設置の温度調節手段を備えると共に、該耐圧容器上部ガスを受け入れるために耐圧回収容器との間の上部間を連絡の高密度液化ガス供給シリンダーと、該高密度液化ガス供給シリンダーと耐圧洗浄器との間は、途中にェントレーナ一容器を接続の液送管で連絡して閉じられた再循環システムを構成し、これ等各圧縮液体送受容器の上部間を互いの上部ガスが連通し得るよう連絡したものである。

上記の耐圧洗浄器にあっては、真空室付設を省略して天井部に一気の外気への解放のための開口を設けるとしても良い。

上記装置において、溶媒原料ボンべを耐圧洗浄器よりも高い位置に設置すると共に温度調節手段を備え、かつ、耐圧洗浄器との上部間を互いの上部ガスが連通し得るように連絡するとよい。

本発明装置は、また、処理物を収納する洗浄カゴを器內空中に支持し当該処理物へ圧縮液体を直射噴霧することで仕上げ洗浄前処理を目的とした複数のノズルと、器上部に接続のほぼ同容積の真空室とを備え、器底に回転翼と器側壁に当該回転翼に指向した音波発生装置とからなる攪拌装置を設けた耐圧洗浄器と、該耐圧洗浄器よりも低い位置に設置の温度調節手段を備えると共に着脱自在に組付くドレンボンべを垂下設の洗浄処理後の洗浄液体を受け入れるための耐圧回収容器と、

温度調節手段を備えると共に該耐圧容器上部ガスを受け入れるために耐圧回収容器との間の上部間を連絡の高密度液化ガス供給シリンダ一と、該高密度液化ガス供給シリンダ一と耐圧洗浄器との間は途中に液体圧送用の加圧ポンプとェントレーナ一容器を接続の液送管で連絡して閉じられた再循環システムを構成し、

原料ボンべからの取り出しを圧縮器を介して高密度液化ガスシリンダ一に接続して成るとしたものである。

叙上回転翼とこれに指向した音波発生装置とからなる攪拌装置に代えて、耐圧洗浄器底に原料ボンベからの超臨界域の流体注入用管を接続して、液状体中への気状体の投入で仕上げ洗浄に好適なバブリングを発生させるとしてもよレ、。図面の簡単な説明

第 1図は、本発明装置の一実施態様を示す説明図で、第 2図は本発明装置の別態様説明図である。第 3図は本発明装置主要部の滅菌、仕上げ洗浄部の説明図で、第 4図は純物質の状態図である。発明を実施するための最良の形態

本発明をより詳細に説述するために、添付の図面に従ってこれを説明する。

第 1図、第 2図は本発明装置の異なる実施態様を示す。

図において、耐圧洗浄器 1は処理物を収納する洗浄カゴ 2を複数（効果的仕上げ洗浄に必要）のノズル 3の直下の空中に支持する。このようにすると、滅菌後、ノズル 3から圧縮液体 5のジェット噴流が洗浄カゴ 4内の処理物に投射されて洗浄され、ジェット噴流の投射の衝撃エネルギ一は滅菌後の仕上げ洗浄の際、付着物質を強制剥離するのに有効である。

当該耐圧洗浄器 1に高圧配管 4、該ノズル 3を介して圧縮液体 5を送り込む高密度液化ガスを充填の溶媒原料ボンべ 6は、図示例にあっては、温度制御可能に温度調節器 7を装備のボックス 8内に収容され、該耐圧洗浄器 1より高レ、位置に設置されていて、レベル差落下作用のもと圧縮液体 5を送り込むものとしている（温度調節器 7によるボンべ 6が対耐圧洗浄器 1よりも高温設定での蒸気圧差で移送は確実にされるうえに、両容器上部間連絡の高圧配管 9の気相連通によりバックアップされる ) 。

耐圧洗浄器 1上部に接続して有効な一気の気化膨張を実現させるためほぼ同容積の真空室 1 0、 …が設けられている。当該真空室 1 0と耐圧洗浄器 1との連通により細菌、ウィルスの細胞中に浸透の超臨界流体は大なる圧差により一気に気化膨張をして細胞を破壊する。この際、耐圧洗浄器 1中に充満の超臨界流体もしくは圧縮液体 5は膨張によるバブリングを発生させる。

なお、真空室 1 0と耐圧洗浄器 1とは上、下の関係にあることを利用して、次の殺菌の際、真空室 1 0中の液を再利用のために耐圧洗浄器 1 に戻すこともできる。

さらに、洗浄カゴ 2直下の器 1底には回転翼 1 1を設けると共に器 1側壁には該回転翼 1 1を指向した音波発生装置 1 2を配してあるので、超音波エネルギーとその投射で回転する回転翼 1 1とのキャビネ一シヨン

、強制攪拌動の相乗作用で一層の強力攪拌を可能とする。しかして、充満した後述のェントレーナをも含む圧縮液体 5中に浸漬してなされる処理物の仕上げ洗浄は強烈なる攪拌のもとでなされる。

なお、医療機器におけるチューブ等のゴム部材は超臨界 Co₂流体と接触して劣化（ウレタンゴムの原理）してしまうので、これ等の部材は外表面をテフロンやアルミのコーティング加工を施すとして耐超臨界 Co₂ 流体化しておかねばならない。

耐圧洗浄器 1よりも低い位置に洗浄液 5 ' を受け入れる耐圧回収容器 1 4が配される。受け入れはレベル差落下、蒸気圧差、気相連通作用により速やかになされる。しかして、迅速な仕上げ洗浄の溶媒排除がなし得る。当該容器 1 4は温度調節器 1 5を内蔵し、かつ、器底より着脱自在に組付くドレンボンべ 1 6を垂下する。よって再循環系との連絡を断つておいてたっぷりと汚れ成分を収容したドレンボンべ 1 6を取り外し所定場所で空にして再装着することが可能である。

耐圧洗浄器 1と耐圧回収容器 1 4との間には気相連通用の配管 1 7が連絡されている。耐圧回収容器 1 4の気相はさらに耐圧洗浄容器 1より高い位置に設置の閉じられた再循環システムの貯蔵手段としての高密度液化ガス供給シリンダー 1 8上部と配管 1 9を介して連絡していて、耐圧回収容器 1 4の温度調節器 1 5で加温気化された溶媒は蒸気圧差をもつて上位のシリンダ一 1 8に搬送されるものとなっている。

シリンダ一 1 8は温度調節器 2 0を内蔵していて、これをもって上記気化溶媒を冷却液化する。シリンダー 1 8下部の配管 2 1は耐圧洗浄器 1のノズノレ 3に連絡すべく該配管 4に接続している。該配管には前記のェントレーナ容器 2 3が接続されている。このレベル差落下搬送を補完すべく気相間連絡管 2 2が架配されている。なお、この際、該温度調節器 2 0の加温による温度差設定でもつて落下を補完する。

図 2には、再循環系を通常の如く、シリンダー 1 8と耐圧洗浄器 1との間の配管 2 1に圧送循環用の加圧ポンプ KPを介配し、かつ、ボンべ 2 4からの溶媒投入を途中に圧縮器 2 5を介配のシリンダー 1 8に接続の配管 2 6でなすとしたタイプの消毒、滅菌装置の例を示す。

図 3は耐圧洗浄器 1における仕上げ洗浄用攪拌を合理的に達成したものを示す。

すなわち、該ボンべ 2 4からの配管 2 6の圧縮器 2 5の先方に耐圧洗浄器 1底に接続の分枝管 2 7を設けると共に、当該管 2 7には加熱器 2 8を配して「超臨界域」のガス供給を担わせる。

すると、回転翼 1 1、音波発生装置 1 2の器 1内を複雑化している装置なくしても、「液」中「気」が投入されることによる仕上げ洗浄に好適なバブリングを生じさせることができる。

なお、このパブリングは要は耐圧洗浄器 1の流体より投入流体の方が相対的に「超臨界域」の度合が高ければよいので、耐圧洗浄器 1内の流体が「液」でない超臨界流体である場合も可能である。産業上の利用の可能性

以上の如く本発明は、あらゆる医療品を完璧に消毒、滅菌して再使用を実用的に可能とするばかりでなく、初めて人体装着に供する品の安全のための消毒 ·殺菌（滅菌）にも有効である。

設備的には病院の一室で本発明の超臨界ガス液での複数の装置で乾燥を伴わない大量な消毒 ·殺菌洗浄を短時間で提供することもできる。特に、厳重な遮断を配慮するしかないとされている耐性菌の完全滅菌が可能となる点は、このことでの一時も早い対策を求める関係者に朗報である。

活用法として、再使用はすることはなくともコスト安な一般廃棄物化処理に利用する法もある。

さらには耐圧洗浄器を大型にしてべッドの処理をも可能とすることもできる。

具体的には、人体に直接埋め込む人工骨 ·人工血管等の各種材料の殺菌消毒洗浄、人体外部皮膚面に装着する透析ゃぺ一スメーカ一等医療機器の殺菌消毒洗浄、内視鏡等の表面処理ばかりでなく、皮膚等拭き清めるガーゼや綿ゃスポンジウェス等多孔資材で構成されるものは内部の消毒、滅菌が極めて困難であるが、本発明は完全に内部浸透を果たして処理するので、再使用を 1 0 0 %保障する。

Claims

請求の範囲

1 . 超臨界流体洗浄装置における所謂耐圧洗浄器に接続管を介して真空室を連結し、被洗浄物の所定時間の当該耐圧洗浄器内に充満の超臨界流体浸漬過をまって、耐圧洗浄器と該真空室とを連通させ、該流体に大圧力差による急激なるバプリングを生じさせ、この際の細菌、ウィルス中に浸透の超臨界流体の気化膨張の力にて細菌、ゥィルスの細胞を一気に爆発破壊して、完璧な消毒、殺菌（滅菌）を達成すると共に、超臨界流体の乾燥不要の洗浄作用をもって仕上げ洗浄を達成するとしたことを特徴とする超臨界流体による医療機器類の消毒、滅菌方法。

2 . 超臨界流体洗浄装置における所謂耐圧洗浄器天井に一気の解放口を設け、被洗浄物の所定時間の当該耐圧洗浄器内に充満の超臨界流体浸漬経過をまって、耐圧洗浄器天部を外気に解放させ、該流体に大圧力差による急激なるパブリングを生じさせ、この際の細菌、ウィルスの細胞を一気に爆発破壊して、完璧な消毒、殺菌（滅菌）を達成すると共に、超臨界流体の乾燥不要の洗浄作用をもって仕上げ洗浄を達成するとしたことを特徴とする超臨界流体による医療機器類の消毒、滅菌方法。

3 . 処理物がガーゼ、綿、スポンジウェス等の多孔資材より成るものである請求の範囲第 1 、 2項請求項の超臨界流体による滅菌方法。

4 . ゴム材を使用の医療機器類にあっては、使用超臨界流体が Co₂の場合、当該ゴム部表面はテフロンやアルミコーティング二重構造の耐超臨界 Co₂流体性としてなすとした請求の範囲第 1 、 2項記載の超臨界流体による医療機器類の滅菌方法。

5 . 洗浄作用を超臨界流体の気化膨張後の液化ガスの強制攪拌でなすとした請求の範囲第 1 、 2、 3、 4項記載の超臨界流体による医療機器類の消毒、滅菌方法。

6 . 洗浄作用を耐圧洗浄器底より器内流体よりも超臨界度合の高い流体を投入して生じるバブリングにてなすとした請求項 1、 2、 3、 4項記載の超臨界流体による医療機器類の消毒、滅菌方法。

7 . 処理物を収納する洗浄力ゴを器内空中に支持し当該処理物へ圧縮液体を直射噴霧することで仕上げ洗浄前処理を目的とした複数のノズルと

、器上部に接続のほぼ同容積の真空室とを備え、器底に回転翼と器側壁に当該回転翼に指向した音波発生装置とからなる攪拌装置を設けた耐圧洗浄器と、該耐圧洗浄器よりも低い位置に設置の温度調節手段を備えると共に着脱自在に組付くドレンボンべを垂下設の洗浄処理後の洗浄液体を受け入れるための耐圧回収容器と、該耐圧洗浄器よりも高い位置に設置の温度調節手段を備えると共に、該耐圧容器上部ガスを受け入れるために耐圧回収容器との間の上部間を連絡の高密度液化ガス供給シリンダ —と、該高密度液化ガス供給シリンダーと耐圧洗浄器との間は、途中にェントレーナ一容器を接続の液送管で連絡して閉じられた再循環システムを構成し、これ等各圧縮液体送受容器の上部間を互いの上部ガスが連通し得るよう連絡して成るとしたことを特徴とする超臨界流体による医療機器類の消毒、滅菌用装置。

8 . 処理物を収納する洗浄力ゴを器内空中に支持し当該処理物へ圧縮液体を直射噴霧することで仕上げ洗浄前処理を目的とした複数のノズルと、器上部に接続のほぼ同容積の真空室とを備え、器底に攪拌用のより超臨界の度合いの高い流体投入手段を備えた耐圧洗浄器と、該耐圧洗浄器よりも低い位置に設置の温度調節手段を備えると共に着脱自在に組付くドレンボンべを垂下設の洗浄処理後の洗浄液体を受け入れるための耐圧回収容器と、該耐圧洗浄器よりも高い位置に設置の温度調節手段を備えると共に、該耐圧容器上部ガスを受け入れるために耐圧回収容器との間の上部間を連絡の高密度液化ガス供給シリンダ一と、該高密度液化ガス供給シリンダ一と耐圧洗浄器との間は、途中にェントレーナー容器を接続の液送管で連絡して閉じられた再循環システムを構成し、これ等各圧縮液体送受容器の上部間を互いの上部ガスが連通し得るよう連絡して成るとしたことを特徴とする超臨界流体による医療機器類の消毒、滅菌用

9 . 処理物を収納する洗浄力ゴを器内空中に支持し当該処理物へ圧縮液体を直射噴霧することで仕上げ洗浄前処理を目的とした複数のノズルと、器上部に接続のほぼ同容積の真空室とを備え、器底に回転翼と器側壁に当該回転翼に指向した音波発生装置とからなる攪拌装置を設けた耐圧洗浄器と、該耐圧洗浄器よりも低い位置に設置の温度調節手段を備えると共に着脱自在に組付くドレンボンべを垂下設の洗浄処理後の洗浄液体を受け入れるための耐圧回収容器と、温度調節手段を備えると共に該耐圧容器上部ガスを受け入れるために耐圧回収容器との間の上部間を連絡の高密度液化ガス供給シリンダーと、該高密度液化ガス供給シリンダーと耐圧洗浄器との間は途中に液体圧送用の加圧ポンプとェントレーナ一容器を接続の液送管で連絡して閉じられた再循環システムを構成し、原料ボンべからの取り出しを圧縮器を介して高密度液化ガスシリンダ一に接続して成るとしたことを特徴とする超臨界流体による医療機器類の消毒、滅菌用装置。

1 0 . 処理物を収納する洗浄力ゴを器内空中に支持し当該処理物へ圧縮液体を直射噴霧することで仕上げ洗浄前処理を目的とした複数のノズルと、器上部に接続のほぼ同容積の真空室とを備え、器底に攪拌用のより超臨界の度合の高い流体投入手段を備えた耐圧洗浄器と、該耐圧洗浄器よりも低い位置に設置の温度調節手段を備えると共に着脱自在に組付くドレンボンべを垂下設の洗浄処理後の洗浄液体を受け入れるための耐圧回収容器と、温度調節手段を備えると共に該耐圧容器上部ガスを受け入れるために耐圧回収容器との間の上部間を連絡の高密度液化ガス供給シリンダ一と、該高密度液化ガス供給シリンダ一と耐圧洗浄器との間は途中に液体圧送用の加圧ポンプとェントレーナ一容器を接続の液送管で連絡して閉じられた再循環システムを構成し、原料ボンベからの取り出しを圧縮器を介して高密度液化ガスシリンダ一に接続して成るとしたことを特徴とする超臨界流体による医療機器類の消毒、滅菌用装置。