JP3784464B2 - 超臨界流体を洗浄流体とする洗浄方法 - Google Patents

超臨界流体を洗浄流体とする洗浄方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被洗浄物の表面に混在状態で付着する超臨界流体に溶解または溶解しない汚染物質を良好に洗浄できる超臨界流体を洗浄流体とする洗浄方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
精密洗浄技術は、電子関連部品、光学機器、精密機械部品の分野で、表面処理、蒸着、接着などの前工程や最終仕上げ工程などとして、品質や生産性の向上に大いに貢献している。洗浄方法は、水や薬液、有機溶媒を洗浄媒体とした浸漬法、揺動法、超音波法、噴射法やフロン系などの有機溶媒による蒸気洗浄法などが開発され、目的、コスト、前後工程などにより種々の組合せで実用化されている。しかし、洗浄流体として活用されているフロン系溶媒は、オゾン層破壊などの問題から使用が制限されている。また、製品の高性能化に伴なって、洗浄力のレベルアップも求められている。これらのことから、従来法に代わる新しい洗浄法が検討されており、その1つとして研究開発されているのが超臨界流体を利用する洗浄法である。超臨界洗浄法は、超臨界流体が持つユニークな物性、気体のような低粘性で高拡散性を持ちながら、液体のような密度や大きな溶解性をもち、圧力、温度の僅かな変化でこれらの性質が大きく変動する性質を利用する方法である。超臨界流体としては、取り扱い性および経済性の観点から二酸化炭素が最も利用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、超臨界洗浄方法では、被洗浄物の表面に混在状態で付着する油脂、水分、有機溶媒などの汚染物質を抽出して除去することができ、また超臨界流体は低粘性でかつその拡散係数が液体より格段と大きいために、液体系洗浄剤が入れない部分にも容易に浸透することができ、微細な溝や複雑な幾何学構造の細孔や高分子材料などの内部に存在し、超臨界流体に溶解する汚染物質は容易に除去できる。しかしながら、反面、長時間かけて洗浄しても、被洗浄物の表面などに混在状態で付着する無機化合物、高分子化合物の粉粒体や剥離物などの超臨界流体に溶解しない汚染物質を除去することはできないという問題点がある。本発明は、従来の問題点に鑑みなされたもので、被洗浄物の表面に混在状態で付着した超臨界流体に溶解または溶解しない汚染物質を良好に洗浄できる超臨界流体を洗浄流体とする洗浄方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の超臨界流体を洗浄流体とする洗浄方法は、油脂、水分、有機溶媒などの超臨界流体に溶解する汚染物質と、粉粒体、剥離物などの超臨界流体に溶解しない汚染物質とが付着している第1の被洗浄物を収納した第1の洗浄槽に、超臨界流体を供給し、第1の被洗浄物の表面から超臨界流体に溶解する汚染物質を抽出する第1工程と、第1工程後、第1の洗浄槽から排出される超臨界流体を減圧および/または冷却して液体または気体を得る第2工程と、第2工程で得られた液体または気体を、あらかじめ超臨界流体に溶解する汚染物質が抽出除去された第2の被洗浄物を収納する第2の洗浄槽に供給して、第2の被洗浄物の表面に残存する超臨界流体に溶解しない汚染物質を洗い流す第3工程と、第3工程後、第2の洗浄槽から液体または気体を排除し、洗浄済みの第2の被洗浄物を取り出す第4工程と、第4工程後、超臨界流体に溶解する汚染物質と、超臨界流体に溶解しない汚染物質とが付着している第3の被洗浄物を第2の洗浄槽に収納する第5工程とを備え、これらの工程の操作を第1、2の洗浄槽内で、順次、繰り返すことにより、所定個数の被洗浄物の洗浄を行う。
【0005】
さらに、請求項2記載の超臨界流体を洗浄流体とする洗浄方法は、あらかじめ3槽以上の洗浄槽を配備し、そのうち第1の洗浄槽に、油脂、水分、有機溶媒などの超臨界流体に溶解する汚染物質と、粉粒体、剥離物などの超臨界流体に溶解しない汚染物質とが付着している第1の被洗浄物を収納し、また第2の洗浄槽に、超臨界流体に溶解する汚染物質が抽出除去された第2の被洗浄物を収納し、さらに第3の洗浄槽以降に、超臨界流体に溶解する汚染物質と、超臨界流体に溶解しない汚染物質とが付着する第3の被洗浄物以降をそれぞれ収納準備しておき、第1の洗浄槽に、超臨界流体を供給し、第1の被洗浄物の表面から超臨界流体に溶解する汚染物質を抽出する第1工程と、第1工程後、第1の洗浄槽から排出された超臨界流体を減圧および/または冷却して液体または気体を得る第2工程と、第2工程で得られた液体または気体を、第2の洗浄槽に供給して、第2の被洗浄物の表面に残存する超臨界流体に溶解しない汚染物質を洗い流す第3工程と、第3工程後、第2の洗浄槽から液体または気体を排除し、洗浄済みの第2の被洗浄物を取り出す第4工程と、第4工程後、超臨界流体に溶解する汚染物質と、超臨界流体に溶解しない汚染物質とが付着している新たな被洗浄物を第2の洗浄槽に収納して待機する第5工程と、一方、第3工程後、第3の洗浄槽に超臨界流体を供給して、収納された第3の被洗浄物に付着している超臨界流体に溶解する汚染物質を抽出除去する第6工程と、第6工程後、第3の洗浄槽から排出される超臨界流体を減圧および/または冷却して液体または気体を得る第7工程と、第7工程により得られた液体または気体を、第1の洗浄槽に供給して、第1の被洗浄物に残存する超臨界流体に溶解しない汚染物質を洗い流す第8工程と、第8工程後、第1の洗浄槽から液体または気体を排除し、洗浄済みの第1の被洗浄物を取り出す第9工程と、第9工程後、超臨界流体に溶解する汚染物質と、超臨界流体に溶解しない汚染物質とが付着しているさらに新たな被洗浄物を第1の洗浄槽に収納して待機する第10工程とを備え、以上の工程の操作を3槽以上の洗浄槽内で、順次、繰り返すことにより、所定個数の被洗浄物の洗浄を連続的に行う。
【0006】
また、請求項3記載の超臨界流体を洗浄流体とする洗浄方法は、請求項1または2に記載の超臨界流体を洗浄流体とする洗浄方法において、第2工程と第3工程の間に、液体または気体中から、超臨界流体に溶解する汚染物質を分離槽により分離する工程を設けたものである。
【0007】
ここで請求項1〜3いずれか1項に記載の超臨界流体を洗浄流体とする洗浄方法において、超臨界流体に溶解しない汚染物質を洗い流した後の液体または気体中から、汚染物質を分離除去することができる。そして、上記の洗浄方法において、洗浄槽へ超臨界流体および液体または気体を供給する液体流体貯槽を有し、また汚染物質が分離除去されて清浄化された液体または気体を、冷却後に液体流体貯槽に戻して循環使用することができる
【0008】
本発明における洗浄流体としては、エタン、プロパン、ブタン、アンモニア、亜酸化チッ素、または二酸化炭素などの、超臨界状態にある流体が挙げられ、そのうちでも作業者や環境に対しての安全性から超臨界二酸化炭素を用いるのが好ましい。また、本発明における被洗浄物としては、例えばガラス、セラミックス、合成樹脂からなる電子関連部品、光学機器、精密機械部品などが挙げられる。ここで、洗浄される被洗浄物の表面とは、被洗浄物の露呈する表側の面および裏側の面を含み、しかもその表面にある微細な溝、孔などをも含む。本発明における被洗浄物の表面に付着した超臨界流体に溶解する汚染物質としては、例えば鉱物油、動植物油などを原料とする切削油、研磨油、防錆油、潤滑油などの油脂、水分、またアルコール、ケトン、エーテル、エステルなどの有機溶媒やシリコン系樹脂、ポリカーボネート樹脂などの未反応モノマー、オリゴマー、離型剤などが挙げられる。また、被洗浄物の表面に付着した超臨界流体に溶解しない汚染物質としては、例えば金属、セラミックス、高分子物などの被洗浄物に由来する粉粒体や剥離物、加工用器具の材料に由来する粉体および空気中の塵などが挙げられる。
【0009】
以下、本発明における超臨界二酸化炭素などの超臨界流体を説明する。自然界は、気体、液体、固体という3つの状態があることは知られており、例えば二酸化炭素の場合も、気体は炭酸ガス、液体は液体二酸化炭素、固体はドライアイスとなる。ところで、1つの圧力容器の中に液体二酸炭素を入れると液体と気体が互いに平衡状態を保持しながら気体と液体の2つの相を形成する。この状態から、圧力、温度をゆっくりと上昇していくと、気液の境界面が消失し、単一相になる状態が観察できる。この時の圧力、温度をそれぞれ臨界圧力(73.8kg/cmG)、臨界温度(31.1℃)と呼んでいる。超臨界流体は、この臨界圧力、臨界温度を超えた条件にある流体のことをいう。いわば、超臨界流体は、第4の状態と言えるものである。
【0010】
因みに、エタン、プロパン、アンモニア、亜酸化チッ素、二酸化炭素の超臨界状態は、それぞれ、臨界圧力が48.8、42.6、38.0、112.8、71.7、73.8kg/cmG、臨界温度は32.3、96.9、152.0、132.4、36.5、31.1℃である。超臨界流体の物性と特徴は、超臨界流体は液体に近い密度をもちながら、粘度は気体に近く、拡散係数も液体より格段と大きいため、微細な部分にまで物質移動を容易に行える流体である。一般に、液体のような密度の大きい流体は物質をよく溶解し、気体のような密度の小さい流体は溶解力が低いことが知られている。超臨界流体の溶解力は、その密度に比例するが、僅かな圧力、温度変化で密度が大きく変化すため、大きな溶解度差が得られる。超臨界流体を用いた超臨界洗浄法は、概念的には水や有機溶媒の洗浄媒体を超臨界流体に置換えただけであるが、フロン系洗浄法、水系洗浄法と比較して次の特徴をもっている。
【0011】
(1)超臨界流体は、低粘性で高拡散性であるため、液体系洗浄剤が入れない部分にも容易に浸透することができる。そのため、微細な溝や複雑な幾何学構造の細孔や高分子材料などの内部に存在する汚染物質も容易に除去できる。
(2)液体系洗浄法では、洗浄→リンス→乾燥が一般的工程であるが、超臨界法では、洗浄槽から取出すと、対象物の表面から洗浄流体は直ちに気化するので洗浄後の乾燥工程が不要である。
(3)液体系洗浄法では、汚染物質を再利用する場合、蒸留などで水や有機溶媒と分離する工程が必要である。だが、超臨界洗浄法では、分離槽で汚染物質と洗浄流体とが完全に分離されるので、利用価値のある汚染物質はそのままの姿で回収、再利用できる。
(4)超臨界流体は、減圧することで溶解度が大きく低下し、溶存している汚染物質と洗浄流体を分離することができる。従って、循環再利用が可能である。
【0012】
次に、超臨界洗浄方法の応用分野について述べる。洗浄方法の選択は、洗浄対象物の材質や形状が大きく影響する。超臨界洗浄法に適している対象物の特徴は、次のようなものである。
(1)複雑な幾何学構造、洗浄媒体が入り込めない構造を持つもの。
(2)水や熱に敏感なもの。
(3)洗浄、乾操に長い処理時間を必要とするもの。
これらのうち、精密機械組立品分野では、マイクロマシン、ベアリング組立品、コンピュータディスクドライブ部品などの内部は、複雑な幾何学構造になっている部分が多い。超臨界洗浄法は、見つけ難いこれらの空間に存在する汚染物質を除去するのに有効であると考えられている。ヘリコプターの羽根の軸受部は、ベアリングとハウジングで構成されているが、錆発生を防止するためにハウジング内の微細空間から完全に水分を除去する必要がある。超臨界洗浄法は、この目的に適しているとされ、検討が進んでいる。
【0013】
また、航空宇宙分野では、最も検討されているのがジャイロスコープの洗浄である。その第一の理由は、ジャイロスコープに使われている高価な振動防止流体の回収であり、超臨界洗浄法で洗浄を行うと、振動防止流体が超臨界流体に良く溶解するため、微細な空孔に存在する防振流体まで取出すことができ、そのままの姿で回収再利用することができるからである。第二の理由は、ジャイロスコープの部品材料として使われているベリリウム系合金が水によって腐食が誘発され、簡単に傷つくことである。水系洗浄法でも腐食防止剤は使われるが、多段の洗浄やリンス工程でダメージを受けやすい。だが、超臨界洗浄法では、水を使用しないので腐食発生がなく、水系洗浄法より適していると考えられているからである。
【0014】
また、繊維製品では、有害な有機溶媒、油、血液などで汚染された作業服、消毒綿、ボロ布、紙タオルなどの繊維系廃棄物を洗浄し、有害物として廃棄する量を少なくし、繊維自体は回収再利用するシステムの構築や、新しく織られた布地から油や薬品を除去するための代替法として超臨界洗浄法が検討されている。例えば、自動車のモータ油などで汚染された綿布などが洗浄でき、ドライクリーニングの代替法として利用できる。なお、超臨界洗浄法は、前述したメカニズムでの利用だけでなく、超臨界流体の圧力急変に伴う流動性増大を利用する方法、超音波法や脈動法と超臨界洗浄法を組合わせる方法などにより洗浄効果を増大することも考えられる。急激減圧法は、例えば微細な溝や細孔の入口を閉塞している粒状物質の除去などに利用可能であり、圧力容器内に洗浄対象物を入れ、系内を高密度の超臨界状態にしたのち、バルブを開くなどの操作により圧力を急激減圧すると、溝や細孔の奥部に浸透した超臨界流体が瞬間的に気化し、急速な流体の流れが発生する。この急速な流れの力を利用して、閉塞し粒状物質を取去ろうとする方法である。さらに、超音波法を組合わせた超臨界洗浄法も応用できる。この方法は、洗浄槽に超音波発生器を取付け、単一周波数音波を発生させて超臨界流体中に部分的圧力変動を生じさせ、複数個の気体領域と超臨界領域とが交互に並んだ状態を洗浄物上に作り出すことによって洗浄効果を増大させる方法である。
【0015】
洗浄流体として、二酸化炭素を用いる場合、超臨界流体による汚染物質の抽出条件は、圧力80〜500kg/cmG、特に100〜400kg/cmGが好ましく、80kg/cmG未満では油脂類の汚染物質はほとんど溶解せず、洗浄が困難となり、500kg/cmGを超えると装置建設費および洗浄処理コストが高くなり、経済上好ましくない。また、洗浄温度は、31〜80℃、特に35〜70℃が好ましく、31℃未満では洗浄効果が大きく低下し、一方80℃を超えると高分子系材料などを基材とする被洗浄物では、基材などに変質が生じることがあるためである。特に必要であれば、抽出助剤として、例えばメタノールなどの低級アルコール類、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素類などを、30重量%以下、特に10重量%以下添加してもよい。30重量%を超える添加量をいくら増加しても、溶解洗浄効率の向上は望めない。
【0016】
また、超臨界二酸化炭素の溶解性については、次のような特徴がある。
(1)炭素数が1〜5個程度のアルコール、ケトン、エステル、エーテル類は低圧でも容易に溶解する。
(2)上記(1)に記したものの次に溶解性が高い物質は、炭素数が若干多いアルカン、アルケン、テルペンなどの炭化水素系化合物である。
(3)機械油、潤滑油、食用油などの非極性物質は、分子量も大きいこともあり、僅かではあるが溶解する。
(4)二酸化炭素は、フロン系溶媒のようにオゾン層を破壊することはない。また、再生、循環使用するので地球温暖化などにも大きな影響を与えないので、作業者や環境に対して安全である。
(5)洗浄媒体として二酸化炭素を使用するので、水による腐食はない。また、操作温度が35〜70℃程度なので、熱に弱い対象物にも適用できる。
(6)無機系化合物、リン脂質、アミノ酸などの極性物質は、殆ど溶解しない。
【0017】
これらの性質が、液体系洗浄法に比べ超臨界洗浄法による精密洗浄を効率良く行う要因である。しかしながら、超臨界二酸化炭素は、無期化合物、リン脂質、アミノ酸などの極性物質は、ほとんど溶解せず、従って、従来の超臨界洗浄法では、被洗浄物の表面に上記の極性物質などが残存してしまう欠点があり、本発明は、これを大幅に向上させる方法を提案するものである。
【0018】
このように、請求項1〜に記載の超臨界流体を洗浄流体とする洗浄方法においては、被洗浄物の表面に混在状態で付着する超臨界流体に溶解または溶解しない汚染物質のうち、まず超臨界流体に溶解する汚染物質を超臨界流体により抽出し、それから超臨界流体に溶解しない汚染物質を密度の高くなった液体で洗い流しまたは気体により吹き流して洗浄するので、被洗浄物を良好に洗浄できる。
【0019】
本発明の超臨界流体を洗浄流体とする洗浄方法においては、超臨界流体に溶解する汚染物質を抽出した超臨界流体を減圧および/または冷却して、超臨界流体に溶解しない汚染物質を洗い流す液体または気体を得るようにしたので、超臨界流体に溶解する汚染物質の抽出除去と、超臨界流体に溶解しない汚染物質の洗い流し除去という、2つの仕事を連続して行うことができる。また、請求項1に記載の超臨界流体を洗浄流体とする洗浄方法においては、2槽の洗浄槽内で、交互に各被洗浄物の超臨界流体に溶解する汚染物質の洗浄および超臨界流体に溶解しない汚染物質の洗浄を繰り返すことで、被洗浄物の洗浄作業の作業性が向上できる。さらに、請求項2に記載の超臨界流体を洗浄流体とする洗浄方法においては、3槽以上の洗浄槽内で、交互かつ連続的に各被洗浄物の超臨界流体に溶解する汚染物質の洗浄および超臨界流体に溶解しない汚染物質の洗浄を、順次、繰り返すことで、洗浄操作を中断することなく連続して洗浄でき、被洗浄物の洗浄作業の作業性が向上できる。
【0020】
さらにまた、請求項3に記載の超臨界流体を洗浄流体とする洗浄方法においては、被洗浄物に付着する超臨界流体に溶解する汚染物質を抽出除去した液体または気体中から、超臨界流体に溶解する汚染物質を、分離槽により分離するので、清浄化された液体または気体を、次工程の別の被洗浄物の表面に残存する超臨界流体に溶解しない汚染物質の洗浄に使用でき、しかも利用価値のある汚染物質を回収・再利用できる。
【0021】
そして、超臨界流体に溶解しない汚染物質を洗い流した後の液体または気体中から、汚染物質を分離除去することにより、利用価値のある超臨界流体に溶解しない汚染物質を回収、再利用できる。特に、液体流体貯槽を有する洗浄方法においては、洗浄槽へ供給される超臨界流体および液体または気体は、途中で超臨界処理されたり、そのままの状態で液体流体貯槽から洗浄槽へ供給され、また汚染物質が分離除去されて清浄化された液体または気体は、冷却後に液体流体貯槽に戻して循環使用されるので、作業者や環境に対しても安全であり、かつランニングコストの低減も図れる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、本実施の形態は、洗浄流体として超臨界二酸化炭素を用いたものであるが、エタン、プロパン、ブタン、アンモニアまたは亜酸化チッ素などを洗浄流体として用いる場合についても、ほぼ同一の実施の形態となる。まず、図1〜3に示す洗浄装置に基づいて、本発明の実施の形態1に係る超臨界二酸化炭素を洗浄流体とする洗浄方法を説明する。図1の洗浄装置において、10は液体二酸化炭素貯槽であり、20は第1の洗浄槽、30は第2の洗浄槽、40は第3の洗浄槽である。液体二酸化炭素貯槽10および各第1〜3の洗浄槽20〜40に連結された第1の流路aの途中には、二酸化炭素ポンプ11、第1の熱交換器12、弁13〜15が配設されており、また第1〜3の洗浄槽20〜40の上下間には、各第1〜3の洗浄槽20〜40から排出された超臨界二酸化炭素を冷却および減圧して液体または気体としたのち、それを他の第1〜3の洗浄槽20〜40に供給する第2の流路bが連結されている。第2の流路bの3本に分岐された一端部付近には、弁16〜18が配設されており、その後一括してまとめられた下流部に、順次、超臨界二酸化炭素を減圧する第1の保圧弁19と、超臨界二酸化炭素を冷却する第2の熱交換器21とが配設されている。さらに、それより下流には、3本に分岐され他端部付近に、弁22〜24が配設されている。
【0023】
また、各第1〜3の洗浄槽20〜40には、外部排出系の第3の流路cも連結されている。第3の流路cには、分岐された上流部から順に弁25〜27、第2の保圧弁28、第3の熱交換器29、洗浄後の液体二酸化炭素中から超臨界二酸化炭素に溶解または溶解しない汚染物質を分離する、例えばサイクロンなどの分離槽50、第3の保圧弁31が配設されている。図1において、32〜34は各第1〜3の洗浄槽20〜40に連結された大気開放弁、35は分離槽50の下部に連結された分離物排出弁である。
【0024】
次に、図2、3に基づいて、この超臨界二酸化炭素を洗浄流体とする洗浄装置を用いた本実施の形態1の超臨界二酸化炭素を洗浄流体とする洗浄方法を説明する。あらかじめ、第1の洗浄槽20には未洗浄の第1の被洗浄物が収納されており、また第2の洗浄槽30には超臨界二酸化炭素に溶解する汚染物質だけが抽出除去された第2の被洗浄物が収納されており、さらに第3の洗浄槽40は第3の被洗浄物がセット中である。図2において、液体二酸化炭素貯槽10から第1の流路aへ引き出された液体二酸化炭素は、二酸化炭素ポンプ11により臨界圧力以上の所定圧力まで昇圧されたのち、第1の熱交換器12により臨界温度以上の所定温度まで昇温されて超臨界二酸化炭素となり、その後、開放された弁13を経て第1の洗浄槽20へ供給される。第1の洗浄槽20内では、未洗浄の第1の被洗浄物が収納されており、この第1の被洗浄物の表面に付着した超臨界二酸化炭素に溶解する汚染物質が、送り込まれた超臨界二酸化炭素により抽出・除去される。
【0025】
次いで、超臨界二酸化炭素に溶解する汚染物質抽出後の超臨界二酸化炭素は、開放された弁16から第2の流路bへ流れ込み、第1の保圧弁19により減圧されたのち、第2の熱交換器21により冷却されて液体二酸化炭素となり、弁23を経て第2の洗浄槽30に供給される。第2の洗浄槽30では、超臨界二酸化炭素に溶解する汚染物質だけが抽出された第2の被洗浄物の表面に付着した超臨界二酸化炭素に溶解しない汚染物質が、送り込まれた液体二酸化炭素により洗い流されるか、または冷却し、再液化して液体二酸化炭素貯槽10に戻る。それから、洗浄後の液体二酸化炭素は、開放された弁26を経て第3の流路cへ流れ込み、途中、第2の保圧弁28により減圧後、第3の熱交換器29により温度調節されて超臨界二酸化炭素に溶解または溶解しない汚染物質が析出されたのち、分離槽50に供給されて、超臨界二酸化炭素に溶解または溶解しない汚染物質が分離され、それから第3の保圧弁31により減圧されてから大気開放される。一方、図3に示すように、第2の洗浄槽30内は、大気開放弁33の開放により大気圧化し、その中から洗浄済みの第2の被洗浄物が取り出され、続いて新たな未洗浄の第4の被洗浄物が収納される。
【0026】
次に、二酸化炭素ポンプ11および第1の流路aの弁15を介して、液体二酸化炭素貯槽10から第3の洗浄槽40に超臨界二酸化炭素が供給され、その後、超臨界二酸化炭素に溶解する汚染物質を洗浄後の超臨界二酸化炭素は弁18を経て第2の流路bへ流れ込み、第1の保圧弁19による減圧、第2の熱交換器21による冷却されて液体二酸化炭素となり、弁22を経て第1の洗浄槽20へ供給される。ここで、前述したように超臨界二酸化炭素に溶解する汚染物質が抽出済みである第1の被洗浄物の表面に、この液体二酸化炭素が送り込まれて超臨界二酸化炭素に溶解しない汚染物質が洗い流される。続いて、洗浄後の液体二酸化炭素は、開放された弁25を経て第3の流路cへ流れ込み、途中、第2の保圧弁28により減圧後、第3の熱交換器29により温度調節されて超臨界二酸化炭素に溶解または溶解しない汚染物質が析出されたのち、分離槽50に供給されて、超臨界二酸化炭素に溶解または溶解しない汚染物質が分離され、それから第3の保圧弁31により減圧されてから大気開放される。
【0027】
一方、第1の洗浄槽20内は、大気開放弁32の開放により大気圧化し、その中から洗浄済みの第1の被洗浄物が取り出され、続いて新たな未洗浄の第5の被洗浄物が収納される。その後、これらの工程の操作を第1〜3の洗浄槽20〜30内で、順次、繰り返すことにより、各第1〜3の洗浄槽20〜40内で被洗浄物に付着した超臨界二酸化炭素に溶解または溶解しない汚染物質の除去が交互かつ連続的に行われる。これにより、被洗浄物の表面に混在状態で付着した超臨界二酸化炭素に溶解または溶解しない汚染物質を良好に洗浄できる。
【0028】
図4は、本発明の実施の形態2に係る超臨界二酸化炭素を洗浄流体とする洗浄方法が適用された洗浄装置を示している。図4に示すように、実施の形態2は、油分などの超臨界二酸化炭素に溶解する汚染物質が表面に付着している量が多い被洗浄物に対処するものであり、第2の流路bの第2の熱交換器21の下流に、超臨界二酸化炭素に溶解する汚染物質の除去専用の分離槽60を配置した例である。各第1〜3の洗浄槽20〜40から多量の超臨界二酸化炭素に溶解する汚染物質を含む超臨界二酸化炭素として排出されて、第1の保圧弁19により減圧され、第2の熱交換器21により冷却された液体二酸化炭素は、分離槽60に供給されることにより、混入された多量の超臨界二酸化炭素に溶解する汚染物質が分離されたのち、別の第1〜3の洗浄槽20〜40へ供給される。図4において、36は分離物排出弁である。なお、実施の形態1と同じ部品には同一符合を付して説明を省略する。
【0029】
なお、実施の形態1、2では3つの洗浄槽を用いた例を示したが、これに限定しなくても、例えば2槽の洗浄槽内で、相互に各被洗浄物の超臨界二酸化炭素に溶解する汚染物質の洗浄および超臨界二酸化炭素に溶解しない汚染物質の洗浄を繰り返して、所定個数の被洗浄物を洗浄したり、また3槽以上の洗浄槽を用いて、洗浄が終了した洗浄槽内から洗浄済みの被洗浄物を取り出して新たな被洗浄物を収納する作業中に、待機中の他の洗浄槽による被洗浄物の洗浄作業を実行することで、洗浄作業を中断することなく連続して被洗浄物を洗浄するようにしてもよい。
【0030】
【実施例】
以下、本発明をさらに具体化した実施例を示す。なお、本発明はこれらの実施例に限定されないことはいうまでもない。
実施例1
ここでは、以下の条件のもとに、前述した図1〜3に示す洗浄装置を用いて、被洗浄物の連続洗浄を行った。すなわち、二酸化炭素ポンプ11を用いて、液体二酸化炭素貯槽10からの液体二酸化炭素を200kg/cmGの超臨界圧力まで昇圧し、第1の熱交換器12により45℃の超臨界温度まで昇温後、内容積2,000cmの第1の洗浄槽20へ超臨界二酸化炭素を供給することにより、第1の洗浄槽20内の未洗浄の第1の被洗浄物を洗浄した。
【0031】
その後、第1の洗浄槽20から排出された超臨界二酸化炭素に溶解する汚染物質を含む超臨界二酸化炭素は、第1の保圧弁19により65kg/cmGまで減圧され、かつ第2の熱交換器21により20℃まで冷却されて、内容積2,000cmの第2の洗浄槽30へ供給される(以下同様)。各第1〜3の洗浄槽20〜40から排出された洗浄後の液体二酸化炭素は、第2の保圧弁28により30kg/cmGまで減圧されてから、第3の熱交換器29により15℃まで温度調節されて、内容積500cmの分離槽50に供給し、超臨界二酸化炭素に溶解または溶解しない汚染物質を分離する。分離後の液体二酸化炭素は、第3の保圧弁31により大気圧までさらに減圧される。その結果、被洗浄物の表面に混在状態で付着した超臨界二酸化炭素に溶解または溶解しない汚染物質を良好に洗浄できた。
【0032】
実施例2
ここでは、以下の条件のもとに、前述した図4に示す洗浄装置を用いて、被洗浄物の連続洗浄を行った。すなわち、第2の流路bにおける第2の熱交換器21の下流に、内容積500cmの分離槽60を配置した以外は、実施例1と同様にして実験した。その結果、油分などの超臨界二酸化炭素に溶解する汚染物質が表面に付着している量が多い被洗浄物にでも、被洗浄物の表面に混在状態で付着した超臨界二酸化炭素に溶解または溶解しない汚染物質を良好に洗浄できた。
【0033】
【発明の効果】
このように、本発明の請求項1〜3に記載の超臨界流体を洗浄流体とする洗浄方法においては、被洗浄物の表面に混在状態で付着する超臨界流体に溶解または溶解しない汚染物質のうち、まず超臨界流体に溶解する汚染物質を超臨界流体により抽出し、それから超臨界流体に溶解しない汚染物質を液体または気体により洗い流して洗浄するようにしたので、被洗浄物を良好に洗浄できる。これにより、液体系洗浄剤が入れない部分にも、超臨界流体は容易に浸透して、微細な溝や複雑な幾何学的構造の細孔や高分子材料などの内部に存在する汚染物質も容易に抽出し、超臨界流体に溶解しない汚染物質は、より密度の高い液体状態の流体により洗浄、または気体状態の流体により吹き流すことにより、被洗浄物に付着したほとんど全ての汚染物質を除去できる。そして、二酸化炭素を使用することにより、フロン系溶媒のようにオゾン層を破壊することなく、また、水によって容易に腐食されたり、熱に弱い対象物にも適用でき、洗浄後の乾燥工程が不要である。
【0034】
また、本発明の超臨界流体を洗浄流体とする洗浄方法においては、超臨界流体に溶解する汚染物質を抽出した超臨界流体を減圧および/または冷却して、超臨界流体に溶解しない汚染物質を洗い流す液体または気体を得るようにしたので、超臨界流体に溶解する汚染物質の抽出除去と、超臨界流体に溶解しない汚染物質の洗い流し除去という、2つの仕事を連続して行うことができる。さらに、請求項1に記載の超臨界流体を洗浄流体とする洗浄方法においては、2槽の洗浄槽内で、交互に各被洗浄物の超臨界流体に溶解する汚染物質の洗浄および超臨界流体に溶解しない汚染物質の洗浄を繰り返すようにしたので、被洗浄物の洗浄作業の作業性が向上できる。さらに、請求項2に記載の超臨界流体を洗浄流体とする洗浄方法においては、3槽以上の洗浄槽内で、交互かつ連続的に各被洗浄物の超臨界流体に溶解する汚染物質の洗浄および超臨界流体に溶解しない汚染物質の洗浄を、順次、繰り返すようにしたので、洗浄操作を中断することなく連続して洗浄でき、被洗浄物の洗浄作業の作業性が向上できる。
【0035】
さらにまた、請求項3に記載の超臨界流体を洗浄流体とする洗浄方法においては、被洗浄物に付着する超臨界流体に溶解する汚染物質を抽出除去した液体または気体中から、超臨界流体に溶解する汚染物質を、分離槽により分離するようにしたので、清浄化された液体または気体を、次工程の別の被洗浄物の表面に残存する超臨界流体に溶解しない汚染物質の洗浄に使用でき、利用価値のある汚染物質を回収・再利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1に係る超臨界流体(超臨界二酸化炭素)を洗浄流体とする洗浄方法が適用された洗浄装置の全体構成図である。
【図2】 本発明の実施の形態1の洗浄装置を用いた超臨界流体(超臨界二酸化炭素)を洗浄流体とする洗浄工程の一部を示す要部構成図である。
【図3】 本発明の実施の形態1の洗浄装置を用いた超臨界流体(超臨界二酸化炭素)を洗浄流体とする洗浄工程の他部を示す要部構成図である。
【図4】 本発明の実施の形態2に係る超臨界流体(超臨界二酸化炭素)を洗浄流体とする洗浄方法が適用された洗浄装置の全体構成図である。
【符号の説明】
10 液体二酸化炭素貯槽
20 第1の洗浄槽
30 第2の洗浄槽
40 第3の洗浄槽
50 分離槽
60 分離槽

Claims (3)

  1. 油脂、水分、有機溶媒などの超臨界流体に溶解する汚染物質と、粉粒体、剥離物などの超臨界流体に溶解しない汚染物質とが付着している第1の被洗浄物を収納した第1の洗浄槽に、超臨界流体を供給し、第1の被洗浄物の表面から超臨界流体に溶解する汚染物質を抽出する第1工程と、第1工程後、第1の洗浄槽から排出される超臨界流体を減圧および/または冷却して液体または気体を得る第2工程と、第2工程で得られた液体または気体を、あらかじめ超臨界流体に溶解する汚染物質が抽出除去された第2の被洗浄物を収納する第2の洗浄槽に供給して、第2の被洗浄物の表面に残存する超臨界流体に溶解しない汚染物質を洗い流す第3工程と、第3工程後、第2の洗浄槽から液体または気体を排除し、洗浄済みの第2の被洗浄物を取り出す第4工程と、第4工程後、超臨界流体に溶解する汚染物質と、超臨界流体に溶解しない汚染物質とが付着している第3の被洗浄物を第2の洗浄槽に収納する第5工程とを備え、これらの工程の操作を第1、2の洗浄槽内で、順次、繰り返すことにより、所定個数の被洗浄物の洗浄を行うことを特徴とする超臨界流体を洗浄流体とする洗浄方法。
  2. あらかじめ3槽以上の洗浄槽を配備し、そのうち第1の洗浄槽に、油脂、水分、有機溶媒などの超臨界流体に溶解する汚染物質と、粉粒体、剥離物などの超臨界流体に溶解しない汚染物質とが付着している第1の被洗浄物を収納し、また第2の洗浄槽に、超臨界流体に溶解する汚染物質が抽出除去された第2の被洗浄物を収納し、さらに第3の洗浄槽以降に、超臨界流体に溶解する汚染物質と、超臨界流体に溶解しない汚染物質とが付着する第3の被洗浄物以降をそれぞれ収納準備しておき、第1の洗浄槽に、超臨界流体を供給し、第1の被洗浄物の表面から超臨界流体に溶解する汚染物質を抽出する第1工程と、第1工程後、第1の洗浄槽から排出された超臨界流体を減圧および/または冷却して液体または気体を得る第2工程と、第2工程で得られた液体または気体を第2の洗浄槽に供給して、第2の被洗浄物の表面に残存する超臨界流体に溶解しない汚染物質を洗い流す第3工程と、第3工程後、第2の洗浄槽から液体または気体を排除し、洗浄済みの第2の被洗浄物を取り出す第4工程と、第4工程後、超臨界流体に溶解する汚染物質と、超臨界流体に溶解しない汚染物質とが付着している新たな被洗浄物を第2の洗浄槽に収納して待機する第5工程と、一方、第3工程後、第3の洗浄槽に超臨界流体を供給して、収納された第3の被洗浄物に付着している超臨界流体に溶解する汚染物質を抽出除去する第6工程と、第6工程後、第3の洗浄槽から排出される超臨界流体を減圧および/または冷却して液体または気体を得る第7工程と、第7工程により得られた液体または気体を、第1の洗浄槽に供給して、第1の被洗浄物に残存する超臨界流体に溶解しない汚染物質を洗い流す第8工程と、第8工程後、第1の洗浄槽から液体または気体を排除し、洗浄済みの第1の被洗浄物を取り出す第9工程と、第9工程後、超臨界流体に溶解する汚染物質と、超臨界流体に溶解しない汚染物質とが付着しているさらに新たな被洗浄物を第1の洗浄槽に収納して待機する第10工程とを備え、以上の工程の操作を3槽以上の洗浄槽内で、順次、繰り返すことにより、所定個数の被洗浄物の洗浄を連続的に行うことを特徴とする超臨界流体を洗浄流体とする洗浄方法。
  3. 第2工程と第3工程の間に、液体または気体中から、超臨界流体に溶解する汚染物質を分離槽により分離する工程を設けた請求項1または2に記載の超臨界流体を洗浄流体とする洗浄方法
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