JPH0889560A - 滅菌方法及び滅菌装置 - Google Patents
滅菌方法及び滅菌装置Info
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- JPH0889560A JPH0889560A JP6266034A JP26603494A JPH0889560A JP H0889560 A JPH0889560 A JP H0889560A JP 6266034 A JP6266034 A JP 6266034A JP 26603494 A JP26603494 A JP 26603494A JP H0889560 A JPH0889560 A JP H0889560A
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- Freezing, Cooling And Drying Of Foods (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 商品価値の低下を招来することなく、有効に
滅菌処理することができ、しかも作業性が良好である。 【構成】 原料を投入した密閉構造の滅菌器内を加熱水
蒸気で瞬間的に加熱加圧した後、加圧状態を解放して、
直ちに真空状態にまで急速減圧し、その後当該滅菌処理
済み原料を密閉構造の真空冷却乾燥器内に連続的に移
し、真空冷却乾燥する。
滅菌処理することができ、しかも作業性が良好である。 【構成】 原料を投入した密閉構造の滅菌器内を加熱水
蒸気で瞬間的に加熱加圧した後、加圧状態を解放して、
直ちに真空状態にまで急速減圧し、その後当該滅菌処理
済み原料を密閉構造の真空冷却乾燥器内に連続的に移
し、真空冷却乾燥する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は食品類や生薬類などの
各種原料の滅菌方法及び滅菌装置に関する。
各種原料の滅菌方法及び滅菌装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、この種原料の滅菌方法としては蒸
気加熱式のオートクレーブ滅菌法が一般的である。すな
わち密閉容器内を蒸気で加熱加圧して、原料中の一般細
菌や耐熱細菌、芽胞菌、カビ、真菌類などを熱処理によ
り殺菌する方法である。
気加熱式のオートクレーブ滅菌法が一般的である。すな
わち密閉容器内を蒸気で加熱加圧して、原料中の一般細
菌や耐熱細菌、芽胞菌、カビ、真菌類などを熱処理によ
り殺菌する方法である。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしオートクレープ
滅菌法は、加熱滅菌の要処理時間が長く、このため原料
の有効成分を損失したり、品質劣化をきたし、また変色
するなど商品価値の低下を招いていた。
滅菌法は、加熱滅菌の要処理時間が長く、このため原料
の有効成分を損失したり、品質劣化をきたし、また変色
するなど商品価値の低下を招いていた。
【０００４】この発明の目的は、商品価値の低下を招来
することなく、有効に滅菌処理することができ、しかも
作業性が良好である滅菌方法及び滅菌装置を提供する点
にある。
することなく、有効に滅菌処理することができ、しかも
作業性が良好である滅菌方法及び滅菌装置を提供する点
にある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
鋭意検討した結果、食品類や生薬類などの原料を投入す
る密閉構造の滅菌器内を過熱水蒸気で瞬間的に加熱加圧
し、加圧状態を解放した後、直ちに真空状態にまで急速
減圧する方法が効適であることを見出だした。
鋭意検討した結果、食品類や生薬類などの原料を投入す
る密閉構造の滅菌器内を過熱水蒸気で瞬間的に加熱加圧
し、加圧状態を解放した後、直ちに真空状態にまで急速
減圧する方法が効適であることを見出だした。
【０００６】すなわち気相化した過熱水蒸気で瞬間的に
滅菌処理し、さらに直ちに真空状態にまで急速減圧する
と、過熱水蒸気による滅菌効果と同時に、瞬時の急激な
圧力降下が原因で、滅菌作用と乾燥効果が向上し、変質
や変色を阻止し、さらにエキス分自体が増大する効果が
認められたものである。
滅菌処理し、さらに直ちに真空状態にまで急速減圧する
と、過熱水蒸気による滅菌効果と同時に、瞬時の急激な
圧力降下が原因で、滅菌作用と乾燥効果が向上し、変質
や変色を阻止し、さらにエキス分自体が増大する効果が
認められたものである。
【０００７】急激な圧力降下が滅菌作用の向上に寄与す
る原因は、主に圧力の急変が菌類の細胞膜を破壊する点
にあると考えられるが、また滅菌処理済み原料を最適の
乾燥状態において商品化できる点も大きなポイントであ
る。すなわちこの方法は、過熱水蒸気による滅菌乾燥に
加えて、過熱水蒸気処理後に直ちに減圧するため、原料
を残熱状態のまま減圧することになり、通常の乾燥処理
では除去できない原料中の水分をも気化させ、菌類の発
生環境を排除することができる。また過熱水蒸気処理後
に急に冷却すると原料表面に蒸気のドレン化を誘発する
が、過熱水蒸気処理後直ちに真空引きするため滅菌器内
に残留する蒸気のドレン化をも阻止することができる。
る原因は、主に圧力の急変が菌類の細胞膜を破壊する点
にあると考えられるが、また滅菌処理済み原料を最適の
乾燥状態において商品化できる点も大きなポイントであ
る。すなわちこの方法は、過熱水蒸気による滅菌乾燥に
加えて、過熱水蒸気処理後に直ちに減圧するため、原料
を残熱状態のまま減圧することになり、通常の乾燥処理
では除去できない原料中の水分をも気化させ、菌類の発
生環境を排除することができる。また過熱水蒸気処理後
に急に冷却すると原料表面に蒸気のドレン化を誘発する
が、過熱水蒸気処理後直ちに真空引きするため滅菌器内
に残留する蒸気のドレン化をも阻止することができる。
【０００８】過熱水蒸気の滅菌処理条件は、処理原料の
種類、質、量等により変わるため、いちがいに特定の値
に限定されないが、一般的には加熱温度１５０〜２００
℃、加圧条件１．５〜２．０ｋｇ／ｃｍ２で、３０秒以
下で加圧加熱処理することが好ましい。また急速減圧乾
燥は、減圧差が少なくとも−７６０ｍｍＨｇとなるまで
瞬時に真空引きすることが望ましい。
種類、質、量等により変わるため、いちがいに特定の値
に限定されないが、一般的には加熱温度１５０〜２００
℃、加圧条件１．５〜２．０ｋｇ／ｃｍ２で、３０秒以
下で加圧加熱処理することが好ましい。また急速減圧乾
燥は、減圧差が少なくとも−７６０ｍｍＨｇとなるまで
瞬時に真空引きすることが望ましい。
【０００９】ところで瞬間的に加熱加圧し、瞬時に真空
状態にまで急速減圧するには、過熱状態と真空状態の環
境変化をできる限り急変させることが適切であるが、こ
れには原料を投入する密閉構造の滅菌器に、過熱水蒸気
を送る過熱水蒸気発生装置を接続し、さらに真空状態に
まで急速減圧する真空タンクを上記滅菌器と真空ポンプ
間に接続した滅菌装置を使用することが好ましい。
状態にまで急速減圧するには、過熱状態と真空状態の環
境変化をできる限り急変させることが適切であるが、こ
れには原料を投入する密閉構造の滅菌器に、過熱水蒸気
を送る過熱水蒸気発生装置を接続し、さらに真空状態に
まで急速減圧する真空タンクを上記滅菌器と真空ポンプ
間に接続した滅菌装置を使用することが好ましい。
【００１０】但し、冷却をも密閉構造の滅菌器だけで行
うとすると、過熱水蒸気で高温になった滅菌器を冷却さ
せることは熱効率の点できわめて効率が悪く、また作業
時間がかかり、作業性がよくない。そこでこの発明で
は、直ちに真空状態にまで急速減圧し後は、当該滅菌処
理済み原料を密閉構造の真空冷却乾燥器内に連続的に移
し、この真空冷却乾燥器内で真空冷却乾燥するようにし
たものである。
うとすると、過熱水蒸気で高温になった滅菌器を冷却さ
せることは熱効率の点できわめて効率が悪く、また作業
時間がかかり、作業性がよくない。そこでこの発明で
は、直ちに真空状態にまで急速減圧し後は、当該滅菌処
理済み原料を密閉構造の真空冷却乾燥器内に連続的に移
し、この真空冷却乾燥器内で真空冷却乾燥するようにし
たものである。
【００１１】
【作用】この発明は原料を投入する密閉構造の滅菌器内
を加熱水蒸気で瞬間的に加熱加圧し、加圧状態を解放
後、直ちに真空状態にまで急速減圧乾燥する滅菌方法で
あるので、処理時間がきわめてわずかであり、このため
従来の様な有効成分の損失や品質劣化、また変色するこ
ともなく、商品価値が低下することもない。
を加熱水蒸気で瞬間的に加熱加圧し、加圧状態を解放
後、直ちに真空状態にまで急速減圧乾燥する滅菌方法で
あるので、処理時間がきわめてわずかであり、このため
従来の様な有効成分の損失や品質劣化、また変色するこ
ともなく、商品価値が低下することもない。
【００１２】また過熱水蒸気による加熱加圧であるので
良好な滅菌処理が得られると共に、当該加熱加圧直後に
真空状態にまで急速に減圧するので、この急激な圧力降
下による滅菌処理がさらに加わり、また乾燥状態の向上
が得られるため、従来になく有効な滅菌作用が発揮され
る。またこの急激な圧力降下は、特に生薬原料の場合で
は、原料表面を一層破壊し、エキス分の抽出効率をアッ
プする格別顕著な作用を発揮する。
良好な滅菌処理が得られると共に、当該加熱加圧直後に
真空状態にまで急速に減圧するので、この急激な圧力降
下による滅菌処理がさらに加わり、また乾燥状態の向上
が得られるため、従来になく有効な滅菌作用が発揮され
る。またこの急激な圧力降下は、特に生薬原料の場合で
は、原料表面を一層破壊し、エキス分の抽出効率をアッ
プする格別顕著な作用を発揮する。
【００１３】また滅菌器で直ちに真空状態にまで急速減
圧し後は、当該滅菌処理済み原料を密閉構造の真空冷却
乾燥器内に連続的に移し、この真空冷却乾燥器内で真空
冷却乾燥するようにしたことから、冷却は密閉構造の滅
菌器で行わないので，熱効率がきわめて良好で、作業性
に富んでいる。
圧し後は、当該滅菌処理済み原料を密閉構造の真空冷却
乾燥器内に連続的に移し、この真空冷却乾燥器内で真空
冷却乾燥するようにしたことから、冷却は密閉構造の滅
菌器で行わないので，熱効率がきわめて良好で、作業性
に富んでいる。
【００１４】
【実施例】図１はこの発明に係る滅菌装置の一実施例を
示す概略図である。図において、１は密閉構造の滅菌
器、２は過熱蒸気発生装置、３は真空装置である。
示す概略図である。図において、１は密閉構造の滅菌
器、２は過熱蒸気発生装置、３は真空装置である。
【００１５】滅菌器１には、図示の通り、蒸気環４が容
器内上方に設置されており、外部の過熱蒸気発生装置２
にパイプ５を介して連結されている。蒸気環４は下方周
側部に蒸気溝が連続して備えられている。６は滅菌器１
の容器内底部に設けられた原料撹拌用の主翼であり、外
部に設置された主軸モーター７で駆動するようになつて
いる。
器内上方に設置されており、外部の過熱蒸気発生装置２
にパイプ５を介して連結されている。蒸気環４は下方周
側部に蒸気溝が連続して備えられている。６は滅菌器１
の容器内底部に設けられた原料撹拌用の主翼であり、外
部に設置された主軸モーター７で駆動するようになつて
いる。
【００１６】８は容器内底部近傍の側壁に設置された補
助翼であり、主に粉状の原料撹拌用として設置されてい
る。なお９はこの補助翼８を駆動するための横軸モータ
ーである。
助翼であり、主に粉状の原料撹拌用として設置されてい
る。なお９はこの補助翼８を駆動するための横軸モータ
ーである。
【００１７】滅菌器１の上部には計量ホッパー１０が上
側から順に差し込みダンバー１１と耐圧ダンバー１２と
を介して設けられており、耐圧ダンバー１２内には外部
制御できる開閉用のバタフライ弁が設置されている。１
３は滅菌器１の下方側外壁に設置された滅菌処理済み原
料の排出ダンバーである。なお１４は滅菌器１の外周壁
に設けられたジャケットである。
側から順に差し込みダンバー１１と耐圧ダンバー１２と
を介して設けられており、耐圧ダンバー１２内には外部
制御できる開閉用のバタフライ弁が設置されている。１
３は滅菌器１の下方側外壁に設置された滅菌処理済み原
料の排出ダンバーである。なお１４は滅菌器１の外周壁
に設けられたジャケットである。
【００１８】１５はボイラー１６から送られてくる蒸気
を前記過熱蒸気発生装置２とジャケット１４に分配する
蒸気ヘッダーである。
を前記過熱蒸気発生装置２とジャケット１４に分配する
蒸気ヘッダーである。
【００１９】１７は滅菌器１に前記排出ダンバー１３を
介して接続された真空冷却乾燥器であり、この真空冷却
乾燥器１７には冷却水を流すジャケット１８が真空冷却
乾燥器１７の周囲に設けられている。ジャケット１８に
は冷却水の導入パイプ２１ａが連結されている。２１ｂ
はブロー水の排水パイプである。また真空冷却乾燥器１
７にも排出ダンバー１３が設けられている。
介して接続された真空冷却乾燥器であり、この真空冷却
乾燥器１７には冷却水を流すジャケット１８が真空冷却
乾燥器１７の周囲に設けられている。ジャケット１８に
は冷却水の導入パイプ２１ａが連結されている。２１ｂ
はブロー水の排水パイプである。また真空冷却乾燥器１
７にも排出ダンバー１３が設けられている。
【００２０】なお１９は、滅菌器１において、蒸気ヘッ
ダー１５からジャケット１４に配管されたパイプ２０の
途中から枝別れした排水パイプである。
ダー１５からジャケット１４に配管されたパイプ２０の
途中から枝別れした排水パイプである。
【００２１】一方、真空装置３は滅菌器１に連結したミ
ストキヤッチャー２２と、ミストキヤッチャー２２に連
結した真空タンク２３と、真空タンク２３に連結した真
空ポンプ２４とからなり、あらかじめ真空タンク２３で
減圧状態をつくっておいて、バルブ２５の操作で滅菌器
１内を急激に真空状態にする構成としている。
ストキヤッチャー２２と、ミストキヤッチャー２２に連
結した真空タンク２３と、真空タンク２３に連結した真
空ポンプ２４とからなり、あらかじめ真空タンク２３で
減圧状態をつくっておいて、バルブ２５の操作で滅菌器
１内を急激に真空状態にする構成としている。
【００２２】真空冷却乾燥器１７も滅菌器１と同様に真
空装置３を設け、ミストキヤッチャー２２と、ミストキ
ヤッチャー２２に連結した真空タンク２３と、真空タン
ク２３に連結した真空ポンプ２４とを連結し、あらかじ
め真空タンク２３で減圧状態をつくっておいて、バルブ
２５の操作で滅菌器１内を急激に真空状態にする構成と
している。なお本実施例では、真空冷却乾燥器１７には
滅菌器１の真空装置３とは別個に真空装置３を接続した
が、バルブ操作により共用しても差支えない。
空装置３を設け、ミストキヤッチャー２２と、ミストキ
ヤッチャー２２に連結した真空タンク２３と、真空タン
ク２３に連結した真空ポンプ２４とを連結し、あらかじ
め真空タンク２３で減圧状態をつくっておいて、バルブ
２５の操作で滅菌器１内を急激に真空状態にする構成と
している。なお本実施例では、真空冷却乾燥器１７には
滅菌器１の真空装置３とは別個に真空装置３を接続した
が、バルブ操作により共用しても差支えない。
【００２３】２６は滅菌器１の上方壁に設けられた過熱
蒸気の排出口、２７は滅菌器１の中間壁に設けられた吸
気口、２８は原料投入用スクリュ−コンベヤー、２９は
真空冷却乾燥済原料の排出用スクリューコンベヤーであ
る。
蒸気の排出口、２７は滅菌器１の中間壁に設けられた吸
気口、２８は原料投入用スクリュ−コンベヤー、２９は
真空冷却乾燥済原料の排出用スクリューコンベヤーであ
る。
【００２４】この実施例の滅菌装置は上述の構成である
ので、滅菌処理するにはまず生薬等の原料を計量ホッパ
ー１０から滅菌器１内に投入し、耐圧ダンパー１１内に
投入し、耐圧ダンバー１１内のバタフライ弁を閉鎖後、
主翼６を回転しながら過熱蒸気を滅菌器１内に送り込ん
で原料を瞬間的に加熱加圧する。加熱加圧後は過熱蒸気
の排出口２６を開けて蒸気を放出する。滅菌器１内がほ
ぼ常圧に戻った時点で、あらかじめ真空ポンプ２４で減
圧状態を確保した真空タンク２３によりバブル２５の開
放で滅菌器１内を瞬時に真空状態に移行させる。その後
当該滅菌処理済み原料を密閉構造の真空冷却乾燥器１７
内に連続的に移し、ジャケット１８に導入パイプ２１ａ
から冷却水を流しこみ、真空冷却乾燥器１７内を真空状
態で冷却する。滅菌器１から真空冷却乾燥器１７内への
移送は、滅菌器１の減圧状態をやや解除しながら、真空
冷却乾燥器１７を減圧状態にすることで達成される。減
圧処理後は滅菌器１の吸気口２７を解放し、滅菌器１及
び真空冷却乾燥器１７とも常圧に戻す。その後、滅菌乾
燥の処理済み原料を、排出ダンパー１３から器外に排出
する。なお、本実施例では吸気口２７で滅菌器１及び真
空冷却乾燥器１７両者の減圧解除を達成したが、真空冷
却乾燥器１７にも吸気口を別個に設け、個別に減圧解除
できるようにしても差支えない。
ので、滅菌処理するにはまず生薬等の原料を計量ホッパ
ー１０から滅菌器１内に投入し、耐圧ダンパー１１内に
投入し、耐圧ダンバー１１内のバタフライ弁を閉鎖後、
主翼６を回転しながら過熱蒸気を滅菌器１内に送り込ん
で原料を瞬間的に加熱加圧する。加熱加圧後は過熱蒸気
の排出口２６を開けて蒸気を放出する。滅菌器１内がほ
ぼ常圧に戻った時点で、あらかじめ真空ポンプ２４で減
圧状態を確保した真空タンク２３によりバブル２５の開
放で滅菌器１内を瞬時に真空状態に移行させる。その後
当該滅菌処理済み原料を密閉構造の真空冷却乾燥器１７
内に連続的に移し、ジャケット１８に導入パイプ２１ａ
から冷却水を流しこみ、真空冷却乾燥器１７内を真空状
態で冷却する。滅菌器１から真空冷却乾燥器１７内への
移送は、滅菌器１の減圧状態をやや解除しながら、真空
冷却乾燥器１７を減圧状態にすることで達成される。減
圧処理後は滅菌器１の吸気口２７を解放し、滅菌器１及
び真空冷却乾燥器１７とも常圧に戻す。その後、滅菌乾
燥の処理済み原料を、排出ダンパー１３から器外に排出
する。なお、本実施例では吸気口２７で滅菌器１及び真
空冷却乾燥器１７両者の減圧解除を達成したが、真空冷
却乾燥器１７にも吸気口を別個に設け、個別に減圧解除
できるようにしても差支えない。
【００２５】なお原料の種類によって過熱水蒸気の加熱
加圧状態をさらに効率的に行なう必要がある場合には、
ジャケットに蒸気を導入することが望ましい。また滅菌
器１を外部より冷却する必要がある場合は、冷却水の導
入パイプ１７から冷却水を注水することもできる。
加圧状態をさらに効率的に行なう必要がある場合には、
ジャケットに蒸気を導入することが望ましい。また滅菌
器１を外部より冷却する必要がある場合は、冷却水の導
入パイプ１７から冷却水を注水することもできる。
【００２６】ところでこの滅菌装置を用いて生薬原料で
あるケイ皮（刻）につき滅菌乾燥効果を評価した。表１
は滅菌前後の結果を示している。なお一般生菌数の試験
方法及び大腸菌群の陰陽性試験は食品衛生法に準拠して
おり、灰分、乾燥減量、エキス含量等の測定は日本薬局
方に準じている。
あるケイ皮（刻）につき滅菌乾燥効果を評価した。表１
は滅菌前後の結果を示している。なお一般生菌数の試験
方法及び大腸菌群の陰陽性試験は食品衛生法に準拠して
おり、灰分、乾燥減量、エキス含量等の測定は日本薬局
方に準じている。
【００２７】表１より、ケイ皮（刻）は処理前後で一般
生菌数が大幅に減少していることが認められる。また乾
燥減量も半分以下に減少している反面、エキス含量は増
加している。また精油成分は滅菌器とは別個の真空冷却
乾燥器内で独立して行われているので、顕著な向上がみ
られる。因みに滅菌器内だけで減圧冷却した場合は、
０．９８ｍｌであった。またケイ皮酸及びケイ皮アルデ
ヒドの定量値から処理後の原料が良好に品質保持されて
いる。またこの処理で得られたケイ皮は日本薬局方の規
格に適合していた。
生菌数が大幅に減少していることが認められる。また乾
燥減量も半分以下に減少している反面、エキス含量は増
加している。また精油成分は滅菌器とは別個の真空冷却
乾燥器内で独立して行われているので、顕著な向上がみ
られる。因みに滅菌器内だけで減圧冷却した場合は、
０．９８ｍｌであった。またケイ皮酸及びケイ皮アルデ
ヒドの定量値から処理後の原料が良好に品質保持されて
いる。またこの処理で得られたケイ皮は日本薬局方の規
格に適合していた。
【００２８】滅菌前後の品質の保持状態については、さ
らに液体クロマトグラフィー（ＨＰＬＣ）で評価した。
図２及び図３はそれぞれ滅菌前後のＨＰＬＣのチャート
を示している。図２及び図３よりケイ皮酸及びケイ皮ア
ルデヒドのピークの強度に変化が少なく、不純物のピー
クも生じていないことが確認できる。
らに液体クロマトグラフィー（ＨＰＬＣ）で評価した。
図２及び図３はそれぞれ滅菌前後のＨＰＬＣのチャート
を示している。図２及び図３よりケイ皮酸及びケイ皮ア
ルデヒドのピークの強度に変化が少なく、不純物のピー
クも生じていないことが確認できる。
【００３０】表２はその他の生薬につき菌処理前後の一
般生菌数及び大腸菌群試験の結果を示している。表２よ
り、いずれの生薬も顕著な滅菌作用が発揮されているこ
とが認められる。
般生菌数及び大腸菌群試験の結果を示している。表２よ
り、いずれの生薬も顕著な滅菌作用が発揮されているこ
とが認められる。
【００３１】
【発明の効果】以上の通り、この発明は、密閉構造の滅
菌器内を過熱水蒸気で瞬間的に加熱加圧し、加圧状態を
解放した後、直ちに真空状態にまで急速減圧する方法で
あるので、商品価値を低下させずに、すぐれた滅菌効果
を発揮することができ、また良好な乾燥効果も同時に発
揮し、エキス含量の増量効果も発揮する格別顕著な作用
効果を奏する。
菌器内を過熱水蒸気で瞬間的に加熱加圧し、加圧状態を
解放した後、直ちに真空状態にまで急速減圧する方法で
あるので、商品価値を低下させずに、すぐれた滅菌効果
を発揮することができ、また良好な乾燥効果も同時に発
揮し、エキス含量の増量効果も発揮する格別顕著な作用
効果を奏する。
【００３２】また直ちに真空状態にまで急速減圧した後
は、当該滅菌処理済み原料を密閉構造の真空冷却乾燥器
内に連続的に移し、この真空冷却乾燥器内で真空冷却乾
燥するようにしているので、冷却を密閉構造の滅菌器で
行わず、過熱水蒸気で高温になった滅菌器を冷却させな
いので、熱効率の点できわめて効率がよく、作業性に富
んでいる。
は、当該滅菌処理済み原料を密閉構造の真空冷却乾燥器
内に連続的に移し、この真空冷却乾燥器内で真空冷却乾
燥するようにしているので、冷却を密閉構造の滅菌器で
行わず、過熱水蒸気で高温になった滅菌器を冷却させな
いので、熱効率の点できわめて効率がよく、作業性に富
んでいる。
【図１】この発明に係る滅菌装置の一実施例を示す概略
図である。
図である。
【図２】ケイ皮の滅菌処理前におけるＨＰＬＣチャート
図である。
図である。
【図３】同滅菌処理後におけるＨＰＬＣチャート図であ
る。
る。
１ 滅菌器 ２ 過熱蒸気発生装置 ２３ 真空タンク ２４ 真空ポンプ
【表１】
【表２】
【手続補正書】
【提出日】平成７年４月１９日
【手続補正１】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正２】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】００２６
【補正方法】変更
【補正内容】
【００２６】 ところでこの滅菌装置を用いて生薬原料
であるケイ皮（刻）につき滅菌乾燥効果を評価した。表
１は滅菌前後の結果を示している。なお一般生菌数の試
験方法及び大腸菌群の陰陽性試験は食品衛生法に準拠し
ており、灰分、乾燥減量、エキス含量等の測定は日本薬
局方に準じている。
であるケイ皮（刻）につき滅菌乾燥効果を評価した。表
１は滅菌前後の結果を示している。なお一般生菌数の試
験方法及び大腸菌群の陰陽性試験は食品衛生法に準拠し
ており、灰分、乾燥減量、エキス含量等の測定は日本薬
局方に準じている。
【表１】
【手続補正３】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】００３０
【補正方法】変更
【補正内容】
【００３０】 表２はその他の生薬につき菌処理前後の
一般生菌数及び大腸菌群試験の結果を示している。表２
より、いずれの生薬も顕著な滅菌作用が発揮されている
ことが認められる。
一般生菌数及び大腸菌群試験の結果を示している。表２
より、いずれの生薬も顕著な滅菌作用が発揮されている
ことが認められる。
【表２】 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成７年５月９日
【手続補正１】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
Claims (2)
- 【請求項１】 原料を投入した密閉構造の滅菌器内を加
熱水蒸気で瞬間的に加熱加圧した後、加圧状態を解放し
て、直ちに真空状態にまで急速減圧し、その後当該滅菌
処理済み原料を密閉構造の真空冷却乾燥器内に連続的に
移し、真空冷却乾燥することを特徴とする滅菌方法。 - 【請求項２】 原料を投入する密閉構造の滅菌器に、過
熱水蒸気を送る過熱蒸気発生装置を接続し、さらに上記
滅菌器に真空冷却乾燥器を接続し、上記滅菌器には真空
状態にまで急速減圧する真空ポンプを真空タンクを介し
て接続し、真空冷却乾燥器にも真空状態にまで急速減圧
する真空ポンプを真空タンクを介して接続したことを特
徴とする滅菌装置。
Priority Applications (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6266034A JPH0889560A (ja) | 1994-09-21 | 1994-09-21 | 滅菌方法及び滅菌装置 |
| CN95190915A CN1135721A (zh) | 1994-09-21 | 1995-09-21 | 灭菌方法及灭菌装置 |
| PCT/JP1995/001913 WO1996009841A1 (fr) | 1994-09-21 | 1995-09-21 | Procede et appareil de sterilisation |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6266034A JPH0889560A (ja) | 1994-09-21 | 1994-09-21 | 滅菌方法及び滅菌装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0889560A true JPH0889560A (ja) | 1996-04-09 |
Family
ID=17425474
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6266034A Pending JPH0889560A (ja) | 1994-09-21 | 1994-09-21 | 滅菌方法及び滅菌装置 |
Country Status (3)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0889560A (ja) |
| CN (1) | CN1135721A (ja) |
| WO (1) | WO1996009841A1 (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002522037A (ja) * | 1998-07-31 | 2002-07-23 | コンパニー、ジェルベ、ダノーヌ | 低水分含量食品の滅菌方法、得られた食品および、それを含む食物組成物 |
| US6610251B1 (en) | 1999-12-27 | 2003-08-26 | Kabushiki Kaisha Sr Kaihatsu | Method of sterilizing medical instruments |
| US7189350B2 (en) | 1999-12-27 | 2007-03-13 | Kabushiki Kaisha Sr Kaihatsu | Method of sterilizing medical instruments |
| FR2977453A1 (fr) * | 2011-07-07 | 2013-01-11 | Pierre Olivier Cognat | Appareillage et procede pour chauffer des matieres organiques solides transferees dans une chambre de chauffe par recuperation de l'energie de vaporisation de ces matieres mises sous vide |
Families Citing this family (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE19757134C1 (de) * | 1997-12-20 | 1999-07-22 | Stephan & Soehne | Verfahren und Vorrichtung zur Kühlung dickflüssiger Soßen mit stückigen Einlagen |
| CN101227929B (zh) * | 2005-07-28 | 2012-07-18 | 国立大学法人佐贺大学 | 自由基灭菌装置 |
| CN101732737B (zh) * | 2010-01-07 | 2012-09-05 | 甘肃奇正藏药有限公司 | 一种中药饮片蒸汽灭菌装置 |
| CN101732739B (zh) * | 2010-01-07 | 2012-08-29 | 兰州奇正粉体装备技术有限公司 | 一种蒸汽灭菌装置 |
| CN101732738B (zh) * | 2010-01-07 | 2012-09-05 | 西藏奇正藏药股份有限公司 | 一种藏药原生药蒸汽灭菌装置 |
| CN106860881B (zh) * | 2017-02-17 | 2019-12-24 | 陕西必康制药集团控股有限公司 | 一种灭菌装置及灭菌系统 |
| CN107441519A (zh) * | 2017-08-11 | 2017-12-08 | 北京中研同仁堂医药研发有限公司 | 一种中药原粉的瞬时灭菌方法 |
| CN110522929B (zh) * | 2019-10-29 | 2020-02-11 | 江西赫柏康华制药设备有限公司 | 一种干热低压连续灭菌方法 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE3508043C1 (de) * | 1985-03-07 | 1986-09-25 | Deutsche Forschungs- und Versuchsanstalt für Luft- und Raumfahrt e.V., 5300 Bonn | Verfahren zur Dampferzeugung fuer die Dampfsterilisation |
| JPS62204753A (ja) * | 1986-03-04 | 1987-09-09 | 東洋製罐株式会社 | レトルト内圧力制御方法 |
-
1994
- 1994-09-21 JP JP6266034A patent/JPH0889560A/ja active Pending
-
1995
- 1995-09-21 CN CN95190915A patent/CN1135721A/zh active Pending
- 1995-09-21 WO PCT/JP1995/001913 patent/WO1996009841A1/ja active Application Filing
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002522037A (ja) * | 1998-07-31 | 2002-07-23 | コンパニー、ジェルベ、ダノーヌ | 低水分含量食品の滅菌方法、得られた食品および、それを含む食物組成物 |
| US6610251B1 (en) | 1999-12-27 | 2003-08-26 | Kabushiki Kaisha Sr Kaihatsu | Method of sterilizing medical instruments |
| US7189350B2 (en) | 1999-12-27 | 2007-03-13 | Kabushiki Kaisha Sr Kaihatsu | Method of sterilizing medical instruments |
| FR2977453A1 (fr) * | 2011-07-07 | 2013-01-11 | Pierre Olivier Cognat | Appareillage et procede pour chauffer des matieres organiques solides transferees dans une chambre de chauffe par recuperation de l'energie de vaporisation de ces matieres mises sous vide |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| CN1135721A (zh) | 1996-11-13 |
| WO1996009841A1 (fr) | 1996-04-04 |
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