明細書 マルチメディアファイルの管理方法および装置 技術分野
この発明はマルチメディアファイルの管理に関し、 特
ィルの内容を容易に確認するためにインデックス情報をマ
に付してマルチメディアファイルを管理する方法およびそのための装置に関する- 背景技術
近年の半導体技術の進展、 画像処理技術の発達、 高速ネッ トワークの発達、 な らびにデジタルビデオカメラ、 デジタルスチルカメラおよびデジタル録音再生技 術の普及により、 管理する必要のあるマルチメディアファイルの数が増大しつつ ある。 マルチメディアファイルを多数管理する場合、 そのマルチメディアフアイ ルの内容を特定するためになんらかの工夫が必要となる。最もよく行われるのが、 マルチメディアファイル自体にそのマルチメディアファイルの内容をあらわす表 題を付与することである。 たとえば 「9 5年妻の誕生日パ一ティ」 などである。 また、 たとえばパーソナルコンピュータのオペレーティングシステム (〇S ) の一部には、 ファイルの属性または付帯情報としてそのファイルに関するコメン トを付与することができるものがある。 そうした O Sを利用する場合には、 ファ ィルの名称に加えて、 ファイルの属性または付帯情報にファイルの内容をあらわ す情報を付与することができる。 一般的にファイルの名称にはその長さの制限が ある力;、 ファイルの属性として付与できる情報の長さはファイルの長さの制限よ りも大きく、 したがってより詳しい情報を付与することができる。
このようにマルチメディアファイルに表題または属性としてファイル内容をあ らわす情報を付与した場合、 それら表題または情報を付与した本人にとっては、 多数のファイルから所望のファイルを識別することは可能であろう。 しかしその 本人以外のものにとっては、 多数のマルチメディアファイルにそれぞれ付与され た表題または情報のみによって、 それぞれのマルチメディアフアイルの内容を正
確に知ることは困難である。 ましてや、 それら表題または情報のみに基づいて所 望の内容のマルチメディアファイルをそれら多数のファイルからさがし出すこと は、 非常に困難なことである。 結局、 各マルチメディアファイルの内容を一つ一 つ確認することによりマルチメディアファイルの内容を確認し、 所望のマルチメ ディアファイルをさがすことが一般的であった。
このような問題点を解決する技術として、 特開平 6— 1 9 5 8 8 0号公報に開 示された技術がある。 特開平 6— 1 9 5 8 8 0号公報に開示された技術は、 たと えば M P E G (Moving Picture Coding Experts Group) に規定されているよう な、 フレーム内符号化フレーム (Intra-coded picture, 「 I ピクチャ」 と称する。 ) を含む画像ファイルに関する。 I ピクチャとは、 符号化対象の画像の 1フレーム を静止画とみなして符号化した画像をいう。 すなわち、 フレーム間予測を用いな レ、符号化によつて符号化されたフレーム画像である。 したがって他の画像を参照 することなくもとのフレームを復号できる。
この従来技術によれば、 各画像ファイル內の 1または複数の I フレーム ( Iピ クチャからなるフレーム) を予め選択し、 選択された符号化データ自体、 または 画像フアイル内でのその選択された符号化データの位置情報が抽出され、 画像フ アイルの先頭に管理用見出しとして付加される。 そして、 多数の画像ファイルに ついて、 各画像ファイルの先頭の管理用見出しからもとの符号化データによるフ レームが復元され一覧表示される。
図 1に、 従来技術で使用され.るファイル構成を示す。 図 1を参照して、 この画 像ファイル 3 0は、 ハードディスクなどの記録媒体上に格納された管理用見出し 3 2と、 周期的に含まれる I フレームと、 I フレームの間に挿入された複数の P フレームとからなる動画像データ 3 4とを含む。 「Pフレーム」 とは、 当該フレ —ムよりも前の I フレームに基づく予測に基づいて符号化された Pピクチャ (predictive-coded picture) からなるフレームをいう。 管理用見出し 3 2は、 選 択された I フレーム自身の内容、 または選択された I フレームの位置を特定する 情報を含んでいる。
図 2に、 従来技術の画像ファイル 3 0を出力するためのシステム構成を示す。 このシステムは選択された I フレームの位置情報を管理用見出し 3 2に格納する
ものとする。 図 2を参照して、 従来のシステム 4 0は、 各画像ファイル内の、 そ の画像ファイルの内容を代表する 1または複数の I フレームを指定するためのタ イ トルフレーム指定部 4 2と、 この I フレームのファイル内の位置を解析するた めのタイ トルフレーム位置解析部 4 4 と、 タイ トルフレーム位置解析部 4 4に よって解析された I フレームの位置に関する情報を各画像ファイルの先頭に管理 用見出し 3 2として付加するためのタイトルフレーム情報生成部 4 6とを含む。 なお、 タイ トルフレーム指定部 4 2は、 ユーザによるタイ トルフレームの指定が ない場合にはデフォルトの値 (たとえば先頭の I フレ一ム) をタイトルフレーム として指定する。
各画像ファイルの中には、必ずいくつかの I フレームが周期的に含まれている。 そのフレーム内データは静止画と同じく他のフレームのデータがなくともュ一ザ が見ることができる形式にしてユーザに提示することができる。 したがって誰も 力 画像ファイルの見出しによって特定される I フレームの画像を見て、 その画 像ファイルの内容を確認し、 その画像ファイルが所望のファイルか否かを判定で きる。
し力 し、 上記した特開平 6— 1 9 5 8 8 0号公報に記載の技術にはなお解決す べきいくつかの問題点が残っている。 まず、 従来技術では、 管理用見出しとして 選択できるフレームは I フレームに限定されている。 所望の画像を見出し画像と したい場合、 かつその画像が I フレームの画像でない場合にはその画像を見出し 画像とすることができない。 したがって従来の技術では、 ユーザは任意のフレー ムを見出し画像に指定することができない。
また、 マルチメディア情報ファイルの内容とは別ファイルとしてそのマルチメ ディア情報ファイルの内容をよく表わすファイルがある場合に、 そのファイルを 見出しのためのタイ トルフレームに指定することができないという問題がある。 そうした場合、 その別ファイルをマルチメディア情報ファイルの見出しに指定で きるようにすることが望ましい。
さらに、 タイ トルフレームが画像の場合、 静止画のみならず任意の動画像を指 定できれば、 ファイルの内容をより端的にあらわすことができ、 より好ましい。 この発明は、 上記の問題点を解決するためになされたものであり、 任意のフレ
ームを見出しのためのタイ トルフレームに指定することができるマルチメディァ 情報フアイル管理方法および装置を提供することを目的とする。
この発明の他の目的は、 静止画のみならず動画像も見出し画像に指定すること ができるマルチメディア情報フアイル管理方法および装置を提供することを目的 とする。
この発明のさらに他の目的は、 対象となるマルチメディア情報ファイル以外の ファイルを含め、 任意のフアイルの任意のフレームを見出し画像に指定すること ができるマルチメディァ情報ファイル管理方法および装置を提供することを目的 とする。
この発明の他の目的は、 対象となるマルチメディア情報ファイル以外のフアイ ルを含め、 静止画のみならず動画像も見出し画像に指定することができるマルチ メディア情報フアイル管理方法および装置を提供することを目的とする。 発明の開示
この発明の 1つの局面によれば、 マルチメディアファイルの管理方法は、 マル チメディアファイルに関連する 1または 2以上の管理単位をタイトルフレームと して含むソースを表すソース識別子、 ソース中におけるタイ トルフレームの先頭 フレームの位置および終端フレームの位置、 ならびに先頭フレームを復号するた めの基準フレームの位置とを含むィンデックス情報を生成するステップと、 イン デックス情報をマルチメディアフアイルに付加して記録媒体上に記録するステツ プとを含む。
インデックス情報が、 そのタイ トルフレームの先頭フレームの位置だけでなく 終端位置も含むので、 複数の管理単位からなる一連のマルチメディアデータをタ ィ トルフレームとすることができる。 特定の性質を持つ 1つのフレームのみをタ ィ トルフレームとする場合と比較して、 よりマルチメディアファイルの内容を容 易に確認することができる。
この発明の別の局面によれば、 マルチメディアファイルの管理方法は、 マルチ メディアファイルに関連する 1または 2以上の管理単位をタイ トルフレームとし てユーザに指定させるステップと、 指定されたタイ トルフレームを符号化したビ
ットストリ一ムを埋込んだインデックス情報を生成するステップと、 インデック ス情報をマルチメディアフアイルに付加して記録媒体上に記録するステップとを 含む。
指定されたタイ トルフレームを符号化したビッ トス トリームがタイ トルフレー ムに埋込まれ、 マルチメディアファイルに付加される。 したがって、 仮にもとの タイ トルフレームのデータが改変されたり削除されたりした場合にも、 タイ トル フレームを正しく提示することができ、 ファイルの内容を容易に確認できる。 こ れを上記した第 1のマルチメディアファイルの管理方法と組合わせてもよい。 そ の場合、 インデックス情報には、 インデックス情報に含まれる情報の種類を表す フラグを付加する。
好ましくは、 インデックス情報を生成するステップは、 複数個のインデックス 情報を生成するステップを含み、 記録するステップは、 複数個のインデックス情 報と、 インデックス情報の個数を特定するための情報とをマルチメディアフアイ ルに付加して記録媒体上に記録するステップを含む。
複数個のィンデックス情報をマルチメディアフアイルに付加することができる ので、 当該ファイルの内容を多面的に表現することができ、 マルチメディアファ ィルの内容をより容易に判断することができる。
この発明のさらに別の局面によれば、 マルチメディアファイルの管理装置は、 マルチメディアファイルに関連する 1または 2以上の管理単位をタイ トルフレー ムとして含むソースを表すソース識別子、 ソース中におけるタイトルフレームの 先頭フレームの位置および終端フレームの位置、 ならびに先頭フレ一ムを復号す るための基準フレームの位置とを含むィンデックス情報を生成するィンデックス 情報生成部と、 インデックス情報をマルチメディアフアイルに付加して記録媒体 上に記録するィンデックス情報付加部とを含む。
インデックス情報が、 そのタイ トルフレームの先頭フレームの位置だけでなく 終端位置も含むので、 複数の管理単位からなる一連のマルチメディアデ一タをタ ィトルフレームとすることができる。 特定の性質を持つ 1つのフレームのみをタ ィ トルフレームとする場合と比較して、 よりマルチメディアファイルの内容を容 易に確認することができる。
この発明のさらに別の局面によれば、 マルチメディアファイルの管理装置は、 マルチメディアファイルに関連する 1または 2以上の管理単位をタイトルフレー ムとしてユーザに指定させて抽出するフレーム指定部と、 抽出されたタイトルフ レームを符号化したビットストリームを埋込んだインデックス情報を生成するィ ンデックス情報生成部と、 インデックス情報をマルチメディアファイルに付加し て記録媒体上に記録するィンデックス情報付加部とを含む。
指定されたタイ トルフレームを符号化したビットストリームがタイトルフレー ムに埋込まれ、 マルチメディアファイルに付加される。 したがって、 仮にもとの タイ トルフレームのデータが改変されたり削除されたりした場合にも、 タイトル フレームを正しく提示することができ、 ファイルの内容を容易に確認できる。 こ れを上記した第 1のマルチメディアファイルの管理装置と組合わせてもよい。 そ の場合、 インデックス情報には、 インデックス情報に含まれる情報の種類を表す フラグを付加する。
好ましくは、 インデックス情報生成部は、複数個のインデックス情報を生成し、 インデックス情報付加部は、 複数個のインデックス情報と、 インデックス情報の 個数を特定するための情報とをマルチメディアフアイルに付加して記録媒体上に 記録する。
複数個のィンデックス情報をマルチメディアフアイルに付加することができる ので、 当該ファイルの内容を多面的に表現することができ、 マルチメディアファ ィルの内容をより容易に判断することができる。 図面の簡単な説明
図 1は従来の技術における画像ファイルの構成の例を示す図である。
図 2は従来の技術における画像ファイルの出力のための構成例を示す図である t 図 3は本願発明の第 1の実施例の装置のブロック図である。
図 4は本願発明の第 1の実施例におけるタイ トルフレーム指定部のフォーマツ トを示す図である。
図 5は I フレームを静止画タイトルとするときの、 マルチメディア情報フアイ ルからタイ トル画像を抽出する過程を模式的に示す図である。
図 6は Pフレームを静止画タイ トルとするときの、 マルチメディア情報フアイ ルからタイ トル画像を抽出する過程を模式的に示す図である。
図 7は別ファイルに含まれる Pフレームを静止画タイ トルとするときの、 マル チメディア情報ファイルからタイ トル画像を抽出する過程を模式的に示す図であ る。
図 8は I フレームを先頭とする複数フレームを動画タイ トルとするときの、 マ ルチメディア情報ファイルからタイ トル画像を抽出する過程を模式的に示す図で ある。
図 9は Pフレームを先頭とする複数フレームを動画タイ トルとするときの、 マ ルチメディア情報ファイルからタイ トル画像を抽出する過程を模式的に示す図で ある。
図 1 0は別ファイルに含まれる、 Pフレームを先頭とする複数フレームを動画 タイ トルとするときの、 マルチメディア情報ファイルからタイ トル画像を抽出す る過程を模式的に示す図である。
図 1 1は別ファイルである静止画データを静止画タイ トルとするときの、 マル チメディァ情報ファィルからタイ トル画像を抽出する過程を模式的に示す図であ る。
図 1 2はファイル名フィ一ルドに基づいてファイルを選択する過程を示す模式 図である。
図 1 3は、 ヘッダ内の様々な情報に基づいてタイ トルフレーム位置を決定する 過程を示す模式図である。
図 1 4は、 動画の録画時にタイ トルフレーム情報を作成するための処理の流れ を示すフローチヤ一トである。
図 1 5は、 録画済みの動画に対するタイ トルフレーム情報を作成するための処 理の流れを示すフローチャートである。
図 1 6はタイ トルフレームの復号および表示を行うための処理の流れを示すフ ローチャートである。
図 1 7は本願発明の第 2の実施例の装置のプロック図である。
図 1 8は第 2の実施例で用いられるタイ トルフレーム画像のフォーマツトを模
式的に示す図である。
図 1 9は第 2の実施例において、 ヘッダ情報に基づいてタイトル画像を抽出す る過程を示す、 マルチメディア情報ファイルの構成例を示す図である。
図 2 0は、 図 1 9に示すマルチメディア情報ファイルのヘッダをより詳細に示 す図である。 発明を実施するための最良の形態
以下の説明において、 「マルチメディアデータ」 とは、 文字、 画像、 音声、 音 響、 図形および映像などの任意のものを含むデータをいうものとする。 また以下 の説明において 「 (あるフィールドに) N U L Lを入力する」 と記述した場合、 そのフィールドに入れるべき値を特に指定しないこと、 そしてその場合にはその フィールドには N U L Lコードが格納されることを意味する。 N U L Lコードと しては通常のバイナリのオールゼロを用いてもよいし、 他のなんらかの事前に定 義された特定の値を用いてもよい。
また以下の説明は、 主として画像ファイルについて説明するが、 本発明は画像 ファイルのみに適用可能なわけではなく、 音声、 図形などを含む一般的なマルチ メディアデータであって、 フレーム、 G O P、 マクロブロック、 スライスなど、 一般的に管理される単位を持つものの全般に適用可能である。
「 I フレーム」 とは、 前述したとおり M P E Gにおいて符号化対象の画像の 1 フレームを静止画とみなして符号化した画像である I ピクチャ (Intra-coded picture)からなるフレームをいう。 「Pフレーム」 とは、 当該フレームより も前 の Iフレームに基づく予測に基づいて符号化された Pピクチャ (predictive-coded picture) からなるフレームをいう。 「Bフレーム」 とは、 その前後の I フレー ムおよび Zまたは Pフレームからの補間によつて符号化された Bピクチャ
(bidirectionally predictive picture)力、らなるフレームをレヽう。 !G O P」 (Group of Pictures) とは、 上記した I フレーム、 Pフレームおよび Bフレームを組合わ せたひとまとまりの画像をいう。
「マクロブロック」 (M B ) とは、 一般的に 1 6 X 1 6画素をいう。 マクロブ ロックは、 動き補償による時間的情報圧縮 (フレーム間予測) に用いられる。
「スライス」 とは任意の長さのマクロブロックの帯のことをいう。 ただし 1ス ライスは 2つ以上のピクチャにまたがることはできない。
図 3を参照して、 本願発明の第 1の実施例にかかる画像管理装置 5 0は、 処理 対象となるマルチメディアデータを入力として、 管理用見出しが付加されたマル チメディア情報ファイルを出力するための装置である。 画像管理装置 5 0は、 ュ —ザの入力に基づいてタイ トルフレーム (見出し画像) とする画像を含むフアイ ルを選択する抽出ファイル決定部 5 8と、 抽出ファイル決定部 5 8が決定したフ アイルの内容を再生 .表示する再生 ·表示部 5 6と、 ユーザ操作にしたがって、 再生 ·表示部 5 6によって表示された画像ファイルの中からタイ トルフレームと すべき部分を指定するタイ トルフレーム指定部 5 4と、 事前に登録されているデ フォルトの方法にしたがってタイ トルフレームを指定するデフォルト指定部 5 2 と、 ユーザからの入力がある場合にはタイ トルフレーム指定部 5 4の出力を、 な い場合にはデフォルト指定部 5 2の出力を選択するためのデフォルト ·指定切替 部 6 0と、 デフォルト ·指定切替部 6 0から出力される情報を解析し、 指定され たタイ トルフレームを含むファイル名、 指定されたタイ トルフレームの、 指定さ れたフアイル内での開始位置のフレームを正しく復元するために必要なそのファ ィル内での I フレームの位置、 および指定されたタイ トルフレームの開始位置お よび終端位置を出力するためのタイ トルフレーム解析 .生成部 6 2と、 タイトル フレーム解析 ·生成部 6 2の出力するタイ トルファイル名、 タイ トル基準フレー ム位置、 タイ トルフレームの開始位置および終端位置をマルチメディアデータに 管理用見出しとして付加するタイ トルフレーム情報付加部 6 4とを含む。 なお、 ユーザが抽出ファイル決定部 5 8を用いて抽出ファイルを指定しない場合には、 デフォルトとして処理対象のマルチメディアデータ自体が抽出ファイルに指定さ れる。
タイ トルフレーム解析 '生成部 6 2 は、 デフォルト ·指定切替部 6 0から出 力される情報を解析し、 指定されたタイ トルフレームを含むファイル名を抽出し て格納しタイ トルフレーム情報付加部 6 4に出力するためのタイ トルファイル名 格納部 7 0と、 デフォルト ·指定切替部 6 0から出力される情報を解析し、 指定 されたタイ トルフレームの、 指定されたファイル内での開始位置のフレームを正
復元するために必要なそのファイル内での I フレームの位置を決定して格納 しタイ トルフレーム情報付加部 6 4に出力するためのタイ トル基準フレーム位置 格納部 7 2と、 デフォルト ·指定切替部 6 0から出力される情報を解析し、 指定 されたタイ トルフレームの、 指定されたファイル内での開始位置および終端位置 を決定してタイ トルフレーム情報付加部 6 4に出力するタイ トルフレーム位置格 納部 7 4とを含む。 なお、 タイ トルファイル名格納部 7 0が抽出するのは、 口一 カルなファイルのファイル名のみに限定されず、 このシステム内でのファイルの 識別子、 ファイル番号、 ファイルの先頭アドレス、 ネットワークパスを含むファ ィル名、 T C P Z I P (Transfer Control Protocol/Internet Protocol) で接続さ れたネットワーク上での I Pアドレス、 インターネット上での U R L (Uniform Resource Locator) など、 タイ トル画像がそこから抽出されるソースを特定する ための情報であればどのようなものでもよいし、 それらの任意の組合わせでもよ レ、。
図 4を参照して、 画像管理装置 5 0によって付加されるタイ トルフレーム指定 部は、 タイ トルフレームを含むファイルを特定するタイ トルファイル名と、 タイ トルファイル名で指定されたファイル内での、 タイ トル画像を正しく復元するた めに必要な I フレームの位置を特定するタイ トル基準フレーム位置と、 タイ トル ファイル名で指定されたファイル内での、 タイ トル画像を構成する 1または複数 のフレームの先頭フレームの位置を示すタイ トル先頭フレーム位置と、 同じく終 端フレームの位置を示すタイ トル終端フレーム位置とを含む。 なお、 この実施例 ではタイトルフレーム指定部はマルチメディァデータの先頭に付加されるヘッダ に格納される力 マルチメディアデータの先頭に限らず任意の位置にタイトルフ レーム指定部が付加されてもよい。
タイ トルファイル名とは、 タイ トルファイル名格納部 7 0によって抽出され出 力された値である。 ここに N U L Lが格納されている場合、 デフォルトとして自 ファイルが指定される。
タイ トル基準フレーム位置は、 タイ トル基準フレーム位置格納部 7 2によって 抽出され出力された値である。 タイ トル基準フレーム位置は、 タイ トルフレーム を復号して表示する際に、タイ トルフレームを正しく復元するために必要となる、
復号を開始する I フレームの、 ファイル先頭からのオフセット位置を示すデータ である。 タイ トルフレームの先頭フレームが I フレームならば、 タイ トル基準フ レーム位置はタイ トルフレームの先頭位置と一致する。 タイ トルフレームの先頭 フレームが I フレームでない場合には、 タイ トル基準フレーム位置はタイ トルフ レームを正しく復号する上で必要となる I フレームの位置、 つまりタイ トルフレ ームの先頭フレームより前に存在する I フレームのうち、 最も後ろのものの位置 となる。
タイ トル先頭フレーム位置およびタイ トル終端位置フレームは、 タイ トルフレ ーム位置格納部 7 4によって抽出され出力されるデータであり、 タイ トルフレ一 ムとなる 1または複数のフレームの先頭フレームおよび終端フレームの、 タイ ト ルファイル名によつて指定されるフアイル内での位置をそれぞれ示す。 なおこの 実施例では、 タイ トルフレーム位置は、 タイ トル先頭フレーム位置からの差分で ある。 タイ トル終端フレーム位置は、 タイ トル先頭フレーム位置からの差分であ る。 なお、 上記した各フレーム位置は、 ファイル内の任意の位置を基準としてそ こからの差分として表現できる。 また、 マルチメディア情報ファイルが最終的に 記録される媒体上での各フレームの物理的位置が判明しているなら、 その物理的 位置で各フレーム位置を指定してもよい。
また、 ここではタイ トルの先頭位置および終端位置をフレーム位置を用いて指 定している。 し力 し、 位置はフレームよりも大きな単位、 たとえば M P E Gにお ける G O Pを単位としてタイ トル画像を指定してもよい。 また、 フレームよりも 小さな単位、 たとえばスライスまたはマクロブロックでタイ トル画像を指定して もよレ、。 フレームよりも大きな単位でタイ トル画像を指定できるようにすること によりタイ トル画像を指定するために必要な情報量 (領域) が削減できたり、 特 殊再生を行うべき一連のピクチャを単位としてフレームの管理を行うことができ る。 またフレームよりも小さな単位でタイ トル画像を指定できるようにすること により、 表示サイズよりも小さなタイトル画像を指定することができる。
本発明によれば、 上記したように先頭フレーム位置と終端フレーム位置との双 方でタイ トル画像を指定することにより、 静止画だけでなく動画もタイ トル画像 として用いることができる。
図 3に示される画像管理装置 5 0 は以下の様に動作する。 まず、
ィアデ一タがこの装置に入力される。 ユーザが抽出ファイル決定部 5 8 を用い て、 どのファイルの画像をタイ トル画像に指定するかを入力する。 抽出ファイル 決定部 5 8が出力するファイル情報にしたがって、 再生 ·表示部 5 6が指定され たファイルを再生し表示する。 ユーザはタイ トルフレーム指定部 5 4を用いて、 表示された画像のうちどの部分をタイ トル画像とするかを指定する。 この情報は デフォルト ·指定切替部 6 0 に与えられる。
デフォルト ·指定切替部 6 0 は、 タイ トルフレーム指定部 5 4によるユーザ の入力があった場合にはタイ トルフレーム指定部 5 4の出力を、 入力がなかった 場合にはデフォルト指定部 5 2の出力を、 それぞれ選択してタイトルフレーム解 析 ·生成部 6 2に与える。
タイトルファイル名格納部 7 0は、 入力された情報から、 タイトルファイル名 を抽出、 格納し、 タイ トルフレーム情報付加部 6 4に出力する。 タイトル基準フ レーム位置格納部 7 2は、 入力された情報から、 タイ トル基準フレーム位置を抽 出、 格納し、 タイトルフレーム情報付加部 6 4に出力する。 タイトルフレーム位 置格納部 7 4は、 入力された情報からタイ トルフレーム位置 (開始フレーム位置 および終端フレーム位置) を抽出、 格納し、 タイ トルフレーム情報付加部 6 4に 出力する。
タイ トルフレーム情報付加部 6 4は、 タイ トルファイル名格納部 7 0、 タイト ル基準フレーム位置格納部 7 2およびタイ トルフレーム位置格納部 7 4からそれ ぞれ出力されたタイ トルファイル名、 タイ トル基準フレーム位置、 およびタイト ルフレーム位置に基づいて図 4に示されるタイ トルフレーム指定部フォーマツト にしたがって管理用見出しを作成し、 入力されたマルチメディアデータの先頭に ヘッダとして付加してマルチメディア情報ファイルとして出力する。
次に、 上記したタイ トルフレーム指定部を有するマルチメディア情報ファイル の形式と、 当該ファイルの内容に基づいてタイ トル画像を表示する際のデータ操 作とについて説明する。
図 5は、 入力されたマルチメディアデータの中に含まれる 1つの I フレームを タイ トルフレームとするときのマルチメディア情報ファイルの内容を示す。 図 5
を参照して、 マルチメディア情報ファイル 8 0はタイ トルフレーム指定部 8 2を 画像見出し情報として含む。
タイ トルフレーム指定部 8 2は、 ファイル名 8 4と、 タイ トル基準フレーム位 置 8 6 と、 タイ トル先頭フレーム位置 8 8と、 タイ トル終端フレーム位置 9 0と を含む。 これらの内容については前述した。 図 5に示す例では、 ファイル名 8 4 内にはこのマルチメディア情報ファイル 8 0自体のファイル名が格納されている。 またタイトル基準フレーム位置 8 6には 5番目のフレームである I フレーム 9 2 の位置を示す情報が格納されている。 タイトル先頭フレーム位置 8 8およびタイ トル終端フレーム位置 9 0には N U L Lが格納されている。
この場合、 マルチメディア情報ファイル 8 0内の I フレーム 9 2からなる静止 画がタイ トル画像に指定される。 なおファイル名 8 4に N U L Lが格納されてい る場合に、 自ファイルが指定されたと解釈するようにしてもよい。 タイトル先頭 フレーム位置 8 8に N U L Lが格納されている場合には、 タイ トル先頭フレーム 位置はタイ トル基準フレーム位置と同じであると解釈される。 またタイトル終端 フレーム位置 9 0にタイ トル先頭フレーム位置 8 8と同じであることを示すデ— タ (N U L L ) が格納されているため、 タイトル画像は静止画であると解釈され る。
図 6は、 タイ トル画像をマルチメディア情報ファイル 8 0自体の 1つの非 Iフ レーム (Pフレーム 9 6 ) とする例を示す。 ファイル名 8 4にはマルチメディア 情報ファイル 8 0のファイル名が格納されている。 タイ トル基準フレーム位置 8 6には、 Pフレーム 9 6の前の Iフレームのうち最後の Iフレーム 9 4の位置が 格納される。 タイ トル先頭フレーム位置 8 8には、 I フレーム 9 4から Pフレー ム 9 6までの差分が格納される。 図 6の例ではタイ トル基準フレーム位置 8 6は 「5」 を、 タイ トル先頭フレーム位置 8 8は 「2」 をそれぞれ格納している。 ま たタイ トル画像が静止画であるのでタイ トル終端フレーム位置 9 0には N U L L が格納されている。 なお、 タイ トル終端フレーム位置 9 0にタイ トル先頭フレー ム位置 8 8と同じデータを格納するようにしてもよレ、。
図 7は、 マルチメディア情報ファイル 8 0のタイ トルフレームをマルチメディ ァ情報ファイル 1 0 0に含まれる Pフレーム 1 0 4とする場合を示す。 この例で
は、 ファイル名 8 4はマルチメディア情報ファイル 1 0 0のファイル名を格納す る。 タイトル基準フレーム位置 8 6はマルチメディア情報ファイル 1 0 0内にお ける I フレーム 1 0 2の位置を格納する。 タイ トル先頭フレーム位置 8 8は Pフ レーム 1 0 4の I フレーム 1 0 2からの差分を格納する。 タイ トル終端フレーム 位置 9 0は N U L Lを格納する。
図 8は、 マルチメディァ情報ファイル 8 0自体の Iフレーム 9 4から始まる Ρ フレーム 1 1 2までの複数フレームからなる動画像 1 1 0 をタイ トル画像とす る場合を示す。 ファイル名 8 4はマルチメディア情報ファイル 8 0自体のフアイ ル名を格納する。 タイ トル基準フレーム位置 8 6は I フレーム 9 4 の位置を格 納する。 タイ トル先頭フレームが I フレーム 9 4なので、 タイ トル先頭フレーム 位置 8 8には N U L Lが格納される。 タイ トル終端フレーム位置 9 0には Ρフレ —ム 1 1 2の位置 ( I フレーム 9 4からの差分) が格納される。 この例ではタイ トル終端フレーム位置 9 0には 「3」 が格納される。
図 9は、 マルチメディア情報ファイル 8 0自体の、 Ρフレーム 9 6から始まる Ρフレーム 1 1 2までの複数フレームからなる動画像 1 1 0 をタイトルフレー ムとする場合を示す。 ファイル名 8 4はマルチメディア情報ファイル 8 0自体の ファイル名を格納する。 タイ トル基準フレーム位置 8 6は、 Ρフレーム 9 6の前 の I フレームのうち最後のものである I フレーム 9 4の位置を格納する。 タイ ト ル先頭フレーム位置 8 8は I フレーム 9 4から Ρフレーム 9 6 までの差分を格 納する。 図 9に示す例ではタイトル先頭フレーム位置 8 8には 「1」 が格納され る。 タイトル終端フレーム位置 9 0は Ρフレーム 9 6の位置から Ρフレーム 1 1 2の位置までの差分を格納する。 図 9に示す例ではタイ トル終端フレーム位置 9 0は 「2」 を格納する。
図 1 0は、 マルチメディア情報ファイル 8 0とは別のマルチメディア情報ファ ィル 1 2 0に含まれる、 Ρフレーム 1 2 4と Ρフレーム 1 2 6との 2フレームか らなる動画像 1 2 8をマルチメディア情報ファイル 8 0のタイ トル画像とする場 合を示す。 ファイル名 8 4はマルチメディア情報ファイル 1 2 0のファイル名を 格納する。 タイ トル基準フレーム位置 8 6は、 マルチメディア情報ファイル 1 2 0内の Ρフレーム 1 2 4より前の I ファイルのうち最も後ろの Iフレーム 1 2 2
の位置を格納する。 タイ トル先頭フレーム位置 88は Iフレーム 1 22から Pフ レーム 124 までの差分、 図 1 0に示す例では 「 2」 を格納する。 タイトル終 端フレーム位置 90は Pフレーム 124から Pフレーム 1 26までの差分、 図 1 0に示す例では 「1」 を格納する。
図 1 1は、 マルチメディア情報ファイル 80とは別のファイル 1 30をタイ ト ル画像とする場合を示す。 このファイル 1 30は静止画ファイルであるものとす る。 ファイル名 84はファイル 1 30のファイル名を格納する。 タイトル基準フ レーム位置 86、 タイ トル先頭フレーム位置 88およびタイ トル終端フレーム位 置 90はいずれも NUL Lを格納する。
図 1 1に示される例ではファイル 1 30は静止画ファイルである力 これが動 画ファイルであってもよい。 図 1 1のような情報がファイル名 84からタイ トル 終端フレーム位置 90に格納されている場合、 その動画ファイルの最初から最後 まで全てがタイ トル画像に指定される。
以下、 上記したフォーマツ卜のタイ トルフレーム指定部に基づいてどのように してタイトル画像を復元するか、 その方法について述べる。 なお、 最終的に復元 すべき画像が静止画か動画かが定まれば、 それらの画像を再生、 復元するための 方法は当業者には明らかであるので、 説明をより明確にするためにそれらについ ての詳細な説明はここでは行わない。
図 1 2を参照して、 まずファイル名 84の内容が NU L Lか否かを判定する。 ファイル名 84が NULLであれば自ファイルが指定され (142) 、 さもなけ ればその別ファイル名が指定される (144) 。 もちろん、 ファイル名 84に自 ファイルのファイル名が格納されているときにも自ファイルが指定される。
図 1 3を参照して、 次に、 タイ トル基準フレーム位置 86が NULLか否かが 判定される。 タイ トル基準フレーム位置 86が NULLであればファイル名 84 によって指定されたファイルの全体が指定されたと解釈され (1 52) 、 さもな ければタイ トル先頭フレーム位置 88の内容が NUL Lか否かが判定される。 タイ トル先頭フレ一ム位置 88の内容が NUL Lである場合、 タイ トル先頭フ レーム位置 88がタイ トル基準フレーム位置 86と同一であることを示している。 つまり、 タイ トル先頭フレーム位置 88のフレームが Iフレームであることを意
味している。 この場合、 次にタイ トル終端フレーム位置 9 0の内容が N U Lしか 否かが判定される。 タイ トル終端フレーム位置 9 0の内容が N U L Lであれば、 タイ トル先頭フレーム位置 8 8とタイ トル終端フレーム位置 9 0とが同一である と解釈される。 タイ トル画像としてタイ トル基準フレーム位置 8 6で指定された I フレームの 1フレーム分またはそのフレームの静止画が指定される。 タイ トル 終端フレーム位置 9 0の内容が N U L Lでない場合、 タイ トル基準フレーム位置 8 6で指定された I フレームを先頭とし、 タイ トル終端フレーム位置 9 0で特定 されるフレームまでの動画がタイ トル画像として指定される。
タイ トル先頭フレーム位置 8 8の内容が N U L Lでない場合、 タイ トル先頭フ レームが I フレームでない (非 I フレームである) ことを意味している。 この場 合にもタイ トル終端フレーム位置 9 0の内容が N U L Lか否かが判定される。 タ ィ トル終端フレーム位置 9 0が N U L Lであれば、 タイ トル画像としてタイ トル 先頭フレーム位置 8 8で指定された非 I フレームの 1 フレーム分が指定されたと 解釈され (1 6 4 ) 、 さもなければタイ トル先頭フレーム位置 8 8で示される位 置の非 I フレームを先頭とし、 タイ トル終端フレーム位置 9 0で示される位置の フレームまでの一連のフレームからなる動画がタイ トル画像として指定される。 なお、 上の説明では、 各フィールド内に N U L Lを格納することによって、 そ のフィールド内の情報がない (その情報が他のフィ一ルドの情報と同一である) ことを示していた。 しカゝし、 本発明はこのようなやり方には限定されない。 たと えば各フィ一ルドごとにそのフィールドが存在しているか否かを示すフラグをタ イ トルフレーム指定部に設けてもよい。 この場合、 ある領域に格納すべきデータ が N U L Lであれば、 フラグを 「なし」 を示す値に設定し、 対応の領域を設けな いようにする。 こうすることで、 各フレーム位置を格納すべき領域がいらないの でデータ格納領域をより有効に使用できる。
次に、 上記した構成のタイ トルフレーム情報を作成する処理の流れを図 1 4お よび図 1 5を参照して説明する。 図 1 4は、 デフォルト値を用いてタイ トルフレ ームが指定されたときにタイトルフレーム情報を作成する処理の流れである。 典 型的には、 最初に画像が作成されるときにこの処理が行われる。
この例では、 デフォルト値として、 自ファイルの先頭の 1つの I フレームがタ
ィ トルフレームに指定されるものとする。 マルチメディアデータを最初に録画す るときには、 自動的にこのように自ファイルの先頭 1フレームがタイ トルフレ一 ムとなるようにシステムを設定することができる。
録画が開始される (ステップ S 1 0 ) と、 マルチメディア情報ファイルのへッ ダ部分にあるタイ トルフレーム指定部の各要素に、 デフォルトの設定にしたがつ た情報が格納される。 ここでは、 タイ トルファイル名に自ファイル名が格納さ れる。 タイ トル基準フレーム位置には、 このマルチメディア情報ファイルの先頭 フレームの位置を示す情報が格納される。 なおここでは先頭フレームは常に Iフ レームであるものと仮定する。 タイ トル先頭フレーム位置およびタイ トル終端フ レーム位置には N U L Lが格納される。 これにより、 自ファイルの先頭の 1フレ ーム ( I フレーム) が自動的にこのマルチメディア情報ファイルのタイ トルフレ ームとなる。
図 1 5を参照して、 マルチメディァ情報ファイルのタイ トルフレームとしてュ —ザが任意の画像を設定するときには、 まずステップ S 2 0でタイ トルフレーム を含むファイルが選択される。 ここでは、 マルチメディアファイル自体または別 のファイルのいずれもが選択できる。 入力がない場合にはデフオルトとして自フ ァィルが選択されたものとする。 選択されたフアイルが静止画ファィルである場 合、 図示していないがこの時点でタイ トルフレーム指定部のタイ トル基準フレー ム位置、 タイ トル先頭フレーム位置およびタイ トル終端フレーム位置に N U L L が格納され、 処理を終了する。.
次に、 選択されたマルチメディア情報ファイル内のマルチメディアデータが再 生される (ステップ S 2 2 ) 。 この再生中には常に、 表示中のフレームが Iフレ ームであるか否か、 および前回表示した I フレームがどのフレームである力 \ が 管理されている。 こうして再生中にユーザによって再生ポーズが指示されたか否 かを常に判断し (ステップ S 2 4 ) 、 再生ポーズの指示があるとステップ S 2 6 に制御が移る。
ステップ S 2 6では、 表示されている画像をフリーズさせる。 つまり、 その時 点で表示されている画像を停止して静止画のようにして表示する。 そして、 表示 されているフレームについての情報をタイ トル基準フレーム位置およびタイトル
先頭フレーム位置に格納する。 このとき、 表示されているフレームが I フレーム であればタイ トル基準フレーム位置にはそのフレームの位置が格納され、 タイ ト ル先頭フレーム位置には N U L Lが格納される。 表示されているフレームが Iフ レームでなければそのフレームを表示するために必要とされる I フレーム (典型 的にはその前にある最後の I フレーム) の位置がタイ トル基準フレーム位置に格 納され、 その I フレームの位置から表示中のフレームの位置までの差分がタイ ト ル先頭フレーム位置に格納される。
次に、 この装置はユーザの操作を待つ (ステップ S 2 8 ) 。 具体的にはこのと き、 ユーザによって再生の再開を指定する操作またはタイ トルフレームの指定を 終了する操作のいずれかが行われる。
ステップ S 3 0で、 ユーザの操作が再生の再開を指定する操作か否かが判定さ れる。 操作が再生の再開を指定するものであれば、 ステップ S 3 2でマルチメデ ィァデータの再生が前回停止された時点から再開される。 再生しながら、 ユーザ によりポーズが指定されたか否かが常に監視され (ステップ S 3 4 ) 、 ポーズが 指定されるとステップ S 3 6に制御が移る。
ステップ S 3 6では、 再び現在表示中の画像をフリーズし、 表示中のフレーム の位置とタイ トル先頭フレームとの位置の差分がタイ トル終端フレーム位置に格 納される。
一方、 ステップ S 3 0で、 ユーザの操作が再生の再開を指示するものでないと 判定された場合、 ステップ S 3. 8で、 ユーザの操作がタイ トルフレームの指定の 終了を指示するものであるか否かが判定される。 タイ トルフレームの指定の終了 を指示するものでない場合、 制御はステップ S 2 8に戻り、 上述した処理を繰返 す。 タイ トルフレームの指定の処理を指示するものである場合、 ステップ S 4 0 でタイ トル終端フレーム位置に、 タイ トル終端フレーム位置がタイ トル先頭フレ ーム位と同じであることを示す値 (N U L L ) が格納される。
以上の処理によってタイ トルフレーム指定部の各情報が設定される。 この処理 により作成されたタイ トルフレーム情報が画像ファイルに付与される。 タイトル フレーム情報が付加されるのは、画像ファイルの先端でもよいし、終端でもよい。 またタイ トルフレーム情報を画像ファイルとは別のタイ トルフレーム情報フアイ
ノレとし、 タイ トルフレーム情報ファイルと画像ファイルとをリンクさせるように してもよレ、。 この場合、 画像ファイルとタイ トルフレーム情報ファイルとの間に は、 ファイル識別子などを用いてある特定の規則を設けるようにしてもよい。 このように各画像ファイルに、 その画像ファイルのタイ トルフレーム情報を付 与もしくは関連付けておくことにより、 画像ファイルの内容を分かりやすく表示 できる。 たとえば、 この画像ファイルが記録されている記録媒体を再生装置に揷 入した時点で、 画像ファイルに付与されているタイ トルフレーム情報を自動的に 再生して表示することにより、 ユーザは画像ファイルの内容をただちに判断する ことができる。 また、 タイ トルフレームの表示は自動的にではなく、 ュ一ザの指 示を待って行うようにしてもよレ、。
図 1 6を参照して、 タイ トルフレームの復号および表示は以下のようにして行 われる。 タイ トルフレームの再生が開始されると、 まずファイル名 8 4に基づい て、 タイ トルフレームを含むファイルが読み出される (ステップ S 5 0 ) 。 この ファイルは、 自ファイルであることもあるし、 別ファイルであることもある。 こ こで、 読み出されたファイルの符号化方式が何であるかを判定する。
次に、 タイ トル基準フレーム位置 8 6が示す I フレームの符号化データを読出 す (ステップ S 5 2 ) 。 この符号化データを復号する (ステップ S 5 4 ) 。 次に、 復号されたフレームがタイ トル基準フレーム位置 8 6の示すフレーム以降である か否かを判定する (ステップ S 5 6 ) 。 判定の結果が 「N O」 であれば次フレー ムの符号化データが読み出され (ステップ S 6 2 ) 、 制御はステップ S 5 4に戻 る。 こうして、 タイ トル基準フレーム位置 8 6で示されるフレームまでデータが 読み進まれる。 ステップ S 5 6での判定の結果が 「Y E S」 であれば復号された フレームを表示する (ステップ S 5 8 ) 。
続いてステップ S 6 0で、 表示されているフレームがタイ トル終端フレーム位 置 9 0によって示されるフレームか否かが判定される。 判定の結果が 「N O」 で あれば、 制御はステップ S 6 4に進む。 ステップ S 6 4では次のフレームのデー タが読み出され、 続いて復号され (S 6 6 ) る。 この後制御はステップ S 5 8に 戻り、 以下タイ トル終端フレーム位置 9 0によって示されるフレームまでのフレ ームが順次に再生され表示される。 ステップ S 6 0での判定結果が 「Y E S」 と
なれば処理は終了する。
なお、 図示はしていないが、 ファイル名 8 4によって指定されたファイルが静 止画ファイルであれば、 そのファイルを読み出した時点 (ステップ S 5 0 ) でそ れが判明するので、 画像を復号して表示するだけでょレ、。
以上のようにこの実施例によれば、 タイ トルフレーム情報をマルチメディア情 報ファイルに付与し、 タイ トルフレーム情報にしたがってそのマルチメディア情 報内の静止画もしくは動画、 または別ファイルの静止画もしくは動画をこのマル チメディア情報ファイルの内容をあらわすタイ トル画像として復号し表示するこ とができる。 したがって、 どのユーザにとっても、 ファイルの内容を容易に理解 することができる。
上記した第 1の実施例では、 タイ トルフレームとしては静止画または一連の動 画のいずれを指定することもできる。 しかし、 タイ トルフレームとして一つの静 止画または一連の動画のみだけでなく、 複数の静止画または複数の動画シ一ケン スを指定できれば便利である。
さらに、 第 1の実施例では、 タイ トルフレーム情報には、 タイ トルフレームの 位置に関する情報のみを格納している。 この場合、 たとえばタイ トルフレームと して別ファイルを指定した後で、 その別ファイルが削除されたり、 別の場所に移 動されたりした場合、 タイ トルフレームを読出すことができなくなるおそれがあ る。
以下に述べる第 2の実施例は.、 こうした問題を考慮したもので、 複数の静止画 または複数の動画シーケンスをタイ トルフレームとして指定でき、 さらにタイト ルフレームとして別ファイルを指定したときで、 その別ファイルが削除されたり したときにも問題なくタイトルフレームを復号することができるものである。 簡 単にいえば、 この第 2の実施例の装置では、 タイ トルフレーム情報の中に、 第 1 の実施例の管理用見出し 3 2に相当する部分を複数個持つことを可能にすること、 および管理用見出し 3 2の各部分に、 対応のタイ トルフレームを構成する画像デ —タ自体を格納することができるようにすることにより上述した問題を解決して いる。
図 1 7を参照して、 この第 2の実施例にかかる画像管理装置 1 8 0が図 3に示
す第 1の実施例の画像管理装置 5 0と異なるのは、 タイ トルファイル名格納部 7 0、 タイ トル基準フレーム位置格納部 7 2およびタイ トルフレーム位置格納部 7 4に加え、 タイ トルを抽出するファイルから、 タイ トル画像を構成するビットス トリ一ムを抽出、 符号化して格納し、 出力するビットストリーム格納部 1 9 2を さらに含むタイ トルフレーム解析 '生成部 1 9 0を、 図 3のタイトルフレーム解 析 '生成部 6 2に替えて含むこと、 および図 3のタイ トルフレーム情報付加部 6 4に替えて、 ビットストリーム格納部 1 9 2から出力されるビットストリームを タイ トルフレーム情報の中に格納してマルチメディア情報ファイルに付加するた めのインデックス情報付加部 1 9 4を含むことである。
他の点においては画像管理装置 1 8 0の各部品は図 3に示す画像管理装置 5 0 の対応の各部品と同じである。 それらには同じ参照符号を付与してある。 それら の名称および機能も図 3および図 1 7において共通である。 したがって、 ここで はそれらについての詳細な説明は繰返さなレ、。
ビッ トストリーム格納部 1 9 2によって抽出、格納されるビッ トストリームは、 指定されたファイルの全体、 指定されたファイルに含まれるすべてのデータを復 号したデータの全体、 指定されたファイルの一部分のみまたはすべてを別の符号 化モードにしたがって再符号化したもの、 または自分自身のデータの一部、 のい ずれであってもよい。
図 1 8に、 この第 2の実施例でのマルチメディア情報ファイルのタイ トルフレ ーム指定部のフォーマツトを示す。 タイ トルフレーム指定部は、 タイ トル要素数 を含む。 タイ トル要素数は、 このタイ トルフレーム指定部によって指定されるタ ィ トルフレームの数を示す。
タイ トル要素数の後には、 このタイ トル要素数によって指定された数だけのタ ィ トルフレーム指定情報が並ぶ。
各タイ トルフレーム指定情報は、 そのタイ トルフレーム指定情報が、 タイ トル フレームを参照するための情報からなっているか、 タイ トルフレーム指定情報に 埋め込まれたタイ トルフレーム自体からなっているかを示す参照 Z埋込みフラグ と、 参照 Z埋込みフラグの値によりその内容が異なるタイトルフレーム情報とを 含む。
タイ トルフレーム情報は、 参照/埋込みフラグが 「参照」 を示す値である場合 には、 第 1の実施例の場合と同様にタイ トルファイル名と、 タイ トル基準フレー ム位置と、 タイ トル先頭フレーム位置と、 タイ トル終端フレーム位置とを含む。 参照 Z埋込みフラグが 「埋込み」 を示す値である場合には、 タイ トルフレーム情 報は、 このタイ トルフレーム情報に埋込まれているタイ トルフレームの長さを示 す埋込みレングスと、 埋込まれているタイ トルフレームの符号化方式を特定する 符号化方式情報と、タイ トルフレーム自体を構成するビットストリームとを含む。 図 1 9および図 2 0に、 この第 2の実施例によるマルチメディア情報ファイル の構成の例を示す。 図 1 9および図 2 0を参照して、 このマルチメディア情報フ アイル 2 0 0は、 タイ トルフレーム指定部 2 1 0と、 I フレームおよび Pフレー ムからなるマルチメディアデータとを含む。
タイ トルフレーム指定部 2 1 0は、 タイ トル要素数 2 1 2と、 第 1のタイ トル フレーム情報 2 1 4と、 第 2のタイ トルフレーム情報 2 1 6と、 第 3のタイトル フレーム情報 2 1 8とを含む。 この例ではタイ トル要素数 2 1 2に 「3」 という 数が格納されており、 それにしたがって第 1〜第 3のタイ トルフレーム情報 2 1 4〜2 1 8の 3つのタイ トルフレーム情報部分が設けられている。 第 1のタイト ルフレーム情報 2 1 4は、 2つの Pフレームおよび一つの I フレームからなる第 1のタイ トルフレーム 2 2 4を参照している。 第 3のタイ トルフレーム情報 2 1 8は、 2つの Pフレームからなる第 3のタイ トルフレーム 2 2 0を参照している。 第 2のタイトルフレーム情報 2. 1 6は、 後述するようにその中に埋込まれたタイ トルフレームを含む。
特に図 2 0を参照して、 第 1のタイ トルフレーム情報 2 1 4は、 第 1の参照 Z 埋込みフラグ 2 3 0と、 第 1のタイ トルファイル名 2 3 2と、 第 1のタイトル基 準フレーム位置 2 3 4と、 第 1のタイ トル先頭フレーム位置 2 3 6と、 第 1のタ ィ トル終端フレーム位置 2 3 8とを含む。第 1の参照/埋込みフラグ 2 3 0は「参 照」 を示す値を格納している。 第 1のタイ トルファイル名 2 3 2は N U L Lを格 納している。 第 1のタイ トル基準フレーム位置 2 3 4は第 1のタイ トルフレーム 2 2 4の先頭の Pフレームより 2つ前の I フレームの位置を格納している。 第 1 のタイ トル先頭フレーム位置 2 3 6は第 1のタイ トルフレーム 2 2 4の先頭の P
フレームの、 前述した I フレームからの差分を格納している。 第 1のタイ トル終 端フレーム位置 2 3 8は、 第 1のタイ トルフレーム 2 2 4の先頭の Pフレームの 位置から最後の I フレームの位置までの差分を格納している。 これらデータの内 容は第 1の実施例に関連して説明したものと同じである。 したがってここではそ れらについての詳細な説明は繰返さない。
第 3のタイ トルフレーム情報 2 1 8についても、 第 1のタイトルフレーム情報 2 1 4と同様である。
一方、 第 2のタイ トルフレーム情報 2 1 6は、 第 2の参照 Ζ埋込みフラグ 2 5 0と、 符号化方式情報 2 5 2と、 埋込みタイ トルフレーム 2 5 4とを含む。 第 2 の参照/埋込みフラグ 2 5 0の値は 「埋込み」 を表す値である。 符号化方式情報 2 5 2は、 埋込みタイ トルフレーム 2 5 4の符号化方式を特定する情報である。 埋込みタイ トルフレーム 2 5 4は、 タイ トルフレーム指定部 2 1 0自体のデータ の一部を再符号化したものでもよいし、 別ファイルの内容を符号化したものでも よい。 このときの符号化方式は、 符号化方式情報 2 5 2に示される符号化方式と 一致している必要がある。
このような形式でタイ トルフレーム指定部 2 1 0を作成することにより、 複数 個のタイ トル画像でタイ トルフレーム指定部 2 1 0の内容を表現することができ る。 そのため、 第 1の実施例の場合と比較して、 マルチメディア情報ファイルの 内容がより分かりやすくなるという効果がある。 しかもこの第 2の実施例では、 タイ トルフレーム情報の中に、 タイトルフレームの画像を表すビットストリーム を格納できる。 そのため、 別ファイルをタイ トルフレームとして指定した場合、 その別ファイルが削除されたり移動されたりしたときにも正しくマルチメディア 情報ファイルの内容を表示することができる。 また、 ビットストリームの符号ィ匕 方式を指定できるので、 たとえばタイ トルフレームを構成するもとの画像が大き く情報量が大きな場合でも、 より圧縮率の高い符号化方式を用いれば、 タイトル フレームの情報量を小さく抑えることができる。 この場合タイ トルフレームはマ ルチメディア情報ファイルの内容が何かさえ分かればよいので、 特に画質を高く する必要はない- 以上のようにこの発明によれば、 マルチメディアファイルの内容を表すタイ ト
ルフレームを作成する場合において、 Iフレーム以外のフレームでもタイ トルフ レームとして指定することができる。 また、 単に静止画のみならず、 動画もタイ トノレフアイノレとして指定できるので、 ファイルの内容をより簡単に確認すること が可能となる。
さらに、 タイ トルフレームを複数個指定できるようにした場合、 マルチメディ ァファイルの内容をより多角的に表現できるので、 ファイルの内容がより分かり やすくなる。 また、 タイ トルフレーム情報自体にタイ トルフレームの画像のビッ トストリ一ムを埋込むことにより、 別ファイルをタイ トルフレームとして指定し て、 その別ファイルが削除された場合でも正しくタイ トルフレームを表示するこ とができる。 産業上の利用可能性
以上のように、 この発明の画像管理装置および画像管理方法によれば、 多数の マルチメディアファイルの内容をタイ トルフレームの表示により誰でも簡単に確 認でき、 指定できるタイ トルフレームにも制限がない。 したがって、 多数のファ ィルの管理を必要とする、 個人のマルチメディア情報ファイル管理、 医学上の画 像ファイル管理、 放送業界におけるファイル管理、 様々な研究分野において研究 の補助として必要とされるマルチメディアデータファイルの管理など、 マルチメ ディァ情報を管理する必要のある多くの分野においてファイル管理を行うのに適 している。